説明

テーブル用脚の取付具およびテーブル

【課題】テーブル天板に対する脚体の取付位置誤差を修正し見栄え低下を防止させる
【解決手段】天板側金具を、受け金具1と受け金具1の上面に沿って移動可能に配置された挟持ブロック3とにより分離形成し、挟持ブロック3には、脚側金具2の頭部12が嵌合される上部取付孔17を形成すると共に固定ネジB1が螺合されるネジ孔18aを上部取付孔17に対して斜めに貫通して形成させ、脚側金具2の頭部12を、受け金具1に形成した下部取付孔7を通して挟持ブロック3に形成した上部取付孔17に嵌合させた状態で、固定ネジB1を、受け金具1の下方から挟持ブロック3のネジ孔18aに螺締させることにより頭部12の係止用斜面12aに当接せしめた時に、受け金具1の上面において移動調整位置にある挟持ブロック3と脚側金具2のフランジ部10との間に受け金具1を挟持固定させる

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天板と脚体とを連結するためのテーブル用脚の取付具、およびこの取付具を用いたテーブルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
先に本出願人は、下記特許文献1,2に示すテーブル用脚の取付金具を開発した。この取付金具は、天板の下面に形成された凹部に嵌合固定された受け具としての天板側金具と、脚体の上部に固定された脚側金具を備え、天板側金具に脚側金具の上部を嵌合し、両金具を取付ねじを介して連結することにより、取付金具を介して天板の下部に脚体を連結固定するものである。
【0003】
これら取付金具によれば、天板に脚体を直接取付けできるため、従来の天板の下面外周に幕板を取付けた上で、その四隅に脚を取付けるなどの複雑な取付構造を必要とせず、構造的、デザイン的に簡素な構造を得ることができる利点がある。
【特許文献1】実公平4−1368号公報
【特許文献2】特許第2846597号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この種のテーブルにおける、最近の傾向としては、一例として、天板の四隅にR面形状などの面取り加工が施され、天板の角部に頭などの身体の一部が衝突した際の安全性に加え、柔らかな曲面によるデザインの新規性などを得るようにしている。
【0005】
この角部の面取り加工に応じて脚体もそのR面形状に等しい径の丸棒状とするとともに、角部の下部に連続してほぼ一値直線状に連続した縦形状とすることが求められている。
【0006】
ところが、天板の下面四隅に対する受け金具の埋設用の取付穴の位置に加工誤差が生じていると、脚体の上端が天板の角より外方にはみ出す場合がある。このような場合には僅かにはみ出ていたとしても見栄えが悪く、不良品と判定され、仕上げ段階での歩留り低下要因となるため、受け金具の取付穴の加工位置の精度を極めて高くする必要があった。
このような問題点は、角形天板の底部の周囲に沿って、角柱形の脚体を固定する場合にもの同様である。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するものであり、その目的とするところは、埋設用取付穴の加工位置に若干の誤差が生じていたとしても、取付具により取付位置誤差を修正でき、テーブル天板の下部の周囲ににほぼ一致した位置に取り付け調整可能とし、見栄え低下を防止したテーブル用脚の取付具およびテーブルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明に係るテーブル用脚の取付具は、図の実施の形態にも示すように、テーブルの天板の下面に取り付けられる天板側金具とテーブルの脚体の上部に取り付けられる脚側金具とを具備し、天板側金具の下面に開口した取付孔に脚側金具の上面に突設した頭部を嵌合し、天板側金具の下面から取付孔に対して斜めに貫通するネジ孔に固定ネジを螺合し、脚側金具の頭部外壁に形成した係止用斜面に固定ネジの先端を当接して、脚側金具を天板側金具の取付孔に支持固定するように構成したテーブル用脚の取付具において、
前記天板側金具は、受け金具1と受け金具1の上面に沿って移動可能に配置された挟持ブロック3とにより分離形成され、挟持ブロック3には、前記脚側金具2の前記頭部12が嵌合される上部取付孔17が形成されると共に前記固定ネジB1が螺合される前記ネジ孔18aが上部取付孔17に対して斜めに貫通して形成され、
前記脚側金具2の前記頭部12の基部の外周には、フランジ部10が一体に形成され、 前記脚側金具2の頭部12を、前記受け金具1に形成した下部取付孔7を通して前記挟持ブロック3に形成した前記上部取付孔17に嵌合させた状態で、前記固定ネジB1を、前記受け金具1の下方から前記挟持ブロック3の前記ネジ孔18aに螺締させることにより前記頭部12の係止用斜面12aに当接せしめた時に、前記受け金具1の上面において移動調整位置にある前記挟持ブロック3と前記フランジ部10との間に受け金具1が挟持固定される構造になることを特徴としている。
【0009】
前記受け金具1は、大径円盤状に形成され、その上面には略同心状に円形の上部凹陥部6aが形成され、上部凹陥部6aの周囲は円形フランジ状の取付部4とされて複数の取付孔5が形成され、上部凹陥部6aの内部には挿入状態とされる前記頭部12が移動調整可能とされるように大径とされた前記下部取付孔7が貫通して形成され、前記挟持ブロック3は、上部凹陥部6a内において移動調整可能に載置される小径の略短円柱ブロック状に形成され、挟持ブロック3の内部には前記頭部12が下方から回り止め状態に嵌合される前記上部取付孔17が形成され、挟持ブロック3の底部には前記ネジ孔18aが形成されるねじブロック部18が一体に突出して形成され、ねじブロック部18は前記下部取付孔7内に移動調整可能に挿入されている。
受け金具1は、四角、三角、多角などの角形、或いは、楕円形状など、大径円盤状以外の形状としても良い。
【0010】
前記脚側金具2のフランジ部10は、一部に切欠き凹部10aが形成された略半円形の外形をなし、前記受け金具1の下面には略同心状に円形の下部凹陥部6bが形成され、前記フランジ部10が前記下部凹陥部6b内に嵌合された状態で、前記挟持ブロック3の前記ネジ孔18aに、前記切欠き凹部10a及び前記受け金具1の下方を通して前記固定ネジB1が螺合され、固定ネジB1の先端が、前記受け金具1の上面に位置する前記頭部12の係止用斜面12aに当接せしめられる。
【0011】
前記頭部12は短角柱状に形成され、前記挟持ブロック3に形成された前記上部取付孔17は頭部12が回り止め状態で嵌合される角孔状に形成され、前記下部取付孔7は挿通状態とされた頭部12及び前記挟持ブロック3の前記ねじブロック部18が長手方向に移動調整可能とされた長方形状に形成され、前記受け金具1の下面には下部取付孔7と長手方向に連続するように凹溝状の傾斜ガイド面7aが形成され、前記固定ネジB1が傾斜ガイド面7aの下方を通してねじブロック部18の前記ネジ孔18aに螺締される。
【0012】
本発明に係るテーブルは、上記の取付具を用いてテーブル天板の下面の適所に脚体を取り付けたテーブルにおいて、前記天板の下面に前記脚体が、その取付位置を移動調整可能に固定されていることを特徴としている。
【0013】
上記取付具を用いて、テーブル天板の下面に脚体を取り付ける手順について説明する。天板30の下面に天板側金具(受け金具1と挟持ブロック3)が嵌合される凹穴よりなる取付穴31を形成する。取付穴31のうち下部の大径部31a内に受け金具1を嵌合固定し、下部の小径部31b内に挟持ブロック3を嵌合保持せしめる。下部の小径部31bは挟持ブロック3よりも大径であって、小径部31b内で挟持ブロック3が移動調整可能である。
【0014】
脚体20の上端面に脚側金具2を取付固定し、脚側金具2の頭部12を受け金具1の下部取付孔7を通して挟持ブロック3の上部取付孔17内に嵌合させる。この状態で、天板30に対する脚体20の水平方向の位置をスライド移動調整させる。この時、脚体20に取り付けられた脚側金具2の頭部12が、挟持ブロック3とともに受け金具1の下部取付孔7内で横方向に移動調整される。頭部12が所定の移動調整位置となった時に、挟持ブロック3のねじブロック部18に設けたネジ孔18aに螺挿させた固定ネジB1を螺締させ、係止用斜面12aに当接させる。これにより、挟持ブロック3の上部取付孔17の内壁面に対し、脚側金具2の頭部12が押し上げられるように圧接し、脚側金具2のフランジ部10と挟持ブロック3の間に受け金具1が挟持固定され、受け金具1が固定された天板30の所定調整位置に脚側金具2と一体の脚体20が固定される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、固定ねじB1を緩めた状態で、テーブル天板に固定される天板側金具を構成する受け金具1と脚体が固定される狭持ブロック3が相対的に移動可能であり、固定ねじB1を締めた状態で、天板側の受け金具1が、狭持ブロック3と脚体上端の脚側金具のフランジ部10との間に狭持固定されるため、脚体を天板下面に移動調整可能に固定することができ、取付位置誤差などによる見栄え低下を防止できる。
【0016】
また、本発明によれば、固定ねじB1は、下部取付孔7を通じて、ねじブロック部18のねじ孔18aにねじ込みできるため、最終組立工程において天板下部からの脚体の移動調整が可能となる。
【0017】
また、本発明によれば、受け金具1に形成された上部凹陥部6a内で狭持ブロック3と共に脚体をスライド調整でき、微妙な調整が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1〜図5は本発明に係る取付具およびこれを用いたデーブルの天板と脚体との取付け構造を示している。
【0019】
図1、2図において、取付具は、後述する天板の下面に埋設固定される大径円盤状の受け金具1と、脚体20の上部に埋設固定される脚側金具2と、受け金具1上に配置されるともに、脚側金具2にねじ結合される短円柱状をなす位置調整用の挟持ブロック3の3部品から分割構成されている。受け金具1と挟持ブロック3とは、天板側金具を構成する。これら各部材(受け金具1,脚側金具2,挟持ブロック3)は、金属ダイキャスト成形体或いは硬質樹脂成形体からなっており、図では省略するが、必要な部材強度を確保した上で、各部適宜な肉抜き加工が施されている。
【0020】
受け金具1は、木ねじBが下面側より挿通される複数のねじ取付孔5を開口した所定厚みの円盤状の取付部4と、取付部4の上面内側に同心状に形成され、狭持ブロックの着座面となる浅溝状の上部凹陥部6aと、同じく取付部4の下面に同心状に形成され、脚側金具2の後述するフランジ部10を嵌合する深溝状の下部凹陥部6bと、これら上下部凹陥部6a,6bの中央に略長方形をなして上下貫通形成された下部取付孔7とからなっており、下部取付孔7の長手方向一端は、傾斜ガイド7aを通じて取付部4の下縁外周に連通している。
【0021】
脚側金具2は、脚体20の上端に設置されるとともに、その周囲に木ねじBを挿通する1対の取付孔11を開口した前述するフランジ部10と、フランジ部10の上部偏心位置に突設された角柱状の頭部12と、フランジ部10の下部に、頭部12と同軸に垂設された所要長さのアンカーボルト部14を備えている。
【0022】
フランジ部10は略半円状をなし、その直線部中央は、頭部12およびアンカーボルト部14の外周と同一面となる切欠き凹部10aを形成している。
【0023】
頭部12の切欠き凹部10a側の面には、奥部に向けて斜めに傾斜する係止用斜面12aが形成され、これにいもねじなどからなる固定ねじB1の先端が所定傾斜で突き当てられるようになっている。
【0024】
アンカーボルト部14は、円柱の両側を切り欠いた略小判形断面であり、その両側円弧面には雄ネジ14aを刻設するとともに、側面の適宜位置には90°交叉する上下1対の挿通孔15を横設したものであり、特に図2に示すように、ボルト部14を脚体20の上部中心に形成されたねじ穴21にねじ込み固定し、脚体20の上面にフランジ部10が位置した状態で、ピン挿通孔15が、脚体20の側面を貫通して形成された取付孔23に一致するようになっている。
【0025】
これにより、脚体20の側面より取付孔23に向けてピン24を打込むことにより、アンカーボルト部14の抜止めがなされ、次いでフランジ部10に木ねじBをねじ込んで脚体20の頂部に連結することにより、脚側金具2はフランジ部10および頭部12を上面に突出した状態で脚体20上に完全固定されるものとなる。なお、図2中符号22は、脚体20の上面に穿設された木ねじBのねじ込み用の下穴である。
また、上記ピン24の打込み、及び上記木ねじBのねじ込みにより、脚体20の取付方向性が定まる。このような脚体20の取付方向性は、脚体20が断面角形の角脚の場合には特に重要である。
【0026】
挟持ブロック13は、フランジ部10と円弧面と同一径であり、その偏心位置には、頭部12を嵌合する角孔状の係合孔としての上部取付孔17が上下に貫通形成され、かつ上部取付孔17との対向面下部には、前記下部取付孔7の長手方向に沿って移動ガイドされるねじブロック部18が一体に突出形成され、このねじ固定ブロック部18には下方より上方に向けて傾斜し、先端が上部取付孔17に連通するねじ孔18aが形成されている。
【0027】
ねじ孔18aの傾斜角度は受け金具1の傾斜ガイド面7aの傾斜角に等しい。そして、特に図2に示すごとく、このねじ孔18aに固定ねじB1をねじ込み、その先端を頭部12の係止用斜面12aに当接させるとともに、締付圧力を加えることにより、その締付け力の垂直方向分の力を作用させることにより、前記受け金具1の上下をフランジ部10と、挟持ブロック3間で挟持するようになっている。
【0028】
図3〜図5は以上の取付具を用いた前述の天板30と脚体20との取付構造を示す。図3,4において、天板30は所要厚みであって、その角部は、前記脚体20の径とほぼ同様の曲率半径でR面加工されている。
【0029】
天板30の下面における角部近傍位置には、断面凸形をなした取付穴31が2段に形成されている。取付穴31のうち下部の大径部31aは、特に図3の一部に拡大して示すように、受け金具1の取付部4を嵌合固定するためのものであり、複数の木ねじBを介して受け金具1が固定される。また小径部31bは挟持ブロック2を下部取付孔7に沿って移動可能に遊嵌するためのものであり、大径部31aの上部にこれと同心であって、上下溝部6a,6bの内径と同一内径としている。
【0030】
受け金具1の取付にあたっては、予め挟持ブロック3を上部凹陥部6a上に設置し、そのねじブロック部8を下部取付孔7に遊嵌状態に嵌合した後、天板3の各辺に対し、下部取付孔7の長手方向が45°など所定の傾きとなり、かつ下部取付孔7の傾斜ガイド7aが角部の奧方に位置するように配置し、各木ねじBを天板30にねじ込むことによって、受け金具1は天板30の下面に面一となって固定される。
【0031】
この状態で脚体20を天板30の下面に取付ける。取付にあたっては、予め脚側金具2を固定した脚体20の上端を、受け金具1の下面に挿通し、そのフランジ部4を下部側凹陥部6bに嵌め込み、さらに取付孔7を通じて上部に突出する頭部12を挟持ブロック3の上部取付孔17に差込んだ後、固定ねじB1を、脚体20の上端側縁と、傾斜ガイド7aの隙間から斜め上方に差込こんだ六角レンチ32により締付ければ、脚側金具2のフランジ部10と、挟持ブロックの間で受け金具1を挟持状態に固定し、図3に示すごとく、天板30の角部下面への脚体20の取付を完了する。
【0032】
このとき、天板30に対して脚体20の取付位置調整するには、図4(a),(b)に示すように、固定ねじB1が緩んでいる状態で、脚体20を天板30の角部に近づけたり、遠ざける操作により、挟持ブロックおよび脚側金具2のフランジ部10の径と各溝部6a,6bとの径差dに応じてその最大移動調整巾がd×2の範囲で、取付位置調整を行うことができる。位置調整後は、固定ねじBを締付けることにより、天板30の角部に脚体の側面をほぼ一直線とした最終組立を完了する。なお実際の固定および調整作業は、天板30の下面を上側とし、これに脚体20を差込んで行うため、図とは天地逆の作業となる。
【0033】
図5は調整時のイメージを示すものであり、破線で示すように、脚体20が天板30の角部から外方に突出した状態では、脚体の上面の一部が目視されてしまい、極端に見栄えが悪くなるが、この場合には脚体20を天板30の角部の奧方に移動調整することにより、実線で示すように、脚体20の側面を角部R面に合致させて同一直線に納めることができるのである。
【0034】
なお、前記実施形態において、移動調整巾dを大きく取りたい場合には、受け金具1の上下凹陥部6a,6bの径と、フランジ部4および挟持ブロック3との径差を大きく取ればよいことは勿論である。移動調整巾dは+−1mm〜5mm程度とすることができる。
【0035】
また、脚体20の径が大きく、脚体20の上部側縁と受け金具1の傾斜ガイド7a間に十分な隙間がとれない場合には、脚体20の上部側縁における傾斜ガイド7aとの対向位置に、切欠きなどを予め形成しておき、固定ねじB1および六角レンチ32の挿通しろを確保すれば良い。
【0036】
本発明の実施の態様において、脚体は、丸棒状のみならず角棒或いは多角形状の棒、板脚とすることができる。また、テーブル天板も、隅をアール状とした角天板のみならず丸天板或いは多角とアール状を組み合わせた変形天板など各種の天板に適応し得ることもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】(a)〜(c)は本発明に係る取付具の部品構成を示す平面図および側面図である。
【図2】同取付具における各部品の取付関係を示す分解斜視図である。
【図3】同取付具を介して天板と脚体を取付けた状態を示す一部拡大部分を含む断面図である。
【図4】(a),(b)は調整状態を示す平断面図である。
【図5】同調整時のイメージを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
1 受け金具
2 脚側金具
3 挟持ブロック
4 取付部
5 取付孔
6a,6b 上下部凹陥部
7 下部取付孔
7a 傾斜ガイド
10 フランジ部
10a 切欠き凹部
12 頭部
12a 係止用斜面
14 ボルト部
17 上部取付孔
18 ねじブロック部
18a ねじ孔
20 脚体
30 天板
31 取付穴
32 六角レンチ
B1 取付ねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブルの天板の下面に取り付けられる天板側金具とテーブルの脚体の上部に取り付けられる脚側金具とを具備し、天板側金具の下面に開口した取付孔に脚側金具の上面に突設した頭部を嵌合し、天板側金具の下面から取付孔に対して斜めに貫通するネジ孔に固定ネジを螺合し、脚側金具の頭部外壁に形成した係止用斜面に固定ネジの先端を当接して、脚側金具を天板側金具の取付孔に支持固定するように構成したテーブル用脚の取付具において、
前記天板側金具は、受け金具(1)と受け金具(1)の上面に沿って移動可能に配置された挟持ブロック(3)とにより分離形成され、挟持ブロック(3)には、前記脚側金具(2)の前記頭部(12)が嵌合される上部取付孔(17)が形成されると共に前記固定ネジ(B1)が螺合される前記ネジ孔(18a)が上部取付孔(17)に対して斜めに貫通して形成され、
前記脚側金具(2)の前記頭部(12)の基部の外周には、フランジ部(10)が一体に形成され、
前記脚側金具(2)の頭部(12)を、前記受け金具(1)に形成した下部取付孔(7)を通して前記挟持ブロック(3)に形成した前記上部取付孔(17)に嵌合させた状態で、前記固定ネジ(B1)を、前記受け金具(1)の下方から前記挟持ブロック(3)の前記ネジ孔(18a)に螺締させることにより前記頭部(12)の係止用斜面(12a)に当接せしめた時に、前記受け金具(1)の上面において移動調整位置にある前記挟持ブロック(3)と前記フランジ部(10)との間に受け金具(1)が挟持固定される構造になることを特徴とするテーブル用脚の取付具。
【請求項2】
前記受け金具(1)は、大径円盤状に形成され、その上面には略同心状に円形の上部凹陥部(6a)が形成され、上部凹陥部(6a)の周囲は円形フランジ状の取付部(4)とされて複数の取付孔(5)が形成され、上部凹陥部(6a)の内部には挿入状態とされる前記頭部(12)が移動調整可能とされるように大径とされた前記下部取付孔(7)が貫通して形成され、前記挟持ブロック(3)は、上部凹陥部(6a)内において移動調整可能に載置される小径の略短円柱ブロック状に形成され、挟持ブロック(3)の内部には前記頭部(12)が下方から回り止め状態に嵌合される前記上部取付孔(17)が形成され、挟持ブロック(3)の底部には前記ネジ孔(18a)が形成されるねじブロック部(18)が一体に突出して形成され、ねじブロック部(18)は前記下部取付孔(7)内に移動調整可能に挿入されていることを特徴とする請求項1に記載のテーブル用脚の取付具。
【請求項3】
前記脚側金具(2)のフランジ部(10)は、一部に切欠き凹部(10a)が形成された略半円形の外形をなし、前記受け金具(1)の下面には略同心状に円形の下部凹陥部(6b)が形成され、前記フランジ部(10)が前記下部凹陥部(6b)内に嵌合された状態で、前記挟持ブロック(3)の前記ネジ孔(18a)に、前記切欠き凹部(10a)及び前記受け金具(1)の下方を通して前記固定ネジ(B1)が螺合され、固定ネジ(B1)の先端が、前記受け金具(1)の上面に位置する前記頭部(12)の係止用斜面(12a)に当接せしめられることを特徴とする請求項1又は2に記載のテーブル用脚の取付具。
【請求項4】
前記頭部(12)は短角柱状に形成され、前記挟持ブロック(3)に形成された前記上部取付孔(17)は頭部(12)が回り止め状態で嵌合される角孔状に形成され、前記下部取付孔(7)は挿通状態とされた頭部(12)及び前記挟持ブロック(3)の前記ねじブロック部(18)が長手方向に移動調整可能とされた長方形状に形成され、前記受け金具(1)の下面には下部取付孔(7)と長手方向に連続するように凹溝状の傾斜ガイド面(7a)が形成され、前記固定ネジ(B1)が傾斜ガイド面(7a)の下方を通してねじブロック部(18)の前記ネジ孔(18a)に螺締されることを特徴とする請求項2又は3に記載のテーブル用脚の取付具。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の取付具を用いて天板の下面に脚体を取付けたテーブルにおいて、前記天板の底面に取り付けられた前記天板側金具及び脚体の上部に取り付けられた前記脚側金具を介して、前記天板の下面に前記脚体が、その取付位置を移動調整可能に固定されていることを特徴とするテーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−95422(P2009−95422A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−268088(P2007−268088)
【出願日】平成19年10月15日(2007.10.15)
【出願人】(000155414)株式会社野口ハードウェアー (2)
【出願人】(000119449)磯川産業株式会社 (41)
【Fターム(参考)】