説明

ソフトアイスクリーム類の包装容器

【課題】 ソフトアイスクリーム類が溶けて流れ落ちたり、外側にはみ出た一部が落下しても、手や衣服を汚さないソフトアイスクリーム類の包装容器を提供する。
【解決手段】 逆円錐形又は逆円錐柱形に成形された容器本体1と、放射状の穴を設けたリング部2が帯でつながっており、ソフトアイスクリーム類を装填する際に放射状の穴を通して装填することでリング部2が漏斗形に変形し、溶けたソフトアイスクリーム類の液を受け止め、容器本体1の中へ落とし溜めることのできるソフトアイスクリーム類の包装容器である。放射状の穴はソフトアイスクリーム類を支える長さの短い穴と溶けたソフトアイスクリーム類の液を容器本体1へ落とす長い穴とから構成される。全ての放射状の穴の先端が塞がれて液が流れ落ちにくくなることを防ぐ特徴をもった、ソフトアイスクリーム類の包装容器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ソフトアイスクリーム類に装填し使用する逆円錐形又は逆円錐柱形の包装容器に、穴の開いたリングを設けたもので、リングの穴を通して装填するだけで溶けた液を受け止める形状に変形し、手や衣服が汚れない包装容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ソフトアイスクリーム類に装填し使用する包装容器は図2に示す通り、逆円錐形又は逆円錐柱形のものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、以上の技術によれば、ソフトアイスクリーム類が溶けて液状になり、流れ落ちて手や衣服を汚したり、食用のコーン等から外側にはみ出たソフトアイスクリーム類の一部が落下し、手や衣服を汚してしまっていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の問題を解決するための第一発明は、逆円錐形又は逆円錐柱形に成形された容器本体(1)と、放射状の穴(3)を設けたリング部(2)が帯でつながっており、ソフトアイスクリーム類を装填する際に放射状の穴(3)を通して装填することでリング部(2)が波状の漏斗形に変形し、溶けたソフトアイスクリーム類の液を受け止め、容器本体(1)の中へ落とし溜めることのできるソフトアイスクリーム類の包装容器である。
また、第二発明は、前記リング部(2)に設けた放射状の穴(3)に、長さの短い穴(3S)と長い穴(3L)とを複数個づつ設けることで、ソフトアイスクリーム類が重かったり強く押し込まれた場合でも、短い穴(3S)がソフトアイスクリーム類を支える役目を果たし、長い穴(3L)の先端から溶けたソフトアイスクリーム類の液を容器本体(1)へ落とすことで、全ての放射状の穴(3)の先端から液が流れ落ちにくくなることを防ぐ特徴をもったソフトアイスクリーム類の包装容器である。
【発明の効果】
【0005】
第一発明によれば、ソフトアイスクリーム類を、容器と一体構造になったリングの穴を通して装填するという非常に簡単な動作だけで、ソフトアイスクリーム類の溶けた液を効率良く集め容器の中に落とすことのできる、波打った漏斗形の受け皿ができ、溶けた液等で手や衣服を汚すことを防ぐ包装容器となる。また、第二発明によれば、装填するソフトアイスクリーム類が重かったり強く押し込まれた場合でも、溶けた液を容器本体に落とし溜めることができる包装容器となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
この包装容器の形態は、図3で示す通り紙や樹脂フィルム等の薄く柔軟なシート状の材料を用い、逆円錐形又は逆円錐柱形に成形された容器本体(1)と、放射状の穴(3)を設けたリング部(2)から構成され、容器本体(1)とリング部(2)は帯によりつながった一体構造となっており一枚のシート状の材料からつくられている。容器本体(1)の上端は波形の凹凸状になっており、図4で示す通りソフトアイスクリーム類を装填する際には、リング部(2)に設けられた放射状の穴(3)を通して装填することで、図5で示す通りリング部(2)に設けられた複数のベロ部(4)がソフトアイスクリーム類により押され、下向きに曲がりながら容器本体(1)の内側に折り込まれ、リング部(2)に漏斗状の傾斜がつき、容器本体(1)の上端に設けられた凹凸に沿うように、リング部(2)の放射状の穴(3)に近い箇所は凹形にくぼみ、ベロ(4)に近い箇所は凸形に盛り上がり、リング部(2)全体が波打った漏斗形の受け皿に変形しながら、容器本体(1)の上に被さって乗る構造である。
ソフトアイスクリーム類を食べ進むうちに、溶けて液状になったソフトアイスクリーム類の液が食用のコーン等を伝って流れ落ちたり、コーン等の外側にはみ出たソフトアイスクリーム類が、直接リング部(2)に落下するなどして一旦リング部(2)で受け止められ、波打った漏斗形に変形したリング部(2)の形状作用により次第に波のくぼんだ凹部へ集まり、放射状の穴(3)の先端から下へ落ちる構造である。容器本体(1)の円錐角度は、装填するソフトアイスクリーム類の角度よりも広く設定されており、容器本体(1)とソフトアイスクリーム類が密着することはなく、放射状の穴(3)の先端から落ちてきた液が下へ流れていく隙間と、液を溜めておく空間が確保されており、液が落ちる放射状の穴(3)の先端は、容器本体(1)の上端よりも低い位置にあり、液は容器本体(1)の内側に流れ落ち、外側へは流れ落ちない構造になっており、容器本体(1)の底部又は先端部は、溜まった液が漏れて手や衣服を汚さないよう密閉された構造になっている。
装填されたソフトアイスクリーム類は、容器本体(1)で保持されるのではなく、リング部(2)に設けられた放射状の穴(3)により支えられ、容器本体(1)の上に乗って宙吊りの状態で保持される構造であり、ソフトアイスクリーム類の重量が重ければ重いほど、もしくは装填する際に強い力で押し込めば押し込むほど、放射状の穴(3)は押し広げられ放射状の穴(3)の先端の面積が小さくなってしまい、溶けた液が流れ落ちにくくなることがあり、図6で示す通り放射状の穴(3)の長さを短い穴(3S)と、長い穴(3L)とを複数個づつ設けることで、短い穴(3S)でソフトアイスクリーム類を支える役目を果たし、影響を受けない長い穴(3L)の先端の面積は確保されることから、溶けた液は長い穴(3L)の先端からは早く下に落ち、短い穴(3S)の先端からはゆっくりと落ち、ソフトアイスクリーム類が重かったり強く押し込まれた場合でも、全ての放射状の穴(3)の先端から、溶けた液が流れ落ちにくくなることを防ぐ構造である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】従来技術を示す斜視図である。
【図3】本発明の斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す正面図である。
【図6】本発明の一部分の正面図である。
【符号の説明】
【0008】
1 容器本体
2 リング部
3 放射状の穴
3S 短い穴
3L 長い穴
4 ベロ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
逆円錐形又は逆円錐柱形に成形された容器本体(1)と、放射状の穴(3)を設けたリング部(2)が帯でつながっており、ソフトアイスクリーム類を装填する際に放射状の穴(3)を通して装填することでリング部(2)が漏斗形に変形し、溶けたソフトアイスクリーム類の液を受け止め、容器本体(1)の中へ落とし溜めることのできる、ソフトアイスクリーム類の包装容器。
【請求項2】
前記リング部(2)に設けた放射状の穴(3)に、長さの短い穴(3S)と長い穴(3L)とを複数個づつ設けることで、ソフトアイスクリーム類が重かったり強く押し込まれた場合でも、短い穴(3S)がソフトアイスクリーム類を支える役目を果たし、長い穴(3L)の先端から溶けたソフトアイスクリーム類の液を容器本体(1)へ落とすことで、全ての放射状の穴(3)の先端から液が流れ落ちにくくなることを防ぐ特徴を備えた請求項1記載のソフトアイスクリーム類の包装容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−189388(P2008−189388A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−57807(P2007−57807)
【出願日】平成19年2月7日(2007.2.7)
【出願人】(501456618)中日包材株式会社 (1)
【Fターム(参考)】