テスト回路を備えた圧力検出装置
カニューレと連結して、測定される患者からの呼吸情報を受け取る圧力検出装置。本圧力検出装置は、情報を処理しそれを示す信号を出力するいびき検出回路と、情報を処理しそれを示す信号を出力する気流検出回路と、圧力検出装置の使用前に気流検出回路といびき検出回路の完全性をテストして、両回路が使用可能であることを確認するための内蔵テスト回路とを収容する外部ハウジングを備える。カニューレ用のコネクタを底面部から十分な距離だけ離間させ、それによって底面部が常に圧力検出装置のための支持面と同一平面にあり一定した継続的な密着を保つように、圧力検出装置用の流入口は圧力検出装置のハウジングから延出している。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、睡眠診断期間中に呼吸気波および気流情報を測定し、従来の睡眠ポリグラフ装置に入力するために得られた呼吸気波および気流呼吸情報を処理する圧力検出装置に関する。使用を容易にするため、本圧力検出装置は、使用前に圧力検出装置の回路をテストすることができる内蔵テスト回路を備えている。
発明の背景
圧力検出装置は、現在、ワシントン州 マキルチオのプロテック サービシーズ インコーポレーテッドから入手することができる。この圧力検出装置は、呼吸気の圧力および/あるいは気流の変化を検出して、患者が呼吸しているか否かを確認するとともに、患者からその他の呼吸情報を収集するため、睡眠診断期間中に使用される。しかし、他の圧力検出装置と同様に、この装置が睡眠診断期間中に使用できるようになる前に、圧力検出装置用の全ての導線が実際に使用可能であって不良でないことを確認するため、導線をテストすることが一般に必要である。圧力検出装置により使用される電圧が比較的低く、例えば圧力検出装置が通常数ミリボルトで作動すること、またこの様な圧力検出装置の内部や近辺には一般に雑音が発生することから、この様な圧力検出装置用のテスト回路は例えば数百ドル程度とかなり高価になり得る。
【0002】
更に、従来のテスト回路は一般に圧力検出装置とは完全に別体であり、この結果、テスト回路が置き忘れられる、紛失される、電力が不十分である等の更なる問題が生じるため、使用前に圧力検出装置をテストすることが困難になっている。
発明の概要
従って、上記のような従来技術の欠点を解消することが、本発明の目的である。
【0003】
本発明の他の目的は、圧力検出装置内に直付けで一体化されており、圧力検出装置の使用前に圧力検出装置の電気回路を速やかにかつ都合よくテストし、圧力検出装置が十分に使用可能であることをその使用前に確認することが容易にできるテスト回路を提供することである。
【0004】
本発明の更なる目的は、圧力検出装置作動用の電池への依存をなくすため、太陽電池によって作動し得る圧力検出装置を提供することである。
本発明の更に別の目的は、全内蔵回路について十分な導電性があること、また例えばどの内蔵回路にも電気的短絡がないなど、どの内蔵回路もオープンになっていないことを確認するため、内蔵の電池式回路を使用することによって、圧力検出装置の全内蔵回路の完全性を速やかにかつ都合よくテストすることができるテスト回路を提供することである。
【0005】
本発明の更なる目的は、導線の導電性をチェックする際に圧力検出装置のテスト回路作動用の電池の必要性をなくすため、前記テスト回路を作動させるためだけの前記テスト回路内の圧電性結晶あるいは圧電変換器を提供することである。
【0006】
本発明の更なる目的は、全内蔵回路について十分な導電性があること、また例えばどの内蔵回路にも電気的短絡がないなど、どの内蔵回路もオープンになっていないことを確認するため、テスト回路作動用の電池の必要性をなくすひずみゲージ装置を提供することである。
【0007】
本発明の更に別の目的は、圧力検出装置の各内蔵回路用の導線の各組を迅速かつ正確に識別することができるように、導線の各組を色分けすることである。好ましくは、エンドユーザが使用し易いように、呼吸気流検出回路に電気的に接続された導線の組は、呼吸気流検出回路用の気流Hi/Loスイッチおよび/あるいは気流Hi/Loスイッチの周囲の領域あるいは境界部の色分けスキームに合った、青、赤、黄、黒、グレー、緑等の第一カラーカラースキームに色分けされ、一方、呼吸いびき検出装置に電気的に接続された第二の導線の組は、呼吸いびき検出回路用のいびきHi/Loスイッチおよび/あるいはいびきHi/Loスイッチの周囲の領域あるいは境界部の色分けスキームに合った、青、赤、黄、黒、グレー、緑等の異なった第二カラーカラースキームに色分けされる。
【0008】
本発明の他の目的は、呼吸気流検出回路および呼吸いびき検出装置を制御するため、安定した状態で圧力検出装置の上面に位置する気流およびいびきHi/Loスイッチを作動したり切り換えたりできるよう、鼻カニューレの圧力検出装置との接続を容易にすることによって、圧力検出装置がテーブル、ナイトスタンド、カウンター等の支持面上で平らに保たれるようにすることである。
【0009】
本発明は、カニューレと連結して、測定される患者からの呼吸情報を受け取る圧力検出装置に関し、該圧力検出装置は、カニューレに連結されて測定される患者から呼吸情報を受け取るための流入口を収容する外部ハウジングを備え、該外部ハウジングは、患者から受け取った呼吸情報を処理して、検出された患者のいびきを示す信号を1組のいびき導線を介して出力する呼吸いびき検出回路を収容し、該外部ハウジングは、患者から受け取った呼吸情報を処理して、検出された患者の気流を示す信号を1組の気流導線を介して出力する呼吸気流検出回路を収容し、圧力検出装置の使用前に気流導線およびいびき導線が使用可能であることを確認するため、気流導線およびいびき導線の完全性をテストするための内蔵テスト回路を備える。
【0010】
本発明はまた、測定される患者からの呼吸情報を受け取るためのカニューレの使用方法に関し、該方法は、流入口を収容する外部ハウジングを備えた圧力検出装置を使用するステップと、前記測定される患者からの呼吸情報を受け取るための前記カニューレに前記流入口を連結するステップと、前記患者から受け取った呼吸情報を処理して、検出された患者のいびきを示す信号を1組のいびき導線を介して出力する呼吸いびき検出回路を、前記外部ハウジング内に収容するステップと、前記患者から受け取った呼吸情報を処理して、検出された患者の気流を示す信号を1組の気流導線を介して出力する呼吸気流検出回路を、前記外部ハウジング内に収容するステップと、前記圧力検出装置の使用前に、気流導線およびいびき導線が使用可能であることを確認するため、内蔵テスト回路を介して気流導線およびいびき導線の完全性をテストするステップとを含む方法である。
発明の詳細な説明
さて、図1−5について、本発明の圧力検出装置2の第一実施例に関する詳細な説明を行う。本発明の圧力検出装置2は、睡眠診断期間あるいはその他の患者測定期間中に患者Pが装着する従来式の鼻カニューレ60を介して、呼吸(低)気圧力波情報および呼吸(低)気流情報(以下、両方をまとめて「呼吸情報4」と称する)を取得するために使用することができる、全体として2つの出力経路を有する装置である。鼻カニューレ60は、患者Pが口を介して呼吸した場合に呼吸気圧力波および/あるいは呼吸気流の検出を可能にするため、1組の離間した鼻孔部65、67と、好ましくは少なくとも1つもしくはできれば互いに離間したマウスピースルーメン69、69’を有する。鼻カニューレ60は、患者Pの呼吸および/あるいはいびきにより発生する呼吸情報4を、測定中の患者Pの鼻孔および/あるいは口から収集あるいは取得する。圧力検出装置2は、カニューレ60の鼻孔部65、67の1つあるいは両方、および/あるいは鼻カニューレ60のマウスピースルーメン69、69’(備えられている場合)の1つあるいは両方により受け取られる取得された呼吸情報4を、圧力検出装置2によって別々に処理することができ、従来の方法による測定あるいは分析用の睡眠ポリグラフ計のような診断機材9に2つの別々に処理された電気信号として出力することができる、少なくとも2つの別々の電気信号110に変換することができる。
【0011】
取得された呼吸情報4は、1組の分離した柔軟な導管つまりチューブ74、76(鼻カニューレ60の各出口73、74に1つずつ接続されている)に沿って送られたり誘導されたりするが、導管つまりチューブ74、76は最終的には連結装置78で一緒になり、共通の柔軟な導管つまりチューブ80になる(図1参照)。患者Pから取得された呼吸情報4を圧力検出装置2に供給するため、共通の柔軟な導管つまりチューブ80の第一端部は連結装置78の向かい合う端部に接続され、共通の柔軟な導管つまりチューブ80の第二端部は圧力検出装置2の流入口6に接続される。
【0012】
一般に、湿気あるいは他の粒子状物質が鼻カニューレ60の開口部のうちのいずれかから流れたり運ばれたりして圧力検出装置2に入るのを防ぐために、共通の柔軟な導管つまりチューブ80沿いのどこか、あるいは共通の柔軟な導管つまりチューブ80と圧力検出装置2との接続部分に、フィルタ84が設けられる。好ましくは、フィルタ84は、鼻カニューレ60の共通の柔軟な導管つまりチューブ80と圧力検出装置2の流入口6との接続を可能にする接続部材82と一体となっているか、もしくはフィルタ84は、共通の柔軟な導管つまりチューブ80の接続部材と圧力検出装置2の流入口6との連結を可能にする、別体の交換可能な部品63(図2Bおよび3B参照)である。すなわち、別体の交換可能なフィルタ部品63は、一端に圧力検出装置2の流入口6と接続するための雌型ルアコネクタ81を有し、他端に鼻カニューレ60の共通の柔軟な導管つまりチューブ80の雌型ルアコネクタ82と接続するための雄型ルアコネクタ90を有している。別体の交換可能なフィルタ部品63は繰り返し使用することが可能であり、つまり、別体の交換可能なフィルタ部品63は、内部のフィルタ84が十分に汚れた場合に交換されるだけである。
【0013】
取得された呼吸情報4、例えば呼吸気圧力波情報および/あるいは呼吸気流情報は、流入口6により受け取られ、圧力検出装置2の圧電性結晶あるいは圧電変換器(以下、「圧電変換器8」)に運ばれて2つの別々の信号に処理され、各信号が電圧として別々に処理され減衰される。そして、そのように処理された信号は、例えば睡眠ポリグラフ計のような従来式の診断機材9に出力される前に、以下で更に詳細に論じるように、圧力検出装置2の呼吸気流検出回路22および呼吸いびき検出回路24によりフィルタ処理される。診断機材9は本発明の一部を形成するものではないため、これについては本文中において更に詳細には論じない。
【0014】
図2、2A、2B、3、3Aおよび3Bから分るように、圧力検出装置2は全体として、反対位置にあるほぼ平坦な上面部および底面部14、12と全体に湾曲した曲面状の外部側壁16とを有する硬質の外部ハウジング10を備える。気流「Hi/Lo」スイッチ18といびき「Hi/Lo」スイッチ20のような1組の離間するHi/Loスイッチ18、20が、圧力検出装置2の上面部14(図2ー2B)、もしくは側壁つまり側面16(図3および3A)に位置しており、各スイッチ18、20は2つの設定あるいはポジション、すなわちHi(ハイ)ポジションおよびLo(ロー)ポジションを有する。「Hi/Lo」スイッチ18、20のいずれかがLo(ロー)ポジションにある場合、出力信号の振幅はHi(ハイ)ポジションに対する出力信号の振幅のほぼ4分の1である。逆に、「Hi/Lo」スイッチ18、20のいずれかがHi(ハイ)ポジションにある場合、出力信号の振幅は、Lo(ロー)ポジションに対する出力信号の振幅のほぼ4倍である。気流「Hi/Lo」スイッチ18は呼吸気流検出回路22に関連する内蔵回路を制御し、いびき「Hi/Lo」スイッチ20は、呼吸いびき検出回路24に関連する内蔵回路を制御する。呼吸気流検出回路22および呼吸いびき検出回路24に関しては、以下で更に詳細に説明する。ハウジング10はまた、以下で詳述する内蔵テスト回路40に付随する発光ダイオード132を収容しているが、それは導線26、28、30および32が実際に使用可能であるか否か、つまり各導線26、28、30および32について連続性があり、例えばどの導線にも電気的短絡が含まれていないか否かを確認するためである。
【0015】
平坦な底面部12は、テーブル、カウンタ、ナイトスタンド、ドレッサ等の所望する支持面S上での圧力検出装置2の位置決めおよび支持を容易にし、その結果、圧力検出装置2は非常に安定した状態で支持面S上に位置し、1組のHi/Loスイッチ18、20はエンドユーザが簡単に触れることができるよう上方を向いている(例えば図2B参照)。
【0016】
測定中の患者Pから取得された呼吸情報4を容易に受け取ることができるよう、流入口6は少なくとも部分的に、通常、圧力検出装置2の上面部14に設けられている(例えば図2−2B参照)。流入口6がハウジング10の側壁16の上方部に接続されていてもよいことは理解されよう(図3−3B参照)。流入口6の遠隔自由端部の外表面は、例えば呼吸情報4を取得して圧力検出装置2に供給するため鼻カニューレ60に接続され、測定中の患者Pの上に置かれる共通の導管つまりチューブ80の自由端に接続されているフィルタ84に備えられた嵌め合いの従来のメス型ルア式連結器と、流入口6との解放可能なロック嵌合を可能にする、従来の雄型ルア式連結器を備えている。フィルタ84は、湿気あるいはチューブ80に沿って流れ得る他の不要な粒子状物質が、圧力検出装置2に到達してそれを汚染するのを防ぐ。
【0017】
測定される患者Pから受け取られる取得された呼吸情報4は、流入口6を介して圧力検出装置2によって受け取られ、圧力検出装置2に入力される。本実施例に示されているように、圧力検出装置2の流入口6の中心軸は、通常、ハウジング10の底面部12から例えば約0.1から約0.5インチ程度僅かに突出しており、またハウジング10の上面部および底面部14、12とほぼ平行に約0.3から1.5インチ程度ハウジング10から延出している。
【0018】
本発明の1つの特徴は、共通のチューブ80の先端により支持されるかもしくは流入口6により支持されるフィルタ84と嵌合するための流入口6が、底面部12とほぼ平行に延出するか、もしくはハウジング10の底面部12から十分に離れており、それによって、鼻カニューレ60の共通の柔軟な導管つまりチューブ80の自由端により支持されるフィルタ84が、圧力検出装置2の流入口6に接続されたときに、圧力検出装置2を支持する支持面Sから十分に離れており、従ってハウジング10の底面部12が常に支持面Sと同一平面にあり一定した継続的な密着を保つことである(図2B参照)。つまり、圧力検出装置2の底面部12は常に支持面Sと接触してほぼ支持面Sにより規定される平面内に位置する状態にあり、それによって圧力検出装置2は、エンドユーザが圧力検出装置2の使用中に気流「Hi/Lo」スイッチ」およびいびき「Hi/Lo」スイッチ18、20を容易に操作することができる安定した状態に保たれる。
【0019】
また、図3、3Aおよび3Bに示すように、圧力検出装置2の流入口6は、底面部12に隣接する位置においてハウジング10の前側壁16に接続され、そこから所望の角度で延出する、すなわち底面部12に対して十分に傾斜し十分な長さを有することも可能であり、それによって鼻カニューレ60に接続された共通の柔軟な導管つまりチューブ80の自由端により支持されるか、もしくは流入口6に接続されるコネクタ82に収容されたフィルタ84は、圧力検出装置2を支持する支持面Sから十分に離れており、従ってハウジング10の底面部12は常に支持面Sと同一平面にあり継続的な密着を保つ(図3B参照)。つまり、圧力検出装置2の底面部12が、常に支持面Sと接触してほぼ支持面Sにより規定される平面内に位置しているため、圧力検出装置2は、圧力検出装置2の使用中に気流および/あるいはいびき「Hi/Lo」スイッチ18、20を容易に操作することができる水平な安定した状態に保たれる。
【0020】
ハウジング10の流入口6(図3、3Aおよび3B参照)は、ハウジング10の端壁から約140度から約170度、好ましくは155度程度の角度で突出しているように示されているが、流入口6がハウジング10から突出する角度は、具体例に適合するよう所望の通りに変えられることは理解されよう。流入口6は、ハウジング10の底面部12が支持面Sにより規定される平面内に位置し得ることによって、圧力検出装置2の使用中の安定性がもたらされるよう、十分な長さを有し、かつフィルタ84が支持面Sから完全に離れるのに十分な角度で延出していることが好ましい。
【0021】
前記のように、鼻カニューレ60(図6−11参照)は、使用中、測定される患者Pのそれぞれの鼻孔に従来の方法で挿入可能な、1組の離間した鼻孔部65、67を備える。前記のように、鼻カニューレ60は、測定中の患者Pが口呼吸をする人であるか、または鼻と口で呼吸する場合に、圧力検出装置2に入力信号を供給することができるよう、測定中の患者Pの口の付近に配置する1つ以上のマウスピースルーメン69、69’を備えていてもよい。測定中の患者Pの口の付近に配置する1つ以上のマウスピースルーメン69、69’は、測定中の患者Pが口呼吸した場合に、測定中の患者Pの呼吸気流および/あるいは呼吸いびきを測定するために患者Pから呼吸情報4を取得することができる。
【0022】
鼻カニューレ60の1つ以上の鼻孔部65および/あるいは67は、鼻孔部65、67の先端面つまり先端壁にある第一入口/出口孔62、64が鼻カニューレ60の使用中に何らかの理由で部分的にあるいは完全に詰まったり、閉鎖されたり、ふさがれたり、閉塞されたりした場合に、鼻孔部65、67に第二の入口あるいは出口を提供するため、鼻孔部65、67の側壁に少なくとも1つの第二入口/出口穴、開口つまり孔35、36、37、38を備えていてもよい。第二入口/出口穴、開口つまり孔35、36、37、38は、第一入口/出口孔62、64が何らかの理由で詰まったり、閉鎖されたり、ふさがれたり、閉塞されたりした場合にも、測定中の患者Pの気流および/あるいはいびきを検出するために患者Pから呼吸情報4を受け取ることができるため、鼻カニューレ60の鼻孔部65、67の助けとなる。
【0023】
流入口6の内部流路34は、取得された呼吸情報4を圧電変換器8に供給するため圧電変換器8と連通し、取得および供給された呼吸情報4は圧電変換器8を稼動、振動および/あるいは励起させる。圧電変換器8は、取得および供給された呼吸情報4によって圧電変換器8が励起される範囲あるいは度合いに応じて、電気信号を出力する。電気信号は次に2つの別々の信号に分割され、各信号は内蔵回路22および24のうちの1つに入力される。すなわち、第一の信号は呼吸気流検出回路22に入力され、第二の信号は呼吸いびき検出回路24に入力される。入力された各信号は、それぞれの回路22および24を通って流れ、適切に処理された後、呼吸気流検出回路22からの出力信号は色分けされた1組の呼吸気流導線26および28によって送信され、呼吸いびき検出回路24からの出力信号は色分けされた1組の呼吸いびき導線30および32によって送信される。組になった気流導線およびいびき導線26、28、30および32の遠隔端は、睡眠ポリグラフ計のような従来式の睡眠診断機材9に、一般的な方法で連結あるいは接続することができる。すると、睡眠診断機材9は、測定中の患者Pの気流特性および/あるいはいびき特性を、必要あるいは所望に応じて収集、測定、記録および/あるいは表示するために用いることができる。
【0024】
次に、図4および5に関連して、呼吸いびき検出回路24に関する詳細な説明をする。まず図4には、例えば、入口/出口孔35、36、37、38、62、64、83および/あるいは87(すなわち鼻孔部65、67および/あるいはマウスピースルーメン69、69’のいずれかの孔)により検出された呼吸気流を表す、患者Pからの入力呼吸気流および/あるいは呼吸いびき情報等の呼吸情報4を取得するカニューレ60に接続される、流入口6を備えた圧力検出装置2の概略図が示されている。取得された呼吸情報4は、圧電変換器8と連通する前にフィルタ84を通る。そして、圧電変換器8は取得された呼吸情報4に応じて、カニューレ60の入口/出口孔35、36、37、38、62、64、83および/あるいは87により検出された患者Pの呼吸気流と相関する入力呼吸信号110を生成する。
【0025】
図4A、4Bおよび4Cに示されているように、カニューレ60の入口/出口孔により検出された患者Pの呼吸気流は、患者Pの正常な吸気あるいは吸入と呼気あるいは吐出とを表すほぼ周期的な呼吸気流を含み、第二および第三の呼吸周期のように、患者Pの睡眠時のいびきを表す成分も含み得る。これに対応して入力呼吸信号110は、患者Pの正常な吸気あるいは吸入と呼気あるいは吐出とを表す約5−15Hzの全体周波数帯域における呼吸成分110rを含み、また患者Pのいびき呼吸を表す約10Hzから300Hzの全体周波数帯域における呼吸成分110sも含み得る。
【0026】
図5は、呼吸気流検出回路22、呼吸いびき検出回路24およびテスト回路40を表す概略図であり、圧電変換器8からの入力呼吸信号110が、複合呼吸いびき出力信号114cの生成に使用するための呼吸いびき検出回路24への入力として、いびき入力110siに接続されることを示している。
【0027】
図示されているように、複合呼吸いびき出力信号114cは、実質的には入力呼吸信号110であり、つまり呼吸成分110rと場合によってはいびき成分110sを含んでいるが、呼吸いびき検出回路24によって振幅を調整される。この目的のため、呼吸いびき検出回路24は、いびき入力110siひいては直接経路112bを経由するいびき出力信号114cへの接続部を、高複合呼吸いびき出力信号114chを形成するための高いびき複合抵抗116hを経由するか、もしくは低複合呼吸いびき出力信号114clを形成するための低いびき複合抵抗116lを経由する回路基準点112crに選択的に接続する、いびき入力110siから接続されたいびき「Hi/Lo」(振幅選択)スイッチ20を備えている。当業者には分るように、圧電変換器8は入力呼吸信号110を生成するだけでなく、通常は容量性の固有内部インピーダンスを有する。圧電変換器8の内部容量性インピーダンスと、高いびき複合抵抗116hおよび低いびき複合抵抗116lのうち電圧分割回路から効率的に選択された方との組合せが、それによっていびき出力信号114cの振幅を制御する。
【0028】
本実施例においては、圧電変換器8の内部インピーダンスとの組合せにおいて高複合抵抗116hおよび低複合抵抗116lが選択されるので、低複合呼吸いびき出力信号114clの出力の振幅は、高複合呼吸いびき出力信号114chの振幅のほぼ4分の1である。
【0029】
次に、図4および5に関連して、呼吸気流検出回路22に関する詳細な説明をする。
これらの図に示されているように、圧力検出装置2の回路は更に、呼吸入力110riを介して圧電変換器8からやはり入力呼吸信号110を受け取り、呼吸成分110rは含むがいびき成分110sを含まず、振幅が調整される呼吸気流出力信号120rを生成するための、呼吸気流検出回路22を備えている。この目的のため、呼吸気流検出回路22は、高呼吸気流出力信号120rhあるいは低呼吸気流出力信号120rlのいずれかをそれぞれ供給するため、呼吸入力110riひいては呼吸気流出力信号120rへの接続部を、高呼吸気流キャパシタンス120chあるいは低呼吸気流キャパシタンス120clのいずれかを介して基準点112crに選択的に接続する気流「Hi/Lo」(振幅選択)スイッチ18を備えている。高呼吸気流キャパシタンス120chあるいは低呼吸気流キャパシタンス120clは、これにより圧電変換器8の容量性内部インピーダンスとともに電圧分割回路をやはり形成する。更に、フィルタ抵抗器120frが高呼吸気流キャパシタンス120chおよび低呼吸気流キャパシタンス120clと並行に接続されて、呼吸気流出力信号120rが呼吸成分110rのみを含むよう、入力呼吸信号110から高周波成分つまり10Hz−300Hzの帯域のいびき成分110sを除去するフィルタ回路を形成する。
【0030】
本実施例においては、高呼吸気流キャパシタンス120chあるいは低呼吸気流キャパシタンス120clについてのキャパシタンス値は、フィルタ抵抗器120frおよび圧電変換器8の内部容量性インピーダンスの値と組み合せて選択され、その結果、約10Hzを超える入力呼吸信号110のいびき成分110sが除去されるため、低呼吸気流出力信号120rhの振幅は高呼吸気流出力信号120rhの振幅のほぼ4分の1である。
【0031】
図1−5の実施例は受動システムであるため、通常、圧力検出装置2に「on/off」スイッチを設ける必要はない。しかし、圧力検出装置2が電池式である場合には、圧力検出装置2用の電力を所望通り「On」と「Off」に切り換えるための「on/off」スイッチ(図示せず)をハウジング10の外面に設けることが望ましい。
【0032】
本発明の他の新規な特徴は、テスト回路40が圧力検出装置2に組み込まれているため、呼吸気流検出回路22および呼吸いびき検出回路24の両方のための導線が適切に動作していることを、操作者が確認できる点である。つまり、内蔵回路用の導線26、28、30および32はそれぞれ十分な導電性を有しており、どの導線にも電気的短絡がなくオープン回路の部分を形成しない。圧力検出装置2のテスト回路40に内在する問題は、呼吸気流検出回路22および呼吸いびき検出回路24が、それぞれ例えば数マイクロボルトという非常に低電圧で動作し、周囲のあるいは発生した雑音あるいは干渉が測定の不具合を引き起こし得ることである。この様な雑音あるいは干渉は、できる限り低減させるべきである。
【0033】
次に、図5に関連して、テスト回路40の第一実施例について詳細に説明する。本実施例によれば、テスト回路40は電池式である。しかし、テスト回路40を電気的に作動させるための電池を用いる代わりに、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、テスト回路40を作動させるために太陽電池、ひずみゲージ、圧電変換器、圧電性結晶等を用いることができることは理解できよう。
【0034】
本図に示されているように、内蔵されたテスト回路40は全体として、テスト信号源およびテストインジケータを構成するために、通常、基準点112crから直列に接続された電池128、抵抗器130、発光ダイオード132およびテスト信号出力部126tを含んでいる。これに関して、複合呼吸いびき出力信号114cおよび呼吸気流出力信号120rに関連する基準接続部122tに対する基準レベルを提供するために、複合呼吸いびき出力信号114cに関連する基準接続部114tおよび呼吸気流出力信号120rに関連する基準接続部122tが全て回路基準点112crに接続されることに留意する必要がある。これにより、テスト信号出力部126tは接続部114c、114t、120rあるいは122t、つまり呼吸いびき検出回路24あるいは呼吸気流検出回路22のいずれかの出力部および基準接続部、のいずれにも接続可能であり、そこで生じた電流の流れすなわち完全な回路の表示が発光ダイオード132の点灯により示される。これによって、電気回路に「電気的短絡」がなく、外部導線26、28、30あるいは32が連続しており、かつ適切にそれぞれの回路に接続されていることを確認することができる。
【0035】
導線26、28、30および32のテストを容易にするため、内蔵テスト回路40のテスト信号出力部126tを形成する電気接点44を有する、何らかのソケット、レセプタクルあるいはプラグ42(図2B参照)がハウジング10の側壁16に設けられていることが好ましい。各導線26、28、30および32の遠隔自由端は、順番に電気接点44に接触してテスト信号出力部126tを受容し、そうした接触によって発光ダイオード132が点灯されたとすれば、その点灯はエンドユーザに対して、導線26、28、30あるいは32がそれぞれの回路に適切に接続されており使用可能であることを確証する。
【0036】
エンドユーザによる操作および使用を容易にするため、呼吸気流検出回路22のHi/Lo操作を制御するための気流スイッチ18、もしくは気流スイッチを囲む領域、周辺あるいは境界部46が第一の色(青、赤、黄、黒、グレー、緑等)、例えば青で色分けされており、呼吸気流検出回路22に接続された関連する2つの気流導線26と28も、(2つの導線26および28が互いに区別し易いように)例えば明るい青と暗い青など同じカラースキームで色分けされていることが好ましい。これにより、エンドユーザは、呼吸気流検出回路22に対応する1組の導線26と28を迅速かつ確実に識別することができる。更に、呼吸いびき検出回路24のHi/Lo操作を制御するためのいびきスイッチ20、もしくはいびきスイッチ20を囲む領域、周辺あるいは境界部48が第二の色(青、赤、黄、黒、グレー、緑等)、例えば第一のカラースキームと異なっていて区別できるグレーで色分けされており、呼吸いびき検出回路24に接続された関連する2つのいびき導線30と32も、(2つの導線30および32が互いに区別し易いように)例えば明るいグレーと暗いグレーなど同じカラースキームで色分けされている。これにより、エンドユーザは、呼吸いびき検出回路24に対応する導線30と32を迅速かつ確実に識別することができる。2組の関連する導線26、28と30、32およびスイッチ18と20に対して2つの異なる色分けスキームを用いること(それに加えて導線26と28および導線30と32の間での区別を助けるための、同じ色の明るめまたは暗めの色合い)により、エンドユーザが使用前に圧力検出装置2を容易に設置して使用することが可能になる。上記の説明は、圧力検出装置2についての適当な色分けスキームとして青およびグレーに言及しているが、本発明とともに使用するために、種々の他の色分けスキームを用いてもよいことは理解されよう。
【0037】
いびき導線および気流導線26、28、30、32の長さは、具体的な用途に応じて変えることができる。いびき導線および気流導線26、28、30、32は、所望の診断機材9との接続を容易にするため、少なくとも数インチから約36インチ程度の長さを有しており、必要であれば更に長いことが好ましい。
【0038】
図6に関連して、カニューレの一実施例を説明する。鼻カニューレ60は、本体によって規定された中央内室あるいは区画Cへの3つの離間した入口/出口孔62、64、83を有する単一の流路を備えている。中央内室あるいは区画Cへの3つの入口/出口孔62、64、83のそれぞれは、患者の鼻孔あるいは口のいずれかを介した、呼吸情報4の取得、あるいは呼吸特性の測定、圧力の検出、患者の鼻孔からの呼気ガスの回収またはサンプリング(例えば患者の呼気ガス中の呼気終末CO2のサンプリング)、カニューレに接続されたチューブに沿った流量差の測定、患者への治療ガスの供給等に適している。カニューレ60の本体71の中央室あるいは区画Cは、マウスピース69内のガス流路77を介して、マウスピース69の端面に形成された入口/出口孔83と一定した継続的な連通状態にあり、また第一鼻孔部65内のガス流路91を介して、第一鼻孔部65の端面に形成された入口/出口孔62および1つ以上の第二入口/出口孔35と一定した継続的な連通状態にあり、第二鼻孔部67内のガス流路95を介して、第二鼻孔部67の端面に形成された入口/出口孔64および1つ以上の第二入口/出口孔37と一定した継続的な連通状態にある。更に、本体71の中央室あるいは区画Cは、カニューレ60の第一および第二の両内室端開口部73、75とも連通している。この構成によって、これら入口/出口孔62、64、83のそれぞれは、呼吸情報4を取得すること、口および/あるいは鼻を介した患者の呼吸を測定すること、口および/あるいは鼻を介して患者の呼気における呼気終末CO2濃度をサンプリングして患者の血中のCO2濃度レベルを測定すること、カニューレに接続されたチューブに沿った流量差を測定すること、口および/あるいは鼻を介して患者に治療ガスを供給すること、圧力気流の変化を検出すること、口および/あるいは鼻を介して無呼吸を検出すること等が可能になる。
【0039】
第一の導管つまりチューブ74は第一の内室端開口部73に接続され、第二の導管つまりチューブ76の第一端部は第二の内室端開口部75に接続されている。第一および第二の導管つまりチューブ74および76の反対側の両第二端部は、第一および第二の導管つまりチューブ74および76を、同じく連結装置78に接続されている共通の導管つまりチューブ80に連結する連結装置78に接続されている。共通の導管つまりチューブ80の反対側の端部は、通常、圧力検出装置2と嵌合する前にフィルタ84に連結されるルアコネクタ82を備えている。もしくは、フィルタ84が従来式のルアコネクタ82に組み込まれていて、この一体構造が前記のように鼻カニューレ60の圧力検出装置2との連結を可能にすることが好ましい。第一および第二の導管つまりチューブ74および76は、それぞれ約8インチから約24インチ程度、好ましくは約15インチから25インチ程度の長さを有しており、共通の導管つまりチューブ80は、通常約3フィートから約10フィート、好ましくは約5から7フィート程度の長さを有している。
【0040】
図7に関連して、カニューレの別の実施例を説明する。本実施例は図6の実施例に非常に類似しているので、同じ要素には同じ参照番号を付し、本実施例と前記実施例との差異のみを詳細に説明する。
【0041】
カニューレの本実施例と図6の実施例との唯一の大きな差異は、先端付近の第二入口/出口孔35および37を全てなくしたため、各鼻孔部65、67が鼻孔部に出入りする第一流路のみを有し、鼻カニューレの使用中に鼻孔部65、67の第一入口/出口孔62、64が部分的にあるいは完全に閉塞されたり、閉鎖されたり、詰まったり、あるいはふさがれたりした場合に、第二流路を有しないことである。つまり、鼻孔部65、67での流入および流出は、鼻孔部65、67にそれぞれ形成された第一入口/出口孔62、64を介してのみ発生する。
【0042】
図8に関連して、カニューレの他の実施例を説明する。本実施例は図7の実施例に非常に類似しているので、同じ要素には同じ参照番号を付し、本実施例と前記実施例との差異のみを詳細に説明する。
【0043】
カニューレの本実施例と図7の実施例との唯一の大きな差異は、第二の一体型マウスピース69’を備えていることである。この構成により、第一および第二の内部ガス流路77、79と、鼻孔部65、67内の第一および第二のガス流路91、95と、全ての開口部62、64、73、75、83、87とは、互いに一定した継続的な連通状態にある。
【0044】
図9に関連して、カニューレの更に別の実施例を説明する。本実施例は図8の実施例に非常に類似しているので、同じ要素には同じ参照番号を付し、本実施例と前記実施例との差異のみを詳細に説明する。
【0045】
カニューレの本実施例と図8の実施例との唯一の大きな差異は、鼻カニューレ60の使用中に各鼻孔部65、67の第一入口/出口孔62、64が部分的にあるいは完全に閉塞されたり、閉鎖されたり、詰まったり、あるいはふさがれたりした場合に1組の第二流路96、98を提供するため、各鼻孔部65、67先端付近に、少なくとも1つ、好ましくは1組の第二入口/出口孔35および37を備えていることである。第二入口/出口孔35および37は、第一入口/出口孔62、64よりは小さいが、呼吸情報4を取得すること、口および/あるいは鼻を介して患者の呼吸を測定すること、口および/あるいは鼻を介して患者の呼気ガス中の呼気終末CO2をサンプリングし患者の血中のCO2濃度レベルを測定すること、カニューレに接続されたチューブに沿った流量差を測定すること、患者に口および/あるいは鼻を介して治療ガスを供給すること、圧力気流の変化を検出すること、あるいは口および/あるいは鼻を介して無呼吸を検出すること等には十分な大きさを有する。
【0046】
図8および9に関して、第一および第二マウスピース69、69’を正確に鼻孔部65、67の中心に設ける必要がないことは理解されよう。本体71の中央部を2つに二等分する中央面Pの一方側あるいは他方側に、第一および第二マウスピースを配置することが可能である。
【0047】
更に、第一および第二マウスピースは、図10および11に示すように互いに離間していてもよく、その結果、両鼻孔部65、67と第一および第二両マウスピースとは、鼻カニューレ60の本体71内に形成された共通の中央室あるいは区画を介して、全て相互に連通する。測定中の患者が口呼吸の際に口の片側から呼吸する傾向がある場合、マウスピース相互間の間隔は約0.25から約1.25インチ、より好ましくは約0.5から約1.0インチであると都合が良い。マウスピース相互を離間させることによって、鼻カニューレのマウスピースは、患者の呼吸を更に検出あるいは測定するためにより良く配置される。
【0048】
更に、第一および第二鼻孔部65、67は、鼻カニューレの使用中に鼻孔部65、67の第一入口/出口孔31が部分的にあるいは完全に閉塞されたり、閉鎖されたり、詰まったり、あるいはふさがれたりした場合に1組の第二流路を提供するため、図10にはなく図11には示されているように、鼻孔部先端付近に、少なくとも1つ、好ましくは1組の第二入口/出口孔35および37を備えていてもよい。第二入口/出口孔35および37は、第一入口/出口孔よりは小さいが、患者から呼吸情報4を取得すること、口および/あるいは鼻を介して患者の呼吸を測定すること、口および/あるいは鼻を介して患者の呼気ガス中の呼気終末CO2をサンプリングし患者の血中のCO2濃度レベルを測定すること、カニューレに接続されたチューブに沿った流量差を測定すること、口および/あるいは鼻を介して患者に治療ガスを供給すること、圧力気流の変化を検出すること、あるいは口および/あるいは鼻を介して無呼吸を検出すること等には十分な大きさを有する。
【0049】
図12に関連して、テスト回路40を提供するためのひずみゲージの使用に関する詳細な説明をする。内蔵テスト回路40の更なる変化例は、電池をひずみゲージ134に置き換え、またテスト回路40用の電流を発生させるために、例えばひずみゲージ134にひずみを与える外部装置等のひずみゲージ駆動機構136を備えることである。ひずみゲージ駆動機構136は、ハウジング10の外表面によって、好ましくは上面部14上に作動が容易になるよう少なくとも部分的に露出された状態で支持される。発生した電気信号は、テスト回路を経由して、テスト信号出力部126tを受容するため電気接点44と接触している各導線26、28、30および32の遠隔自由端まで送り、発光ダイオード132を点灯させて各導線26、28、30および32が実際に使用可能であることを確認するために用いることができる。ひずみゲージ134は、内蔵テスト回路40用の電池動力の必要性をなくし、この回路が受動システムであることを可能にする。
【0050】
図13に関連して、内蔵テスト回路40を作動させるのに用いるための十分に薄い圧電性結晶138の使用に関する説明をする。この変化例によれば、内蔵テスト回路40用の電池は十分に薄い圧電性結晶138によって置き換えられ、また例えば圧電性結晶138に入力刺激を与えてテスト回路40用の電流を発生させる外部装置等の圧電性結晶駆動機構140が備えられている。圧電性結晶駆動機構140は、ハウジング10の外表面によって、好ましくは上面部14上に作動が容易になるよう少なくとも部分的に露出された状態で支持される。圧電性結晶から発生した電気信号は、テスト回路を経由して、テスト信号出力部126tを受容するため電気接点44と接触している各導線26、28、30および32の遠隔自由端まで送り、発光ダイオード132を点灯させて各導線26、28、30および32が実際に使用可能であることを確認するために用いることができる。圧電性結晶138は、内蔵テスト回路40用の電池動力の必要性をなくし、この回路が受動システムであることを可能にする。
【0051】
図14に関連して、内蔵テスト回路40を作動させるのに用いるための太陽電池142の使用に関する説明をする。この変化例によれば、内蔵テスト回路40用の電池は、光を受光するための少なくとも1つの露出した外面を有し、受光した光を変換して従来式の回路を介してテスト回路40用の電流を発生させる太陽電池142によって置き換えられる。太陽電池142から発生した電気信号は、その後、小型の電池(図示せず)に保存するか、あるいはテスト回路を経由して、テスト信号出力部126tを受容するため電気接点44と接触している各導線26、28、30および32の遠隔自由端まで送り、発光ダイオード132を点灯させて各導線26、28、30および32が実際に使用可能であることを確認するために用いることができる。太陽電池142は、内蔵テスト回路40用の電池動力の必要性をなくし、この回路が受動システムであることを可能にする。
【0052】
図15に関連して、内蔵テスト回路40を作動させるのに用いるための、運動を介して電流を発生する、物理的に駆動する発電機144の使用に関する説明をする。この変化例によれば、内蔵テスト回路40用の電池は、コイル150が周囲に巻かれたシリンダ148内に係留された磁気ピストン146のような、物理的に駆動する発電機144によって置き換えられる。それにより、エンドユーザが圧力検出装置2を前後に振動あるいは移動させると、そうした動きが磁気ピストン146をシリンダ148内でシリンダ148に沿って前後に移動させ、コイル150のワイヤに電流を発生させる。この電流は、その後、小型の電池(図示せず)に保存するか、あるいはテスト回路を経由して、テスト信号出力部126tを受領するため電気接点44と接触している各導線26、28、30および32の遠隔自由端まで送り、発光ダイオード132を点灯させて各導線26、28、30および32が実際に使用可能であることを確認するために用いることができる。物理的に駆動する発電機144は、内蔵テスト回路40用の電池動力の必要性をなくし、この回路が受動システムであることを可能にする。エンドユーザが圧力検出装置2を振動させたり、移動させたり、操作したり、駆動したりすると電流を発生する、他の従来式の周知の物理的に駆動する発電機も、本発明の圧力検出装置2とともに用いるのに適していることは理解されよう。
【0053】
必要に応じて、カニューレ60のマウスピース69、69’のうちの1つあるいは両方が、カニューレ60の使用中に第一および/あるいは第二マウスピース69、69’が所望の配列位置に配列および保持されるようにするため、形状保持極軟材料あるいはワイヤ(図示せず)を備えていてもよい。このワイヤは、マウスピース69および/あるいは69’の調整後に、マウスピース69あるいは69’を所望の形状、構成あるいは位置に曲げたり、構成したり、成形したりすることを可能にする。例えば、銅線(絶縁銅線、裸銅線のいずれか)は、ワイヤに以前の形状、方向、構成あるいは形を保持したり、それに復帰したり跳ね返ったりさせるような、以前の形状、方向、構成あるいは形の構造記憶を有しない。銅は、可鍛性の高い金属であり、通常、その時に与えられたどのような形状も、以前の形状に戻るあるいは復帰することなく保持する。銅はまた、鼻カニューレが一定の電磁的環境および磁性環境および/あるいは診断手順に晒される患者に関して使用される傾向があるため、例えば鉄、鋼鉄あるいは他の強磁性材料よりも好適な極軟材料である。
【0054】
ワイヤは、ワイヤ128が鼻カニューレの使用中にカニューレ60から分離したり外れたりしないように、第一および/あるいは第二マウスピース69、69’と一体的に形成されていてもよく、第一および/あるいは第二マウスピース69および/あるいは69’の長さに沿って延びる一体的な区画内に収容されていてもよく、第一および/あるいは第二マウスピース69および/あるいは69’の外表面に全長に亘って接着、あるいは取り外し不可能に固定もしくは貼付されていてもよい。ワイヤは、一般的に0.01から0.2インチ程度の直径を有する。
【0055】
第一および第二マウスピース69、69’は、それぞれ約0.5インチから約2.5インチ程度の曲率半径を有し、より好適には約0.75インチから約1.25インチ程度の曲率半径を有する。マウスピース69、69’の曲率半径は、製造されるカニューレおよび/あるいはその用途によって様々であるが、通常、マウスピース69および/あるいは69’の自由端に形成されている孔を患者の口の開口部と揃えられるように選択される。第一および第二マウスピース69、69’は、それぞれ内部に約0.006から約0.007平方インチの横断面流路面積を有する内部流路77、79を規定している。
【0056】
本発明の精神および範囲において、1つの圧電性結晶および1組の呼吸電気およびいびき検出回路にそれぞれ関連付けられた1組の出力分岐部が、1つの外部ハウジング内に組み込まれていてもよい。圧電性結晶8を、1つの流入口6から同一の入力信号を同じく受領する、3つ以上の呼吸回路を作動させるのに用い得ることは理解されよう。
【0057】
本発明の精神および範囲から逸脱することなく、前記の改良された圧力検出装置に一定の変化を加えることが可能であるため、前記の説明あるいは添付の図面に示された趣旨の全ては、単に本発明の進歩的概念を説明する例と解されるべきものであり、本発明を限定するものと解されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】患者から収集するために鼻カニューレと接続され、処理および収集された情報を分析のため診断機材に入力するために診断機材と連結されている、圧力検出装置を示す概略図である。
【図2】気流検出回路およびいびき検出回路の両方を備えた、本発明による圧力検出装置の第一実施例の概略斜視図である。
【図2A】図2の圧力検出装置の正面図である。
【図2B】流入口に接続された別体の交換可能なフィルタ部品を備えた、図2の圧力検出装置の側面図である。
【図3】内蔵された呼吸気流検出回路およびいびき検出回路の両方を備えた、本発明による圧力検出装置の第二実施例の概略斜視図である。
【図3A】図3の圧力検出装置の正面図である。
【図3B】流入口に接続された別体の交換可能なフィルタ部品を備えた、図3の圧力検出装置の側面図である。
【図4】受領された気流信号の気流検出回路用の第一信号およびいびき検出回路用の第二信号という2つの信号への分割を示す、内蔵回路の概略図である。
【図4A】患者の正常な吸気および呼気を表す、フィルタ未処理の周期的呼吸圧力波形の一部分の概略図である。
【図4B】患者の呼吸のみを表す、フィルタ処理された周期的呼吸圧力波形の一部分の概略図である。
【図4C】患者のいびきのみを表す、フィルタ処理された周期的呼吸圧力波形の一部分の概略図である。
【図5】気流検出回路、いびき検出回路、およびテスト回路を示す内蔵回路の概略図である。
【図6】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、マウスピースを備えた鼻カニューレの概略図である。
【図7】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、マウスピースを備えているが鼻孔部に第二開口部を有しない鼻カニューレの概略図である。
【図8】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、1組の一体型マウスピースを備えているが鼻孔部に第二開口部を有しない連続型鼻カニューレの概略図である。
【図9】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、1組の一体型マウスピースを備え第二開口部を有する鼻孔部を備えた連続型鼻カニューレの概略図である。
【図10】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、1組の離間したマウスピースを備えているが鼻孔部に第二開口部を有しない連続型鼻カニューレの概略図である。
【図11】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、1組の離間したマウスピースを備え第二開口部を有する鼻孔部を備えた分離型鼻カニューレの概略図である。
【図12】テスト回路の他の実施例の概略図である。
【図13】テスト回路の更に別の実施例の概略図である。
【図14】太陽電池により作動するテスト回路の概略図である。
【図15】物理的に駆動する発電機により作動するテスト回路の概略図である。
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、睡眠診断期間中に呼吸気波および気流情報を測定し、従来の睡眠ポリグラフ装置に入力するために得られた呼吸気波および気流呼吸情報を処理する圧力検出装置に関する。使用を容易にするため、本圧力検出装置は、使用前に圧力検出装置の回路をテストすることができる内蔵テスト回路を備えている。
発明の背景
圧力検出装置は、現在、ワシントン州 マキルチオのプロテック サービシーズ インコーポレーテッドから入手することができる。この圧力検出装置は、呼吸気の圧力および/あるいは気流の変化を検出して、患者が呼吸しているか否かを確認するとともに、患者からその他の呼吸情報を収集するため、睡眠診断期間中に使用される。しかし、他の圧力検出装置と同様に、この装置が睡眠診断期間中に使用できるようになる前に、圧力検出装置用の全ての導線が実際に使用可能であって不良でないことを確認するため、導線をテストすることが一般に必要である。圧力検出装置により使用される電圧が比較的低く、例えば圧力検出装置が通常数ミリボルトで作動すること、またこの様な圧力検出装置の内部や近辺には一般に雑音が発生することから、この様な圧力検出装置用のテスト回路は例えば数百ドル程度とかなり高価になり得る。
【0002】
更に、従来のテスト回路は一般に圧力検出装置とは完全に別体であり、この結果、テスト回路が置き忘れられる、紛失される、電力が不十分である等の更なる問題が生じるため、使用前に圧力検出装置をテストすることが困難になっている。
発明の概要
従って、上記のような従来技術の欠点を解消することが、本発明の目的である。
【0003】
本発明の他の目的は、圧力検出装置内に直付けで一体化されており、圧力検出装置の使用前に圧力検出装置の電気回路を速やかにかつ都合よくテストし、圧力検出装置が十分に使用可能であることをその使用前に確認することが容易にできるテスト回路を提供することである。
【0004】
本発明の更なる目的は、圧力検出装置作動用の電池への依存をなくすため、太陽電池によって作動し得る圧力検出装置を提供することである。
本発明の更に別の目的は、全内蔵回路について十分な導電性があること、また例えばどの内蔵回路にも電気的短絡がないなど、どの内蔵回路もオープンになっていないことを確認するため、内蔵の電池式回路を使用することによって、圧力検出装置の全内蔵回路の完全性を速やかにかつ都合よくテストすることができるテスト回路を提供することである。
【0005】
本発明の更なる目的は、導線の導電性をチェックする際に圧力検出装置のテスト回路作動用の電池の必要性をなくすため、前記テスト回路を作動させるためだけの前記テスト回路内の圧電性結晶あるいは圧電変換器を提供することである。
【0006】
本発明の更なる目的は、全内蔵回路について十分な導電性があること、また例えばどの内蔵回路にも電気的短絡がないなど、どの内蔵回路もオープンになっていないことを確認するため、テスト回路作動用の電池の必要性をなくすひずみゲージ装置を提供することである。
【0007】
本発明の更に別の目的は、圧力検出装置の各内蔵回路用の導線の各組を迅速かつ正確に識別することができるように、導線の各組を色分けすることである。好ましくは、エンドユーザが使用し易いように、呼吸気流検出回路に電気的に接続された導線の組は、呼吸気流検出回路用の気流Hi/Loスイッチおよび/あるいは気流Hi/Loスイッチの周囲の領域あるいは境界部の色分けスキームに合った、青、赤、黄、黒、グレー、緑等の第一カラーカラースキームに色分けされ、一方、呼吸いびき検出装置に電気的に接続された第二の導線の組は、呼吸いびき検出回路用のいびきHi/Loスイッチおよび/あるいはいびきHi/Loスイッチの周囲の領域あるいは境界部の色分けスキームに合った、青、赤、黄、黒、グレー、緑等の異なった第二カラーカラースキームに色分けされる。
【0008】
本発明の他の目的は、呼吸気流検出回路および呼吸いびき検出装置を制御するため、安定した状態で圧力検出装置の上面に位置する気流およびいびきHi/Loスイッチを作動したり切り換えたりできるよう、鼻カニューレの圧力検出装置との接続を容易にすることによって、圧力検出装置がテーブル、ナイトスタンド、カウンター等の支持面上で平らに保たれるようにすることである。
【0009】
本発明は、カニューレと連結して、測定される患者からの呼吸情報を受け取る圧力検出装置に関し、該圧力検出装置は、カニューレに連結されて測定される患者から呼吸情報を受け取るための流入口を収容する外部ハウジングを備え、該外部ハウジングは、患者から受け取った呼吸情報を処理して、検出された患者のいびきを示す信号を1組のいびき導線を介して出力する呼吸いびき検出回路を収容し、該外部ハウジングは、患者から受け取った呼吸情報を処理して、検出された患者の気流を示す信号を1組の気流導線を介して出力する呼吸気流検出回路を収容し、圧力検出装置の使用前に気流導線およびいびき導線が使用可能であることを確認するため、気流導線およびいびき導線の完全性をテストするための内蔵テスト回路を備える。
【0010】
本発明はまた、測定される患者からの呼吸情報を受け取るためのカニューレの使用方法に関し、該方法は、流入口を収容する外部ハウジングを備えた圧力検出装置を使用するステップと、前記測定される患者からの呼吸情報を受け取るための前記カニューレに前記流入口を連結するステップと、前記患者から受け取った呼吸情報を処理して、検出された患者のいびきを示す信号を1組のいびき導線を介して出力する呼吸いびき検出回路を、前記外部ハウジング内に収容するステップと、前記患者から受け取った呼吸情報を処理して、検出された患者の気流を示す信号を1組の気流導線を介して出力する呼吸気流検出回路を、前記外部ハウジング内に収容するステップと、前記圧力検出装置の使用前に、気流導線およびいびき導線が使用可能であることを確認するため、内蔵テスト回路を介して気流導線およびいびき導線の完全性をテストするステップとを含む方法である。
発明の詳細な説明
さて、図1−5について、本発明の圧力検出装置2の第一実施例に関する詳細な説明を行う。本発明の圧力検出装置2は、睡眠診断期間あるいはその他の患者測定期間中に患者Pが装着する従来式の鼻カニューレ60を介して、呼吸(低)気圧力波情報および呼吸(低)気流情報(以下、両方をまとめて「呼吸情報4」と称する)を取得するために使用することができる、全体として2つの出力経路を有する装置である。鼻カニューレ60は、患者Pが口を介して呼吸した場合に呼吸気圧力波および/あるいは呼吸気流の検出を可能にするため、1組の離間した鼻孔部65、67と、好ましくは少なくとも1つもしくはできれば互いに離間したマウスピースルーメン69、69’を有する。鼻カニューレ60は、患者Pの呼吸および/あるいはいびきにより発生する呼吸情報4を、測定中の患者Pの鼻孔および/あるいは口から収集あるいは取得する。圧力検出装置2は、カニューレ60の鼻孔部65、67の1つあるいは両方、および/あるいは鼻カニューレ60のマウスピースルーメン69、69’(備えられている場合)の1つあるいは両方により受け取られる取得された呼吸情報4を、圧力検出装置2によって別々に処理することができ、従来の方法による測定あるいは分析用の睡眠ポリグラフ計のような診断機材9に2つの別々に処理された電気信号として出力することができる、少なくとも2つの別々の電気信号110に変換することができる。
【0011】
取得された呼吸情報4は、1組の分離した柔軟な導管つまりチューブ74、76(鼻カニューレ60の各出口73、74に1つずつ接続されている)に沿って送られたり誘導されたりするが、導管つまりチューブ74、76は最終的には連結装置78で一緒になり、共通の柔軟な導管つまりチューブ80になる(図1参照)。患者Pから取得された呼吸情報4を圧力検出装置2に供給するため、共通の柔軟な導管つまりチューブ80の第一端部は連結装置78の向かい合う端部に接続され、共通の柔軟な導管つまりチューブ80の第二端部は圧力検出装置2の流入口6に接続される。
【0012】
一般に、湿気あるいは他の粒子状物質が鼻カニューレ60の開口部のうちのいずれかから流れたり運ばれたりして圧力検出装置2に入るのを防ぐために、共通の柔軟な導管つまりチューブ80沿いのどこか、あるいは共通の柔軟な導管つまりチューブ80と圧力検出装置2との接続部分に、フィルタ84が設けられる。好ましくは、フィルタ84は、鼻カニューレ60の共通の柔軟な導管つまりチューブ80と圧力検出装置2の流入口6との接続を可能にする接続部材82と一体となっているか、もしくはフィルタ84は、共通の柔軟な導管つまりチューブ80の接続部材と圧力検出装置2の流入口6との連結を可能にする、別体の交換可能な部品63(図2Bおよび3B参照)である。すなわち、別体の交換可能なフィルタ部品63は、一端に圧力検出装置2の流入口6と接続するための雌型ルアコネクタ81を有し、他端に鼻カニューレ60の共通の柔軟な導管つまりチューブ80の雌型ルアコネクタ82と接続するための雄型ルアコネクタ90を有している。別体の交換可能なフィルタ部品63は繰り返し使用することが可能であり、つまり、別体の交換可能なフィルタ部品63は、内部のフィルタ84が十分に汚れた場合に交換されるだけである。
【0013】
取得された呼吸情報4、例えば呼吸気圧力波情報および/あるいは呼吸気流情報は、流入口6により受け取られ、圧力検出装置2の圧電性結晶あるいは圧電変換器(以下、「圧電変換器8」)に運ばれて2つの別々の信号に処理され、各信号が電圧として別々に処理され減衰される。そして、そのように処理された信号は、例えば睡眠ポリグラフ計のような従来式の診断機材9に出力される前に、以下で更に詳細に論じるように、圧力検出装置2の呼吸気流検出回路22および呼吸いびき検出回路24によりフィルタ処理される。診断機材9は本発明の一部を形成するものではないため、これについては本文中において更に詳細には論じない。
【0014】
図2、2A、2B、3、3Aおよび3Bから分るように、圧力検出装置2は全体として、反対位置にあるほぼ平坦な上面部および底面部14、12と全体に湾曲した曲面状の外部側壁16とを有する硬質の外部ハウジング10を備える。気流「Hi/Lo」スイッチ18といびき「Hi/Lo」スイッチ20のような1組の離間するHi/Loスイッチ18、20が、圧力検出装置2の上面部14(図2ー2B)、もしくは側壁つまり側面16(図3および3A)に位置しており、各スイッチ18、20は2つの設定あるいはポジション、すなわちHi(ハイ)ポジションおよびLo(ロー)ポジションを有する。「Hi/Lo」スイッチ18、20のいずれかがLo(ロー)ポジションにある場合、出力信号の振幅はHi(ハイ)ポジションに対する出力信号の振幅のほぼ4分の1である。逆に、「Hi/Lo」スイッチ18、20のいずれかがHi(ハイ)ポジションにある場合、出力信号の振幅は、Lo(ロー)ポジションに対する出力信号の振幅のほぼ4倍である。気流「Hi/Lo」スイッチ18は呼吸気流検出回路22に関連する内蔵回路を制御し、いびき「Hi/Lo」スイッチ20は、呼吸いびき検出回路24に関連する内蔵回路を制御する。呼吸気流検出回路22および呼吸いびき検出回路24に関しては、以下で更に詳細に説明する。ハウジング10はまた、以下で詳述する内蔵テスト回路40に付随する発光ダイオード132を収容しているが、それは導線26、28、30および32が実際に使用可能であるか否か、つまり各導線26、28、30および32について連続性があり、例えばどの導線にも電気的短絡が含まれていないか否かを確認するためである。
【0015】
平坦な底面部12は、テーブル、カウンタ、ナイトスタンド、ドレッサ等の所望する支持面S上での圧力検出装置2の位置決めおよび支持を容易にし、その結果、圧力検出装置2は非常に安定した状態で支持面S上に位置し、1組のHi/Loスイッチ18、20はエンドユーザが簡単に触れることができるよう上方を向いている(例えば図2B参照)。
【0016】
測定中の患者Pから取得された呼吸情報4を容易に受け取ることができるよう、流入口6は少なくとも部分的に、通常、圧力検出装置2の上面部14に設けられている(例えば図2−2B参照)。流入口6がハウジング10の側壁16の上方部に接続されていてもよいことは理解されよう(図3−3B参照)。流入口6の遠隔自由端部の外表面は、例えば呼吸情報4を取得して圧力検出装置2に供給するため鼻カニューレ60に接続され、測定中の患者Pの上に置かれる共通の導管つまりチューブ80の自由端に接続されているフィルタ84に備えられた嵌め合いの従来のメス型ルア式連結器と、流入口6との解放可能なロック嵌合を可能にする、従来の雄型ルア式連結器を備えている。フィルタ84は、湿気あるいはチューブ80に沿って流れ得る他の不要な粒子状物質が、圧力検出装置2に到達してそれを汚染するのを防ぐ。
【0017】
測定される患者Pから受け取られる取得された呼吸情報4は、流入口6を介して圧力検出装置2によって受け取られ、圧力検出装置2に入力される。本実施例に示されているように、圧力検出装置2の流入口6の中心軸は、通常、ハウジング10の底面部12から例えば約0.1から約0.5インチ程度僅かに突出しており、またハウジング10の上面部および底面部14、12とほぼ平行に約0.3から1.5インチ程度ハウジング10から延出している。
【0018】
本発明の1つの特徴は、共通のチューブ80の先端により支持されるかもしくは流入口6により支持されるフィルタ84と嵌合するための流入口6が、底面部12とほぼ平行に延出するか、もしくはハウジング10の底面部12から十分に離れており、それによって、鼻カニューレ60の共通の柔軟な導管つまりチューブ80の自由端により支持されるフィルタ84が、圧力検出装置2の流入口6に接続されたときに、圧力検出装置2を支持する支持面Sから十分に離れており、従ってハウジング10の底面部12が常に支持面Sと同一平面にあり一定した継続的な密着を保つことである(図2B参照)。つまり、圧力検出装置2の底面部12は常に支持面Sと接触してほぼ支持面Sにより規定される平面内に位置する状態にあり、それによって圧力検出装置2は、エンドユーザが圧力検出装置2の使用中に気流「Hi/Lo」スイッチ」およびいびき「Hi/Lo」スイッチ18、20を容易に操作することができる安定した状態に保たれる。
【0019】
また、図3、3Aおよび3Bに示すように、圧力検出装置2の流入口6は、底面部12に隣接する位置においてハウジング10の前側壁16に接続され、そこから所望の角度で延出する、すなわち底面部12に対して十分に傾斜し十分な長さを有することも可能であり、それによって鼻カニューレ60に接続された共通の柔軟な導管つまりチューブ80の自由端により支持されるか、もしくは流入口6に接続されるコネクタ82に収容されたフィルタ84は、圧力検出装置2を支持する支持面Sから十分に離れており、従ってハウジング10の底面部12は常に支持面Sと同一平面にあり継続的な密着を保つ(図3B参照)。つまり、圧力検出装置2の底面部12が、常に支持面Sと接触してほぼ支持面Sにより規定される平面内に位置しているため、圧力検出装置2は、圧力検出装置2の使用中に気流および/あるいはいびき「Hi/Lo」スイッチ18、20を容易に操作することができる水平な安定した状態に保たれる。
【0020】
ハウジング10の流入口6(図3、3Aおよび3B参照)は、ハウジング10の端壁から約140度から約170度、好ましくは155度程度の角度で突出しているように示されているが、流入口6がハウジング10から突出する角度は、具体例に適合するよう所望の通りに変えられることは理解されよう。流入口6は、ハウジング10の底面部12が支持面Sにより規定される平面内に位置し得ることによって、圧力検出装置2の使用中の安定性がもたらされるよう、十分な長さを有し、かつフィルタ84が支持面Sから完全に離れるのに十分な角度で延出していることが好ましい。
【0021】
前記のように、鼻カニューレ60(図6−11参照)は、使用中、測定される患者Pのそれぞれの鼻孔に従来の方法で挿入可能な、1組の離間した鼻孔部65、67を備える。前記のように、鼻カニューレ60は、測定中の患者Pが口呼吸をする人であるか、または鼻と口で呼吸する場合に、圧力検出装置2に入力信号を供給することができるよう、測定中の患者Pの口の付近に配置する1つ以上のマウスピースルーメン69、69’を備えていてもよい。測定中の患者Pの口の付近に配置する1つ以上のマウスピースルーメン69、69’は、測定中の患者Pが口呼吸した場合に、測定中の患者Pの呼吸気流および/あるいは呼吸いびきを測定するために患者Pから呼吸情報4を取得することができる。
【0022】
鼻カニューレ60の1つ以上の鼻孔部65および/あるいは67は、鼻孔部65、67の先端面つまり先端壁にある第一入口/出口孔62、64が鼻カニューレ60の使用中に何らかの理由で部分的にあるいは完全に詰まったり、閉鎖されたり、ふさがれたり、閉塞されたりした場合に、鼻孔部65、67に第二の入口あるいは出口を提供するため、鼻孔部65、67の側壁に少なくとも1つの第二入口/出口穴、開口つまり孔35、36、37、38を備えていてもよい。第二入口/出口穴、開口つまり孔35、36、37、38は、第一入口/出口孔62、64が何らかの理由で詰まったり、閉鎖されたり、ふさがれたり、閉塞されたりした場合にも、測定中の患者Pの気流および/あるいはいびきを検出するために患者Pから呼吸情報4を受け取ることができるため、鼻カニューレ60の鼻孔部65、67の助けとなる。
【0023】
流入口6の内部流路34は、取得された呼吸情報4を圧電変換器8に供給するため圧電変換器8と連通し、取得および供給された呼吸情報4は圧電変換器8を稼動、振動および/あるいは励起させる。圧電変換器8は、取得および供給された呼吸情報4によって圧電変換器8が励起される範囲あるいは度合いに応じて、電気信号を出力する。電気信号は次に2つの別々の信号に分割され、各信号は内蔵回路22および24のうちの1つに入力される。すなわち、第一の信号は呼吸気流検出回路22に入力され、第二の信号は呼吸いびき検出回路24に入力される。入力された各信号は、それぞれの回路22および24を通って流れ、適切に処理された後、呼吸気流検出回路22からの出力信号は色分けされた1組の呼吸気流導線26および28によって送信され、呼吸いびき検出回路24からの出力信号は色分けされた1組の呼吸いびき導線30および32によって送信される。組になった気流導線およびいびき導線26、28、30および32の遠隔端は、睡眠ポリグラフ計のような従来式の睡眠診断機材9に、一般的な方法で連結あるいは接続することができる。すると、睡眠診断機材9は、測定中の患者Pの気流特性および/あるいはいびき特性を、必要あるいは所望に応じて収集、測定、記録および/あるいは表示するために用いることができる。
【0024】
次に、図4および5に関連して、呼吸いびき検出回路24に関する詳細な説明をする。まず図4には、例えば、入口/出口孔35、36、37、38、62、64、83および/あるいは87(すなわち鼻孔部65、67および/あるいはマウスピースルーメン69、69’のいずれかの孔)により検出された呼吸気流を表す、患者Pからの入力呼吸気流および/あるいは呼吸いびき情報等の呼吸情報4を取得するカニューレ60に接続される、流入口6を備えた圧力検出装置2の概略図が示されている。取得された呼吸情報4は、圧電変換器8と連通する前にフィルタ84を通る。そして、圧電変換器8は取得された呼吸情報4に応じて、カニューレ60の入口/出口孔35、36、37、38、62、64、83および/あるいは87により検出された患者Pの呼吸気流と相関する入力呼吸信号110を生成する。
【0025】
図4A、4Bおよび4Cに示されているように、カニューレ60の入口/出口孔により検出された患者Pの呼吸気流は、患者Pの正常な吸気あるいは吸入と呼気あるいは吐出とを表すほぼ周期的な呼吸気流を含み、第二および第三の呼吸周期のように、患者Pの睡眠時のいびきを表す成分も含み得る。これに対応して入力呼吸信号110は、患者Pの正常な吸気あるいは吸入と呼気あるいは吐出とを表す約5−15Hzの全体周波数帯域における呼吸成分110rを含み、また患者Pのいびき呼吸を表す約10Hzから300Hzの全体周波数帯域における呼吸成分110sも含み得る。
【0026】
図5は、呼吸気流検出回路22、呼吸いびき検出回路24およびテスト回路40を表す概略図であり、圧電変換器8からの入力呼吸信号110が、複合呼吸いびき出力信号114cの生成に使用するための呼吸いびき検出回路24への入力として、いびき入力110siに接続されることを示している。
【0027】
図示されているように、複合呼吸いびき出力信号114cは、実質的には入力呼吸信号110であり、つまり呼吸成分110rと場合によってはいびき成分110sを含んでいるが、呼吸いびき検出回路24によって振幅を調整される。この目的のため、呼吸いびき検出回路24は、いびき入力110siひいては直接経路112bを経由するいびき出力信号114cへの接続部を、高複合呼吸いびき出力信号114chを形成するための高いびき複合抵抗116hを経由するか、もしくは低複合呼吸いびき出力信号114clを形成するための低いびき複合抵抗116lを経由する回路基準点112crに選択的に接続する、いびき入力110siから接続されたいびき「Hi/Lo」(振幅選択)スイッチ20を備えている。当業者には分るように、圧電変換器8は入力呼吸信号110を生成するだけでなく、通常は容量性の固有内部インピーダンスを有する。圧電変換器8の内部容量性インピーダンスと、高いびき複合抵抗116hおよび低いびき複合抵抗116lのうち電圧分割回路から効率的に選択された方との組合せが、それによっていびき出力信号114cの振幅を制御する。
【0028】
本実施例においては、圧電変換器8の内部インピーダンスとの組合せにおいて高複合抵抗116hおよび低複合抵抗116lが選択されるので、低複合呼吸いびき出力信号114clの出力の振幅は、高複合呼吸いびき出力信号114chの振幅のほぼ4分の1である。
【0029】
次に、図4および5に関連して、呼吸気流検出回路22に関する詳細な説明をする。
これらの図に示されているように、圧力検出装置2の回路は更に、呼吸入力110riを介して圧電変換器8からやはり入力呼吸信号110を受け取り、呼吸成分110rは含むがいびき成分110sを含まず、振幅が調整される呼吸気流出力信号120rを生成するための、呼吸気流検出回路22を備えている。この目的のため、呼吸気流検出回路22は、高呼吸気流出力信号120rhあるいは低呼吸気流出力信号120rlのいずれかをそれぞれ供給するため、呼吸入力110riひいては呼吸気流出力信号120rへの接続部を、高呼吸気流キャパシタンス120chあるいは低呼吸気流キャパシタンス120clのいずれかを介して基準点112crに選択的に接続する気流「Hi/Lo」(振幅選択)スイッチ18を備えている。高呼吸気流キャパシタンス120chあるいは低呼吸気流キャパシタンス120clは、これにより圧電変換器8の容量性内部インピーダンスとともに電圧分割回路をやはり形成する。更に、フィルタ抵抗器120frが高呼吸気流キャパシタンス120chおよび低呼吸気流キャパシタンス120clと並行に接続されて、呼吸気流出力信号120rが呼吸成分110rのみを含むよう、入力呼吸信号110から高周波成分つまり10Hz−300Hzの帯域のいびき成分110sを除去するフィルタ回路を形成する。
【0030】
本実施例においては、高呼吸気流キャパシタンス120chあるいは低呼吸気流キャパシタンス120clについてのキャパシタンス値は、フィルタ抵抗器120frおよび圧電変換器8の内部容量性インピーダンスの値と組み合せて選択され、その結果、約10Hzを超える入力呼吸信号110のいびき成分110sが除去されるため、低呼吸気流出力信号120rhの振幅は高呼吸気流出力信号120rhの振幅のほぼ4分の1である。
【0031】
図1−5の実施例は受動システムであるため、通常、圧力検出装置2に「on/off」スイッチを設ける必要はない。しかし、圧力検出装置2が電池式である場合には、圧力検出装置2用の電力を所望通り「On」と「Off」に切り換えるための「on/off」スイッチ(図示せず)をハウジング10の外面に設けることが望ましい。
【0032】
本発明の他の新規な特徴は、テスト回路40が圧力検出装置2に組み込まれているため、呼吸気流検出回路22および呼吸いびき検出回路24の両方のための導線が適切に動作していることを、操作者が確認できる点である。つまり、内蔵回路用の導線26、28、30および32はそれぞれ十分な導電性を有しており、どの導線にも電気的短絡がなくオープン回路の部分を形成しない。圧力検出装置2のテスト回路40に内在する問題は、呼吸気流検出回路22および呼吸いびき検出回路24が、それぞれ例えば数マイクロボルトという非常に低電圧で動作し、周囲のあるいは発生した雑音あるいは干渉が測定の不具合を引き起こし得ることである。この様な雑音あるいは干渉は、できる限り低減させるべきである。
【0033】
次に、図5に関連して、テスト回路40の第一実施例について詳細に説明する。本実施例によれば、テスト回路40は電池式である。しかし、テスト回路40を電気的に作動させるための電池を用いる代わりに、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、テスト回路40を作動させるために太陽電池、ひずみゲージ、圧電変換器、圧電性結晶等を用いることができることは理解できよう。
【0034】
本図に示されているように、内蔵されたテスト回路40は全体として、テスト信号源およびテストインジケータを構成するために、通常、基準点112crから直列に接続された電池128、抵抗器130、発光ダイオード132およびテスト信号出力部126tを含んでいる。これに関して、複合呼吸いびき出力信号114cおよび呼吸気流出力信号120rに関連する基準接続部122tに対する基準レベルを提供するために、複合呼吸いびき出力信号114cに関連する基準接続部114tおよび呼吸気流出力信号120rに関連する基準接続部122tが全て回路基準点112crに接続されることに留意する必要がある。これにより、テスト信号出力部126tは接続部114c、114t、120rあるいは122t、つまり呼吸いびき検出回路24あるいは呼吸気流検出回路22のいずれかの出力部および基準接続部、のいずれにも接続可能であり、そこで生じた電流の流れすなわち完全な回路の表示が発光ダイオード132の点灯により示される。これによって、電気回路に「電気的短絡」がなく、外部導線26、28、30あるいは32が連続しており、かつ適切にそれぞれの回路に接続されていることを確認することができる。
【0035】
導線26、28、30および32のテストを容易にするため、内蔵テスト回路40のテスト信号出力部126tを形成する電気接点44を有する、何らかのソケット、レセプタクルあるいはプラグ42(図2B参照)がハウジング10の側壁16に設けられていることが好ましい。各導線26、28、30および32の遠隔自由端は、順番に電気接点44に接触してテスト信号出力部126tを受容し、そうした接触によって発光ダイオード132が点灯されたとすれば、その点灯はエンドユーザに対して、導線26、28、30あるいは32がそれぞれの回路に適切に接続されており使用可能であることを確証する。
【0036】
エンドユーザによる操作および使用を容易にするため、呼吸気流検出回路22のHi/Lo操作を制御するための気流スイッチ18、もしくは気流スイッチを囲む領域、周辺あるいは境界部46が第一の色(青、赤、黄、黒、グレー、緑等)、例えば青で色分けされており、呼吸気流検出回路22に接続された関連する2つの気流導線26と28も、(2つの導線26および28が互いに区別し易いように)例えば明るい青と暗い青など同じカラースキームで色分けされていることが好ましい。これにより、エンドユーザは、呼吸気流検出回路22に対応する1組の導線26と28を迅速かつ確実に識別することができる。更に、呼吸いびき検出回路24のHi/Lo操作を制御するためのいびきスイッチ20、もしくはいびきスイッチ20を囲む領域、周辺あるいは境界部48が第二の色(青、赤、黄、黒、グレー、緑等)、例えば第一のカラースキームと異なっていて区別できるグレーで色分けされており、呼吸いびき検出回路24に接続された関連する2つのいびき導線30と32も、(2つの導線30および32が互いに区別し易いように)例えば明るいグレーと暗いグレーなど同じカラースキームで色分けされている。これにより、エンドユーザは、呼吸いびき検出回路24に対応する導線30と32を迅速かつ確実に識別することができる。2組の関連する導線26、28と30、32およびスイッチ18と20に対して2つの異なる色分けスキームを用いること(それに加えて導線26と28および導線30と32の間での区別を助けるための、同じ色の明るめまたは暗めの色合い)により、エンドユーザが使用前に圧力検出装置2を容易に設置して使用することが可能になる。上記の説明は、圧力検出装置2についての適当な色分けスキームとして青およびグレーに言及しているが、本発明とともに使用するために、種々の他の色分けスキームを用いてもよいことは理解されよう。
【0037】
いびき導線および気流導線26、28、30、32の長さは、具体的な用途に応じて変えることができる。いびき導線および気流導線26、28、30、32は、所望の診断機材9との接続を容易にするため、少なくとも数インチから約36インチ程度の長さを有しており、必要であれば更に長いことが好ましい。
【0038】
図6に関連して、カニューレの一実施例を説明する。鼻カニューレ60は、本体によって規定された中央内室あるいは区画Cへの3つの離間した入口/出口孔62、64、83を有する単一の流路を備えている。中央内室あるいは区画Cへの3つの入口/出口孔62、64、83のそれぞれは、患者の鼻孔あるいは口のいずれかを介した、呼吸情報4の取得、あるいは呼吸特性の測定、圧力の検出、患者の鼻孔からの呼気ガスの回収またはサンプリング(例えば患者の呼気ガス中の呼気終末CO2のサンプリング)、カニューレに接続されたチューブに沿った流量差の測定、患者への治療ガスの供給等に適している。カニューレ60の本体71の中央室あるいは区画Cは、マウスピース69内のガス流路77を介して、マウスピース69の端面に形成された入口/出口孔83と一定した継続的な連通状態にあり、また第一鼻孔部65内のガス流路91を介して、第一鼻孔部65の端面に形成された入口/出口孔62および1つ以上の第二入口/出口孔35と一定した継続的な連通状態にあり、第二鼻孔部67内のガス流路95を介して、第二鼻孔部67の端面に形成された入口/出口孔64および1つ以上の第二入口/出口孔37と一定した継続的な連通状態にある。更に、本体71の中央室あるいは区画Cは、カニューレ60の第一および第二の両内室端開口部73、75とも連通している。この構成によって、これら入口/出口孔62、64、83のそれぞれは、呼吸情報4を取得すること、口および/あるいは鼻を介した患者の呼吸を測定すること、口および/あるいは鼻を介して患者の呼気における呼気終末CO2濃度をサンプリングして患者の血中のCO2濃度レベルを測定すること、カニューレに接続されたチューブに沿った流量差を測定すること、口および/あるいは鼻を介して患者に治療ガスを供給すること、圧力気流の変化を検出すること、口および/あるいは鼻を介して無呼吸を検出すること等が可能になる。
【0039】
第一の導管つまりチューブ74は第一の内室端開口部73に接続され、第二の導管つまりチューブ76の第一端部は第二の内室端開口部75に接続されている。第一および第二の導管つまりチューブ74および76の反対側の両第二端部は、第一および第二の導管つまりチューブ74および76を、同じく連結装置78に接続されている共通の導管つまりチューブ80に連結する連結装置78に接続されている。共通の導管つまりチューブ80の反対側の端部は、通常、圧力検出装置2と嵌合する前にフィルタ84に連結されるルアコネクタ82を備えている。もしくは、フィルタ84が従来式のルアコネクタ82に組み込まれていて、この一体構造が前記のように鼻カニューレ60の圧力検出装置2との連結を可能にすることが好ましい。第一および第二の導管つまりチューブ74および76は、それぞれ約8インチから約24インチ程度、好ましくは約15インチから25インチ程度の長さを有しており、共通の導管つまりチューブ80は、通常約3フィートから約10フィート、好ましくは約5から7フィート程度の長さを有している。
【0040】
図7に関連して、カニューレの別の実施例を説明する。本実施例は図6の実施例に非常に類似しているので、同じ要素には同じ参照番号を付し、本実施例と前記実施例との差異のみを詳細に説明する。
【0041】
カニューレの本実施例と図6の実施例との唯一の大きな差異は、先端付近の第二入口/出口孔35および37を全てなくしたため、各鼻孔部65、67が鼻孔部に出入りする第一流路のみを有し、鼻カニューレの使用中に鼻孔部65、67の第一入口/出口孔62、64が部分的にあるいは完全に閉塞されたり、閉鎖されたり、詰まったり、あるいはふさがれたりした場合に、第二流路を有しないことである。つまり、鼻孔部65、67での流入および流出は、鼻孔部65、67にそれぞれ形成された第一入口/出口孔62、64を介してのみ発生する。
【0042】
図8に関連して、カニューレの他の実施例を説明する。本実施例は図7の実施例に非常に類似しているので、同じ要素には同じ参照番号を付し、本実施例と前記実施例との差異のみを詳細に説明する。
【0043】
カニューレの本実施例と図7の実施例との唯一の大きな差異は、第二の一体型マウスピース69’を備えていることである。この構成により、第一および第二の内部ガス流路77、79と、鼻孔部65、67内の第一および第二のガス流路91、95と、全ての開口部62、64、73、75、83、87とは、互いに一定した継続的な連通状態にある。
【0044】
図9に関連して、カニューレの更に別の実施例を説明する。本実施例は図8の実施例に非常に類似しているので、同じ要素には同じ参照番号を付し、本実施例と前記実施例との差異のみを詳細に説明する。
【0045】
カニューレの本実施例と図8の実施例との唯一の大きな差異は、鼻カニューレ60の使用中に各鼻孔部65、67の第一入口/出口孔62、64が部分的にあるいは完全に閉塞されたり、閉鎖されたり、詰まったり、あるいはふさがれたりした場合に1組の第二流路96、98を提供するため、各鼻孔部65、67先端付近に、少なくとも1つ、好ましくは1組の第二入口/出口孔35および37を備えていることである。第二入口/出口孔35および37は、第一入口/出口孔62、64よりは小さいが、呼吸情報4を取得すること、口および/あるいは鼻を介して患者の呼吸を測定すること、口および/あるいは鼻を介して患者の呼気ガス中の呼気終末CO2をサンプリングし患者の血中のCO2濃度レベルを測定すること、カニューレに接続されたチューブに沿った流量差を測定すること、患者に口および/あるいは鼻を介して治療ガスを供給すること、圧力気流の変化を検出すること、あるいは口および/あるいは鼻を介して無呼吸を検出すること等には十分な大きさを有する。
【0046】
図8および9に関して、第一および第二マウスピース69、69’を正確に鼻孔部65、67の中心に設ける必要がないことは理解されよう。本体71の中央部を2つに二等分する中央面Pの一方側あるいは他方側に、第一および第二マウスピースを配置することが可能である。
【0047】
更に、第一および第二マウスピースは、図10および11に示すように互いに離間していてもよく、その結果、両鼻孔部65、67と第一および第二両マウスピースとは、鼻カニューレ60の本体71内に形成された共通の中央室あるいは区画を介して、全て相互に連通する。測定中の患者が口呼吸の際に口の片側から呼吸する傾向がある場合、マウスピース相互間の間隔は約0.25から約1.25インチ、より好ましくは約0.5から約1.0インチであると都合が良い。マウスピース相互を離間させることによって、鼻カニューレのマウスピースは、患者の呼吸を更に検出あるいは測定するためにより良く配置される。
【0048】
更に、第一および第二鼻孔部65、67は、鼻カニューレの使用中に鼻孔部65、67の第一入口/出口孔31が部分的にあるいは完全に閉塞されたり、閉鎖されたり、詰まったり、あるいはふさがれたりした場合に1組の第二流路を提供するため、図10にはなく図11には示されているように、鼻孔部先端付近に、少なくとも1つ、好ましくは1組の第二入口/出口孔35および37を備えていてもよい。第二入口/出口孔35および37は、第一入口/出口孔よりは小さいが、患者から呼吸情報4を取得すること、口および/あるいは鼻を介して患者の呼吸を測定すること、口および/あるいは鼻を介して患者の呼気ガス中の呼気終末CO2をサンプリングし患者の血中のCO2濃度レベルを測定すること、カニューレに接続されたチューブに沿った流量差を測定すること、口および/あるいは鼻を介して患者に治療ガスを供給すること、圧力気流の変化を検出すること、あるいは口および/あるいは鼻を介して無呼吸を検出すること等には十分な大きさを有する。
【0049】
図12に関連して、テスト回路40を提供するためのひずみゲージの使用に関する詳細な説明をする。内蔵テスト回路40の更なる変化例は、電池をひずみゲージ134に置き換え、またテスト回路40用の電流を発生させるために、例えばひずみゲージ134にひずみを与える外部装置等のひずみゲージ駆動機構136を備えることである。ひずみゲージ駆動機構136は、ハウジング10の外表面によって、好ましくは上面部14上に作動が容易になるよう少なくとも部分的に露出された状態で支持される。発生した電気信号は、テスト回路を経由して、テスト信号出力部126tを受容するため電気接点44と接触している各導線26、28、30および32の遠隔自由端まで送り、発光ダイオード132を点灯させて各導線26、28、30および32が実際に使用可能であることを確認するために用いることができる。ひずみゲージ134は、内蔵テスト回路40用の電池動力の必要性をなくし、この回路が受動システムであることを可能にする。
【0050】
図13に関連して、内蔵テスト回路40を作動させるのに用いるための十分に薄い圧電性結晶138の使用に関する説明をする。この変化例によれば、内蔵テスト回路40用の電池は十分に薄い圧電性結晶138によって置き換えられ、また例えば圧電性結晶138に入力刺激を与えてテスト回路40用の電流を発生させる外部装置等の圧電性結晶駆動機構140が備えられている。圧電性結晶駆動機構140は、ハウジング10の外表面によって、好ましくは上面部14上に作動が容易になるよう少なくとも部分的に露出された状態で支持される。圧電性結晶から発生した電気信号は、テスト回路を経由して、テスト信号出力部126tを受容するため電気接点44と接触している各導線26、28、30および32の遠隔自由端まで送り、発光ダイオード132を点灯させて各導線26、28、30および32が実際に使用可能であることを確認するために用いることができる。圧電性結晶138は、内蔵テスト回路40用の電池動力の必要性をなくし、この回路が受動システムであることを可能にする。
【0051】
図14に関連して、内蔵テスト回路40を作動させるのに用いるための太陽電池142の使用に関する説明をする。この変化例によれば、内蔵テスト回路40用の電池は、光を受光するための少なくとも1つの露出した外面を有し、受光した光を変換して従来式の回路を介してテスト回路40用の電流を発生させる太陽電池142によって置き換えられる。太陽電池142から発生した電気信号は、その後、小型の電池(図示せず)に保存するか、あるいはテスト回路を経由して、テスト信号出力部126tを受容するため電気接点44と接触している各導線26、28、30および32の遠隔自由端まで送り、発光ダイオード132を点灯させて各導線26、28、30および32が実際に使用可能であることを確認するために用いることができる。太陽電池142は、内蔵テスト回路40用の電池動力の必要性をなくし、この回路が受動システムであることを可能にする。
【0052】
図15に関連して、内蔵テスト回路40を作動させるのに用いるための、運動を介して電流を発生する、物理的に駆動する発電機144の使用に関する説明をする。この変化例によれば、内蔵テスト回路40用の電池は、コイル150が周囲に巻かれたシリンダ148内に係留された磁気ピストン146のような、物理的に駆動する発電機144によって置き換えられる。それにより、エンドユーザが圧力検出装置2を前後に振動あるいは移動させると、そうした動きが磁気ピストン146をシリンダ148内でシリンダ148に沿って前後に移動させ、コイル150のワイヤに電流を発生させる。この電流は、その後、小型の電池(図示せず)に保存するか、あるいはテスト回路を経由して、テスト信号出力部126tを受領するため電気接点44と接触している各導線26、28、30および32の遠隔自由端まで送り、発光ダイオード132を点灯させて各導線26、28、30および32が実際に使用可能であることを確認するために用いることができる。物理的に駆動する発電機144は、内蔵テスト回路40用の電池動力の必要性をなくし、この回路が受動システムであることを可能にする。エンドユーザが圧力検出装置2を振動させたり、移動させたり、操作したり、駆動したりすると電流を発生する、他の従来式の周知の物理的に駆動する発電機も、本発明の圧力検出装置2とともに用いるのに適していることは理解されよう。
【0053】
必要に応じて、カニューレ60のマウスピース69、69’のうちの1つあるいは両方が、カニューレ60の使用中に第一および/あるいは第二マウスピース69、69’が所望の配列位置に配列および保持されるようにするため、形状保持極軟材料あるいはワイヤ(図示せず)を備えていてもよい。このワイヤは、マウスピース69および/あるいは69’の調整後に、マウスピース69あるいは69’を所望の形状、構成あるいは位置に曲げたり、構成したり、成形したりすることを可能にする。例えば、銅線(絶縁銅線、裸銅線のいずれか)は、ワイヤに以前の形状、方向、構成あるいは形を保持したり、それに復帰したり跳ね返ったりさせるような、以前の形状、方向、構成あるいは形の構造記憶を有しない。銅は、可鍛性の高い金属であり、通常、その時に与えられたどのような形状も、以前の形状に戻るあるいは復帰することなく保持する。銅はまた、鼻カニューレが一定の電磁的環境および磁性環境および/あるいは診断手順に晒される患者に関して使用される傾向があるため、例えば鉄、鋼鉄あるいは他の強磁性材料よりも好適な極軟材料である。
【0054】
ワイヤは、ワイヤ128が鼻カニューレの使用中にカニューレ60から分離したり外れたりしないように、第一および/あるいは第二マウスピース69、69’と一体的に形成されていてもよく、第一および/あるいは第二マウスピース69および/あるいは69’の長さに沿って延びる一体的な区画内に収容されていてもよく、第一および/あるいは第二マウスピース69および/あるいは69’の外表面に全長に亘って接着、あるいは取り外し不可能に固定もしくは貼付されていてもよい。ワイヤは、一般的に0.01から0.2インチ程度の直径を有する。
【0055】
第一および第二マウスピース69、69’は、それぞれ約0.5インチから約2.5インチ程度の曲率半径を有し、より好適には約0.75インチから約1.25インチ程度の曲率半径を有する。マウスピース69、69’の曲率半径は、製造されるカニューレおよび/あるいはその用途によって様々であるが、通常、マウスピース69および/あるいは69’の自由端に形成されている孔を患者の口の開口部と揃えられるように選択される。第一および第二マウスピース69、69’は、それぞれ内部に約0.006から約0.007平方インチの横断面流路面積を有する内部流路77、79を規定している。
【0056】
本発明の精神および範囲において、1つの圧電性結晶および1組の呼吸電気およびいびき検出回路にそれぞれ関連付けられた1組の出力分岐部が、1つの外部ハウジング内に組み込まれていてもよい。圧電性結晶8を、1つの流入口6から同一の入力信号を同じく受領する、3つ以上の呼吸回路を作動させるのに用い得ることは理解されよう。
【0057】
本発明の精神および範囲から逸脱することなく、前記の改良された圧力検出装置に一定の変化を加えることが可能であるため、前記の説明あるいは添付の図面に示された趣旨の全ては、単に本発明の進歩的概念を説明する例と解されるべきものであり、本発明を限定するものと解されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】患者から収集するために鼻カニューレと接続され、処理および収集された情報を分析のため診断機材に入力するために診断機材と連結されている、圧力検出装置を示す概略図である。
【図2】気流検出回路およびいびき検出回路の両方を備えた、本発明による圧力検出装置の第一実施例の概略斜視図である。
【図2A】図2の圧力検出装置の正面図である。
【図2B】流入口に接続された別体の交換可能なフィルタ部品を備えた、図2の圧力検出装置の側面図である。
【図3】内蔵された呼吸気流検出回路およびいびき検出回路の両方を備えた、本発明による圧力検出装置の第二実施例の概略斜視図である。
【図3A】図3の圧力検出装置の正面図である。
【図3B】流入口に接続された別体の交換可能なフィルタ部品を備えた、図3の圧力検出装置の側面図である。
【図4】受領された気流信号の気流検出回路用の第一信号およびいびき検出回路用の第二信号という2つの信号への分割を示す、内蔵回路の概略図である。
【図4A】患者の正常な吸気および呼気を表す、フィルタ未処理の周期的呼吸圧力波形の一部分の概略図である。
【図4B】患者の呼吸のみを表す、フィルタ処理された周期的呼吸圧力波形の一部分の概略図である。
【図4C】患者のいびきのみを表す、フィルタ処理された周期的呼吸圧力波形の一部分の概略図である。
【図5】気流検出回路、いびき検出回路、およびテスト回路を示す内蔵回路の概略図である。
【図6】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、マウスピースを備えた鼻カニューレの概略図である。
【図7】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、マウスピースを備えているが鼻孔部に第二開口部を有しない鼻カニューレの概略図である。
【図8】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、1組の一体型マウスピースを備えているが鼻孔部に第二開口部を有しない連続型鼻カニューレの概略図である。
【図9】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、1組の一体型マウスピースを備え第二開口部を有する鼻孔部を備えた連続型鼻カニューレの概略図である。
【図10】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、1組の離間したマウスピースを備えているが鼻孔部に第二開口部を有しない連続型鼻カニューレの概略図である。
【図11】患者の呼吸情報の取得を可能にするため圧力検出装置に接続するための、1組の離間したマウスピースを備え第二開口部を有する鼻孔部を備えた分離型鼻カニューレの概略図である。
【図12】テスト回路の他の実施例の概略図である。
【図13】テスト回路の更に別の実施例の概略図である。
【図14】太陽電池により作動するテスト回路の概略図である。
【図15】物理的に駆動する発電機により作動するテスト回路の概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カニューレと連結して、測定される患者から呼吸情報を受け取る圧力検出装置であって、
カニューレに連結されて測定される患者から呼吸情報を受け取るための流入口を収容する外部ハウジングを備え、
該外部ハウジングは、患者から受け取った呼吸情報を処理し、検出された患者のいびきを示す信号を1組のいびき導線を介して出力する呼吸いびき検出回路を収容しており、
該外部ハウジングは、患者から受け取った呼吸情報を処理し、検出された患者の気流を示す信号を1組の気流導線を介して出力する呼吸気流検出回路を収容しており、
前記圧力検出装置の使用前に、気流導線およびいびき導線が使用可能であることを確認するため、気流導線およびいびき導線の完全性をテストするための内蔵テスト回路を備える圧力検出装置。
【請求項2】
前記圧力検出装置の流入口が圧電変換器と連通し、患者から受け取った呼吸情報を呼吸気流検出回路および呼吸いびき検出回路に供給するため、前記圧電変換器が該回路の両方に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項3】
前記圧力検出装置用の前記ハウジングの外表面が電気的接点を有し、該電気的接点は、
前記呼吸気流検出回路の前記1組の気流導線のうちの1つと係合し、各気流導線をテスト回路に接続して該導線のテストを可能にし、
前記呼吸いびき検出回路の前記1組のいびき導線のうちの1つと係合し、各いびき導線をテスト回路に接続して該導線のテストを可能にすることを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項4】
前記圧力検出装置がカニューレと組み合わせて使用され、該カニューレが、測定される患者から呼吸情報を取得するために患者の鼻孔内に挿入するための1組の鼻孔部を有することを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項5】
前記カニューレが、患者が口呼吸する間、患者の口から呼吸情報を取得するための少なくとも1つのマウスピースルーメンを有することを特徴とする、請求項4に記載の圧力検出装置。
【請求項6】
前記カニューレが、患者が口呼吸する間、患者の口から呼吸情報を取得するための1組のマウスピースルーメンを有することを特徴とする、請求項4に記載の圧力検出装置。
【請求項7】
前記圧力検出装置がカニューレと組み合わせて使用され、該カニューレが、測定される患者から呼吸情報を取得するために患者の鼻孔内に挿入するための1組の鼻孔部を有し、該カニューレから前記圧力検出装置に湿気が運ばれるのを防ぐために圧電変換器と該カニューレとの間にフィルタが設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の圧力検出装置。
【請求項8】
前記呼吸気流検出回路が第一および第二モードにおける該呼吸気流検出回路の作動を容易にする気流スイッチを備え、該呼吸気流検出回路の前記第二モードは、前記第一モードの処理信号の出力振幅より小さい処理信号の出力振幅を生じさせ、前記呼吸気流検出回路が第一および第二モードにおける該呼吸いびき検出回路の作動を容易にするいびきスイッチを備え、該呼吸いびき検出回路の前記第二モードは、前記第一モードの処理信号の出力振幅より小さい処理信号の出力振幅を生じさせることを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項9】
前記第二モードにおける前記呼吸気流検出回路の作動は、前記第一モードの処理信号の出力振幅の約4分の1の処理信号の出力振幅を生じさせ、前記第二モードにおける前記呼吸いびき検出回路の作動は、前記第一モードの処理信号の出力振幅の約4分の1の処理信号の出力振幅を生じさせることを特徴とする、請求項8に記載の圧力検出装置。
【請求項10】
前記呼吸気流検出回路の作動を制御するための前記気流スイッチと該気流スイッチを囲む境界部の少なくとも一方と、呼吸気圧力回路用の前記気流導線とが、どちらも第一の色に色分けされ、前記呼吸いびき検出回路の作動を制御するためのいびきスイッチと該いびきスイッチを囲む境界部の少なくとも一方と、該呼吸いびき検出回路用の前記導線とが、どちらも第一の色とは異なる第二の色に色分けされていることを特徴とする、請求項8に記載の圧力検出装置。
【請求項11】
前記取得した呼吸情報を前記圧力検出装置に供給するための前記流入口が、前記外部ハウジングの底面部から十分に離間しており、その結果、前記カニューレの自由端が前記圧力検出装置の流入口に接続されたときに、該カニューレを該圧力検出装置と嵌合させるためのコネクタが、前記外部ハウジングの底面部により規定される平面から十分に離間しているため、使用中に前記外部ハウジングの底面部が、常に前記圧力検出装置の支持面と同一平面にあり支持面との密着を保つことにより、前記圧力検出装置の使用中における前記気流スイッチおよび前記いびきスイッチの作動が容易になることを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項12】
使用中に前記外部ハウジングの底面部が、常に前記圧力検出装置の支持面と同一平面にあり一定した継続的な密着を保つように、前記カニューレ用のコネクタを前記外部ハウジングの底面部から十分な距離離間させるよう、前記流入口が前記ハウジングの上面部に形成され、該上面部から約0.1から約0.5インチの距離だけ突出し、前記上面部および底面部とほぼ平行に前記外部ハウジングから約0.3から約1.5インチの距離だけ延出していることを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項13】
使用中に前記外部ハウジングの底面部が常に前記圧力検出装置の支持面と同一平面にあり一定した継続的な密着を保つように、前記カニューレ用のコネクタを前記外部ハウジングの底面部から十分な距離離間させるよう、前記流入口が前記ハウジングの側面から約0.3から約1.5インチの距離だけ延出し、前記外部ハウジングの底面部と140から約170度の角度を形成することを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項14】
前記内蔵テスト回路が電池により電気的に作動することを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項15】
前記内蔵テスト回路が、テスト出力信号接点に直列に接続された電池、抵抗器および発光ダイオードを含むことを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項16】
前記内蔵テスト回路が太陽電池により電気的に作動することを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項17】
前記テスト回路が圧電性結晶により作動することを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項18】
前記テスト回路がひずみゲージにより作動することを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項19】
前記テスト回路が物理的に駆動する発電機により作動することを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項20】
測定される患者から呼吸情報を受け取るためのカニューレの-使用方法であって、
流入口を収容する外部ハウジングを備えた圧力検出装置を使用するステップと、
前記測定される患者から呼吸情報を受け取るための前記カニューレに、前記流入口を連結するステップと、
前記患者から受け取った呼吸情報を処理し、検出された患者のいびきを示す信号を1組のいびき導線を介して出力する呼吸いびき検出回路を、前記外部ハウジング内に収容するステップと、
前記患者から受け取った呼吸情報を処理し、検出された患者の気流を示す信号を1組の気流導線を介して出力する呼吸気流検出回路を、前記外部ハウジング内に収容するステップと、
前記圧力検出装置の使用前に、前記気流導線および前記いびき導線が使用可能であることを確認するため、内蔵テスト回路を介して該気流導線および該いびき導線の完全性をテストするステップとを含む方法。
【請求項1】
カニューレと連結して、測定される患者から呼吸情報を受け取る圧力検出装置であって、
カニューレに連結されて測定される患者から呼吸情報を受け取るための流入口を収容する外部ハウジングを備え、
該外部ハウジングは、患者から受け取った呼吸情報を処理し、検出された患者のいびきを示す信号を1組のいびき導線を介して出力する呼吸いびき検出回路を収容しており、
該外部ハウジングは、患者から受け取った呼吸情報を処理し、検出された患者の気流を示す信号を1組の気流導線を介して出力する呼吸気流検出回路を収容しており、
前記圧力検出装置の使用前に、気流導線およびいびき導線が使用可能であることを確認するため、気流導線およびいびき導線の完全性をテストするための内蔵テスト回路を備える圧力検出装置。
【請求項2】
前記圧力検出装置の流入口が圧電変換器と連通し、患者から受け取った呼吸情報を呼吸気流検出回路および呼吸いびき検出回路に供給するため、前記圧電変換器が該回路の両方に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項3】
前記圧力検出装置用の前記ハウジングの外表面が電気的接点を有し、該電気的接点は、
前記呼吸気流検出回路の前記1組の気流導線のうちの1つと係合し、各気流導線をテスト回路に接続して該導線のテストを可能にし、
前記呼吸いびき検出回路の前記1組のいびき導線のうちの1つと係合し、各いびき導線をテスト回路に接続して該導線のテストを可能にすることを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項4】
前記圧力検出装置がカニューレと組み合わせて使用され、該カニューレが、測定される患者から呼吸情報を取得するために患者の鼻孔内に挿入するための1組の鼻孔部を有することを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項5】
前記カニューレが、患者が口呼吸する間、患者の口から呼吸情報を取得するための少なくとも1つのマウスピースルーメンを有することを特徴とする、請求項4に記載の圧力検出装置。
【請求項6】
前記カニューレが、患者が口呼吸する間、患者の口から呼吸情報を取得するための1組のマウスピースルーメンを有することを特徴とする、請求項4に記載の圧力検出装置。
【請求項7】
前記圧力検出装置がカニューレと組み合わせて使用され、該カニューレが、測定される患者から呼吸情報を取得するために患者の鼻孔内に挿入するための1組の鼻孔部を有し、該カニューレから前記圧力検出装置に湿気が運ばれるのを防ぐために圧電変換器と該カニューレとの間にフィルタが設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の圧力検出装置。
【請求項8】
前記呼吸気流検出回路が第一および第二モードにおける該呼吸気流検出回路の作動を容易にする気流スイッチを備え、該呼吸気流検出回路の前記第二モードは、前記第一モードの処理信号の出力振幅より小さい処理信号の出力振幅を生じさせ、前記呼吸気流検出回路が第一および第二モードにおける該呼吸いびき検出回路の作動を容易にするいびきスイッチを備え、該呼吸いびき検出回路の前記第二モードは、前記第一モードの処理信号の出力振幅より小さい処理信号の出力振幅を生じさせることを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項9】
前記第二モードにおける前記呼吸気流検出回路の作動は、前記第一モードの処理信号の出力振幅の約4分の1の処理信号の出力振幅を生じさせ、前記第二モードにおける前記呼吸いびき検出回路の作動は、前記第一モードの処理信号の出力振幅の約4分の1の処理信号の出力振幅を生じさせることを特徴とする、請求項8に記載の圧力検出装置。
【請求項10】
前記呼吸気流検出回路の作動を制御するための前記気流スイッチと該気流スイッチを囲む境界部の少なくとも一方と、呼吸気圧力回路用の前記気流導線とが、どちらも第一の色に色分けされ、前記呼吸いびき検出回路の作動を制御するためのいびきスイッチと該いびきスイッチを囲む境界部の少なくとも一方と、該呼吸いびき検出回路用の前記導線とが、どちらも第一の色とは異なる第二の色に色分けされていることを特徴とする、請求項8に記載の圧力検出装置。
【請求項11】
前記取得した呼吸情報を前記圧力検出装置に供給するための前記流入口が、前記外部ハウジングの底面部から十分に離間しており、その結果、前記カニューレの自由端が前記圧力検出装置の流入口に接続されたときに、該カニューレを該圧力検出装置と嵌合させるためのコネクタが、前記外部ハウジングの底面部により規定される平面から十分に離間しているため、使用中に前記外部ハウジングの底面部が、常に前記圧力検出装置の支持面と同一平面にあり支持面との密着を保つことにより、前記圧力検出装置の使用中における前記気流スイッチおよび前記いびきスイッチの作動が容易になることを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項12】
使用中に前記外部ハウジングの底面部が、常に前記圧力検出装置の支持面と同一平面にあり一定した継続的な密着を保つように、前記カニューレ用のコネクタを前記外部ハウジングの底面部から十分な距離離間させるよう、前記流入口が前記ハウジングの上面部に形成され、該上面部から約0.1から約0.5インチの距離だけ突出し、前記上面部および底面部とほぼ平行に前記外部ハウジングから約0.3から約1.5インチの距離だけ延出していることを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項13】
使用中に前記外部ハウジングの底面部が常に前記圧力検出装置の支持面と同一平面にあり一定した継続的な密着を保つように、前記カニューレ用のコネクタを前記外部ハウジングの底面部から十分な距離離間させるよう、前記流入口が前記ハウジングの側面から約0.3から約1.5インチの距離だけ延出し、前記外部ハウジングの底面部と140から約170度の角度を形成することを特徴とする、請求項1に記載の圧力検出装置。
【請求項14】
前記内蔵テスト回路が電池により電気的に作動することを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項15】
前記内蔵テスト回路が、テスト出力信号接点に直列に接続された電池、抵抗器および発光ダイオードを含むことを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項16】
前記内蔵テスト回路が太陽電池により電気的に作動することを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項17】
前記テスト回路が圧電性結晶により作動することを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項18】
前記テスト回路がひずみゲージにより作動することを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項19】
前記テスト回路が物理的に駆動する発電機により作動することを特徴とする、請求項3に記載の圧力検出装置。
【請求項20】
測定される患者から呼吸情報を受け取るためのカニューレの-使用方法であって、
流入口を収容する外部ハウジングを備えた圧力検出装置を使用するステップと、
前記測定される患者から呼吸情報を受け取るための前記カニューレに、前記流入口を連結するステップと、
前記患者から受け取った呼吸情報を処理し、検出された患者のいびきを示す信号を1組のいびき導線を介して出力する呼吸いびき検出回路を、前記外部ハウジング内に収容するステップと、
前記患者から受け取った呼吸情報を処理し、検出された患者の気流を示す信号を1組の気流導線を介して出力する呼吸気流検出回路を、前記外部ハウジング内に収容するステップと、
前記圧力検出装置の使用前に、前記気流導線および前記いびき導線が使用可能であることを確認するため、内蔵テスト回路を介して該気流導線および該いびき導線の完全性をテストするステップとを含む方法。
【図1】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2008−543447(P2008−543447A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−517154(P2008−517154)
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/023511
【国際公開番号】WO2006/138578
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(598056652)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/023511
【国際公開番号】WO2006/138578
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(598056652)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]