説明

タッチ位置検出装置及びタッチ位置検出方法、ならびにタッチスクリーン表示装置

【課題】タッチ位置検出を容易にするためのタッチ位置検出装置及びその方法、これを具備したタッチスクリーン表示装置を提供する。
【解決手段】タッチセンシング部151は、タッチイベントの発生位置を感知してセンシングフレームデータを出力する。タッチ位置検出部450は、アップデート制御信号430aに基づいてタッチセンシング部151から提供されるn番目のセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートし、基準フレームデータとタッチセンシング部から提供されるn+i番目(n,iは、1以上の自然数)センシングフレームデータを用いてタッチ位置データを検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチ位置検出装置及びその方法と、これを具備したタッチスクリーン表示装置に関わり、より詳細にはタッチ位置検出を容易にするためのタッチ位置検出装置及びその方法と、これを具備したタッチスクリーン表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、タッチスクリーンパネルは、液晶表示パネルなどの表示装置上に配置され、手及び物体などのようなオブジェクトを通じてデータを入力する入力装置である。前記タッチスクリーンパネルは、第1基板、前記第1基板から所定の間隔だけ離隔された第2基板、前記第1基板及び第2基板が互いに向かい合う面にそれぞれ形成される第1透明電極及び第2透明電極で構成される。
【0003】
例えば、このようなタッチスクリーンパネルを設けた液晶表示装置をタッチパネル液晶表示装置と称する。タッチパネル液晶表示装置は、液晶表示パネルと前記タッチスクリーンパネルとの間に空気層が生じるフレームを用いるか粘着剤を用いる。したがって、前記液晶表示パネルと前記タッチスクリーンパネルとの間に屈折率が異なる層が生成され、前記タッチパネル液晶表示装置の全体的な光学的特性が低下する。
【0004】
このため、最近は光センサーを用いて液晶表示パネルと一体にタッチスクリーンパネルを形成する。前記光センサーをa−Si/Poly−Siなどの薄膜トランジスタやその他の光センサーを用いてタッチスクリーンパネルを具現する場合、前記光センサーから獲得したセンシングデータを信号処理してスクリーン内のタッチ位置を検出する。
【0005】
しかし、信号処理及びハードウエア設計の観点から下記のような問題点がある。
【0006】
一番目の問題点は、センシングデータは不均一であり、ある程度のリップルノイズがあることである。また、液晶表示パネル一体型である場合、画像データによるカップリング現象が発生する。このようなノイズ成分によって信号対ノイズ比(SNR)が小さいので、正確なタッチ位置を検出しにくい問題点がある。
【0007】
二番目の問題点は、液晶表示パネル一体型タッチスクリーンパネルでは、センシングデータの処理周期が一フレーム(1H=1/60Hz)であって、20%のマージンを仮定する場合、13ms内に一つのタッチ位置を検出しなければならない点である。一般的に、200ppiのQVGA(Quarter Video Graphics Array)の場合、160×120個のスクリーンタッチセンサを具備し、この場合、160×120個のセンシングデータを13ms内に処理しなければならない。即ち、センシングデータ処理量が多い問題点がある。
【0008】
三番目の問題点は、スムーディングフィルタ(ローパスフィルタ)、シャープニングフィルタ(ハイパスフィルタ)、エッジ検出などのような移転処理技法及びセグメント技法を用いてセンシングデータを処理する場合、イメージ変換及び変換されたイメージを再びマッピングする処理を経る必要があるため、処理時間が多く消耗される問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の技術的課題は、このような従来の問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、タッチ位置検出処理過程を単純化するためのタッチ位置検出装置を提供するものである。
【0010】
前記本発明の他の目的は、前記タッチ位置検出装置のタッチ位置検出方法を提供することにある。
【0011】
前記本発明の更に他の目的は、前記タッチ位置検出装置を具備したタッチスクリーン表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記の本発明の目的を実現するための実施例によるタッチ位置検出装置は、タッチセンシング部、アップデート制御部、及び位置検出部を含む。前記タッチセンシング部は、タッチイベントの発生位置を感知してセンシングフレームデータを出力する。前記アップデート制御部は、あらかじめ決められたアップデート制御信号に基づいて、前記タッチセンシング部から提供されるn番目のセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートする。前記位置検出部は、前記基準フレームデータと前記タッチセンシング部から提供されるn+i(n、iは、1以上の自然数)センシングフレームデータを用いてタッチ位置データを検出する。
【0013】
前記基準フレームデータを保存するメモリを更に含む。
【0014】
前記位置検出部は、前記基準フレームデータと前記タッチセンシング部から提供される前記n+i番目のセンシングフレームデータの差を用いて前記タッチ位置データを検出する。
【0015】
前記アップデート制御信号は、前記タッチ位置検出装置を駆動させるシステムターンオン信号、前記タッチ位置検出装置を再駆動させる再駆動信号、オブジェクトが前記タッチセンシング部から離れた状態を感知してイベント後センシング信号を出力するイベント後センシング部から出力されたイベント後センシング信号、および前記センシングフレームデータの印加を受け前記センシングフレームデータを一定のレベルに調整するセンシング信号調整部から出力された制御信号のうち、少なくともいずれか一つの信号を含むものである。
【0016】
前記タッチ位置検出装置は、オブジェクトが前記タッチセンシング部から離れた状態を感知して、イベント後センシング信号を出力するイベント後センシング部を更に含み、前記アップデート制御部は、前記イベント後センシング信号が入力されると、前記タッチセンシング部から出力されたセンシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートする。
【0017】
前記タッチ位置検出装置は、前記センシングフレームデータは、背景センシングデータを含み、前記オブジェクトセンシングデータのレベルが前記背景センシングデータのレベルより小さい場合、前記センシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートするか否かを決定する演算部を更に含む。
【0018】
前記演算部は、前記オブジェクトセンシングデータと以後のセンシングフレームデータのオブジェクトセンシングデータとのレベル差を用いて前記アップデートを決定する。前記演算部は、前記レベル差があらかじめ決められた臨界値より大きい場合、前記アップデートを決定する。
【0019】
前記演算部は、前記レベル差が増加して停止した時点のセンシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートする。
【0020】
前記演算部は、前記レベル差が増加して減少する場合、前記減少する時点以前のセンシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートする。
【0021】
前記本発明の他の目的を実現するための実施例によるタッチ位置検出方法は、外部からアップデート制御信号が入力されることにより、フレーム単位でタッチイベントが感知されたセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートする段階と、外部からセンシングフレームデータが入力されることにより、入力されるセンシングフレームデータと前記基準フレームデータを用いて前記タッチイベント発生位置に対応する位置データを検出する段階を含む。
【0022】
望ましくは、前記タッチ位置検出方法は、前記タッチイベントが発生した直後に感知されたイベント後センシング信号が入力されることにより、現在のセンシングモードをチェックする段階と、前記現在のセンシングモードがバックライトアセンブリモードでチェックされる場合には、前記センシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートする段階と、を更に含む。
【0023】
また、前記現在のセンシングモードがシャドウモードでチェックされる場合には、前記センシングフレームデータを前記基準データにアップデートするか否かを決定する段階を更に含む。
【0024】
前記本発明の他の目的を実現するための実施例によるタッチスクリーン表示装置は、表示パネル、センシング部、タッチ位置検出部を含む。前記表示パネルは、フレーム単位で画像を表示する。前記センシング部は、前記フレーム単位でタッチイベントが感知されたセンシングフレームデータを出力する。前記タッチ位置検出部は、アップデート制御信号に基づいて前記センシング部から出力されたn番目のセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートし、前記基準フレームデータと前記センシング部で出力されたn+i番目のセンシングフレームデータを用いて前記タッチイベントの発生位置に対応する位置データを検出する。
【0025】
前記センシング部は、前記表示パネルに形成されている。
【0026】
前記タッチ位置検出部は、前記アップデート制御信号に基づいて前記n番目のセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートするアップデート制御部と、前記基準フレームデータを保存するメモリと、前記基準フレームデータと前記n+i番目のセンシングフレームデータとの差を算出して最も大きい値を前記位置データで検出する位置検出部と、を含む。
【0027】
前記センシング部は、オブジェクトが前記表示パネルから離れた状態を感知してイベント後センシング信号を出力する第1センサーを更に含む。
【0028】
前記アップデート制御部は、前記イベント後センシング信号が入力されると、前記センシング部から出力されたセンシングフレームデータのセンシングモードに基づいて前記センシングフレームデータをアップデートする。
【0029】
前記アップデート制御部は、前記センシングフレームデータのセンシングモードが内部光によるバックライトモードである場合、前記センシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートする。
【0030】
前記タッチ位置検出部は、前記センシングモードが外部光によるシャドウモードである場合、前記センシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートするか否かを決定する演算部を更に含む。
【0031】
前記タッチスクリーン表示装置は、オブジェクトセンシングデータと背景センシングデータとの差であるタッチセンシングデータを一定のレベルに維持させるセンシング信号調整部を更に含む。
【0032】
望ましくは、前記センシング信号調整部は、前記センシングフレームデータの前記タッチセンシングデータが一定のレベルに調整されると、前記タッチ位置検出部に前記アップデート制御信号を提供する。
【発明の効果】
【0033】
このようなタッチ位置検出装置及びこれのタッチ位置検出方法と、これを具備したタッチスクリーン表示装置によると、一定の時点にアップデートされた基準フレームデータとセンシングフレームデータとの差を比較して常時センシングフレームデータのタッチ位置を検出することで簡単な処理過程でタッチ位置を検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、添付した図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。
【0035】
図1は、本発明を適用した実施例によるタッチスクリーン表示装置の概略的な平面図である。
【0036】
図1を参照すると、この表示装置は表示パネル100と、読み出し駆動部200と、表示駆動部300、及びセンシングデータ処理部400を含む。
【0037】
前記表示パネル100は、アレイ基板110と、カラーフィルタ基板120と、前記アレイ基板110とカラーフィルタ基板120との間に介在された液晶層(図示せず)を含む。
【0038】
前記アレイ基板110は、タッチスクリーン領域(TSA)、センシング領域(SA)、及び周辺領域(PA)で構成される。前記タッチスクリーン領域(TSA)は、表示パネルとタッチスクリーンパネルが一体に形成された領域であって、複数のタッチセンサと画素領域を駆動する表示スイッチング素子が形成されている。
【0039】
前記センシング領域(SA)は、第1センシング領域(SA1)と、第2センシング領域(SA2)、及び第3センシング領域(SA3)を含む。前記第1センシング領域(SA1)には、外部光の光量を感知するための第1センサーが形成されている。前記第1センサーは、前記タッチセンサと同一の構造を有する。前記第2センシング領域(SA2)にはバックライトアセンブリ(または内部光)から反射された光量を感知するための第2センサーが形成されている。前記第2センサーは、前記タッチセンサと同一の構造を有するが、外部光を遮断するための反射板を更に含む構造を有する。
【0040】
前記第3センシング領域(SA3)には、前記オブジェクトが前記タッチ表示領域(TSA)から離れたことを感知するための第3センサーが形成されている。センシング領域(SA)の第1ないし第3センサーは、タッチスクリーン領域(TSA)のタッチセンサと共に、下記のように説明される。
【0041】
前記周辺領域(PA)には、前記タッチセンサと、第1〜第3センサーを制御し、前記センサーから感知されたセンシング信号を読み出す読み出し駆動部200と、表示スイッチング素子を制御し、前記表示スイッチング素子に駆動信号を提供する表示駆動部300が形成されている。
【0042】
前記カラーフィルタ基板120は、前記タッチスクリーン領域(TSA)に対応してレッド、グリーン、及びブルーカラーを含むカラーフィルタパターンが形成されている。前記カラーフィルタパターンは、バックライトを透過して固有のカラーを再現する。前記カラーフィルタ基板120は、前記アレイ基板110の画素電極(図示せず)と共に液晶キャパシタを定義する共通電極(図示せず)を更に含むことができる。また前記カラーフィルタパターンは、前記画素電極(図示せず)の上部または下部に配置することもできる。
【0043】
前記アレイ基板110の周辺領域(PA)の一端部には、可撓性印刷回路基板が形成され、前記読み出し駆動部200と表示駆動部300を印刷回路基板に形成された多様な処理回路部と電気的に連結する。前記印刷回路基板には、前記読み出し駆動部200と電気的に連結されたセンシングデータ処理部400が形成されている。
【0044】
前記読み出し駆動部200は、前記タッチスクリーン領域(TSA)に形成されたタッチセンサと、前記第1ないし第3センシング領域(SA1ないしSA3)に形成された第1ないし第2センサーに制御信号に提供し、前記センサーから感知されたセンシング信号を獲得してデジタル形態のセンシングデータに変換する。前記読み出し駆動部200は、前記デジタル形態のセンシングデータを前記センシングデータ処理部400に提供する。
【0045】
前記表示駆動部300は、外部グラフィック装置から提供される画像データ信号と画像制御信号を用いて前記タッチスクリーン領域(TSA)に形成された表示スイッチング素子を駆動させる。これによって前記タッチスクリーン領域(TSA)に所定の画像を表示する。
【0046】
前記センシングデータ処理部400は、前記読み出し駆動部200から提供されたセンシングデータに基づいてタッチ位置を検出する。前記センシングデータ処理部400は、基準フレームデータを保存し、前記基準フレームデータと現在フレームデータとの差を算出して前記タッチ位置を検出する。また、前記センシングデータ処理部400は、前記読み出し駆動部200から提供された前記タッチセンシングデータを所定レベルに維持させる。
【0047】
図2及び図3は、図1のタッチスクリーン領域(TSA)に形成されたタッチセンサと表示スイッチング素子の一例を説明するための平面図及び断面図である。
【0048】
図2及び図3を参照すると、任意の画素領域に画素部(PP)とセンシング部(SP)が形成されている。
【0049】
前記画素部(PP)には、表示スイッチング素子(以下、「第1TFT」と称する)が形成されている。前記第1TFT(T1)のそれぞれは第1方向(D1)に延びたゲートライン(GL)、前記第1方向(D1)と直交する第2方向(D2)に延びたデータライン(DL)にそれぞれ連結される。前記画素部(PP)は透明電極(TE)及び反射電極(RE)を含む。
【0050】
前記センシング部(SP)は、外部光によって駆動するタッチセンサ(以下、「第2TFT」と称する)(T2)と、前記第2TFT(T2)と電気的に連結された第3TFT(T3)及び前記第3TFT(T3)に結合され、前記第2方向(D2)に延びたセンシングデータライン(SDL)で構成される。前記センシング部(SP)は、前記第1方向(D1)に延び、読み出し駆動部200から提供された所定の制御信号が印加されるセンシングゲートライン(SGL)を更に具備する。
【0051】
前記第2TFT(T2)は、前記センシングゲートライン(SGL)から分岐されたゲート電極、前記データライン(DL)から分岐されたソース電極、及び前記第3TFT(T3)に連結されたドレイン電極を具備する。前記センシングデータライン(SGL)は、前記ゲートライン(GL)と同一層に形成されかつ、前記ゲートライン(GL)と所定の間隔に離隔された状態で互いに電気的に絶縁される。
【0052】
更に、前記第3TFT(T3)は、前記ゲートライン(GL)から分岐されたゲート電極、前記第2TFT(T2)のソース電極と連結されたソース電極、及び前記センシングデータライン(SDL)から分岐されたドレイン電極を具備する。前記センシングデータライン(SDL)は、前記データライン(DL)とは同一層に形成されかつ、前記データライン(DL)と所定の間隔に離隔された状態にて互いに電気的に絶縁される。
【0053】
前記透明電極(TE)は、前記第1ないし第3TFT(T1ないしT3)をカバーする絶縁膜上で前記第1TFT(T1)のドレイン電極を露出させるコンタクトホール(CON)を通じて前記第1TFT(T1)と電気的に連結される。前記透明電極(TE)は、透明性導電物質であるインジウムスズ酸化物(以下、ITO)、またはインジウム亜鉛酸化物(以下、IZO)で構成される。
【0054】
一方、前記反射電極(RE)は、前記透明電極(TE)上に形成され、前記透明電極(TE)を露出させるための透過窓(W1)及び第2TFT(T2)を露出させるための開口窓(W2)を具備する。前記反射電極(RE)は、反射率の高いアルミニウムネオジウム(AlNd)からなる単一反射膜またはアルミニウムネオジウム(AlNd)とモリブデンタングステン(MoW)からなる二重反射膜で構成することができる。
【0055】
前記透過窓(W1)は、前記液晶表示装置自体的に生成され、タッチスクリーン領域(TSA)の後面から入射されたバックライトを透過するための透過部を形成する。また、前記反射電極(RE)は、外部から提供される外部光が前記タッチスクリーン領域(TSA)を通じて入射されるとき、前記外部光を反射させるための反射部を形成する。
【0056】
一方、前記開口窓(W2)は、前記第2TFT(T2)を露出させることで、前記液晶表示パネル400の外部から使用者によって故意的に提供される前記光が前記第2TFT(T2)に印加されることを容易にする。ここで、前記反射電極(RE)は、前記第1及び第3TFT(T1、T3)をカバーすることによって、前記第1及び第3TFT(T1、T3)が前記光に反応することを防止する。ここで、前記第2TFT(T2)は、オブジェクト、例えば、ライトペンによって入射される光、または指などによってバックライトから反射された光に応答する。
【0057】
図4は、図1に示した表示装置に対する詳細ブロック図である。
【0058】
図1及び図4を参照すると、表示装置はセンシング部150、読み出し部210、センサー制御部220、センシング信号調整部430、及びタッチ位置検出部450を含む。
【0059】
前記センシング部150は、タッチセンシング部151、外部光センシング部152、内部光センシング部153、及びイベント後センシング部154を含む。
【0060】
具体的には、前記タッチセンシング部151は、タッチスクリーン領域(TSA)に形成されたタッチセンサを含み、前記タッチセンサから感知されたセンシング信号151aを前記読み出し部210に提供する。前記センシング信号は、フレーム単位で処理され、前記読み出し部210に提供する。
【0061】
前記外部光センシング部152は、前記第1センシング領域(SA1)に形成された第1センサーを含み、前記第1センサーから感知された外部光の強度を感知した外部光センシング信号152aを前記読み出し部210に提供する。
【0062】
前記内部光センシング部153は、前記第2センシング領域(SA2)に形成された第2センサーを含み、前記第2センサーから感知された反射された内部光の強度を感知した内部光センシング信号153aを前記読み出し部210に提供する。
【0063】
前記イベント後センシング部154は、前記第3センシング領域(SA3)に形成された第3センサーを含み、前記第3センサーから感知されたオブジェクトが前記タッチスクリーン領域(TSA)から離れることを感知したイベント後センシング信号154aを前記読み出し部210に提供する。
【0064】
前記読み出し部210は、前記センシング部150からセンシング信号を獲得し、前記センシング信号をデジタル形態のセンシングデータ210aに変換して前記センサー制御部230に提供する。
【0065】
前記センサー制御部230は、前記センシング部150のセンサーにセンシングゲート信号を印加する。前記センサー制御部230は、前記読み出し部210から提供されたセンシングデータを後続のデータ処理のために該当する回路部に伝達する。
【0066】
具体的には、前記センサー制御部230は、前記外部光センシング部152及び内部光センシング部153から提供されたセンシングデータ、内部光センシングデータ及びタッチセンシングデータ233を前記センシング信号調整部430に提供する。前記タッチセンシング部151及びイベント後センシング部154から提供されたセンシングデータ235a及びイベント後データ235bを前記タッチ位置検出部450に提供する。ここで、前記読み出し部210とセンサー制御部220は前記読み出し駆動部200に含まれる。
【0067】
前記センシング信号調整部430は、前記センサー制御部220から提供されるセンシングデータ233に基づいて前記センシングデータのうち、タッチイベントが発生した位置のタッチセンシングデータを一定のレベルに維持させる。具体的に、前記外部光センシングデータと内部光センシングデータとの差を比較して前記タッチセンシングデータを一定のレベルになるように調整する。前記センシング信号調整部430は、前記タッチセンシングデータを一定のレベルに維持させるセンシング制御信号(433a、434a、435a)を出力する。
【0068】
前記センシング制御信号(433a、434a、435a)は、前記タッチセンシング部151に提供されるゲート電圧(Vg)433aと、前記読み出し部210に提供されるアンプ利得(Amp Gain:AG)(343a)及びバックライトの光量を調整する制御信号435aを含む。
【0069】
前記センシング信号調整部430は、前記センシング制御信号(433a、434a、435a)によって前記タッチセンシング信号が一定レベルに維持されるとき、前記タッチ位置検出部450にアップデート制御信号430aを出力する。
【0070】
前記タッチ位置検出部450は、前記センサー制御部230から提供されるフレーム単位のセンシングデータをあらかじめ決められた動作条件によって基準フレームデータにアップデートする。前記タッチ位置検出部450は、前記アップデートされた基準フレームデータとセンシングフレームデータの差を比較してタッチスクリーン領域(TSA)内にタッチイベントが発生した位置に対応する位置データ(x、y)を検出する。
【0071】
前記センサー制御部230で前記タッチ位置検出部450に提供する信号235は、前記タッチセンシング部151から感知されたセンシングデータ235aと、前記イベント後センシング部154から感知されたイベント後センシング信号235bである。前記イベント後センシング信号235bは、オブジェクトがタッチスクリーン領域(TSA)から離れることを感知した信号である。
【0072】
前記タッチ位置検出部450を制御するアップデート制御信号は、前記イベント後センシング信号235bと、タッチ位置検出部450を含め表示装置のシステムを駆動されるシステムターンオン信号511と、前記システムのスリープモード(Sleep Mode)のとき再駆動(Wake−Up)される場合の再駆動信号512と、前記センシング信号調整部430から提供された制御信号430aである。
【0073】
図5は、図4のセンシング信号調整部に対する詳細ブロック図である。
【0074】
図4及び図5を参照すると、センシング信号調整部430は、第1制御部431、第1バッファ432、ゲート電圧調整部433、アンプ利得調整部434及び光量調整部435を含む。
【0075】
センサー制御信号(433a、434a、435a)は、それぞれ前記ゲート電圧調整部433、アンプ利得調整部434、及び光量調整部435にとって提供される。より詳細には、前記センサー制御信号(433a)は、前記ゲート電圧(Vg)に対応し、前記センサー制御信号434aはアンプ利得(AG)に対応し、センサー制御信号435aは、バックライト制御レベル信号(BLC)に対応する。
【0076】
前記第1制御部431は、前記外部光センシングデータと内部光センシングデータとの差を比較して、前記タッチセンシングデータを一定のレベルになるように調整する。前記タッチセンシングデータが一定のレベルに維持されると、前記タッチ位置検出部450にアップデート制御信号430aを出力する。
【0077】
図6は、タッチセンシングデータを2次元に表示したグラフである。図6を参照すると、x軸は、タッチスクリーン領域(TSA)のx軸またはy軸の位置データであり、y軸はタッチセンサから読み出されたセンシング信号の電圧大きさ(mV)または8ビットデジタル形態に変換されたセンシングデータのレベルである。
【0078】
図示したように、前記センシングデータは、背景センシングデータ(V_b)とオブジェクトセンシングデータ(V_o)を含む。前記背景センシングデータ(V_b)がオブジェクトセンシングデータ(V_o)より大きい場合、シャドウモード(Shadow mode)として外部光量が内部光量(またはバックライト)より大きい場合である。逆に、オブジェクトセンシングデータ(V_o)が前記背景センシングデータ(V_b)より大きい場合、バックライトモードとして内部光量(またはバックライト)が外部光量より大きい場合である。
【0079】
前記タッチセンシングデータ(△Vs)は、背景センシングデータ(V_b)とオブジェクトセンシングデータ(v_o)の差であり、前記外部光センシングデータと内部光センシングデータとの差によって得ることができる。
【0080】
前記第1バッファ432は、前記タッチセンシング信号を一定のレベルに調整するための基準データが保存される。
【0081】
前記ゲート電圧調整部433は、前記基準データ(V_b_th_high,V_b_th_low)に基づいて背景センシングデータ(V_b)を一定レベルに維持するようにゲート電圧(Vg)433aを調整する。これによって、前記タッチセンシングデータ(△Vs)を一定のレベルに維持させる。前記調整されたゲート電圧433aは、タッチセンシング部151のタッチ位置センサーのゲート電極に印加される。
【0082】
前記アンプ利得調整部434は、前記基準データ(△Vs_th_low、△Vs_th_high)に基づいて前記タッチセンシングデータ(△Vs)を一定のレベルに維持するために読み出し部210のアンプ利得(AG)434aを調整する。調整されたアンプ利得(AG)434aは、前記読み出し部210に提供される。
【0083】
前記光量調整部435は、前記基準データ(BLC_th_low,BLC_th_high)に基づいて前記タッチセンシングデータを(△Vs)を一定のレベルに維持するためにバックライトの光量を制御するための制御信号(BLC)435aを出力する。
【0084】
図7は、図5のセンシング信号調整部に対する動作説明のための流れ図である。
【0085】
図7を参照すると、第1制御部431は、センシング信号調整のために初期化する(S110)。前記第1制御部431は、内部光の明るさを標準定電流15mAを印加した場合の明るさレベルを明るさ制御因子(BLC)の最小値(BLC_th_low)に初期化し、前記読み出し部210の最大アンプ利得値(AGmax)と最小アンプ利得値(AGmin)の中間レベルである中間アンプ利得値(AGmid)をアンプ利得制御因子(AG)の初期値にする。
【0086】
前記第1制御部431は、背景センシングデータ(V_b)があらかじめ決められた最大レベル(V_b_th_high)と最小レベル(V_b_th_low)との間に存在するかチェックする(S120)。
【0087】
前記ゲート電圧調整部433は、前記第1制御部431の制御によって、前記ゲート電圧を次第に増加させるか(S123)、次第に減少させ(S127)、前記背景センシングデータ(V_b)を一定レベルになるよう調整する。
【0088】
具体的には、前記ゲート電圧調整部433は、前記背景センシングデータ(V_b)が最小レベル(V_b_th_low)より小さい場合(S121)、ゲート電圧(Vg)を大きく調整する(S122)。前記背景センシングデータ(V_b)が最大レベル(V_b_th_high)より大きい場合(S125)、ゲート電圧(Vg)を小さく調整する(S126)。図示した前記段階S(A)を通じて前記背景センシングデータ(V_b)が一定レベル内に存在するようゲート電圧(Vg)を調整する。
【0089】
その後、前記第1制御部431は、前記外部光センシングデータと内部光センシングデータとの差によってタッチセンシングデータ(△Vs)を得る。前記第1制御部431は、前記タッチセンシングデータ(△Vs)があらかじめ決められた最大レベル(△Vs_th_high)と最小レベル(△Vs_th_low)との間に存在するか否かをチェックする(S130)。
【0090】
前記アンプ利得調整部434は、前記第1制御部431の制御によって、アンプ利得値(AG)を次第に増加させるか(S133)、次第に減少させ(S137)、前記タッチセンシングデータ(△Vs)を一定のレベルになるよう調整する。
【0091】
具体的には、前記アンプ利得調整部434は、前記タッチセンシングデータ(△Vs)が最小レベル(△Vs_th_low)より小さい場合(S131)、前記アンプ利得値(AG)を増加させる(S132)。前記タッチセンシングデータ(△Vs)が最大レベル(△Vs_th_high)より大きい場合(S135)、前記アンプ利得値(AG)を減少させる(S136)。図示した前記段階S(B)を通じて前記タッチセンシングデータ(△Vs)が一定レベル内に存在するよう前記アンプ利得値(AG)を調整する。
【0092】
一方、前記アンプ利得値(AG)を最大値に設定しても前記タッチセンシングデータ(△Vs)が最小レベル(△Vs_th_low)より小さい場合(S140)、前記第1制御部431は、前記光量制御部435を制御する。前記光量制御部435は、バックライト量を増加するよう前記明るさ制御因子(BLC)を増加させる(S141)。この場合、外部光が非常に暗くてアンプ利得(AG)を最大値に設定しても背景センシングデータ(V_b)とオブジェクトセンシングデータ(V_o)との差がない場合である。したがって、明るさ制御因子(BLC)を最大レベル(BLC_th_high)より小さい範囲内で調節してタッチセンシングデータ(△Vs)を一定レベルに維持させる。即ち、第1制御部431は、動作モードをバックライトモードに転換する。
【0093】
一方、前記明るさ制御因子(BLC)が最大レベル(BLC_th_high)より高くなると(S142)、前記アンプ利得値(AG)を最小値(AGmin)にし(S143)、明るさ制御因子(BLC)を初期値(BLC_th_low)にする(S144)。即ち、第1制御部431は、動作モードをバックライトモードからシャドウモードに転換する。
【0094】
図示した前記段階S(C)を通じてバックライトの量を調整して前記タッチセンシングデータ(△Vs)が一定レベル内に存在するようにする。
【0095】
以上のように、タッチセンシングデータ(△Vs)を一定レベルに維持させることで、タッチセンシングデータの獲得を容易にすることができる。
【0096】
前記センシング信号調整部430でタッチセンシングデータ(△Vs)を一定範囲内に維持させるために、ゲート電圧(Vg)と、アンプ利得(AG)、及びバックライトの光量を調節した場合、前記センシング信号調整部430は、前記タッチ位置検出部450にアップデート制御信号430aを出力する。
【0097】
図8は、図4のタッチ位置検出部に対する詳細ブロック図である。
【0098】
図8を参照すると、タッチ位置検出部450は、第1メモリ451、第2制御部452、演算部453、第2メモリ454、位置検出部455、フィルタリング部456、及び第2バッファ457を含む。
【0099】
前記第1メモリ451は、前記センサー制御部220から提供されたフレーム区間の期間のセンシングフレームデータ235aを保存する。前記センシングフレームデータは、前記タッチセンシング部151から感知されたセンシングデータである。
【0100】
前記第2制御部452は、あらかじめ決められた動作条件に対応するアップデート制御信号(235b、430a、511、512)に基づいて前記第1メモリ451に保存されたセンシングフレームデータを前記第2メモリ453に保存するか否かを決定する。即ち、前記第2メモリ453に保存されるデータは、基準フレームデータになる。
【0101】
前記アップデート制御信号は、本発明による表示装置を含むシステムを駆動させるシステムターンオン信号511と、前記システムのスリップモードで再駆動させる再駆動信号512と、イベント後センシング部154によってオブジェクトがタッチスクリーン領域(TSA)から離れたことを感知したイベント後センシング信号235b及びセンシング信号調整部430から提供される制御信号430aを含む。
【0102】
前記イベント後センシング信号235bは、前記センサー制御部230から提供される。即ち、前記センサー制御部230は、前記イベント後センシング信号235bを前記第2制御部452に提供する。
【0103】
前記演算部454は、前記第2制御部452の制御によって駆動される。具体的に、前記第2制御部452に前記イベント後センシング信号235bが印加されると、前記第2制御部452は、前記第1メモリ451に記録されたセンシングフレームデータバックライトモードであるかシャドウモードであるかチェックする。
【0104】
例えば、バックライトモードである場合、前記第2制御部452は、前記センシングフレームデータを前記第2メモリ453にアップデートさせる。反面、前記シャドウモードである場合、前記第2制御部452は、前記演算部454を制御して所定の演算課程を通じて前記センシングフレームデータを基準フレームデータにアップデート可否を決定する。前記演算部454の演算処理過程は、図9を参照して後述する。
【0105】
前記第2メモリ454は、前記第2制御部452の制御によって前記センシングフレームデータを保存する。即ち、前記第2制御部452によって前記第2メモリ454に保存されたセンシングフレームデータは基準フレームデータにアップデートされる。
【0106】
前記位置検出部455は、前記第2制御部452によって、前記第1メモリ451に保存されたセンシングフレームデータ452aと前記第2メモリ453に保存された基準フレームデータ452bとの差を算出して最も大きい値を有する位置データ(455x,455y)を検出する。例えば、前記位置検出部455は、前記アップデート制御信号に基づいてアップデートされたn番目のセンシングフレームデータと、前記第1メモリ451に保存されたn+i番目のフレームデータとの差を算出して最も大きい値を有する位置データ(455x,455y)を検出する。ここで、n、iは1以上の自然数である。
【0107】
前記フィルタリング部456は、前記第2バッファ457に既に保存された以前にフレームデータから検出された位置データと現在位置検出部455から検出された位置データ(455x,455y)とを比較してノイズ成分を除去する。これによって、タッチスクリーン領域(TSA)にオブジェクトによってイベントが発生したタッチ位置に対応する位置データ(x,y)が検出される。
【0108】
図9は、図8の演算部によってシャドウモードでアップデート時点を決定する過程を説明するためのグラフである。
【0109】
図9を参照すると、前記グラフは、xは時間軸であり、y軸はタッチスクリーン領域(TSA)内の任意のタッチ位置に対するセンシングデータの大きさ(V)である。
【0110】
図示したように、任意の位置をタッチする期間、センシングデータは、0.2V程度のレベルを有し、連続タッチする場合、センシングデータの上昇レベルは、0.4V〜0.35Vのレベルを有する。したがって、タッチする期間のセンシングデータの0.2Vから前記センシングデータを継続追跡して最大レベルに上昇する時点0.4Vに対応するフレームデータを基準フレームデータにアップデートする。このような方式を数式として整理すると、下記のとおりである。
【0111】
【数1】

【0112】
ここで、(X、Y)は、タッチイベントが終わる直前に検出されたタッチ位置のX、Y座標値である。前記Mag(X、Y)は、座標(X、Y)におけるセンシングデータである。前記Mag(X、Y)は、タッチイベントが終わった後、n番目のフレームの座標(X、Y)におけるセンシングデータである。前記nは、タッチイベントが終わってから基準フレームデータをアップデートする前まで、毎フレームの更新際ごとに増加する。即ち、Φnは、Mag(X、Y)とMag(X、Y)の差異値である。
【0113】
【数2】

【0114】
ここで、Φmaxは、Φのうちの最大値である。
【0115】
【数3】

【0116】
前記εは、時系列がΦn値の増加が停止しても、Φmax値がε値以上にならないと、基準フレームデータにアップデートしない臨界値である。図9の「I」部分でのように、Φmax値が臨界値(ε)より小さいと、基準フレームデータをアップデートしない。
【0117】
図10及び図11は、図9のタッチ位置検出動作の課程を説明するための流れ図である。
【0118】
図4及び図10を参照すると、待機状態(S211)でタッチスクリーン領域(TSA)にて新しいタッチイベントが発生するようになると、読み出し部210は、フレーム単位でセンシングデータをセンサー制御部230に提供する。前記センサー制御部230は、前記センシングフレームデータを第1メモリ451に保存する。
【0119】
一方、第2制御部452は、アップデート制御信号の入力可否を確認して前記センシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートするか否かを決定する(S300)。
【0120】
図11は、図10の段階をS300に対する詳細な流れ図である。
【0121】
図11を参照して、システムターンオン信号が入力されたか(S311)、センシング信号調整部430から制御信号430aが入力されたか(S313)、システム再駆動信号(Wake−Up)が入力されたか(S315)をチェックする。
【0122】
前記それぞれの段階(S311〜S315)で、アップデート制御信号が入力された場合、前記第2制御部452は、前記第1メモリ451に記録されたセンシングフレームデータを第2メモリ454に基準フレームデータにアップデートする。例えば、n番目のフレームにて前記アップデート制御信号が入力されると、前記第2制御部452は、前記第1メモリ451に記録されたn番目のセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートする。即ち、前記基準フレームデータは、n番目のセンシングフレームデータになる。一方、前記それぞれの段階(S311〜315)にてアップデート制御信号が入力されなかった場合、前記第2制御部452は、前記第1メモリ451にて保存されたセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートしない。したがって、本実施例では、実質的に前記第2制御部452がアップデート制御部として機能することになる。
【0123】
前記第2制御部451は、センサー制御部230からイベント後センシング信号235bが入力されたかをチェックする(S317)。前記イベント後センシング信号235bが入力された場合、前記第2制御部451は、シャドウモードか否かをチェックする(S319)。前記シャドウモードでない場合、即ち、バックライトモードである場合であるので、前記イベント後センシング信号235bに基づいて第1メモリ451に保存されたセンシングフレームデータを前記第2メモリ454に基準フレームデータにアップデートする。
【0124】
例えば、n番目のセンシングフレームがバックライトモードであると、前記第2制御部452は、前記第1メモリ451に記録された前記n番目のセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートする。
【0125】
一方、前記チェックの結果(S319)、前記センシングフレームデータがシャドウモードである場合、前記第2制御部451は、前記演算部453を通じて前記センシングフレームデータのアップデートの可否を決定する(S321)。
【0126】
以上のように、第1メモリ451に記録されたセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデート可否を決定し、それによって前記センシングフレームデータを処理する。
【0127】
その後、第2制御部452は、第1メモリ451から読み出されたセンシングフレームデータと前記第2メモリ454に保存された基準フレームデータを前記位置検出部455に提供する。前記位置検出部455は、前記センシングフレームデータと基準フレームデータとの差を算出する(S240)。
【0128】
その後、算出された差に基づいて最大値を有する位置データを算出する(S250)。
【0129】
例えば、前記位置検出部455は、前記基準フレームデータである前記n番目のセンシングフレームデータと、前記第1メモリ451から読み出されたn+i番目のセンシングフレームデータを用いて位置データを検出する。
【0130】
フィルタリング部456は、第2バッファ457に既に保存された以前のフレームデータから得られた位置データを用いて前記位置検出部455で検出された位置データのノイズ成分をフィルタリングする(S260)。その後、システムがターンオフされないと(S270)、以前の課程を反復して行う。
【0131】
これによって、タッチスクリーン領域(TSA)内でタッチイベントが発生した位置に対応する位置データが検出される。
【0132】
以上で説明したように、本発明によると、タッチスクリーン表示装置の動作条件によって設定されたアップデート制御信号に基づいてセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートし、前記センシングフレームデータと基準フレームデータとの差を用いてタッチ位置データを検出する。
【0133】
前記センシングフレームデータと基準フレームデータとの間の差のデータは、大体均一であるので、信号対ノイズ比を向上させることができ、これによって、タッチ位置データの検出が容易である。また、前記差のデータを用いることで、タッチ位置データの検出時間及び処理過程を単純化することができ、センシングデータ処理量も少なく、処理時間も短くすることができる。また、これによって、ハードウエアの具現及びソフトウエアの具現を簡単化することができる。
【0134】
以上、本発明を実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離脱することなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明の一実施例による表示装置の概略的な平面図である。
【図2】図1のタッチスクリーン領域に形成されたタッチセンサと表示スイッチング素子の一例を説明するための平面図である。
【図3】図1のタッチスクリーン領域に形成されたタッチセンサと表示スイッチング素子の一例を説明するための断面図である。
【図4】図1に示した表示装置に対する詳細ブロック図である。
【図5】図4のセンシング信号調整部に対する詳細ブロック図である。
【図6】タッチセンシングデータを2次元に表示したグラフである。
【図7】図5のセンシング信号調整部に対する動作を説明するための流れ図である。
【図8】図4のタッチ位置検出部に対する詳細ブロック図である。
【図9】図8の演算部によってシャドウモードでアップデート時点を決定する過程を説明するためのグラフである。
【図10】図4の表示装置によるタッチ位置検出動作課程を説明するための流れ図である。
【図11】図10の段階S300に対する詳細な流れ図である。
【符号の説明】
【0136】
100…表示パネル、
200…読み出し駆動部、
300…表示駆動部、
400…センシングデータ処理部、
430…センシング信号調整部、
450…タッチ位置検出部、
451…第1メモリ、
452…第2制御部、
454…第2メモリ、
455…位置検出部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチイベントの発生位置を感知してセンシングフレームデータを出力するタッチセンシング部と、
あらかじめ決められたアップデート制御信号に基づいて、前記タッチセンシング部から提供されるn番目のセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートするアップデート制御部と、
前記基準フレームデータと前記タッチセンシング部から提供されるn+i(n、iは、1以上の自然数)センシングフレームデータを用いてタッチ位置データを検出する位置検出部と、を含むことを特徴とするタッチ位置検出装置。
【請求項2】
前記基準フレームデータを保存するメモリを更に含むことを特徴とする請求項1記載のタッチ位置検出装置。
【請求項3】
前記基準フレームデータを保存する前記メモリは第2メモリであり、前記タッチセンシング部から提供されるデータを保存するための第1メモリを更に含むことを特徴とする請求項2記載のタッチ位置検出装置。
【請求項4】
前記位置検出部は、前記基準フレームデータと前記タッチセンシング部から提供される前記n+i番目のセンシングフレームデータの差を用いて前記タッチ位置データを検出することを特徴とする請求項1記載のタッチ位置検出装置。
【請求項5】
前記アップデート制御信号は、前記タッチ位置検出装置を駆動させるシステムターンオン信号であることを特徴とする請求項1記載のタッチ位置検出装置。
【請求項6】
前記アップデート制御信号は、前記タッチ位置検出装置を再駆動させる再駆動信号であることを特徴とする請求項1記載のタッチ位置検出装置。
【請求項7】
前記アップデート制御信号は、前記タッチ位置検出装置を駆動させるシステムターンオン信号、前記タッチ位置検出装置を再駆動させる再駆動信号、オブジェクトが前記タッチセンシング部から離れた状態を感知してイベント後センシング信号を出力するイベント後センシング部から出力されたイベント後センシング信号、および前記センシングフレームデータの印加を受け前記センシングフレームデータを一定のレベルに調整するセンシング信号調整部から出力された制御信号のうち、少なくともいずれか一つの信号を含むことを特徴とする請求項1記載のタッチ位置検出装置。
【請求項8】
オブジェクトが前記タッチセンシング部から離れた状態を感知して、イベント後センシング信号を出力するイベント後センシング部を更に含み、
前記アップデート制御部は、前記イベント後センシング信号が入力されると、前記タッチセンシング部から出力されたセンシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートすることを特徴とする請求項1記載のタッチ位置検出装置。
【請求項9】
前記センシングフレームデータは、背景センシングデータを含み、
前記オブジェクトセンシングデータのレベルが前記背景センシングデータのレベルより小さい場合、前記センシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートするか否かを決定する演算部を更に含むことを特徴とする請求項8記載のタッチ位置検出装置。
【請求項10】
前記演算部は、
前記オブジェクトセンシングデータと以後のセンシングフレームデータのオブジェクトセンシングデータとのレベル差を用いて前記アップデートを決定することを特徴とする請求項9記載のタッチ位置検出装置。
【請求項11】
前記演算部は、
前記レベル差があらかじめ決められた臨界値より大きい場合、前記アップデートを決定することを特徴とする請求項10記載のタッチ位置検出装置。
【請求項12】
前記演算部は、
前記レベル差が増加して停止した時点のセンシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートすることを特徴とする請求項10記載のタッチ位置検出装置。
【請求項13】
前記演算部は、
前記レベル差が増加して減少する場合、前記減少する時点以前のセンシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートすることを特徴とする請求項10記載のタッチ位置検出装置。
【請求項14】
前記センシングフレームデータの印加を受け、前記センシングフレームデータを一定のレベルに調整するセンシング信号調整部を更に含み、
前記センシング信号調整部は前記センシングフレームデータが一定レベルに調整されると、アップデート制御信号を前記アップデート制御部に提供することを特徴とする請求項1記載のタッチ位置検出装置。
【請求項15】
前記センシングフレームデータが特定範囲内に存在しない場合、ゲート電圧調節動作、増幅利得調節動作、及びバックライトアセンブリ調節動作のうち、いずれか一つの動作が前記センシングフレームデータが特定範囲内に含まれるまで行われることを特徴とする請求項14記載のタッチ位置検出装置。
【請求項16】
前記センシング信号調整部は、ゲート電圧調整部、増幅利得調整部、及びバックライトアセンブリ調整部のうち、少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項14記載のタッチ位置検出装置。
【請求項17】
既に検出されたタッチ位置と新しく検出されたタッチ位置とを比較するときに発生するノイズを除去するためのフィルタを更に含むことを特徴とする請求項1記載のタッチ位置検出装置。
【請求項18】
外部からアップデート制御信号が入力されることにより、フレーム単位でタッチイベントが感知されたセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートする段階と、
外部からセンシングフレームデータが入力されることにより、入力されるセンシングフレームデータと前記基準フレームデータとを用いて前記タッチイベント発生位置に対応する位置データを検出する段階と、を含むことを特徴とするタッチ位置検出方法。
【請求項19】
タッチ位置は、タッチスクリーン液晶表示装置の表面上で検出されることを特徴とする請求項18記載のタッチ位置検出方法。
【請求項20】
前記タッチイベント発生した直後に感知されたイベント後センシング信号が入力されることにより、現在のセンシングモードをチェックする段階と、
前記現在のセンシングモードがバックライトモードでチェックされる場合には、前記センシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートする段階と、を更に含むことを特徴とする請求項18記載のタッチ位置検出方法。
【請求項21】
前記現在のセンシングモードがシャドウモードでチェックされる場合には、前記センシングフレームデータを前記基準データにアップデートするか否かを決定する段階を更に含むことを特徴とする請求項20記載のタッチ位置検出方法。
【請求項22】
フレーム単位で画像を表示する表示パネルと、
前記フレーム単位でタッチイベントが感知されたセンシングフレームデータを出力するセンシング部と、
アップデート制御信号に基づいて前記センシング部から出力されたn番目のセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートし、前記基準フレームデータと前記センシング部で出力されたn+i番目(n、iは、1以上の自然数)センシングフレームデータを用いて前記タッチイベントの発生位置に対応する位置データを検出するタッチ位置検出部と、を含むことを特徴とするタッチスクリーン表示装置。
【請求項23】
前記センシング部は、前記表示パネルに形成されることを特徴とする請求項22記載のタッチスクリーン表示装置。
【請求項24】
前記表示パネルは、アレイ基板、カラーフィルタ基板、及び前記アレイ基板とカラーフィルタ基板との間に介在された液晶層を含み、前記センシング部は前記アレイ基板と一体に形成されることを特徴とする請求項23記載のタッチスクリーン表示装置。
【請求項25】
前記タッチ位置検出部は、
前記アップデート制御信号に基づいて前記n番目のセンシングフレームデータを基準フレームデータにアップデートするアップデート制御部と、
前記基準フレームデータを保存するメモリと、
前記基準フレームデータと前記n+i番目のセンシングフレームデータとの差を算出して前記位置データで検出する位置検出部と、を含むことを特徴とする請求項22記載のタッチスクリーン表示装置。
【請求項26】
前記センシング部は、オブジェクトが前記表示パネルから離れた状態を感知してイベント後センシング信号を出力する第1センサーを更に含むことを特徴とする請求項25記載のタッチスクリーン表示装置。
【請求項27】
前記アップデート制御部は、
前記イベント後センシング信号が入力されると、前記センシング部から出力されたセンシングフレームデータのセンシングモードに基づいて前記センシングフレームデータをアップデートすることを特徴とする請求項26記載のタッチスクリーン表示装置。
【請求項28】
前記アップデート制御部は、
前記センシングフレームデータのセンシングモードが内部光によるバックライトモードである場合、前記センシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートすることを特徴とする請求項27記載のタッチスクリーン表示装置。
【請求項29】
前記センシングモードが外部光によるシャドウモードである場合、前記センシングフレームデータを前記基準フレームデータにアップデートするか否かを決定する演算部を更に含むことを特徴とする請求項27記載のタッチスクリーン表示装置。
【請求項30】
前記センシングフレームデータは、オブジェクトセンシングデータと背景センシングデータを含み、
前記オブジェクトセンシングデータと背景センシングデータとの差であるタッチセンシングデータを一定のレベルに維持させるセンシング信号調整部を更に含むことを特徴とする請求項22記載のタッチスクリーン表示装置。
【請求項31】
前記センシング信号調整部は、
前記センシングフレームデータの前記タッチセンシングデータが一定のレベルに調整されると、前記タッチ位置検出部に前記アップデート制御信号を提供することを特徴とする請求項30記載のタッチスクリーン表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−190268(P2006−190268A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−362249(P2005−362249)
【出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】