説明

ゾニサミドの安定医薬製剤及びそれらの製造のための方法

本発明の1つの実施態様は、造粒液体を用いてゾニサミドを湿式造粒法にかけ、安定ゾニサミド医薬組成物として造粒混合物を形成することを含んで成る、安定ゾニサミド医薬組成物を調製するための方法を対象とし、ここで、造粒液体は、精製水、アルコール及びそれらの混合物から選択される。安定ゾニサミド医薬組成物は、カプセル殻を満たすのに用いて、安定ゾニサミドカプセルを調製することができる。本発明の別の実施態様は、(i)成分を圧縮、共製粉、共微粉化及び/又は共圧縮することにより、又は成分を同様に集中的な工程にかけることにより、ゾニサミド粉末及び有効量の少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤を用いて均質混合物を形成すること;及び(ii)カプセル殻を均質混合物で満たし、安定ゾニサミド医薬カプセルを得ることを含んで成る安定ゾニサミド医薬カプセルを調製するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年1月21日付けで出願された米国特許仮出願第60/645,030号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、造粒液体を用いてゾニサミドを湿式造粒法にかけることにより調製することができる、活性成分としてゾニサミドを含んで成る安定医薬組成物、及び当該安定医薬組成物を調製する方法に関する。本発明は、ゾニサミドを含んで成る安定医薬組成物を含む安定医薬カプセル、及び当該カプセルを調製する方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
ゾニサミドは、1,2−ベンズイソオキサゾール−3−メタンスルホンアミド又は3−(スルファモイルメチル)−1,2−ベンズイソオキサゾールとして知られている。それは、カプセル中で、抗けいれん作用及び抗神経毒性作用を有する抗てんかん剤として、現在利用可能である。
【0004】
先行技術におけるゾニサミドカプセルは、ゾニサミドの粉末と適切な医薬賦形剤を混合し、その後硬カプセル殻を混合した粉末で満たし、カプセルを形成する従来の方法により調製することができる。しかし、先行技術の方法により調製されるゾニサミドカプセルは、少なくとも2つの不利益に苦しむ。第一に、先行技術のゾニサミドカプセル内の粉末は、カプセルの保管の際に塊が多くなる。第二に、塊の多い粉末の結果として、インビトロでの溶解試験により測定されるゾニサミドの放出速度は減少する。
【発明の開示】
【0005】
活性成分としてゾニサミドを含む医薬カプセルの調製における改善が必要とされている。本発明は、ゾニサミド医薬製剤を調製するための少なくとも2つの新規の方法により例示される方法により調製される、新規の安定ゾニサミドカプセルを提供することにより、先行技術のゾニサミドカプセルが直面する問題を克服する。新規の方法又は類似の方法のいずれか1つにより調製される本発明のゾニサミドカプセルは、保管の際にカプセル内で活性成分により塊が形成されず、結果として安定な溶解速度がもたらされるという点で安定である。
【0006】
本発明の1つの実施態様は、造粒液体、例えば精製水、アルコール及びそれらの混合物を用いて、ゾニサミドを湿式造粒法にかけ、安定なゾニサミド医薬組成物として造粒混合物を形成することを含んで成る方法により調製することができる、新規の安定ゾニサミド医薬組成物を提供する。安定ゾニサミド医薬組成物は、ゾニサミド及び造粒液体と混合した、1つ以上の医薬として許容される賦形剤、例えば希釈剤、結合剤、崩壊剤及び潤滑剤を含んで成ることができる。安定ゾニサミド医薬組成物は、カプセル殻を満たして、安定ゾニサミドカプセルを得るのに用いることができる。
【0007】
造粒液体を用いてゾニサミドを湿式造粒法にかけ、造粒混合物の形態の安定ゾニサミド医薬組成物を形成することを含んで成る、新規の安定ゾニサミド医薬組成物を調製する方法であって、1つ以上の医薬として許容される賦形剤、例えば希釈剤、結合剤、崩壊剤及び潤滑剤を、ゾニサミド及び造粒液体と混合することを任意に更に含んで成る前記方法は、本発明の範囲に含まれる。当該方法は、カプセル殻を、安定ゾニサミド医薬組成物で満たすことを更に含んで成ることができる。
【0008】
本発明の別の実施態様は、均質混合物で満たしたカプセル殻を含んで成る、新規の安定ゾニサミド医薬組成物であって、当該均質混合物が、ゾニサミド及び有効量の少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤、例えば医薬として許容される炭水化物、湿潤剤及び流動促進剤又はそれらの2つ以上の混合物を含んで成る、前記医薬組成物を対象とする。本発明は、新規の安定ゾニサミド医薬組成物を調製するための方法も提供し、当該方法は
(i)成分を圧縮、共製粉(co−milling)及び/又は共圧縮(co−compacting)することにより、及び/又は成分を1つ以上の同様に集中的な工程にかけることにより、成分の均質混合物を形成すること、ここで当該成分は、ゾニサミド及び有効量の少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤、例えば炭水化物、湿潤剤、流動促進剤及び/又は2つ以上のそれらの混合物を含んで成る;及び
(ii)カプセル殻を均質混合物で満たし、安定ゾニサミド医薬組成物を得ること
を含んで成る。
【0009】
或いは、均質混合物により安定なゾニサミド医薬組成物を調製するための方法において、1つ以上の医薬賦形剤を、混合物を得るための段階(i)において形成される均質混合物と混合し、その後、段階(ii)においてカプセル殻を当該混合物で満たす。ここで、「1つ以上の医薬賦形剤」は、均質混合物を得るための段階(i)で用いた少なくとも1つの医薬賦形剤と同一の又は異なる1つ以上の医薬賦形剤である。例えば、「1つ以上の医薬賦形剤」は、均質混合物中で用いる医薬として許容される湿潤剤及び/又は流動促進剤、或いは医薬として許容される湿潤剤及び/又は流動促進剤以外の医薬として許容される賦形剤であることができる。
【0010】
本発明は、安定ゾニサミド医薬組成物を含み、これは、本特許出願において説明する任意の方法により調製される安定ゾニサミド医薬カプセルの形態であることができる。
【0011】
発明の詳細な説明
本特許出願において、医薬組成物又は製剤が安定であると記載される場合、「安定」という用語は、1、2及び3ヶ月間の40℃、75%の相対湿度での加速保管条件にかけた場合に、医薬組成物又は製剤が、10%、好ましくは5%以上減少しない溶解速度を有することを意味する。好ましくは、本発明の「安定」医薬組成物又は製剤中の固形成分は、1、2及び3ヶ月間の40℃、75%の相対湿度での加速保管条件にかけた場合に、塊を形成しない。
【0012】
本発明において、溶解速度は、以下の方法論を用いて測定することができる:USP装置II(パドル)、75rpm、37℃の900mlの水、サンプリング時間45分、及びUV検出器を用いた284nmでの分析。
【0013】
本発明の医薬組成物又は製剤が、加速条件での保管において塊を形成するかは、視覚的に又はふるい試験により決定することができる。組成物又は製剤をふるい試験にかける場合、以下の手順を実施する。第一に、少なくとも99.5%の組成物又は製剤が通過することのできる最も小さい篩目(screen−mesh)を、40℃、75%の相対湿度での保管前に組成物又は製剤の試料を用いて決定する。最も小さな篩目を、以下「初期の最小の篩目」と呼ぶ。その後、前もって40℃、75%の相対湿度で1、2又は3ヶ月間保管した組成物又は製剤の別の試料を、初期の最小の篩目を用いてふるいにかける。97%超、好ましくは99%超の保管後の試料が、初期の最小の篩目を通過することができる場合に、組成物又は製剤は塊が無いと記載される。
【0014】
以下の段階を含んで成る方法により調製される安定ゾニサミド医薬組成物は、本発明の範囲に含まれる
(a)ゾニサミド粉末を、造粒液体、及び任意に、医薬として許容される希釈剤、結合剤、崩壊剤及び潤滑剤から成る群から選択される少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤と混合し、湿潤粉末混合物を形成する段階、ここで、当該造粒液体は、精製水、アルコール及びそれらの混合物から選択される;及び
(b)湿潤及び/又は乾燥粉末混合物を製粉する段階
ここで、段階(a)及び段階(b)の間、又は段階(b)の後のいずれかに乾燥段階が存在し、安定ゾニサミド医薬組成物を形成する。本発明は、安定ゾニサミド医薬組成物を調製するための方法も含む。
【0015】
本発明は、更に、段階(a)の後に、湿潤粉末混合物をふるいにかけ、任意の塊を除去又は壊し、ふるいにかけた湿潤顆粒を形成すること(ここで、ふるいにかけた湿潤顆粒は、安定ゾニサミド医薬組成物を形成する段階(b)の前又は後のいずれかにおいて乾燥にかける)を、任意に含んで成る。1つ以上の賦形剤を、乾燥顆粒に添加することができる。任意に、当該方法は、カプセル殻を安定ゾニサミド医薬組成物で満たし、安定ゾニサミドカプセルを形成することを、更に含んで成る。
【0016】
安定ゾニサミド医薬組成物を、均質混合物を経て調製する方法において、段階(i)における均質混合物中の、有効量の少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤、例えば炭水化物、湿潤剤及び/又は流動促進剤は、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が1つ以上の湿潤剤及び/又は流動促進剤を含む場合、それぞれ約0.1重量%〜約10重量%の各湿潤剤及び/又は流動促進剤であることができ、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が1つ以上の炭水化物を含む場合、約1重量%〜約90重量%の混合した全ての炭水化物であることができる(ここで、重量%は、均質混合物の総重量に基づいている)。例えば、均質混合物中の少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、医薬として許容される湿潤剤、医薬として許容される流動促進剤及び医薬として許容される炭水化物を含んで成る場合、均質混合物は、例えば、ゾニサミド粉末に加えて、約0.1重量%〜約10重量%の湿潤剤、約0.1重量%〜約10重量%の流動促進剤及び約1重量%〜約90重量%の炭水化物を含むことができる。均質混合物中の少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、医薬として許容される流動促進剤及び2つの医薬として許容される炭水化物を含む場合、均質混合物は、ゾニサミド粉末に加えて、約0.1重量%〜約10重量%の流動促進剤、及び約1重量%〜約90重量%の混合した炭水化物を含むことができる。
【0017】
医薬として許容される湿潤剤は、医薬として許容される界面活性剤から選択することができ、より好ましくは医薬として許容される陰イオン性界面活性剤、例えばアルキル硫酸塩、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム及びセチル硫酸ナトリウム、アルキルアリールスルホン酸塩、例えばナトリウムドデシルベンゼンスルホン酸塩及びジアルキルナトリウムスルホコハク酸塩、例えばナトリウムビス−(2−エチルへキシル)スルホコハク酸塩、及び最も好ましくはラウリル硫酸ナトリウムである。医薬として許容される湿潤剤の更なる例としては、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、ドキュセートナトリウム、ポロクサマー、ポリソルベート及びソルビタンエステルが挙げられる。医薬として許容される流動促進剤は、タルク、ステアリン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、ケイ酸カルシウム、粉末化セルロース、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、デンプン、及び好ましくはコロイド状二酸化ケイ素から選択することができる。ゾニサミド粉末を用いて均質混合物を生成するのに用いる医薬として許容される賦形剤は、固形形態の、医薬として許容される炭水化物、例えばスクロース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース及びグルコースから選択することができる。医薬として許容される賦形剤の他の例は、微結晶性セルロース及びヒドロキシプロピルセルロースである。
【0018】
本特許出願において記載される任意の方法により調製されるカプセルの形態の安定ゾニサミド医薬組成物は、カプセルあたり25、50又は100mgのゾニサミドを含むことができる。
【0019】
本発明の1つの目的は、水性環境において放出時に約45分で活性成分としてのゾニサミドが約60%〜約100%放出する、例えばカプセルの形態の固形医薬製剤を提供することである。当該医薬製剤の放出速度は、貯蔵期間の間保持される。
【0020】
本発明の別の目的は、固形ゾニサミド粉末及び少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤を含んで成る均質混合物を含んで成るゾニサミドの固形製剤にまで引き込まれる。この固形製剤は、安定であり、45分のサンプリング時間で測定した、当該固形製剤の溶解速度は、本明細書中で記載したパラメーターにより試験した場合、最大で3ヶ月間の40℃、75%の相対湿度での保管において、初期の溶解速度よりも10%超まで減少しない。好ましくは、この固形製剤は、最大で3ヶ月間の40℃、75%の相対湿度での保管において、塊を全く形成しない点でも安定である。
【0021】
本特許出願において、「均質混合物」という用語は、通常の粉末混合物よりも均質な混合物、例えばゾニサミド粉末の、1つ以上の医薬として許容される賦形剤との乾燥混合又は混合により調製される粉末混合物を意味する。「均質混合物」という用語は、密に充填された成分の混合物を指す。均質混合物は、成分の共製粉、共微粉化及び/又は共圧縮、及び同様に集中的な工程により作り出すことができる。
【0022】
本発明がどのように機能するかに関して、いかなる理論にも拘束されるものではないが、均質混合物中の少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤は、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤がゾニサミド粉末をコーティングし、ゾニサミド粉末をお互いから分離することで、長時間、ゾニサミド粉末が互いに結合し、塊を形成するのを防ぐため、均質混合物は、ゾニサミド医薬組成物又は製剤を安定化することができると考えられる。保管の際に長時間、塊の形成を防ぐことにより、均質混合物から作り出されるゾニサミド医薬組成物又は製剤の溶解速度は、加速条件での最大で3ヶ月間の保管において長期間、10%を越えて変化しない値で保持することができる。
【0023】
本発明のいくつかの実施態様は、実証目的で、以下の実施例により説明される。当業者は、本特許出願における開示に基づいて、実施例の範囲を超えて本発明を実施することができる。
【実施例】
【0024】
比較例1〜3
ゾニサミドを含む医薬組成物の以下のバッチは、乾燥混合法により調製した。パートIの成分を15分間混合して、初期混合物を形成した。パートIIの成分を初期混合物に添加し、最終的な混合物をカプセル中に封入した。用いたパートIの成分及びパートIIの成分を、表1に示す。
【0025】
【表1】

【0026】
実施例1
表2のパートIの成分を、造粒液体として精製水を用いて造粒した。パートIIの成分を用いて、この顆粒を乾燥、製粉及び混合した。最終的な混合物を、カプセル中に封入した。用いたパートI及びパートIIの成分を表2に示す。
【0027】
【表2】

【0028】
均質混合物を用いた、乾燥混合によるゾニサミドカプセルの調製
【0029】
パートIの物質を0.8mmのFrewitt振動造粒機を通して製粉し、パートIIの物質と混合し、カプセル中に封入した。用いたパートI及びIIの物質を、表3に示す。
【0030】
【表3】

【0031】
安定性試験を、比較例1〜3の試料(表1の各バッチ)に関して、それらを調製した後の初期、及び加速条件(すなわち、40℃、75%の相対湿度、1又は2ヶ月間)での保管後の様々な時点において実施した。結果を表4に示す。
【0032】
溶解方法:USP装置II(パドル)、75rpm、37℃の900mlの水、サンプリング時間45分、UV検出器を用いた284nmでの分析。
【0033】
【表4】

【0034】
比較例1〜3のゾニサミドカプセルに関して得られた安定性の結果は、加速条件での保管における溶解速度の減少を実証した。比較例1〜3のゾニサミドカプセルの外観検査は、これらのカプセルが成分の塊を含むことを示した。
【0035】
比較例1のゾニサミドカプセルの水分含有量は、カール・フィッシャー法により測定した。カール・フィッシャーの結果は、ゾニサミドカプセルの水分含有量は、40℃、75%の相対湿度での、或いは25℃、60%の相対湿度での保管の間、同じレベルで保持されたことを示した(表5)。
【0036】
【表5】

【0037】
安定性試験は、実施例1及び2の試料(表2及び3の各バッチ)に関して、それらを調製した後の初期、及び加速条件(すなわち、40℃、75%の相対湿度、1、2又は3ヶ月間)での保管後の様々な時点において実施した。結果を表6に示す。
【0038】
溶解方法:USP装置II(パドル)、75rpm、37℃の900mlの水、サンプリング時間45分、UV検出器を用いた284nmでの分析。
【0039】
【表6】

【0040】
実施例1及び2のゾニサミドカプセルの外観試験は、全く塊を示さなかった。ゾニサミドカプセルは、安定であることも証明された。溶解試験は、実施例1(K−34327)及び2(K−34393)が安定であることを実証した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
均質混合物中に、固形粒子ゾニサミド及び少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤を含んで成る、安定医薬製剤。
【請求項2】
最大で3ヶ月間の、40℃、75%の相対湿度での保管において、塊が製剤中に形成されない、請求項1に記載の安定医薬製剤。
【請求項3】
最大で3ヶ月間の、40℃、75%の相対湿度での保管において、塊が製剤中に形成されず、且つ45分間の水性環境における固形製剤からのゾニサミドの溶解速度が、最大で3ヶ月間の、40℃、75%の相対湿度での保管において、初期の溶解速度から10%超減少しない、請求項1に記載の安定医薬製剤。
【請求項4】
45分間の水性環境における固形製剤からのゾニサミドの溶解速度が、最大で3ヶ月間の、40℃、75%の相対湿度での保管において、初期の溶解速度から10%超減少しない、請求項1に記載の安定医薬製剤。
【請求項5】
少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、医薬として許容される湿潤剤、医薬として許容される流動促進剤、医薬として許容される炭水化物及びそれらの2つ以上の混合物から選択される、請求項1に記載の安定医薬製剤。
【請求項6】
少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、アルキル硫酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩及びジアルキルナトリウムスルホコハク酸塩から選択される、少なくとも1つの医薬として許容される湿潤剤を含んで成る、請求項1に記載の安定医薬製剤。
【請求項7】
少なくとも1つの医薬として許容される湿潤剤が、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、ナトリウムドデシルベンゼンスルホン酸塩、ナトリウムビス−(2−エチルへキシル)スルホコハク酸塩、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、ドキュセートナトリウム、ポロクサマー、ポリソルベート及びソルビタンエステルから成る群から選択される、請求項6に記載の安定医薬製剤。
【請求項8】
少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、ラウリル硫酸ナトリウムを含んで成る、請求項6に記載の安定医薬製剤。
【請求項9】
少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、タルク、ステアリン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、ケイ酸カルシウム、粉末化セルロース、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、デンプン、及びコロイド状二酸化ケイ素から選択される、少なくとも1つの医薬として許容される流動促進剤を含んで成る、請求項1に記載の安定医薬製剤。
【請求項10】
少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、コロイド状二酸化ケイ素を含んで成る、請求項9に記載の安定医薬製剤。
【請求項11】
少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、スクロース、グルコース、ラクトース、マンニトール及びソルビトールから選択される少なくとも1つの医薬として許容される炭水化物を含んで成る、請求項1に記載の安定医薬製剤。
【請求項12】
造粒液体及び1つ以上の医薬として許容される賦形剤を用いて、ゾニサミドを湿式造粒法にかけ、安定ゾニサミド医薬組成物としての造粒混合物を形成することを含んでなり、当該造粒液体が精製水、アルコール及びそれらの混合物から選択される、安定ゾニサミド医薬組成物を調製するための方法。
【請求項13】
湿式造粒段階の後に、1つ以上の医薬として許容される賦形剤を添加することを更に含んで成る、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
1つ以上の医薬として許容される賦形剤が、医薬として許容される希釈剤、結合剤、崩壊剤及び潤滑剤から選択される、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
カプセル殻を造粒混合物で満たすことを更に含んで成る、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
カプセル殻を造粒混合物で満たすことを更に含んで成る、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
湿式造粒段階を、ゾニサミド粉末を造粒液体と混合して粉末混合物を形成すること、及び粉末混合物を製粉することにより実施する、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
混合段階と製粉段階の間に粉末混合物を乾燥させることを更に含んで成る、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
製粉段階の後に粉末混合物を乾燥させることを更に含んで成る、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
湿式造粒段階の後に、粉末混合物をふるいにかけ、任意の塊を除去又は壊すことを更に含んで成る、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
製粉段階とふるい段階の間に粉末混合物を乾燥させることを更に含んで成る、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ふるい段階の後に粉末混合物を乾燥させることを更に含んで成る、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
(i)成分の均質混合物を形成すること、ここで、当該成分は、ゾニサミド粉末及び有効量の少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤を含んで成る;及び
(ii)カプセル殻を当該均質混合物で満たし、安定ゾニサミド医薬カプセルを得ること
を含んで成る、安定ゾニサミド医薬カプセルを調製するための方法。
【請求項24】
段階(i)における少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、医薬として許容される炭水化物、医薬として許容される湿潤剤、医薬として許容される流動促進剤及びそれらの2つ以上の混合物から選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
有効量の少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が1つ以上の湿潤剤及び/又は流動促進剤を含む場合、それぞれ約0.1重量%〜約10重量%の湿潤剤又は流動促進剤であり、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が1つ以上の炭水化物を含む場合、約1重量%〜約90重量%の混合した1つ以上の炭水化物であり、当該重量%が、均質混合物の総重量に基づいている、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、少なくとも1つの医薬として許容される湿潤剤を含んで成る、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
少なくとも1つの医薬として許容される湿潤剤が、医薬として許容される界面活性剤から選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
医薬として許容される界面活性剤が、アルキル硫酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩及びジアルキルナトリウムスルホコハク酸塩から選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
少なくとも1つの医薬として許容される湿潤剤が、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、ナトリウムドデシルベンゼンスルホン酸塩、ナトリウムビス−(2−エチルへキシル)スルホコハク酸塩、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、ドキュセートナトリウム、ポロクサマー、ポリソルベート及びソルビタンエステルから成る群から選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、ラウリル硫酸ナトリウムを含んで成る、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、少なくとも1つの医薬として許容される流動促進剤を含んで成る、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
少なくとも1つの医薬として許容される流動促進剤が、タルク、ステアリン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、ケイ酸カルシウム、粉末化セルロース、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、デンプン、及びコロイド状二酸化ケイ素から選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤が、コロイド状二酸化ケイ素を含んで成る、請求項23に記載の方法。
【請求項34】
1つ以上の追加の医薬として許容される賦形剤を、段階(i)と段階(ii)の間に均質混合物と混合して、混合物を得、段階(ii)においてカプセル殻が当該混合物で満たされ、カプセルを形成する、請求項23に記載の方法。
【請求項35】
1つ以上の医薬として許容される賦形剤が、段階(i)の均質混合物中に含まれる少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤以外の、1つ以上の医薬賦形剤である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
1つ以上の医薬として許容される賦形剤が、医薬として許容される希釈剤、結合剤及び崩壊剤から選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
均質混合物が、成分を圧縮、共製粉、共微粉化及び/又は共圧縮することにより形成される、請求項23に記載の方法。
【請求項38】
請求項12に記載の方法により調製される安定ゾニサミド医薬組成物。
【請求項39】
請求項16に記載の方法により調製される安定ゾニサミド医薬カプセル。
【請求項40】
請求項22に記載の方法により調製される安定ゾニサミド医薬カプセル。
【請求項41】
請求項23に記載の方法により調製される安定ゾニサミド医薬カプセル。
【請求項42】
請求項26に記載の方法により調製される安定ゾニサミド医薬カプセル。
【請求項43】
請求項30に記載の方法により調製される安定ゾニサミド医薬カプセル。
【請求項44】
請求項33に記載の方法により調製される安定ゾニサミド医薬カプセル。
【請求項45】
造粒液体を用いて、ゾニサミドを湿式造粒法にかけ、安定ゾニサミド医薬組成物としての造粒混合物を形成することを含んでなり、当該造粒液体が、精製水、アルコール及びそれらの混合物から選択される、安定ゾニサミド医薬組成物を調製するための方法。
【請求項46】
請求項45に記載の方法により調製される安定ゾニサミド医薬組成物。

【公表番号】特表2008−523109(P2008−523109A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−545749(P2007−545749)
【出願日】平成18年1月20日(2006.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2006/002103
【国際公開番号】WO2006/078948
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(501079705)テバ ファーマシューティカル インダストリーズ リミティド (283)
【Fターム(参考)】