説明

ダブル型製品袋取出装置

【課題】ダブル型の間欠移送式袋詰め包装機で製造されグリッパーから解放された2個の製品袋を同時に受け取り、2個の製品袋の長さ方向を搬送方向に向け、1列に整列させた状態で搬出コンベア上に移す。
【解決手段】下向きに開閉する2組のチャック1,1と、2組のチャックを製品袋2,2の受取位置と放出位置の間で往復移動させるチャック移動機構3からなる。2組のチャックは、チャック移動機構3により受取位置から放出位置に移動する間に相対位置が変更され、受取位置では挟持する製品袋の袋幅方向に沿って一列に配列され、放出位置では挟持する製品袋の厚み方向に沿って一列に配列される。チャック移動機構は、揺動アーム8と、揺動アームに回動自在に設置されたチャック支持フレーム11を備え、チャック支持フレームの両側に2組のチャックが回動自在に設置され、チャック支持フレームとチャックは、それぞれ揺動アームの揺動に同期して回動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダブル型の間欠移送式袋詰め包装機で製造された充填及びシール済みの製品袋を機外に取り出すために用いるダブル型製品袋取出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ダブル型の間欠移送式袋詰め包装機は、特許文献1,2に示されるように、袋の左右両側縁を把持し袋口を上にして吊り下げるグリッパー対が二対で1組とされ、複数組のグリッパー対が所定の移動経路に沿って一定のピッチで設置されているもので、同じ組の二対のグリッパー対はそれぞれ袋を把持したときの把持面が略同一平面上に配置され、各組のグリッパー対が前記移動経路に沿って間欠的に移動する過程で、同じ組の二対のグリッパー対に各1個(計2個)の袋が同時に供給され、続く各包装工程では同じ組の二対のグリッパー対に把持された各1個の袋に対し同時に袋口の開口、被包装物の充填、袋口のシール等の各包装工程が順次施される。なお、特許文献1,2では、グリッパー対の移動経路が円形であるが、直線状、レーストラック状の移動経路を有するものもある。
ダブル型の間欠移送式袋詰め包装機は、2個の袋を同時に処理する点で、シングル型の間欠移送式袋詰め包装機(特許文献3〜5参照)に比して生産性に優れる利点がある。
【0003】
ダブル型の間欠移送式袋詰め包装機で製造された製品袋は、2個同時に前記袋詰め包装機から放出(グリッパー対から解放)され、一般にそのまま搬出コンベア上に落下し、該搬出コンベアにより2列の状態で機外に搬出される(特許文献2)。
一方、搬出後の処理(殺菌、箱詰め等)の関係で、搬出コンベアにより1列で搬出しなければならない場合もある。例えば特許文献1では、搬出コンベアと袋詰め包装機の間に搬出コンベアに略直交する中間コンベアを配置し、製品袋を中間コンベアから搬出コンベアに移すことにより、製品袋の搬送形態を2列搬送(中間コンベア上)から、1列搬送(搬出コンベア上)に変換している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公昭63−57297号公報
【特許文献2】実用新案登録第3116531号公報
【特許文献3】特開昭61−33915号公報
【特許文献4】特開平9−254931号公報
【特許文献5】特許第3984740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のように中間コンベアを配置した場合、搬送される製品袋の向きが、中間コンベア上では袋の長さ方向(上下方向)であるのに対し、搬出コンベア上では袋幅方向に変換される。従って、特許文献1の方法は、1列で搬送される製品袋の向きが袋の長さ方向でなければならない場合には適用できない。また、中間コンベアと搬出コンベアの間には落差があるため、製品袋が中間コンベアから搬出コンベア上へ移る(落下する)際に、製品袋の向きや位置がずれ、整列状態が乱れるという問題もある。
【0006】
本発明は、ダブル型の間欠移送式袋詰め包装機からの製品袋を2個同時に取り出す場合の上記問題点に鑑みてなされたもので、グリッパーから解放される製品袋を、袋の長さ方向が搬送方向を向き、かつ1列に整列した状態で、搬出コンベアにより搬出できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明(請求項1)は、それぞれ左右両側縁を別のグリッパー対で把持され袋口側を上にして同じ高さで吊り下げられ、互いに所定間隔を置き袋幅方向に沿って一列に配列した2個の充填及びシール済みの製品袋を前記グリッパー対から受け取り、搬出コンベア上に放出するダブル型製品袋取出装置において、それぞれ下向きに開閉し各グリッパー対に把持された製品袋の袋口近傍を上方側から挟持する2組のチャックと、前記2組のチャックを製品袋の受取位置と前記受取位置から離れた放出位置の間で往復移動させるチャック移動機構からなり、前記2組のチャックは、受取位置から放出位置に移動する間に前記チャック移動機構により相対位置が変更され、受取位置では挟持する製品袋の袋幅方向に沿って一列に配列され、放出位置では挟持する製品袋の厚み方向に沿って一列に配列されることを特徴とする。
【0008】
上記ダブル型製品袋取出装置において、チャックの挟持面は、製品袋を挟持したとき該製品袋の袋幅方向に沿った略鉛直面内にある。従って、2組のチャックの配列状態について、受取位置で挟持面の方向に沿って一列に配列し、放出位置で挟持面に垂直な方向に沿って一列に配列しているということもできる。
上記ダブル型製品袋取出装置において、前記搬出コンベアの搬送方向が、前記放出位置でのチャックの列と同方向に設定されていれば、前記チャックから解放され搬出コンベア上に落下した製品袋は、搬出コンベア上に袋の長さ方向を搬送方向に向け、1列に整列して搬出される。
【0009】
上記ダブル型製品袋取出装置の構成は次のような具体的な形態を取り得る。
(1)前記チャックが挟持した製品袋の袋幅方向の向きが、前記チャックが受取位置と放出位置の間を往復移動する間、略一定に維持される(請求項2)。この場合、個々のチャックは並進運動を行うことになり、チャックに挟持された製品袋の重心回りの回転がなく、移動中の製品袋のフレ、ブラ付きが少なくなる。
【0010】
(2)前記チャック移動機構は、駆動源に連結され水平面内で所定の角度範囲内で往復揺動する揺動アームと、前記揺動アームの自由端側に水平面内で往復回動自在に軸支されたチャック支持フレームを備え、前記チャック支持フレームの回動軸の両側に前記2組のチャックが水平面内で回動自在に支持され、前記揺動アームが往復揺動する間に、前記チャック支持フレームが前記揺動アームに対して所定の角度範囲内を往復回動し、かつ前記2組のチャックが前記チャック支持フレームに対して90度の範囲内を往復回動する(請求項3)。
なお、チャック支持フレーム及び/又はチャックは、後述するとおり揺動アームの駆動源を回動の駆動源としてもよいし、それとは別の駆動源を備えていてもよい。
【0011】
(3)上記(2)の場合に、チャックが挟持した製品袋の袋幅方向の向きが、前記チャックが受取位置と放出位置の間を往復移動する間、略一定に維持される(請求項4)。
(4)上記(2),(3)の場合に、前記チャック支持フレームと2組のチャックの往復回動が、前記揺動アームの往復揺動に同期して行われる(請求項5)。これにより製品袋取出装置の処理能力が向上する。
(5)上記(4)の場合に、チャック支持フレームの往復回動の回転方向が、前記揺動アームの往復揺動の回転方向とは逆方向になるように設定される(請求項6)。
(6)上記(4),(5)の場合に、チャック支持フレーム及び2組のチャックを往復回動させる駆動源が、前記揺動アームを往復揺動させる駆動源と共通であり、前記チャック移動機構は、前記駆動源の駆動力を前記チャック支持フレームに伝達するチャック支持フレーム回動機構と、前記チャック支持フレーム回動機構に伝達された駆動力をさらに前記2組のチャックに伝達するチャック回動機構を含む(請求項7)。チャック支持フレームとチャックの回動の駆動源が揺動アームの駆動源と共通であることで、製品袋取出装置の構造の簡略化、コストの低減が図れる。
【0012】
(7)上記(6)の場合に、チャック支持フレーム回動機構が、前記揺動アームの回動中心に固定された第1プーリと、前記チャック支持フレームの回動軸に固定された第2プーリと、第1,第2プーリに掛け渡されたベルトからなり、前記チャック回動機構が、前記揺動アームの自由端側に固定され、前記チャック支持フレームの回動軸と同一の軸心を有する第1ギアと、前記2組のチャックの各回動軸に固定された一対の第2ギアと、前記チャック支持フレームに回動自在に設置され、それぞれ前記第1ギアと第2ギヤの間に介在して両ギアに噛み合う一対の第3ギアからなる(請求項8)。
【0013】
(8)前記チャック移動機構は、駆動源に連結され水平面内で所定の角度範囲内で往復揺動する揺動アームと、前記揺動アームの自由端側に取り付けられたチャック支持フレームを備え、前記チャック支持フレームに前記2組のチャックが水平面内で回動自在に支持され、前記揺動アームの往復揺動の間に前記2組のチャックが前記チャック支持フレームに対して90度の範囲内を往復回動する(請求項9)。この場合、チャック支持フレームが往復回動する場合に比べると、チャック移動機構の構造が簡略化されるが、揺動アームの往復揺動の角度を大きくとる必要がある。この場合も、チャックが挟持した製品袋の袋幅方向の向きが、前記チャックが受取位置と放出位置の間を往復移動する間、略一定に維持されるようにし、また、2組のチャックの往復回動が、前記揺動アームの往復揺動に同期して行われるようにしてもよい。
【0014】
(9)上記ダブル型製品袋取出装置は、例えばダブル型の間欠移送式袋詰め包装機で製造された製品袋の受け渡しに利用される。この間欠移送式袋詰め包装機では、袋の左右両側縁を把持し袋口を上にして吊り下げるグリッパー対が二対で1組とされ、複数組のグリッパー対が円形、直線状、レーストラック状等の移動経路に沿って一定のピッチで設置され、同じ組の二対のグリッパー対はそれぞれ袋を把持したときの把持面が略同一平面上に配置され、各組のグリッパー対が前記移動経路に沿って間欠的に移動する過程で、同じ組の二対のグリッパー対に各1個の袋が同時に供給され、続く各包装工程では同じ組の二対のグリッパー対に把持された各1個の袋に対し同時に袋口の開口、被包装物の充填、袋口のシール等の各包装工程が順次施される(請求項10)。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るダブル型製品袋取出装置によれば、ダブル型の間欠移送式袋詰め包装機等で製造されグリッパーから解放された2個の製品袋を同時に受け取り、2個の製品袋の長さ方向を搬送方向に向け、1列に整列させた状態で搬出コンベア上に移すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】チャックが受取位置にあるときのダブル型製品袋取出装置の一部断面正面図(チャック開状態)である。
【図2】その側面図(チャック閉状態)である。
【図3】その平面図(チャック閉状態)である。
【図4】チャックが受取位置から放出位置に向けて移動途中のダブル型製品袋取出装置の平面図である。
【図5】チャックが放出位置にきたときのダブル型製品袋取出装置の平面図である。
【図6】昇降する搬出コンベア上に製品袋を放出するときの製品袋の動きを示す説明図である。
【図7】チャックが受取位置にあるときの別のダブル型製品袋取出装置の一部断面正面図(チャック開状態)である。
【図8】その側面図(チャック閉状態)である。
【図9】その平面図(チャック閉状態)である。
【図10】チャックが受取位置から放出位置に向けて移動途中の前記別のダブル型製品袋取出装置の平面図である。
【図11】チャックが放出位置にきたときの前記別のダブル型製品袋取出装置の平面図である。
【図12】チャック支持フレームの回動方向と袋とグリッパーの干渉の関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、図1〜図12を参照し、本発明に係るダブル型製品袋取出装置について具体的に説明する。
(第1の形態)
始めに、図1〜図6を参照して本発明に係るダブル型製品袋取出装置の第1の形態を説明する。
図1〜図3に示すように、本発明に係るダブル型製品袋取出装置は、チャック1,1と、チャック1,1を製品袋2の受取位置と前記受取位置から離れた放出位置の間で移動させるチャック移動機構3からなり、ダブル型の間欠移送式袋詰め包装機(グリッパー対4,4のみ示す)の2つのグリッパー対4,4から製品袋2,2を受け取り、搬出コンベア5上に放出する機能を有する。この例では、間欠移動するグリッパー対4,4は円形の移動経路を有し、ダブル型製品取出装置は前記移動経路の外側に配置され、搬出コンベア5の搬送方向は、図3,5に矢印で示すように、グリッパー対4,4の移動方向(図5に矢印で示す)に対し略垂直(グリッパー対4,4の移動経路に対し放射方向)に設定されている。
【0018】
グリッパー対4は、間欠移送式袋詰め包装機において製品袋2の袋口のやや下方位置の左右両縁を把持して間欠回転する通常のもので、二対1組となっている。各グリッパー対4を構成する左右のグリッパー4a,4bは対称構造を有し、それぞれ内側の固定側グリップ部材6と外側の可動側グリップ部材7からなり(図3参照)、可動側グリップ部材7は平面視でカギ形に屈曲した形状を有し、固定側グリップ部材6の外側から外向き又は内向きに水平面内で揺動して開閉し、内向きに閉じたとき固定側グリップ部材6との間で製品袋2を把持し、外向きに開いたとき製品袋2は解放される。同じ組の二対のグリッパー対4,4は、袋を把持したときの左右のグリッパー4a,4b(固定側グリップ部材6と可動側グリップ部材7)の把持面の全てが、略鉛直な同一平面上に位置するように配置されている。従って、グリッパー対4,4に把持された製品袋2,2は、袋幅方向に沿って一列に配列された状態となっている。
【0019】
チャック移動機構3は、水平面内で所定角度範囲(本例では45°に設定)内を往復揺動する揺動アーム8と、揺動アーム8の駆動機構9と、揺動アーム8の自由端に水平面内で回動自在に設置されたチャック支持フレーム11と、チャック支持フレーム11を揺動アーム8に対し所定角度範囲(本例では135°に設定)内で往復回動させるチャック支持フレーム回動機構12と、チャック1,1をチャック支持フレーム11に対し所定角度範囲(90°に設定)内で往復回動させるチャック回動機構13からなる。
チャック支持フレーム11は、その長さ方向の中心位置に鉛直に回動軸14が固定され、この回動軸14が揺動アーム8の自由端に回動自在に支持されている。
【0020】
チャック1,1はそれぞれ下向きに開閉する一対の挟持部1a,1bからなり、チャック開閉用エアシリンダ15の下部に設置され、エアシリンダ15の作動により開閉し(図2において実線が閉、仮想線が開)、閉じたとき製品袋2のシールされた袋口を上から袋幅のほぼ全長に渡り挟持する。エアシリンダ15の上端に鉛直に回動軸16が固定され、この回動軸16がチャック支持フレーム11の両端部に回動自在に嵌っている。これにより、チャック1,1は、その幅方向中心位置にある前記回動軸16を中心にチャック支持フレーム11に対し水平面内で回動自在である。チャック1,1はチャック支持フレーム11の回動軸14の両側の等距離の位置に設置されている(2つの回動軸16、16が回動軸14と等距離)。
【0021】
揺動アーム8の駆動機構9は、機台17上に立設するスタンド18と、スタンド18内に回転自在に設置された中空軸19と、図示しない駆動源からなる。中空軸19に揺動アーム8の基部が固定され、中空軸19の中心が揺動アーム8の揺動の軸心となっている。
チャック支持フレーム回動機構12は、中空軸19の内部に支持され(中空軸19に対して相対的に回動自在)、機台下部に固定された垂直軸21と、垂直軸21の上端に固定された第1プーリ(タイミングプーリ)22と、前記回動軸14と、回動軸14の上端に固定された第2プーリ(タイミングプーリ)23と、第1,第2プーリ22,23に掛け渡されたタイミングベルト24からなる。
【0022】
駆動機構9により揺動アーム8が揺動すると、前記駆動源の駆動力がチャック支持フレーム回動機構12に伝達され、回動軸14を介してチャック支持フレーム11を揺動アーム8に対し回動させる。揺動アーム8の揺動の方向とチャック支持フレーム11の回動の方向は逆方向であり、第1,第2プーリ22,23のプーリ比は、揺動アーム8の45°の往復揺動に対し、チャック支持フレーム11が相対的に135°の往復回動をするように設定されている。従って、絶対的角度という観点からは、揺動アーム8が45°の回動を行う間に、チャック支持フレーム11は90°向きを変えることになる。
【0023】
チャック回動機構13は、揺動アーム8の自由端にチャック支持フレーム11の回動軸14と同心に固定された第1ギア25と、前記回動軸16,16と、それぞれ回動軸16,16に固定された一対の第2ギア26,26と、それぞれチャック支持フレーム11に回動自在に設置され、第1ギヤ25と各第2ギア26の間に介在して両ギアに噛み合う一対の第3ギア27,27からなる。第2ギア26,26はいずれも平面視略1/4円弧板の形状を有し、その中心は回動軸16,16の軸心と同一とされている。
駆動機構9により揺動アーム8が揺動すると、前記駆動源の駆動力がチャック支持フレーム回動機構12に伝達され、さらにチャック回動機構13を介して2組のチャック1,1に伝達され、該チャック1,1をチャック支持フレーム11に対し回動させる。チャック支持フレーム11とチャック1,1の往復回動は揺動アーム8の往復揺動に同期して行われる。チャック1,1の回動の方向はチャック支持フレーム11とは逆となる。第1ギヤ25と第2ギア26,26のギア比は、チャック支持フレーム11の135°の往復回動に対し、チャック1,1が相対的に90°の往復回動をするように設定されている。
【0024】
図1〜3に示すように、間欠移送式袋詰め包装機のグリッパー対4,4が製品袋2,2を把持して停止した時点で、揺動アーム8は揺動の始点にあり、チャック支持フレーム11及びチャック1,1も回動の始点にある。すなわち、チャック支持フレーム11は、袋幅方向に沿って一列に配列状態の製品袋2,2の直上において、前記製品袋2,2の列に平行に位置している。また、チャック1,1は、前記製品袋2,2の直上において、製品袋2,2の袋幅方向に沿って(あるいはチャック1,1の挟持面の幅方向に沿ってということもできる)一列に配列されている。このときのチャック1,1の位置が前記受取位置である。
製品袋2,2を把持する前は、図1(及び図2の仮想線)に示すように、チャック1,1は開状態であり、続いてエアシリンダ15が作動して、図2,3に示すように、チャック1,1が閉じ、製品袋2,2の袋口を挟持する。続いてグリッパー対4,4が開き、製品袋2を解放する。
【0025】
揺動アーム8が揺動(図3において右回転)を始めると、チャック支持フレーム11及びチャック1,1も同時に回動を開始する。図4は揺動アーム8の揺動途中(揺動角度45°/2)の揺動アーム8、チャック支持フレーム11及びチャック1,1の位置を示す。図4には揺動アーム8の揺動の方向、チャック支持フレーム11の回動の方向、チャック1,1(及び第2ギア26)の回動の方向、及び第3ギア27の回動の方向が矢印で示されている。なお、第1ギア25は揺動アーム8と共に揺動するが、軸心回りに回動しない(揺動アーム8に固定されている)。
先に述べたように、揺動アーム8が揺動する間、チャック支持フレーム11が絶対的角度で90°回動し、一方、チャック1,1はチャック支持フレーム11に対し相対的角度として逆方向に90°回動する。従って、チャック1,1は絶対的角度としては回動せず、チャック1,1及び製品袋2,2の向きは、前記取出位置から放出位置に移動する間、変化しない。つまり、チャック1,1及び製品袋2,2は並進運動を行う。
【0026】
揺動アーム8が揺動終点(45°揺動した位置)に到達すると、チャック支持フレーム11とチャック1,1も回動終点に到達する。このとき、図5に示すように、チャック支持フレーム11は回動開始位置から90°回動し、搬出コンベア5の搬送方向(矢印方向)に対し平行である。チャック1,1及び製品袋2,2は、回動開始位置からチャック支持フレーム11に対し90°回動し、その幅方向がチャック支持フレーム11の長さ方向に垂直となっていて、製品袋2,2の厚み方向に沿って一列に配列している(あるいはチャック1,1の挟持面に対し垂直方向に一列に配列しているともいえる)。この回動終点におけるチャック1,1の位置が前記放出位置である。
この時点で、グリッパー対4,4は閉じ(開いたままでもよい)、次の停止位置に向け移動(矢印方向)を開始しようとしている。
【0027】
続いてチャック1,1が前記放出位置で開き、製品袋2,2が搬出コンベア5上に落下する。搬出コンベア5上に落下した製品袋2,2は、袋の長さ方向を搬送方向に向けて倒れ、1列に整列して搬出される。チャック1,1は同時に開くことは必須ではなく、例えば搬送方向前方側のチャックが先に開くようになっていてもよい。なお、図1等において28は搬出コンベア5の側部ガイド板である。
一方、チャック1,1が開いて製品袋2,2を解放した後、揺動アーム8が揺動始点(図3に示す位置)に向けて復帰揺動し、それに伴い、チャック支持フレーム11とチャック1,1も回動始点に向け、往動時とは逆の方向に復帰回動をする。
【0028】
なお、搬出コンベア5を、製品袋2,2の下端より搬送面が低くなる下降位置と、製品袋2,2の下端より搬送面が高くなる上昇位置の間で昇降可能に設置し、適宜のタイミングで昇降させることにより、搬出コンベア5上に落下した製品袋2,2の向き(長さ方向の向き)を、より確実に搬出コンベア5の搬送方向に向けることができる。すなわち、搬出コンベア5が前記下降位置にあるとき、チャック1,1が放出位置に到達し、続いて搬出コンベア5が上昇すると、チャックに挟持された製品袋2,2の下端がコンベアベルト29に当たり、製品袋2,2の下端を支持した状態となる。この時点でチャック1,1を開くと、製品袋2,2は長さ方向の向きを搬送方向に向けた状態でコンベアベルト29上に倒れ、チャック1,1の解放時の製品袋2,2の向きや位置のずれを防止できる。
【0029】
この場合、図6に示すように、予め搬出コンベア5を作動させておくと、さらに製品袋2,2の倒れ方向を一定(袋底側が搬送方向前方側を向く)にすることができる。図6において、搬出コンベア5が、製品袋2,2の下端より搬送面が低くなる下降位置(仮想線で示す)にあるとき、チャック1,1が放出位置に到達し、続いて搬出コンベア5が製品袋2,2の下端より搬送面が高くなる上昇位置に上昇すると、チャック1,1に挟持された製品袋2,2(仮想線で示す)の下端がコンベアベルト29に当たり、搬送方向に引きずられて実線で示すように傾斜する。この時点でチャック1,1を開くと、製品袋2,2は袋底側を搬送方向に向けた状態でコンベアベルト29上に倒れる。
この例では、前記製品袋取出装置がグリッパー対4,4の円形移動経路の外側に配置されているから、製品袋2,2は、グリッパー対4,4に把持されていたとき前記移動経路の外側を向いていた面を上にして、コンベアベルト29上に倒れる。
【0030】
搬出コンベア5の昇降のタイミングは、基本的にチャック1,1が放出位置に到達後上昇させ、受取位置から移動開始するまでに下降させればよいが、間欠移送式袋詰め包装機のグリッパー対4,4の移送経路が搬出コンベア5と平面視で重なる場合、グリッパー対4,4に把持された製品袋2,2との干渉を避けるため、より早いタイミング(製品袋が受取位置に入ってくる前)で下降させることが望ましい。
搬出コンベア5を昇降させる代わりに、チャック1,1を昇降させてもよい。
【0031】
ここで若干補足すると、上記ダブル型製品袋取出装置において、揺動アーム8の回動は、チャック1,1及び挟持した製品袋2,2を袋詰め包装機、特にグリッパー対4,4から遠ざけ、両者の干渉を防止する機能を有する。
また、チャック支持フレーム11の揺動アーム8に対する135°の回動は、揺動アーム8の揺動角度が小さくても、チャック支持フレーム11の回動の絶対的角度を大きくする機能を有する。上記の例では揺動アーム5の揺動角度が45°であるが、チャック支持フレーム11の回動(向きの変化)の絶対的角度は90°であり、それによって、グリッパー対4,4の円形移動経路の放射方向に搬送方向が設置された搬出コンベア5に製品袋2,2を放出することができる。従って、チャック1,1が受取位置から放出位置まで移動する時間を短縮し、かつ移動距離を短くして製品袋2,2のフレやブラ付きを抑制できる。
チャック1,1のチャック支持フレーム11に対する回動は、前記放出位置において製品袋2,2を搬出コンベア5の搬送方向に沿って1列に整列させ、かつ袋の長さ方向を搬送方向に揃える機能を有する。
【0032】
(第2の形態)
続いて、図7〜図11を参照して、ダブル型製品袋取出装置の第2の形態を説明する。図7〜11において、図1〜図6のものと実質的に同一の部位には同一の番号を付与している。
この製品袋取出装置は、第3ギア27が設置されず、第1ギア25と第2ギア26が直接噛み合っている点のみで、第1の形態として説明した製品袋取出装置と構造的に異なる。また、チャック1,1はチャック支持フレーム11に対し相対的角度として90°回動するが、前記の構造的な違いに基づき、その回動の方向がチャック支持フレーム11と同方向となる点でも異なる。
【0033】
以下、図7〜図11に記載された製品袋取出装置について、主として上記相違点に関連する事項を説明する。
この製品取出装置において、揺動アーム8は、45°の角度範囲内を往復揺動し、それに伴い、チャック支持フレーム11は、揺動アーム8に対し逆方向に135°の角度範囲内で往復回動する。その結果、揺動アーム8が45°の回動を行う間に、チャック支持フレーム11は90°向きを変えることになる。また、チャック1,1は、揺動アーム8が45°の角度範囲内を往復揺動するのに伴い、チャック支持フレーム11に対し90°の往復回動を行う。以上の点は、図1〜図6に示す製品袋取出装置と同じである。
【0034】
一方、チャック回動機構13は、揺動アーム8の自由端にチャック支持フレーム11の回動軸14と同心に固定された第1ギア25と、チャック1,1の回動軸16,16と、それぞれ回動軸16,16に固定され、第1ギヤ25に両側から噛み合う一対の第2ギア26,26からなる。第2ギア26,26はいずれも平面視略1/4円弧板の形状を有する。
揺動アーム8の駆動力がチャック支持フレーム回動機構12及びチャック回動機構13を介して2組のチャック1,1に伝達され、該チャック1,1がチャック支持フレーム11に対し90°回動する点は、図1〜図6に示す製品袋取出装置と同じであるが、チャック回動機構13が第3ギア27,27を有しないことにより、チャック1,1の回動の方向は図1〜図6に示す製品袋取出装置と異なり、チャック支持フレーム11と同一となる。
【0035】
次に、図9〜図11を参照して、この製品袋取出装置における揺動アーム8の往復揺動、チャック支持フレーム11及びチャック1,1の往復回動について、より具体的に説明する。
図9に示すように、間欠移送式袋詰め包装機のグリッパー対4,4が製品袋2,2を把持して停止した時点で、揺動アーム8は揺動の始点にあり、チャック支持フレーム11及びチャック1,1も回動の始点にある。すなわち、チャック支持フレーム11は、袋幅方向に沿って一列に配列状態の製品袋2,2の直上において、前記製品袋2,2の列に平行に位置している。また、チャック1,1は、前記製品袋2,2の直上において、製品袋2,2の袋幅方向に沿って一列に配列されている。このときのチャック1,1の位置が受取位置である。以上の点は、図1〜図6に示す製品袋取出装置と同じである。
【0036】
揺動アーム8が揺動(図9において右回転)を始めると、チャック支持フレーム11及びチャック1,1も同時に回動を開始する。図10は揺動アーム8の揺動途中(揺動角度45°/2)の揺動アーム8、チャック支持フレーム11及びチャック1,1の位置を示す。図10には揺動アーム8の揺動の方向、チャック支持フレーム11の回動の方向、及びチャック1,1(及び第2ギア26)の回動の方向が矢印で示されている。なお、第1ギア25は揺動アーム8と共に揺動するが、軸心回りに回動しない(揺動アーム8に固定されている)。
【0037】
先に述べたように、揺動アーム8が揺動する間、チャック支持フレーム11が絶対的角度で90°回動し、一方、チャック1,1はチャック支持フレーム11に対し相対的角度として同方向に90°回動する。従って、チャック1,1は絶対的角度としては180°回動し、チャック1,1及び製品袋2,2の向きは、取出位置から放出位置に移動する間、180°変化する。この点は、図1〜図6に示す製品袋取出装置と異なる点である。
【0038】
揺動アーム8が揺動終点(45°揺動した位置)に到達すると、チャック支持フレーム11とチャック1,1も回動終点に到達する。このとき、図11に示すように、チャック支持フレーム11は回動開始位置から90°回動し、搬出コンベア5の搬送方向(矢印方向)に対し平行である。チャック1,1及び製品袋2,2は、回動開始位置からチャック支持フレーム11に対し90°回動し、その幅方向がチャック支持フレーム11の長さ方向に垂直となっていて、製品袋2,2の厚み方向に沿って一列に配列している。
ただし、チャック1,1が受取位置から放出位置にくる間に、製品袋2,2の向きは180°変化しているから、もし、この放出位置で搬出コンベア5を作動状態で上昇させ(図6参照)、チャック1,1に挟持された製品袋2,2の下端をコンベアベルト29で搬送方向に引きずり、続いてチャック1,1を開くと、製品袋2,2は、グリッパー対4,4に把持されていたとき前記移動経路の外側を向いていた面を下にして(図1〜図6に示す製品袋取出装置とは表裏が逆)、コンベアベルト29上に倒れることになる。
【0039】
本発明に係るダブル型製品袋取出装置の第1の形態(図1〜図6)において、チャック1,1及び製品袋2,2の幅方向の向きが、チャック1,1が受取位置と放出位置の間を往復移動する間、一定に維持され(グリッパー対4,4の移動経路に対し接線方向)ていたが、この点は必須ではなく、上記第2の形態(図7〜図11)に示すダブル型製品袋取出装置のように、受取位置から放出位置までの途中において、チャック1,1及び製品袋2,2の幅方向の向きは、必ずしも一定に維持されていなくてもよい。製品袋2,2の揺れを防止するとの観点からは、第1の形態の方が望ましい。
【0040】
(他の実施形態)
なお、本発明に係るダブル型製品袋取出装置の構造及び作動は、上記の例に限られない。下記に示すような種々の改変が可能である。
(1)上記ダブル型製品袋取出装置において、チャック支持フレーム11及びチャック1,1の回動の駆動源は、揺動アーム8の駆動源と共通であるが、チャック支持フレーム11及び/又はチャック1,1を別の駆動源で回動させることもできる。例えば、チャック支持フレーム回動機構12の垂直軸21、第1,第2プーリ22,23、及びタイミングベルト24を外して、回動軸14を回動させる駆動源を別途設置し(チャック1,1はチャック回動機構13を介して回動)、あるいはチャック回動機構13の第1ギア25及び第2ギア26,26を外し、回動軸16,16を回動させる駆動源を別途設置する(チャック支持フレーム11はチャック支持フレーム回動機構12を介して回動させるか、前記のように別の駆動源を設置して回動させる)ことが考えられる。チャック支持フレーム11及び/又はチャック1,1の回動の駆動源が、揺動アーム8の駆動源と共通でない場合、チャック支持フレーム11及び/又はチャック1,1の回動を揺動アーム8の揺動に同期させる必然性はない。
【0041】
(2)上記ダブル型製品袋取出装置において、チャック支持フレーム11は揺動アーム8に回動自在に設置されているが、チャック支持フレーム11を揺動アーム8に固定して取り付けることもできる。この場合、装置の構造が簡素化されるが、揺動アーム8の揺動角度と、揺動アーム8の揺動に伴うチャック支持フレーム11の向きの変化角度(絶対的角度)が一致するため、搬出コンベア5の搬送方向が同じであれば、上記の例に比べ、揺動アーム8の揺動角度を大きく設定する必要がある。従って、この構造は、前記受取位置における搬出コンベア5の搬送方向とグリッパー対4,4の円形移動経路との交差角度(上記の例では90°)が小さいほど有利となる。
【0042】
(3)上記ダブル型製品袋取出装置において、前記受取位置における搬出コンベア5の搬送方向を、グリッパー対4,4の移動経路に対し90°の角度に設定しているが、この角度は任意に設定できる。ただし、どのような角度に設定された場合でも、チャック1,1が前記放出位置にきたとき、チャック支持フレーム11は前記搬送方向に対し平行になり、チャック1,1は幅方向がチャック支持フレーム11の長さ方向に対し垂直で、製品袋2,2の厚み方向(前記搬送方向)に沿って一列に配列していなければならない。
【0043】
(4)上記ダブル型製品袋取出装置において、チャック支持フレーム11の回動方向を、揺動アーム8の揺動方向と逆方向に設定しているが、順方向に設定することもできる。その場合、揺動アーム8の揺動角度が上記の例と同じく45°であれば、チャック支持フレーム11の揺動アーム8に対する回動角度を45°に設定すればよい。
図12は、チャック1,1及び製品袋2,2の幅方向の向きが、チャック1,1が受取位置と放出位置の間を往復移動する間、一定に維持されるタイプのダブル型製品袋取出装置(図1〜図6に示すダブル型製品袋取出装置参照)において、チャック支持フレーム11の回動方向が揺動アーム8の揺動方向とは逆方向の場合(図12(a))と、順方向の場合(図12(b))に、揺動アーム8、製品袋2,2、チャック支持フレーム11、及びグリッパー対4,4の位置を模式的に示すもので、揺動アーム8が揺動開始位置にあるとき(チャックが受取位置にあるとき)を実線で、揺動途中(揺動アーム8の揺動角度45°/2)を仮想線で示す。
【0044】
図12(a),(b)には、開いたグリッパー対4,4と干渉しやすい側の製品袋2の端部の移動軌跡31,32を、それぞれ実線及び仮想線で描いている。図12(a)の場合、製品袋2の袋幅方向の移動距離L1が、図12(b)の場合の移動距離L2に比べて小さく、かつ両方とも製品袋2の袋厚さ方向への移動距離はほぼ同一であるから、グリッパー対4,4が並んだ面33に対する前記移動軌跡31の傾斜角度(面33−33からの離脱角度)は、移動軌跡32の傾斜角度(面33−33からの離脱角度)より大きく、その結果、グリッパー対4,4との干渉を回避しやすいという利点がある。
【0045】
(5)上記ダブル型製品袋取出装置は、ダブル型の間欠移送式袋詰め包装機に適用したが、ダブル型の間欠移送式真空包装機(特許文献2参照)に適用することもできる。
(6)上記ダブル型製品袋取出装置から放出した製品袋はベルトコンベア(搬出コンベア5)上に放出したが、例えば特許文献5に記載されたバケットコンベア上に放出するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 チャック
2 製品袋
3 チャック移動機構
4 グリッパー対
5 搬出コンベア
8 揺動アーム
9 揺動アームの駆動機構
11 チャック支持フレーム
12 チャック支持フレーム回動機構
13 チャック回動機構
14,16 回動軸
15 チャック開閉用エアシリンダ
22,23 第1,第2プーリ
24 タイミングベルト
25,26,27 第1,第2,第3ギア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ左右両側縁を別のグリッパー対で把持され袋口側を上にして同じ高さで吊り下げられ、互いに所定間隔を置き袋幅方向に沿って一列に配列した2個の充填及びシール済みの製品袋を前記グリッパー対から受け取り、搬出コンベア上に放出するダブル型製品袋取出装置において、それぞれ下向きに開閉し各グリッパー対に把持された製品袋の袋口近傍を上方側から挟持する2組のチャックと、前記2組のチャックを製品袋の受取位置と前記受取位置から離れた放出位置の間で往復移動させるチャック移動機構からなり、前記2組のチャックは受取位置から放出位置に移動する間に前記チャック移動機構により相対位置が変更され、受取位置では挟持する製品袋の袋幅方向に沿って一列に配列され、放出位置では挟持する製品袋の厚み方向に沿って一列に配列されることを特徴とするダブル型製品袋取出装置。
【請求項2】
前記チャックが挟持した製品袋の袋幅方向の向きが、前記チャックが受取位置と放出位置の間を往復移動する間、略一定に維持されることを特徴とする請求項1に記載されたダブル型製品袋取出装置。
【請求項3】
前記チャック移動機構は、駆動源に連結され水平面内で所定の角度範囲内で往復揺動する揺動アームと、前記揺動アームの自由端側に水平面内で往復回動自在に軸支されたチャック支持フレームを備え、前記チャック支持フレームの回動軸の両側に前記2組のチャックが水平面内で回動自在に支持され、前記揺動アームが往復揺動する間に、前記チャック支持フレームが前記揺動アームに対して所定の角度範囲内を往復回動し、かつ前記2組のチャックが前記チャック支持フレームに対して90度の範囲内を往復回動することを特徴とする請求項1に記載されたダブル型製品袋取出装置。
【請求項4】
前記チャックが挟持した製品袋の袋幅方向の向きが、前記チャックが受取位置と放出位置の間を往復移動する間、略一定に維持されることを特徴とする請求項3に記載されたダブル型製品袋取出装置。
【請求項5】
前記チャック支持フレームと2組のチャックの往復回動が、前記揺動アームの往復揺動に同期して行われることを特徴とする請求項3又は4に記載されたダブル型製品袋取出装置。
【請求項6】
前記チャック支持フレームの往復回動の回転方向が、前記揺動アームの往復揺動の回転方向とは逆方向になるように設定されていることを特徴とする請求項5に記載されたダブル型製品袋取出装置。
【請求項7】
前記チャック支持フレーム及び2組のチャックを往復回動させる駆動源が、前記揺動アームを往復揺動させる駆動源と共通であり、前記チャック移動機構は、前記駆動源の駆動力を前記チャック支持フレームに伝達するチャック支持フレーム回動機構と、前記チャック支持フレーム回動機構に伝達された駆動力をさらに前記2組のチャックに伝達するチャック回動機構を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載されたダブル型製品袋取出装置。
【請求項8】
前記チャック支持フレーム回動機構が、前記揺動アームの回動中心に固定された第1プーリーと、前記チャック支持フレームの回動軸に固定された第2プーリと、第1,第2プーリに掛け渡されたベルトからなり、前記チャック回動機構が、前記揺動アームの自由端側に固定され、前記チャック支持フレームの回動軸と同一の軸心を有する第1ギアと、前記2組のチャックの各回動軸に固定された一対の第2ギアと、前記チャック支持フレームに回動自在に設置され、それぞれ前記第1ギアと第2ギヤの間に介在して両ギアに噛み合う一対の第3ギアからなることを特徴とする請求項7に記載されたダブル型製品袋取出装置。
【請求項9】
前記チャック移動機構は、駆動源に連結され水平面内で所定の角度範囲内で往復揺動する揺動アームと、前記揺動アームの自由端側に取り付けられたチャック支持フレームを備え、前記チャック支持フレームに前記2組のチャックが水平面内で回動自在に支持され、前記揺動アームの往復揺動の間に前記2組のチャックが前記チャック支持フレームに対して90度の範囲内を往復回動することを特徴とする請求項1又は2に記載されたダブル型製品袋取出装置。
【請求項10】
前記グリッパー対はダブル型の間欠回転式袋詰め包装機に設置されたグリッパー対であり、前記ダブル型の間欠移送式袋詰め包装機において、袋の左右両側縁を把持し袋口を上にして吊り下げるグリッパー対が二対で1組とされ、複数組のグリッパー対が円形の移動経路に沿って一定のピッチで設置され、同じ組の二対のグリッパー対はそれぞれ袋を把持したときの把持面が略同一平面上に配置され、各組のグリッパー対が前記移動経路に沿って間欠的に移動する過程で、同じ組の二対のグリッパー対に各1個の袋が同時に供給され、続く各包装工程では同じ組の二対のグリッパー対に把持された各1個の袋に対し同時に袋口の開口、被包装物の充填、袋口のシール等の各包装工程が順次施されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載されたダブル型製品袋取出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−12041(P2012−12041A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−148099(P2010−148099)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000222727)東洋自動機株式会社 (91)
【Fターム(参考)】