説明

スマートアンテナ

【課題】テレビジョン受信機の付近に配置した際、外観の美観を損なわないとともに、スマートアンテナの受信感度を阻害しないスマートアンテナの提供を目的とする。
【解決手段】スマートアンテナ10は、外装部60にて外装を施される。外装部60は、スマートアンテナ10がテレビジョン放送信号を受信するために発生させる磁界に対して、影響を及ぼさない絶縁物質にて形成されている。このため、スマートアンテナ10をテレビジョン受信機20の周囲に配置した際、スマートアンテナは外装部にて外装されるため外観の美観を損ねない。また、スマートアンテナを外装する外装手段は、絶縁物質で形成されているため、スマートアンテナ10の受信感度を損なわすことがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナに関し、特に、指向性を切り替え可能なスマートアンテナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、アンテナによるテレビジョン放送信号の受信に際してアンテナが最適受信方向を向くように、例えば、視聴者が、表示部に表示された画像を参照しながら、当該アンテナの向き等を調整していた。しかしながら、この調整方法は非常に煩雑であるという問題があった。そこで、例えば、テレビジョン放送信号の受信状況を表示できるインジケータを備え、当該インジケータにより表示される受信状況を参照しながらアンテナの向き等を手動で調整することができるアンテナシステムや、視聴者により要望があった時に、アンテナの向き等を自動で調整することができるアンテナシステムが存在する。
【0003】
さらに、視聴者により所望のチャンネルが指定される度に、自動的に指向性を切り替えることができるアンテナ(通称、「スマートアンテナ」という。 )を有するアンテナも提案されている。図7は、スマートアンテナ1を表す斜視図である。同図より、スマートアンテナ1は、受信素子を有したアンテナユニット2と、アンテナユニット2を収容する筺体3、筺体3を所定高さに支持するとともに、テレビジョン受信機に固定する軸部4、さらには、アンテナユニット2から引き出て、テレビジョン受信機と電気的に接続する配線(図示しない)とを有する構成である。これにより、スマートアンテナ1は、テレビジョン受信機によって配線を介して所定の規格に基づいて制御されて、スマートアンテナの指向性等を切り替えるようになっている。
【0004】
上記したスマートアンテナ1をテレビジョン受信機に接続する場合、受信素子の受信感度を上げるため、受信素子をテレビジョン受信機に対して上方に配置する必要がある。通常の、室内型のアンテナでは、テレビジョン放送信号を受信する受信素子としてのアンテナを伸ばすなどして、受信感度を向上させていた。しかしながら、スマートアンテナでは、指向性を切り替えることができるよう、受信素子をテレビジョン受信機の設置面に対して略水平方向に広げて配置している。そのため、受信素子を収容する筺体3をテレビジョン受信機に対して上方に向ける必要がある。さらに、スマートアンテナ1は、受信感度が高いためテレビジョン受信機からのノイズの影響を低減させるため、テレビジョン受信機に遠ざけるよう上方に配置する必要がある。
【0005】
この場合、次のような問題が生じる。つまり、スマートアンテナ1はテレビジョン受信機の上部に配置するアンテナであるためユーザの目に付きやすい。そのため、スマートアンテナを接続したテレビジョン受信機は、外観の美観を損なうという問題があった。
【0006】
スマートアンテナではない通常の卓上アンテナにおいては、外観の美観を向上させる方法として以下の方法が開示されている。つまり、アンテナの外観をカモフラージュするために、外装にてアンテナを収容する。これにより、テレビジョン受信機の周辺に配置した際、ユーザの外観に対する違和感を低減させ外観面での弱点を補う。(例えば、特許文献1、2、3、4、5参照。)。
【特許文献1】特開平11−177466
【特許文献2】特開2001−85921
【特許文献3】実願平9−4948
【特許文献4】実用新案登録番号第3041875号
【特許文献5】実用新案登録番号第3044292号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1〜5の発明を、スマートアンテナに応用した場合、次のような課題があった。つまり、前述したように、スマートアンテナは受信感度が非常に高く、それ故に、できるだけ導電物質を周囲に配置したくない。そのため、外観を導電物質を含む外装でカモフラージュした場合は、スマートアンテナの受信感度を阻害させてしまう。
【0008】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、テレビジョン受信機の付近に配置した際、外観の美観を損なわないとともに、スマートアンテナの受信感度を阻害しないスマートアンテナの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1にかかる発明では、受信する電波の指向性を電気的に切り替え可能なスマートアンテナにおいて、当該スマートアンテナを外装する外装手段を有し、上記外装手段は、絶縁物質で形成される構成としてある。
【0010】
上記のように構成した発明においては、スマートアンテナは、外装手段にて外装を施される。外装手段は、スマートアンテナがテレビジョン放送信号を受信するために発生させる磁界に対して、影響を及ぼさない絶縁物質にて形成されている。このため、スマートアンテナをテレビジョン受信機の周囲に配置した際、スマートアンテナは外装手段にて外装されるため外観の美観を損ねない。また、スマートアンテナを外装する外装手段は、絶縁物質で形成されているため、スマートアンテナの受信感度を損なわすことがない。外装手段の材質の一例としては、樹脂であったり、繊維であってもよい。
【0011】
また、外装手段にてスマートアンテナを外装しても、ユーザによっては、外装したスマートアンテナに、導電物質を配置する場合が想定される。具体的な一例として、外装手段によって外装を施されたスマートアンテナを物掛け用のフックに見立て、金属製の鍵等をスマートアンテナに掛ける場合も想定される。そこで、請求項2にかかる発明では、上記外装手段は、上記スマートアンテナを収容した際、当該外装手段に固体を安定的に配置できないような形状である構成としてある。
【0012】
上記のように構成された発明では、外装手段によって外装されたスマートアンテナは、導電物質等の固体を安定的に配置できないような構成としてある。具体的には、スマートアンテナを外装した際、スマートアンテナの上方に面が形成されない形状とし、物を載置できないようにしたり、枝状に延設した形状としないことで、物を掛ける事ができないようにすることが考えられる。そのため、ユーザは、外装されたスマートアンテナに導電物質を配置することができず、よってスマートアンテナの受信感度を阻害することがない。 そして、外装手段に外観の美観の向上や、受信感度の阻害の防止以外の機能を付与することも可能である。そのため、請求項3にかかる発明では、上記外装手段は、緩衝材にて形成される構成としてある。
【0013】
上記のように構成された発明では、外装手段は緩衝材にて構成されている。そのため、上述した外観の美観の向上、受信感度の阻害の防止以外にも、スマートアンテナを外部からの衝撃より保護することが可能となる。
【0014】
さらに、具体的なスマートアンテナとスマートアンテナを外装する外装手段の構成として、請求項4にかかる発明では、当該スマートアンテナは、テレビジョン放送信号を受信するアンテナユニットと、薄円筒形の絶縁物質で形成され、上記アンテナユニットを収容する筺体と、上記筺体の下方から延設するよう固定され、上記筺体をテレビジョン受信機と一定距離をおいて接続するための軸部とから成り、薄円筒形の上記筺体の半径方向を接続するテレビジョン受信機の設置面に対して略水平に配置するよう上記テレビジョン受信機に接続され、上記外装手段は、上記筺体に着脱可能に外装される構成としてある。
【0015】
上記のように構成した発明では、スマートアンテナの具体的な形状として、受信素子を実装するアンテナユニットを薄円筒形の筺体に収容するとともに、筺体の下方より延設する軸部とからなるアンテナユニットを想定している。また、外装手段は、上述したアンテナユニットに着脱可能に外装されるものである。そのため、外装手段は、ユーザの嗜好に合わせて交換することが可能である。故に、スマートアンテナを使用する周囲の雰囲気やデザインに調和が取れた、スマートアンテナを提供することができる。
【0016】
また、外装手段は、スマートアンテナに対して固定的に外装するのみでなく、スマートアンテナに対して可動可能にスマートアンテナを外装するものであってもよい。そのため、請求項5にかかる発明では、上記外装手段は、上記筺体に対して回転可能に当該外装手段を支持する回転手段を有する構成としてある。
【0017】
上記のように構成した発明では、スマートアンテナを外装する際、外装手段は回転手段により、スマートアンテナの筺体に対して回転可能にスマートアンテナを外装する。そのため、外装に嗜好を凝らすとともに、外装に動的な変化を付け加えることで、スマートアンテナ自体のインテリアとしての付加価値を高めることができる。
【0018】
そして、回転手段の具体的な構成として、請求項6にかかる発明では、上記回転手段は、上記軸部を回転中心とするベアリングにより構成され、上記外装手段は、同軸部を中心として回転可能に当該スマートアンテナを外装する構成としてある。
【0019】
上記のように構成された発明では、外装手段は、スマートアンテナの軸部を回転中心とするベアリングにより回転運動を行う。そのため、回転手段の構成を簡易な構成で実現することができる。
【0020】
さらに、外装手段の具体的な形状として、請求項7にかかる発明では、上記外装手段は、少なくとも薄円筒形の上記筺体の幅よりも大きな直径を有する球形状である構成としてある。
上記のように構成した発明では、外周手段は、少なくとも薄円筒形の筺体の幅よりも大きな直径を有する球形状である。例えば、外装手段の形状を、筺体の薄円筒形状の幅を最大の直径とする球形状とすれば、スマートアンテナの筺体を美観的に違和感のない最小の大きさで覆うことができる。
【0021】
また、上記課題を解決するための具体的な構成の一例として、請求項8にかかる発明では、受信する電波の指向性を電気的に切り替え可能なスマートアンテナにおいて、当該スマートアンテナは、テレビジョン放送信号を受信するアンテナユニットと、薄円筒形の絶縁物質で形成され、上記アンテナユニットを収容する筺体と、上記筺体の下方から延設するよう固定され、上記筺体をテレビジョン受信機と一定距離をおいて接続するための軸部とから成り、薄円筒形の筺体の半径方向を、接続するテレビジョン受信機の設置面に対して略水平に配置するよう上記テレビジョン受信機に接続されるとともに、磁界に与える影響の少ない絶縁物質で形成された外装部により着脱可能に外装され、上記外装部は、上記スマートアンテナを収容した際、固体を安定的に配置できないよう、少なくとも薄円筒形の上記筺体の幅よりも大きな直径を有する地球儀を模した球形状であって、上記軸部を回転中心とするベアリングにより、同軸部を中心として回転可能に当該スマートアンテナを外装する構成としてある。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明によれば、テレビジョン受信機の付近に配置した際、外観の美観を損なわないとともに、スマートアンテナの受信感度を阻害しないことができる。
また請求項2にかかる発明によれば、ユーザは、外装されたスマートアンテナに導電物質を配置することができず、よってスマートアンテナの受信感度を阻害することがない。 そして請求項3にかかる発明によれば、スマートアンテナを外部からの衝撃より保護することが可能となる。
さらに請求項4にかかる発明によれば、ユーザの嗜好に合わせて外装を交換することが可能であり、スマートアンテナを使用する周囲の雰囲気やデザインに調和が取れた、スマートアンテナを提供することができる。
また請求項5にかかる発明によれば、外装に動的な変化を付け加えることで、スマートアンテナ自体のインテリアとしての付加価値を高めることができる。
そして請求項6にかかる発明によれば、回転手段の構成を簡易な構成で実現することができる。
さらに請求項7にかかる発明によれば、スマートアンテナの筺体を美観的に違和感のない最小の大きさで覆うことができる。
さらに請求項8のような、より具体的な構成において、上述した請求項1〜請求項7の各発明と同様の作用を奏することはいうまでもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明のスマートアンテナの具体的な説明として、上記スマートアンテナを使用するテレビジョン受信装置を基に説明する。しかしながら、本発明のスマートアンテナは上記テレビジョン受信装置に限定されるものではなく、本発明のスマートアンテナを使用するものであれば何にでも応用することができる。
【0024】
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)テレビジョン受信装置の構成
(1−1)スマートアンテナの構成
(1−1−1)筺体の構成
(1−1−2)アンテナユニットの構成
(1−1−3)軸部の構成
(1−2)テレビジョン受信機の構成
(2)スマートアンテナの外装方法
(2−1)実施の形態
(2−2)変形例
(3)まとめ
【0025】
(1)テレビジョン受信装置の構成
以下、図1〜図6を参照して、本発明にかかるスマートアンテナ及び当該スマートアンテナを備えたテレビジョン受信機の最良の形態を詳細に説明する。なお、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態でのテレビジョン受信装置100のブロック構成図である。同図1より、テレビジョン受信装置100は、スマートアンテナ10と、テレビジョン受信機20を備えて構成される。テレビジョン受信装置100にてテレビジョン放送信号を受信する場合は、スマートアンテナ10をテレビジョン受信機20に取り付けるとともに、スマートアンテナ10とテレビジョン受信機20とを配線にて電気的に接続する。
【0027】
図2は、テレビジョン受信機20に固定されるスマートアンテナ10を表す斜視図である。スマートアンテナ10とテレビジョン受信機20は、例えば、所定の通信方式(例えば、EIA/CEA-909等)に基づいた通信を行うためのインターフェィス(以下909インターフェース)を介して接続されている。また、スマートアンテナ10は、例えば、テレビジョン放送信号を受信するようになっており、テレビジョン受信機20は、例えば、スマートアンテナ10により受信されたテレビジョン放送信号に基づく音声や画像を出力するようになっている。また、スマートアンテナ10は、筺体(後述)の半径方向をテレビジョン受信機20の設置面に対して水平にして固定される。さらに、筺体をテレビジョン受信機20と所定距離だけ離した上方に配置する。
【0028】
さらに、本発明の実施の形態では、スマートアンテナ10は、球形状の外装部60にてその外観を覆われるよう外装される。さらに、外装部60は、スマートアンテナ10に対して着脱可能に外装するため、テレビジョン受信装置100を配置する周囲の雰囲気およびデザインに合わせて外装部60を取り替えることができる。これにより、テレビジョン受信装置全体での外観の美観を損ねない。
【0029】
(1−1)スマートアンテナの構成
図3は、スマートアンテナ10の構成図である。同図より、スマートアンテナ10は、受信素子13を有するアンテナユニット15と、アンテナユニット15を収容する筺体14、筺体14の下方より延設するよう固定されて、筺体14および筺体14に収容されるアンテナユニット15をテレビジョン受信機20から遠ざけるよう上方配置する軸部17とを有している。
【0030】
(1−1−1)筺体の構成
筺体14は、アンテナユニット15を収容するためのものである。アンテナユニット15は、テレビジョン放送信号の受信に対して指向性を持った受信素子13を有している。そのため、筺体14は、受信素子13の受信方向を水平に保つよう収容する。一例としては、アンテナユニットを実装する基板を水平方向に向けることにより、筺体14内に収容している。そのため、筺体14は、アンテナユニット15を水平に収容できるよう、上部筺体部14aと下部筺体部14bとから構成され、且つ、薄円筒形の形状である。また、アンテナユニット15をテレビジョン受信機20等からのノイズから守るために、筺体14は絶縁物質にて形成されている。
【0031】
筺体14の上部筺体部14aは、アンテナユニット15を収容できる凹部を有する、横断面が円形の形状である。さらに、下部筺体部14bは、アンテナユニット15を収容できる凹部を有する横断面が円形の形状である。また、下部筺体部14bの横断面中央には、アンテナユニット15から引き出される配線(後述)が、導出される穴14b1を有している。アンテナユニット15は、下部筺体部14bに穴14b1から配線を導出させるよう配置した後、上部筺体部14aで下部筺体部14bを覆うように固定することにより、筺体14内に収容される。
【0032】
(1−1−2)アンテナユニットの構成
アンテナユニット15は、テレビジョン放送信号を受信する際、指向性を電気的に切り替えることが可能である。アンテナユニット15の構成について、図1を参照して説明する。アンテナユニット15は、例えば、909インターフェイス12と、アンテナコントローラ11とテレビジョン放送信号の受信に際して指向性の切り替えが可能な受信素子13などを傭えて構成される。
【0033】
909インターフェイス12は、例えば、テレビジョン受信機20の909インターフェイス(後述)と909ケーブル15a1にて接続しており、テレビジョン受信機20の909インターフェイス21(後述)と所定の通信方式(例えぼ、EIA/CEA-909等)に基づいた通信を行って、テレビジョン受信機20から受信素子13を制御するためのチャンネル情報(後述)等を受信して、アンテナコントローラ11に出力する。
【0034】
アンテナコントローラ11は、例えば、制御部11aを備えている。制御部11aは、例えば、CPU11a1と、RAM11a2と、ROM11a3、などを備えている。CPU11a1は、ROM11a3に記録されたアンテナコントローラ11用の各種処理プログラムに従って各種の制御動作を行う。RAM11a2は、CPU11a1によって実行される処理プログラムなどを展開するためのプログラム格納領域や、入カデータや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果などを格納するデータ格納領域などを備える。ROM11a3は、アンテナコントローラ11で実行可能なシステムプログラム、システムプログラムで実行可能な各種処理プログラム、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ、CPU11a1によって演算処理された処理結果のデータなどを記録する。なお、プログラム200は、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形でROM11a3に記録されている。
【0035】
プログラム200は、例えば、CPU11a1により取得されたチャンネル情報に含まれる物理チャンネル番号に対応するテレビジョン放送信号に基づいて、受信素子13の指向性を電気的に切り替える。具体的には、プログラム200を実行したCPU11a1により取得されたチャンネル情報に含まれる物理チャンネル番号に対応するテレビジョン放送信号の判定に基づいて、当該テレビジョン放送信号を受信するアンテナとしての受信素子13の指向性を切り替える。
【0036】
切替部11bは、例えば、制御部11aから入力される制御信号に従って、プログラム200を実行したCPU11a1により受信素子13が選択された場合、プログラム200を実行したCPU11a1により取得されたチャンネル情報に含まれる方向情報に基づいて、受信素子13の指向性を切り替える。
【0037】
受信素子13は、例えば、テレビジョン受信機20のチューナ22とアンテナRFケーブル15a2で接続されており、プログラム200を実行したCPU11a1の指示に基づいてテレビジョン放送信号を受信する。具体的には、受信素子13は、複数の指向性の方向(例えば、16方向)を有し、切替部11bにより当該複数の方向のうちの一方向に指向性が切り替えられると、当該一方向からのテレビジョン放送信号に、他方向からのテレビジョン放送信号よりも大きな感度を示すようになっている。
【0038】
(1−1−3)軸部の構成
軸部17は、筺体14および、筺体14に収容するアンテナユニット15をテレビジョン受信機20の上方に配置するためのものである。さらに、本発明の実施の形態に係る軸部17は、スマートアンテナ10をテレビジョン受信機20に固定する際、テレビジョン受信機20に接続される配線15aである909ケーブル15a1およびアンテナRFケーブル15a2を収容する。これにより、909ケーブル15a1およびアンテナRFケーブル15a2は、人目に付かず、外観の美観を損ねない。なお、テレビジョン受信機20からのノイズを防止するために絶縁物質にて形成されている。
【0039】
上述した構成により、軸部17は、筺体14の下方に形成されて、穴14b1の外周より延設するよう形成された結合片14b2に、一端側を挿入して筺体14と結合する。このとき、筺体14に収容されたアンテナユニット15から引き出されて穴14b1から導出された909ケーブル15a1とアンテナRFケーブル15a2とを、軸部17の円筒の中空を貫通させるよう挿入し、筺体14に結合されない一端側から導出する。また、結合片14b2には、結合片14b2の壁面を貫通する雌ねじ部14b3が形成されており、ねじ18を雌ねじ部14b3に羅合するよう挿入させて、穴14b1に挿入した軸部17の先端と当接させて固定する。
【0040】
(1−2)テレビジョン受信機の構成
次に、テレビジョン受信機20の構成について、図1を参照して説明する。テレビジョン受信機20は、例えば、909インターフェイス21と、チューナ22と、フロントエンド23と、デコーダ24と、OSD回路27と、リモコン受信部28と、記録部29と、制御部30とを備えて構成される。上述した各部は、キャビネット20aに収容されて配置される。また、図2に示すようにキャビネット20a背面に形成される固定部50により前述したスマートアンテナ10を固定する。
【0041】
テレビジョン受信機20は、スマートアンテナ10から受信したテレビジョン放送信号を受け付けて、映像や音声を出力する。そのため、映像や音声を出力するために、デコーダ24に接続された音声出力部25や画像表示部26を備えている。さらに、テレビジョン受信機20は、例えば、リモコン受信部28と通信可能なテレビジョン受信機20用のリモコン装置40を備えている。以下にテレビジョン受信機20の各構成要素を説明する。
【0042】
909インターフェイス21は、例えば、スマートアンテナ10の909インターフェイス12と909ケーブル15a1を用いて接続しており、例えば、制御部30から入力される制御信号に従って、スマートアンテナ10の909インターフェイス12と所定の通信方式(例えば、EIA/CEA-909 等)に基づいた通信を行って、スマートアンテナ10にスマートアンテナ10を制御するためのチャンネル情報等を送信する。
【0043】
チューナ22は、例えば、スマートアンテナ10の受信素子13とアンテナRFケーブル15a2を介して電気的に接続されており、制御部30から入力される制御信号に従って、受信素子13から出力されたテレビジョン放送信号の中からユーザによって選局されたチャンネルに対応するテレビジョン放送信号を取得して、フロントエンド23に出力する。
【0044】
フロントエンド23は、例えば、制御部30から入力される制御信号に従って、チューナ22から出力されたテレビジョン放送信号を中間周波信号に変換して、デコーダ24に出力する。
【0045】
デコーダ24は、例えば、制御部30から入力される制御信号に従って、フロントエンド23から出力されたテレビジョン放送信号に対して所定のファイル形式(例えば、MPEGー2(Moving Picture Experts Group phase 2)形式等)に応じた処理を施すことによって、当該テレビジョン放送信号を音声信号と画像信号とに分離してデコードする。そして、当該デコードした音声信号を音声出力部25に出力するとともに、画像信号を画像表示部26に出力する。
【0046】
音声出力部25は、例えば、スピーカ機器等であり、デコーダ24から出力された音声信号に墓づく音声データに応じた音声を出力する。
【0047】
画像表示部26は、例えば、液晶表示機器等であり、デコーダ24から出力された画像信号に基づく画像データに応じた画像や、デコーダ24から出力され、OSD回路27によりOSD表示信号(後述)が合成された画像信号に基づく画像データに応じた画像を表
示する。
【0048】
OSD回路27は、例えば、制御部30から入力される制御信号に従って、画像表示部26に所定のOSD表示(オンスクリーンディスプレイ表示)をさせるためのOSD表示
信号を、デコーダ24から画像表示部26に出力される画像信号に合成する。
【0049】
リモコン受信部28は、例えば、リモコン装置40から送信された各種信号を受信し、当該各種信号に基づく各種データを、制御部30に出力する。
【0050】
リモコン装置40は、例えば、ユーザによって操作され、当該操作に応じた信号をリモコン受信部28に送信する。具体的には、リモコン装置40は、例えば、選局するチャンネルを指定する際に操作される、チャンネルキーやチャンネルアップ/ダウンキーなどを有する。
【0051】
記録部29は、例えば、磁気的記録媒体、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。具体的には、記録部29には、チャンネルマップ29a等が記録されている。チャンネルマップ29aは、例えば、チャンネル情報等を記録している。具体的には、チャンネルマップ29aは、例えば、リモコン装置40のチャンネルキーやチャンネルアップ/ダウンキーに割り当てられた仮想チャンネル番号と、物理チャンネル番号と、スマートアンテナ10の指向性の方向に関する方向情報と、スマートアンテナ10のゲインに関するゲイン情報などを対応付けて記録している。チャンネルマップ29aに記録される情報は、例えば、テレビジョン受信装置100の初期設定処理において決定されて、チャンネルマップ29aに記録されるようになっている。
【0052】
制御部30は、例えば、CPU30aと、RAM30bと、ROM30cなどを備えている。CPU30aは、ROM30cに記録されたテレビジョン受信機20用の各種処理プログラムに従って、各種の制御動作を行う。RAM30bは、CPU30aによって実行される処理プログラムなどを展開するためのプログラム格納領域や、入カデータや上記処理プログラムが実行される隙に生じる処理結果などを格納するデータ格納領城などを備える。
【0053】
ROM30cは、テレビジョン受信機20で実行可能なシステムプログラム、当該システムプログラムで実行可能な各種処理プログラム、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ、CPU30aによって演算処理された各種結果のデータなどを記録する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形でROM30cに記録されている。具体的には、ROM30cは、例えば、送信プログラム300等を記録している。
【0054】
送信プログラム300は、例えば、909インターフェイス21を介して、スマートアンテナ10に、チャンネル情報を送信する機能を、CPU30aに実現させる。具体的には、CPU30aは、例えば、ユーザによるリモコン装置40のチャンネルキーやチャンネルアップ/ダウンキーの操作等によって所定のチャンネルが選局されると、選局されたチャンネルのチャンネル番号(仮想チャンネル番号)に対応するチャンネル情報(物理チャンネル番号、方向情報、ゲイン情報など)を、記録部29のチャンネルマップ29aから取得して、909インターフェイス21を介して、スマートアンテナ10のアンテナコントローラ11に送信する。これにより、スマートアンテナ10は、指向性を切り替えて、選択されたテレビジョン放送信号を受信する。
【0055】
(2)スマートアンテナの外装方法
(2−1)実施の形態
図4は、外装部60に外装されたスマートアンテナ10を表す斜視図である。同図より、スマートアンテナ10は、少なくともスマートアンテナの筺体14の薄円筒形の直径よりも大きな直径を持つ球形状の外装部60により外装されている。外装部60の球形状は、地球儀を模したものであり、スマートアンテナ10の軸部17を回転中心として、回転可能となる。外装部60を球形状としたのは、スマートアンテナ10を外装した際、外装部60の上方に面が形成されない形状とし、物を載置できないようにしたり、枝状に延設した形状としないことで、物を掛ける事ができないようにするためである。無論、地球儀に模したのは、一例であり、遊技球や惑星を模したものであってもよいし、外形が球形状に限定される必要はない。
【0056】
図5は、外装部60の内部構成図である。同図より、外装部60は、スマートアンテナ10に対して着脱可能に外装することができる。そのため、外装部60は、内部に凹部を形成する半球状の上部外装筺体60aと、内部に凹部を形成する半球状の下部外装筺体60b、絶縁物質にて形成され、スマートアンテナ10の軸部17の同軸の延長上に配置されて、外装部60の回転を補助する上部回転軸63、さらには上部回転軸63およびスマートアンテナ10の軸部17を回転軸として、外装部60を回転させるためのベアリング61、62とから構成している。上述した外装部60により、スマートアンテナ10は、上部外装筺体60aと下部外装筺体60bとの凹部開口を合わせて形成する空間に収容されて外装される。以下に外装部60の具体的な構成を説明する。
【0057】
上部回転軸63は、その形状を軸状とし、軸の長手方であって先端から所定長さの位置に、軸の横断面に放射状に延設した傘部63aを形成している。傘部63aは後述するように、ベアリング61を所定位置に支持するためのものである。また、傘部63aを形成する反対方向の先端部は、スマートアンテナ10の筺体14天井面と軸部17の同軸の延長上で着脱可能に固定されるよう形成されている。上部回転軸63の固定方法の一例として、筺体14と軸部とを螺合する方法が挙げられる。
【0058】
上部外装筺体60aは、前述したように内部に凹部を形成する半球状の形状である。また、外周を緩衝材60a4で覆う構成としている。これにより、スマートアンテナ10を外部の衝撃から保護することができる。そして、スマートアンテナ10を収容するよう外装した際、上部回転軸63を回転中心として回転できるようベアリング61を支持する。なお、上部外装筺体60aは、絶縁物質にて形成される。また、上部外装筺体60aを緩衝材で形成するものであってもよい。
【0059】
上部外装筺体60aがベアリング61を支持する具体的な構成の一例として、以下の方法を説明する。つまり、上部外装筺体60aは、半球状の頂点周辺に形成された開口60a1と、開口60a1の開口の横断面と相似する横断面を有する形状である蓋部60a2とを有している。また、蓋部60a2の外周面と、開口60a1とは、互いに着脱可能に螺合するようねじが形成されている。
【0060】
さらに、蓋部60a2は、上部回転軸63が貫通する回転穴60a3を、幅方向に形成する。これにより、まず、ベアリング61を上部回転軸63を貫通させるとともに、傘部63aと当接した状態で、上部回転軸63を上部外装筺体60aの内壁側より、開口60a1に貫通させる。さらに、蓋部60a2を、上部外装筺体60aの外壁側から、上部回転軸63の軸の先端を、蓋部60a2の回転穴60a3に挿入させつつ、開口60a1と螺合させて固定する。これにより、ベアリング61は、傘部63aと蓋部60a2により、図中前後方向を狭持されて固定される。
【0061】
下部外装筺体60bは、上部外装筺体60a同様内部に凹部を形成する半球状の形状である。また、外周を緩衝材60b5で覆う構成としている。そして、スマートアンテナ10を収容するよう外装した際、スマートアンテナ10の軸部17を回転中心として回転できるよう、ベアリング61を支持する構成である。なお、下部外装筺体60bは、絶縁物質にて形成される。また、絶縁物質であれば、緩衝材で形成してもよい。
【0062】
ベアリング62を支持する構成の一例としては、半球状の頂点周辺に横断面が円形の開口60b1を形成する。開口60b1の下部外装筺体60bの内壁側には、開口60b1の外周より内側に延設する受け座60b2が形成されている。さらに、開口60b1の横断面に近似した横断面を有する形状であって、開口60b1を塞ぐ蓋部60b3を有する。蓋部60b3の天井面には、スマートアンテナ10の軸部17が貫通する回転穴60b4が形成されている。さらに、蓋部60b3の外周面と、開口60b1とは、互いに着脱可能に螺合するようねじが形成されている。これにより、ベアリング62は、図のように、受け座60b2と蓋部60b3により狭持されて保持される。
【0063】
ベアリング61、62は、上部回転軸63、および軸部17に貫通されて、軸部17の同軸延長線状に、外装部60を回転させるためのものである。なお、本発明の実施の形態でのベアリング61、62は、筺体14の内部に配置されるため、絶縁物質で形成された円筒形のベアリングを使用する。無論ベアリングの形状はこれに限定されず、絶縁物質にて形成されていれば、どのようなベアリングであってもよい。
【0064】
上部外装筺体60aと下部外装筺体60bに配置されるベアリング61、62は、筺体14に固定された上部回転軸63および、軸部17が、回転穴60a3、60b4を貫通した際、スマートアンテナ10に対する外装部60の回転を阻害させないよう配置されることが望ましい。具体的には、ベアリング61、62を配置した際、ベアリング61、62の開口と上部外装筺体60aと下部外装筺体60bに形成された回転穴60a3、60b4とが同軸上となるよう配置できることが望ましい。
【0065】
上述した外装部60の形状により、スマートアンテナ10を外装する場合は、まず、上部外装筺体60aおよび下部外装筺体60bにそれぞれベアリング61、62を配置する。次に、スマートアンテナ10に上部回転軸63を固定する。さらに、上部外装筺体60aの回転穴60a3に、筺体14に固定した上部回転軸63の先端をベアリング61を貫通するよう挿入するとともに、下部外装筺体60bの回転穴60b4に、軸部17をベアリング62を貫通するよう挿入させる。最後に、上部外装筺体60aと下部外装筺体60bとを固定して球体を形成する。外装部60をスマートアンテナ10から取り外す場合は、今と逆の方法を行えばよい。
【0066】
(2−2)変形例
上述した実施の形態では、外装部60を球形状としたが、外装部60はスマートアンテナに対して着脱可能であるため、様々な形状にすることができる。図6は、変形例としての外装部60を表す図である。同図より、外装部60は、スマートアンテナ10を収容する台座部64と、台座部64の上方に配置される人形部65とから構成されている。なお、台座部64と人形部65は、前述した実施の形態での外装部60同様、絶縁物質にて形成されている。また、台座部64、人形部65とを緩衝材で形成することにより、スマートアンテナ10を外部の衝撃から保護することができる。
【0067】
また、人形部65の形状は、図に示すものに限定されず、例えば、ツリーを近似させた形状としてもよい。外装部60を図6のような形状としたことにより、ユーザが、外装されたスマートアンテナ10の上部に鍵等の導電物質を置いても、導電物質は、安定的に載置されず、やがて落下してしまう。これにより、ユーザが誤って、外装されたスマートアンテナ10に導電物質を置いてしまうのを防止することができる。同様に、外装部60の外観を様々に交換することで、その外観を周囲の雰囲気やデザインと調和させることができ、インテリアとしての付加価値を高めることができる。
【0068】
さらに、スマートアンテナ10の使用可能帯域幅を広げるために、外装部60の内部にスマートアンテナ10から所定の間隔を空けて無給電素子を配置してもよい。ここで、無給電素子とは受信可能帯域幅に合わせて所定形状に形成された金属板や金属箔であればよい。無給電素子として金属板を使用する場合は、外装部60の内側、又は外側におけるスマートアンテナ10の上部に、その頂上部から一定の間隔を空けて金属板を配置すればよい。また、無給電素子として金属箔を使用する場合は、外装部60の内側裏面、又は外側表面に、スマートアンテナ10から一定の間隔を空けて金属箔を張り付ければよい。
【0069】
(3)まとめ
以上説明したように、スマートアンテナ10は、外装部60にて外装を施される。外装部60は、スマートアンテナ10がテレビジョン放送信号を受信するために発生させる磁界に対して、影響を及ぼさない絶縁物質にて形成されている。このため、スマートアンテナ10をテレビジョン受信機20の周囲に配置した際、スマートアンテナは外装部にて外装されるため外観の美観を損ねない。また、スマートアンテナを外装する外装手段は、絶縁物質で形成されているため、スマートアンテナ10の受信感度を損なわすことがない。
【0070】
なお、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施の形態でのテレビジョン受信装置のブロック構成図である。
【図2】テレビジョン受信機に固定されるスマートアンテナを表す斜視図である。
【図3】スマートアンテナの構成図である。
【図4】外装部に外装されたスマートアンテナを表す斜視図である。
【図5】外装部の内部構成図である。
【図6】変形例としての外装部を表す図である。
【図7】スマートアンテナ1を表す斜視図である。
【符号の説明】
【0072】
10…スマートアンテナ、11…アンテナコントローラ、11a…制御部、11b…切替部、11a1…CPU、11a2…RAM、11a3…ROM、12…909インターフェイス、13…受信素子、14…筺体、14a…上部筺体部、14b…下部筺体部、14b1…穴、14b2…結合片、14b3…雌ねじ部、15…アンテナユニット、15a…配線、15a1…909ケーブル、15a2…アンテナRFケーブル、17…軸部、20…テレビジョン受信機、20a…キャビネット、21…909インターフェイス、22…チューナ、23…フロントエンド、24…デコーダ、25…音声出力部、26…画像表示部、27…OSD回路、28…リモコン受信部、29…記録部、29a…チャンネルマップ、30…制御部、30a…CPU、30b…RAM、30b…ROM、40…リモコン装置、50…固定部、60…外装部、60a…上部外装筺体、60a1…開口、60a2…蓋部、60a3…回転穴、60a4…緩衝材、60b…下部外装筺体、60b1…開口、60b2…受け座、60b3…蓋部、60b4…回転穴、60b5…緩衝材、61…ベアリング、62…ベアリング、63…上部回転軸、63a…傘部、64…台座部、65…人形部、100…テレビジョン受信装置、200…プログラム、300…送信プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信する電波の指向性を電気的に切り替え可能なスマートアンテナにおいて、
当該スマートアンテナを外装する外装手段を有し、
上記外装手段は、絶縁物質で形成されることを特徴とするスマートアンテナ。
【請求項2】
上記外装手段は、上記スマートアンテナを収容した際、当該外装手段に固体を安定的に配置できないような形状であることを特徴とする請求項1に記載のスマートアンテナ。
【請求項3】
上記外装手段は、緩衝材にて形成されることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のスマートアンテナ。
【請求項4】
当該スマートアンテナは、テレビジョン放送信号を受信するアンテナユニットと、
薄円筒形の絶縁物質で形成され、上記アンテナユニットを収容する筺体と、
上記筺体の下方から延設するよう固定され、上記筺体をテレビジョン受信機と一定距離をおいて接続するための軸部とから成り、
薄円筒形の筺体の半径方向を接続するテレビジョン受信機の設置面に対して略水平に配置するよう上記テレビジョン受信機に接続され、
上記外装手段は、上記筺体に着脱可能に外装されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のスマートアンテナ。
【請求項5】
上記外装手段は、上記筺体に対して回転可能に当該外装手段を支持する回転手段を有することを特徴とする請求項4に記載のスマートアンテナ。
【請求項6】
上記回転手段は、上記軸部を回転中心とするベアリングにより構成され、
上記外装手段は、同軸部を中心として回転可能に当該スマートアンテナを外装することを特徴とする請求項5に記載のスマートアンテナ。
【請求項7】
上記外装手段は、少なくとも、薄円筒形の上記筺体の幅よりも大きな直径を有する球形状であることを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれか一項に記載のスマートアンテナ。
【請求項8】
受信する電波の指向性を電気的に切り替え可能なスマートアンテナにおいて、
当該スマートアンテナは、テレビジョン放送信号を受信するアンテナユニットと、
薄円筒形の絶縁物質で形成され、上記アンテナユニットを収容する筺体と、
上記筺体の下方から延設するよう固定され、上記筺体をテレビジョン受信機と一定距離をおいて接続するための軸部とから成り、
上記薄円筒形の筺体の横断面の半径方向を、接続するテレビジョン受信機の設置面に対して略水平に配置するよう上記テレビジョン受信機に接続されるとともに、
磁界に与える影響の少ない絶縁物質で形成された外装部により着脱可能に外装され、
上記外装部は、上記スマートアンテナを収容した際、固体を安定的に配置できないよう、少なくとも薄円筒形の上記筺体の幅よりも大きな直径を有する地球儀を模した球形状であって、
上記軸部を回転中心とするベアリングにより、同軸部を中心として回転可能に当該スマートアンテナを外装することを特徴とするスマートアンテナ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−311993(P2008−311993A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−158680(P2007−158680)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(504133110)国立大学法人 電気通信大学 (383)
【出願人】(000109668)DXアンテナ株式会社 (394)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】