説明

タイル

【課題】特に縦寸法に較べて横寸法の大きいタイルであっても、裏面の溝部内でタイル張付け材である張り付けモルタル及び空気の流動性をよくして、モルタルの均一且つ密な充填が可能となり、接着強度が大きく、剥がれにくくする。
【解決手段】上縁5に最も近い最上部横溝11から上縁のみに開口する、左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17と、下縁7に最も近い最下部横溝13から下縁のみに開口し、左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17から横方向にずれて形成された左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19とを形成し、左上縁縦溝16及び左下縁縦溝18は、それぞれ横中央線Xより左側に形成されており、右上縁縦溝17及び右下縁縦溝19は、それぞれ横中央線Xより右側に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイルに関し、特に建物等の躯体外面に外装のために貼り付けられる外装用のタイルに関する。
【背景技術】
【0002】
建物の躯体に張り付けるタイルは、通常、その裏面に溝部が形成されており、この溝部内にモルタルを充填し、建物の躯体外面に充填したモルタルを介して貼り付けられる。
【0003】
このようにモルタルを充填するためにタイルの裏面に形成される溝部としては、タイルの横方向(タイルの長辺の延びる方向)に延びる互いに平行な複数本の溝部が形成された構成が、従来から使用され一般的である。
【0004】
ところで、建物の躯体に張り付けるタイルは、風雨、太陽光の熱等に曝されるというような過酷な気象条件下で利用されるので、そのような気象条件下でも十分な強度でモルタルを介して接着されている必要がある。また、近年、大小の地震が頻発しているが、そのような地震があっても剥がれ落ちるようなことなく、十分な強度でモルタルを介して接着されている必要がある。
【0005】
そのような必要性から、従来、いくつかの提案がすでになされている。例えば、タイル本体の裏面側に、タイルの横方向に延びる互いに平行に形成した複数の溝を形成し、その凹部と凸部の面積比を、コンクリートやモルタルの間での付着強度を高くなるように形成された構成が知られている(特許文献1参照)。
【0006】
また、裏面及び/または側面に溝の形成された複数のタイルを、互いに連結材によって接合することで、ビルディングの駆体との接着性を向上させる構成が知られている(特許文献2参照)。
【0007】
また、タイルの横方向に設けた複数の溝に直交する糸嵌入溝を形成し、この糸嵌入溝に糸を嵌入して一群のタイルを連結することで剥離を防止する構成が知られている(特許文献3参照)。
【0008】
また、タイルの裏面に複数の独立した突起を有し、突起の少なくとも全周に、固化材を流動させる交差溝を有するように形成することで、タイル裏面へのモルタルの充填性を向上させてタイルの剥離を防止する構成が知られている(特許文献4参照)。
【0009】
【特許文献1】特開平11−81622号公報
【特許文献2】特開2001−323635号公報
【特許文献3】特開平10−317637号公報
【特許文献4】特開2000−345686号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
裏面にタイルの横方向(タイルの長辺の延びる方向)に延びる互いに平行に形成された複数本の溝を備えたタイルは、接着用のモルタルが溝に充填され、横方向に長い接着部が形成されるが、このような横方向のみに長い接着は、上下左右方向(上下方向及び剪断方向)等に生じる地震等の外力に対しては、必ずしも十分な強度を有するものではない。
【0011】
また、タイルの裏面に横方向に延びる互いに平行に形成された複数本の溝を備えたタイルでは、モルタルを溝内に充填して外壁に貼り付ける際に、溝内に残存した空気はモルタルが溝の長手方向に充填されているので、溝から外へ逃がしにくい。特に、タイル裏面の中央部では、開口までの距離が長いために空気が残留すると溝から外部へ逃げにくくなる。
【0012】
そのために、接着後のモルタル内に空気が残存し、溝内にモルタルが均等に充填されなかったり、また密に充填されない箇所が生じ、モルタルによる接着面積が少なくなるので、必ずしも十分な接着強度が得られず、タイルの剥がれが生じることがある。
【0013】
ところで、陶磁器質を材料としたタイルのプレスによる製造は、通常、プレスによって製造するが、特許文献4のようのような構成では、タイルの裏面に複数の独立した突起を有し、突起の少なくとも全周に、固化材を流動させる交差溝を有するような構成は、プレス型が複雑となり、プレスによって正確に交差溝も形成することも難しいものと考えられる。なお、特許文献4では、型抜して形成するか、別途突起を取り付けるという点が記載されている。
【0014】
また、特許文献4のような構成では交差溝が全裏面にわたって形成され、且つ交差溝の裏面全体の面積に占める割合が多くなるために、タイル本体の厚さを薄くすると強度上問題が生じるものと考えられ、従って、タイル全体の厚さを強度を下げない程度十分大きくする必要がある。
【0015】
ところで、本発明者は、タイル裏面の溝部が、タイルの長手方向に直線的に延び、上下方向に間隔おいて互いに平行に形成され、長手方向の両端において左側縁及び右側縁にそれぞれ開口した複数本の横溝と、複数本の横溝の全てではなく、複数本の横溝のうち一部の複数本の横溝を選択的に組み合わせた横溝の複数のグループについて、各グループを構成する複数本の横溝を互いに連通する複数の縦溝とを有するタイルについて、考案及び発明をすでに提案している(実願2008−4731号、特願2008−176689号参照)。
【0016】
しかしながら、タイルの横幅(タイルの横方向の長さ、即ち、タイルの長辺の長さ)が比較的大きいタイル、即ち、比較的長細いタイルとなると、横方向のタイル張付け材の流動、空気の流れが十分ではなくなり、上縁及び下縁へそれぞれ開口する縦溝、並びに隣接する横溝を互いに連通する縦溝の数、配置にさらに改良が必要であるという知見を得た。
【0017】
本発明は、従来のタイルの上記のような問題を解決することを目的とするものであり、特に、タイルの横幅が比較的大きい長細いタイルについて、その裏面の溝部の構造が簡単で、プレスによる製造し易い構成を前提とした上で、タイル張付け材(タイルをタイル下地に張り付けるための接着剤であり、一例としてモルタル。)を介して建物等の躯体外面へ接着した張り付け構造において、裏面の溝部におけるタイル張付け材及び空気の流動性を改善し、溝内に残る空気を少なくして、タイル張付け材の均一且つ密な充填を可能とし、タイル張付け材との接着強度がきわめて大きく、建物等の躯体外面から剥がれにくいタイルを実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は上記課題を解決するために、上縁、左側縁、下縁及び右側縁で囲まれ、外形が、上下方向である縦方向より左右方向である横方向に長い長方形であり、裏面にタイル張付け材が充填される溝部が形成されたタイルであって、前記溝部は、横方向に直線的に延び、縦方向に間隔おいて互いに平行に形成され、横方向の両端において左側縁及び右側縁にそれぞれ開口した複数本の横溝と、上縁に最も近い最上部横溝から上縁のみに開口する、左上縁縦溝及び右上縁縦溝と、下縁に最も近い最下部横溝から下縁のみに開口し、左上縁縦溝及び右上縁縦溝から横方向にずれて形成された左下縁縦溝及び右下縁縦溝と、を有し、タイルの横方向中央を通り複数の横溝に直交する線を横中央線とした場合に、左上縁縦溝及び左下縁縦溝は、それぞれ横中央線より左側に形成されており、右上縁縦溝及び右下縁縦溝は、それぞれ横中央線より右側に形成されていることを特徴とするタイルを提供する。
【0019】
本発明は上記課題を解決するために、上縁、左側縁、下縁及び右側縁で囲まれ、外形が、上下方向である縦方向より左右方向である横方向に長い長方形であり、裏面にタイル張付け材が充填される溝部が形成されたタイルであって、前記溝部は、横方向に直線的に延び、縦方向に間隔おいて互いに平行に形成され、横方向の両端において左側縁及び右側縁にそれぞれ開口した複数本の横溝と、上縁に最も近い最上部横溝から上縁のみに開口する、左上縁縦溝及び右上縁縦溝と、下縁に最も近い最下部横溝から下縁のみに開口し、左上縁縦溝及び右上縁縦溝から横方向にずれて形成された左下縁縦溝及び右下縁縦溝と、を有し、タイルの横方向中央を通り複数の横溝に直交する線を横中央線とした場合に、左上縁縦溝及び左下縁縦溝は、それぞれ横中央線より左側に形成されており、右上縁縦溝及び右下縁縦溝は、それぞれ横中央線より右側に形成されており、左上縁縦溝と右下縁縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されており、右上縁縦溝と左下縁縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されていることを特徴とするタイルを提供する。
【0020】
上記タイルにおいては、最上部横溝と次に上縁に近い次位上部横溝とのみを互いに縦方向に連通する左上部次位縦溝及び右上部次位縦溝と、最下部横溝と次に下縁に近い次位下部横溝とのみを互いに縦方向に連通し、左上部次位縦溝及び右上部次位縦溝から横方向にずれて形成された左下部次位縦溝及び右下部次位縦溝と、を有し、左上部次位縦溝及び左下部次位縦溝は、それぞれ横中央線より左側に形成されており、右上部次位縦溝及び右下部次位縦溝は、それぞれ横中央線より右側に形成されている構成としてもよい。
【0021】
上記タイルにおいては、左上部次位縦溝と右下部次位縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されており、右上部次位縦溝と左下部次位縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されている構成としてもよい。
【0022】
上記タイルにおいては、タイルの縦方向中央を通り複数の横溝と平行する線を縦中央線とした場合に、縦中央線を挟んで最も近くの上下の位置に形成された2本の横溝のみを互いに縦方向に連通する左中部縦溝及び右中部縦溝と、を有し、左中部縦溝と右中部縦溝は、互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されている構成としてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るタイルによれば、次のような効果が生じる。
(1)タイルの横幅(タイルの横方向の長さ、即ち、タイルの長さ)が比較的に大きい長細いタイルであっても、タイルを建物等の躯体外面へタイル張付け材を介して接着する張り付け構造において、タイル裏面の溝部におけるタイル張付け材及び空気の流動性が改善され、溝部及びタイル張付け材内に残存する空気が少なくなり、タイル張付け材の均一且つ密な充填が可能となり、この結果、タイル張付け材との接着強度がきわめて大きく、剥がれにくいタイル張り付け構造が得られる。
【0024】
(2)タイルの裏面の溝の構成が簡単であり、プレスによる製造もし易い。
(3)タイルの厚さは、必要以上に厚くすることなく、従来通りの厚さで十分な強度が得られる。
(4)タイルの裏面に縦溝を適宜設けたので、地震の際に生じる水平方向の外力に対してだけでなく、垂直方向の外力に対しも、タイルの接着強度が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明に係るタイルを実施するための最良の形態を実施例に基づき図面を参照して、以下説明する。
【0026】
本発明に係るタイルは、上縁、左側縁、下縁及び右側縁で囲まれ、外形が、上下方向である縦方向より左右方向である横方向に長い長方形であり、タイルの裏面には、タイルを建物の躯体(コンクリート躯体)等に張り付ける際に、タイル張付け材が充填される溝部が形成されている。
【0027】
タイルの張り付けの際に、タイル裏面を張り付けモルタルに押しつけると、この溝部に張り付けモルタルが充填されタイル張付け材との接着面積が増えて、タイル張付け材を介してタイルが張り付けられる構造である。
【0028】
なお、本明細書では、「タイル張付け材」とは、タイルをタイル下地に張り付けるための接着剤であり一例としてはモルタル(「張り付けモルタル」と言う。)などがある。また、本発明及び本明細書では、説明の都合上、タイルの横方向中央(タイルの長辺の中央)を通り複数の横溝に直交する線(タイルの長辺に直交する線)を横中央線と言う。また、タイルの縦方向中央(タイルの短辺の中央)を通り複数の横溝と平行する線(タイルの長辺に平行する線)を縦中央線と言う。
【0029】
本発明の特徴は、タイル裏面に形成された溝部の構成にある。タイル裏面に形成された溝部は、複数本の横溝と、複数本の横溝を部分的に結んで横断的に連通する縦方向の縦溝から構成されている。
【0030】
複数本の横溝は、横方向に直線的に延び、上下方向に間隔おいて互いに平行に形成され、横方向の両端において左側縁及び右側縁にそれぞれ開口して形成されている。複数の横溝の本数は、タイルの大きさ(縦横寸法)、厚さ、裏面に形成する横溝の幅等の条件を考慮して設計すればよい。
【0031】
本発明に係るタイルでは、縦溝については、少なくとも次のような構成を備えている。即ち、上縁に最も近い最上部横溝から上縁のみに開口する、左上縁縦溝及び右上縁縦溝と、下縁に最も近い最下部横溝から下縁のみに開口し、左上縁縦溝及び右上縁縦溝から横方向にずれて形成された左下縁縦溝及び右下縁縦溝と、を有し、左上縁縦溝及び左下縁縦溝は、それぞれ横中央線より左側に形成されており、右上縁縦溝及び右下縁縦溝は、それぞれ横中央線より右側に形成されており、左上縁縦溝と右下縁縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されており、右上縁縦溝と左下縁縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されている。なお、本発明では、「横中央線を中心として左右対称位置」は、横中央線を中心として左右対称の位置だけでなく、ほぼ左右対称の位置も含めるものとする。
【0032】
また、本発明に係るタイルでは、複数の横溝の本数等の条件で、必要に応じて次のような縦溝を設ける。即ち、最上部横溝と次に上縁に近い次位上部溝とのみを互いに縦方向に連通する左上部次位縦溝及び右上次位連通縦溝と、最下部横溝と次に下縁に近い次位下部溝とのみを互いに縦方向に連通し、左上部次位縦溝及び右上部次位縦溝から横方向にずれて形成された左下部次位縦溝及び右下部次位縦溝と、を有し、 左上部次位縦溝及び左下部次位縦溝は、それぞれ横中央線より左側に形成されており、右上部次位縦溝及び右下部次位縦溝は、それぞれ横中央線より右側に形成されており、左上部次位縦溝と右下部次位縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されており、右上部次位縦溝と左下部次位縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されている。
【0033】
さらに、縦中央線を挟んで上下の位置に形成された2本の横溝のみを互いに縦方向に連通する左中部縦溝及び右中部縦溝と、を有し、左中部縦溝と右中部縦溝は、互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されている。以上、本発明の最良の形態の基本的な構成を説明したが、さらに具体的な実施例を以下に説明する。
【実施例1】
【0034】
本発明に係るタイルの実施例1の構成を図1において説明する。図1(a)は、本発明に係るタイル1の裏面を説明する平面図であり、図1(b)は、A−A方向に見たタイル1の側面図である。この実施例1ではタイル1を張付ける躯体は、建物の躯体を例として説明するが、建物内のキッチン、浴室等、建物内外の壁や床に張付ける場合も、本発明のタイル自体の構成は同様である。
【0035】
タイル1は、建物の躯体(例えば、コンクリートの躯体)2の外面にタイル下地3(建物の躯体表面の凹凸を均平化する層であり、例えば、モルタル下地、補修材等が使用される。)を形成し、このタイル下地3の表面にタイル張付け材として張り付けモルタル4を介して張り付けるものである(図3(a)参照)。
【0036】
タイル1は、図1(a)に示すように、上縁5、左側縁6、下縁7及び右側縁8で囲まれた外形が長方形の形状をしており、陶磁器質の材料をプレスして形成される。なお、本実施例では、「タイル張付け材」としてはモルタル、即ち、「張り付けモルタル4」を使用する例で以下、説明するが、タイル張付け材はモルタルでなくても、接着剤、その他タイル下地3とタイルを接着するものであればよい。
【0037】
タイル1は、図1(a)に示すように、タイル1の長辺である上縁5を横方向(左右方向)に向けて置いた場合に、裏面9に、張り付けモルタル4を充填可能な溝部10が形成されている。この溝部10は、上縁5に最も近い最上部横溝11、次に上縁5に近い次位上部横溝12、下縁7に最も近い最下部横溝13、及び次に下縁7に近い次位下部横溝14の4本の横溝を備えている。
【0038】
これら4本の横溝11〜14は、それぞれタイル1の横方向(タイルの長辺の延びる方向)に延び、互いに上下方向に間隔をおいて平行に形成されており、それぞれ左右両端において左右の側縁6、8で開口している。左側縁6における開口を6’、右側縁8における開口を8’とする。
【0039】
このように、タイル1の横方向に延び互いに平行な複数の横溝がタイルの裏面に形成されている構成自体は、従来の構成(特許文献1参照)と同じである。しかしながら、本発明のタイル1は、このようなタイル1の横方向に延びる互いに平行な複数の横溝11〜14がタイル1の裏面9に形成されている構成を前提として、以下に説明するような複数の縦溝が形成されている溝部10を特徴とするものである。
【0040】
実施例1、2説明では、タイル1の横方向における中心位置(タイル1の長辺の中心)を通り横方向(タイル1の長辺)に直交する線を「横中央線X」と言う。タイル1の縦方向における中心位置(タイル1の短辺の中心)を通り縦方向(タイル1の短辺)に直交する線を「縦中央線Y」と言う。
【0041】
タイル1では、最上部横溝11から上縁5のみに開口する左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17と、最下部横溝13から下縁7のみに開口する左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19が形成されている。左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17と、左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19とは、互いに横方向にずれて形成されている。上縁5における開口を5’、下縁7における開口を7’とする。
【0042】
そして、左上縁縦溝16及び左下縁縦溝18は、それぞれ横中央線Xより左側に形成されており、右上縁縦溝17及び右下縁縦溝19は、それぞれ横中央線Xより右側に形成されている。
【0043】
また、左上縁縦溝16と右下縁縦溝19は、互いに横中央線Xを中心として左右対称位置(ほぼ対称な位置も含む。)に形成されている。右上縁縦溝17と左下縁縦溝18は、互いに横中央線Xを中心として左右対称位置(ほぼ対称な位置も含む。)に形成されている。要するに、左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17の組と左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19の組は、互いに横中央線Xを中心として左右対称位置(ほぼ対称な位置も含む。)に形成されている。
【0044】
なお、最上部横溝11及び最下部横溝13に、それぞれ縦溝を2つ設けたが、設計上、縦溝の個数を3つ以上設けることも考えられるが、縦溝の数が多くなると、タイルの強度が落ちる。
【0045】
最上部横溝11と次位上部横溝12とのみを互いに縦方向に連通する左上部次位縦溝20及び右上部次位縦溝21が、形成されている。最下部横溝13と次位下部横溝14とのみを互いに縦方向に連通する左下部次位縦溝22及び右下部次位縦溝23が形成されている。左上部次位縦溝20及び右上部次位縦溝21と、左下部次位縦溝22及び右下部次位縦溝23は、互いに横方向にずれて形成されている。
【0046】
そして、左上部次位縦溝20及び左下部次位縦溝22は、それぞれ横中央線Xより左側に形成されており、右上部次位縦溝21及び右下部次位縦溝23は、それぞれ横中央線Xより右側に形成されている。また、左上部次位縦溝20と右下部次位縦溝23は互いに横中央線Xを中心として左右対称位置(ほぼ対称な位置も含む。)に形成されており、右上部次位縦溝21と左下部次位縦溝22は互いに横中央線Xを中心として左右対称位置(ほぼ対称な位置も含む。)に形成されている。
【0047】
要するに、左上部次位縦溝20及び右上部次位縦溝21の組と、左下部次位縦溝22及び右下部次位縦溝23の組は、互いに横中央線Xを中心として左右対称位置(ほぼ対称な位置も含む。)に形成されている。
【0048】
さらに、縦中央線Yを挟んで最も近くの上下の位置に形成された2本の横溝に相当する次位上部横溝12と次位下部横溝14のみを、互いに縦方向に連通する左中部縦溝24及び右中部縦溝25が形成されている。左中部縦溝24と右中部縦溝25は、互いに横中央線Xを中心として左右対称位置(ほぼ対称な位置も含む。)に形成されている。
【0049】
本発明者は、すでに上記実施例1のタイルについて、外形寸法をいくつか変えて試作した。試作したタイルの外形寸法の一例を挙げると、タイルの横幅2270mm、縦幅60mm、厚さ7mmであり、裏面9に形成された横溝11〜14の溝幅7mm、縦溝21〜24の溝幅は5mmである。
【0050】
横溝11〜14の溝幅は互いに同じであり、また縦溝16〜25の溝幅は互いに同じである。そして、横溝11〜14及び縦溝16〜25の深さは、全て同じであることが好ましいが、異ならせてもよい。これらの横溝11〜14及び縦溝16〜25は、タイル1をプレスで製造する際に、陶磁器質の材料をプレスによって一括して形成される。
【0051】
以上の実施例1では、タイル1の裏面9に形成される縦溝16〜25を図1(a)に示すように配置したが、縦溝は、タイル1の大きさ(縦横寸法)、厚さ、使用箇所等の条件を考慮して次の実施例1の変形例のように構成してもよい。
【0052】
(変形例1)
図2(a)は、実施例1の変形例1のタイルの裏面平面図を示す。この変形例1のタイル30は、上記実施例1とほぼ同じ構成であるが、縦中央線Yを挟んで最も近くの上下の位置に形成された2本の横溝に相当する次位上部横溝12と次位下部横溝14とのみを互いに縦方向に連通する縦溝は形成されていない。
【0053】
(変形例2)
図2(b)は、実施例1の変形例2のタイル31の裏面平面図を示す。この変形例2は、上記実施例1とほぼ同じ構成であるが、縦中央線Yを挟んで最も近くの上下の位置に形成された2本の横溝に相当する次位上部横溝12と次位下部横溝14とのみを互いに縦方向に連通する縦溝として、左中部縦溝24及び右中部縦溝25に加えて、さらに横中央線Xの位置に中央部縦溝32が形成されている。
【0054】
(変形例3)
図2(c)は、実施例1の変形例3のタイルの裏面平面図を示す。この変形例3のタイル33は、上記実施例1とほぼ同じ構成であるが、最上部横溝11と次位上部横溝12とのみを互いに縦方向に連通する縦溝として、左上部次位縦溝20と右上部次位縦溝21の中間に、さらに上部中央次位縦溝34が形成されている。
【0055】
また、最下部横溝13と次位下部横溝14とのみを互いに縦方向に連通する縦溝として、左下部次位縦溝22と右下部次位縦溝23との間に下部中央次位縦溝35が形成されている。上部中央次位縦溝34と下部中央次位縦溝35は、横中央線Xを中心にして左右対称位置(ほぼ対称な位置も含む。)に形成されている。
【0056】
(実施例1の作用)
本発明の上記実施例1のタイル1の作用について説明する。図3(a)は、タイル1を建物の躯体の外面に張り付ける際の、張り付け前後の構造を示す図である。タイル1の張り付け作業では、図3(a)に示すように、建物の躯体2(例えば、コンクリートの躯体)にタイル下地3を形成し、その上に、張り付けモルタル4を塗布し、その表面にタイル1を裏面9から押し当てて、張り付けモルタル4を介してタイル1を張り付けていく。
【0057】
実際は、図3(b)に示すように、実施例のタイル1を、例えば、縦横3列づつ、合計9つを一群とし、その表面において台紙36に貼り付け、これら一群のタイル1をその裏面9から張り付けモルタル4の表面に押し当てて張り付ける。
【0058】
このようにして、張り付けモルタル4の表面に、タイル1をその裏面9から押し当てていく(図3(a)の左図参照)と、張り付けモルタル4は、横溝11〜14内に入り込む(図3(a)の右図参照)とともに、縦溝16〜25(図1(a)参照)内にも入り込む。このような作業では、溝部10内には、余剰の張り付けモルタル4が生じたり、空気(混入空気)が滞留したりしがちである。
【0059】
特に、タイル1の横幅(タイルの横方向の長さ、即ち、タイルの長辺の長さ)が比較的大きな長細いタイルの横方向の中央部の領域では、左右側縁における開口6’、8’に遠いために、横溝11〜14における張り付けモルタル4の余剰分が滞留したり、空気が残留しやすく、タイル9の裏面全体からみると、張り付けモルタルの充填について、ばらつきが生じやすく、また空気が残留して充填密度が低下する。
【0060】
しかしながら、本発明のタイル1は、左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17と、左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19を設け、しかも、左上縁縦溝16及び左下縁縦溝18を横中央線Xの左側に設け、右上縁縦溝17及び右下縁縦溝19を横中央線Xの右側に設け、さらに、左上縁縦溝16と右下縁縦溝19とを横中央線Xを中心にして互いに左右対称位置に形成し、右上縁縦溝16と左下縁縦溝19とを横中央線Xを中心にして互いに左右対称位置に形成したので、タイルの横幅が比較的大きくなっても、最上部横溝11及び最下部横溝13から外部に、モルタル4の余剰分が排出しやすくなり、また空気の流通性が良くなり排気性を高まる。
【0061】
即ち、張り付けモルタル4の余剰分及び空気は、溝部10内を適宜流動し、横溝11〜14の左右側端縁6、8における開口6’、8’から外部へ流出されるとともに、左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17から上縁5の開口5’を通して外部に流出するとともに、左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19から下縁7の開口7’を通して外部に流出し、タイルの横幅が大きくなっても、最上部横溝11及び最下部横溝13内の張り付けモルタル及び空気の流動性は阻害されない。
【0062】
また、左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17と左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19とを横方向にずらして設けたので、タイル裏面全体からみると、張り付けモルタルが均等に充填される。
【0063】
さらに、左上部次位縦溝20及び右上部次位縦溝21と、左下部次位縦溝22及び右下部次位縦溝23とを互いに横中央線Xを中心にして対称位置で、しかも左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17と、左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19とを横方向にずらして設けたので、最上部横溝11及び最下部横溝13と、次位上部横溝12及び次位下部横溝14との間のモルタル及び空気の流動性が良なり、余剰分の張り付けモルタル及び空気が最上部横溝11及び最下部横溝13側に流動し、左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17、左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19から外部に流出しやすくなる。
【0064】
従って、タイル1の裏面9の中央部において、タイル1の裏面9の横溝11〜14内部における空気の残留を少なくすることができる。これにより、裏面9の中央部において、張り付けモルタル4は、ばらつくことなく均等且つ密に充填され、また、タイル裏面全体からみても、張り付けモルタルが均等に充填される。この結果タイル1は、張り付けモルタル4によって、建物の躯体2にタイル下地3を介して均等且つ強固に付着可能となる。
【0065】
さらに、溝部10内を流動する余剰な張り付けモルタル4が、左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17、並びに左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19から、上縁及び下縁の開口5’、7’から外部に流れ出し、上縁5及び下縁7に沿って流れる。
【0066】
この結果、横溝11〜14の開口6’、8’から外部に流れ出し、左右側縁6、8に沿って流れる余剰の張り付けモルタル4とともに、タイル1の外周囲を囲うようにタイル1の周縁に付着するので、この点からも強力な接着が可能となる。この場合、タイル1の裏面9の外周囲に面取り部37が形成されていると(図1(b)、図3(a)参照)、面取り部37内に余剰な張り付けモルタル4が入り込み、より強力に接着される。
【0067】
また、張り付けモルタルは、横溝だけでなく縦溝にも充填されるので、従来のように、横方向に長い接着部が形成されるだけでなく、縦方向にも接着部が形成されるから、地震等の際に生じる、水平方向の外力だけでなく、垂直方向の外力に対しても、強度が向上することとなる。
【0068】
以上、実施例1及びその変形例1〜3を説明したが、これらのタイル1では、その裏面9に4本の横溝11〜14が形成されているが、複数の横溝の本数、幅、深さ等は、タイルの大きさ(縦横寸法)、厚さ、使用箇所等の条件を考慮して設計されるものである。この横溝の本数を変えた構成例として、次に実施例2及びその変形例1〜2を挙げておく。
【実施例2】
【0069】
図4(a)は、実施例2のタイルの裏面平面図を示す。この実施例2のタイル40は、実施例1とは基本的に同じ技術思想に基づくものであるが、横溝の本数が2本である点で異なる。実施例2においては、実施例1と共通する構成の説明は特にしないが、実施例2の説明の都合上、特に必要な共通の構成については同じ符号を使用する。
【0070】
実施例2のタイル40では、最上部横溝11と最下部横溝13の2本の横溝のみが形成されている。横中央線Xの左右において、最上部横溝11から上縁5のみに開口する左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17が形成されている。また、横中央線Xの左右において、最下部横溝13から下縁7のみに開口する左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19が形成されている。左上縁縦溝16及び右上縁縦溝17と、左下縁縦溝18及び右下縁縦溝19は、互いに横方向にずれて形成されている。
【0071】
左上縁縦溝16と右下縁縦溝19は、互いに横中央線Xを中心として左右対称位置に形成されており、右上縁縦溝17と左下縁縦溝18は互いに横中央線Xを中心として左右対称位置に形成されている。ところで、最上部横溝11と最下部横溝13は、タイルの縦中央線Yを挟んで最も近くの上下に位置する横溝に相当するが、このような最上部横溝11と最下部横溝13を互いに連通する左中部縦溝41と右中部縦溝42が、互いに横中央線Xを中心にして対称位置(ほぼ対称な位置も含む。)に形成されている。
【0072】
(実施例2の変形例1)
図4(b)は、実施例2の変形例1のタイルの裏面平面図を示す。この変形例1のタイル45は、実施例2とほぼ同じであるが、縦溝として、左中部縦溝41及び右中部縦溝42に加えて、それらの間に、さらに中央縦溝46が形成されている。これにより、実施例2よりさらに、タイル45の裏面中央部における張り付けモルタル及び空気の流動性を改善している。
【0073】
(実施例2の変形例2)
図4(c)は、実施例2の変形例2のタイルの裏面平面図を示す。この変形例2のタイル47は、実施例2とほぼ同じであるが、最上部横溝11と最下部横溝13とを互いに連通する縦溝が形成されていない構成である。タイルの強度や製造コストの観点からみると、縦溝の数は少ない方がよい。
【0074】
しかし、タイルの横幅(タイルの横方向の長さ、即ち、長辺の長さ)の寸法がより大きくなると、最上部横溝11と最下部横溝13から上縁5及び下縁7に開口する縦溝は、2つ必要であるが、その場合でも横溝の本数が2本と少ない場合では、この変形例2のタイル47とおり、最上部横溝11と最下部横溝13を連通する縦溝は不要であるとした構成としてもよい。
【0075】
以上、本発明に係るタイルを実施するための最良の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明に係るタイルは、上記のような構成であるから、建物の外壁の躯体の外装用のタイル1だけでなく、キッチン、浴室等建物内外の壁や床の外装や、その他陶磁器質タイル全般を意匠として張り付ける各種の構造物に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施例1のタイルを説明する図であり、(a)はタイルの裏面の平面図であり、(b)はタイルのA−A方向に見た側面図である。
【図2】(a)〜(c)は、それぞれ本発明の実施例1の変形例1〜3のタイルの裏面の平面図である。
【図3】(a)は本発明の実施例1のタイルの貼り付け構造を説明する断面図であり、(b)は台紙に貼り付けた本発明の実施例1のタイルの一群の裏面を示す平面図である。
【図4】(a)は、本発明の実施例2のタイルの裏面の平面図であり、(b)、(c)は、それぞれ実施例2の変形例1、2のタイルの裏面の平面図である。
【符号の説明】
【0078】
1 タイル
2 建物の躯体(例えば、コンクリート躯体)
3 タイル下地
4 張り付けモルタル
5 上縁
6 左側縁
6’ 横溝の左側縁における開口
7 下縁
8 右側縁
8’ 横溝の右側縁における開口
9 タイルの裏面
10 溝部
11 最上部横溝
12 次位上部横溝
13 最下部横溝
14 次位下部横溝
16 左上縁縦溝
17 右上縁縦溝
18 左下縁縦溝
19 右下縁縦溝
20 左上部次位縦溝
21 右上部次位縦溝
22 左下部次位縦溝
23 右下部次位縦溝
24 左中部縦溝
25 右中部縦溝
30 実施例1の変形例1のタイル
31 実施例1の変形例2のタイル
32 中央部縦溝
33 実施例1の変形例3のタイル
34 上部中央次位縦溝
35 下部中央次位縦溝
36 台紙
37 面取り部
40 実施例2のタイル
41 左中部縦溝
42 右中部縦溝
45 実施例2の変形例1のタイル
46 中央縦溝
47 実施例2の変形例2のタイル
X 横中央線(長辺の中央を通る中心線)
Y 縦中央線(短辺の中央を通る中心線)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上縁、左側縁、下縁及び右側縁で囲まれ、外形が、上下方向である縦方向より左右方向である横方向に長い長方形であり、裏面にタイル張付け材が充填される溝部が形成されたタイルであって、前記溝部は、
横方向に直線的に延び、縦方向に間隔おいて互いに平行に形成され、横方向の両端において左側縁及び右側縁にそれぞれ開口した複数本の横溝と、
上縁に最も近い最上部横溝から上縁のみに開口する、左上縁縦溝及び右上縁縦溝と、下縁に最も近い最下部横溝から下縁のみに開口し、左上縁縦溝及び右上縁縦溝から横方向にずれて形成された左下縁縦溝及び右下縁縦溝と、を有し、
タイルの横方向中央を通り複数の横溝に直交する線を横中央線とした場合に、
左上縁縦溝及び左下縁縦溝は、それぞれ横中央線より左側に形成されており、右上縁縦溝及び右下縁縦溝は、それぞれ横中央線より右側に形成されていることを特徴とするタイル。
【請求項2】
上縁、左側縁、下縁及び右側縁で囲まれ、外形が、上下方向である縦方向より左右方向である横方向に長い長方形であり、裏面にタイル張付け材が充填される溝部が形成されたタイルであって、前記溝部は、
横方向に直線的に延び、縦方向に間隔おいて互いに平行に形成され、横方向の両端において左側縁及び右側縁にそれぞれ開口した複数本の横溝と、
上縁に最も近い最上部横溝から上縁のみに開口する、左上縁縦溝及び右上縁縦溝と、下縁に最も近い最下部横溝から下縁のみに開口し、左上縁縦溝及び右上縁縦溝から横方向にずれて形成された左下縁縦溝及び右下縁縦溝と、を有し、
タイルの横方向中央を通り複数の横溝に直交する線を横中央線とした場合に、
左上縁縦溝及び左下縁縦溝は、それぞれ横中央線より左側に形成されており、右上縁縦溝及び右下縁縦溝は、それぞれ横中央線より右側に形成されており、左上縁縦溝と右下縁縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されており、右上縁縦溝と左下縁縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されていることを特徴とするタイル。
【請求項3】
最上部横溝と次に上縁に近い次位上部横溝とのみを互いに縦方向に連通する左上部次位縦溝及び右上部次位縦溝と、最下部横溝と次に下縁に近い次位下部横溝とのみを互いに縦方向に連通し、左上部次位縦溝及び右上部次位縦溝から横方向にずれて形成された左下部次位縦溝及び右下部次位縦溝と、を有し、
左上部次位縦溝及び左下部次位縦溝は、それぞれ横中央線より左側に形成されており、右上部次位縦溝及び右下部次位縦溝は、それぞれ横中央線より右側に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のタイル。
【請求項4】
左上部次位縦溝と右下部次位縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されており、右上部次位縦溝と左下部次位縦溝は互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されていることを特徴とする請求項3記載のタイル。
【請求項5】
タイルの縦方向中央を通り複数の横溝と平行する線を縦中央線とした場合に、
縦中央線を挟んで最も近くの上下の位置に形成された2本の横溝のみを互いに縦方向に連通する左中部縦溝及び右中部縦溝と、を有し、
左中部縦溝と右中部縦溝は、互いに横中央線を中心として左右対称位置に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のタイル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−47915(P2010−47915A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−211062(P2008−211062)
【出願日】平成20年8月19日(2008.8.19)
【出願人】(508205268)有限会社ミトモ (5)
【Fターム(参考)】