説明

スラグ溶融装置及びこれを備える流動床式ガス化溶融設備

【課題】 溶融炉の出滓口から排出される溶融スラグが水封槽で冷却されたときに発生する水蒸気によって、この溶融スラグが冷やされることを抑制して、出滓口が冷却されたスラグによって閉塞されることを防止すること。
【解決手段】 流動床式ガス化炉17で生成された生成物を溶融燃焼して溶融スラグ2を生成し、この生成した溶融スラグ2を出滓口31から排出する溶融炉18と、この溶融炉18に設けられ出滓口31に接続するスラグ排出シュート19と、スラグ排出シュート19の出口側を水封するように設けられ溶融スラグ2を冷却する水封槽21とを備えるスラグ溶融装置23において、溶融スラグ2が水封槽21で冷却されたときに発生する水蒸気の体積に相当する当該水蒸気を含むガス34を、スラグ排出シュート19から抜き出すためのガス抜き装置22を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、都市ごみ、産業廃棄物などの固体可燃物を流動床式のガス化炉でガス化(部分燃焼)し、未燃チャー(未燃炭素分)及び灰分を含む熱分解ガスを溶融炉に導入し、空気を供給して灰分を高温で溶融させて、スラグと燃焼ガスに分離するスラグ溶融装置及びこれを備える流動床式ガス化溶融設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、流動床式ガス化溶融設備では、図4に示すように、出滓口1に固着したスラグ2をスラグバーナ3で加熱することによって、溶融除去して出滓口1が固着スラグにより閉塞することを防止している。
【0003】
また、水封槽4で大量に発生する水蒸気等の低温のガス5が、出滓口1を通って旋回溶融炉6内に流れ込むことを抑制するために、スラグ排出シュート7にガス抜出し口8を設け、旋回溶融炉6内の燃焼ガス9を引き込まない程度に、当該水蒸気等の低温のガス5の大部分を、このガス抜出し口8から抜出して排出することができるようにしてある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この図4に示す水蒸気抜出し装置10は、ガス抜出し口8からスラグ排出シュート7内の低温のガス5を吸引して、この吸引したガス5を旋回溶融炉6内に戻すことができる吸引送風機11と、ガス抜出し口8より抜き出されるガス5の温度を測定する温度測定手段12と、この温度測定手段12に接続され、その測定温度に基づいて吸引送風機11の吸引量を制御することで、旋回溶融炉6から燃焼ガス9を引き込まない程度に、水封槽4からの低温の水蒸気等のガス5の大部分がガス抜出し口8から抜き出されるように抜出し量を制御する抜出し量調節手段13とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−147009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、図4に示す従来の水蒸気抜出し装置10では、ガス抜出し口8より抜き出されるガス5の温度を温度測定手段12によって測定して、その測定温度に基づいて吸引送風機11の吸引量を制御しているが、スラグ排出シュート7内において、水封槽4で発生する低温の水蒸気等のガス5、及び旋回溶融炉6からの高温の燃焼ガス9が、充分に混ざり合わずに偏在している場合は、例えばスラグ排出シュート7内に大量の低温の水蒸気等のガス5が存在しているにも拘わらず、高温の燃焼ガス9がガス抜出し口8より抜き出されてその高温の燃焼ガス9の温度に基づいて吸引送風機11の吸引量が小さくなるように制御されることがある。このような場合は、スラグ排出シュート7内の低温の水蒸気等のガス5を、ガス抜出し口8から正確な量だけ抜き出すことができない。
【0007】
その結果、スラグ排出シュート7内の低温の水蒸気等のガス5によって、溶融スラグ2が固化して出滓口1を閉塞させる可能性がある。この場合は、出滓口1が当該冷却されたスラグ2によって閉塞されないようにするために、固着スラグ2をスラグバーナ3によって加熱して溶融除去する頻度が大幅に増加してしまい、これによって、スラグバーナ3で使用される燃料等のコストの増加、ひいてはこのガス化溶融設備のランニングコストの増加を招くことになる。
【0008】
そして、上記のような事態となることを防ぐために、ガス抜出し口8から抜き出されるガス抜出し量を多く設定すると、旋回溶融炉6から高温の燃焼ガス9が、スラグ排出シュート7のガス抜出し口8から抜き出されることがあり、このガス化溶融設備の熱効率が低下してしまう。
【0009】
また、溶融炉6内の燃焼ガス9が、スラグ排出シュート7のガス抜出し口8から抜き出されると、この燃焼ガス9に含まれる未溶融灰等のダストが、ガス抜出し口8やこのガス抜出し口8と接続する抜出し管14の内面に付着してこれらを詰らせることがある。このようなダストを処理するためには、ダストの処理装置が必要となり、このガス化溶融設備の大型化及び費用の増大を招くことになる。
【0010】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、溶融炉の出滓口から排出される溶融スラグが水封槽で冷却されたときに発生する水蒸気によって、この出滓口から排出される溶融スラグ及び出滓口が冷やされることを確実に抑制して、出滓口が冷却されたスラグによって閉塞されることを防止できるスラグ溶融装置及びこれを備える流動床式ガス化溶融設備を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るスラグ溶融装置は、流動床式ガス化炉で生成された生成物を溶融燃焼して溶融スラグを生成し、この生成した溶融スラグを出滓口から排出するようにした溶融炉と、この溶融炉に設けられ前記出滓口に接続するスラグ排出シュートと、前記スラグ排出シュートの出口側を水封するように設けられ溶融スラグを冷却するための水封槽とを備えるスラグ溶融装置において、前記溶融スラグが前記水封槽で冷却されたときに発生する水蒸気の体積に相当する当該水蒸気を含むガスを、当該冷却されるスラグ重量に基づいて前記スラグ排出シュートから抜き出すためのガス抜き手段を備えることを特徴とするものである。
【0012】
この発明に係るスラグ溶融装置によると、流動床式ガス化炉で生成された生成物を溶融炉で溶融燃焼することができ、この溶融炉で生成された溶融スラグを出滓口及びスラグ排出シュートに通して水封槽に供給して冷却し、この溶融装置から排出することができる。
【0013】
そして、溶融スラグが、出滓口及びスラグ排出シュートを通って水封槽に供給されて、この水封槽で冷却されたときに水蒸気が発生し、この発生する水蒸気の体積に相当する当該水蒸気を含むガスを、当該冷却されるスラグ重量に基づいて、ガス抜き手段によってスラグ排出シュートから抜き出すことができる。これによって、溶融スラグが水封槽で冷却されたときに発生する水蒸気によって、出滓口から排出される溶融スラグ及び出滓口が冷やされることを抑制することができ、出滓口が冷却されたスラグによって閉塞されることを防止できる。
【0014】
この発明に係るスラグ溶融装置において、前記ガス抜き手段によるガスの抜出し体積は、単位スラグ重量当たり0.3〜0.5mN/kgであるものとすることができる。
【0015】
このガス抜き手段によって抜き出される単位スラグ重量当たり0.3〜0.5mN/kgのガスの抜出し体積は、スラグの顕熱及び潜熱、スラグの水封水蒸発移行(寄与)割合、水の蒸発潜熱、並びに水蒸気の単位重量あたりの体積に基づいて導き出された単位スラグ重量当たりの発生風量である。
【0016】
そして、ガスの抜出し体積を単位スラグ重量当たり0.5mN/kg以下とすることによって、溶融炉内の高温の燃焼ガスが、スラグ排出シュートを通って抜き出されることを抑制することができる。また、単位スラグ重量当たり0.3mN/kgのガスの抜出し体積は、出滓口から排出される溶融スラグ及び出滓口が水蒸気によって冷やされて出滓口がスラグによって閉塞されることを防止できるようにするための下限の抜出し体積である。
【0017】
この発明に係るスラグ溶融装置において、前記ガス抜き手段は、前記スラグ排出シュート内のガスを抜き出すためのガスダクトと、このガスダクト内の前記ガスに水をかけるための散水部とを有するものとすることができる。
【0018】
このようにすると、溶融スラグが水封槽で冷却されたときに発生する水蒸気を含むガスを、そのスラグ排出シュート内からガスダクトに通してガス化溶融設備の外部に排出することができる。そして、散水部は、このガスダクト内のガスに水をかけることによって、このガス中に含まれるダストを、水蒸気を含むガスから分離(除去)して水に溶解させたり、水に混入させることができ、ダストがこの散水部よりも下流側のガスダクトの内面に付着してこのガスダクトを閉塞させることを防止できる。
【0019】
この発明に係るスラグ溶融装置において、前記ガスダクト内の前記ガスに前記散水部によって水をかけた後に、当該ガス及び当該水を多数の粒状体から成る粒状体層に通すものとすることができる。
【0020】
このようにすると、散水部から散水された水を、粒状体層を構成する多数の粒状体の表面に流すことができる。これによって、蒸気を含むガスが粒状体層を構成する多数の粒状体どうしの隙間を通るときに、ガスに含まれるダストが、各粒状体の表面を流れる水に接触する機会を増やすことができる。よって、水蒸気等のガスに含まれるダストを効率よくガスから分離して除去することができる。
【0021】
この発明に係るスラグ溶融装置において、前記ガス抜き手段は、前記スラグ排出シュート内のガスを定風量特性を有する送風機によって抜き出すものとすることができる。
【0022】
このようにすると、溶融スラグが水封槽で冷却されたときに発生する水蒸気の体積に相当するガスを、スラグ排出シュート内の圧力変動の影響を受けずに、正確にスラグ排出シュートから抜き出すことができる。
【0023】
この発明に係るスラグ溶融装置において、前記ガス抜き手段は、前記スラグ排出シュート内から抜き出したガスを、前記溶融炉の後流側に設けられる二次燃焼室内に供給するものとすることができる。
【0024】
このように、スラグ排出シュート内から抜き出した比較的低温のガスを、溶融炉に供給せずに、二次燃焼室に供給すると、この比較的低温のガスによって出滓口から排出される溶融スラグが冷却されることがなく、出滓口が冷却されたスラグによって閉塞されることを防止できる。そして、二次燃焼室は、スラグ排出シュートよりも低圧であるので、このスラグ排出シュート内のガスを二次燃焼室内に供給するための例えば送風機の負荷の低減を図ることができ、比較的小型の送風機を使用することが可能である。
【0025】
この発明に係るスラグ溶融装置において、前記ガス抜き手段は、前記スラグ排出シュートからガスを抜き出すためのガス抜出し口部を有し、このガス抜出し口部の開口が、前記水封槽に向かうように形成されているものとすることができる。
【0026】
このようにすると、溶融スラグが水封槽で冷却されたときに発生して上昇する水蒸気が、このガス抜出し口部の開口に流入し易くすることができる。よって、当該水蒸気の体積に相当する水蒸気を含むガスを、このガス抜き手段によってスラグ排出シュートから確実に抜き出すことができる。そして、出滓口から排出されて落下してくる溶融スラグが、ガス抜出し口部の開口内に落下することを防止でき、よって、この開口がスラグによって閉塞することを防止できる。
【0027】
本発明に係る流動床式ガス化溶融設備は、この発明に係るスラグ溶融装置を備えることを特徴とするものである。
【0028】
本発明に係る流動床式ガス化溶融設備は、この発明のスラグ溶融装置を備えており、このスラグ溶融装置は、上記と同様に作用する。
【発明の効果】
【0029】
この発明に係るスラグ溶融装置及び流動床式ガス化溶融設備によると、溶融スラグが水封槽で冷却されたときに発生する水蒸気の体積に相当する当該水蒸気を含むガスを、ガス抜き手段によってスラグ排出シュートから抜き出す構成としたので、出滓口から排出される溶融スラグ及び出滓口が当該水蒸気によって冷やされることを確実に抑制することができ、出滓口が冷却されたスラグによって閉塞されることを防止できる。これによって、出滓口が当該冷却されたスラグによって閉塞されないようにするために、出滓口に固着したスラグをスラグバーナによって加熱して溶融除去する頻度を大幅に低減することが可能である。その結果、スラグバーナで使用される燃料等のコストの低減、ひいてはこのガス化溶融設備のランニングコストの低減を図ることができる。
【0030】
そして、溶融スラグが水封槽で冷却されたときに発生する水蒸気の体積に相当する当該水蒸気を含むガスを、スラグ排出シュートから抜き出す構成としたので、溶融炉内の高温の燃焼ガスが、スラグ排出シュートを通ってこのスラグ排出シュートから抜き出されることを抑制することができ、これによって、このガス化溶融設備の熱効率の向上を図ることができる。
【0031】
また、溶融炉内の燃焼ガスが、スラグ排出シュートを通ってこのスラグ排出シュートから抜き出されることを抑制することができるので、スラグ排出シュートから抜き出されるガスに含まれる未溶融灰等のダストの量を低レベルにすることができる。よって、抜出されたダストを処理するためのコストが少なくて済むし、このガス化溶融設備の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】この発明の一実施形態に係る流動床式ガス化溶融設備を示す部分断面正面図である。
【図2】同実施形態に係る流動床式ガス化溶融設備が備えているスラグ溶融装置を示す部分拡大正面図である。
【図3】同実施形態に係るスラグ溶融装置が備えているガス抜き装置によって排出される水蒸気を含むガスの抜出し量の求め方を説明するための図である。
【図4】従来のガス化溶融設備が備えている水蒸気抜出し装置を示す部分断面正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明に係る流動床式ガス化溶融設備の一実施形態を、図1〜図3を参照して説明する。この流動床式ガス化溶融設備16は、図1に示すように、流動床式ガス化炉17、旋回溶融炉18、スラグ排出シュート19、スラグバーナ20、水封槽21、及びガス抜き装置22を備えている。この旋回溶融炉18、スラグ排出シュート19、スラグバーナ20、水封槽21、及びガス抜き装置22が、スラグ溶融装置23を構成している。
【0034】
図1に示す流動床式ガス化炉17は、炉下部の空気供給口(図示せず)から供給される燃焼用空気により流動床が形成され、流動床内に供給された固体可燃物(例えば都市ごみ、産業廃棄物等)を低空気比で部分燃焼させ、この燃焼熱により所定の温度(例えば500〜600℃)に維持される流動床内で固体可燃物を熱分解する装置である。
【0035】
ガス化炉17における部分燃焼の結果、固体可燃物に混入した不燃物(鉄、アルミニウムなどの金属を主として含有する物質)は、炉底に設けた下側排出口から排出装置24によって排出される。そして、ガス化炉17で生成される熱分解ガス(CO、CH4等)、未燃チャー(未燃炭素)、灰分及び燃焼生成ガス(H2O、CO2、N2等)は、炉頂部に設けた上側排出口17aから排出され、接続ダクト25を経て旋回溶融炉18の予燃焼部26に導入される。旋回溶融炉18は、予燃焼部26と、略円筒形の入口側主燃焼部27と出口側主燃焼部28とを備えている。以下、旋回溶融炉18に導入されるこれら熱分解ガス、未燃チャー、灰分、及び燃焼生成ガスを総称して未燃ガスと呼ぶ。
【0036】
予燃焼部26においては、未燃ガス中の熱分解ガス(CO、CH4等)、未燃チャー、及び必要に応じて補助バーナ29から供給される燃料が、空気供給口(図示せず)から供給される燃焼用空気によって燃焼して高温となり、予燃焼部26の出口で灰分が溶融し、スラグとなる。予燃焼部26において燃焼した未燃ガスは、溶融状態の灰分(スラグ)と共に、入口側主燃焼部27に導入される。入口側主燃焼部27でスラグ2は、燃焼ガス9と分離する。
【0037】
この入口側主燃焼部27と出口側主燃焼部28内の温度は熱分解ガスと未燃チャーが燃焼することにより約1300〜1500℃に維持されているので、未燃ガス中の灰分は溶融スラグ状態を維持し、基本的には炉底の出滓口31から排出される。旋回溶融炉18から排出された溶融スラグ2は、水封槽21内の水封水32に落下して急冷されて水砕スラグとなり、コンベヤ等の搬送手段(図示せず)によって取り出される。取り出された水砕スラグは路盤材等に有効利用することができる。
【0038】
そして、旋回溶融炉18へ導入された未燃ガスは、予燃焼部26、入口側主燃焼部27、及び出口側主燃焼部28において燃焼した後、出口側主燃焼部28から二次燃焼室33に送り込まれる。二次燃焼室33では、空気供給口(図示せず)から供給される燃焼用空気によりトータルの空気比が1.2〜1.5となるように設定されており、燃焼ガスに含まれる未燃分はここで完全に燃焼される。この二次燃焼室33から排出される排ガスの保有する顕熱は図示しないボイラーの熱源等として有効利用されている。
【0039】
次に、図2を参照して、スラグ溶融装置23を構成する出滓口31、スラグ排出シュート19、スラグバーナ20、水封槽21、及びガス抜き装置22を説明する。
【0040】
出滓口31は、スラグ2を旋回溶融炉18から排出するためのものであり、図2に示すように、略V字を形成する入口側主燃焼部27と出口側主燃焼部28の底部が交わる部分に設けられている。
【0041】
スラグ排出シュート19は、略鉛直方向に配置され、その上端部が、旋回溶融炉18の底部に形成された出滓口31を囲むように旋回溶融炉18の底部に結合して設けられている。そして、その下端部が、水封槽21に充填されている水封水32に浸かるように配置されて水封されている。
【0042】
スラグバーナ20は、噴射する火炎によって、出滓口31に固着したスラグ2を加熱することによって、この固着スラグ2を溶融除去することにより、出滓口31が固着スラグにより閉塞することを防止するためのものである。このスラグバーナ20は、スラグ排出シュート19の上部に設けられている。
【0043】
水封槽21は、この出滓口31から排出されて落下してくる溶融スラグ2を水封水32で急令して水砕スラグとなるようにして、この水砕スラグをコンベヤ等の搬送手段(図示せず)によって取り出すことができるようになっている。そして、スラグ排出シュート19の下端部が、水封槽21に充填されている水封水32に浸かるように配置されることにより水封されている。
【0044】
ガス抜き装置22は、図2に示す溶融スラグ2が水封槽21(水封水32)で冷却されたときに発生する水蒸気の体積に相当する当該水蒸気を含むガス34を、スラグ排出シュート19から抜き出すためのものである。
【0045】
このガス抜き装置22は、図2に示すガスダクト35(第1〜第3ガスダクト35a〜35c)を備えている。このガスダクト35の一端部は、スラグ排出シュート19の周壁部を貫通して配置され、この一端部にガス抜出し口部36が形成されている。このガス抜出し口部36から、溶融スラグ2が水封槽21で冷却されたときに発生する水蒸気を含むガス34を吸い込むことができるようになっている。
【0046】
そして、このガス抜出し口部36の開口36aは、図2に示すように、水封槽21の水面に向かうように形成され、水面から発生する蒸気をこのガス抜出し口部36の開口36a内に流入し易くしている。
【0047】
そして、このガスダクト35の他端部が、二次燃焼室33の下部の周壁部を貫通して配置され、スラグ排出シュート19内の水蒸気を含むガス34を、二次燃焼室33内に送り込むことができるようになっている。
【0048】
また、このガスダクト35の途中には、ダスト除去部37及び送風機38が設けられている。このダスト除去部37は、ガスダクト35内を通るガス34に含まれている未溶融灰等のダストを除去して、ダストがガスダクト35に付着してこのガスダクト35が詰ったり、送風機38がダストによって故障することを防止するためのものである。送風機38は、スラグ排出シュート19内の水蒸気を含むガス34を吸い込んで、この吸い込んだガス34を二次燃焼室33に送り込むためのものである。
【0049】
ダスト除去部37は、内部に空洞が形成されたケーシング39を備えている。このケーシング39は、その空洞部の上部が散水室40として形成され、中央部に粒状体層41が設けられ、その下部に水溜め部42が形成されている。
【0050】
この散水室40の側壁部には、先端部にガス抜出し口部36が形成されている第1ガスダクト35aの後端部が貫通して配置され、ガス抜出し口部36から吸い込まれてくる水蒸気を含むガス34が散水室40に流入するようになっている。そして、散水室40の上壁部には、供給水管43の先端部が貫通して配置され、この供給水管43の先端部に散水部(シャワー部)44が設けられている。この散水部44は、散水室40に流入するガス34中に含まれるダストを水で洗い落とすことができるようになっている。
【0051】
そして、この供給水管43の後端部は、図2に示すように、水封槽21に貯留されている水封水32に浸かっている。また、供給水管43には、循環ポンプ45が設けられ、この循環ポンプ45によって、水封槽21に貯留されている水封水32を吸い込んで、この吸い込んだ水封水32を散水室40内に散水できるようになっている。
【0052】
粒状体層41は、互いに接触して配置された多数の粒状体から成るものであり、散水室40内のガス34に、散水部44によって水をかけた後に、当該ガス34及び当該水を、多数の粒状体から成る粒状体層41に通して接触させこの粒状体層41の下方に形成されている水溜め部42に送り込むことができるようになっている。この多数の粒状体は、例えば砂である。
【0053】
この水溜め部42は、図2に示すように、散水部44から散水された水が溜まる場所であり、この水溜め部42に溜まった水は、戻し水管46を通って水封槽21に戻される。このようにして、循環ポンプ45によって汲み上げられた水封槽21内の水封水32は、散水室40内に散水されて、粒状体層41及び水溜め部42を通って元の水封槽21に戻される。このようにして水封水32を循環させて使用することができる。
【0054】
また、水溜め部42に送り込まれた水蒸気を含むガス34は、第2ガスダクト35bを通って送風機38に吸い込まれ、そして、第3ガスダクト35cを通って二次燃焼室33に送り込まれる。この送風機38は、例えばルーツブロワである。勿論、ルーツブロワ以外の送風機を使用してもよい。
【0055】
更に、図2に示す第1及び第3ガスダクト35a、35c、供給水管43、及び戻し水管46には、それぞれバルブ47、48、49、50が設けられている。
【0056】
次に、図2に示す送風機38の抜出し風量について説明する。この送風機38は、旋回溶融炉18で生成された溶融スラグ2が水封槽21に落下して、この水封槽21で冷却されたときに発生する水蒸気の体積に相当する当該水蒸気を含むガス34を、スラグ排出シュート19から抜き出すことができるように抜出し風量が設定されており、定風量特性を有するものである。そして、送風機38が、所定の一定速度で回転するように電気モータ(図示せず)によって回転駆動される。
【0057】
ここで、この流動床式ガス化溶融設備16は、1日当り略一定重量の都市ごみ、産業廃棄物などの固体可燃物をガス化炉17でガス化(部分燃焼)し、未燃チャー(未燃炭素分)、灰分、及び燃焼生成ガスを含む熱分解ガスを旋回溶融炉18に導入し、空気を供給して灰分を高温で溶融させており、毎時略一定重量の溶融スラグ2が旋回溶融炉18で生成されるように設定されている。よって、この溶融スラグ2が、水封槽21で冷却されたときに発生する水蒸気も、毎時略一定体積ずつ発生する。
【0058】
従って、送風機38によって毎時略一定体積ずつ発生する水蒸気を含むガス34をスラグ排出シュート19内から抜き出すことができるように、この送風機38を一定の回転速度で駆動するように電気モータが設定されている。
【0059】
例えば流動床式ガス化溶融設備16が設置された当初において、この流動床式ガス化溶融設備16によって処理される1日当りの固体可燃物の重量(毎時生成される溶融スラグ2の重量)が決定されると、毎時発生する水蒸気の体積も決まるので、この水蒸気を正確に抜出すことができるように、電機モータの回転速度が設定される。
【0060】
また、流動床式ガス化溶融設備16によって処理される1日当りの固体可燃物の重量(毎時生成される溶融スラグ2の重量)が変更されたときも、それに応じてスラグ排出シュート19内で発生する水蒸気を正確に抜出すことができるように、電機モータの回転速度の設定が変更される。
【0061】
次に、図2に示す送風機38によって、スラグ排出シュート19内から抜き出す水蒸気を含むガス34の抜出し体積について説明する。水蒸気を含むガス34の抜出し体積は、スラグ重量に0.3〜0.5mN/kgを乗算して得られた量、即ち、単位スラグ重量当たり0.3〜0.5mN/kgとなるように、送風機38の回転数が設定されている。
【0062】
この単位スラグ重量当たりのガス34の抜出し体積は、図3に示すスラグ2の顕熱及び潜熱の加算値A、スラグ2の水封水蒸発移行(寄与)割合D、水の蒸発潜熱E、並びに水蒸気の単位重量あたりの体積に基づいて算出された体積である。
【0063】
そして、ガス34の単位時間当たりの抜出し体積を単位スラグ重量当たり0.5mN/kg以下とすることによって、旋回溶融炉18内の高温の燃焼ガス9が、スラグ排出シュート19を通って抜き出されることを抑制することができる。
【0064】
また、単位スラグ重量当たり0.3mN/kgのガス34の抜出し体積は、出滓口31から排出される溶融スラグ2及び出滓口31が水蒸気によって冷やされて、出滓口31がスラグ2によって閉塞されることを防止できるようにするための下限の抜出し体積である。
【0065】
図3は、水蒸気を含むガス34の単位時間当たりの抜出し量(体積及び重量)の求め方を説明するための図であり、ガス34の抜出し量を求めるために使用されるスラグ顕熱及び潜熱の加算値(A)、ごみ1t当りに生成されるスラグ量(B〜C)(kg)等の一例を示している。
【0066】
この図3から分かるように、ごみ処理量が120(N)t/日とすると、ガス34の必要抜出し量が102(P)〜230(Q)mN/hとなる。ただし、ごみ処理量等のバラツキを考慮すると、ガス34の必要抜出し量を100〜300mN/hに設定することが好ましい。
【0067】
この例では、図3に示すスラグ顕熱及び潜熱の合計Aは、500、スラグ量B〜Cは、20〜50、水封水蒸発移行割合Dは、0.5、水の蒸発潜熱Eは、600としている。そうすると、スラグ水封水からの蒸発量Fは、0.42、G〜Hは、8.33〜20.8、Iは、0.52、J〜Kは、10.4〜25.9となる。また、スラグバーナ20の風量L〜Mは、50〜100、ごみ処理量Nは、120としており、必要抜出し量P〜Qは、102〜230となる。
【0068】
ここで、スラグバーナ冷却風量L〜Mとは、スラグバーナ20の焼付きや詰りを防止する目的で、スラグバーナ20を冷却するために、このスラグバーナ20から常時吐出されている空気の風量である。この風量は、適切な風量に設定される。
【0069】
次に、上記のように構成された旋回溶融炉18、スラグ排出シュート19、スラグバーナ20、水封槽21、及びガス抜き装置22を備えるスラグ溶融装置23の作用を説明する。
【0070】
図2に示すスラグ溶融装置23によると、流動床式ガス化炉17で生成された生成物(未燃ガス及びその中の灰分)を旋回溶融炉18で溶融燃焼することができ、この旋回溶融炉18で生成された溶融スラグ2を出滓口31及びスラグ排出シュート19に通して水封槽21に供給して冷却し、この旋回溶融炉18から排出することができる。また、出滓口31に固着したスラグ2をスラグバーナ20で加熱して溶融除去することにより、出滓口31が固着スラグにより閉塞することを防止できる。
【0071】
そして、溶融スラグ2が、出滓口31及びスラグ排出シュート19を通って水封槽21に落下して、この水封槽21で冷却されたときに水蒸気が発生し、この発生する水蒸気の体積に相当する当該水蒸気を含むガス34を、ガス抜き装置22によってスラグ排出シュート19から抜き出すことができる。これによって、出滓口31から排出される溶融スラグ2及び出滓口31が、溶融スラグ2が水封槽21(水封水)で冷却されたときに発生する水蒸気によって冷やされることを抑制することができ、その結果、出滓口31が冷却されたスラグ2によって閉塞されることを防止できる。
【0072】
これによって、出滓口31が当該冷却されたスラグ2によって閉塞されないようにするために、出滓口31に固着したスラグ2をスラグバーナ20によって加熱して溶融除去する頻度を大幅に低減することが可能である。その結果、スラグバーナ20で使用される燃料等のコストの低減、ひいてはこのガス化溶融設備16のランニングコストの低減を図ることができる。
【0073】
そして、溶融スラグ2が水封槽21で冷却されたときに発生する水蒸気の体積に相当する当該水蒸気を含むガス34を、スラグ排出シュート19から抜き出す構成としたので、旋回溶融炉18内の高温の燃焼ガス9が、スラグ排出シュート19を通ってこのスラグ排出シュート19から抜き出されることを抑制することができ、これによって、このガス化溶融設備16の熱効率の向上を図ることができる。
【0074】
また、旋回溶融炉18内の燃焼ガス9が、スラグ排出シュート19を通ってこのスラグ排出シュート19から抜き出されることを抑制することができるので、スラグ排出シュート19から抜き出されるガス34に含まれる未溶融灰等のダストの量を低レベルにすることができる。よって、抜出されたダストを処理するためのコストが少なくて済むし、このガス化溶融設備16の小型化を図ることができる。
【0075】
更に、図2に示すガス抜き装置22によると、溶融スラグ2が水封槽21で冷却されたときに発生する水蒸気を含むガス34を、そのスラグ排出シュート19内からガスダクト35に通して、二次燃焼室33に送り込むことができる。そして、散水部44は、ダスト除去部37の散水室40内に流入するガス34中に含まれるダストに水をかけることによって、このダストを水蒸気を含むガス34から分離(除去)して水に溶解させたり水に混入させることができ、ダストがこのダスト除去部37よりも下流側の第2及び第3ガスダクト35b及び35cの内面に付着してこのガスダクトを閉塞させることを防止できる。
【0076】
また、散水部44は、散水室40内に流入するガス34中に含まれるダストに水をかけているので、ガス34の温度を低下させることができ、これによって、高温のガス34によって送風機38に障害を与えることを防止することができる。
【0077】
更に、図2に示すように、散水部44から散水された水を、粒状体層41を構成する多数の粒状体の表面に流すことができる。これによって、蒸気を含むガス34が粒状体層41を構成する多数の粒状体どうしの隙間を通るときに、ガス34に含まれるダストが、各粒状体の表面を流れる水に接触する機会を増やすことができる。よって、水蒸気等のガス34に含まれるダストを効率よくガス34から分離して除去することができる。
【0078】
また、水封槽21は、上記のように、旋回溶融炉18の出滓口31から排出されて落下してくる溶融スラグ2を水で急令して水砕スラグとなるようにして、この水砕スラグをコンベヤ等の搬送手段によって取り出すことができる。そして、水溜め部42からこの水封槽21に流入する水に含まれるダストも、この搬送手段によって取り出すことができる。
【0079】
そして、図2に示す送風機38として、定風量特性を有するものを使用することによって、溶融スラグ2が水封槽21で冷却されたときに発生する水蒸気の体積に相当するガス34を、スラグ排出シュート19内及び二次燃焼室33内の圧力変動の影響を受けずに、正確にスラグ排出シュート19から抜き出して二次燃焼室33に送り込むことができる。
【0080】
また、スラグ排出シュート19から抜き出した比較的低温のガス34を、溶融炉18に供給せずに、二次燃焼室33に供給するようにしてあるので、この比較的低温のガス34によって旋回溶融炉18内が冷却されることを防止できる。そして、二次燃焼室33は、スラグ排出シュート19よりも低圧であるので、このスラグ排出シュート19内のガス34を二次燃焼室33内に供給するための送風機38の負荷の低減を図ることができ、比較的小型の送風機38を使用することが可能である。
【0081】
なお、二次燃焼室33が、旋回溶融炉18及びスラグ排出シュート19よりも低圧であるのは、二次燃焼室33よりも後流側に吸引通風機(図示せず)が設けられ、この吸引通風機の吸引力によって、旋回溶融炉18、スラグ排出シュート19、及び二次燃焼室33が負圧となっており、二次燃焼室33が、旋回溶融炉18及びスラグ排出シュート19よりも後流側に配置されているからである。
【0082】
更に、図2に示すように、スラグ排出シュート19からガス34を抜き出すためのガス抜出し口部36の開口36aが、水封槽21の水面に向かうように形成されているので、溶融スラグ2が水封槽21で冷却されたときに発生して上昇する水蒸気が、このガス抜出し口部36の開口36aに流入し易くすることができる。よって、当該水蒸気の体積に相当する水蒸気を含むガス34を、このガス抜き装置22によってスラグ排出シュート19から確実に抜き出すことができる。そして、出滓口31から排出されて落下してくる溶融スラグ2が、ガス抜出し口部36の開口36a内に落下することを防止でき、よって、この開口36aがスラグ2によって閉塞することを防止できる。
【0083】
ただし、上記実施形態では、図2に示すように、ガス抜出し口部36の先端部を約90°屈曲させてその開口36aが、水封槽21の水面に向かうように形成して、水面から発生する蒸気をこのガス抜出し口部36の開口36a内に流入し易くしたが、これ以外の構成としてもよい。例えば水平に配置されているガス抜出し口部36の先端部を斜めに切断した形状に形成して、その開口縁部が斜め下方に向かうように形成してもよい。
【0084】
そして、上記実施形態では、図2に示すように、ガスダクト35の一端部に1つのガス抜出し口部36を設けた構成としたが、これに代えて、ガスダクト35の一端部に複数のガス抜出し口部36を設け、これら複数のガス抜出し口部36をスラグ排出シュート19の周壁部の全周に一定角度おきに設けた構成としてもよい。
【0085】
このように構成することによって、水封槽21の水面から発生する蒸気をこれら複数のガス抜出し口部36の開口36a内に確実に流入させることができる。
【0086】
また、上記実施形態では、燃焼ガス9が入口側主燃焼部27及び出口側主燃焼部28で旋回し、予燃焼部26で旋回しない構成としたが、これに代えて、燃焼ガス9が、予燃焼部26、入口側主燃焼部27、及び出口側主燃焼部28で旋回する構成としてもよい。また、燃焼ガス9が、予燃焼部26で旋回し、入口側主燃焼部27及び出口側主燃焼部28で旋回しない構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0087】
以上のように、本発明に係るスラグ溶融装置及びこれを備える流動床式ガス化溶融設備は、溶融炉の出滓口から排出される溶融スラグが水封槽で冷却されたときに発生する水蒸気によって、この出滓口から排出される溶融スラグ及び出滓口が冷やされることを確実に抑制して、出滓口が冷却されたスラグによって閉塞されることを防止できる優れた効果を有し、このようなスラグ溶融装置及びこれを備える流動床式ガス化溶融設備に適用するのに適している。
【符号の説明】
【0088】
2 溶融スラグ
9 燃焼ガス
16 流動床式ガス化溶融設備
17 流動床式ガス化炉
17a 上側排出口
18 旋回溶融炉
19 スラグ排出シュート
20 スラグバーナ
21 水封槽
22 ガス抜き装置
23 スラグ溶融装置
24 排出装置
25 接続ダクト
26 予燃焼部
27 入口側主燃焼部
28 出口側主燃焼部
29 補助バーナ
30 矢印
31 出滓口
32 水封水
33 二次燃焼室
34 水蒸気を含むガス
35 ガスダクト
35a 第1ガスダクト
35b 第2ガスダクト
35c 第3ガスダクト
36 ガス抜出し口部
36a 開口
37 ダスト除去部
38 送風機
39 ケーシング
40 散水室
41 粒状体層
42 水溜め部
43 供給水管
44 散水部
45 循環ポンプ
46 戻し水管
47、48、49、50 バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動床式ガス化炉で生成された生成物を溶融燃焼して溶融スラグを生成し、この生成した溶融スラグを出滓口から排出するようにした溶融炉と、この溶融炉に設けられ前記出滓口に接続するスラグ排出シュートと、前記スラグ排出シュートの出口側を水封するように設けられ溶融スラグを冷却するための水封槽とを備えるスラグ溶融装置において、
前記溶融スラグが前記水封槽で冷却されたときに発生する水蒸気の体積に相当する当該水蒸気を含むガスを、当該冷却されるスラグ重量に基づいて前記スラグ排出シュートから抜き出すためのガス抜き手段を備えることを特徴とするスラグ溶融装置。
【請求項2】
前記ガス抜き手段によるガスの抜出し体積は、単位スラグ重量当たり0.3〜0.5mN/kgであることを特徴とする請求項1記載のスラグ溶融装置。
【請求項3】
前記ガス抜き手段は、前記スラグ排出シュート内のガスを抜き出すためのガスダクトと、このガスダクト内の前記ガスに水をかけるための散水部とを有することを特徴とする請求項1又は2記載のスラグ溶融装置。
【請求項4】
前記ガスダクト内の前記ガスに前記散水部によって水をかけた後に、当該ガス及び当該水を多数の粒状体から成る粒状体層に通すことを特徴とする請求項3記載のスラグ溶融装置。
【請求項5】
前記ガス抜き手段は、前記スラグ排出シュート内のガスを定風量特性を有する送風機によって抜き出すことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスラグ溶融装置。
【請求項6】
前記ガス抜き手段は、前記スラグ排出シュート内から抜き出したガスを、前記溶融炉の後流側に設けられる二次燃焼室内に供給することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のスラグ溶融装置。
【請求項7】
前記ガス抜き手段は、前記スラグ排出シュートからガスを抜き出すためのガス抜出し口部を有し、このガス抜出し口部の開口が、前記水封槽に向かうように形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のスラグ溶融装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のスラグ溶融装置を備えることを特徴とする流動床式ガス化溶融設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−2723(P2013−2723A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133954(P2011−133954)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(000000974)川崎重工業株式会社 (1,710)
【Fターム(参考)】