タップインダクタコンバータ
【課題】従来のアクティブクランプ方式のタップインダクタコンバータに比べて、出力電圧の制御が容易で、高効率、低ノイズのタップインダクタコンバータを提供する。
【解決手段】入力電源Viと負荷Rの間に、主スイッチSm、整流素子Dsr、1次及び2次の巻線を巻いた磁性体Trs、出力平滑コンデンサCoと、を含むタップインダクタコンバータにおいて、補助スイッチScと補助コンデンサCcを追加し、補助スイッチScを主スイッチSmがオンになる少し前の期間だけオンにする。また、補助スイッチScがオンの期間に、補助コンデンサCcとタップインダクタの漏れインダクタ成分を電流共振させる。
【解決手段】入力電源Viと負荷Rの間に、主スイッチSm、整流素子Dsr、1次及び2次の巻線を巻いた磁性体Trs、出力平滑コンデンサCoと、を含むタップインダクタコンバータにおいて、補助スイッチScと補助コンデンサCcを追加し、補助スイッチScを主スイッチSmがオンになる少し前の期間だけオンにする。また、補助スイッチScがオンの期間に、補助コンデンサCcとタップインダクタの漏れインダクタ成分を電流共振させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチング電源に関し、特に、大幅な電圧変換率を高い電力効率で得られるタップインダクタコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロプロセッサにおいて、高クロック周波数、高集積、低消費電力を実現させるには、駆動電圧を下げる必要がある。例えば、パソコンのCPUでは、1997年は1.8Vで駆動していたのに対し、2007年では、1.0Vで駆動している。これに対し、マイクロプロセッサ用電源の入力電圧は、パソコンでは12V、産業応用機器では24Vが利用されており、これらの高い電圧から1V程度へ大幅に降圧する電源が必要となる。
【0003】
低電圧出力を作る場合には、一般的に、図19に示す降圧形コンバータが用いられている。しかし、降圧形コンバータは、降圧比が大きくなるに連れて電力効率が悪くなるため、大幅に降圧する用途には不向きである。
【0004】
そこで、大幅な電圧変換率を得るために、図20に示す様なタップインダクタコンバータが提案されている。このコンバータは、従来の降圧形コンバータの持つインダクタに中間タップを設けたもので、1次巻線n1と2次巻線n2の巻数比に比例して大幅な電圧変換率を得ることが出来る。
【0005】
ただし、タップインダクタコンバータは、タップインダクタの漏れインダクタンスの影響により、主スイッチ(メインスイッチ)Smに過大なスイッチングサージが発生するため、このサージを取り除く対策が必要となる。しかし、RCスナバ回路など、熱損失としてサージエネルギーを捨てる方法では、電力効率を悪くするため問題がある。
【0006】
そこで、損失を伴わない方法として、米国特許6,429,628、米国特許6,512,352、米国特許6,094,038に記載されたアクティブクランプ方式が提案されている。図1にその一例を示す。この方式は、1次巻線n1と並列に補助コンデンサ(クランプコンデンサ)Ccと補助スイッチ(クランプスイッチ)Scを接続し、主スイッチSmと補助スイッチScを交互にオン・オフさせる。なお、ダイオードDScとDSRは、補助スイッチScと同期整流スイッチSmのボディーダイオードである。これにより、補助スイッチScがオンの期間中に、サージエネルギーが一端補助コンデンサCcで吸収され、その後、このエネルギーは入力電源Viもしくは負荷Rへ回生されるため、原理的には電力損失が発生しない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、タップインダクタコンバータにアクティブクランプ方式を利用した場合、タップインダクタの漏れインダクタンスの影響によりコンバータの伝達特性が4次系となってしまうため、出力電圧の制御が難しくなるという問題があった。
また、整流素子を流れる電流波形がのこぎり波状となり、電流が最大値になったところでスイッチングするため、整流素子でのスイッチング損失やスイッチングサージが増加するという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を鑑みて、出力電圧制御が容易で、高効率、低ノイズのタップインダクタコンバータを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、入力電源と負荷の間に、主スイッチ(メインスイッチ)、整流素子、1次及び2次の巻線を巻いた磁性体、出力平滑コンデンサとを設けて直流電圧を異なった直流電圧に変換するタップインダクタコンバータにおいて、補助スイッチ(クランプスイッチ)と補助コンデンサ(クランプコンデンサ)からなる直列回路を、図1等に示すように1次の巻線と並列に設け又は図13等に示すように主スイッチと並列に設け、或いは図14等に示すように主スイッチと1次巻線との中点とグランドとの間に設け、前記補助スイッチと並列に補助ダイオードを接続し、前記補助スイッチを主スイッチがオンになる時点から所定時間前迄の間だけオンにすることによって、コンバータの伝達特性を悪化させることなく、主スイッチのスイッチングサージを除去することを特徴とするタップインダクタコンバータである。
【0010】
また本発明は、前記補助ダイオードの代わりに、補助スイッチのボディーダイオードを利用したことを特徴としている。
【0011】
更に本発明は、前記補助スイッチがオンの期間に、補助コンデンサとタップインダクタの漏れインダクタ成分を電流共振させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
上記のように構成された本発明のタップインダクタコンバータは、従来のアクティブクランプ方式タップインダクタコンバータと同様に、主スイッチのスイッチングサージを低減できるだけでなく、出力電圧制御の安定度が高いので、負荷応答特性の改善、出力平滑コンデンサの小型化が可能となる。また、補助コンデンサとタップインダクタの漏れインダクタ成分を電流共振させることでスイッチング損失やスイッチングサージが低減できるので、高周波スイッチングにおいても高い電力効率が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
図1に本発明のタップインダクタコンバータの実施例1を示す。図1において、アクティブクランプ方式タップインダクタコンバータは、基本回路として、入力電源Viと、負荷R間に、1次巻線n1と主スイッチSmと、整流素子である同期整流スイッチSR及び2次巻線n2と、出力平滑コンデンサCoを順次有し、この基本回路に少なくとも前記補助コンデンサCcに補助スイッチScを接続した直列回路を前記1次巻線n1と並列に設ける。前記1次巻線n1と2次巻線n2は磁性体に巻いた所謂タップインダクタTrsである。
補助スイッチScと同期整流スイッチSRとには、ダイオードDSc、DSRを各々並列接続する。
前記各スイッチ素子がMOSFETの場合には、MOSFETのボディーダイオードを利用できる。
【0015】
主スイッチSm、補助スイッチSc、同期整流スイッチSRとしては、MOSFETを使用することができるがこれに限定されるものではなく、その他のスイッチ素子を利用することも可能である。
【0016】
本実施例1のタップインダクタコンバータの動作を説明するための等価回路を図2に示す。タップインダクタコンバータは、1次巻線n1と2次巻線n2を持つ理想トランスTiと、励磁インダクタLmと漏れインダクタLkg、に分けて考える。なお、漏れインダクタ成分は、2次側にも存在するが、これは1次側の漏れインダクタLkgに含めて動作を説明する。なお、主スイッチSmのゲート信号をVSmとし、同期整流スイッチSRのゲート信号をVSRとし、補助スイッチScのゲート信号をVScとする。補助コンデンサを流れる電流をiCc、2次巻線を流れる電流をin2、同期整流スイッチSRを流れる電流をiSRとする。
【0017】
従来のアクティブクランプ方式では、主スイッチSmと同期整流スイッチSRを交互にオン・オフさせていた。また、整流素子に同期整流スイッチSRを用いる場合には、補助スイッチScと同期整流スイッチSRを同時にオン・オフさせて動かしていた。これに対し、本発明では、図3に示すように、補助スイッチScを主スイッチSmがオフからオンに変わる少し前の期間にだけオンにする。
【0018】
図4〜8に各スイッチング状態における等価回路を示す。
【0019】
先ず、期間t0〜t1では、図4に示す等価回路のように、主スイッチSmがオン、同期整流スイッチSRと補助スイッチScはオフとなっており、入力電源Vi、タップインダクタ、出力平滑コンデンサCoが連結されている。この際、同期整流スイッチSRはオフとなっているので、タップインダクタは、単なるインダクタとして機能する。よって、インダクタ成分Lm、Lkgにエネルギーが蓄積され、タップインダクタの2次巻線電流in2は増加する。
【0020】
期間t1〜t2では、図5に示す等価回路のように、主スイッチSmがオフ、同期整流スイッチSRがオンに転換する。補助スイッチScは引き続きオフのままである。この間、タップインダクタの2次巻線n2が出力平滑コンデンサCoと連結されているので、タップインダクタの励磁インダクタLmに蓄えられているエネルギーが出力平滑コンデンサCoへ放出される。同時に、タップインダクタの漏れインダクタLkgに蓄えられているエネルギーが補助コンデンサCcへ全て放出される。
【0021】
期間t2〜t3では、図6に示す等価回路のように、引き続き、主スイッチSmと補助スイッチScがオフ、同期整流スイッチSRがオンであり、タップインダクタの励磁インダクタLmに蓄えられているエネルギーが出力平滑コンデンサCoへ放出される。
【0022】
期間t3〜t4では、図7に示す等価回路のように、補助スイッチScがオンとなる。なお、主スイッチSmがオフ、同期整流スイッチSRはオンのままである。この間、タップインダクタの1次巻線n1は補助コンデンサCcと連結され、タップインダクタの2次巻線n2は出力平滑コンデンサCoと連結される。そのため、タップインダクタはトランスとして機能し、補助コンデンサに蓄えられているエネルギーが、巻線n1、n2を通して出力平滑コンデンサCoへ放出される。
【0023】
期間t4〜t5では、図8に示す等価回路のように、主スイッチSmがオン、同期整流スイッチSRと補助スイッチScはオフに転換する。この間、タップインダクタの漏れインダクタLkgに蓄えられているエネルギーは、同期整流スイッチSRのボディーダイオードDSRを通して出力Voと入力電源Viに回生される。
【0024】
上記のごとく、本発明のコンバータは、漏れインダクタLkgのエネルギーが一旦補助コンデンサCcで吸収され、その後、出力Voと入力電源Viへ放出される。したがって、従来のアクティブクランプ方式タップインダクタコンバータと同様に、主スイッチのスイッチングサージやエネルギー損失を抑制できる。また、従来のアクティブクランプ方式タップインダクタコンバータでは、コンバータの伝達特性が4次系となるのに対し、本発明のコンバータは3次系となるので、出力電圧制御の安定度も高い。
【実施例2】
【0025】
補助スイッチScがオンの期間にタップインダクタの漏れインダクタLkgと補助コンデンサCcを用いて電流共振させてもよい。この場合、期間t4〜t5では、図9に示すように、タップインダクタの漏れインダクタLkgと補助コンデンサCcの共振現象により、同期整流スイッチを流れる電流iSRが一旦増加し、その後、減少に転じる。
【0026】
同期整流スイッチを流れる電流iSRが零になった時に、同期整流スイッチSRをオフになるように、漏れインダクタLkgと補助コンデンサCcとの共振周波数を選べば、同期整流スイッチのボディーダイオード損やスイッチングサージを低減することができる。
【実施例3】
【0027】
実施例1、実施例2のコンバータにおいて、整流素子に図10に示すようにダイオードDを用いてもよい。実施例2の様に電流共振を用いた場合には、ダイオードのリカバリー損失を減らすことができる。
【実施例4】
【0028】
実施例1から実施例3のコンバータにおいて、1次巻線の接続位置を変更し、主スイッチと2次巻線との間に挿入しても同様の効果が得られる。図11に図1に示したコンバータを変更した場合の例を示す。
【実施例5】
【0029】
実施例1から実施例4のコンバータにおいて、2次巻線の接続位置を変更し、整流素子と直列に挿入しても、同様の効果が得られる。図12に図1に示したコンバータを変更した場合の例を示す。
【実施例6】
【0030】
実施例1から実施例5のコンバータにおいて、補助コンデンサと補助スイッチを、主スイッチの両端に接続しても、同様の効果が得られる。図13に図1に示したコンバータを変更した場合の例を示す。
【実施例7】
【0031】
実施例1から実施例6のコンバータにおいて、補助コンデンサと補助スイッチを、主スイッチと1次巻線の中点とグラウンドとの間に接続しても、同様の効果が得られる。図14に図1に示したコンバータを変更した場合の例を示す。
【実施例8】
【0032】
スイッチ素子は寄生容量を持つ。そのため、スイッチがオフの期間中に寄生容量に蓄えられていたエネルギーが、スイッチがオンした瞬間に短絡電流として放電され、スイッチングサージと電力損失を生み出す。このスイッチング転換時の問題を解決するために、実施例1から実施例7のコンバータにソフトスイッチングと呼ばれる技術を適用する。当業者には周知の技術であるため、簡単な説明のみを以下に行う。ソフトスイッチングを実現するには、スイッチングの転換時に全スイッチがオフとなる期間(デッドタイム)を設ける。このデッドタイム帰還中に、漏れインダクタを流れる電流が、次にオンさせるスイッチの持つ寄生容量に蓄えられたエネルギーを放電させる。この放電により、スイッチの電圧がゼロまで減圧し、ゼロになった以降も、電流がボディーダイオードを流れてフライホイール状態となるため、0Vを保持し続ける。したがって、このフライホイール中にスイッチをオンにすれば、スイッチング損失やサージが発生しない。
【実施例9】
【0033】
マイクロプロセッサの電源として、複数個のコンバータを並列接続し、多相駆動する方法が、広く用いられている。これにより、出力電圧リップルの低減や出力平滑コンデンサの小型が可能となる。本発明のコンバータにおいても、同じ方法で同じ効果が得られる。この具体的な動作については、当業者には自明であるので省略する。
【0034】
図1に示した本実施の形態を評価するために、以下の回路パラメータで実験を行った。
Vi : 24V 、Vo : 1 V、Cc : 22nF、Co : 1.2mF、タップインダクタの1次巻数n1:5巻、2次巻数n2:1巻、スイッチング周波数 : 600 kHz。
図15に主スイッチの電圧波形を示すが、スイッチング転換時にサージ電圧は発生していない。
図16に本発明のコンバータの1次巻線電流波形を示し、図17に従来のアクティブクランプ方式タップインダクタコンバータの1次巻線電流波形を示す。実験では、2次巻線電流を測定することが難しいため1次巻線電流波形を測定している。これらの波形からも分かるように、従来のアクティブクランプ方式では、巻線電流波形が三角波状となっており、電流がピークを迎えたところで同期整流スイッチがオフとなるためボディーダイオード損失やスイッチングサージが発生する。これに対し、本発明のコンバータでは、電流共振によって、巻線電流波形が正弦波状に変化し、零付近まで減少したところで同期整流スイッチをオフにすることができる。
図18に時比率に対する出力電圧の伝達特性を示す。従来のアクティブクランプ方式では、位相が270度を越えているのに対して、本発明のコンバータでは、270度を越えておらず、3次系の特性が得られている。
【0035】
以上、本発明のタップインダクタコンバータについて、具体的な実施の形態を示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記実施形態におけるタップインダクタコンバータの構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、前記手段とするタップインダクタコンバータによって、マイクロプロセッサ用電源のように、大幅な電圧変換率を高効率に生成する用途に対し、多大な貢献を呈するものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】実施例1おける回路図である。
【図2】実施例1おける回路の動作説明のための等価回路を示す図である。
【図3】実施例1おける回路各部の電圧電流波形図である。
【図4】実施例1おける回路のt0〜t1期間における等価回路を示す図である。
【図5】実施例1おける回路のt1〜t2期間における等価回路を示す図である。
【図6】実施例1おける回路のt2〜t3期間における等価回路を示す図である。
【図7】実施例1おける回路のt3〜t4期間における等価回路を示す図である。
【図8】実施例1おける回路のt4〜t5期間における等価回路を示す図である。
【図9】実施例2おける回路各部の電圧電流波形図である。
【図10】実施例2おける回路図である。
【図11】実施例3おける回路図である。
【図12】実施例4おける回路図である。
【図13】実施例5おける回路図である。
【図14】実施例6おける回路図である。
【図15】図1の回路における、主スイッチSmのドレイン・ソース間電圧の実験結果を示す図である。
【図16】図1の回路における、1次巻線電流の実験結果を示す図である。
【図17】図21の回路における、1次巻線電流の実験結果を示す図である。
【図18】図1の回路における、時比率に対する出力電圧の伝達特性を示す図である。
【図19】低電圧出力を作る従来の降圧形コンバータ例を示す図である。
【図20】降圧比を大きく取るタップインダクタ降圧形コンバータ例を示図である
【図21】アクティブクランプ方式の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
Vi 入力電源
Sm 主スイッチ
D、DSc、DSR ダイオード
Sc 補助スイッチ
Cc、 補助コンデンサ
SR 同期整流スイッチ
Co 出力平滑コンデンサ
Trs タップインダクタ
n1 1次巻線
n2 2次巻線
Ti 理想トランス
Lm 励磁インダクタ
Lkg 漏れインダクタ
R 負荷
Vo 出力電圧
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチング電源に関し、特に、大幅な電圧変換率を高い電力効率で得られるタップインダクタコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロプロセッサにおいて、高クロック周波数、高集積、低消費電力を実現させるには、駆動電圧を下げる必要がある。例えば、パソコンのCPUでは、1997年は1.8Vで駆動していたのに対し、2007年では、1.0Vで駆動している。これに対し、マイクロプロセッサ用電源の入力電圧は、パソコンでは12V、産業応用機器では24Vが利用されており、これらの高い電圧から1V程度へ大幅に降圧する電源が必要となる。
【0003】
低電圧出力を作る場合には、一般的に、図19に示す降圧形コンバータが用いられている。しかし、降圧形コンバータは、降圧比が大きくなるに連れて電力効率が悪くなるため、大幅に降圧する用途には不向きである。
【0004】
そこで、大幅な電圧変換率を得るために、図20に示す様なタップインダクタコンバータが提案されている。このコンバータは、従来の降圧形コンバータの持つインダクタに中間タップを設けたもので、1次巻線n1と2次巻線n2の巻数比に比例して大幅な電圧変換率を得ることが出来る。
【0005】
ただし、タップインダクタコンバータは、タップインダクタの漏れインダクタンスの影響により、主スイッチ(メインスイッチ)Smに過大なスイッチングサージが発生するため、このサージを取り除く対策が必要となる。しかし、RCスナバ回路など、熱損失としてサージエネルギーを捨てる方法では、電力効率を悪くするため問題がある。
【0006】
そこで、損失を伴わない方法として、米国特許6,429,628、米国特許6,512,352、米国特許6,094,038に記載されたアクティブクランプ方式が提案されている。図1にその一例を示す。この方式は、1次巻線n1と並列に補助コンデンサ(クランプコンデンサ)Ccと補助スイッチ(クランプスイッチ)Scを接続し、主スイッチSmと補助スイッチScを交互にオン・オフさせる。なお、ダイオードDScとDSRは、補助スイッチScと同期整流スイッチSmのボディーダイオードである。これにより、補助スイッチScがオンの期間中に、サージエネルギーが一端補助コンデンサCcで吸収され、その後、このエネルギーは入力電源Viもしくは負荷Rへ回生されるため、原理的には電力損失が発生しない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、タップインダクタコンバータにアクティブクランプ方式を利用した場合、タップインダクタの漏れインダクタンスの影響によりコンバータの伝達特性が4次系となってしまうため、出力電圧の制御が難しくなるという問題があった。
また、整流素子を流れる電流波形がのこぎり波状となり、電流が最大値になったところでスイッチングするため、整流素子でのスイッチング損失やスイッチングサージが増加するという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を鑑みて、出力電圧制御が容易で、高効率、低ノイズのタップインダクタコンバータを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、入力電源と負荷の間に、主スイッチ(メインスイッチ)、整流素子、1次及び2次の巻線を巻いた磁性体、出力平滑コンデンサとを設けて直流電圧を異なった直流電圧に変換するタップインダクタコンバータにおいて、補助スイッチ(クランプスイッチ)と補助コンデンサ(クランプコンデンサ)からなる直列回路を、図1等に示すように1次の巻線と並列に設け又は図13等に示すように主スイッチと並列に設け、或いは図14等に示すように主スイッチと1次巻線との中点とグランドとの間に設け、前記補助スイッチと並列に補助ダイオードを接続し、前記補助スイッチを主スイッチがオンになる時点から所定時間前迄の間だけオンにすることによって、コンバータの伝達特性を悪化させることなく、主スイッチのスイッチングサージを除去することを特徴とするタップインダクタコンバータである。
【0010】
また本発明は、前記補助ダイオードの代わりに、補助スイッチのボディーダイオードを利用したことを特徴としている。
【0011】
更に本発明は、前記補助スイッチがオンの期間に、補助コンデンサとタップインダクタの漏れインダクタ成分を電流共振させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
上記のように構成された本発明のタップインダクタコンバータは、従来のアクティブクランプ方式タップインダクタコンバータと同様に、主スイッチのスイッチングサージを低減できるだけでなく、出力電圧制御の安定度が高いので、負荷応答特性の改善、出力平滑コンデンサの小型化が可能となる。また、補助コンデンサとタップインダクタの漏れインダクタ成分を電流共振させることでスイッチング損失やスイッチングサージが低減できるので、高周波スイッチングにおいても高い電力効率が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
図1に本発明のタップインダクタコンバータの実施例1を示す。図1において、アクティブクランプ方式タップインダクタコンバータは、基本回路として、入力電源Viと、負荷R間に、1次巻線n1と主スイッチSmと、整流素子である同期整流スイッチSR及び2次巻線n2と、出力平滑コンデンサCoを順次有し、この基本回路に少なくとも前記補助コンデンサCcに補助スイッチScを接続した直列回路を前記1次巻線n1と並列に設ける。前記1次巻線n1と2次巻線n2は磁性体に巻いた所謂タップインダクタTrsである。
補助スイッチScと同期整流スイッチSRとには、ダイオードDSc、DSRを各々並列接続する。
前記各スイッチ素子がMOSFETの場合には、MOSFETのボディーダイオードを利用できる。
【0015】
主スイッチSm、補助スイッチSc、同期整流スイッチSRとしては、MOSFETを使用することができるがこれに限定されるものではなく、その他のスイッチ素子を利用することも可能である。
【0016】
本実施例1のタップインダクタコンバータの動作を説明するための等価回路を図2に示す。タップインダクタコンバータは、1次巻線n1と2次巻線n2を持つ理想トランスTiと、励磁インダクタLmと漏れインダクタLkg、に分けて考える。なお、漏れインダクタ成分は、2次側にも存在するが、これは1次側の漏れインダクタLkgに含めて動作を説明する。なお、主スイッチSmのゲート信号をVSmとし、同期整流スイッチSRのゲート信号をVSRとし、補助スイッチScのゲート信号をVScとする。補助コンデンサを流れる電流をiCc、2次巻線を流れる電流をin2、同期整流スイッチSRを流れる電流をiSRとする。
【0017】
従来のアクティブクランプ方式では、主スイッチSmと同期整流スイッチSRを交互にオン・オフさせていた。また、整流素子に同期整流スイッチSRを用いる場合には、補助スイッチScと同期整流スイッチSRを同時にオン・オフさせて動かしていた。これに対し、本発明では、図3に示すように、補助スイッチScを主スイッチSmがオフからオンに変わる少し前の期間にだけオンにする。
【0018】
図4〜8に各スイッチング状態における等価回路を示す。
【0019】
先ず、期間t0〜t1では、図4に示す等価回路のように、主スイッチSmがオン、同期整流スイッチSRと補助スイッチScはオフとなっており、入力電源Vi、タップインダクタ、出力平滑コンデンサCoが連結されている。この際、同期整流スイッチSRはオフとなっているので、タップインダクタは、単なるインダクタとして機能する。よって、インダクタ成分Lm、Lkgにエネルギーが蓄積され、タップインダクタの2次巻線電流in2は増加する。
【0020】
期間t1〜t2では、図5に示す等価回路のように、主スイッチSmがオフ、同期整流スイッチSRがオンに転換する。補助スイッチScは引き続きオフのままである。この間、タップインダクタの2次巻線n2が出力平滑コンデンサCoと連結されているので、タップインダクタの励磁インダクタLmに蓄えられているエネルギーが出力平滑コンデンサCoへ放出される。同時に、タップインダクタの漏れインダクタLkgに蓄えられているエネルギーが補助コンデンサCcへ全て放出される。
【0021】
期間t2〜t3では、図6に示す等価回路のように、引き続き、主スイッチSmと補助スイッチScがオフ、同期整流スイッチSRがオンであり、タップインダクタの励磁インダクタLmに蓄えられているエネルギーが出力平滑コンデンサCoへ放出される。
【0022】
期間t3〜t4では、図7に示す等価回路のように、補助スイッチScがオンとなる。なお、主スイッチSmがオフ、同期整流スイッチSRはオンのままである。この間、タップインダクタの1次巻線n1は補助コンデンサCcと連結され、タップインダクタの2次巻線n2は出力平滑コンデンサCoと連結される。そのため、タップインダクタはトランスとして機能し、補助コンデンサに蓄えられているエネルギーが、巻線n1、n2を通して出力平滑コンデンサCoへ放出される。
【0023】
期間t4〜t5では、図8に示す等価回路のように、主スイッチSmがオン、同期整流スイッチSRと補助スイッチScはオフに転換する。この間、タップインダクタの漏れインダクタLkgに蓄えられているエネルギーは、同期整流スイッチSRのボディーダイオードDSRを通して出力Voと入力電源Viに回生される。
【0024】
上記のごとく、本発明のコンバータは、漏れインダクタLkgのエネルギーが一旦補助コンデンサCcで吸収され、その後、出力Voと入力電源Viへ放出される。したがって、従来のアクティブクランプ方式タップインダクタコンバータと同様に、主スイッチのスイッチングサージやエネルギー損失を抑制できる。また、従来のアクティブクランプ方式タップインダクタコンバータでは、コンバータの伝達特性が4次系となるのに対し、本発明のコンバータは3次系となるので、出力電圧制御の安定度も高い。
【実施例2】
【0025】
補助スイッチScがオンの期間にタップインダクタの漏れインダクタLkgと補助コンデンサCcを用いて電流共振させてもよい。この場合、期間t4〜t5では、図9に示すように、タップインダクタの漏れインダクタLkgと補助コンデンサCcの共振現象により、同期整流スイッチを流れる電流iSRが一旦増加し、その後、減少に転じる。
【0026】
同期整流スイッチを流れる電流iSRが零になった時に、同期整流スイッチSRをオフになるように、漏れインダクタLkgと補助コンデンサCcとの共振周波数を選べば、同期整流スイッチのボディーダイオード損やスイッチングサージを低減することができる。
【実施例3】
【0027】
実施例1、実施例2のコンバータにおいて、整流素子に図10に示すようにダイオードDを用いてもよい。実施例2の様に電流共振を用いた場合には、ダイオードのリカバリー損失を減らすことができる。
【実施例4】
【0028】
実施例1から実施例3のコンバータにおいて、1次巻線の接続位置を変更し、主スイッチと2次巻線との間に挿入しても同様の効果が得られる。図11に図1に示したコンバータを変更した場合の例を示す。
【実施例5】
【0029】
実施例1から実施例4のコンバータにおいて、2次巻線の接続位置を変更し、整流素子と直列に挿入しても、同様の効果が得られる。図12に図1に示したコンバータを変更した場合の例を示す。
【実施例6】
【0030】
実施例1から実施例5のコンバータにおいて、補助コンデンサと補助スイッチを、主スイッチの両端に接続しても、同様の効果が得られる。図13に図1に示したコンバータを変更した場合の例を示す。
【実施例7】
【0031】
実施例1から実施例6のコンバータにおいて、補助コンデンサと補助スイッチを、主スイッチと1次巻線の中点とグラウンドとの間に接続しても、同様の効果が得られる。図14に図1に示したコンバータを変更した場合の例を示す。
【実施例8】
【0032】
スイッチ素子は寄生容量を持つ。そのため、スイッチがオフの期間中に寄生容量に蓄えられていたエネルギーが、スイッチがオンした瞬間に短絡電流として放電され、スイッチングサージと電力損失を生み出す。このスイッチング転換時の問題を解決するために、実施例1から実施例7のコンバータにソフトスイッチングと呼ばれる技術を適用する。当業者には周知の技術であるため、簡単な説明のみを以下に行う。ソフトスイッチングを実現するには、スイッチングの転換時に全スイッチがオフとなる期間(デッドタイム)を設ける。このデッドタイム帰還中に、漏れインダクタを流れる電流が、次にオンさせるスイッチの持つ寄生容量に蓄えられたエネルギーを放電させる。この放電により、スイッチの電圧がゼロまで減圧し、ゼロになった以降も、電流がボディーダイオードを流れてフライホイール状態となるため、0Vを保持し続ける。したがって、このフライホイール中にスイッチをオンにすれば、スイッチング損失やサージが発生しない。
【実施例9】
【0033】
マイクロプロセッサの電源として、複数個のコンバータを並列接続し、多相駆動する方法が、広く用いられている。これにより、出力電圧リップルの低減や出力平滑コンデンサの小型が可能となる。本発明のコンバータにおいても、同じ方法で同じ効果が得られる。この具体的な動作については、当業者には自明であるので省略する。
【0034】
図1に示した本実施の形態を評価するために、以下の回路パラメータで実験を行った。
Vi : 24V 、Vo : 1 V、Cc : 22nF、Co : 1.2mF、タップインダクタの1次巻数n1:5巻、2次巻数n2:1巻、スイッチング周波数 : 600 kHz。
図15に主スイッチの電圧波形を示すが、スイッチング転換時にサージ電圧は発生していない。
図16に本発明のコンバータの1次巻線電流波形を示し、図17に従来のアクティブクランプ方式タップインダクタコンバータの1次巻線電流波形を示す。実験では、2次巻線電流を測定することが難しいため1次巻線電流波形を測定している。これらの波形からも分かるように、従来のアクティブクランプ方式では、巻線電流波形が三角波状となっており、電流がピークを迎えたところで同期整流スイッチがオフとなるためボディーダイオード損失やスイッチングサージが発生する。これに対し、本発明のコンバータでは、電流共振によって、巻線電流波形が正弦波状に変化し、零付近まで減少したところで同期整流スイッチをオフにすることができる。
図18に時比率に対する出力電圧の伝達特性を示す。従来のアクティブクランプ方式では、位相が270度を越えているのに対して、本発明のコンバータでは、270度を越えておらず、3次系の特性が得られている。
【0035】
以上、本発明のタップインダクタコンバータについて、具体的な実施の形態を示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記実施形態におけるタップインダクタコンバータの構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、前記手段とするタップインダクタコンバータによって、マイクロプロセッサ用電源のように、大幅な電圧変換率を高効率に生成する用途に対し、多大な貢献を呈するものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】実施例1おける回路図である。
【図2】実施例1おける回路の動作説明のための等価回路を示す図である。
【図3】実施例1おける回路各部の電圧電流波形図である。
【図4】実施例1おける回路のt0〜t1期間における等価回路を示す図である。
【図5】実施例1おける回路のt1〜t2期間における等価回路を示す図である。
【図6】実施例1おける回路のt2〜t3期間における等価回路を示す図である。
【図7】実施例1おける回路のt3〜t4期間における等価回路を示す図である。
【図8】実施例1おける回路のt4〜t5期間における等価回路を示す図である。
【図9】実施例2おける回路各部の電圧電流波形図である。
【図10】実施例2おける回路図である。
【図11】実施例3おける回路図である。
【図12】実施例4おける回路図である。
【図13】実施例5おける回路図である。
【図14】実施例6おける回路図である。
【図15】図1の回路における、主スイッチSmのドレイン・ソース間電圧の実験結果を示す図である。
【図16】図1の回路における、1次巻線電流の実験結果を示す図である。
【図17】図21の回路における、1次巻線電流の実験結果を示す図である。
【図18】図1の回路における、時比率に対する出力電圧の伝達特性を示す図である。
【図19】低電圧出力を作る従来の降圧形コンバータ例を示す図である。
【図20】降圧比を大きく取るタップインダクタ降圧形コンバータ例を示図である
【図21】アクティブクランプ方式の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
Vi 入力電源
Sm 主スイッチ
D、DSc、DSR ダイオード
Sc 補助スイッチ
Cc、 補助コンデンサ
SR 同期整流スイッチ
Co 出力平滑コンデンサ
Trs タップインダクタ
n1 1次巻線
n2 2次巻線
Ti 理想トランス
Lm 励磁インダクタ
Lkg 漏れインダクタ
R 負荷
Vo 出力電圧
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電源と負荷の間に、主スイッチ、整流素子、1次及び2次の巻線を巻いた磁性体、出力平滑コンデンサとを設けて直流電圧を異なった直流電圧に変換するタップインダクタコンバータにおいて、補助スイッチと補助コンデンサからなる直列回路を、1次の巻線又は主スイッチと並列に設け、或いは主スイッチと1次巻線との中点とグランドとの間に設け、前記補助スイッチと並列に補助ダイオードを接続し、前記補助スイッチを主スイッチがオンになる時点から所定時間前迄の間だけオンにすることによって、コンバータの伝達特性を悪化させることなく、主スイッチのスイッチングサージを除去することを特徴とするタップインダクタコンバータ。
【請求項2】
前記補助スイッチの有するボディーダイオードを前記補助ダイオードの代わりに利用し、部品点数を減らしたことを特徴とする前記請求項1に記載のタップインダクタコンバータ。
【請求項3】
前記補助スイッチがオンの期間に、補助コンデンサとタップインダクタの漏れインダクタ成分を電流共振させることを特徴とする前記請求項1、請求項2に記載のタップインダクタコンバータ。
【請求項1】
入力電源と負荷の間に、主スイッチ、整流素子、1次及び2次の巻線を巻いた磁性体、出力平滑コンデンサとを設けて直流電圧を異なった直流電圧に変換するタップインダクタコンバータにおいて、補助スイッチと補助コンデンサからなる直列回路を、1次の巻線又は主スイッチと並列に設け、或いは主スイッチと1次巻線との中点とグランドとの間に設け、前記補助スイッチと並列に補助ダイオードを接続し、前記補助スイッチを主スイッチがオンになる時点から所定時間前迄の間だけオンにすることによって、コンバータの伝達特性を悪化させることなく、主スイッチのスイッチングサージを除去することを特徴とするタップインダクタコンバータ。
【請求項2】
前記補助スイッチの有するボディーダイオードを前記補助ダイオードの代わりに利用し、部品点数を減らしたことを特徴とする前記請求項1に記載のタップインダクタコンバータ。
【請求項3】
前記補助スイッチがオンの期間に、補助コンデンサとタップインダクタの漏れインダクタ成分を電流共振させることを特徴とする前記請求項1、請求項2に記載のタップインダクタコンバータ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2010−93893(P2010−93893A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−259612(P2008−259612)
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り
【出願人】(304028726)国立大学法人 大分大学 (181)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り
【出願人】(304028726)国立大学法人 大分大学 (181)
【Fターム(参考)】
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