説明

タンパク質含有液体およびゲルの透明性および/または安定性特性の増強

本発明は、タンパク質含有液体またはゲルの透明性および/または安定性特性を高める方法であって、上記液体またはゲルを100Mpa以上の加圧処理に供するステップを含む前記方法を説明する。本発明に役立つ好適なタンパク質は、乳漿タンパク質単離物および乳漿タンパク質濃縮物である。本発明の方法は、果物ジュース、野菜ジュース、タンパク質濃縮物、およびタンパク質シロップの透明性および/または安定性特性を改善するために使用されうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンパク質含有液体およびゲルの透明性特性を高める方法を説明する。
【背景技術】
【0002】
消費者にすぐに利用しやすい栄養素を提供する既製品に対する高い需要があった。そのような製品の例は、エネルギー・バーおよび栄養価を高められたスポーツ飲料である。そのような製品は、例えばスポーツ活動に参加する前または後で必要とされる時に、消費者に「それだけですむ(one stop)」栄養補給のための軽食を提供するために多くの場合追加のビタミン、ミネラル、およびタンパク質を「添加される」。
【0003】
商業的に望ましいpHで、いくつかのタンパク質含有液体が乏しい安定性または可溶性しか持たず、その液体中で沈殿し、集合し、そして沈殿物となる。これは、例えば口当たり、外観、または風味といった特定の液体製品の商業的に望ましい特徴の悪化を引き起こすかもしれない。これは、液体を濁っているまたは不透明にする所望の透明性の喪失か、目に見える沈殿物を形成するのに十分な程度まで材料が沈殿するか集合する、所望の安定性の喪失として明らかにされる。同様に、タンパク質含有液体の加熱、あるいはその中の多価金属陽イオンまたはそれらの化合物の存在が、透明性または安定性の損失をもたらす過程を開始するかまたは悪化させるかもしれないということが当該技術分野で知られている。
【0004】
特に、飲料が加熱処理を受けることを多くの場合必要とする規則の場合、その飲料の所望の特徴をデリバリーするかまたは維持することができないことは、飲料組成物に妥協することを必要とするかもしれない。そのような飲料の特性を改善するかまたはそれらの組成物の制限を減らすことは望ましい。
一定量のタンパク質を含有する液体またはゲルの透明性および/または安定性特性を高める改善されたまたは代わりの方法を提供することが本願発明の目的である。
【発明の開示】
【0005】
本発明の概要
1つの側面において、本発明は、タンパク質含有液体またはゲルの透明性および/または安定性特性を高める方法であって、上記液体またはゲルを少なくとも100MPaの加圧処理にさらすステップを含む前記方法を広く説明する。
好ましくは、タンパク質は乳漿タンパク質を含む。特に、本発明により有用な好ましいタンパク質は、乳漿タンパク質単離物および乳漿タンパク質濃縮物である。
液体またはゲル中のタンパク質は、加水分解、非加水分解タンパク質、または加水分解および非加水分解タンパク質の組み合わせ物であるかもしれない。
好ましくは、液体またはゲルのpHは約4.5未満である。より好ましくは、pHは3.5〜4.2である。
あるいは、pHは約6.0超であり、好ましくは、6.0〜6.8である。
【0006】
タンパク質は、液体またはゲル中に約40%w/w未満、好ましくは約28%w/w未満の濃度で存在する。同様に、約10%w/wのタンパク質濃度が想定される。
好ましくは、液体またはゲルは、少なくとも約400MPaの圧力で加圧処理される。より好ましくは、液体またはゲルは、少なくとも580MPa、最も好ましくは、500MPa、700MPa、または800MPa以上の圧力で加圧処理される。
【0007】
本発明の1つの態様において、タンパク質含有液体またはゲルは、一定量の二価または多価金属陽イオン、あるいはその化合物をさらに含むかもしれない。そのような二価または多価金属陽イオンは、カルシウム、鉄、またはその組み合わせから選ばれうる。
カルシウムの源は、乳酸カルシウム、リン酸三カルシウム、クエン酸リンゴ酸カルシウム、乳酸グルコン酸カルシウム、またはクエン酸カルシウムを含むかもしれない。鉄の源は、硫酸鉄七水和物またはピロリン酸鉄を含むかもしれない。
タンパク質含有液体またはゲルは、以下:炭水化物、糖アルコール、アルコール、または甘味剤の1つ以上をさらに含むかもしれない。
好ましい炭水化物は、ショ糖とフルクトースを含む。フルクトースの好ましい源は、高フルクトース・コーン・シロップである。代わりの炭水化物源は発酵酒である。
【0008】
タンパク質含有液体またはゲルは、炭酸ガスをさらに含むかもしれない。特に好ましい態様において、タンパク質含有処理液体またはゲルは、炭酸ガスで飽和されている。
1つの態様において、加圧処理は加熱処理の後で実施される。あるいは、加圧処理は加熱処理の前で実施されるかもしれない。
【0009】
本発明に従って処理された好ましい液体または飲料は、一定量の果物ジュース、野菜ジュース、またはその組み合わせを含むかもしれない。
同様に、本発明は添付の実施例に記載されるかまたは示される特徴の代わりのいずれかの組み合わせにあると広く言える。いずれにせよ、はっきりと提示されたわけではない、これらの特徴に対する既知の同等物が含まれるとみなされる。
【0010】
本発明の詳細な説明
本明細書中において、「高い加圧処理」への言及は、超高圧(UHP)処理に言及する。そのような処理は、少なくとも100MPaの圧力を使った加圧処理として一般に認められる。同様に、これは当該技術分野で「高水圧」(HHP)または「高圧加工」(HPP)として知られている。
【0011】
加圧処理は、以下のステップ:
- チェンバ内に基質を置いて、上記チェンバに封をし、
- 上記チェンバ内、そしてそれによって上記基質の圧力を規定の設定圧力まで上げ、
- 処理時間、滞留時間、または保持時間と呼ばれる規定の時間この圧力で上記基質を維持し、
- 上記チェンバから圧力を解放して、上記基質を取り出す、
を含むと理解されている。
【0012】
使用された高圧装置の特徴は、本発明を首尾よく実施するのに必要とされる条件に影響するかもしれない。特に基質がかなりの時間処理圧力で保持されることを必要とする状況において、特に処理圧力を達成するまでの時間と基質から処理圧力を開放する時間、処理圧力がデリバリーおよび制御される正確度が結果に影響する。
【0013】
「タンパク質含有液体またはゲル」は、そのタンパク質が液体またはゲルに天然に存在するかまたはその後に液体またはゲルに加えられたかどうかにかからわず−一定量のタンパク質を含む液体またはゲルに言及する。
本明細書中において、「飲料」への言及は消費可能な液体およびゲルに言及する。
同様に言及が「シロップ」(単数および複数)になされる。そのような言及は、食品(例えば菓子類)および飲料に使用された液体またはゲルに言及する。一般に、これらはスターチが糖(例えば、高いフルクトース・コーン・シロップ)に加水分解された植物抽出物から由来である。
【0014】
本願発明の目的のために、「タンパク質−シロップ」または「タンパク質含有シロップ」は、タンパク質の源(例えば、タンパク質粉末、濃縮物、または保持物(retentate))がそのようなシロップに加えられるだけではなく、液体タンパク質濃縮物への糖(例えば、粉末もしくは顆粒の形態)の添加によって製造される液体または水中でそのような糖とタンパク質の源の混ぜ合わせによって製造されたそのような液体をも説明するように意図される。
食品および飲料中の微生物が熱によって不活化され、そして高圧加圧処理が微生物の不活化のための代替技術であることが当該技術分野で知られている。
【0015】
出願人は、高圧加圧処理がタンパク質含有液体またはゲルの透明性特性を高めることに役立つことを発見した。
本発明の使用に好適なタンパク質成分は乳漿タンパク質である。好ましい乳漿タンパク質は、乳漿タンパク質単離物および乳漿タンパク質濃縮物を含む。そのような成分は市販されている。
【0016】
乳漿はチーズまたはカゼイン製造の副産物であり、乳漿由来のタンパク質製品は、少なくとも30%のタンパク質を含んでいる乳漿タンパク質、少なくとも90%のタンパク質を含んでいる乳漿タンパク質単離物まで、それらのタンパク質含有率を基づいて分類される[Huffman, 1996, IDF, 1998]。乾燥前に25〜35%の固体に乳漿タンパク質を濃縮する(そして、精製する)ために、そのような製品の製造において膜限外濾過(および、ダイアフィルトレーション)が一般に使用され、そして膜濾過ステップ由来のタンパク質濃縮物は当該技術分野で保持物として知られている。乳漿タンパク質は、数個の個々のタンパク質を網羅する総称であり、そして本発明において、集合的に乳漿タンパク質またはその画分を含む。
本発明に従って使用するためにタンパク質の源を選ぶ時、当業者は、タンパク質の源の脂肪含有量が本発明の作業に影響するかもしれないことを理解するであろう。
【0017】
本明細書中において、「透明性および/または安定性特性の増強」は、加圧処理の後に可能性のあるいくつかの成果に言及する:
・ タンパク質含有液体またはゲルの透明性または安定性の直接的な改良、
・ それが加えられたその後の液体またはゲルの透明性または安定性を改善することを可能にする、液体またはゲル(例えばタンパク質−シロップか濃縮物のゲル)の加圧処理、
・ 加熱処理の前またはその後の液体の加圧処理することによるタンパク質含有液体の加熱で生じる透明性、安定性、または可溶性の損失の軽減、
・ 最終的な液体またはゲルが製造される中間液またはゲル(例えば、タンパク質−シロップもしくは濃縮物)の加圧処理から生じる加熱処理したかまたは炭酸で飽和させた液体またはゲルの透明性または安定性の損失の軽減、
・ 加圧処理によって可能にされた加熱処理の強さの軽減から生じる最終的な加熱処理液体の透明性または安定性の損失の軽減、
・ 加熱処理タンパク質含有液体またはゲルの透明性または安定性の強化。
【0018】
記載の本発明の目的のために、「透明性」は光学濃度(OD)として計測される。ODは、LKB Ultraspec II分光光度計によって約1cmの光学経路をもつキュベット内に置かれた時の溶液による610nmの光の吸収に言及する。ゼロのODの読取値をもつ溶液は入射光線の100%を透過するが、一方、1.0のODをもつサンプルは入射光線などの10%を透過する。1.0のODをもつ溶液は一般に「不透明である」とみなされる。
さらに、記載の本発明の目的のために、沈殿物の存在は液体またはゲルの安定性の損失の指標である。
【0019】
酸性環境において(一般に、3.5以下のpH値にて)、いくつかのタンパク質が溶液状態で比較的に安定していて、微生物管理と食品安全性のための加熱処理後でさえ透明な溶液が製造されることができる。さらに、微生物病原体はそのような低いpH値で容易に増殖することができず、従って低いpHのタンパク質補強食品と飲料は良好な保存性を有する。そのような酸性溶液は好ましくない香りをもつが、より高いpH値をもつ溶液は改善された風味を有する。
【0020】
加圧処理をタンパク質含有液体またはゲルに適用することによって、顕著に高いpH値とより高いタンパク質濃度において許容される透明性がある酸性製品が達成されることができる。前記製品には微生物的品質および保存性がある。そのように、許容される透明性および微生物的品質の両方を有する製品を製造するために、加圧処理が加熱処理の代わりとして使用されることができる。
【0021】
先に挙げられるように、加熱処理に起因する透明性の損失を軽減するかまたは無効にするために、加圧処理が加熱処理との組み合わせで使用されることができる。処理の組み合わせは、許容される微生物的品質および許容される透明性のより味がよい産物を製造するように選ばれうる。
【0022】
同様に、出願人は、加熱処理と比べたときに、天然に近いpH値(特に約6.0より高いpH)でのタンパク質含有液体またはゲルの高圧加圧処理が液体またはゲルの透明性特性を高めるために使用されることができることを観察した。
【0023】
本発明は、そこにタンパク質が加えられた、例えば栄養補給飲料のようなタンパク質含有飲料、または例えば果物ジュース(例えば、リンゴジュース)のようなタンパク質補強飲料で使われうる。タンパク質補強ジュースに対する加圧処理は、タンパク質補強後の果物ジュースの透明性を改善して、加熱のありまたはなしの上記ジュースの透明性を維持するかまたは改善するのを助ける。
【0024】
前記1a〜1dは、加熱処理の代わりに加圧処理を使って、顕著に高いpH値でのタンパク質含有液体の透明性特性を高めることが可能であることを証明する。前記グラフは、リン酸で調整された異なるpHレベルでの様々な起源の乳漿タンパク質単離物(3%タンパク質)を含む液体の透明性の比較を示す。3つのタンパク質含有液体:未処理対照液体、加熱処理された液体(80℃、20分間)、および加圧処理された液体(600MPa、20分間)が試験された。加圧処理されたタンパク質含有液体は、特に3.8〜4.4の範囲、および6.0より高いpHレベルで加熱処理されたサンプルより非常に高い透明性を示す(図1bを参照のこと)。
【0025】
図2は、異なるタンパク質源を含む液体の透明性が加圧処理を使って実質的に標準化されることができることを証明する。果物ジュースのサンプルに様々な比率で2つの異なる乳漿タンパク質単離物を補強した。異なる比率の2つのタンパク質が、未処理のサンプルに対して透明性の様々なレベルをもたらした。しかし、加圧処理後、各々のサンプル間の透明性の相違は実質的に軽減された。
【0026】
図3は、タンパク質含有液体において望ましい透明性を得るために、圧力/時間条件を変えることが試験されうることを示す。3.5%の乳漿タンパク質単離物を補強したリンゴ・ジュースのサンプルを、異なる圧力保持時間の間、異なる設定圧力を使って加圧処理した。望ましいレベルの透明性を得るために、より短い保持時間はより高い圧力に関して可能だった。2分以上の保持時間に関して、加圧処理(500MPa、600MPa、および700MPA)はこれらの特別な条件において等しく有効だった。
【0027】
本発明にはいくつかの商業的に有用な適用がある。多くの例で、飲料の加熱処理または炭酸飽和が消費者への販売前に必要である。
【0028】
伝統的に、加熱ステップは、タンパク質補強が透明性の損失のために品質を妥協することを意味する。ここで、高圧加圧処理が加熱処理された飲料の透明性特性を高めて、その市場性を改善するために使用されることができる。あるいは、十分な高圧加圧処理は、タンパク質補強飲料の透明性を改善するだけではなく、望ましくない微生物を不活性にして保存性を改善することにも使われることができ−それにより、上記飲料を加熱処理する必要性を完全に回避する。微生物を不活性化するために必要な圧力が約200MPaより高いことは、当業者によって知られる。特に、580MPaを少なくとも3分間保持した加圧処理は、4.0以下のpHでの商業的に滅菌された食品を製造するのに十分であるかもしれない。さらに、加熱ステップにより、効果的に微生物を不活性化するのに必要な最低温度が存在するが、しかし最高温度は、飲料に補強されたタンパク質に損傷を与えるそれを超える。加圧処理により、処理が有効であるための最低限の圧力要件が存在する。
【0029】
当該出願人の発明により、当業者は、所望の透明性のタンパク質含有産物を得るためにように必要とされる加圧処理を決定するために、製品の代表的なサンプルが一定範囲の時間、一定範囲の圧力を受ける可能性があることを理解する。そして、所望の透明性の産物をもたらす最小限の加圧時間の処理条件は、残りのタンパク質含有製品を処理するために使用されることができた。許容される透明性の産物をもたらす最低加圧処理と最短処理時間の組み合わせが、許容される透明性の産物を得るための最も低コストの処理の選択肢を一般に構成する(図3および図4を参照のこと)。
さらに、当業者が、pH調整が加圧処理の効果を最適化するために必要とされることを知っていることが認識される。
【0030】
特定のタンパク質含有製品の処方中の特定の成分が、本発明の機能に影響することなく加えられうることが知られている(例えば、色素、保存料、ビタミン、調味料、糖、甘味料、カフェインなど)。特定の成分の添加が本発明の機能に影響することが等しく知られている(例えば、脂肪、安定化剤)。
【0031】
酸性の製品の場合に、例えばリン酸またはクエン酸のような生理学的に許容されるあらゆる好適な酸がpHを下げるために使用されうる。あるいは、例えば柑橘類のジュースのようなあらゆる天然の酸性基質が使用されうるか、またはpHは発酵によって下げられうる。
【実施例】
【0032】
以下の実施例において、溶液の透明性を光学濃度(OD)によって計測した。ODは、LKB Ultraspec II分光光度計によって約1cmの光学経路をもつキュベット内に置かれた時の溶液による610nmの光の吸収に言及する。ゼロのODをもつ溶液は入射光線の100%を透過するが、一方、1のODをもつサンプルは入射光線などの10%を透過する。さらに、記載の発明の目的のために、沈殿物の存在は液体またはゲルの安定性の喪失の指標である。
【0033】
実施例1
一定数のタンパク質溶液を以下の実施例で加圧処理して、溶液の透明性をODによってその後に計測した。試験溶液を3.5%タンパク質に標準化して、そしてリン酸を使って3.5〜6.5の範囲の様々なpH値に酸性化した。
各々の溶液を分けて、そして2つの代替の処理を適用し、その後ODを計測した。
・ 対照の未処理
・ 加熱処理(80℃で20分間保持)
・ 加圧処理(600MPaで20分間保持)
処理および対照の未処理溶液のODを図1a、1b、1c、および1dに示す。pH範囲3.5〜4.5において、加圧処理溶液のODが対照の未処理または加処理溶液より低く、改善された透明性を示した。
【0034】
実施例2
8%の乳漿タンパク質単離物、10%のショ糖および5%のマルトデキストリンを含むベース・スポーツ飲料を、50%のクエン酸を使ってpHを4.0に調整した。前記飲料のサンプルの各々を、600MPaで3分間加圧処理し、そして30℃で6ヶ月間保存し、その後一定数の微生物計数試験を実施した(好気性プレート・カウント、酵母および糸状菌(moulds)、ならびに中温菌の芽胞)。これらの試験のいずれにもコロニーは見られなかった。加圧処理飲料は、未処理対照飲料の0.438と比べて0.022の光学濃度があった。
【0035】
実施例3
実施例2に記載のベース・スポーツ飲料を、500MPaで5分間加圧処理し、そして30℃で6ヶ月間保存し、その後一定数の微生物計数試験を実施した(好気性プレート・カウント、酵母および糸状菌、ならびに中温菌の芽胞)。これらの試験のいずれにもコロニーは見られなかった。加圧処理飲料は、未処理対照飲料の0.438と比べて0.045の光学濃度があった(実施例2のとおり)。
【0036】
実施例4
5.0kgのショ糖を9.0kgの乳漿タンパク質単離保持物(22.3%のタンパク質)に添加し、そして42.5%のリン酸でpHを3.8に調整することによってタンパク質−シロップを製造した。前記シロップを600MPaで3分間保持して加圧処理し、そして以下に例証されるように飲料を製造するために使用した。
30℃で20日間の保存後に、中間胞子(mesospores)が対照サンプル中に見られたが、加圧処理サンプル中には見られなかった。サンプルを、酵母と糸状菌、大腸菌、またはブドウ球菌について試験した時に、コロニーは見られなかった。
【0037】
実施例5
2.0kgの高フルクトース・コーン・シロップ55を3.0kgの乳漿タンパク質単離保持物(22.3%のタンパク質)に加え、42.5%のリン酸でpHを3.8に調整することによってタンパク質−シロップを製造した。前記シロップを600MPaで3分間保持して加圧処理し、そして以下に例証されるように飲料を製造するために使用した。対照の未処理シロップの光学濃度は1.291であったが、一方、加圧処理シロップの光学濃度は0.635だった。30℃での20日間の保存の後に、サンプルを好気性プレート・カウント、酵母および糸状菌、大腸菌、ブドウ球菌、または中間胞子について試験した時、コロニーは見られなかった。
【0038】
実施例6
実施例4からの加圧処理シロップと対照の未処理シロップを、表1で規定されるように4%のタンパク質飲料を製造するために使用した。加圧処理シロップと対照の未処理シロップから製造した飲料の光学濃度を比較した。
【0039】
【表1】

【0040】
a) 加圧処理シロップからの表1中のように処方された3.8の最終的なpHをもつ飲料は、0.023の光学濃度があった。対照的に、未処理シロップからの表1中のように処方された飲料は、0.118の光学濃度があった。
b) 3.8の最終的なpHをもつ飲料を表1中のように処方したが、しかし61.8gの乳酸カルシウムの添加を伴った。加圧処理シロップから作製した飲料は0.025の光学濃度があった。対照的に、対照の未処理シロップから製造した飲料は0.223の光学濃度があった。
c) 4.0の最終的なpHをもつ飲料を、リン酸でpHを4.0に調整したシロップから表1中のように処方した。この飲料は、加圧処理シロップから製造された時、0.044の光学濃度を持っていた。対照的に、対照の未処理シロップから製造した飲料は0.346の光学濃度があった。
【0041】
実施例7
実施例5で処方されたシロップを、各々3.8の最終的なpHをもち、そして各々表2で示されるように処方された一定数の4%のタンパク質飲料を製造するために使用した。加圧処理シロップから製造される時、この飲料は0.029の光学濃度を持っていたのに対し、未処理シロップから製造された飲料は0.142の光学濃度があった。
【0042】
【表2】

【0043】
実施例8
加圧処理シロップおよび対照未処理シロップから製造された飲料を、70〜90℃の範囲で30秒間保持した様々な加熱処理に供した。そして室温に冷やした。加圧処理シロップまたは対照未処理シロップのいずれかから製造された熱処理飲料の光学濃度を計測し、比較した結果を以下の表に提示した。
【0044】
【表3】

【0045】
【表4】

【0046】
【表5】

【0047】
【表6】

【0048】
実施例9
42.5%のリン酸を使って276gの乳漿タンパク質保持単離物(22.5%のタンパク質)のpHをpH3.8に調整し、そして124gのショ糖を加えることによってタンパク質−シロップが製造した。得られたシロップを、600MPaで3分間加圧処理した。このシロップを、水で4%のタンパク質まで希釈して、飲料ベースを形成した。加圧処理シロップから作製した飲料ベースの光学濃度が0.046だったのに対して、対照飲料の光学濃度は0.488だった。
そして、加圧処理飲料と対照飲料の両方を70℃に加熱し、そして20分間保持し、その後、加圧処理飲料の光学濃度は0.172であり、対照飲料の光学濃度は0.885だった。
【0049】
実施例10
42.5%のリン酸を使って乳漿タンパク質保持単離物(22.5%のタンパク質)のpHをpH3.8に調節することによってタンパク質濃縮物を製造した。そして、前記濃縮物を600MPaで3分間加圧処理した。この濃縮物を、水を使って4%のタンパク質まで希釈して、飲料ベースを製造した。
加圧処理飲料ベースの光学濃度は0.037だったのに対して、未処理飲料ベースは0.094の光学濃度があった。
そして、加圧処理飲料および対照飲料の両方のサンプルを、70℃に加熱して、その温度で20分間保持した。その後のそれぞれの光学濃度は0.099および0.260だった。加圧処理飲料および対照飲料の両方のサンプルを、80℃に加熱して、20分間保持した。その後のそれぞれ光学濃度は0.160および0.262だった。
【0050】
実施例11
61gの乳漿タンパク質単離保持物(22.5%のタンパク質)のpHを42.5%のリン酸を使ってpH3.8に調整し、そして37gの高フルクトース・コーン・シロップ55を加えることによってタンパク質−シロップを製造した。得られたシロップを600MPaで3分間加圧処理した。このシロップを、水を使って4%のタンパク質まで希釈して、飲料ベースを製造した。
加圧処理ベースの光学濃度は0.042だったのに対し、未処理ベースの光学濃度は0.082だった。
そして、加圧処理飲料および対照飲料の両方を70℃に加熱して、20分間保持した。その後のそれぞれ光学濃度は0.171および0.374だった。
【0051】
実施例12
4%のタンパク質を含む炭酸タンパク質飲料を、表7に提出された成分を一緒に混ぜ合わせて、そして4℃の炭酸水と組み合わせることによって製造した。加圧処理シロップおよび未処理シロップから製造された炭酸飲料の光学濃度を計測し、比較した。加圧処理シロップから形成された飲料は0.057の光学濃度があったのに対して、未処理シロップで作製された飲料は0.275の光学濃度があった。
【0052】
【表7】

【0053】
未処理(対照)シロップから製造された炭酸飲料を瓶詰めして、瓶中、600MPaで3分間加圧処理した。得られた加圧処理飲料の光学濃度が0.018だったのに対して、加圧処理前の飲料の光学濃度は0.275だった。
【0054】
実施例13
乳漿タンパク質単離物(3.5%のタンパク質)、および種々のカルシウム源からの240mLにつき250mgのカルシウムを含むタンパク質−カルシウム飲料ベースを、クエン酸を使って3.8〜4.0にpH調整した。600MPaで3分間の加圧処理の前後の飲料ベースのpHおよび光学濃度を表8に示す。
【0055】
【表8】

【0056】
実施例14
1000gの水を150gのリンゴ・ジュース濃縮物(42Brix)に加えることによって、果物ジュース・ベースを作製した。様々な量の2つの異なる起源の乳漿タンパク質単離物を前記ベースのサンプルに加えて、3.5%の総タンパク質濃度と、(42.5%のリン酸で調節後)3.7〜3.8の最終的なpHをもつ一連のタンパク質含有ジュースを製造した。
そして、これらの混合タンパク質ジュースを600MPaで3分間加圧処理し、そして610nmでの光学濃度を未処理対照ジュースと比較した。結果を図2に示す。
対照未処理ジュースの光学濃度は、各々の乳漿タンパク質単離物の割合が添加総タンパク質の0%〜100%に変化するにつれて、0.223〜1.469に増加した。しかし、加圧処理ジュースの光学濃度は実質的により低く、同じ範囲にわたって0.044〜0.091に増加した。
【0057】
実施例15
2.74gのクエン酸塩リンゴ酸カルシウムを250gのリンゴ・ジュース濃縮物(42Brix)に加え、そして710gの水を加えることによってタンパク質−カルシウム・ジュース・ベースを製造した。9.3gの乳漿タンパク質単離物を、このベース濃縮ジュースの240mL部分に加えて、250mgのカルシウムを含む3.5%タンパク質飲料を製造した。クエン酸をこの飲料の一部に加えて、pH4.00、3.90、3.80、3.70、および3.60の飲料を製造した。これらの飲料の光学濃度を600MPaで3分間の加圧処理の前後に計測した(表9)。
【0058】
【表9】

【0059】
これらの飲料を加熱処理(80℃で20分間保持)した時に、沈殿物が形成された。
【0060】
実施例16
タンパク質−カルシウム・ジュース・ベースを、リン酸をこの飲料ベースの一部に加えてpH3.96、3.90、3.77、3.68、および3.60の飲料を製造したことを除いて、実施例15のとおり製造した。
これらの飲料の光学濃度を、600MPaで3分間の加圧処理の前後で計測した(表10)。
【0061】
【表10】

【0062】
これらの飲料を加熱処理(80℃で20分間保持)した時に、沈殿物が形成された。
【0063】
実施例17
2.74gのクエン酸塩リンゴ酸カルシウムを250gのリンゴ・ジュース濃縮物(42Brix)に加え、そして710gの水を加えることによってタンパク質−カルシウム・ジュース・ベースを製造した。8.9gの乳漿タンパク質単離物を、このベース濃縮ジュースの240mL部分に加えて、250mgのカルシウムを含む3.5%タンパク質飲料を製造した。
この飲料のサンプルにリン酸を加えて、pH4.05、3.9、3.8、3.7、および3.6の飲料を製造した。これらの飲料の光学濃度を、600MPaで3分間の加圧処理の前後で計測した(表11)。
【0064】
【表11】

【0065】
加圧処理の代わりにpH3.6で飲料が、80℃で20分間保持される加熱処理を受けた時、光学濃度は0.290だった。pH3.9〜4.0の範囲の飲料が加熱処理(80℃で20分間保持)を受けた時、沈殿物が形成された。
【0066】
実施例18
タンパク質カルシウム・ジュース・ベースを、クエン酸をこの飲料ベースの一部に加えてpH4.04、3.90、3.81、3.70、および3.60の飲料を製造したことを除いて、実施例17のとおり製造した。
これらの飲料の光学濃度を、600MPaで3分間の加圧処理の前後で計測した(表12)。
【0067】
【表12】

【0068】
加圧処理の代わりに、pH範囲3.6〜3.9の飲料を80℃で20分間保持される加熱処理に供した時、沈殿物の形成を伴い、光学濃度は0.290〜1.326の範囲に及んだ。pH4.0の飲料を同じ加熱処理に供した時に重度の沈殿物が形成された。
【0069】
実施例19
特定の飲料において所望の透明性を達成するのに必要とされる高圧処理している保持時間と設定圧力の選定を図3に示す。
タンパク質濃縮リンゴ・ジュース(3.5%のタンパク質)を、17.25gの乳漿タンパク質単離物、および20.94gのショ糖を55.70gのリンゴ・ジュース濃縮物(42Brix)に加え、そして445.5gの水で希釈することによって製造した。pHをリン酸で4.0に調整した。そして、飲料を、一連の設定圧力−保持時間の組み合わせの範囲で加圧処理した(図3を参照のこと)。(最も低い光学濃度としての)最も高い透明性を達成する規定の設定圧力における最も短い保持時間は、700MPaで15秒間と比べて500MPaおよび600MPaで約2分間である。対照的に、未処理対照タンパク質濃縮リンゴ・ジュースの光学濃度は1.961だった。
【0070】
実施例20
乳漿タンパク質/タンパク質加水分解物リカバリー飲料ベース(a whey protein/protein hydrolysate recovery beverage base)を、8.9gの乳漿タンパク質単離物と2.2gのタンパク質加水分解物、20gのショ糖、および5gのマルトデキストリンM180を調合し、水中、200gまでのリン酸でpH3.8に調整することによって製造された。得られた飲料ベースは、4%のタンパク質と、1%のタンパク質加水分解物組成物を有していた。前記ベースは1.618の光学濃度があったが、しかし、600MPaで3分間保持する加圧処理後に、光学濃度は0.136に低下した。
【0071】
実施例21
鉄補強タンパク質飲料ベースを、90gの水中に34.6mgの硫酸鉄七水和物および3.71gの乳漿タンパク質単離物を溶解し、そして40%のクエン酸でpHを3.8に調整して、そして飲料ベースを100gになるように水を加えることによって製造した。この飲料は2.310の光学濃度があったが、しかし80℃で20分間の加熱処理に供することで、多くの沈殿物が形成された。対照的に、前記飲料は、600MPaで3分間保持される加圧処理を受けた時、0.250の光学濃度をもっていた。
【0072】
実施例22
1.036gの乳酸カルシウムを、実施例5のとおり製造した50.0gのシロップに加えて、そしてリン酸でpHを3.8に再調整した。このカルシウム量は、240mLにつき200mgのカルシウムを供給するのに十分であり、表2に記載のように処方された飲料を提供する。このシロップの光学濃度は1.895だったが、600MPaで3分間保持される加圧処理によって1.079に低下する。
【0073】
【化1】

【0074】
5つの図面の全てで、透明性を610nmの光の吸収度として計測する。光の高い透過率(すなわち、低い吸収度)は高い透明性を示す。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1a】様々なpH値で単離された3.5%の乳漿タンパク質を含む液体の透明性を比較したグラフである。未処理の液体を加熱処理液体および加圧処理液体と比較する。
【図1b】様々なpH値で単離された3.5%の乳漿タンパク質を含む液体の透明性を比較したグラフである。未処理の液体を加熱処理液体および加圧処理液体と比較する。
【図1c】様々なpH値で単離された3.5%の乳漿タンパク質を含む液体の透明性を比較したグラフである。未処理の液体を加熱処理液体および加圧処理液体と比較する。
【図1d】様々なpH値で単離された3.5%の乳漿タンパク質を含む液体の透明性を比較したグラフである。未処理の液体を加熱処理液体および加圧処理液体と比較する。
【図2】共に600MPa、3分間の加圧処理のありとなしの、3.5%の総タンパク質含有率まで2つの起源の乳漿タンパク質混合物から製造されたタンパク質含有リンゴ・ジュースの透明性を比較するグラフである。
【図3】様々な時間の様々な設定圧力でおこった加圧処理を使うことによって、3.5%のタンパク質のタンパク質含有リンゴ・ジュースにおいて所望の透明性がどのように達成されることができるかを示しているグラフである。
【図4】1分間保持した様々な設定圧力から成る加圧処理を使って、pH4.2にて11%のタンパク質溶液において所望の透明性がどのように達成されることができるかを示しているグラフである。
【図5】加熱処理(60℃、70℃、80℃で20分間保持)が加圧処理(この場合600MPaで20分間保持)に先行されるかまたは続かれた場合に、加熱処理タンパク質含有溶液の透明性がどのように改善されるかを示しているグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンパク質含有液体またはゲルの透明性および/または安定性特性を高める方法であって、上記液体またはゲルを少なくとも100MPaでの加圧処理に供するステップを含む前記方法。
【請求項2】
前記タンパク質含有液体またはゲルの透明性特性が高められる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タンパク質含有液体またはゲルの安定性特性が高められる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記タンパク質が乳漿タンパク質を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記タンパク質が乳漿タンパク質単離物を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記タンパク質が乳漿タンパク質濃縮物を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記乳漿タンパク質濃縮物が低脂肪乳漿タンパク質濃縮物である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記タンパク質の一部または全部が加水分解されているか、または非加水分解されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記タンパク質の量が、加水分解タンパク質と非加水分解タンパク質の組み合わせである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記液体またはゲルのpHが約4.5未満である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記液体またはゲルのpHが3.5〜4.2である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記pHが約6.0より高い、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記液体またはゲルが6.0〜6.8のpHである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記タンパク質が約40%w/w未満の濃度で液体またはゲル中に存在する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記タンパク質が約28%w/w未満の濃度で液体またはゲル中に存在する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記タンパク質が約10%w/w未満の濃度で液体またはゲル中に存在する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記液体またはゲルが、少なくとも約400MPaの圧力で加圧処理される、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記液体またはゲルが、少なくとも約500MPaの圧力で加圧処理される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記液体またはゲルが、少なくとも約580MPaの圧力で加圧処理される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記液体またはゲルが、少なくとも約700MPaの圧力で加圧処理される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記液体またはゲルが、少なくとも約800MPaの圧力で加圧処理される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記タンパク質含有液体またはゲルが、一定量の一価、二価、または多価金属陽イオンまたはその化合物をさらに含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記二価または多価金属陽イオンが:カルシウム、鉄、またはその組み合わせから選ばれる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記二価または多価陽イオンがカルシウムである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記タンパク質含有液体またはゲルが、以下の:乳酸カルシウム、リン酸三カルシウム、クエン酸リンゴ酸カルシウム、乳酸グルコン酸カルシウム、およびクエン酸カルシウムの1つ以上をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記二価または多価陽イオンが鉄である、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記タンパク質含有液体またはゲルが、以下の:硫酸鉄七水和物、およびピロリン酸鉄の1つ以上をさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記タンパク質含有液体またはゲルが、以下の:炭水化物、糖アルコール、アルコール、甘味料、またはその組み合わせの少なくとも1つをさらに含む、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記タンパク質含有液体またはゲルが炭水化物をさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記炭水化物が:ショ糖、フルクトース、マルトデキストリン、グルコース、ラクトース、ガラクトース、またはその組み合わせから選ばれる、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記炭水化物がショ糖である、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記炭水化物がフルクトースである、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記フルクトースの源が高フルクトース・コーン・シロップである、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記炭水化物の源が発酵酒である、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記タンパク質含有液体またはゲルが炭酸ガスをさらに含む、請求項1〜34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
前記タンパク質含有処理液体またはゲルが炭酸で飽和されている、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記加圧処理が加熱処理後に実施される、請求項1〜36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記加圧処理が加熱処理前に実施される、請求項1〜36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
前記加熱処理が、約70℃より高い温度で少なくとも30秒間前記タンパク質含有液体またはゲルを加熱するステップを含む、請求項37または38に記載の方法。
【請求項40】
請求項1〜39のいずれか1項に記載の方法によって処理された液体または飲料。
【請求項41】
前記タンパク質含有液体または飲料が、一定量の果物ジュース、野菜ジュース、またはその組み合わせを含む、請求項40に記載の液体または飲料。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−523454(P2006−523454A)
【公表日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507906(P2006−507906)
【出願日】平成16年4月16日(2004.4.16)
【国際出願番号】PCT/NZ2004/000072
【国際公開番号】WO2004/091309
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(505187253)
【Fターム(参考)】