説明

テストリード及び測定装置

【課題】テストリード自体に装置本体が有する複数の機能に対するスイッチング機能(起動、停止)を持たせ、しかも、テストリードの大型化及び重量化を回避した、操作性に優れたテストリード、及び、斯かるテストリードを有する測定装置を提供する。
【解決手段】測定装置本体1に接続ケーブル50を介して接続され、測定対象物に接触して、測定信号を測定装置本体1に送信するためのテストリード10において、長手軸線Ox−Oxに沿って所定長さとされ、テストリード10の握り部を構成し、一端部に測定対象物に接触するテスト棒13を保持したホルダー本体12を備え、ホルダー本体12に加速度センサ22を設置し、加速度センサ22は、ホルダー本体12を空間上で動かすことにより、複数種類の異なる信号を出力することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、例えば、電流計、電圧計、絶縁抵抗計などの測定装置に関するものであり、特に、斯かる測定装置に使用するテストリードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電流計、電圧計、絶縁抵抗計などの測定装置には、測定時に測定対象物の所望の箇所に接触させ、電流、電圧、絶縁抵抗などを測定するための測定プローブ、即ち、テストリードが固定的に、或いは、着脱可能に接続されている。
【0003】
特許文献1には、テストリード部分にスライド式の切換スイッチを設け、切換スイッチが測定位置にセットされている場合に測定が可能となる構成の測定装置が開示されている。
【0004】
図1に、上記特許文献1に開示されると同様の構成とされる測定装置100の一例を示す。
【0005】
本例にて、測定装置100は、装置本体1と、測定時に測定対象物の所望の箇所に接触させるためのテストリード10と、を備えており、テストリード10は、装置本体1に対して接続ケーブル50にて接続されている。
【0006】
装置本体1には、電源スイッチ2、測定を開始するためのメジャースイッチ3、テストリード10に設置された測定用ライト40の点灯、消灯を行なうためのON/OFFスイッチ4、更には、ファンクション切り替えスイッチ5などが設けられている。一方、テストリード10には、測定を開始するためのメジャースイッチ20が設けられていることがある。
【0007】
斯かる構成の測定装置100では、測定に際して、テストリード10を測定対象物の所望箇所に接触させ、装置本体1又はテストリード10のメジャースイッチ3又は20を押すことで測定が開始され、メジャースイッチ3又は20を離すことで測定が終了する。
【0008】
テストリード10のライト40を点灯する場合には本体のスイッチ4を押す。また、ファンクションを切り替える際は、本体のファンクション切り替えスイッチ5を押す。
【0009】
もし、ライトのON/OFF、更には、ファンクションの切り替えをもテストリード10にスイッチを設けて行えば、極めて操作性が向上することが考えられる。
【0010】
しかしながら、テストリード10にライト40のON/OFFスイッチ、ファンクションの切り替えスイッチなどを設けた場合には、テストリード自体が大きくなり、且つ、重くなり、使い勝手が悪くなることも考えられる。
【0011】
そこで、特許文献2には、測定用プローブ、即ち、テストリードの握り部にスイッチホルダーを設け、このホルダーにリモートスイッチを着脱自在に取付け、リモートスイッチを使用しない場合には、リモートスイッチをテストリードから切り離し、テストリードの使い勝手を良くすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】実開平5−81741号公報
【特許文献2】実開平4−9578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、テストリード握り部のスイッチホルダーにリモートスイッチを取付けた際には、テストリードの大型化、重量化を余儀なくし、操作性において良好とは思われない。また、切り離したリモートスイッチの取り扱いも面倒である。
【0014】
そこで、本発明は、テストリード自体に装置本体が有する複数の機能に対するスイッチング機能(起動、停止)を持たせ、しかも、テストリードの大型化及び重量化を回避した、操作性に優れたテストリード、及び、斯かるテストリードを有する測定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的は本発明に係るテストリード及び測定装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明によれば、測定装置本体に接続ケーブルを介して接続され、測定対象物に接触して、測定信号を前記測定装置本体に送信するためのテストリードにおいて、
長手軸線Ox−Oxに沿って所定長さとされ、前記テストリードの握り部を構成し、一端部に測定対象物に接触するテスト棒を保持したホルダー本体を備え、前記ホルダー本体に加速度センサを設置し、前記加速度センサは、前記ホルダー本体を空間上で動かすことにより、複数種類の異なる信号を出力可能としたことを特徴とするテストリードが提供される。
【0016】
第1の本発明にて、一実施態様によれば、前記加速度センサは、
(a)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxの回りに回転させることにより、
(b)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxに沿って動かすことにより、又は、
(c)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxを通る平面内にて該平面に沿って動かすことにより、
複数種類の異なる信号を出力する。
【0017】
第2の本発明によれば、測定回路を備えた測定装置本体と、前記測定装置本体に接続ケーブルを介して接続され、測定対象物に接触して、測定信号を前記測定装置本体に送信するためのテストリードとを備えた測定装置において、
長手軸線Ox−Oxに沿って所定長さとされ、前記テストリードの握り部を構成し、一端部に測定対象物に接触するテスト棒を保持したホルダー本体を備え、前記ホルダー本体に加速度センサを設置し、前記加速度センサは、前記ホルダー本体を空間上で動かすことにより、複数種類の異なる信号を出力し、前記信号を前記装置本体に送信し、前記装置本体が有する複数の機能の起動、停止を可能としたことを特徴とする測定装置が提供される。
【0018】
第2の本発明にて、一実施態様によれば、前記複数の機能とは、前記ホルダー本体に設けられたライトのON/OFF、測定のON/OFF、ファンクションの切り替え、である。
【0019】
第2の本発明にて、他の実施態様によれば、前記加速度センサは、
(a)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxの回りに回転させることにより、
(b)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxに沿って動かすことにより、又は、
(c)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxを通る平面内にて該平面に沿って動かすことにより、
複数種類の異なる信号を出力する。
【発明の効果】
【0020】
本発明のテストリード及び測定装置によれば、テストリード自体が装置本体が有する複数の機能に対するスイッチング機能を備えており、しかも、テストリードの大型化及び重量化を回避し、操作性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るテストリード及び測定装置の一実施例を示す全体構成図である。
【図2】本発明に係るテストリードの概略構成断面図である。
【図3】本発明に係るテストリードの動作を説明するテストリードの斜視図である。
【図4】電気回路の一実施例のブロック図である。
【図5】本発明に係る測定装置の一実施例における動作を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係るテストリード及び測定装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0023】
実施例1
本発明に係るテストリード及び測定装置は、その全体構成は、先に図1を参照して説明した従来のテストリード及び測定装置と同様の構成とされる。
【0024】
つまり、本実施例にて、測定装置100は、図1に示すように、測定装置本体1と、測定時に測定対象物の所望の箇所に接触させるためのテストリード10と、を備えている。テストリード10は、装置本体1に対して接続ケーブル50にて接続されている。通常、測定装置100は、図1に示す測定極用として使用するテストリード10と、図1には一点鎖線にて示した接地極用としてのテストリード(又はクリップ)10Aを備えているが、本発明の特徴ある構成とされるのは、測定極用として使用するテストリード10である。
【0025】
装置本体1には、電源スイッチ2、測定を開始するためのメジャースイッチ3、テストリード10に設置された測定用ライト40の点灯、消灯を行なうためのON/OFFスイッチ4、更には、ファンクション切り替えスイッチ5などが設けられている。
【0026】
図2は、本発明に係るテストリード10の一実施例を示す概略構成断面図である。
【0027】
本実施例では、測定極用としてのテストリード10は、操作者の握り部をも兼ねるホルダー11を備えている。ホルダー11は、長手軸線Ox−Oxに沿って所定長さ延在する、例えば樹脂等の絶縁体にて略筒状に成形された、操作者が手で握るに適した寸法形状とされるホルダー本体12を有している。ホルダー本体12には、ホルダー11の長手軸線Ox−Oxに沿って、金属製の細長測定部材であるテスト棒13が一体に保持されている。
【0028】
テスト棒13は、図2にて左側に位置するホルダー本体12の一端(先端)12aから外方へと突出した測定部14と、測定部14に一体に形成され、ホルダー本体12の内部に固定保持された支持部(支持軸)15と、を有している。テスト棒13の測定部14における前記支持部15とは反対側に位置した先端部(コンタクト部)16は先細状に形成されている。
【0029】
また、ホルダー本体1に保持されたテスト棒13の支持部15には、テストリード10にて測定された測定信号を装置本体1へと送信するための測定ケーブル50の一端取付部51が接続されている。測定ケーブル50の他端52(図1)は、ホルダー本体12の他端12bから装置本体1へと延びており装置本体1に一体に固定されるか、或いは、接続端子を使用して装置本体1のソケットへと着脱自在に接続される。
【0030】
本実施例によれば、以下の構成に限定されるものではないが、ホルダー11には、従来より設けられているメジャースイッチ20と、測定時にテスト棒13による測定領域を照射するためのLEDなどとされる照明灯(ライト)40が設けられている。
【0031】
メジャースイッチ20は、本実施例ではプッシュ式スイッチとされ、ホルダー本体12から、図2にて上方向へとプッシュボタンが突出している。このプッシュボタンは、押下することにより、ホルダー本体内部に設置された基板21のスイッチ部を作動し、測定の起動、停止(ON/OFF)を行う。勿論、測定のON/OFFは、装置本体1に設けられたメジャースイッチ3を操作することによってもON/OFFできる。
【0032】
上述したように、LEDなどとされる照明灯(ライト)40は、通常、図2に示すように、ホルダー11の先端部12aに設置されており、装置本体1に設けられたライトON/OFFスイッチ4を操作することによってON/OFFされる。
【0033】
ここで、本発明によれば、テストリード10自体に、装置本体2が有する複数の機能に対するスイッチング機能を持たせる。
【0034】
つまり、本発明によれば、ホルダー11に加速度センサ22が設けられる。加速度センサ22は、本実施例では、静電容量型の加速度センサとされ、1次元、2次元、或いは、3次元の加速度センサが好適に使用される。例えば、アナログデバイセズ株式会社製の3軸加速度センサ(商品名)が好適に使用される。加速度センサ22は、1個である必要はなく、複数個を単独で、或いは、組み合わせて使用することもできる。本実施例では、加速度センサ22は、3次元加速度センサとされ、ホルダー本体内部に設置された基板21に一体に取り付けられている。
【0035】
加速度センサ22は、3次元の各方向に対応した電圧をそれぞれ出力し、3本の信号線で構成される。図3を参照すると理解されるように、本実施例では、ホルダー11の長手軸線Ox−Oxの方向(x方向)(即ち、図3(b)の矢印方向)、長手軸線Ox−Oxを通り長手軸線Ox−Oxに直交する方向(y方向)(即ち、図3(c)の矢印a、b方向)、長手軸線Ox−Oxを通り前記y方向と直交する方向(z方向)を加速度センサ22の3次元方向としている。加速度センサ22から出力される信号は加速度に比例してその大きさが変化する。各信号の大きさを検出することで、どの方向に動いたのかを判別することができる。また、信号の大きさをしきい値と比較し、しきい値より大きな信号であれば、動いたと判定することができる。
【0036】
つまり、本発明によれば、ホルダー本体12に加速度センサ12を内蔵させ、ホルダー本体12を空間上で動かすことにより、複数種類の異なる信号を出力することができ、例えば、ライトON/OFF、測定ON/OFF、ファンクションの切り替え、などを行なうことができる。そのため、装置本体1に設けたライトスイッチ4、メジャースイッチ3(及びホルダー11に設けたメジャースイッチ20)、ファンクション切り替えスイッチ5の操作は不要となる。
【0037】
加速度センサ22は、ホルダー本体12を、図3(a)に示すように、ホルダー11の長手軸線Ox−Oxの回りに回転させると、その回転運動の加速度を検知することができる。従って、例えば、通常の測定時のように、テスト棒13の測定部14が、テストリード10、即ち、ホルダー本体12を把持した操作者から見て前方に位置するようにして、ホルダー11を一方向に、本実施例では時計方向に所定の加速度をもって回転すると、ライトONとなり、その反対方向(反時計方向)に所定の加速度をもって回転すると、ライトOFFとなる。従って、装置本体1に設けたライトスイッチ4の操作は不要とされる。
【0038】
加速度センサ22はまた、図3(b)に示すように、ホルダー本体12を、ホルダー11の長手軸線Ox−Oxに沿って動かすと、その運動による加速度を検知することができる。従って、テストリード10を把持した操作者が一方向に、例えば、テスト棒13の測定部14の先端16の方へと所定の加速度をもって直線的に移動させると装置本体1の測定機能を起動し、測定可能状態とする。反対方向に所定の加速度をもって直線的に移動させると測定機能を停止させる。従って、装置本体1に設けたメジャースイッチ3及びホルダー11に設けたメジャースイッチ20の操作は不要とされる。
【0039】
更に、加速度センサ22は、図3(c)に示すように、ホルダー本体12の先端部12aを、即ち、テスト棒13の測定部14を、長手軸線Ox−Oxを通る平面内にてこの平面に沿っていずれかの方向へ動かすと、その運動の加速度を検知することができる。通常、上記長手軸線Ox−Oxを通る平面は、図示するように、水平面とされ、従って、本実施例では、テストリード10(ホルダー本体12)を把持した操作者が水平方向一方向に、例えば、テスト棒13の右側方向(矢印a方向)へと所定の加速度をもって移動させるとファンクションの切り替えを行うことができる。つまり、例えば、電流測定から電圧測定へと、更に、抵抗測定へと、循環的に切り替えることができる。或いは、ホルダー本体12を把持した操作者が水平方向他の方向に、例えば、テスト棒13の左側方向(矢印b方向)へと所定の加速度をもって移動させると、電流測定から抵抗測定、更に、電圧測定へと、逆方向に循環的に切替えることができる。従って、装置本体1に設けたファンクション切り替えスイッチ5によるファンクション切り替え操作は不要とされる。
【0040】
なお、本実施例では、装置本体2には、図1に示すように、現在のファンクションを表示するランプ(LED等)6が配置されている。また、ランプ6に併設してA(電流測定)、V(電圧測定)、Ω(絶縁抵抗測定)が印字されており、点灯したランプ6の印字された文字を視認することによりファンクション切り替えを確認できる。
【0041】
図4は、本発明の測定装置100が有する電気回路200の一実施例を示すブロック図である。本実施例によると、装置本体1には、測定に必要な電気回路、即ち、測定回路(図示せず)が設けられており、更に、テストリード10の動きを検知する加速度センサ22からの信号を検出するための信号検出部201と、信号検出部201からの信号がどの動作に該当するかを判別し認識するCPU202と、CPU202からの信号で、該当動作を実現できるように信号を出力する信号発生部203と、各種設定を記憶する記憶部204とを備えている。
【0042】
加速度センサ22からの信号は、メジャースイッチ20のリード線及びLEDライト40や加速度センサ22を駆動するための電源線53などと共に、測定ケーブル50に沿って配置された信号線54により装置本体1に送信される。
【0043】
図5に、本実施例の測定装置100におけるライト40のON/OFF動作のためのフロー図を示す。図5を参照して、本発明のテストリード10のスイッチング動作を、ライト40の点灯、消灯スイッチング動作を例にとって説明する。
【0044】
テストリード10を把持した操作者が、図3(a)に示すように、ホルダー11を時計回り(ライトON方向)に動かすと(S1)、加速度センサ22が回転動作に応じた信号を出力する(S2)。
【0045】
信号検出部201は、センサ信号を検出し(S3)、CPU202が信号を認識し(S4)、ライト40をONするよう信号発生部203に送信する(S5)。信号発生部203は、ライト40をONする信号を出力し(S6)、ライト40を電源に接続し、ライト40がON(点灯)される。
【0046】
一方、テストリード10を把持した操作者がホルダー11を反時計回り(ライトOFFの方向)に動かすことにより、上記と同様の過程を辿り、ライト40がOFF(消灯)される。
【0047】
勿論、測定装置100におけるライトON/OFF動作は、操作者が装置本体1に設けられたライトON/OFFスイッチ4を押下することによってもCPUを動作させ、ライト40のON/OFFが可能とされる(S7)。
【0048】
図5に示すフロー図は、ライト40のON/OFFについて説明しているが、他の動作である測定のON/OFF、ファンクション切り替え動作も、同様にして行われる。
【0049】
本発明は、上記実施例で説明した構成のほか、次のような変更態様に従った構成とすることも可能である。つまり、
(1)ホルダー11には、メジャースイッチ20以外にも、例えば、図2に一点鎖線にて示すように、プッシュ式のスイッチ23を設け、そのスイッチ23を押しているときだけ本発明に従った動作(即ち、ホルダー11を空間で動かして測定装置本体1の機能の起動、停止を切り替える動作)を有効にするようにしても良い。具体的には、スイッチ23を押していないときは、加速度センサ22の出力がCPU202に入力されても、測定装置本体1の機能の起動、停止を行なわないようにするか、或いは、スイッチ23押していないときは加速度センサ22の電源線を切り離すような回路構成とする。これによって、意図せずにテストリード10を動かした場合に、測定装置本体1の起動、停止が行われることを防ぐことができる。
【0050】
(2)加速度センサ22の出力信号の有無を検出するしきい値を変更できるよう測定装置(即ち、測定装置本体1或いはテストリード10)に感度調節機能を持たせることもできる。これによって、使用者によって軽く動かして反応して欲しいか、或いは、軽く動かした程度なら反応して欲しくないなど、個人の感覚や好みに適宜合わせることができる。
【0051】
(3)図3(b)の矢印方向(x方向)と、図3(c)の矢印方向(y方向)の中間方向(即ち、長手軸線Ox−Oxから見て斜め約45度の方向)に動かしたときに、軸線方向(x方向)の動きとみなすか、軸線に垂直な方向(z方向)とみなすか、或いは、テストリード10は動いていないとみなすか、などを予め測定装置本体1で設定し、測定装置本体1の記憶部204に記憶しておくこともできる。これにより、使用者の好みの動作に適宜合わせることができる。
【符号の説明】
【0052】
1 測定装置本体
2 電源スイッチ
3 メジャースイッチ
4 ライトON/OFFスイッチ
5 ファンクション切り替えスイッチ
10 テストリード
11 ホルダー
12 ホルダー本体
13 テスト棒
50 測定ケーブル
100 測定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定装置本体に接続ケーブルを介して接続され、測定対象物に接触して、測定信号を前記測定装置本体に送信するためのテストリードにおいて、
長手軸線Ox−Oxに沿って所定長さとされ、前記テストリードの握り部を構成し、一端部に測定対象物に接触するテスト棒を保持したホルダー本体を備え、前記ホルダー本体に加速度センサを設置し、前記加速度センサは、前記ホルダー本体を空間上で動かすことにより、複数種類の異なる信号を出力可能としたことを特徴とするテストリード。
【請求項2】
前記加速度センサは、
(a)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxの回りに回転させることにより、
(b)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxに沿って動かすことにより、又は、
(c)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxを通る平面内にて該平面に沿って動かすことにより、
複数種類の異なる信号を出力することを特徴とする請求項1に記載のテストリード。
【請求項3】
測定回路を備えた測定装置本体と、前記測定装置本体に接続ケーブルを介して接続され、測定対象物に接触して、測定信号を前記測定装置本体に送信するためのテストリードとを備えた測定装置において、
長手軸線Ox−Oxに沿って所定長さとされ、前記テストリードの握り部を構成し、一端部に測定対象物に接触するテスト棒を保持したホルダー本体を備え、前記ホルダー本体に加速度センサを設置し、前記加速度センサは、前記ホルダー本体を空間上で動かすことにより、複数種類の異なる信号を出力し、前記信号を前記装置本体に送信し、前記装置本体が有する複数の機能の起動、停止を可能としたことを特徴とする測定装置。
【請求項4】
前記複数の機能とは、前記ホルダー本体に設けられたライトのON/OFF、測定のON/OFF、ファンクションの切り替え、であることを特徴とする請求項3に記載の測定装置。
【請求項5】
前記加速度センサは、
(a)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxの回りに回転させることにより、
(b)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxに沿って動かすことにより、又は、
(c)前記ホルダー本体を前記ホルダー本体の長手軸線Ox−Oxを通る平面内にて該平面に沿って動かすことにより、
複数種類の異なる信号を出力することを特徴とする請求項3又は4に記載の測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−83266(P2012−83266A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−230688(P2010−230688)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【出願人】(000227180)日置電機株式会社 (982)
【Fターム(参考)】