説明

タッチパネル用入力指サック

【課題】本発明は、タッチパネル用入力指サックに関する。
【解決手段】本発明のタッチパネル用入力指サックは、指スリーブと、入力部と、を含む。前記指スリーブは、筒形構造を有する。前記入力部は、前記指スリーブに配置される。前記入力部は、支持体及び前記支持体の表面に被覆された導電層を含む。前記導電層は、複数のカーボンナノチューブ及び前記各々のカーボンナノチューブの表面に被覆された導電材料からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネル用入力指サックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルは、画面に指やペンなどで直接触れることで機械を操作する装置であり、LCDなど表示装置、PDAなど携帯装置、銀行のATMやPOSなど多くの装置で用いられている。タッチパネルに対して、タッチした位置の検出を電気的に行うものとして、抵抗膜方式や静電容量方式などがあるが、電気を用いないものとして、超音波方式や赤外遮光方式、画像認識方式などがある。
【0003】
静電容量方式のタッチパネルは、指やペンなどで触れることで表示パネルの表面電荷の変化を捕らえることによる位置検出方法である(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−262460号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Kaili Jiang、Qunqing Li、Shoushan Fan、“Spinning continuous carbon nanotube yarns”、Nature、2002年、第419巻、p.801
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、静電容量方式のタッチパネルにおいて、指でタッチパネルに触れる場合、指の油性物質がタッチパネルを押した印を残し易く、タッチパネルを汚す。
【0007】
従って、前記課題を解決するために、本発明は、指でタッチパネルに触れる場合に、タッチパネルを汚すことなく、タッチパネルを破壊しないタッチパネル用入力指サックを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のタッチパネル用入力指サックは、指スリーブと、入力部と、を含む。前記指スリーブは、筒形構造を有する。前記入力部は、前記指スリーブに配置される。前記入力部は、支持体及び前記支持体の表面に被覆された導電層を含む。前記導電層は、複数のカーボンナノチューブ及び前記各々のカーボンナノチューブの表面に被覆された導電材料からなる。
【0009】
本発明のタッチパネル用入力指サックは、指スリーブと、導電層と、を含む。前記指スリーブは、筒形構造を有し、該筒形構造の対向する両端部の一つの端部は密封され、もう一つの端部は開口される。前記導電層は、前記指スリーブの内表面の少なくとも一部、及び少なくとも前記指スリーブの密封された端部の外表面に被覆される。前記指スリーブの内表面の少なくとも一部に被覆された前記導電層は、少なくとも前記指スリーブの密封された端部の外表面に被覆された前記導電層に電気的に接続される。前記導電層は、複数のカーボンナノチューブ及び前記各々のカーボンナノチューブの表面に被覆された導電材料からなる。
【0010】
本発明のタッチパネル用入力指サックは、指リングと、入力部と、を含む。前記指リングは、環状構造を有する。前記入力部は、前記指スリーブの円周上に固定される。前記入力部は、カーボンナノチューブ複合材料体からなる。前記カーボンナノチューブ複合材料体は、複数のカーボンナノチューブ及び前記各々のカーボンナノチューブの表面に被覆された導電材料からなる。
【0011】
本発明のタッチパネル用入力指サックは、指スリーブと、入力部と、を含む。前記指スリーブは、筒形構造を有する。前記入力部は、前記指スリーブに配置される。前記入力部は、支持体及び前記支持体の表面に被覆された導電層を含む。前記導電層は、カーボンナノチューブポリマー複合材料層である。前記カーボンナノチューブポリマー複合材料層は、カーボンナノチューブ構造体及びポリマー基材を含み、前記カーボンナノチューブ構造体は前記ポリマー基材の中に配置されている。
【0012】
本発明のタッチパネル用入力指サックは、指スリーブと、導電層と、を含む。前記指スリーブは、筒形構造を有し、該筒形構造の対向する両端部の一つの端部は密封され、もう一つの端部は開口される。前記導電層は、前記指スリーブの内表面の少なくとも一部、及び少なくとも前記指スリーブの密封された端部の外表面に被覆される。前記指スリーブの内表面の少なくとも一部に被覆された前記導電層は、少なくとも前記指スリーブの密封された端部の外表面に被覆された前記導電層に電気的に接続される。前記導電層は、カーボンナノチューブポリマー複合材料層である。前記カーボンナノチューブポリマー複合材料層は、カーボンナノチューブ構造体及びポリマー基材を含み、前記カーボンナノチューブ構造体は前記ポリマー基材の中に配置されている。
【0013】
本発明のタッチパネル用入力指サックは、指リングと、入力部と、を含む。前記指リングは、環状構造を有する。前記入力部は、前記指リングの円周上に固定される。前記入力部は、カーボンナノチューブ複合材料体からなる。前記カーボンナノチューブポリマー複合材料体は、カーボンナノチューブ構造体及びポリマー基材を含み、前記カーボンナノチューブ構造体は前記ポリマー基材の中に配置されている。
【発明の効果】
【0014】
従来の技術と比べると、本発明のタッチパネルの入力方法により、指で直接的にタッチパネルに触れず、タッチパネル用入力指サックを指につけてタッチパネルを触れるので、タッチパネルを汚すことなく、タッチパネルを損傷することがないという優れた点がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例1のタッチパネル用入力指サックの構造を示す断面図である。
【図2】図1に示すタッチパネル用入力指サックに用いられるグラフェンの構造を示す図である。
【図3】図1に示すタッチパネル用入力指サックに用いられるグラフェンポリマー複合材料体の構造を示す図である。
【図4】図1に示すタッチパネル用入力指サックの導電層の一つの構造を示す図である。
【図5】ドローン構造カーボンナノチューブフィルムを引き出す見取り図である。
【図6】ドローン構造カーボンナノチューブフィルムの走査型電子顕微鏡写真である。
【図7】図6中のカーボンナノチューブフィルムのカーボンナノチューブセグメントの構造を示す図である。
【図8】カーボンナノチューブが配向して配置されるプレシッド構造カーボンナノチューブフィルムの走査型電子顕微鏡写真である。
【図9】綿毛構造カーボンナノチューブフィルムの走査型電子顕微鏡写真である。
【図10】図1に示すタッチパネル用入力指サックの導電層のもう一つの構造を示す図である。
【図11】図1に示すタッチパネル用入力指サックの導電層のまた一つの構造を示す図である。
【図12】図1に示すタッチパネル用入力指サックの導電層のもう一種の構造を示す図である。
【図13】図1に示すタッチパネル用入力指サックに用いられるカーボンナノチューブワイヤ構造体の一つの構造を示す図である。
【図14】図1に示すタッチパネル用入力指サックに用いられるカーボンナノチューブワイヤ構造体のもう一つの構造を示す図である。
【図15】捩っていない状態のカーボンナノチューブワイヤの走査型電子顕微鏡写真である。
【図16】ねじれ状カーボンナノチューブワイヤの走査型電子顕微鏡写真である。
【図17】図1に示すタッチパネル用入力指サックに用いられるカーボンナノチューブポリマー複合材料体の構造を示す図である。
【図18】図17に示すカーボンナノチューブポリマー複合材料体はカーボンナノチューブアレイを含む場合の一つの構造を示す図である。
【図19】図17に示すカーボンナノチューブポリマー複合材料体はカーボンナノチューブアレイを含む場合のもう一つの構造を示す図である。
【図20】図17に示すカーボンナノチューブポリマー複合材料体はフィルム状カーボンナノチューブ構造体を含む場合の一つの構造を示す図である。
【図21】図17に示すカーボンナノチューブポリマー複合材料体はカーボンナノチューブワイヤ構造体を含む場合の一つの構造を示す図である。
【図22】本発明の実施例2のタッチパネル用入力指サックの構造を示す断面図である。
【図23】本発明の実施例3のタッチパネル用入力指サックの第一種の構造を示す断面図である。
【図24】本発明の実施例3のタッチパネル用入力指サックの第二種の構造を示す断面図である。
【図25】本発明の実施例3のタッチパネル用入力指サックの第三種の構造を示す断面図である。
【図26】本発明の実施例3のタッチパネル用入力指サックの第四種の構造を示す断面図である。
【図27】本発明の実施例4のタッチパネル用入力指サックの構造を示す図である。
【図28】本発明の実施例5のタッチパネル用入力指サックの構造を示す断面図である。
【図29】図28に示すタッチパネル用入力指サックの入力部の一つの構造を示す図である。
【図30】図28に示すタッチパネル用入力指サックの入力部のもう一つの構造を示す図である。
【図31】本発明の実施例6のタッチパネル用入力指サックの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
【0017】
(実施例1)
図1を参照すると、本発明の実施例1は、タッチパネル用入力指サック10を提供する。前記タッチパネル用入力指サック10は、指スリーブ12及び入力部14を含み、前記入力部14は、前記指スリーブ12から着脱可能的に接続される。前記タッチパネル用入力指サック10の両端は開口されている。前記入力部14は、前記タッチパネル用入力指サック10の開口された一端に挿入され、前記タッチパネル用入力指サック10を使用する場合に、開口された他端から挿入される使用者の指を前記入力部14に電気的に接続させることができる。
【0018】
前記指スリーブ12は、例えばゴム、プラスチック、樹脂又は柔軟性のある繊維などの柔軟性のある絶縁材料、又は例えば導電ポリマー又は柔軟性のある絶縁材料に金属粒子を加入して形成された導電材料などの柔軟性のある導電材料からなる。前記指スリーブ12の形状は、筒形である。前記指スリーブ12は、その対向する両端部が全て開口され、又はその一端が密封されず、それに対向する端部が開口するように設けられることができる。前記指スリーブ12が柔軟性のある絶縁材料からなる場合、前記入力部14は前記指スリーブ12で指に接触できるように取り付ける。
【0019】
本実施例において、前記指スリーブ12は、対向する両端部が全て開口した筒状構造体である。前記指スリーブ12は、使用者の指を前記入力部14に固定させることに用いられる。前記入力部14は使用者の指に電気的に接続する。前記指スリーブ12の寸法は、使用者の指の寸法に応じて設けることが好ましい。前記指スリーブ12は所定の弾性を有する材料からなるので、この内径を指の太さよりやや小さく設ける場合、指をよく固定させることができる。前記指スリーブ12の壁の厚さは、0.1mm〜2mmである。
【0020】
前記入力部14により、使用者の指とタッチパネルとの間に電流が伝導するので、前記タッチパネル用入力指サック10によってタッチパネルに信号を入力することができる。前記入力部14は、例えば球形、錐形、楕円形、膜状又は不規則形であることができる。
【0021】
本実施例において、前記入力部14は、支持体146及び導電層148を含む。前記導電層148は、前記支持体146の外表面に配置される。
【0022】
前記支持体146は、中実構造体であり、又は中空構造体であることができる。前記支持体146が中実構造体である場合、前記支持体146は例えば、石英、セラミック、ガラス、硬質プラスチックのような硬性材料、又は例えば、柔質プラスチック、ゴム、樹脂又は柔軟性のある繊維のような柔らかな材料からなることができる。更に、前記支持体146は例えば、ポリアニリン、ポリピロール又はポリチオフェンなどの高い比誘電率を有する導電性高分子材料、又は例えば、水、イオンなどの高い比誘電率を有する液体を含むことができる。前記支持体146が高い比誘電率を有する導電性高分子材料からなる場合、前記入力部14自体が高い静電容量を有する。前記支持体146が中空構造体である場合、前記入力部14の内部に密封空間(図示せず)が形成される。前記支持体146が柔らかな材料からなる場合、前記入力部14が柔軟性を有するので、前記入力部14とタッチパネルとの接触面積を制御することによって、前記タッチパネル用入力指サック10と前記タッチパネルとの間で静電容量を制御することができる。
【0023】
前記導電層148は、導電材料からなり、タッチパネルと使用者の指との間に電流を伝導することに用いられる。従って、前記タッチパネル用入力指サック10によってタッチパネルに信号を入力することができる。即ち、前記タッチパネル用入力指サック10を利用する場合、前記タッチパネル用入力指サック10の導電層148が使用者の指に電気的に接続される。
【0024】
第一例として、前記導電層148は、グラフェン構造体を含む。前記グラフェン構造体は、グラフェン材料層からなる。図2を参照すると、グラフェンは、複数の炭素原子からなる六角形格子構造の層状構造体である。前記グラフェン材料層は、前記支持体146の表面に複数のグラフェンを被覆して形成される。前記グラフェン材料層においてグラフェン同士は分子間力で結合されている。前記グラフェン材料層において、前記複数のグラフェンは、少なくともその一部が積層され、又は一つの水平面に並列して配列される。グラフェンは、良好な導電性を有するので、前記グラフェン材料層は室温で電荷を速く輸送することができる。積層された複数のグラフェン(グラファイト)の厚さは、100nm以下である。本実施例において、積層された複数のグラフェンの厚さは、0.5nm〜100nmである。前記グラフェン材料層の厚さは、単層のグラフェンの厚さ以上、1mm以下である。
【0025】
本実施例において、化学的分散方法で前記グラフェンを製造することができる。該方法は、酸化黒鉛及び水を1mg:1mLの比率で混合して混合液を形成する第一ステップと、前記混合液を超音波処理して清澄な溶液を得る第二ステップと、前記清澄な溶液に所定量のヒドラジンを添加した後、該ヒドラジンを含む溶液を100℃で24時間回流させて、黒い沈殿物を生成する第三ステップと、前記黒い沈殿物を含む溶液を濾過し、黒い沈殿物を得る第四ステップと、前記黒い沈殿物を乾燥して、前記粉末状のグラフェンを得る第五ステップと、を含む。前記導電層148は、前記支持体146を前記粉末状のグラフェンに入れて、前記粉末状のグラフェンを前記支持体146の表面に付着させることにより形成される。前記グラフェンはナノ材料であるので、前記粉末状のグラフェン自体の分子間力で前記支持体146の表面に付着されることができるが、前記粉末状のグラフェンは接着剤によっても前記支持体146の表面に付着されることができる。前記グラフェンは、大きな比表面積を有するので、前記グラフェンからなる前記導電層148は、大きな比表面積及び良好な導電性を有する。
【0026】
第二例として、図3を参照すると、前記導電層148は、グラフェン構造体を含む。前記グラフェン構造体は、グラフェンポリマー複合材料層130からなる。この場合、前記グラフェンポリマー複合材料層130は、柔軟性のあるポリマー基材124及び該柔軟性のあるポリマー基材124内に分散された粉末状のグラフェン128からなる。前記グラフェンポリマー複合材料層130において、一部のグラフェン128は前記柔軟性のあるポリマー基材124の一つの表面から突出し、更に前記導電層148の外表面から突出することができる。前記グラフェンポリマー複合材料層130において、前記粉末状のグラフェン128の体積比が10%〜60%である。前記グラフェン128は、良好な導電性を有し、室温で電荷を速く輸送することができる。更に、前記グラフェン128は、柔軟性及び大きな比表面積を有する。従って、前記グラフェン128を含む前記グラフェンポリマー複合材料層130は、大きな比表面積及び良好な導電性を有する。
【0027】
第三例として、前記導電層148は、カーボンナノチューブ構造体からなる。前記カーボンナノチューブ構造体は、複数のカーボンナノチューブのみからなるカーボンナノチューブ構造体であることができる。前記カーボンナノチューブ構造体には、複数のカーボンナノチューブが均一に分散されている。前記カーボンナノチューブ構造体における前記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ又は多層カーボンナノチューブである。前記カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブである場合、直径は0.5nm〜50nmに設定され、前記カーボンナノチューブが二層カーボンナノチューブである場合、直径は1nm〜50nmに設定され、前記カーボンナノチューブが多層カーボンナノチューブである場合、直径は1.5nm〜50nmに設定される。前記カーボンナノチューブ構造体は、分子間力で緊密に接続した複数のカーボンナノチューブを含む。
【0028】
前記カーボンナノチューブ構造体は、カーボンナノチューブアレイであることができる。図4を参照すると、この場合、前記カーボンナノチューブアレイは支持体146の表面に配置される。前記カーボンナノチューブアレイにおけるカーボンナノチューブの長手方向での一端は前記支持体146の表面に固定され、該端に対向するもう一端は前記支持体146の表面から離れて延伸される。前記カーボンナノチューブアレイにおけるカーボンナノチューブは、前記支持体146の表面に交叉する角度に対しては特に制限がなく、前記カーボンナノチューブアレイにおけるカーボンナノチューブは、前記支持体146の表面の法線方向に沿って延伸されることが好ましい。前記カーボンナノチューブアレイにおいて、隣接のカーボンナノチューブ間の間隔は、距離L(0μm<L≦1μm)である。即ち、前記カーボンナノチューブアレイに複数の隙間が形成されている。
【0029】
前記カーボンナノチューブ構造体は、自立構造の薄膜の形状に形成されていることができる。ここで、自立構造とは、支持体材を利用せず、前記カーボンナノチューブ構造体を独立して利用することができるという形態のことである。すなわち、前記カーボンナノチューブ構造体を対向する両側から支持して、前記カーボンナノチューブ構造体の構造を変化させずに、前記カーボンナノチューブ構造体を懸架させることができることを意味する。該カーボンナノチューブ構造体は大きな比表面積(例えば、100m/g以上)を有する。前記カーボンナノチューブ構造体においては、複数のカーボンナノチューブは分子間力で接続されている。前記カーボンナノチューブ構造体においては、前記複数のカーボンナノチューブが配向し又は配向せずに配置されている。前記複数のカーボンナノチューブの配列方式により、前記カーボンナノチューブ構造体は非配向型のカーボンナノチューブ構造体及び配向型のカーボンナノチューブ構造体の二種に分類される。非配向型のカーボンナノチューブ構造体では、カーボンナノチューブが異なる方向に沿って配置され、又は絡み合っている。配向型のカーボンナノチューブ構造体では、前記複数のカーボンナノチューブが同じ方向に沿って配列している。又は、配向型のカーボンナノチューブ構造体において、配向型のカーボンナノチューブ構造体が二つ以上の領域に分割される場合、各々の領域における複数のカーボンナノチューブが同じ方向に沿って配列されている。この場合、異なる領域におけるカーボンナノチューブの配列方向は異なる。
【0030】
前記カーボンナノチューブ構造体は、少なくとも一枚の、厚さが0.5nm〜10μmであるカーボンナノチューブフィルム、少なくとも一本の、直径が0.5nm〜10μmであるカーボンナノチューブワイヤ、又は前記カーボンナノチューブフィルム及びカーボンナノチューブワイヤを組み合わせて形成された物であることができる。前記カーボンナノチューブ構造体が、複数のカーボンナノチューブワイヤからなる場合、前記複数のカーボンナノチューブワイヤは、間隔をおいて平行するように配置されることができ、又は、互いに交叉するように配置されることができ、又は、隙間なく並列されることもできる。
【0031】
本発明のカーボンナノチューブ構造体としては、以下の(一)〜(四)のものが挙げられる。
【0032】
(一)ドローン構造カーボンナノチューブフィルム
前記カーボンナノチューブ構造体は、超配列カーボンナノチューブアレイ(非特許文献1を参照)から引き出して得られたドローン構造カーボンナノチューブフィルム(drawn carbon nanotube film)であることができる。単一の前記カーボンナノチューブフィルムにおいて、複数のカーボンナノチューブが同じ方向に沿って、端と端が接続されている(図5を参照)。即ち、単一の前記カーボンナノチューブフィルムは、分子間力で長さ方向端部同士が接続された複数のカーボンナノチューブを含む。また、前記複数のカーボンナノチューブは、前記カーボンナノチューブフィルムの表面に平行して配列されている。図6及び図7を参照すると、単一の前記カーボンナノチューブフィルム143aは、複数のカーボンナノチューブセグメント143bを含む。前記複数のカーボンナノチューブセグメント143bは、長さ方向に沿って分子間力で端と端が接続されている。それぞれのカーボンナノチューブセグメント143bは、相互に平行に、分子間力で結合された複数のカーボンナノチューブ145を含む。単一の前記カーボンナノチューブセグメント143bにおいて、前記複数のカーボンナノチューブ145の長さが同じである。前記カーボンナノチューブフィルム143aを有機溶剤に浸漬させることにより、前記カーボンナノチューブフィルム143aの強靭性及び機械強度を高めることができる。前記カーボンナノチューブフィルム143aの幅は100μm〜10cmに設けられ、厚さは0.5nm〜100μmに設けられる。
【0033】
前記カーボンナノチューブ構造体は、積層された複数の前記カーボンナノチューブフィルムを含むことができる。この場合、隣接する前記カーボンナノチューブフィルムは、分子間力で結合されている。隣接する前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブは、それぞれ0°〜90°の角度で交差している。隣接する前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブが0°以上の角度で交差する場合、前記カーボンナノチューブ構造体に複数の微孔が形成される。又は、前記複数のカーボンナノチューブフィルムは、隙間なく並列されることもできる。
【0034】
前記カーボンナノチューブフィルムの製造方法は、カーボンナノチューブアレイを提供する第一ステップと、前記カーボンナノチューブアレイから、少なくとも、一枚のカーボンナノチューブフィルムを引き伸ばす第二ステップと、を含む。
【0035】
(二)プレシッド構造カーボンナノチューブフィルム
前記カーボンナノチューブ構造体は、少なくとも一枚のカーボンナノチューブフィルムを含む。このカーボンナノチューブフィルムは、プレシッド構造カーボンナノチューブフィルム(pressed carbon nanotube film)である。単一の前記カーボンナノチューブフィルムにおける複数のカーボンナノチューブは、等方的に配列されているか、所定の方向に沿って配列されているか、または、異なる複数の方向に沿って配列されている。前記カーボンナノチューブフィルムは、押し器具を利用することにより、所定の圧力をかけて前記カーボンナノチューブアレイを押し、該カーボンナノチューブアレイを圧力で倒すことにより形成された、シート状の自立構造を有するものである。前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブの配列方向は、前記押し器具の形状及び前記カーボンナノチューブアレイを押す方向により決められている。
【0036】
図8を参照すると、単一の前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブが配向して配列される場合には、該カーボンナノチューブフィルムは、同じ方向に沿って配列された複数のカーボンナノチューブを含む。ローラー形状を有する押し器具を利用して、同じ方向に沿って前記カーボンナノチューブアレイを同時に押す場合、基本的に同じ方向に配列されるカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブフィルムが形成される。また、ローラー形状を有する押し器具を利用して、異なる方向に沿って、前記カーボンナノチューブアレイを同時に押す場合、前記異なる方向に沿って、選択的な方向に配列されるカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブフィルムが形成される。
【0037】
前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブの傾斜の程度は、前記カーボンナノチューブアレイにかけた圧力に関係する。前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブと該カーボンナノチューブフィルムの表面とは、角度αを成し、該角度αは0°以上15°以下である。好ましくは、前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブが該カーボンナノチューブフィルムの表面に平行する(即ち、角度αは0°である)。前記圧力が大きくなるほど、前記傾斜の程度が大きくなる。前記カーボンナノチューブフィルムの厚さは、前記カーボンナノチューブアレイの高さ及び該カーボンナノチューブアレイにかけた圧力に関係する。即ち、前記カーボンナノチューブアレイの高さが大きくなるほど、また、該カーボンナノチューブアレイにかけた圧力が小さくなるほど、前記カーボンナノチューブフィルムの厚さが大きくなる。これとは逆に、カーボンナノチューブアレイの高さが小さくなるほど、また、該カーボンナノチューブアレイにかけた圧力が大きくなるほど、前記カーボンナノチューブフィルムの厚さが小さくなる。
【0038】
(三)綿毛構造カーボンナノチューブフィルム
前記カーボンナノチューブ構造体は、少なくとも一枚のカーボンナノチューブフィルムを含む。このカーボンナノチューブフィルムは綿毛構造カーボンナノチューブフィルム(flocculated carbon nanotube film)である。図9を参照すると、単一の前記カーボンナノチューブフィルムにおいて、複数のカーボンナノチューブは、絡み合い、等方的に配列されている。前記カーボンナノチューブ構造体においては、前記複数のカーボンナノチューブが均一に分布されている。複数のカーボンナノチューブは配向せずに配置されている。単一の前記カーボンナノチューブの長さは、100nm以上であり、100nm〜10cmであることが好ましい。前記カーボンナノチューブ構造体は、自立構造の薄膜の形状に形成されている。ここで、自立構造は、支持体材を利用せず、前記カーボンナノチューブ構造体を独立して利用することができるという形態である。前記複数のカーボンナノチューブは、分子間力で接近して、相互に絡み合って、カーボンナノチューブネット状に形成されている。前記複数のカーボンナノチューブは配向せずに配置されて、多くの微小な穴が形成されている。ここで、単一の前記微小な穴の直径が10μm以下になる。前記カーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブは、相互に絡み合って配置されるので、該カーボンナノチューブ構造体は柔軟性に優れ、任意の形状に湾曲して形成させることができる。用途に応じて、前記カーボンナノチューブ構造体の長さ及び幅を調整することができる。前記カーボンナノチューブ構造体の厚さは、0.5nm〜1mmである。
【0039】
前記カーボンナノチューブフィルムの製造方法は、下記のステップを含む。
【0040】
第一ステップでは、カーボンナノチューブ原料(綿毛構造カーボンナノチューブフィルムの素になるカーボンナノチューブ)を提供する。
【0041】
ナイフのような工具でカーボンナノチューブを基材から剥離し、カーボンナノチューブ原料が形成される。前記カーボンナノチューブは、ある程度互いに絡み合っている。前記カーボンナノチューブの原料においては、該カーボンナノチューブの長さは、100マイクロメートル以上であり、10マイクロメートル以上であることが好ましい。
【0042】
第二ステップでは、前記カーボンナノチューブ原料を溶剤に浸漬し、該カーボンナノチューブ原料を処理して、綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体を形成する。
【0043】
前記カーボンナノチューブ原料を前記溶剤に浸漬した後、超音波式分散、又は高強度攪拌又は振動などの方法により、前記カーボンナノチューブを綿毛構造に形成させる。前記溶剤は水または揮発性有機溶剤である。超音波式分散方法の場合、カーボンナノチューブを含む溶剤に対して10〜30分間処理する。カーボンナノチューブは大きな比表面積を有し、カーボンナノチューブの間に大きな分子間力が生じるので、前記カーボンナノチューブはそれぞれもつれて、綿毛構造に形成されている。
【0044】
第三ステップでは、前記綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体を含む溶液をろ過して、最終的な綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体を取り出す。
【0045】
まず、濾紙が置かれたファネルを提供する。前記綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体を含む溶剤を濾紙が置かれたファネルにつぎ、しばらく放置して、乾燥させると、綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体が分離される。図8を参照すると、前記綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブが互いに絡み合って、不規則的な綿毛構造となる。
【0046】
分離された前記綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体を容器に置き、前記綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体を所定の形状に展開し、展開された前記綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体に所定の圧力を加え、前記綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体に残留した溶剤を加熱させるか、或いは、該溶剤を自然に蒸発させると、綿毛構造のカーボンナノチューブフィルムが形成される。
【0047】
前記綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体が展開される面積によって、綿毛構造のカーボンナノチューブフィルムの厚さと面密度を制御できる。即ち、一定の体積を有する前記綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体は、展開される面積が大きくなるほど、綿毛構造のカーボンナノチューブフィルムの厚さと面密度が小さくなる。
【0048】
また、微多孔膜とエアーポンプファネル(Air−pumping Funnel)を利用して綿毛構造のカーボンナノチューブフィルムが形成される。具体的には、微多孔膜とエアーポンプファネルを提供し、前記綿毛構造のカーボンナノチューブ構造体を含む溶剤を、前記微多孔膜を通して前記エアーポンプファネルにつぎ、該エアーポンプファネルに抽気し、乾燥させると、綿毛構造のカーボンナノチューブフィルムが形成される。前記微多孔膜は、平滑な表面を有する。該微多孔膜において、単一の微小孔の直径は、0.22マイクロメートルにされている。前記微多孔膜は平滑な表面を有するので、前記カーボンナノチューブフィルムは容易に前記微多孔膜から剥落することができる。さらに、前記エアーポンプを利用することにより、前記綿毛構造のカーボンナノチューブフィルムに空気圧をかけるので、均一な綿毛構造のカーボンナノチューブフィルムを形成させることができる。
【0049】
図10を参照すると、前記カーボンナノチューブ構造体が、前記(一)〜(三)に掲示されたフィルムである場合、前記(一)〜(三)に掲示されたフィルムは支持体146の表面に被覆するように配置される。
【0050】
(四)カーボンナノチューブワイヤ構造体
前記カーボンナノチューブ構造体は、少なくとも一本のカーボンナノチューブワイヤ構造体からなることができる。前記少なくとも一本のカーボンナノチューブワイヤ構造体は、前記支持体146の表面に配置される。前記少なくとも一本のカーボンナノチューブワイヤ構造体は、前記支持体146の表面に配置される方式に対しては特に制限がない。一つの例として、図11を参照すると、前記カーボンナノチューブ構造体が、一本のカーボンナノチューブワイヤ構造体150からなる場合、前記一本のカーボンナノチューブワイヤ構造体150が前記支持体146の表面に螺旋状に巻きつけられる。もう一つの例として、図12を参照すると、前記カーボンナノチューブ構造体150が、数本のカーボンナノチューブワイヤ構造体からなる場合、前記数本のカーボンナノチューブワイヤ構造体150は、相互に交叉して網状のカーボンナノチューブ構造体を形成する。該網状のカーボンナノチューブ構造体は前記支持体146の表面に被覆される。
【0051】
前記カーボンナノチューブワイヤ構造体150は、少なくとも一本のカーボンナノチューブワイヤを含む。図13及び図14を参照すると、例えば、前記カーボンナノチューブワイヤ構造体150が複数の前記カーボンナノチューブワイヤ152を含んでいる場合、前記複数のカーボンナノチューブワイヤ152は、前記カーボンナノチューブワイヤ構造体150の中心軸に平行して配列され、又は前記カーボンナノチューブワイヤ構造体150の中心軸を軸に、螺旋状に配列される。前記カーボンナノチューブワイヤ構造体150は、複数のカーボンナノチューブを含む自立構造を有するものである。前記カーボンナノチューブワイヤ152は、図13に示すように複数本のカーボンナノチューブを捩っていない状態のカーボンナノチューブワイヤ、図14に示すように複数本のカーボンナノチューブを捩った状態のねじれ状カーボンナノチューブワイヤ又はそれらの組み合わせのいずれか一種からなる。図13のカーボンナノチューブワイヤも、図14のカーボンナノチューブワイヤも分子間力で密着している。前記カーボンナノチューブワイヤ構造体150におけるカーボンナノチューブワイヤ152は接着剤によって互いに固定されることもできる。
【0052】
図15を参照すると、前記カーボンナノチューブワイヤは、分子間力で接続された複数のカーボンナノチューブのみからなる。この場合、一本のカーボンナノチューブワイヤ(捩っていない状態のカーボンナノチューブワイヤ)は、端と端とが接続された複数のカーボンナノチューブセグメント(図示せず)を含む。前記カーボンナノチューブセグメントは、同じ長さ及び幅を有する。さらに、各々の前記カーボンナノチューブセグメントに、同じ長さの複数のカーボンナノチューブが平行に配列されている。前記複数のカーボンナノチューブはカーボンナノチューブワイヤの中心軸に平行に配列されている。この場合、一本の前記カーボンナノチューブワイヤの直径は、1μm〜1cmである。図16を参照すると、前記カーボンナノチューブワイヤをねじり、ねじれ状カーボンナノチューブワイヤを形成することができる。ここで、前記複数のカーボンナノチューブは前記カーボンナノチューブワイヤの中心軸を軸に、螺旋状に配列されている。この場合、一本の前記カーボンナノチューブワイヤの直径は、1μm〜1cmである。
【0053】
前記カーボンナノチューブワイヤを形成する方法は、カーボンナノチューブアレイから引き出してなるカーボンナノチューブフィルムを利用するものである。前記カーボンナノチューブワイヤを形成する方法には、次の三種がある。第一種では、前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブの長手方向に沿って、前記カーボンナノチューブフィルムを所定の幅で切断し、カーボンナノチューブワイヤを形成する。第二種では、前記カーボンナノチューブフィルムを有機溶剤に浸漬させて、前記カーボンナノチューブフィルムを収縮させてカーボンナノチューブワイヤを形成することができる。第三種では、前記カーボンナノチューブフィルムを機械加工(例えば、紡糸工程)してねじれたカーボンナノチューブワイヤを形成する。詳しく説明すれば、まず、前記カーボンナノチューブフィルムを紡糸装置に固定させる。次に、前記紡糸装置を動作させて前記カーボンナノチューブフィルムを回転させ、ねじれたカーボンナノチューブワイヤを形成する。
【0054】
第四例として、前記導電層148は、カーボンナノチューブ複合構造体を含む。前記カーボンナノチューブ複合構造体は、カーボンナノチューブ複合材料層からなる。前記カーボンナノチューブ複合材料層は、前記カーボンナノチューブ構造体及び導電性材料からなる。前記カーボンナノチューブ複合材料層においては、前記カーボンナノチューブ構造体の構造が保持されている。前記カーボンナノチューブ構造体における各々のカーボンナノチューブが、導電性材料層で被覆される。前記カーボンナノチューブ複合材料層においては、前記導電性材料層に被覆されたカーボンナノチューブの間に複数の隙間を有するので、前記カーボンナノチューブ複合材料層は複数の微孔を有する。前記複数の微孔のサイズは、5μm以下である。前記カーボンナノチューブ複合材料層は前記導電性材料層を含んでいるので、その導電性はよりよくなる。前記導電性材料層は、金属又は金属合金からなり、前記金属は、銅、銀又は金などである。前記導電性材料層の厚さは1nm〜20nmである。本実施例において、前記導電性材料層は銀からなり、その厚さは5nmである。
【0055】
更に、前記カーボンナノチューブ構造体のカーボンナノチューブ及び前記導電性材料層の間の濡れ性を改善するために、前記カーボンナノチューブ及び前記導電性材料層の間に、濡れ層が配置されることができる。前記濡れ層は、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)及びチタン(Ti)の一種又は数種の合金などの前記カーボンナノチューブとの濡れ性がよい材料からなる。前記濡れ層の厚さは、1nm〜10nmである。
【0056】
更に、前記濡れ層及び前記導電性材料層の間の接合性を改善するために、前記濡れ層及び前記導電性材料層の間に過渡層(transition layer)が配置されることができる。前記過渡層は、前記濡れ層と前記導電性材料層との接合性が全てよい材料からなる。前記過渡層の厚さは、1nm〜10nmである。前記過渡層は、クロミウム、マグネシウムなどの一種又は数種の合金からなる。
【0057】
前記カーボンナノチューブ複合材料層において、前記カーボンナノチューブ構造体と前記導電性材料とが複合された後、前記カーボンナノチューブ複合材料層が前記入力部14の導電層として用いられ、タッチパネルに触れる場合に、導電性が高くなる。これにより、前記タッチパネル用入力指サック10の応答速度が速くなる。前記カーボンナノチューブ複合材料層は複数の微孔を有するので、この比表面積が大きい。
【0058】
第五例として、図17を参照すると、前記導電層148は、カーボンナノチューブ複合構造体を含む。前記カーボンナノチューブ複合構造体は、カーボンナノチューブポリマー複合材料体からなる。前記カーボンナノチューブポリマー複合材料体は、ポリマー基材124及び該ポリマー基材124に分散された複数のカーボンナノチューブ122からなる。前記複数のカーボンナノチューブ122は、該ポリマー基材124に均一的に分散され、互いに接続して導電網を形成する。前記ポリマー基材124は、熱可塑性ポリマー及び熱硬化性ポリマーの一種又は数種からなる。好ましくは、前記ポリマー基材124は、シリコーンゴム、ポリウレタン、ポリプロピレンエチル、アクリル酸ブチル、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリアクリロニトリルなどの柔軟性ポリマー材料のいずれか一種である。更に、前記カーボンナノチューブポリマー複合材料体におけるカーボンナノチューブは、前記カーボンナノチューブ構造体の形式で存在することができる。この場合、前記カーボンナノチューブポリマー複合材料体におけるカーボンナノチューブの構造は前記カーボンナノチューブ構造体の構造と同じである。前記カーボンナノチューブポリマー複合材料体において、カーボンナノチューブ構造体及びポリマー基材の複合する方式によって、前記カーボンナノチューブポリマー複合材料体の構造は、以下の三種を含む。
【0059】
第一種には、前記カーボンナノチューブ構造体は、カーボンナノチューブアレイである。該カーボンナノチューブアレイは、並列的に配列された複数のカーボンナノチューブを含む。前記カーボンナノチューブアレイにおいて、カーボンナノチューブの間に間隙がある。ポリマー基材は、前記カーボンナノチューブアレイのカーボンナノチューブの間の間隙に添加されている。図18を参照すると、前記カーボンナノチューブアレイ154は、全て前記ポリマー基材124に埋め込まれることができる。前記カーボンナノチューブアレイにおけるカーボンナノチューブの長手方向に、前記ポリマー基材124の表面から前記カーボンナノチューブアレイ154の表面までの距離は10μm以下である。この場合、前記前記カーボンナノチューブポリマー複合材料体に導電性を有させる。図19を参照すると、前記カーボンナノチューブアレイ154におけるカーボンナノチューブ122の長手方向に、前記カーボンナノチューブアレイ154における複数のカーボンナノチューブ122は、前記ポリマー基材124の表面から突出することができる。前記複数のカーボンナノチューブ122の前記ポリマー基材124の表面から突出された部分の長さは10μm以下である。
【0060】
第二種には、図20を参照すると、前記カーボンナノチューブポリマー複合材料体は、前記カーボンナノチューブ層158及び、前記カーボンナノチューブ層158間に浸透されたポリマー基材124からなる。前記カーボンナノチューブ構造体は、カーボンナノチューブ層158である。該カーボンナノチューブ層158は、複数のカーボンナノチューブのみからなる。前記カーボンナノチューブ層158において、大部分のカーボンナノチューブはカーボンナノチューブ層158の表面に平行するように配置されるが、一部のカーボンナノチューブもカーボンナノチューブ層158の表面に突出することができる。該カーボンナノチューブ層158は、前記少なくとも一本のドローン構造カーボンナノチューブフィルム、プレシッド構造カーボンナノチューブフィルム又は綿毛構造カーボンナノチューブフィルムからなることができる。該カーボンナノチューブ層158が、複数のフィルムからなる場合、前記複数のフィルムは互いに積層するように配置されることができる。前記カーボンナノチューブ層において、カーボンナノチューブの間に複数の間隙を有する。この場合、前記ポリマー基材124の材料は、前記カーボンナノチューブ層158の隙間に浸透され、前記カーボンナノチューブ層158は、全て前記ポリマー基材124に埋め込まれることができる。前記ポリマー基材124の表面から前記カーボンナノチューブ層158の表面までの距離は10μm以下である。この場合、前記前記カーボンナノチューブポリマー複合材料体に導電性を有させる。前記カーボンナノチューブ層158の一部のカーボンナノチューブは前記ポリマー基材124の表面から突出することができる。
【0061】
第三種には、図21を参照すると、前記カーボンナノチューブ構造体が、一本のカーボンナノチューブワイヤ構造体150からなる場合、前記ポリマー基材124はカーボンナノチューブワイヤ構造体150のカーボンナノチューブワイヤの間に浸透されて、カーボンナノチューブポリマー複合材料ワイヤ構造体を形成する。前記カーボンナノチューブポリマー複合材料ワイヤ構造体において、前記カーボンナノチューブワイヤ構造体150は、全て前記ポリマー基材124に埋め込まれることができる。前記カーボンナノチューブワイヤ構造体150の長軸方向と垂直する方向に、前記ポリマー基材124の表面から前記カーボンナノチューブワイヤ構造体150の表面までの距離は10μm以下である。この場合、前記カーボンナノチューブポリマー複合材料ワイヤ構造体に導電性を有させる。前記カーボンナノチューブポリマー複合材料ワイヤ構造体は、前記支持体146の表面に配置されて導電層148を形成する。前記導電層148は、数本のカーボンナノチューブポリマー複合材料ワイヤ構造体からなることができる。この場合、前記数本のカーボンナノチューブポリマー複合材料ワイヤ構造体は前記支持体146の表面に平行的に緊密に配置され、交叉的に配置され、又は互いに編まれて配置される。
【0062】
前記カーボンナノチューブ構造体12におけるカーボンナノチューブ22は、大きな表面積を有するので、前記カーボンナノチューブ構造体12も大きな表面積を有する。
【0063】
前記入力部14は、例えばスナップ方式、締まりばめ方式などの機械方式又は例えば熱圧、接着剤などの物理化学方式で前記指スリーブ12の一つの端部に固定される。図1に示すように、実施例1において、前記入力部14は、接着剤によって前記指スリーブ12に固定される。前記入力部14を前記指スリーブ12に取り付ける場合、前記指スリーブ12との位置関係によって、前記入力部14を第一部142と第二部144とに分割することができる。前記入力部14が前記指スリーブ12に取り付けられた場合、前記入力部14の前記第一部142は、前記指スリーブ12の内に取り付けられていて、指に接触する。前記入力部14の前記第二部144は、前記指スリーブ12の外に位置され、タッチパネルに信号を入力する。前記第一部142の指に対応する一部の表面は曲面であることができる。これにより、使用者の指は、前記入力部14に接触する場合の触感がよりよくなる。前記第二部144は、尖端又は突出部を含むことができる。これにより、前記入力部14は、タッチパネルなどのより小さいキーボタンを押すことができる。また、前記入力部14が前記指スリーブ12に取り付けられる場合、前記入力部14の前記第一部142の少なくとも一部と、前記第一部142の該少なくとも一部に隣接する前記指スリーブ12の壁との間に間隙16を形成することができる。前記間隙16は、使用者の指のつめを収納することができるので、使用者が該タッチパネル用入力指サック10を利用する場合快適になる。
【0064】
(実施例2)
図22を参照すると、本発明の実施例2は、実施例1とは異なるタッチパネル用入力指サック20を提供する。前記タッチパネル用入力指サック20は、指スリーブ22を含む。前記指スリーブ22は、対向する両端部のうちの一方の端部は密封され、他方の端部は開口された筒状構造体である。前記指スリーブ22は、全て導電材料からなる。前記指スリーブ22は、実施例1のグラフェン材料層、グラフェンポリマー複合材料層、カーボンナノチューブ構造体、カーボンナノチューブ複合材料層、又はカーボンナノチューブポリマー複合材料層からなる。ここで、前記カーボンナノチューブ構造体は、膜状カーボンナノチューブ構造体であることが好ましい。
【0065】
(実施例3)
図23〜図26を参照すると、本発明の実施例3は、実施例1及び2とは異なるタッチパネル用入力指サック30を提供する。前記タッチパネル用入力指サック30は、指スリーブ32を含む。前記タッチパネル用入力指サック30は、実施例2のタッチパネル用入力指サック20と比べて、次点が異なる。前記指スリーブ32は、絶縁材料からなる。更に、前記タッチパネル用入力指サック30は、導電層34を含む。前記導電層34は、前記指スリーブ32の内表面の少なくとも一部に、及び少なくとも前記指スリーブ32の密封された端部の外表面に被覆される。前記指スリーブ32の内表面の少なくとも一部に被覆された前記導電層は、少なくとも前記指スリーブ32の密封された端部の外表面に被覆された前記導電層に電気的に接続される。前記指スリーブ32の密封された端部に配置された前記導電層を入力部とすることができる。
【0066】
前記導電層34を前記指スリーブ32の表面に配置することは、以下の方式によって行われる。第一種には、図23に示すように、前記導電層34が、前記指スリーブ32の内表面及び外表面に全て被覆される。前記指スリーブ32の内表面に被覆された前記導電層34と、前記指スリーブ32の外表面に被覆された前記導電層34とは、前記指スリーブ32の開口された端部に電気的に接続されている。第二種には、図24に示すように、前記導電層34が、前記指スリーブ32の全ての外表面に、及び一部の内表面に被覆される。前記指スリーブ32の外表面に被覆された前記導電層34と前記指スリーブ32の内表面に被覆された前記導電層34とは、前記指スリーブ32の開口された端部に電気的に接続されている。第三種には、図25に示すように、前記指スリーブ32の密封された端部に、少なくとも一つのスルーホール320が形成され、前記導電層34が、前記指スリーブ32の密封された端部の外表面に被覆され、前記少なくとも一つのスルーホール320を覆うように配置させる。タッチパネル用入力指サック30を利用する場合、使用者の指は、前記スルーホール320を通して前記導電層34に電気的に接触できる。第四種には、図26に示すように、前記導電層34が、それぞれ前記指スリーブ32の密封された端部の内表面及び外表面に被覆される。前記指スリーブ32の密封された端部には、少なくとも一つのスルーホールが配置される。前記少なくとも一つのスルーホールの内に、導電接続部340が配置される。前記導電接続部340によって前記指スリーブ32の密封された端部の内表面及び外表面に被覆された前記導電層34は互いに電気的に接続される。勿論、前記導電層34は前記指スリーブ32の表面に配置される方式は以上の種類に制限されず、使用者の指が前記指スリーブ32に入れて前記入力部に電気的に接続されればよい。
【0067】
前記指スリーブ32の材料は、実施例1の指スリーブ12の材料と同じである。前記導電層34の材料は、実施例1の導電層148の材料と同じである。
【0068】
(実施例4)
図27を参照すると、本発明の実施例4は、実施例1〜3とは異なるタッチパネル用入力指サック40を提供する。前記タッチパネル用入力指サック40は、指スリーブ42を含む。前記指スリーブ42は、複数の縦糸424及び複数の横糸426が編まれて又は織られて形成する。前記縦糸424は、導電糸である。前記導電糸は、カーボンナノチューブワイヤ構造体又はカーボンナノチューブ複合ワイヤ構造体である。前記複数の縦糸424の一端が一つの交接点4240で互いに接続される。即ち、前記複数の縦糸424は、前記交接点4240から延伸する。前記交接点4240には、尖端(図示せず)が形成される。該尖端が前記タッチパネル用入力指サック40の入力部とされる。前記横糸426は、リング状であり、前記複数の縦糸424を固定することに用いる。複数の縦糸424及び複数の横糸426が編まれて又は織られて、タッチパネル用入力指サック40の形状に固定されることができる。前記縦糸424及び横糸426の直径はそれぞれ1mmより小さい。前記横糸426は、金属などの導電材料、又はプラスチック、ナイロン、ゴム、樹脂、繊維などの絶縁材料からなる。好ましくは、前記横糸426は柔軟性のある材料からなる。
【0069】
(実施例5)
図28を参照すると、本発明の実施例5は、タッチパネル用入力指サック50を提供する。前記タッチパネル用入力指サック50は、指スリーブ52及び入力部54を含む。前記タッチパネル用入力指サック50は、実施例1のタッチパネル用入力指サック10と比べて、次の点が異なる。前記入力部54の支持体及び導電層は、一体成型構造を有し、全て導電材料からなる。即ち、前記入力部54は、導電材料からなる実体部である。前記導電材料は、実施例1に掲示されたグラフェン材料層、グラフェンポリマー複合材料層、カーボンナノチューブ構造体、カーボンナノチューブ複合材料層、又はカーボンナノチューブポリマー複合材料層からなることができる。前記グラフェン材料層、グラフェンポリマー複合材料層、カーボンナノチューブ構造体、カーボンナノチューブポリマー複合材料層又はカーボンナノチューブ複合材料層は、優れた柔軟性を有するので、所定の形状によって変形させ、前記入力部54を形成する。前記グラフェン材料層、グラフェンポリマー複合材料層、カーボンナノチューブ構造体、カーボンナノチューブポリマー複合材料層又はカーボンナノチューブ複合材料層を、所定の形状を形成させる方法として、接着方法又は熱処理方法などがある。
【0070】
前記接着方法として図29を参照すると、前記入力部54が、一本のカーボンナノチューブワイヤ構造体150からなる場合、前記カーボンナノチューブワイヤ構造体150は螺旋状に回って、中空の円錐構造体を形成する。円錐状の前記入力部54を形成するために、隣接するカーボンナノチューブ構造体が接着剤によって螺旋状に接着されることができる。前記接着剤は、導電接着剤であることが好ましい。本実施例において、前記接着剤は、銀導電接着剤である。
【0071】
前記接着方法として図30を参照すると、前記入力部54が、数本のカーボンナノチューブワイヤ構造体150からなる場合、各々のカーボンナノチューブワイヤ構造体150は一つの円環状になり、且つ各々の円環状の直径は異なり、次第に減少する。直径は次第に減少する前記円環状になった複数のカーボンナノチューブワイヤ構造体150を順次的に積層させて、円錐状の前記入力部54を形成する。隣接する円環状のカーボンナノチューブワイヤ構造体150が接着剤によって接着されることができる。
【0072】
前記熱処理方法として、例えば、前記入力部54が、カーボンナノチューブ構造体からなる場合、前記カーボンナノチューブ構造体を所定の形状にして前記入力部54を形成するために、前記カーボンナノチューブ構造体を所定の温度で熱処理することができる。前記熱処理することは保護気体又は真空環境で行う。前記カーボンナノチューブ構造体を熱処理する温度は、600℃〜2000℃であるが、好ましくは、1600℃〜1700℃である。前記カーボンナノチューブ構造体を熱処理する過程において、前記カーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブの間の分子間力が変更されて、前記カーボンナノチューブ構造体を所定の形状に固定させる。前記カーボンナノチューブ構造体を熱処理することは以下の両種方式を含む。一種、加熱電流方式である。前記カーボンナノチューブ構造体に加熱電流を流し、一定時間維持する。前記加熱電流の大小は、前記カーボンナノチューブ構造体の寸法より決める。前記カーボンナノチューブ構造体に加熱電流を流す時間は、4時間より小さい。二種、高温加熱方式である。前記カーボンナノチューブ構造体を、所定の温度の例えば黒鉛炉などの高温環境におき、一定時間維持する。前記カーボンナノチューブ構造体を、2000℃の高温環境で0.5時間〜1時間維持する。以上の両種の方式で前記カーボンナノチューブ構造体を熱処理することにより、前記前記カーボンナノチューブ構造体を所定の形状に固定させる。この場合、前記入力部54は、純カーボンナノチューブ構造体からなることができる。
【0073】
(実施例6)
図31を参照すると、本発明の実施例6は、実施例1〜5とは異なるタッチパネル用入力指サック60を提供する。前記タッチパネル用入力指サック60は、指リング62及び入力部64を含む。
【0074】
前記指リング62の形状は、円環状又は“C”字形である。前記指リング62は、例えば金属、合金又は導電ポリマーなどの導電材料からなる。前記入力部64は、前記指スリーブ62の縁部に固定して突出されている。前記入力部64は、前記指スリーブ62に電気的に接続される。前記入力部64は、熔接方式、機械方式又は導電接着剤によって前記指スリーブ62に固定されることができる。前記入力部64は、実施例1の入力部14または実施例5の入力部54と同じである。
【符号の説明】
【0075】
10、20、30、40、50、60 タッチパネル用入力指サック
12、22、32、42、52、62 指スリーブ
14、54、64 入力部
142 第一部
144 第二部
16 隙間
146 支持体
148、34 導電層
150 カーボンナノチューブワイヤ構造体
152 カーボンナノチューブワイヤ
122 カーボンナノチューブ
124 ポリマー基体
158 カーボンナノチューブ層
128 グラフェン
130 グラフェンポリマー複合材料層
320 スルーホール
340 導電接続部
424 縦糸
426 横糸
4240 交接点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指スリーブと、入力部と、を含むタッチパネル用入力指サックであって、
前記指スリーブは、筒形構造を有し、
前記入力部は、前記指スリーブに配置され、
前記入力部は、支持体及び前記支持体の表面に被覆された導電層を含み、
前記導電層は、複数のカーボンナノチューブ及び前記各々のカーボンナノチューブの表面に被覆された導電材料からなることを特徴とするタッチパネル用入力指サック。
【請求項2】
指スリーブと、導電層と、を含むタッチパネル用入力指サックであって、
前記指スリーブは、筒形構造を有し、該筒形構造の対向する両端部の一つの端部は密封され、もう一つの端部は開口され、
前記導電層は、前記指スリーブの内表面の少なくとも一部、及び少なくとも前記指スリーブの密封された端部の外表面に被覆され、
前記指スリーブの内表面の少なくとも一部に被覆された前記導電層は、少なくとも前記指スリーブの密封された端部の外表面に被覆された前記導電層に電気的に接続され、
前記導電層は、複数のカーボンナノチューブ及び前記各々のカーボンナノチューブの表面に被覆された導電材料からなることを特徴とするタッチパネル用入力指サック。
【請求項3】
指リングと、入力部と、を含むタッチパネル用入力指サックであって、
前記指リングは、環状構造を有し、
前記入力部は、前記指リングの円周上に固定され、
前記入力部は、カーボンナノチューブ複合材料体からなり、
前記カーボンナノチューブ複合材料体は、複数のカーボンナノチューブ及び前記各々のカーボンナノチューブの表面に被覆された導電材料からなることを特徴とするタッチパネル用入力指サック。
【請求項4】
指スリーブと、入力部と、を含むタッチパネル用入力指サックであって、
前記指スリーブは、筒形構造を有し、
前記入力部は、前記指スリーブに配置され、
前記入力部は、支持体及び前記支持体の表面に被覆された導電層を含み、
前記導電層は、カーボンナノチューブポリマー複合材料層であり、
前記カーボンナノチューブポリマー複合材料層は、カーボンナノチューブ構造体及びポリマー基材を含み、前記カーボンナノチューブ構造体は前記ポリマー基材の中に配置されていることを特徴とするタッチパネル用入力指サック。
【請求項5】
指スリーブと、導電層と、を含むタッチパネル用入力指サックであって、
前記指スリーブは、筒形構造を有し、該筒形構造の対向する両端部の一つの端部は密封され、もう一つの端部は開口され、
前記導電層は、前記指スリーブの内表面の少なくとも一部、及び少なくとも前記指スリーブの密封された端部の外表面に被覆され、
前記指スリーブの内表面の少なくとも一部に被覆された前記導電層は、少なくとも前記指スリーブの密封された端部の外表面に被覆された前記導電層に電気的に接続され、
前記導電層は、カーボンナノチューブポリマー複合材料層であり、
前記カーボンナノチューブポリマー複合材料層は、カーボンナノチューブ構造体及びポリマー基材を含み、前記カーボンナノチューブ構造体は前記ポリマー基材の中に配置されていることを特徴とするタッチパネル用入力指サック。
【請求項6】
指リングと、入力部と、を含むタッチパネル用入力指サックであって、
前記指リングは、環状構造を有し、
前記入力部は、前記指リングの円周上に固定され、
前記入力部は、カーボンナノチューブポリマー複合材料体からなり、
前記カーボンナノチューブポリマー複合材料体は、カーボンナノチューブ構造体及びポリマー基材を含み、前記カーボンナノチューブ構造体は前記ポリマー基材の中に配置されていることを特徴とするタッチパネル用入力指サック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2012−138061(P2012−138061A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−115707(P2011−115707)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(598098331)ツィンファ ユニバーシティ (534)
【出願人】(500080546)鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Fターム(参考)】