説明

テンキーをゲームの入力デバイスとして使用するゲーミングマシン

【課題】さらなるエンターテインメント性のあるゲーミングマシンを提供すること。
【解決手段】CPU106は、複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、ゲームをスタートしたことに応じて、テンキー170から数値データを受信し、受信した数値データを、ベット数データとして液晶ディスプレイ30に表示すると共に、RAM110に記憶されたクレジット数データからベット数データを減算処理することによりクレジット数データを更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テンキーをゲームの入力デバイスとして使用するゲーミングマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるスロットマシンは、コイン等の遊技媒体を遊技機に投入することによってゲームが開始され、シンボル列を遊技機の所定の領域において変動表示すると共に所定時間経過後に停止表示させ、その停止したシンボルのコンビネーションに基づいて賞が付与されるように構成されている。そして、賞を付与するコンビネーションが成立しているか否かは、予め設定されたウィニングライン上に沿って同一種類のシンボル(例えば、「CHERRY」や「7」)が所定数配置されたか否かによって判定されるのが一般である。また、ベットを行う際には、プレーヤがベットボタンを操作することによって、ベット数を決定しているが、このベットボタンは、操作を行う度にベット数が1ベットずつ増加される1ベットボタンと、複数単位のベット数であって1ゲームにベットできる最大ベット数に相当するベットが1回の操作で行えるMAXベットボタンとから構成されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】米国公開2006/0135246号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載されたようなスロットマシンでは、予めベットボタンに割り当てられた数でしか、ベット数を設定することが出来なかった。従って、ベット数が大きい場合、ベットボタンを何度も操作することになり、ベット操作に時間がかかった。特に、電子化されたルーレットゲームを想定した場合には、ベット領域が表示画面に表示された複数の領域にベットする必要があるため、まず、ベットするベット領域を視認し、その中からベットしたい数字単体又は数字群等が該当する各領域毎を選択入力した後に、ベット入力するといった煩雑な入力操作が必要となってしまう。このため、ベットする各々の領域に異なるベット数をベットさせるためには、上述した1ベットボタンを複数回入力するとか、面倒な場合には、MAXベットボタンとの併用によって素早く入力を、単位ゲームが開始されるまでに終了する必要があった。そして、このようなルーレットゲームは、ルーレットがビデオ表示される大画面、又は、メカニカルに回転し電子制御されたルーレット装置の周囲に、複数のプレーヤが同一のゲームに同時参加できるように複数のベット入力端末が配置されている、所謂、マスゲーム化されたものが一般的である。このようなルーレットゲームの場合には、一人のプレーヤのために長時間の入力待機時間を設けることが他のプレーヤに対する迷惑になってしまうということから、プレーヤが複数のベット領域にベットする時間が制約されている。従って、プレーヤによっては、もっと沢山の領域にベット操作を行いたくても、それぞれの領域に異なるベット数を入力する際の操作に時間がかかってしまうといった問題から、ベットする領域数が実質的に制約されてしまうといった問題があった。
【0004】
本発明は、さらなるエンターテインメント性のあるゲーミングマシンを提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明は、ルーレットゲームを実行できるゲーミングマシンのように、単位ゲームにおいて、複数の賭け対象に異なるベット数を賭ける際に適したゲーミングマシンを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る第1の態様によれば、映像を表示するディスプレイと、クレジットを示すクレジット数データを記憶するメモリと、プレーヤの直接的な数値入力を受け付けたことに応じて、数値データを出力するインプットデバイスと、(a)複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、(b)前記ゲームをスタートしたことに応じて、前記インプットデバイスから前記数値データを受信し、(c)受信した数値データを、ベット数データとして前記ディスプレイに表示すると共に、前記メモリに記憶されたクレジット数データから前記ベット数データを減算処理することにより前記クレジット数データを更新するコントローラと、を備えていることを特徴とするゲーミングマシンが提供される。
【0007】
上記構成を有するゲーミングマシンのコントローラは、複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、ゲームをスタートしたことに応じて、インプットデバイスから直接的な数値としてプレーヤが入力した数値データを受信し、受信した数値データを、ベット数データとしてディスプレイに表示すると共に、メモリに記憶されたクレジット数データからベット数データを減算処理することによりクレジット数データを更新する。
【0008】
これにより、複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームにおいて、プレーヤは、インプットデバイスを使用することによって、ベット数を直接的な数値として入力することができる。
【0009】
その結果、ベット数が大きい場合であってもベット数の入力が容易にできるため、プレーヤはさらなるエンターテインメント性のあるゲームを楽しむことができる。
【0010】
本発明に係る第2の態様によれば、映像を表示するディスプレイと、クレジットを示すクレジット数データを記憶するメモリと、プレーヤの入力を受け付けたことに応じて、数値データを出力するテンキーと、(a)複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、(b)前記ゲームをスタートしたことに応じて、前記テンキーから前記数値データを受信し、(c)受信した数値データを、ベット数データとして前記ディスプレイに表示すると共に、前記メモリに記憶されたクレジット数データから前記ベット数データを減算処理することにより前記クレジット数データを更新するコントローラと、を備えていることを特徴とするゲーミングマシンが提供される。
【0011】
上記構成を有するゲーミングマシンのコントローラは、複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、ゲームをスタートしたことに応じて、テンキーから数値データを受信し、受信した数値データを、ベット数データとしてディスプレイに表示すると共に、メモリに記憶されたクレジット数データからベット数データを減算処理することによりクレジット数データを更新する。
【0012】
これにより、複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームにおいて、プレーヤは、テンキーを使用することによって、ベット数を直接的な数値として入力することができる。
【0013】
その結果、ベット数が大きい場合であってもベット数の入力が容易にできるため、プレーヤはさらなるエンターテインメント性のあるゲームを楽しむことができる。特に、テンキーを使用するので、プレーヤはベット数の入力方法を直感的に把握できる。
【0014】
本発明に係る第3の態様によれば、映像を表示するディスプレイと、クレジットを示すクレジット数データを記憶するメモリと、プレーヤの直接的な数値入力を受け付けたことに応じて、数値データを出力するインプットデバイスと、(a)複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、(b)前記ゲームをスタートしたことに応じて、前記複数個所のベット領域にそれぞれ対応した前記複数の数値データを前記インプットデバイスから受信し、(c)受信した複数の数値データを、前記複数個所のベット領域にそれぞれ対応した複数のベット数データとして前記ディスプレイに表示すると共に、前記メモリに記憶されたクレジット数データから前記複数のベット数データを減算処理することにより前記クレジット数データを更新するコントローラと、を備えていることを特徴とするゲーミングマシンが提供される。
【0015】
上記構成を有するゲーミングマシンのコントローラは、複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、ゲームをスタートしたことに応じて、複数個所のベット領域にそれぞれ対応した複数の数値データであって、インプットデバイスから直接的な数値としてプレーヤが入力した複数の数値データを受信し、受信した複数の数値データを、複数個所のベット領域にそれぞれ対応した複数のベット数データとしてディスプレイに表示すると共に、メモリに記憶されたクレジット数データから複数のベット数データを減算処理することによりクレジット数データを更新する。
【0016】
これにより、複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームにおいて、プレーヤは、インプットデバイスを使用することによって、複数個所のベット領域にそれぞれ対応した複数のベット数を、直接的な数値として入力することができる。
【0017】
その結果、ベット数が大きい場合であってもベット数の入力が容易にできて、さらに、複数個所のベット領域にそれぞれ対応して複数のベット数を入力できるため、プレーヤはさらなるエンターテインメント性のあるゲームを楽しむことができる。
【0018】
本発明に係る第4の態様によれば、映像を表示するディスプレイと、クレジット数を示すクレジット数データを記憶するメモリと、プレーヤの入力を受け付けたことに応じて、数値データを出力するテンキーと、(a)複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、(b)前記ゲームをスタートしたことに応じて、前記複数個所のベット領域にそれぞれ対応した前記複数の数値データを前記テンキーから受信し、(c)受信した複数の数値データを、前記複数個所のベット領域にそれぞれ対応した複数のベット数データとして前記ディスプレイに表示すると共に、前記メモリに記憶されたクレジット数データから前記複数のベット数データを減算処理することにより前記クレジット数データを更新するコントローラと、を備えていることを特徴とするゲーミングマシンが提供される。
【0019】
上記構成を有するゲーミングマシンのコントローラは、複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、ゲームをスタートしたことに応じて、複数個所のベット領域にそれぞれ対応した複数の数値データをテンキーから受信し、受信した複数の数値データを、複数個所のベット領域にそれぞれ対応した複数のベット数データとしてディスプレイに表示すると共に、メモリに記憶されたクレジット数データから複数のベット数データを減算処理することによりクレジット数データを更新する。
【0020】
これにより、複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームにおいて、プレーヤは、テンキーを使用することによって、複数個所のベット領域にそれぞれ対応した複数のベット数を直接的な数値として入力することができる。
【0021】
その結果、ベット数が大きい場合であってもベット数の入力が容易にできて、さらに、複数個所のベット領域にそれぞれ対応して複数のベット数を入力できるため、プレーヤはさらなるエンターテインメント性のあるゲームを楽しむことができる。特に、テンキーを使用するので、プレーヤはベット数の入力方法を直感的に把握できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ベット数が大きい場合であってもベット数の入力が容易にできるため、プレーヤはさらなるエンターテインメント性のあるゲームを楽しむことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明に係るゲーミングマシン13は、映像を表示する液晶ディスプレイ30と、クレジットを示すクレジット数データを記憶するRAM110と、プレーヤの入力を受け付けたことに応じて、数値データを出力するテンキー170と、を備えている。CPU106は、複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、ゲームをスタートしたことに応じて、テンキー170から数値データを受信し、受信した数値データを、ベット数データとして液晶ディスプレイ30に表示すると共に、RAM110に記憶されたクレジット数データからベット数データを減算処理することによりクレジット数データを更新する。
【0024】
具体的には、詳細については後述するが、図1に示す様に、CPU106は、複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし(ステップS100)、ゲームをスタートしたことに応じて、テンキー170から数値データを受信し(ステップS200)、受信した数値データを、ベット数データとして液晶ディスプレイ30に表示すると共に、RAM110に記憶されたクレジット数データからベット数データを減算処理することによりクレジット数データを更新する(ステップS300)。
【0025】
図2は、本発明の実施の形態に係るゲーミングマシン13を示す斜視図である。ゲーミングマシン13は、キャビネット20を備えている。キャビネット20は、プレーヤに臨む面が開放されている。このキャビネット20内には、本ゲーミングマシン13を電気的にコントロールするためのゲームコントローラ100(図5参照)、並びにコイン(ゲーム媒体)の投入、貯留及び払出をコントロールするためのホッパー44(図5)等を含む各種の構成部材が設けられている。ゲーム媒体としては、コインに限るものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー又はこれらに相当する電子的な有価情報(クレジット)を挙げることができる。
【0026】
キャビネット20の前面略中央には、液晶ディスプレイ30が、その上方には、液晶ディスプレイ40が設けられている。
【0027】
液晶ディスプレイ30は、演出画像等を含むゲームに関する各種の画像を表示させるための表示デバイスを実現するものである。プレーヤは、当該液晶ディスプレイ30に表示された各種の画像を視認しながらゲームを進めていく。このようなゲームにおいては、後述の図8乃至図10に示すようなルーレットゲームを表示する。
【0028】
液晶ディスプレイ30の上方にある、もう1つの液晶ディスプレイ40は、ゲームのルールを表示したり、デモンストレーション画面を表示する等の副表示の役割を担うディスプレイである。
【0029】
液晶ディスプレイ40の上方左右両側には、キャビネット20の内部に収納されたスピーカ41(図5参照)から発せられた効果音をキャビネット20の外部へ伝播するための透音口29a及び29bが設けられている。この透音口29a及び29bは、ゲームの進展に伴った効果音等を発生する。また、ゲーミングマシン13の略中央左右両側には、装飾ランプ42a及び42bが設けられている。この装飾ランプ42a及び42bは、ゲームの進展に伴い発光する。
【0030】
液晶ディスプレイ30の下方には、略水平の操作部21が設けられている。この操作部21の右側には、ゲーミングマシン13内にコインを投入するためのコイン投入口22が設けられている。他方、操作部21の左側には、1ゲーム毎にプレーヤのゲームの開始操作を受け付けるスタートスイッチ25が設けられている。このスタートスイッチ25に対する押圧操作がゲームの開始のトリガーとなり、ルーレットゲームが開始される。
【0031】
上記操作部21において、コイン投入口22の近傍には、テンキー170が設けられている。プレーヤが、テンキー170を操作することにより、ルーレットゲームにおけるベット数を入力することができる。
【0032】
さらに、コイン投入口22の近傍には、キャッシュアウトスイッチ26が設けられている。プレーヤがキャッシュアウトスイッチ26を押圧操作したときには、投入されているコインがキャビネット20の正面下部に開口されたコイン払出口27から払出され、この払出されたコインは、コイントレイ28に溜められる。
【0033】
図3は、テンキー170を拡大して示す図である。テンキー170は、ルーレットゲームにおけるベット数を入力する際にプレーヤの手200により操作される。テンキー170は、0から9までの数字ボタン201、ENTERボタン202、及びCLEARボタン203で構成される。プレーヤは、手200により数字ボタン201を押圧操作することでベット数を入力できる。例えば、ベット数として「583」と入力したい場合には、数字ボタン201を、「5」、「8」、「3」の順番で押圧操作する。ベット数を入力し直したい場合には、プレーヤは、手200によりCLEARボタン203を押圧操作することでベット数をクリアできる。入力したベット数を確定したい場合には、プレーヤは、手200によりENTERボタン202を押圧操作することでベット数を確定できる。
【0034】
図4は、ゲーミングマシン13の液晶ディスプレイ30における表示領域を拡大して示すものである。液晶ディスプレイ30には、ルーレットゲームにおいて、クレジットをベットするための複数のベット領域が表示される。液晶ディスプレイ30の上方には、クレジット数表示部48表示されるようになっている。クレジット数表示部48は、本ゲーミングマシン13にストアーされているコインのクレジット数を表示するためのものである。
【0035】
図5は、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100の電気的構成を示すブロック図である。図5に示すように、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100は、マイクロコンピュータであって、インターフェイス回路群102、入出力バス104、CPU106、ROM108、RAM110、通信用インターフェイス回路111、乱数発生器112、スピーカ駆動回路122、ホッパー駆動回路124、ランプ駆動回路126、及び表示/入力コントローラ140を備えている。
【0036】
インターフェイス回路群102は、入出力バス104に接続されており、この入出力バス104は、CPU106に対するデータ信号又はアドレス信号の入出力を行う。
【0037】
インターフェイス回路群102には、スタートスイッチ25が接続されている。このスタートスイッチ25から出力された始動信号は、インターフェイス回路群102において所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0038】
インターフェイス回路群102には、キャッシュアウトスイッチ26も接続されている。このキャッシュアウトスイッチ26から出力されたスイッチング信号も、インターフェイス回路群102に供給され、当該インターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0039】
インターフェイス回路群102には、コインセンサ43も接続されている。コインセンサ43は、コイン投入口22に投入されたコインを検出するためのセンサであって、コイン投入口22に関連して設けられている。このコインセンサ43から出力されたセンシング信号も、インターフェイス回路群102に供給され、当該インターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0040】
インターフェイス回路群102には、テンキー170も接続されている。このテンキー170から出力されたスイッチング信号も、インターフェイス回路群102に供給され、当該インターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0041】
入出力バス104には、ROM108及びRAM110が接続されている。
【0042】
CPU106は、スタートスイッチ25によりゲームのスタート操作が受け付けられたことを契機として、ゲームプログラムを読み出してゲームを実行する。ゲームプログラムは、表示/入力コントローラ140を介して液晶ディスプレイ30に、ベット画面(図8で後述する)を表示し、プレーヤにベット領域を指定させ、指定されたベット領域にベット数をテンキー170を介して入力させる。入力が完了するとルーレットを回転させる画像を液晶ディスプレイ30に表示する。
【0043】
ROM108には、本ゲーミングマシン13を統括してコントロールするコントロールプログラム、図7に示すルーチンを実行するためのプログラム(以下、「ルーチン実行プログラム」とする)、コントロールプログラムを実行するための初期データ、及び決定処理において使用される種々のデータテーブルが格納されている。なお、ルーチン実行プログラムには、上記ゲームプログラム含まれている。RAM110は、上記コントロールプログラムで使用するフラグや変数の値等を一時的に記憶する。
【0044】
入出力バス104には、通信用インターフェイス回路111も接続されている。この通信用インターフェイス回路111は、LANの各種のネットワーク網を含むネットワーク12を介して、センターコントローラ11等との通信をするための回路である。
【0045】
入出力バス104には、乱数を発生するための乱数発生器112も接続されている。この乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば、「0」〜「65535(2の16乗−1)」に含まれる乱数を発生する。代替的に、CPU106の演算処理により乱数を発するように構成しても構わない。
【0046】
入出力バス104には、スピーカ41を駆動するためのスピーカ駆動回路122も接続されている。CPU106は、ROM108に記憶されている音データを読み出し、入出力バス104を介して、当該読み出した音データをスピーカ駆動回路122に送信する。これにより、スピーカ41から所定の効果音が発せられる。
【0047】
入出力バス104には、ホッパー44を駆動するためのホッパー駆動回路124も接続されている。CPU106は、キャッシュアウトスイッチ26からのキャッシュアウト信号が入力されると、入出力バス104を介して、駆動信号をホッパー駆動回路124に出力する。これにより、ホッパー44は、RAM110の所定のメモリ領域に記憶されたその時点におけるクレジットの残数分に相当するコインを払い出す。
【0048】
なお、コインの払い出しにおいては、物理的なコインではなく、データカード等にクレジットデータを記憶する態様であってもよい。すなわち、プレーヤが自ら記録媒体となるカードを持参し、このカードをゲーミングマシン13に挿入して、クレジットに関するデータを記憶する態様であってもよい。
【0049】
入出力バス104には、装飾ランプ42a及び42bを駆動するためのランプ駆動回路126も接続されている。CPU106は、ROM108に記憶されているプログラムに基づき所定の条件によりランプを駆動する信号をランプ駆動回路126に送信する。これにより、装飾ランプ42a及び42bが点滅等する。
【0050】
入出力バス104には、表示/入力コントローラ140も接続されている。CPU106は、ゲームの状態及びゲームの結果に応じた画像表示命令を生成し、入出力バス104を介して、当該生成した画像表示命令を表示/入力コントローラ140に出力する。CPU106からの画像表示命令が入力されると、表示/入力コントローラ140は、当該入力された画像表示命令に基づき液晶ディスプレイ30を駆動するための駆動信号を生成し、この生成した駆動信号を液晶ディスプレイ30に出力する。これにより、液晶ディスプレイ30上には、所定の画像が表示される。その他、表示/入力コントローラ140は、液晶ディスプレイ30上のタッチパネル32が入力を受けた信号を入力信号として、入出力バス104を介してCPU106に送信する。なお、画像表示命令には、クレジット数表示部48に応じた命令も含まれる。
【0051】
図6は、ゲーミングマシン13の表示/入力コントローラ140の電気的構成を示すブロック図である。ゲーミングマシン13の表示/入力コントローラ140は、画像表示処理及びタッチパネル32からの入力コントロールを行うサブマイクロコンピュータであって、インターフェイス回路142、入出力バス144、CPU146、ROM148、RAM150、VDP152、ビデオRAM154、画像データ用ROM156、駆動回路158及びタッチパネルコントロール回路160を備えている。
【0052】
インターフェイス回路142は、入出力バス144に接続されている。上記ゲームコントローラ100側のCPU106から出力された画像表示命令は、インターフェイス回路142を介して入出力バス144に供給される。この入出力バス144は、CPU146に対するデータ信号又はアドレス信号の入出力を行う。
【0053】
入出力バス144には、ROM148及びRAM150が接続されている。ROM148には、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に基づいて、液晶ディスプレイ30に供給する駆動信号を生成するための表示コントロールプログラムが格納されている。他方、RAM150には、上記表示コントロールプログラムで使用するフラグや変数の値が格納されている。
【0054】
入出力バス144には、VDP152も接続されている。このVDP152は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路及びパレット回路等を含み、液晶ディスプレイ30に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる処理装置である。VDP152には、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に応じた画像データを記憶するためのビデオRAM154、及び上記の演出画像データ等を含む各種の画像データを記憶している画像データ用ROM156が接続されている。さらに、VDP152には、液晶ディスプレイ30を駆動するための駆動信号を出力する駆動回路158も接続されている。
【0055】
上記CPU146は、ROM148に記憶されている表示コントロールプログラムを読み出して実行することにより、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に応じて液晶ディスプレイ30に表示する画像データをビデオRAM154に記憶させる。この画像表示命令には、上記演出画像の表示命令等を含む各種の画像表示命令が含まれている。
【0056】
画像データ用ROM156は、上記演出画像のデータ等を含む各種の画像データを記憶している。
【0057】
タッチパネルコントロール回路160は、液晶ディスプレイ30上のタッチパネル32が入力を受けた信号を入力信号として、入出力バス144を介してCPU106に送信する。
【0058】
図7は、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100によって実行される、ゲーミングマシン13における処理動作の流れを示すフローチャートである。これは、予め実行されている、ゲーミングマシン13のメインプログラムから所定のタイミングで呼び出されて実行される。
【0059】
以下においては、ゲーミングマシン13は予め起動されており、他方、上記ゲームコントローラ100側のCPU106において用いられる変数は所定の値に初期化されており、それによってゲーミングマシン13が定常動作しているものとする。
【0060】
まず、上記のゲームコントローラ100側のCPU106は、プレーヤが投入したコインの残数であるクレジットが残っているか否かを判断する(ステップS1)。具体的には、CPU106は、RAM110に記憶されたクレジット数Cを読み出し、この読み出したクレジット数Cに基づいて処理を行う。クレジット数Cが「0」である場合(ステップS1の処理でNOと判断される場合)には、CPU106は、ゲームを開始することができないので、何ら処理を行うことなく本ルーチンを終了する。他方、クレジット数Cが「1」以上である場合(ステップS1の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、クレジットが残っていると判断し、処理をステップS2に移す。
【0061】
ステップS2において、CPU106は、スタートスイッチ25がONであるか否かを判断することにより、スタートスイッチ25が操作されるのを待つ。スタートスイッチ25が操作され、これに伴って当該スタートスイッチ25からの操作信号が入力された場合(ステップS2の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、スタートスイッチ25が操作されたと判断し、処理をステップS3に移す。
【0062】
ステップS3において、CPU106は、ルーレットゲームをスタートし、ベット数データの入力を受け付ける。具体的には、CPU106は、ベット画面(図8参照)を液晶ディスプレイ30に表示し、プレーヤからタッチパネル32を介してカーソル80を移動させる信号を受信することにより、カーソル80をプレーヤが指定したベット領域上に表示する。さらに、プレーヤが指定したベット領域上に、テンキー170を介してベット数データの入力を受け付ける。テンキー170の操作方法は、図3で上述した通りである。その後、CPU106は、処理をステップS4に移す。
【0063】
ここで、図8を参照して、ベット画面について説明する。図8によると、現時点でのクレジット数データ「15000」がクレジット数表示部48に表示されている。また、カーソル80が表示されている。プレーヤは、指等でタッチパネル32を介してカーソル80に触れることで、カーソル80を任意のベット領域に移動させることができる。
【0064】
図7に戻って、ステップS4において、CPU106は、ベット数データを表示する処理を行う。具体的には、CPU106は、ベット完了画面(図9参照)を液晶ディスプレイ30に表示することで、各ベット領域にクレジットがベットされている映像を表示する。その後、CPU106は、処理をステップS5に移す。
【0065】
ステップS5において、CPU106は、クレジット数データを更新する処理を行う。具体的には、CPU106は、ステップS4においてベットされたベット数データの総和を、ベットを行う前のクレジット数データから減算処理することにより、クレジット数データを更新する。その後、CPU106は、処理をステップS6に移す。
【0066】
ここで、図9を参照して、ベット完了画面について説明する。図9によると、3箇所のベット領域にクレジットがベットされている。第1に、「5、6、8、9」の4つの数字にまとめてベットするためのベット領域に「5000」クレジットがベットされている。ベット数として「5000」と入力したい場合には、テンキー170の数字ボタン201を、「5」、「0」、「0」、「0」の順番で押圧操作する。第2に「22」の1つの数字にベットするためのベット領域に「600」クレジットがベットされている。ベット数として「600」と入力したい場合には、テンキー170の数字ボタン201を、「6」、「0」、「0」の順番で押圧操作する。第3に「30、33」の2つの数字にまとめてベットするためのベット領域に「1400」クレジットがベットされている。ベット数として「1400」と入力したい場合には、テンキー170の数字ボタン201を、「1」、「4」、「0」、「0」の順番で押圧操作する。さらに、これらのベット領域にベットされたクレジット数データの総和を、ベットを行う前のクレジット数データから減算処理することにより、クレジット数データが「8000」に更新されている。
【0067】
このように、テンキー170を使用してベット数を入力することで、複数個所のベット領域に多くのクレジット数を素早くベットすることができる。特に、プレーヤが複数のベット領域にベットする時間が制約されているマスゲームにおいて効果がある。
【0068】
図7に戻って、ステップS6において、CPU106は、ルーレットゲーム処理を行う。具体的には、CPU106は、図10に示す画像を液晶ディスプレイ30に表示する。その後、CPU106は、本ルーチンの処理を終了する。
【0069】
図10は、ルーレット装置60にボールが投入され、ルーレット装置60が回転している様子の表示例である。このように、ボールが投入されてからのルーレット装置60の画像を表示させることにより、当選する番号が選ばれる過程を間近に見ることができる。なお、図10に示すように、画面を分割することによりルーレット装置60と共にベット画面70の画像を表示するようにしてもよい。
【0070】
なお、本実施形態においては、テンキー170は、ゲーミングマシン13の操作部21に備えられているが、これに限られず、液晶ディスプレイ30上にテンキーを表示し、タッチパネル32を介してベット数を入力することとしてもよい。
【0071】
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本明細書に添付した特許請求の範囲内での種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の好適な実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるゲームの流れを説明するフローである。
【図2】本発明の好適な実施形態に係るゲーミングマシンの外観斜視図である。
【図3】本発明の好適な実施形態に係るゲーミングマシンに備えられたテンキーを拡大して示す拡大正面図である。
【図4】本発明の好適な実施形態に係るゲーミングマシンの表示領域を拡大して示す拡大正面図である。
【図5】本発明の好適な実施形態に係るゲーミングマシンのコントローラを示すブロック図である。
【図6】本発明の好適な実施形態に係るゲーミングマシンの表示/入力コントローラのブロック図である。
【図7】本発明の好適な実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるゲーム処理のフローを示す図である。
【図8】本発明の好適な実施形態に係る表示画面の例である。
【図9】本発明の好適な実施形態に係る表示画面の例である。
【図10】本発明の好適な実施形態に係る表示画面の例である。
【符号の説明】
【0073】
13 ゲーミングマシン
25 スタートスイッチ
26 キャッシュアウトスイッチ
30 液晶ディスプレイ
32 タッチパネル
106 CPU
108 ROM
110 RAM
112 乱数発生器
140 表示/入力コントローラ
170 テンキー




【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を表示するディスプレイと、
クレジットを示すクレジット数データを記憶するメモリと、
プレーヤの直接的な数値入力を受け付けたことに応じて、数値データを出力するインプットデバイスと、
(a)複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、
(b)前記ゲームをスタートしたことに応じて、前記インプットデバイスから前記数値データを受信し、
(c)受信した数値データを、ベット数データとして前記ディスプレイに表示すると共に、前記メモリに記憶されたクレジット数データから前記ベット数データを減算処理することにより前記クレジット数データを更新するコントローラと、を備えていることを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項2】
映像を表示するディスプレイと、
クレジットを示すクレジット数データを記憶するメモリと、
プレーヤの入力を受け付けたことに応じて、数値データを出力するテンキーと、
(a)複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、
(b)前記ゲームをスタートしたことに応じて、前記テンキーから前記数値データを受信し、
(c)受信した数値データを、ベット数データとして前記ディスプレイに表示すると共に、前記メモリに記憶されたクレジット数データから前記ベット数データを減算処理することにより前記クレジット数データを更新するコントローラと、を備えていることを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項3】
映像を表示するディスプレイと、
クレジットを示すクレジット数データを記憶するメモリと、
プレーヤの直接的な数値入力を受け付けたことに応じて、数値データを出力するインプットデバイスと、
(a)複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、
(b)前記ゲームをスタートしたことに応じて、前記複数個所のベット領域にそれぞれ対応した前記複数の数値データを前記インプットデバイスから受信し、
(c)受信した複数の数値データを、前記複数個所のベット領域にそれぞれ対応した複数のベット数データとして前記ディスプレイに表示すると共に、前記メモリに記憶されたクレジット数データから前記複数のベット数データを減算処理することにより前記クレジット数データを更新するコントローラと、を備えていることを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項4】
映像を表示するディスプレイと、
クレジット数を示すクレジット数データを記憶するメモリと、
プレーヤの入力を受け付けたことに応じて、数値データを出力するテンキーと、
(a)複数個所のベット領域にクレジットをベットするゲームをスタートし、
(b)前記ゲームをスタートしたことに応じて、前記複数個所のベット領域にそれぞれ対応した前記複数の数値データを前記テンキーから受信し、
(c)受信した複数の数値データを、前記複数個所のベット領域にそれぞれ対応した複数のベット数データとして前記ディスプレイに表示すると共に、前記メモリに記憶されたクレジット数データから前記複数のベット数データを減算処理することにより前記クレジット数データを更新するコントローラと、を備えていることを特徴とするゲーミングマシン。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−272088(P2008−272088A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−117328(P2007−117328)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】