説明

セグメント搬送方法及びセグメント搬送装置

【課題】トンネル底部の既設セグメントが内面に突起を有する特殊セグメントである等、ストックエリア上でセグメント順送り装置を使用できないときであってもセグメント搬送のサイクルタイムが長くなるのを防ぐことができると共に、コストアップを防ぐことができるセグメント搬送方法とセグメント搬送装置を提供する。
【解決手段】主ホイスト17の後方のホイスト用レール16に副ホイスト17を走行自在に設け、ストックエリア64が平滑なとき、ストックエリア64上に、セグメント順送り装置23を設置し、セグメント順送り装置23の後端部に供給されるセグメント8、9を順次セグメント供給装置23の前端位置に送り、ストックエリア64上でセグメント順送り装置23を使用できないとき、ストックエリア64の後端位置に供給されるセグメント8、9を副ホイスト18で順次ストックエリア64の前端位置に送る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル底部の既設セグメントが上方に突出する突起を有する等、ストックエリア上でセグメント順送り装置を使用できない場合のセグメント搬送方法とそのセグメント搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
シールド掘進機の後方から供給されるセグメントをエレクタに搬送する搬送装置には、シールド本体に掘進方向後方に延びるホイスト用レールを設け、このホイスト用レールの後部直下の既設セグメント上にセグメントをストックするためのストックエリアを形成し、このストックエリアに供給されるセグメントを上記ホイストレールに走行自在に設けられた主ホイストでエレクタに搬送するものがある。
【0003】
また、一般に主ホイストの移動距離を短くすることによりセグメント搬送のサイクルタイムを短くできるため、上記ストックエリア上に前後方向に複数のセグメントを並べて載置すると共にこれらセグメントを順次前方に送るセグメント順送り装置を設置している。これによれば、セグメント順送り装置の後端位置に供給されるセグメントを順次前方に送ることができ、セグメント順送り装置の前端位置から主ホイストにセグメントを受け渡すことで主ホイストの移動距離を短くできる。また、セグメント搬送作業を簡素化できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−163566号公報
【特許文献2】特開平11−166400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、セグメント順送り装置はストックエリアを形成する既設セグメントの内面に設置されるものであるため、図8に示すように、既設セグメントが内面に突起を有する特殊セグメント9である場合、既設セグメント上に設置できず、ストックエリア64上で使用できないという課題があった。また、かかる課題を解決するために、セグメント順送り装置23を特殊セグメント9の形状に対応させることも考えられるが、セグメント順送り装置23が複雑な構造となり、コストアップを招くという問題があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、トンネル底部の既設セグメントが内面に突起を有する特殊セグメントである等、ストックエリア上でセグメント順送り装置を使用できないときであってもセグメント搬送のサイクルタイムが長くなるのを防ぐことができると共に、コストアップを防ぐことができるセグメント搬送方法とセグメント搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、シールド本体に掘進方向後方に延びるホイスト用レールを設け、該ホイスト用レールの後部直下の既設セグメント上にセグメントをストックするための前後に長いストックエリアを形成し、上記ホイスト用レールに主ホイストを走行自在に設け、上記シールド本体に設けられたエレクタに上記ストックエリアに供給されるセグメントを上記主ホイストで搬送するセグメント搬送方法において、上記主ホイストの後方のホイスト用レールに副ホイストを走行自在に設け、上記ストックエリアが平滑なとき、該ストックエリア上に、前後方向に複数のセグメントを列べて載置すると共にこれらセグメントを順次前方に送るセグメント順送り装置を設置し、該セグメント順送り装置の後端部に供給されるセグメントを順次セグメント供給装置の前端位置に送り、上記ストックエリア上でセグメント順送り装置を使用できないとき、上記ストックエリアの後端位置に供給されるセグメントを上記副ホイストで順次ストックエリアの前端位置に送るものである。
【0008】
上記ホイスト用レールの後端部に上記副ホイストを待機させるための待機部を形成し、上記ストックエリアが平滑なとき、上記待機部に上記副ホイストを待機させるとよい。
【0009】
上記主ホイストと上記副ホイストの少なくともいずれか一方のホイストに他方のホイストを検出する近接センサを設け、該近接センサが上記他方のホイストを検出したとき両方のホイストを停止させるとよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、トンネル底部の既設セグメントが内面に突起を有する特殊セグメントである等、ストックエリア上でセグメント順送り装置を使用できないときであってもセグメント搬送のサイクルタイムが長くなるのを防ぐことができると共に、コストアップを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1はセグメント搬送装置の概略側面図である。
【図2】図2は副ホイストの側面図である。
【図3】図3は特殊セグメントの上方でセグメントを搬送する副ホイストの正面図である。
【図4】図4(a)はセグメント搬送中の主ホイストの側面図であり、図4(b)はセグメントを把持する前の主ホイストの側面図である。
【図5】図5はセグメント順送り装置の側面説明図である。
【図6】図6はセグメント順送り装置の平面説明図である。
【図7】図7はセグメント順送り装置の正面説明図である。
【図8】図8は既設セグメント上にセグメント順送り装置を設置できない状態を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に示すように、セグメント搬送装置65は、シールド本体1aに設けられ掘進方向後方に延びるホイスト用レール16と、ホイスト用レール16の後部直下の既設セグメント63上に形成されセグメント8、9をストックするための前後に長いストックエリア64と、ホイスト用レール16に走行自在に設けられストックエリア64からシールド本体1aに設けられたエレクタ10にセグメント8、9を搬送するための主ホイスト17と、ストックエリア64が平滑なときストックエリア64上に設置され、前後方向に複数のセグメント8、9を列べて載置すると共にこれらセグメント8、9を順次前方に送るセグメント順送り装置23と、主ホイスト17の後方のホイスト用レール16に走行自在に設けられストックエリア64の既設セグメント63が上方に突出する突起を有する等、ストックエリア64上でセグメント順送り装置23を使用できないときセグメント順送り装置23に代わってストックエリア64の前端位置にセグメント8、9を送る副ホイスト18とを備える。
【0013】
シールド掘進機1は、シールド本体1aと、シールド本体1aに設けられた各種機器とからなる。
【0014】
シールド本体1aは、機体外周部を構成するシールドフレーム2と、シールドフレーム2の前端を塞ぐ隔壁3と、シールドフレーム2に設けられ径方向内側に延びる支持フレーム7と、支持フレーム7に掘進方向後方に延びて設けられた後方デッキ11とを備える。後方デッキ11は、長尺の鋼材を箱状に組み付けて構成されており、シールドフレーム2の中心に配置されている。また、後方デッキ11の上端後部には、後方に延びる後方レール27が設けられており、後方からストックエリア64にセグメント8、9を搬送するための搬送用ホイスト28を後方レール27に沿って走行させるようになっている。
【0015】
各種機器には、隔壁3に回転自在に設けられ前方の地山を掘削するカッタ4、隔壁3に前方に貫通して設けられカッタ4と隔壁の間に形成されるカッタ室5内の土砂を取り込むための排土装置たるスクリューコンベア6、支持フレーム7に設けられシールドフレーム2内でセグメント8、9を組み立てるエレクタ10、後方デッキ11に設けられセグメント8、9を組み立てて構築されるトンネル壁12の上部内面13と下部内面14を径方向外方に押す形状保持装置15等がある。エレクタ10は、支持フレーム7にシールドフレーム2と同軸上で回転するように設けられたリング状の旋回フレーム19と、旋回フレーム19に径方向に移動可能に設けられた吊りビーム20と、吊りビーム20に設けられセグメント8、9を把持する第1セグメント把持部21とを備えて構成されている。
【0016】
図1及び図8に示すように、ホイスト用レール16は、後方デッキ11の両側下面にエレクタ10の前方に延びると共に後方デッキ11の後方に延出して設けられている。ホイスト用レール16は、断面I型に形成されており、下端に側方に延出する鍔部35を有する。ホイスト用レール16の後端部には、副ホイスト18を待機させるための待機部36が形成されている。待機部36は、ストックエリア64より後方のホイスト用レール16に形成される。
【0017】
図1及び図4(a)、(b)に示すように、主ホイスト17は、ホイスト用レール16に沿って走行する第1走行部37と、第1走行部37に昇降自在に吊設されエレクタ10にセグメント8、9を空中にて直接受け渡すべくセグメント8、9を吊持するセグメント把持棒38と、セグメント把持棒38が所定高さに上昇されたときセグメント把持棒38を第1走行部37に保持する保持機構39とを備える。
第1走行部37は、ホイスト用レール16の鍔部35上を走行する支持用車輪40と、鍔部35の下面に押圧され駆動装置41で駆動される駆動輪42とを有する。また、第1走行部37には、セグメント把持棒38をワイヤ43を介して昇降自在に吊る吊上装置44が設けられている。セグメント把持棒38は、ワイヤ43に係合されるプーリ45を有し吊上装置44にワイヤ43を介して吊持される板状の昇降基部46と、昇降基部46に下方に延びて設けられる棒状の垂下部47と、垂下部47の下端部に設けられセグメント8、9の取っ手48を把持する把持装置49と、垂下部47に設けられセグメント8、9の側面に当接してセグメント8、9を支持する支持アーム50とを備える。保持機構39は、第1走行部37の下面に形成され昇降基部46を収容するように窪む凹部51と、昇降基部46の外縁に上方に突出して設けられ昇降基部46が凹部51に収容されたとき凹部51の縁部に嵌合されるテーパ部材52とからなる。
【0018】
また、主ホイスト17には、副ホイスト18が所定距離以内に接近したとき副ホイスト18を検出して制御装置53に信号を発する第1近接センサ54が設けられている。制御装置53は、第1近接センサ54から信号を受けたとき、副ホイスト18と主ホイスト17との両方を停止させるようにプログラムされている。
【0019】
図5、図6及び図7に示すように、セグメント順送り装置23は、ストックエリア64上に敷設された仮設レール24上に走行可能に設けられ前後に延びるベース部25と、ベース部25上に昇降自在に、かつ、長手方向に沿って複数設けられセグメント8、9を載置するためのリフトアップ部26と、ベース部25上に前後スライド可能に設けられそれぞれのリフトアップ部26が下降されたときセグメント8、9を一括して受けるスライド部66とを備える。ベース部25には、仮設レール24から反力をとってベース部25を前進させる推進用ジャッキ72の一端が設けられると共に、それぞれのリフトアップ部26上にセグメント8、9が載置されているか否かを検出するためのセグメント在席センサ74が設けられている。セグメント在席センサ74は制御装置53に接続されている。制御装置53は、それぞれのリフトアップ部26上のセグメント8、9を順次前方のリフトアップ部26上に送るようにセグメント順送り装置23を制御する。推進用ジャッキ72の他端には仮設レール24を係脱可能に把持するクランプ73が設けられている。リフトアップ部26は、ベース部25上に前後左右に離間して設けられた4つの昇降ジャッキ68と、ベース部25の左右両側にて前後に離間する昇降ジャッキ68の上端間に掛け渡して設けられたリフトアップパッド69とからなる。スライド部66は、前後に長い枠状に形成されており、ベース部25上に設けられたスライドレール70に沿って前後方向に走行するようになっている。また、ベース部25には、スライド部66をスライドレール70に沿って走行させるためのスライド用ジャッキ71が設けられている。
【0020】
図2及び図3に示すように、副ホイスト18は、それぞれのホイスト用レール16に走行自在に設けられた一対の第2走行部55と、これら第2走行部55に設けられセグメント8、9を吊り上げるためのセグメント吊り装置56とからなる。セグメント吊り装置56は、それぞれの第2走行部55に設けられたチェーンブロック57と、これらチェーンブロック57に昇降自在に吊り下げられる第1フック58と、これら第1フック58に着脱自在に係合され第1フック58間に掛け渡される連結部材59と、連結部材59にチェーン60を介して連結されセグメント8、9に着脱自在に係合される第2フック61とからなる。また、副ホイスト18には、主ホイスト17が所定距離以内に接近したとき主ホイスト17を検出して制御装置53に信号を発する第2近接センサ62が設けられている。制御装置53は、第2近接センサ62から信号を受けたとき、副ホイスト18と主ホイスト17との両方を停止させるようにプログラムされている。
【0021】
次にセグメント搬送装置65を用いたセグメント搬送方法について述べる。
【0022】
ストックエリア64の既設セグメント63が通常のセグメント8からなり、内面が平滑な場合、ストックエリア64上にセグメント順送り装置23を設置し、搬送用ホイスト28で後方から搬送されるセグメント8、9をセグメント順送り装置23を介して主ホイスト17に受け渡す。具体的には、セグメント8、9を吊持した搬送用ホイスト28がセグメント順送り装置23の後端に位置されるリフトアップ部26上に到達したら、搬送用ホイスト28からセグメントを下降させてリフトアップ部26上にセグメント8、9を載置する。この後、全てのリフトアップ部26を下降させてセグメント8、9をスライド部66に受け渡し、スライド部66を前進させてセグメント8、9を一つ前のリフトアップ部26の直上に移動させ、全てのリフトアップ部26を再び上昇さてリフトアップ部26上にセグメント8、9を移載し、空荷になったスライド部66を後退させるという一連の動作を行う。そして、後端に位置されるリフトアップ部26上にセグメント8、9が載置される度に上述の一連の動作を繰り返してセグメント8、9を順次前方に送り、前端に位置されるリフトアップ部26上にセグメントが受け渡されたら、セグメント8、9を前方に送る動作をやめる。このとき副ホイスト18は待機部36に待機させておき、搬送用ホイスト28からセグメント順送り装置23に降ろされるセグメント8、9に干渉しないようにする。
【0023】
この後、セグメント順送り装置23の前端に位置されるリフトアップ部26の直上まで主ホイスト17を走行させ、リフトアップ部26上のセグメント8、9を主ホイスト17で吊持し、主ホイスト17を前方に走行させ、主ホイスト17からエレクタ10にセグメント8、9を空中にて直接受け渡す。主ホイスト17は前端に位置されるリフトアップ部26(ストックエリア64の前端)とエレクタ10との間のみを往復走行すればよく、エレクタ10にセグメント8、9を効率よく供給できる。また、セグメント8、9は、主ホイスト17にエレクタ10の受け渡し高さと同じ高さに吊持される。
【0024】
ストックエリア64の既設セグメント63が特殊セグメント9からなり、内面に上方に突出する突起を有し、ストックエリア64上でセグメント順送り装置23を使用できない場合、セグメント順送り装置23を使用せず、搬送用ホイスト28からのセグメント8、9を副ホイスト18を介して主ホイスト17に受け渡す。具体的には、セグメント8、9を吊持した搬送用ホイスト28がストックエリア64の後端位置に到達したら、搬送用ホイスト28からセグメント8、9を下降させてストックエリア64の後端位置にセグメント8、9を載置する。この後、副ホイスト18を用いてストックエリア64の後端位置からストックエリア64の前端位置にセグメント8、9を順次移送しつつ、主ホイスト17でストックエリア64の前端位置からエレクタ10までセグメント8、9を移送し、主ホイスト17からエレクタ10にセグメント8、9を空中にて直接受け渡す。セグメント順送り装置23を使用して主ホイスト17にセグメント8、9を受け渡すときと同様にストックエリア64の前端位置とエレクタ10との間のみを往復走行すればよく、エレクタ10にセグメント8、9を効率よく供給できる。また、主ホイスト17と副ホイスト18が所定距離を超えて接近したら、主ホイスト17又は副ホイスト18に設けられた近接センサ54、62が制御装置53に信号を発し、制御装置53が主ホイスト17と副ホイスト18の両方を停止させるため、主ホイスト17と副ホイスト18が衝突することはない。
【0025】
このように、主ホイスト17の後方のホイスト用レール16に副ホイスト17を走行自在に設け、ストックエリア64が平滑なとき、ストックエリア64上に、セグメント順送り装置23を設置し、セグメント順送り装置23の後端部に供給されるセグメント8、9を順次セグメント供給装置23の前端位置に送り、ストックエリア64上でセグメント順送り装置23を使用できないとき、ストックエリア64の後端位置に供給されるセグメント8、9を副ホイスト18で順次ストックエリア64の前端位置に送るため、トンネル底部の既設セグメント63が内面に突起を有する特殊セグメント9からなり、ストックエリア64上にセグメント順送り装置23を設置できないときであってもセグメント搬送のサイクルタイムが長くなるのを防ぐことができ、セグメント順送り装置23を特殊セグメント9の形状に対応させる必要がなくコストアップを防ぐことができる。また、セグメント順送り装置23が故障した場合であっても、同様にセグメント搬送のサイクルタイムが長くなるのを防ぐことができる。
【0026】
ホイスト用レール16の後端部に副ホイスト18を待機させるための待機部36を形成し、ストックエリア64が平滑なとき、待機部36に副ホイスト18を待機させるため、セグメント8、9をストックエリア64に搬送するとき副ホイスト18がセグメント搬送の邪魔になるのを容易に防ぐことができる。
【0027】
主ホイスト17と副ホイスト18の一方に他方のホイストを検出する近接センサ54、62を設け、近接センサ54、62が他方のホイストを検出したとき両方のホイスト17、18を停止させるため、主ホイスト17と副ホイスト18との衝突を確実に防ぐことができる。
【0028】
なお、主ホイスト17に第1近接センサ54を設け、副ホイスト18に第2近接センサ62を設けるものとしたが、近接センサ54、62は主ホイスト17又は副ホイスト18のいずれか一方にのみ設けられるものとしてもよい。
【0029】
また、主ホイスト17は、エレクタ10に空中にて直接セグメント8、9を受け渡せるものとしたが、これに限るものではない。例えば副ホイスト18と同様のものであってもよい。副ホイスト18は、ストックエリア64の後端位置から前端位置までセグメント8、9を移送できるものであれば上述のものに限るものではない。
【符号の説明】
【0030】
1a シールド本体
8 セグメント
9 特殊セグメント
10 エレクタ
16 ホイスト用レール
17 主ホイスト
18 副ホイスト
23 セグメント順送り装置
36 待機部
53 制御装置
54 第1近接センサ
62 第2近接センサ
63 既設セグメント
64 ストックエリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールド本体に掘進方向後方に延びるホイスト用レールを設け、該ホイスト用レールの後部直下の既設セグメント上にセグメントをストックするための前後に長いストックエリアを形成し、上記ホイスト用レールに主ホイストを走行自在に設け、上記シールド本体に設けられたエレクタに上記ストックエリアに供給されるセグメントを上記主ホイストで搬送するセグメント搬送方法において、上記主ホイストの後方のホイスト用レールに副ホイストを走行自在に設け、上記ストックエリアが平滑なとき、該ストックエリア上に、前後方向に複数のセグメントを列べて載置すると共にこれらセグメントを順次前方に送るセグメント順送り装置を設置し、該セグメント順送り装置の後端部に供給されるセグメントを順次セグメント供給装置の前端位置に送り、上記ストックエリア上でセグメント順送り装置を使用できないとき、上記ストックエリアの後端位置に供給されるセグメントを上記副ホイストで順次ストックエリアの前端位置に送ることを特徴とするセグメント搬送方法。
【請求項2】
上記ホイスト用レールの後端部に上記副ホイストを待機させるための待機部を形成し、上記ストックエリアが平滑なとき、上記待機部に上記副ホイストを待機させる請求項1記載のセグメント搬送方法。
【請求項3】
上記主ホイストと上記副ホイストの少なくともいずれか一方のホイストに他方のホイストを検出する近接センサを設け、該近接センサが上記他方のホイストを検出したとき両方のホイストを停止させる請求項1又は2記載のセグメント搬送方法。
【請求項4】
シールド本体に掘進方向後方に延びるホイスト用レールを設け、該ホイスト用レールの後部直下の既設セグメント上にセグメントをストックするための前後に長いストックエリアを形成し、上記ホイスト用レールに、上記ストックエリアから上記シールド本体に設けられたエレクタにセグメントを搬送するための主ホイストを設けたセグメント搬送装置において、上記ストックエリアが平滑なときストックエリア上に設置され、前後方向に複数のセグメントを列べて載置すると共にこれらセグメントを順次前方に送るセグメント順送り装置と、上記主ホイストの後方のホイスト用レールに走行自在に設けられ上記ストックエリア上でセグメント順送り装置を使用できないとき上記セグメント順送り装置に代わってストックエリアの前端位置にセグメントを送る副ホイストとを備えたことを特徴とするセグメント搬送装置。
【請求項5】
上記ホイスト用レールの後端部に上記副ホイストを待機させるための待機部が形成された請求項4記載のセグメント搬送装置。
【請求項6】
上記主ホイストと上記副ホイストの少なくともいずれか一方のホイストに設けられ他方のホイストを検出する近接センサと、該近接センサに接続されると共に上記両方のホイストに接続され近接センサが上記他方のホイストを検出したとき両方のホイストを停止させる制御装置とを備えた請求項4又は5記載のセグメント搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−196442(P2010−196442A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−45913(P2009−45913)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】