説明

タッチスクリーンシステム

【課題】本発明は、タッチスクリーンパネルを提供する。
【解決手段】本発明の実施形態に係るタッチスクリーンシステムは、第1方向に配列される複数の駆動ライン、及び前記複数の駆動ラインごとにそれぞれ接続される複数の駆動電極と、第1方向と交差する第2方向に配列される複数の感知ライン、及び前記複数の感知ラインごとにそれぞれ接続され、前記複数の駆動電極と重ならないように交互に配置される複数の感知電極とが備えられるタッチスクリーンパネルと、前記タッチスクリーンパネルと分離構成され、前記タッチスクリーンパネルに近接または接触するとき、これに隣接する駆動電極に接続された駆動ラインに印加される駆動信号に同期して電界を出力するアクティブスタイラスとが備えられ、前記駆動電極及び感知電極は、それぞれ互いに異なる面積で実現される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチスクリーンシステムに関し、特に、アクティブスタイラスを用いてマルチタッチ認識を実現するタッチスクリーンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーンパネルは、映像表示装置などの画面に現れた指示内容を人の手または物体で選択することでユーザの命令を入力できるようにした入力装置である。
【0003】
このため、タッチスクリーンパネルは、映像表示装置の前面(front face)に備えられ、人の手または物体に直接接触した接触位置を電気的信号に変換する。これにより、接触位置で選択された指示内容が入力信号として受信される。このようなタッチスクリーンパネルは、キーボードやマウスのように、映像表示装置に接続されて動作する別途の入力装置を代替できるため、その使用範囲が次第に拡大する傾向にある。
【0004】
タッチスクリーンパネルを実現する方式としては、抵抗膜方式、光感知方式、及び静電容量方式などが知られており、最近では、前記タッチスクリーンパネルを介してマルチタッチ認識を実現するマルチタッチスクリーンシステムへの関心が高まっている。
【0005】
特に、前記静電容量方式の場合、自己静電容量(self capacitance)方式と相互静電容量(mutual capacitance)方式によりマルチタッチ認識を実現することができ、これは、人の指1本以上がタッチスクリーンパネルの表面に接触するとき、人体の電場により前記接触面に位置する感知セルに形成されるキャパシタンスの変化を検出して前記接触位置を認識する原理を利用する。
【0006】
しかし、前記方式による場合、前記人の指による接触によってはより微細な接触位置の認識を実現することが困難であるという欠点があった。
【0007】
これを克服するために、先端が尖ったタッチペン或いはスタイラス(stylus)を使用することを考慮することができるが、パッシブ(passive)スタイラスの場合、接触面でのキャパシタンスの変化が極めて小さく、位置検出が困難であり、電界を自主的に生成するアクティブスタイラスの場合には、前記発生する電界により実際接触した位置に対応するタッチスクリーンパネルの感知セルのみならず、感知ラインに接続された他の感知セルに影響を与えるようになり、接触位置の把握が不可能であるという欠点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、相互静電容量方式のタッチスクリーンシステムにおいて、人の指によるマルチタッチ認識とともに、アクティブスタイラスによるマルチタッチ認識を同時に実現するタッチスクリーンシステムを提供することを目的とする。
【0009】
また、アクティブスタイラスによるタッチ認識の実現精度を向上させることができるように電極パターンの構造を最適化するタッチスクリーンシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明の実施形態に係るタッチスクリーンシステムは、第1方向に配列される複数の駆動ライン、及び前記複数の駆動ラインごとにそれぞれ接続される複数の駆動電極と、第1方向と交差する第2方向に配列される複数の感知ライン、及び前記複数の感知ラインごとにそれぞれ接続され、前記複数の駆動電極と重ならないように交互に配置される複数の感知電極とが備えられるタッチスクリーンパネルと、前記タッチスクリーンパネルと分離構成され、前記タッチスクリーンパネルに近接または接触するとき、これに隣接する駆動電極に接続された駆動ラインに印加される駆動信号に同期して電界を出力するアクティブスタイラスとが備えられ、前記駆動電極及び感知電極は、それぞれ互いに異なる面積で実現される。
【0011】
ここで、前記駆動電極は、第1方向の長さが第2方向の長さより大きい多角形状に実現され、前記駆動電極の第2方向の長さは、前記感知電極の第2方向の長さより小さく実現される。
【0012】
また、前記感知電極は、第2方向に配列される本体と、前記本体の左右側から前記第1方向に突出する複数の突出部とが備えられる形状に実現される。
【0013】
また、前記感知電極本体の左側から突出する第1突出部と、右側から突出する第2突出部とは、互いに交差する形態で配列され、前記感知電極の第1突出部は、これに隣接する感知電極の第2突出部と互いに交差して結合する形態で配列される。
【0014】
また、前記駆動電極は、第1方向に配列される本体と、前記本体の上下側から第2方向に突出する突出部が少なくとも1つ備えられる形状に実現され、前記駆動電極の本体は、第1方向の長さが第2方向の長さより大きい多角形状に実現される。
【0015】
また、前記駆動電極の本体から突出する突出部は、前記隣接する感知電極間の領域に配置されるように実現される。
【0016】
また、前記駆動電極は、第1方向に沿って複数の駆動電極が互いに接続されるように形成され、前記感知電極は、第2方向に沿って複数の感知電極が互いに接続されるように形成される。
【0017】
また、前記複数の駆動電極及び感知電極は同一レイヤに形成され、透明導電性物質で実現される。また、前記駆動電極及び感知電極は、それぞれ複数の微細パターンの組み合わせで実現可能である。
【0018】
また、前記駆動ラインに接続された駆動電極、及び前記駆動電極のそれぞれに隣接して位置し、前記感知ラインに接続された感知電極がそれぞれ独立した感知セルを構成する。
【0019】
また、前記駆動ラインに順次に駆動信号を印加する駆動回路と、前記感知ラインに接続され、前記各感知セルから感知された静電容量の変化を検出して、生成された感知信号が印加される感知回路と、前記感知回路から感知信号を受信して、検出されたタッチ位置を判別する処理部とがさらに備えられる。
【0020】
また、前記アクティブスタイラスは、接触または近接した特定の駆動ラインに印加された駆動信号によって生成される電界を感知する電界感知センサと、前記感知された電界に対応する別の電界を発生させるために、所定の信号を生成する信号生成部と、前記信号生成部で発生した信号を増幅し、これを電界に出力する電界放出部と、前記電界感知センサ、信号生成部、電界放出部に電源を印加する電源部とが備えられる。
【0021】
このとき、前記所定の信号は、前記駆動信号と同一の位相を有する交流電圧である。また、前記電界放出部は、前記信号生成部で生成された前記所定信号の位相をそのまま維持し、レベルのみを増幅させて出力する非反転増幅器で実現可能である。
【発明の効果】
【0022】
このような本発明によれば、相互静電容量方式のタッチスクリーンパネルを用いて、人の指によるマルチタッチ認識とともに、アクティブスタイラスによるマルチタッチ認識を同時に実現し、指が接触した場合に発生する相互静電容量の変化と、アクティブスタイラスが接触した場合に発生する相互静電容量の変化とが互いに異なることを利用して、これを区分して処理することにより、より多様で微細なマルチタッチ認識を可能にするという利点がある。
【0023】
また、タッチスクリーンパネルの電極パターン構造を最適化することにより、前記アクティブスタイラスによるタッチ認識の実現精度を向上させるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係るタッチスクリーンシステムの構成ブロック図である。
【図2】図1に示すタッチスクリーンパネルの単純化された回路図である。
【図3(a)】通常状態(タッチなし)の条件における感知セルの断面図である。
【図3(b)】図3(a)における各感知セルに印加される駆動信号に応じた感知結果を概略的に示す図である。
【図4(a)】指による接触条件における感知セルの断面図である。
【図4(b)】図4(a)における各感知セルに印加される駆動信号に応じた感知結果を概略的に示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るアクティブスタイラスの構成を示すブロック図である。
【図6(a)】本発明の実施形態に係るアクティブスタイラスの接触条件における感知セルの断面図である。
【図6(b)】図6(a)における各感知セルに印加される駆動信号に応じた感知結果を概略的に示す図である。
【図6(c)】図6(a)における各感知セルに印加される駆動信号に応じた感知結果を概略的に示す図である。
【図7】一般的なタッチスクリーンパネルの電極パターンを示す平面図である。
【図8】図7に示す電極パターンにアクティブスタイラスが接触して移動する場合の問題点を説明するグラフである。
【図9】本発明の実施形態に係るタッチスクリーンパネルの電極パターンを示す平面図である。
【図10】図9に示す電極パターンにアクティブスタイラスが接触して移動する場合の利点を説明するグラフである。
【図11】本発明の他の実施形態に係るタッチスクリーンパネルの電極パターンを示す平面図である。
【図12(a)】本発明のさらに他の実施形態に係るタッチスクリーンパネルの電極パターンを示す平面図である。
【図12(b)】本発明のさらに他の実施形態に係るタッチスクリーンパネルの電極パターンを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るタッチスクリーンシステムの構成ブロック図であり、図2は、図1に示すタッチスクリーンパネルの単純化された回路図である。
【0026】
本発明の実施形態に係るタッチスクリーンシステム100は、第1方向に配列される複数の駆動ライン112(X1、X2、・・・、Xn)、及び前記複数の駆動ライン112ごとにそれぞれ接続される複数の駆動電極170a(x11・・・x1mないしxn1・・・xnm)と、前記駆動ライン112と交差する方向に配列される複数の感知ライン114(Y1、Y2、・・・、Ym)、及び前記複数の感知ライン114ごとにそれぞれ接続され、前記複数の駆動電極170aと重ならないように交互に配置される複数の感知電極170b(y11・・・y1nないしym1・・・xmn)とが備えられるタッチスクリーンパネル110と、前記各駆動ライン112に順次に駆動信号を印加する駆動回路120と、前記各感知ライン114から感知された静電容量の変化を検出して、生成された感知信号が印加される感知回路130と、前記感知回路130から感知信号を受信して、検出されたタッチ位置を判別する処理部140と、前記タッチスクリーンパネル110に接触する対象としてのアクティブスタイラス160とを備えて構成される。
【0027】
このとき、前記駆動電極170a及び感知電極170bは、互いに異なるレイヤ上に形成されるか、同一レイヤ上に形成されることができ、これは互いに重ならず、かつ、互いに密接して交互に配置される。
【0028】
例えば、前記駆動電極170a及び感知電極170bは、ダイヤモンドパターンのように規則的なパターンで密接して形成されることができる。ただし、これは一実施形態であって、前記電極の形状は、ダイヤモンド形状に限定されるものではなく、駆動電極及び感知電極が密接可能な多様な形状に実現可能である。
【0029】
また、前記駆動電極170a及び感知電極170bが同一レイヤ上に形成される場合は、前記駆動電極170aと感知電極170bとの交差ノード116でショートが発生するため、同一のラインに配列される駆動電極170aまたは感知電極170bは、異なるレイヤに形成されたブリッジパターン(図示せず)を通して接続するようにし、これらと交差する感知電極170bまたは駆動電極170aの接続部でショートが発生することを防止する。
【0030】
このとき、前記アクティブスタイラス160は、前記タッチスクリーンパネル110と分離構成され、前記タッチスクリーンパネル110に近接または接触するとき、隣接する駆動電極170aに接続された駆動ライン112に印加される駆動信号に同期して電界を出力する。
【0031】
前記複数の駆動電極170a及び感知電極170bは、透明導電性物質で実現されることが好ましく、前記透明導電性物質は、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、またはCNT(Carbon Nano Tube)などで形成されることができる。
【0032】
このような前記駆動電極170aと感知電極170bの配列により、互いに交差する隣接する駆動電極と感知電極との間で相互静電容量(Mutual Capacitance)が形成され、前記相互静電容量が形成された各駆動電極及び感知電極は、タッチ認識を実現するそれぞれの感知セルとしての役割を果たす。
【0033】
ただし、前記感知セルで生成された相互静電容量は、前記感知セルに含まれる駆動電極170aに接続された駆動ライン112に前記駆動回路120から駆動信号が印加される場合、前記感知セルに含まれる感知電極170bに接続された感知ライン114にカップリングされた感知信号を発生させる。
【0034】
すなわち、前記各感知セルで生成された相互静電容量は、前記各感知セルに接続された駆動ラインに駆動信号が印加される場合、前記各感知セルに接続された感知ラインを介して感知されるのである。
【0035】
また、前記駆動回路120は、各駆動ラインX1、X2、・・・、Xnに順次に駆動信号を提供するため、前記駆動回路120が駆動ラインX1、X2、・・・、Xnのうちいずれか1つの駆動ラインに駆動信号を提供する場合、その他の駆動ラインは接地状態を維持する。
【0036】
したがって、前記駆動信号が印加される駆動ラインに接続された駆動電極、及びこれらと交差して隣接する複数の感知電極は、それぞれの感知セルを構成して各感知セルごとに相互静電容量が形成され、このような各感知セルに指150またはスタイラス160が接触した場合、これに対応する感知セルで静電容量の変化が発生する。
【0037】
要するに、図2に示すように、本発明の実施形態に係るタッチスクリーンパネル110は、相互静電容量回路で表現されることができ、これは、駆動ライン112に接続された駆動電極170a、及び感知ライン114に接続された感知電極170bを含み、これらが空間的に分離されることにより、静電容量結合ノード、すなわち、感知セル170を形成する。このとき、前記駆動ライン112は電圧源で表現された駆動回路120に接続され、前記感知ライン114は感知回路130に接続される。
【0038】
また、前記駆動電極170a及び感知電極170bのそれぞれは、所定の寄生静電容量170a’、170b’を含むことができる。
【0039】
前述したように、前記駆動電極170aと、これに交差して隣接する感知電極170bとは、感知セル170を構成し、前記感知セル170に近接する導電性物体(指150またはスタイラス160)がない場合であれば、前記感知セル170で発生する相互静電容量Cは変化がないが、前記導電性物体が感知セル170に近接または接触した場合は、前記相互静電容量の変化が発生し、このような変化は、結果的に、前記感知セル170に接続された感知ライン114に運ばれる電流(及び/または電圧)を変化させる。
【0040】
そこで、前記感知ライン114に接続された感知回路130は、前記静電容量の変化及び感知セル170の位置に関する情報(感知信号)を、ADC(図示せず)を経て所定の形態に変換して、処理部(図1の140)に伝送する。
【0041】
前記静電容量の変化が発生した感知セル170の位置を検出する方式に関する一実施形態を説明すると、次のとおりである。
【0042】
前記感知回路130は、前記感知セル170に接続された感知ライン114の静電容量の変化を感知すると、前記静電容量の変化が発生した感知ライン114の座標と、前記駆動回路120から駆動信号が入力される駆動ライン112、すなわち、前記駆動ライン112に接続された感知セル170を構成する感知電極170bの座標とを出力し、接触が行われた少なくとも1つの感知セル170の座標を得るようになる。
【0043】
これは、前記感知回路130が前記駆動回路120や配線(図示せず)などを介して接続されることによって実現されるものであって、前記駆動回路120は、前記駆動ライン112に対してスキャン(順次に駆動信号を印加)すると同時に、前記スキャンした駆動ラインの座標を、前記感知回路130に絶え間なく出力することにより、前記感知回路130は、前記感知ライン114に対する静電容量の変化を感知すると同時に、前記静電容量が変化する地点、すなわち、感知セル170を構成する感知電極170bの位置座標も得ることができる。
【0044】
この構成により、本発明の実施形態に係るタッチスクリーンシステムは、複数の接触地点に対する認識、すなわち、マルチタッチ認識を実現することができる。
【0045】
また、本発明の実施形態は、人の指150によるマルチタッチ認識とともに、アクティブスタイラス160によるマルチタッチ認識を同時に実現することを特徴とする。
【0046】
すなわち、人の指による接触によってはより微細な接触位置の認識を実現することが困難であるという欠点を克服するために、先端が尖っており、電界を自主的に生成するアクティブスタイラスを用いてもマルチタッチ認識を実現できるようにする。
【0047】
ただし、前記既存のアクティブスタイラスのように持続的に電界を生成してこれを放出する場合は、前記持続的に放出される電界により、実際に接触した位置に対応する感知セルのみならず、接触していない他の感知セルに影響を与えるようになり、正確な接触位置の把握が不可能である。
【0048】
これにより、本発明の実施形態では、前記アクティブスタイラスが特定の感知セルに近接(または接触)する場合、前記感知セルに接続された駆動ラインに印加される駆動信号に同期して電界を増幅/出力することにより、前記欠点を克服することができる。
【0049】
すなわち、本発明に係るアクティブスタイラス160は、タッチスクリーンパネル110の特定の感知セル170に接触するとき、前記感知セルに駆動信号が印加された場合にのみ、これを感知して電界を生成することにより、前記接触が行われた感知セル以外の他の感知セルに対しては影響を及ぼさないことにより、アクティブスタイラスを用いてもマルチタッチ認識を実現することができる。
【0050】
また、本発明は、指150が接触した場合に発生する相互静電容量の変化と、アクティブスタイラス160が接触した場合に発生する相互静電容量の変化とが互いに異なることを利用して、これを前記感知回路130及び処理部140で区分して処理することにより、より多様なマルチタッチ認識を実現可能にする。
【0051】
上述のような本発明の実施形態に係る動作は、下記の図3(a)〜図9を用いてより詳細に説明する。
【0052】
まず、図3(a)〜図4(b)を用いて指の接触によるタッチ認識の実現について説明する。
【0053】
図3(a)は、通常状態(タッチなし)の条件における感知セルの断面図であり、図3(b)は、図3(a)における各感知セルに印加される駆動信号に応じた感知結果を概略的に示す図である。
【0054】
図3(a)に示すように、1つの感知セル170を構成し、同一レイヤ上で互いに隣接して配置された駆動電極170aと感知電極170bとの間の相互静電容量電界線200が示されている。また、前記駆動電極170a及び感知電極170bの上部には保護膜118が形成されているが、これは場合によって除去可能である。
【0055】
このとき、前記感知セル170を構成する駆動電極170aと感知電極170bとの間に相互静電容量Cが形成される。
【0056】
ただし、前記各感知セル170で生成された相互静電容量Cは、前記各感知セルを構成する駆動電極170aに接続される駆動ライン(図1の112)に、駆動回路120から駆動信号が印加された場合に発生する。
【0057】
また、前記駆動回路120は、図示のように、前述した感知回路130及び処理部140とともに集積され、1つのICチップに実装されることができる。
【0058】
すなわち、図3(b)に示すように、前記駆動回路120は、各駆動ラインX1、X2、・・・、Xnに順次に駆動信号(例えば、3Vの電圧)を提供し、前記駆動回路120が駆動ラインX1、X2、・・・、Xnのうちいずれか1つの駆動ラインに駆動信号を提供する場合、その他の駆動ラインは接地状態を維持する。図3(b)の場合、第1駆動ラインX1に駆動信号が印加されることをその例とする。
【0059】
また、図3(b)では、複数の駆動ライン112ごとにそれぞれ接続される複数の駆動電極170a(x11・・・x1mないしxn1・・・xnm)、及び前記駆動ライン112と交差する方向に配列される複数の感知ライン114ごとにそれぞれ接続され、前記複数の駆動電極170aと重ならないように交互に配置される複数の感知電極170b(y11・・・y1nないしym1・・・xmn)において、互いに隣接する駆動電極及び感知電極がそれぞれの感知セル170(S11・・・Snm)を構成することを示す。
【0060】
すなわち、感知セルS11は、駆動電極x11、及びこれに隣接する感知電極y11で構成され、感知セルSnmは、駆動電極xnm、及びこれに隣接する感知電極ymnで構成されるのである。
【0061】
したがって、前記複数の感知セルS11、S12、・・・S1mには、これを構成するそれぞれの駆動電極と感知電極との間の相互静電容量が形成され、これにより、前記駆動信号が印加される感知セルごとに、これに接続された感知ラインY1、Y2、・・・、Ymに、前記相互静電容量に対応する電圧(例えば、0.3V)が感知される。
【0062】
図4(a)は、指による接触条件における感知セルの断面図であり、図4(b)は、図4(a)における各感知セルに印加される駆動信号に応じた感知結果を概略的に示す図である。
【0063】
図4(a)に示すように、指150が少なくとも1つの感知セル170に接触すると、図示のように、前記駆動電極170aと感知電極170bとの間の電界線210を遮断するようになり、前記電界線は、指150と身体に内在する静電容量経路を介して接地に分岐され、その結果、前記感知セル170における相互静電容量CM1は、図3(a)に示す通常状態での相互静電容量Cより小さくなる(CM1<C)。
【0064】
また、このような各感知セル170における相互静電容量の変化は、結果的に、前記感知セル170に接続された感知ライン114に運ばれる電圧を変化させる。
【0065】
すなわち、図4(b)に示すように、駆動回路(図1の120)から各駆動ラインX1、X2、・・・、Xnに順次に駆動信号(例えば、3Vの電圧)を提供することにより、前記駆動信号が印加された第1駆動ラインX1に接続された複数の駆動電極170aと交差して隣接する複数の感知電極170bで構成されるそれぞれの感知セルS11、S12、・・・S1mには、それぞれの相互静電容量Cが形成されるが、指150により少なくとも1つの感知セル(例えば、S12、S1m)が接触した場合、前記相互静電容量が減少し(CM1)、前記接触した感知セルS12、S1mに接続された感知ラインY2、Ymには、前記減少した相互静電容量に対応する電圧(例えば、0.1V)が感知される。
【0066】
ただし、前記第1駆動ラインX1に接続されているが、指150による接触が行われていない他の感知セルは、そのまま既存の相互静電容量Cが維持されるため、これに接続された感知ラインには、前のような電圧(例えば、0.3V)が感知される。
【0067】
以後、前記感知ラインY1、Y2、・・・、Ymに接続された感知回路(図1の130)は、接触した感知セルS12、S1mに対する前記静電容量の変化及びその位置に関する情報(感知信号)を、アナログデジタル変換器(ADC(図示せず))を経て所定の形態に変換して、処理部(図1の140)に伝送する。
【0068】
前記静電容量の変化が発生した感知セル170の位置を検出する方式に関する実施形態は、前述した図1を参照して説明しているので省略し、この構成により、指による複数の接触地点に対する認識、すなわち、マルチタッチ認識を実現することができる。
【0069】
ただし、図4(a)に示すように、一般的に指150でタッチを行う場合、接触面積Aは約6mm程度であり、これは、前記感知セル170を構成する駆動電極170a及び感知電極170bの面積より大きいので一般的である。したがって、指150を利用する場合、より微細なタッチ認識を実現することが困難であるという欠点がある。
【0070】
また、先端の尖ったスタイラス、すなわち、単に導体で実現されるパッシブスタイラスを用いる場合は、接触面が小さいため、接触面でのキャパシタンスの変化が極めて小さく、位置の検出が困難であるという欠点がある。
【0071】
そこで、本発明の実施形態では、指を用いたマルチタッチ認識とともに、先端の尖ったアクティブスタイラスによるマルチタッチの実現が可能になることにより、前記欠点を克服する。
【0072】
ただし、前述したように、既存のアクティブスタイラスは、持続的に電界を生成してこれを放出する構成を有しているため、前記持続的に放出される電界により、実際に接触した位置に対応する感知セルのみならず、接触していない他の感知セルに影響を与えるようになり、正確な接触位置の把握が不可能である。
【0073】
これにより、本発明の実施形態では、前記アクティブスタイラスが特定の感知セルに近接(または接触)する場合、前記感知セルに接続された駆動ラインに印加される駆動信号に同期して電界を増幅/出力する構成を有する。
【0074】
図5は、本発明の一実施形態に係るアクティブスタイラスの構成を示すブロック図である。ただし、図5は、アクティブスタイラスの各構成要素に関するブロック図であり、その外形については示されていないが、タッチスクリーンパネルと接触する部分の面積の小さい形状の導電体で実現されることが好ましい。
【0075】
図5に示すように、本発明の実施形態に係るアクティブスタイラス160は、接触(または接近)する駆動電極170aに印加された駆動信号によって生成される電界を感知する電界感知センサ162と、前記電界が感知されると、これに対応する別の電界を発生させるための所定の信号、すなわち、交流電圧を生成する信号生成部164と、前記信号生成部164で発生した信号を増幅し、これを電界に出力する電界放出部166と、前記各構成要素162、164、166に電源を印加する電源部168とが備えられる。
【0076】
このとき、前記電界感知センサ162は、駆動信号の印加によって発生する電界を感知できるようにコイルを含んで実現可能である。すなわち、前記電界感知センサ162が前記駆動信号によって発生する電界形成領域に位置すると、前記電界による電気力を感知することができる。
【0077】
また、前記電界感知センサ162により電界が感知されると、前記信号生成部164は、これに対応して所定の信号を生成する。すなわち、感知された電界に対応して前記駆動信号と同一の位相を有する交流(AC)電圧を生成することができる。
【0078】
以後、前記信号生成部164を介して生成された信号は、電界放出部166を介して増幅され、これは、スタイラスの終端部を通して電界に出力される。このとき、前記電界放出部166は、生成された交流電圧の位相をそのまま維持し、レベル(amplitude)のみを増幅させて出力する非反転増幅器が備えられて実現されてもよく、位相を反転して出力する反転増幅器が備えられて実現されてもよい。
【0079】
このような本発明の実施形態に係るアクティブスタイラス160は、タッチスクリーンパネル110の特定の感知セル170に接触するとき、前記感知セルに接続された駆動ラインに駆動信号が印加された場合にのみ、これを感知して電界を生成し、前記接触が行われた感知セル以外の他の駆動ライン、すなわち、接地状態の駆動ラインに接続された他の感知セルに対しては影響を及ぼさないことにより、アクティブスタイラスを用いてもマルチタッチ認識を実現することができる。
【0080】
図6(a)は、本発明の実施形態に係るアクティブスタイラスの接触条件における感知セルの断面図であり、図6(b)及び図6(c)は、図6(a)における各感知セルに印加される駆動信号に応じた感知結果を概略的に示す図である。
【0081】
ただし、図6(a)の場合、前記アクティブスタイラスに出力される電界が非反転増幅器により増幅されたことをその例として説明する。また、前記アクティブスタイラスが接触していない状態は、前述した図3(a)及び図3(b)で説明したのと同様であるため、その説明を省略する。
【0082】
図6(a)に示すように、これは、駆動信号が駆動ライン112に印加された状態でのアクティブスタイラス160の接触による、感知セル170における相互静電容量の変化を説明する。
【0083】
アクティブスタイラス160が少なくとも1つの感知セル170に接触すると、前記アクティブスタイラス160は、前記感知セル170を構成する駆動電極170aに印加される駆動信号による電界を感知し、これに対応する電界を増幅/出力する。
【0084】
すなわち、前記アクティブスタイラス160の入力部R(Receiver)としての電界感知センサ162が、前記駆動信号による電界を感知し、出力部E(Emitter)としての電界放出部166が、これに対応する電界を増幅/出力するのである。
【0085】
図6(a)の第1電界線220は、前記駆動信号の印加によって発生する電界によるものであり、第2電界線600は、前記アクティブスタイラス160から出力される電界によるものである。
【0086】
このとき、前記アクティブスタイラス160から出力される電界は、非反転増幅器を介して出力されたAC電圧によるものであり、前記AC電圧は、前記感知された電界、すなわち、駆動信号の印加による電界に対応して前記駆動信号と同一の位相を有する交流(AC)電圧である。
【0087】
これにより、図示のように、前記第1及び第2電界線は、それぞれ駆動電極170a及びアクティブスタイラス160から感知電極170bの方向に形成される。
【0088】
すなわち、前記感知セル170に対応して、図示のように、前記駆動電極170aと感知電極170bとの間における相互静電容量CM2は、通常状態(非接触状態)での相互静電容量Cより増加する(CM2>C)。
【0089】
また、このような各感知セルにおける相互静電容量の変化は、結果的に、前記感知セル170に接続された感知電極170bに運ばれる電圧を変化させる。
【0090】
図6(b)に示すように、駆動回路(図1の120)において、各駆動ラインX1、X2、・・・、Xnに順次に駆動信号(例えば、3Vの電圧)を提供するにあたり、前記駆動回路120が駆動ラインX1、X2、・・・、Xnのうちいずれか1つの駆動ラインに駆動信号を提供する場合、その他の駆動ラインは接地状態を維持する。図6(b)の場合、第1駆動ラインX1に駆動信号が印加されることをその例とする。
【0091】
前記駆動信号が印加された第1駆動ラインX1に接続される複数の駆動電極170aと交差して隣接する複数の感知電極170bで構成される複数の感知セルS11、S12、・・・S1mには、それぞれの相互静電容量Cが形成されるが、アクティブスタイラス160により少なくとも1つの感知セル(例えば、S11、S12)が接触した場合、前記相互静電容量が増加し(CM2)、前記接触した感知セルS11、S12に接続された感知ラインY1、Y2には、前記増加した相互静電容量に対応する電圧(例えば、0.5V)が感知される。
【0092】
ただし、前記第1駆動ラインX1に接続されているが、アクティブスタイラス160による接触が行われていない他の感知セルは、そのまま既存の相互静電容量Cが維持されるため、これに接続された感知ラインには、前のような電圧(例えば、0.3V)が感知される。
【0093】
また、前記アクティブスタイラス160の動作をより具体的に説明するために、図6(c)に示すように、前記アクティブスタイラス160が第1駆動ラインX1に接続された感知セルS11、S12に接触するが、駆動信号が前記第1駆動ラインX1ではない、第2駆動ラインX2に印加される場合を仮定する。
【0094】
この場合、前記アクティブスタイラス160は、接触した感知セルS11、S12に接続された駆動ラインX1に駆動信号が印加されないため、電界を感知できず、別の電界を出力しない。
【0095】
したがって、この場合、前記アクティブスタイラス160は、単純な導体にすぎないため、タッチ認識が行われない。すなわち、感知ラインY1、Y2、・・・、Ymには、いずれも既存の相互静電容量Cに対応する電圧(例えば、0.3V)が感知される。
【0096】
しかし、既存のアクティブスタイラスのように、駆動信号の印加に同期せずに持続的に電界を放出する場合であれば、図6(b)の場合、スタイラスが実際に接触していない感知セルS21、S22で接触したものと感知されるといったエラーが発生する。
【0097】
結果的に、本発明の実施形態に係るアクティブスタイラス160は、タッチスクリーンパネル110の特定の感知セル170に接触するとき、前記感知セルに接続された駆動ラインに駆動信号が印加された場合にのみ、これを感知して電界を生成し、前記接触が行われた感知セル以外の他の駆動ライン、すなわち、接地状態の駆動ラインに接続された他の感知セルに対しては影響を及ぼさないことにより、アクティブスタイラスを用いてもマルチタッチ認識を実現することができる。
【0098】
以後、前記感知ラインY1、Y2、・・・、Ymに接続された感知回路130は、接触した感知セルS12、S1mに対する前記静電容量の変化及びその位置に関する情報(感知信号)を、ADC(図示せず)を経て所定の形態に変換して、処理部140に伝送する。
【0099】
前記静電容量の変化が発生した感知セル170の位置を検出する方式に関する実施形態は、前述した図1を参照して説明したので省略し、この構成により、アクティブスタイラス160による複数の接触地点に対する認識、すなわち、マルチタッチ認識を実現することができる。
【0100】
また、本発明は、指150が接触した場合に発生する相互静電容量の変化と、アクティブスタイラス160が接触した場合に発生する相互静電容量の変化とが互いに異なることを利用して、これを前記感知回路130及び処理部140で区分して処理することにより、より多様なマルチタッチ認識を実現可能にする。
【0101】
すなわち、同時に、指150とアクティブスタイラス160が接触しても、これを区分して認識することができる。図6(a)〜図6(c)を用いて説明した実施形態、すなわち、非反転増幅器を介してアクティブスタイラス160が駆動信号と同一の位相のAC信号を出力する場合は、感知ラインによる感知信号のレベル(例えば、0.5V)が指150の接触による感知信号のレベル(例えば、0.2V)と大差が出るため、例えば、感知回路130にレベル検出器(図示せず)及び/またはレベル比較器(図示せず)を備えることによって容易に区分することができる。
【0102】
ただし、前記感知セル170を構成する駆動電極170a及び感知電極170bが同一の面積及びパターンで構成される場合、指150ではない、アクティブスタイラス160が接触して移動するとき、移動するアクティブスタイラス160と、これに対応する感知セル170との間の位置相関性がなく、正確な接触位置を感知することは困難であり得る。
【0103】
これについては、下記の図7及び図8を用いてより詳細に説明する。図7は、一般的なタッチスクリーンパネルの電極パターンを示す平面図であり、図8は、図7に示す電極パターンにアクティブスタイラスが接触して移動する場合の問題点を説明するグラフである。
【0104】
まず、図7に示すように、感知セル170はそれぞれ、駆動電極170a、及びこれと交差して隣接する感知電極170bで構成される。
【0105】
このとき、前記駆動電極170aは、第1方向(X軸方向)に沿って複数の駆動電極170aが互いに接続されるように形成され、前記感知電極170bは、前記駆動電極170aと重ならないように交互に配置されるが、第1方向と交差する第2方向(Y軸方向)に沿って接続されるように形成される。
【0106】
このとき、図示のように、前記駆動電極170a及び感知電極170bは、同一の面積を有する同一のダイヤモンド形状に構成される。
【0107】
また、前記駆動電極170a及び感知電極170bは、図示のように、それぞれ第1及び第2接続パターン170a1、170b1により第1及び第2方向に沿ったライン単位で接続される。
【0108】
ここで、第1及び/または第2接続パターン170a1、170b1は、それぞれが独立したパターンを有するようにパターニングされ、直接・間接的接続により駆動電極170aまたは感知電極170bに接続されるか、あるいは駆動電極170aまたは感知電極170bをパターニングするステップから、駆動電極170aまたは感知電極170bと一体に接続されるようにパターニングできる。
【0109】
例えば、第1接続パターン170a1は、駆動電極170aの上部または下部レイヤにそれぞれが独立したパターンを有するようにパターニングされ、前記駆動電極170aの上部または下部でこれらに電気的に接続され、かつ、前記駆動電極170aを第1方向に沿ったライン単位で接続することができる。
【0110】
このような第1接続パターン170a1は、前記電極170a、170bのように、ITOなどの透明電極物質を用いて形成されるか、あるいは不透明な低抵抗物質を用いて形成されるが、パターンの可視化が防止されるようにその幅などが調節されて形成されることができる。
【0111】
また、第2接続パターン170b1は、前記電極170a、170bをパターニングするステップから、感知電極170bを第2方向に沿ったライン単位で接続するように前記感知電極170bと一体にパターニングできる。
【0112】
このとき、第1接続パターン170a1と第2接続パターン170b1との間には安定性を確保するための絶縁膜(図示せず)が介在し、これにより、前記駆動電極170a及び感知電極170bが同一レイヤ上に形成されても、前記電極の交差地点で発生するショートを防止することができる。
【0113】
前記構造の感知セル170において、前記感知セル170に接触が発生すると、前記駆動電極170aに接続された駆動ライン(図1の112)に駆動信号が印加され、これに対応する感知信号が、前記感知電極170bに接続された感知ライン(図1の114)を介して感知回路(図1の130)に提供される。
【0114】
しかし、このように、前記感知セル170を構成する駆動電極170a及び感知電極170bが同一の面積及びパターンで構成されると、前述した図5、図6(a)〜図6(c)を用いて説明した本発明の実施形態に係るアクティブスタイラス160が前記感知セル170に接触して移動するとき、前記移動するアクティブスタイラス160と、これに対応する感知セル170との間の位置相関性がなく、正確な接触位置を感知することは困難であるという欠点が発生し得る。
【0115】
例えば、前記アクティブスタイラス160が図7のA地点に隣接または接触して矢印方向に移動する、すなわち、感知セル170を構成する駆動電極170aの左右ピッチP(pitch)を貫通して、左側終端から中央を経て右側終端へ移動することを仮定して説明すると、次のとおりである。
【0116】
前述したように、前記アクティブスタイラス160が駆動電極170aに隣接するか接触すると、前記駆動電極170aに印加される駆動信号に対してアクティブスタイラスの入力部Rとしての電界感知センサ(図5の162)が、前記駆動信号による電界を感知し、出力部Eとしての電界放出部(図5の166)が、これに対応する電界を増幅/出力して感知信号を出力し、これは、前記感知セル170の感知電極170bに接続された感知ライン114を経て感知回路(図1の130)に提供される。
【0117】
このとき、前記感知信号は、結果的に、前記電界感知センサ162で感知される駆動信号Tx_RCと、前記電界放出部166内に備えられた増幅器の増幅利得、及び前記電界放出部から出力されて前記感知電極170bに印加される信号Em_RXの積で表現される。
【0118】
すなわち、感知信号=Tx_RC×(増幅利得)×Em_RXであり、この感知信号によって前記アクティブスタイラス160が隣接または接触した位置を推定することになるため、前記感知信号は、前記アクティブスタイラス160の位置と1:1の関数関係を有していなければならない。
【0119】
しかし、図8(a)に示すように、前記アクティブスタイラスの電界感知センサ162で感知される駆動信号Tx_RCは、アクティブスタイラスが図7のA地点から矢印方向に移動するとき、すなわち、感知セル170を構成する駆動電極170aの左側終端から中央を経て右側終端に移動するとき、駆動電極170aの中央部で感知される駆動信号Tx_RCの強度が最も大きくなる。
【0120】
これは、前記駆動電極170aの形状がダイヤモンド形状であることに起因するものであって、駆動電極の中央に前記アクティブスタイラス160が位置すると、アクティブスタイラス160と駆動電極とが重なる面積が、前記アクティブスタイラス160が他の領域に位置するときに比べて最も大きくなるからである。
【0121】
すなわち、アクティブスタイラスが移動するとき、前記駆動電極170aで生成される電界線を最も多く感知する位置が前記駆動電極の中央部になり、駆動電極の左右側終端では、アクティブスタイラス160と駆動電極とが重なる面積が最小になるため、前記領域では、前記アクティブスタイラスの電界感知センサ162で感知される駆動信号Tx_RCの強度は最も小さくなる。
【0122】
そして、図8(b)に示すように、アクティブスタイラスの電界放出部166から出力されて前記感知電極170bに印加される信号Em_RXは、アクティブスタイラスが図7のA地点から矢印方向に移動するとき、すなわち、感知セル170を構成する駆動電極170aの左側終端から中央を経て右側終端に移動するとき、図7に示すように、前記感知電極170bと重なる面積が次第に減少するため、前記Em_RX信号の強度も次第に減少する。
【0123】
結果的に、図7に示す電極パターンの構造によれば、最終的な感知信号は、図8(a)に示す信号であるTx_RC、及び図8(b)に示す信号であるEm_RXの積に該当する、図8(c)に示す信号となる。
【0124】
しかし、図8(c)に示す感知信号は、図示のように、前記アクティブスタイラス160の位置と1:1の関数関係を有することができない。
【0125】
すなわち、本発明の実施形態に係るアクティブスタイラス160を、図7の電極パターンを有するタッチスクリーンパネルに適用する場合、正確な位置認識が困難になるという欠点がある。
【0126】
そこで、本発明の実施形態では、タッチスクリーンパネルの電極パターン構造を最適化することにより、前記アクティブスタイラスによるタッチ認識の実現精度を向上させようとする。
【0127】
このような本発明の実施形態に係るタッチスクリーンパネルの電極パターン構造については、下記の図9〜図11を用いてより詳細に説明する。
【0128】
図9は、本発明の実施形態に係るタッチスクリーンパネルの電極パターンを示す平面図であり、図10は、図9に示す電極パターンにアクティブスタイラスが接触して移動する場合の利点を説明するグラフである。
【0129】
図9に示すように、感知セル270はそれぞれ、駆動電極270a、及びこれと交差して隣接する感知電極270bで構成される。
【0130】
このとき、前記駆動電極270aは、第1方向(X軸方向)に沿って複数の駆動電極270aが互いに接続されるように形成され、前記感知電極270bは、前記駆動電極270aと重ならないように交互に配置されるが、第1方向と交差する第2方向(Y軸方向)に沿って接続されるように形成される。
【0131】
すなわち、前記駆動電極270a及び感知電極270bは、交差地点としての図8の拡大領域を参照すると、それぞれ第1及び第2接続パターン270a1、270b1により第1及び第2方向に沿ったライン単位で接続する。
【0132】
ここで、第1及び/または第2接続パターン270a1、270b1は、それぞれが独立したパターンを有するようにパターニングされ、直接・間接的接続により駆動電極270aまたは感知電極270bに接続されるか、あるいは駆動電極270aまたは感知電極270bをパターニングするステップから、駆動電極270aまたは感知電極270bと一体に接続されるようにパターニングできる。
【0133】
例えば、第1接続パターン270a1は、駆動電極270aの上部または下部レイヤにそれぞれが独立したパターンを有するようにパターニングされ、前記駆動電極270aの上部または下部でこれらに電気的に接続され、かつ、前記駆動電極270aを第1方向に沿ったライン単位で接続することができる。
【0134】
このような第1接続パターン270a1は、前記電極270a、270bのように、ITOなどの透明電極物質を用いて形成されるか、あるいは不透明な低抵抗物質を用いて形成されるが、パターンの可視化が防止されるようにその幅などが調節されて形成されることができる。
【0135】
また、第2接続パターン270b1は、前記電極270a、270bをパターニングするステップから、感知電極270bを第2方向に沿ったライン単位で接続されるように前記感知電極270bと一体にパターニングできる。
【0136】
このとき、第1接続パターン270a1と第2接続パターン270b1との間には、安定性を確保するための絶縁膜(図示せず)が介在し、これにより、前記駆動電極270a及び感知電極270bが同一レイヤ上に形成されても、前記電極の交差地点で発生するショートを防止することができる。
【0137】
また、本発明の実施形態では、図示のように、前記駆動電極270a及び感知電極270bが互いに異なる面積を有し、異なる形態で構成されるものであり、図示のように、前記駆動電極270aの第2方向の長さ、すなわち、上下の高さは、前記感知電極270bの第2方向の長さより小さく実現されることを特徴とする。
【0138】
より具体的には、まず、前記駆動電極270aは、第1方向の長さ(左右の幅P)が第2方向の長さ(上下の高さH)より大きい多角形状に実現される。すなわち、図7に示す駆動電極パターンに比べて平らになり、左右に長くなった形状を有する。
【0139】
これに対し、前記感知電極270bは、高さ方向(第2方向、Y軸方向)に配列される本体271bと、前記本体271bの左右側、すなわち、第1方向(X軸方向)に突出する複数の突出部272b1、272b2とが備えられる形状に実現される。
【0140】
このとき、前記本体271bの左側から突出する第1突出部272b1と、右側から突出する第2突出部272b2とは互いに交差する形態で配列される。これにより、隣接する感知電極270bにおいて、左側の感知電極の第2突出部272b2と右側の感知電極の第1突出部272b1とは、図示のように、互いに交差して結合する形態となる。
【0141】
前記構造の感知セル270において、前記感知セル270に接触が発生すると、前記駆動電極270aに接続された駆動ライン(図1の112)に駆動信号が印加され、これに対応する感知信号が、前記感知電極270bに接続された感知ライン(図1の114)を介して感知回路(図1の130)に提供される。
【0142】
また、本発明の実施形態は、前記感知セル270を構成する駆動電極270a及び感知電極270bが互いに異なる形態で構成されることにより、前述した図5、図6(a)〜図6(c)を用いて説明した本発明の実施形態に係るアクティブスタイラス160が前記感知セル270に接触して移動するとき、前記移動するアクティブスタイラス160と、これに対応する感知セル270との間の位置相関性を維持することにより、前記アクティブスタイラス160によるタッチ認識の実現精度を向上させることができる。
【0143】
例えば、前記アクティブスタイラス160が図9のB地点に隣接または接触して矢印方向に移動する、すなわち、感知セル270を構成する駆動電極270aの左右ピッチPを貫通して、左側終端から中央を経て右側終端に移動することを仮定し、図9及び図10を用いて説明すると、次のとおりである。
【0144】
図10(a)に示すように、前記アクティブスタイラスの電界感知センサ162で感知される駆動信号Tx_RCは、アクティブスタイラスが図9のB地点から矢印方向に移動するとき、すなわち、感知セル270を構成する駆動電極270aの左側終端から中央を経て右側終端に移動するとき、ほとんど一定の強度を維持するようになる。
【0145】
これは、図9に示す駆動電極270aの形状によるものであり、前述した図7に示す駆動電極170aと比較する時、前記駆動電極270aの中央部の高さが大きく減少し、平らな形態として左右に長くなった形状を有するからである。
【0146】
すなわち、図7に示すダイヤモンド形状の駆動電極170aの場合は、駆動電極の中央にアクティブスタイラス160が位置すると、アクティブスタイラス160と駆動電極とが重なる面積が、前記アクティブスタイラス160が他の領域に位置するときに比べて非常に大きくなり、他の領域に比べて駆動電極170aで生成される電界線を最も多く感知する位置になるが、図9に示す形状の駆動電極270aの場合は、前記駆動電極の中央部の高さHを大きく減らすことにより、前述した欠点を克服することができる。
【0147】
そして、図10(b)に示すように、アクティブスタイラスの電界放出部166から出力されて前記感知電極270bに印加される信号Em_RXは、アクティブスタイラスが図9のB地点から矢印方向へ移動するとき、すなわち、感知セル270を構成する駆動電極270aの左側終端から中央を経て右側終端へ移動するとき、図9に示すように、前記感知電極270bと重なる面積が次第に減少するため、前記Em_RX信号の強度も次第に減少する。
【0148】
ただし、この場合、図9に示す感知電極270bは、高さ方向(第2方向、Y軸方向)に配列される本体271bの左右側(X軸方向)に突出する複数の突出部272b1、272b2が備えられているため、前記アクティブスタイラスが移動しても、前述した図7に示す実施形態に比べて感知電極270bと重なる面積は大きくなる。
【0149】
したがって、図10(b)に示すように、Em_RX信号の強度は、図8(b)に示すEm_RX信号の強度より相対的に大きい。
【0150】
結果的に、図9に示す本発明の実施形態に係る電極パターンの構造によれば、最終的な感知信号は、図10(a)に示す信号であるTx_RC、及び図10(b)に示す信号であるEm_RXの積に該当する、図10(c)に示す信号となる。
【0151】
すなわち、前記図10(a)に示すTx_RCが1:1の関数関係、すなわち、線形的な特性を有し、図10(b)に示す信号であるEm_RXの強度が相対的に大きくなるため、これにより、図10(c)に示す感知信号は、図示のように、前記アクティブスタイラス160の位置と1:1の関数関係を有するとともに、絶対的な信号の強度も大きくなる。
【0152】
したがって、図9に示す電極パターンを適用することにより、タッチスクリーンパネルの電極パターン構造を最適化することにより、前記アクティブスタイラスによるタッチ認識の実現精度を向上させることができるのである。
【0153】
図11は、本発明の他の実施形態に係るタッチスクリーンパネルの電極パターンを示す平面図である。ただし、図11に示す電極パターンは、図9に示す電極パターンの構造と類似しているため、同一の構成要素については同一の図面符号を使用し、これに関する説明は、便宜上省略する。
【0154】
図11に示すように、本発明の実施形態では、図示のように、前記駆動電極270aは、長さ方向(第1方向、X軸方向)に配列される本体271aと、前記本体271aの上下側、すなわち、第2方向(Y軸方向)に突出する突出部272a1、272a2とが備えられる形状に実現される。
【0155】
このとき、前記本体271aは、図9に示す駆動電極270aと同一の形状であり、第1方向の長さ(左右の幅P)が第2方向の長さ(上下の高さH)より大きい多角形状に実現される。
【0156】
また、前記感知電極270bは、図9に示す感知電極270bと同一の形状であり、高さ方向(第2方向、Y軸方向)に配列される本体271bと、前記本体271bの左右側、すなわち、第1方向(X軸方向)に突出する複数の突出部272b1、272b2とが備えられる形状に実現される。
【0157】
このとき、前記本体271bの左側から突出する第1突出部272b1と、右側から突出する第2突出部272b2とは、互いに交差する形態で配列される。これにより、隣接する感知電極270bにおいて、左側の感知電極の第2突出部272b2と右側の感知電極の第1突出部272b1とは、図示のように互いに交差して結合する形態となる。
【0158】
そこで、図示のように、前記駆動電極の本体271aから上側に突出する第1突出部272a1及び下側に突出する第2突出部272a2は、前記隣接する感知電極270bの第1及び第2突出部272b1、272b2間の領域に配置されるようにジグザグ状に実現される。
【0159】
この構成により、前記駆動電極270aの全体面積をより広く実現できるため、前記アクティブスタイラス160によるタッチ認識の感度をより向上させることができる。
【0160】
図12(a)及び図12(b)は、本発明のさらに他の実施形態に係るタッチスクリーンパネルの電極パターンを示す平面図である。
【0161】
図12(a)及び図12(b)に示す実施形態に係る電極パターン構造も、アクティブスタイラス160と、これに対応する感知セル370、370’との間の位置相関性を維持できるように実現されることを特徴とする。
【0162】
まず、図12(a)に示すように、駆動ライン112に接続された駆動電極370aと、前記駆動電極370aに隣接し、かつ、感知ライン114に接続された感知電極370bとが感知セル370を構成する。すなわち、図12(a)において点線で表示された領域が感知セル370に該当する。
【0163】
このとき、前記駆動電極370a及び感知電極370bは、図示のように、それぞれ複数の微細パターン370as、370bsの組み合わせで実現される。
【0164】
前記駆動電極370aを構成する複数の第1微細パターン370asは、例えば、図示のように、5×5マトリクス状に配列されることができ、これに対応して前記感知電極370bを構成する複数の第2微細パターン370bsは、前記第1微細パターン370asと重ならずに交互に配置される形態で5×5マトリクス状に配列されることができる。
【0165】
また、前記第1微細パターン370asと、これに隣接する第2微細パターン370bsは、前述した図7に示す電極パターンの配置及び接続と同一の構造で実現可能であるため、これに関する詳細な説明は省略する。
【0166】
このように、前記駆動電極370a及び感知電極370bを複数の微細パターン370as、370bsで実現することにより、スタイラスによる微細接触も感知できるようになるのである。
【0167】
ただし、この場合も、本発明の実施形態に係るアクティブスタイラス160が接触した場合、これに対応する感知セル370間の位置相関性が維持されない可能性があるため、これを克服するために、図12(b)に示すように電極パターンの構造を変更することができる。
【0168】
図12(b)に示すように、前記感知セル370’を構成する駆動電極370a’が、図12(a)とは異なり、1つのラインに該当する第1微細パターン370as’のみを採用する点で、図12(a)の実施形態とは相違する。
【0169】
すなわち、これは、前記駆動電極370a’の高さ方向の長さを減らすためであって、結果的に、前述した図9及び図11の駆動電極と同一の効果を得ることができる。
【0170】
また、前記第1微細パターン370as’を除く他の第1微細パターン領域は、図示のように、島(island)状のダミーパターン370cまたは感知電極370b’の第2微細パターン370bs’に接続される第3微細パターン370bs”が形成されてもよい。
【0171】
前述した図7〜図11では、アクティブスタイラス160が特定の領域を移動することをその例として説明しているが、本発明の実施形態は、これに限定されるものではなく、前記アクティブスタイラス160が隣接または接触するタッチスクリーンパネルのすべての領域に対して適用可能である。
【0172】
すなわち、図9、図11、及び図12(a)、(b)に示す電極パターン構造によれば、アクティブスタイラス160と、これに対応する感知セル170との間の位置相関性を維持できるため、前記アクティブスタイラスによるタッチ認識の実現精度を向上させることができる。
【0173】
ただし、本発明に係る電極パターン構造は、前記図9、図11、及び図12(a)、(b)に示す実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であることが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって自明である。
【符号の説明】
【0174】
100:タッチスクリーンシステム
110:タッチスクリーンパネル
112:駆動ライン
114:感知ライン
116:交差ノード
118:保護膜
120:駆動回路
130:感知回路
140:処理部
150:指
160:アクティブスタイラス
162:感知センサ
164:信号生成部
166:電界放出部
168:電源部
170、270、370:感知セル
170a、270a、370a、370a’:駆動電極
170b、270b、370b、370b’:感知電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に配列される複数の駆動ライン、及び前記複数の駆動ラインごとにそれぞれ接続される複数の駆動電極と、
第1方向と交差する第2方向に配列される複数の感知ライン、及び前記複数の感知ラインごとにそれぞれ接続され、前記複数の駆動電極と重ならないように交互に配置される複数の感知電極とが備えられるタッチスクリーンパネルと、
前記タッチスクリーンパネルと分離構成され、前記タッチスクリーンパネルに近接または接触するとき、これに隣接する駆動電極に接続された駆動ラインに印加される駆動信号に同期して電界を出力するアクティブスタイラスとが備えられ、
前記駆動電極及び感知電極は、それぞれ互いに異なる面積で実現されることを特徴とするタッチスクリーンシステム。
【請求項2】
前記駆動電極は、第1方向の長さが第2方向の長さより大きい多角形状に実現されることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項3】
前記駆動電極の第2方向の長さは、前記感知電極の第2方向の長さより小さく実現されることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項4】
前記感知電極は、第2方向に配列される本体と、前記本体の左右側から前記第1方向に突出する複数の突出部とが備えられる形状に実現されることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項5】
前記感知電極本体の左側から突出する第1突出部と、右側から突出する第2突出部とは、互いに交差する形態で配列されることを特徴とする請求項4に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項6】
前記感知電極の第1突出部は、これに隣接する感知電極の第2突出部と互いに交差して結合する形態で配列されることを特徴とする請求項4に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項7】
前記駆動電極は、第1方向に配列される本体と、前記本体の上下側から第2方向に突出する突出部が少なくとも1つ備えられる形状に実現されることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項8】
前記駆動電極の本体は、第1方向の長さが第2方向の長さより大きい多角形状に実現されることを特徴とする請求項7に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項9】
前記駆動電極の本体から突出する突出部は、前記隣接する感知電極間の領域に配置されるように実現されることを特徴とする請求項7に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項10】
前記駆動電極は、第1方向に沿って複数の駆動電極が互いに接続されるように形成され、前記感知電極は、第2方向に沿って複数の感知電極が互いに接続されるように形成されることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項11】
前記複数の駆動電極及び感知電極は同一レイヤに形成され、透明導電性物質で実現されることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項12】
前記駆動電極及び感知電極は、それぞれ複数の微細パターンの組み合わせで実現されることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項13】
前記駆動ラインに接続された駆動電極、及び前記駆動電極のそれぞれに隣接して位置し、前記感知ラインに接続された感知電極がそれぞれ独立した感知セルを構成することを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項14】
前記駆動ラインに順次に駆動信号を印加する駆動回路と、
前記感知ラインに接続され、前記各感知セルから感知された静電容量の変化を検出して、生成された感知信号が印加される感知回路と、
前記感知回路から感知信号を受信して、検出されたタッチ位置を判別する処理部とがさらに備えられることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項15】
前記アクティブスタイラスは、
接触または近接した特定の駆動ラインに印加された駆動信号によって生成される電界を感知する電界感知センサと、
前記感知された電界に対応する別の電界を発生させるために、所定の信号を生成する信号生成部と、
前記信号生成部で発生した信号を増幅し、これを電界に出力する電界放出部と、
前記電界感知センサ、信号生成部、電界放出部に電源を印加する電源部とが備えられることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項16】
前記所定の信号は、前記駆動信号と同一の位相を有する交流電圧であることを特徴とする請求項15に記載のタッチスクリーンシステム。
【請求項17】
前記電界放出部は、前記信号生成部で生成された前記所定信号の位相をそのまま維持し、レベルのみを増幅させて出力する非反転増幅器で実現されることを特徴とする請求項15に記載のタッチスクリーンシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3(a)】
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【図3(b)】
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【図4(a)】
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【図4(b)】
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【図5】
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【図6(a)】
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【図6(b)】
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【図6(c)】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12(a)】
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【図12(b)】
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【公開番号】特開2012−150783(P2012−150783A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113056(P2011−113056)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】