説明

チューインガム組成物

【解決手段】 下記一般式(1)
n+2n3n+1 ・・・(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で表される直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
(MPO3m ・・・(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で表される環状のポリリン酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を0.1〜15質量%と、シトラール、シトラールジエチルアセタール、シンナミックアルデヒド、ベンズアルデヒド、メチルサリシレート、カルボンから選ばれる少なくとも1種の化合物を0.001〜15質量%と、平均粒径200〜2000μmの非う蝕性の糖質を10〜70質量%とを含有してなることを特徴とするチューインガム組成物。
【効果】 本発明のチューインガム組成物は、香味及び食感を損ねることなく、咀嚼することで、歯牙に固着した汚れ、特にタンニンとタバコヤニ由来の着色物を除去する能力に優れたもので、歯牙の美白用として有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、香味及び食感を損ねることなく、歯牙に対する美白効果に優れたチューインガム組成物、更に詳述すると、食物の飲食、喫煙、口腔内細菌の産生する有色物質等により付着する歯の着色物(ステイン)を効果的に除去し、歯を白くすることができるチューインガム組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
歯に付着した着色物質の除去は、(1)歯磨剤、歯ブラシを用い、歯磨剤に含まれる研磨成分で研磨することによる物理的方法、(2)ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等の可溶化剤による化学的方法、(3)過酸化物による酸化漂白方法等により行なわれていた。
【0003】
しかし、(1)の場合には、多忙な現代人にあっては、食事の後、毎回歯ブラシを使うことなど誰しもが実行できることではない。(2)の場合には、弱いタバコヤニを主体とする着色には効果が見られるが、その他の着色物に対する効果が十分でない。更に、(3)は、一部の歯科医院では行なわれているが、安全性に問題があり、日常生活で頻繁に実施することは難しい。
【0004】
このような実情において、いつでもどこでも使用することができる簡便性を備えたチューインガムに、歯磨きを補完するものとしての役割、即ち、歯磨き効果が強く期待されるところとなり、その目的の商品が既に市場に流通している。
【0005】
チューインガムに無機粉体を配合した物理的除去方法としては、下記の方法が提案されている。
・骨ミネラルとリン酸三カルシウム及び/又はハイドロキシアパタイトを配合したチューインガム組成物(特許文献1)。
・カルシウム顆粒を含有してなることを特徴とするチューインガム(特許文献2)。
【0006】
しかし、これらの方法では、特に長期間の口腔清掃不良に伴い歯牙表面に沈着した頑固なステインに対しては、十分に除去しきれない場合が多かった。
【0007】
また、従来、研磨剤による物理的除去ではなく、歯の着色物を化学的に除去する方法として、下記の方法が提案されている。
・特定の有機ペルオキシドを配合した口腔用組成物(特許文献3)。
・カチオン界面活性剤とリンゴ酸とを併用した口腔用組成物(特許文献4)。
・芳香族環を有するエステルを配合した口腔用組成物(特許文献5)。
・Fe>Caの安定度係数をもつキレート剤を配合した口腔用組成物(特許文献6)。
・フィチン酸と有機酸とを併用した口腔用組成物(特許文献7)。
・ タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ−n−酪酸又はジヒドロキシマロン酸を配合した口腔用組成物(特許文献8)。
・カルボン、アネトール又は3−オクタノールとレンゲ属植物の溶媒抽出物とを併用した口腔用組成物(特許文献9)。
・2−オクタノールを配合した口腔用組成物(特許文献10)。
・特定のモノテルペンを配合した口腔用組成物(特許文献11)。
【0008】
更に、ポリリン酸塩を配合して歯の着色物を化学的に除去する方法としては、以下の提案がなされている。
・ポリリン酸塩と多価金属陽イオンとを併用した口腔用組成物(特許文献12)。
・炭素数7〜9のアルデヒド化合物とポリリン酸塩を配合した口腔用組成物(特許文献13)。
・クエン酸塩と水溶性ポリリン酸塩とHLB=7〜14の非イオン性界面活性剤を併用する研磨剤無配合の口腔用組成物(特許文献14)。
・ポリリン酸塩とオルソリン酸塩と両性界面活性剤を併用した、化学的に歯の汚れを清掃する口腔用組成物(特許文献15)。
・ポリリン酸塩とオルソリン酸塩とアルキル硫酸塩を併用した、化学的に歯の汚れを清掃する口腔用組成物(特許文献16)。
・ピロリン酸塩+ポリリン酸塩(P≧3)を併用した、化学的に歯の汚れを清掃する口腔用組成物(特許文献17)。
・金属イオン封鎖剤と還元剤を併用した歯を白くする組成物(特許文献18)。
・水溶性アルカリ金属トリポリリン酸塩5〜15%を配合した、歯を白くする組成物(特許文献19)。
・ポリリン酸塩と動植物由来の水不溶性スクラブ粒子を併用した、化学的に歯の汚れを清掃する口腔用組成物(特許文献20)。
【0009】
しかしながら、これらの方法では、特に長期間の口腔清掃不良に伴い歯牙表面に沈着した頑固なステインに対しては、十分に除去しきれない場合が多かった。
【0010】
また更に、ポリリン酸塩にシトラール、シンナミックアルデヒド、ベンズアルデヒド等を配合した歯の美白用組成物が提案されている(特許文献21)。しかしながら、この方法はいつでもどこでも使用することができる簡便性を備えていない。
【0011】
なお、上述した組成物中には、保湿剤又は甘味剤として非う蝕性の糖質が配合されている場合があるが、水溶液で配合したものであったり、甘味を付与することを目的としており、ステイン除去の観点より非う蝕性糖質の粒径に言及していない。
【0012】
【特許文献1】国際公開第98/18339号パンフレット
【特許文献2】特開2000−342187号公報
【特許文献3】米国特許第3988433号明細書
【特許文献4】米国特許第4183916号明細書
【特許文献5】特公昭48−43869号公報
【特許文献6】特開昭51−139639号公報
【特許文献7】特開昭56−18911号公報
【特許文献8】特開昭60−4117号公報
【特許文献9】特開昭61−286315号公報
【特許文献10】特開昭62−151498号公報
【特許文献11】特開昭62−181212号公報
【特許文献12】特開昭52−108029号公報
【特許文献13】特開平1−250312号公報
【特許文献14】特開平7−10726号公報
【特許文献15】特開平9−12437号公報
【特許文献16】特開平9−12438号公報
【特許文献17】特開平9−175966号公報
【特許文献18】特表平9−501679号公報
【特許文献19】特表平9−507481号公報
【特許文献20】特開平10−182386号公報
【特許文献21】特開2001−247438号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、香味及び食感を損ねることなく、歯に付着した着色物質を簡単かつ確実に除去することが可能なチューインガム組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)
n+2n3n+1 ・・・(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で表される直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
(MPO3m ・・・(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で表される環状のポリリン酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を0.1〜15%(質量%、以下同様)と、シトラール、シトラールジエチルアセタール、シンナミックアルデヒド、ベンズアルデヒド、メチルサリシレート、カルボンから選ばれる少なくとも1種の化合物を0.001〜15%と、平均粒径200〜2000μmの非う蝕性の糖質を10〜70%とを含有するチューインガム組成物が、香味及び食感を損ねることなく、歯の着色物を剥離、除去する効果、特にタンニンとタバコヤニ由来の着色物を剥離、除去する能力が高く、歯牙の美白効果に優れることを見出した。
【0015】
従って、本発明は、下記一般式(1)
n+2n3n+1 ・・・(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で表される直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
(MPO3m ・・・(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で表される環状のポリリン酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を0.1〜15%と、シトラール、シトラールジエチルアセタール、シンナミックアルデヒド、ベンズアルデヒド、メチルサリシレート、カルボンから選ばれる少なくとも1種の化合物を0.001〜15%と、平均粒径200〜2000μmの非う蝕性の糖質を10〜70%とを含有してなることを特徴とするチューインガム組成物を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明のチューインガム組成物は、香味及び食感を損ねることなく、咀嚼することで、歯牙に固着した汚れ、特にタンニンとタバコヤニ由来の着色物を除去する能力に優れたもので、歯牙の美白用として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明につき詳細に説明すると、本発明のチューインガム組成物には、美白成分として、下記一般式(1)
n+2n3n+1 ・・・(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で示されるもの、即ち、平均重合度n=2のピロリン酸ナトリウムやピロリン酸カリウム、n=3のトリポリリン酸ナトリウムやトリポリリン酸カリウム、n=4のテトラポリリン酸ナトリウムやテトラポリリン酸カリウム、高重合度のメタリン酸ナトリウムやメタリン酸カリウムなどの直鎖状のポリリン酸塩、並びに下記一般式(2)
(MPO3m ・・・(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で示されるもの、即ち、重合度m=3のトリメタリン酸ナトリウムやトリメタリン酸カリウム、m=4のテトラメタリン酸ナトリウムやテトラメタリン酸カリウム、m=6のヘキサメタリン酸ナトリウムやヘキサメタリン酸カリウムなどの環状のポリリン酸塩が使用される。これらポリリン酸塩は、1種を単独で又は2種以上を混合して使用し得るが、これらの中では直鎖状のポリリン酸塩が好ましく、特に重合度2≦n≦50のものがより好適である。
【0018】
上記ポリリン酸塩の含有量は、ステイン除去効果及び味の点で組成物中0.1〜15%、好ましくは0.5〜10%、より好ましくは1〜5%とする。含有量が0.1%より少ないと、ステイン除去効果が十分に発揮されず、15%より多いと不快な香味を感じる。
【0019】
また、本発明では、シトラール、シトラールジエチルアセタール、シンナミックアルデヒド、ベンズアルデヒド、メチルサリシレート、カルボンから選ばれる化合物の1種を単独で又は2種以上を混合して配合する。なお、これらの中では、特にシトラール、シトラールジエチルアセタール、シンナミックアルデヒド、カルボンが好適である。
これら化合物の含有量は、ステイン除去効果及び味の点で組成物中0.001〜15%、好ましくは0.005〜10%、より好ましくは0.01〜5%とする。含有量が0.001%より少ないと、ステイン除去効果が十分に発揮されず、15%より多いと不快な香味を感じる。
【0020】
次に、平均粒径200〜2000μmの非う蝕性の糖質としては、例えばキシリトール、エリスリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、還元パラチノース、パラチノース、オリゴ糖、還元澱粉糖化物等から選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて配合することができ、特にキシリトール、マルチトールが好適に使用できる。
【0021】
上記非う蝕性の糖質成分の平均粒径は、200〜2000μm、望ましくは300〜1500μm、より望ましくは400〜1000μmである。平均粒径が200μmより小さいと、汚れの除去効果が十分に発揮されず、2000μmより大きいと不快な異物感を感じる。この場合、上記平均粒径は、JISふるいを用いて篩い分けした50%(質量%)粒径をさす。
【0022】
なお、従来、非う蝕性の糖質成分は、通常、甘味剤等として口腔用組成物に配合されるが、一般的に甘味剤等として配合される非う蝕性の糖質成分は、平均粒径が200μmに満たない小さな粒径のものである。本発明では、平均粒径が200〜2000μmの範囲にある、平均粒径の大きな非う蝕性の糖質成分を上記特定成分と組み合わせてチューインガム組成物に配合することで、上述したように歯に付着した着色物(ステイン)の除去効果に優れたものとし得るものである。
【0023】
上記平均粒径200〜2000μmの非う蝕性の糖質は、通常の方法で製造でき、原料物質より糖化工程、精製工程、濃縮工程、還元工程、結晶化工程等を経て、場合によっては粉砕し、分級して得ることができる。市販品としては、キシリトールではXYLISORB 700(ROQUETTE社製、平均粒径700μm)、マルチトールではアマルティMR−20(東和化成工業社製、平均粒径430μm)等として入手できる。
【0024】
上記特定平均粒径の非う蝕性の糖質成分の含有量は、ステイン除去効果及び食感の点で、組成物中10〜70%、好ましくは15〜60%、より好ましくは20〜50%であり、10%より少ないと、ステイン除去効果が十分に発揮されず、70%より多いと食感に劣る。
【0025】
本発明のチューインガム組成物には、上記必須成分以外にその他の任意成分として、一般的にチューインガム組成物に配合される成分を、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて配合することができる。具体的には、上記特定平均粒径の非う蝕性の糖質以外の甘味剤、無機粉体、香料、ガムベース、酸味料、軟化剤、着色料、光沢剤、増粘剤、乳化剤、pH調整剤、保存料等を適宜配合することができる。
【0026】
甘味剤としては、甘味剤として通常、チューインガム組成物に使用される平均粒径が200μmより小さい非う蝕性の糖質を配合することができる。具体的には、平均粒径が200μmより小さい、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、還元パラチノース、パラチノース、還元麦芽糖水飴、還元水飴、オリゴ糖、還元澱粉糖化物、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ステビア、サッカリン、スクラロース等の1種又は数種を任意に配合することができる。
【0027】
チューインガム組成物中に配合される無機粉体としては、沈降性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系無機粉体、第2リン酸カルシウム・2水和物及び無水物、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、アパタイト、二酸化チタン等が挙げられる。無機粉体の配合量は、組成物全体の1〜30%が好適である。
【0028】
チューインガム組成物中に配合される香料としては、天然香料として、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油等が挙げられる。更に単品香料として、メントール、アネトール、シネオール、オイゲノール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、ピネン、オクチルアルデヒド、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルアンスラニレート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール等が挙げられる。単品香料及び/又は天然香料も含む調合香料として、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー等が挙げられる。
【0029】
その他、ビタミン類、植物抽出物等を適宜配合することができる。これらは、いずれの場合も従来使用されている成分を常量で用いることができる。
【実施例】
【0030】
以下、実験例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、各例中の成分配合%はいずれも質量%である。
【0031】
〔実験例1〕
歯牙に固着する着色物の除去力(ステイン除去効果)について、下記方法及び表1に示す評価基準に従って、表2,3に示す組成のチューインガム組成物を調製して評価した。結果を表4〜6に示す。
【0032】
ヒト歯固着ステイン除去試験:
パネルの選定及びステイン付着度合いの評価方法;
上下顎前歯(1番)4本の舌側にタバコヤニ由来と思われる褐色〜黒褐色の汚れが付着している喫煙者55人をパネルに選別し、予め市販の歯磨剤を使い、各自の方法により歯磨きを行い、この着色汚れ(ステイン)が除去できないことを確認した後、試験用チューインガム組成物を下記方法で使用した。使用後、1本当たりの歯を図1のように4歯面に分割し、各歯面に付着している着色汚れ(ステイン)の面積及び色調の濃さを目視にて判定し、表1の評価基準に基づき採点した(最高80点)。
【0033】
製剤及び使用方法;
パネルには、下記の実施例及び比較例のチューインガム組成物1個(2g)を前歯部で70回/分で5分間咀嚼させた。
評点後にパネルをステインの付着レベルが等しくなるよう、5人ずつ11の群に層別した。
結果;
咀嚼前後のステインの評点から下式に基づきステイン減少率を算出した。結果を表4〜6に示す。
ステイン減少率(%)={(清掃前の評点−清掃後の評点)/清掃前の評点}×100
【表1】

【0034】
〔実験例2〕
上記実験例1の55人のパネラーに表2、3に示す組成のチューインガム組成物を噛んでもらい、香味及び食感が良好であると回答した人数によって下記のように評価した。結果を表4〜6に示す。
香味及び食感の評価基準;
○:41人以上(合格)
△:31〜40人(合格)
×:30人以下(不合格)
総合評価;
上記実験例1及び実験例2の結果より下記基準に従って総合評価をした。
○:ステイン除去効果60%以上、且つ香味及び食感△〜○(合格)
×:ステイン除去効果60%未満、又は香味及び食感×(不合格)
【0035】
【表2】

【0036】
【表3】

【0037】
*1:上記チューインガム組成物中のガムベースは、天然樹脂25%、酢酸ビニル(重合度200)20%、ポリイソブチレン10%、エステルガム10%、ワックス20%、脂肪酸グリセリンエステル5%、炭酸カルシウム10%を配合した組成のものを用いた。
*2:上記チューインガム組成物中の香料は、シトラール、シトラールジエチルアセタール、シンナミックアルデヒド、ベンズアルデヒド、メチルサリシレート及びカルボンを含まない。
【0038】
【表4】

【0039】
【表5】

【0040】
【表6】

【0041】
実施例のチューインガム組成物は、比較例のものに比べて、香味及び食感に優れ、かつ、高いステイン除去効果を有することが確認された。
【0042】
〔実施例〕
表7に示す組成のチューインガム組成物を常法により調製し、上記と同様の方法でステイン除去効果、香味及び食感を評価した結果、いずれもステイン除去効果が高く、香味及び食感に優れていることが確認された。
【0043】
【表7】

【0044】
*3:上記チューインガム組成物中のガムベースは、天然樹脂25%、酢酸ビニル(重合度200)20%、ポリイソブチレン10%、エステルガム10%、ワックス20%、脂肪酸グリセリンエステル5%、炭酸カルシウム10%を配合したものを用いた。
*4:粉末香料は、下記香料組成A〜Iを調合し、水で溶解・濾過した賦形剤(アラビアガム、サイクロデキストリン等)と混合させ、乳化状態の混合溶液を噴霧乾燥させたもの及びメントールを同処理したものを用いた。
*5:香料として下記の香料A〜Iを用い、各組成のチューインガム組成物を作製した。
【0045】
【表8】

フレーバー1〜6としては、下記フレーバー組成を調合して配合した。
【0046】
【表9】

部は質量部を示す(以下、同様)。
【0047】
【表10】

【0048】
【表11】

【0049】
【表12】

【0050】
【表13】

【0051】
【表14】

【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】実験例のステイン除去試験の評価において、前歯舌面の歯面を4分割した状態を示す概略図である。
【符号の説明】
【0053】
1 歯面−1
2 歯面−2
3 歯面−3
4 歯面−4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)
n+2n3n+1 ・・・(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で表される直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
(MPO3m ・・・(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で表される環状のポリリン酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を0.1〜15質量%と、シトラール、シトラールジエチルアセタール、シンナミックアルデヒド、ベンズアルデヒド、メチルサリシレート、カルボンから選ばれる少なくとも1種の化合物を0.001〜15質量%と、平均粒径200〜2000μmの非う蝕性の糖質を10〜70質量%とを含有してなることを特徴とするチューインガム組成物。

【図1】
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【公開番号】特開2006−6264(P2006−6264A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−191201(P2004−191201)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】