説明

スマートIPエミュレーティング検出APの使用による医療データのための中間配線盤(IDF)

無線装置と有線ローカルエリアネットワーク(LAN)上のリモートクライアントとの間の伝送のための中間配線盤(IDF)を供給するエミュレーションアクセスポイント、方法及びシステムは、前記無線装置との通信のために適応された無線装置・無線モジュールを持つプロトコルスタックを含む。エミュレーションアクセスポイントは、前記無線装置・無線モジュールとの通信のために適応され、アクセスポイント制御装置は、前記アクセスポイント及びリモートクライアントの両方との通信のために適応される。前記エミュレーションアクセスポイントは、ローカルプロトコル受信ユニットによって、前記無線装置・無線モジュールからのデータであって、ローカルプロトコルにおいて送信されているデータを受信し、標準プロトコルユニットによって、前記データを前記リモートクライアントに送信される標準プロトコルに変換するよう適応されるゲートウェイ変換機能(GTF)モジュールを含む。前記リモートクライアントは、WLANからの無線装置ではなく、前記LAN上のエミュレートされた有線装置を見る。前記エミュレーションアクセスポイントは、最新式のPWDを受け入れるよう適応される一方で、従来のPWDから前記リモートクライアントへの通信を可能にするようにも適応され、故に、病院などは、該病院のPWDを一斉に完全に交換する必要がないであろう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッドサイドモニタなどの無線ベース且つイーサネット(登録商標)−インターネット対応のアクセスポイント(AP)・仮想医療装置(virtual medical device)に関する。より詳細には、本発明は、アクセスポイント・エミュレーションを含む無線医療遠隔測定システム(wireless medical telemetry systems)(WMTS)伝送の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
無線周波数を介して、送信機を身に着けている患者と、中央監視サイト又は局との間の相対的に短い距離越しに、心臓信号などの患者の生理学的パラメータを監視するのに用いられる無線医療遠隔測定システム(WMTS)などの既知の通信システムがある。FCCは、双方向又は単方向の放射電磁信号を介しての生理学的パラメータ及び他の患者関連情報の測定及び記録を含むようWMTSの定義を広げており、且つ医者、ヘルスケア施設、病院及び他の医療プロバイダを含む認可されたヘルスケアプロバイダにWMTSユーザを限定している。
【0003】
DECT(デジタル高度コードレス電気通信(Digital Enhanced Cordless Telecommunication standard))は、元々、欧州において、コードレス電話などの製品のための様々なアナログ規格及びデジタル規格に取って代わる規格として採用された。利用者密度の高いもの向けに用いられ得るマイクロセルラ方式のデジタル移動無線ネットワークであるDECTは、建物内、とりわけ、医者、看護士、患者、研修医、専門医などといった静止していない人の間で素早く、正確に情報が交換されなければならない病院内での使用に非常に適している。DECTは、米国においても、欧州において採用されている規格の或る変形物が用いられている。
【0004】
当業界において、無線LANブリッジは、同じ(又は異なる)データリンクレイヤプロトコル(例えばOSIモデルのレイヤ2)を用い得る2つのネットワークを接続する装置であると見なされる。LANブリッジは、そうしないと分離されるであろう2つ以上のLANを接続するポートを持つ。ブリッジのポートのうちの1つが、パケットを受信し、該パケットを別のポートに再送信する。一般に、ブリッジは、該ブリッジが完全なパケットを受信するまで送信を開始しない。
【0005】
(多数のユーザを有線ネットワーク及び無線LAN上の互いと接続する)アクセスポイントと比較して、ブリッジは、それらの主要な機能が、他のネットワークを接続することであるので、一般的に、アクセスポイントより安上がりである。アクセスポイントは、多くの場合、ブリッジでは必要とされない機能を必要とする。なぜなら、APは、認証、認証解除(de-authentication)、接続(association)、分離、再接続、ディストリビューション(distribution)、MACサービスデータユニット配信、インテグレーション(integration)及びプライバシサービスを供給するからである。例えば、直接的に特定のアクセスポイントAPに対してイーサネット(登録商標)・ネットワークとインタフェースをとるよう適応されたWLANブリッジの場合には、幾らかのオーバーラップがあり、それによって、WLANブリッジは、範囲内にあるアクセスポイントと通信するためにイーサネット(登録商標)・ネットワークに接続し、802.11を使用する。

【0006】
近年、帯域幅要求量を減らそうとして、WMTS-DECTベース且つイーサネット(登録商標)対応のアクセスポイント(AP)は、WLAN-LANブリッジとして動作し、そのために、上位レイヤの機能のエミュレーションをローエンド装置へ移管しており、ローエンド装置が、帯域幅及び電力消費量の点で犠牲を払う。
【0007】
例えば、最先端のAP、特に、「既製(off-the-shelf)」(OTS)APは、上記のサービスがローエンド装置に負担(burden)されるようにするWLAN-LANブリッジとして動作する。現特許技術(present proprietary technology)は、問題を解決しようとはしているが、ブリッジゲートウェイ(bridged gateway)機能を供給するのにコストパフォーマンスの悪い「ゲートウェイ」を必要とし、限られた規模のAPを必要とする。更に、DECTなどの双方向セルラ無線技術の使用は、相変わらず、著しい費用対効果に達しない。他方、AP・エミュレーションをコンセントレータ(concentrator)に移そうとする試みは失敗することがあり、その場合、管理及び拡張(scale)するのに非常に複雑になる。他の例においては、エミュレーション負担は、装置に接続されたエミュレートする送受信機に負わされ得る。これは、拡張性(scalability)を改善し損なうだけでなく、ベッド当たりのコストを(減少させるどころか)増大させる。斯くして、当業界においては、前述の問題の幾つかを解決する必要性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、おそらくは、例えば、ISO 11073/IEEE 1173などの業界標準に準拠するであろう、非常に効率的で、拡張可能で、費用対効果が大きい、独自に開発した実施(proprietary implementations)を規定する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、無線WMTS、DECTベース且つイーサネット(登録商標)対応のアクセスポイント(AP)が、仮想医療装置(VMD)をエミュレートし、故に、イーサネット(登録商標)及びインターネットの互換性に起因する総帯域幅が、拡張性及びスループットが従来のAPと比べて大幅に改善される程度まで低減される。本発明の多くの利点のうちの1つは、既存のPWD(患者着用可能装置)が、該既存のPWDの現行のモードで動作し、アクセスポイントと通信し続けることができ、故に、顧客は、引き続き該顧客の既存のPWDを使用することが出来る一方で、本発明と互換性があるより新しいPWDを組み込むことが出来ることにある。前記新しいPWDであって、前記アクセスポイントがエミュレーションを行なっていることから、該新しいPWDの多くが変換ソフトを全く必要としない前記新しいPWDは、より古いPWDと比較して帯域幅及び電力要求を低減させるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明によるエミュレーティング・アクセスポイントを介して有線リモートLAN上のリモートサイトと通信する従来の患者着用可能装置を備えるデータプロトコルモデルのモデルを図示する。
【0011】
本発明の利点が分かるように、図1に示されているデータプロトコルモデルの構成要素及び機能の幾つかを多少説明する必要がある。なぜなら、これらの構成要素及び機能の多くが、(図2に示されている)本発明によるデータプロトコルモデルにおいて有効であるからである。図1のPWDは、大量の帯域幅及び電力を利用するという意味において従来のPWDである。しかしながら、図2のPWDは、あらゆる変換/エミュレーション動作がアクセスポイントにおいてなされ、故に、無線通信が有線LANにトランスペアレントであり、リモートクライアントが、PWDは、単に、LANに接続された別のノードに過ぎないと考える点で異なる。斯くして、図2のPWDは、図1のPWDと同じであるように見えるが、図2のPWDは、現在のPWDより少ない電力しか使わず、少ない帯域幅しか必要としない点で異なる。それにもかかわらず、アクセスポイントがエミュレーションを担当することから、リモートクライアントには、PWDは、同じもの(有線装置)であるように見える。斯くして、将来のWLANSは、両方のタイプのPWDを有し得る。しかしながら、前記PWDは、潜在的に、それらのコスト、並びにそれらの大きさ及び必要とされる帯域幅使用量を実質的に低減させ得るので、PWDの製造業者は、エミュレーティング・アクセスポイントの性質によって今や不要にされた回路を複製し続けはしないであろうと予想される。
【0012】
プロトコルスタック105は、携帯装置(PWD又はPBM)と、(PICなどの)リモートエンドポイント又は中央データベースサーバとの間のデータ伝送を供給する。プロトコルスタックは、データが順方向に送られるのと同じ速度で逆方向に返されることを可能にする。更に、ローカルな制御メッセージが、様々な通信リンクにまたがって多重伝送され得る。これらのプロトコルは、3つの領域、上位領域と、下位領域と、物理領域とに分けられる。バックホールシステム(back haul system)しか、下位レイヤ及び物理レイヤの知識(knowledge)を持たない。
【0013】
携帯装置105からリモートクライアント120へのWMTS110を介する典型的なデータ伝送シーケンスは、以下の通りである。
(1)データが、UDP(ユーザデータグラムプロトコル)、IP(インターネットプロトコル)又は生のイーサネット(登録商標)データストリームによる伝送のために下位レイヤプロトコルに渡される。UDPは、通常、重いプロトコルの機能のうちの幾つかを実施しないことによって、例えば、個々のパケットが再試行なしにドロップされること及び/又はパケットが送られた順序と異なる順序で受け取られることを許容することによって、IPよりパフォーマンスを高めることをベースに構築される軽い伝送である。
(2)ヘッダ圧縮サブモジュール108が、APにとって既知である静的な情報を取り除くことによってUDP/IP/イーサネット(登録商標)・ヘッダを軽いヘッダに圧縮する。
(3)高レベルパケットが、DECT・エアリンク(air link)をまたがる伝送のために多数のより小さいパケットに断片化され、任意のローカルな制御データとマージされる。この断片化パケット情報は、次いで、携帯装置のメインボードとPWDの無線モジュール107との間のシリアルリンクを通される。
(4)PWDの無線モジュール107によって個々のデータパケットがリカバーされ、次いで、ローカルに用いられるべきである制御情報が取り出される。次いで、データパケットは、DECT・スタックを介して無線によりアクセスポイントに渡される。"ARQ"レイヤは、誤り訂正のための再試行機構を供給する。
(5)アクセスポイント110において、小さいDECT・パケットは、ネットワークパケットを形成するよう組み合わされる。次いで、軽いヘッダが、完全なUDP/IP及びイーサネット(登録商標)MAC・ヘッダに展開し戻される。次いで、パケット全体が、Harmony UDP/IP・フレームにカプセル化され、APCに渡される。制御データもまた、クレーム(complaint)UDP/IPフレームを用いてAPCとAPとの間で交換され得る。
(6)アクセスポイント制御装置(APC)115において、パケットは、カプセル化を解除され、標準LANプロトコルを介してリモートエンドポイント120に渡される。
(7)リモートエンドポイントは、データを受け取り、必要に応じて該データを使用する。リモートエンドポイントの視点から見ると、データは、有線ネットワークに接続されている携帯装置からやって来ているように見える。
【0014】
PICから携帯装置へ反対方向に送る場合、プロトコルは同じようにして機能することに注意されたい。
【0015】
前記装置は、製造時に、各無線モジュール及び各アクセスポイントに割り当てられるユニークなイーサネット(登録商標)アドレスを持つ。その場合、無線モジュール(又はアクセスポイント)は、ユニークな無線識別情報(radio identity)を計算するのにイーサネット(登録商標)MACアドレスの下位20ビットを用いるなどのマッピングルールを用いる。イーサネット(登録商標)MACアドレスは通常の方法でレジスタ(register)される。無線識別情報は、製造される全無線装置の中でユニークでなければならないが、外側ボディでレジスタされる必要はない。
【0016】
従来のWMTSは、単なるネットワーク伝送機構であり、通されるデータのタイプの知識を全く持たない。通されるデータのタイプに関する知識の全ては、リンク上のいずれかのエンドポイントにおいて走るアプリケーションによって保持される。WMTSのネットワーク伝送は、主として、IEEEのSTD5において規定されているようなIPプロトコルをサポートするようにされている。
【0017】
動的なデータ(Dynamic data)に関しては、APは、主として該APが IPアドレスをイーサネット(登録商標)アドレス(即ち、ルーティングテーブル)に分解することを可能にする動的なデータをキャッシュする。この情報は、ハンドオーバ中にAP間を通され、伝送中に破損され得る。このデータキャッシュが失われる又は破損される場合には、その内容は、ネットワークから復元され得る。WMTSに与える影響は、アドレス分解が行なわれる間データが遅延され得るというのものである。しかしながら、有線ネットワークは無線ネットワークより略々10000倍高速であるという事実は、この遅延はシステムのパフォーマンスにほとんど又は全く影響を与えないであろうことを意味する。
【0018】
図2は、本発明による拡張データプロトコルモデルを図示している。ここでは、携帯装置205は、PWDの無線モジュール207と、WMTSのアクセスポイント210と、標準アクセスポイント制御装置215とを含むプロトコルスタック201を介してリモートクライアント220と通信する。
【0019】
WMTSのアクセスポイント210は、装置のローカルプロトコル212aと、例えばIEEE 1073といった標準プロトコルとの間のフォーマット変換機能を供給するのに必要とされるゲートウェイ変換機能(Gateway Translation Function)(GTF)モジュール212を含む。このようにして、ローカルプロトコルは装置と対話し、標準プロトコルはネットワークにおける通信のために用いられる。他の例においては、標準化により、ローカルプロトコルは、標準的なWMTSのAPのプロトコルに置き換えられてもよい。WMTSのアクセスポイント210は、一般的には、DECTを介してPWDから情報を受け取り、イーサネット(登録商標)を介してリモートクライアント220と通信する。前記イーサネット(登録商標)は一般的には有線イーサネット(登録商標)である。しかしながら、本発明は、有線イーサネット(登録商標)又は有線ネットワークに限定されず、完全に無線のネットワーク及び/又は無線イーサネット(登録商標)が用いられ得る。エミュレーションを供給する旧式PWDと、APにエミュレーションを行なってもらう、ずっと軽量で、小さく、安上がりのPWDとを備えるWLANがあり得ると考えられる。
【0020】
本発明によるゲートウェイ変換機能モジュール212は、PWD装置にエミュレーション機能を負担させることなしにPWDからリモートクライアントへエンド・ツー・エンドでイーサネット(登録商標)パケットが送られ得るようにネットワークの上位レイヤの機能をエミュレートする。従来技術のPWD装置は、標準的なWLAN-LANブリッジを介する伝送のために伝送を標準プロトコルにエミュレートする必要があった。ほとんどの場合、標準的なWLAN-LANブリッジは、何の操作/変換もなしにただ単に情報が通ることを可能にする。
【0021】
本発明の利点は、ローカルなPWD装置が、上位レイヤのイーサネット(登録商標)の機能をエミュレートするために多くの帯域幅を必要としないことにある。なぜなら、WMTSのアクセスポイントにおいて、GTFが、それらのプロトコルを標準プロトコルに変換するであろうからである。ローカルな装置は、それらの伝送の複雑さが低減されるので、多くの電力を必要としない。このようにして、1つ1つのPWD装置にそれらの中に設計されたこのような機能を持たせる代わりに、本発明のWMTSのアクセスポイントが、エミュレーションを行なう仮想医療装置として動作する。
【0022】
例えばDECTを介してエミュレーティング・APまでリモートLANと通信する無線医療装置の場合には、GTFにおける標準プロトコルは、公式の医療装置の業界標準を有するかもしれない又は該業界標準に基づくかもしれない。より費用のかからない変形例はまた、イーサネット(登録商標)−インターネット互換のローエンド遠隔測定装置をブリッジする機能を供給するものであり、該変形例においては、例えば、装置は、TCP/IPを用いて通信してもよく、ネットワークは、イーサネット(登録商標)を用いる。
【0023】
図3は、本発明による動作方法を図示している。説明の目的のためにDECT及びイーサネット(登録商標)などの或る一定のプロトコルが選ばれているが、いかなるタイプのWLAN-LAN通信も本発明の利点の恩恵を受けるので、特許請求の範囲に記載されている発明は、決してこのようなプロトコル又はその同等物に限定されないことは理解されたい。まず、PWD装置が、TDMAを介するDECT伝送などのローカルプロトコルに従ってパケットにおいて生理学的データを(PWDの無線モジュールを介して)周期的に送る。第2に、WMTSのアクセスポイントであって、該アクセスポイント内にGTFモジュールを持つWMTSのアクセスポイントによって情報が受け取られる。GTFモジュールにおいて、ローカルプロトコルが、IEEE 802.3などの標準プロトコルにエミュレート(即ち変換)される。第3に、アクセスポイント制御装置が、次いで、イーサネット(登録商標)プロトコルを介して(病院の中央サイトなどの)リモートクライアントに情報を供給する。このようにして、WLAN/有線LAN伝送変換がなされており、リモートクライアントに関しては、PWDは、標準イーサネット(登録商標)プロトコルのもとで伝送するネットワーク上の有線装置であるように見える。
【0024】
本発明はまた、装置からエミュレーションの負荷が取り除かれるので、拡張性及びスループットの向上の面で利点を供給する。無線医療遠隔測定の分野においては、PWD装置当たりのコストが下がるので、病院/ホスピス患者のみではなくより多くの人を医学的にモニタするより大きな余裕ができるであろう。例えば、潜在的には、心臓疾患をかかえる誰もが、リモートネットワークに周期的に情報を送るであろうPWD装置を持つこともあり得る。生理学的反応が範囲外であった場合には、救急車を派遣するよう医者に電話するよう患者に対して電子音を発することで何でもできる。しかしながら、個々のPWD装置が、リモートサイトと通信するのにハイレベルネットワーク機能をエミュレートすることを必要とされる限り、この目的は、達成しにくいままであろう。本発明は、ネットワークの別の部分、一般的にはアクセスポイントにエミュレーションを移管することによってPWDの大きさ、電力消費量及び帯域幅使用量を低減させる手段を供給する。
【0025】
添付されている特許請求の範囲内及び本発明の精神の範囲内にある様々な修正が、当業者により、本発明に対してなされ得る。例えば、DECTなどの伝送規格は、必要に応じて異なる規格と交換され得る。TDMA伝送は、CDMA、GSM、FMDAなどに置き換えられ得る。PWDは、例えば、UWB周波数において動作するかもしれない若しくは動作しないかもしれない802.11のバージョン又はブルートゥースを用い得る。リモートクライアントは、一般的には、Cat-5/Cat-5(又は必要に応じて別のカテゴリ)などのイーサネット(登録商標)ケーブルを介して配線されるが、ネットワークは、イーサネット(登録商標)を用いない又は何らかの未知の理由でトークンリングを用いる光ファイバネットワークであり得る。上記の規格及びプロトコルは、本発明の好ましい動作に従って与えられているが、特許請求の範囲に記載されている発明を開示されているそれらのみに限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1A】本発明によるエミュレーティング・アクセスポイントを介する、有線LANに接続されたリモートサイトと、従来の無線患者着用可能装置(PWD)との間の通信のデータプロトコルモデルの図である。
【図1B】本発明によるエミュレーティング・アクセスポイントを介する、有線LANに接続されたリモートサイトと、従来の無線患者着用可能装置(PWD)との間の通信のデータプロトコルモデルの図である。
【図2A】患者着用可能装置が、本発明によるエミュレーティング・アクセスポイントの変換機能を利用する場合のゲートウェイ変換機能モジュールを示す本発明による拡張データプロトコルモデルである。
【図2B】患者着用可能装置が、本発明によるエミュレーティング・アクセスポイントの変換機能を利用する場合のゲートウェイ変換機能モジュールを示す本発明による拡張データプロトコルモデルである。
【図3】本発明による動作方法を図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線LAN装置がLAN通信手段に配線された装置と通信することを可能にするようにアクセスポイントがLANにおいて用いられる標準伝送プロトコルをエミュレートする方法であって、
(a)少なくとも1つの無線装置によってデータパケットの少なくとも一部をLANのアクセスポイントに送信するステップであって、前記少なくとも1つの無線装置による前記送信は、ローカルプロトコルに従い、前記LANのプロトコルをエミュレートしないステップと、
(b)ゲートウェイ機能変換モジュールを有するエミュレーションアクセスポイントによって前記無線装置からの前記送信を受信するステップであって、前記エミュレーションアクセスポイントが、データパケットの少なくとも一部をゲートウェイ機能変換モジュールに供給するステップと、
(c)前記無線装置によってローカルプロトコルにおいて送信された前記データパケットの前記少なくとも一部を前記ゲートウェイ機能変換モジュールで前記LANの標準動作プロトコルに変換するステップであって、前記エミュレーションアクセスポイントが、標準動作プロトコルに変換された前記データパケットの前記少なくとも一部をアクセスポイント制御装置に送るステップと、
(d)前記アクセスポイント制御装置によって前記データパケットの前記少なくとも一部を標準動作プロトコルを介してリモートクライアントに供給するステップであって、あたかも、前記無線装置によって送られた前記データパケットの前記少なくとも一部が、前記LAN上の有線装置からのものであるよう見えるかのように、前記リモートクライアントが応答するように、前記アクセスポイント制御装置が、前記データを、エミュレートし、標準プロトコルを介して前記リモートクライアントに送るステップとを有する方法。
【請求項2】
(e)前記リモートクライアントが、ステップ(a)乃至(d)の逆の順序で前記無線装置に送信される該無線装置への応答を供給するステップを更に有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップ(a)において挙げた前記少なくとも1つの無線装置が、患者の生理学的反応をモニタする患者着用可能装置を有する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
別の患者着用可能装置は、前記エミュレーションアクセスポイントに送信する前に前記LANの標準プロトコルをエミュレートする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記患者着用可能装置が心臓監視装置を有する請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記患者着用可能装置が血圧監視装置を有する請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記ローカルプロトコルが、無線伝送のWMTS/DECT規格を有する請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記DECTが、TDMA、CDMA、FDMA及びGSMのうちの1つを介して伝送される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ローカルプロトコルが、IEEE 802.11無線プロトコルを有する請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記標準プロトコルが、イーサネット(登録商標)プロトコルを有する請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記標準プロトコルが、光ファイバ通信プロトコルを有する請求項1に記載の方法。
【請求項12】
無線装置と有線LAN上のリモートクライアントとの間の伝送のための中間配線盤を供給するエミュレーションアクセスポイントであり、無線装置との通信のために適応された無線装置・無線モジュールと、前記無線装置・無線モジュールとの通信のために適応されたアクセスポイントと、前記アクセスポイント及びリモートクライアントの両方との通信のために適応されたアクセスポイント制御装置とを有するプロトコルスタックを有するエミュレーションアクセスポイントであって、前記アクセスポイントが、ローカルプロトコル受信ユニットによって、前記無線装置・無線モジュールからローカルプロトコルにおいて送信されたデータを受信し、標準プロトコルユニットによって、前記データを前記リモートクライアントに送信される標準プロトコルに変換するよう適応されているゲートウェイ変換機能モジュールを有するエミュレーションアクセスポイント。
【請求項13】
前記標準プロトコルユニットが、前記ローカルプロトコルをイーサネット(登録商標)プロトコルに変換する請求項12に記載のエミュレーションアクセスポイント。
【請求項14】
前記標準プロトコルユニットが、前記ローカルプロトコルをIEEE 1073プロトコルに変換する請求項12に記載のエミュレーションアクセスポイント。
【請求項15】
前記リモートクライアントがLANに配線され、前記アクセスポイントが、前記ゲートウェイ変換機能モジュールによって変換されるLANの標準プロトコルをエミュレートすることによってWLAN-LAN通信を行なう請求項12に記載のエミュレーションアクセスポイント。
【請求項16】
前記ローカルプロトコルが、WMTS/DECTを有する請求項12に記載のエミュレーションアクセスポイント。
【請求項17】
前記ローカルプロトコルが、IEEE 802.11に従う無線伝送を有する請求項12に記載のエミュレーションアクセスポイント。
【請求項18】
有線LANと通信する無線LANのために適応されているWMTS/DECT・医療用モニタリングシステムであって、
患者の生理学的反応をモニタする複数の無線患者着用可能装置であって、前記複数の患者着用可能装置のうちの少なくとも1つ以上が、データを送信/受信するための各々の患者着用可能装置・無線モジュールを持ち、前記患者着用可能装置が、LANに配線され、イーサネット(登録商標)プロトコル及びIEEE 1073医療用プロトコルのうちの1つを有する標準プロトコルを介して通信するリモートクライアントにローカルプロトコルを用いて送信し、前記患者着用可能装置・無線モジュールが、前記標準プロトコルをエミュレートしない複数の無線患者着用可能装置と、
少なくとも1つ以上の前記患者着用可能装置・無線モジュールからの標準プロトコル伝送を受信するためのWMTS・エミュレーションアクセスポイントであって、前記アクセスポイントが、前記患者着用可能装置・無線モジュールによって用いられている前記ローカルプロトコルを前記リモートクライアントによって用いられている標準プロトコルに変換するゲートウェイ変換機能モジュールを更に有するWMTS・エミュレーションアクセスポイントとを有するWMTS/DECT・医療モニタリングシステム。
【請求項19】
前記患者着用可能装置によって送信される前記ローカルプロトコルが、TDMA、FDMA、CDMA及びGSMのうちの1つを用いるWMTS/DECT規格を有する請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記患者着用可能装置によって送信される前記ローカルプロトコルが802.11を有する請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
無線伝送が超広帯域周波数を利用する請求項20に記載のシステム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−521861(P2007−521861A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−548513(P2006−548513)
【出願日】平成17年1月5日(2005.1.5)
【国際出願番号】PCT/IB2005/050057
【国際公開番号】WO2005/071895
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】