説明

テロメラーゼ阻害ENAオリゴヌクレオチドを含有する医薬

【課題】
テロメラーゼの働きを抑制し、テロメラーゼが関与している疾患の治療に有効である新規ENAアンチセンス化合物を提供することを目的とする。
【解決手段】
一般式
E1-B1-B2-B3-B4-E2 (I)
(式中、E1は式R1-で表される基等を示し、E2は式-B7-R2で表される基等を示し、B4、B5及びB8は同一又は異なってTp等を示し、B1、B2、B3及びB12は同一又は異なってGp等を示し、B16はCp等を示し、B6、B10、B14及びB18は同一又は異なってAp等を示す。)で表わされる化合物、及び、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、癌細胞で特異的に発現しているテロメラーゼの働きを抑制し、癌などの疾患の治療・予防に有効であるテロメラーゼ阻害ENAオリゴヌクレオチド化合物又はその薬理上許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物、或はそれら化合物又はその薬理上許容しうる塩の薬理的な有効量を温血動物(特にヒト)に投与する疾病の予防方法又は治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
染色体の末端は「テロメア」と呼ばれる。細胞分裂時に、テロメアは、有糸分裂の間における染色体DNAの不完全な複製のために短くなる。テロメアがある臨界的長さに達すると、残存するDNAは不安定になり、短くなったDNAを含む細胞は、典型的には老化に入り、最終的には死滅する。このような老化および細胞死はテロメラーゼを含有する細胞では観察されない。テロメラーゼは、本酵素のRNA成分内に含有される配列を鋳型として用い、テロメリックDNAの一方の鎖を合成するリボ核蛋白質酵素である。テロメラーゼ活性を有する細胞は、典型的には老化を受けず、従って不死を維持できると考えられる。テロメラーゼ活性は、皮膚、結合組織、蓄積脂肪、乳房、肺、胃、膵臓、卵巣、頸部、子宮、腎臓、膀胱、結腸、前立腺、中枢神経系、網膜および血液腫瘍細胞系を含めた、全ての悪性腫瘍のうち85%を超えるもので見出されており、正常細胞においては、ほとんどの場合、見出されていない(非特許文献1:Fengら、1995、Science, 269:1236-1241;非特許文献2:Kimら、1994、Science, 266:2011-2014;および特許文献1:1993年11月25日に公開されたPCT出願93/23572号参照)。
【0003】
従ってテロメラーゼを阻害する化合物は癌などを有効に治療し、また、予防し得ると考えられている。
【0004】
一方、テロメラーゼを阻害する化合物として、テロメラーゼ内の鋳型RNAの一定の領域で相補的に結合する下記の配列
5’-tagggttagacaa-3’(配列表の配列番号 1)
を有し、各ヌクレオシド間がチオホスホロアミデートで結合した化合物(以下、「化合物A」という。)が知られている(非特許文献3:Asaiら、2003, Cancer Research 63, 3931-3939)。
【非特許文献1】Science, 269, 1236-1241 (1995)
【非特許文献2】Science, 266, 2011-2014 (1994)
【特許文献1】WO93/23572号公報
【非特許文献3】Cancer Research, 63, 3931-3939 (2003)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これまでに知られている化合物Aは活性及び安定性が充分では無かった。従ってより活性及び安定性が向上した化合物が期待されていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、テロメラーゼの働きを抑制する物質について検討した結果、一般式(I)を有する化合物が強力にテロメラーゼRNAに結合することを見出し、癌などのテロメラーゼの関与する疾患の治療に有用であることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明は、下記一般式(I)
E1-B1-B2-B3-B4-E2 (I)
(式中、E1は式R1-で表される基、式R1-B6-で表される基、又は、式R1-B5-B6-で表される基を示し、
E2は式-B7-R2で表される基、式-B8-B9-R2で表される基、式-B8-B10-B11-R2で表される基、式-B8-B10-B12-B13-R2で表される基、式-B8-B10-B12-B14-B15-R2で表される基、式-B8-B10-B12-B14-B16-B17-R2で表される基、又は、式-B8-B10-B12-B14-B16-B18-B19-R2で表される基を示し、
B4、B5及びB8は同一又は異なって式
【0008】
【化1】

【0009】
で表される基(以下、「Tp」と表記する。)、式
【0010】
【化2】

【0011】
で表される基(以下、「Ts」と表記する。)、一般式Tep
【0012】
【化3】

【0013】
(式中、lは1乃至5の整数を示す。)で表される基、又は、一般式Tes
【0014】
【化4】

【0015】
(式中、mは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B1、B2、B3及びB12は同一又は異なって式
【0016】
【化5】

【0017】
で表される基(以下、「Gp」と表記する。)、式
【0018】
【化6】

【0019】
で表される基(以下、「Gs」と表記する。)、一般式Gep
【0020】
【化7】

【0021】
(式中、nは1乃至5の整数を示す。)で表される基、又は、一般式Ges
【0022】
【化8】

【0023】
(式中、oは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B16は式
【0024】
【化9】

【0025】
で表される基(以下、「Cp」と表記する。)、式
【0026】
【化10】

【0027】
で表される基(以下、「Cs」と表記する。)、一般式Cep
【0028】
【化11】

【0029】
(式中、pは1乃至5の整数を示す。)で表される基、又は、一般式Ces
【0030】
【化12】

【0031】
(式中、qは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B6、B10、B14及びB18は同一又は異なって式
【0032】
【化13】

【0033】
で表される基(以下、「Ap」と表記する。)、式
【0034】
【化14】

【0035】
で表される基(以下、「As」と表記する。)、一般式Aep
【0036】
【化15】

【0037】
(式中、sは1乃至5の整数を示す。)で表される基、又は、一般式Aes
【0038】
【化16】

【0039】
(式中、tは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B11は式
【0040】
【化17】

【0041】
で表される基(以下、「Gt」と表記する。)、又は一般式Get
【0042】
【化18】

【0043】
(式中、uは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B15は式
【0044】
【化19】

【0045】
で表される基(以下、「Ct」と表記する。)、又は、一般式Cet
【0046】
【化20】

【0047】
(式中、vは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B9、B13、B17及びB19は同一又は異なって、式
【0048】
【化21】

【0049】
で表される基(以下、「At」と表記する。)、又は、一般式Aet
【0050】
【化22】

【0051】
(式中、wは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B7は式
【0052】
【化23】

【0053】
で表される基(以下、「Tt」と表記する。)、又は、一般式Tet
【0054】
【化24】

【0055】
(式中、xは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
R1は水酸基、式
【0056】
【化25】

【0057】
で表される基(以下、「3,4-DBB」と表記する。)、3,4-DBB-(CH2)3-O-P(=O)(OH)-O-基、3,4-DBB-(CH2)3-O-P(=S)(OH)-O-基、3,4-DBB-(CH2)6-O-P(=O)(OH)-O-基、3,4-DBB-(CH2)6-O-P(=S)(OH)-O-基、C15H31C(O)O(CH2)2SP(=O)(OH)-O-基、C16H33C(O)O(CH2)2SP(=O)(OH)-O-基、C17H35C(O)O(CH2)2SP(=O)(OH)-O-基、C18H37C(O)O(CH2)2SP(=O)(OH)-O-基、又は、C19H39C(O)O(CH2)2SP(=O)(OH)-O-基を示し、
R2は水素原子、-P(=O)(OH)-O-CH2-CH2-OH基、又は、-P(=S)(OH)-O-CH2-CH2-OH基を示す。
但し、B4、B5及びB8が同一又は異なってTp又はTsであり、
B1、B2、B3及びB12が同一又は異なってGp又はGsであり、
B16がCp又はCsであり、
B6、B10、B14及びB18が同一又は異なってAp又はAsであり、
B11がGtであり、
B15がCtであり、
B9、B13、B17及びB19がAtであり、かつ、
B7がTtである場合は除かれる。)
を有する化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬であり、好ましくは、テロメラーゼが関与している疾患の治療又は予防に用いる医薬であり、更に好ましくは、癌の治療又は予防に用いる医薬である。
【0058】
また、本発明は上記化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する、テロメラーゼ活性阻害剤である。
【0059】
上記一般式(I)で表される化合物、及び、その薬理学上許容される塩において、好適には、
(1)B4、B5及びB8が同一又は異なってTep又はTesであり、
B1、B2、B3及びB12が同一又は異なってGep又はGesであり、
B16がCep又はCesであり、
B6、B10、B14及びB18が同一又は異なってAep又はAesであり、
B11がGetであり、
B15がCetであり、
B9、B13、B17及びB19がAetであり、かつ、
B7がTetである化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(2)B4、B5及びB8がTesであり、
B1、B2、B3及びB12がGesであり、
B16がCesであり、
B6、B10、B14及びB18がAesである化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(3)E1が式R1-B5-B6-で表される基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(4)E1が式R1-B6-で表される基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(5)E1が式R1で表される基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(6)E2が式-B8-B10-B12-B14-B16-B18-B19-R2で表される基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(7)E2が式-B8-B10-B12-B14-B16-B17-R2で表される基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(8)E2が式-B8-B10-B12-B14-B-15-R2で表される基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(9)E2が式-B8-B10-B12-B13-R2で表される基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(10)E2が式-B8-B10-B11-R2で表される基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(11)E2が式-B8-B9-R2で表される基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(12)E2が式-B7-R2で表される基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(13)R1が水酸基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(14)R2が-P(=O)(OH)-O-CH2-CH2-OH基、又は、-P(=S)(OH)-O-CH2-CH2-OH基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(15)R2が-P(=S)(OH)-O-CH2-CH2-OH基である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(16)l、m、n、o、p、q、r、s、t、u、v、w及びxが同一又は異なって1又は2である化合物、及びその薬理学上許容される塩であり、
(17)l、m、n、o、p、q、r、s、t、u、v、w及びxが同一であって1又は2である化合物、及び、その薬理学上許容される塩であり、
(18)l、m、n、o、p、q、r、s、t、u、v、w及びxが2である化合物、及び、その薬理学上許容される塩である。
【0060】
さらに好適には、下記(化合物群)
(化合物群)
例示化合物番号1:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号2:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号3:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-CH2CH2OH
例示化合物番号4:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号5:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-CH2CH2OH
例示化合物番号6:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号7:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-CH2CH2OH
例示化合物番号8:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号9:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号10:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-CH2CH2OH
例示化合物番号11:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号12:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-CH2CH2OH
例示化合物番号13:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号14:HO-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号15:HO-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号16:HO-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-CH2CH2OH
例示化合物番号17:HO-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号18:HO-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-CH2CH2OH
例示化合物番号19:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号20:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2t-H
例示化合物番号21:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2t-H
例示化合物番号22:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2t-H
例示化合物番号23:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2t-H
例示化合物番号24:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2t-H
例示化合物番号25:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2t-H
例示化合物番号26:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号27:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2t-H
例示化合物番号28:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2t-H
例示化合物番号29:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2t-H
例示化合物番号30:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2t-H
例示化合物番号31:HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2t-H
例示化合物番号32:HO-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号33:HO-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2t-H
例示化合物番号34:HO-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2t-H
例示化合物番号35:HO-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2t-H
例示化合物番号36:HO-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2t-H
例示化合物番号37:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2p-Ae2p-CH2CH2OH
例示化合物番号38:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2p-CH2CH2OH
例示化合物番号39:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-CH2CH2OH
例示化合物番号40:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-CH2CH2OH
例示化合物番号41:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-CH2CH2OH
例示化合物番号42:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-CH2CH2OH
例示化合物番号43:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-CH2CH2OH
例示化合物番号44:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2p-Ae2p-CH2CH2OH
例示化合物番号45:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2p-CH2CH2OH
例示化合物番号46:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-CH2CH2OH
例示化合物番号47:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-CH2CH2OH
例示化合物番号48:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-CH2CH2OH
例示化合物番号49:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-CH2CH2OH
例示化合物番号50:HO-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2p-Ae2p-CH2CH2OH
例示化合物番号51:HO-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2p-CH2CH2OH
例示化合物番号52:HO-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-CH2CH2OH
例示化合物番号53:HO-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-CH2CH2OH
例示化合物番号54:HO-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-CH2CH2OH
例示化合物番号55:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2p-Ae2t-H
例示化合物番号56:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2t-H
例示化合物番号57:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2t-H
例示化合物番号58:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2t-H
例示化合物番号59:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2t-H
例示化合物番号60:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2t-H
例示化合物番号61:HO-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2t-H
例示化合物番号62:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2p-Ae2t-H
例示化合物番号63:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2t-H
例示化合物番号64:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2t-H
例示化合物番号65:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2t-H
例示化合物番号66:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2t-H
例示化合物番号67:HO-Ae2p-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2t-H
例示化合物番号68:HO-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2p-Ae2t-H
例示化合物番号69:HO-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2t-H
例示化合物番号70:HO-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2t-H
例示化合物番号71:HO-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2t-H
例示化合物番号72:HO-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2t-H
例示化合物番号73:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1s-Ae1s-CH2CH2OH
例示化合物番号74:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1s-CH2CH2OH
例示化合物番号75:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-CH2CH2OH
例示化合物番号76:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-CH2CH2OH
例示化合物番号77:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-CH2CH2OH
例示化合物番号78:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-CH2CH2OH
例示化合物番号79:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-CH2CH2OH
例示化合物番号80:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1s-Ae1s-CH2CH2OH
例示化合物番号81:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1s-CH2CH2OH
例示化合物番号82:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-CH2CH2OH
例示化合物番号83:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-CH2CH2OH
例示化合物番号84:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-CH2CH2OH
例示化合物番号85:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-CH2CH2OH
例示化合物番号86:HO-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1s-Ae1s-CH2CH2OH
例示化合物番号87:HO-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1s-CH2CH2OH
例示化合物番号88:HO-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-CH2CH2OH
例示化合物番号89:HO-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-CH2CH2OH
例示化合物番号90:HO-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-CH2CH2OH
例示化合物番号91:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1s-Ae1t-H
例示化合物番号92:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1t-H
例示化合物番号93:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1t-H
例示化合物番号94:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1t-H
例示化合物番号95:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1t-H
例示化合物番号96:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1t-H
例示化合物番号97:HO-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1t-H
例示化合物番号98:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1s-Ae1t-H
例示化合物番号99:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1t-H
例示化合物番号100:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1t-H
例示化合物番号101:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1t-H
例示化合物番号102:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1t-H
例示化合物番号103:HO-Ae1s-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1t-H
例示化合物番号104:HO-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1s-Ae1t-H
例示化合物番号105:HO-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1s-Ae1t-H
例示化合物番号106:HO-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1s-Ce1t-H
例示化合物番号107:HO-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1s-Ae1t-H
例示化合物番号108:HO-Ge1s-Ge1s-Ge1s-Te1s-Te1s-Ae1s-Ge1t-H
例示化合物番号109:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1p-Ae1p-CH2CH2OH
例示化合物番号110:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1p-CH2CH2OH
例示化合物番号111:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-CH2CH2OH
例示化合物番号112:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-CH2CH2OH
例示化合物番号113:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-CH2CH2OH
例示化合物番号114:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-CH2CH2OH
例示化合物番号115:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-CH2CH2OH
例示化合物番号116:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1p-Ae1p-CH2CH2OH
例示化合物番号117:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1p-CH2CH2OH
例示化合物番号118:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-CH2CH2OH
例示化合物番号119:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-CH2CH2OH
例示化合物番号120:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-CH2CH2OH
例示化合物番号121:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-CH2CH2OH
例示化合物番号122:HO-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1p-Ae1p-CH2CH2OH
例示化合物番号123:HO-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1p-CH2CH2OH
例示化合物番号124:HO-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-CH2CH2OH
例示化合物番号125:HO-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-CH2CH2OH
例示化合物番号126:HO-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-CH2CH2OH
例示化合物番号127:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1p-Ae1t-H
例示化合物番号128:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1t-H
例示化合物番号129:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1t-H
例示化合物番号130:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1t-H
例示化合物番号131:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1t-H
例示化合物番号132:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1t-H
例示化合物番号133:HO-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1t-H
例示化合物番号134:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1p-Ae1t-H
例示化合物番号135:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1t-H
例示化合物番号136:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1t-H
例示化合物番号137:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1t-H
例示化合物番号138:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1t-H
例示化合物番号139:HO-Ae1p-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1t-H
例示化合物番号140:HO-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1p-Ae1t-H
例示化合物番号141:HO-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1p-Ae1t-H
例示化合物番号142:HO-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1p-Ce1t-H
例示化合物番号143:HO-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1p-Ae1t-H
例示化合物番号144:HO-Ge1p-Ge1p-Ge1p-Te1p-Te1p-Ae1p-Ge1t-H
例示化合物番号145:3,4-DBB-(CH2)3-O-P(=S)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号146:3,4-DBB-(CH2)3-O-P(=S)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号147:3,4-DBB-(CH2)6-O-P(=S)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号148:3,4-DBB-(CH2)6-O-P(=S)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号149:3,4-DBB-Ts-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号150:3,4-DBB-Ts-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号151:3,4-DBB-Ts-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号152:3,4-DBB-Ts-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号153:HO-Te2s-Ae2s-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号154:HO-Te2s-Ae2s-Ge2p-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2p-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号155:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号156:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2p-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2p-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号157:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号158:HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2p-Te2p-Te2p-Ae2p-Ge2p-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号159:
HOP(S)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号160:
HOP(S)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号161:
C17H35C(O)O(CH2)2SP(O)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号162:
C17H35C(O)O(CH2)2SP(O)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号163:
C18H37C(O)O(CH2)2SP(O)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号164:
C18H37C(O)O(CH2)2SP(O)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号165:
C19H39C(O)O(CH2)2SP(O)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号166:
C19H39C(O)O(CH2)2SP(O)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号167:
C16H33C(O)O(CH2)2SP(O)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号168:
C16H33C(O)O(CH2)2SP(O)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
例示化合物番号169:
C15H31C(O)O(CH2)2SP(O)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OH
例示化合物番号170:
C15H31C(O)O(CH2)2SP(O)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-H
より選択される化合物、及び、その薬理学上許容される塩である。
【0061】
なお、上記及び本明細書中においてGe1t、Ce1t、Ae1t、Te1t、Ae1p、Ge1p、Ce1p、Te1p、Ae1s、Ge1s、Ce1s、Te1s、Ge2t、Ce2t、Ae2t、Te2t、Ae2p、Ge2p、Ce2p、Te2p、Ae2s、Ge2s、Ce2s、及び、Te2sは下記に示す化学構造を有する基を表す。
【0062】
【化26】

【0063】
【化27】

【0064】
上記化合物群において、更に好適な化合物は例示化合物番号1乃至13、19乃至31、37乃至39、73乃至79、及び、145乃至158の化合物であり、更により好適な化合物は、例示化合物番号1乃至3、13乃至15、31乃至33、43乃至45、61乃至63、73乃至75、91乃至93、及び、103乃至105の化合物である。
【0065】
「その薬理学上許容される塩」とは、本発明の化合物は、塩にすることができるので、その塩をいい、そのような塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−フェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩;弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン原子化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸塩、酢酸塩、りんご酸塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができる。
【0066】
なお、本発明の化合物(I)は、水和物としても存在することができ、本発明は、それらの水和物をも包含する。
【発明の効果】
【0067】
本発明の化合物は、強力にテロメラーゼRNAに結合し、癌などのテロメラーゼが関与している疾患の治療及び予防に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0068】
本発明の化合物(I)は、DNA合成機、例えばパーキンエルマー社のホスホロアミダイト法によるモデル392などを用いて文献(Nucleic Acids Research, 12, 4539(1984))記載の方法に準じて合成することができる。
【0069】
その際に用いられるホスホロアミダイト試薬は、天然型のヌクレオシドについては市販の試薬を用いることができ、その他のヌクレオシドについて、l乃至wが1であるヌクレオシドについてはWO99/14226、l乃至wが2乃至5であるヌクレオシドについてWO 00/47599に記載の方法にしたがって得ることができる。
【0070】
又、所望により、チオエート化する場合は、3価のリンに反応してチオエーテルを形成する試薬、例えば、硫黄、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD、アプライドバイオシステムズ社)、キサンタンヒドリド又はBeaucage試薬(Glen Research社)を用い、文献(Tetarhedron Letters, 32, 3005(1991)、J. Am. Chem. Soc., 112, 1253(1990))記載の方法に準じてチオエート誘導体を得ることができる。
【0071】
3,4-DBB基を有する化合物(I)は、特開平7-87892または特開平11-199597記載の方法により合成することができる。また、アシルオキシエチルチオリン酸基を有する化合物(I)は、特開2004-182725記載の方法により合成することができる。
【0072】
本発明の化合物(I)又はその薬理学上許容される塩は、テロメラーゼの抑制活性を示す。又、本発明の化合物(I)は、吸収、体内分布、血中半減期などの体内動態に優れ、腎臓、肝臓等の臓器に対する毒性も低い。従って、本発明の化合物(I)、は、例えば医薬として有用であり、特に種々のテロメラーゼが関与している疾患(特に癌)を治療若しくは予防する医薬として有用である。
【0073】
本発明の化合物を、上記疾患の予防薬又は治療薬として使用する場合には、前記一般式(I)を有する化合物、又は、その薬理学上許容される塩を、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許容される、賦形剤、希釈剤等と混合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等により経口的に、又は、注射剤、坐剤、貼付剤、若しくは、外用剤等により非経口的に投与することができる。
【0074】
これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール、ソルビトールのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α澱粉、デキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルランのような有機系賦形剤;及び、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤を挙げることができる。)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーズワックス、ゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;DLロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;及び、上記澱粉誘導体を挙げることができる。)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、及び、前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができる。)、崩壊剤(例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾されたデンプン・セルロース類を挙げることができる。)、乳化剤(例えば、ベントナイト、ビーガムのようなコロイド性粘土;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムのような金属水酸化物;ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウムのような陰イオン界面活性剤;塩化ベンザルコニウムのような陽イオン界面活性剤;及び、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルのような非イオン界面活性剤を挙げることができる。)、安定剤(メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;及び、ソルビン酸を挙げることができる。)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等を挙げることができる。)、希釈剤等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。
【0075】
本発明の化合物を患者へ導入する方法については、上記に加えてコロイド分散系を用いることができる。コロイド分散系は化合物の生体内の安定性を高める効果や、特定の臓器、組織又は細胞へ化合物を効率的に輸送する効果が期待される。コロイド分散系は、通常用いられるものであれば限定しないが、高分子複合体、ナノカプセル、ミクロスフェア、ビーズ、及び水中油系の乳化剤、ミセル、混合ミセル及びリポソームを包含する脂質をベースとする分散系を挙げる事ができ、好ましくは、特定の臓器、組織又は細胞へ化合物を効率的に輸送する効果のある、複数のリポソーム、人工膜の小胞である(Mannino et al.,Biotechniques,1988,6,682;Blume and Cevc,Biochem.et Biophys.Acta,1990,1029,91;Lappalainen et al.,Antiviral Res.,1994,23,119;Chonn and Cullis,Current Op.Biotech.,1995,6,698 )。
【0076】
0.2-0.4μmのサイズ範囲をとる単膜リポソームは、巨大分子を含有する水性緩衝液のかなりの割合を被包化し得、化合物はこの水性内膜に被胞化され、生物学的に活性な形態で脳細胞へ輸送される(Fraley et al.,Trends Biochem.Sci.,1981,6,77 )。リポソームの組成は、通常、脂質、特にリン脂質、とりわけ相転移温度の高いリン脂質を1 種又はそれ以上のステロイド、特にコレステロールと通常複合したものである。リポソーム生産に有用な脂質の例は、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、スフィンゴ脂質、ホスファチジルエタノールアミン、セレブロシド及びガングリオシドのようなホスファチジル化合物を包含する。特に有用なのはジアシルホスファチジルグリセロールであり、ここでは脂質部分が14-18の炭素原子、特に16-18の炭素原子を含有し、飽和している(14-18の炭素原子鎖の内部に二重結合を欠いている)。代表的なリン脂質は、ホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン及びジステアロイルホスファチジルコリンを包含する。
【0077】
リポソームを包含するコロイド分散系の標的化は、受動的又は能動的のいずれかであってもよい。受動的な標的化は、洞様毛細血管を含有する臓器の網内系細胞へ分布しようとするリポソーム本来の傾向を利用することによって達成される。一方、能動的な標的化は、例えば、ウイルスのタンパク質コート(Morishita et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.(U.S.A.),1993,90,8474 )、モノクローナル抗体(又はその適切な結合部分)、糖、糖脂質又はタンパク質(又はその適切なオリゴペプチドフラグメント)のような特定のリガンドをリポソームへ結合させること、又は天然に存在する局在部位以外の臓器及び細胞型への分布を達成するためにリポソームの組成を変えることによってリポソームを修飾する手法等を挙げる事ができる。標的化されたコロイド分散系の表面は様々なやり方で修飾され得る。リポソームで標的したデリバリーシステムでは、脂質二重層との緊密な会合において標的リガンドを維持するために、リポソームの脂質二重層へ脂質基が取込まれ得る。脂質鎖を標的リガンドと結びつけるために様々な連結基が使用され得る。本発明のオリゴヌクレオチドのデリバリーが所望される細胞の上に支配的に見出される特定の細胞表面分子に結合する標的リガンドは、例えば、(1 )デリバリーが所望される細胞によって支配的に発現される特定の細胞受容体と結合している、ホルモン、成長因子又はその適切なオリゴペプチドフラグメント、又は(2 )標的細胞上で支配的に見出される抗原性エピトープと特異的に結合する、ポリクローナル又はモノクローナル抗体、又はその適切なフラグメント(例えば、Fab ;F (ab')2 )、であり得る。2 種又はそれ以上の生物活性剤(例えば、化合物(I)とその他の薬剤)は、単一のリポソーム内部で複合し、投与することもできる。内容物の細胞内安定性及び/又は標的化を高める薬剤をコロイド分散系へ追加することも可能である。
【0078】
本発明化合物(I)又はその薬理学上許容される塩の使用量は症状、年齢等により異なるが、経口投与の場合には、1回当り下限1mg(好適には、30mg)、上限2000mg(好適には、1500mg)を、静脈内投与の場合には、1回当り下限0.5mg(好適には、5mg)、上限500mg(好適には、250mg)を成人に対して、1日当り1乃至6回症状にに応じて投与することが望ましい。
【0079】
以下、実施例、参考例、試験例及び製剤例をあげて、本発明をさらに詳しく説明する。
【実施例】
【0080】
(実施例1)
HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OHの合成(例示化合物番号1)
核酸自動合成機(パーキンエルマー社製 ABI model 394 DNA/RNA synthesizer)を用い、1 μmolスケールで行った。各合成サイクルにおける溶媒、試薬、ホスホロアミダイトの濃度は天然オリゴヌクレオチド合成の場合と同じものを用いた。硫化は0.3%キサンタンヒドリド/ピリジン:アセトニトリル=1:9 (v/v)(900秒)を用い、その他の溶媒、試薬はアプライドバイシステムズ社製のものを用いた。非天然型のホスホロアミダイトは特開2000−297097の実施例14(5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン-3’-O-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピル)ホスホロアミダイト)、実施例27 (5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシン-3’-O-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピル)ホスホロアミダイト)、実施例22(5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイル-5-メチルシチジン-3’-O-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピル)ホスホロアミダイト)、実施例9(5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-5-メチルウリジン-3’-O-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピル)ホスホロアミダイト)、の化合物を用いた。固相担体として、ジメトキシトリチルエチレングリコールで修飾されたコントロールドポアグラス(CPG)(特開平7−87982の実施例12bに記載)を1.2μmol用い、表記の化合物を合成した。
【0081】
目的配列を有する保護されたオリゴヌクレオチド類縁体を濃アンモニア水で処理することによってオリゴマーを支持体から切り出すとともに、リン原子上の保護基シアノエチル基と核酸塩基上の保護基をはずした。溶媒を減圧下留去し、残った残渣を逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:20%→ 60%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、 ジメトキシトリチル基を有する目的物のピークを集めた。水を加え、減圧下留去することで、TEAAを除いた。80%酢酸水溶液(200μl)を加え、20分放置することで、ジメトキシトリチル基の脱保護を行った。溶媒を留去したのちイオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、目的物のピークを集めた。減圧下溶媒を留去後、水2mlに溶かし、Sephadex G-25 (15×300mm)でゲルろ過による脱塩を行った。目的物にあたる分画を集め、留去したのち残渣を1mlの水に溶解し、0.45μmのフィルター(MILLIPORE, Ultrafree-MC)でろ過し、目的とするオリゴヌクレオチドを得た。本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、6.39分に溶出された(26.4 A260 units)(λmax(H2O) =257 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:4916.10、測定値:4916.09)。
【0082】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 136-148に相補的な配列である。
【0083】
(実施例2)
HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-CH2CH2OHの合成 (例示化合物番号2)
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例2の化合物を実施例1と同じCPG 1.2μmolを用いて合成した。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:10%→ 50%(10min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、ジメトキシトリチル基を有する目的物のピークを集めた。
【0084】
ジメトキシトリチル基の脱保護を行い、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、目的物のピークを集めた。Sephadex G-25 (15×300mm)でゲルろ過による脱塩を行った。また、最終的に精製した本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、5.73分に溶出された(11.5 A260 units)(λmax(H2O) =259 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:4544.79、測定値:4543.92)。
【0085】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 137-148に相補的な配列である。
【0086】
(実施例3)
HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-CH2CH2OHの合成(例示化合物番号4)
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例3の化合物を実施例1と同じCPG 1.2μmolを用いて合成した。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:10%→ 50%(10min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、ジメトキシトリチル基を有する目的物のピークを集めた。
【0087】
ジメトキシトリチル基の脱保護を行い、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、目的物のピークを集めた。Sephadex G-25 (15×300mm)でゲルろ過による脱塩を行った。また、最終的に精製した本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、4.54分に溶出された(6.88 A260 units)(λmax(H2O) =254 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:3812.16、測定値:3811.17)。
【0088】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 139-148に相補的な配列である。
【0089】
(実施例4)
HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-CH2CH2OHの合成(例示化合物番号6)
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例4の化合物を実施例1と同じCPG 1.2μmolを用いて合成した。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:10%→ 50%(10min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、ジメトキシトリチル基を有する目的物のピークを集めた。
【0090】
ジメトキシトリチル基の脱保護を行い、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 PH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、目的物のピークを集めた。Sephadex G-25 (15×300mm)でゲルろ過による脱塩を行った。また、最終的に精製した本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、5.53分に溶出された(8.73 A260 units)(λmax(H2O) =260 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:3053.53、測定値:3053.09)。
【0091】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 141-148に相補的な配列である。
【0092】
(実施例5)
HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-CH2CH2OHの合成(例示化合物番号7)
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例5の化合物を実施例1と同じCPG 1.2μmolを用いて合成した。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:10%→ 50%(10min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、ジメトキシトリチル基を有する目的物のピークを集めた。
【0093】
ジメトキシトリチル基の脱保護を行い、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、目的物のピークを集めた。Sephadex G-25 (15×300mm)でゲルろ過による脱塩を行った。また、最終的に精製した本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、7.10分に溶出された(8.92 A260 units)(λmax(H2O) =255 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:2682.22、測定値:2682.10)。
【0094】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 142-148に相補的な配列である。
【0095】
(実施例6)
HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-CH2CH2OHの合成(例示化合物番号5)
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例6の化合物を実施例1と同じCPG 1.2μmolを用いて合成した。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:10%→ 50%(10min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、ジメトキシトリチル基を有する目的物のピークを集めた。
【0096】
ジメトキシトリチル基の脱保護を行い、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、目的物のピークを集め、Sephadex G-25 (15×300mm)でゲルろ過による脱塩を行った。また、最終的に精製した本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、7.67分に溶出された(19.5 A260 units)(λmax(H2O) =259 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:3440.85、測定値:3439.47)。
【0097】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 140-148に相補的な配列である。
【0098】
(実施例7)
HO-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-CH2CH2OHの合成(例示化合物番号11)
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例7の化合物を実施例1と同じCPG 1.2μmolを用いて合成した。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:10%→ 50%(10min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、ジメトキシトリチル基を有する目的物のピークを集めた。
【0099】
ジメトキシトリチル基の脱保護を行い、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、目的物のピークを集めた。Sephadex G-25 (15×300mm)でゲルろ過による脱塩を行った。また、最終的に精製した本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、7.60分に溶出された(18.6 A260 units)(λmax(H2O) =257 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:3449.86、測定値:3449.42)。
【0100】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 139-147に相補的な配列である。
【0101】
(実施例8)
HO-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2t-Hの合成(例示化合物番号19
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例8の化合物をuniversal-Q 500 CPG(Glen Research製) 1.2μmolを用いて合成した。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:10%→ 50%(10min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、ジメトキシトリチル基を有する目的物のピークを集めた。
【0102】
ジメトキシトリチル基の脱保護を行い、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、目的物のピークを集めた。Sephadex G-25 (15×300mm)でゲルろ過による脱塩を行った。また、最終的に精製した本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 70%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、9.55分に溶出された(18.6 A260 units)(λmax(H2O) =264 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:4776.00、測定値:4775.23)。
【0103】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 136-148に相補的な配列である。
【0104】
(実施例9)
3,4-DBB-(CH2)6-O-P(=S)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OHの合成 (例示化合物番号147)
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例9の化合物を実施例1と同じCPG 2.7μmolを用いて合成した。特開平11−199597の実施例13b記載の6-O-[(3,4-ジベンジルオキシ)ベンジル]-ヘキサンジオール-1-O-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピル)ホスホロアミダイトを最後に縮合した。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:10%→ 50%(8min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、3,4-DBB基を有する目的物のピークを集めた。
【0105】
また、最終的に精製した本化合物は、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル水溶液、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、 B%:10%→ 50%(8min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、8.33分に溶出された(34.8 A260 units)(λmax(H2O) =258 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:5414.69、測定値:5414.48)。
【0106】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 137-148に相補的な配列である。
【0107】
(実施例10)
3,4-DBB-(CH2)3-O-P(=S)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OHの合成 (例示化合物番号145)
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例10の化合物を実施例1と同じCPG 2.7μmolを用いて合成した。特開平11−199597の実施例12b記載の6-O-[(3,4-ジベンジルオキシ)ベンジル]-プロパンジオール-1-O-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピル)ホスホロアミダイトを最後に縮合した。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:10%→ 50%(8min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、3,4-DBB基を有する目的物のピークを集めた。
【0108】
また、最終的に精製した本化合物は、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル水溶液、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、 B%:10%→ 50%(8min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、7.52分に溶出された(28.4 A260 units)(λmax(H2O) =258 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:5372.61、測定値:5372.40)。
【0109】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 137-148に相補的な配列である。
【0110】
(実施例11)
3,4-DBB-Ts-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OHの合成(例示化合物番号151)
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例11の化合物を実施例1と同じCPG 2.7μmolを用いて合成した。特開平7−87982の実施例12b記載の5’-O-[(3,4-ジベンジルオキシ)ベンジル]-チミジン-3’-O-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピル)ホスホロアミダイトを最後に縮合した。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:10%→ 50%(8min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、3,4-DBB基を有する目的物のピークを集めた。
【0111】
また、最終的に精製した本化合物は、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル水溶液、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、 B%:10%→ 50%(8min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、7.30分に溶出された(42.9 A260 units)(λmax(H2O) =258 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:5538.75、測定値:5538.30)。
【0112】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 137-148に相補的な配列である。
【0113】
(実施例12)
3,4-DBB-Ts-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OHの合成(例示化合物番号150)
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例12の化合物を実施例1と同じCPG 2.7μmolを用いて合成した。特開平7−87982の実施例12b記載の5’-O-[(3,4-ジベンジルオキシ)ベンジル]-チミジン-3’-O-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピル)ホスホロアミダイトを最後に縮合した。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:10%→ 40%(8min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、3,4-DBB基を有する目的物のピークを集めた。
【0114】
また、最終的に精製した本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:10%→ 60%(8min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、8.23分に溶出された(33.2 A260 units)(λmax(H2O) =259 nm)。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:5176.45、測定値:5175.63)。
【0115】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 137-149に相補的な配列である。
【0116】
(実施例13)
HOP(S)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OHの合成(例示化合物番号159)
実施例1の化合物と同様に目的配列を有する実施例13の化合物を実施例1と同じCPG 1.0μmolを用いて合成した。但し、5’末端にチオリン酸基を導入するために、フォスファリンク(アプライドバイオシステムズ製)を添付のプロトコールに従って、縮合の最後に用いた。脱保護後、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:0%→ 80%(10 min, linear gradient)60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、目的物のピークを集めた。
【0117】
最終的に精製した本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50 mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5 M 臭化カリウム水溶液 pH 6.8 B%:10%→ 80%(8 min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、7.27分に溶出された(33.6 A260 units)(λmax(H2O) =259 nm)。また、本化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:5012.26、測定値:5011.54)。
【0118】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(Gene Bank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 136-148に相補的な配列である。
【0119】
(実施例14)
C17H35C(O)O(CH2)2SP(O)(OH)-O-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ge2s-Ge2s-Te2s-Te2s-Ae2s-Ge2s-Ae2s-Ce2s-Ae2s-Ae2s-CH2CH2OHの合成(例示化合物番号161)
実施例13の化合物(18 A260units)をDMF 0.8 mLに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(4.96 μL)を加えた後、2-(stearoyloxy)ethyl bromide (Ackrman et al. J.Am.Chem.Soc., 78, (1956) 6025) 19 mgをDMF 0.8 mL に加熱し溶解した溶液を加えた。42℃で4日間反応させた。反応終了後、n-ヘキサン5 mLで3回洗浄し、水2 mLを加え、析出した不溶物をメンブランフィルターでろ過して除いたのち、逆相HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(Merck, Chromolith Performance RP-18e (4.6×100mm))、A溶液:5%アセトニトリル、0.1M酢酸トリエチルアミン水溶液(TEAA), pH 7.0、B溶液:アセトニトリル、B%:0%→ 30%(10 min), 30%→ 80%(5 min), 60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、目的物のピークを集めた。
【0120】
最終的に精製した本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50 mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5 M 臭化カリウム水溶液 pH 6.8 B%:10%→ 80%(10 min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、8.23分に溶出された(3.9 A260 units)。また、本化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:5322.33、測定値:5322.80)。
【0121】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(Gene Bank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 136-148に相補的な配列である。
【0122】
(参考例1)
化合物Aの合成
核酸自動合成機(パーキンエルマー社製 ABI model 394 DNA/RNA synthesizer)を用い、1 μmolスケールで行った。各合成サイクルにおける溶媒、試薬、ホスホロアミダイトの濃度は天然オリゴヌクレオチド合成の場合と同じとし、脱トリチル化は3%ジクロロ酢酸/ジクロロメタン溶媒(80秒間)、カップリングは4,5-ジシアノイミダゾール/アセトニトリル溶媒(Chem Genes社製、900秒)、硫化は0.3%キサンタンヒドリド/ピリジン:アセトニトリル=1:9 (v/v)(900秒)を用い、その他の溶媒、試薬はアプライドバイシステムズ社製のものを用いた。Aa,Ga部分の非天然型のホスホロアミダイトは、6-N-ベンゾイル-3’-(トリチル)アミノ-2’,3’-ジデオキシアデノシン5’-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト)、または、2-N-イソブチリル-3’-(トリチル)アミノ-2’,3’-ジデオキシグアノシン5’-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト)をTransgenomic社から購入し、それぞれ用いた。Ca,Ta部分は、4-N-ベンゾイル-3’-(トリチル)アミノ-2’,3’-ジデオキシ-5-メチルシチジン 5’-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト)、または、3’-(トリチル)アミノ-3’-デオキシチミジン5’-(2-シアノエチル N,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト)を文献(Nelson,J.S. et al. J. Org. Chem. (1997) 62, 7278-7287)に従って合成した。固相担体は、3’-(トリチル)アミノ-3’-デオキシチミジンが5’位でコハク酸を介して結合したコントロールポアグラス(CPG)を文献(Nelson,J.S. et al. J. Org. Chem. (1997) 62, 7278-7287)に従って合成し用い、表記の化合物をトリチルOFFで合成した。
【0123】
目的配列を有する保護されたオリゴヌクレオチド類縁体を濃アンモニア水で処理することによってオリゴマーを支持体から切り出すとともに、リン原子上の保護基シアノエチル基と核酸塩基上の保護基をはずした。溶媒を減圧下留去し、残った残渣をイオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 40%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)にて精製し、目的物のピークを集めた。減圧下溶媒を留去後、水2mlに溶かし、Sephadex G-25 (15×300mm)でゲルろ過による脱塩を行った。目的物にあたる分画を集め、留去したのち残渣を1mlの水に溶解し、0.45μmのフィルター(MILLIPORE, Ultrafree-MC)でろ過し、目的とするオリゴヌクレオチドを得た。本化合物は、イオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67mMリン酸バッファー 1.5M 臭化カリウム水溶液 pH6.8 B%:20%→ 40%(10min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析すると、5.92分に溶出された。また、化合物は、負イオンESI質量分析により同定した(計算値:4216.71、測定値:4215.81)。
【0124】
本化合物は、Asaiら、2003, Cancer Research 63, 3931-3939に記載されたGRN163と同配列を有し、シトシン塩基を5-メチルシトシン塩基としたものである。
【0125】
本化合物の塩基配列は、Human telomerase RNA(GenBank accession No. U86046)のヌクレオチド番号 136-148に相補的な配列である。
【0126】
(試験例1)融解温度測定試験
実施例の化合物を融解温度(Tm)測定用溶液(10 mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH 7.2))に溶解し、実施例の化合物の最終濃度が3.4 μMになるように、さらにテロメラーゼRNAの配列(5’-UUGUCUAACCCUA-3’)を有するRNAオリゴヌクレオチド(3.4 μM)が同液に存在するように調製した。両鎖が入った溶液(1.1 mL)を90℃で5分間加温し、室温まで徐冷した。サンプル溶液は分光光度計(島津UV-3100PC)を用いて測定した。サンプルはセル(セル厚10 mm, 円筒ジャケット型)内に入れ、インキュベーター(EKO製、Haake FE2)で加温した循環水により加温した。温度はデジタル温度計(SATO SK-1250MC)を使用してモニターしながら、20℃から95℃まで上昇させ、1℃間隔で260 nmにおける吸光度を測定した。1℃あたりの吸光度の変化量が最大になる温度をTmとし、実施例の化合物を評価した。その結果を表1に示す。
【0127】
(表1)各化合物の融解温度
―――――――――――――――――――――――
試験化合物 Tm(℃)
―――――――――――――――――――――――
実施例1の化合物 85
実施例2の化合物 87
実施例3の化合物 74
実施例4の化合物 62
実施例5の化合物 52
実施例6の化合物 71
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
参考例1の化合物(化合物A) 51
―――――――――――――――――――――――
実施例の化合物は、化合物Aに比べ、高いTm値を示した。このことは、テロメラーゼ阻害活性を持つことが知られる化合物Aよりもテロメラーゼに強く結合することを意味し、実施例の化合物はテロメラーゼの酵素活性を阻害することが示唆される。
【0128】
(試験例2)pH 5.0でのオリゴヌクレオチドの安定性試験
実施例1の化合物(約3.6 nmol)または、参考例1で得た化合物A(約3.6 nmol)を500 μLの20 mM酢酸ナトリウム水溶液(pH 5.0)に溶解し、37℃で加温し、一定時間に73 μLをサンプリングし、27μlのホウ酸ナトリウム水溶液(pH 9.18)を加え中和した。これらをイオン交換HPLC(島津製作所製LC−10VP、カラム(東ソー株式会社, DEAE-5PW (10×50mm))、A溶液:20%アセトニトリル水溶液、B溶液:20%アセトニトリル 67 mMリン酸バッファー 1.5 M 臭化カリウム水溶液 pH 6.8 B%:20%→ 70%(10 min, linear gradient);60℃;2 ml/min;254 nm)で分析し、反応前のHPLCチャート上のそれぞれの化合物の面積値(A)と反応後の面積値(B)の比(B/A x 100)オリゴヌクレオチドの残存率(%)とした。結果を図1に示した。
【0129】
図より明らかであるように実施例1の化合物は約100時間後においても全く加水分解されることはなかったのに対し、化合物Aは、約24時間後60%の分解が観察された。この結果より、実施例1の化合物は化合物Aと比較し、エンドサイトースで取り込まれた細胞内での生理的条件と同様の酸性条件下で、極めて安定であることが分かった。
【0130】
(製剤例1)ソフトカプセル剤
消化性油状物、例えば、大豆油、綿実油又はオリ−ブ油中に入れた、実施例1の化合物の混合物を調製し、正置換ポンプでゼラチン中に注入して、100 mgの活性成分を含有するソフトカプセルを得、洗浄後、乾燥する。
【0131】
(製剤例2)錠剤
常法に従って、100 mgの実施例2の化合物、0.2 mgのコロイド性二酸化珪素、5 mgのステアリン酸マグネシウム、275 mgの微結晶性セルロ−ス、11 mg のデンプン及び98.8 mg のラクト−スを用いて製造する。
【0132】
尚、所望により、剤皮を塗布する。
【0133】
(製剤例3)懸濁剤
5 ml中に、100 mgの実施例1の化合物、100 mgのナトリウムカルボキシ基メチルセルロ−ス、5 mgの安息香酸ナトリウム、1.0 g のソルビト−ル溶液 (日本薬局方) 及び0.025 mlのバニリンを含有するように製造する。
【0134】
(製剤例4)注射剤
1.5 重量% の実施例2の化合物を、10容量% のプロピレングリコ−ル中で撹拌し、次いで、注射用水で一定容量にした後、滅菌して製造した。
【0135】
(製剤例5)注射剤
N−(α−トリメチルアンモニオアセチル)−ジドデシル−D−グルタメート クロリド(最終濃度30nmol/ml)、ジラウロイルホスファチジルコリン(最終濃度60nmol/ml)、及び、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(最終濃度60nmol/ml)、及び、1.5 重量% の実施例2の化合物、及び、を、10容量% のプロピレングリコ−ル中で撹拌し、次いで、注射用水で一定容量にした後、滅菌して製造した。
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明の化合物は、強力にテロメラーゼRNAに結合し、癌などのテロメラーゼが関与している疾患の治療及び予防に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】試験例2における安定性試験結果
【符号の説明】
【0138】
時間:試験開始からの経過時間
残存量:試験開始時を100%としたときの残存量
【配列表フリーテキスト】
【0139】
配列番号1: Human telomerase RNAに対するアンチセンス配列

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)
E1-B1-B2-B3-B4-E2 (I)
(式中、E1は式R1-で表される基、式R1-B6-で表される基、又は、式R1-B5-B6-で表される基を示し、
E2は式-B7-R2で表される基、式-B8-B9-R2で表される基、式-B8-B10-B11-R2で表される基、式-B8-B10-B12-B13-R2で表される基、式-B8-B10-B12-B14-B15-R2で表される基、式-B8-B10-B12-B14-B16-B17-R2で表される基、又は、式-B8-B10-B12-B14-B16-B18-B19-R2で表される基を示し、
B4、B5及びB8は同一又は異なって式
【化1】


で表される基(以下、「Tp」と表記する。)、式
【化2】


で表される基(以下、「Ts」と表記する。)、一般式Tep
【化3】


(式中、lは1乃至5の整数を示す。)で表される基、又は、一般式Tes
【化4】


(式中、mは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B1、B2、B3及びB12は同一又は異なって式
【化5】


で表される基(以下、「Gp」と表記する。)、式
【化6】


で表される基(以下、「Gs」と表記する。)、一般式Gep
【化7】


(式中、nは1乃至5の整数を示す。)で表される基、又は、一般式Ges
【化8】


(式中、oは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B16は式
【化9】


で表される基(以下、「Cp」と表記する。)、式
【化10】


で表される基(以下、「Cs」と表記する。)、一般式Cep
【化11】


(式中、pは1乃至5の整数を示す。)で表される基、又は、一般式Ces
【化12】


(式中、qは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B6、B10、B14及びB18は同一又は異なって式
【化13】


で表される基(以下、「Ap」と表記する。)、式
【化14】


で表される基(以下、「As」と表記する。)、一般式Aep
【化15】


(式中、sは1乃至5の整数を示す。)で表される基、又は、一般式Aes
【化16】


(式中、tは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B11は式
【化17】


で表される基(以下、「Gt」と表記する。)、又は一般式Get
【化18】


(式中、uは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B15は式
【化19】


で表される基(以下、「Ct」と表記する。)、又は、一般式Cet
【化20】


(式中、vは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B9、B13、B17及びB19は同一又は異なって、式
【化21】


で表される基(以下、「At」と表記する。)、又は、一般式Aet
【化22】


(式中、wは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
B7は式
【化23】


で表される基(以下、「Tt」と表記する。)、又は、一般式Tet
【化24】


(式中、xは1乃至5の整数を示す。)で表される基を示し、
R1は水酸基、式
【化25】


で表される基(以下、「3,4-DBB」と表記する。)、3,4-DBB-(CH2)3-O-P(=O)(OH)-O-基、3,4-DBB-(CH2)3-O-P(=S)(OH)-O-基、3,4-DBB-(CH2)6-O-P(=O)(OH)-O-基、3,4-DBB-(CH2)6-O-P(=S)(OH)-O-基、C15H31C(O)O(CH2)2SP(=O)(OH)-O-基、C16H33C(O)O(CH2)2SP(=O)(OH)-O-基、C17H35C(O)O(CH2)2SP(=O)(OH)-O-基、C18H37C(O)O(CH2)2SP(=O)(OH)-O-基、又は、C19H39C(O)O(CH2)2SP(=O)(OH)-O-基を示し、
R2は水素原子、-P(=O)(OH)-O-CH2-CH2-OH基、又は、-P(=S)(OH)-O-CH2-CH2-OH基を示す。
但し、B4、B5及びB8が同一又は異なってTp又はTsであり、
B1、B2、B3及びB12が同一又は異なってGp又はGsであり、
B16がCp又はCsであり、
B6、B10、B14及びB18が同一又は異なってAp又はAsであり、
B11がGtであり、
B15がCtであり、
B9、B13、B17及びB19がAtであり、かつ、
B7がTtである場合は除かれる。)
を有する化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項2】
B4、B5及びB8が同一又は異なってTep又はTesであり、
B1、B2、B3及びB12が同一又は異なってGep又はGesであり、
B16がCep又はCesであり、
B6、B10、B14及びB18が同一又は異なってAep又はAesであり、
B11がGetであり、
B15がCetであり、
B9、B13、B17及びB19がAetであり、かつ、
B7がTetである請求項1に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項3】
B4、B5及びB8がTesであり、
B1、B2、B3及びB12がGesであり、
B16がCesであり、
B6、B10、B14及びB18がAesである請求項1又は2に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項4】
E1が式R1-B5-B6-で表される基である請求項1乃至3の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項5】
E1が式R1-B6-で表される基である請求項1乃至3の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項6】
E1が式R1で表される基である請求項1乃至3の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項7】
E2が式-B8-B10-B12-B14-B16-B18-B19-R2で表される基である請求項1乃至6の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項8】
E2が式-B8-B10-B12-B14-B16-B17-R2で表される基である請求項1乃至6の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項9】
E2が式-B8-B10-B12-B14-B15-R2で表される基である請求項1乃至6の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項10】
E2が式-B8-B10-B12-B13-R2で表される基である請求項1乃至6の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項11】
E2が式-B8-B10-B11-R2で表される基である請求項1乃至6の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項12】
E2が式-B8-B9-R2で表される基である請求項1乃至6の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項13】
E2が式-B7-R2で表される基である請求項1乃至6の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項14】
R1が水酸基である請求項1乃至13の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項15】
R2が-P(=O)(OH)-O-CH2-CH2-OH基、又は、-P(=S)(OH)-O-CH2-CH2-OH基である請求項1乃至14の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項16】
R2が-P(=S)(OH)-O-CH2-CH2-OH基である請求項1乃至14の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項17】
l、m、n、o、p、q、r、s、t、u、v、w及びxが同一又は異なって1又は2である請求項1乃至16の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項18】
l、m、n、o、p、q、r、s、t、u、v、w及びxが同一であって1又は2である請求項1乃至16の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項19】
l、m、n、o、p、q、r、s、t、u、v、w及びxがいずれも2である請求項1乃至16の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項20】
請求項1乃至19の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する、テロメラーゼが関与している疾患の治療又は予防に用いる医薬。
【請求項21】
請求項1乃至19の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する、癌の治療又は予防に用いる医薬。
【請求項22】
請求項1乃至19の何れか1項に記載の化合物、又は、その薬理学上許容される塩を有効成分として含有する、テロメラーゼ活性阻害剤。

【図1】
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【公開番号】特開2007−169269(P2007−169269A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−315060(P2006−315060)
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(000001856)三共株式会社 (98)
【Fターム(参考)】