説明

テンショナ

テンショナは、シャフトを有するベースと、シャフトに係合するピボットアームと、ピボットアームに軸支されたプーリと、ピボットアーム内面に摩擦係合する円弧状減衰部材と、ピボットアームに係合する第1端部を有するトーションバネとを備え、トーションバネが減衰部材に係合する第2端部を有し、巻き戻し方向にトーションバネに負荷を与えたときに、減衰部材がトーションバネの第2端部とベースの間に圧縮されて、減衰部材によって垂直抗力をピボットアームに付与させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はテンショナに関し、特に、減衰部材に係合する第2端部を有するトーションバネを有し、巻き戻し方向にトーションバネに負荷を与えたときに、減衰部材がトーションバネの第2端部とベースの間に圧縮され、これにより減衰部材により垂直抗力をピボットアームに付与させるテンショナに関する。
【背景技術】
【0002】
機械式テンショナは、自動車エンジンアプリケーションにおけるフロントエンド・アクセサリ・ドライブのベルトの張力を自動的に制御するために用いられる。このようなテンショナは、ベースに固定されたピボットの周りに揺動するピボットアームを有し、揺動するピボットアームのためのベアリング面となる支持軸にスリーブ形のブッシュを用いる。トーションバネは、一端をピボットアームに連結され、他端をベースに相互接続されて用いられて、サーペタインベルトに対してピボットアームの位置を片寄らせるとともに、取付けられたプーリの位置を定める。バネもまた、垂直力成分を摺動面に発生させてピボットアームの揺動を抑止あるいは減衰させる減衰手段と協働するバネ力を発生させために用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
サーペタインベルトは全てのアクセサリを通らなければならないので、サーペタインベルトは一般的に前よりも長くなる。適切に動作するために、ベルトは所定の張力で取付けられる。動作するとき、ベルトは元の長さよりわずかに伸びる。このためベルト張力は減少し、ベルトがスリップする原因となる。したがって、使用中にベルトが伸びたときに適切なベルト張力を維持するためにベルトテンショナが用いられる。
【0004】
ベルトテンショナが動作するとき、走行するベルトはテンショナバネの振動を活発化させる。この振動は、ベルトとテンショナの早期摩耗の原因となるので望ましくない。したがって、動作の振動を減衰させるために減衰機構がテンショナに付加される。
【0005】
種々の減衰機構が開発されてきた。それらは粘性流体ダンパ、相互に摺接あるいは作用する摩擦面に基づく機構、および一連の相互作用バネを用いるダンパを含む。大部分において、これらの減衰機構は一方向におけるベルトの動作に抵抗することにより、一方向に作用する。これは一般的に、テンショナアームが負荷と解放位置の間で振動するとき、動作中のベルトに存在する減衰しない振動の原因となる。
【0006】
従来技術のシステムは、ベルトの動作に追従するために応答しやすくなるように設計されたテンショナに依存する。通常テンショナは、応答性を促進するために低減衰率に構成される。この結果、従来技術のシステムは負荷が変化するときに好ましくない態様で動作する。エンジンが安定した回転数で稼働するとき、アクセサリドライブは正常に動作する。ベルトに係合するテンショナは、そのスパンにおける張力を維持する。一般に、テンショナはベルト動作方向におけるクランクシャフトの「下流」である。テンショナが走行するベルトにおける振動のほとんどを減衰するように減衰機構がセットされる。
【0007】
問題は、エンジンスピードが5000から10000RPMの範囲で急速に変化するときに生じる。この場合、オルタネータのようなアクセサリは、回転の慣性により、スピードが減少した後もベルトの運転を続ける。これは、クランクシャフトの「下流」側のベルトに張力を付与し、テンショナに負荷をかける。テンショナにおける減衰率が低すぎると、テンショナはベルトテンションの増加に抵抗できず、またアームはベルトから離れる方向に移動する。この結果、テンショナはベルトにおける十分な張力を維持しない。これは、ベルトがクランクシャフトに向かって駆動されるので、ベルトがクランクシャフトプーリにおいてスリップさせることになり、きしみ音を生じさせる。いくつかの従来技術のシステムは、ベルトテンションの減少を防ぐためにテンショナアームを負荷のかかる方向に固定する手段に依存する。しかし、テンショナの固定はテンショナがベルトの振動を減衰させるという本来の機能を果たすこと妨げてしまう。
【0008】
多くの従来技術のシステムは、エンジンスピードの高い変化率の問題に対処するために、固定したテンショナ、あるいは特定の機械的構成に依存する。どのシステムもベルトの振動を減衰させつつスピード変化中のきしみを防止するという二重の問題を解決しない。さらに、従来技術のシステムはテンショナアームの動きを制御するために複雑な機械的装置を要求し、複雑かつ高価である。従来技術のシステムはエンジンの表面に余地を必要とし、比較的大きい。
【0009】
この結果、テンショナの負荷がかかる方向に従って減衰力を変化させる非対称テンショナが開発された。これにより、負荷が解放される方向に著しく減少した減衰率が適用されつつ、負荷がかかる方向に高い減衰率が適用される。これらのテンショナは、2つの接触点において減衰機構に係合して、減衰機構の摩擦面に垂直抗力を付与させる捻れ結合を発生するトーションバネを備える。トーションバネは巻き取り方向に結合を減衰機構に適用させるように作用する。
【0010】
従来技術の代表は、エンジンのベルトドライブにおける非対称減衰テンショナシステムを開示する米国特許第6,609,988号明細書である。ベルトはクランクシャフトの駆動プーリと複数の被駆動プーリの間に連結される。各被駆動プーリは、オルタネータ、パワーステアリングポンプ、コンプレッサ等のアクセサリに連結される。テンショナは、ベルトの移動方向において大きな慣性力の第1要素の前方のどこかに配置される。テンショナにおける付勢部材はベルトの張力を保持するために用いられる。テンショナはさらに、エンジンの動作から生じるベルト振動を減衰する減衰機構を備える。テンショナの減衰摩擦力はテンショナアームの移動方向に従って異なり、つまり非対称である。加速中、負荷が解放される方向におけるテンショナの減衰摩擦は、減速中の場合と同様に、反対方向すなわち負荷方向における減衰摩擦よりも著しく小さい。加速中のより低い減衰摩擦により、テンショナアームは、加速によって起きるベルト長さの増加を迅速に調整することができる。減速中のより高い減衰摩擦は、テンショナアームが負荷方向に遠く移動することを防止し、スリップおよびノイズを発生させることになる。非対称減衰は動作の全段階においてベルトの全体的な振動を著しく小さくする。
【0011】
必要とされるのは、減衰機構に係合する第2端部を有するトーションバネを有し、巻き戻し方向にトーションバネに負荷を与えたときに減衰部材がトーションバネの第2端部とベースの間に圧縮されて、減衰部材によって垂直抗力をピボットアームに付与させるテンショナである。本発明はこの必要性に合致する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の特徴は、トーションバネを有するテンショナであって、トーションバネが減衰部材に係合する第2端部を有し、巻き戻し方向にトーションバネに負荷を与えたときに、減衰部材がトーションバネの第2端部とベースの間に圧縮されて、減衰部材によって垂直抗力をピボットアームに付与させるテンショナを提供することである。
【0013】
本発明のその他の特徴は、本発明の以下の説明と添付された図面により指摘され明らかにされる。
【0014】
本発明は、シャフトを有するベースと、シャフトに係合するピボットアームと、ピボットアームに軸支されたプーリと、ピボットアーム内面に摩擦係合する円弧状減衰部材と、ピボットアームに係合する第1端部を有するトーションバネとを備え、トーションバネが減衰部材に係合する第2端部を有し、巻き戻し方向にトーションバネに負荷を与えたときに、減衰部材がトーションバネの第2端部とベースの間に圧縮されて、減衰部材によって垂直抗力をピボットアームに付与させるテンショナを備える。
【図面の簡単な説明】
【0015】
この明細書に組み込まれその一部を構成する添付図面は、本発明の好ましい実施形態を示し、説明とともに本発明の原理を説明するために用いられる。
【図1】テンショナの断面図である。
【図2】テンショナの分解図である。
【図3】バネ、減衰部材およびベースの詳細な斜視図である。
【図4】減衰部材の斜視図である。
【図5】減衰部材の斜視図である。
【図6】減衰部材に作用する力の概略図である。
【図7】テンショナの他の実施形態の分解図である。
【図8】バネ、減衰部材およびベースの詳細な斜視図である。
【図9】他の減衰部材の斜視図である。
【図10】他の減衰部材の斜視図である。
【図11】他の減衰部材に作用する力の概略図である。
【図12】テンショナの他の実施形態の断面図である。
【図13】図12に示す他の実施形態の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1はテンショナの断面図である。本テンショナはシャフト11に連結されるベース10を備える。シャフト11はベース10に圧入される。締結具(F)は穴16を介してシャフト10に挿入される。締結具はテンショナをエンジンのような取付け面(MS)に取付ける。
【0017】
ピボットアーム20はシャフト11に揺動可能に係合される。ブッシュ12はピボットアーム20とシャフト11の間に配置される。カップ13はピボットアーム20をシャフト11に保持する。スラストワッシャ14はカップ13とピボットアーム20の間に配置される。
【0018】
トーションバネ30はピボットアーム20と減衰部材40に係合される。トーションバネ30はピボットアーム20を付勢してベルト(図示せず)に負荷をかける。トーションバネはまた、カップ13とベース10の間に圧縮され、それにより減衰部材40に軸方向の負荷を与える。「軸」方向はシャフト11に平行である。
【0019】
プーリ50はベアリング60を介してピボットアーム20に軸支される。締結具51はピボットアーム20にベアリング60を連結する。ダストカバー52は破片がベアリング60を汚染するのを防止する。
【0020】
減衰部材40はピボットアーム20の内面21とベース10の面15に摩擦係合する。
【0021】
図2はテンショナの分解図である。ベルト(図示せず)はプーリ面53に係合する。
【0022】
トーションバネ30は第1直径D1と第2直径D2を備える。トーションバネ30を減衰部材40に係合させるため、D1はD2より大きい。直径D2は円弧状本体45の径方向内側に配置される。図6における力F2のように、端部32は端部42に接線方向に係合する。「径方向内側」はシャフト11に関する。
【0023】
ベース10は、テンショナの動作中にベース10が回転するのを防止するタブ17を備える。
【0024】
図3はバネ、減衰部材およびベースの詳細な斜視図である。減衰部材40の端部41はタブ18に係合する。タブ18はベース10から延びる。
【0025】
トーションバネ30の端部32は減衰部材40の端部42に係合する。バネ力は端部32によって端部42に、そして端部41からタブ18へ作用し、タブ18は反発力を発生する。
【0026】
図4は減衰部材の斜視図である。摩擦部材43は減衰部材の本体45の径方向外面47に接着あるいは固定される。ピボットアーム20の内面21に径方向に係合するため、本体45は円弧状である。平面部材44は本体45の径方向内側に広がる。摩擦面43は内面21に係合する。
【0027】
螺旋形バネはバネ支持部材46を押圧し、これにより軸方向のバネ力が平面部材44に付与される。
【0028】
図5は減衰部材の斜視図である。摩擦材料430は平面部材44に接着あるいは固定される。摩擦材料430はベース面15に係合する。
【0029】
図6は減衰部材に作用する力の概略図である。この図はテンショナの作用に関するベクトルを示す。動作中においてトーションバネ30は巻き戻し方向に負荷をかけられ、巻き取り方向に負荷を解放される。
【0030】
ベースからの反発力はタブ18を介して伝達される。トーションバネからの負荷は端部32から端部42へ伝達される。
【0031】
トーションバネにより付与される負荷は減衰部材40を径方向に移動させ、内面21に対して押され、これにより摩擦材料43の面に垂直抗力を発生させ、反発力がピボットアーム20によって発生する。43と12の間の摩擦係数を乗じられた垂直抗力は摩擦減衰力を発生させ、これは動作中にピボットアーム20の振動を減衰させる。
【0032】
この減衰の構成すなわち減衰係数は大きい非対称性を有し、これは負荷方向における減衰力が解放方向における減衰力よりも著しく大きいことを意味する。減衰部材40からの摩擦は力F1(減衰機構からアームへの摩擦力)の大きさを変えるが、力F2(トーションバネからピボットアームへの力)は変えない。
【0033】
本実施形態において減衰係数の非対称性はおよそ2:1すなわち負荷方向において60%の減衰であり解放方向において30%の減衰である。動作中におけるブッシュ12の径方向負荷は取付における径方向負荷に等しく、例えば550Nに減衰機構からの付加的な径方向負荷(アームからの反発力、図6参照)を足したものである。摩擦によるハブ負荷の増加は反対方向における力F1の増加に釣り合う。
【0034】
減衰部材40は、タブ18との係合により、ベース10に対して動かない。
【0035】
図7はテンショナの他の実施形態の分解図である。他の実施形態における要素および数は減衰部材400を除き、図1−6において示されたのと同じである。
【0036】
本実施形態において減衰部材400は2つの摩擦材料部材430Aおよび430Bを備える。
【0037】
図8はバネ、減衰部材およびベースの詳細な斜視図である。減衰部材400の端部401はタブ18に係合する。タブ18はベース10から延びる。トーションバネ30は矩形の断面を有する。
【0038】
トーションバネ30の端部32は減衰部材400の端部402に接線方向に係合する。端部32が端部402に接線方向に係合するように、直径D2は円弧状本体450の径方向内側に配置される。図11の力F2参照。バネ力は端部32によって端部402に、そして端部401からタブ18へ作用し、タブ18は反発力を発生する。
【0039】
図9は他の減衰部材の斜視図である。摩擦材料部材430Aおよび430Bは減衰部材本体450に接着あるいは固定される。ピボットアーム20の内面21に径方向に係合するため、本体450は円弧状である。平面部材440は本体450の径方向内側に延びる。摩擦材料部材430Aおよび430Bは内面21に摩擦係合する。
【0040】
螺旋形バネはバネ支持部材460を押圧し、それにより軸方向のバネ力が平面部材440に付与される。
【0041】
摩擦材料部材440Aおよび440Bはそれぞれベース面15に係合する。
【0042】
図10は他の減衰部材の斜視図である。螺旋形バネはタブ460を押圧し、それにより減衰部材400に負荷を与える。
【0043】
摩擦材料部材430Aおよび430Bはボディの径方向外面470に配置される。
【0044】
図11は他の減衰部材に作用する力の概略図である。図6に関して記載したように、この図はテンショナの作用に関するベクトルを示す。動作中においてトーションバネ30は巻き戻し方向に負荷をかけられ、巻き取り方向に負荷を解放される。
【0045】
ベースからの反発力はタブ18を介して伝達される。トーションバネからの負荷は端部32から端部402へ伝達される。
【0046】
トーションバネにより付与される負荷は減衰部材400を径方向外側に移動させ、それにより摩擦材料430Aおよび430Bの表面に垂直抗力を発生させ、反発力がピボットアーム20によって発生する。部材430A、430Bおよび12間の摩擦係数を乗じされた垂直力は摩擦減衰力を発生し、これは動作中にピボットアーム20の振動を減衰させる。
【0047】
この減衰の構成すなわち減衰係数は大きい非対称性を有し、これは負荷方向における減衰力が解放方向における減衰力よりも著しく大きいことを意味する。減衰部材400からの摩擦は力F1(減衰機構からアームへの摩擦力)の大きさを変えるが、力F2(トーションバネからピボットアームへの力)は変えない。
【0048】
図12はテンショナの他の実施形態の断面図である。このテンショナの他の実施形態はシャフト110に揺動可能に係合するベース100を備える。ブッシュ120はベース100とシャフト110の間に配置される。
【0049】
シャフト110はピボットアーム200に圧入される。締結具(F)は各穴160を介してベース100に挿入される。締結具はテンショナをエンジンのような取付け面(MS)に取付ける。
【0050】
トーションバネ300はピボットアーム200と減衰部材400に係合する。トーションバネ300はピボットアーム200を付勢して、ベルト(図示せず)に負荷をかける。トーションバネ300はまた、ピボットアーム200とベース100の間に圧縮され、減衰部材400に軸方向の負荷を与える。「軸」方向はシャフト110に平行である。
【0051】
プーリ500はベアリング600を介してピボットアーム20に軸支される。締結具510はベアリング600をピボットアーム200に連結する。ダストカバー520は破片がベアリング600を汚染するのを防止する。
【0052】
減衰部材400はベース100の内面111に摩擦係合する。
【0053】
図13は図12に示された他の実施形態の分解図である。ベルト(図示せず)はプーリ面530に係合する。
【0054】
図2、3、8、11および図6における力F2に関して説明したように、トーションバネ300の端部320は端部402に接線方向に係合する。「径方向内側」はシャフト110に関する。トーションバネ300の端部310はベース100に係合する。
【0055】
ピボットアーム200は減衰部材400の端部401に係合するタブ170を備える。動作中トーションバネ300はピボットアームによって巻き戻し方向に負荷をかけられ、巻き取り方向に負荷を解放される。図9、10および11に示すように、本実施形態において減衰部材400は2つの摩擦材料部材430Aおよび430Bを備える。しかし、他の実施形態において、図4、5、6に示すように減衰部材400は減衰部材40に置き換えられてもよい。
【0056】
ピボットアームによりトーションバネに付与される負荷は減衰部材400を圧縮させて径方向外側に移動させ、これにより摩擦材料430Aおよび430Bの面に垂直抗力を発生させ、反発力がベース100により生じる。部材430A、430Bと面111との間の摩擦係数を乗じられた垂直抗力は摩擦減衰力を発生させ、これは動作中にピボットアーム20の振動を減衰させる。
【0057】
ベース100のタブ112はピボットアーム200においてスロット210に係合する。タブ112のスロット201の各端部との係合はテンショナの動作中にピボットアーム200の揺動動作を制限する。
【0058】
すべての実施形態において、トーションバネおよび減衰部材の配置、そしてトーションバネの端部32が減衰部材に接線方向に係合する様態により、力F1およびF2が減衰部材に関して接線方向になる。
【0059】
発明の実施形態が記載されたが、本発明の精神と範囲から逸脱しない範囲で構造および部分に変形を加えることは当業者にとって自明である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフト(11)を有するベース(10)と、
前記シャフトに係合するピボットアーム(20)と、
前記ピボットアームに軸支されたプーリ(50)と、
ピボットアーム内面(21)に摩擦係合する円弧状減衰部材(40)と、
前記ピボットアームに係合する第1端部(31)を有するトーションバネ(30)とを備え、
前記トーションバネが前記減衰部材に係合する第2端部(32)を有し、巻き戻し方向に前記トーションバネに負荷を与えたときに、前記減衰部材が前記トーションバネの前記第2端部と前記ベースの間に圧縮されて、前記減衰部材によって垂直抗力を前記ピボットアームに付与させる
テンショナ。
【請求項2】
前記トーションバネが第1の直径(D1)を有する第1の部分と第2の直径(D2)を有する第2の部分とを備え、前記第1の直径が前記第2の直径よりも大きい請求項1に記載のテンショナ。
【請求項3】
減衰係数が非対称である請求項1に記載のテンショナ。
【請求項4】
前記減衰係数が2:1である請求項3に記載のテンショナ。
【請求項5】
前記トーションバネが矩形の断面を有する請求項1に記載のテンショナ。
【請求項6】
前記減衰部材が2つ以上の摩擦材料部材を備える請求項1に記載のテンショナ。
【請求項7】
前記ベースが取付け面におけるベースの回転を防ぐためのタブを備える請求項1に記載のテンショナ。
【請求項8】
前記減衰部材が円弧状の本体と前記本体の径方向外側に配置された摩擦材料部材とを備える請求項1に記載のテンショナ。
【請求項9】
前記減衰部材が円弧状の本体を備え、前記摩擦材料部材が前記本体の径方向外側に配置される請求項6に記載のテンショナ。
【請求項10】
第2の直径(D2)を有する前記バネの部分が円弧状の減衰部材本体の径方向内側に配置される請求項2に記載のテンショナ。
【請求項11】
前記トーションバネの前記第2端部が前記減衰部材に接線方向に係合する請求項1に記載のテンショナ。
【請求項12】
前記シャフトが締結具を受けるための穴を備える請求項1に記載のテンショナ。
【請求項13】
シャフト(11)を有するベース(10)と、
前記シャフトに係合するピボットアーム(20)と、
前記ピボットアームに軸支されたプーリ(50)と、
ピボットアーム内面(21)に摩擦係合する円弧状減衰部材(40)と、
前記ピボットアームに係合する第1端部(31)を有するトーションバネ(30)とを備え、
前記トーションバネが前記減衰部材に接線方向に係合する第2端部(32)を有し、巻き戻し方向に前記トーションバネに負荷を与えたときに、前記減衰部材が前記トーションバネの前記第2端部と前記ベースの間に圧縮されて、前記減衰部材によって垂直抗力を前記ピボットアームに付与させる
テンショナ。
【請求項14】
前記トーションバネが第1の直径(D1)を有する第1の部分と第2の直径(D2)を有する第2の部分とを備え、前記第1の直径が前記第2の直径よりも大きい請求項13に記載のテンショナ。
【請求項15】
減衰係数が非対称である請求項13に記載のテンショナ。
【請求項16】
減衰係数が2:1である請求項15に記載のテンショナ。
【請求項17】
シャフト(11)を有するベース(10)と、
前記シャフトに係合するピボットアーム(20)と、
前記ピボットアームに軸支されたプーリ(50)と、
ピボットアーム内面(21)に摩擦係合する円弧状減衰部材(40)と、
前記ピボットアームに係合する第1端部(31)を有するトーションバネ(30)とを備え、
前記トーションバネが前記減衰部材に接線方向に係合する第2端部(32)を有し、巻き戻し方向に前記トーションバネに負荷を与えたときに、前記減衰部材が前記トーションバネの前記第2端部と前記ベースの間に圧縮されて、前記減衰部材によって垂直抗力を前記ピボットアームに付与させ、トーションバネの負荷方向と解放方向の間で非対称の減衰係数を生じる
テンショナ。
【請求項18】
揺動可能に係合するシャフト(110)を有するベース(100)と、
前記シャフトに連結されたピボットアーム(200)と、
前記ピボットアームに軸支されたプーリ(500)と、
ベース内面(111)に摩擦係合する円弧状減衰部材(400)と、
前記ベースに係合する第1端部(310)を有するトーションバネ(300)とを備え、
前記トーションバネが前記減衰部材に係合する第2端部(320)を有し、巻き戻し方向に前記トーションバネに負荷を与えたときに、前記減衰部材が前記トーションバネの前記第2端部と前記ピボットアームの間に圧縮されて、前記減衰部材によって垂直抗力を前記ベースに付与させる
テンショナ。
【請求項19】
減衰係数が非対称である請求項18に記載のテンショナ。
【請求項20】
前記減衰係数が2:1である請求項19に記載のテンショナ。
【請求項21】
前記トーションバネが矩形断面を有する請求項18に記載のテンショナ。
【請求項22】
前記減衰部材が2つ以上の摩擦材料部材を備える請求項18に記載のテンショナ。
【請求項23】
揺動可能に係合するシャフト(110)を有するベース(100)と、
前記シャフトに連結されたピボットアーム(200)と、
前記ピボットアームに軸支されたプーリ(500)と、
ベース内面(111)に摩擦係合する円弧状減衰部材(40)と、
前記ベースに係合する第1端部(310)を有するトーションバネ(300)とを備え、
前記トーションバネが前記減衰部材に接線方向に係合する第2端部(320)を有し、巻き戻し方向に前記トーションバネに負荷を与えたときに、前記減衰部材が前記トーションバネの前記第2端部と前記ピボットアームの間に圧縮されて、前記減衰部材によって垂直抗力を前記ベースに付与させる
テンショナ。
【請求項24】
揺動可能に係合するシャフト(110)を有するベース(100)と、
前記シャフトに連結されたピボットアーム(200)と、
前記ピボットアームに軸支されたプーリ(500)と、
ベース内面(111)に摩擦係合する円弧状減衰部材(40)と、
前記ベースに係合する第1端部(310)を有するトーションバネ(300)とを備え、
前記トーションバネが前記減衰部材に接線方向に係合する第2端部(320)を有し、巻き戻し方向に前記トーションバネに負荷を与えたときに、前記減衰部材が前記トーションバネの前記第2端部と前記ピボットアームの間に圧縮されて、前記減衰部材によって垂直抗力を前記ベースに付与させ、トーションバネの負荷方向と解放方向の間で非対称の減衰係数を生じる
テンショナ。
【請求項25】
減衰係数が非対称である請求項24に記載のテンショナ。
【請求項26】
前記減衰係数が2:1である請求項25に記載のテンショナ。
【請求項27】
前記トーションバネが矩形断面を有する請求項24に記載のテンショナ。
【請求項28】
前記減衰部材が2つ以上の摩擦材料部材を備える請求項24に記載のテンショナ。
【請求項29】
揺動可能に係合するシャフトを有するベースと、
前記シャフトに連結されたピボットアームと、
前記ピボットアームに軸支されたプーリと、
面に摩擦係合する円弧状減衰部材と、
固定された第1端部を有するトーションバネとを備え、
前記トーションバネが前記減衰部材に接線方向に係合する第2端部を有し、巻き戻し方向に前記トーションバネに負荷を与えたときに、前記減衰部材が径方向に拡張し、これにより、前記減衰部材によって垂直抗力を前記面に付与させ、トーションバネの負荷方向と解放方向の間で非対称の減衰係数を生じる
テンショナ。
【請求項30】
前記減衰係数が2:1である請求項29に記載のテンショナ。
【請求項31】
前記減衰部材が2つ以上の摩擦材料部材を有する請求項29に記載のテンショナ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2012−533711(P2012−533711A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520626(P2012−520626)
【出願日】平成22年7月16日(2010.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/001999
【国際公開番号】WO2011/008291
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(504005091)ザ ゲイツ コーポレイション (103)
【Fターム(参考)】