説明

セラミックブレード先端シュラウド用のキャップ

【課題】CMC材料の損失を低減又は阻止し、隣接するブレード先端シュラウド間の連結荷重の低下及び可能性のある損失、並びにシール上の問題を阻止するような、CMC_LPTブレード及びブレード先端シュラウドを提供する。
【解決手段】セラミックシュラウド組立体99は、シール歯91を支持する外側プラットフォーム86を有する先端シュラウド88と、該外側プラットフォームよりも低脆性で且つ外側プラットフォーム上にシュラウドキャップベースを含むシュラウドキャップ96と、接触面とを含む。ロータ組立体は、セラミック材料から作られ且つタービンロータのディスクから半径方向外向きに延びるタービンブレード70の円周方向列を含むことができる。シュラウド88及びプラットフォーム86は、セラミック又はセラミックマトリックス複合材料から作ることができ、シュラウドキャップ96は、金属材料から作ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的に、ガスタービンエンジンのタービンブレード先端シュラウドに関し、より詳細には、セラミックタービンブレード用のタービンブレード先端シュラウドに関する。
【背景技術】
【0002】
一部のガスタービンエンジンは、個々の翼形部上のブレード先端シュラウドを利用して、強制又は共振応答に起因した振動発生時のブレード振幅を制限し、或いは、翼形部の先端にわたる空力的流れ損失及び漏洩を低減し、翼形部にわたる流体流れを誘導する。これは、ガスタービンエンジンの低圧セクションにおいて特に当てはまる。隣接するシュラウドは、円周方向で当接して機械的剛性を付加し、ブレード振動中の減衰をもたらす。このような一連の組立体が共に装着されたときに、先端シュラウドは、事実上連続した環状面を定める。先端シュラウドの円周方向に対向する縁部は、当接面を備え、組立体及びエンジン作動条件で望ましい先端拘束をもたらすよう設計されている。
【0003】
シュラウドから環状シール歯が半径方向外向きに延びてシールランドを係合し、先端シュラウドとロータを囲むケーシングとの間のガス流路をシールする。シールランドは、典型的にはハニカム状に覆われたステータシュラウドの形態である。タービン翼形部にセラミック又はセラミックマトリックス複合材(CMC)材料を使用することは公知である。
【0004】
低圧タービンのタービンブレードにおいて、軽量で、冷却されない、耐高温性能のセラミックマトリックス複合材(CMC)翼形部を使用できることが知られている。セラミック及びセラミックマトリックス複合材(CMC)材料は、低破断歪みの材料である。タービンブレードに好適な1つのセラミックマトリックス複合材は、SiC−SiC CMC、すなわち、被覆炭化ケイ素繊維強化のケイ素浸潤炭化ケイ素複合材である。CMCは、これらの耐高温性能及び軽量性に起因して、ニッケル基超合金製の低圧(LPT)ブレードに対する有望な代替材料である。これらの特性は、冷却されるLPTブレードと比べて冷却流を節減する有利な状況をもたらす。これはまた、LPTブレードを支持するディスクの設計最適化を改善する可能性をもたらす。
【0005】
CMC LPTブレードが提起する問題には、熱膨張係数が小さい、破断歪みが少ない、及び損耗特性が相対的に不十分であることが含まれる。熱膨張係数が小さいことにより、金属ブレードに比べて作動中に先端シュラウドの接線方向の膨張がより小さくなる。これは、隣接するブレード先端シュラウド間の連結荷重の低下及び可能性のある損失に影響を及ぼし、このことはまた、HCF上の問題となる可能性があり、及び性能上問題となる先端シュラウド周辺付近の漏洩区域の増加を生じる可能性がある。
【0006】
金属と比べてCMCが脆性性質であること、及び損傷許容性が無いことに起因して、この材料は、欠損、亀裂、及び衝撃損傷に対して極めて影響を受けやすい。これらの理由から、ブレード先端シュラウドの連結面でのCMCとCMCの接触部分は設計上の懸念点である。主な懸念点は、材料の損失、並びに連結荷重の低下及び可能性のある損失である。回転するシール歯が定置シュラウドハニカムを切断すること、及びLPTブレード先端シュラウド上で連結面が相対移動することに関して不十分な損耗特性が問題となる。
【0007】
シール歯に対する過剰な損耗の影響は、シール歯とシュラウドとの間の漏洩経路が過度に大きくなる可能性があり、これは全体のエンジン性能及び燃料効率を低下させる。また、耐久性上問題となる、CMCプライの摩滅をもたらす可能性がある。連結面に対する過剰な損耗の影響は、連結荷重の損失を生じる可能性があり、結果として強制又は共振応答に対して非減衰の翼形部を生じる傾向となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、CMC材料の損失を低減又は阻止し、隣接するブレード先端シュラウド間の連結荷重の低下及び可能性のある損失、並びに場合によってはシール上の問題を阻止するような、CMC LPTブレード及びブレード先端シュラウド設計を有することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ガスタービンエンジンブレードのシュラウド組立体(99)は、円周方向に延びる外側プラットフォーム(86)を有するセラミック翼形部先端シュラウド(88)と、外側プラットフォーム(86)の半径方向外向きに面する外側シュラウド面(87)によって支持され、該外側シュラウド面(87)から半径方向外向き且つ円周方向に平行に延びる少なくとも1つのシール歯(91)と、外側プラットフォーム(86)上に支持されるシュラウドキャップ(96)と、を含み、該シュラウドキャップ(96)が、外側プラットフォーム(86)よりも低脆性であり、シュラウドキャップ(96)は、水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)を有する水平方向又は円周方向に延びるシュラウドキャップベース(98)を含み、シュラウド組立体(99)が更に、時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)それぞれにおいて位置付けられる時計回り及び反時計回りの前方及び後方の接触面(152、153)を含む。
【0010】
セラミック翼形部先端シュラウド(88)及び外側プラットフォーム(86)は、セラミック又はセラミックマトリックス複合材料から作ることができ、シュラウドキャップ(96)が金属材料から作ることができる。シール歯(91)は、シュラウドキャップベース(98)と一体化され又は一体的に形成することができる。
【0011】
時計回りの接触面(152)は前方に面することができ、反時計回りの接触面(153)は後方に面することができる。時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)は、平坦であり、且つシュラウドキャップベース(98)の円周方向に延びるベース中心線(156)に対してそれぞれ時計回り及び反時計回りの角度(274、276)を付けることができる。
【0012】
時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)は、シュラウドキャップベース(98)の時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)それぞれにおいて水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの側面脚部(120、122)上に位置付けることができる。
【0013】
シュラウドキャップベース(98)は、先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びるブラケット(130)のスロット(128)内に配置することができ、シュラウドキャップベース(98)は、ブラケット(130)の半径方向外向きに延びる前方及び後方フランジ(132、134)間に配置することができ、ブラケット(130)及び先端シュラウド(88)は、セラミックマトリックス複合材のような同じ複合材料で作ることができる。円筒形ピン(136)は、前方及び後方フランジ(132、134)の軸方向に整列した孔(142)の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット(138、140)並びにこれらの間にあるシュラウドキャップベース(98)を通って配置することができる。孔(142)の第1のセット(138)は、シュラウドキャップベース(98)を通って配置される円形断面の孔(145)を有し、孔(142)の第2のセット(140)の非円形断面の孔(141)は、前方及び後方フランジ(132、134)を通って配置され、非円形断面孔(141)の各々が、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部(146、148)とこれらの間にある矩形の中間セクション(150)とを備えた断面レーストラック形状(144)を有する。
【0014】
シュラウドキャップ(96)は、二重歯シュラウドキャップ(176)とすることができ、シュラウドキャップベース(98)は、二重歯シュラウドキャップ(176)と一体化され又は一体的に形成された二重歯シュラウドキャップベース(178)とすることができる。二重歯シュラウドキャップ(176)は、二重歯シュラウドキャップ(176)によって支持されて該二重歯シュラウドキャップ(176)から半径方向外向きに延びる軸方向に離間した前方及び後方シール歯(92、94)を含み、軸方向に離間した前方及び後方シール歯(92、94)は、外側プラットフォーム(86)の半径方向外向きに面する外側シュラウド面(87)に対して平行に円周方向に延びる。二重歯シュラウドキャップベース(178)は、二重歯シュラウドキャップ(176)から半径方向外向きに延びる。中央フランジ(183)は、外側プラットフォーム(86)と一体化され、且つ二重歯シュラウドキャップベース(178)内の水平方向又は円周方向に延びる細長い矩形スロット(184)を通って外側プラットフォーム(86)の外側シュラウド面(87)から半径方向外向きに延びる。
【0015】
シュラウドキャップベース(98)は、先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びる前方及び後方ハーフフランジ(188、190)間に位置付けることができる。前方及び後方ハーフフランジ(188、190)は、シュラウド組立体(99)それぞれの時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)の近傍に時計回り及び反時計回りのブリドル継手(170、172)のほぞ穴(194)を含む。時計回り及び反時計回りのブリドル継手(170、172)のほぞ部(196)は、シュラウドキャップベース(98)の時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)から軸方向に延びてほぞ穴(194)内に受けられる。シュラウドキャップ(96)は、時計回り及び反時計回りセクション(197、198)を含むことができ、該セクション(197、198)はこれらの間のシームに沿って接合される。
【0016】
別のシュラウド組立体(99)は、シュラウドキャップベース(98)から半径方向外向きに延びる単一のシール歯(91)と、シュラウドキャップベース(98)の底面(200)から且つ該シュラウドキャップベース(98)を部分的に通って半径方向外向きに延びた水平方向又は円周方向に延びる細長い矩形キャビティ(199)と、を含むことができる。外側プラットフォーム(86)の外側シュラウド面(87)から半径方向外向きに延びる中央フランジ(183)は、キャビティ(199)内に受けられ、該中央フランジ(183)は、外側プラットフォーム(86)と一体化される。
【0017】
外側プラットフォーム(86)は、二重歯外側プラットフォーム(206)と一体化されて該二重歯外側プラットフォーム(206)から半径方向外向きに延びた軸方向に離間した前方及び後方シール歯(212、214)を有する二重歯外側プラットフォーム(206)とすることができる。
【0018】
シュラウド組立体(208)の別の実施形態において、外側プラットフォーム(86)は、前方及び後方セクション(50、52)を含み、これらの間にスロット(209)を備えている。シュラウドキャップベース(98)は、スロット(209)内に少なくとも部分的に配置され且つ先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びる。前方及び後方セクション(50、52)それぞれの上にある前方及び後方コーナー(220、221)は、これらの間のスロット(209)に隣接する。時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)は、シュラウド組立体(208)の時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)それぞれの近傍に位置付けられる。前方コーナー(220)の1つ及び後方コーナー(221)の1つが各々、時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のプラットフォームチーク(222)及びプラットフォームショルダ(224)を含む。時計回り及び反時計回りの側面脚部(120、122)は、軸方向に延びる時計回り及び反時計回りのフランジ(234、236)をそれぞれ含む。時計回り及び反時計回りのフランジ(234、236)の各々は、時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)それぞれのシュラウドキャップチーク(226)及びシュラウドキャップショルダ(228)を含む。プラットフォームチーク(222)は、それぞれの時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のシュラウドキャップチーク(226)と直接接触し且つこれに押し付けられる。プラットフォームチーク(222)は、それぞれの時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のシュラウドキャップショルダ(228)に当接する。シュラウドキャップチーク(226)は、それぞれの時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のプラットフォームショルダ(224)に当接する。シュラウドキャップ(96)は、時計回り及び反時計回りセクション(197、198)を含むことができ、該セクション(197、198)がこれらの間のシーム(201)に沿って接合される。
【0019】
別のシュラウド組立体(99)は、シュラウドキャップベース(98)から軸方向前方及び後方にそれぞれ延び且つこれに垂直に向けられた前方及び後方キャップフランジ(230、232)を含む。前方及び後方セラミックフランジ(238、240)は、先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びて、該外側プラットフォーム(86)と一体化され、且つシュラウドキャップベース(98)に垂直に向けられる。前方及び後方セラミックフランジ(238、240)は、前方及び後方キャップフランジ(230、232)それぞれに互いに接触し且つ平行である。
【0020】
セラミック材料から作られたガスタービンエンジンブレードのタービンブレード(70)は、正圧側面及び負圧側面(74、76)を有し、翼形部ベース(78)からブレード先端(77)に半径方向外向きに延びる翼形部(72)と、ブレード先端(77)においてセラミック翼形部先端シュラウド(88)とを含む。先端シュラウド(88)は、円周方向に延びる外側プラットフォーム(86)と、該外側プラットフォーム(86)によって支持されるシュラウドキャップ(96)とを含む。シュラウドキャップ(96)は、外側プラットフォーム(86)よりも低脆性であり、水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)を備えた水平方向又は円周方向に延びるシュラウドキャップベース(98)を含む。
【0021】
ガスタービンエンジンタービンロータ(34)は、セラミック材料から作られ且つタービンロータ(34)のディスクから半径方向外向きに延びるタービンブレード(70)の円周方向列(38)を含む。タービンブレード(70)は、正圧側面及び負圧側面(74、76)を有し、内側プラットフォーム(80)からブレード先端(77)に半径方向外向きに延びる翼形部(72)と、ブレード先端(77)において翼形部先端シュラウド(88)とを含む。先端シュラウド88は、円周方向に延びる外側プラットフォーム(86)を含み、少なくとも1つのシール歯(91)は、外側プラットフォーム(86)の各々によって支持され、ここから半径方向外向きに且つ円周方向平行に延びる。外側プラットフォーム(86)上に支持されるシュラウドキャップ(96)は、外側プラットフォーム(86)よりも低脆性であり、シュラウドキャップ(96)の各々は、水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)を有する水平方向又は円周方向に延びるシュラウドキャップベース(98)を含む。時計回り及び反時計回りに面する接触面(152、153)は、時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)それぞれに位置付けられ、シュラウドキャップ(96)の円周方向に隣接するもの(71)の時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)は、互いに接触している。
【0022】
ロータ組立体は更に、シュラウド組立体(99)の円周方向に離間した時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)をそれぞれ含むことができる。時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)の各々は、凸状部及び凹状部(117、119)を含む。同じ時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)に沿った凸状部及び凹状部(117、119)の軸方向に隣接する各ペアは、共通面部分(121)を有し、時計回りのシュラウド側縁(108)の凸状部(117)は、反時計回りに面するシュラウド側縁(110)の円周方向に隣接するものの凹状部(119)と相補的で且つ連結される。
【0023】
シュラウドキャップ(96)の円周方向に隣接するもの(71)の時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)は、タービンブレード(70)をプレツイストするのに十分な力で互いに接することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】ガスタービンエンジン燃焼器と、先端シュラウドを備えた低圧CMCタービンブレード先端及びシール歯を備えた金属シュラウドキャップとを有するタービンセクションの断面図。
【図2】図1に示すブレード先端、シュラウド、及び金属シュラウドキャップの拡大断面図。
【図3】図1に示す低圧タービンブレードの3−3を通る翼形部断面の断面図。
【図4】低圧タービンブレード先端シュラウドと図2に示すシール歯を支持するシュラウドキャップの斜視図。
【図5】図4に示す金属シュラウドキャップを有する2つの円周方向に隣接する低圧CMCブレード先端シュラウドの半径方向内向きに見た図。
【図6】金属シュラウドキャップの無い、図4に示す低圧タービンブレード先端シュラウドの斜視図。
【図7】図4に示すシュラウドキャップの斜視図。
【図8】図4に示すシュラウドキャップに作用する荷重力の概略図。
【図9】図9は、金属シュラウドキャップ内にシール歯を保持する単一のピンを備えた、図1に示すブレード先端、シュラウド、及び金属シュラウドキャップの斜視図。
【図10】2つのシール歯を支持する代替の低圧タービンブレード先端シュラウドの金属シュラウドキャップの断面図。
【図11】図9に示す代替の金属シュラウドキャップの斜視図。
【図12】金属シュラウドキャップ内でシール歯を保持するためにピンを使用しない代替のシュラウド及び金属シュラウドキャップ構成を備えた、図1に示すブレード先端の斜視図。
【図13】図12に示す代替のシュラウド及び金属シュラウドキャップ構成の上面図。
【図14】代替のシュラウド及び一体化金属シュラウドキャップ及びシール歯の斜視図。
【図15】図1に示すタービンブレード先端シュラウドの金属シュラウドキャップの断面図。
【図16】2つのCMC歯を支持する代替のシュラウドCMCタービンブレード先端シュラウド及びその間に配置されるシュラウドキャップの斜視図。
【図17】図16に示すCMCタービンブレード先端シュラウド及び金属シュラウドキャップの断面図。
【図18】CMCタービンブレード先端シュラウドの周りに部分的に配置された代替の金属シュラウドキャップの斜視図。
【図19】軸方向に延びる対応する装着ラグを有する、代替のCMCタービンブレード先端シュラウド及び金属シュラウドキャップの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1には、下流側流れ関係で、燃焼器26、高圧タービン28(HPT)、及び低圧タービン22(LPT)を含むガスタービンエンジン10の高温セクションが示されている。低圧タービン22は、環状の回転可能な低圧タービンロータ34を含む。低圧タービンブレード70の円周方向列38が、低圧タービンロータ34のディスク73から半径方向外向きに延びる。LPTステータベーン40の列は、低圧タービンブレード70の列38から下流側及び後方にある相対的に固定されたエンジンケーシング14に固定して取り付けられて半径方向内向きに延びる。
【0026】
図1〜3に更に示すように、セラミック又はセラミックマトリックス複合材(CMC)材料から作られた低圧タービンブレード70は、正圧側面及び負圧側面74、76(図2)を備えた翼形部72を含む。翼形部72は、翼形部ベース78からブレード先端77に半径方向外向きに延びる。正圧側面及び負圧側面74、76は、翼形部前縁LEから翼形部後縁TEに延びる。翼形部72は、低圧タービンブレード70の内側プラットフォーム80から半径方向外向きに延びる。内側プラットフォーム80に取り付けられ且つその半径方向内向きに配置されるダブテール根元82は、低圧タービンブレード70を低圧タービンロータ34のディスク73に堅固に装着するために使用される。
【0027】
図2、3、及び4を参照すると、翼形部72の外側末端部分84は、断面翼形部形状を有するブレード先端77と先端シュラウド88とを含む。先端シュラウド88は、半径方向内向きに面する先端内側シュラウド面90を有する円周方向に延びる外側プラットフォーム86を含み、該先端内側シュラウド面90は、タービンガス流路89の外側境界部分を定め、そこを通して高温ガス流を誘導する。シール歯91は、先端シュラウド88の外側プラットフォーム86の半径方向外向きに面する外側シュラウド面87によって支持され、そこから半径方向外向きに且つ円周方向平行に延びる。シュラウド組立体99は、外側プラットフォーム86上に支持されたシュラウドキャップ96(ここでは金属として示されている)を含む。
【0028】
一般に、シュラウドキャップ96は、低圧タービンブレード70のセラミック又はセラミックマトリックス複合材(CMC)材料よりも低脆性の他の材料から作ることができる。ここで示されている例示的なシュラウドキャップ96は金属製である。ブレード及びシュラウド組立体並びにそのシュラウドキャップは、ここでは低圧タービンで使用するよう示されているが、他のタイプのタービンに使用してもよい。
【0029】
図2〜6を参照すると、シュラウド組立体99は、円周方向に延び軸方向に離間した前方及び後方シュラウド縁部100、102と、円周方向に離間した時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁108、110とを含む。時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁108、110のうちの円周方向に隣接する側縁は連結されており、且つ相補的形状である。
【0030】
時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁108、110の各々は、凸状部117と凹状部119とを含み、これらは相補的形状とすることができる。凸状部117及び凹状部119は、突起部及び窪み部とみなすことができる。同じ時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁108、110に沿った凸状部117及び凹状部119それぞれの軸方向に隣接する各ペアは、共通面部分121を有する。時計回りのシュラウド側縁108の凸状部117は、円周方向に隣接する反時計回りに面するシュラウド側縁110の凹状部119と相補的であり且つ連結される。円周方向に隣接するタービンブレード70の先端シュラウド88の時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁108、110は、連結されており且つ相補的形状である。
【0031】
外側プラットフォーム86は、前方及び後方セクション50、52を含む。前方セクション50は、前方の平行な時計回り及び反時計回りに面する側縁セクション56、58を含む。後方セクション52は、後方の平行な時計回り及び反時計回りに面する側縁セクション66、68を含む。前方及び後方の時計回りに面する側縁セクション56、66は、時計回りに面するシュラウド側縁108の一部である。前方及び後方の反時計回りに面する側縁セクション58、68は、反時計回りに面するシュラウド側縁110の一部である。
【0032】
図5を参照すると、先端シュラウド88の外側プラットフォーム86の各々の時計回りに面するシュラウド側縁108上の凸状部117は、円周方向に隣接する先端シュラウド93の反時計回りに面するシュラウド側縁110の凹状部119内に受けられる。外側プラットフォーム86の各々の反時計回りに面するシュラウド側縁110の凸状部117は、円周方向に隣接する先端シュラウド93の時計回りに面するシュラウド側縁108の凹状部119内に受けられる。エンジンが作動していないときには、円周方向に隣接する先端シュラウド109の時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁108、110間にギャップGがある。ギャップGは維持されるが、エンジンの作動中には大きさが変化することができる。
【0033】
図2、4、及び7〜8に示す金属シュラウドキャップ96の実施形態は、水平方向又は円周方向に延びるシュラウドキャップベース98から半径方向外向きに延びて且つこれと一体化されたシール歯91を含む。図7及び8を詳細に参照すると、シュラウドキャップ96は更に、シュラウドキャップベース98の対向する水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの遠位端124、126それぞれにおいて、水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122を含む。時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、時計回り及び反時計回りの遠位端124、126それぞれから翼形部ベース78に向けて半径方向内向き又は下向きに延びる。
【0034】
時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、図5に示すシュラウド組立体99の時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁108、110の凸状部117及び凹状部119の形状と共形でその形状を備える。時計回り及び反時計回りの接触面152、153は、シュラウドキャップベース98の対向する水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの遠位端124、126それぞれに配置される。時計回り及び反時計回りの接触面152、153は、時計回り及び反時計回りに面する連結面であり、本明細書ではそれぞれ時計回り及び反時計回りの接触面と呼ぶことができる。
【0035】
本明細書で示されるシュラウドキャップベース98の例示的な実施形態において、時計回り及び反時計回りの接触面152、153は、時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122上に配置される。時計回りの接触面152はまた、本明細書では後方に面するように示されており、反時計回りの接触面153はまた、本明細書では前方に面するように示されている。或いは、時計回りの接触面152はまた、前方に面してもよく、反時計回りの接触面153はまた、後方に面してもよい。
【0036】
時計回り及び反時計回りの接触面152、153は、シュラウドキャップベース98の円周方向に延びるベース中心線156に対してそれぞれ時計回り及び反時計回りの角度274、276が付けられている。例示的な時計回り及び反時計回りの角度274、276は、本明細書では同じ大きさで示されている。本明細書で示される例示的な時計回り及び反時計回りの接触面152、153は平坦である。
【0037】
接触面はまた、連結面とも呼ばれる。時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁108、110は、時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122それぞれの時計回り及び反時計回りの接触面152、153の共通面ストリップ112を含み、これらもまた図4に示される。時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、図4〜7に示す先端シュラウド88の時計回り及び反時計回りに面するノッチ162、164内に受けられる。
【0038】
低圧タービンブレード70が低圧タービンロータ34のディスク73に組み立てられると、時計回りの接触面152は、シュラウドキャップベース98のうちの円周方向に隣接するものの時計回り及び反時計回りの遠位端124、126それぞれの反時計回りの接触面153に接する。時計回りの接触面152は、タービンブレード70をプレツイストするのに十分な力で反時計回りの接触面153に接する。プレツイストは、タービンブレード70のダブテール根元82に対する先端シュラウド88の回転である。
【0039】
プレツイストは、円周方向に隣接する先端シュラウド88上での連結又は時計回り及び反時計回りの接触面152、153間に正荷重をもたらす。シュラウドキャップ96は、エンジン作動中に隣接ブレード上の連結面間で荷重を維持する。シュラウドキャップ96とその連結又は時計回り及び反時計回りの接触面152、153は、先端シュラウドの周辺、すなわち先端シュラウド88のCMC時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁108、110の非連結区域間に適正なクリアランスを維持する。
【0040】
図4〜7を参照すると、シュラウドキャップベース98は、先端シュラウド88の外側プラットフォーム86から半径方向外向きに延びるブラケット130のスロット128内に配置される。シュラウドキャップベース98は、ブラケット130の半径方向外向きに延びる前方及び後方フランジ132、134間に配置される。ブラケット130及び前方及び後方フランジ132、134は、タービンブレード70の他のものと同様に、同じセラミック又はセラミックマトリックス複合材(CMC)材料から作られる。
【0041】
円筒形ピン136が、前方及び後方フランジ132、134並びにこれらの間にあるシュラウドキャップベース98内の軸方向に整列した孔142の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット138、140を通って配置される。金属製のシュラウドキャップ96は、堅固に位置付けられるようCMC先端シュラウド88に装着され、CMC先端シュラウド88と金属製シュラウドキャップ96との間で熱膨張が異なることに起因した過剰応力を引き起こすことのないように構成される必要がある。孔142の第1のセットにある孔142の例示的な実施形態は、全て円形断面を有する円筒形である。第2のセット140にある孔142の例示的な実施形態は、前方及び後方フランジ132、134を通る非円形断面の孔141と、シュラウドキャップベース98を通る円形断面の孔145とを含む。非円形断面の孔141の例示的な実施形態は、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部146、148とこれらの間にある矩形の中間セクション150とを備えた断面レーストラック形状144を有する。
【0042】
図4、6、及び7に示す例示的な装着組立体158は、金属シュラウドキャップ96を円周方向に位置付ける軸方向に整列した孔142の第1のセット138に締まり嵌めする円筒ピン136を含む。孔142の第2のセット140においてシュラウドキャップベース98を通って円形孔145に締まり嵌めされる円筒ピン136は、エンジン作動中にブレードが回転しているときの最終の半径方向位置決め機構を提供する。孔142の第2のセット140におけるレーストラック形の非円形断面孔141は、金属シュラウドキャップ96とCMC先端シュラウド88との間の異なる又は相対的な熱膨張に対応するのを助ける。円筒ピン136は、円形孔145に緊密に圧入又はろう付け溶接され、或いは他の方法で固定的に装着及び取り付けることができる。
【0043】
図9に示される代替の装着組立体159は、前方及び後方フランジ132、134並びにフランジ132、134間に配置されるシュラウドキャップベース98において孔142の単一のセット143のみを通って配置される単一の円筒形ピン136のみを提供する。前方及び後方フランジ132、134並びにシュラウドキャップベース98は、これらを貫通する円形断面孔145を有する。
【0044】
図10及び11には、外側プラットフォーム86上に支持される二重歯金属シュラウドキャップ176を含む第1の代替のシュラウド組立体179が示されている。軸方向に離間した前方及び後方シール歯92、94は、二重歯金属シュラウドキャップ176により支持され、ここから半径方向外向きに延びる。本明細書で示される二重歯金属シュラウドキャップ176の実施形態は、二重歯金属シュラウドキャップ176と一体化され又は一体的に形成される前方及び後方シール歯92、94を含む。
【0045】
二重歯金属シュラウドキャップ176は、二重歯金属シュラウドキャップ176と一体化され又は一体的に形成される水平方向又は円周方向に延びる二重歯シュラウドキャップベース178を含む。二重歯シュラウドキャップベース178は、二重歯金属シュラウドキャップ176から立ち上がり且つ半径方向外向きに延びる。二重歯金属シュラウドキャップ176の前方及び後方シュラウドウィング180、182は、二重歯シュラウドキャップベース178からそれぞれ前方及び後方に延びる。水平方向又は円周方向に延びた細長い矩形スロット184は、二重歯シュラウドキャップベース178の中間部186又はその近傍で且つ前方及び後方シュラウドウィング180、182間に配置される。前方及び後方シール歯92、94は、二重歯シュラウドキャップベース178及び前方及び後方シュラウドウィング180、182のそれぞれの前方及び後方遠位端174及び175に位置付けられる。前方及び後方シュラウドウィング180、182は、外側プラットフォーム86の外側シュラウド面87と接触してその上に配置され、且つ共形になる。前方及び後方シュラウドウィング180、182は、これが接触する外側プラットフォーム86の外側シュラウド面87の部分の形状及びサイズに一致する。
【0046】
CMC外側プラットフォーム86と一体化されるのは、外側プラットフォーム86の外側シュラウド面87から二重歯シュラウドキャップベース178の矩形スロット184を通って半径方向外向きに延びる中央フランジ183である。中央フランジ183は、タービンブレード70の他のものと同様に、同じセラミック又はセラミックマトリックス複合材(CMC)材料から作られる。円筒形ピン136は、中央フランジ183内の軸方向に整列した孔142の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット138、140並びにこれらの間にあるシュラウドキャップベース98の軸方向に離間した前方及び後方壁202、204を通って配置される。シュラウドキャップベース98の前方及び後方壁202、204内の第2のセット140の孔142の例示的な実施形態は、円形断面の孔145である。中央フランジ183内の第2のセット140の孔142の例示的な実施形態は、半円形形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部とこれらの間にある矩形の中間セクションとを備えた上述の断面レーストラック形状を有するように本明細書で示される非円形断面孔141である。
【0047】
二重歯シュラウドキャップベース178は更に、シュラウドキャップベース98の水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの対向する遠位端124、126それぞれにおいて水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122を含む。時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、翼形部ベース78に向かって半径方向内向き又は下向きに延びる。
【0048】
時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、図5に示すようなシュラウド組立体99の時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁108、110の凸状部117及び凹状部119の形状に共形であり、これらの形状を備える。時計回り及び反時計回りの接触面152、153は、二重歯シュラウドキャップベース178の水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの対向する遠位端124、126それぞれに配置される。本明細書で示される二重歯シュラウドキャップベース178の例示的な実施形態において、時計回り及び反時計回りの接触面152、153は、時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122それぞれ上に配置される。時計回りの側面脚部120は、上述の前方及び後方接触面152、153に沿って反時計回りの側面脚部122に接する。時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、先端シュラウド88における時計回り及び反時計回りに面するノッチ162、164内に受けられる。
【0049】
図12及び13に示されるのは、水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りのブリドル継手170、172を組み込んだピン無し装着組立体168である。シュラウドキャップベース98は、先端シュラウド88の外側プラットフォーム86から半径方向外向きに延びる前方及び後方ハーフフランジ188、190間に配置される。前方及び後方ハーフフランジ188、190は、タービンブレード70の他のものと同様に、同じセラミック又はセラミックマトリックス複合材(CMC)材料から作られ、先端シュラウド88と一体化される。
【0050】
シュラウドキャップ96は更に、シュラウドキャップベース98の水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの対向する遠位端124、126それぞれにおいて水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122を含む。時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、図1に示す翼形部ベース78に向かって半径方向内向き又は下向きに延びる。
【0051】
前方及び後方ハーフフランジ188、190は、時計回り及び反時計回りのブリドル継手170、172のほぞ穴194として機能する継手スロット192を含む。一般に、時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122上の軸方向に延びるほぞ部196は、時計回り及び反時計回りのブリドル継手170、172それぞれのほぞ穴194内で受けられ、すなわち、時計回り及び反時計回りのブリドル継手170、172を形成する。シュラウドキャップ96は、先端シュラウド88上の時計回り及び反時計回りセクション197、198に差し込まれる。この組み付け中、時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122のほぞ部196は、前方及び後方ハーフフランジ188、190のほぞ穴194内に滑動される。次いで、2つの時計回り及び反時計回りセクション197、198は、溶接、ろう付け、又は他の好適な金属接合法によりシーム201に沿って接合される。2つの時計回り及び反時計回りセクション197、198は、シュラウドキャップ96の2つのセクション間のシュラウドキャップベース98の分割部に沿って接合される。
【0052】
図14及び15に示されるのは、一体化されたシュラウドキャップ96及びシール歯91である。シール歯91は、シュラウドキャップベース98から半径方向外向きに延びる。水平方向又は円周方向に延びる細長い矩形キャビティ199は、シュラウドキャップベース98の底面200から半径方向外向きに延びる。CMC外側プラットフォーム86と一体化されるのは、外側プラットフォーム86の外側シュラウド面87から半径方向外向きに延びてキャビティ199内に受けられる中央フランジ183である。中央フランジ183は、タービンブレード70の他のものと同様に、同じセラミック又はセラミックマトリックス複合材(CMC)材料から作られる。
【0053】
円筒形ピン136は、中央フランジ183の軸方向に整列した孔142の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット138、140並びにキャビティ199を境界付けるシュラウドキャップベース98の軸方向に離間した前方及び後方壁202、204を通って配置される。シュラウドキャップベース98の軸方向に離間した前方及び後方壁202、204における第2のセット140の孔142の例示的な実施形態は、円形断面孔145である。中央フランジ183における第2のセット140の孔142の例示的な実施形態は、半円形形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部とこれらの間にある矩形の中間セクションとを備えた上述の断面レーストラック形状を有するように本明細書で示される非円形断面孔141である。
【0054】
図16及び17に示されるのは、CMC二重歯外側プラットフォーム206であり、二重歯外側プラットフォーム206により支持され且つここから半径方向外向きに延びる軸方向に離間したCMC前方及び後方シール歯212、214を含む。シュラウドキャップ96は、ブラケット130のスロット128内に配置されるシュラウドキャップベース98を含む。ブラケット130は、先端シュラウド88の二重歯外側プラットフォーム206と一体化され且つここから半径方向外向きに延びる。シュラウドキャップベース98は、ブラケット130の半径方向外向きに延びる前方及び後方フランジ132、134間に配置される。ブラケット130及び前方及び後方フランジ132、134は、タービンブレード70の他のものと同様に、同じセラミック又はセラミックマトリックス複合材(CMC)材料から作られる。
【0055】
シュラウドキャップ96は更に、シュラウドキャップベース98の水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの対向する遠位端124、126それぞれにおいて水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122を含む。時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、翼形部ベース78に向かって半径方向内向き又は下向きに延びる。
【0056】
時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、シュラウド組立体99の時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁108、110の凸状部117及び凹状部119の形状に共形であり、これらの形状を備える。時計回りの側面脚部120は、上述の前方及び後方接触面152、153に沿って反時計回りの側面脚部122に接する。時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、先端シュラウド88における時計回り及び反時計回りに面するノッチ162、164内に受けられる。
【0057】
円筒形ピン136は、図4、6、及び7に示され且つ上述のような前方及び後方フランジ132、134並びにシュラウドキャップベース98の実施形態と同様に、前方及び後方フランジ132、134並びにこれらの間にあるシュラウドキャップベース98内の軸方向に整列した孔142の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット138、140を通って配置される。金属製のシュラウドキャップ96は、堅固に位置付けられるようCMC先端シュラウド88に装着され、CMC先端シュラウド88と金属製シュラウドキャップ96との間で熱膨張が異なることに起因した過剰応力を引き起こすことのないように構成される必要がある。孔142の第1のセットにある孔142の例示的な実施形態は、全て円形断面を有する円筒形である。第2のセット140にある孔142の例示的な実施形態は、前方及び後方フランジ132、134を通る非円形断面の孔141と、シュラウドキャップベース98を通る円形断面の孔145とを含む。非円形断面の孔141の例示的な実施形態は、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部146、148とこれらの間にある矩形の中間セクション150とを備えた断面レーストラック形状144を有する。
【0058】
図18に示されるのは、プルラップ継手とも呼ばれる、水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手を組み込んだ別のピン無し装着シュラウド組立体208である。外側プラットフォーム86は、前方及び後方セクション50、52に分割され、これらの間にスロット209を備える。シュラウドキャップ96のシュラウドキャップベース98は、スロット209内に少なくとも部分的に配置される。
【0059】
シュラウドキャップ96は更に、シュラウドキャップベース98の対向する水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの遠位端124、126それぞれにおいて、水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122を含む。時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、翼形部ベース78に向けて半径方向内向き又は下向きに延びる。
【0060】
先端シュラウド88の外側プラットフォーム86の各々の時計回りに面するシュラウド側縁108上の凸状部117は、外側プラットフォーム86の前方及び後方セクション50、52それぞれに配置され且つこれらの間のスロット209に隣接する前方及び後方コーナー220、221を含む。前方及び後方コーナー220、221の各々は、時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手216、218のプラットフォームチーク222及びプラットフォームショルダ224(切断又は形成される)を含む。
【0061】
時計回り及び反時計回りの側面脚部120、122は、軸方向に延びる時計回り及び反時計回りのフランジ234、236をそれぞれ含む。時計回り及び反時計回りのフランジ234、236の各々は、時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手216、218それぞれのシュラウドキャップチーク226及びシュラウドキャップショルダ228を含む。プラットフォームチーク222は、それぞれの時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手216、218のシュラウドキャップチーク226と直接接触し且つこれに押し付けられる。プラットフォームチーク222は、それぞれの時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手216、218のシュラウドキャップショルダ228に当接する。シュラウドキャップチーク226は、それぞれの時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手216、218のプラットフォームショルダ224に当接する。
【0062】
シュラウドキャップ96は、先端シュラウド88上の2つのセクションに差し込まれる。この組み付け中、シュラウドキャップチーク226がそれぞれの時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手216、218のプラットフォームショルダ224と当接するまで、プラットフォームチーク222は、シュラウドキャップチーク226に衝突して直接接触して滑動される。次いで、2つのセクションは、溶接、ろう付け、又は他の好適な金属接合法により接合される。2つのセクションは、シュラウドキャップ96の2つのセクション間でシュラウドキャップベース98の分割部に沿って接合される。
【0063】
図19に示されるのは、図4及び5に示すシュラウド組立体に類似した代替のシュラウド組立体であり、該シュラウド組立体は、外側プラットフォーム86上に支持される金属シュラウドキャップ96を含む。シュラウドキャップ96は、シュラウドキャップベース98から軸方向前方及び後方にそれぞれ延び且つこれに垂直に向けられた前方及び後方キャップフランジ230、232を含む。前方及び後方セラミックフランジ238、240は、先端シュラウド88の外側プラットフォーム86から半径方向外向きに延び、該外側プラットフォーム86と一体化される。前方及び後方セラミックフランジ238、240は、シュラウドキャップベース98に垂直に向けられる。前方及び後方セラミックフランジ238、240は、前方及び後方キャップフランジ230、232に互いに接触し且つ平行である。前方及び後方セラミックフランジ238、240は、タービンブレード70の他のものと同様に、同じセラミック又はセラミックマトリックス複合材(CMC)材料から作られる。
【0064】
円筒形ピン241は、フランジ248、250の軸方向に離間した前方及び後方セットにおいて軸方向に整列した孔246の軸方向に離間した前方及び後方セット242、244を通って配置される。フランジ248の前方セットは、前方セラミックフランジ238及び前方キャップフランジ230を含む。フランジ250の後方セットは、後方セラミックフランジ240及び後方キャップフランジ232を含む。
【0065】
CMC先端シュラウド88と金属製シュラウドキャップ96との間で熱膨張が異なることに起因した過剰応力を引き起こすことがないようにするために、前方及び後方セラミックフランジ238、240それぞれの軸方向に整列した孔246の前方及び後方のセット242、244の1つは、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部146、148とこれらの間にある矩形の中間セクション150とを備えた断面レーストラック形状144を有する。前方及び後方キャップフランジ230、232は、断面が円形の孔を有する。
【0066】
シュラウドキャップ96を低圧タービンブレード70のセラミック又はセラミックマトリックス複合材(CMC)材料よりも低脆性にすることにより、シュラウドキャップベースの水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの対向する端部それぞれにおいて配置される時計回り及び反時計回りの接触面による連結面が、タービン先端シュラウド及びブレードの耐久性を改善する。タービンブレードの連結面は、互いに対して衝突及び移動し、欠損、亀裂、フレッティング摩耗、及び全体の材料損失を引き起こす。CMC及びセラミック材料は、材料強度が極めて高いので、連結面での荷重に対処することができる。CMC及びセラミック材料は、傷に対する影響を受けやすく、損耗特性が不十分であり、本質的に全体が脆性であることに起因して衝突及び相対運動に対処し耐えることに関する問題がある。セラミック又はセラミックマトリックス複合材などの脆性材料は、一般には剪断よりも引張で破断し、或いは、破断前に塑性変形する確証はほとんど又は全くない。
【0067】
本明細書では本発明の好ましく且つ例示的な実施形態であると考えられるものを説明してきたが、本発明の他の変更が本明細書の教示から当業者には明らかになるはずであり、従って、全てのそのような変更は本発明の技術思想及び技術的範囲内に属するものとして特許請求の範囲で保護されることが望まれる。従って、本特許により保護されることを望むものは、特許請求の範囲に記載し且つ特定した発明である。
【符号の説明】
【0068】
10 ガスタービンエンジン
14 エンジンケーシング
22 低圧タービン
26 燃焼器
28 高圧タービン
34 タービンロータ
38 列
40 ステータベーン
50 前方セクション
52 後方セクション
56 前方の時計回りに面する側縁セクション
58 前方の反時計回りに面する側縁セクション
66 後方の時計回りに面する側縁セクション
68 後方の反時計回りに面する側縁セクション
70 タービンブレード
71 円周方向に隣接するもの
72 翼形部
73 ディスク
74 正圧側面
76 負圧側面
77 ブレード先端
78 翼形部ベース
80 内側プラットフォーム
82 ダブテール根元
84 外側末端部分
86 外側プラットフォーム
87 外側シュラウド面
88 先端シュラウド
89 タービンガス流路
90 内側シュラウド面
91 シール歯
92 前方シール歯
93 隣接先端シュラウド
94 後方シール歯
96 シュラウドキャップ
98 シュラウドキャップベース
99 シュラウド組立体
100 前方シュラウド縁部
102 後方シュラウド縁部
108 時計回りに面するシュラウド側縁
109 隣接先端シュラウド
110 反時計回りに面するシュラウド側縁
111 円周方向に隣接するもの
112 面ストリップ
117 凸状部
119 凹状部
120 時計回りの側面脚部
121 共通面部分
122 反時計回りの側面脚部
124 時計回りに面する端部
126 反時計回りの遠位端
128 スロット
130 ブラケット
132 前方フランジ
134 後方フランジ
136 ピン
138 第1のセット
140 第2のセット
141 非円形断面孔
142 孔
143 単一のセット
144 レーストラック形状
145 円形断面孔
146 第1の端部
148 第2の端部
150 中間セクション
152 時計回りの前方接触面
153 反時計回りの後方接触面
156 ベース中心線
158 装着組立体
159 代替の装着組立体
162 時計回りに面するノッチ
164 反時計回りに面するノッチ
168 ピン無し装着組立体
170 時計回りのブリドル継手
172 反時計回りのブリドル継手
174 前方遠位端
175 後方遠位端
176 二重歯金属シュラウドキャップ
178 二重歯シュラウドキャップベース
179 第1の代替のシュラウド組立体
180 前方シュラウドウィング
182 後方シュラウドウィング
183 中央フランジ
184 矩形スロット
186 中間部
188 前方ハーフフランジ
190 後方ハーフフランジ
192 継手スロット
194 ほぞ穴
196 ほぞ部
197 時計回りのセクション
198 反時計回りのセクション
199 キャビティ
200 底面
201 シーム
202 前方壁
204 後方壁
206 外側プラットフォーム
208 シュラウド組立体
209 スロット
212 前方シール歯
214 後方シール歯
216 時計回りのエンドラップ継手
218 反時計回りのエンドラップ継手
220 前方コーナー
221 後方コーナー
222 プラットフォームチーク
224 プラットフォームショルダ
226 シュラウドキャップチーク
228 シュラウドキャップショルダ
230 前方キャップフランジ
232 後方キャップフランジ
234 時計回りフランジ
236 反時計回りのフランジ
238 前方セラミックフランジ
240 後方セラミックフランジ
241 ピン
242 前方セット
244 後方セット
246 孔
248 フランジの前方セット
250 フランジの後方セット
274 時計回りの角度
276 反時計回りの角度
LE 前縁
TE 後縁
G ギャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービンエンジンブレードのシュラウド組立体(99)であって、
円周方向に延びる外側プラットフォーム(86)を含むセラミック翼形部先端シュラウド(88)と、
前記外側プラットフォーム(86)によって支持され、該外側プラットフォーム(86)から半径方向外向き且つ円周方向に平行に延びる少なくとも1つのシール歯(91)と、
前記外側プラットフォーム(86)上に支持されるシュラウドキャップ(96)と、
を備え、前記シュラウドキャップ(96)が、前記外側プラットフォーム(86)よりも低脆性であり、前記シュラウドキャップ(96)は、水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)を有する水平方向又は円周方向に延びるシュラウドキャップベース(98)を含み、
前記シュラウド組立体(99)が更に、
前記時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)それぞれにおいて位置付けられる時計回り及び反時計回りに面する時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)を備える、シュラウド組立体(99)。
【請求項2】
前記時計回りの接触面(152)が後方に面し且つ前記反時計回りの接触面(153)が前方に面しているか、或いは、前記時計回りの接触面(152)が前方に面し且つ前記反時計回りの接触面(153)が後方に面している、請求項1に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項3】
前記時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)が、平坦であり且つ前記シュラウドキャップベース(98)の円周方向に延びるベース中心線(156)に対してそれぞれ時計回り及び反時計回りの角度(274、276)が付けられている、請求項2に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項4】
前記少なくとも1つのシール歯(91)が、前記シュラウドキャップベース(98)と一体化され又は一体的に形成されている、請求項2に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項5】
前記時計回り及び反時計回りに面する時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)が、前記シュラウドキャップベース(98)の時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)それぞれにおいて水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの側面脚部(120、122)上に位置付けられる、請求項2に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項6】
前記シュラウドキャップベース(98)が、前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びるブラケット(130)のスロット(128)内に配置され、前記シュラウドキャップベース(98)が、前記ブラケット(130)の半径方向外向きに延びる前方及び後方フランジ(132、134)間に配置され、前記ブラケット(130)及び前記先端シュラウド(88)が同じ材料で作られている、請求項2に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項7】
前記前方及び後方フランジ(132、134)の軸方向に整列した孔(142)の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット(138、140)並びにこれらの間にある前記シュラウドキャップベース(98)を通って配置されるピン(136)を更に備える、請求項6に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項8】
前記ピン(136)が円筒形であり、前記孔(142)の第1のセット(138)が円形断面を有し、前記孔(142)の第2のセット(140)の円形断面の孔(145)が、前記シュラウドキャップベース(98)を通って配置され、第2のセット(140)の非円形断面の孔(141)が前記前方及び後方フランジ(132、134)を通って配置される、請求項7に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項9】
前記非円形断面孔(141)の各々が、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部(146、148)とこれらの間にある矩形の中間セクション(150)とを備えた断面レーストラック形状(144)を有する、請求項8に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項10】
前記セラミック翼形部先端シュラウド(88)及び外側プラットフォーム(86)が、セラミック又はセラミックマトリックス複合材料から作られ、前記シュラウドキャップ(96)が金属材料から作られている、請求項2に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項11】
前記シュラウドキャップ(96)が二重歯シュラウドキャップ(176)であり、前記シュラウドキャップベース(98)が前記二重歯シュラウドキャップ(176)と一体化され又は一体的に形成された二重歯シュラウドキャップベース(178)であり、
前記シュラウド組立体(179)が更に、
前記シール歯(91)を含み且つ前記二重歯シュラウドキャップ(176)によって支持されて該二重歯シュラウドキャップ(176)から半径方向外向きに延びる軸方向に離間した前方及び後方シール歯(92、94)を備え、該軸方向に離間した前方及び後方シール歯(92、94)が、前記外側プラットフォーム(86)の半径方向外向きに面する外側シュラウド面(87)に対して平行に円周方向に延びる、請求項2に記載のシュラウド組立体(179)。
【請求項12】
前記軸方向に離間した前方及び後方シール歯(92、94)が、前記二重歯シュラウドキャップ(176)と一体化され又は一体的に形成され、前記二重歯シュラウドキャップベース(178)が、前記二重歯シュラウドキャップ(176)から立ち上がり又は半径方向外向きに延びており、
前記シュラウド組立体(179)が更に、
前記二重歯シュラウドキャップベース(178)から前方及び後方にそれぞれ延びた前方及び後方シュラウドウィング(180、182)間に位置付けられる水平方向又は円周方向に延びた細長い矩形スロット(184)と、
前記外側プラットフォーム(86)と一体化され且つ該外側プラットフォーム(86)の外側シュラウド面(87)から半径方向外向きに延びた中央フランジ(183)と、
を備え、
前記中央フランジ(183)が、前記二重歯シュラウドキャップベース(178)内の矩形スロット(184)を通って延びる、請求項11に記載のシュラウド組立体(179)。
【請求項13】
前記セラミック翼形部先端シュラウド(88)及び外側プラットフォーム(86)が、セラミック又はセラミックマトリックス複合材料から作られ、前記シュラウドキャップ(96)が金属材料から作られている、請求項12に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項14】
前記ピン(136)が円筒形であり、前記孔(142)の第1のセット(138)が円形断面を有し、前記孔(142)の第2のセット(140)の円形断面の孔(145)が、前記シュラウドキャップベース(98)を通って配置され、第2のセット(140)の非円形断面の孔(141)が前記前方及び後方フランジ(132、134)を通って配置され、前記非円形断面孔(141)の各々が、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部(146、148)とこれらの間にある矩形の中間セクション(150)とを備えた断面レーストラック形状(144)を有する、請求項13に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項15】
前記シュラウドキャップベース(98)が、前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びる前方及び後方ハーフフランジ(188、190)間に位置付けられ、
前記シュラウド組立体(99)が更に、
前記シュラウド組立体(99)の円周方向に離間した時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)それぞれの近傍に時計回り及び反時計回りのブリドル継手(170、172)を備え、前記前方及び後方ハーフフランジ(188、190)が前記ブリドル継手(170、172)のほぞ穴(194)を含み、前記時計回り及び反時計回りのブリドル継手(170、172)のほぞ部(196)が前記シュラウドキャップベース(98)の時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)から軸方向に延びて前記ほぞ穴(194)内に受けられる、請求項12に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項16】
前記シュラウドキャップ(96)が、時計回り及び反時計回りセクション(197、198)を含み、該セクション(197、198)がこれらの間のシーム(201)に沿って接合される、請求項15に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項17】
前記シール歯(91)が前記シュラウドキャップベース(98)から半径方向外向きの延びており、
前記シュラウド組立体(99)が更に、
前記シュラウドキャップベース(98)の底面(200)から且つ該シュラウドキャップベース(98)を部分的に通って半径方向外向きに延びた水平方向又は円周方向に延びる細長い矩形キャビティ(199)と、
前記外側プラットフォーム(86)の外側シュラウド面(87)から半径方向外向きに延びて前記キャビティ(199)内に受けられる中央フランジ(183)と、
を備え、前記中央フランジ(183)が前記外側プラットフォーム(86)と一体化される、請求項12に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項18】
前記キャビティ(199)を境界付ける前記シュラウドキャップベース(98)の軸方向に離間した前方及び後方壁(202、204)における軸方向に整列した孔(142)の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット(138、140)を通り且つこれらの間にある前記中央フランジ(183)を通って配置された円筒形ピン(136)を更に備え、前記孔(142)の第1のセット(138)が円形断面を有し、前記孔(142)の第2のセット(140)の円形断面の孔(145)が、前記前方及び後方壁(202、204)を通って配置され、前記孔(142)の第2のセット(140)の非円形断面の孔(141)が前記中央フランジ(183)を通って配置され、前記非円形断面孔(141)の各々が、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部(146、148)とこれらの間にある矩形の中間セクション(150)とを備えた断面レーストラック形状(144)を有する、請求項17に記載のシュラウド組立体(179)。
【請求項19】
前記セラミック翼形部先端シュラウド(88)及び外側プラットフォーム(86)が、セラミック又はセラミックマトリックス複合材料から作られ、前記シュラウドキャップ(96)が金属材料から作られている、請求項18に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項20】
前記外側プラットフォーム(86)が、軸方向に離間した前方及び後方シール歯(212、214)を含む二重歯外側プラットフォーム(206)であり、前記前方及び後方シール歯(212、214)が、前記シール歯(91)を含み且つ前記二重歯外側プラットフォーム(206)と一体化されて該二重歯外側プラットフォーム(206)から半径方向外向きに延びる、請求項2に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項21】
前記シュラウドキャップベース(98)が、前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びるブラケット(130)のスロット(128)内に配置され、前記シュラウドキャップベース(98)が、前記ブラケット(130)の半径方向外向きに延びる前方及び後方フランジ(132、134)間に配置され、前記ブラケット(130)及び前記先端シュラウド(88)が同じ材料で作られている、請求項20に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項22】
前方及び後方フランジ(132、134)における軸方向に整列した孔(142)の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット(138、140)及びこれらの間にある前記シュラウドキャップベース(98)を通って配置された円筒形ピン(136)を更に備え、前記孔(142)の第1のセット(138)が円形断面を有し、前記孔(142)の第2のセット(140)の円形断面の孔(145)が、前記シュラウドキャップベース(98)を通って配置され、前記孔(142)の第2のセット(140)の非円形断面の孔(141)が前記前方及び後方フランジ(132、134)を通って配置され、前記非円形断面孔(141)の各々が、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部(146、148)とこれらの間にある矩形の中間セクション(150)とを備えた断面レーストラック形状(144)を有する、請求項27に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項23】
前記セラミック翼形部先端シュラウド(88)及び外側プラットフォーム(86)が、セラミック又はセラミックマトリックス複合材料から作られ、前記シュラウドキャップ(96)が金属材料から作られている、請求項22に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項24】
前記外側プラットフォーム(86)が前方及び後方セクション(50、52)を含み、これらの間にスロット(209)を備えており、前記シュラウドキャップベース(98)が、前記スロット(209)内に少なくとも部分的に配置され且つ前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びており、
前記シュラウド組立体(208)が更に、
前記前方及び後方セクション(50、52)それぞれの上にあり且つこれらの間の前記スロット(209)に隣接した前方及び後方コーナー(220、221)と、
前記シュラウド組立体(208)の円周方向に離間した時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)それぞれの近傍に時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)と、
を備え、前記前方コーナー(220)の1つ及び前記後方コーナー(221)の1つが各々、前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のプラットフォームチーク(222)及びプラットフォームショルダ(224)を含み、前記時計回り及び反時計回りの側面脚部(120、122)が、軸方向に延びる時計回り及び反時計回りのフランジ(234、236)をそれぞれ含み、前記時計回り及び反時計回りのフランジ(234、236)の各々が、前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)それぞれのシュラウドキャップチーク(226)及びシュラウドキャップショルダ(228)を含み、前記プラットフォームチーク(222)は、それぞれの前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のシュラウドキャップチーク(226)と直接接触し且つこれに押し付けられ、前記プラットフォームチーク(222)は、それぞれの前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のシュラウドキャップショルダ(228)に当接し、前記シュラウドキャップチーク(226)は、それぞれの前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のプラットフォームショルダ(224)に当接し、前記シュラウドキャップ(96)が、時計回り及び反時計回りセクション(197、198)を含み、該セクション(197、198)がこれらの間のシーム(201)に沿って接合される、請求項5に記載のシュラウド組立体(208)。
【請求項25】
シュラウドキャップベース(98)から軸方向前方及び後方にそれぞれ延び且つこれに垂直に向けられた前方及び後方キャップフランジ(230、232)と、
前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延び、該外側プラットフォーム(86)と一体化される前方及び後方セラミックフランジ(238、240)と、
を更に備え、前記前方及び後方キャップフランジ(230、232)は、前記シュラウドキャップベース(98)に垂直に向けられ、前記前方及び後方セラミックフランジ(238、240)は、前記前方及び後方キャップフランジ(230、232)それぞれに互いに接触し且つ平行である、請求項2に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項26】
フランジ(248、250)の軸方向に離間した前方及び後方セットにおいて軸方向に整列した孔(246)の軸方向に離間した前方及び後方セット(242、244)を通って配置されるピン(241)を更に備え、前記フランジ(248)の前方セットは、前記前方セラミックフランジ(238)及び前記前方キャップフランジ(230)を含み、前記フランジ(250)の後方セットは、前記後方セラミックフランジ(240)及び前記後方キャップフランジ(232)を含む、請求項25に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項27】
前記セラミック翼形部先端シュラウド(88)及び外側プラットフォーム(86)が、セラミック又はセラミックマトリックス複合材料から作られ、前記シュラウドキャップ(96)が金属材料から作られている、請求項26に記載のシュラウド組立体(99)。
【請求項28】
ガスタービンエンジンのタービンブレード(70)組立体であって、
内側プラットフォーム(80)からブレード先端(77)まで半径方向外向きに延びる正圧及び負圧側面(74、76)を有する翼形部(72)を含む、セラミックタービンブレード(70)と、
前記ブレード先端(77)において円周方向に延びる外側プラットフォーム(86)を含む先端シュラウド(88)と、
前記外側プラットフォーム(86)によって支持され、該外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びて円周方向に平行な少なくとも1つのシール歯(91)と、
前記外側プラットフォーム(86)上で支持されるシュラウドキャップ(96)と、
を備え、前記シュラウドキャップ(96)が前記外側プラットフォーム(86)よりも低脆性であり、前記シュラウドキャップ(96)が、水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)を有する水平方向又は円周方向に延びるシュラウドキャップベース(98)を含み、
前記ガスタービンエンジンのタービンブレード(70)組立体が更に、
前記時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)それぞれにおいて位置付けられる時計回り及び反時計回りに面する時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)を備える、ガスタービンエンジンのタービンブレード(70)組立体。
【請求項29】
前記時計回りの接触面(152)が後方に面し且つ前記反時計回りの接触面(153)が前方に面しているか、或いは、前記時計回りの接触面(152)が前方に面し且つ前記反時計回りの接触面(153)が後方に面している、請求項28に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項30】
前記時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)が、平坦であり且つ前記シュラウドキャップベース(98)の円周方向に延びるベース中心線(156)に対して時計回り及び反時計回りの角度(274、276)が付けられている、請求項29に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項31】
前記シュラウドキャップベース(98)が、前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びるブラケット(130)のスロット(128)内に配置され、前記シュラウドキャップベース(98)が、前記ブラケット(130)の半径方向外向きに延びる前方及び後方フランジ(132、134)間に配置され、前記ブラケット(130)及び前記先端シュラウド(88)が同じセラミック材料で作られている、請求項30に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項32】
前方及び後方フランジ(132、134)における軸方向に整列した孔(142)の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット(138、140)及びこれらの間にある前記シュラウドキャップベース(98)を通って配置された円筒形ピン(136)を更に備え、前記孔(142)の第1のセット(138)が円形断面を有し、前記孔(142)の第2のセット(140)の円形断面の孔(145)が、前記前方及び後方フランジ(132、134)を通って配置され、前記孔(142)の第2のセット(140)の非円形断面の孔(141)が前記中央フランジ(183)を通って配置され、前記非円形断面孔(141)が、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部(146、148)とこれらの間にある矩形の中間セクション(150)とを備えた断面レーストラック形状(144)を有する、請求項31に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項33】
前記セラミック材料がセラミックマトリックス複合材である、請求項32に記載のタービンブレード(70)。
【請求項34】
前記シュラウドキャップ(96)が二重歯シュラウドキャップ(176)であり、前記シュラウドキャップベース(98)が前記二重歯シュラウドキャップ(176)と一体化され又は一体的に形成された二重歯シュラウドキャップベース(178)であり、
前記タービンブレード(70)組立体が更に、
前記シール歯(91)を含み且つ前記二重歯シュラウドキャップ(176)と一体化されて該二重歯シュラウドキャップ(176)から半径方向外向きに延びる軸方向に離間した前方及び後方シール歯(92、94)を備え、該軸方向に離間した前方及び後方シール歯(92、94)が、前記外側プラットフォーム(86)の半径方向外向きに面する外側シュラウド面(87)に対して平行に円周方向に延びる、請求項29に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項35】
前記二重歯シュラウドキャップベース(178)が、前記二重歯シュラウドキャップ(176)から立ち上がり又は半径方向外向きに延びており、
前記タービンブレード(70)組立体が更に、
前記二重歯シュラウドキャップベース(178)から前方及び後方にそれぞれ延びた前方及び後方シュラウドウィング(180、182)間に位置付けられる水平方向又は円周方向に延びた細長い矩形スロット(184)と、
前記外側プラットフォーム(86)と一体化され且つ該外側プラットフォーム(86)の外側シュラウド面(87)から半径方向外向きに延びた中央フランジ(183)と、
を備え、
前記中央フランジ(183)が、前記二重歯シュラウドキャップベース(178)内の矩形スロット(184)を通って延びる、請求項34に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項36】
前記シュラウドキャップベース(98)が、前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びる前方及び後方ハーフフランジ(188、190)間に位置付けられ、
前記タービンブレード(70)組立体が更に、
前記外側プラットフォーム(86)及び前記シュラウドキャップ(96)を含むシュラウド組立体(99)と、
前記シュラウド組立体(99)の円周方向に離間した時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)それぞれの近傍に時計回り及び反時計回りのブリドル継手(170、172)と、
を備え、前記前方及び後方ハーフフランジ(188、190)が前記ブリドル継手(170、172)のほぞ穴(194)を含み、前記時計回り及び反時計回りのブリドル継手(170、172)のほぞ部(196)が前記シュラウドキャップベース(98)の時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)から軸方向に延びて前記ほぞ穴(194)内に受けられ、前記シュラウドキャップ(96)が、時計回り及び反時計回りセクション(197、198)を含み、該セクション(197、198)がこれらの間のシーム(201)に沿って接合される、請求項29に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項37】
前記シール歯(91)が前記シュラウドキャップベース(98)から半径方向外向きの延びており、
前記タービンブレード(70)組立体が更に、
前記シュラウドキャップベース(98)の底面(200)から且つ該シュラウドキャップベース(98)を部分的に通って半径方向外向きに延びた水平方向又は円周方向に延びる細長い矩形キャビティ(199)と、
前記外側プラットフォーム(86)の外側シュラウド面(87)から半径方向外向きに延びて前記キャビティ(199)内に受けられる中央フランジ(183)と、
を更に備え、前記中央フランジ(183)が前記外側プラットフォーム(86)と一体化される、請求項29に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項38】
前記キャビティ(199)を境界付ける前記シュラウドキャップベース(98)の軸方向に離間した前方及び後方壁(202、204)における軸方向に整列した孔(142)の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット(138、140)を通り且つこれらの間にある前記中央フランジ(183)を通って配置された円筒形ピン(136)を更に備え、前記孔(142)の第1のセット(138)が円形断面を有し、前記孔(142)の第2のセット(140)の円形断面の孔(145)が、前記前方及び後方壁(202、204)を通って配置され、前記孔(142)の第2のセット(140)の非円形断面の孔(141)が前記中央フランジ(183)を通って配置され、前記非円形断面孔(141)の各々が、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部(146、148)とこれらの間にある矩形の中間セクション(150)とを備えた断面レーストラック形状(144)を有する、請求項37に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項39】
前記外側プラットフォーム(86)が、軸方向に離間した前方及び後方シール歯(212、214)を含む二重歯外側プラットフォーム(206)であり、前記前方及び後方シール歯(212、214)が、前記二重歯外側プラットフォーム(206)と一体化されて該二重歯外側プラットフォーム(206)から半径方向外向きに延び、前記シュラウドキャップベース(98)が、前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びるブラケット(130)のスロット(128)内に配置され、前記シュラウドキャップベース(98)が、前記ブラケット(130)の前方及び後方フランジ(132、134)間に配置され、前記ブラケット(130)及び前記先端シュラウド(88)が同じセラミック材料で作られている、請求項29に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項40】
前方及び後方フランジ(132、134)における軸方向に整列した孔(142)の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット(138、140)及びこれらの間にある前記シュラウドキャップベース(98)を通って配置された円筒形ピン(136)を更に備え、前記孔(142)の第1のセット(138)が円形断面を有し、前記孔(142)の第2のセット(140)の円形断面の孔(145)が、前記シュラウドキャップベース(98)を通って配置され、前記孔(142)の第2のセット(140)の非円形断面の孔(141)が前記前方及び後方フランジ(132、134)を通って配置され、前記非円形断面孔(141)の各々が、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部(146、148)とこれらの間にある矩形の中間セクション(150)とを備えた断面レーストラック形状(144)を有する、請求項39に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項41】
前記外側プラットフォーム(86)が前方及び後方セクション(50、52)を含み、これらの間にスロット(209)を備えており、前記シュラウドキャップベース(98)が、前記スロット(209)内に少なくとも部分的に配置され且つ前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びており、
前記タービンブレード(70)組立体が更に、
前記前方及び後方セクション(50、52)それぞれの上にあり且つこれらの間の前記スロット(209)に隣接した前方及び後方コーナー(220、221)と、
前記外側プラットフォーム(86)及び前記シュラウドキャップ(96)を含むシュラウド組立体(99)と、
前記シュラウド組立体(208)の円周方向に離間した時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)それぞれの近傍に時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)と、
を備え、前記前方コーナー(220)の1つ及び前記後方コーナー(221)の1つが各々、前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のプラットフォームチーク(222)及びプラットフォームショルダ(224)を含み、前記時計回り及び反時計回りに面する時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)が、前記シュラウドキャップベース(98)の時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)それぞれにおいて水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの側面脚部(120、122)上に位置付けられ、前記時計回り及び反時計回りの側面脚部(120、122)が、軸方向に延びる時計回り及び反時計回りのフランジ(234、236)をそれぞれ含み、前記時計回り及び反時計回りのフランジ(234、236)の各々が、前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)それぞれのシュラウドキャップチーク(226)及びシュラウドキャップショルダ(228)を含み、前記プラットフォームチーク(222)は、それぞれの前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のシュラウドキャップチーク(226)と直接接触し且つこれに押し付けられ、前記プラットフォームチーク(222)は、それぞれの前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のシュラウドキャップショルダ(228)に当接し、前記シュラウドキャップチーク(226)は、それぞれの前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のプラットフォームショルダ(224)に当接し、
前記タービンブレード(70)組立体が更に、時計回り及び反時計回りセクション(197、198)を含み、該セクション(197、198)がこれらの間のシーム(201)に沿って接合される、請求項29に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項42】
前記シュラウドキャップベース(98)から軸方向前方及び後方にそれぞれ延び且つこれに垂直に向けられた前方及び後方キャップフランジ(230、232)と、
前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延び、該外側プラットフォーム(86)と一体化される前方及び後方セラミックフランジ(238、240)と、
を更に備え、前記前方及び後方キャップフランジ(230、232)は、前記シュラウドキャップベース(98)に垂直に向けられ、前記前方及び後方セラミックフランジ(238、240)は、前記前方及び後方キャップフランジ(230、232)それぞれに互いに接触し且つ平行である、請求項29に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項43】
フランジ(248、250)の軸方向に離間した前方及び後方セットにおいて軸方向に整列した孔(246)の軸方向に離間した前方及び後方セット(242、244)を通って配置されるピン(241)を更に備え、前記フランジ(248)の前方セットは、前記前方セラミックフランジ(238)及び前記前方キャップフランジ(230)を含み、前記フランジ(250)の後方セットは、前記後方セラミックフランジ(240)及び前記後方キャップフランジ(232)を含む、請求項42に記載のタービンブレード(70)組立体。
【請求項44】
ガスタービンエンジンのタービンロータ(34)組立体であって、
タービンロータ(34)のディスク(73)から半径方向外向きに延びるタービンブレード(70)の円周方向列(38)を備え、
前記タービンブレード(70)がセラミック材料から作られており、前記タービンブレード(70)が、内側プラットフォーム(80)からからブレード先端(77)まで半径方向外向きに延びる正圧及び負圧側面(74、76)を有する翼形部(72)を含み、前記ブレード先端(77)において翼形部先端シュラウド(88)を含み、前記先端シュラウド(88)が円周方向に延びる外側プラットフォーム(86)を含み、
前記ガスタービンエンジンのタービンロータ(34)組立体が更に、
前記外側プラットフォーム(86)によって支持され、該外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びて円周方向に平行な少なくとも1つのシール歯(91)と、
前記外側プラットフォーム(86)上で支持されるシュラウドキャップ(96)と、
を備え、前記シュラウドキャップ(96)が前記外側プラットフォーム(86)よりも低脆性であり、前記シュラウドキャップ(96)の各々が、水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)を有する水平方向又は円周方向に延びるシュラウドキャップベース(98)を含み、
前記ガスタービンエンジンのタービンロータ(34)組立体が更に、
前記時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)それぞれにおいて位置付けられる時計回り及び反時計回りに面する時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)を備え、前記シュラウドキャップ(96)のうちの円周方向に隣接するもの(71)の前記時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)が互いに接触している、ガスタービンエンジンのタービンロータ(34)組立体。
【請求項45】
前記時計回りの接触面(152)が後方に面し且つ前記反時計回りの接触面(153)が前方に面しているか、或いは、前記時計回りの接触面(152)が前方に面し且つ前記反時計回りの接触面(153)が後方に面している、請求項44に記載のガスタービンエンジンのタービンロータ(34)組立体。
【請求項46】
前記時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)が、平坦であり且つ前記シュラウドキャップベース(98)の円周方向に延びるベース中心線(156)に対して時計回り及び反時計回りの角度(274、276)が付けられている、請求項45に記載のガスタービンエンジンのタービンロータ(34)組立体。
【請求項47】
シュラウド組立体(99)の円周方向に離間した時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)が、外側プラットフォーム(86)及びシュラウドキャップ(96)を含み、前記時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)の各々が、凸状及び凹状部(117、119)を含み、同じ前記時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)に沿った前記凸状及び凹状部(117、119)の各軸方向に隣接するペアが、共通面部分(121)を有し、前記時計回りのシュラウド側縁(108)の凸状部(117)が、前記反時計回りに面するシュラウド側縁(110)のうちの円周方向に隣接するものの凹状部(119)と相補的で且つ連結している、請求項44に記載のガスタービンエンジンのタービンロータ(34)組立体。
【請求項48】
前記時計回りの接触面(152)が後方に面し且つ前記反時計回りの接触面(153)が前方に面しているか、或いは、前記時計回りの接触面(152)が前方に面し且つ前記反時計回りの接触面(153)が後方に面している、請求項47に記載のガスタービンエンジンのタービンロータ(34)組立体。
【請求項49】
前記時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)が、平坦であり且つ前記シュラウドキャップベース(98)の円周方向に延びるベース中心線(156)に対してそれぞれ時計回り及び反時計回りの角度(274、276)が付けられている、請求項48に記載のガスタービンエンジンのタービンロータ(34)組立体。
【請求項50】
前記シュラウドキャップベース(98)が、前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びるブラケット(130)のスロット(128)内に配置され、前記シュラウドキャップベース(98)が、前記ブラケット(130)の半径方向外向きに延びる前方及び後方フランジ(132、134)間に配置され、前記ブラケット(130)及び前記先端シュラウド(88)が同じセラミック材料で作られている、請求項47に記載のロータ組立体。
【請求項51】
前方及び後方フランジ(132、134)における軸方向に整列した孔(142)の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2のセット(138、140)及びこれらの間にある前記シュラウドキャップベース(98)を通って配置された円筒形ピン(136)を更に備え、前記孔(142)の第1のセット(138)が円形断面を有し、前記孔(142)の第2のセット(140)の円形断面の孔(145)が、前記前方及び後方フランジ(132、134)を通って配置され、前記孔(142)の第2のセット(140)の非円形断面の孔(141)が前記中央フランジ(183)を通って配置され、前記非円形断面孔(141)が、半円形の水平方向又は円周方向に離間した第1及び第2の端部(146、148)とこれらの間にある矩形の中間セクション(150)とを備えた断面レーストラック形状(144)を有する、請求項50に記載のロータ組立体。
【請求項52】
前記セラミック材料がセラミックマトリックス複合材である、請求項51に記載のロータ組立体。
【請求項53】
前記シュラウドキャップ(96)が二重歯シュラウドキャップ(176)であり、前記シュラウドキャップベース(98)が前記二重歯シュラウドキャップ(176)と一体化され又は一体的に形成された二重歯シュラウドキャップベース(178)であり、
前記ロータ組立体が更に、
前記シール歯(91)を含み且つ前記二重歯シュラウドキャップ(176)によって支持されて該二重歯シュラウドキャップ(176)から半径方向外向きに延びる軸方向に離間した前方及び後方シール歯(92、94)を備え、該軸方向に離間した前方及び後方シール歯(92、94)が、前記外側プラットフォーム(86)の半径方向外向きに面する外側シュラウド面(87)に対して平行に円周方向に延びており、
前記ロータ組立体が更に、
前記外側プラットフォーム(86)及び前記シュラウドキャップ(96)を含むシュラウド組立体(90)の円周方向に離間した時計回り及び反時計回りのシュラウド側縁(108、110)を備え、前記時計回り及び反時計回りに面する時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)が、前記シュラウドキャップベース(98)の時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)それぞれにおいて水平方向又は円周方向に離間した時計回り及び反時計回りの側面脚部(120、122)上に位置付けられ、前記軸方向に離間した前方及び後方シール歯(92、94)が前記二重歯シュラウドキャップ(176)と一体化され又は一体的に形成されている、請求項44に記載のロータ組立体。
【請求項54】
前記二重歯シュラウドキャップベース(178)が、前記二重歯シュラウドキャップ(176)から立ち上がり又は半径方向外向きに延びており、
前記ロータ組立体が更に、
前記二重歯シュラウドキャップベース(178)から前方及び後方にそれぞれ延びた、前記二重歯シュラウドキャップ(176)の前方及び後方シュラウドウィング(180、182)間に位置付けられる水平方向又は円周方向に延びた細長い矩形スロット(184)と、
前記外側プラットフォーム(86)と一体化され且つ該外側プラットフォーム(86)の外側シュラウド面(87)から半径方向外向きに延びた中央フランジ(183)と、
を備え、前記中央フランジ(183)が、前記二重歯シュラウドキャップベース(178)内の矩形スロット(184)を通って延びる、請求項53に記載のロータ組立体。
【請求項55】
前記シュラウドキャップベース(98)が、前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びる前方及び後方ハーフフランジ(188、190)間に位置付けられ、
前記ロータ組立体が更に、
前記外側プラットフォーム(86)及び前記シュラウドキャップ(96)を含むシュラウド組立体(99)と、
前記シュラウド組立体(99)の円周方向に離間した時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)それぞれの近傍に時計回り及び反時計回りのブリドル継手(170、172)と、
を備え、前記前方及び後方ハーフフランジ(188、190)が前記ブリドル継手(170、172)のほぞ穴(194)を含み、前記時計回り及び反時計回りのブリドル継手(170、172)のほぞ部(196)が前記シュラウドキャップベース(98)の時計回り及び反時計回りの遠位端(124、126)から軸方向に延びて前記ほぞ穴(194)内に受けられ、前記シュラウドキャップ(96)が、時計回り及び反時計回りセクション(197、198)を含み、該セクション(197、198)がこれらの間のシーム(201)に沿って接合される、請求項44に記載のロータ組立体。
【請求項56】
前記シュラウドキャップベース(98)の各々から半径方向外向きに延びる単一のシール歯(91)と、
前記シュラウドキャップベース(98)の底面(200)から且つ該シュラウドキャップベース(98)を部分的に通って半径方向外向きに延びた水平方向又は円周方向に延びる細長い矩形キャビティ(199)と、
前記外側プラットフォーム(86)の外側シュラウド面(87)から半径方向外向きに延びて前記キャビティ(199)内に受けられる中央フランジ(183)と、
を更に備え、前記中央フランジ(183)が前記外側プラットフォーム(86)と一体化される、請求項44に記載のロータ組立体。
【請求項57】
前記外側プラットフォーム(86)が、軸方向に離間した前方及び後方シール歯(212、214)を含む二重歯外側プラットフォーム(206)であり、前記前方及び後方シール歯(212、214)が、前記二重歯外側プラットフォーム(206)と一体化されて該二重歯外側プラットフォーム(206)から半径方向外向きに延び、前記シュラウドキャップベース(98)が、前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びるブラケット(130)のスロット(128)内に配置され、前記シュラウドキャップベース(98)が、前記ブラケット(130)の前方及び後方フランジ(132、134)間に配置され、前記ブラケット(130)及び前記先端シュラウド(88)が同じセラミック材料で作られている、請求項44に記載のロータ組立体。
【請求項58】
前記外側プラットフォーム(86)が前方及び後方セクション(50、52)を含み、これらの間にスロット(209)を備えており、前記シュラウドキャップベース(98)が、前記スロット(209)内に少なくとも部分的に配置され且つ前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延びており、
前記ロータ組立体が更に、
前記外側プラットフォーム(86)及び前記シュラウドキャップ(96)を含むシュラウド組立体(99)と、
前記前方及び後方セクション(50、52)それぞれの上にあり且つこれらの間の前記スロット(209)に隣接した前方及び後方コーナー(220、221)と、
前記シュラウド組立体(208)の円周方向に離間した時計回り及び反時計回りに面するシュラウド側縁(108、110)の近傍に時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)と、
を備え、前記前方コーナー(220)の1つ及び前記後方コーナー(221)の1つが各々、前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のプラットフォームチーク(222)及びプラットフォームショルダ(224)を含み、前記時計回り及び反時計回りの側面脚部(120、122)が、軸方向に延びる時計回り及び反時計回りのフランジ(234、236)をそれぞれ含み、前記時計回り及び反時計回りのフランジ(234、236)の各々が、前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)それぞれのシュラウドキャップチーク(226)及びシュラウドキャップショルダ(228)を含み、前記プラットフォームチーク(222)は、それぞれの前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のシュラウドキャップチーク(226)と直接接触し且つこれに押し付けられ、前記プラットフォームチーク(222)は、それぞれの前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のシュラウドキャップショルダ(228)に当接し、前記シュラウドキャップチーク(226)は、それぞれの前記時計回り及び反時計回りのエンドラップ継手(216、218)のプラットフォームショルダ(224)に当接し、
前記ロータ組立体が更に、時計回り及び反時計回りセクション(197、198)を含み、該セクション(197、198)がこれらの間のシーム(201)に沿って接合される、請求項44に記載のロータ組立体。
【請求項59】
前記シュラウドキャップベース(98)から軸方向前方及び後方にそれぞれ延び且つこれに垂直に向けられた前方及び後方キャップフランジ(230、232)と、
前記先端シュラウド(88)の外側プラットフォーム(86)から半径方向外向きに延び、該外側プラットフォーム(86)と一体化される前方及び後方セラミックフランジ(238、240)と、
を更に備え、前記前方及び後方セラミックフランジ(238、240)は、前記シュラウドキャップベース(98)に垂直に向けられ、前記前方及び後方セラミックフランジ(238、240)は、前記前方及び後方キャップフランジ(230、232)それぞれに互いに接触し且つ平行である、請求項44に記載のロータ組立体。
【請求項60】
前記シュラウドキャップ(96)のうちの円周方向に隣接するものの時計回り及び反時計回りの接触面(152、153)が、前記タービンブレード(70)をプレツイストするのに十分な力で互いに接触する、請求項44に記載のロータ組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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