説明

テンター装置

【課題】側縁又はその極近傍まで気泡が存在する気泡ボードにも無理なく延伸作用を及ぼすことができるテンター装置を提供する。を提供する。
【解決手段】気泡ボードBの搬送速度に対応する速度で回動する回動挟持面X211a、X212aを有しそれら回動挟持面X211a、X212aで気泡ボードBの縁部を挟持する対をなす回動挟持体X211、X212を複数組具備してなり、それら対をなす回動挟持体X211、X212を、搬送されつつある気泡ボードBに拡幅方向の付勢力を与え得るように配設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック中空板等を製造する際に使用されるテンター装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時、自動車の内装材料等として広い分野で使用可能なプラスチック中空板が開発されており、その製造方法としては、例えば、次のようなものが知られている。
【0003】
第1のダイスから熱可塑状態で逐次供給されるキャップシート用シート素材を真空吸引源に接続された成形ロールにより成形して多数のキャップ状の突起を有したキャップシートを連続的に形成するとともに、第2のダイスから熱可塑状態で逐次供給されるバックシート用シート素材を加圧ロールによりキャップシートに押しつけるようにしている。この工程によりキャップシートの裏面に順次バックシートが貼り合わされ、二層構造をなす気泡ボードが連続的に生成されてゆく。そして、この気泡ボードを温度分布均一な弾性体状態に維持しながら一定方向に搬送するとともに、その搬送途上において、テンター装置を用いてその気泡ボードを拡幅方向に延伸する。しかる後に延伸した気泡ボードのキャップ頂部側にライナーシートを貼り合わせて三層品を製造し、その三層品を冷却して製品となるプラスチック中空板を得るようにしている(例えば特許文献1)。
【0004】
ここで、テンター装置を使用して気泡ボードを延伸する理由は、貼り合わせたライナーシートが冷却されて縮小するのに合わせて気泡ボードが無理なく追従変形し得るようにするためであり、それによって反りのない製品を得ることができる。
【0005】
なお、以上のような製法で中間的に作られる従来の気泡ボードは、両側縁部に気泡の存在しない平坦な耳部が存在するため、従来のテンター装置は、その平坦な耳部をクリップにより挟持して外側方に付勢することによって、気泡ボードを拡幅方向に延伸し得るようになっている。
【特許文献1】特開2002−326297号公報(図3等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近時、本発明者らによって、設備の煩雑化を招くことなしに生産効率を向上させることを目的として、共通の成形ロールを用いて幅の異なった複数種類の気泡ボードを製造するための試みがなされている。しかして、共通の成形ロールで、ロール幅全体を用いることなしに幅の狭い気泡ボードを作ろうとすると、気泡ボードの側縁ぎりぎりまで気泡が存在し、平坦な耳部が存在しないものが生成される場合がある。そのため、平坦な耳部をクリップにより挟持して牽引する従来のテンター装置では、気泡が存在する部位を的確に挟持することができず、適切な延伸機能を発揮させることができないという問題が発生する。
【0007】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、例えば以上のような方法で製造された気泡ボードのように、側縁又はその極近傍まで気泡が存在する気泡ボードにも無理なく延伸作用を及ぼすことができるテンター装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明に係るテンター装置は、気泡ボードが一定方向に搬送されるボード搬送路の側部に配設され、搬送されている前記気泡ボードの縁部を所定の延伸領域において外側方に付勢するためのものであって、前記気泡ボードの搬送速度に対応する速度で回動する回動挟持面を有しそれら回動挟持面で前記気泡ボードの縁部を挟持する対をなす回動挟持体を複数組具備してなり、それら対をなす回動挟持体を、搬送されつつある前記気泡ボードに拡幅方向の付勢力を与え得るように配設していることを特徴とする。
【0009】
ここで、「気泡ボードの搬送速度に対応する速度」とは、気泡ボードの搬送速度と同じ速度であってもよく、又は気泡ボードを種々の延伸パターンとすべく気泡ボードの搬送速度に対してプラス又はマイナスの誤差がある速度であってもよい。また、組単位で速度を異ならせてもよい。
【0010】
また、回動挟持「面」は、平面又は曲面の何れか一方のみからなるもの、あるいは平面と曲面とを組み合わせたものであってもよい。
【0011】
このようなものであれば、クリップで気泡ボードの耳部、すなわち気泡の存在しない部分を挟持する態様と比較して、気泡の有無に関係無く気泡ボードの縁部を回動する回動挟持体の回動挟持面間にスムーズに引き込むことができ、引き込んだ縁部を外側方に牽引することにより気泡ボードに延伸作用を無理なく及ぼすことができる。
【0012】
回動挟持体の好適な実施態様としては、外周面を前記回動挟持面とするピンチロールや、外面を前記回動挟持面とする無限軌道帯が挙げられる。
【0013】
気泡ボードを円滑且つ的確に延伸させるためには、対をなす前記回動挟持体による前記気泡ボードの搬送方向をボード搬送路の中心線に対して外側方に偏向させていることが望ましい。
【0014】
特に、対をなす回動挟持体の回動挟持面のうち、前記気泡ボードの多数の突起が存在する表側の面に接する回動挟持面に、前記突起と噛み合う多数の突出体を設けていれば、突出体と突起とが噛み合うことにより、延伸領域において気泡ボードの挟持状態が不意に解除されるという不具合が生じず、挟持動作の安定性に優れたものとなる。
【0015】
回動挟持体が、その外周面を前記回動挟持面とするピンチロールである場合、対をなす前記ピンチロールを前記気泡ボードの搬送方向に間隔をあけて複数組配設し、各組相互の搬送速度を異ならせていれば、気泡ボードの延伸パターン(展張パターン)を適宜変えることができ、種々の仕様に柔軟に対応することができる。
【0016】
回動挟持体が、その外面を前記回動挟持面とする無限軌道帯である場合、延伸領域において搬送中の気泡ボードがいずれかの対をなす前記無限軌道帯に常時挟持され得るように、対をなす前記無限軌道帯を複数組重畳配置していれば、伸長領域において、搬送中の気泡ボードの縁部を常時外側方に付勢することができ、適切な延伸機構を発揮する。この場合、対をなす前記回動挟持体の回動挟持面のうち、前記気泡ボードの平坦な裏側の面に接する回動挟持面に、前記気泡ボードの全体厚みよりも短寸な針を複数本突設していれば、各針がスパイクとして機能し、搬送中の気泡ボードが回動挟持面による挟持状態を不意に解除されて抜け外れるという不具合を防止することができる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明によれば、回動する回動挟持体の回動挟持面間に気泡ボードの縁部を挟持する態様であるため、気泡の有無に関係無く気泡ボードの縁部をスムーズに引き込むことができ、引き込んだ縁部を外側方に牽引することにより気泡ボードに延伸作用を無理なく適切に及ぼすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0019】
本実施形態に係るテンター装置X21は、例えば図1に示すプラスチック中空板Pを製造するプラスチック中空板製造機Xの一部を構成するものである。
【0020】
プラスチック中空板製造機Xは、主として、二層品の気泡ボードBを成形する第1成形領域X1と、気泡ボードBを拡幅方向に延伸する延伸領域X2と、気泡ボードBにライナーシートSLを貼着し三層品のプラスチック中空板Pを成形する第2成形領域X3と、プラスチック中空板Pを冷却する冷却領域X4と、冷却されたプラスチック中空板Pを所定寸法に裁断する裁断領域X5とを有するものである。
【0021】
第1成形領域X1には、キャップシート用シート素材SCaを供給するキャップシート用シート素材供給装置X11と、真空吸引装置X12vに接続され且つキャップシート用シート素材供給装置X11から供給されたキャップシート用シート素材SCaに多数のキャップ状の突起を成形する真空成形ロールX12と、バックシート用シート素材SBaを供給するバックシート用シート素材供給装置X13と、真空成形ロールX12により多数の突起を成形したキャップシートSCの裏面側にバックシート用シート素材供給装置X13から供給されたバックシート用シート素材SBaを押し付けて貼着する加圧ロールX14と、気泡ボードBを真空成形ロールX12から剥離する剥離ロールX15と、気泡ボードBをピンチする一対のピンチロールX16を配設している。
【0022】
キャップシート用シート素材供給装置X11は、例えば、キャップシート用シート素材押出機X111と、キャップシート用ダイスX112とから構成されたものであり、本実施形態では、キャップシート用シート素材押出機X111を、メイン押出機X111aとサブ押出機X111bとから構成し、キャップシート用ダイスX112から2種3層のキャップシート用シート素材SCaを供給可能にしている。
【0023】
真空成形ロールX12は、図2に示すように、ロール本体の外周面に多数個凹設された気泡成形用の吸引キャビティX121と、ロール本体の一端から他端に亘って形成され両端を開口した吸引用横孔X122と、各吸引キャビティX121の底壁に設けられそれらの吸引キャビティX121をそれぞれ対応する吸引用横孔X122に連通させる吸引孔X123とを具備してなり、吸引用横孔X122の両端を真空排気装置X12vに接続し得るように構成したものであり、本実施形態では、ロール本体の中央部領域X12aの吸引孔X123の開口率を端部領域X12bの吸引孔X123の開口率よりも大きな値に設定している。
【0024】
バックシート用シート素材供給装置X13は、例えば、バックシート用シート素材押出機X131と、バックシート用ダイスX132とから構成されたものであり、本実施形態では、バックシート用シート素材押出機X131を、メイン押出機X131aとサブ押出機X131bとから構成し、バックシート用ダイスX132から2種3層又は2種2層のバックシート用シート素材SBaを供給可能にしている。
【0025】
なお、本実施形態では、キャップシート用ダイスX112及びバックシート用ダイスX132として、リップの外側にアウターディッケルをスライド自在に配置し、シート幅を所定寸法内で可変可能なTダイスを適用している。
【0026】
加圧ロールX14は、例えば真空成形ロールX12に対して接離可能に設けられ、運転時には真空成形ロールX12に近接し、停止時(緊急停止時も含む)には真空成形ロールX12から離間するものである。
【0027】
剥離ロールX15は、例えば真空成形ロールX12に対して接離可能に設けられ、運転時には真空成形ロールX12に近接し、停止時(緊急停止時も含む)には真空成形ロールX12から離間するものである。また、本実施形態に係る剥離ロールX15は、駆動軸として機能するものであり、この剥離ロールX15の回動に従動して真空成形ロールX12及び加圧ロールX14が回動するように設定している。
【0028】
延伸領域X2については後述する。
【0029】
第2成形領域X3には、ライナーシート用シート素材SLaを供給するライナーシート用シート素材供給装置X31と、ライナーシート用シート素材供給装置X31から供給されたライナーシート用シート素材SLaを順次冷却する第1冷却ロールX32及び第2冷却ロールX33と、第1冷却ロールX32及び第2冷却ロールX33を通過したライナーシート用シート素材SLaと気泡ボードBのキャップシートSCとを接着させる接着材として機能するライナーシート用ラミネートフィルムLLを供給するライナーシート用ラミネートフィルム供給装置X34と、延伸領域X2を通過し終えた又は通過中のバックシートSBに貼り合わせるバックシート用ラミネートフィルムLBを供給するバックシート用ラミネートフィルム供給装置X35と、対をなす第1ニップロールX36及び第2ニップロールX37とを配設している。
【0030】
ライナーシート用シート素材供給装置X31は、例えば、ライナーシート用シート素材押出機X311と、ライナーシート用ダイスX312とから構成されたものであり、本実施形態では、ライナーシート用シート素材押出機X311を、メイン押出機X311aとサブ押出機X311bとから構成し、ライナーシート用ダイスX312から2種3層又は2種2層のライナーシート用シート素材SLaを供給可能にしている。
【0031】
第1冷却ロールX32及び第2冷却ロールX33は、この順で前記ライナーシート用シート素材供給装置X31から所定寸法離間させた位置に連続して配設され、本実施形態では、第2冷却ロールX33が、第1冷却ロールX32に対して接離可能に設けられ、運転時には第1冷却ロールX32に近接し、停止時(緊急停止時も含む)には第1冷却ロールX32から離間するように設定している。
【0032】
ライナーシート用ラミネートフィルム供給装置X34は、例えば、ライナーシート用ラミネートフィルム押出機X341と、ラミネートフィルム用ダイスX342とから構成されたものであり、本実施形態では、ライナーシート用ラミネートフィルム押出機X341を、メイン押出機のみから構成し、ラミネートフィルム用ダイスX342からライナーシート用ラミネートフィルムLLを供給可能にしている。
【0033】
バックシート用ラミネートフィルム供給装置X35は、例えば、バックシート用ラミネートフィルム押出機X351と、ラミネートフィルム用ダイスX352とから構成されたものであり、本実施形態では、バックシート用ラミネートフィルム押出機X351を、メイン押出機のみから構成し、ラミネートフィルム用ダイスX352からバックシート用ラミネートフィルムLBを供給可能にしている。
【0034】
なお、本実施形態では、ライナーシート用ダイスX312、及び各ラミネートフィルム用ダイスX342、X352として、前記キャップシート用ダイスX112と略同様のものを適用している。
【0035】
第1ニップロールX36及び第2ニップロールX37は、気泡ボードBを挟んで対向する位置に設けられ、本実施形態では、第2ニップロールX37が、第1ニップロールX36に対して接離可能に設けられ、運転時には第1ニップロールX36に近接し、停止時(緊急停止時も含む)には第1ニップロールX36から離間するように設定している。
【0036】
冷却領域X4には、第2成形領域X3を通過し終えた又は通過中のプラスチック中空板Pを両外面から冷却する一又は複数のエアナイフX41を配設している。
【0037】
裁断領域X5には、冷却領域X4を通過し終えたプラスチック中空板Pを裁断する一又は複数のオートカッターX51を配設している。
【0038】
しかして、延伸領域X2には、気泡ボードBの縁部を外側方に付勢するためのテンター装置X21を配設している。本実施形態では、図3に示すように、気泡ボードBが搬送されるボード搬送路の両側部にそれぞれテンター装置X21を配設している。
【0039】
テンター装置X21は、図3及び図4(図4(a)、(b)は、それぞれ図3におけるX方向矢視図、Y方向矢視図を模式的に示す図である)に示すように、気泡ボードBの縁部を挟持し得るように設けた対をなす第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212を複数組備え、それら対をなす第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212を、延伸領域X2を搬送される気泡ボードBに拡幅方向の付勢力を与え得るように配設している。
【0040】
第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212は、それぞれ気泡ボードBの搬送速度に対応する速度で回動する第1回動挟持面X211a及び第2回動挟持面X212aを外周面に有するピンチロールであり、第1回動挟持面X211aと第2回動挟持面X212aとの間で気泡ボードBの縁部を挟持するものである。
【0041】
本実施形態では、第1回動挟持体X211が気泡ボードBの突起が存在する表側、すなわちキャップシートSC側の面に接するものであり、第2回動挟持体X212が気泡ボードBの平坦な裏側、すなわちバックシートSB側の面に接するものである。そして、第1回動挟持体X211の第1回動挟持面X211aに、気泡ボードBの突起と噛み合う突出体X211axを複数設けている。突出体X211axとしては、例えば図4に示すように、略円錐状をなし、先端部に丸みを帯びさせることにより噛み合い時に突起を突き破ることのないようにしたものが好適である。各突出体X211axの突出寸法は、気泡ボードBの全体厚みよりも短寸としている。一方、第2回動挟持体X212の第2回動挟持面X212aは、フラットな曲面のみからなり、この第2回動挟持面X212aと第1回動挟持面X211aとの間の離間寸法を、気泡ボードBの全体厚みと略同一又は若干大きく設定している。
【0042】
このような対をなす第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212による気泡ボードBの搬送方向をボード搬送路の中心線BLに対して外側方に偏向させている(図3参照)。延伸領域XA2の両側部にそれぞれテンター装置X21を配設した本実施形態では、第1回動挟持面X211a及び第2回動挟持面X212aの回転方向に沿った仮想軸線X21Lがボード搬送路の中心線BLを中心として平面視略ハの字状となるようにしている。また、対をなす第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212を気泡ボードBの搬送方向に間隔をあけて複数組配設し、これら各組相互の搬送速度、換言すれば回動速度をそれぞれ異ならせることができるように設定している。本実施形態では、対をなす第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212を、延伸領域X2の始端部、中間部、及び終端部に計3組配設している。これら各組の仮想軸線X21Lが略同一直線上に位置するようにしている。
【0043】
次に、このようなテンター装置X21を備えたプラスチック中空板製造機Xを用いてプラスチック中空板Pを製造する方法及び作用について図1等を参照して説明する。
【0044】
先ず、第1成形領域X1において、キャップシート用シート素材供給装置X11から熱可塑化状態にある膜状のキャップシート用シート素材SCaが回転する真空成形ロールX12に逐次供給され、真空排気装置X12vに接続された真空成形ロールX12の真空吸引作用により吸引キャビティX121の形状に対応した多数の突起を有したキャップシートSCを連続的に形成する。この際、真空成形ロールX12のロール本体の中央部領域X12aの吸引孔X123の開口率を端部領域X12bの吸引孔X123の開口率よりも大きな値に設定しているため、各領域(中央部領域X12a、端部領域X12b)における吸引力が均一化され、各突起が精度良く成形される。なお、本実施形態では、真空成形ロールX12の全巾を使わずに中央領域X12aを用いて巾の狭いキャップシートSCが生成される。その結果、生成されるキャップシートSCは、その側縁又は側縁の極近傍まで突起が成形されたものとなる。
【0045】
一方、バックシート用シート素材供給装置X13から熱可塑化状態にある膜状のバックシート用シート素材SBaが真空成形ロールX12に逐次供給され、加圧ロールX14により当該バックシート用シート素材SBaを前記キャップシートSCの裏面側に押し付けて貼り合わせる。これにより、キャップシートSCとバックシートSBとからなり十分な真空状態で密閉された多数の気泡を有する二層構造の気泡ボードBが成形され、その後、剥離ロールX15により真空成形ロールX12から剥離され、ピンチロールX16へと移行する。なお、加圧ロールX14から剥離ロールX15へ搬送される気泡ボードBは、図示しないエアナイフによって適切な温度に調整される。
【0046】
第1成形領域X1を通過した気泡ボードBは、温度分布均一な弾性体状態となり、延伸領域X2において、その両縁部がテンター装置X21の作用により外側方に延伸した状態となる。このテンター装置X21の作用については詳細な説明は後述する。拡幅方向に延伸した気泡ボードBは引き続き第2成形領域X3に搬送される。
【0047】
気泡ボードBは、第2成形領域X3において、ライナーシート用シート素材供給装置X31から供給され第1冷却ロールX32及び第2冷却ロールX33を通過したライナーシート用シート素材SLaを、第1ニップロールX36及び第2ニップロールX37によりキャップシートSCの表面側に貼り合わせる。その際、ライナーシート用ラミネートフィルム供給装置X34から供給されたライナーシート用ラミネートフィルムLLによりライナーシートSLと気泡ボードBのキャップシートSCとを接合する。また、バックシート用ラミネートフィルム供給装置X35から供給されたバックシート用ラミネートフィルムLBを、第1ニップロールX36及び第2ニップロールX37によりバックシートSBに重ねて圧着貼合する。以上の工程を経て、主として、二層構造の気泡ボードBにライナーシートSLを貼り合わせてなる三層構造のプラスチック中空板Pが成形される。
【0048】
引き続き、冷却領域X4に搬送されたプラスチック中空板Pは、エアナイフX41により冷却され、最後に、裁断領域X5においてオートカッターX51により所定寸法に裁断され完成品となる。
【0049】
ここで、前記延伸領域X2におけるテンター装置X21の作用について詳述する。
【0050】
前述したように、第1成形領域X1から搬送され温度分布均一な弾性体状態にある気泡ボードBは、その両縁部を延伸領域X2の両側部に配したテンター装置X21によって拡幅方向に延伸される。なお、前述したように、本実施形態で生成される気泡ボードBは、その側縁又はその極近傍まで気泡が存在するものである。
【0051】
具体的には、気泡ボードBが延伸領域X2の始端部に配設した第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212に到達した時点で、気泡ボードBの縁部が第1回動挟持面X211aと第2回動挟持面X212aとの間に引き込まれて挟持される。この際、第1回動挟持面X211aに設けた複数の突出体X211axが気泡ボードBの突起と噛み合うことにより、気泡ボードBの縁部が第1回動挟持面X211aと第2回動挟持面X212aとの間にスムーズに挟持され、良好な挟持状態となる。なお、図4に示すように、第1回動挟持面X211aと第2回動挟持面X212aとの間には、気泡ボードBの縁部であって気泡が存在する部位を含めた所定領域が挟持される。そして、第1回動挟持面X211aと第2回動挟持面X212aとで縁部を挟持された気泡ボードBは、ボード搬送路の中心線BLに対して外側方に偏向した方向に搬送され、拡幅方向に延伸する。引き続き、気泡ボードBが、延伸領域X2の中間部に配設した第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212に到達し、この時点でこれら第1回動挟持面X211aと第2回動挟持面X212aとの間に気泡ボードBの縁部が挟持され、再度外側方に偏向した方向に搬送されることにより、拡幅方向にさらに延伸する。最後に気泡ボードBが、延伸領域X2の終端部に配設した第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212に到達し、この時点でこれら第1回動挟持面X211aと第2回動挟持面X212aとの間に縁部が挟持され、外側方に偏向した方向に搬送されることにより、拡幅方向にさらに延伸する。そして、対をなす第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212からなる各組相互の搬送速度を、全て等速にする、又は気泡ボードBの搬送方向に沿って漸次速くする、或いは、延伸領域X2の中間部に配した第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212の搬送速度を延伸領域X2の始端部及び終端部に配した第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212の搬送速度よりも速くする等の複数の搬送速度パターンを適宜選択することにより、延伸領域X2における気泡ボードBの延伸パターン(展張パターン)を変えることができる。
【0052】
このようにして、延伸領域X2において、気泡ボードBは、その縁部を第1回動挟持面X211aと第2回動挟持面X212aとの間に挟持された状態で搬送方向に沿って搬送されながら拡幅方向に付勢されて漸次延伸する。そして、気泡ボードBが延伸領域X2の終端部に配設した第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212の各回動挟持面X211a、X212aに挟持された時点で最大限延伸された状態となり、この状態で、キャップシートSCの突起頂部側にライナーシートSLを貼り合わせることにより三層構造のプラスチック中空板Pとなる。すなわち、本実施形態では、図1に示すように、延伸領域X2の終端部と第2成形領域X3の始端部(第1ニップロールX36及び第2ニップロールX37)とが一部重複している。これにより、最大限延伸した状態にある気泡ボードBにライナーシートSLを的確に貼り合わせることができる。その後、気泡ボードBにライナーシートSLを張り合わせた状態で、ライナーシートSLが冷却されて縮小変形するのに合わせて、テンター装置X21で機械的に延伸させた気泡ボードBが縮小変形して、全体的に反りのないプラスチック中空板Pが成形される。
【0053】
このように、本実施形態に係るテンター装置X21は、気泡ボードBの搬送速度に対応する速度で回動する回動挟持面X211a、X212aを有しそれら回動挟持面X211a、X212aで気泡ボードBの縁部を挟持する対をなす回動挟持体X211、X212を複数組備え、それら対をなす回動挟持体X211、X212を、搬送されつつある気泡ボードBに拡幅方向の付勢力を与え得るように配設しているため、気泡ボードの耳部、すなわち気泡の存在しない部分をクリップで挟持する従来の態様と比較して、気泡の有無に関係無く気泡ボードBの縁部を回動挟持体X211、X212の回動挟持面X211a、X212a間にスムーズ且つ的確に巻き込むことができ、側縁又はその極近傍まで気泡が存在する気泡ボードBであっても、その縁部を回動挟持面X211a、X212a間に挟持して外側方に牽引することにより気泡ボードBに無理なく延伸作用を及ぼすことができる。
【0054】
特に、回動挟持体X211、X212が、その外周面を回動挟持面X211a、X212aとするピンチロールであるため、簡単な構成でテンター装置X21を実現することができる。
【0055】
しかも、対をなす回動挟持体X211、X212による気泡ボードBの搬送方向をボード搬送路の中心線BLに対して外側方に偏向させているため、延伸領域X2を通過する気泡ボードBに対して適切な延伸作用を及ぼすことができる。
【0056】
さらに、対をなす回動挟持体X211、X212の回動挟持面X211a、X212aのうち、気泡ボードBの多数の突起が存在する表側の面に接する第1回動挟持面X211aに、突起と噛み合う多数の突出体X211axを設けているため、これら突出体X211axがスパイクとして機能し、延伸領域X2において回動挟持体X211、X212による気泡ボードBの挟持状態が不意に解除されることを防止し、気泡ボードBを延伸させながら確実に搬送させることができる。
【0057】
また、対をなす第1回動挟持体X211及び第2回動挟持体X212を気泡ボードBの搬送方向に間隔をあけて複数組配設し、これら各組相互の搬送速度をそれぞれ異ならせることができるように設定しているため、種々のニーズに対応させて気泡ボードBの延伸パターンを適宜変更することが可能となり、汎用性に優れたものとなる。
【0058】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0059】
例えば、テンター装置が、対をなす回動挟持体の各回動挟持面の何れにも前記突出体を設けないものであってもよい。また、前記実施形態では、対をなす回動挟持体を気泡ボードの搬送方向に沿って間隔をあけずに配設するようにしても構わない。
【0060】
また、前記実施形態では、各組の回動挟持体の回転方向に沿った仮想軸線が略同一直線上に位置する配設態様を例示したが、少なくとも各組の前記仮想軸線がボード搬送路の中心線に対して外側方に偏向するものであればよく、各組の仮想軸線が略同一直線上に位置しない配設態様を採用してもよい。
【0061】
また、対をなす回動挟持体として、以下の変形例に示す回動挟持体を採用してもよい。
〈変形例〉
本変形例に係るテンター装置XA21は、図5及び図6(図6(a)、(b)は、それぞれ図5におけるX方向矢視図、Y方向矢視図を模式的に示す図である)に示すように、対をなす第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212が、それぞれ気泡ボードBの搬送速度に対応する速度で回動する第1回動挟持面XA211a及び第2回動挟持面XA212aを外面に有する無限軌道帯であり、第1回動挟持面XA211aと第2回動挟持面XA212aとの間で気泡ボードBの縁部を挟持するものである。
【0062】
第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212は、図6に示すように、それぞれ一対のロール体XA211r、XA212rと、ロール体XA211r―XA211r間、及びロール体XA212r―XA212r間を周回するベルト体XA211b、XA212bとを有するものであり、ベルト体XA211b、XA212bの外面が第1回動挟持面XA211a、第2回動挟持面XA212aとして機能する。
【0063】
本実施形態では、第1回動挟持体XA211が気泡ボードBの突起が存在する表側、すなわちキャップシートSC側の面に接するものであり、第2回動挟持体XA212が気泡ボードBの平坦な裏側、すなわちバックシートSB側の面に接するものである。そして、第2回動挟持体XA212の回動挟持面XA212aに、気泡ボードBの全体厚みよりも短寸な針XA212axを複数突設している。
【0064】
一方、第1回動挟持体XA211の第1回動挟持面XA211aはフラット状をなし、この第1回動挟持面XA211aと第2回動挟持面XA212aとの間の離間寸法を、気泡ボードBの全体厚みと略同一又は若干大きく設定している。
【0065】
そして、図5に示すように、対をなす第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212による気泡ボードBの搬送方向をボード搬送路の中心線BLに対して外側方に偏向させている。具体的には、第1回動挟持面XA211a及び第2回動挟持面XA212aの回転方向に沿った仮想軸線XA21Lがボード搬送路の中心線BLに対して外方側に所定角度傾斜するように設定し、延伸領域XA2の両側部にそれぞれテンター装置XA21を配設した本実施形態では、第1回動挟持面XA211a及び第2回動挟持面XA212aの回転方向に沿った仮想軸線XA21Lがボード搬送路の中心線BLを中心として平面視略ハの字状となるようにしている。
【0066】
また、対をなす第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212を複数組重畳配置し、延伸領域XA2において搬送中の気泡ボードBがいずれかの対をなす第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212に常時挟持され得るようしている。本実施形態では、延伸領域XA2に、計3組の第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212を設け、各第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212の終端部位が、次点の第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212の始端部位と重畳するようにしている。
【0067】
このような構成を有するテンター装置XA21の作用について説明する。
【0068】
先ず、前記第1成形領域X1から搬送され温度分布均一な弾性体状態にある気泡ボードBが延伸領域XA2の始端部に配設した第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212に到達した時点で、気泡ボードBの縁部が第1回動挟持面XA211aと第2回動挟持面XA212aとの間に引き込まれて挟持される。そして、第1回動挟持面XA211aと第2回動挟持面XA212aとで縁部を挟持された気泡ボードBは、その状態(挟持状態)で各回動挟持面XA211a、XA212aの周回方向に沿って、ボード搬送路の中心線BLに対して外側方に偏向した方向に搬送され、拡幅方向に延伸する。引き続き、延伸領域XA2の始端部に配設した第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212と、延伸領域XA2の中間部に配設した第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212との重畳位置に到達した気泡ボードBは、延伸領域XA2の中間部に配設した第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212の各回動挟持面XA211a、XA212aにも挟持され、その状態(挟持状態)で各回動挟持面XA211a、XA212aの周回方向に沿って、ボード搬送路の中心線BLに対して外側方に偏向した方向に搬送され、拡幅方向にさらに延伸する。次いで、延伸領域XA2の中間部に配設した第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212と、延伸領域XA2の終端部に配設した第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212との重畳位置に到達した気泡ボードBは、延伸領域XA2の終端部に配設した第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212の各回動挟持面XA211a、XA212aにも挟持され、その状態(挟持状態)で各回動挟持面XA211a、XA212aの周回方向に沿って、ボード搬送路の中心線BLに対して外側方に偏向した方向に搬送され、拡幅方向にさらに延伸し、これら延伸領域XA2の終端部に配設した第1回動挟持体XA211及び第2回動挟持体XA212の終端部に到達した時点で最大限延伸した状態となり、この状態で、キャップシートSCの突起頂部側にライナーシートSLを貼り合わせることにより三層構造のプラスチック中空板Pとなる。
【0069】
このように、回動挟持体XA211、XA212が、その外面を回動挟持面XA211a、XA212aとする無限軌道帯であるため、前記実施形態における態様、すなわち回動挟持体X211、X212がピンチロールである態様と比較して、気泡ボードBに対する接触態様が、ピンチロールがいわば線接触であるのに対して、無限軌道体がいわば面接触となり、回動挟持面XA211a、XA212aによる挟持面積を有効に稼ぐことができ、気泡ボードBに効率良く安定して延伸作用を及ぼすことができる。
【0070】
しかも、対をなす回動挟持体XA211、XA212を複数組重畳配置しているため、延伸領域XA2において搬送中の気泡ボードBがいずれかの対をなす回動挟持体XA211、XA212に常時挟持され、常時外側方に付勢することができ、搬送中の気泡ボードBが縮小することを回避し、適切な延伸機構を発揮する。
【0071】
特に、対をなす回動挟持体XA211、XA212の回動挟持面XA211a、XA212aのうち、気泡ボードBの平坦な裏側の面に接する第2回動挟持面XA212aに、気泡ボードBの全体厚みよりも短寸な突出物たる針XA212axを複数本突設しているため、これら針XA212axがスパイクとして機能し、搬送中の気泡ボードBが回動挟持面XA211a、XA212aによる挟持状態を不意に解除されて抜け外れるという不具合を防止することができる。
【0072】
なお、前記実施形態及び変形例では対をなす回動挟持体を3組配設した態様を例示したが、組数は適宜増減しても勿論構わない。
【0073】
また、前記実施形態及び変形例では、テンター装置を、ボード搬送路の両側部に配設した態様を例示したが、ボード搬送路の一方の側部にのみ配設した態様を採用してもよい。この場合、テンター装置が配設されないボード搬送路の他方の側部に、気泡ボードの縁部を挟持し、且つテンター装置による延伸作用に抗して当該気泡ボードの縁部を所定のライン上に保持しつつ搬送する保持装置を配設することが好ましい。
【0074】
また、前記変形例において、対をなす回動挟持体の回動挟持面のうち、前記気泡ボードの多数の突起が存在する表側の面に接する回動挟持面に、突起と噛み合う多数の突出体を設けてもよい。一方、前記実施形態において、対をなす回動挟持体の回動挟持面のうち、気泡ボードの平坦な裏側の面に接する回動挟持面に、気泡ボードの全体厚みよりも短寸な針を複数本突設しても構わない。また、テンター装置が、対をなす回動挟持体の各回動挟持面の何れにも突出体及び針を設けないものであってもよい。
【0075】
対をなす回動挟持体の回動挟持面間の離間距離を挟持する気泡ボードの全体厚みに合わせて調節可能に設定しても構わない。このようにすれば、全体厚みがそれぞれ異なる種々の気泡ボードにも柔軟に対応させることが可能である。
【0076】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の一実施形態に係るテンター装置を備えたプラスチック中空板成形機の模式図。
【図2】同実施形態における真空成形ロールの正面図を一部断面にして模式的に示す図。
【図3】同実施形態に係るテンター装置の平面図を模式的に示す図。
【図4】同実施形態に係るテンター装置の回動挟持体を模式的に示す図。
【図5】同実施形態に係るテンター装置の一変形を図3に対応させて示す図。
【図6】同変形例に係るテンター装置の回動挟持体を模式的に示す図。
【符号の説明】
【0078】
B…気泡ボード
X2、XA2…延伸領域
X21、XA21…テンター装置
X211、XA211…第1回動挟持体
X212、XA212…第2回動挟持体
X211a、XA211a…第1回動挟持面
X212a、XA212a…第2回動挟持面
X211ax…突出体
XA212ax…針

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気泡ボードが一定方向に搬送されるボード搬送路の側部に配設され、搬送されている前記気泡ボードの縁部を所定の延伸領域において外側方に付勢するためのテンター装置であって、
前記気泡ボードの搬送速度に対応する速度で回動する回動挟持面を有しそれら回動挟持面で前記気泡ボードの縁部を挟持する対をなす回動挟持体を複数組具備してなり、それら対をなす回動挟持体を、搬送されつつある前記気泡ボードに拡幅方向の付勢力を与え得るように配設していることを特徴とするテンター装置。
【請求項2】
前記回動挟持体が、その外周面を前記回動挟持面とするピンチロールである請求項1記載のテンター装置。
【請求項3】
前記回動挟持体が、その外面を前記回動挟持面とする無限軌道帯である請求項1記載のテンター装置。
【請求項4】
対をなす前記回動挟持体による前記気泡ボードの搬送方向をボード搬送路の中心線に対して外側方に偏向させている請求項1、2又は3記載のテンター装置。
【請求項5】
対をなす前記回動挟持体の回動挟持面のうち、前記気泡ボードの多数の突起が存在する表側の面に接する回動挟持面に、前記突起と噛み合う多数の突出体を設けている請求項1、2、3又は4記載のテンター装置。
【請求項6】
対をなす前記ピンチロールを前記気泡ボードの搬送方向に間隔をあけて複数組配設し、各組相互の搬送速度を異ならせている請求項2記載のテンター装置。
【請求項7】
前記延伸領域において搬送中の気泡ボードがいずれかの対をなす前記無限軌道帯に常時挟持され得るように、対をなす前記無限軌道帯を複数組重畳配置している請求項3記載のテンター装置。
【請求項8】
対をなす前記回動挟持体の回動挟持面のうち、前記気泡ボードの平坦な裏側の面に接する回動挟持面に、前記気泡ボードの全体厚みよりも短寸な針を複数本突設している請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のテンター装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−203666(P2007−203666A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−27338(P2006−27338)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【出願人】(000199979)川上産業株式会社 (203)
【Fターム(参考)】