スライド装置及びスライド装置を用いた電子機器
【課題】 ガタ付きのほとんど生じないスライド構造を実現できるスライド装置及びスライド装置を用いた電子機器を提供すること。
【解決手段】 第一部材Aに設けたスライドガイド部1,1間に、第二部材Bに設けたスライド部2をスライド自在に係合したスライド装置であって、所定部位に、邪魔になって又は前記スライド面間の距離が狭くなって、前記スライドガイド部間に前記スライド部をスライド自在に係合することができなくなる高さの突起を設け、この突起を、スライド係合前のつぶし作業により前記スライドガイド部間に前記スライド部をスライド自在に係合し得る高さに押しつぶした構成としたスライド装置及びこれを用いた電子機器。
【解決手段】 第一部材Aに設けたスライドガイド部1,1間に、第二部材Bに設けたスライド部2をスライド自在に係合したスライド装置であって、所定部位に、邪魔になって又は前記スライド面間の距離が狭くなって、前記スライドガイド部間に前記スライド部をスライド自在に係合することができなくなる高さの突起を設け、この突起を、スライド係合前のつぶし作業により前記スライドガイド部間に前記スライド部をスライド自在に係合し得る高さに押しつぶした構成としたスライド装置及びこれを用いた電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話等の電子機器に使用されるスライド構造を実現するスライド装置とこのスライド装置を用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、数字キーやファンクションキーを配列した操作部を本体部の上側面に設け、所定の表示がなされる液晶パネルなどのディスプレイ部を、前記本体部に重合する重合部の上側面に設け、この本体部と重合部とを前後方向に相対的に移動する構造のスライド式の携帯電話は、重合部に左右に間隔を置いてスライドガイド部としてのガイドレール部を設け、この左右のガイドレール部にスライド係合するスライド部を本体部に設け、ガイドレール部に対してスライド部が相対的にスライド移動することで、重合部と本体部とをスライド移動自在に連結する構成としている。
【0003】
このスライド式の携帯電話によれば、折り畳み式の携帯電話のように本体部に対して重合部を開き回動操作しなくとも、重合部が本体部に重合したままの状態でディスプレイ部の表示を視認することができ、また、操作部の数字キーやファンクションキーを操作したい場合には、本体部と重合部とを単に相対的にスライド移動させるだけで操作部を露出して容易に操作することができる。
【0004】
【特許文献1】特願2002−349526号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなスライド装置を実現するスライド装置は、前述のように左右に設けたスライドガイド部間にスライド部をその両端部をスライド自在に係合させて、スライドガイド部に対してスライド自在に係合する構成とする。
【0006】
例えば、互いにスライド自在に係合させたい一方の第一部材と他方の第二部材のうち一方の第一部材には、二本のガイドレール部を対向状態に並設し、両端部にスライド係合部を設けたスライド部を他方の第二部材に設け(両端部に各ガイドレール部にスライド自在に係合させるスライド係合部を設けて他方の第二部材自体をスライド部として構成しても良い。)、このスライド部をその両端部のスライド係合部を前記第一部材のスライドガイド部にスライド係合させてスライドガイド部間にスライド部をスライド係合して第一部材に対して第二部材をスライド係合する構成とする。
【0007】
いずれにしても二つの部材をスムーズに安定性良くスライド自在に連結するスライド装置は、スライド係合の凹凸関係はいずれが凸でも凹でも良いが、スライドガイド部間にスライド部をスライド自在に係合する構成としている。
【0008】
そのため、このようにスライド装置は、係合するためのクリアランスが必要であり、また、部品の製作精度にも限界があることから、どうしてもガタ付きを生じてしまう。
【0009】
即ち、必ずスライドガイド部間にスライド部をスライド挿入させなければならない構造のため、そのクリアランスと製作精度の限界によってスライド部はガタ付きを有し、そのためスムーズにスライドできなかったり、外力が加わるとこのガタ付きのため、よじれたりしてスムーズなスライドに支障を生じたり壊れたりして耐久性に劣り、また、スライド音などを容易に生じたりする等様々な問題が生じる。
【0010】
また、これを避けるべく、製作精度(寸法精度)を上げて係合クリアランスを限りなく零に近づけることができたとしても、別ロットのパーツとなった場合にはまた寸法にバラ付きを生じ今度はスライド係合できなくなったり、逆に一層ガタ付きが生じたりする場合があるため、たとえ製作精度を上げてパーツのバラ付きを0に近づけられたとしても、別ロットで製作された別パーツにもガタ付きなくスライド係合させるには、結局寸法の異なるパーツを多数種用意しておかなければならない。
【0011】
そこで、これまでは係合クリアランスや製作精度の限界や別型による製品精度のバラ付きのため多少のガタ付きは止むを得ないとされていたが、本発明はこのような従来技術とは異なり、単に突起を設け、先ずはこの突起が原因でスライド係合できない構成とし、スライド係合させるパーツ(例えばスライドガイド部に対するスライド部)がスライド係合可能となるぎりぎりの高さに押しつぶすことでスライド係合させるように構成することによって、たとえパーツの製作精度が悪くパーツ毎にバラ付きがあってもこのバラ付きに応じて突起をつぶし、この突起のつぶし具合によって常にクリアランス0に近いガタ付きの少ないスライド装置を容易に実現することができ、また製作精度が高く製品にバラ付きがなければ、適正なつぶし量あるいはつぶし後の突起の高さを一度決めてしまえば、予めこの高さの突起となるように突起を一律につぶすことでガタ付きのないスライド装置を容易に量産でき、また、たとえ別ロットのパーツとなってもそのときはまた改めて係合可能となる突起の高さにつぶすことで容易に設定変更でき、常にガタ付きのないスライド装置を提供できることとなるなど簡易な改良と簡易な作業によってガタ付きのほとんどないスライド構造を実現できるスライド装置並びにスライド装置を用いた電子機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0013】
第一部材Aとして設けた若しくは第一部材Aに設けたスライドガイド部1間に、第二部材Bとして設けた若しくは第二部材Bに設けたスライド部2をスライド自在に係合して、前記第一部材Aに対して前記第二部材Bを相対スライド移動自在に連結するスライド装置であって、前記スライドガイド部1若しくは前記スライド部2のいずれかのスライド面3、又は前記スライドガイド部1若しくは前記スライド部2のいずれかを組み付け構成する構成部材4の前記スライド面3以外の部位であってこの構成部材4間に位置し組み付けることで前記スライド面3の位置を決定することとなる部位に、邪魔になって又は前記スライド面3間の距離が狭くなって、前記スライドガイド部1間に前記スライド部2をスライド自在に係合することができなくなる高さの突起5を設け、この突起5を、スライド係合前のつぶし作業により前記スライドガイド部1間に前記スライド部2をスライド自在に係合し得る高さに押しつぶした構成としたことを特徴とするスライド装置に係るものである。
【0014】
また、前記突起5は、少なくとも前記スライド部2の前記スライドガイド部1に対するスライド範囲の両端部位置に存するように設けたことを特徴とする請求項1記載のスライド装置に係るものである。
【0015】
また、前記突起5は、膨出湾曲状に突出した形状としたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のスライド装置に係るものである。
【0016】
また、本体部と重合部とを重合配設し、この重合した状態から前記重合部を相対的に重合面方向にすれ違うようにスライド移動して重合面の一部を露出させることができるように前記本体部と前記重合部とをスライド装置により連結し、このスライド装置には、前記第一部材若しくは前記第二部材のいずれか一方を前記本体部とし、いずれか他方を前記重合部とした前記請求項1〜3のいずれか1項に記載のスライド装置を用いたことを特徴とするスライド装置を用いた電子機器に係るものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は上述のように構成したから、突起をスライド係合可能となる高さにつぶすことで常にクリアランス0に近いガタ付きの少ないスライド装置を容易に実現でき、また製作精度が高く製品にバラ付きがなければ、つぶし量あるいはつぶし後の突起の高さを一度決めてしまえば、予めこの高さの突起となるように突起を一律につぶすことでガタ付きのないスライド装置を容易に量産でき、また、たとえ別ロットのパーツとなってもそのときはまた改めて係合可能となる突起の高さにつぶすことで容易に設定変更でき、常にガタ付きのないスライド装置を提供できることとなる。
【0018】
即ち、本発明は、簡易な改良と簡易な作業によってガタ付きのほとんどないスライド構造を実現できるスライド装置並びにスライド装置を用いた電子機器となる。
【0019】
また、本発明においては、スライドが一層良好となるように介在させてスライド面を形成する構成部材の付設などによってスライドガイド部やスライド部を構成しても良く、この場合このスライド面形成部材のスライド面に直接設けても良いし、このスライド面と反対側のこのスライド面形成部材を組み付ける側に設けても良いし、このような構成部材を受ける他の構成部材側に設けても良く、結果としてスライド面の位置が突起の高さ調整によって出入り調整される構成ならば良く、いずれにしても本発明では構成部材に突起を形成するためスムーズなスライドを容易に実現でき、且つ一層突起の形成やつぶし作業も容易に行なえる場合があるなど秀れたスライド装置となる。
【0020】
また、請求項2,3記載の発明においては、一層前記作用・効果が良好に発揮される一層秀れたスライド装置となる。
【0021】
また、請求項4記載の発明においては、前記作用効果を確実且つ良好に発揮することができる極めて実用性に秀れたスライド装置を用いた電子機器となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0023】
突起5が原因でスライドガイド部1間にスライド部2をスライド自在に係合できない高さの突起5を設ける。
【0024】
例えばスライドガイド部1若しくはスライド部2の(スライド部2若しくはスライドガイド部1が係合する)スライド面3に所定高さの突起5を設けるか、このスライド面3の位置が内側へ位置し、スライド面3間が微妙に狭くなるスライド面3以外の部位に所定高さの突起5を設ける。例えばプレスなどの半抜きによって突起5を左右のスライドガイド部1若しくはスライド部2のスライド面3又は前記スライド面3の位置を位置決めることとなる部位のスライド方向両端部に設けておく。
【0025】
この突起5が邪魔となってあるいはこの突起5によってスライド面3間が狭くなって、スライド部2はスライド係合できない。即ち、例えばスライドガイド部1間にこの突起5が邪魔となってスライド部2をスライド挿入できない。
【0026】
そこで、基準面に対して所定高さの突起5となるようにプレスする治具、例えばハンドプレスなどの手動式のプレス装置や自動プレス機などの基準面に対してのプレス位置が調整できたり、つぶし量を調整できる装置を用いて、突起5の上部をつぶして高さを低くする。
【0027】
そして、もしまだスライドガイド部1間にこのスライド部2がスライド係合できなければ更にもう少し突起5をつぶして低くする。
【0028】
そしてようやくスライドガイド部1間にスライド部2をスライド係合できれば、ほとんどクリアランスなくスライド部2をスライド係合できることとなる。つまり、クリアランス0に極力近い状態でスライド係合できることとなる。
【0029】
このようにスライドガイド部1とスライド部2とのスライド係合において、初期状態ではスライド係合できない状態(スライド係合不能な突起高さ)からスライド係合できる状態(スライド係合可能な突起高さ)とする適正な突起高さを、突起5をつぶしつつさぐることになる。
【0030】
一回のつぶしでスライド係合可能としても良いし、少しずつ複数回に分けてつぶしていき、スライド係合可能となるつぶし量あるいは突起高さをさぐりつつ決定しても良く、たとえ1回のつぶしで決定するとしても、このような突起をつぶすことのない場合に比べて十分にクリアランスを抑えることができ、ガタ付きの少ないスライド係合を実現できる効果は発揮される。
【0031】
複数回徐々につぶしてスライド係合できる突起高さ(例えばつぶし治具のプレス基準面に対する高さを徐々に変えてスライド可能な突起高さ)となるように、最終的なつぶし量や突起高さをさぐる方が好ましいが、多数回行なうと製作作業能率が著しく損なわれる場合もあるため、このつぶし作業を1,2回あるいは3,4回の範囲で行なうことで(具体的には数段階に分けて徐々につぶし量を増やすか、プレスの下げ位置を徐々に下げて行くことで)スライド係合可能となるように設定することが好ましい。
【0032】
このようにして量産されてくるスライドガイド部1やスライド部2やこれを構成する構成部材4などの各パーツのサンプルに対する突起5のつぶし量設定(突起の高さの決定)を行なえば、一品一品スライド組み付け時に突起のつぶし作業を行なわなくても、製品精度が高く各パーツの寸法精度のバラ付きが少なければ、先に決定した突起の高さとなるように突起を例えば自動的に一律につぶせば、クリアランスが少なくガタ付きのないものが容易に量産できる。
【0033】
即ち、これによってクリアランス0にかなり近いスライド係合が実現でき、量産してもほとんどガタ付きのないスライド装置を実現できることとなる。
【0034】
また、更に別型(別ロット)による別パーツとのスライド係合に際して、寸法が異なるためにガタ付きが大きくなったり、スライド係合できなかったりした場合は、改めて突起の高さを前述のようにつぶして適切な高さを決定する(改めてつぶし作業によるつぶし量設定を行なう。)。
【0035】
この突起5は、スライドガイド部1とスライド部2とのスライド面3に形成しても良いし、スライド面3に直接形成せずともスライド面3以外の部位であって他の部材に当接して、結果的にスライド面3の位置を決定する面に形成しても良い。例えばスライドガイド部1若しくはスライド部2のスライド面3に形成しても良く、これらを構成する構成部材4、即ち例えばベース部4Bとスライド面形成部材4Aあるいはこの間に更に介在するスペーサー部材とによってスライドガイド部1若しくはスライド部2を構成し、このようなスライド面形成部材4Aのスライド面3に形成しても良いが、後述する実施例2のようにこのスライド面形成部材4Aのスライド面3とは反対側の背面側であって、ベース部4Bの受面に当接する突起5を設けても良いし、このスライド面形成部材4Aに設けずにベース部4Bの受面に突起5を設けてスライド面形成部材4Aに当接させても良く、スライド面3の位置が結果的にこの突起5の高さによって決定するように構成しても良い。
【0036】
即ち、スライド面3に直接突起5を形成しても良いが、突起5によって左右のスライドガイド部1のスライド面3間の距離やスライド部2の両側のスライド面3間の距離が微調整されるように部位に突起5を形成しても良い。
【0037】
また、スライドガイド部1とスライド部2とのスライド係合はいずれを凹部いずれを凸部としても良いし、また、左右のスライドガイド部1やスライド部2の左右のスライド係合部2Aの双方に設けても良いし、片側のみでも良い。
【0038】
また、突起5は点状でも線状でも良く、ひとつでも複数でも良いが、スライドガイド部1に対するスライド部2のスライド範囲の両端部には存するように構成することが一層ガタ付きがなく、またその形状もスムーズにスライドさせるために例えば半球状突起のように湾曲突出した形状とし、この頂部がつぶされてその突出縁部はなおも丸みを有し滑りが良好となるようにすることが望ましい。
【0039】
本発明の具体的な実施例1について図面に基づいて説明する。
【0040】
本実施例は、携帯電話に本発明を適用したもので、数字キーやファンクションキーを配列した操作部12を上側面に設けた本体部Aを第一部材Aとし、これにスライド自在に重合して前記操作部12を隠蔽・露出自在に開閉する重合部Bを第二部材Bとし、この第二部材Bには所定の表示がなされる液晶パネルなどのディスプレイ部11を上側面に設け、この第一部材Aと第二部材Bをスライド自在に連結するスライド装置に関するものである。
【0041】
即ち、本実施例では、本体部Aたる第一部材Aに設けたスライドガイド部1間に、重合部Bたる第二部材Bに設けたスライド部2をスライド自在に係合して、前記第一部材Aに対して前記第二部材Bを相対スライド移動自在に連結するスライド装置としている。
【0042】
具体的には第一部材Aの上面側にガイドレール状に形成したスライドガイド部1を左右に対向状態に設けているが、本実施例はスライドガイド部形成板の左右縁を折り返してこの形成板の左右縁にスライドガイド部1を設けた構成としている。
【0043】
一方第二部材Bの重合面側に前記スライドガイド部1間にスライド係合するスライド部2を設けている。
【0044】
このスライド部2はスライド部形成板の左右両縁に各スライドガイド部1にスライド係合するスライド係合部2Aとしての板縁を突出形成した構成とし、このように左右にスライド係合部2Aを設けた板状のスライド部2を左右のスライドガイド部1間にスライド自在に係合する構成としている。
【0045】
具体的には、本実施例では、スライドが良好となるように合成樹脂製のスライド面形成部材4Aをベース部となる左右の板縁に被嵌してこの樹脂製のスライド面形成部材4Aがスライド係合部2Aとして夫々スライドガイド部1にスライド自在に係合する構成としている。
【0046】
本発明は、スライドガイド部1若しくは前記スライド部2のスライド面3、即ちスライド面3に直接突起5を設けても良いし、このスライド面3以外の部位であって結果的にスライド面3の位置を決定することとなる部位に突起5を設けても良い。即ち、例えばスライドガイド部1やスライド部2を複数の構成部材4を組み付けて構成し、この各構成部材4間に突起5を設けても良い。即ち、ベース部4Bとスライド面形成部材4A、場合によってはこの間に配設するスペーサー部材等の複数の構成部材4Aによって、スライドガイド部1若しくはスライド部2を構成し、この構成部材4のスライド面3(スライド面形成部材4Aのスライド面3)に直接突起5を設けても良いし、このスライド面形成部材4Aのスライド面3とは反対側の背部に突起5を設けてベース部4Bやスペーサー部材に当接するように構成しても良いし、ベース部4Bに設けてスペーサー部材やスライド面形成部材4Aに当接するように構成しても良い。いずれにしても、前記スライドガイド部1間に前記スライド部2をスライド自在に係合することができなくなる高さの突起5あるいは結果的にスライド面3間の距離が狭くなってスライド自在に係合できなくなる突起5を設ける。
【0047】
本実施例では、前述のようにスライド部2の左右の板縁部をベース部4Bとし、このベース部4Bに合成樹脂製のスライド面形成部材4Aを被嵌してこの二つの構成部材4A,4Bによりスライド部2を構成しているが、これらに突起5を設けず、スライドガイド部1のスライド面3に直接設けている。スライドガイド部1は、前述のように板材の端部を折り返してガイドレール状に形成した金属板製のコ字状部をそのままスライドガイド部1として構成し、このコ字状底部のスライド面に左右方向に突出する突起5を設け、この折り返し状金属板の底部に突出形成した突起5を所定高さに押しつぶすことで前記スライドガイド部1間に前記スライド部2をスライド自在に係合し得るように構成している。
【0048】
前記突起5は、少なくともスライド部2のスライドガイド部1に対するスライド範囲の両端部位置に存するように設けている。即ち、突起5は、一カ所でも複数カ所でも良いが、このようにスライド範囲の両端部位置に存するように設けることで、安定性が良くガタ付きもなく係合でき、常にスムーズなスライドができると共にガタ付きを極力抑えることができる。
【0049】
また、前記突起5は、膨出湾曲状に突出した形状とすることが望ましい。このように形成することで、つぶしてもその頂部がたとえ平坦につぶれるとしてもその縁部は丸みを帯びスライドがスムーズに行なえる。
【0050】
従って、半球状に膨出突出させることが好ましいが、長さを有する形状としても良い。
【0051】
本実施例では、スライドガイド部1を構成するスライドガイド形成板の板縁を折り返してコ字状レール部をそのままスライドガイド部1として構成し、このスライドガイド部1の内面のスライド方向両端部及び左右方向に、合計4ヶ所プレスにより外側から内側へと左右方向に突出する半球状の突起5を突出形成している。このようにコ字状の折り返し金属板の底部にプレスで形成するため、製作が極めて容易であって且つつぶし作業も容易で安定性良くスムーズにスライド可能となる。
【0052】
また、前述のように突起5は一ヶ所でも良いし、多数カ所設けても良いし、また端部から端部にわたってスライド方向に長く形成して一ヶ所としても良い。この場合も膨出湾曲状に突出させることが望ましい。
【0053】
また、本実施例では第一部材Aに設ける一対のスライドガイド部1、即ち本実施例では左右にスライドガイド部1を形成したスライドガイド部形成板を第一連結体7として第一部材Aに設け、この各スライドガイド部1に係合するスライド係合部2Aを左右に設けた板状のスライド部2を第二連結体8として第二部材Bに設け、この第一連結体7と第二連結体8とを、弾性部材6により、前記第一連結体7に対して前記第二連結体8を所定長スライドさせるまでは、前記スライド方向とは逆方向に戻り動する付勢が生じ、前記所定長スライドさせると逆に前記スライド方向に進み動する付勢が生じるように連結した構成となっている。
【0054】
具体的には、弾性部材6は、一端を第一連結体7に連結し、他端を第二連結体8に連結した構成としている。
【0055】
この弾性部材6としては、図2,図3に示すように、中間部を巻回してコイル状部6Bを頂部に有し左右に連結端6Aを有する全体視へ字状のコイルバネ6を採用し、このコイルバネ6の左右の連結端6Aが互いに離れようとする拡角付勢が生じるようにしている。
【0056】
そして、この弾性部材6の一方の連結端6Aを第一連結体7に連結し、他方の連結端6Aを第一連結体7に連結した構成としている。
【0057】
尚、前記の構成のコイルバネ6以外にも、例えばへ字状の板バネやへ字状の線バネを採用しても良いし、カム面とこれにバネ付勢押圧するローラとによって戻り付勢や進み付勢が生じるように構成しても良い。
【0058】
従って第一部材Aと第二部材Bとが重合状態においては、弾性部材6が更に拡がろうとする付勢によって、第一部材Aと第二部材Bとが重合する方向へ戻り付勢(閉じ付勢)されている。
【0059】
この状態から、弾性部材6の付勢に抗して第二部材Bを第一部材Aに対して所定長スライド突出すると、弾性部材6の連結端6Aが第一部材A及び第二部材Bの横方向に並んだ状態となり、この状態の弾性部材6の連結端6Aは略真横方向に拡角付勢することとなるため、前記重合閉塞方向への閉じ付勢は略無くなり、この位置よりも更に第二部材Bを第一部材Aに対してスライド突出すると、第二部材Bに連結した前記他方の連結端6Aが前記一方の連結端6Aよりも、第二部材Bのスライド突出側へスライドすることで、弾性部材6のバランスが崩れてこの弾性部材6が拡がり、これにより、今度は第二部材Bが第一部材Aに対してスライド突出する方向に付勢(開き付勢)が働くこととなる。
【0060】
即ち、第一部材Aと第二部材Bとが、所定位置を越えるまではこの重合閉塞方向に閉じ付勢が働き、一方、第一部材Aと第二部材Bとが、所定位置を超えて開放スライドすると、第二部材Bが第一部材Aに対してスライド突出する方向に開き付勢が働く。
【0061】
また、本実施例では突起5を適正な高さにつぶすことによって左右方向のクリアランスを零に近づけて左右方向のガタ付きを抑えたがスライド部分のパーツの上下方向にも突起10を設け、これを同様につぶしたりあるいはパーツの押さえ込み部分となる上下片部の屈曲度を可変したりして上下方向のガタ付きも更に調整によってクリアランスなく押さえ込んで抑制する構成としている。
【0062】
次に、実施例2について説明する。本実施例は、携帯型のパソコンに適用したもので、実施例1と異なりスライドガイド部1やスライド部2のスライド面3に突起5を設けずに、スライドガイド部1を構成する構成部材4に突起5を設けている。
【0063】
即ち、本実施例では板材を折り返し状に形成した金属板製のスライドガイド部1を形成するベース部4Bをこれ自体でスライドガイド部1とせず、前記実施例1のスライド部2のスライド係合部2Aと同様にこれをスライドガイド部1を構成するベース部4B(構成部材4)とし、このベース部4Bに樹脂製のスライド面形成部材4Aを係合組み付けしてスライドガイド部1を構成し、スムーズなスライド移動を実現し、場合によっては実施例1のスライド部2のスライド係合部2Aと同様に磨耗したらこのスライド面形成部材4Aを取り替え可能としている。
【0064】
本実施例では、突起5をこのスライド面形成部材4Aのスライド面3に設けず、スライド面形成部材4Aのスライド面3とは反対側の背面部に、ベース部4Bの内面に当接する突起5をやはり左右方向に突出状態に設けている。
【0065】
この突起5の高さによってスライド面形成部材4Aのスライド面3の位置が出入り調整される構成とし、この突起5を所定の高さにつぶす構成としている。
【0066】
尚、本発明は、実施例1,2に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0067】
例えば、実施例1、実施例2のいずれもスライドガイド部1の構成部材4に突起5を設けたが、スライド部2のスライド係合部2Aの構成部材4に突起5を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】実施例1の使用状態を示す説明斜視図である。
【図2】実施例1の使用状態におけるスライド開閉動作を示す要部の閉塞状態の説明斜視図である。
【図3】実施例1の使用状態におけるスライド開閉動作を示す要部のスライド開放状態の説明斜視図である。
【図4】実施例1の分解説明斜視図である。
【図5】実施例1のスライドガイド部1のベース部4Bに設けた突起5を示すスライドガイド部1のベース部の説明斜視図である。
【図6】実施例1の突起5をつぶす作業を示すスライドガイド部1のベース部4Bの説明側面図である。
【図7】実施例1の使用状態の要部の拡大説明側断面図である。
【図8】実施例2の使用状態を示す説明斜視図である。
【図9】実施例2の使用状態におけるスライド開閉動作を示す要部の閉塞状態の説明斜視図である。
【図10】実施例2の使用状態におけるスライド開閉動作を示す要部のスライド開放状態の説明斜視図である。
【図11】実施例2の分解説明斜視図である。
【図12】実施例2のスライド部形成部材4Aに突起5を設けたことを示すこのスライド面形成部材4Aの説明斜視図である。
【図13】実施例2の使用状態の要部の拡大説明断面図である。
【符号の説明】
【0069】
1 スライドガイド部
2 スライド部
3 スライド面
4 構成部材
4A スライド面形成部材
5 突起
A 第一部材
B 第二部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話等の電子機器に使用されるスライド構造を実現するスライド装置とこのスライド装置を用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、数字キーやファンクションキーを配列した操作部を本体部の上側面に設け、所定の表示がなされる液晶パネルなどのディスプレイ部を、前記本体部に重合する重合部の上側面に設け、この本体部と重合部とを前後方向に相対的に移動する構造のスライド式の携帯電話は、重合部に左右に間隔を置いてスライドガイド部としてのガイドレール部を設け、この左右のガイドレール部にスライド係合するスライド部を本体部に設け、ガイドレール部に対してスライド部が相対的にスライド移動することで、重合部と本体部とをスライド移動自在に連結する構成としている。
【0003】
このスライド式の携帯電話によれば、折り畳み式の携帯電話のように本体部に対して重合部を開き回動操作しなくとも、重合部が本体部に重合したままの状態でディスプレイ部の表示を視認することができ、また、操作部の数字キーやファンクションキーを操作したい場合には、本体部と重合部とを単に相対的にスライド移動させるだけで操作部を露出して容易に操作することができる。
【0004】
【特許文献1】特願2002−349526号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなスライド装置を実現するスライド装置は、前述のように左右に設けたスライドガイド部間にスライド部をその両端部をスライド自在に係合させて、スライドガイド部に対してスライド自在に係合する構成とする。
【0006】
例えば、互いにスライド自在に係合させたい一方の第一部材と他方の第二部材のうち一方の第一部材には、二本のガイドレール部を対向状態に並設し、両端部にスライド係合部を設けたスライド部を他方の第二部材に設け(両端部に各ガイドレール部にスライド自在に係合させるスライド係合部を設けて他方の第二部材自体をスライド部として構成しても良い。)、このスライド部をその両端部のスライド係合部を前記第一部材のスライドガイド部にスライド係合させてスライドガイド部間にスライド部をスライド係合して第一部材に対して第二部材をスライド係合する構成とする。
【0007】
いずれにしても二つの部材をスムーズに安定性良くスライド自在に連結するスライド装置は、スライド係合の凹凸関係はいずれが凸でも凹でも良いが、スライドガイド部間にスライド部をスライド自在に係合する構成としている。
【0008】
そのため、このようにスライド装置は、係合するためのクリアランスが必要であり、また、部品の製作精度にも限界があることから、どうしてもガタ付きを生じてしまう。
【0009】
即ち、必ずスライドガイド部間にスライド部をスライド挿入させなければならない構造のため、そのクリアランスと製作精度の限界によってスライド部はガタ付きを有し、そのためスムーズにスライドできなかったり、外力が加わるとこのガタ付きのため、よじれたりしてスムーズなスライドに支障を生じたり壊れたりして耐久性に劣り、また、スライド音などを容易に生じたりする等様々な問題が生じる。
【0010】
また、これを避けるべく、製作精度(寸法精度)を上げて係合クリアランスを限りなく零に近づけることができたとしても、別ロットのパーツとなった場合にはまた寸法にバラ付きを生じ今度はスライド係合できなくなったり、逆に一層ガタ付きが生じたりする場合があるため、たとえ製作精度を上げてパーツのバラ付きを0に近づけられたとしても、別ロットで製作された別パーツにもガタ付きなくスライド係合させるには、結局寸法の異なるパーツを多数種用意しておかなければならない。
【0011】
そこで、これまでは係合クリアランスや製作精度の限界や別型による製品精度のバラ付きのため多少のガタ付きは止むを得ないとされていたが、本発明はこのような従来技術とは異なり、単に突起を設け、先ずはこの突起が原因でスライド係合できない構成とし、スライド係合させるパーツ(例えばスライドガイド部に対するスライド部)がスライド係合可能となるぎりぎりの高さに押しつぶすことでスライド係合させるように構成することによって、たとえパーツの製作精度が悪くパーツ毎にバラ付きがあってもこのバラ付きに応じて突起をつぶし、この突起のつぶし具合によって常にクリアランス0に近いガタ付きの少ないスライド装置を容易に実現することができ、また製作精度が高く製品にバラ付きがなければ、適正なつぶし量あるいはつぶし後の突起の高さを一度決めてしまえば、予めこの高さの突起となるように突起を一律につぶすことでガタ付きのないスライド装置を容易に量産でき、また、たとえ別ロットのパーツとなってもそのときはまた改めて係合可能となる突起の高さにつぶすことで容易に設定変更でき、常にガタ付きのないスライド装置を提供できることとなるなど簡易な改良と簡易な作業によってガタ付きのほとんどないスライド構造を実現できるスライド装置並びにスライド装置を用いた電子機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0013】
第一部材Aとして設けた若しくは第一部材Aに設けたスライドガイド部1間に、第二部材Bとして設けた若しくは第二部材Bに設けたスライド部2をスライド自在に係合して、前記第一部材Aに対して前記第二部材Bを相対スライド移動自在に連結するスライド装置であって、前記スライドガイド部1若しくは前記スライド部2のいずれかのスライド面3、又は前記スライドガイド部1若しくは前記スライド部2のいずれかを組み付け構成する構成部材4の前記スライド面3以外の部位であってこの構成部材4間に位置し組み付けることで前記スライド面3の位置を決定することとなる部位に、邪魔になって又は前記スライド面3間の距離が狭くなって、前記スライドガイド部1間に前記スライド部2をスライド自在に係合することができなくなる高さの突起5を設け、この突起5を、スライド係合前のつぶし作業により前記スライドガイド部1間に前記スライド部2をスライド自在に係合し得る高さに押しつぶした構成としたことを特徴とするスライド装置に係るものである。
【0014】
また、前記突起5は、少なくとも前記スライド部2の前記スライドガイド部1に対するスライド範囲の両端部位置に存するように設けたことを特徴とする請求項1記載のスライド装置に係るものである。
【0015】
また、前記突起5は、膨出湾曲状に突出した形状としたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のスライド装置に係るものである。
【0016】
また、本体部と重合部とを重合配設し、この重合した状態から前記重合部を相対的に重合面方向にすれ違うようにスライド移動して重合面の一部を露出させることができるように前記本体部と前記重合部とをスライド装置により連結し、このスライド装置には、前記第一部材若しくは前記第二部材のいずれか一方を前記本体部とし、いずれか他方を前記重合部とした前記請求項1〜3のいずれか1項に記載のスライド装置を用いたことを特徴とするスライド装置を用いた電子機器に係るものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は上述のように構成したから、突起をスライド係合可能となる高さにつぶすことで常にクリアランス0に近いガタ付きの少ないスライド装置を容易に実現でき、また製作精度が高く製品にバラ付きがなければ、つぶし量あるいはつぶし後の突起の高さを一度決めてしまえば、予めこの高さの突起となるように突起を一律につぶすことでガタ付きのないスライド装置を容易に量産でき、また、たとえ別ロットのパーツとなってもそのときはまた改めて係合可能となる突起の高さにつぶすことで容易に設定変更でき、常にガタ付きのないスライド装置を提供できることとなる。
【0018】
即ち、本発明は、簡易な改良と簡易な作業によってガタ付きのほとんどないスライド構造を実現できるスライド装置並びにスライド装置を用いた電子機器となる。
【0019】
また、本発明においては、スライドが一層良好となるように介在させてスライド面を形成する構成部材の付設などによってスライドガイド部やスライド部を構成しても良く、この場合このスライド面形成部材のスライド面に直接設けても良いし、このスライド面と反対側のこのスライド面形成部材を組み付ける側に設けても良いし、このような構成部材を受ける他の構成部材側に設けても良く、結果としてスライド面の位置が突起の高さ調整によって出入り調整される構成ならば良く、いずれにしても本発明では構成部材に突起を形成するためスムーズなスライドを容易に実現でき、且つ一層突起の形成やつぶし作業も容易に行なえる場合があるなど秀れたスライド装置となる。
【0020】
また、請求項2,3記載の発明においては、一層前記作用・効果が良好に発揮される一層秀れたスライド装置となる。
【0021】
また、請求項4記載の発明においては、前記作用効果を確実且つ良好に発揮することができる極めて実用性に秀れたスライド装置を用いた電子機器となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0023】
突起5が原因でスライドガイド部1間にスライド部2をスライド自在に係合できない高さの突起5を設ける。
【0024】
例えばスライドガイド部1若しくはスライド部2の(スライド部2若しくはスライドガイド部1が係合する)スライド面3に所定高さの突起5を設けるか、このスライド面3の位置が内側へ位置し、スライド面3間が微妙に狭くなるスライド面3以外の部位に所定高さの突起5を設ける。例えばプレスなどの半抜きによって突起5を左右のスライドガイド部1若しくはスライド部2のスライド面3又は前記スライド面3の位置を位置決めることとなる部位のスライド方向両端部に設けておく。
【0025】
この突起5が邪魔となってあるいはこの突起5によってスライド面3間が狭くなって、スライド部2はスライド係合できない。即ち、例えばスライドガイド部1間にこの突起5が邪魔となってスライド部2をスライド挿入できない。
【0026】
そこで、基準面に対して所定高さの突起5となるようにプレスする治具、例えばハンドプレスなどの手動式のプレス装置や自動プレス機などの基準面に対してのプレス位置が調整できたり、つぶし量を調整できる装置を用いて、突起5の上部をつぶして高さを低くする。
【0027】
そして、もしまだスライドガイド部1間にこのスライド部2がスライド係合できなければ更にもう少し突起5をつぶして低くする。
【0028】
そしてようやくスライドガイド部1間にスライド部2をスライド係合できれば、ほとんどクリアランスなくスライド部2をスライド係合できることとなる。つまり、クリアランス0に極力近い状態でスライド係合できることとなる。
【0029】
このようにスライドガイド部1とスライド部2とのスライド係合において、初期状態ではスライド係合できない状態(スライド係合不能な突起高さ)からスライド係合できる状態(スライド係合可能な突起高さ)とする適正な突起高さを、突起5をつぶしつつさぐることになる。
【0030】
一回のつぶしでスライド係合可能としても良いし、少しずつ複数回に分けてつぶしていき、スライド係合可能となるつぶし量あるいは突起高さをさぐりつつ決定しても良く、たとえ1回のつぶしで決定するとしても、このような突起をつぶすことのない場合に比べて十分にクリアランスを抑えることができ、ガタ付きの少ないスライド係合を実現できる効果は発揮される。
【0031】
複数回徐々につぶしてスライド係合できる突起高さ(例えばつぶし治具のプレス基準面に対する高さを徐々に変えてスライド可能な突起高さ)となるように、最終的なつぶし量や突起高さをさぐる方が好ましいが、多数回行なうと製作作業能率が著しく損なわれる場合もあるため、このつぶし作業を1,2回あるいは3,4回の範囲で行なうことで(具体的には数段階に分けて徐々につぶし量を増やすか、プレスの下げ位置を徐々に下げて行くことで)スライド係合可能となるように設定することが好ましい。
【0032】
このようにして量産されてくるスライドガイド部1やスライド部2やこれを構成する構成部材4などの各パーツのサンプルに対する突起5のつぶし量設定(突起の高さの決定)を行なえば、一品一品スライド組み付け時に突起のつぶし作業を行なわなくても、製品精度が高く各パーツの寸法精度のバラ付きが少なければ、先に決定した突起の高さとなるように突起を例えば自動的に一律につぶせば、クリアランスが少なくガタ付きのないものが容易に量産できる。
【0033】
即ち、これによってクリアランス0にかなり近いスライド係合が実現でき、量産してもほとんどガタ付きのないスライド装置を実現できることとなる。
【0034】
また、更に別型(別ロット)による別パーツとのスライド係合に際して、寸法が異なるためにガタ付きが大きくなったり、スライド係合できなかったりした場合は、改めて突起の高さを前述のようにつぶして適切な高さを決定する(改めてつぶし作業によるつぶし量設定を行なう。)。
【0035】
この突起5は、スライドガイド部1とスライド部2とのスライド面3に形成しても良いし、スライド面3に直接形成せずともスライド面3以外の部位であって他の部材に当接して、結果的にスライド面3の位置を決定する面に形成しても良い。例えばスライドガイド部1若しくはスライド部2のスライド面3に形成しても良く、これらを構成する構成部材4、即ち例えばベース部4Bとスライド面形成部材4Aあるいはこの間に更に介在するスペーサー部材とによってスライドガイド部1若しくはスライド部2を構成し、このようなスライド面形成部材4Aのスライド面3に形成しても良いが、後述する実施例2のようにこのスライド面形成部材4Aのスライド面3とは反対側の背面側であって、ベース部4Bの受面に当接する突起5を設けても良いし、このスライド面形成部材4Aに設けずにベース部4Bの受面に突起5を設けてスライド面形成部材4Aに当接させても良く、スライド面3の位置が結果的にこの突起5の高さによって決定するように構成しても良い。
【0036】
即ち、スライド面3に直接突起5を形成しても良いが、突起5によって左右のスライドガイド部1のスライド面3間の距離やスライド部2の両側のスライド面3間の距離が微調整されるように部位に突起5を形成しても良い。
【0037】
また、スライドガイド部1とスライド部2とのスライド係合はいずれを凹部いずれを凸部としても良いし、また、左右のスライドガイド部1やスライド部2の左右のスライド係合部2Aの双方に設けても良いし、片側のみでも良い。
【0038】
また、突起5は点状でも線状でも良く、ひとつでも複数でも良いが、スライドガイド部1に対するスライド部2のスライド範囲の両端部には存するように構成することが一層ガタ付きがなく、またその形状もスムーズにスライドさせるために例えば半球状突起のように湾曲突出した形状とし、この頂部がつぶされてその突出縁部はなおも丸みを有し滑りが良好となるようにすることが望ましい。
【0039】
本発明の具体的な実施例1について図面に基づいて説明する。
【0040】
本実施例は、携帯電話に本発明を適用したもので、数字キーやファンクションキーを配列した操作部12を上側面に設けた本体部Aを第一部材Aとし、これにスライド自在に重合して前記操作部12を隠蔽・露出自在に開閉する重合部Bを第二部材Bとし、この第二部材Bには所定の表示がなされる液晶パネルなどのディスプレイ部11を上側面に設け、この第一部材Aと第二部材Bをスライド自在に連結するスライド装置に関するものである。
【0041】
即ち、本実施例では、本体部Aたる第一部材Aに設けたスライドガイド部1間に、重合部Bたる第二部材Bに設けたスライド部2をスライド自在に係合して、前記第一部材Aに対して前記第二部材Bを相対スライド移動自在に連結するスライド装置としている。
【0042】
具体的には第一部材Aの上面側にガイドレール状に形成したスライドガイド部1を左右に対向状態に設けているが、本実施例はスライドガイド部形成板の左右縁を折り返してこの形成板の左右縁にスライドガイド部1を設けた構成としている。
【0043】
一方第二部材Bの重合面側に前記スライドガイド部1間にスライド係合するスライド部2を設けている。
【0044】
このスライド部2はスライド部形成板の左右両縁に各スライドガイド部1にスライド係合するスライド係合部2Aとしての板縁を突出形成した構成とし、このように左右にスライド係合部2Aを設けた板状のスライド部2を左右のスライドガイド部1間にスライド自在に係合する構成としている。
【0045】
具体的には、本実施例では、スライドが良好となるように合成樹脂製のスライド面形成部材4Aをベース部となる左右の板縁に被嵌してこの樹脂製のスライド面形成部材4Aがスライド係合部2Aとして夫々スライドガイド部1にスライド自在に係合する構成としている。
【0046】
本発明は、スライドガイド部1若しくは前記スライド部2のスライド面3、即ちスライド面3に直接突起5を設けても良いし、このスライド面3以外の部位であって結果的にスライド面3の位置を決定することとなる部位に突起5を設けても良い。即ち、例えばスライドガイド部1やスライド部2を複数の構成部材4を組み付けて構成し、この各構成部材4間に突起5を設けても良い。即ち、ベース部4Bとスライド面形成部材4A、場合によってはこの間に配設するスペーサー部材等の複数の構成部材4Aによって、スライドガイド部1若しくはスライド部2を構成し、この構成部材4のスライド面3(スライド面形成部材4Aのスライド面3)に直接突起5を設けても良いし、このスライド面形成部材4Aのスライド面3とは反対側の背部に突起5を設けてベース部4Bやスペーサー部材に当接するように構成しても良いし、ベース部4Bに設けてスペーサー部材やスライド面形成部材4Aに当接するように構成しても良い。いずれにしても、前記スライドガイド部1間に前記スライド部2をスライド自在に係合することができなくなる高さの突起5あるいは結果的にスライド面3間の距離が狭くなってスライド自在に係合できなくなる突起5を設ける。
【0047】
本実施例では、前述のようにスライド部2の左右の板縁部をベース部4Bとし、このベース部4Bに合成樹脂製のスライド面形成部材4Aを被嵌してこの二つの構成部材4A,4Bによりスライド部2を構成しているが、これらに突起5を設けず、スライドガイド部1のスライド面3に直接設けている。スライドガイド部1は、前述のように板材の端部を折り返してガイドレール状に形成した金属板製のコ字状部をそのままスライドガイド部1として構成し、このコ字状底部のスライド面に左右方向に突出する突起5を設け、この折り返し状金属板の底部に突出形成した突起5を所定高さに押しつぶすことで前記スライドガイド部1間に前記スライド部2をスライド自在に係合し得るように構成している。
【0048】
前記突起5は、少なくともスライド部2のスライドガイド部1に対するスライド範囲の両端部位置に存するように設けている。即ち、突起5は、一カ所でも複数カ所でも良いが、このようにスライド範囲の両端部位置に存するように設けることで、安定性が良くガタ付きもなく係合でき、常にスムーズなスライドができると共にガタ付きを極力抑えることができる。
【0049】
また、前記突起5は、膨出湾曲状に突出した形状とすることが望ましい。このように形成することで、つぶしてもその頂部がたとえ平坦につぶれるとしてもその縁部は丸みを帯びスライドがスムーズに行なえる。
【0050】
従って、半球状に膨出突出させることが好ましいが、長さを有する形状としても良い。
【0051】
本実施例では、スライドガイド部1を構成するスライドガイド形成板の板縁を折り返してコ字状レール部をそのままスライドガイド部1として構成し、このスライドガイド部1の内面のスライド方向両端部及び左右方向に、合計4ヶ所プレスにより外側から内側へと左右方向に突出する半球状の突起5を突出形成している。このようにコ字状の折り返し金属板の底部にプレスで形成するため、製作が極めて容易であって且つつぶし作業も容易で安定性良くスムーズにスライド可能となる。
【0052】
また、前述のように突起5は一ヶ所でも良いし、多数カ所設けても良いし、また端部から端部にわたってスライド方向に長く形成して一ヶ所としても良い。この場合も膨出湾曲状に突出させることが望ましい。
【0053】
また、本実施例では第一部材Aに設ける一対のスライドガイド部1、即ち本実施例では左右にスライドガイド部1を形成したスライドガイド部形成板を第一連結体7として第一部材Aに設け、この各スライドガイド部1に係合するスライド係合部2Aを左右に設けた板状のスライド部2を第二連結体8として第二部材Bに設け、この第一連結体7と第二連結体8とを、弾性部材6により、前記第一連結体7に対して前記第二連結体8を所定長スライドさせるまでは、前記スライド方向とは逆方向に戻り動する付勢が生じ、前記所定長スライドさせると逆に前記スライド方向に進み動する付勢が生じるように連結した構成となっている。
【0054】
具体的には、弾性部材6は、一端を第一連結体7に連結し、他端を第二連結体8に連結した構成としている。
【0055】
この弾性部材6としては、図2,図3に示すように、中間部を巻回してコイル状部6Bを頂部に有し左右に連結端6Aを有する全体視へ字状のコイルバネ6を採用し、このコイルバネ6の左右の連結端6Aが互いに離れようとする拡角付勢が生じるようにしている。
【0056】
そして、この弾性部材6の一方の連結端6Aを第一連結体7に連結し、他方の連結端6Aを第一連結体7に連結した構成としている。
【0057】
尚、前記の構成のコイルバネ6以外にも、例えばへ字状の板バネやへ字状の線バネを採用しても良いし、カム面とこれにバネ付勢押圧するローラとによって戻り付勢や進み付勢が生じるように構成しても良い。
【0058】
従って第一部材Aと第二部材Bとが重合状態においては、弾性部材6が更に拡がろうとする付勢によって、第一部材Aと第二部材Bとが重合する方向へ戻り付勢(閉じ付勢)されている。
【0059】
この状態から、弾性部材6の付勢に抗して第二部材Bを第一部材Aに対して所定長スライド突出すると、弾性部材6の連結端6Aが第一部材A及び第二部材Bの横方向に並んだ状態となり、この状態の弾性部材6の連結端6Aは略真横方向に拡角付勢することとなるため、前記重合閉塞方向への閉じ付勢は略無くなり、この位置よりも更に第二部材Bを第一部材Aに対してスライド突出すると、第二部材Bに連結した前記他方の連結端6Aが前記一方の連結端6Aよりも、第二部材Bのスライド突出側へスライドすることで、弾性部材6のバランスが崩れてこの弾性部材6が拡がり、これにより、今度は第二部材Bが第一部材Aに対してスライド突出する方向に付勢(開き付勢)が働くこととなる。
【0060】
即ち、第一部材Aと第二部材Bとが、所定位置を越えるまではこの重合閉塞方向に閉じ付勢が働き、一方、第一部材Aと第二部材Bとが、所定位置を超えて開放スライドすると、第二部材Bが第一部材Aに対してスライド突出する方向に開き付勢が働く。
【0061】
また、本実施例では突起5を適正な高さにつぶすことによって左右方向のクリアランスを零に近づけて左右方向のガタ付きを抑えたがスライド部分のパーツの上下方向にも突起10を設け、これを同様につぶしたりあるいはパーツの押さえ込み部分となる上下片部の屈曲度を可変したりして上下方向のガタ付きも更に調整によってクリアランスなく押さえ込んで抑制する構成としている。
【0062】
次に、実施例2について説明する。本実施例は、携帯型のパソコンに適用したもので、実施例1と異なりスライドガイド部1やスライド部2のスライド面3に突起5を設けずに、スライドガイド部1を構成する構成部材4に突起5を設けている。
【0063】
即ち、本実施例では板材を折り返し状に形成した金属板製のスライドガイド部1を形成するベース部4Bをこれ自体でスライドガイド部1とせず、前記実施例1のスライド部2のスライド係合部2Aと同様にこれをスライドガイド部1を構成するベース部4B(構成部材4)とし、このベース部4Bに樹脂製のスライド面形成部材4Aを係合組み付けしてスライドガイド部1を構成し、スムーズなスライド移動を実現し、場合によっては実施例1のスライド部2のスライド係合部2Aと同様に磨耗したらこのスライド面形成部材4Aを取り替え可能としている。
【0064】
本実施例では、突起5をこのスライド面形成部材4Aのスライド面3に設けず、スライド面形成部材4Aのスライド面3とは反対側の背面部に、ベース部4Bの内面に当接する突起5をやはり左右方向に突出状態に設けている。
【0065】
この突起5の高さによってスライド面形成部材4Aのスライド面3の位置が出入り調整される構成とし、この突起5を所定の高さにつぶす構成としている。
【0066】
尚、本発明は、実施例1,2に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0067】
例えば、実施例1、実施例2のいずれもスライドガイド部1の構成部材4に突起5を設けたが、スライド部2のスライド係合部2Aの構成部材4に突起5を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】実施例1の使用状態を示す説明斜視図である。
【図2】実施例1の使用状態におけるスライド開閉動作を示す要部の閉塞状態の説明斜視図である。
【図3】実施例1の使用状態におけるスライド開閉動作を示す要部のスライド開放状態の説明斜視図である。
【図4】実施例1の分解説明斜視図である。
【図5】実施例1のスライドガイド部1のベース部4Bに設けた突起5を示すスライドガイド部1のベース部の説明斜視図である。
【図6】実施例1の突起5をつぶす作業を示すスライドガイド部1のベース部4Bの説明側面図である。
【図7】実施例1の使用状態の要部の拡大説明側断面図である。
【図8】実施例2の使用状態を示す説明斜視図である。
【図9】実施例2の使用状態におけるスライド開閉動作を示す要部の閉塞状態の説明斜視図である。
【図10】実施例2の使用状態におけるスライド開閉動作を示す要部のスライド開放状態の説明斜視図である。
【図11】実施例2の分解説明斜視図である。
【図12】実施例2のスライド部形成部材4Aに突起5を設けたことを示すこのスライド面形成部材4Aの説明斜視図である。
【図13】実施例2の使用状態の要部の拡大説明断面図である。
【符号の説明】
【0069】
1 スライドガイド部
2 スライド部
3 スライド面
4 構成部材
4A スライド面形成部材
5 突起
A 第一部材
B 第二部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一部材として設けた若しくは第一部材に設けたスライドガイド部間に、第二部材として設けた若しくは第二部材に設けたスライド部をスライド自在に係合して、前記第一部材に対して前記第二部材を相対スライド移動自在に連結するスライド装置であって、前記スライドガイド部若しくは前記スライド部のいずれかのスライド面、又は前記スライドガイド部若しくは前記スライド部のいずれかを組み付け構成する構成部材の前記スライド面以外の部位であってこの構成部材間に位置し組み付けることで前記スライド面の位置を決定することとなる部位に、邪魔になって又は前記スライド面間の距離が狭くなって、前記スライドガイド部間に前記スライド部をスライド自在に係合することができなくなる高さの突起を設け、この突起を、スライド係合前のつぶし作業により前記スライドガイド部間に前記スライド部をスライド自在に係合し得る高さに押しつぶした構成としたことを特徴とするスライド装置。
【請求項2】
前記突起は、少なくとも前記スライド部の前記スライドガイド部に対するスライド範囲の両端部位置に存するように設けたことを特徴とする請求項1記載のスライド装置。
【請求項3】
前記突起は、膨出湾曲状に突出した形状としたことを特徴とする請求項1又は2記載のスライド装置。
【請求項4】
本体部と重合部とを重合配設し、この重合した状態から前記重合部を相対的に重合面方向にすれ違うようにスライド移動して重合面の一部を露出させることができるように前記本体部と前記重合部とをスライド装置により連結し、このスライド装置には、前記第一部材若しくは前記第二部材のいずれか一方を前記本体部とし、いずれか他方を前記重合部とした前記請求項1〜3のいずれか記載のスライド装置を用いたことを特徴とするスライド装置を用いた電子機器。
【請求項1】
第一部材として設けた若しくは第一部材に設けたスライドガイド部間に、第二部材として設けた若しくは第二部材に設けたスライド部をスライド自在に係合して、前記第一部材に対して前記第二部材を相対スライド移動自在に連結するスライド装置であって、前記スライドガイド部若しくは前記スライド部のいずれかのスライド面、又は前記スライドガイド部若しくは前記スライド部のいずれかを組み付け構成する構成部材の前記スライド面以外の部位であってこの構成部材間に位置し組み付けることで前記スライド面の位置を決定することとなる部位に、邪魔になって又は前記スライド面間の距離が狭くなって、前記スライドガイド部間に前記スライド部をスライド自在に係合することができなくなる高さの突起を設け、この突起を、スライド係合前のつぶし作業により前記スライドガイド部間に前記スライド部をスライド自在に係合し得る高さに押しつぶした構成としたことを特徴とするスライド装置。
【請求項2】
前記突起は、少なくとも前記スライド部の前記スライドガイド部に対するスライド範囲の両端部位置に存するように設けたことを特徴とする請求項1記載のスライド装置。
【請求項3】
前記突起は、膨出湾曲状に突出した形状としたことを特徴とする請求項1又は2記載のスライド装置。
【請求項4】
本体部と重合部とを重合配設し、この重合した状態から前記重合部を相対的に重合面方向にすれ違うようにスライド移動して重合面の一部を露出させることができるように前記本体部と前記重合部とをスライド装置により連結し、このスライド装置には、前記第一部材若しくは前記第二部材のいずれか一方を前記本体部とし、いずれか他方を前記重合部とした前記請求項1〜3のいずれか記載のスライド装置を用いたことを特徴とするスライド装置を用いた電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−172210(P2011−172210A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286362(P2010−286362)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【分割の表示】特願2006−203671(P2006−203671)の分割
【原出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(396019022)株式会社ストロベリーコーポレーション (88)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【分割の表示】特願2006−203671(P2006−203671)の分割
【原出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(396019022)株式会社ストロベリーコーポレーション (88)
【Fターム(参考)】
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