説明

ツロブテロール貼付剤

本発明は、(a)支持体、(b)経皮吸収性薬物のツロブテロールおよび必要に応じ親油性油状物の可塑剤を含むアクリル系感圧性粘着剤層、および(c)剥離ライナー、が順次積層されたツロブテロール貼付剤であって、該アクリル系感圧性粘着剤として、アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートのアクリルモノマーと、他のビニルモノマーの1種または2種以上のモノマーと共重合して得られる共重合体を用いることによって、粘着剤層からのツロブテロールの放出性と皮膚透過性に優れ、かつ皮膚刺激性が少なく安全性に優れたツロブテロール貼付剤が供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は気管支拡張作用を有するツロブテロールを有効成分とし、粘着剤層にアセトキシアルキル(メタ)アクリレートを構成モノマーの一つとして含む共重合体からなるアクリル系感圧性粘着剤を用いたツロブテロール貼付剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
合成ゴム系粘着剤を主体とする粘着剤層中に、交感神経のβ2受容体の選択的刺激薬であるツロブテロールを含む貼付剤は知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、アクリル系感圧性粘着剤を主体とする粘着剤層中に、ツロブテロールを含む貼付剤は知られている(例えば、特許文献2を参照)。
ツロブテロールを合成ゴム系粘着剤に含む貼付剤においては、粘着剤層中にツロブテロールの結晶が分散されているため、粘着剤層からのツロブテロールの放出の持続性はあるが、放出の立ち上がりがよくなく、放出量が十分でないという問題点が存在する。また、アクリル系感圧性粘着剤を用いた貼付剤は放出の立ち上がりは改善されるが、持続性がない等の問題点があった。
すなわち、従来のツロブテロール貼付剤に用いられている粘着剤は、薬物および添加剤との相溶性が悪く、飽和濃度以上の薬物を配合せざるを得ず、粘着剤層中に薬物の結晶の析出が認められ、これが放出性と皮膚接着性の不十分な原因の一つと考えられている。
アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと他のビニルモノマーとを共重合して得られる共重合体を、ポリアミン化合物やイソシアネート化合物などの架橋剤で架橋させた感圧性粘着剤は知られている(例えば、特許文献3、特許文献4を参照)。しかしながら、アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートを構成モノマーの一つとして含む共重合体からなるアクリル系感圧性粘着剤層中に、経皮吸収性薬物を入れて貼付剤とする文献は見出せない。
【特許文献1】WO97/14411
【特許文献2】特開平11−228395号公報
【特許文献3】特開平6−108033号公報
【特許文献4】特開平7−238203号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、粘着剤層からのツロブテロールの放出性と皮膚透過性に優れ、かつ皮膚刺激性の少ない安全性に優れたツロブテロール貼付剤を供給することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明者らはアセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと、アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと共重合可能な1種または2種以上の他のビニルモノマーとの共重合体からなるアクリル系感圧性粘着剤が、ツロブテロールおよび親油性油状物の可塑剤との相溶性に極めて優れていることを見出した。その結果、該アクリル系感圧性粘着剤中にツロブテロールおよび場合によってはさらに親油性油状物の可塑剤を配合することによって、ツロブテロールの粘着剤層からの優れた放出性と皮膚透過性を有し、皮膚刺激性が少なく安全性に優れたツロブテロール貼付剤が得られることを確認して本発明を完成させた。
【発明の効果】
【0005】
アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと、他のビニルモノマーの1種または2種以上のモノマーと共重合して得られる共重合体からなるアクリル系感圧性粘着剤に経皮吸収性薬物としてツロブテロール、および必要に応じて親油性油状物からなる可塑剤を配合した本発明のツロブテロール貼付剤は、凝集力、貼着力、自着性の粘着特性に優れ、貼付剤からのツロブテロールの放出性、皮膚透過性にも優れている。そして、本発明のツロブテロール貼付剤のそれらの効果は、既知のアクリル系感圧性粘着剤あるいは合成ゴム系粘着剤からなる粘着剤層中にツロブテロールを配合した貼付剤より優れている。
また、本発明のツロブテロール貼付剤の安全性を、ウサギを用いて皮膚一次刺激性試験を用いて評価し、合成ゴム系粘着剤にツロブテロールを配合したツロブテロール貼付剤よりも皮膚刺激性が少なく安全性の面でも優れている。
【0006】
ゴム系貼付剤の場合には、自着力が強くなりすぎる傾向があるため、自着力を調製するために低分子量のポリマー等を添加する必要があったが、本発明の貼付剤の場合にはそのような必要がない点で優れている。また、従来使われているアクリル系の貼付剤の場合には、十分な貼着力を得るために架橋剤が必要とされるが、架橋剤として使用されるポリアミン系化合物、イソシアネート系化合物は毒性があったり、配合する薬剤に影響を及ぼすことがある。これに対し、本発明の貼付剤の場合には架橋剤の添加を必要としない点で優れている。
【0007】
本発明に用いられる、アセトアセチル基を有する(メタ)アクリル系モノマーと、アセトアセチル基を有さない他のビニルモノマーとを非水性溶媒中で共重合させて得られる非水性粘着剤は、ツロブテロールおよび可塑剤とともに混錬され、この際ツロブテロールは残留する非水性溶媒および可塑剤に溶解され完全に均一に混合される。この混合物を支持体または剥離フィルムに塗布して加熱乾燥すると、溶媒が蒸発するとともに、アセトアセチル基が自己架橋して網目構造を形成し、この網目構造中にツロブテロールおよび可塑剤が粘着剤に溶解状態で含有される。アセトアセチル基による自己架橋によって形成される網目構造には多量の油状物質を含ませることができる。その結果、粘着剤層中に含有させる油状物質の量を広い範囲で配合することができる。
【0008】
原料のアセトアセチル基を有する(メタ)アクリル系モノマーの量を増減させることにより、粘着剤の自己架橋度を変化させて粘着力、凝集力を調整することができる。また、粘着剤層中に含ませる可塑剤、経皮吸収促進剤、薬剤の溶解剤などの親油性油状物質の配合量を調整することによって、適度な粘着力、凝集力を持たせることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の貼付剤は、(a)支持体、(b)経皮吸収性薬物のツロブテロールおよび必要に応じ親油性油状物の可塑剤を含むアクリル系感圧性粘着剤層、および(c)剥離ライナー、が順次積層されたものであって、該アクリル系感圧性粘着剤が、アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと、他のビニルモノマーの1種または2種以上が共重合して得られる共重合体からなるアクリル系感圧性粘着剤である貼付剤である。
【0010】
本発明の貼付剤に用いる支持体の厚さは通常5〜400μm、好ましくは5〜250μmであり、伸縮性のある支持体がより好ましいが、非伸縮性のものであっても柔軟性があればよく、薬物非透過性の素材であれば用いることができ、単層構造の支持体であっても、また複数の素材が積層された構造の支持体であってもよい。単層構造の支持体の場合には、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートおよびポリウレタンなどのプラスチックフィルム、あるいは金属製のフィルム類が好適に用いられ、フィルムの表面はシリコン処理を施すことも可能である。また、支持体は、無色透明であっても、白色あるいは肌色などに着色したものであってもよく、白色あるいは肌色などに着色したものは、支持体の表面を色素でコーティングしたものであっても、また支持体中に色素または顔料などを均一に練り込んだものであってもよい。
【0011】
積層構造の支持体を用いる場合は、少なくとも1層が薬物非透過性のフィルムを用いればよく、さきの単層構造の支持体フィルムに、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、またはポリプロピレンなどの不織布、織布、編布、紙、および金属フィルムなどから選ばれる1種または2種以上の素材を積層することによって得られる積層フィルムを用いることができる。
【0012】
本発明の貼付剤に用いられる剥離ライナーは、粘着剤層を保護する役割のものであって、貼付剤を皮膚に貼り付ける前に剥離ライナーを貼付剤から剥して所用部位に貼付剤を貼付する。剥離ライナーの厚さは、通常15〜200μmで、好ましくは40〜100μmである。剥離ライナーとしては、粘着剤層から容易に剥すことのできる素材であり、薬剤非透過性の素材であれば使うことができる。例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリプロピレン等のプラスチックフィルム、紙、金属フィルム、布などの素材から選ばれる単層のフィルム、または2種以上の素材を積層したものが用いられる。これらのフィルムの表面を、シリコン処理したフィルムを用いることもできる。
【0013】
本発明の経皮吸収性薬物のツロブテロールは粘着剤層中に溶解した状態で配合され、配合量は粘着剤と可塑剤、その他の添加剤の合計に対する飽和溶解度未満であれば配合することができるが、粘着剤の種類と添加剤の種類によって差はあるが、好ましい配合量としては、粘着剤層総質量の1〜10質量%である。
【0014】
粘着剤層に配合する可塑剤としては、親油性油状物が好ましく、例えば、炭素数6〜18の脂肪酸エステル類、炭素数6〜10の二塩基酸エステル類、炭素数10〜18の高級アルコール、あるいはヒマシ油などがあげられる。
炭素数6〜18の脂肪酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピルなどの高級脂肪酸エステル、または中鎖脂肪酸トリグリセリドなどのグリセリン脂肪酸エステル類をあげることができる。
【0015】
炭素数6〜10の二塩基酸のエステルとしては、例えばアジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチルなどが挙げられる。
炭素数10〜18の高級アルコールとしては、例えばヘキシルデカノール、ミリスチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノールなどをあげることができる。
【0016】
該可塑剤は、上記の親油性油状物から1種または2種以上を適宜選択して単独で、または混合して配合することが可能であり、なかでもミリスチン酸イソプロピルが最も好適に用いられる。これらの可塑剤は、粘着剤の可塑化作用を有すると共に、ツロブテロールの溶解剤としての役割に加え、ツロブテロールの経皮吸収促進効果もあるので非常に好適である。これらの可塑剤は室温(1〜30℃)において液体である。また、該可塑剤の配合量は、粘着剤層の総質量の約40質量%以下であればよく、さらに好適には粘着剤層の総質量の約35質量%以下であり、45質量%を超えて配合すると粘着剤層に油状物が保持できなくなり、油状物が粘着剤層から分離することがあるので好ましくない。
【0017】
本発明の貼付剤の粘着剤層に用いる感圧性粘着剤としては、アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと、アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと共重合可能な1種又は2種以上のビニルモノマーとを共重合させた共重合体からなるアクリル系感圧性粘着剤が好適に用いることができる。
【0018】
アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、アルキレングリコール類の一つの水酸基がアセトアセチル基でアシル化され、他の一つの水酸基がアクリル酸またはメタクリル酸でアシル化されたものであり、例えば、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート、2−アセトアセトキシエチルアクリレートから選ばれるアセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレート類を用いることができるが、2−アセトアセトキシエチルメタクリレートが最も好ましい。また、アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートの含量としては共重合体総質量を100としたときに約5〜約50質量%であることが好ましく、約10〜約45質量%であることがさらに好ましい。
【0019】
アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと共重合するビニルモノマーとしては、アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと共重合することが可能な二重結合を分子内に有する化合物であれば用いることができ、例えばアルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、分子内にヒドロキシル基、アミド基、アルコキシルアルキル基などの官能基を有する官能性モノマー類、およびポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートのようなグリコール(メタ)アクリレート類からなる群から選ばれる1種または2種のビニルモノマーを用いることができる。
【0020】
アルキル基の炭素数が1〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどが挙げられる。また、分子内に官能基を有する官能性モノマー類としては、具体的には、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等をあげることができる。また、グリコール(メタ)アクリレート類としては、具体的には、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0021】
アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと、他のビニルモノマーとの共重合は、過酸化化合物またはアゾ系化合物のような重合開始剤を用いるアクリル系感圧性粘着剤の製造法と同様にして製造することができる。本発明に用いられるアクリル系感圧性粘着剤は、該共重合体を有機溶媒に溶解した非水性粘着剤、または共重合体を皮膚刺激性の少ない界面活性剤と共に水性溶媒中に分散した水性エマルジョン型粘着剤のいずれのものも用いることができる。
【0022】
水性エマルジョン型粘着剤に配合する皮膚刺激の少ない界面活性剤としては、例えば、少なくとも1種のラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのようなアニオン性界面活性剤、カチオン性、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのような非イオン性界面活性剤、またはサーファクチンなどのようなペプチド系界面活性剤から選ばれる1種または2種以上の界面活性剤を単独で、または混合して用いることができる。
【0023】
上記感圧性粘着剤に使用できる非水性粘着剤に用いられる溶媒は、貼付剤を製造する際の加熱乾燥する工程において揮散する有機溶媒であれば使用することができる。その有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、シクロヘキサン、n−ヘキサンなどの炭化水素類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチルなどの低級脂肪酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類をあげることができる。また、水性エマルジョン型粘着剤には、水に溶解する溶媒であれば用いることができる。
【0024】
本発明の貼付剤の粘着剤層には感圧性粘着剤、経皮吸収性薬物のツロブテロール、および可塑剤のほかに所望により、ツロブテロールの溶解剤、吸収促進剤、エステルガムなどの粘着性付与剤、香料、着色剤などを添加剤として加えることも可能である。ツロブテロールの溶解剤としては、ツロブテロールを溶解する溶媒であって、皮膚刺激性のない溶媒であれば使用することができる。例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの低級アルコール類、ヘキサノール、オクタノールなどの中鎖アルコール、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどの多価アルコール類、高級脂肪酸エステル類、ポリビニルアルコール、N−メチルピロリドン、クロタミトンなどが用いられ、これらの溶媒を単独で、または2種以上を混合して溶解剤として用いることができる。
ツロブテロールの経皮吸収促進剤としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸ジエチルなどの脂肪酸エステル類、カプリル酸モノグリセリド、カプリル酸トリグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステルなどの脂肪酸多価アルコールエステル類、l−メントール、ハッカ油、リモネンなどのテルペン類などが挙げられる。
その他の添加剤としては、例えば、無水ケイ酸、軽質無水ケイ酸などのケイ素化合物、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体,ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子、ジブチルヒドロキシトルエンなどの抗酸化剤、カオリン、酸化チタンなどが挙げられる。
【0025】
本発明のツロブテロール貼付剤の製造法は、感圧性粘着剤、ツロブテロールおよび所望により可塑剤および添加剤を混合しツロブテロールを溶解させた溶液を、剥離ライナーの表面に乾燥後の粘着剤層の厚みが15〜80μmとなるように、均一に塗布した後、加熱乾燥した後、支持体を粘着剤の表面に貼り付けた後に、所望の大きさに切断して、本発明のツロブテロール貼付剤を製造することができる。また、最初に支持体上に粘着剤を塗布乾燥して粘着剤層を形成した後に、剥離ライナーを貼り付け、所望の大きさに切断して本発明のツロブテロール貼付剤を製造することも可能である。
【実施例】
【0026】
以下に実施例および試験例に基づいて、本発明の医療用経皮吸収テープ製剤用の非水性アクリル系感圧性粘着剤および医療用経皮吸収テープ製剤について、さらに具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0027】
粘着剤製造例
非水性アクリル系感圧性粘着剤の製造
2−エチルヘキシルアクリレート158g、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート35.1g、メチルメタクリレート76.2g、ジアセトンアクリルアミド80.3g、およびテトラエチレングリコールジメタクリレート1.0gを均一に溶解しモノマー液を調製した。このモノマー液100gをジムロー冷却器、温度計、窒素ガス吹き込み管および攪拌翼を備えた2リットルの4つ口フラスコに仕込み、溶剤として酢酸エチル350gを加えた。100ml/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら75℃まで昇温し、75℃で30分間維持した後、開始剤として過酸化ベンゾイル0.35gを酢酸エチル5gに溶解して添加し、外温を85℃に設定した。溶剤の還流を確認した後、残りのモノマー液を3時間で連続して投入した。モノマー液を連続投入開始から、1時間後から酢酸エチル500gを3時間で連続に投入した。酢酸エチル投入後12時間撹拌を続けた後、過酸化ベンゾイル0.5gを追加触媒として投入し、12時間熱処理しその後に冷却して非水性アクリル系感圧性粘着剤の溶液を製造した。
【0028】
〔実施例1〕
ねじ口ビンに粘着剤製造例で製した非水性アクリル系感圧性粘着剤35.69gを量りとり、さらにミリスチン酸イソプロピル3.0g、およびツロブテロール1.5gをそれぞれ量りとり、1時間攪拌する。乾燥した後の被膜質量が20mg/10cm2となるように、コーティング試験機(LTE−S、Wener Mathis社)を用いて、ポリエステルフィルム上に塗膏、乾燥した後、一表面をシリコーン処理が施されたポリエステル製剥離ライナーのシリコーン処理面が粘着剤と接するように被覆して、粘着剤層中にツロブテロール10質量%およびミリスチン酸イソプロピル20質量%を含む実施例1のツロブテロール貼付剤を得る。
【0029】
〔実施例2〕
ツロブテロール1.5g、粘着剤製造例で製した非水性アクリル系感圧性粘着剤38.69gを用い、ミリスチン酸イソプロピルを用いないことを除いては実施例1と同様に行い、粘着剤層中にツロブテロール10質量%を含む実施例2のツロブテロール貼付剤を得る。
【0030】
〔実施例3〕
粘着剤製造例で製した非水性アクリル系感圧性粘着剤40.0g、ツロブテロール0.5g、ミリスチン酸イソプロピル3.0gを用い、実施例1と同様な方法で、被膜質量が67mg/10cm2となるように行い、粘着剤層中にツロブテロール3質量%およびミリスチン酸イソプロピル20質量%を含む実施例3のツロブテロール貼付剤を得る。
【0031】
〔実施例4〕
粘着剤製造例で製した非水性アクリル系感圧性粘着剤41.5g、ツロブテロール0.5g、ミリスチン酸イソプロピル1.5gを用いて、実施例3と同様に行い、粘着剤層中にツロブテロール3質量%およびミリスチン酸イソプロピル10質量%を含む実施例4のツロブテロール貼付剤を得る。
【0032】
〔実施例5〕
粘着剤製造例で製した非水性アクリル系感圧性粘着剤37.75g、ツロブテロール0.5g、ミリスチン酸イソプロピル5.25gを用いて、実施例3と同様に行い、粘着剤層中にツロブテロール3質量%およびミリスチン酸イソプロピル35質量%を含む実施例5のツロブテロール貼付剤を得る。
【0033】
〔実施例6〕
粘着剤製造例で製した非水性アクリル系感圧性粘着剤40.0g、ツロブテロール0.5g、セバシン酸ジエチル3.0gを用いて、実施例3と同様に行い、粘着剤層中にツロブテロール3質量%およびセバシン酸ジエチル20質量%を含む実施例6のツロブテロール貼付剤を得る。
【0034】
〔実施例7〕
粘着剤製造例で製した非水性アクリル系感圧性粘着剤38.5g、ツロブテロール0.5g、セバシン酸ジエチル4.5gを用いて、実施例3と同様に行い、粘着剤層中にツロブテロール3質量%およびセバシン酸ジエチル30質量%を含む実施例7のツロブテロール貼付剤を得る。
【0035】
〔実施例8〕
粘着剤製造例で製した非水性アクリル系感圧性粘着剤40.0g、ツロブテロール0.5g、パルミチン酸イソプロピル3.0gを用いて、実施例3と同様に行い、粘着剤層中にツロブテロール3質量%およびパルミチン酸イソプロピル20質量%を含む実施例8のツロブテロール貼付剤を得る。
【0036】
〔実施例9〕
粘着剤製造例で製した非水性アクリル系感圧性粘着剤40.0g、ツロブテロール0.5g、中鎖脂肪酸トリグリセリド3.0gを用いて、実施例3と同様に行い、粘着剤層中にツロブテロール3質量%および中鎖脂肪酸トリグリセリド20質量%を含む実施例9のツロブテロール貼付剤を得る。
【0037】
〔実施例10〕
粘着剤製造例で製した非水性アクリル系感圧性粘着剤40.0g、ツロブテロール0.5g、ヒマシ油3.0gを用いて、実施例3と同様に行い、粘着剤層中にツロブテロール3質量%およびヒマシ油20質量%を含む実施例10のツロブテロール貼付剤を得る。
【0038】
〔実施例11〕
粘着剤製造例で製した非水性アクリル系感圧性粘着剤40.0g、ツロブテロール0.5g、ヘキシルデカノール3.0gを用いて、実施例3と同様に行い、粘着剤層中にツロブテロール3質量%およびヘキシルデカノール20質量%を含む実施例11のツロブテロール貼付剤を得る。
【0039】
〔比較例1〕
粘着剤として市販の非水性アクリル系感圧性粘着剤(ニッセツPE300、日本カーバイト社製、粘着剤の組成 2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、酢酸ビニル(17:2:1))を用いた他は実施例1と同じ方法で行い、粘着剤層中にツロブテロール10質量%およびミリスチン酸イソプロピル20質量%を含む比較例1のツロブテロール貼付剤を得た。
【0040】
〔比較例2〕
粘着剤として市販の非水性アクリル系感圧性粘着剤(ニッセツPE300、日本カーバイト社製)を用いた他は実施例2と同じ方法で行い、粘着剤層中にツロブテロール10質量%を含む比較例2のツロブテロール貼付剤を得た。
【0041】
〔比較例3〕
合成ゴム系の感圧性粘着剤を用いた市販のツロブテロール貼付剤Hテープを比較例3のツロブテロール貼付剤とした。
【0042】
〔比較例4〕
2−エチルヘキシルアクリレート90g、n−ブチルアクリレート90g、ジアセトンアクリルアミド80.5g、メチルメタクリレート87.5g、およびジエチレングリコールジメタクリレート0.3gのモノマー組成で、粘着剤製造例と同様な方法で重合合成を行いアクリル系感圧性粘着剤を製造した。この粘着剤を用い実施例1と同様に粘着剤層中にツロブテロール10質量%を含む比較例4のツロブテロール貼付剤を得た。
【0043】
〔試験例1〕
貼付剤のツロブテロール放出性試験および皮膚透過性試験
実施例1〜3のツロブテロール貼付剤および比較例1〜3のツロブテロール貼付剤を用いて下記に示す試験方法を用いて、ツロブテロール貼付剤の放出性と皮膚透過性の評価を実施した。
【0044】
1)放出性試験の試験方法
試験貼付剤をユカタンマイクロピッグ摘出皮膚に貼り、32℃、60%の湿度の条件下で静置した。24時間後試験貼付剤を剥がし、製剤中の薬物残存量をHPLCを用いて測定した。薬物残存量より、下記の式を用いて貼付剤からの薬物放出率(%)を算出した。
[(適用前薬物含量−薬物残存量)/適用前薬物濃度]×100=薬物放出率(%)
【0045】
2)皮膚透過性試験方法
実施例1〜2、および比較例1〜2のツロブテロール貼付剤を用いてへアレスマウス摘出皮膚を用い、また実施例3および比較例3のツロブテロール貼付剤を用いてWistarラット摘出皮膚を用いて皮膚透過性の試験を行なった。
【0046】
2−1)へアレスマウス摘出皮膚透過性試験方法
縦型拡散セルのへアレスマウス摘出皮膚の真皮側(レシーバー側)に0.05mol/L McIlvaine緩衝液(pH7.4)を入れ、角質層側(ドナー側)にツロブテロール貼付剤を適用した。各時点でレシーバー液をサンプリングした後、0.05mol/L McIlvaine緩衝液を同量加えた。サンプリング溶液中の薬物濃度をHPLCを用いて測定し、flux値(薬物の定常状態での皮膚透過速度の値)とlag time(定常状態の皮膚透過速度が得られるまでの時間)および24時間の累積透過量を算出する。
実施例1、2および比較例1、2のツロブテロール貼付剤を用いて上記の試験を行ない下表(表1)の成績を得た。すなわち本発明の2−アセトアセトキシエチルメタクリレートモノマーを含むアクリル系感圧性粘着剤にツロブテロールと可塑剤を配合した粘着剤層を有するツロブテロール貼付剤である実施例1の製剤は、2−アセトアセトキシエチルメタクリレートモノマーを含まない市販のアクリル系感圧性粘着剤にツロブテロールと可塑剤を配合した粘着剤層を有するツロブテロール貼付剤の比較例1よりも、放出率、flux値、累積透過量、およびLag timeの点で優れている。また、可塑剤を含まない組成の本発明の実施例2のツロブテロール貼付剤の放出率、flux値、累積透過量、およびLag timeは、可塑剤を含まない組成の比較例2の放出率、flux値、累積透過量、およびLag timeよりそれぞれ優れていた。
【0047】
【表1】

【0048】
2−2)Wistarラット摘出皮膚透過性試験方法
へアレスマウス摘出皮膚の変わりにWistarラット摘出皮膚を用いて、2−1の試験方法と同様に行い、flux値を求めた。
本発明の2−アセトアセトキシエチルメタクリレートモノマーを含むアクリル系感圧性粘着剤にツロブテロールを配合した実施例3のツロブテロール貼付剤と、合成ゴム粘着剤にツロブテロールを含む比較例3のツロブテロール貼付剤を用いて、上記の試験を行ない、表2の成績を得た。
【0049】
【表2】

【0050】
上記の結果から本発明の実施例3の2−アセトアセトキシエチルメタクリレートモノマーを含むアクリル系感圧性粘着剤にツロブテロールを配合した貼付剤のラット皮膚透過性は、合成ゴム系粘着剤にツロブテロールを配合した比較例3のツロブテロール貼付剤の皮膚透過性より優れていた。
【0051】
〔試験例2〕
皮膚刺激性試験
ウサギを用いて、本発明の実施例3のツロブテロール貼付剤と比較例3のツロブテロール貼付剤について一次皮膚刺激性試験を用いて安全性の評価を実施した。
【0052】
1)一次皮膚刺激性試験方法(ウサギ)
前日までにウサギの背部被毛を電気バリカンを用いて刈毛し、試験に用いた。ウサギの背部に製剤を適用し、不浸透油紙をのせ、その上を不織布粘着性包帯(メッシュポア、ニチバン)で貼付固定し、適用部全体をガーゼで覆い、粘着性布伸縮包帯(エラストポア、ニチバン)で被覆した。24時間後に被験製剤を除去し、適用部位を微温湯を湿らせた脱脂綿で軽く拭き取り、30分間放置した後、適用部を観察した。更に製剤適用後48、72時間にも同様に適用部を観察し、下記のDraizeらの評価基準に基づいて採点し、適用後24及び72時間の評点から一次刺激指数(P.I.I.)を算出した。
【0053】
Draizeらの評価基準
A:紅斑及び痂皮形成
紅斑なし:0、ごく軽度の紅斑:1、明らかな紅斑:2、中等度から強度の紅斑:3、強度の紅斑から軽度の痂皮形成:4
B:浮腫形成
浮腫なし:0、ごく軽度の浮腫:1、軽度の浮腫:2、中等度の浮腫(約1mm隆起):3、強度の浮腫:4
【0054】
2)試験評価
本発明の実施例3のツロブテロール貼付剤と、比較例3のツロブテロール貼付剤を用いて上記の試験例2の方法で、ウサギ一次皮膚刺激性試験を行なった結果、表3の皮膚一次刺激指数を求めた。その結果、本発明の実施例3のツロブテロール貼付剤は、比較例3のツロブテロール貼付剤より低い皮膚刺激性であった。
【0055】
【表3】

【0056】
〔試験例3〕
粘着特性試験
本発明の実施例1〜11のツロブテロール貼付剤と、比較例1〜4のツロブテロール貼付剤を用いて粘着特性を凝集力、貼着力、自着性の三つの観点から下記の(官能)試験法で評価した。
【0057】
1)粘着特性試験方法
1−1)凝集力
製剤のライナーを剥がし、粘着剤面を指で触り、下記の評価基準に基づいて評価する。
評価基準
○:(優)天然ゴムラテックスを使用した市販のインドメタシン含有テープ剤S、市販のフェルビナクル含有テープ剤Fと同程度の凝集力;
△:(良)スチレン−イソプレン−スチレン共重合体を使用した市販のケトプロフェン含有テープ剤M、市販のフルルビプロフェン含有テープ剤Yと同程度の凝集力;
×:(不良)市販品以下の凝集力;
−:凝集力が著しく低いため(半固形の状態)評価不能。
【0058】
1−2)貼着力
製剤のライナーを剥がし、粘着剤面を指で触り、下記の評価基準に基づいて評価する。
評価基準
○:(優)スチレン−イソプレン−スチレン共重合体を使用した市販のケトプロフェン含有テープ剤M、市販のフルルビプロフェン含有テープ剤Yと同程度の貼着力;
△:(良)天然ゴムラテックスを使用したインドメタシン含有テープ剤S、市販のフェルビナクル含有テープ剤Fと同程度の貼着力;
×:(不良)市販品以下の貼着力;
−:貼着力が著しく低いため(半固形の状態)評価不能。
【0059】
1−3)自着性
製剤の粘着剤面同士が貼りついた時の剥がしやすさを下記の評価基準に基づいて評価する。
評価基準
○:(優)抵抗なく剥がせる;
△:(良)やや抵抗はあるが、剥がせる:
×:(不良)かなり抵抗があり、剥がすのに困難。
【0060】
2)評価結果
本発明の実施例1〜11のツロブテロール貼付剤と、比較例1〜4のツロブテロール貼付剤を用いて、上記の粘着特性試験を実施した。その結果を表4に示した。
【0061】
【表4】

【0062】
モノマー成分として2−アセトアセトキシエチルメタクリレートを含む共重合体からなるアクリル系感圧性粘着剤中にツロブテロールを配合した実施例1〜11の本発明のツロブテロール貼付剤は、凝集力、貼着力、自着性の三点で、モノマー成分として2−アセトアセトキシエチルメタクリレートを含まない共重合体からなるアクリル系感圧性粘着剤中にツロブテロールを配合した比較例1、2および4のツロブテロール貼付剤より優れている。また、本発明の実施例1〜11のツロブテロール貼付剤は、合成ゴム系粘着剤中にツロブテロールを配合した比較例3のツロブテロール貼付剤と凝集力では同等であるが、貼着力、自着性の点で優れている。
【産業上の利用可能性】
【0063】
アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートのアクリルモノマーと、他のビニルモノマーの1種または2種以上のモノマーと共重合して得られる共重合体を用いることによって、威圧性粘着剤として、粘着力、凝集力、自着性に優れ、粘着剤層からのツロブテロールの放出性と皮膚透過性に優れ、かつ、皮膚刺激性が少ない安全性の高いツロブテロール貼付剤が供給される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)支持体、(b)粘着剤層、および(c)剥離ライナー、が順次積層された貼付剤であって、(b)の該粘着剤層には、経皮吸収性薬剤としてツロブテロールを含有し、該粘着剤が、アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと、アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートと共重合可能な1種または2種以上のビニルモノマーとの共重合体であるアクリル系感圧性粘着剤であることを特徴とするツロブテロール貼付剤。
【請求項2】
粘着剤層中に、さらに可塑剤を含有する請求項1に記載されたツロブテロール貼付剤。
【請求項3】
アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートが、2−アセトアセトキシエチルメタクリレートまたは2−アセトアセトキシエチルアクリレートであることを特徴とする請求項1または2に記載されたツロブテロール貼付剤。
【請求項4】
ビニルモノマーが、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド、ブチルアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ヘキサエチレングリコールジメタクリレート、およびアクリルアミドからなる群から選ばれる1種または2種以上のアクリル系ビニルモノマーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載されたツロブテロール貼付剤。
【請求項5】
可塑剤が、炭素数6〜18の脂肪酸エステル類、炭素数6〜10の二塩基酸のエステル類、炭素数10〜18の高級アルコール類、および室温で液体の油脂類からなる群から選ばれる1種または2種以上の親油性油状物であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載されたツロブテロール貼付剤。
【請求項6】
可塑剤が、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、パルミチン酸イソプロピル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、およびヘキシルデカノールからなる群から選ばれる1種または2種以上の可塑剤からなることを特徴とする請求項5に記載されたツロブテロール含有貼付剤。
【請求項7】
可塑剤がミリスチン酸イソプロピルであることを特徴とする請求項6に記載されたツロブテロール貼付剤。
【請求項8】
可塑剤の配合量が粘着剤層総質量の10〜35質量%であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載されたツロブテロール貼付剤。
【請求項9】
粘着剤層総質量の1〜10質量%以上のツロブテロールが、粘着剤層に溶解状態で含有されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載されたツロブテロール貼付剤。
【請求項10】
粘着剤層が非水性粘着剤である請求項1〜9のいずれか1項に記載されたツロブテロール貼付剤。

【国際公開番号】WO2005/067910
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【発行日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−516982(P2005−516982)
【国際出願番号】PCT/JP2004/019078
【国際出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【出願人】(000174622)埼玉第一製薬株式会社 (31)
【Fターム(参考)】