説明

テレビジョン受信装置

【課題】テレビジョン受信装置において、画面にノイズ障害が現れることを防止する。
【解決手段】AGC回路は、チャンネル切換時の電波レベルの変動に対応する動作が速いスキャンモードと、チャンネル一定時の電波レベルの変動に対応する動作が遅いトラッキングモードとに切換可能になっている。マイコンは、AGC電圧を監視し、チャンネルが切換えられたときに(S1でYES)、そのチャンネルにおけるAGC電圧の平均値Vaをテーブルから読出し(S2)、現在のAGC電圧と平均電圧値Vaを比較し(S3)、変動幅Gが予め設定された値よりも大きい場合には(S4でYES)、モード切換信号を送信してAGC回路をスキャンモードに切換える(S5)。大きくなければ(S4でNO)、トラッキングモードを維持する(S6)。AGC回路が、電波レベルの大きな変動に対応できるスキャンモードに切換えられるので、ノイズが現れることが防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビジョン受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン受信装置は、テレビジョン放送電波を受信し、ユーザにより選択されたチャンネルの電波を中間周波数のIF信号に変換するチューナと、チューナからのIF信号を受信してビデオ信号に変換する中間周波回路と、チューナに対して制御電圧(以下、AGC電圧)を送信してチューナの利得を制御するAGC回路と、を備えている。
【0003】
テレビジョン放送電波の強度は、チャンネルにより異なっており、AGC回路は、異なった強度の電波が受信されたときに、チューナにおける利得を制御し、チューナから出力されるIF信号の振幅が略一定になるように動作して、テレビ画面がいずれのチャンネルでも安定した状態になるようにする。
【0004】
一方、テレビジョン放送電波の変動の態様は一様ではない。具体的には、チャンネルの切換時などには、変動幅が大きく、変動速度も速いが、チャンネルが一定のときには、変動幅が小さく、変動速度も遅い。
【0005】
上記の事情に対応するために、テレビジョン受信装置のAGC回路は、一般的に、AGC動作が速いモード(以下、スキャンモード)と、AGC動作が遅いモード(以下、トラッキングモード)とに切換可能になっている。具体的には、チャンネルの切換時には、AGC回路を追従性の高いスキャンモードに切換えて、電波強度が大きく、かつ速く変動しても、テレビ画面が不安定にならないようになっている。逆に、チャンネルが一定のときには、AGC動作が速いままでは、電波強度の僅かな変動に対して過敏に対応してテレビ画面の安定性が低下するので、追従性の低いトラッキングモードに切換えるようになっている。
【0006】
なお、ユーザが選択したチャンネルに隣接するチャンネルがある場合に、隣接チャンネルの映像の映りこみや、画面ノイズの発生が生じる問題がある。この問題を解決するために、ユーザが選択したチャンネルに隣接チャンネルがあることをデータテーブルから判断した場合には、AGC回路が制御動作を開始するための判断基準としての検波出力の値をより低い値とするテレビジョンが知られている(例えば、特許文献1参照)。このテレビジョンでは、ユーザが選択したチャンネルに隣接チャンネルがあると判断した場合に、電波強度が比較的小さい段階からAGC回路が制御動作を開始するので、画面ノイズの発生などが防止される。
【0007】
また、アンテナで受信した放送電波を増幅器で増幅した後にチューナに送る回路と、増幅せずにそのままチューナに送る回路と、を備え、AGC電圧の値に応じて上記2つの回路を切換えて使い分けるようになった移動受信用放送受信機が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4117490号公報
【特許文献2】特開2006−261710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、ヨーロッパの国境付近などにおいて、異なった国の複数の放送電波源が比較的接近している場所では、周波数の近い複数のチャンネルが混在する場合があり、一方のチャンネルが他方のチャンネルの影響を受けて、テレビ画面にビートノイズが現れる場合がある。
【0010】
SAWフィルタなどの高性能の帯域フィルタを備えたチューナを用いる場合には、上記不具合の発生が抑えられるが、高性能の帯域フィルタを備えたチューナを採用することにより、その分だけコストダウンが難しくなる。換言すると、コストダウンを図るために、帯域フィルタを備えない比較的安価なチューナを用いる場合には、上記不具合が発生し易い。一方、コストダウンのために、帯域フィルタを備えたチューナを用いず、妨害電波による影響を、チューナよりも後段においてソフト的に抑制するようになったテレビジョン受信装置があるが、ソフト的な対応だけでは上記不具合を確実に解消することが難しかった。
【0011】
ここで、本発明者は、比較的周波数の近い放送電波が混在するときには、電波強度の変動幅や変動の速度が、通常時よりも大きくなることに気付き、従来、チャンネル一定時にはトラッキングモードに固定されているAGC回路の動作モードを、敢えてスキャンモードに切換えることに思い至った。そして、実験の結果、帯域フィルタを備えない安価なチューナを用い、チューナにおける妨害電波をカットする機能が十分ではない場合であっても、AGC回路の動作モードを制御することにより、テレビ画面にビートノイズなどの障害が発生しないようにできることを確認し、本発明を創案するに至った。
【0012】
本発明は、上記課題を解決するものであり、チューナと、中間周波回路と、AGC回路とを備え、AGC回路は、スキャンモードと、トラッキングモードとに切換可能になったテレビジョン受信装置において、チャンネル一定時に妨害電波が生じた場合に、AGC回路の動作モードを切換えることにより、画面にビートノイズなどの障害が現れることを防止することができるテレビジョン受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、テレビジョン放送電波を受信し、ユーザにより選択されたチャンネルの電波を中間周波数のIF信号に変換するチューナと、前記チューナからのIF信号を受信してビデオ信号に変換する中間周波回路と、前記チューナに対して制御電圧(以下、AGC電圧)を送信してチューナの利得を制御するAGC回路と、を備え、前記AGC回路は、チャンネル切換時の電波レベルの変動に対応するためのAGC動作が速いモード(以下、スキャンモード)と、チャンネル一定時の電波レベルの変動に対応するためのAGC動作が遅いモード(以下、トラッキングモード)と、に切換可能になったテレビジョン受信装置において、前記AGC回路が送信するAGC電圧を監視するAGC電圧監視手段を備え、前記AGC電圧監視手段は、チャンネル一定時に、そのチャンネルにおける平均のAGC電圧に対する現在のAGC電圧の変動幅が予め設定された値よりも大きくなったときに、前記AGC回路をスキャンモードに切換えることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記AGC電圧監視手段は、チャンネルが一定のときの前記AGC電圧の平均値を検出する平均電圧検出手段と、前記平均電圧検出手段が検出した平均値を記憶する平均電圧記憶手段と、前記平均電圧記憶手段に記憶されたAGC電圧の平均値と、現在のAGC電圧の値を比較し、変動幅が予め設定された値よりも大きいときに、前記AGC回路に対してスキャンモードへの切換信号を送信する切換信号送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記AGC回路は、前記中間周波回路に対しても制御電圧(AGC電圧)を送信して中間周波回路の利得を制御するものであり、前記AGC電圧監視手段は、前記中間周波回路に対するAGC電圧を監視することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、AGC電圧監視手段が、チャンネル一定時に、そのチャンネルにおける平均のAGC電圧に対する現在のAGC電圧の変動幅が大きくなったことを検出したときに、AGC回路をスキャンモードに切換えるので、切換えられたチャンネルに隣接したチャンネルの妨害電波が生じてもテレビ画面にビートノイズなどの障害が現れることを防止することができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、AGC電圧監視手段が、チャンネルが一定のときのAGC電圧の平均値を検出する平均電圧検出手段と、平均電圧検出手段が検出した平均値を記憶する平均電圧記憶手段と、平均電圧記憶手段に記憶されたAGC電圧の平均値と、現在のAGC電圧の値を比較し、変動幅が予め設定された値よりも大きいときに、AGC回路に対してスキャンモードへの切換信号を送信する切換信号送信手段と、を備えるので、切換えられたチャンネルに隣接したチャンネルの妨害電波が生じてもテレビ画面にビートノイズなどの障害が現れることを防止することができる。
【0018】
請求項3の発明によれば、AGC回路が、中間周波回路に対しても制御電圧(AGC電圧)を送信して中間周波回路の利得を制御するものにおいて、AGC電圧監視手段が、中間周波回路に対するAGC電圧を監視し、チャンネル一定時に、そのチャンネルにおける平均のAGC電圧に対する現在のAGC電圧の変動幅が大きくなったときに、AGC回路をスキャンモードに切換えるので、切換えられたチャンネルに隣接したチャンネルの妨害電波が生じてもテレビ画面にビートノイズなどの障害が現れることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係るテレビジョン受信装置のブロック図。
【図2】同テレビジョン受信装置におけるAGC回路のモード切換手順を示すフローチャート。
【図3】同テレビジョン受信装置におけるAGC電圧の変動とAGC回路の動作モードの関係を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態に係るテレビジョン受信装置について、図1乃至図3を参照して説明する。本実施形態のテレビジョン受信装置1は、テレビジョン放送電波をアンテナ2により受信し、受信した電波(RF信号)の中からユーザにより選択されたチャンネルの電波(RF信号)に同調して増幅し、IF信号として出力するチューナ3と、チューナ3からのIF信号をビデオ信号に変換して出力するIF回路4と、RF・AGC電圧5及びIF・AGC電圧6を出力してチューナ3とIF回路4の利得を制御するAGC回路7と、を備える。
【0021】
ビデオ信号は、画像信号処理回路8を介して液晶パネル又はCRTなどのディスプレイ9に入力され、映像として表示される。チューナ3は、SAWフィルタなどの高性能の帯域フィルタを備えないものであり、妨害電波を確実にカットする機能を有しないが、ビデオ信号に含まれるノイズ成分の一部は、画像信号処理回路8においてソフト的に除去される。
【0022】
AGC回路7は、マイコン(AGC電圧監視手段、平均電圧検出手段、平均電圧記憶手段、切換信号送信手段)11に接続されており、ユーザがリモコン12を操作して送信したチャンネル切換信号が受光部13を介してマイコン11に入力されると、マイコン11がチャンネル切換信号14、15を、それぞれチューナ3及びAGC回路7に送信するようになっている。また、AGC回路7は、動作モードを、チャンネル一定時の、電波レベルの変動幅が比較的小さく、変動速度も比較的小さい状態に対応するためのAGC動作が遅いモード(以下、トラッキングモード)と、チャンネル切換時の、電波レベルの変動幅が比較的大きく、変動速度も比較的大きい状態に対応するためのAGC動作が速いモード(以下、スキャンモード)に切換え可能になっている。
【0023】
チャンネル切換信号14を受信したチューナ3は、同調するチャンネルをチャンネル切換信号14によって指示されたチャンネルに変更する。一方、チャンネル切換信号15を受信したAGC回路7は、動作モードを、トラッキングモードから、一旦、スキャンモードに切換え、その後、チューナ3によるチャンネル切換が完了した後に、再びトラッキングモードに切換える。
【0024】
さらに、マイコン11は、ポート11aから入力したRF・AGC電圧5を監視し、チャンネルが一定のときに、そのチャンネルにおける平均のRF・AGC電圧と、現在のRF・AGC電圧5とを比較し、平均のRF・AGC電圧に対する現在のRF・AGC電圧5の変動幅が予め設定された値よりも大きい場合に、AGC回路7に対してモード切換信号16を送信するAGC電圧監視部17を備える。
【0025】
具体的には、AGC電圧監視部17は、チャンネルが一定のときのRF・AGC電圧5の平均値を検出する平均電圧検出部18と、平均電圧検出部18が検出した平均値Vaを記憶する平均電圧記憶部19と、記憶された平均値Vaと現在のRF・AGC電圧とを比較するRF・AGC電圧比較部21と、比較の結果、両者の差(電圧の変動幅)が、予めマイコン11内のメモリ11bに記憶されている(予め設定された)値よりも大きいときに、AGC回路7に対してスキャンモードへの切換信号16を送信するモード切換信号送信部22と、を備える。
【0026】
平均電圧検出部18は、チャンネルが一定である期間に、ポート11aから入力されるRF・AGC電圧5を積分し、積分した値を時間平均して平均値Vaを算出する。チャンネルが一定であるか否かは、受光部13を介して受信するチャンネル切換信号により判定可能である。平均電圧記憶部19は、検出した平均値Vaを、チャンネル毎に対応させたテーブルに構成して記憶する。例えば、1チャンネルに対して2.2ボルト、2チャンネルに対して2.0ボルト、3チャンネルに対して2.1ボルトなどである。
【0027】
次に、マイコン11が実行するモード切換手順について、図2のフローチャートを参照して説明する。マイコン11は、受光部13を介してチャンネル切換信号を受信すると(S1でYES)、平均電圧記憶部19に記憶されている指示されたチャンネルの平均値Vaを読出し(S2)、読出した平均値Vaと現在のRF・AGC電圧5とを比較する(S3)。例えば、今、チャンネルが1チャンネルから2チャンネルに切換えられたとすると、マイコン11は、平均値Va=2.0ボルトを読出し、次にチャンネルが切換えられるまで、現在のRF・AGC電圧5と平均値Vaを比較し続ける。AGC回路7は、チャンネルの切換直後には、トラッキングモードになっている。
【0028】
そして、RF・AGC電圧5の平均値Vaからの変動幅が、メモリ11bに記憶された値(例えば、0.3ボルト)以上になったときに(S4でYES)、マイコン11は、モード切換信号16を送信してAGC回路7を一時的にスキャンモードに切換える(S5)。変動幅がメモリ11bに記憶された値を越えなければ(S4でNO)、モード切換信号16を送信せず、トラッキングモードを維持する(S6)。
【0029】
RF・AGC電圧5の変動及びAGC回路7の動作モードの切換のタイミングについて、図3を参照して説明する。今、チャンネルが2チャンネルに切換えられた後に、タイミングT1において妨害電波が生じたとすると、見掛け上の電波強度が増すので、RF・AGC電圧5は、チューナ3の利得を下げるために低下する。具体的には、RF・AGC電圧5は、安定した状態(約2.0ボルトを維持した状態)から低下する。そして、RF・AGC電圧5の変動幅Gが、0.3ボルトを越えると(T2)、モード切換信号16がAGC回路7へ送信されて、AGC回路7が、チャンネル一定時であるにも関わらず、一時的にスキャンモードに切換わる。
【0030】
チューナ3は、帯域フィルタを備えないものであることから、上記のように妨害電波が発生した状態において、AGC回路7がトラッキングモードを維持している場合には、ディスプレイ9の画面にビートノイズが発生するが、AGC回路7が、電波レベルの変動幅が大きく、変動速度が速い状態に対応できる追従性の高いスキャンモードに切換えられるので、画面にビートノイズが現れることが防止される。
【0031】
その後、妨害電波が消失すると、RF・AGC電圧5の平均値Vaからの変動幅Gが0.3ボルト以内になり、モード切換信号16の送信が停止して、AGC回路7が再びトラッキングモードに切換わる(T3)。この時点では、動作速度が遅いトラッキングモードに切換わっても、妨害電波は消失しているので、電波の状態が安定しており、RF信号の僅かな変動に過敏に応答することなく、良好な画面表示が得られる。
【0032】
なお、上記AGC回路7は、チューナ3の利得を増加させるときには、AGC電圧を増加し、利得を減少させるときには、AGC電圧を減少させる、いわゆるリバース制御型であったが、AGC電圧とチューナ3の利得が逆の関係になるフォワード型の場合には、妨害電波が生じたときのAGC電圧の変動は、AGC電圧が増加する方向への変動になる。
【0033】
また、RF・AGC電圧5に代えてIF・AGC電圧6をマイコン11のポート11aへ入力するようにし、AGC電圧監視部17は、IF・AGC電圧6を監視することにより、妨害電波の発生を検出し、検出したタイミングでAGC回路7の動作モードをスキャンモードへ切換えるようにしてもよい。
【0034】
さらに、上記平均電圧検出部18は、本テレビジョン受信装置1がテレビジョン放送を受信している間の、AGC回路7が出力する実際のRF・AGC電圧5に基づいて平均値を算出するものであったが、本テレビジョン受信装置1が設置される場所が予め決定されていて、チャンネル毎の受信電波強度が予め予測できる場合には、平均電圧検出部18に代えて、予め予測されるチャンネル毎のRF・AGC電圧の平均値Vaを記憶したものであってもよい。
【0035】
またさらに、上記AGC電圧監視部17は、現在のRF・AGC電圧5と平均値Vaとの差(変動幅)がメモリ11bに記憶された固定値よりも大きいときに、妨害電波が発生していると判断したが、平均値Vaに対する変動幅の大きさの割合が予め設定された所定の割合以上か否かに基づいて妨害電波の発生を判断するようにしてもよい。
【0036】
以上のように、本テレビジョン受信装置1では、AGC電圧監視部17が、チャンネルが切換わったときに、そのチャンネルのRF・AGC電圧の平均値Vaと、現在のRF・AGC電圧5とを比較し、変動幅Gが予め設定された値より大きくなったことを検出した場合に、モード切換信号16を送信して、チャンネル一定時であるにも拘わらず、AGC回路7を一時的にスキャンモードに切換えるので、妨害電波が生じてもテレビ画面にビートノイズなどの障害が現れることを防止することができる。
【0037】
また、マイコン11が、RF・AGC電圧5の変動に基づいて妨害電波の発生を検知したときにAGC回路7の動作モードを切換えるだけの簡単な構成であるので、新たな電子回路などのハードを設ける必要がなく、テレビジョン受信装置1の構成を複雑化することがなく、コストアップを招くことがない。さらに、チューナ3は、SAWフィルタなどの帯域フィルタを備えないものであってもよいので、テレビジョン受信装置1のコストダウンを容易に図ることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 テレビジョン受信装置
3 チューナ
4 IF回路(中間周波回路)
5 RF・AGC電圧(AGC電圧)
6 IF・AGC電圧(AGC電圧)
7 AGC回路
11 マイコン(AGC電圧監視手段、平均電圧検出手段、平均電圧記憶手段、切換信号送信手段)
16 モード切換信号
17 AGC電圧監視部
18 平均電圧検出部
19 平均電圧記憶部
22 モード切換信号送信部
G 変動幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビジョン放送電波を受信し、ユーザにより選択されたチャンネルの電波を中間周波数のIF信号に変換するチューナと、
前記チューナからのIF信号を受信してビデオ信号に変換する中間周波回路と、
前記チューナに対して制御電圧(以下、AGC電圧)を送信してチューナの利得を制御するAGC回路と、を備え、
前記AGC回路は、チャンネル切換時の電波レベルの変動に対応するためのAGC動作が速いモード(以下、スキャンモード)と、チャンネル一定時の電波レベルの変動に対応するためのAGC動作が遅いモード(以下、トラッキングモード)と、に切換可能になったテレビジョン受信装置において、
前記AGC回路が送信するAGC電圧を監視するAGC電圧監視手段を備え、
前記AGC電圧監視手段は、チャンネル一定時に、そのチャンネルにおける平均のAGC電圧に対する現在のAGC電圧の変動幅が予め設定された値よりも大きくなったときに、前記AGC回路をスキャンモードに切換えることを特徴とするテレビジョン受信装置。
【請求項2】
前記AGC電圧監視手段は、
チャンネルが一定のときの前記AGC電圧の平均値を検出する平均電圧検出手段と、
前記平均電圧検出手段が検出した平均値を記憶する平均電圧記憶手段と、
前記平均電圧記憶手段に記憶されたAGC電圧の平均値と、現在のAGC電圧の値を比較し、変動幅が予め設定された値よりも大きいときに、前記AGC回路に対してスキャンモードへの切換信号を送信する切換信号送信手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のテレビジョン受信装置。
【請求項3】
前記AGC回路は、前記中間周波回路に対しても制御電圧(AGC電圧)を送信して中間周波回路の利得を制御するものであり、
前記AGC電圧監視手段は、前記中間周波回路に対するAGC電圧を監視することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテレビジョン受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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