説明

タグラベル作成システム及び操作端末

【課題】複数の作成JOBによる作成を一括して処理し、作成効率の向上を図る。
【解決手段】タグラベルプリンタ3とこれを操作する操作端末2とを有するタグラベル作成システムであって、タグラベルプリンタ3は、印字データを印字する印字ヘッド205と、無線通信を介し無線タグ回路素子Toに書き込みデータを送信して書き込むとともにタグIDを読み取る装置側アンテナ206とを有する。操作端末2は、複数のアプリケーションプログラムのそれぞれに基づく印字データ及び書き込みデータ及び作成指令ID含む作成指令を順次受け付けて蓄積し、蓄積した各作成指令ごとにタグ作成コマンドをタグラベルプリンタ3に出力し、タグラベルプリンタ3での作成結果情報を取得し、取得した作成結果情報を対応する作成指令IDと関連づけて記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部と情報送受信可能な無線タグラベルを作成するタグラベル作成システム及びこれに用いる操作端末に関する。
【背景技術】
【0002】
情報を記憶する無線タグ回路素子に対し非接触(コイルを用いる電磁結合方式、電磁誘導方式、あるいは電波方式等)で情報の送受信を行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが知られている。
【0003】
例えば、このような無線タグ回路素子に対し情報の書き込みを行い無線タグ(ICカードやタグラベル等)の作成を行う作成システムとしては、特許文献1に記載のものが知られている。この従来技術では、操作端末(コンピュータ)と無線タグ作成装置(カード作成装置)とを有している。無線タグ作成装置内にカードが搬入されると、情報送受信手段(ICエンコードユニット)が、カードへ書き込むための書き込みデータ(ID情報データ)及びこれに対応するタグ識別情報(タグ情報)を、搬入されたカードに書き込む。その後、印字手段(プリントユニット)が印字データ(画像データ)をカードへ印刷し、無線タグを完成する。
【0004】
このとき、この従来技術においては、操作端末(コンピュータ)が、データを作成するアプリケーションプログラムを備えている。アプリケーションプログラムは、上記印字データと上記書き込みデータとを、対象の無線タグを識別するためのタグ識別情報(タグ情報)によって関連づける。そしてアプリケーションプログラムは、上記印字データ及び上記書き込みデータに対しタグ識別情報を添付し、無線タグ作成装置(カード作成装置)へ送信するとともに、このタグ識別情報を操作端末のメモリ内に格納する。これにより、複数枚の無線タグを無線タグ作成装置内に取り込んで並列に処理した場合でも、操作端末のメモリ内のタグ識別情報を用いてアプリケーションプログラム側もしくはプリンタドライバ側から問い合わせを行うことで、無線タグ作成のエラー発生時の対応を円滑にできるようになっている。
【特許文献1】特開2000−259370号公報(段落0086〜0087、0099〜0110等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、上記従来技術では、操作者からの1回の指示による無線タグ作成(作成JOB)により実行される一連の複数の無線タグ作成において一部にエラーが発生した場合でも、タグ識別情報を用いて、(当該不良タグの処理を中止しての排出や当該無線タグの属性のクリア等の)エラー処理を円滑に実行できる。しかしながら、1つのアプリケーションプログラムに基づく上記作成JOBがまだ終了していない間に、別のアプリケーションプログラムに基づく作成JOB(同一アプリケーションプログラムによるさらに重ねての別の作成JOBを含む)を重ねて受け付けることまでは配慮されていない。このような複数の作成JOBを実行したい場合でも、操作者は、最初の作成JOBが終了するまで次の作成操作を待たなければならず、一括処理ができずに不便であった。
【0006】
本発明の目的は、複数の作成JOBによる作成を一括して処理することができ、作成効率の向上を図れるタグラベル作成システム及びこれに用いる操作端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、第1の発明は、情報を記憶するIC回路部、及び、情報を送受信するタグアンテナ、を有する無線タグ回路素子を備えた無線タグラベルを作成するタグラベル作成装置と、前記ラベル作成装置を操作する操作端末とを有するタグラベル作成システムであって、前記タグラベル作成装置は、前記無線タグ回路素子を備えたタグ媒体又は前記タグ媒体に貼り合わされる被印字媒体に対し、印字データに対応した印字を行う印字手段と、無線通信を介し、前記無線タグ回路素子に書き込みデータを送信して前記IC回路部に書き込むとともに、前記IC回路部よりタグ識別情報を読み取る情報送受信手段とを有し、前記操作端末は、前記無線タグラベルを作成するための複数のアプリケーションプログラムのそれぞれに基づく、前記印字データ及び前記書き込みデータ及びデータ識別情報を含む複数のラベル作成JOBを、順次受け付けて蓄積可能なJOB受付手段と、前記JOB受付手段で蓄積した各ラベル作成JOBに基づき、対応する前記印字データ及び前記書き込みデータを含むラベル作成指示信号を、前記タグラベル作成装置に出力する指示信号出力手段と、前記ラベル作成指示信号に対応した前記タグラベル作成装置での作成結果情報を取得する結果情報取得手段と、前記結果情報取得手段で取得した前記作成結果情報を、対応する前記データ識別情報と関連づけて記憶する結果情報記憶手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本願第1発明のタグラベル作成システムにおいては、操作端末の操作に応じて、タグラベル作成装置で無線タグラベルを作成する。操作端末には、無線タグラベルを作成するための少なくとも1つのアプリケーションプログラムが用意されている。そして、JOB受付手段が、アプリケーションプログラムに基づく複数のラベル作成JOB(複数のアプリケーションプログラムそれぞれに基づく場合を含む)を順次受け付け、蓄積することができる。
【0009】
このとき、各ラベル作成JOBには、無線タグラベル作成装置の印字手段で印字するための印字データと、情報送受信手段でタグ媒体の無線タグ回路素子のIC回路部に書き込むための書き込みデータと、データ識別情報とが含まれている。上記のようにして複数のラベル作成JOBが蓄積される一方、指示信号出力手段が(例えば1つのラベル作成JOBが終わる都度、等の適宜のタイミングで)各ラベル作成JOBに対応したラベル作成指示信号をタグラベル作成装置に出力する。
【0010】
ラベル作成指示信号には、上記ラベル作成JOBに含まれる印字データ、書き込みデータ、データ識別情報のうち、印字データ及び書き込みデータが含まれる。タグラベル作成装置は、そのラベル作成指示信号に含まれる上記印字データ及び上記書き込みデータを用いて、前述の印字手段による印字及びIC回路部への情報書き込みを行い、その作成結果(成功か失敗か)を操作端末へと出力する。
【0011】
操作端末では、その作成結果情報が結果情報取得手段によって取得された後、対応するデータ識別情報(もともと印字データ及び書き込みデータとともにラベル作成JOBに含まれていたもの)と関連づけ、結果情報記憶手段に記憶する。
【0012】
以上のようにして、ラベル作成JOBに予めデータ識別情報を付与しておき、少なくとも1つのアプリケーションプログラムに基づく複数のラベル作成JOBを順次受け付けて蓄積する一方、平行して無線タグラベルの作成を実行してその結果情報をデータ識別情報と対応づけて記憶する。これにより、従来のように1つのラベル作成JOBがまだ終了していない間であっても、別のラベル作成JOB(同一アプリケーションプログラムによるさらに重ねての別のラベル作成JOBの場合と、別のアプリケーションプログラムによるラベル作成JOBの場合とを含む)を受け付けることができる。したがって、操作者は、複数の作成JOBによるラベル作成を一括して処理することができる。この結果、ラベル作成の効率向上を図ることができ、利便性を向上することができる。
【0013】
またこのとき、各ラベル作成JOBのラベル作成結果についても、(上記のようにデータ識別情報と対応づけられて順次記憶されているので)当該ラベル作成JOBが終了して作成結果情報が記憶された後であれば、(その後の他のラベル作成JOBの実行途中であっても)操作者は随時知ることができるので、これによっても利便性を向上することができる。
【0014】
第2発明は、上記第1発明において、前記操作端末は、前記アプリケーションプログラムに基づく、対応する前記データ識別情報を含む作成結果問い合わせ信号を入力する問い合わせ信号入力手段と、前記作成結果問い合わせ信号に含まれる前記データ識別情報をキーとして前記結果情報記憶手段から対応する前記作成結果情報を抽出し、出力する結果情報出力手段とを有することを特徴とする。
【0015】
ラベル作成結果は、データ識別情報と対応づけられた作成結果情報として結果情報記憶手段に順次記憶されている。アプリケーションプログラムのラベル作成JOBごとのラベル作成結果を知るための作成結果問い合わせ信号が問い合わせ信号入力手段で入力されると、結果情報出力手段が、作成結果問い合わせ信号に含まれるデータ識別情報をキーとして結果情報記憶手段を検索し、該当する作成結果情報を抽出して出力する。これにより、各ラベル作成JOBが終了して作成結果情報が記憶された後であれば、(その後の他のラベル作成JOBの実行途中であっても)作成結果を操作者が随時知ることができる。
【0016】
第3発明は、上記第2発明において、前記タグラベル作成装置において前記無線タグラベルの作成に成功した場合には、前記操作端末は、前記結果情報取得手段が、前記情報送受信手段で読み取った前記タグ識別情報を含む作成結果情報を取得し、前記結果情報記憶手段が、前記結果情報取得手段で取得した前記タグ識別情報を含む前記作成結果情報を、対応する前記データ識別情報と関連づけて記憶し、前記結果情報出力手段が、前記結果情報記憶手段から対応する前記タグ識別情報を含む前記作成結果情報を抽出し、出力することを特徴とする。
【0017】
無線タグラベル作成装置での無線タグラベル作成が成功した場合には、情報送受信手段で読み取ったタグ識別情報が、作成結果情報に組み込まれて結果情報記憶手段に記憶される。したがって、作成結果問い合わせ信号が問い合わせ信号入力手段で入力された後の結果情報記憶手段での検索及び作成結果情報の抽出により、操作者は、ラベル作成時に読み取られたタグ識別情報を取得することができる。
【0018】
第4発明は、上記第2又は第3発明において、前記タグラベル作成装置において前記無線タグラベルの作成に失敗した場合には、前記操作端末は、前記結果情報取得手段が、作成失敗を表す作成結果情報を取得し、前記結果情報記憶手段が、前記結果情報取得手段で取得した前記作成失敗を表す前記作成結果情報を、対応する前記データ識別情報と関連づけて記憶し、前記結果情報出力手段が、前記結果情報記憶手段から対応する前記作成失敗を表す前記作成結果情報を抽出し、出力することを特徴とする。
【0019】
無線タグラベル作成装置での無線タグラベル作成に失敗した場合には、その作成失敗を表す作成結果情報が結果情報記憶手段に記憶される。したがって、作成結果問い合わせ信号が問い合わせ信号入力手段で入力された後の結果情報記憶手段での検索及び作成結果情報の抽出により、操作者は、ラベル作成が失敗したことを確実に認識することができる。
【0020】
第5発明は、上記第1乃至第4発明のいずれかにおいて、前記操作端末は、各ラベル作成JOBの前記印字データと前記書き込みデータとを互いに対応づけて格納したデータベースを、複数の前記アプリケーションプログラムのそれぞれごとに有していることを特徴とする。
【0021】
これにより、複数のアプリケーションプログラムを備えている場合でも、印字データと書き込みデータとの対応関係を、各アプリケーションプログラムごとに明確に整理して格納することができる。またタグラベル作成装置側でなく操作端末側にデータベースを設けることで、操作者によるデータベースへのアクセスやデータ変更・再構築等の処理を迅速かつ容易に行うことができる。
【0022】
第6発明は、上記第1乃至第5発明のいずれかにおいて、前記操作端末に備えられる複数の前記アプリケーションプログラムとして、固定資産管理用アプリケーションプログラム、名札管理用アプリケーションプログラム、文書管理用アプリケーションプログラムのうち、少なくとも1つが含まれることを特徴とする。
【0023】
これにより、無線タグラベルを作成するときの典型的な3つの用途、すなわち固定資産管理用のラベル作成、名札用のラベル作成、書類やファイル等の文書管理用のラベル作成の少なくとも1つを、操作端末の操作で円滑に行うことができる。
【0024】
上記目的を達成するために、第7発明は、上記目的を無線通信を介し、情報を記憶するIC回路部、及び、情報を送受信するタグアンテナを有する無線タグ回路素子に書き込みデータを送信して書き込むとともにタグ識別情報を読み取る情報送受信手段と、印字データに対応した印字を行う印字手段とを有するタグラベル作成装置を操作するための操作端末であって、無線タグラベルを作成するための複数のアプリケーションプログラムのそれぞれに基づく、前記印字データ及び前記書き込みデータ及びデータ識別情報を含む複数のラベル作成JOBを、順次受け付けて蓄積可能なJOB受付手段と、前記JOB受付手段で蓄積した各ラベル作成JOBに基づき、対応する前記印字データ及び前記書き込みデータを含むラベル作成指示信号を、前記タグラベル作成装置に出力する指示信号出力手段と、前記ラベル作成指示信号に対応した前記タグラベル作成装置での作成結果情報を取得する結果情報取得手段と、前記結果情報取得手段で取得した前記作成結果情報を、対応する前記データ識別情報と関連づけて記憶する結果情報記憶手段と
を有することを特徴とする。
【0025】
本願第7発明の操作端末には、タグラベル作成装置で無線タグラベルを作成するための少なくとも1つのアプリケーションプログラムが用意されている。そして、JOB受付手段が、アプリケーションプログラムに基づく複数のラベル作成JOB(複数のアプリケーションプログラムそれぞれに基づく場合を含む)を順次受け付け、蓄積することができる。
【0026】
このとき、各ラベル作成JOBには、無線タグラベル作成装置の印字手段で印字するための印字データと、情報送受信手段でタグ媒体の無線タグ回路素子のIC回路部に書き込むための書き込みデータと、データ識別情報とが含まれている。上記のようにして複数のラベル作成JOBが蓄積される一方、指示信号出力手段が(例えば1つのラベル作成JOBが終わる都度、等の適宜のタイミングで)各ラベル作成JOBに対応したラベル作成指示信号をタグラベル作成装置に出力する。
【0027】
ラベル作成指示信号には、上記ラベル作成JOBに含まれる印字データ、書き込みデータ、データ識別情報のうち、印字データ及び書き込みデータが含まれる。タグラベル作成装置が、そのラベル作成指示信号に含まれる上記印字データ及び上記書き込みデータを用いて、前述の印字手段による印字及びIC回路部への情報書き込みを行い、作成結果(成功か失敗か)を出力すると、その作成結果情報は結果情報取得手段によって取得される。そして、取得された作成結果情報は、対応するデータ識別情報(もともと印字データ及び書き込みデータとともにラベル作成JOBに含まれていたもの)と関連づけられ、結果情報記憶手段で記憶される。
【0028】
以上のようにして、ラベル作成JOBに予めデータ識別情報を付与しておき、少なくとも1つのアプリケーションプログラムに基づく複数のラベル作成JOBを順次受け付けて蓄積する一方、平行して無線タグラベルの作成を実行してその結果情報をデータ識別情報と対応づけて記憶する。これにより、従来のように1つのラベル作成JOBがまだ終了していない間であっても、別のラベル作成JOB(同一アプリケーションプログラムによるさらに重ねての別のラベル作成JOBの場合と、別のアプリケーションプログラムによるラベル作成JOBの場合とを含む)を受け付けることができる。したがって、操作者は、複数の作成JOBによるラベル作成を一括して処理することができる。この結果、ラベル作成の効率向上を図ることができ、利便性を向上することができる。
【0029】
またこのとき、各ラベル作成JOBごとのラベル作成結果についても、(上記のようにデータ識別情報と対応づけられて順次記憶されているので)当該ラベル作成JOBが終了して作成結果情報が記憶された後であれば、(その後の他のラベル作成JOBの実行途中であっても)操作者は随時知ることができるので、これによっても利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、複数の作成JOBによる作成を一括して処理でき、作成効率の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0032】
図1は、本実施形態のタグラベル作成システム全体を表すシステム構成図である。
【0033】
図1に示すタグラベル作成システム1は、汎用パーソナルコンピュータで構成される操作端末2と、例えばUSB等のインターフェースを介して操作端末2に接続されたタグラベルプリンタ(タグラベル作成装置)3とからなっている。
【0034】
タグラベルプリンタ3は、操作端末2との間で各種の情報と指示信号を送受することで無線タグラベルTを作成するものである。作成された無線タグラベルTは、表面に所定の文字や図形などの印字(後述の図6参照)が施されているとともに、内部に備える無線タグ回路素子Toにそれぞれ無線タグラベルT間で重複することなく一意的に定義された固有の識別情報(タグ識別情報;以下、タグIDという)や、前記印字に関連した情報が記憶されている(詳しくは後述する)。
【0035】
図2は、上記タグラベル作成システム1の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【0036】
この図2において、操作端末2は、前述したように一般に市販されている汎用パーソナルコンピュータであり、その構成はCPU(中央演算装置)12と、例えばRAMやROM等からなるメモリ13と、使用者からの指示や情報が入力される操作部14と、各種情報やメッセージを表示する表示部15と、ハードディスク装置からなり各種情報を記憶する大容量記憶装置16と、例えばUSBなどの規格に準拠するインターフェース接続を介してタグラベルプリンタ3との情報信号の授受の制御を行う通信制御部15とを備えている。
【0037】
CPU12は、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行い、それによってタグラベルプリンタ3との間で各種の指示信号・情報信号の送受を行うようになっている。
【0038】
一方、タグラベルプリンタ3は、所定間隔で無線タグ回路素子Toが備えられたタグ媒体としてのタグテープ(本来は渦巻き状であるが簡略化して同心円で図示している)203を巻回したタグテープロール204を着脱可能な(又はタグテープロール204を備えたカートリッジを着脱可能な)タグテープロールホルダ部210と、このタグテープロール204から繰り出されたタグテープ203のうち上記無線タグ回路素子Toに対応した領域に所定の印字を行う印字ヘッド(印字手段)205と、無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により情報の送受信(情報読み取り及び書き込み)を行う装置側アンテナ(情報送受信手段)206と、高周波回路201及び制御回路202と、上記操作端末2との間で行われる通信の制御を行う通信制御部208と、タグテープ203への印字及び無線タグ回路素子Toへの上記情報書き込みが終了したタグテープ203を所定の長さに切断して無線タグラベルTとするカッタ207と、印字ヘッド205に対向して設けられ、制御回路202により制御されてタグテープロール204を搬送する搬送装置209とを有する。
【0039】
タグテープに備えられている複数の無線タグ回路素子Toには、予め(例えば)製造工場において無線タグ回路素子Toの個体別に重複することなく一意的に定義されたタグID(いわゆるUID)が記憶されている。
【0040】
高周波回路201及び制御回路202は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150へのアクセス情報を生成し、装置側アンテナ206を介して無線タグ回路素子Toへ送信し、無線タグ回路素子ToのIC回路部150へ情報の書き込みとタグIDの読み取りとを行う。また制御回路202は上記通信制御部208を介して操作端末2と接続されており、この操作端末2と情報の送受が可能となっている。
【0041】
このような構成において、上記タグラベルプリンタ3で無線タグラベルTを作成する際には、操作者は操作端末2において起動されているアプリケーションを操作することにより、無線タグラベルTの表面に印字する印字データや無線タグラベルTに記憶させる書き込みデータ等の設定入力を行うとともに、無線タグラベルTの作成指示入力を行う。これにより、操作端末2とタグラベルプリンタ3の制御回路202の制御により、上記印字データに基づいた印字ヘッド205による印字が行われるとともに、高周波回路201により書き込みデータが生成され装置側アンテナ206を介して無線タグ回路素子Toへ送信される。これにより、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に対してタグIDの読み取りと書き込みデータの書き込み(詳しくは後述する)が行われ、無線タグラベルTが作成される。
【0042】
図3は、上記無線タグラベルTに備えられた無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を表すブロック図である。
【0043】
この図3において、無線タグ回路素子Toは、上述したようにタグラベルプリンタ3の装置側アンテナ206と無線通信もしくは電磁誘導により非接触で信号の送受信を行う上記タグ側アンテナ(タグアンテナ)151と、このタグ側アンテナ151に接続された上記IC回路部150とを有している。
【0044】
IC回路部150は、タグ側アンテナ151により受信された質問波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部153と、上記タグ側アンテナ151により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部155と、上記タグ側アンテナ151に接続された変復調部156と、上記メモリ部155、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部157とを備えている。
【0045】
変復調部156は、タグ側アンテナ151により受信された上記タグラベルプリンタ3の装置側アンテナ206からの質問波の復調を行い、また、上記制御部157からの返信信号を変調し、タグ側アンテナ151より応答波(タグIDを含む信号)として再送信する。
【0046】
クロック抽出部154は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部157にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の周波数に対応したクロックを制御部157に供給する。
【0047】
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成して上記変復調部156により上記タグ側アンテナ151から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0048】
図4は、操作端末2内における処理制御上の機能的構成の一例を表すブロック図である。この図4において、操作端末2の上記メモリ(RAM)13上に、2つのアプリケーション(アプリケーションプログラム)AP1,AP2とプリンタドライバPDのそれぞれのプログラムが展開して起動しており、相互に指示信号と情報信号を送受可能となっている。そして2つのアプリケーションプログラムAP1,AP2はそれぞれ共通する一つのプリンタドライバPDに対して信号を送受し、またプリンタドライバPDは上記通信制御部15,208どうしのインターフェース接続を介してタグラベルプリンタ3と信号を送受するようになっている。
【0049】
これら複数のアプリケーションプログラムAP1,AP2とプリンタドライバPDは、いずれも操作端末2が備える一つのCPU12によって実行されるものであるが、例えばタイムシェアリングシステム(TSS)などの時分割での割り込み制御によってそれぞれ個別に独立して実行されるものとなっている。またプリンタドライバPDについては、汎用パーソナルコンピュータで構成される操作端末2の基本OSに予め組み込まれたものでもよいし、他のアプリケーションと同様にOS上で個別に起動されるプログラムであってもよい。
【0050】
ここで、各アプリケーションプログラムAP1,AP2として適用される具体例としては、机やイスなどの備品に貼付する無線タグラベルTの作成・管理用の固定資産管理用アプリケーションプログラム、社員や来客などの人物に所持させる無線タグラベルTの作成・管理用の名札管理用アプリケーションプログラム、又は書類ファイルなどに貼付する無線タグラベルTの作成・管理用の文書管理用アプリケーションプログラムなどがある。これらは、無線タグラベルTの作成に対して必要とされる各設定情報(印字データ、書き込みデータなど)を設定するとともに、これら設定情報を含めた無線タグラベルTの作成指令をプリンタドライバPDに出力し、また無線タグラベルTの作成後にはそれぞれに記憶されているタグIDをプリンタドライバPDから取得して対応する各設定情報と関連づけて情報を管理する。
【0051】
タグラベルプリンタ3は、プリンタドライバPDから一つのタグ作成コマンドを入力されることによって1枚の無線タグラベルTを作成する。すなわち、タグ作成コマンドに含まれる上記設定情報に基づいて印字と情報の書き込みを行うとともに、無線タグ回路素子Toに予め記憶されているタグIDを読み取って無線タグラベルTの作成の成否結果とともにプリンタドライバPDに返信する。
【0052】
プリンタドライバPDは、複数のアプリケーションプログラムAPからそれぞれ出力された複数の無線タグラベルTの作成指令(1つのアプリケーションプログラムAPから繰り返して複数の作成指令が出力された場合を含む)を常時並列的に受け付け、タグラベルプリンタ3に対してこれら受け付けた作成指令順にそれぞれ対応するタグ作成コマンドの出力とその作成結果の返信の入力を繰り返し、作成が成功した無線タグラベルTのタグIDをその作成指令元のアプリケーションプログラムAPに返信する。
【0053】
以上におけるアプリケーションプログラムAP、プリンタドライバPD、及びタグラベルプリンタ3の間の情報の流れを、図5〜図8を用いて以下に詳しく説明する。
【0054】
図5は、本実施形態のタグラベル作成システム1において無線タグラベルTの作成を指示した際の主な情報の流れを概念的に説明する図である。なお、説明の便宜上、アプリケーションプログラムAPは名札管理用アプリケーションが一つだけ起動している場合の例を示し、このアプリケーションプログラムAPとプリンタドライバPDとタグラベルプリンタ3との間の情報の流れを示して、操作端末2とタグラベルプリンタ3との間のハードウェア的な区別は省略する(後述の図6〜図8においても同様)。
【0055】
この図5において、まず操作者はアプリケーションプログラムAPの操作により所望する無線タグラベルTの作成を指示することで、アプリケーションプログラムAPからプリンタドライバPDへ作成ジョブ(ラベル作成JOB)の信号が出力される。この作成ジョブは、無線タグラベルTの1枚の作成に対応した作成指令の集合(作成指令×1つの作成ジョブで作成する枚数)であり、つまり1つの作成ジョブを出力することで当該作成ジョブに含まれている作成指令の数だけ無線タグラベルTを作成することができる。なお、一つの作成ジョブが一つの作成指令だけを含んで出力される場合もある。
【0056】
そして各作成指令には、無線タグラベルTの印字面に印字させる印字データ(図示する例では「企画部 田中」等)、無線タグラベルTが備える無線タグ回路素子Toに記憶させる書き込みデータ、及び当該作成指令の識別情報である作成指令ID(データ識別情報)が含まれている。
【0057】
これら作成指令を含む作成ジョブを受け取ったプリンタドライバPDは、その作成ジョブの内容を後述する作成指令テーブル(後述の図9参照)に作成指令ごとに蓄積し、順次これら作成指令に対応するタグ作成コマンド(ラベル作成指示信号)をタグラベルプリンタ3に出力する。このタグ作成コマンドには、対応する作成指令の印字データ(図示する例では「企画部 田中」)と書き込みデータが含まれている。なお、プリンタドライバPDは一つのタグ作成コマンドをタグラベルプリンタ3へ出力した後に、それに対応する一つの作成結果情報(後に詳述)の返信を待ってから次のタグ作成コマンドを出力する。
【0058】
図6は、本実施形態のタグラベル作成システム1においてタグラベルプリンタ3が無線タグラベルTの作成に成功した際の主な情報の流れを概念的に説明する図である。
【0059】
この図6において、無線タグラベルTが作成される前のタグテープ203に備えられている各無線タグ回路素子Toには、前述したように予め個体別に定義された識別情報であるタグIDが記憶されている。上記図5に示したようにプリンタドライバPDからタグ作成コマンドを受け取ったタグラベルプリンタ3は、タグテープ203の表面の所定の印字領域に対して上記印字データに基づいた印字を行うとともに、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に対してタグIDの読み取りと上記書き込みデータの書き込みとを行い、これにより無線タグラベルTが作成される。
【0060】
そしてこれら印字処理、タグIDの読み取り処理、及び書き込みデータの書き込み処理のいずれも成功して正常な無線タグラベルTを作成できた場合には、タグラベルプリンタ3は、成功ステータスと読み取ったタグIDとを含んだ作成結果情報をプリンタドライバPDに対し出力する。
【0061】
この作成結果情報を受け取ったプリンタドライバPDは、直前に出力したタグ作成コマンドに係わる作成指令IDと関連づけて、成功ステータスとタグIDとを作成指令テーブル(図9参照)に記録する。
【0062】
図7は、本実施形態のタグラベル作成システム1においてタグラベルプリンタ3が無線タグラベルTの作成に失敗した際の主な情報の流れを概念的に説明する図である。なお、この図7は、上記図6と同様にタグラベルプリンタ3がプリンタドライバPDからタグ作成コマンドを受け取った後の処理を示すものであり、タグラベルプリンタ3が印字処理、タグIDの読み取り処理、及び書き込みデータの書き込み処理のいずれか一つでも失敗して正常な無線タグラベルTを作成できなかった場合には、タグラベルプリンタ3がプリンタドライバPDに対して失敗ステータスのみを含んだ作成結果情報を出力する。
【0063】
この作成結果情報を受け取ったプリンタドライバPDは、直前に出力したタグ作成コマンドに係わる作成指令IDと関連づけて、失敗ステータスを作成指令テーブル(図9参照)に記録する。
【0064】
図8は、本実施形態のタグラベル作成システム1においてアプリケーションプログラムAPがプリンタドライバPDに対して作成結果を問い合わせた際の主な情報の流れを概念的に説明する図である。
【0065】
この図8において、この例では、アプリケーションプログラムAPが、上記図5に示した作成ジョブをプリンタドライバPDに出力した後、(さらにラベル作成が終了するまでに必要な時間の経過後の)適宜のタイミングで、プリンタドライバPDに対して無線タグラベルTの作成結果に関する情報を問い合わせる結果要求指令(作成結果問い合わせ信号)を出力する。
【0066】
この結果要求指令には、それまでに当該アプリケーションプログラムAPがプリンタドライバPDに出力した作成ジョブ中の作成指令の作成指令IDが含まれている。なお、この結果要求指令は、作成指令ごとに一つずつ出力してもよいし、又は以前に出力した作成ジョブ単位でまとめて出力してもよい。
【0067】
この結果要求指令を受け取ったプリンタドライバPDは、それに含まれている作成指令IDをキーとして作成指令テーブルから対応する無線タグラベルTの作成成否のステータスとタグID(成功している場合)を検出し、それら作成指令ID、作成成否ステータス、及びタグID(成功している場合)を含めた作成結果情報をアプリケーションプログラムAPに応答出力する。
【0068】
このようにして、プリンタドライバPDは各無線タグラベルT別(各作成指令別)に設定された作成指令IDを用いて、対応する全ての情報を管理している。この結果、アプリケーションプログラムAPは、必要なときに必要な作成指令IDに対応する情報を、プリンタドライバPDから取得することができる。
【0069】
図9は、プリンタドライバPDが管理する作成指令テーブルの一例を概念的に表す図である。この作成指令テーブル(データベース)は、操作端末2の大容量記憶装置16に記録保持されてプリンタドライバPDのみが管理する情報である。なお、本実施形態では、上記固定資産管理用アプリケーションプログラム、名札管理用アプリケーションプログラム、文書管理用アプリケーションプログラムのそれぞれに分かれて大容量記憶装置16にそれぞれ上記作成指令テーブルが備えられている。図示の例では、それらのうち、上記名札管理用アプリケーションプログラムAPに係わる作成指令テーブルを示している。また図中の作成指令ID及びタグIDを例示する内容は、全て16進数で表記している。
【0070】
図9に示すように、作成指令テーブルには、プリンタドライバPDが受け付けた全ての作成指令に対し、受け付け順の通し番号で設定された参照番号(最も左端の「No.」)が記録項目として設けられている。また、各参照番号に対応して(つまり各作成指令に対応して)、作成指令ID、印字データ、書き込みデータ、作成状況、及びタグIDがそれぞれ記録項目として設けられている。これらのうち、前述したように作成指令ID、印字データ、及び書き込みデータは、アプリケーションプログラムAPから受け取る作成ジョブ(作成指令)に基づいて記録される。また、作成状況とタグIDとは、タグラベルプリンタ3から受け取る作成結果情報に基づいて記録される(作成状況については後述するように作成前の状況によっても変化する)。
【0071】
「作成指令ID」項目には、図示する例では6桁の16進数で表される識別コードからなるIDが記録される。この例では、上位2桁が当該作成指令を出力したアプリケーションプログラムAPの識別コードとして記述され、その他の下位4桁が当該アプリケーションプログラムAPが設定した作成指令の通し番号として記述されている。これにより、複数のアプリケーションプログラムAPから多くの作成指令を受け付けて蓄積した場合でも、全ての作成指令IDの一意性が保持される。
【0072】
「印字データ」項目には、例えば、無線タグラベルTの印字領域に印字される文字又は図形の情報(図示する例の「企画部 田中」等)と、それらの印字の位置、字体、又は大きさなどを表すデータ(特に図示せず)とが組み合わされたデータが記録される。
【0073】
「書き込みデータ」項目には、(通常は、対応する印字データに関連する内容の情報であり)無線タグラベルTに記憶させておくことで別途無線タグリーダによって無線タグラベルTから読み取られる際に参照される情報が記録される。図示する例では、当該無線タグラベルTを所持する人物(印字データが示す人物)がそれぞれ利用可能な設備や資料を表す情報となっており、これらの内容に適宜対応するコードが記録される。
【0074】
「作成状況」項目には、当該作成指令の処理状況を示す情報が記録される。その内容としては、上記図6、図7、図8に示した無線タグラベルTの作成成否ステータスに対応する「成功」及び「失敗」がある。さらに、プリンタドライバPDから当該作成指令に対応するタグ作成コマンドの出力後でタグラベルプリンタ3からの作成結果情報待ちの状態である「作成中」と、まだ対応するタグ作成コマンドが出力されていない状態の「待機中」とがある。これらのいずれかが、適宜対応するコードで記録される。
【0075】
「タグID」項目には、既に無線タグラベルTの作成が成功した作成指令のみに対応して、無線タグ回路素子Toから読み取られたタグIDが記録される。
【0076】
なお、図示する例の作成指令テーブルは、前述したように名札管理用アプリケーションプログラムAPから出力された作成指令のみ蓄積されているが、他のアプリケーションプログラムAPからの作成指令も併せて蓄積した場合にはその受け付け順(作成ジョブとその中の作成指令の受け付け順)で作成指令テーブルに蓄積される。また、前述したように、(この例では)タグラベルプリンタ3は一つのタグ作成コマンドずつ処理していくため、全ての作成指令を通して一つの作成状況のみが「作成中」となる。
【0077】
また特に図示しないが、アプリケーションプログラムAPにおいても、この作成指令テーブルと同等(又は記録項目が増加した)テーブルを独自に記録・管理することになるが、そのテーブルには当該アプリケーションプログラムAPが設定した作成指令のみが蓄積される。
【0078】
図10は、操作端末2のCPU12によって実行されるプリンタドライバPDの制御手順を表すフローチャートである。なお、前述したようにプリンタドライバPDは、基本OSに組み込まれたプログラム又はスタンドアローンで起動するアプリケーションプログラムAPのいずれの形態で実行されてもよく、そのような基本OS組み込みプログラムが呼び込まれた際、又はアプリケーションプログラムAPが起動した際にこのフローが開始される。また、このフロー開始時には、作成指令テーブルに何も作成指令が蓄積されていない状態である(「START」位置)。
【0079】
図10において、まず、ステップS5では、作成指令テーブルの参照番号に対応するカウンタCに1を代入して初期設定する。
【0080】
次にステップS10へ移り、アプリケーションプログラムAPから作成ジョブの入力があったか否かを判定する。作成ジョブの入力があった場合、判定が満たされ、ステップS15で入力された作成ジョブに含まれている作成指令をその受け付け順に作成指令テーブルに蓄積する(上記図5参照)。そして、それぞれの「作成状況」項目を「待機中」として登録し、ステップS20へ移る。一方、作成ジョブの入力がなかった場合、判定は満たされず、そのままステップS20へ移る。
【0081】
ステップS20では、作成指令テーブルにおいて参照番号がカウンタCの値と同じである作成指令(つまり受け付け順がC番目の作成指令)について、対応する作成状況が「待機中」であるか否かを判定する。C番目の作成指令の作成状況が「待機中」である場合、判定が満たされ、すなわちその時点でプリンタドライバPDが処理対象としているC番目の作成指令に対してまだタグ作成コマンドがタグラベルプリンタ3に出力されていないものとみなされ、ステップS25に移る。ステップS25では、C番目の作成指令に対応する印字データと書き込みデータを作成指令テーブルから取得し、それらを含めたタグ作成コマンドを生成して、タグラベルプリンタ3に出力する(上記図5参照)。そしてステップS30で、作成指令テーブルのC番目の作成指令に対応する「作成状況」項目の内容を「作成中」に変更してステップS35へ移る。
【0082】
また一方、上記ステップS20の判定においてC番目の作成指令の作成状況が「待機中」でない場合、つまり作成状況がすでに無線タグラベルTの作成を行った「成功」又は「失敗」、もしくはすでにタグ作成コマンドを出力して作成結果情報待ちの「作成中」である場合、判定は満たされず、(すなわちあらためてタグ作成コマンドを出力する必要がないものとみなされ)、そのままステップS35へ移る。なお、作成指令テーブルに蓄積されている全ての作成指令に対して無線タグラベルTの作成が行われた場合でも、C番目の作成状況の内容が「待機中」以外(つまり「成功」か「失敗」)となるため、そのままステップS35へ移る。
【0083】
ステップS35では、タグラベルプリンタ3から作成結果情報が新たに入力されたか否かを判定する。作成結果情報の入力があった場合、判定が満たされ、ステップS40に移る。ステップS40では、当該作成結果情報に含まれている成否ステータスが「成功ステータス」であるか否か、つまりプリンタドライバPDが直前に出力したタグ作成コマンドによる無線タグラベルTの作成が成功したか否かを判定する。
【0084】
入力された作成結果情報に「成功ステータス」が含まれていた場合、ステップS40の判定が満たされ、ステップS45に移る。ステップS45では、作成指令テーブルのC番目の作成指令における「作成状況」項目の記載を「成功」に変更するとともに、当該作成結果情報に含まれたタグIDの値を、作成指令テーブルのC番目の作成指令の「タグID」項目に記録し、ステップS55へ移る(上記図6参照)。一方、入力された作成結果情報に「失敗ステータス」が含まれていた場合、ステップS40の判定は満たされず、ステップS50で作成指令テーブルのC番目の作成指令における「作成状況」項目の記載を「失敗」に変更し、ステップS55へ移る(上記図7参照)。
【0085】
ステップS55では、カウンタCの値を1増加し、つまりプリンタドライバPDの処理対象を次の参照番号に対応する作成指令に移して、ステップS60へ移る。
【0086】
また一方、上記ステップS35の判定において、タグラベルプリンタ3から作成結果情報の入力が新たになかった場合、判定は満たされず、すなわち処理対象であるC番目の作成指令の作成状況が「作成中」の状態を維持するものとして(又は新しく蓄積する作成指令の入力待ちとして)そのままステップS60へ移る。
【0087】
ステップS60では、アプリケーションプログラムAPから結果要求指令の入力があったか否かを判定する。結果要求指令の入力があった場合、判定が満たされ、ステップS65に移る。ステップS65では、当該結果要求指令に含まれている作成指令IDをキーとして、作成指令テーブルから対応する作成状況とタグID(成功している場合)を取得する。そして、それらを含む作成結果情報を、要求元のアプリケーションプログラムAPに応答返信し、ステップS70へ移る(上記図8参照)。なお、対応する作成状況が「作成中」又は「待機中」である場合でも(つまり全ての作成指令が処理されていない場合でも)、そのまま成否ステータスとして含めて作成結果情報を返信してもよく、アプリケーションプログラムAPはそれら「作成中」、「待機中」の作成指令についてのみ再度プリンタドライバPDに対して結果要求指令を出力すればよい。
【0088】
また一方、上記ステップS60の判定において、アプリケーションプログラムAPから結果要求指令の入力がなかった場合、判定は満たされず、そのままステップS70へ移る。
【0089】
ステップS70では、操作部14を介して所定の終了操作が入力されたか否かを判定する。終了操作が入力されている場合は判定が満たされてこのフローを終了し、入力されていない場合は判定が満たされずステップS5に戻り同様の手順を繰り返す。
【0090】
図11は、説明の明確のための最もシンプルな例として、一つのアプリケーションプログラムAPと、上記図10の制御手順を行うプリンタドライバPDと、タグラベルプリンタ3との間で送受される各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。なお、図中、上側から下側に向かって時系列的に変化し、この時系列に関係するアプリケーションプログラムAP、プリンタドライバPD、及びタグラベルプリンタ3の手順のみを図示している。また、送受される信号の詳細については、適宜説明を簡略化又は省略する(図5〜図8参照)。
【0091】
図11において、まずアプリケーションプログラムAPが、N個の作成指令を含む1つの作成ジョブIを、プリンタドライバPDに出力する(図5参照)。そしてこれを受け取ったプリンタドライバPDが、手順SD1でN個の作成指令を作成指令テーブルに蓄積(キューイング)した後、順次、作成指令に対応したタグ作成コマンドIIをタグラベルプリンタ3に対し出力する(図5参照)。
【0092】
そしてこれを受け取ったタグラベルプリンタ3は、手順SP1で1枚の無線タグラベルTを作成する。なお、この作成手順は、タグラベルプリンタ3内で機械的に行われるタグテープの搬送処理、印字処理、及び切断処理などを含むため例えば数秒程度が必要である。そしてこの作成手順を終えた後に、タグラベルプリンタ3が成否ステータス(とタグID)を含む作成結果情報IIIをプリンタドライバPDに出力する(図6又は図7参照)。
【0093】
作成結果情報IIIを受け取ったプリンタドライバPDは、手順SD2で、作成指令テーブルにおいて対応する作成状況(対応する作成指令IDに係わる作成状況)を変更し、作成成功であった場合にはタグIDも記録する(図6又は図7参照)。
【0094】
以上において、タグ作成コマンドIIの送信から手順SD2までの一連の手順が、1枚の無線タグラベルTの作成に必要とされる単位作成行程であり、プリンタドライバPDとタグラベルプリンタ3はこの単位作成行程を、N回連続して繰り返す。
【0095】
その後、適宜の時間経過後に、アプリケーションプログラムAPがプリンタドライバPDへ作成結果要求IVを出力すると、プリンタドライバPDは対応する作成状況(図中では成否ステータス)とタグID(成功している場合)を含んだ作成結果情報Vを返信応答する。
【0096】
以上の手順において、プリンタドライバPDは、受け付けた全ての作成指令を作成指令テーブルに蓄積して作成指令IDをキーとした情報の記録管理を行っている。また、アプリケーションプログラムAPとプリンタドライバPDとの間では、必ず作成指令IDを含めた作成指令ごとでの情報の送受を行う。この結果、作成指令どうしの正しい対応関係を維持したまま、関係する情報の送受を任意のタイミングで行うことができる。
【0097】
つまり、アプリケーションプログラムAP側から見ると、最初にプリンタドライバPDへ作成ジョブを出力した直後から何ら応答を待たずにすぐに他の処理へ移行することができ、その後の任意のタイミングで結果要求指令を出力することで(作成指令どうしの正しい対応関係を維持したまま)それぞれ対応する成否ステータスとタグIDを取得することができる。
【0098】
また、プリンタドライバPDにおいても、タグラベルプリンタ3へタグ作成コマンドIIを出力してから、作成結果情報IIIの返信を受け取るまでの間のタグラベル作成期間Pにおいて、他の処理を行うことができる。このため、例えば図12に示すように、第2のアプリケーションプログラムAP2から第2の作成ジョブ(M個の作成指令を含む)I′を当該期間Pで受け付け、すぐに手順SD1′で作成指令テーブルに蓄積することができる。この場合、第1の作成ジョブによるM枚の無線タグラベルTを作成した後、ただちに第2の作成ジョブによるN枚の無線タグラベルTを作成する(無線タグラベルTの単位作成行程を(N+M)回繰り返す)ことになり。つまり、実質的に、どのアプリケーションプログラムAP1,AP2でも任意のタイミングでプリンタドライバPDに作成ジョブを出力し蓄積させることができる。
【0099】
なお、図12においては、図示の煩雑防止のために、各アプリケーションプログラムAP1,AP2とプリンタドライバPDの間における作成結果要求及び作成結果情報の送受については、図示を省略している。
【0100】
以上において、上記図10のフローにおけるステップS15の手順が、各請求項記載のJOB受付手段を構成する。また、ステップS25の手順が指示信号出力手段を構成し、ステップS35の手順が結果情報取得手段を構成する。また、ステップS45及びステップS50の手順が結果情報記憶手段を構成する。また、ステップS60の手順が問い合わせ信号入力手段を構成し、ステップS65の手順が結果情報出力手段を構成する。
【0101】
以上説明したように、本実施形態においては、作成ジョブに含まれる各作成指令に予め作成指令IDを付与しておき、少なくとも1つのアプリケーションプログラムAPに基づく複数の作成ジョブを順次受け付けて蓄積する一方、平行して無線タグラベルTの作成を実行してその作成結果情報を作成指令IDと対応づけて記憶する。これにより、従来のように1つの作成ジョブがまだ全て終了していない間であっても、別の作成ジョブ(同一のアプリケーションプログラムAPによるさらに重ねての別の作成ジョブの場合と、別のアプリケーションプログラムAPによる作成ジョブの場合とを含む)を受け付けることができる。したがって、操作者は、複数の作成ジョブによるラベル作成を一括して処理することができる。この結果、ラベル作成の効率向上を図ることができ、利便性を向上することができる。
【0102】
またこのとき、各アプリケーションプログラムAPの作成ジョブごとのラベル作成結果についても、(上記のように作成指令IDと対応づけられて順次記憶されているので)当該作成ジョブが終了して作成結果情報の内容が作成指令テーブルに記憶された後であれば、(その後の他の作成ジョブの実行途中であっても)操作者は作成結果情報の内容随時知ることができるので、これによっても利便性を向上することができる。
【0103】
また、この実施形態では特に、タグラベルプリンタ3での無線タグラベルTの作成が成功した場合には、装置側アンテナ206で読み取ったタグIDが、作成結果情報に組み込まれて作成指令テーブルに記憶される。したがって、結果要求指令がプリンタドライバPDに入力された後の作成指令テーブルでの検索及び作成状況とタグIDの抽出により、操作者は、無線タグラベルTの作成時に読み取られたタグIDを取得することができる。
【0104】
また、この実施形態では特に、タグラベルプリンタ3での無線タグラベルTの作成に失敗した場合には、その作成失敗を表す失敗ステータスを含む作成結果情報が作成指令テーブルに記憶される。したがって、結果要求指令がプリンタドライバPDに入力された後の作成指令テーブルでの検索及び作成状況の抽出により、操作者は、無線タグラベルTの作成が失敗したことを確実に認識することができる。
【0105】
また、この実施形態では特に、各作成ジョブ(各作成指令)の印字データと書き込みデータとを互いに対応づけて格納した上記作成指令テーブル(データベース)を、操作端末2の大容量記憶装置16に各アプリケーションプログラムAPごとに有している。これにより、印字データと書き込みデータとの対応関係を、各アプリケーションプログラムAPごとに明確に整理して格納することができる。またタグラベルプリンタ3側でなく操作端末2側に作成指令テーブルを設けることで、操作者によるテーブルのアクセスやデータ変更・再構築等の処理を迅速かつ容易に行うことができる。
【0106】
また、この実施形態では特に、操作端末2に備えられる複数のアプリケーションプログラムAPとして、固定資産管理用アプリケーションプログラム、名札管理用アプリケーションプログラム、文書管理用アプリケーションプログラムのうち、少なくとも1つ(この例では3つ全部)を含む。これにより、無線タグラベルTを作成するときの典型的な3つの用途、すなわち固定資産管理用のラベル作成、名札用のラベル作成、書類やファイル等の文書管理用のラベル作成の少なくとも1つを、操作端末2の操作で円滑に行うことができる。
【0107】
また、以上において、印字及び無線タグ回路素子Toへのアクセス(読み取り又は書き込み)の終了した印字済みタグラベル用テープをカッタ207で切断して無線タグラベルTを作成した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ラベルに対応した所定の大きさに予め分離されたラベル台紙(いわゆるダイカットラベル)がロールから繰り出されるテープ上に連続配置されているような場合には、カッタ207で切断しなくても、テープが排出口から排出されてきた後にラベル台紙(アクセス済みの無線タグ回路素子Toが備えられかつ対応する印字がなされたもの)のみをテープから剥がして無線タグラベルTを作成しても良く、本発明はこのようなものに対しても適用できる。
【0108】
また、以上においては、無線タグ回路素子Toを備えたタグテープ103に備えられた被印字テープ層に印字を行う方式(貼りあわせを行わないタイプ)であったが、これに限られず、タグ媒体としてのタグテープとは別のカバーフィルム(被印字媒体)に印字を行ってこれらを貼り合わせる方式に本発明を適用してもよい。
【0109】
さらに、以上は、タグテープ203がリール部材の周りに巻回されてロールを構成し、カートリッジ210内にそのロールが配置されてタグテープ203が繰り出される場合を例にとって説明したが、これに限られない。タグ媒体としての、例えば、無線タグ回路素子Toが少なくとも一つ配置された長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシート(ロールに巻回されたテープを繰り出した後に適宜の長さに切断して形成したものを含む)を、所定の収納部にスタックして(例えばトレイ状のものに平積み積層して)カートリッジ化し、このカートリッジをタグラベルプリンタ3側のカートリッジホルダに装着して、上記収納部から移送、搬送して印字及び書き込みを行いタグラベルを作成するようにしてもよい。
【0110】
さらには上記ロールを直接タグラベルプリンタ3側に着脱可能に装着する構成や、長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシートをタグラベルプリンタ3外より1枚ずつ所定のフィーダ機構によって移送しタグラベルプリンタ3内へ供給する構成も考えられ、さらにはカートリッジ210のようなタグラベルプリンタ3本体側に着脱可能なものにも限られず、プリンタ側に着脱不能のいわゆる据え付け型あるいは一体型としてタグテープロール204を設けることも考えられる。この場合も同様の効果を得る。
【0111】
なお、以上において、図2〜図8等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0112】
また、図10等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0113】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0114】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の一実施形態のタグラベル作成システム全体を表すシステム構成図である。
【図2】タグラベル作成システムの詳細機能を表す機能ブロック図である。
【図3】無線タグラベルに備えられた無線タグ回路素子の機能的構成の一例を表すブロック図である。
【図4】操作端末内における処理制御上の機能的構成の一例を表すブロック図である。
【図5】タグラベル作成システムにおいて無線タグラベルの作成を指示した際の主な情報の流れを概念的に説明する図である。
【図6】タグラベル作成システムにおいてタグラベルプリンタが無線タグラベルの作成に成功した際の主な情報の流れを概念的に説明する図である。
【図7】タグラベル作成システムにおいてタグラベルプリンタが無線タグラベルの作成に失敗した際の主な情報の流れを概念的に説明する図である。
【図8】タグラベル作成システムにおいてアプリケーションがプリンタドライバに対して作成結果を問い合わせた際の主な情報の流れを概念的に説明する図である。
【図9】プリンタドライバが管理する作成指令テーブルの一例を概念的に表す図である。
【図10】操作端末のCPUによって実行されるプリンタドライバの制御手順を表すフローチャートである。
【図11】1つのアプリケーションと、図10の制御手順を行うプリンタドライバと、タグラベルプリンタとの間で送受される各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。
【図12】2つのアプリケーションと、図10の制御手順を行うプリンタドライバと、タグラベルプリンタとの間で送受される各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0116】
1 タグラベル作成システム
2 操作端末
3 タグラベルプリンタ(タグラベル作成装置)
150 IC回路部
151 タグ側アンテナ(タグアンテナ)
205 印字ヘッド(印字手段)
206 装置側アンテナ(情報送受信手段)
PD プリンタドライバ
AP アプリケーションプログラム
T 無線タグラベル
To 無線タグ回路素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を記憶するIC回路部、及び、情報を送受信するタグアンテナ、を有する無線タグ回路素子を備えた無線タグラベルを作成するタグラベル作成装置と、前記ラベル作成装置を操作する操作端末とを有するタグラベル作成システムであって、
前記タグラベル作成装置は、
前記無線タグ回路素子を備えたタグ媒体又は前記タグ媒体に貼り合わされる被印字媒体に対し、印字データに対応した印字を行う印字手段と、
無線通信を介し、前記無線タグ回路素子に書き込みデータを送信して前記IC回路部に書き込むとともに、前記IC回路部よりタグ識別情報を読み取る情報送受信手段と
を有し、
前記操作端末は、
前記無線タグラベルを作成するための複数のアプリケーションプログラムのそれぞれに基づく、前記印字データ及び前記書き込みデータ及びデータ識別情報を含む複数のラベル作成JOBを、順次受け付けて蓄積可能なJOB受付手段と、
前記JOB受付手段で蓄積した各ラベル作成JOBに基づき、対応する前記印字データ及び前記書き込みデータを含むラベル作成指示信号を、前記タグラベル作成装置に出力する指示信号出力手段と、
前記ラベル作成指示信号に対応した前記タグラベル作成装置での作成結果情報を取得する結果情報取得手段と、
前記結果情報取得手段で取得した前記作成結果情報を、対応する前記データ識別情報と関連づけて記憶する結果情報記憶手段と
を有することを特徴とするタグラベル作成システム。
【請求項2】
請求項1記載のタグラベル作成システムにおいて、
前記操作端末は、
前記アプリケーションプログラムに基づく、対応する前記データ識別情報を含む作成結果問い合わせ信号を入力する問い合わせ信号入力手段と、
前記作成結果問い合わせ信号に含まれる前記データ識別情報をキーとして前記結果情報記憶手段から対応する前記作成結果情報を抽出し、出力する結果情報出力手段と
を有することを特徴とするタグラベル作成システム。
【請求項3】
請求項2記載のタグラベル作成システムにおいて、
前記タグラベル作成装置において前記無線タグラベルの作成に成功した場合には、
前記操作端末は、
前記結果情報取得手段が、
前記情報送受信手段で読み取った前記タグ識別情報を含む作成結果情報を取得し、
前記結果情報記憶手段が、
前記結果情報取得手段で取得した前記タグ識別情報を含む前記作成結果情報を、対応する前記データ識別情報と関連づけて記憶し、
前記結果情報出力手段が、
前記結果情報記憶手段から対応する前記タグ識別情報を含む前記作成結果情報を抽出し、出力する
ことを特徴とするタグラベル作成システム。
【請求項4】
請求項2又は請求項3記載のタグラベル作成システムにおいて、
前記タグラベル作成装置において前記無線タグラベルの作成に失敗した場合には、
前記操作端末は、
前記結果情報取得手段が、
作成失敗を表す作成結果情報を取得し、
前記結果情報記憶手段が、
前記結果情報取得手段で取得した前記作成失敗を表す前記作成結果情報を、対応する前記データ識別情報と関連づけて記憶し、
前記結果情報出力手段が、
前記結果情報記憶手段から対応する前記作成失敗を表す前記作成結果情報を抽出し、出力する
ことを特徴とするタグラベル作成システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のタグラベル作成システムにおいて、
前記操作端末は、
各ラベル作成JOBの前記印字データと前記書き込みデータとを互いに対応づけて格納したデータベースを、複数の前記アプリケーションプログラムのそれぞれごとに有している
ことを特徴とするタグラベル作成システム。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のタグラベル作成システムにおいて、
前記操作端末に備えられる複数の前記アプリケーションプログラムとして、
固定資産管理用アプリケーションプログラム、名札管理用アプリケーションプログラム、文書管理用アプリケーションプログラムのうち、少なくとも1つが含まれる
ことを特徴とするタグラベル作成システム。
【請求項7】
無線通信を介し、情報を記憶するIC回路部、及び、情報を送受信するタグアンテナを有する無線タグ回路素子に書き込みデータを送信して書き込むとともにタグ識別情報を読み取る情報送受信手段と、印字データに対応した印字を行う印字手段とを有するタグラベル作成装置を操作するための操作端末であって、
無線タグラベルを作成するための複数のアプリケーションプログラムのそれぞれに基づく、前記印字データ及び前記書き込みデータ及びデータ識別情報を含む複数のラベル作成JOBを、順次受け付けて蓄積可能なJOB受付手段と、
前記JOB受付手段で蓄積した各ラベル作成JOBに基づき、対応する前記印字データ及び前記書き込みデータを含むラベル作成指示信号を、前記タグラベル作成装置に出力する指示信号出力手段と、
前記ラベル作成指示信号に対応した前記タグラベル作成装置での作成結果情報を取得する結果情報取得手段と、
前記結果情報取得手段で取得した前記作成結果情報を、対応する前記データ識別情報と関連づけて記憶する結果情報記憶手段と
を有することを特徴とする操作端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−294761(P2009−294761A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−145821(P2008−145821)
【出願日】平成20年6月3日(2008.6.3)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】