説明

セラミックグリーンシートの製造方法

【課題】セラミックグリーンシート、殊に厚膜のセラミックグリーンシートを生産性よく製造すること。
【解決手段】セラミックグリーンシートの製造方法であって、前記製造方法は、有機溶剤と、セラミック粉末と、有機樹脂バインダーとを含有する塗工用スラリーをシート状に塗布する工程と、シート状に塗布されたスラリーを乾燥炉で連続的に乾燥する工程とを有し、前記乾燥工程は、初期乾燥工程と後期乾燥工程とからなり、前記初期乾燥工程で、前記シート状に塗布されたスラリーを、その有機溶剤含有率が20〜40質量%となるまで、乾燥するセラミックグリーンシートの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックグリーンシート、殊に厚膜のセラミックグリーンシートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セラミックグリーンシートを製造するために、セラミック粉末、有機樹脂バインダーおよび溶剤を含むスラリーをキャリアフィルム上に、まずドクターブレードまたは押出を用いてシート状に塗布し、このシート状スラリーを乾燥炉などで乾燥することが用いられている。この点、乾燥のやり方によってはシートに波打ちなどが生ずるので、平滑なセラミックグリーンシートを製造するために、乾燥条件または手段に特徴を有する様々な方法が提案されている。
【0003】
例えば特許文献1は、キャリアフィルム上に塗布したスラリーを、フィルムの下側に配置した複数の電磁誘導コイルにより発熱する金属製プレートにより下側から加熱して乾燥する方法を提案している。しかしこの方法では、加熱用の金属製プレートという追加の装置が必須である。
【0004】
特許文献2は、水溶性バインダーおよび水を含む水系のセラミックスラリーを、60℃以下の温度で乾燥することを特徴とする方法を開示している。しかしこの方法は、水系スラリーに限定されているため、水に不溶性のバインダーを使用することができない。また特許文献3は、エタノールを溶剤として含有するセラミックスラリーを、多数の貫通穴を有する内蓋と排気路に接続された外蓋とを具備する装置で乾燥する方法を記載している。しかし、この方法は前記のような特別な乾燥装置が必要であり、溶剤としてエタノールを使用することに限定されている。
【特許文献1】特開平5−4211号公報
【特許文献2】特開平7−172903号公報
【特許文献3】特開平8−217525号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし前記の方法では、スラリーをキャリアフィルム上にシート状に塗布し、このシート状スラリーを乾燥炉などで乾燥する際に、
(1)シート状スラリー中の溶剤が表面から蒸発して、スラリー乾燥皮膜が形成されて、スラリー内部の乾燥が困難になったり、時間がかかるために、グリーンシートに亀裂、反り、波打ちが発生する、
(2)シート状スラリー中の溶剤が急激に蒸発して、グリーンシートに突沸痕が生じたり、クラックが発生する
という問題は、完全には解決されていない。
そこで本発明の目的は、前記のような問題がない品質の安定したセラミックグリーンシート、特に厚膜のセラミックグリーンシートを生産性よく製造することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成することができた本発明とは、セラミックグリーンシートの製造方法であって、前記製造方法は、有機溶剤と、セラミック粉末と、有機樹脂バインダーとを含有する塗工用スラリーをシート状に塗布する工程と、シート状に塗布されたスラリーを乾燥炉で連続的に乾燥する工程とを有し、前記乾燥工程は、初期乾燥工程と後期乾燥工程とからなり、前記初期乾燥工程で、前記シート状に塗布されたスラリーを、その有機溶剤含有率が20〜40質量%となるまで、乾燥することを特徴とする。前記有機溶剤として、蒸発指数が120以下の有機溶剤を全有機溶剤中に20〜100質量%含有するものを使用することが好ましい。本発明の方法において、前記初期乾燥工程で、温度が30〜60℃であり、風速が0.1〜0.65m/秒である熱風を用いることが望ましい。次いで前記後期乾燥工程で、温度が65〜120℃であり、風速が0.7〜7m/秒である熱風を用いて前記スラリーを乾燥することも望ましい。本発明の好ましい実施態様では、乾燥後の膜厚が0.5〜1.5mmであるセラミックグリーンシートを製造する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、スラリー表面から有機溶剤が蒸発して乾燥皮膜を形成したり、スラリー中の有機溶剤が急激に蒸発するのを防止して、シート表面に亀裂、波打ち、突沸痕等が無く、表面形状が平滑で高品質なセラミックグリーンシート、特に厚膜のものを、生産性よく製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のセラミックグリーンシートの製造方法は、有機溶剤と、セラミック粉末と、有機樹脂バインダーとを含有する塗工用スラリーをシート状に塗布する工程と、シート状に塗布されたスラリーを乾燥炉で連続的に乾燥する工程とを有し、前記乾燥工程は、初期乾燥工程と後期乾燥工程とからなり、前記初期乾燥工程で、前記シート状に塗布されたスラリーを、その有機溶剤含有率が20〜40質量%となるまで、乾燥することを特徴とする。
【0009】
初期乾燥工程での有機溶剤の蒸発・飛散が不充分で、初期乾燥工程終了時に、シート状に塗布されたスラリー中の有機溶剤含有率が40質量%を超えているような場合は、初期乾燥工程に続く後期乾燥工程で急速に乾燥させると、前述のように、(1)スラリー乾燥皮膜が形成されて、表層部分は有機溶剤が蒸発しているが、内部の有機溶剤はそれほど減少していないため、後期乾燥工程でグリーンシートに亀裂、反り、波打ちが発生したり、(2)シート状スラリー中の溶剤が急激に蒸発して、グリーンシートに突沸痕ができたり、クラックが発生する。また、初期乾燥工程で20質量%未満の有機溶剤含有率まで急速に乾燥させると、初期乾燥工程で前記(1)、(2)の問題が起こり、逆に初期乾燥工程で20質量%未満の有機溶剤含有率までゆっくりと乾燥させると、グリーンシートの生産効率が低下する。
【0010】
本発明では有機溶剤として、蒸発指数が120以下の有機溶剤を全有機溶剤中に20〜100質量%含有する有機溶剤を使用することが好ましい。ここで有機溶剤の蒸発指数とは、市販の酢酸ブチルの蒸発速度を100としたときの、酢酸ブチルに対する有機溶剤の蒸発速度の比であり、有機溶剤の蒸発性を示すために用いられる(「塗料の流動と顔料分散」:昭和47年6月15日発行、共立出版社参照)。さらに、有機溶剤として、1種類のもの(この場合、蒸発指数が120以下の1種類の有機溶剤のみ)、または2種類以上の混合物を使用することができる。低揮発性の有機溶剤として、好ましくは80以下、より好ましくは50以下の蒸発指数を有するものを、全有機溶剤中に好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上の量で使用することが望ましい。
【0011】
120以下の蒸発指数を有する有機溶剤として、例えばn−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、3−ペンタノール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール等のポリオール類、2−メトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等のエーテルアルコール類、メチル−n−ブチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、メシチルオキサイド、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類、n−ブチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、アミルアセテート、2−エトキシエチルアセテート等のアセテートエステル類、またはパラキシレン、エチルベンゼン等の炭化水素類を挙げることができる。これらの中で、有機樹脂バインダー、特に熱可塑性樹脂との相溶性の観点から、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ヘキサノールのアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のポリオール、または2−メトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等のエーテルアルコールが好ましい。
【0012】
50以下の蒸発指数を有する有機溶剤として、例えばn−ブタノール、n−ヘキサノール等のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のポリオール、または2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等のエーテルアルコールを挙げることができる。
【0013】
溶剤の蒸発速度をコントロールするために、および有機樹脂バインダー、特に熱可塑性樹脂との相溶性を高めるために、本発明の目的を阻害しない範囲で、好ましくは120を超える、より好ましくは200を超える、最も好ましくは300を超える蒸発指数を有する1種またはそれ以上の有機溶剤を、前記低揮発性の有機溶剤(20〜100質量%)以外の有機溶剤の残部として使用することができる。120を超える蒸発指数を有する有機溶剤として、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、エチルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メチルアセテート、エチルアセテート、n−プロピルアセテート、sec−ブチルアセテート、イソブチルアセテート等のアセテートエステル類、またはn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類を挙げることができる。これらの中で好ましくは、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン等のケトン、メチルアセテート、エチルアセテート、n−プロピルアセテート、sec−ブチルアセテート、イソブチルアセテート等のアセテートエステル、またはn−ヘキサン、トルエン、シクロヘキサン等の炭化水素を使用することができる。
【0014】
さらに有機樹脂バインダー、特に熱可塑性樹脂との相溶性を高めるために、蒸発指数が120以下の有機溶剤、およびこれとは異なる1種以上の他の有機溶剤が含まれるときは、前記蒸発指数が120以下の有機溶剤、またはこれとは異なる1種以上の他の有機溶剤のいずれかが、前記アルコール類であることが好ましい。
【0015】
本発明で用いるセラミック粉末の材料は、セラミック材料として通常用いられるものであれば特に制限されないが、例えば酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化クロム等の金属酸化物;コージェライト、βスポンジューメン、チタン酸アルミニウム、ムライト、アルミニウムマグネシウムスピネル、アルミニウムニッケルスピネル等の複合酸化物;炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素等の非酸化物;酸化ニッケル、酸化鉄等の遷移金属酸化物;ランタンマンガネート、ランタンコバルタイト、ランタンクロマイト等のペロブスカイト構造酸化物を挙げることができ、これらから1種を選択するか、2種以上を混合して用いることができる。
【0016】
特に、本発明に係るグリーンシートを燃料電池の電解質膜として利用する場合には、セラミック粉末の材料として、酸化イットリウム、酸化スカンジウム、酸化イッテルビウム等で安定化されたジルコニア、ジルコニアと酸化イットリウムおよび/または酸化スカンジウムとの混合物;イットリア、サマリア、ガドリア等でドープされたセリア;ランタンガレート、ランタンガレートのランタンまたはガリウムの一部が、ストロンチウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、インジウム、コバルト、鉄、ニッケル、銅などで置換されたランタンガレート型ペロブスカイト構造酸化物などを使用することができる。
【0017】
また、本発明に係るグリーンシートを燃料電池のセパレータとして利用する場合には、導電性のセラミック材料が好適であり、例えば、ランタンクロマイトやランタンクロマイトのランタンまたはクロムの一部が、ストロンチウム、カルシウム、ニッケル、コバルト、アルミニウム、マグネシウム、チタンなどで置換されたランタンクロマイトペロブスカイト構造酸化物を使用することができる。
【0018】
さらに、燃料電池の電極基板として利用する場合には、燃料極基板材料として、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化コバルトから選択される少なくとも1種と、上記で電解質材料として例示した安定化ジルコニアやドープセリア、およびこれらの混合物;空気極基板材料として、ランタン、マグネシウム、コバルトの一部がストロンチウム、カルシウム、バリウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、クロム、セリウム、ジルコニウムなどで置換されたランタンマンガネート型やランタンコバルタイト型ペロブスカイト構造酸化物と、上記安定化ジルコニアおよび/またはドープセリアとの混合物を使用することができる。
【0019】
特に、本発明に係るグリーンシートを燃料電池の電解質膜として用いる場合には、セラミック粉末の材料として、3〜10モル%の酸化イットリウムで安定化されたジルコニア、4〜12モル%の酸化スカンジウムで安定化されたジルコニア、4〜15モル%の酸化イッテルビウムで安定化されたジルコニアを用いることが好ましい。さらに、これらの安定化ジルコニアへアルミナ、シリカ、チタニア、セリアなどを焼結助剤として添加した材料も好適に用いることができる。
【0020】
使用するセラミック粉末の平均粒径は、好ましくは0.05〜5μmであり、より好ましい平均粒径の下限は0.1μmであり、さらに好ましい下限は0.2μmであり、そのより好ましい上限は3μmであり、さらに好ましい上限は2μmである。なおこれらの値は、堀場製作所製のレーザー回折式粒度分布測定装置「LA−920」により測定したものであり、平均粒径は50体積%径を示すものである。
【0021】
本発明において、セラミックグリーンシートまたはセラミックシートの製造に通常用いられるあらゆる有機樹脂バインダー、特に熱可塑性樹脂バインダーを使用することができる。有機樹脂バインダーとしては、例えばエチレン系共重合体、スチレン系共重合体、アクリレート系またはメタクリレート系共重合体、酢酸ビニル系共重合体、マレイン酸系共重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ワックス類、エチルセルロース類などが例示される。特に、アクリレート系またはメタクリレート系共重合体樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂の熱可塑性樹脂バインダーが好ましい。
【0022】
これらの中でもグリーンシートの成形性や打抜き加工性、強度、焼成時の熱分解性などの観点から、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートのような炭素数10以下のアルキル基を有するアルキルアクリレート類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートのような炭素数20以下のアルキル基を有するアルキルメタクリレート類;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートのようなヒドロキシアルキル基を有するアクリレートまたはメタクリレート類;ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレートのようなアミノアルキルアクリレートまたはアミノアルキルメタクリレート類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、モノイソプロピルマレートのようなカルボキシル基含有モノマーの少なくとも1種を重合または共重合させることによって得られる重合体が例示される。
【0023】
これらの中でも特に好ましいのは、数平均分子量が20,000〜200,000、より好ましくは50,000〜100,000の範囲のアクリレート系またはメタクリレート系共重合体であり、中でも、モノマー成分としてイソブチルメタクリレートおよび/または2−エチルヘキシルメタクリレートを60質量%以上含む共重合体は好ましいものとして推奨される。前記のものを単独で使用し得るが、必要により2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
【0024】
本発明において必要に応じて使用される可塑剤は、グリーンシートに柔軟性を付与するために配合されるもので、例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等のフタル酸エステル類、プロピレングリコール等のグリコール類やグリコールエーテル類などが好ましく使用される。これら可塑剤の配合量も特に制限されないが、好ましいのはセラミック粉末100質量部に対して0.5〜5質量部であり、より好ましくは1〜3質量部の範囲である。
【0025】
前記スラリーの調製にあたっては、セラミック粉末の解膠や分散を促進するため、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム等の高分子電解質、クエン酸、酒石酸等の有機酸、イソブチレンまたはスチレンと無水マレイン酸との共重合体およびそのアンモニウム塩あるいはアミン塩、ブタジエンと無水マレイン酸との共重合体およびそのアンモニウム塩等からなる分散剤;さらには界面活性剤や消泡剤などを必要に応じて添加することができる。
【0026】
本発明の方法において、例えば以下のようにして塗工用スラリーを調製することができる:
前記有機溶剤、前記有機樹脂バインダー、前記セラミック粉末、さらには必要に応じて添加された前記可塑剤、分散剤、界面活性剤や消泡剤の各所定量を、例えば、φ5〜30mmのジルコニア製ボールが入れられている内容積が50〜500Lのボールミル内に添加し、回転数が20〜60rpmで、10〜48時間ミリングしてスラリーを調製する。
【0027】
このようにして得られるスラリーが、低粘度(例えば0.01〜1Pa・s)である場合、該スラリーを、キャリアフィルム上に塗工するには粘度が低すぎてフィルム上から流れ落ちることがある。またミリングによってスラリー中に混入した空気も除去することが望ましい。よって有機溶剤を蒸発させて塗工に適したスラリー粘度にし、かつスラリー中の空気を除去するために、例えば溶剤回収装置付の真空脱泡機でスラリーを濃縮脱泡して、粘度が2〜100Pa・sの塗工用スラリーを調製することが好ましい。このようにして得られる塗工用スラリーの有機溶剤含有率は、好ましくは40〜60質量%である。
【0028】
本発明の方法は、塗工用スラリーをシート状に塗布する工程と、シート状に塗布されたスラリーを乾燥炉で連続的に乾燥する工程とを有する。この塗布工程として、当業者に知られているあらゆる手段を使用することができる。初めに記載したように、特にスラリーをキャリアフィルム上にシート状に塗布する工程としては、ドクターブレード法および押出法が、該技術分野において通常用いられている。
【0029】
スリット状金型による押出法では、押し出されるセラミックグリーンシートの膜厚が0.5〜1.5mmの場合、その幅はせいぜい30cmであること、および成形速度も一般的に0.1〜1.0m/分である。これに対してドクターブレード法では、工業的には、幅が最大110cmおよび厚さ0.5〜1.5mmのスラリーシートに、一般的に0.2〜10m/分の塗工速度で塗布される。このようなことから押出法よりもドクターブレード法の方が、一般的に生産性が優れている。従って本発明において、ドクターブレードを用いてスラリーをフィルム上に塗布するドクターブレード法が、塗布工程として好ましい。例えば本発明の方法では、好ましくは粘度が2〜100Pa・s、より好ましくは5〜50Pa・sである塗工用スラリーを用いる。そして該スラリーを、ドクターブレードによりフィルム上に、0.1〜2m/分の塗工速度で、0.5〜1.5mmの厚さおよび50〜110cmの幅のシート状に塗布することが好ましい。しかし本発明は、ドクターブレード法による塗布工程に限定されるものではない。
【0030】
本発明の製造方法では、シート状に塗布されたスラリーを、ドクターブレード等の塗工部から続く乾燥炉で連続的に乾燥する。即ち本発明の方法では、入口および出口を有する乾燥炉にスラリーシートを連続的に搬入して、スラリーをその乾燥炉中に通過させることによって、有機溶剤を蒸発させる。本発明の乾燥工程は、初期乾燥工程と後期乾燥工程とからなる。ここで本発明における初期乾燥工程は、シート状に塗布した未乾燥スラリーを、その有機溶剤含有率が20〜40質量%となるまで、乾燥させる最初の乾燥工程である。
【0031】
本発明の前記初期乾燥工程で、温度が30〜60℃であり、風速が0.1〜0.65m/秒である熱風を用いて、前記未乾燥スラリーを、有機溶剤含有率が20〜40質量%となるまで、乾燥することが好ましい。殊に厚膜セラミックグリーンシートの製造において、有機溶剤含有率が高いシート状スラリーを、まず穏やかな熱風条件を用いる初期乾燥工程で、穏やかに乾燥させることにより、グリーンシートの表面が波打つことを防止できる。初期乾燥工程終了時のシート状スラリー中の有機溶剤含有率は、より好ましくは38質量%以下、さらに好ましくは35質量%以下であり、より好ましくは22質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上である。
【0032】
なお、初期乾燥工程終了時のシート状スラリーの有機溶剤含有率は、例えば、初期乾燥工程のための乾燥炉から出てきたキャリヤフィルム(高分子フィルム)上のシート状スラリー(グリーンシート前駆体)をキャリアフィルムごと切り出して、そのときの質量(Wi)を測定し、次いでこれを乾燥炉などで恒量に達するまで乾燥させて得られたグリーンシートの質量(Wg)と、キャリアフィルムの質量(Wp)とを測定し、下記式から算出することができる:
初期乾燥工程終了時のシート状スラリー中の有機溶剤含有率(質量%)=
(Wi−Wp−Wg)×100/(Wi−Wp)
【0033】
初期乾燥工程における、より好ましい熱風温度の上限は55℃であり、さらに好ましい上限は50℃であり、より好ましい熱風温度の下限は35℃であり、さらに好ましい下限は40℃である。初期乾燥工程において、より好ましい熱風の風速の上限は0.6m/秒であり、さらに好ましい上限は0.5m/秒であり、より好ましい風速の下限は0.15m/秒であり、さらに好ましい下限は0.2m/秒である。初期乾燥工程で熱風を用いる場合、熱風は、スラリーが乾燥炉中を走行する方向と同方向に送風することが好ましい。なぜなら蒸発した有機溶剤を乾燥炉から排出するために排気ファンを設けるが、逆方向であると乾燥炉に導入されたシート状スラリー中の有機溶剤が急激に蒸発しやすく、突沸痕やクラックが発生しやすくなるからである。
【0034】
前記風速は、通常、シート状スラリー面の中央部の上方約10cmで、横長の熱風吹出しダクトより後方約20cm離れた位置に風速計のセンサーが配置されるようにして測定した値の代表値である。
実際は、横長の熱風吹出し口から均一風速の熱風が流出しているわけではなく、また乾燥炉内のシート状スラリーの出入り口、排気ファンダクトの排出不均一等によって、スラリー幅方向で風速分布が生じている。この風速分布は有機溶剤の蒸発速度に影響を与えるので、スラリー幅方向での風速分布を、シート状スラリー面の平均風速に対してその差異が±10%以内になるように、調整する必要がある。この調整は、送風ダンパーや排気ダンパーのフィン角度やシート状スラリーの乾燥炉出入り口の高さを調整し、風速計のセンサーをスラリー幅方向に約10cm間隔にして測定して確認する。シート状スラリー面の平均風速に対してその差異が±10%を超える場合は、グリーンシート面で有機溶剤の蒸発速度が異なるためにグリーンシートの反りやうねりが発生しやすくなると共に、グリーンシートの厚さにも分布ができやすくなる問題があるからである。
【0035】
前記熱風温度は、風速と同様に、横長の熱風吹出しダクトより後方約20cm離れた位置に配置された風速計のセンサー部に熱電対を取り付けて測定した代表値である。
風速と同様に熱風温度も、横長の熱風吹出し口から同一温度の熱風が流出しているわけではなく、スラリー幅方向で温度分布が生じている。この熱風温度も有機溶剤の蒸発速度に影響を与えるので、スラリー幅方向での温度分布を、シート状スラリー面の平均温度に対してその差異が±10%以内になるように、調整する必要があるが、風速を±10%以内に調整できれば、熱風温度の分布も±10%に調整できる。
【0036】
本発明の乾燥工程は、初期乾燥工程と後期乾燥工程とに分けられる。本発明における後期乾燥工程とは、初期乾燥工程でスラリー中の有機溶剤含有率が20〜40質量%となるまで低減させた後に、さらにスラリーシートを乾燥する工程をいう。この後期乾燥工程では、乾燥速度を速めて生産性を上げるために、温度が65〜120℃であり、風速が0.7〜7m/秒であるより強い熱風を用いることが好ましい。この後期乾燥工程において、より好ましい熱風温度の上限は、110℃であり、さらに好ましい上限は100℃であり、より好ましい熱風温度の下限は70℃であり、さらに好ましい下限は80℃である。後期乾燥工程において、より好ましい熱風の風速の上限は5m/秒であり、さらに好ましい上限は3m/秒であり、より好ましい風速の下限は0.8m/秒であり、さらに好ましい下限は1m/秒である。この後期乾燥工程は、複数の乾燥条件(熱風条件)を用いる複数の乾燥工程からなっても良い。
【0037】
本発明の製造方法における初期乾燥工程と後期乾燥工程とを、1個の乾燥炉で行うことが好ましい。即ち1個の乾燥炉中において、初期乾燥ゾーンと後期乾燥ゾーンとで異なる乾燥条件を設定し、これらの各ゾーンで、前記のような初期乾燥工程と後期乾燥工程とを行うことができる。しかし少なくとも初期と後期とに分けられる複数の乾燥工程について、別個の乾燥条件を有する複数の乾燥炉を使用することができる。複数の乾燥炉を使用する場合、これらを互いに接続せずに用いることもできるが、乾燥工程を省スペースで行うために、これらを互いに接続させて余分なスペースを無くすことが好ましい。本発明の初期乾燥工程で用いる乾燥炉の長さ(または初期乾燥ゾーンの長さ)は、好ましくは0.5〜5m、より好ましくは1〜3mである。また本発明の後期乾燥工程で用いる乾燥炉の長さ(または後期乾燥ゾーンの長さ)は、好ましくは5〜30m、より好ましくは8〜15mである。
【0038】
本発明の乾燥工程において、スラリーシートを乾燥炉に連続的に搬入し、通過させる乾燥速度は、通常0.1〜2m/分、特に厚膜グリーンシートの場合は0.1〜1m/分である。生産性の観点から、好ましい乾燥速度は、0.15m/分以上、より好ましくは0.2m/分以上である。本発明の初期乾燥工程における乾燥時間は、好ましくは5〜50分、より好ましくは8〜40分であり、後期乾燥工程における乾燥時間は、好ましくは18〜180分、より好ましくは30〜120分である。
【0039】
スラリーをフィルム上に塗布した場合、乾燥工程における乾燥速度を向上させるために、スラリーを加熱できる下面板をフィルムの下方に設置し、該下面板を40〜70℃に加熱することが好ましい。より好ましい下面板温度の上限は65℃であり、さらに好ましい上限は60℃であり、より好ましい下面板温度の下限は45℃であり、さらに好ましい下限は50℃である。加熱用の下面板を、初期乾燥工程または後期乾燥工程のいずれか一方、好ましくは初期乾燥工程で使用することができる。また加熱用下面板を、初期乾燥工程および後期乾燥工程の両方で使用することもできる。
【0040】
前記のような本発明の方法により、厚膜で平滑なセラミックグリーンシートを、生産性よく製造することができる。従って本発明の方法において、乾燥後の膜厚が0.5〜1.5mmであるセラミックグリーンシートを製造することが好ましい。セラミックグリーンシートの乾燥後の膜厚は、より好ましくは0.5〜1mm、さらに好ましくは0.6〜0.9mmである。
【実施例】
【0041】
以下、実施例、比較例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより以下の実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0042】
製造例1
10モル%スカンジア1モル%セリア安定化ジルコニア粉末(第一稀元素化学社製:商品名「10Sc1CeSZ」、シリカ含有量80ppm)100質量部と高純度アルミナ粉末(大明化学社製:商品名「TM−D」、シリカ含有量15ppm)1質量部との混合粉末に対し、2−エチルヘキシルメタクリレート95質量%、ジメチルアミノエチルメタクリレート4質量%およびヒドロキシプロピルアクリレート1質量%の混合モノマーを、アゾビスイソブチロニトリルを重合開始剤としてトルエン中で共重合した(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなるバインダー溶液(数平均分子量:80,000、ガラス転移温度:−9℃、固形分濃度:45質量%)を固形分換算で16質量部、可塑剤としてジブチルフタレート1質量部、分散剤としてグリセリントリオレート1質量部、有機溶剤としてn−ブタノール/トルエン(質量比:3/2)の混合溶剤110質量部を、直径10mmのジルコニアボールが装入された内容積が100リットルのナイロン製ボールミルに入れ、45rpmで40時間混練してスラリーを調製した。このスラリーを、内容積が50リットルの溶剤回収装置付き真空脱泡機を用いて濃縮脱泡して粘度を10Pa・s(23℃)に調整した。回収した有機溶剤量から、得られた塗工用スラリー[スラリーA]中の有機溶剤含有率は44質量%であった。
【0043】
製造例2
酸化ニッケル粉末(キシダ化学社製)60質量部、イットリアドープセリア粉末[セイミケミカル社製、(CeO20.8(YO1.50.2]30質量部、3モル%イットリア安定化ジルコニア粉末(第一稀元素化学社製:商品名「HYS−3.0」)10質量部の合計100質量部に、バインダーとしてポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製:商品名「BM−S」)18質量部、溶剤としてn−プロパノール/メチルエチルケトン(質量比:4/1)110質量部、可塑剤としてジブチルフタレート8質量部を加え、ボールミルによりミリングしてから脱泡し、粘度調整して15Pa・s(23℃)の塗工用スラリーBを得た。回収した有機溶剤量から、得られたスラリー中の有機溶剤含有率は42質量%であった。
【0044】
実施例1〜4
前記製造例1および2で得たスラリーを、塗布幅1060mmを有する塗工部および乾燥炉を備えたセラミックコーター機にて、塗布・乾燥を行った。該乾燥炉は、初期乾燥ゾーン(第1乾燥ゾーン、長さ2m)、およびそれに続く後期乾燥ゾーン(第2、第3および第4乾燥ゾーン、それぞれ長さ4m)に分けられ、初期乾燥工程を初期乾燥ゾーンで、後期乾燥工程を後期乾燥ゾーンで行った。塗工速度(ライン速度)を、スラリーAについては0.3m/分、スラリーBについては0.2m/分に設定した。初期乾燥工程(第1乾燥ゾーン)の条件を表1のように設定した。また後期乾燥工程(第2〜第4乾燥ゾーン)の条件を表2のように設定した。
なお乾燥ゾーン内の風速は、風速計(日本カノマックス社製、アネモマスター6112型)を用いて、塗工幅方向に10cm間隔で12点測定した。これらの測定値から、平均風速、並びに最大風速の平均風速に対する差異(%):(最大値−平均値)×100/平均値(表中では「+」表記)、および最小風速の平均風速に対する差異(%):(最小値−平均値)×100/平均値(表中では「−」表記)を算出した。これらも表1および2に示す。
【0045】
【表1】

【0046】
【表2】

【0047】
第1乾燥ゾーンから出てきた(第2乾燥ゾーンに入った)、シート状に塗布されたスラリー(グリーンシート前駆体)の一部をキャリアフィルムごと切り取り、そのときの質量(Wi)を測定し、次いで、これを110℃に設定した熱風循環乾燥炉中で1時間保持した後、室温に下げて得たグリーンシートの質量(Wg)と、キャリアフィルムの質量(Wp)とを測定し、初期乾燥工程終了時のシート状スラリー中の有機溶剤含有率を算出した。この初期乾燥工程終了時では、シート状スラリーA中の有機溶剤含有率は29質量%、シート状スラリーB中の有機溶剤含有率は24質量%であった。
【0048】
スラリーAを用いた場合、乾燥後のセラミックグリーンシートの膜厚は0.6mmで、その振れ幅は±2%であり、スラリーBを用いた場合、乾燥後のセラミックグリーンシートの膜厚は1mmであり、その振れ幅は±4%であった。また得られたセラミックグリーンシートの表面には、クラック、亀裂、波打ちや突沸痕は認められなかった。
【0049】
実施例5〜8
前記製造例1および2で得たスラリーおよび前記セラミックコーター機を使用し、さらに初期乾燥工程(第1乾燥ゾーン)で、加熱用の下面板を設置し、その条件を表3のように設定したこと以外は、実施例1〜4と同様に塗布・乾燥を行った。塗工速度(ライン速度)を、スラリーAについては0.35m/分、スラリーBについては0.3m/分に設定した。初期乾燥工程終了時の有機溶剤含有率を実施例1〜4と同様に測定したところ、スラリーAの場合は31質量%、スラリーBの場合は26質量%であった。
【0050】
【表3】

【0051】
スラリーAを用いた場合、乾燥後のセラミックグリーンシートの膜厚は0.7mmで、その振れ幅は±3%であり、スラリーBを用いた場合、乾燥後のセラミックグリーンシートの膜厚は1.3mmであり、その振れ幅は±4%であった。また得られたセラミックグリーンシートの表面には、クラック、亀裂、波打ちや突沸痕は認められなかった。
【0052】
製造例3
製造例1において、有機溶剤として用いたn−ブタノール/トルエン(質量比:3/2)の代わりに、蒸発指数が572のメチルエチルケトンのみを用いたこと以外は、製造例1と同様にしてスラリーを調整した。
濃縮脱泡して粘度を8Pa・sに調整したスラリーC中の有機溶剤含有率は、47質量%であった。
【0053】
比較例1
製造例1と同様にして得たスラリーAを、初期乾燥工程で温度28℃および風速0.05m/秒の風で乾燥したこと以外は、実施例1〜4の条件と同様にして(表2の条件で後期乾燥工程を行って)、セラミックグリーンシートを製造した。初期乾燥工程終了時の有機溶剤含有率を実施例1〜4と同様に測定したところ、シート状に塗布されたスラリー中の有機溶剤含有率は42質量%であった。また、得られたセラミックグリーンシートでは、両端部の反り上がり、一部波打ちが認められた。
【0054】
比較例2
製造例1と同様にして得たスラリーAを、初期乾燥工程で温度70℃および風速0.8m/秒の熱風で乾燥したこと以外は、実施例1〜4の条件と同様にして(表2の条件で後期乾燥工程を行って)、セラミックグリーンシートを製造した。初期乾燥工程終了時の有機溶剤含有率を実施例1〜4と同様に測定したところ、シート状に塗布されたスラリー中の有機溶剤含有率は13質量%であった。また、得られたセラミックグリーンシートでは、突沸痕と波打ちとが全面に認められた。
【0055】
比較例3
製造例3で得たスラリーCを用いて、比較例1と同様の条件で、セラミックグリーンシートを製造した。初期乾燥工程終了時の有機溶剤含有率を実施例1〜4と同様に測定したところ、シート状に塗布されたスラリー中の有機溶剤含有率は43質量%であった。また、得られたセラミックグリーンシートでは、全面の突沸痕、両端部の反り上がり、および一部亀裂が認められた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックグリーンシートの製造方法であって、
前記製造方法は、有機溶剤と、セラミック粉末と、有機樹脂バインダーとを含有する塗工用スラリーをシート状に塗布する工程と、シート状に塗布されたスラリーを乾燥炉で連続的に乾燥する工程とを有し、
前記乾燥工程は、初期乾燥工程と後期乾燥工程とからなり、
前記初期乾燥工程で、前記シート状に塗布されたスラリーを、その有機溶剤含有率が20〜40質量%となるまで、乾燥することを特徴とするセラミックグリーンシートの製造方法。
【請求項2】
前記有機溶剤は、蒸発指数が120以下の有機溶剤を全有機溶剤中に20〜100質量%含有するものである請求項1に記載のセラミックグリーンシートの製造方法。
【請求項3】
前記初期乾燥工程で、温度が30〜60℃であり、風速が0.1〜0.65m/秒である熱風を用いて前記スラリーを乾燥する請求項1または2に記載のセラミックグリーンシートの製造方法。
【請求項4】
前記後期乾燥工程で、温度が65〜120℃であり、風速が0.7〜7m/秒である熱風を用いて前記スラリーを乾燥する請求項1〜3のいずれかに記載のセラミックグリーンシートの製造方法。
【請求項5】
乾燥後の膜厚が0.5〜1.5mmであるセラミックグリーンシートを製造する請求項1〜4のいずれかに記載のセラミックグリーンシートの製造方法。

【公開番号】特開2007−91526(P2007−91526A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−282679(P2005−282679)
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【出願人】(000004628)株式会社日本触媒 (2,292)
【Fターム(参考)】