説明

ソーラーセル機器類の表示板

【課題】金属表示板と同様の金属感や、色彩が得られ、しかも、立体的で独特なデザインで、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れることが可能で、開口部が同じ面積であっても、採光面積が広く、発電効率に優れ、充電時間が短く、しかも、開口部の面積をできるだけ狭くすることができ、金属部分を広くでき、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れることが可能な表示板を提供する。
【解決手段】ソーラーセル機器類のソーラー発電装置の上方に配置される表示板であって、ソーラー発電装置の視認側に配置され、光透過性の材料から構成される下板部材と、下板部材の視認側に、下板部材と一定間隔離間するように配置された上板部材とを備え、上板部材には、少なくとも1つの開口部が形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備えたソーラー時計、卓上計算機、自動車、飛行機の計器パネル、携帯電話などのモバイル機器などのなどのソーラーセル機器類に用いられ、ソーラー発電装置の上方に配置される表示板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ソーラーセル機器、特に、時計においては、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備え、このソーラー発電装置が発電した電力によって駆動されるソーラー時計が市場を大きく占めるようになっている。
【0003】
このようなソーラー時計用の表示板(文字板)では、受光した光を透過させて、その下面側に配設したソーラー発電装置に発電機能を起こさせるように構成されている。
従って、ソーラー時計用の表示板は、少なくともソーラー発電装置の発電に寄与する波長域の外部の光を透過して、ソーラー発電装置に起電力を付与するため、ある程度の光の透過性が要求され、透光性である必要がある。
【0004】
このため、ソーラー時計用の表示板を構成する基板は、例えば、合成樹脂、紙、布などの軟質材料や、ガラスなどのセラミックに代表される脆性材料によって、透明または半透明の部品として製造されている。
【0005】
しかしながら、従来技術における表示板は、金属表示板と同様の金属感や、色彩は得られず、高級感のある外観品質を有する表示板を得ることが困難であった。特に、従来技術における表示板は、金属独特の金属感が得られず、デザインバリエーションに乏しいという問題があった。
【0006】
このため、特許文献1(実開昭51−079364号公報)では、リング部材に時刻を表示する略字素子を一体的に所定位置に固定し、これを文字板本体の表面に固着することによって、立体的な意匠効果を有する表示板が提案されている。
【0007】
また、特許文献2(実開平7−2990号公報)では、複数枚の透明な構成板を間隙を有するように、前後方向にスペーサを介して配置して、これらのそれぞれの構成板に、文字等の時刻表示を表示することによって、時刻表示を立体的に視覚することができるように構成した表示板が開示されている。
【0008】
しかしながら、これらの特許文献1、特許文献2の表示板は、いずれもソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備え、このソーラー発電装置が発電した電力によって駆動されるソーラー時計を目的としたものではなく、ソーラー発電装置に起電力を付与することができない構成のものである。
【0009】
また、これらの特許文献1、特許文献2の表示板は、ある程度、立体感があるデザインとなっているが、金属感、色彩、高級感のある斬新なデザインの表示板を得るにはまだまだ十分でなかった。
【0010】
このため、特許文献3(特開昭52−123270号公報)、特許文献4(特開2006−275581号公報)などにおいては、表示板に開口部を設けることによって、この開口部を介して、下方のソーラー発電装置に光が入射できるように構成した表示板が開示
されている。
【0011】
例えば、特許文献4では、開口部を有する模様を施した金属材料からなる上板と、この上板の開口部に対応する開口部を有する金属材料からなる下板と、光透過性を有するプラスチック板とを備え、これらの上板、下板及びプラスチック板を積層して構成することによって、この開口部を介して、外部の光を入射するようにして、ソーラー発電装置に起電力を付与するように構成されている。
【特許文献1】実開昭51−079364号公報
【特許文献2】実開平7−2990号公報
【特許文献3】特開昭52−123270号公報
【特許文献4】特開2006−275581号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献4の表示板においては、開口部を介して、外部の光を入射するようにして、ソーラー発電装置に起電力を付与することができるが、これらの上板、下板及びプラスチック板を積層した構造である。
【0013】
従って、図21の矢印に示したように、外部からの光が、表示板100の上板102の開口部104と、下板106の開口部108を介して、ソーラー発電装置110入射する採光面積は、これらの開口部104、108の大きさに限定されることになり、その結果、発電効率が限定されてしまうことになり、充電時間が長くかかってしまうことになる。
【0014】
従って、発電効率を上昇しようとすると、これらの開口部104、108の面積が大きくなって、残りの金属部分が小さくなってしまい、金属感や高級感が損なわれてしまうことになる。
【0015】
また、特許文献4の表示板においては、単に、上板、下板及びプラスチック板を積層した構造であるので、立体感に乏しく、金属感、色彩、高級感のある斬新なデザインの表示板を得るにはまだまだ十分でなかった。
【0016】
本発明は、このような現状に鑑み、金属表示板と同様の金属感や、色彩が得られ、しかも、立体的で独特なデザインで、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れることが可能な表示板を提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明は、開口部が同じ面積であっても、採光面積が広く、発電効率に優れ、充電時間が短く、しかも、開口部の面積をできるだけ狭くすることができ、金属部分を広くでき、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れることが可能な表示板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の表示板は、
ソーラーセル機器類のソーラー発電装置の上方に配置される表示板であって、
前記ソーラー発電装置の視認側に配置され、光透過性の下板部材と、
前記下板部材の視認側に、少なくとも一部が下板部材と離間するように配置された上板部材とを備え、
前記上板部材には、下板部材と離間した領域を含む少なくとも1つの開口部が形成されていることを特徴とする。
【0019】
このように構成することによって、上板部材に形成された、下板部材と離間した領域を含む開口部を介して、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に外部の光が入射することができる。
【0020】
この際、上板部材が、下板部材と一定間隔離間するように配置されているので、上板部材に形成された、下板部材と離間した領域を含む開口部を介して、下板部材、すなわち、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に入射する光が、斜めに入射することができるので、ソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部の面積よりも大きくなる。
【0021】
従って、開口部が同じ面積であっても、採光面積が広く、発電効率に優れ、充電時間が短くなる。しかも、開口部の面積をできるだけ狭くすることができるので、上板部材のその他の部分である、例えば、金属部分を広くでき、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図ることが可能な表示板を提供することができる。
【0022】
また、上板部材が、下板部材と一定間隔離間するように配置されているので、立体的で独特なデザインで、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れることが可能である。
【0023】
この場合、下板部材としては、軟質材料、あるいは脆性材料より成る透光性基板から構成されているのが、例えば、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備えたソーラー時計、ソーラー発電装置を使った卓上計算機などのソーラーセル機器類に用いられ、ソーラー発電装置の上方に配置される表示板として用いる場合には、受光した光を透過させて、その下面側に配設したソーラー発電装置に発電機能を起こさせるためには望ましい。
【0024】
また、表示板を構成する下板部材の厚さとしては、30μm〜1000μmであるのが望ましく、厚さがこのような範囲にあれば、例えば、腕時計用の表示板として用いる場合に、時計を薄くするために、下板部材の厚さを薄くしても機械的強度が低下することなく、加工することができる。また、下板部材の厚さが厚すぎて、時計の針が揺動することなく、正確な時間を指示することができるとともに、時計自体の厚さをコンパクトにすることができる。
【0025】
さらに、下板部材の厚さがこのような範囲にあれば、例えば、ソーラー時計用表示板などのソーラー機器類の表示板として用いた場合にも、光透過率が低下することなく、発電に寄与することができ、機器類の駆動力などを確保することができるとともに、表示板の下方に配置されたソーラーセルの境界線である十字線や、濃紫色を消し去り、ソーラーセルの色調が視認されないようにすることができる。
【0026】
なお、下板部材は、上記の軟質材料、脆性材料を平面的、または多層に組み合わせて形成したものであっても良い。
さらに、下板部材を構成する軟質材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、合成樹脂、紙、布などを用いることができる。また、下板部材を構成する脆性材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、七宝、ガラスなどのセラミック、白蝶貝などの貝などを用いることができる。
【0027】
また、下板部材の表面に、例えば、熱CVD、プラズマCVD、レーザーCVDなどの化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、またはイオンプレーティングなどのドライメッキ処理、溶射など、さらには、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法で、非常に薄い金属膜や塗装膜を形成しても良い。
【0028】
なお、ここで「光透過性」とは、ソーラー発電装置へ外光を透過させることができる性質を意味し、透明であることに限定されない。この意味を充足できる限り、「光透過性」とは、単一の材料から成るとは限らない。例えば、下板部材が光透過性である限り、下板部材の一部に金属のような光不透過性の材料が含まれても良い。
【0029】
また、上板部材に形成された開口部の形状、サイズ、個数、配置位置としては、特に限定されるものではなく、デザインなどに応じて、例えば、円形状、楕円形状、矩形状など様々な形状、サイズ、個数、配置位置を選択することができる。
【0030】
また、本発明の表示板は、前記上板部材が、光不透過性材料、光透過性材料、またはこれらの組み合わせからなる材料から構成されていることを特徴とする。
すなわち、上板部材としては、光不透過性材料から構成することができ、例えば、強度を考慮すれば、硬質材料、あるいは延性材料、特に金属製とするのが望ましく、例えば、金、銀、銅、黄銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、チタン、またはこれらの合金などが採用される。また、例えば、チタン合金、ステンレススチール、タンタルカーバイドなどが採用されてもよい。
【0031】
このような金属製であれば、金属感が得られ、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れることが可能である。
また、上板部材としては、光透過性材料から構成することができ、上記の下板部材と同様な軟質材料、脆性材料を採用することができ、これらの軟質材料、脆性材料を平面的、または多層に組み合わせて形成したものであっても良い。
【0032】
さらに、上板部材としては、上記の光不透過性材料、光透過性材料を組み合わせて、例えば、平面的、または多層に組み合わせて形成したものであっても良い。
また、上板部材の表面に、例えば、熱CVD、プラズマCVD、レーザーCVDなどの化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、またはイオンプレーティングなどのドライメッキ処理、溶射など、さらには、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法で、非常に薄い金属膜や塗装膜を形成しても良い。
【0033】
さらに、上板部材の厚さとしては、30μm〜1000μmであるのが望ましく、厚さがこのような範囲にあれば、例えば、腕時計用の表示板として用いる場合に、時計を薄くするために、上板部材の厚さを薄くしても機械的強度が低下することなく、加工することができる。また、上板部材の厚さが厚すぎて、時計の針が揺動することなく、正確な時間を指示することができるとともに、時計自体の厚さをコンパクトにすることができる。
【0034】
また、上板部材の色調としては、特に限定されるものではなく、下板部材と同色色調のもの、異色色調のものを適宜選択することができる。
さらに、例えば、上板部材、下板部材に、ダイヤなどの宝石、貴石などの輝石、装飾石などからなる宝飾が設けられていても良く、さらに高級感、装飾性に優れた表示板を提供することができる。
【0035】
また、上板部材は、透光性の素材に光を透しにくい、あるいは透さない膜を被覆したものであってもよい。
また、本発明の表示板は、前記上板部材が、下板部材に対して平行に配置されていることを特徴とする。
【0036】
このように構成することによって、上板部材が、下板部材に対して平行に配置されてい
れば、上板部材に形成された開口部を介して、下板部材、すなわち、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に入射する光が、開口部に対して、一定の採光面積で斜めに入射することになり、ソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部の面積よりも一定の割合で大きくなり、一定の発電効率を得ることができる。
【0037】
また、本発明の表示板は、前記上板部材が、下板部材に対して傾斜するように配置されていることを特徴とする。
このように上板部材が、下板部材に対して傾斜するように配置されているので、傾斜した上板部材に形成された開口部を介して、下板部材、すなわち、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部の面積よりもさらに大きくなり、発電効率がさらに向上する。
【0038】
また、本発明の表示板は、前記上板部材が、下板部材に対して、視認側に膨出する部分を有することを特徴とする。
このように上板部材が、下板部材に対して、視認側に膨出する部分を有するので、傾斜した膨出部分に形成された開口部が傾斜した状態になっており、この開口部を介して、下板部材、すなわち、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部の面積よりもさらに大きくなり、発電効率がさらに向上する。
【0039】
しかも、このような上板部材の視認側に膨出する部分の傾斜した膨出部分に形成された開口部を介して、例えば、下板部材、下板部材に形成した指標部、針軸などの部分を外部から立体的に視認することができるので、立体的で、斬新で、かつ高級感に溢れる外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れる表示板を提供することが可能である。
【0040】
なお、この場合、視認側に膨出する部分は、例えば、後述するように、中心部分に向かってより大きく膨出する、いわゆるドーム形状とすることもできるが、その形状、配置位置、数、膨出高さなどは特に限定されるものではなく、例えば、部分的に複数の部分を膨出することによって、さらに、立体的に斬新なデザインの表示板を提供することができる。
【0041】
また、本発明の表示板は、前記膨出部分が、上板部材の外周部分から、中心部分に向かってドーム形状に膨出するように形成されていることを特徴とする。
このように、中心部分に向かってより大きく膨出する、いわゆるドーム形状とすることによって、傾斜した膨出部分に形成された開口部が傾斜した状態になっており、この開口部を介して、下板部材、すなわち、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部の面積よりもさらに大きくなり、発電効率がさらに向上する。
【0042】
しかも、このような上板部材の視認側に膨出する部分の傾斜した膨出部分に形成された開口部を介して、例えば、中心部分に位置する下板部材、下板部材に形成した指標部、針軸などの部分までを外部から立体的に視認することができるので、斬新な立体的で高級感に溢れる外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れる表示板を提供することが可能である。
【0043】
また、本発明の表示板は、前記上板部材の視認側に、第1の指標部が配置されるように構成されていることを特徴とする。
すなわち、上板部材の視認側に、第1の指標部として、例えば、時針、分針、日付針、クロノグラフ秒針などを配置することができ、上板部材に遮られることなく、これらの第1の指標部が示す指標情報を視認することができる。
【0044】
なお、この場合、第1の指標部としては、特に限定されるものではなく、上記以外にも
、例えば、充電量表示針、クロノグラフ時針、クロノグラフ分針、秒針、月齢表示部などとすることもできる。
【0045】
また、本発明の表示板は、前記下板部材の視認側に、第2の指標部が配置されるように構成されていることを特徴とする。
すなわち、下板部材の視認側に、第2の指標部として、例えば、充電量表示針、クロノグラフ時針、クロノグラフ分針、秒針、月齢表示部などを配置することができ、上板部材に形成された開口部を介して、これらの第2の指標部が示す指標情報を視認することができる。
【0046】
なお、この場合、第2の指標部としては、特に限定されるものではなく、上記以外にも、例えば、時針、分針、日付針などとすることもできる。
また、本発明の表示板は、前記上板部材の開口部が、下板部材に形成された第2の指標部に対応するように形成されていることを特徴とする。
【0047】
このように上板部材の開口部が、下板部材に形成された第2の指標部に対応するように、例えば、開口部の形状、サイズ、個数、配置位置に応じて、上板部材の開口部として、例えば、円形状、楕円形状、矩形状など様々な形状、サイズ、個数、配置位置を選択することができる。
【0048】
このように構成することによって、第2の指標部に対応するように形成された上板部材の開口部を介して、下板部材に形成された第2の指標部が示す指標情報を確実に視認することができる。
【0049】
また、本発明の表示板は、前記上板部材と下板部材とが、接合層を介して、固定されていることを特徴とする。
このように、上板部材と下板部材とが、接合層を介して、固定されていれば、上板部材と下板部材とがずれることがなく、上板部材と下板部材とを一定間隔離間して固定できる。
【0050】
このため、上板部材に形成された開口部を介して、下板部材、すなわち、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に入射する光が、開口部に対して、一定の採光面積で斜めに入射することになり、ソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部の面積よりも一定の割合で大きくなり、一定の発電効率を得ることができる。
【0051】
また、上板部材と下板部材とが、接合層を介して、固定するので、械的強度が低下することなく固定することができ、また、この固定により、時計の針が揺動することなく、正確な時間を指示することができる。
【0052】
また、本発明の表示板は、前記接合層が、接着剤、粘着剤、接合テープから選択した少なくとも一つの接合層から構成されていることを特徴とする。
このように前記上板部材と下板部材とが、接着剤、粘着剤、接合テープから選択した少なくとも一つの接合層を介して、固定されているので、上板部材と下板部材とを一体的に強固に固定でき、全体として表示板を構成することができる。
【0053】
また、本発明の表示板は、前記上板部材が、下板部材に立設した支柱部材によって、下板部材と一定間隔離間するように配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、下板部材に立設した支柱部材によって、上板部材が、下板部材と一定間隔離間するので、上板部材に形成された開口部を介して、下板部材、すなわち、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に入射する光が、開口部に対して
、一定の採光面積で斜めに入射することになり、ソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部の面積よりも一定の割合で大きくなり、一定の発電効率を得ることができる。
【0054】
なお、この場合、支柱部材の形状、サイズ、個数、配置位置としては、特に限定されるものではなく、デザインなどに応じて、例えば、円柱形状、楕円柱形状、矩形柱状など様々な形状、サイズ、個数、配置位置を選択することができる。
【0055】
また、本発明の表示板は、
前記支柱部材の少なくとも一方の端部に、フランジ部分が形成され、
前記上板部材と下板部材の少なくとも一方にフランジ収容凹部が形成され、
前記フランジ部分を、フランジ収容凹部に嵌合することによって、上板部材が、下板部材と一定間隔離間するように配置されていることを特徴とする。
【0056】
このように構成することによって、支柱部材の少なくとも一方の端部に形成されたフランジ部分を、上板部材と下板部材の少なくとも一方に形成されたフランジ収容凹部に嵌合するだけで、上板部材と下板部材とがずれることがなく、上板部材と下板部材とを一定間隔離間して強固に固定できる。
【0057】
このため、上板部材に形成された開口部を介して、下板部材、すなわち、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に入射する光が、開口部に対して、一定の採光面積で斜めに入射することになり、ソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部の面積よりも一定の割合で大きくなり、一定の発電効率を得ることができる。
【0058】
また、上板部材と下板部材とが、フランジ部分を、フランジ収容凹部に嵌合することによって、固定するように構成したので、械的強度が低下することなく、強固に固定でき、しかも、加工が容易で、さらに、この強固な固定によって、時計の針が揺動することなく、正確な時間を指示することができる。
【0059】
この場合、フランジ部分、フランジ収容凹部の形状、厚さ、深さなどは、特に限定されるものではなく、例えば、円形状、三角形状、四角形状、星型など様々な形状のフランジ部分、フランジ収容凹部を選択することができる。
【0060】
また、本発明の表示板は、前記上板部材が、圧入、カシメ、リベット留め、ロー付け、溶接から選択した少なくとも一つの手段によって支柱部材により、下板部材に固定されていることを特徴とする。
【0061】
このように上板部材が、圧入、カシメ、リベット留め、ロー付け、溶接から選択した少なくとも一つの手段によって、下板部材に固定されているので、支柱部材を介して、上板部材を、簡単にしかも強固に下板部材に固定することができる。
【0062】
また、本発明の表示板は、前記上板部材の視認側に、表示リング部材が配置されていることを特徴とする。
このように、上板部材の視認側に、表示リング部材を配置することによって、より立体的なデザインとなり、装飾性に優れ、立体的で、斬新で、かつ高級感に溢れる外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れる表示板を提供することが可能である。
【0063】
また、表示リング部材に、例えば、時針、分針、日付針、クロノグラフ秒針、充電量表示針、クロノグラフ時針、クロノグラフ分針、秒針、月齢表示部、ロゴマークなど示す指標情報を表示する表示部分を設けることによって、これらの指標情報を確実に視認することができる。
【0064】
また、本発明の表示板は、前記表示リング部材が、下板部材に立設した支柱部材によって、下板部材と一定間隔離間するように配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、下板部材に立設した支柱部材によって、表示リング部材が、下板部材と一定間隔離間するように確実に配置することができる。
【0065】
この場合、支柱部材としては、前述したような上板部材を下板部材と一定間隔離間するように固定する支柱部材を用いてもよく、また、別の支柱部材を用いてもよい。
また、本発明の表示板は、前記上板部材には、支柱部材用開口部が形成され、支柱部材用開口部に支柱部材を挿通することによって、表示リング部材が、上板部材と一定間隔離間するように配置されていることを特徴とする。
【0066】
このように構成することによって、上板部材に形成された支柱部材用開口部70に支柱部材を挿通することによって、表示リング部材を、上板部材と一定間隔離間するように確実に配置することができる。
【0067】
また、本発明の表示板は、
前記支柱部材の少なくとも一方の端部に、フランジ部分が形成され、
前記表示リング部材と下板部材の少なくとも一方にフランジ収容凹部が形成され、
前記フランジ部分を、フランジ収容凹部に嵌合することによって、表示リング部材が、下板部材と一定間隔離間するように配置されていることを特徴とする。
【0068】
このように構成することによって、支柱部材の少なくとも一方の端部に形成されたフランジ部分を、表示リング部材と下板部材の少なくとも一方に形成されたフランジ収容凹部に嵌合するだけで、表示リング部材と下板部材とがずれることがなく、表示リング部材と下板部材とを一定間隔離間して強固に固定できる。
【0069】
また、表示リング部材と下板部材とが、フランジ部分を、フランジ収容凹部に嵌合することによって、固定するように構成したので、機械的強度が低下することなく、強固に固定でき、しかも、加工が容易である。
【0070】
この場合、フランジ部分、フランジ収容凹部の形状、厚さ、深さなどは、特に限定されるものではなく、例えば、円形状、三角形状、四角形状、星型など様々な形状のフランジ部分、フランジ収容凹部を選択することができる。
【0071】
また、本発明の表示板は、前記表示リング部材が、圧入、カシメ、リベット留め、ロー付け、溶接から選択した少なくとも一つの手段によって支柱部材により、下板部材に固定されていることを特徴とする。
【0072】
このように表示リング部材が、圧入、カシメ、リベット留め、ロー付け、溶接から選択した少なくとも一つの手段によって、下板部材に固定されているので、支柱部材を介して、表示リング部材を、簡単にしかも強固に下板部材に固定することができる。
【0073】
また、本発明のソーラーセル機器類は、前述のいずれかに記載の表示板を備えたことを特徴とする。
また、本発明のソーラーセル機器類は、前記ソーラーセル機器類が、ソーラー時計であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0074】
本発明によれば、上板部材に形成された開口部を介して、下板部材の下方に位置するソ
ーラー発電装置に外部の光が入射することができる。
この際、上板部材が、下板部材と一定間隔離間するように配置されているので、上板部材に形成された開口部を介して、下板部材、すなわち、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に入射する光が、斜めに入射することができるので、ソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部の面積よりも大きくなる。
【0075】
従って、開口部が同じ面積であっても、採光面積が広く、発電効率に優れ、充電時間が短くなる。しかも、開口部の面積をできるだけ狭くすることができるので、上板部材のその他の部分である、例えば、金属部分を広くでき、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図ることが可能な表示板を提供することができる。
【0076】
また、上板部材が、下板部材と一定間隔離間するように配置されているので、立体的で独特なデザインで、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れることが可能である。
【0077】
また、本発明によれば、上板部材が、下板部材に対して、例えば、中心部分に向かってより大きく膨出する、いわゆるドーム形状のような、視認側に膨出する部分を有するので、傾斜した膨出部分に形成された開口部が傾斜した状態になっており、この開口部を介して、下板部材、すなわち、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部の面積よりもさらに大きくなり、発電効率がさらに向上する。
【0078】
しかも、このような上板部材の視認側に膨出する部分の傾斜した膨出部分に形成された開口部を介して、例えば、下板部材、下板部材に形成した指標部、針軸などの部分を外部から立体的に視認することができるので、立体的で、斬新で、かつ高級感に溢れる外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れる表示板を提供することが可能である。
【0079】
また、本発明によれば、支柱部材の少なくとも一方の端部に形成されたフランジ部分を、上板部材と下板部材の少なくとも一方に形成されたフランジ収容凹部に嵌合するだけで、上板部材と下板部材とがずれることがなく、上板部材と下板部材とを一定間隔離間して強固に固定できる。
【0080】
このため、上板部材に形成された開口部を介して、下板部材、すなわち、下板部材の下方に位置するソーラー発電装置に入射する光が、開口部に対して、一定の採光面積で斜めに入射することになり、ソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部の面積よりも一定の割合で大きくなり、一定の発電効率を得ることができる。
【0081】
また、上板部材と下板部材とが、フランジ部分を、フランジ収容凹部に嵌合することによって、固定するように構成したので、械的強度が低下することなく、強固に固定でき、しかも、加工が容易で、さらに、この強固な固定によって、時計の針が揺動することなく、正確な時間を指示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0082】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の表示板を、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備えたソーラー腕時計に組み込んだ状態を説明するソーラー腕時計の正面図、図2は、図1のソーラー腕時計の断面図、図3は、図1のソーラー腕時計の表示板部分の正面図、図4は、図1のソーラー腕時計の表示板部分の斜視図、図5は、図1のソーラー腕時計の表示板部分の側面図、図6は、図1のソーラー腕時計の表示板部分の部分拡大断面図である。
【0083】
図1〜図2において、符号10は、全体で本発明の表示板を組み込んだソーラー腕時計を示している。
なお、本発明で言う「ソーラー腕時計」とは、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備え、このソーラー発電装置が発電した電力によって駆動される時計である。
【0084】
図1〜図2に示したようにソーラー腕時計10は、ハウジング12を備えている。
このハウジング12は、例えば、金属製、合成樹脂製、セラミック製の略円筒形状の枠体を構成する時計ケース14と、時計ケース14の内部に配置された中枠部材15と、時計ケース14の下面開口部を覆うように密封状態で装着される金属製の裏蓋16と、この時計ケースの上面開口部を覆うように、密封状態で装着される風防(ガラス)18とを備えている。
【0085】
なお、ハウジング12は、このように裏蓋16を有する場合の他、裏蓋16と時計ケース14とが一体になった時計ケース14である場合、裏蓋16もガラスである場合など、様々な場合を含むものである。
【0086】
このハウジング12内には、時計駆動部を構成するムーブメント20と、このムーブメント20の上面に配置され、ムーブメント20を光の起電力によって駆動するためのソーラーセルを備えたソーラー発電装置22を備えている。
【0087】
また、このソーラー発電装置22の上面には、ソーラーセルの発電に寄与する波長の外光を、少なくともムーブメント20の駆動に足るだけ透過させる透光機能を有する表示板24を備えている。
【0088】
さらに、図1に示したように、時計ケース14は、外方に突出する2組のバンド取り付け部28を備えており、これらのバンド取り付け部28にはそれぞれ、互いに対向するように、一定間隔離間して配置され、時計ケース14より延設された脚部30を備えている。
【0089】
そして、これらの脚部30のそれぞれの間に、腕時計のバンド11が、それぞれ連結されている。
この表示板24は、図1〜図6に示したように、ソーラー発電装置22の視認側に配置され、外部からの光を透過可能な光透過性の材料から構成される略平板形状の下板部材32を備えている。
【0090】
また、下板部材32の視認側には、下板部材32と一定間隔離間するように、配置された略平板形状の上板部材34を備えている。そして、図4、図6に示したように、上板部材34には、少なくとも1つの開口部36が形成されている。
【0091】
このように構成することによって、図6の矢印で示したように、外部のいろいろな角度から入射する光が、上板部材34に形成された開口部36を介して、下板部材32の下方に位置するソーラー発電装置22に外部の光が入射することができる。
【0092】
この際、図6に示したように、上板部材34が、下板部材32と一定間隔離間(間隙S1)するように配置されているので、上板部材34に形成された開口部36を介して、下板部材32、すなわち、下板部材32の下方に位置するソーラー発電装置22に入射する光が、斜めに入射することができるので、ソーラー発電装置22に入射する採光面積(L1)が、開口部36の面積(L2)よりも大きくなる。
【0093】
従って、開口部36が同じ面積であっても、採光面積が広く、発電効率に優れ、充電時間が短くなる。しかも、開口部36の面積をできるだけ狭くすることができるので、上板部材34のその他の部分である、例えば、金属部分を広くでき、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図ることが可能な表示板を提供することができる。
【0094】
また、上板部材34が、下板部材32と一定間隔離間するように配置されているので、立体的で独特なデザインで、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れることが可能である。
【0095】
この場合、上板部材34と下板部材32との間の距離(間隙S1)としては、特に限定されるものではなく、ソーラー腕時計10のハウジング12の厚さ、デザインなどに応じて、適宜変更することが可能である。
【0096】
なお、この場合、下板部材32としては、軟質材料、あるいは脆性材料より成る透光性基板から構成されているのが、例えば、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備えたソーラー時計、ソーラー発電装置を使った卓上計算機などのソーラーセル機器類に用いられ、ソーラー発電装置の上方に配置される表示板として用いる場合には、受光した光を透過させて、その下面側に配設したソーラー発電装置に発電機能を起こさせるためには望ましい。
【0097】
また、表示板を構成する下板部材32の厚さとしては、30μm〜1000μmであるのが望ましく、厚さがこのような範囲にあれば、例えば、腕時計用の表示板として用いる場合に、時計を薄くするために、下板部材32の厚さを薄くしても機械的強度が低下することなく、加工することができる。また、下板部材32の厚さが厚すぎて、時計の針が揺動することなく、正確な時間を指示することができるとともに、時計自体の厚さをコンパクトにすることができる。
【0098】
さらに、下板部材32の厚さがこのような範囲にあれば、例えば、ソーラー時計用表示板などのソーラー機器類の表示板として用いた場合にも、光透過率が低下することなく、発電に寄与することができ、機器類の駆動力などを確保することができるとともに、表示板の下方に配置されたソーラーセルの境界線である十字線や、濃紫色を消し去り、ソーラーセルの色調が視認されないようにすることができる。
【0099】
なお、下板部材32は、上記の軟質材料、脆性材料を平面的、または多層に組み合わせて形成したものであっても良い。
さらに、下板部材32を構成する軟質材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、合成樹脂、紙、布などを用いることができる。また、下板部材32を構成する脆性材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、七宝、ガラスなどのセラミック、白蝶貝などの貝などを用いることができる。
【0100】
また、下板部材32の表面に、例えば、熱CVD、プラズマCVD、レーザーCVDなどの化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、またはイオンプレーティングなどのドライメッキ処理、溶射など、さらには、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法で、非常に薄い金属膜や塗装膜を形成しても良い。
【0101】
なお、ここで「光透過性」とは、ソーラー発電装置へ外光を透過させることができる性質を意味し、透明であることに限定されない。この意味を充足できる限り、「光透過性」とは、単一の材料から成るとは限らない。例えば、下板部材32が光透過性である限り、
下板部材32の一部に金属のような光不透過性の材料が含まれても良い。
【0102】
また、上板部材34に形成された開口部の形状、サイズ、個数、配置位置としては、特に限定されるものではなく、デザインなどに応じて、例えば、円形状、楕円形状、矩形状など様々な形状、サイズ、個数、配置位置を選択することができる。
【0103】
また、上板部材34としては、光不透過性材料、光透過性材料、またはこれらの組み合わせからなる材料から構成することができる。
すなわち、上板部材34としては、光不透過性材料から構成することができ、例えば、強度を考慮すれば、硬質材料、あるいは延性材料、特に金属製とするのが望ましく、例えば、金、銀、銅、黄銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、チタン、またはこれらの合金などが採用される。また、例えば、チタン合金、ステンレススチール、タンタルカーバイドなどが採用されてもよい。
【0104】
このような金属製であれば、金属感が得られ、高級感のある外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れることが可能である。
また、上板部材34としては、光透過性材料から構成することができ、上記の下板部材32と同様な軟質材料、脆性材料を採用することができ、これらの軟質材料、脆性材料を平面的、または多層に組み合わせて形成したものであっても良い。
【0105】
さらに、上板部材34としては、上記の光不透過性材料、光透過性材料を組み合わせて、例えば、平面的、または多層に組み合わせて形成したものであっても良い。
また、上板部材34の表面に、例えば、熱CVD、プラズマCVD、レーザーCVDなどの化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、またはイオンプレーティングなどのドライメッキ処理、溶射など、さらには、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法で、非常に薄い金属膜や塗装膜を形成しても良い。
【0106】
さらに、上板部材34の厚さとしては、30μm〜1000μmであるのが望ましく、厚さがこのような範囲にあれば、例えば、腕時計用の表示板として用いる場合に、時計を薄くするために、上板部材34の厚さを薄くしても機械的強度が低下することなく、加工することができる。また、上板部材34の厚さが厚すぎて、時計の針が揺動することなく、正確な時間を指示することができるとともに、時計自体の厚さをコンパクトにすることができる。
【0107】
また、上板部材34の色調としては、特に限定されるものではなく、下板部材32と同色色調のもの、異色色調のものを適宜選択することができる。
さらに、例えば、上板部材34、下板部材32に、ダイヤなどの宝石、貴石などの輝石、装飾石などからなる宝飾が設けられていても良く、さらに高級感、装飾性に優れた表示板を提供することができる。
【0108】
また、上板部材34は、透光性の素材に光を透しにくい、あるいは透さない膜を被覆したものであってもよい。
また、この実施例の表示板24では、上板部材34が、下板部材32に対して平行に配置されている。
【0109】
このように構成することによって、上板部材34が、下板部材32に対して平行に配置されていれば、図6に示したように、上板部材34に形成された開口部36を介して、下板部材32、すなわち、下板部材32の下方に位置するソーラー発電装置22に入射する光が、開口部36に対して、一定の採光面積で斜めに入射することになり、ソーラー発電
装置22に入射する採光面積が、開口部36の面積よりも一定の割合で大きくなり、一定の発電効率を得ることができる。
【0110】
なお、この実施例の表示板24では、上板部材34が、下板部材32に対して平行に配置したが、図示しないが、上板部材34が、下板部材32に対して傾斜するように配置することもできる。
【0111】
このように上板部材34が、下板部材32に対して傾斜するように配置されているので、傾斜した上板部材34に形成された開口部36を介して、下板部材32、すなわち、下板部材32の下方に位置するソーラー発電装置22に入射する採光面積が、開口部36の面積よりもさらに大きくなり、発電効率がさらに向上する。
【0112】
また、この実施例の表示板24では、上板部材34の視認側に、第1の指標部が配置されるように構成されている。
すなわち、ムーブメント20より突出して、ソーラー発電装置22と表示板24とを貫通する針軸38には、図3に示したように、時針40と、分針42と、日付針44と、クロノグラフ秒針46が配置される。これらの時針40と、分針42と、日付針44と、クロノグラフ秒針46とは、表示板24の上板部材34と風防18との間に位置して時刻などの第1の指標部が示す指標情報を表示するようになっている。
【0113】
すなわち、上板部材34の視認側に、第1の指標部として、例えば、時針40と、分針42と、日付針44と、クロノグラフ秒針46などを配置することができ、上板部材34に遮られることなく、これらの第1の指標部が示す指標情報を視認することができる。
【0114】
なお、この場合、第1の指標部としては、特に限定されるものではなく、上記以外にも、例えば、充電量表示針、クロノグラフ時針、クロノグラフ分針、秒針、月齢表示部などとすることもできる。
【0115】
一方、この実施例の表示板24では、図1、図3に示したように、下板部材32の視認側に、第2の指標部が配置されるように構成されている。
すなわち、下板部材32の視認側の表面に、第2の指標部として、例えば、充電量表示針48、クロノグラフ時針50、クロノグラフ分針52、秒針54、月齢表示部56などを配置することができ、上板部材34に形成された開口部36を介して、これらの第2の指標部が示す指標情報を視認することができる。
【0116】
なお、この場合、第2の指標部としては、特に限定されるものではなく、上記以外にも、例えば、時針、分針、日付針などとすることもできる。
また、この実施例の表示板24では、図3に示したように、上板部材34の開口部36が、下板部材32に形成された第2の指標部に対応するように形成されている。
【0117】
このように上板部材34の開口部36が、下板部材32に形成された第2の指標部に対応するように、例えば、開口部36の形状、サイズ、個数、配置位置に応じて、上板部材34の開口部36として、例えば、円形状、楕円形状、矩形状など様々な形状、サイズ、個数、配置位置を選択することができるようになっている。
【0118】
このように構成することによって、第2の指標部に対応するように形成された上板部材34の開口部36を介して、下板部材32に形成された第2の指標部が示す指標情報を確実に視認することができる。
【0119】
さらに、この実施例の表示板24では、上板部材34が、下板部材32に立設した支柱
部材58によって、下板部材32と一定間隔離間するように配置されている。
すなわち、図4、図5に示したように、下板部材32に立設した4本の支柱部材58の上面に形成されたネジ孔58aに、固定ネジ60を螺合することによって、上板部材34が、下板部材32に立設した支柱部材58によって、下板部材32と一定間隔離間するように配置されている。
【0120】
このように構成することによって、下板部材32に立設した支柱部材58によって、上板部材34が、下板部材32と一定間隔離間するので、上板部材34に形成された開口部36を介して、下板部材32、すなわち、下板部材32の下方に位置するソーラー発電装置に入射する光が、開口部36に対して、一定の採光面積で斜めに入射することになり、ソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部36の面積よりも一定の割合で大きくなり、一定の発電効率を得ることができる。
【0121】
なお、この場合、支柱部材58の形状、サイズ、個数、配置位置としては、特に限定されるものではなく、デザインなどに応じて、例えば、円柱形状、楕円柱形状、矩形柱状など様々な形状、サイズ、個数、配置位置を選択することができる。
【0122】
また、この場合、この実施例では、固定ネジ60を螺合することによって、上板部材34が、下板部材32に立設した支柱部材58によって、下板部材32と一定間隔離間するように配置したが、上板部材34が、圧入、カシメ、リベット留め、ロー付け、溶接から選択した少なくとも一つの手段によって支柱部材58により、下板部材32に固定されていてもよい。
【0123】
このように上板部材34が、圧入、カシメ、リベット留め、ロー付け、溶接から選択した少なくとも一つの手段によって、下板部材32に固定されているので、支柱部材58を介して、上板部材34を、簡単にしかも強固に下板部材32に固定することができる。
【0124】
さらに、図示しないが、後述する実施例3のように、上板部材34の視認側に、表示リング部材68が配置することもできる。
【0125】
(実施例2)
図7は、本発明の表示板を、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備えたソーラー腕時計に組み込んだ状態を説明する別の実施例のソーラー腕時計の正面図、図8は、図7のソーラー腕時計の断面図、図9は、図7のソーラー腕時計の表示板部分の正面図、図10は、図7のソーラー腕時計の表示板部分の斜視図、図11は、図7のソーラー腕時計の表示板部分の部分拡大断面図である。
【0126】
この実施例の表示板24は、図1〜図6に示した表示板24と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の表示板24では、上板部材34が、下板部材32に対して、視認側に膨出する部分を有している。
【0127】
具体的には、図7〜図11に示したように、この実施例の表示板24では、膨出部分62が、上板部材34の外周部分から、中心部分に向かってドーム形状に膨出するように形成されている。
【0128】
このように、中心部分に向かってより大きく膨出する、いわゆるドーム形状とすることによって、図11の矢印で示したように、傾斜した膨出部分に形成された開口部36が傾斜した状態になっており、この開口部36を介して、下板部材32、すなわち、下板部材32の下方に位置するソーラー発電装置に入射する採光面積(L3)が、開口部36の面積
(L4)よりもさらに大きくなり、発電効率がさらに向上する。
【0129】
なお、この場合、図11に示したように、開口部36は、下板部材34と離間した領域を含むものである。すなわち、図11に示したように、下板部材34と上板部材32との接合部分である水平部分32a、34aの領域まで、開口部36が形成されていても良く、これにより採光面積が大きくなるように構成されている。
【0130】
しかも、このような上板部材34の視認側に膨出する部分の傾斜した膨出部分62に形成された開口部36を介して、例えば、中心部分に位置する下板部材32、下板部材32に形成した前述した第2の指標部、針軸38などの部分までを外部から立体的に視認することができるので、斬新な立体的で高級感に溢れる外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れる表示板を提供することが可能である。
【0131】
また、図11に示したように、中心部分に向かってドーム形状に膨出する膨出部分62の最上部までの距離(間隙S2)は、特に限定されるものではなく、ソーラー腕時計10のハウジング12の厚さ、デザインなどに応じて、適宜変更することが可能である。
【0132】
なお、この場合、視認側に膨出する部分62は、この実施例のように、中心部分に向かってより大きく膨出する、いわゆるドーム形状とすることもできるが、その形状、配置位置、数、膨出高さなどは特に限定されるものではなく、例えば、部分的に複数の部分を膨出することによって、さらに、立体的に斬新なデザインの表示板を提供することができる。
【0133】
また、この実施例の表示板24では、図11に示したように、上板部材34と下板部材32とが、上板部材34の水平部分34aと下板部材32の水平部分32aにおいて、図
示しない接合層を介して、固定されている。
【0134】
このように、上板部材34と下板部材32とが、接合層を介して、固定されていれば、上板部材34と下板部材32とがずれることがなく、上板部材34と下板部材32とを一定間隔離間して固定できる。
【0135】
このため、上板部材34に形成された開口部36を介して、下板部材32、すなわち、下板部材32の下方に位置するソーラー発電装置に入射する光が、開口部36に対して、一定の採光面積で斜めに入射することになり、ソーラー発電装置に入射する採光面積が、開口部36の面積よりも一定の割合で大きくなり、一定の発電効率を得ることができる。
【0136】
また、上板部材34と下板部材32とを、接合層を介して、固定するので、械的強度が低下することなく固定することができ、また、この固定により、時計の針が揺動することなく、正確な時間を指示することができる。
【0137】
また、この実施例の表示板24では、接合層が、接着剤、粘着剤、接合テープから選択した少なくとも一つの接合層から構成することができる。
このように、上板部材34と下板部材32とが、接着剤、粘着剤、接合テープから選択した少なくとも一つの接合層を介して、固定されているので、上板部材34と下板部材32とを一体的に強固に固定でき、全体として表示板24を構成することができる。
【0138】
なお、この実施例の表示板24では、上板部材34と下板部材32とが、上板部材34の水平部分34aと下板部材32の水平部分32aにおいて、接合層を介して、固定した
が、図示しないが、後述する実施例3のように、支柱部材58の少なくとも一方の端部に、フランジ部分64を形成するとともに、上板部材34と下板部材32の少なくとも一方
にフランジ収容凹部66を形成して、フランジ部分64を、フランジ収容凹部66に嵌合することによって、上板部材34が、下板部材32と一定間隔離間するように配置されていることを特徴とする。
【0139】
このように構成することによって、支柱部材58の少なくとも一方の端部に形成されたフランジ部分64を、上板部材34と下板部材32の少なくとも一方に形成されたフランジ収容凹部66に嵌合するだけで、上板部材34と下板部材32とがずれることがなく、上板部材34と下板部材32とを一定間隔離間して強固に固定できる。
【0140】
このため、上板部材34に形成された開口部36を介して、下板部材32、すなわち、下板部材32の下方に位置するソーラー発電装置22に入射する光が、開口部36に対して、一定の採光面積で斜めに入射することになり、ソーラー発電装置22に入射する採光面積が、開口部36の面積よりも一定の割合で大きくなり、一定の発電効率を得ることができる。
【0141】
また、上板部材34と下板部材32とが、フランジ部分64を、フランジ収容凹部66に嵌合することによって、固定するように構成したので、械的強度が低下することなく、強固に固定でき、しかも、加工が容易で、さらに、この強固な固定によって、時計の針が揺動することなく、正確な時間を指示することができる。
【0142】
(実施例3)
図12は、本発明の表示板を、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備えたソーラー腕時計に組み込んだ状態を説明する別の実施例のソーラー腕時計の正面図、図13は、図12のソーラー腕時計の断面図、図14は、図12のソーラー腕時計の表示板部分の正面図、図15は、図14のソーラー腕時計の表示板部分の斜視図、図16は、図14のソーラー腕時計の表示板部分の側面図、図17は、図14のソーラー腕時計の表示板の下板部材32と上板部材34との固定状態を説明する斜視図、図18は、図14のソーラー腕時計の表示板の下板部材32と上板部材34との固定状態を説明する分解斜視図、図19は、図14のソーラー腕時計の表示板の下板部材32と上板部材34との固定状態を説明する部分拡大斜視図、図20は、図14のソーラー腕時計の表示板の下板部材32と上板部材34との固定状態を説明する部分拡大断面図である。
【0143】
この実施例の表示板24は、図7〜図11に示した表示板24と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
また、この実施例の表示板24では、上板部材34の視認側に、表示リング部材68が配置されている。
【0144】
このように、上板部材34の視認側に、表示リング部材68を配置することによって、より立体的なデザインとなり、装飾性に優れ、立体的で、斬新で、かつ高級感に溢れる外観品質を有し、デザインバリエーションの拡大を図れる表示板を提供することが可能である。
【0145】
また、表示リング部材68に、例えば、時針、分針、日付針、クロノグラフ秒針、充電量表示針、クロノグラフ時針、クロノグラフ分針、秒針、月齢表示部、ロゴマークなど示す指標情報を表示する表示部分を設けることによって、これらの指標情報を確実に視認することができる。
【0146】
また、この実施例の表示板24では、下板部材32に立設した支柱部材58を、図17〜図20に示したように、上板部材34に形成した支柱部材用開口部70に挿通した後、固定ネジ60を、表示リング部材68の固定用開口部68aを介して、支柱部材58の上
部に形成したネジ孔58aに締め付けることによって、表示リング部材68が、下板部材32と一定間隔離間するように配置されている。
【0147】
このように構成することによって、下板部材32に立設した支柱部材58によって、表示リング部材68が、下板部材32と一定間隔離間するように確実に配置することができる。
【0148】
この場合、支柱部材58としては、前述したような上板部材34を下板部材32と一定間隔離間するように固定する支柱部材58を用いてもよく、また、別の支柱部材58を用いてもよい。
【0149】
また、この実施例の表示板24では、図15〜図20に示したように、上板部材34には、支柱部材用開口部70が形成され、支柱部材用開口部70に支柱部材58を挿通することによって、表示リング部材68が、上板部材34と一定間隔離間するように配置されている。
【0150】
このように構成することによって、上板部材34に形成された支柱部材用開口部70に支柱部材58を挿通することによって、表示リング部材68を、上板部材34と一定間隔離間するように確実に配置することができる。
【0151】
なお、この場合、図16に示したように、表示リング部材68と下板部材32との間の距離(間隙S3)は、特に限定されるものではなく、中心部分に向かってドーム形状に膨出する膨出部分62の最上部までの距離(間隙S2)と略同じ距離にするなど、ソーラー腕時計10のハウジング12の厚さ、デザインなどに応じて、適宜変更することが可能である。
【0152】
また、この実施例の表示板24では、図19、図20に示したように、支柱部材58の少なくとも一方の端部に、この実施例では、ソーラー発電装置22側に、フランジ部分64が形成され、表示リング部材68と下板部材32の少なくとも一方に、この実施例では、下板部材32側にフランジ収容凹部66が形成されている。
【0153】
そして、フランジ部分64を、フランジ収容凹部66に嵌合することによって、表示リング部材68が、下板部材32と一定間隔離間するように配置されている。
なお、この実施例の表示板24では、図19、図20に示したように、支柱部材58の一方の端部であるソーラー発電装置22側に、フランジ部分64を形成するとともに、下板部材32側にフランジ収容凹部66を形成したが、支柱部材58の視認側にフランジ部分64を形成して、上板部材34側にフランジ収容凹部66を形成することも、上記のいずれの側にも、それぞれ、フランジ部分64、フランジ収容凹部66を形成することも可能である。
【0154】
このように構成することによって、支柱部材58の少なくとも一方の端部に形成されたフランジ部分64を、表示リング部材68と下板部材32の少なくとも一方に形成されたフランジ収容凹部66に嵌合するだけで、表示リング部材68と下板部材32とがずれることがなく、表示リング部材68と下板部材32とを一定間隔離間して強固に固定できる。
【0155】
また、表示リング部材68と下板部材32とが、フランジ部分64を、フランジ収容凹部66に嵌合することによって、固定するように構成したので、機械的強度が低下することなく、強固に固定でき、しかも、加工が容易である。
【0156】
この場合、フランジ部分64、フランジ収容凹部66の形状、厚さ、深さなどは、特に限定されるものではなく、例えば、円形状、三角形状、四角形状、星型など様々な形状のフランジ部分64、フランジ収容凹部66を選択することができる。
【0157】
このため、上板部材34に形成された開口部36を介して、下板部材32、すなわち、下板部材32の下方に位置するソーラー発電装置22に入射する光が、開口部36に対して、一定の採光面積で斜めに入射することになり、ソーラー発電装置22に入射する採光面積が、開口部36の面積よりも一定の割合で大きくなり、一定の発電効率を得ることができる。
【0158】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、本発明の表示板を、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備えたソーラー腕時計に適用したが、ソーラー発電装置を使った卓上計算機などのソーラーセル機器類に用いることもできる。
【0159】
さらには、ソーラーセル機器類以外にも、例えば、時計用の表示板、卓上計算機、自動車、飛行機の計器パネル、携帯電話などのモバイル機器などの機器類の表示板としても用いることも可能であり、この場合には、下板部材32は、光透過性の基板でなくてもよいなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0160】
【図1】図1は、本発明の表示板を、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備えたソーラー腕時計に組み込んだ状態を説明するソーラー腕時計の正面図である。
【図2】図2は、図1のソーラー腕時計の断面図である。
【図3】図3は、図1のソーラー腕時計の表示板部分の正面図である。
【図4】図4は、図1のソーラー腕時計の表示板部分の斜視図である。
【図5】図5は、図1のソーラー腕時計の表示板部分の側面図である。
【図6】図6は、図1のソーラー腕時計の表示板部分の部分拡大断面図である。
【図7】図7は、本発明の表示板を、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備えたソーラー腕時計に組み込んだ状態を説明する別の実施例のソーラー腕時計の正面図である。
【図8】図8は、図7のソーラー腕時計の断面図である。
【図9】図9は、図7のソーラー腕時計の表示板部分の正面図である。
【図10】図10は、図7のソーラー腕時計の表示板部分の斜視図である。
【図11】図11は、図7のソーラー腕時計の表示板部分の部分拡大断面図である。
【図12】図12は、本発明の表示板を、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備えたソーラー腕時計に組み込んだ状態を説明する別の実施例のソーラー腕時計の正面図である。
【図13】図13は、図12のソーラー腕時計の断面図である。
【図14】図14は、図12のソーラー腕時計の表示板部分の正面図である。
【図15】図15は、図14のソーラー腕時計の表示板部分の斜視図である。
【図16】図16は、図14のソーラー腕時計の表示板部分の側面図である。
【図17】図17は、図14のソーラー腕時計の表示板の下板部材32と上板部材34との固定状態を説明する斜視図である。
【図18】図18は、図14のソーラー腕時計の表示板の下板部材32と上板部材34との固定状態を説明する分解斜視図である。
【図19】図19は、図14のソーラー腕時計の表示板の下板部材32と上板部材34との固定状態を説明する部分拡大斜視図である。
【図20】図20は、図14のソーラー腕時計の表示板の下板部材32と上板部材34との固定状態を説明する部分拡大断面図である。
【図21】図21は、従来のソーラー腕時計の表示板部分の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0161】
10 ソーラー腕時計
11 バンド
12 ハウジング
14 時計ケース
15 中枠部材
16 裏蓋
18 風防
20 ムーブメント
22 ソーラー発電装置
24 表示板
28 バンド取り付け部
30 脚部
32 下板部材
32a 水平部分
34 上板部材
34a 水平部分
36 開口部
38 針軸
40 時針
42 分針
44 日付針
46 クロノグラフ秒針
48 充電量表示針
50 クロノグラフ時針
52 クロノグラフ分針
54 秒針
56 月齢表示部
58 支柱部材
58a ネジ孔
60 固定ネジ
62 膨出部分
64 フランジ部分
66 フランジ収容凹部
68 表示リング部材
68a 固定用開口部
70 支柱部材用開口部
100 表示板
102 上板
104 開口部
106 下板
108 開口部
110 ソーラー発電装置
S1〜S3 間隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーラーセル機器類のソーラー発電装置の上方に配置される表示板であって、
前記ソーラー発電装置の視認側に配置され、光透過性の下板部材と、
前記下板部材の視認側に、少なくとも一部が下板部材と離間するように配置された上板部材とを備え、
前記上板部材には、下板部材と離間した領域を含む少なくとも1つの開口部が形成されていることを特徴とする表示板。
【請求項2】
前記上板部材が、光不透過性材料、光透過性材料、またはこれらの組み合わせからなる材料から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示板。
【請求項3】
前記上板部材が、下板部材に対して平行に配置されていることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の表示板。
【請求項4】
前記上板部材が、下板部材に対して傾斜するように配置されていることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の表示板。
【請求項5】
前記上板部材が、下板部材に対して、視認側に膨出する部分を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の表示板。
【請求項6】
前記膨出部分が、上板部材の外周部分から、中心部分に向かってドーム形状に膨出するように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の表示板。
【請求項7】
前記上板部材の視認側に、第1の指標部が配置されるように構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の表示板。
【請求項8】
前記下板部材の視認側に、第2の指標部が配置されるように構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の表示板。
【請求項9】
前記上板部材の開口部が、下板部材に形成された第2の指標部に対応するように形成されていることを特徴とする請求項8に記載の表示板。
【請求項10】
前記上板部材と下板部材とが、接合層を介して、固定されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の表示板。
【請求項11】
前記接合層が、接着剤、粘着剤、接合テープから選択した少なくとも一つの接合層から構成されていることを特徴とする請求項10に記載の表示板。
【請求項12】
前記上板部材が、下板部材に立設した支柱部材によって、下板部材と一定間隔離間するように配置されていることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の表示板。
【請求項13】
前記支柱部材の少なくとも一方の端部に、フランジ部分が形成され、
前記上板部材と下板部材の少なくとも一方にフランジ収容凹部が形成され、
前記フランジ部分を、フランジ収容凹部に嵌合することによって、上板部材が、下板部材と一定間隔離間するように配置されていることを特徴とする請求項12に記載の表示板。
【請求項14】
前記上板部材が、圧入、カシメ、リベット留め、ロー付け、溶接から選択した少なくとも一つの手段によって支柱部材により、下板部材に固定されていることを特徴とする請求
項12から13のいずれかに記載の表示板。
【請求項15】
前記上板部材の視認側に、表示リング部材が配置されていることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の表示板。
【請求項16】
前記表示リング部材が、下板部材に立設した支柱部材によって、下板部材と一定間隔離間するように配置されていることを特徴とする請求項15に記載の表示板。
【請求項17】
前記上板部材には、支柱部材用開口部が形成され、支柱部材用開口部に支柱部材を挿通することによって、表示リング部材が、上板部材と一定間隔離間するように配置されていることを特徴とする請求項16に記載の表示板。
【請求項18】
前記支柱部材の少なくとも一方の端部に、フランジ部分が形成され、
前記表示リング部材と下板部材の少なくとも一方にフランジ収容凹部が形成され、
前記フランジ部分を、フランジ収容凹部に嵌合することによって、表示リング部材が、下板部材と一定間隔離間するように配置されていることを特徴とする請求項16から17のいずれかに記載の表示板。
【請求項19】
前記表示リング部材が、圧入、カシメ、リベット留め、ロー付け、溶接から選択した少なくとも一つの手段によって支柱部材により、下板部材に固定されていることを特徴とする請求項16から18のいずれかに記載の表示板。
【請求項20】
請求項1から19のいずれかに記載の表示板を備えたことを特徴とするソーラーセル機器類。
【請求項21】
前記ソーラーセル機器類が、ソーラー時計であることを特徴とする請求項19に記載のソーラーセル機器類。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate