説明

ツインラチェット機関

【課題】 衝撃による振動力をエネルギーとして利用する為、ラチェット本来の一方向の力を伝達するのでは振動の往復する力を無駄なく利用できない不都合を解決すること。
【解決手段】 往復運動する振動力を利きと開放が同方向に設定したラチェット構造の歯車を振動ラックでそれぞれ逆向きに回転させ交互に利き開放を繰り返し動力軸(3)に無駄なく振動力を回転に変換させる事で解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は動力伝達に関するものであり、ラチェット機構の特性を利用したものである。
【背景技術】
【0002】
従来ラチェット機構は締め付け工具や自転車のフリーホイール、時計部品等、動力を一方向に利かし、又は開放させる機構として利用されてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は衝撃による振動力をエネルギーとして利用する為、ラチェット本来の一方向の力を伝達するのでは振動の往復する力を無駄なく利用できない不都合を解決する事を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題を解決するための請求項1の発明は、衝撃により発生した振動力が振動ラック体(1−A)に往復力を生じさせ、その両側面にそれぞれ噛み合うラチェット構造の歯車(2−1)(2−2)は利き及び開放が同方向に設定され、かつ歯車(2−1)と(2−2)は逆方向に回転する為、振動ラック体(1−A)の振動方向により一方が利き、片方が開放となる回転を繰り返し連動する軸(3−1)(3−2)、歯車(4−1)(4−2)、歯車(5)、動力軸(3)へと回転力を無駄なく伝達する事ができる。
【0005】
また請求項2の発明は、振動ラック体(1−B)に作用する振動力が動力軸(3)に直列に配されたラチェット構造の歯車(2−1)(2−2)のそれぞれ左端、右端一方に噛み合う為、利き及び開放が同方向に設定されているので、振動方向により一方が利き片方が開放となる回転を繰り返し、動力軸(3)へと回転力を無駄なく伝達する事ができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、本来発生を低減させるべき車両の走行で発生する衝撃による振動力をエネルギー源として車両側、路面側共に利用でき、その往復運動を無駄なくツインラチェットで回転力に変換し発電に利用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、振動ラック体(1−A)の両側面にそれぞれ噛み合う利き及び開放を同方向に設定したラチェット構造の歯車(2−1)(2−2)と連動する軸(3−1)(3−2)、歯車(4−1)(4−2)と噛み合う歯車(5)、動力軸(3)へ動力伝達する事を特徴とする機関の斜視図である。
【0008】
図2は、動力軸(3)に直列に配された利き及び開放が、同方向に設定したラチェット構造の歯車(2−1)(2−2)、動力軸(3)を中心にして、歯車(2−1)(2−2)のそれぞれ左端、右端一方に噛み合う振動ラック体(1−B)で構成される事を特徴とする動力伝達機関の斜視図である。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明に係る機関は広く発電用に利用できる為、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】 振動ラック体(1−A)の両側面にそれぞれ噛み合う利き及び開放を同方向に設定したラチェット構造の歯車(2−1)(2−2)と連動する軸(3−1)(3−2)、歯車(4−1)(4−2)と噛み合う歯車(5)、動力軸(3)へ動力伝達する機関の斜視図である。
【図2】 動力軸(3)に直列に配された、利き及び開放が同方向に設定したラチェット構造の歯車(2−1)(2−2)、動力軸(3)を中心にして歯車(2−1)(2−2)のそれぞれ左端、右端一方に噛み合う振動ラック体(1−B)で構成される動力機関の斜視図である。
【符号の説明】
【0011】
1−A 振動ラック体
1−B 振動ラック体
2−1 ラチェット構造の歯車
2−2 ラチェット構造の歯車
3 動力軸
3−1 軸
3−2 軸
4−1 歯車
4−2 歯車
5 歯車
C ラチェット部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動ラック体(1−A)の両側面にそれぞれ噛み合う、利き及び開放を同方向に設定したラチェット構造の歯車(2−1)(2−2)と連動する軸(3−1)(3−2)歯車(4−1)(4−2)、歯車(4−1)(4−2)と噛み合う、歯車(5)動力軸(3)へ動力伝達する事を特徴とする機関。
【請求項2】
動力軸(3)に直列に配された、利き及び開放が同方向に設定したラチェット構造の歯車(2−1)(2−2)、動力軸(3)を中心にして、歯車(2−1)(2−2)のそれぞれ左端、右端一方に噛み合う振動ラック体(1−B)で構成される事を特徴とする動力伝達機関。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−162209(P2009−162209A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24468(P2008−24468)
【出願日】平成20年1月7日(2008.1.7)
【出願人】(508036204)
【Fターム(参考)】