説明

ターボ機械の冷却及びシール空気システム用のミキサ

【課題】圧縮機の複数のポートから空気を導いて関連するタービン部位に冷却及び/又はシール空気を供給するためのシステムを提供する。
【解決手段】圧縮機102の加圧段からの第1の流れ122は、第1の圧力及び温度を有する。圧縮機102の別の加圧段からの第2の流れ132は、第2の圧力及び温度を有する。第1及び第2の圧力/温度には、差異がある。エジェクタ150は、第1及び第2の流れを受ける2つの入口と第1及び第2の流れを混合して第3の流れ158にした出力とを有する。バイパス管路は、第1の流れ及び第3の流れ間に接続されかつバイパス流れ142を供給する。ミキサは、バイパス流れ142及び第3の流れ158を混合して第4の流れ165にする。第4の流れ165は、バイパス流れ142及び第3の流れ158の圧力及び温度の中間の圧力及び温度を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、総括的にはターボ機械における冷却及びシール空気システムに関する。具体的には、本発明は、ターボ機械における冷却及びシール空気システムで使用するミキサに関する。
【背景技術】
【0002】
ターボ機械(例えば、タービン)における冷却及びシール空気システムは、圧縮機(例えば、軸流圧縮機)からの空気を利用して、(1)ガスタービンの内部部品を冷却し、(2)タービン外側シェル及び排気フレームを冷却し、(3)タービン軸受をシールし、(4)圧縮機脈動を防止し、また(5)空気作動弁に対する空気供給を行う。
【0003】
以下の実施例は、例示的なガスタービンにおける冷却及びシール空気システムの機能の幾つかをについて説明しているが、本発明の技術的範囲を決して限定することを意図したものではない。ガスタービンの始動シーケンス時に、空気は、軸流圧縮機の第9段及び第13段から抽出されて大気中に排出される。これらの第9段及び第13段からの抽出は、閉じ位置にある入口案内ベーンと共に、圧縮機を通過する空気流量を制限し、圧縮機脈動を防止する。
【0004】
ガスタービンの通常運転時には、第9段及び第13段からの空気は、ガスタービンの第2段及び第3段を冷却しかつシールするために使用される。このことは、ガスタービンの最悪の場合の運転要件、すなわち一般的には寒冷デイ(day)(日)及び高温デイの運転条件を満たすような寸法にされた外部配管及び流れ制御オリフィスによって達成される。第2段及び第3段ケーシングマニホルドに流入する加圧空気は、第2段及び第3段ホイールスペース空洞から高温タービン空気をパージする。
【0005】
タービンが無負荷又は停止している間には、冷却及びシール空気システムは、タービンホイールスペース空洞及び内部タービン構成部品を冷却及びシールし続ける。圧縮機の第9段及び第13段からの空気は、この場合にも排気プレナムを通して排出される。これにより、タービン減速期間の間における圧縮機脈動が防止される。
【0006】
軸流圧縮機からの迂回空気は、圧縮機を通る全空気流量の大きな割合、例えば20%ほどをも消費させることになる。このような寄生流量の管理及び制御は、タービンの性能を劇的に高めることができる。抽出ポートは、冷却空気流を高過ぎる圧力及び/又は温度で供給する場合が多く、一般的にはその流れは絞られて、その結果、正味エネルギー損失が生じることになる。エジェクタを採り入れることによって、低圧力/低温度流(例えば、第9圧縮機段からの)は、高圧力/高温度流(例えば、第13圧縮機段からの)と混合して、タービン構成部品を冷却するのに必要な圧力及び温度にほぼ適合した中間圧力及び温度の流れを供給すると同時に、そうでなければ廃エネルギーとして消散させられることになった低圧力及び低温度空気を使用するようにすることができる。
【0007】
ガスタービンの冷却及びシール空気システムにおけるエジェクタは、高価な(すなわち、消費した仕事量の観点で)高圧空気を比較的安価な低圧空気に置き換えることによって該高圧空気の使用を低減するのに役立つ。エジェクタによって圧送される低圧空気の高圧空気の消費ポンド数との質量流量比率は、同伴率と呼ばれる。エジェクタシステムの最大利点としては、ガスタービンの全運転条件にわたって、高い同伴率が期待される。タービンの冷却流量要件に応じて、幾つかの運転条件においてバイパス流れが必要とされる。高同伴率により、ガスタービン全体性能(効率及び出力の両方)が改善される。
【0008】
しかしながら、エジェクタは、如何なる可動部品も有さずかつISOデイ(day)条件に基づいた特定の設計ポイントで作動するように設計されている。ISO標準デイ条件は、59°F及び14.7psiaで60%の相対湿度、又は15°C(288°K)及び101.3キロパスカルで60%の相対湿度である。タービン用途の場合には、エジェクタに対するタービン入口条件は、その中でターボ機械が作動している周囲デイ条件の関数となる。ガスタービンで見られる周囲デイ変動は、例えば−20°F〜+120°Fの範囲で変動する可能性があり、このことはエジェクタに対する入口/出口条件に約50%の温度変動及び約50%の圧力変動をもたらす。こうした変動は、多くの周囲デイ条件において、エジェクタが適切な冷却及び/又はパージ流れをもたらさないことになるという点でエジェクタの作動特性に対して強い影響を有する。つまり、エジェクタは、異なるデイにおいて及び各デイの間における異なる時点において異なった状態で作用し、また特定のデイにおいては、エジェクタは充分な利点をもたらさないことになる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの態様では、タービン性能を最大にするために圧縮機内の複数ポートから空気を導いて関連するタービン部位に冷却及び/又はシール空気を導くためのシステムを提供する。圧縮機の加圧段からの第1の流れは、第1の圧力及び第1の温度を有し、圧縮機の別の加圧段からの第2の流れは、第2の圧力及び第2の温度を有する。第1の圧力及び温度は、第2の圧力及び温度とは異なる。エジェクタは、第1の流れを受ける第1の入口及び第2の流れを受ける第2の入口を有すると共に第1及び第2の流れを混合して第3の流れにした出力を有する。第3の流れは、第1及び第2の圧力及び温度とは異なる第3の圧力及び第3の温度を有する。2つの円筒形セクションを含むミキサは、第1の流れ及び第3の流れを混合して第4の流れを供給する。内側円筒形セクション内には、複数の孔が形成される。第4の流れは、第1及び第3の流れの圧力及び温度の中間の圧力及び温度を有する。ミキサは、第3の流れを受けた第1の混合入力と第1の流れを受けた第2の混合入力とを有する。第1の流れ及び第3の流れの方向間の角度は、2つの流れが出会った時に、約90度よりも小さくなる。
【0010】
本発明の別の態様では、圧縮機からの流れを混合するためのシステムを提供する。エジェクタは、圧縮機から第1の流れ及び第2の流れを受けまた第1及び第2の流れを混合して第3の流れにする。第1の流れは第1の圧力及び第1の温度を有し、また第2の流れは第2の圧力及び第2の温度を有する。第1及び第2の圧力には差異がありまた第1及び第2の温度には差異がある。第1の同心部材及び第2の同心部材を含むミキサは、第1及び第3の流れを混合して第4の流れを供給する。第1の同心部材の一部分は、第2の同心部材内部に含まれる。第4の流れは、第1及び第3の流れの圧力及び温度の中間の圧力及び温度を有する。
【0011】
本発明のさらに別の態様では、圧縮機からの流れを混合するためのシステムを提供する。エジェクタは、圧縮機からの第1の流れ及び第2の流れを受けまた第1及び第2の流れを混合して第3の流れにする。ミキサは、第1の流れ及び第3の流れを混合して第4の流れにする。ミキサは、第1の内側部材及び第2の外側部材を含む。第1の内側部材の一部分は、第2の外側部材内部に設置される。さらに、第1の内側部材は、第1の流れを第3の流れと混合するために使用する複数の孔を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、図面、特に図1を参照すると、その全体を参照符号100で示した例示的なターボ機械を示しており、ターボ機械100は、圧縮機102及びタービン104を含む。圧縮機102は、周囲空気を受ける入口106を有し、この周囲空気は次に、圧縮機102の多数の異なる段を通して加圧され、各段はこの空気をより高い圧力及び温度に加圧する。加圧空気は主として、燃焼器108に送給するためのものであり、燃焼器においてこの加圧空気は、燃料と混合しかつ燃焼してタービン104の様々な段への高温燃焼ガスを形成する。抽気は一般的に、タービン104における冷却/パージ空気流として使用するために圧縮機の様々な段から取り出される。従って、圧縮機102空気流の一部分は、それらの他の目的のために燃焼器108を通る流れから迂回される。例えば、冷却空気は、タービン104のノズルに供給されることが多い。図1において及び代表的な実施例として、高圧空気抽出は、圧縮機102の第13段120で行われ、流路122を介してタービン104の第1の部位124、例えば第2段ノズルに冷却空気流として供給される。同様に、抽気は、圧縮機102の早期段、例えば第9段から抽出され、流路132を介してタービンの第2の部位134、例えば第3段ノズルに冷却用空気として供給される。下記で説明する目的のために、バイパス流路142内に絞り弁140を設けている。
【0013】
流路122内にエジェクタ150を採用しており、このエジェクタ150は、流路132内のオリフィス又は同様な装置における抽気圧力を消散させる必要性を事実上排除しかつ流路122及び132からの抽気を混合することにより機械性能を最適化するように抽出流れを調整するのを可能にする。エジェクタ150は、運動量移動に基づいて2つの流体ストリームを混合する如何なる回動部品も有さず又は外部エネルギー入力も必要としない機械装置である。エジェクタ150は、管路122を介して受ける高圧駆動流体用の入口152と、流路132、136を介して受ける低圧又は負圧流体用の入口154とを有する。
【0014】
流路122内にエジェクタ150を設置することによって、圧縮機102の第11段120からの高圧抽出流れは、入口152における駆動流れとして働く。流路132を介しての低圧かつ低温流れは、クロスオーバ流路136を介してエジェクタ150に流れ、入口154を介しての負圧流れとして働く。従って、2つの流れは、互いに混合されかつエジェクタ150の出口156を通って流れてそれぞれの駆動及び負圧流れの圧力及び温度の中間の圧力及び温度での第3の流れ158を形成する。従って、エジェクタは、如何なる回動部品も有さず、ISOデイ条件に基づいた特定の設計ポイントで作動するように設計されることが分かるであろう。入口条件、従ってエジェクタに供給される流れの特性は、周囲デイ条件の関数であるので、エジェクタの作動特性は影響を受けかつエジェクタは時点及び大気条件の関数として様々な挙動を示す。
【0015】
固定ノズルエジェクタの性能は、一定セットの作動条件(すなわち、入口及び出口圧力及び温度)において最適となる。しかしながら、ガスタービン圧縮機102の抽出圧力(すなわち、エジェクタ150の駆動圧力及び負圧圧力)並びにタービン104の必要な冷却流れ供給圧力(すなわち、エジェクタ150の吐出圧力)は、周囲温度及び運転負荷につれて変化する。エジェクタ150の最適作動条件は、周囲温度が70°F以上でありかつ部分負荷(例えば、タービン104の50%以下の負荷)の時に生じる。従って、低温デイ作動条件(すなわち、70°F以下の周囲温度)においては、エジェクタ150と平行にバイパス管路142を設けて、タービン104が必要とするがエジェクタ150が単独では供給することができない付加的冷却流れを供給することが必要である。
【0016】
エジェクタ出力(出口流れ)158及びバイパス流れ142を混合する従来の方法は、標準的なT接合部を使用する。図1及び図2では、T接合部を参照符号160で示している。図2を参照すると、T接合部160は、直角度でエジェクタ出力158及びバイパス流れ142を混合する。図1及び図2では、T接合部160の出力を参照符号165で示している。2つの流れが、90°の角度で混合されると、混合出力流れの全体速度は低下する。このことは、エジェクタ150上により高い背圧をもたらす。エジェクタ150の性能は、エジェクタ吐出圧力の強力な関数であり、従来の方法では、低温デイ作動条件において少ないか又は全く同伴を生じない。本明細書では、より低いエジェクタ吐出圧力をもたらすようにエジェクタ出力158及びバイパス流れ142を混合して低温デイ条件及び部分負荷運転条件時により高い性能上の利点を生じさせる、本発明によって具現化したより優れた方法及び装置について説明する。
【0017】
図3は、標準的T構成部品160を使用する代わりにエジェクタ流れ及びバイパス流れを混合する、本発明によって具現化した改良型の混合接合部300を示している。エジェクタの出力は参照符号158で示しており、またバイパス流れは参照符号142で示している。混合したエジェクタ及びバイパス流れは、参照符号165において混合接合部300から流出する。1つの実施例では、混合接合部300は、2つの同心円筒形管部材302及び304を含む。内側管セクション302は、参照符号158で示したエジェクタからの流れ出力を受け、参照符号165において混合エジェクタ流れ及びバイパス流れを出力する。外側管セクション304は、端部セクション305と共に、内側管セクション302の周りにチャンバ310を形成する。バイパス流142は、入力継手320を介してこのチャンバ310内に出力される。
【0018】
内側管セクション302の壁内には、複数の傾斜孔315が形成されている。孔315は、チャンバ310と内側管セクション302の内部との間のチャネルを形成する。図3で示した断面図には、2つの孔のみを示しているが、管302内にはあらゆる数の孔を配置することができる。対向する流れストリーム間での相互作用を軽減するためには、管の円周部の周りに等しく分散配置された奇数の孔を有するのが好ましく、また管の寸法に応じて3〜25個又はそれ以上の孔を利用することができる。しかしながら、孔315はまた、ランダムに間隔を置いて配置することもできる。孔の好ましい断面形状は、丸形又は円形であるが、矩形、長円形などのような他のあらゆる形状もまた、使用することができる。孔の寸法は変化させることができ、また異なる寸法の孔を同時に使用してミキサ300の流れ特性を向上させることができる。傾斜孔310は、管セクション302の内壁に対して形成され、好ましくは約0度〜約50度であり、或いはより好ましくは約10度〜約45度である。バイパス管路142からの高圧/高温流れは、チャンバ310に流入し、次に傾斜孔315を通して強制的に流される。傾斜孔315は、エジェクタ流れ158及びバイパス流れ142がそのそれぞれの流れ方向に対して小さな角度で混合されるのを可能にする。バイパス流れ142は、主エジェクタ流れを減速させないので、バイパス管路142内で利用可能な全ての圧力を効果的に利用して、エジェクタ背圧を減少させ、次に全体にわたって同伴率を高めるようにすることができる。傾斜孔315を通って流れるバイパス流れ142の高速度はまた、ミキサ300を横切るエジェクタ流れの圧力低下を減少させるのを助ける。このことは、吐出圧力を下げることと同等であり、エジェクタ150の性能を高める。
【0019】
本発明の別の態様では、内側管302は、外側管304よりも厚く製作することができ又はその逆にすることもできる。外側管304内部での内側管302の配置もまた、変化させることができる。図4は、実施例を断面で示しており、ここでは、内側管302は、外側管304内部で中心に置かれている(すなわち、中心配置状態である)。この実施形態では、3つの孔315を示しているが、これは明瞭にするためだけのものであり、管302内にはあらゆる数の孔を配置することができることを理解されたい。さらに、孔の間隔は、均一又は不均一とすることができ、さらに管302の軸方向線に沿って千鳥状配置にすることができる。1列のみの孔315を示しているが、複数列の孔もまた、採用することができる。複数列の孔315は、管302の長手方向に沿って軸方向に間隔を置いて配置することができる。
【0020】
図5は、別の実施例を断面で示しており、ここでは、内側管302は、外側管304内部で偏心して設置されている(すなわち、偏心配置状態である)。この設計は、チャンバ310内部での圧力不均一性を軽減するために使用することができる。幾つかの用途では、各それぞれの孔315における圧力は、チャンバ310内での高圧バイパス流れ142の流れパターンによって異なっている可能性がある。内側管302の位置を変えること(例えば、内側管302を外側管304内部で偏心して設置すること)によって、各孔315で受ける圧力(従って、流量)は、一層均一にすることができる。
【0021】
ミキサ300は、異なる圧力及び温度を有する2つの流体流れを極めて最小の圧力低下でもって混合することができる。圧力低下は、ターボ機械システム100の最終性能を得る上での重要な観点である。幾つかの場合では、高圧流体流れは、チャンバ310に流入し、チャンバ310の内部形状により、逆流(例えば、幾らかの流れがその方向を変えかつ流れ自体に抗して作用する)が発生する場合がある。この流れの変化は、流れの渦流と呼ばれ、これらの渦流は円滑な流れの障害となるおそれがある。この渦流の問題を軽減するために、チャンバ310内に流れ制限装置(図面には図示せず)を取付けることができる。本発明の1つの実施形態では、流れ制限装置は、チャンバ310の内面に取付けた(溶接、ねじ込み、締結又は接着剤によって)小さい金属タブとすることができる。流れ制限装置は、渦流を妨げ、チャンバ310内部での円滑な流れをもたらす。
【0022】
全体として、この構成は、2つのストリーム混合による圧力低下を最小にしかつ利用可能な高速バイパス流れの利用の改善をもたらしてエジェクタ吐出における圧力を低下させる。
【0023】
現時点で1つの好ましい実施形態であると考えられるものに関して本発明を説明してきたが、本発明は開示した実施形態に限定されるものでなく、逆に、特許請求の範囲の技術思想及び技術的範囲内に含まれる様々な変更及び均等な構成を保護しようとするものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】例示的なターボ機械の圧縮機及びタービンセクション並びに冷却及びシール空気システムの概略図。
【図2】図1に示す例示的なターボ機械の冷却及びシール空気システムで使用するT接合ミキサの拡大断面図。
【図3】図1に示す例示的なターボ機械の冷却及びシール空気システムで使用する改良型の混合接合部の1つの実施形態の断面図。
【図4】図3に示す混合接合部で使用することができるノズル先端の1つの例示的な実施形態の斜視図。
【図5】図4に示すノズル先端から吐出される冷却流れストリームの斜視図。
【符号の説明】
【0025】
100 ターボ機械
102 圧縮機
104 タービン
106 入口
108 燃焼器
120 第13段
122 流路(第1の流れ)
124 第1の部位
130 第9段
132 流路(第2の流れ)
136 流路
140 絞り弁
142 バイパス流れ
150 エジェクタ
152 入口
154 入口
156 エジェクタ出力(出口)
158 第3の流れ
160 T接合部
165 出力(第4の流れ)
300 混合接合部、ミキサ
302 第1の構成部品(内側管セクション)
304 第2の構成部品(外側管セクション)
305 端部セクション
315 傾斜孔
320 入力継手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機(102)内の複数ポートから空気を導いて関連するタービン(104)部位に冷却及び/又はシール空気を供給するためのシステムであって、
前記圧縮機(102)の加圧段からの第1の圧力及び第1の温度を有する第1の流れ(122)と、
前記圧縮機(102)の別の加圧段からの前記第1の圧力及び温度とは異なる第2の圧力及び第2の温度を有する第2の流れ(132)と、
前記第1の流れ(122)を受ける第1の入口(152)及び前記第2の流れ(132)を受ける第2の入口(154)を有すると共に前記第1及び第2の流れを混合して前記第1及び第2の圧力及び温度とは異なる第3の圧力及び第3の温度を有する第3の流れ(158)にしたエジェクタ出力(156)を有するエジェクタ(150)と、
前記第1の流れ(122)及び第3の流れ(158)間に接続されかつバイパス流れ(142)を供給するバイパス管路と、
前記バイパス流れ(142)及び第3の流れ(158)を混合して第4の流れ(165)を供給するミキサ(300)と、を含み、
前記ミキサ(300)が、第1の構成部品(302)及び第2の構成部品(304)を含み、
前記第1の構成部品(302)が、その断面がほぼ円筒形でありかつその中に複数の孔(315)を有し、
前記第4の流れ(165)が、前記バイパス流れ(142)及び第3の流れ(158)の圧力及び温度の中間の圧力及び温度を有し、
前記ミキサ(300)が、前記第3の流れ(158)を受けた第1の混合入力と前記バイパス流れ(142)を受けた第2の混合入力とを有し、
前記バイパス流れ(142)の方向と前記第3の流れ(158)の方向との間の角度が、該バイパス流れ(142)が前記ミキサ(300)内で該第3の流れ(158)と出会った時に、約90度よりも小さくなっている、
システム。
【請求項2】
圧縮機(102)からの流れを混合するためのシステムであって、
前記圧縮機(102)から第1の流れ(122)及び第2の流れ(132)を受けまた前記第1及び第2の流れを混合して第3の流れ(158)にしたエジェクタ出力(156)を有し、前記第1の流れ(122)が第1の圧力及び第1の温度を有しまた前記第2の流れ(132)が第2の圧力及び第2の温度を有し、前記第1及び第2の圧力には差異がありまた前記第1及び第2の温度には差異があるエジェクタ(150)と、
前記第1の流れ(122)及び第3の流れ(158)間に接続されかつバイパス流れ(142)を供給するバイパスと、
前記バイパス流れ(142)及び第3の流れ(158)を混合して第4の流れ(165)を供給するミキサ(300)と、を含み、
前記第4の流れ(165)が、前記バイパス流れ(142)及び第3の流れ(158)の圧力及び温度の中間の圧力及び温度を有し、
前記ミキサ(300)が、第1の構成部品(302)及び第2の構成部品(304)を含み、
前記第1の構成部品(302)が、その中に複数の孔(315)を有し、
前記第1の構成部品(302)の一部分が、前記第2の構成部品(304)内部に含まれる、
システム。
【請求項3】
圧縮機(102)からの流れを混合するためのシステムであって、
前記圧縮機(102)から第1の流れ(122)及び第2の流れ(132)を受けまた前記第1及び第2の流れを混合して第3の流れ(158)にしたエジェクタ出力(156)を有するエジェクタ(150)と、
前記第1の流れ(122)及び第3の流れ(158)間に接続されかつバイパス流れ(142)を供給するバイパスと、
前記バイパス流れ(142)及び第3の流れ(158)を混合して第4の流れ(165)を供給するミキサ(300)と、を含み、
前記ミキサ(300)が、第1の構成部品(302)及び第2の構成部品(304)を含み、
前記第1の構成部品(302)の一部分が、前記第2の構成部品(304)内部に設置され、
前記第1の構成部品(302)が、その中に複数の孔(315)を有し、
前記複数の孔(315)が、前記第2の構成部品(304)内部に存在する前記バイパス流れ(142)を前記第1の構成部品(302)内部に存在する前記第3の流れ(158)と混合するのを可能にする、
システム。
【請求項4】
前記バイパス流れ(142)の方向と前記第3の流れ(158)の方向との間の角度が、該バイパス流れ(142)が前記ミキサ(300)内で該第3の流れ(158)と出会った時に、約10度〜約45度の範囲にある、請求項1、請求項2又は請求項3のいずれか1項記載のシステム。
【請求項5】
前記ミキサ(300)が、前記第1の構成部品(302)内に奇数の孔(315)を含む、請求項1、請求項2又は請求項3のいずれか1項記載のシステム。
【請求項6】
前記複数の孔(315)が、前記第1の構成部品(302)の外表面から該第1の構成部品(302)の内表面まで貫通するように構成され、
前記複数の孔(315)が孔軸方向を有しまた前記第1の構成部品(302)が第1の軸方向を有し、
前記第1の軸方向及び孔軸方向間の角度が、約50度よりも小さくなっている、
請求項1、請求項2又は請求項3のいずれか1項記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の構成部品(302)が、前記第2の構成部品(304)内部で中心に配置される、請求項1、請求項2又は請求項3のいずれか1項記載の流れを混合するためのシステム。
【請求項8】
前記第1の構成部品(302)が、前記第2の構成部品内部で偏心して配置される、請求項1、請求項2又は請求項3のいずれか1項記載の流れを混合するためのシステム。
【請求項9】
少なくとも2つの流れを混合するためのミキサ(300)であって、
その断面がほぼ円筒形であり、一次流れ(158)を含み、かつその中に形成された複数の孔(315)を有する第1の構成部品(302)と、
二次流れ(142)を含む第2の構成部品(304)と、を含み、
前記第1の構成部品(302)の一部分が、前記第2の構成部品(304)内部に含まれ、
前記複数の孔(315)が孔軸方向を有しまた前記第1の構成部品(302)が第1の軸方向を有し、
前記孔軸方向及び第1の軸方向間の角度が、約45度よりも小さくなっている、
ミキサ(300)。
【請求項10】
前記第1の構成部品(302)が、前記第2の構成部品(304)内部で中心に又は偏心して配置される、請求項9記載のミキサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−208833(P2008−208833A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−43683(P2008−43683)
【出願日】平成20年2月26日(2008.2.26)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】