スランタブルスタンド
【課題】薄い直方体形状の物品を、傾斜させて保持できるスタンドを提供する。スランタブルスタンドにより、テレビのリモコン、携帯電話、ノートパソコン等を、傾斜させて保持することができ、容易に傾斜角度を変更できる。
【解決手段】断面形状がL字5と逆L字6の底面の間にスキマ10を設けた状態で、そのスキマ10の中心付近で底面の厚みより上で、屈曲できる様に旋回中心7を設けたスタンドであって、L字5と逆L字6の大きさが大小異なるのが特徴である。物品2の傾きを変えてスタンドに載せると、自然に2種類の傾斜角で保持することができる。
【解決手段】断面形状がL字5と逆L字6の底面の間にスキマ10を設けた状態で、そのスキマ10の中心付近で底面の厚みより上で、屈曲できる様に旋回中心7を設けたスタンドであって、L字5と逆L字6の大きさが大小異なるのが特徴である。物品2の傾きを変えてスタンドに載せると、自然に2種類の傾斜角で保持することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄い直方体の物品を傾斜させて保持する、スタンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、テレビのリモコン、ノートパソコン、タッチパネル等の、薄い直方体の物品2を仮置き、又は、ディスプレイ用として、傾斜させて立たせておくものには、図1の様なスタンド1がよく見られる。
【0003】
傾斜角4は、30度以下のものが多く、スタンド1の形状によって傾斜角4は決まっている。
【0004】
回転軸と固定用ネジを用いて手動で傾斜角4を変えられるものはあるが、大掛かりなものである。
【0005】
又、この傾斜角4を図2の様に45度以上にする為には、物品2と同じくらいの大きさのスタンド1になってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−004508
【特許文献2】特開2004−310701
【特許文献3】特開2002−094634
【特許文献4】特開2007−293913
【特許文献5】特開2005−337484
【特許文献6】特開2004−288149
【特許文献7】特開2004−213446
【特許文献8】再表97/039402
【特許文献9】特許4145182
【特許文献10】特許3390373
【特許文献11】特許3390374
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、薄い直方体形状の物品をその置き方によって、自然に2種類以上の傾斜角で保持できるスタンドを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
断面形状が図3(a)の様にL字5と逆L字6の底面の間にスキマ10を設けた状態で、そのスキマ10の中心付近で底面の厚みより上で、屈曲できる様に旋回中心7を設けたスタンドであって、L字5と逆L字6の大きさが大小異なるのが特徴である。
【0009】
図3では、L字5と逆L字6をビニールテープ8で継ぎ、旋回中心7で屈曲させる様にしたが、図4の様に蝶番9で継いでも良い。
【0010】
図3(a)のL字5を右から左へ押す外力を加えると、図3(b)の様に旋回中心で屈曲し、L字5と逆L字6が開く状態となる。
【0011】
旋回中心7が、L字5と逆L字6の底面の厚みより上にあれば、スキマ10が無くなった状態でストッパとなり、それ以上、開かなくなる。
【0012】
図3(b)の状態より外力を除けば、重力バランス上、図3(a)の形に戻るのを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
図5、図6の様に、物品2の傾きを変えてスタンドに載せると、自然に2種類の傾斜角4で保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来技術の例を示す断面図。
【図2】従来技術の例を示す断面図。
【図3】本発明の構成を示す断面図。
【図4】本発明の実施例を示す斜視図。
【図5】本発明の実施例を示す断面図。(実施例1)
【図6】本発明の実施例を示す断面図。(実施例1)
【図7】本発明の実施例を示す断面図。(実施例1)
【図8】本発明の実施例を示す断面図。(実施例2)
【図9】本発明の実施例を示す断面図。(実施例2)
【図10】本発明の実施例を示す断面図。(実施例3)
【図11】本発明の実施例を示す断面図。(実施例3)
【図12】本発明の実施例を示す断面図。(実施例4)
【図13】本発明の実施例を示す断面図。(実施例4)
【図14】本発明の実施例を示す断面図。(実施例4)
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0016】
本発明のスランタブルスタンドの間に、図5の様に、物品2を傾斜角4が小さい(30度程度)状態で上から入れると、L字5と逆L字6の旋回中心7付近に下向きの力がかかる為、この傾きのまま、物品2を保持することができる。
【0017】
スタンドの間に、図6の様に、物品2を傾斜角4が大きい(45度程度)状態で逆L字6を少し開きながら上から入れると、この状態でバランスを保持することができる。
【0018】
図5のスキマ10が、図6では無くなりストッパとなるので、これ以上開くことは無い。
物品2を取り除くと、図5の状態に戻るのを特徴とする。
【0019】
図5、図6、どちらの状態においても、A点11が重心3より左側に位置する必要があり、又、どちらの状態でも傾斜角4は、L字5の各々の辺(底辺と立辺)の長さによって決まる。
【0020】
尚、逆L字6は、旋回中心7で回転することができるので、図7の様な形状にもできる。この状態で物品2を置くと傾斜角4を最小にできる。
【実施例2】
【0021】
図8の様に、L字5と逆L字6のL字角を少し鋭角にすると、図9の場合の傾斜角4の時、L字5の立辺が地面と垂直に近くなる為、効率が良くなる。
【実施例3】
【0022】
L字5と逆L字6は板材でも形材でもかまわないが、図10の様に逆L字6の角部にRを付けると、当社出願・特願2010−21211で示したごとく、逆L字6は外に開きたがるが、本発明では、L字5の重量が邪魔をして開かない。
【0023】
しかし、図11の様に傾斜角4を大きくして物品2を載せると滑る様にして図11の状態でバランスを保つ。
尚、この場合も、物品2を取り除けば、図10の状態に自然に戻る。
【実施例4】
【0024】
図12(a)の様に、L字5と逆L字6の角部にRを付けると、当社出願・特願2010−21211で示したごとく、図12(b)の様に自然に自重で外側に開く。大小異なるL字5と逆L字6を、実施例1、2、3と同様に旋回中心7で継げると、スタンド自体、図12(a)の形状で保つ。
【0025】
図13の様に、物品2を傾斜角4が小さい(30度程度)状態で上から入れると、L字5と逆L字6の旋回中心7付近に下向きの力がかかる為、L字5と逆L字6は閉じて、この傾斜角4で保持することができる。
【0026】
図14の様に、物品2を傾斜角4が大きい(45度程度)状態で載せると、スタンドは図12(a)の状態を保ち、そのままの形状で保持することができる。
【0027】
実施例4は、実施例1、2、3とは反対の作用をしているが、自然に2種類の傾斜角4で保持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
一般的に、薄い直方体の物品を傾斜させて置く場合、スタンドが必要であり、通常は専用のスタンドで傾斜角度が容易に変更できるものは無い。
【0029】
本発明のスランタブルスタンドは、機構が簡単で2種類以上の傾斜角を容易に変更できるので、あらゆる分野での利用価値が高い。
【符号の説明】
【0030】
1 スタンド
2 物品
3 重心
4 傾斜角
5 L字
6 逆L字
7 旋回中心
8 ビニールテープ
9 蝶番
10 スキマ
11 A点
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄い直方体の物品を傾斜させて保持する、スタンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、テレビのリモコン、ノートパソコン、タッチパネル等の、薄い直方体の物品2を仮置き、又は、ディスプレイ用として、傾斜させて立たせておくものには、図1の様なスタンド1がよく見られる。
【0003】
傾斜角4は、30度以下のものが多く、スタンド1の形状によって傾斜角4は決まっている。
【0004】
回転軸と固定用ネジを用いて手動で傾斜角4を変えられるものはあるが、大掛かりなものである。
【0005】
又、この傾斜角4を図2の様に45度以上にする為には、物品2と同じくらいの大きさのスタンド1になってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−004508
【特許文献2】特開2004−310701
【特許文献3】特開2002−094634
【特許文献4】特開2007−293913
【特許文献5】特開2005−337484
【特許文献6】特開2004−288149
【特許文献7】特開2004−213446
【特許文献8】再表97/039402
【特許文献9】特許4145182
【特許文献10】特許3390373
【特許文献11】特許3390374
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、薄い直方体形状の物品をその置き方によって、自然に2種類以上の傾斜角で保持できるスタンドを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
断面形状が図3(a)の様にL字5と逆L字6の底面の間にスキマ10を設けた状態で、そのスキマ10の中心付近で底面の厚みより上で、屈曲できる様に旋回中心7を設けたスタンドであって、L字5と逆L字6の大きさが大小異なるのが特徴である。
【0009】
図3では、L字5と逆L字6をビニールテープ8で継ぎ、旋回中心7で屈曲させる様にしたが、図4の様に蝶番9で継いでも良い。
【0010】
図3(a)のL字5を右から左へ押す外力を加えると、図3(b)の様に旋回中心で屈曲し、L字5と逆L字6が開く状態となる。
【0011】
旋回中心7が、L字5と逆L字6の底面の厚みより上にあれば、スキマ10が無くなった状態でストッパとなり、それ以上、開かなくなる。
【0012】
図3(b)の状態より外力を除けば、重力バランス上、図3(a)の形に戻るのを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
図5、図6の様に、物品2の傾きを変えてスタンドに載せると、自然に2種類の傾斜角4で保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来技術の例を示す断面図。
【図2】従来技術の例を示す断面図。
【図3】本発明の構成を示す断面図。
【図4】本発明の実施例を示す斜視図。
【図5】本発明の実施例を示す断面図。(実施例1)
【図6】本発明の実施例を示す断面図。(実施例1)
【図7】本発明の実施例を示す断面図。(実施例1)
【図8】本発明の実施例を示す断面図。(実施例2)
【図9】本発明の実施例を示す断面図。(実施例2)
【図10】本発明の実施例を示す断面図。(実施例3)
【図11】本発明の実施例を示す断面図。(実施例3)
【図12】本発明の実施例を示す断面図。(実施例4)
【図13】本発明の実施例を示す断面図。(実施例4)
【図14】本発明の実施例を示す断面図。(実施例4)
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0016】
本発明のスランタブルスタンドの間に、図5の様に、物品2を傾斜角4が小さい(30度程度)状態で上から入れると、L字5と逆L字6の旋回中心7付近に下向きの力がかかる為、この傾きのまま、物品2を保持することができる。
【0017】
スタンドの間に、図6の様に、物品2を傾斜角4が大きい(45度程度)状態で逆L字6を少し開きながら上から入れると、この状態でバランスを保持することができる。
【0018】
図5のスキマ10が、図6では無くなりストッパとなるので、これ以上開くことは無い。
物品2を取り除くと、図5の状態に戻るのを特徴とする。
【0019】
図5、図6、どちらの状態においても、A点11が重心3より左側に位置する必要があり、又、どちらの状態でも傾斜角4は、L字5の各々の辺(底辺と立辺)の長さによって決まる。
【0020】
尚、逆L字6は、旋回中心7で回転することができるので、図7の様な形状にもできる。この状態で物品2を置くと傾斜角4を最小にできる。
【実施例2】
【0021】
図8の様に、L字5と逆L字6のL字角を少し鋭角にすると、図9の場合の傾斜角4の時、L字5の立辺が地面と垂直に近くなる為、効率が良くなる。
【実施例3】
【0022】
L字5と逆L字6は板材でも形材でもかまわないが、図10の様に逆L字6の角部にRを付けると、当社出願・特願2010−21211で示したごとく、逆L字6は外に開きたがるが、本発明では、L字5の重量が邪魔をして開かない。
【0023】
しかし、図11の様に傾斜角4を大きくして物品2を載せると滑る様にして図11の状態でバランスを保つ。
尚、この場合も、物品2を取り除けば、図10の状態に自然に戻る。
【実施例4】
【0024】
図12(a)の様に、L字5と逆L字6の角部にRを付けると、当社出願・特願2010−21211で示したごとく、図12(b)の様に自然に自重で外側に開く。大小異なるL字5と逆L字6を、実施例1、2、3と同様に旋回中心7で継げると、スタンド自体、図12(a)の形状で保つ。
【0025】
図13の様に、物品2を傾斜角4が小さい(30度程度)状態で上から入れると、L字5と逆L字6の旋回中心7付近に下向きの力がかかる為、L字5と逆L字6は閉じて、この傾斜角4で保持することができる。
【0026】
図14の様に、物品2を傾斜角4が大きい(45度程度)状態で載せると、スタンドは図12(a)の状態を保ち、そのままの形状で保持することができる。
【0027】
実施例4は、実施例1、2、3とは反対の作用をしているが、自然に2種類の傾斜角4で保持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
一般的に、薄い直方体の物品を傾斜させて置く場合、スタンドが必要であり、通常は専用のスタンドで傾斜角度が容易に変更できるものは無い。
【0029】
本発明のスランタブルスタンドは、機構が簡単で2種類以上の傾斜角を容易に変更できるので、あらゆる分野での利用価値が高い。
【符号の説明】
【0030】
1 スタンド
2 物品
3 重心
4 傾斜角
5 L字
6 逆L字
7 旋回中心
8 ビニールテープ
9 蝶番
10 スキマ
11 A点
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面形状が、大小異なるL字と逆L字の底面の間に、スキマを設けた状態で、そのスキマの中心付近で、底面の厚みより上で屈曲できる様に旋回中心を設け、L字と逆L字を継いだ構成であって、自然に2種類以上の傾斜角で、薄い直方体の物品を保持できるのを特徴とするスタンド。
【請求項1】
断面形状が、大小異なるL字と逆L字の底面の間に、スキマを設けた状態で、そのスキマの中心付近で、底面の厚みより上で屈曲できる様に旋回中心を設け、L字と逆L字を継いだ構成であって、自然に2種類以上の傾斜角で、薄い直方体の物品を保持できるのを特徴とするスタンド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−38993(P2012−38993A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−179432(P2010−179432)
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【出願人】(593165616)大渡工業株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【出願人】(593165616)大渡工業株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
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