説明

チオトロピウムとサルメテロールと担体としてラクトースを含む新規な粉末状薬剤

【課題】チオトロピウム塩とキシナホ酸サルメテロールを含む吸入用粉末形態の安定な製剤、その製造方法、及び呼吸器疾患の治療、特にCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や喘息の治療のための薬剤を製造するための使用を提供する。
【解決手段】賦形剤ラクトース、サルメテロール2の酸の付加塩及びチオトロピウム塩1を含有する吸入粉末のaW値が0.05〜0.5である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調剤としてのチオトロピウム塩1とサルメテロール塩2と、ラクトースとの組み合わせを含有する、吸入に用いられる安定な薬剤組成物に関する。更に、本発明は、その製造方法及び呼吸器疾患を治療する薬剤、特にCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や喘息を治療する薬剤を製造するための使用に関する。
【背景技術】
【0002】
チオトロピウム塩1とサルメテロール塩2は、いずれも従来技術から既知であり、共に呼吸器疾患の治療に用いられている。
臭化チオトロピウムは、欧州特許出願第418 716 A1号から既知であり、以下の化学構造を有する:
【0003】
【化1】

【0004】
また、チオトロピウム塩1とサルメテロール塩2の組み合わせも従来技術において既知である。これは、長時間作用性β模倣薬(beta mimetics)と長時間作用性抗コリン作用薬との他の薬剤組成物と一緒にWO 00/69468に開示されている。
キシナホ酸サルメテロールとチオトロピウム塩の組み合わせを含む吸入用薬剤の粉末製剤は、WO2004/058233に開示されている。そこに開示される製剤は、高度な均一性と一様性を特徴としている。
粉末吸入剤は、例えば、適切なカプセルにおける吸入粉末として装填され、粉末吸入器によって投与される。適用される粉末量が前投与(predosed)粉末システム(例えば、ブリスター)や多回投与粉末システムである、他のシステムも既知である。粉末吸入剤を、例えば、吸入用カプセル剤の形で、製造する従来の方法は、例えば、DE-A-179 22 07に記載されている。粉末吸入剤の重要な態様は、更に、活性成分の吸入投与においてある種の空気力学的なサイズの粒子だけが標的器官、即ち、肺に達することである。肺に到達できるこれらの粒子の粒径(吸入性画分)は、数μmの領域、典型的には1〜10μm、好ましくは1〜6μmである。このような粒子は、通常は、微粉末化(エアジェット粉砕)によって製造される。
吸入用医薬製剤の特定の性質の維持を確実にすることを意図する医薬品のための包装単位は、文献において一般論として記載されている。これに関連して、例えば、カプセル又は錠剤の形での医薬活性成分は、ブリスターパックにしばしば包装され、ブリスターパックのキャビティーが外部環境の影響に対して活性成分を保護する。内容物を湿気の影響から保護するために、このような包装単位は、更に乾燥剤を含有することができる。このような包装単位は、例えば、EP 0479282 A1においてブリスターパックを含有する折り畳み段ボール箱の形で開示されている。
【0005】
従来の乾燥剤、例えば、シリカゲル又はモレキュラーシーブ(ゼオライト)を用いる場合、制御できない残留湿気は、周囲環境に、例えば、アルミニウム複合膜の可撓性管状バッグに又はHDPEびんに存在し、これらは医薬品の包装単位の成分であり得るものである。この湿気は、乾燥剤の種類、乾燥剤にすでに存在している水分、乾燥剤の量及び存在する水供給源、例えば、包装物質、薬剤及び閉じ込められた空気の水分含量によるが、貯蔵の間に浸透する水にもよる。
いずれにせよ信頼できる乾燥効果を達成するために、一般に、著しく過剰量の乾燥剤が包装に添加される。周囲の湿気を完全に除去する乾燥剤を含有するこのような包装単位は、例えば、WO 2004/105727 A2に開示されている。調整されていない/未処理乾燥剤が用いられる場合には、2%未満の相対湿度の残留湿気(湿度)が達成され得る。
驚くべきことに、チオトロピウム塩とサルメテロールと別に、賦形剤ラクトースを含有し且つ充分な程度の安定性を特徴とする吸入粉末を調製するのに従来技術から既知の手順が適切でないことを見出した。
本発明の範囲内の安定な吸入粉末は、比較的長期間にわたってさえもその性質が変化しないままである吸入粉末であると理解される。粉末混合物における個々の成分の化学安定性だけでなく、物理的及び物理化学的安定性も確実にされる場合には、吸入粉末の性質は変化しない。このことはまた、粉末混合物の成分が多形性と形態学的性質に関しては変化しないままであることを前提とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、チオトロピウム塩1とサルメテロール塩2とは別に、賦形剤としてラクトースを含有し且つ高度な安定性を特徴とする吸入用粉末医薬製剤を提供することである。
本発明の目的は、更に、その使用が吸入性画分の多い活性成分の吸入を可能にする上述の種類の粉末薬剤組成物を提供することである。
吸入性画分は、Pharm. Eur. 2.9.18 (European Pharmacopoeia, 6th Edition 2008, Apparatus D - Andersen Cascade Impactor)及びUSP30-NF25 <601>に基づいて決定され得る、吸入性活性成分粒子(< 5μm)の量である。吸入性画分は、また、本発明の範囲内でFPD(微粒子用量)とも呼ばれる。
本発明の目的は、更に、高微粒子画分(FPF)を特徴とする上述の種類の粉末薬剤組成物を調製することである。この関連において、FPFは、一回の適用に対する名目投与量を意味する相対FPDである。従って、FPFは、上記手順に従ってFPDを決定することによって得ることができ、これは、名目投与量([%]で示す)を意味する。
本発明の具体的な目的は、FPFがかなり長期間、好ましくは18ヵ月(ICHガイドライン、25℃及び60%相対湿度に準じる貯蔵条件)にわたる貯蔵にさえ不変性が高いことを特徴とする上述の種類の粉末薬剤組成物を提供することである。
更に、本発明の目的は、吸入性画分が放出(FPDの定量に基づく放出、可変流量による: 20L/分、30L/分、40L/分、60L/分)の間の流量にはほとんど依存しない吸入粉末を提供することである。
本発明の目的は、また、本発明の医薬製剤を製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
驚くべきことに、導入において述べた目的が、チオトロピウム塩1とは別にサルメテロール塩2と賦形剤ラクトースを含有し且つ0.05〜0.5のaW値を特徴とする吸入用の本発明の粉末製剤(吸入用散剤)によって達成されることを見出した。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明のキシナホ酸サルメテロールに得られたX線粉末ダイアグラムを示す図である。
【図2】図2は、本発明の吸入粉末を用いるのに好ましい吸入器を示す図である。
【図3】図3は、チオトロピウムの四つのバッチのFPFの結果を示すグラフである。
【図4】図4は、実施例14に従って得られるようなバッチのサルメテロールとチオトロピウムのFPFの結果を示すグラフである。
【図5】図5は、実施例14に従って得られるようなバッチのサルメテロールの分解挙動の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
これに関連して、aW値(水分活性とも呼ばれる)は、材料中の自由に利用可能な水の基準であると理解される。これは、材料、この場合には医薬製剤の上の水蒸気圧(p)と、平衡状態にある規定温度、この場合25℃における、純水(p0)の上の水蒸気圧の商として定義される:
aW-値= p/p0
本発明の医薬製剤は、aW値が0.05〜0.5、好ましくは0.10〜0.45、特に好ましくは0.10〜0.40、特に好ましくは0.15〜0.40、特に最も好ましくは0.15〜0.35である事実を特徴とする。本発明によれば、このようにして医薬製剤が調整工程によって製品のすぐ上の優勢な相対湿度で平衡状態になることが可能であるので、0.05〜0.5、好ましくは0.10〜0.45、特に好ましくは0.10〜0.40、特に好ましくは0.15〜0.40、特に最も好ましくは0.15〜0.35のaW値が確立される。
これに関連して、本発明の医薬製剤に特徴的なaW値は、バルクウェアの製造後だけでなく包装後も、また、貯蔵寿命の間も薬剤を包装手段から取り出すまで(薬剤としての所定の使用との関連において)存在する医薬製剤を特徴付けている。
本発明との関連において、サルメテロール塩2は、酸付加塩の形で含有する。特に好ましい吸入粉末は、サルメテロール塩2としてキシナホ酸サルメテロール (即ち: (R,S)-4-ヒドロキシ-α1-[[[6-(4-フェニルブトキシ)ヘキシル]アミノ]メチル]-1,3-ベンゼンジメタノール1-ヒドロキシ-2-ナフタレンカルボキシレート) を含有する。サルメテロール2'は、サルメテロール遊離塩基を意味すると理解される。
【0010】
本発明との関連において、チオトロピウム塩1は、薬理的に活性なカチオンチオトロピウム1'から形成される塩を意味すると理解される。本特許出願との関連において、カチオンチオトロピウムについて明確に述べることは、呼称1'の使用によって示される。チオトロピウム1'は、遊離アンモニウムカチオンを意味すると理解される。本発明との関連において呼称1が用いられる場合には、対応する対イオンと組み合わせたチオトロピウムを意味すると理解される。適切な対イオン(アニオン)は、好ましくは塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、メタンスルホン酸イオン又はp-トルエンスルホン酸イオンである。これらのアニオンの中で臭素イオンが好ましい。本発明のチオトロピウム含有吸入粉末の調製に臭化チオトロピウム水和物が用いられることが好ましい。この場合、WO 02/30928から既知の結晶性臭化チオトロピウム一水和物が用いられることが特に好ましい。この結晶性臭化チオトロピウム一水和物は、加熱速度10K/分の230±5℃において、示差走査熱量測定法(DSC)によって熱分析のもとで生じる吸熱最大を特徴とする。この一水和物は、更に、IRスペクトルにおいて、特に、3570、3410、3105、1730、1260、1035および720cm-1の波長でバンドを示すという事実を特徴とする。最後に、この結晶性臭化チオトロピウム一水和物は、単結晶X線構造分析によって見られるように、以下の寸法を有する単純な単斜晶系格子を形成する: a = 18.0774オングストローム、b = 11.9711オングストローム、c = 9.9321オングストローム、β= 102.691°、V = 2096.96(オングストローム)3
【0011】
本発明によれば、上述の活性成分は微粉化物の形で用いられる。微粉末化プロセスを行うために慣用のミルを使うことができる。好ましくは、微粉末化は湿気を排除して、特に好ましくは適切な不活性ガス、例えば、窒素を用いて行われる。粉砕材料の粉砕が、粒子相互の衝突によって生じるだけでなく粉砕材料を含有する容器の壁に粒子が衝突することによって生じる、エアジェットミルの使用が特に有利であった。本発明によれば、粉砕ガスとして窒素が用いられることが好ましい。粉砕材料は、特定の圧力(粉砕圧)下に粉砕ガスによって搬送される。本発明との関連において、粉砕圧は、通常は約2〜約8バール、好ましくは約3〜約7バール、特に好ましくは約3.5〜約6.5バールの値に調整される。粉砕材料のエアジェットミルへの添加は、特定の圧力(供給圧)下に供給ガスによって行われる。本発明との関連において、約2〜約8バール、好ましくは約3〜約7バール、特に好ましくは約3.5〜約6バールの供給圧が適切であった。同様に、供給ガスとして不活性ガス、特に好ましくは窒素が用いられることが好ましい。これに関連して、粉砕材料は、約3-65g/分、好ましくは5-35g/分、特に好ましくは約10-30g/分の搬送速度で添加し得る。
本発明の医薬製剤は、更に、医薬的に適合する賦形剤としてラクトースを含有するという事実を特徴とする。本発明との関連において、賦形剤としてラクトース一水和物が用いられることが特に好ましい。
【0012】
平均粒径が15〜65μmの賦形剤を用いることが特に好ましく、特に好ましい吸入粉末においては、賦形剤は、20〜47μm、特に好ましくは27〜45μmの平均粒径を特徴とする。この場合、ここで用いられる意味の用語平均粒径は、乾燥分散法に従ってレーザ回折計により測定される、体積分布から50%値を意味すると理解される。特に好ましくは、更に、10%微細画分が1〜8μmの賦形剤が用いられる。これに関連して、ここで用いられる用語10%微粉画分は、レーザ回折計で測定される体積分布から10%値を意味すると理解される。言い換えれば、本発明との関連において、10%微細画分値は、粒子の量の10%があるよりも小さい粒径(体積分布)を示す。更にまた、特に、賦形剤の10%微細画分が約2〜7μm、好ましくは約3〜6μmである吸入粉末が特に好ましい。
本発明によれば、また、賦形剤の比表面積が0.2〜1.5m2/g、好ましくは0.3〜1.2m2/g、特に好ましくは0.4〜1.0m2/gである吸入粉末が好ましい。
本発明の粉末製剤に高結晶化度のラクトースが用いられることが好ましい。この結晶化度は、賦形剤の溶解の間に放出されるエンタルピー(溶解エンタルピー)に基づいて評価され得る。本発明に従って使われる特に好ましい賦形剤ラクトース一水和物の場合、溶解エンタルピー> 45J/g、好ましくは> 50J/g、特に好ましくは> 52J/gを特徴とするラクトースが用いられることが好ましい。
本発明の吸入粉末は、本発明の基礎をなす目的に対応して、個々の用量の正確さの意味において高度な均一性を特徴とする。これは、< 8%、好ましくは< 6%、特に好ましくは< 4%の範囲にある(相対標準偏差は個々の投与含量測定を参照した)。
【0013】
必要な場合には、上に述べた賦形剤の代わりとして、平均粒径が17〜50μm、好ましくは20〜40μm、特に好ましくは25〜35μmのより粗い賦形剤と、平均粒径が1〜8μm、好ましくは2〜7μm、特に好ましくは3〜6μmのより微細な賦形剤の混合物をからなる賦形剤混合物を用いることが有効であり得る。ここでも平均粒径は、乾燥分散法に従ってレーザ回折によって測定される体積分布から50%値を示すと理解される。上に述べた賦形剤混合物が用いられる場合には、より粗い賦形剤成分の10%微細画分は、約2〜5μm、好ましくは約3〜4μmであり、より微細な賦形剤成分の10%微細画分は、約0.5〜1.5μmである。製剤全体におけるより微細な賦形剤の割合が、2〜10%、好ましくは3〜7%、特に好ましくは4〜6%である吸入粉末が好ましい。本発明との関連において用語賦形剤混合物について述べる場合には、常に、前に明らかに定義された成分を混合することによって得られた混合物を意味すると理解される。同様に、より粗い賦形剤成分とより微細な賦形剤成分とを混合することによって得られるこれらの混合物のみが、例えば、より粗い賦形剤画分とより微細な賦形剤画分の賦形剤混合物を示すと理解される。
従って、本発明の医薬製剤は、個々の送達につき3μg〜1000μg、好ましくは5μg〜500μg、特に好ましくは10μg〜250μg、更に好ましくは15μg〜150μg、本発明によれば好ましくは20μg〜100μg、特に好ましくは25μg〜50μgの2を含有するような方法で構成され、ここで、この活性成分は、5mg〜50mg、例えば、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mg、20mg、21mg、22mg、23mg、24mg、25mg又は5mg〜50mgの任意の他の値の所定量のラクトース、好ましくはラクトース一水和物に均一に分配されて存在している。更に、本発明の医薬製剤は、個々の用量につき1μg〜5000μgの1、好ましくは2μg〜2000μgの1、特に好ましくは3μg〜1000μgの1、更に好ましくは4μg〜500μgの1、本発明よれば好ましくは5μg〜250μgの1、更に好ましくは6μg〜100μgの1、特に好ましくは7μg〜25μgの1を含有する。
【0014】
個々の送達につき以下の量の2'と1'を含有する本発明の医薬製剤が好ましい: 5mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 15μg、5mgのラクトース中2' 25μgと1' 15μg、5mgのラクトース中2' 50μgと1' 15μg、5mgのラクトース中2' 100μgと1' 15μg、5mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 10μg、5mgのラクトース中2' 25μgと1' 10μg、5mgのラクトース中2' 50μgと1' 10μg、5mgのラクトース中2' 100μgと1' 10μg、5mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 7.5μg、5mgのラクトース中2' 25μgと1' 7.5μg、5mgのラクトース中2' 50μgと1' 7.5μg、5mgのラクトース中2' 100μgと1' 7.5μg、5mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 5μg、5mgのラクトース中2' 25μgと1' 5μg、5mgのラクトース中2' 50μgと1' 5μg、5mgのラクトース中2' 100μgと1' 5μg、5mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 3.8μg、5mgのラクトース中2' 25μgと1' 3.8μg、5mgのラクトース中2' 50μgと1' 3.8μg、5mgのラクトース中2' 100μgと1' 3.8μg、10mgのラクトース中2' 12.5μgと1つの15μg、10mgのラクトース中2' 25μgと1' 15μg、10mgのラクトース中2' 50μgと1' 15μg、10mgのラクトース中2' 100μgと1' 15μg、10mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 10μg、10mgのラクトース中2' 25μgと1' 10μg、10mgのラクトース中2' 50μgと1' 10μg、10mgのラクトース中2' 100μgと1' 10μg、10mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 7.5μg、10mgのラクトース中2' 25μgと1' 7.5μg、10mgのラクトース中2' 50μgと1' 7.5μg、10mgのラクトース中2' 100μgと1' 7.5μg、10mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 5μg、10mgのラクトース中2' 25μgと1' 5μg、10mgのラクトース中2' 50μgと1' 5μg、10mgのラクトース中2' 100μgと1' 5μg、10mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 3.8μg、10mgのラクトース中2' 25μgと1' 3.8μg、10mgのラクトース中2' 50μgと1フィート3.8μg、10mgのラクトース中2' 100μgと1' 3.8μg、15mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 15μg、15mgのラクトース中2' 25μgと1' 15μg、15mgのラクトース中2' 50μgと1' 15μg、15mgのラクトース中2' 100μgと1' 15μg、15mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 10μg、15mgのラクトース中2' 25μgと1' 10μg、15mgのラクトース中2' 50μgと1' 10μg、15mgのラクトース中2' 100μgと1' 10μg、15mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 7.5μg、
【0015】
15mgのラクトース中2' 25μgと1' 7.5μg、15mgのラクトース中2' 50μgと1' 7.5μg、15mgのラクトース中2' 100μgと1' 7.5μg、15mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 5μg、15mgのラクトース中2' 25μgと1' 5μg、15mgのラクトース中2' 50μgと1' 5μg、15mgのラクトース中2' 100μgと1' 5μg、15mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 3.8μg、15mgのラクトース中2' 25μgと1' 3.8μg、15mgのラクトース中2' 50μgと1' 3.8μg、15mgのラクトース中2' 100μgと1' 3.8μg、20mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 15μg、20mgのラクトース中2' 25μgと1' 15μg、20mgのラクトース中2' 50μgと1' 15μg、20mgのラクトース中2' 100μgと1' 15μg、20mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 10μg、20mgのラクトース中2' 25μgと1' 10μg、20mgのラクトース中2' 50μgと1' 10μg、20mgのラクトース中2' 100μgと1' 10μg、20mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 7.5μg、20mgのラクトース中2' 25μgと1' 7.5μg、20mgのラクトース中2' 50μgと1' 7.5μg、20mgのラクトース中2' 100μgと1' 7.5μg、20mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 5μg、20mgのラクトース中2' 25μgと1' 5μg、20mgのラクトース中2' 50μgと1' 5μg、20mgのラクトース中2' 100μgと1' 5μg、20mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 3.8μg、20mgのラクトース中2' 25μgと1' 3.8μg、20mgのラクトース中2' 50μgと1' 3.8μg、20mgのラクトース中2' 100μgと1' 3.8μg、25mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 15μg、25mgのラクトース中2' 25μgと1' 15μg、25mgのラクトース中2' 50μgと1' 15μg、25mgのラクトース中2' 100μgと1' 15μg、25mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 10μg、25mgのラクトース中2' 25μgと1' 10μg、25mgのラクトース中2' 50μgと1' 10μg、25mgのラクトース中2' 100μgと1' 10μg、25mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 7.5μg、25mgのラクトース中2' 25μgと1' 7.5μg、25mgのラクトース中2' 50μgと1' 7.5μg、25mgのラクトース中2' 100μgと1' 7.5μg、25mgのラクトース中2' 12.5μg及び1' 5μg、25mgのラクトース中2' 25μgと1' 5μg、25mgのラクトース中2' 50μgと1' 5μg、25mgのラクトース中2' 100μgと1' 5μg、25mgのラクトース中2' 12.5μgと1' 3.8μg、25mgのラクトース中2' 25μgと1' 3.8μg、25mgのラクトース中2' 50μgと1' 3.8μg、25mgのラクトース中2' 100μgと1' 3.8μg。
【0016】
特定のaW値を調整する本発明の調整工程には、医薬製剤の絶対水分含量に依っては医薬製剤の更に加湿又は乾燥が必要であり、本発明との関連において、装填された医薬製剤は、例えば、吸入カプセルに又はブリスターキャビティーに装填される医薬製剤を意味すると理解される。
本発明によれば、本発明の医薬製剤を調製する方法に関係する目的は、本発明の具体的な実施態様として、包装単位における水分含量が意図的に調整される場合には達成され、ここで、包装単位に例えば乾燥剤を添加する前の乾燥剤は、特定の残留湿度を有する所定の湿度雰囲気にさらされる追加の調整工程の範囲内である。
これらの基準によって包装単位の中の湿度は、薬剤について貯蔵寿命にわたって所定の帯域幅の範囲内で制御することができる。即ち、湿度が上限値を超えるだけでなく下限値より低下することを確実に防止することができる。このようにして、高すぎる又は低くすぎる湿度の負の作用から薬剤を保護することができる。従って、安定性の要求は、特に複雑な活性成分の組み合わせの場合に、より良好に満足させることができる。変化するので望ましくない医薬作用につながり得る、一部の活性成分における可能な構造変化が避けられる。
本発明の薬剤を調製するために、まず第一に、均一な粉末混合物として本発明の医薬製剤の出発材料を準備することが必要である。出発材料を計量した後、賦形剤と一つ又は複数の活性成分からの粉末混合物の調製が従来技術において既知の方法を用いて行われる。これに関連して、例えば、WO 02/30390やWO2004/058233の開示を参照してもよい。従って、本発明の吸入粉末は、例えば、以下記載される手順に従って得ることができる。以下に記載される製造工程において、吸入粉末の前に記載された組成物に指定される質量割合で前述の成分が用いられる。或はまた、高剪断ミキサー(インテンシブミキサ、Diosnaミキサー)だけでなく低剪断ミキサー(スクリュー式ミキサー、Ruberミキサー)によって均一な粉末混合物を製造することができる。これに関連して、賦形剤(担体物質)ラクトースの全量の約1/3を予め混合容器に添加することができる。添加は、メッシュ幅が好ましくは0.1〜2mm、特に好ましくは0.3〜1mm、特に最も好ましくは0.3〜0.6mmの篩又は篩造粒機を通して行われる。変形例として、一つ又は複数の活性成分が分けて添加されるならば、中間に篩/スクリーンを賦形剤でフラッシュすることができる。活性成分の添加後、篩は賦形剤でポストフラッシュされる。各成分の交互の層状スクリーニングが好ましい。
【0017】
上記方法に用いられる活性成分が上述の粒径を有する結晶形で化学調製した後にほとんど得られなかった場合には、上に述べたパラメーターを満たす粒径に粉砕することによって変換することができる(いわゆる微粉末化)。適切な微粉末化法は、従来技術から既知である(例えば、WO2004/058233)。サルメテロール塩2を粉砕するのに特に適切であり、本発明の内容を限定しないエアジェットミルの可能な一実施態様は、例えば、以下の装置である: Chrispro Jet-Mill MC200、2.25mmの粉砕ダイを有する粉砕チャンバサイズ= 200mm、Firma Micro Macinazione SA, Via Cantonale, 6995 Molinazzo di Monteggio(CH)。これに関連して、粉砕圧が約2〜約9バール、好ましくは約3〜約6バール、特に好ましくは約3.5〜約4.5バールの値に調整される場合には、サルメテロール塩2を微粉末化するのに特に適切であった。粉砕材料のエアジェットミルへの添加は、特定の圧力(供給圧)下で供給ガスによって行われる。本発明との関連において、約2.5〜約9.5バール、好ましくは約3.5〜約6.5バール、特に好ましくは約4〜約5バールの供給圧が適切であった。同様に、不活性ガス、特に好ましくは窒素が供給ガスとして用いられることが好ましい。これに関連して、粉砕材料(好ましくは結晶性キシナホ酸サルメテロール)の添加は、約100-300g/分、好ましくは約150-250g/分の搬送速度で行うことができる。
或いはまた、プロセスを行うために、従来のエアジェットミルだけでなくカウンタージェットミルが使用し得る。好ましくは、微粉末化は湿気を排除して、特に好ましくは適切な不活性ガス、例えば、窒素を用いて行われる。粉砕材料の粉砕が粒子の相互の衝突だけでなく粒子の粉砕容器の壁に対する衝突によって行われるエアジェットミルを用いることが特に好ましかった。本発明によれば、粉砕ガスとして窒素を用いることが好ましい。粉砕材料は、特定の圧力(粉砕圧)下に粉砕ガスによって粉砕される。
【0018】
必要により、それによって得られた粉砕材料は、次に、以下に述べられる特定の条件下に更に処理されてもよい。このために微粉化物が15〜40℃、好ましくは20〜35℃、特に好ましくは25〜30℃の温度で相対湿度(RH)が少なくとも40%の水蒸気にさらされる。好ましくは、湿度は、50-95 RH、好ましくは60-90% RH、特に好ましくは70-80% RHの値に調整される。用語相対湿度(RH)は、ここでは適切な温度における水の分圧水蒸気の分圧との商を意味すると理解される。好ましくは、上に記載される粉砕プロセスから得られる微粉化物は、上で述べた空間条件に6時間さらされる。しかしながら、微粉化物は、好ましくは、上述の空間条件に約12〜約48時間、好ましくは約18〜約36時間、特に好ましくは約20〜約28時間さらされる。
上述した手順と同様にして得られる - ここでは、WO2004/058233を参照することができる - チオトロピウム塩1、好ましくは臭化チオトロピウムの微粉化物の平均粒径は、0.5μm〜10μm、好ましくは1μm〜6μm、特に好ましくは2μm〜5μm、Q(5.8)は60%を超え、好ましくは70%を超え、特に好ましくは80%を超える。ここで、特性値Q(5.8)は、粒子の体積分布により、5.8μmより下にある粒子の数を示す。本発明との関連において粒径をレーザ回折(フラウンホーファー回折)によって求めた。適切な詳細は、本発明の実験の説明において見ることができる。
本発明に従って用いられることが好ましく、また、上記方法に従って調製されたチオトロピウム微粉化物の特徴的性質は、比表面積値が2m2/g〜5m2/g、特に2.5m2/g〜4.5m2/gの値、特に3.0m2/g〜4.0m2/gの値の範囲にある。
サルメテロール塩微粉化物2の平均粒径は、0.5μm〜10μm、好ましくは1μm〜6μm、特に好ましくは1.5μm〜4.0μm、Q(3,0)値は、50%〜90%、好ましくは60%〜80%、特に好ましくは65%〜75%である。これに関連して、特性値Q(3,0)は、粒子の体積分布により、3.0μmより下にある粒子の数を示す。本発明との関連において、レーザ回折(フラウンホーファー回折)によって粒径を求めた。適切な詳細は、本発明の実験の説明において見ることができる。
【0019】
本発明に従って用いられることが好ましく、また、上記方法に従って調製されたサルメテロール塩微粉化物の特徴も、比表面積値が5m2/g〜10m2/g、特に5.5m2/g〜9m2/gの値、特に6.0m2/g〜8m2/gの値の範囲にある。
好ましい変形例として、微粉化物を調製するための製造方法は、微粉化物が更に処理される前に、即ち、粉末混合物の調製前に、更に製造工程を含むことができる。この場合、構造1及び/又は2を有する用いられるべき微粉末化活性成分を、メッシュ幅が80μm又は63μm又は40μm又は25μmの超音波篩、又はメッシュ幅が25μm〜80μmの篩を通過させる。
本発明の粉末製剤は、好ましくは、前投与医薬製剤として用いられる。このために本発明の粉末混合物は、従来技術において既知の方法に従って前投与され得る。これに関連して充填のために所定の量を用いることが好ましく、5mg〜50mg、例えば、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mg、20mg、21mg、22mg、23mg、24mg、25mg又は5mg〜50mgの他の任意の値であり得る。本発明によれば、単回投与として投与される粉末量を収容するためのキャビティーの形の投与容器が好ましい。
驚くべきことに、充填工程後、平衡化工程/調製工程が有利であることが見られることがわかった。本発明によれば、このことは、このプロセス工程の結果としてaW値が0.05〜0.5、好ましくは0.10〜0.45、特に好ましくは0.10〜0.40、特に好ましくは0.15〜0.40、特に最も好ましくは0.15〜0.35であるように生成物の水含有量が変化するプロセス工程を示すと理解される。
技術的にこのことは、生成物の絶対水含有量によって、水が更に調整工程によって生成物に添加されるか又は生成物から除去されることを意味する。これに関連して、生成物が時間tにわたって温度Tで特定の相対湿度RHにさらされる場合には、容器を吸入粉末で充填した後に一段プロセスによって本発明の標的湿気が生成物の実際の状態から独立して達成され得ることがわかった。適切なプロセスパラメーターは、プロセスがRH = 15-35%、T = 15-30℃及びt > 4時間 で、好ましくはRH = 18-27%、T = 16〜28℃及びt > 4時間で、特に好ましくはRH = 19〜26%、T = 17〜27℃及びt > 4時間で、特に最も好ましくはRH = 20〜25%、T = 19〜23℃及びt > 4時間で行われる場合であり、例えば、カプセルに装填された、本発明の医薬製剤は、密閉した容器内でこれらのプロセス条件にさらされる。これに関連して本発明によれば、プロセスパラメーターRHとTが維持され、プロセスの実施態様の間、指定された範囲内で監視されることが確実にされなければならない。相対湿度(RH)は、ここでは適切な温度における水蒸気のガス分圧と水の蒸気圧の商を示すと理解される。これに関連して、上記図に従って可能なプロセスパラメーターRHとTを同時に維持しつつプロセス時間tをt > 8時間、t > 12時間、t > 24時間及びt > 48時間に延長することが、プロセスの実施態様に好ましいことが見られる。
【0020】
しかしながら上記プロセス工程の実施態様のための網羅的なリストとみなされるべきでない可能な方法が、容器内の本発明の装填された医薬製剤が間接接触、即ち、生成物に触れずに、気相を介して生じる湿気のあらかじめ調整された乾燥剤への交換にさらされるようにして設計され得る。この場合、無制限のガス交換が医薬製剤とあらかじめ調整された乾燥剤との間に生じる。準備工程において、市販の気象室(例えば、ワイス気象室、Weiss Klimatechnik GmbH、35447 Reiskirchen-Lindenstruth、ドイツ)によって乾燥剤は、上記プロセスパラメータRH、T及びtの値に従って平衡状態にしなければならない。このために市販の乾燥剤、例えば、シリカゲル、モレキュラーシーブ(ゼオライト)、ベントナイトを用いることができ、シリカゲルが好ましい。或いはまた、RH、T及びtの上記プロセスパラメータに対応するガス流を容器内に包装された本発明の医薬製剤に通過させることが可能である。更にまた、RH、T及びtの上記プロセスパラメーターを維持しつつ充分に制御可能な気象室において上記プロセスパラメータに従った気象条件に、生成物が直接、例えば、トレーに広げて、さらされる別の方法が可能である。
本発明によれば、少なくとも吸入粉末間の接触面上に、合成プラスチックの群から選ばれる材料を含む材料からできた投与容器に医薬製剤を前投与することを行うことが好ましい。また、本発明によれば、吸湿性でないという事実を特徴とすることができる材料より選ばれる投与容器が好ましい。このことは、周囲雰囲気から湿気を吸収し結合する(一般に大気中の湿度から水蒸気の形で)とともに必要とされる場合には非常に急速に湿気を放出することができる能力を意味すると理解される。本発明において、75%の相対湿度と比較した5%の相対湿度の平衡周囲湿度に関し、25℃の温度で0.5%未満(w/w)、好ましくは0.2%未満(w/w)、最も好ましくは0.1%未満(w/w)の水を吸収し、且つ放出することができる材料は、吸湿性がないものとみなされる。適切な測定方法は、当業者に既知であり、可能な測定システムの典型例は、Porotec GmbH (D-65719 Hofheim、ドイツ)製のDVSシステムである。本発明によれば、電気伝導性シグマが10-5Scm-1未満、好ましくは10-10Scm-1未満であることを特徴とする材料でできた投与容器も好ましい。
【0021】
好ましい前投与医薬製剤として、本発明の吸入粉末を含有する充填カプセルが述べられなければならない。空のカプセルに従来技術に既知の方法によって本発明の吸入粉末を充填する。このために、材料が、合成プラスチックの群より選ばれ、特に好ましくは、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン及びポリエチレンテレフタレートからなる群より選ばれるカプセルを用いることが特に好ましい。合成プラスチック材料として、ポリエチレン、ポリカーボネート又はポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。本発明の特に好ましいカプセル材料としてポリエチレンが用いられる場合には、好ましくは、密度が900〜1000kg/m3、好ましくは940〜980kg/m3、特に好ましくは約960〜970kg/m3(高密度ポリエチレン)であるポリエチレンが用いられる。本発明によれば、本発明の医薬製剤を生成物接触方法で充填される粉末リザーバーは、カプセルに等しいものである。このことは、本発明の粉末リザーバーは、少なくとも医薬製剤と接触する材料が合成プラスチックを含む群の材料から選ばれるようにして構成されることを意味すると理解される。本発明との関連において合成プラスチックは、従来技術に既知の製造方法によって汎用的方法で処理され得る。本発明との関連において、プラスチックの注入成形処理が好ましい。離型剤の使用を避ける射出成形技術が特に好ましい。この製造方法は、充分に定義され、特に良好な再現性を特徴とする。
本発明の態様は、更に、上に述べた本発明の吸入粉末を含有する上に述べたカプセルに関する。これらのカプセルは、約1〜20mg、好ましくは約3〜15mg、特に好ましくは約4〜12mgの吸入粉末を含有し得る。本発明の好ましい製剤は、4〜6mgの吸入粉末を含有する。本発明よれば、本発明の製剤を8〜12mg、特に好ましくは9〜11mgの量で含有する吸入カプセルも等しく重要である。
【0022】
本発明の前投与薬剤は、生成物が本発明のaW値に対応することを確実にするために制御されたプロセスパラメーターRH及びT下で包装されなければならず、ここで、本発明によれば、このことは一次包装手段の包装として理解される。例えば、この場合、ブリスターパックの形での包装が使用し得る。ここで、ブリスターは、一次包装手段として役立つものである。適切なプロセスパラメーターは、プロセスがRH = 15〜35%、T = 15〜30℃、好ましくはRH = 18〜27%、T = 16〜28℃、特に好ましくはRH = 19〜26%、T = 17〜27℃、特に最も好ましくはRH = 20〜25%、T = 19〜23℃で行われる場合である。これに関連して、ブリスターの製造用のシートがシートの最後の製造段階から始まるだけでなく、貯蔵、輸送、可能な中間貯蔵から、本発明の薬剤のブリスター包装の範囲内での使用までの間、制御された気象条件にさらされると有利であった。好ましい気象条件は、この場合、5℃〜45℃の範囲の温度と10% RH〜60% RHの相対湿度、特に好ましくは5℃〜40℃と10% RH〜50% RH、また、特に好ましくは5℃〜40℃と15% RH〜40% RH、特により好ましくは10℃〜30℃と15% RH〜40% RH、特に更により好ましくは10℃〜30℃と20% RH〜30% RH、特に最も好ましくは15℃〜30℃と20% RH〜30% RHである。
本発明の医薬製剤を含有する本発明との関連において吸入カプセルを包装するための使用し得るブリスター包装として構成される包装単位は、一般に、カバーフィルムとベースフィルムからなり、複数のキャビティーが前記ベース膜に形成されている。カバーフィルムとベースフィルムは、異なる又は同一の材料の一つ以上の層から構成され得る。カバーフィルムは、例えば、結合、溶着又は封着によって、ベース膜に密封して合わせられる。カバーフィルム及び/又は担体フィルムは、一般に、金属ホイル及び/又はプラスチックフィルム及び/又はペーパーフィルムとして形成される。これらの材料は、いくつかの層で存在し得る。典型的な金属ホイルとしては、例えば、アルミニウムホイル及びアルミニウムと、例えば、プラスチック材料から製造されるアルミニウム複合ホイルが挙げられる。プラスチックフィルムの材料として、ポリ塩化ビニル(PVC)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCFE)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエステル(UP)、ポリアクリレート、ポリアミド(PA)又は他のプラスチックが使用し得る。これに関連して、プラスチックPE及びPP、特に好ましくはPPを用いることが好ましい。しばしば、ブリスターは、医薬品又は活性成分を収容するためのベースフィルムを封着するアルミニウムカバーホイルからなる。この熱成形ベースフィルムは、同様に、医薬品を受容するキャビティーへ水の浸透を防止するためにアルミニウムホイルを含むことができる。拡散バリヤを更に形成するとともにブリスターの機械的安定性を高めるために、必要により少なくともベースフィルムのアルミニウムホイルが更にプラスチック及び/又はペーパーフィルムで片面又は両面に被覆されてもよい。
【0023】
特に、以下の層順序を有するブリスター包装が本発明との関連において用いられる。カバーフィルム(ホイル)は、アルミニウムでできており、厚さが10〜80マイクロメートル、好ましくは20〜50マイクロメートル、特に30〜40マイクロメートルである。カバーフィルムは、ヒートシールラッカーによってキャビティーを含有するベースフィルムに密封して接合される。ベースフィルムは、生成物と接触する側に、厚さが10〜200マイクロメートル、好ましくは15〜50マイクロメートル、特に20〜40マイクロメートルのPVC、PP、PE層等からなる。このフィルムは、厚さが、好ましくは30〜60マイクロメートル、有利には35〜50マイクロメートルであるアルミニウムホイルに接合される。厚さが10〜40マイクロメートル、好ましくは15〜30マイクロメートルのポリアミドフィルムがアルミニウムホイルに隣接する。別のベースフィルムにおいて、生成物に向いている側のPVCフィルム等はポリプロピレンフィルムによって置き換えられる。好ましいブリスター包装において、カバーフィルムは、38μm厚アルミニウムホイルとヒートシールラッカーからなる。ベースフィルムは、医薬品に向いている側に、30μm厚PVCフィルム、PVCフィルムに隣接して45μm厚アルミニウムホイル、また、外側に20μm厚ポリアミドフィルムから製造される。
本発明の医薬製剤が、例えば、ブリスターパックに包装されいるものが、更に、長期貯蔵のために追加のパウチによって保護されると有利である。この追加の保護によるその結果として、パウチは、二次包装手段に相当する。
これに関連して、パウチは、例えば、表面フィルムと下になっているフィルムが、例えば、結合、溶着又は封着によって相互に密封して接合されるようにして管状バッグ或いは四つの縁が付いたシールバッグとして構成され得る。フィルムは、一般に、金属フィルム又は金属-プラスチック複合フィルム又は金属-プラスチック-ペーパー複合フィルムとして形成される。これらの材料は、いくつかの層に存在し得る。典型的な金属フィルム(ホイル)としては、例えば、アルミニウムホイル及びアルミニウムと、例えば、プラスチック材料からできたアルミニウム複合ホイルが挙げられる。プラスチックフィルムの材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCFE)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエステル(UP)、ポリアクリレート、ポリアミド(PA)又は他のプラスチックが使用し得る。本発明によれば、水の浸透速度が5g/m2d未満、好ましくは2g/m2d未満、特に好ましくは1g/m2d未満、特に最も好ましくは0.1g/m2d未満、特に最も好ましくは0.05g/m2d未満であるフィルムも好ましい。これに関連して、用語浸透速度は、38℃と90%大気相対湿度におけるDIN 53122に準じるフィルムによる水蒸気透過性の基準であると理解される。
【0024】
これに関連して、一つ又は一つを超えるブリスターカードに加えて小さな予め湿気を含む乾燥剤パケットを前記パウチに入れるようにしてパウチが構成されると好ましい。このような予め湿気を含む乾燥剤パケットは、追加の調整工程によって得ることができる。
この追加の調整工程に必要とされる時間は、予め湿気を含む乾燥剤パケットを得るために、乾燥剤と周囲雰囲気との間に湿度平衡状態を達成することに左右される。これに関連して、雰囲気の残留湿気は、活性成分の医薬製剤を包装した後に包装単位において望ましい最小限の残留湿気に対応して調整される。このようにして、活性成分又は活性成分製剤の最適貯蔵条件に対応した標的方法で乾燥剤をあらかじめ調整することができ、対応するaW値を維持することができる。
乾燥剤パケットにあらかじめ湿気を含ませるための調整工程の変更において、更に、追加の調整工程の間に湿度雰囲気の均一な分配を乾燥剤の上に確立させる。このようにして、乾燥剤すべてが同じ残留水分含量を有すること、また、包装後にあらかじめ調整された望ましい湿気範囲については代償/平衡化プロセスの結果として変化が生じないことが確実になる。
このことは、例えば、ゆるい顆粒の形の乾燥剤或いは呼吸活性バッグに装填された乾燥剤が、湿気雰囲気中に循環される追加の調整工程の間にあり、これが、例えば、ドラム或いは撹拌されたデバイスにおいて行われ得る場合には、可能な最短のプロセス時間と均質化に関して効果的且つ効率的に達成され得る。
上に記載されるプロセスによってあらかじめ調整された乾燥剤を更に含有する活性成分の医薬製剤を収容するための包装単位は、湿気レベルについては特に感受性がある薬剤を安全に保存する可能性を与える。
これに関連して、あらかじめ湿気を含む乾燥剤パケットは、例えば、水負荷を有するシリカゲル、モレキュラーシーブ(ゼオライト)又はベントナイトの包装量を示すと理解され得る。本発明の乾燥剤パケットを密閉容器(例えば、パウチ)に入れる場合には、この水負荷は、25℃におけるこの密閉容器の相対湿度の値が10%〜40%であることを意味する。上述した乾燥剤パケットが、本発明の包装医薬製剤の補助成分としての使用前に、例えば、15〜30℃と15〜35%相対湿度で、好ましくは20〜28℃と15〜30%相対湿度で、特に好ましくは23〜27℃と20〜30%相対湿度での気象室においてあらかじめ調整される場合には、このことが達成され得る。用いられる気象室の流れ状態(換気回数)、また、用いられる乾燥剤の物質特定収着速度論によっては、上述した乾燥剤の水負荷の平衡状態が、通常は、8時間後、好ましくは16時間後、特に好ましくは24時間後に達成される。
【0025】
同様に、本発明の医薬製剤は、バルクウェア(例えば、充填された吸入カプセル)を調整するための上記プロセス工程に従って、予め湿気を含んだ乾燥剤カートリッジ(本発明のパウチ包装に入れることができる乾燥剤パケットの調製のためのプロセスパラメーターに従って予め湿気を含ませるためのプロセスパラメーター)を含有するHD-PEびんに包装され保護されるように包装され得る。従って、本発明の医薬製剤の性質がこのような包装構成で確定されることも確実にされ得る。
代わりに、更に、適切なaW値(包装された医薬製剤のすぐ上で測定した)を確実にし、これに関連して、例えば、調整された空気でパウチをガス処理することにより、長期貯蔵性が確実にされるように、あらかじめ調整されブリスターに包装された本発明の医薬製剤をパウチに包装することも可能である。このようなパウチをガス処理するために、本発明によれば、例えば、25℃に対し、水負荷が10%〜35%の相対湿度、好ましくは、25℃に対し、水負荷が0%〜30%の相対湿度、特に好ましくは、25℃に対し、水負荷が10%〜25%の相対湿度、特に最も好ましくは、25℃に対し、水負荷が15%〜25%の相対湿度である、調整された空気が有利であることがわかる。これに関連して、従来技術からモリエ線図による変換計算によって得られるようなパウチのガス処理のために調整された空気における技術的に絶対的な水負荷も、同様に本発明に従って使用し得る。
包装手段から薬剤を取り出すまでと取り出すことを含む薬剤の有効な寿命の間、好ましくは少なくとも18ヵ月の貯蔵期間、本発明の医薬製剤のaW値が0.05〜0.5、好ましくは0.10〜0.45、特に好ましくは0.15〜0.40、特に最も好ましくは0.15〜0.35であることを確実にする包装構成も、同様に特に含まれる。従って、本発明の医薬製剤は、ICHガイドラインQ1A(R2)、2003年2月の25℃/18ヵ月の安定性の要求を満たしている。
本発明は、更に、図2による吸入器とともに、本発明の吸入粉末の内容を特徴とする上述したカプセルの一つ以上からなる吸入キットに関する。
本発明は、更に、呼吸器疾患の治療用、特にCOPD及び/又は喘息の治療用の薬剤を製造するための上に述べた且つ本発明の吸入粉末の内容を特徴とするカプセルの使用に関する。
本発明は、更に、図2に示される吸入器を用いることを特徴とする、呼吸器疾患の治療用、特にCOPD及び/又は喘息の治療用の薬剤を製造するための本発明の吸入粉末の使用に関する。
【0026】
出発材料
I) 賦形剤:
Ia. :
以下の実施例1〜5において、賦形剤としてラクトース一水和物を用いる。これは、例えば、Borculo Domo Ingredients社, Borculo/NLから製品名Lactochem Extra Fine Powderとして入手することができる。粒径及び比表面積の本発明による規格は、このラクトース品質によって満たされる。更に、このラクトースは、本発明による且つ上に述べた好ましい溶液エンタルピー値を有する。例えば、以下の規格を有するラクトースバッチを以下の実施例に用いた:
a) 平均粒径: 17.9μm; 10%微細画分: 2.3μm; 比表面積: 0.61m2/g; 又は
b) 平均粒径: 18.5μm; 10%微細画分: 2.2μm; 比表面積: 0.83m2/g;
c) 平均粒径: 21.6μm; 10%微細画分: 2.5μm; 比表面積: 0.59m2/g;
d) 平均粒径: 16.0μm; 10%微細画分: 2.0μm; 比表面積: 0.79m2/g
Ib. :
以下の実施例6〜9において、ラクトース一水和物(200M)をより粗い賦形剤として用いる。これは、例えば、DMV International社, 5460 Veghel/NLから製品名Pharmatose 200Mとして入手することができる。このラクトースは、約30〜35μmの平均粒径を特徴とする。使われたラクトース200Mバッチは、例えば、3.2μmの10%微粉画分をもった31μmの平均粒径又は3.5μmの10%微細画分をもった34μmの平均粒径を有する。
以下の実施例6〜9において、平均粒径が3〜4μmのラクトース一水和物をより微細な賦形剤として用いる。これは、市販のラクトース一水和物、例えば、上述のラクトース200Mから従来の方法(微粉末化)によって得ることができる。使われた微粉末化ラクトースバッチは、例えば、1.1μmの10%微細画分をもった3.7μmの平均粒径又は1.0μmの10%微細画分をもった3.2μmの平均粒径を有する。
Ic. :
以下の実施例10〜12において、ラクトース一水和物(200M)を賦形剤として用いる。これは、例えば、DMV International社、5460 Veghel/NLから製品名Pharmatose 200Mとして入手することができる。このラクトースは、約30〜35μmの平均粒径を特徴とする。
Id. :
以下の実施例13〜19において、ラクトース一水和物(200M)を賦形剤として用いる。これは、例えば、DMV International社, 5460 Veghel/NLから製品名Respitose ML003として入手することができる。このラクトースは、約30〜35μmの平均粒径を特徴とする。使われたRespitose ML003ラクトースバッチは、例えば、3.2μmの10%微細画分をもった31μmの平均粒径又は3.5μmの10%微細画分をもった34μmの平均粒径を有する。
【0027】
II) 本発明のキシナホ酸サルメテロールの調製:
20gのサルメテロールベースと9.1gの1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸を、260mlの無水エタノールと260mlのtert.-ブチルジメチルエーテルに懸濁する。この懸濁液を55〜56℃に加熱し、透明な溶液になるまで撹拌する。この溶液をろ過し、フィルタを30mlの無水エタノールと30mlのtert-ブチルメチルエーテルですすぐ。ろ液を38℃に冷却し、キシナホ酸サルメテロールのわずかな結晶を種晶添加する。この溶液を34〜37℃で1時間撹拌するとすぐに結晶化が始まる。この懸濁液を1〜3℃に冷却し、この温度で約30分間撹拌する。沈殿を吸引フィルタでろ過し、20mlのエタノールと120mlのtert-ブチルメチルエーテルで洗浄する。固形物を窒素流において45℃で乾燥する。収率: 26g(89.5%)。
それによって得られる結晶性キシナホ酸サルメテロールは、0.27g/cm3の突き固めた容積を有する。
【0028】
III) キシナホ酸サルメテロールの微粉末化:
IIIa)
上記手順に従って得られるキシナホ酸サルメテロールを、Jetpharma社; Via Sotto Bisio 42 a/c, 6828-Balerna,スイス製MC JETMILL 50型のエアジェットミルで微粉末化する。粉砕ガスとして窒素を用いて、以下の粉砕パラメーターを設定する、例えば:
粉砕圧7.5バール、供給圧8.0バール。
添加(結晶性キシナホ酸サルメテロール)及び流量40g/分。
IIIb)
上記手順に従って得られるキシナホ酸サルメテロールをChrispro Jet-Mill MC200型、粉砕チャンバサイズ=200mm、2.25mmの粉砕ノズル付き、Firma Micro Macinazione SA, Via Cantonale, 6995 Molinazzo di Monteggio (CH)のエアジェットミルで微粒末化する。以下の粉砕パラメーターによりこの装置を用いて粉砕プロセスを行う:
粉砕圧: 4バール; 供給圧: 4.5バール: 粉砕材料の添加: 約200g/分
それによって得られた微粒末化キシナホ酸サルメテロールは、0.19g/cm3の突き固めた容積を有する。
【0029】
IV) 結晶性臭化チオトロピウム一水和物の微粉末化:
WO 02/30928に従って得られる結晶性臭化チオトロピウム一水和物を、Sturtevant Inc.社, 348 Circuit Street, Hanover, MA 02239, USA製の0.8mm口径の粉砕環をもった2"マイクロナイザ型エアジェットミルで微粒末化する。以下の粉砕パラメーターを、例えば、粉砕ガスとして窒素を用いて設定する:
粉砕圧: 5.5バール; 供給圧: 5.5バール;
付加(結晶性一水和物)及び流量:19g/分。
次に、得られた粉砕した材料を、約1cmの層の厚さにトレー(例えば、Firma Glatt、9589 Binzen、ドイツ製のメタルトレーシート)上に広げ、以下の気象条件に24〜24.5時間さらす:
温度: 25 〜 30℃; 相対湿度: 70〜80%。
【0030】
測定法:
I) キシナホ酸サルメテロールのX線構造分析:
計測器及び設定:
本発明との関連において、位置敏感検出器(=PSD)とX線源としてのCuアノード(CuKα放射線、λ= 1.5418オングストローム、40kV、40mA)を備えたBRUKER D8 ADVANCED回折計を用いてX線粉末ダイアグラムを得た。
本発明のキシナホ酸サルメテロールに得られたX線粉末ダイアグラムを図1に示す。以下の表1は、この分光分析において得られたデータをまとめたものである:
【0031】
表1: X線反射の強度(標準化)

【0032】
上記表において、“2 Θ [°]”値は、回折角を度で示し、“d[オングストローム]”値は、求めた格子面空間をオングストロームで示す。
II) 微粒末化チオトロピウム一水和物と微粒末化キシナホ酸サルメテロールの粒径測定:
計測器及び設定:
製造業者の操作説明書に従って機器を作動させた。
計測器: レーザ回折分光計(HELOS)、Sympatec(フラウンホーファー回折による粒径測定)分散装置: 吸引フィルタ、Sympatec付きのRODOS乾燥装置
試料量: 200mg±150mg
生成物供給: VIBRI振動トラフ、Fa. Sympatec
振動トラフの周波数: 100%まで増加
試料供給の持続時間: 15〜25秒(200mgの場合)
焦点距離: 100mm(測定範囲: 0.9 〜 175μm)
測定時間/待機時間: 約15秒(200mgの場合)
循環時間: 20ミリ秒
開始/停止: チャネル28で1%
分散ガス: 圧縮空気
圧力: 3バール
減圧: 最大
評価方法: HRLD
試料調製/生成物添加:
約200mgの試験物質をカードシート上で計量する。すべての相対的に粗い凝集体を別のカードシートで分解する。次に、粉末を、振動トラフの前半分に微細に分けた形で分散させる(先端から約1cm)。測定の開始後、振動トラフの周波数を、試料の添加ができる限り連続して行われるように変える。しかしながら、充分な分散が達成されるように、生成物の量は多すぎてはならない。
【0033】
III) ラクトースの粒径測定:
計測器及び設定
製造業者の操作説明書に従って機器を作動させた。
計測器: レーザ回折分光計(HELOS)、Sympatec(フラウンホーファー回折による粒径測定)
分散装置: 吸引フィルタ、Sympatec付きのRODOS乾燥装置
試料量: 200mg±100mg
生成物供給: VIBRI振動トラフ、Fa. Sympatec
振動トラフの周波数: 100%まで増加
焦点距離: 200mm(測定範囲: 1.8 〜 350μm)
測定時間/待機時間: 約10秒(200mgの場合)
循環時間: 10ミリ秒
開始/停止: チャネル28で1%
分散ガス: 圧縮空気
圧力: 3バール
減圧: 最大
評価方法: HRLD
試料調製/生成物添加:
約200mgの試験物質をカードシート上で計量する。すべての相対的に粗い凝集体を別のカードシートで分解する。粉末を振動トラフの端から移す。振動トラフの端と漏斗との間に1.2〜1.4mmの距離を設定する。測定の開始後に、振動トラフの振幅設定を、測定の終わり頃に100%までできる限り連続して増加させる。
【0034】
IV) 微粉末化臭化チオトロピウム一水和物と微粉末化キシナホ酸サルメテロールの比表面積の測定(マルチポイントBET法):
計測器:
TriStar 3000、Firma Micromeretics
試料調製:
・1.3センチメートル(1/2インチ)の試料試験管の使用
・計量された量: 約1 〜 3g (できる限り多く→赤マークを超えない)
・40℃で少なくとも4時間試料を加熱する
調製ステーション: VacPrep 061
方法: マルチ-8ポイントp/p 0:0.05 - 0.12
・測定ガス: 窒素
・デッドボリューム: ヘリウムによって求められる
・飽和圧p0: 未定
測定間隔: 120分
温度:周囲圧(約77K)における窒素の沸点
・減圧速度: 50.0mm Hg/秒
・減圧時間: 0.5時間
・平衡間隔: 5秒
実施態様:
二つの物質試料を測定する。
次に、測定値を個別に記載した後、平均する。
【0035】
V) ラクトースの溶解熱の測定(溶解エンタルピー) Ec:
溶解エンタルピーを、Fa. Thermometric製の溶液熱量計、2225 Precision Solution Calorimeterによって測定する。溶解熱を、溶解プロセスの結果として生じる温度変化とシステムによる温度変化に基づいて算出し、ベースラインから算出する。アンプルを粉砕する前後のそれぞれの場合において正確な既知出力の一体化ヒーティングレジスタによる電気調整を行う。それによって、既知の熱量が指定された時間にわたってシステムに放出され、温度の上昇が求められる。
計測器及び設定
溶液熱量計: 2225 Precision Solution Calorimeter、Fa. Thermometric
反応セル: 100ml
サーミスタレジスタ: 300kΩ(25℃)
撹拌速度: 500RPM
サーモスタット: 2277 Thermal Activity Monitor TAM、Fa. Thermometricのサーモスタット
温度: 25℃±0.0001℃(24時間)
測定アンプル: 1ml粉砕アンプル、Fa. Thermometric
封着: シリコーン栓及び蜜ろう、Fa. Thermometric
計量された量: 40〜50mg
溶媒: 化学的に純粋な水
溶媒溶積: 100ml
浴温: 25℃
温度分解能: 高
開始温度: -40mK(±10mK)温度オフセット
インタフェース: 2280-002 TAM付属インタフェース50Hz、Fa. Thermometric
ソフトウェア: WINDOWS(登録商標)のSolCal V 1.1
評価: メニューポイントCALCULATION/ANALYSE EXPERIMENTによる自動的評価。(ベースラインの動態; アンプルを粉砕した後の調整)。
電気的調整:
測定の間に、アンプルの粉砕の前に一回、粉砕後に一回電気的調整を行う。アンプルを粉砕した後の調整を評価のために用いる。
熱量: 25J
熱出力: 500mW
加熱持続時間: 10秒
ベースラインの持続時間: 5分(加熱の前後)
【0036】
VI) aW値の測定:
測定の原理:
aW値を求めるために、25℃に対する湿度平衡状態が達された後に試料のすぐ上で大気湿度を測定する(水蒸気偏微分圧力)。大気湿度は、aW値に比例してふるまう。測定の間、試料が一定温度を有する場合だけ意味のあるaW値測定が可能である。それ故、aW値が算出され得ることによって、例えば、ブリスターキャビティーの場合に存在するような少量の試料容積さえも充分に正確に分析され得るように、大気湿度の測定が行われなければならない。これのための個々の方法は、当業者に既知である。特に、本発明との関連において、Xu et al. (Xu, H., Templeton, A.C., Zwierzynski, M., Mahajn R., Reed, R.A.;“μGCを用いた医薬包装における上部にできた空間の酸素と湿気の迅速な同時測定”、Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis, 38 (2005), 225-231)の記載された分析法及びXu et al.に基づく方法を参照してもよい。更に、以下に記載する。本発明との関連において示される測定値は、以下の分析法を参照し、それによって本発明に従って定義される特性値を求めることができる。匹敵する方法でこの目的を達成する別の可能な方法も、原則として使用し得る。
【0037】
装置/材料:
1.) 分析機器
- ガスクロマトグラフィ-MikroGC、モデル3000A、製造業者/Firma Agilent
- 側孔付き注射針(供給業者: Teuner Analysentechnik GmbH)
- キャリヤガス: ヘリウム4.6、例えば、Fa. AirLiquide製
2.) 校正機器
- 2つのセンサ付き調整チャンバ、製造業者/Firma Rotronic
- 55%、10%、20%、35%、50%、65%、75,3%、80%の認定湿度規格、製造業者/Firma Rotronic
3.) 気象条件のモニタリング
- 気象キャビネットKBF240、製造業者/Firma Binder
- 気象計測器、例えば、HygroClipセンサ付きHygroPalm2モデル
- デジタル温度計、例えば、DigiThermモデル
4.) 試料調製のための材料
- 穿刺孔の封着: Powerstrip、製造業者/Firma Tesa
- Tesafilm、製造業者/Firma Tesa
- ピン及びパンチ
一般情報:
気象キャビネットにおいて25℃/50% RHの一定条件下で測定を行う。
MikroGC、Model 3000A、Fa. Agilentのガスクロマトグラフィ操作条件:
二つのモジュールを備えたmicroGCは、モジュール(チャネル)A - 窒素と酸素の分析用チャネル - については非活性化され、モジュール(チャネル) B - 水の分析用チャネルによって作動させる。しかしながら、種々の設定、例えば、負荷時間や試料入口温度をモジュールAにおけるシステム全体に入れなければならないことは考えておくべきである。更に、機器製造業者の説明書を参照してもよい。
キャリヤガスは、圧力5.5バールで供給される。
【0038】
表2: ガスクロマトグラフィ条件の表のまとめ:

【0039】
校正直線の測定のための調整:
新たに調製された校正溶液を作業日毎に用いなければならない。校正試料(異なる相対湿度濃度)の調製は、Fa. Rotronic AGの校正説明書に従って行われる。このために、湿度標準と校正チャンバは、マイクロGCと同じ温度にしなければならない。アンプルの内容物は、校正チャンバの蓋における織物部分の中央で空にされ、校正チャンバを閉じる。平衡化時間の後、上記のガスクロマトグラフィ条件に従って、マイクロGCの注射針によってテザフィルム又は匹敵する材料で密封される点を通って少なくとも7回注射する。最初の二回の注射は捨て、残りのものは校正直線のプロットの評価のために用いる。
aW値を求めるための試料の測定:
包装手段(例えば、パウチ又はブリスターカップ)上の穿刺点は、テザフィルムが接着されている“パワーストリップ”、Fa. Tesaを備えている。必要な場合にはポリエチレンびんがパンチ又は同様のツールでパワーストリップとテザフィルムを穿刺しなければならず、穿刺部位はこの穿刺操作直後にテザフィルムで密封されている。
実際の測定は、ガスクロマトグラフィ条件に従って穿刺位置の調製直後にマイクロGCの注射針で突き刺すことによって行われる(表2を参照のこと)。測定される試料の自由空気容積によっては3〜5回注射し、測定の間、温度を書きとめる。これに関連して、いずれの場合にも評価のために、更に、最初の注射(3回の注射の場合)又は最初の二回の注射(3回を超える注射の場合)は測定される試料に対して捨てなければならない。
aW値の評価/計算:
校正直線に従って評価される。これに関連して、aW値は、測定温度を参照した(ここでは25℃)、100で割った読み取った相対湿度の平均数値として見られる。
【0040】
本発明の粉末製剤の調製:
I) 装置
吸入粉末の調製のために、例えば、以下の装置と器具を用いる:
混合容器と粉末ミキサー:
- 2L-容量乱流ミキサー、2C型; 製造業者Willy A. Bachofen AG, CH-4500 Basle
別のミキサー:
- 低剪断ミキサー(スクリュー型ミキサー、Rubergミキサー)
- 高剪断ミキサー(インテンシブミキサ、Diosna-ミキサー)
手篩:
- 0.135mmのメッシュ幅
別のスクリーニングデバイス:
- 篩造粒機、例えば、Quadro Comil又はGlatt高速篩
空の吸入カプセルを活性成分の組み合わせを含有する吸入粉末で充填することは、手で又は機械で行うことができる。以下の装置を、例えば、使うことができる。
カプセル充填機:
MG2、型G100、製造業者: MG2 S.r.l、I-40065 Pian di Macina di Pianoro(BO)、イタリア
特定の内在する水分含有量を調整する方法(別法):
- 気象室におけるトレー(例えば、Firma Glatt製の金属乾燥トレー、79589のBinzen、ドイツ)でカプセルを調節する
- 気象室、例えば、Weiss気象室においてカプセルを調節する
- スルーフロー乾燥機、例えば、O(n)L(ine)D(ryer) BIにおいてカプセルを調節する
- 調整空気によって乾燥容器内のカプセルを調節する
- 適切なあらかじめ調整された乾燥剤(例えば、ゼオライト、シリカゲル、ベントナイトタイプ等、又は不飽和塩/飽和塩/塩溶液系を含むタイプ)によって乾燥容器内のカプセルを調節する。
きつく閉じるバッグ(適切なあらかじめ調整された乾燥剤を含有する、例えば、アルミニウムバッグ(液体の漏れを防止する包装紙に入れた、例えば、ゼオライト、シリカゲル、ベントナイト等のタイプ又は不飽和塩、飽和塩/添加剤を有する塩溶液系を含むタイプ)においてカプセルを調節する。
【0041】
II) 実験例
実施例1:
粉末混合物:
298.63gの賦形剤、0.28gの微粉末化臭化チオトロピウム一水和物及び1.09gの微粉末化キシナホ酸サルメテロールを用いて粉末混合物を調製する。それによって得られる300gの吸入粉末中の活性成分画分は、0.09%の1と0.36%の2である。
約40〜45gの賦形剤をメッシュ幅が0.315mmの手篩によって適切な混合容器に添加する。次に、臭化チオトロピウム一水和物1約40〜70mgずつと賦形剤約40〜45gずつを、篩分けによって層に交互に添加する。賦形剤と補助成分1を、4〜7層の量で添加する。次に、スクリーニングした成分を混合する(混合: 900rpm)。最終混合物を更に二回手篩によって添加し、次に、いずれの場合も混合する(混合: 900rpm)。
次に、上記手順によって得られ活性成分1を含有する約40〜45gの粉末混合物を、メッシュ幅が0.315mmの手篩によって適切な混合容器に添加する。次に、キシナホ酸サルメテロール2約170〜250mgずつと活性成分1を含有する粉末混合物約40〜45gずつを、篩分けによって層に交互に添加する。活性成分1を含有する粉末混合物と活性成分2を、4〜7層に添加する。次に、スクリーニングした成分を混合する(混合: 900rpm)。最終混合物を手篩によって更に二回添加し、次に、いずれの場合においても混合する(混合: 900rpm)。
実施例1に記載される手順に従って又はそれと同様にして、対応するプラスチックカプセルに充填した後、例えば、以下の吸入カプセルを与えるような吸入粉末を得ることができる:
【0042】
実施例2:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.00937 mg
キシナホ酸サルメテロール 0.03632 mg
ラクトース一水和物: 5.45431 mg
ポリエチレンカプセル: 100.0 mg
全量: 105.5 mg
【0043】
実施例3:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.004685mg
キシナホ酸サルメテロール 0.03632 mg
ラクトース一水和物: 5.958995mg
ポリエチレンカプセル: 100.0 mg
全量: 106 mg
【0044】
実施例4:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.00625 mg
キシナホ酸サルメテロール 0.03632 mg
ラクトース一水和物: 9.95743 mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 110 mg
【0045】
実施例5:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.0125 mg
キシナホ酸サルメテロール 0.07264 mg
ラクトース一水和物: 9.91486 mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 110 mg
【0046】
実施例6:
粉末混合物(組成物):
粉末混合物の調製のために、98.63gの賦形剤(95%ラクトース一水和物“Pharmatose 200M”、製造業者DMV + 5%微粉末化ラクトース一水和物)、0.28gの微粉末化臭化チオトロピウム一水和物及び1.09gの微粉末化キシナホ酸サルメテロールを用いる。それによって得られる吸入粉末の300g中の活性成分画分は、0.09%の1と0.36%の2である。
賦形剤混合物:
283.7gのPharmatose 200Mをより粗い賦形剤成分として用いる。14.93の微粉末化ラクトース一水和物をより微細な賦形剤成分として用いる。このようにして得られる298.63gの賦形剤混合物中のより微細な賦形剤成分の割合は、5%である。
約7.5g〜11.3gのPharmatose 200Mを、メッシュ幅が0.5mmのスクリーンを含有する適切な篩造粒機を通して適切な混合容器に添加する。次に、微粉末化ラクトース一水和物約2〜5gずつとPharmatose 200M 2〜5gずつを、スクリーンを通して層に交互に添加する。Pharmatose 200Mを微粉末化ラクトース一水和物を、それぞれ31層と30層に添加する(許容量:±6層)。
次に、スクリーニングした成分を混合する(混合: 900rpm)。
最終混合物:
約40〜45gの賦形剤混合物を、機械の幅が0.315mmの手篩を通して適切な混合容器に添加する。次に、キシナホ酸サルメテロール2約90〜110mgずつと賦形剤約40〜45gずつとチオトロピウム1約22〜28mgずつを、スクリーンを通して層に交互に添加する。賦形剤混合物と活性成分2と1の添加は、8〜11層で行われる。次に、スクリーニングした成分を混合する(混合: 900rpm)。最終混合物を手篩を通して二回添加し、いずれの場合においても混合する(混合: 900rpm)。
実施例6に記載される手順に従って又はそれと同様にして、対応するプラスチックカプセルの充填の後、例えば、以下の吸入カプセルを与える吸入粉末を得ることができる:
【0047】
実施例7:
キシナホ酸サルメテロール 0.03632mg
臭化チオトロピウム一水和物: 0.0125 mg
ラクトース一水和物混合物: 5.46368mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 105.5 mg
【0048】
実施例8:
キシナホ酸サルメテロール 0.07264mg
臭化チオトロピウム一水和物: 0.00625mg
ラクトース一水和物混合物: 9.92736mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 110 mg
【0049】
実施例9:
キシナホ酸サルメテロール 0.07264 mg
臭化チオトロピウム一水和物: 0.004685mg
ラクトース一水和物混合物: 19.92736mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 120.0 mg
【0050】
実施例10:
粉末混合物:
粉末混合物の調製のために、98.63gの賦形剤(ラクトース一水和物“Pharmatose 200M”、製造業者DMV)、0.28gの微粉末化臭化チオトロピウム一水和物及び1.09gの微粉末化キシナホ酸サルメテロールを用いる。それによって得られる300gの吸入粉末中の活性成分割合は、0.091%の1と0.36%の2である。
約40〜45gの賦形剤を、メッシュ幅が0.315mmの手篩を通して適切な混合容器に添加する。次に、臭化チオトロピウム一水和物1約40〜70mgずつと賦形剤約40〜45gずつを、層の形に交互に添加する。賦形剤と活性成分1の添加は、4〜7層で行われる。
次に、スクリーニングした成分を混合する(混合: 900rpm)。最終混合物を手篩で二回添加し、次に、いずれの場合においても混合する(混合: 900rpm)。
次に、上記手順によって得られ活性成分1を含有する約40〜45gの粉末混合物を、メッシュ幅が0.315mmのハンド篩を通して適切な混合容器に添加する。これの後、キシナホ酸サルメテロール2約170〜250のmgずつと活性成分1を含有する粉末混合物約40〜45gずつを、篩を通して層に交互に添加する。活性成分1と活性成分2を含有する粉末混合物の添加は、4〜7層で行われる。
次に、スクリーニングした成分を混合する(混合: 900rpm)。最終混合物を手篩を通して二回添加し、次に、いずれの場合においても混合する(混合: 900rpm)。
実施例1に記載される手順に従って又はそれと同様にして、対応するプラスチックカプセルを充填した後、例えば、以下の吸入カプセルを与える吸入粉末を得ることができる:
【0051】
実施例11:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.00937mg
キシナホ酸サルメテロール 0.03632mg
ラクトース一水和物: 9.95431mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 110.0 mg
【0052】
実施例12:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.00625mg
キシナホ酸サルメテロール 0.03632mg
ラクトース一水和物: 9.95743mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 110 mg
【0053】
実施例13:
粉末混合物:
粉末混合物を調製するために、5725.86gの賦形剤、56.22gの微粉末化臭化チオトロピウム一水和物及び217.92gの微粉末化キシナホ酸サルメテロールを用いる。それによって得られる6kgの吸入粉末中の活性成分の割合は、0.0937%の1と0.363%の2である。
DMVから入手した、Respitose ML003(200M)品質の約50%の賦形剤ラクトース一水和物を、メッシュ幅が0.45mmのFa. Glatt. GS180製の篩造粒機(ローター速度rpm)によって適切な混合容器に添加する。次に、臭化チオトロピウム一水和物1を一部で、次に約500gの賦形剤、次に、全量の2に続いて約500gの賦形剤を、篩を通して層に交互に添加する。これに続いて、篩造粒機によって賦形剤の残量を混合容器に添加する。次に、スクリーニングした成分を8分間混合する(撹拌速度90rpm、チョッパ速度1500rpm)。
実施例1に記載される手順に従って又はそれと同様にして、対応するプラスチックカプセルを充填した後、例えば、以下の吸入カプセルを与える吸入粉末を得ることができる:
【0054】
実施例14:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.00937 mg
キシナホ酸サルメテロール 0.03632 mg
ラクトース一水和物: 9.95431 mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 110.0 mg
【0055】
実施例15:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.009996 mg
キシナホ酸サルメテロール 0.043587 mg
ラクトース一水和物: 9.946417 mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 110.0 mg
【0056】
実施例16:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.0087465mg
キシナホ酸サルメテロール 0.0334167mg
ラクトース一水和物: 9.95784 mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 110 mg
【0057】
実施例17:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.004685 mg
キシナホ酸サルメテロール 0.03632 mg
ラクトース一水和物: 9.958995 mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 110.0 mg
【0058】
実施例18:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.006247 mg
キシナホ酸サルメテロール 0.03632 mg
ラクトース一水和物: 9.957433 mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 110.0 mg
【0059】
実施例19:
臭化チオトロピウム一水和物: 0.012493 mg
キシナホ酸サルメテロール 0.03632 mg
ラクトース一水和物: 9.951187 mg
ポリエチレンカプセル: 100 mg
全量: 110.0 mg
【0060】
本発明の吸入粉末を含有する本発明の充填され包装された薬剤の調製:
実施例A〜Dのあらかじめ調整された乾燥剤バッグの調製:
適切な気象キャビネット内で調整を行う。25gと2gのTyvekバッグ中の乾燥剤シリカゲルを、重ねずに、乾燥トレイに入れる(例えば、Firma Glatt、79589 Binzen、ドイツ製の金属乾燥トレイ)。金属乾燥トレイをトレイトロリー上で気象室に持ち込む場合、金属シート間で少なくとも25cmの距離を離なさなければならない。
【0061】

【0062】
実施例A :
実施例1、5、10又は13に対応する吸入粉末を、メタルトレイ上に多くても1cmの厚さに分配する。吸入粉末は、気象室又は気象キャビネットにおいて25℃ +/-2℃/25% +/- 3%の相対湿度で少なくとも24時間に調整しなければならない。吸入粉末を、これらの気象条件下に密封可能なスチール容器に装填する。
本発明に従ってあらかじめ調整される吸入粉末をブリスターカップに直接装填し、密封し、ブリスターカップの成形、充填及び密封プロセスは気象的に制御された作業室で行われる(22〜28℃/20〜30%の相対湿度)。
このようなブリスター(一次包装手段に対応する)は、更に、パウチを備え、ここで、この包装工程において、Tyvekバッグ(品質: Sorb-It(登録商標)、2g、Fa. Sued Chemie AG, D-85368 Moosburg)中の25%相対湿度(25℃)であらかじめ調整されるシリカゲルを含有する2gの乾燥剤バッグをパウチ(二次包装手段に対応する)に入れる。
【0063】
実施例B:
実施例Aに記載される手順と同様に、あらかじめ調整された吸入粉末を含有するこのような薬剤ブリスターを吸入デバイスに直接入れることができる。これの後、吸入デバイスは、パウチを備え、ここで、Tyvekバッグ(品質: Sorb-It(登録商標)、2g、Fa. Sued Chemie AG, D-85368 Moosburg)中の25%相対湿度(25℃)であらかじめ調整されるシリカゲルを含有する2gの乾燥剤バッグをパウチ(二次包装手段に対応する)に入れる。
【0064】
実施例C:
実施例2〜5、6〜9、11又は12、又は14〜19に従って製造される吸入用粉末カプセルを、充填容積の30%〜多くても75%まで充填されるように密封可能な密封容器に装填する。100,000カプセル当たり、Tyvekバッグ中25%相対的な湿度(25℃)であらかじめ調整されるシリカゲルを含有する品質Sorb-It(登録商標)、25g、Fa. Sued Chemie AG、D-85368 Moosburgの一つの乾燥剤バッグを、自由ガス交換が容器内で行うことができるように容器内の挿入部に移す。容器を密封し、25℃で少なくとも5日間保存して、平衡湿度に達する。
カプセルの調整が完了した後、蓋にあらかじめ調整された(25℃において20〜25%相対湿度)乾燥剤カートリッジを含有するPEフラスコ(一次包装手段に対応する)中に気象的に制御された作業室(20〜28℃/20〜30%相対湿度)においてカプセルを装填する。
【0065】
実施例D:
実施例Cで記載される手順と同様に、実施例Cに従って容器調節に従って調整された吸入カプセルを含有する薬剤を、本発明のブリスターに包装することができる(一次包装手段に対応する)。これに関連して、調整されたカプセルを、気象的に制御された作業室(22〜28℃/20〜30%相対湿度)に又は上記気象条件(22〜28℃/20〜30%相対湿度)を維持する封入ブリスター包装機にブリスター包装する。これに関連して、20〜28℃/20〜30%相対湿度で少なくとも12ヵ月間保たれることが好ましいブリスターフィルムが用いられる。
このようなブリスターは、更に、パウチを備え、ここで、この包装工程において、Tyvekバッグ(品質: Sorb-It(登録商標)、2g、Fa. Sued Chemie AG, D-85368 Moosburg)中の25%相対湿度(25℃)であらかじめ調整されるシリカゲルを含有する2gの乾燥剤バッグをパウチ(二次包装手段に対応する)に入れる。
【0066】
III) 吸入薬剤として本発明の吸入粉末の適合性の証明の実施例
本発明の吸入粉末の具体的な適合性を、例えば、粉末について吸入性能及び時間の関数として活性成分の分解速度を試験することによって包括的に示すことができる。
これに関連して、薬剤の微粒子画分(FPF)を分析することによって吸入性能を求めることができる。FPFは、Pharm. Eur. 2.9.18 (European Pharmacopoeia, 6th edition 2008, Apparatus D - Andersen Cascade Impactor)及びUSP30-NF25 <601>に基づいて求めることができる吸入可能用量(粒子< 5μm)を意味と理解され、試験した量(用量)の名目活性成分用量に関係する。従って、結果は、%で示される。
本発明によれば、試験(以下の実施例I及びII)は、実施例14に従って製造され、図2に対応する吸入器で放出される吸入粉末を用いて行った。
【0067】
実施例I
4つのバッチのFPF結果(チオトロピウム)を図3に示す。4つのバッチの各々から、実施例14に従って得ることができるような吸入カプセルを、一方ではカプセルの製造の直後に包装し、もう一方では周囲湿度と平衡状態にしたので、吸入粉末の特性量として、aW値は0.05未満(25℃)であった。更に続いていかなる処理もせずに調製した後に分析した試料は、0.45〜多くても0.55(25℃)のaW値と平衡状態であった。
これに関連して、0.05未満のaW値と平衡状態にあるサルメテロール塩とチオトロピウム塩を含有する吸入粉末は、0.45〜0.55(25℃)のaW値と平衡状態にする場合よりFPFが低いことがわかる。0.45〜0.55のaW値を特徴とする生成物のFPF(チオトロピウム)は、30%を超える。0.05未満のaW値を特徴とする生成物のFPFは、30%未満である。
約20%のFPFの低下/差(より高いFPF値に対する)が見られる。
【0068】
実施例II
実施例14に従って得られるようなバッチからサルメテロールとチオトロピウムのFPFの結果を図4に示す。棒の前列は、チオトロピウムのFPFに対応し、棒の後列は、サルメテロールに対応する。生成物は最初は平衡湿度にしたので、aW値は0.28(25℃)であった。このバッチからのチオトロピウムとサルメテロールの最初のFPFは、aW値0.28に対応する。安定性を調べるために、生成物をカプセル中の吸入粉末がaW値0.1、0.3、0.4及び0.6(25℃)に対応する周囲湿度と平衡状態にあるような条件にさらした。
サルメテロール(aW値= 0.28)の最初のFPFは約40%であった。サルメテロール(aW値= 0.1、0.3及び0.4)のFPFは、18ヵ月の貯蔵後に30%を超えた。チオトロピウム(aW値= 0.28)の最初のFPFは、約30%であった。チオトロピウム(aW値= 0.1、0.3及び0.4)のFPFは、18ヵ月の貯蔵後に25%を超えた。サルメテロール(aW値= 0.6)のFPFは、18ヵ月の貯蔵後に30%未満であった。チオトロピウム(aW値= 0.6)のFPFは、18ヵ月の貯蔵後に25%未満であった。
【0069】

【0070】
チオトロピウムのFPFもサルメテロールのFPFも、18ヵ月後に最初の値に匹敵したが、FPFの25%を超える低下(チオトロピウム)と30%を超える低下(サルメテロール)が見られた(いずれの場合においても、最初の値に対する)。
実施例III
実施例14に従って得られるようなバッチのサルメテロールの分解挙動の結果を図5に示す。安定性を調べるために、生成物をカプセル中の吸入粉末がaW値0.1、0.3、0.4及び0.6(25℃)に対応する周囲湿度と平衡状態にあるような条件にさらした。少なくとも18ヵ月間にわたって許容され得る分解挙動は、aW値0.1、0.3又は0.4に対応する、生成物が湿度(生成物のすぐ上で測定した)と平衡状態に維持される場合のみ確実になり得ることがわかる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
賦形剤ラクトース、サルメテロール2の酸の付加塩及びチオトロピウム塩1を含有する吸入粉末であって、aW値が0.05〜0.5であることを特徴とする、前記吸入粉末。
【請求項2】
aW値が0.1〜0.45であることを特徴とする、請求項1に記載の吸入粉末。
【請求項3】
aW値が0.1〜0.4であることを特徴とする、請求項1に記載の吸入粉末。
【請求項4】
サルメテロールの酸付加塩が、124℃の融点を特徴とするキシナホ酸サルメテロールであり、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、メタンスルホン酸アニオン又はp-トルエンスルホン酸アニオンより選ばれる対応する対イオンと組み合わせたチオトロピウムが、好ましくは臭化チオトロピウム一水和物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸入粉末。
【請求項5】
チオトロピウム塩1とサルメテロール塩2が、一緒になって5〜5000μgの用量で含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸入粉末。
【請求項6】
チオトロピウム1'が、3.8μg〜15μgの用量で含有し、キシナホ酸サルメテロール2'が、12.5〜50μgの用量で含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸入粉末。
【請求項7】
平均粒径×50が、15μm〜65μmであり、10%微細画分が1〜8μmであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸入粉末。
【請求項8】
用量が、1〜20mg、好ましくは約3〜15mgの吸入粉末を含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の前投与吸入粉末。
【請求項9】
用量が、8〜12mgの吸入粉末を含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の前投与吸入粉末。
【請求項10】
サルメテロール塩のFPFが、少なくとも30%であることを特徴とする、請求項8又は9に記載の前投与吸入粉末。
【請求項11】
チオトロピウム塩のFPFが、少なくとも25%であることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の前投与吸入粉末。
【請求項12】
包装手段(25℃及び60%の相対湿度)において18ヵ月の貯蔵後のサルメテロールの全体の分解が多くても5%であり、包装手段において18ヵ月の貯蔵後のサルメテロール塩のFPFの低下が、最初のFPF値に対して30%未満であり、包装手段(25℃及び60%の相対湿度)において18ヵ月の貯蔵後のチオトロピウム塩のFPFの低下が、最初のFPFに対して25%未満であることを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の前投与吸入粉末。
【請求項13】
包装手段(25℃及び60%の相対湿度)において18ヵ月の貯蔵後のサルメテロールの全体の分解が多くても5%であり、包装手段(25℃及び60%の相対湿度)において18ヵ月の貯蔵後のサルメテロール塩のFPFの低下が、最初のFPF値に対して20%未満であり、包装手段(25℃及び60%の相対湿度)において18ヵ月の貯蔵後のチオトロピウム塩のFPFの低下が、最初のFPFに対して20%未満であることを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の前投与吸入粉末。
【請求項14】
吸入粉末と投与容器との間の境界面が、合成プラスチックからなる材料より選ばれることを特徴とする、請求項8〜13のいずれか1項に記載の前投与吸入粉末。
【請求項15】
投与容器が、0.5%(w/w)未満の水を吸収又は放出することができる吸湿性でない材料でできていることを特徴とする、請求項8〜14のいずれか1項に記載の前投与吸入粉末。
【請求項16】
投与容器が、10-5Scm-1未満である電気伝導性シグマを有する材料からできていることを特徴とする、請求項8〜15のいずれか1項に記載の前投与吸入粉末。
【請求項17】
カプセルで前投与され、カプセルが合成プラスチックからなるものである、請求項8〜16のいずれか1項に記載の吸入粉末。
【請求項18】
包装手段におけるaW値が0.05〜0.5になるように、包装手段が、吸入粉末とは別に、あらかじめ湿気を含む乾燥剤を含有することを特徴とする、請求項4〜17のいずれか1項に記載の吸入粉末を含有する包装薬剤。
【請求項19】
包装手段におけるaW値が0.1〜0.45になるように、包装手段が、吸入粉末とは別に、あらかじめ湿気を含む乾燥剤を含有することを特徴とする、請求項4〜17のいずれか1項に記載の吸入粉末を含有する包装薬剤。
【請求項20】
包装手段におけるaW値が0.1〜0.4になるように、包装手段が、吸入粉末とは別に、あらかじめ湿気を含む乾燥剤を含有することを特徴とする、請求項4〜17のいずれか1項に記載の吸入粉末を含有する包装薬剤。
【請求項21】
包装吸入粉末が、二重包装されており、一次包装手段の内部のaW値と、一次包装手段と二次包装手段との間のaW値が0.05〜0.5になることを特徴とする、請求項4〜17のいずれか1項に記載の吸入粉末を含有する包装薬剤。
【請求項22】
包装吸入粉末が、二重包装されており、一次包装手段の内部のaW値と、一次包装手段と二次包装手段との間のaW値が0.1〜0.45になることを特徴とする、請求項4〜17のいずれか1項に記載の吸入粉末を含有する包装薬剤。
【請求項23】
包装吸入粉末が、二重包装されており、一次包装手段の内部のaW値と、一次包装手段と二次包装手段との間のaW値が0.1〜0.4になることを特徴とする、請求項4〜17のいずれか1項に記載の吸入粉末を含有する包装薬剤。
【請求項24】
包装吸入粉末が二重包装されており、二次包装手段が、その内部のaW値が0.05〜0.5になるように、一次包装薬剤とは別に、あらかじめ湿気を含む乾燥剤を含有することを特徴とする、請求項4〜17のいずれか1項に記載の吸入粉末を含有する包装薬剤。
【請求項25】
包装吸入粉末が二重包装されており、二次包装手段が、その内部のaW値が0.15〜0.45になるように、一次包装薬剤とは別に、あらかじめ湿気を含む乾燥剤を含有することを特徴とする、請求項4〜17のいずれか1項に記載の吸入粉末を含有する包装薬剤。
【請求項26】
包装吸入粉末が二重包装されており、二次包装手段が、その内部のaW値が0.1〜0.4になるように、一次包装薬剤とは別に、あらかじめ湿気を含む乾燥剤を含有することを特徴とする、請求項4〜17のいずれか1項に記載の吸入粉末を含有する包装薬剤。
【請求項27】
二次包装手段が、パウチシステムを形成する、請求項22又は23に記載の包装薬剤。
【請求項28】
あらかじめ湿気を含む乾燥剤が、シリカゲル、モレキュラーシーブ又はベントナイトからなる群より選ばれる、請求項20又は24〜27のいずれか1項に記載の包装薬剤。
【請求項29】
使用前にあらかじめ湿気を含む乾燥剤が、20〜30%相対湿度(23〜27℃に対する)で水負荷と平衡状態にされる、請求項28に記載の包装薬剤。
【請求項30】
あらかじめ湿気を含む乾燥剤が、水蒸気透過性バッグに含有するシリカゲルである、請求項28又は29に記載の包装薬剤。
【請求項31】
前投与吸入粉末が、一次包装手段としてブリスターに包装される、請求項18〜30のいずれか1項に記載の包装薬剤。
【請求項32】
吸入粉末が湿気にさらされるので、aW値0.05〜0.5が吸入粉末の上で平衡状態にあることを特徴とする、ラクトース、サルメテロール塩及びチオトロピウム塩を含有する吸入粉末の調製方法。
【請求項33】
吸入粉末が湿気にさらされるので、aW値0.1〜0.45が吸入粉末の上で平衡状態にあることを特徴とする、請求項32に記載のラクトース、サルメテロール塩及びチオトロピウム塩を含有する吸入粉末の調製方法。
【請求項34】
吸入粉末が湿気にさらされるので、aW値0.1〜0.4が吸入粉末の上で平衡状態にあることを特徴とする、請求項32に記載のラクトース、サルメテロール塩及びチオトロピウム塩を含有する吸入粉末の調製方法。
【請求項35】
吸入粉末が、18〜27%の相対湿度及び16℃〜28℃において少なくとも4時間調整され、
次に、前投与吸入粉末が、20〜30%の周囲湿度及び23〜28℃の温度において包装されることを特徴とする、請求項32〜34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
前投与吸入粉末を包装するために、水の浸透速度が5g/m2/d未満であることを特徴とする包装材料が用いられることを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前投与吸入粉末が吸入用カプセルに装填され、包装手段がブリスターの形で存在することを特徴とする、請求項35又は36に記載の方法。
【請求項38】
請求項32〜34に記載の前投与吸入粉末を調製する工程、
次に、一次包装吸入粉末が、20〜30%の周囲湿度及び23〜28℃の温度において二次包装される工程
を含む、請求項35〜37のいずれか1項に記載の吸入用包装薬剤の調製方法。
【請求項39】
一次包装吸入粉末の二次包装のために、水蒸気透過性が5g/m2d未満であることを特徴とする包装材料が用いられることを特徴とする、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
あらかじめ湿気を含む乾燥剤を、一次包装された前投与吸入粉末と共に、二次包装手段に入れることを特徴とする、請求項38又は39に記載の方法。
【請求項41】
あらかじめ湿気を含む乾燥剤が、シリカゲル、モレキュラーシーブ又はベントナイトより選ばれ、使用の少なくとも24時間前に20〜30%の相対湿度(23〜27℃に対する)にさらされることを特徴とする、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
請求項32〜41に記載の方法によって製造される薬剤。
【請求項43】
粉末含有カプセルから吸入粉末を投与するために使用し得る吸入デバイスと、請求項1〜31及び42のいずれか1項に記載の薬剤を含有する吸入キット。
【請求項44】
吸入器が、二つの窓2を持ったハウジング1、空気吸入開口部に位置し且つ篩ハウジング4を介して固定される篩5を備えているカバー3、チャンバがスプリング8に対して移動可能なプランジャ9を備え且つ二つのグラウンドニードル7を備えている、カバー3に接続される吸入チャンバ6、シャフト10上に回動可能で且つハウジング1に接続されるマウスピース12、カバー3及びキャップ11、並びに流れ抵抗を調整するための空気通過孔13を特徴とする、請求項43に記載の吸入キット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−509919(P2011−509919A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−517374(P2010−517374)
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【国際出願番号】PCT/EP2008/059465
【国際公開番号】WO2009/013244
【国際公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】