スリッター
【課題】本発明はスリッターに関する。
【解決手段】本発明のスリッターは、絶縁フィルムが連続して取り出される巻出部と、前記巻出部から提供される絶縁フィルムを一方向に移送する複数の移送ローラと、前記巻出部から取り出された絶縁フィルムに形成された気泡を検知して、前記絶縁フィルム上に微細孔を形成する回転刃と、前記移送ローラの間に位置して、前記移送ローラにより一方向に移送される絶縁フィルムを一定間隔で切断するカッターと、前記カッターにより一定間隔に分割された絶縁フィルムを個別に巻き取る巻取部と、を含む。
【解決手段】本発明のスリッターは、絶縁フィルムが連続して取り出される巻出部と、前記巻出部から提供される絶縁フィルムを一方向に移送する複数の移送ローラと、前記巻出部から取り出された絶縁フィルムに形成された気泡を検知して、前記絶縁フィルム上に微細孔を形成する回転刃と、前記移送ローラの間に位置して、前記移送ローラにより一方向に移送される絶縁フィルムを一定間隔で切断するカッターと、前記カッターにより一定間隔に分割された絶縁フィルムを個別に巻き取る巻取部と、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、フィルム表面の気泡を除去できるスリッターに関し、より詳細には、基板の微細回路を具現するためのビルドアップフィルムに生じた気孔（ａｉｒ ｐｏｃｋｅｔ）を並列連結された回転刃により除去させるスリッターに関する。
【背景技術】
【０００２】
最近、ＩＴ機器を始めポータブルデジタル電子機器の小型化と多機能化が進むにつれてデジタル電子機器に取り付けられる部品にも小型化のための高密度及び高仕様が要求されている。
【０００３】
特に、プリント基板（ＰＣＢ）の場合、高仕様を実現するために薄膜化と高密度化、及び微細回路の具現開発のために多層構造にビルドアップするための絶縁フィルムを使用する。
【０００４】
ビルドアップ用絶縁フィルムは、コーティング装置を用いてキャリアフィルム上にカバーフィルムをコーティングし、全面がコーティングされた絶縁フィルムをスリッター（ｓｌｉｔｔｅｒ）で適切な幅に切断して個別にロールで巻取られ、次の工程に適用される。
【０００５】
この際 、絶縁フィルムをコーティングする過程においてキャリアフィルムとカバーフィルムとの間に微細な気泡が発生することがあり、微細な気泡がスリッターのフィルム移送ローラを通過しながら比較的大きな気孔（ａｉｒ ｐｏｃｋｅｔ）に成長し、気孔が絶縁フィルムの表面に否定的な要素として作用するようになる。
【０００６】
これにより、作業現場ではローラを通過させながら発生する気孔を除去するために、ローラを通過する前にカッターやナイフを用いてカバーフィルムの箇所を切断することにより、気泡内の空気がローラを通過しながら外部に排出されることができるようにして、気孔の発生を防止できるようにしている。
【０００７】
しかし、作業現場において、作業者が手動でローラ移送される絶縁フィルム上に切断線を形成するため正確な位置決めが難しく、絶縁フィルム上に散発的に発生する気泡を一々探し出して切断することができないため、絶縁フィルムの損失が発生するという問題点が提起されている。
【０００８】
また、絶縁フィルム上に発生した気泡の前方に切断線を形成するとしても、手作業に依存して切断線を形成するしかないため、過度に形成される可能性があり、過度に形成された切断線がローラを通過しながら切断線を介して空気が流入される可能性があるため、しわ状の二次的な気孔が発生される恐れがあるという短所がある。
【０００９】
また、作業者に依存して切断線を形成することは、カッターやナイフを用いて切断深さを調節することができないため、カバーフィルムだけでなくキャリアフィルムにまで切断線が形成される可能性があり、絶縁フィルムの損失が増加する恐れがあるという問題点が指摘され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１０】
【特許文献１】特開２００５−２３０９６８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
従って、本発明は、従来の気泡除去方法から提起されている前記様々な短所と問題点を解決するために導き出されたものであって、基板の微細回路を具現するためのビルドアップフィルムに生じた気泡をローラの前方に並列設置された回転刃を用いて除去できるようにすることで、気孔及びしわ状の二次的な気孔の生成を防止してフィルムの損失を最小化できるようにしたスリッターを提供することを発明の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
本発明の前記目的は、絶縁フィルムが連続して取り出される巻出部と、前記巻出部から提供される絶縁フィルムを一方向に移送する複数の移送ローラと、前記巻出部から取り出された絶縁フィルムに形成された気泡を検知して、前記絶縁フィルム上に微細孔を形成する回転刃と、前記移送ローラの間に位置して、前記移送ローラにより一方向に移送される絶縁フィルムを一定間隔で切断するカッターと、前記カッターにより一定間隔に分割された絶縁フィルムを個別に巻き取る巻取部と、を含むスリッターが提供されることにより達成されることができる。
【００１３】
前記巻出部は、絶縁フィルムが回転されながら提供されることができるようにしたものであって、以前の工程においてキャリアフィルム上にカバーフィルムが被覆された状態の絶縁フィルムが一方向に取り出されることができるようにする。
【００１４】
また、前記スリッターは、複数の移送ローラの間に支持ローラがさらに設けられることができ、前記支持ローラ上に前記カッターが位置して前記支持ローラを通過する前記絶縁フィルムを切断できるようにする。
【００１５】
一方、前記複数の移送ローラは、第１移送ローラと第２移送ローラとに区分されることができ、前記巻出部から取り出された絶縁フィルムが第１移送ローラにより移送され、前記支持ローラを通過しながら前記カッターにより切断された絶縁フィルムは、第２移送ローラにより前記巻取部に移送されることができる。
【００１６】
前記回転刃は、前記第１移送ローラの前方に設けられることができ、回転刃により絶縁フィルム上に微細孔を形成するスリッターは、前記巻出部から取り出される絶縁フィルム上に気泡が存在することを検知する検知部と、前記絶縁フィルム上に気泡が検知されると前記回転刃の駆動を制御する制御部と、前記制御部の駆動信号により前記回転刃を回転駆動させる駆動部と、をさらに含むことができる。
【００１７】
また、前記回転刃は、通常、絶縁フィルムの上面と所定の間隔を形成して位置し、前記検知部により気泡が検知されると回転駆動されると同時に絶縁フィルムの上面側に移動されて外周面のカッターが絶縁フィルムの上面に接触されることができるようにする。
【００１８】
この際、前記回転刃は、前記絶縁フィルムの取出方向と同一の方向に回転して気泡が検知された絶縁フィルム上に多数の微細孔を形成することができる。
【発明の効果】
【００１９】
以上で説明したように、本発明のスリッターは、回転刃により絶縁フィルム上に微細孔を形成して移送ローラを通過する絶縁フィルム上に気孔やエアしわが生成されることを防止することができるという長所がある。
【００２０】
また、絶縁フィルムの損失を減少させることができ、気孔が除去された絶縁フィルムにより基板が製造されることができるため、基板製品の収率を向上させることができ、製品信頼性を向上させることができるという作用効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２１】
【図１】本発明によるスリッターによる絶縁フィルムの微細孔を形成する際のスリッターの平面図である。
【図２】本発明によるスリッターの構成図である。
【図３】本発明のスリッターに用いられる回転刃の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００２２】
本発明によるスリッターの前記目的に対する技術的構成を含む作用効果に関する事項は、本発明の好ましい実施形態が図示された図面に基づく以下の詳細な説明により明確に理解されるであろう。
【００２３】
先ず、図２は、本発明によるスリッターの構成図であり、図１は、本発明によるスリッターによる絶縁フィルムの微細孔を形成する際のスリッターの平面図であり、図３は本発明のスリッターに用いられる回転刃の断面図である。
【００２４】
図示されたように、本発明の実施形態によるスリッター１００は、絶縁フィルム１０１が提供される巻出部１１０と、巻出部１１０から取り出された絶縁フィルム１０１が一方向に移送されながらカッター１３０により一定間隔で切断されて個別に巻き取られる巻取部１２０と、で構成されることができる。
【００２５】
また、巻出部１１０と巻取部１２０との間には複数の移送ローラ１４１、１４２が設けられて巻出部１１０から取り出される絶縁フィルム１０１が移送され、複数の移送ローラ１４１、１４２の間には絶縁フィルム１０１の移送方向の変更とともに移送ローラ１４１、１４２とかみ合って絶縁フィルム１０１の円滑な移送が行われるようにする支持ローラ１５０がさらに備えられることができる。
【００２６】
この際、前記支持ローラ１５０の上部には、回転駆動されるカッター１３０が設けられることができ、支持ローラ１５０に密着して移送される絶縁フィルム１０１が一定間隔で連続して切断されるようにすることができる。
【００２７】
前記カッター１３０は、支持台１３１に多数個が並列形態に結合されて移送ローラ１４１、１４２により移送される絶縁フィルム１０１を所定の間隔に区分されるように切断することができ、カッター１３０の数は絶縁フィルム１０１の切断間隔に応じて適切に調整できる。
【００２８】
このように移送ローラ１４１、１４２により移送されながらカッター１３０により切断された絶縁フィルム１０１は、多数個に区分された巻取部１２０にそれぞれ個別製品として巻き取られ、巻き取りが完了すると、包装した後、製品として出荷されるか次の基板製造工程に取り入れることができる。
【００２９】
一方、巻出部１１０は、絶縁フィルム１０１が回転されながら提供されることができるようにしたものであって、以前の工程においてキャリアフィルム上にカバーフィルムが被覆された状態で一方向で取り出されながら提供されることができるため、絶縁フィルム１０１は、キャリアフィルム上にカバーフィルムが被覆される際に様々なサイズの気泡１０２が含まれる可能性があり、前記複数の移送ローラ１４１、１４２のうち前方の第１移送ローラ１４１を通過しながら気孔（ａｉｒ ｐｏｃｋｅｔ）またはエアしわが形成されて不良が生じる恐れがある。
【００３０】
従って、第１移送ローラ１４１を通過しながら絶縁フィルム１０１表面の気泡１０２が除去されることができるようにするためには、第１移送ローラ１４１の前方に回転刃１６０を設ける。
【００３１】
前記回転刃１６０は、単一の円筒体または多数の円板体で構成されることができ、外周面に多数のカッター１６１が形成されることができる。
【００３２】
また、回転刃１６０は、絶縁フィルム１０１の移送方向と同一の方向に回転され、絶縁フィルム１０１の移送速度と同一の速度で回転することができ、回転刃１６０の回転により外周面のカッター１６１が絶縁フィルム１０１の上面に接触されて絶縁フィルム１０１上に微細孔１０３を形成することができる。
【００３３】
微細孔１０３が形成された絶縁フィルム１０１は、第１移送ローラ１４１を通過しながら上面が移送されると同時に圧着されることにより、気泡１０２に充填されたエアが微細孔１０３を介して外部に排出され、それ以上の気孔やエアしわが形成されないようにすることができる。
【００３４】
この際、回転刃１６０は、絶縁フィルム１０１の上面に一定間隔で離隔された状態に維持され、巻出部１１０から取り出される絶縁フィルム１０１上に気泡１０２が検知されると、図３に図示されたように、回転刃１６０が絶縁フィルム１０１の上面側に移動されることで回転刃１６０の外周面のカッター１６１が絶縁フィルム１０１上に接触できるようにすることができる。
【００３５】
このように構成された回転刃１６０は、前記のように、絶縁フィルム１０１上に形成された気泡１０２が検知される場合にのみ駆動されるようにすることができる。従って、回転刃１６０が取り付けられたスリッター１００には絶縁フィルム１０１上に形成された気泡１０２を検知する検知部１７０と、回転刃１６０を回転駆動させる駆動部１９０と、検知部１７０の検知信号により駆動部１９０を制御する制御部１８０と、をさらに含むことができる。
【００３６】
絶縁フィルム１０１が巻出部１１０から供給される際、スリッター１００に設けられた検知部１７０により絶縁フィルム１０１上の気泡１０２が検知され、気泡１０２が検知されると同時に制御部１８０から回転刃１６０の駆動のための制御信号を印加する。
【００３７】
制御部１８０の制御信号は、駆動部１９０に印加されるため、制御部１８０の制御による駆動部１９０の駆動信号により回転刃１６０が回転駆動され、これと同時に回転刃１６０の位置が可変されるようにすることで絶縁フィルム１０１側に回転刃１６０が移動されることができるようにする。
【００３８】
このように構成されたスリッター１００により絶縁フィルム１０１上に形成された気泡１０２は、移送ローラ１４１、１４２のうち第１移送ローラ１４１を通過する前に回転刃１６０の回転駆動により形成された微細孔１０３を介して第１移送ローラ１４１を通過しながら除去されることができ、回転刃１６０は、検知部１７０と制御部１８０及び駆動部１９０により気泡１０２を検知した後、選別的に駆動されることができる。
【００３９】
また、第１移送ローラ１４１を通過しながら気泡１０２が除去された絶縁フィルム１０１は、支持ローラ１５０上に設けられたカッター１３０により一定間隔で切断され、切断された絶縁フィルム１０１は、第２ 移送ローラ１４２を通過して個別に巻き取られて製品として出荷できるようにすることができる。
【００４０】
以上で説明した本発明の好ましい実施形態は例示の目的のために開示されたものであり、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を外れない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であり、このような置換、変形及び変更などは添付の特許請求範囲に属するとするべきであろう。
【符号の説明】
【００４１】
１０１ 絶縁フィルム
１１０ 巻出部
１２０ 巻取部
１３０ カッター
１４１、１４２ 移送ローラ
１５０ 支持ローラ
１６０ 回転刃
１７０ 検知部
１８０ 制御部
１９０ 駆動部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、フィルム表面の気泡を除去できるスリッターに関し、より詳細には、基板の微細回路を具現するためのビルドアップフィルムに生じた気孔（ａｉｒ ｐｏｃｋｅｔ）を並列連結された回転刃により除去させるスリッターに関する。
【背景技術】
【０００２】
最近、ＩＴ機器を始めポータブルデジタル電子機器の小型化と多機能化が進むにつれてデジタル電子機器に取り付けられる部品にも小型化のための高密度及び高仕様が要求されている。
【０００３】
特に、プリント基板（ＰＣＢ）の場合、高仕様を実現するために薄膜化と高密度化、及び微細回路の具現開発のために多層構造にビルドアップするための絶縁フィルムを使用する。
【０００４】
ビルドアップ用絶縁フィルムは、コーティング装置を用いてキャリアフィルム上にカバーフィルムをコーティングし、全面がコーティングされた絶縁フィルムをスリッター（ｓｌｉｔｔｅｒ）で適切な幅に切断して個別にロールで巻取られ、次の工程に適用される。
【０００５】
この際 、絶縁フィルムをコーティングする過程においてキャリアフィルムとカバーフィルムとの間に微細な気泡が発生することがあり、微細な気泡がスリッターのフィルム移送ローラを通過しながら比較的大きな気孔（ａｉｒ ｐｏｃｋｅｔ）に成長し、気孔が絶縁フィルムの表面に否定的な要素として作用するようになる。
【０００６】
これにより、作業現場ではローラを通過させながら発生する気孔を除去するために、ローラを通過する前にカッターやナイフを用いてカバーフィルムの箇所を切断することにより、気泡内の空気がローラを通過しながら外部に排出されることができるようにして、気孔の発生を防止できるようにしている。
【０００７】
しかし、作業現場において、作業者が手動でローラ移送される絶縁フィルム上に切断線を形成するため正確な位置決めが難しく、絶縁フィルム上に散発的に発生する気泡を一々探し出して切断することができないため、絶縁フィルムの損失が発生するという問題点が提起されている。
【０００８】
また、絶縁フィルム上に発生した気泡の前方に切断線を形成するとしても、手作業に依存して切断線を形成するしかないため、過度に形成される可能性があり、過度に形成された切断線がローラを通過しながら切断線を介して空気が流入される可能性があるため、しわ状の二次的な気孔が発生される恐れがあるという短所がある。
【０００９】
また、作業者に依存して切断線を形成することは、カッターやナイフを用いて切断深さを調節することができないため、カバーフィルムだけでなくキャリアフィルムにまで切断線が形成される可能性があり、絶縁フィルムの損失が増加する恐れがあるという問題点が指摘され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１０】
【特許文献１】特開２００５−２３０９６８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
従って、本発明は、従来の気泡除去方法から提起されている前記様々な短所と問題点を解決するために導き出されたものであって、基板の微細回路を具現するためのビルドアップフィルムに生じた気泡をローラの前方に並列設置された回転刃を用いて除去できるようにすることで、気孔及びしわ状の二次的な気孔の生成を防止してフィルムの損失を最小化できるようにしたスリッターを提供することを発明の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
本発明の前記目的は、絶縁フィルムが連続して取り出される巻出部と、前記巻出部から提供される絶縁フィルムを一方向に移送する複数の移送ローラと、前記巻出部から取り出された絶縁フィルムに形成された気泡を検知して、前記絶縁フィルム上に微細孔を形成する回転刃と、前記移送ローラの間に位置して、前記移送ローラにより一方向に移送される絶縁フィルムを一定間隔で切断するカッターと、前記カッターにより一定間隔に分割された絶縁フィルムを個別に巻き取る巻取部と、を含むスリッターが提供されることにより達成されることができる。
【００１３】
前記巻出部は、絶縁フィルムが回転されながら提供されることができるようにしたものであって、以前の工程においてキャリアフィルム上にカバーフィルムが被覆された状態の絶縁フィルムが一方向に取り出されることができるようにする。
【００１４】
また、前記スリッターは、複数の移送ローラの間に支持ローラがさらに設けられることができ、前記支持ローラ上に前記カッターが位置して前記支持ローラを通過する前記絶縁フィルムを切断できるようにする。
【００１５】
一方、前記複数の移送ローラは、第１移送ローラと第２移送ローラとに区分されることができ、前記巻出部から取り出された絶縁フィルムが第１移送ローラにより移送され、前記支持ローラを通過しながら前記カッターにより切断された絶縁フィルムは、第２移送ローラにより前記巻取部に移送されることができる。
【００１６】
前記回転刃は、前記第１移送ローラの前方に設けられることができ、回転刃により絶縁フィルム上に微細孔を形成するスリッターは、前記巻出部から取り出される絶縁フィルム上に気泡が存在することを検知する検知部と、前記絶縁フィルム上に気泡が検知されると前記回転刃の駆動を制御する制御部と、前記制御部の駆動信号により前記回転刃を回転駆動させる駆動部と、をさらに含むことができる。
【００１７】
また、前記回転刃は、通常、絶縁フィルムの上面と所定の間隔を形成して位置し、前記検知部により気泡が検知されると回転駆動されると同時に絶縁フィルムの上面側に移動されて外周面のカッターが絶縁フィルムの上面に接触されることができるようにする。
【００１８】
この際、前記回転刃は、前記絶縁フィルムの取出方向と同一の方向に回転して気泡が検知された絶縁フィルム上に多数の微細孔を形成することができる。
【発明の効果】
【００１９】
以上で説明したように、本発明のスリッターは、回転刃により絶縁フィルム上に微細孔を形成して移送ローラを通過する絶縁フィルム上に気孔やエアしわが生成されることを防止することができるという長所がある。
【００２０】
また、絶縁フィルムの損失を減少させることができ、気孔が除去された絶縁フィルムにより基板が製造されることができるため、基板製品の収率を向上させることができ、製品信頼性を向上させることができるという作用効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２１】
【図１】本発明によるスリッターによる絶縁フィルムの微細孔を形成する際のスリッターの平面図である。
【図２】本発明によるスリッターの構成図である。
【図３】本発明のスリッターに用いられる回転刃の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００２２】
本発明によるスリッターの前記目的に対する技術的構成を含む作用効果に関する事項は、本発明の好ましい実施形態が図示された図面に基づく以下の詳細な説明により明確に理解されるであろう。
【００２３】
先ず、図２は、本発明によるスリッターの構成図であり、図１は、本発明によるスリッターによる絶縁フィルムの微細孔を形成する際のスリッターの平面図であり、図３は本発明のスリッターに用いられる回転刃の断面図である。
【００２４】
図示されたように、本発明の実施形態によるスリッター１００は、絶縁フィルム１０１が提供される巻出部１１０と、巻出部１１０から取り出された絶縁フィルム１０１が一方向に移送されながらカッター１３０により一定間隔で切断されて個別に巻き取られる巻取部１２０と、で構成されることができる。
【００２５】
また、巻出部１１０と巻取部１２０との間には複数の移送ローラ１４１、１４２が設けられて巻出部１１０から取り出される絶縁フィルム１０１が移送され、複数の移送ローラ１４１、１４２の間には絶縁フィルム１０１の移送方向の変更とともに移送ローラ１４１、１４２とかみ合って絶縁フィルム１０１の円滑な移送が行われるようにする支持ローラ１５０がさらに備えられることができる。
【００２６】
この際、前記支持ローラ１５０の上部には、回転駆動されるカッター１３０が設けられることができ、支持ローラ１５０に密着して移送される絶縁フィルム１０１が一定間隔で連続して切断されるようにすることができる。
【００２７】
前記カッター１３０は、支持台１３１に多数個が並列形態に結合されて移送ローラ１４１、１４２により移送される絶縁フィルム１０１を所定の間隔に区分されるように切断することができ、カッター１３０の数は絶縁フィルム１０１の切断間隔に応じて適切に調整できる。
【００２８】
このように移送ローラ１４１、１４２により移送されながらカッター１３０により切断された絶縁フィルム１０１は、多数個に区分された巻取部１２０にそれぞれ個別製品として巻き取られ、巻き取りが完了すると、包装した後、製品として出荷されるか次の基板製造工程に取り入れることができる。
【００２９】
一方、巻出部１１０は、絶縁フィルム１０１が回転されながら提供されることができるようにしたものであって、以前の工程においてキャリアフィルム上にカバーフィルムが被覆された状態で一方向で取り出されながら提供されることができるため、絶縁フィルム１０１は、キャリアフィルム上にカバーフィルムが被覆される際に様々なサイズの気泡１０２が含まれる可能性があり、前記複数の移送ローラ１４１、１４２のうち前方の第１移送ローラ１４１を通過しながら気孔（ａｉｒ ｐｏｃｋｅｔ）またはエアしわが形成されて不良が生じる恐れがある。
【００３０】
従って、第１移送ローラ１４１を通過しながら絶縁フィルム１０１表面の気泡１０２が除去されることができるようにするためには、第１移送ローラ１４１の前方に回転刃１６０を設ける。
【００３１】
前記回転刃１６０は、単一の円筒体または多数の円板体で構成されることができ、外周面に多数のカッター１６１が形成されることができる。
【００３２】
また、回転刃１６０は、絶縁フィルム１０１の移送方向と同一の方向に回転され、絶縁フィルム１０１の移送速度と同一の速度で回転することができ、回転刃１６０の回転により外周面のカッター１６１が絶縁フィルム１０１の上面に接触されて絶縁フィルム１０１上に微細孔１０３を形成することができる。
【００３３】
微細孔１０３が形成された絶縁フィルム１０１は、第１移送ローラ１４１を通過しながら上面が移送されると同時に圧着されることにより、気泡１０２に充填されたエアが微細孔１０３を介して外部に排出され、それ以上の気孔やエアしわが形成されないようにすることができる。
【００３４】
この際、回転刃１６０は、絶縁フィルム１０１の上面に一定間隔で離隔された状態に維持され、巻出部１１０から取り出される絶縁フィルム１０１上に気泡１０２が検知されると、図３に図示されたように、回転刃１６０が絶縁フィルム１０１の上面側に移動されることで回転刃１６０の外周面のカッター１６１が絶縁フィルム１０１上に接触できるようにすることができる。
【００３５】
このように構成された回転刃１６０は、前記のように、絶縁フィルム１０１上に形成された気泡１０２が検知される場合にのみ駆動されるようにすることができる。従って、回転刃１６０が取り付けられたスリッター１００には絶縁フィルム１０１上に形成された気泡１０２を検知する検知部１７０と、回転刃１６０を回転駆動させる駆動部１９０と、検知部１７０の検知信号により駆動部１９０を制御する制御部１８０と、をさらに含むことができる。
【００３６】
絶縁フィルム１０１が巻出部１１０から供給される際、スリッター１００に設けられた検知部１７０により絶縁フィルム１０１上の気泡１０２が検知され、気泡１０２が検知されると同時に制御部１８０から回転刃１６０の駆動のための制御信号を印加する。
【００３７】
制御部１８０の制御信号は、駆動部１９０に印加されるため、制御部１８０の制御による駆動部１９０の駆動信号により回転刃１６０が回転駆動され、これと同時に回転刃１６０の位置が可変されるようにすることで絶縁フィルム１０１側に回転刃１６０が移動されることができるようにする。
【００３８】
このように構成されたスリッター１００により絶縁フィルム１０１上に形成された気泡１０２は、移送ローラ１４１、１４２のうち第１移送ローラ１４１を通過する前に回転刃１６０の回転駆動により形成された微細孔１０３を介して第１移送ローラ１４１を通過しながら除去されることができ、回転刃１６０は、検知部１７０と制御部１８０及び駆動部１９０により気泡１０２を検知した後、選別的に駆動されることができる。
【００３９】
また、第１移送ローラ１４１を通過しながら気泡１０２が除去された絶縁フィルム１０１は、支持ローラ１５０上に設けられたカッター１３０により一定間隔で切断され、切断された絶縁フィルム１０１は、第２ 移送ローラ１４２を通過して個別に巻き取られて製品として出荷できるようにすることができる。
【００４０】
以上で説明した本発明の好ましい実施形態は例示の目的のために開示されたものであり、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を外れない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であり、このような置換、変形及び変更などは添付の特許請求範囲に属するとするべきであろう。
【符号の説明】
【００４１】
１０１ 絶縁フィルム
１１０ 巻出部
１２０ 巻取部
１３０ カッター
１４１、１４２ 移送ローラ
１５０ 支持ローラ
１６０ 回転刃
１７０ 検知部
１８０ 制御部
１９０ 駆動部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
絶縁フィルムが連続して取り出される巻出部と、
前記巻出部から提供される絶縁フィルムを一方向に移送する少なくとも一つの移送ローラと、
前記巻出部から取り出された絶縁フィルムに形成された気泡を検知して、前記絶縁フィルム上に微細孔を形成する回転刃と、
前記移送ローラにより一方向に移送される絶縁フィルムを一定間隔で切断するカッターと、
前記カッターにより一定間隔に分割された絶縁フィルムを個別に巻き取る巻取部と、を含むスリッター。
【請求項２】
前記移送ローラは、前記巻出部から取り出された絶縁フィルムを移送する第１移送ローラと、前記カッターにより切断された前記絶縁フィルムを移送する第２移送ローラと、を含む請求項１に記載のスリッター。
【請求項３】
前記第１移送ローラと第２移送ローラとの間に位置し、前記第１移送ローラ及び第２移送ローラとかみ合って前記絶縁フィルムを移送させる支持ローラをさらに含む請求項２に記載のスリッター。
【請求項４】
前記支持ローラは、上部に前記カッターが位置して前記支持ローラを通過する前記絶縁フィルムを切断する請求項３に記載のスリッター。
【請求項５】
前記回転刃は、前記第１移送ローラの前方に設けられ、前記絶縁フィルムの取出方向と同一の方向に回転しながら前記絶縁フィルム上に多数の微細孔を形成する請求項１に記載のスリッター。
【請求項６】
前記スリッターは、前記巻出部から取り出される前記絶縁フィルム上に気泡が存在することを検知する検知部と、前記絶縁フィルム上に気泡が検知されると前記回転刃の駆動を制御する制御部と、前記制御部の駆動信号により前記回転刃を回転駆動させる駆動部と、をさらに含む請求項１に記載のスリッター。
【請求項７】
前記回転刃は、前記絶縁フィルムの上面と所定の間隔を形成して位置し、前記検知部により気泡が検知されると回転駆動されると同時に絶縁フィルムの上面側に移動されて外周面のカッターが前記絶縁フィルムの上面に接触される請求項５に記載のスリッター。
【請求項１】
絶縁フィルムが連続して取り出される巻出部と、
前記巻出部から提供される絶縁フィルムを一方向に移送する少なくとも一つの移送ローラと、
前記巻出部から取り出された絶縁フィルムに形成された気泡を検知して、前記絶縁フィルム上に微細孔を形成する回転刃と、
前記移送ローラにより一方向に移送される絶縁フィルムを一定間隔で切断するカッターと、
前記カッターにより一定間隔に分割された絶縁フィルムを個別に巻き取る巻取部と、を含むスリッター。
【請求項２】
前記移送ローラは、前記巻出部から取り出された絶縁フィルムを移送する第１移送ローラと、前記カッターにより切断された前記絶縁フィルムを移送する第２移送ローラと、を含む請求項１に記載のスリッター。
【請求項３】
前記第１移送ローラと第２移送ローラとの間に位置し、前記第１移送ローラ及び第２移送ローラとかみ合って前記絶縁フィルムを移送させる支持ローラをさらに含む請求項２に記載のスリッター。
【請求項４】
前記支持ローラは、上部に前記カッターが位置して前記支持ローラを通過する前記絶縁フィルムを切断する請求項３に記載のスリッター。
【請求項５】
前記回転刃は、前記第１移送ローラの前方に設けられ、前記絶縁フィルムの取出方向と同一の方向に回転しながら前記絶縁フィルム上に多数の微細孔を形成する請求項１に記載のスリッター。
【請求項６】
前記スリッターは、前記巻出部から取り出される前記絶縁フィルム上に気泡が存在することを検知する検知部と、前記絶縁フィルム上に気泡が検知されると前記回転刃の駆動を制御する制御部と、前記制御部の駆動信号により前記回転刃を回転駆動させる駆動部と、をさらに含む請求項１に記載のスリッター。
【請求項７】
前記回転刃は、前記絶縁フィルムの上面と所定の間隔を形成して位置し、前記検知部により気泡が検知されると回転駆動されると同時に絶縁フィルムの上面側に移動されて外周面のカッターが前記絶縁フィルムの上面に接触される請求項５に記載のスリッター。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２０１２−２４０１９６（Ｐ２０１２−２４０１９６Ａ）
【公開日】平成２４年１２月１０日（２０１２．１２．１０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１２−１０７３３２（Ｐ２０１２−１０７３３２）
【出願日】平成２４年５月９日（２０１２．５．９）
【出願人】（５９４０２３７２２）サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド． (1,585)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１２月１０日（２０１２．１２．１０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２４年５月９日（２０１２．５．９）
【出願人】（５９４０２３７２２）サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド． (1,585)
【Ｆターム（参考）】
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