説明

テープカセット

【課題】印字用テープ小巻の印字用テープにテープ側段差部が在る場合でも、テープ側段差部がガイド部材に引っ掛かることを防止するテープカセットを提供すること。
【解決手段】ガイド部材21〜24である4本のガイドピンの各曲面である案内面21A〜24Aのうち、2本のガイドピン21,23の各案内面21A,23Aに対して、印字用テープ6のテープ側段差部の一部が接触する。ガイド部材21,23である2本ガイドピンの各案内面21A,23Aの下端には、円筒状の突起であるガイド部材側段差部21B,23Bが形成されている。よって、印字用テープ6のテープ側段差部がガイド部材21,23である2本ガイドピンの各案内面21A,23Aに接触しても、その接触面積はガイド部材21,23である2本ガイドピンの各案内面21A,23Aに形成された円筒状の突起であるガイド部材側段差部21B,23Bによって小さく抑えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印字用テープの搬送を案内するガイドピン等のガイド部材が備わったテープカセットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ラベル作成のために使用されるテープカセットがある。そのようなテープカセットは、下記特許文献1に記載されるように、上記ガイド部材の一つとしてガイドピンを備える。ガイドピンは、テープの移動を規制する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−110843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、巻回された印字用テープでは、エンドテープが繋がられた箇所にテープ側段差部が形成される。印字用テープのテープ側段差部は、ガイドピン等のガイド部材に引っ掛かりやすい。よって、印字用テープのテープ側段差部がガイドピン等のガイド部材に接触することにより、印字用テープのテープ側段差部がガイドピン等のガイド部材に引っ掛かる状態になると、印字が乱れるおそれがあった。
【0005】
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、印字用テープ小巻の印字用テープにテープ側段差部が在る場合でも、テープ側段差部がガイド部材に引っ掛かることを防止するテープカセットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、矩形状のカセットケースと、印字用テープと、前記印字用テープに在るテープ側段差部と、前記印字用テープが巻回された印字用テープ小巻と、前記印字用テープ小巻から引き出された前記印字用テープが前記カセットケース内の一の角部近傍を経て印字位置に引き回して搬送される印字用テープ搬送経路と、前記印字用テープ搬送経路で前記印字用テープが常時又は一瞬に接触する案内面により前記印字用テープの搬送を案内するガイド部材と、前記ガイド部材の案内面付近に前記テープ側段差部の一部と接触するガイド部材側段差部と、を備えたこと、を特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載するテープカセットであって、前記ガイド部材は、前記印字用テープが常時に接触する案内面を有するガイドピンであること、を特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載するテープカセットであって、前記ガイド部材は、前記印字用テープが一瞬に接触する案内面を有する立設壁であること、を特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る発明は、請求項2又は請求項3に記載するテープカセットであって、前記ガイド部材側段差部は、前記ガイド部材の案内面の一部に形成された突起であること、を特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る発明は、請求項2又は請求項3に記載するテープカセットであって、前記ガイド部材側段差部は、前記ガイド部材の案内面の近傍に前記ガイド部材より低く設けられたピンであること、を特徴とする。
【0011】
また、請求項6に係る発明は、請求項2に記載するテープカセットであって、前記ガイドピンは複数あり、当該複数のガイドピンによって前記印字用テープのバックテンションが確保されること、を特徴とする。
【0012】
また、請求項7に係る発明は、請求項6に記載するテープカセットであって、前記ガイドピンの案内面に前記印字用テープが接触する領域の両端から前記ガイドピンの中心に向かう巻き角については、前記ピン側段差部を有する前記ガイドピンの案内面に前記印字用テープが接触する領域の両端で作られる前記ガイドピンの巻き角よりも、前記ガイドピンの案内面のみに前記印字用テープが接触する領域の両端で作られる前記ガイドピンの巻き角が大きいこと、を特徴とする。
【0013】
また、請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載するテープカセットであって、前記印字用テープは、印字面と前記印字面の裏面とを有する被印字テープと、前記被印字テープが使い切られたことを示すエンドテープと、を備え、前記被印字テープの裏面に対して前記エンドテープの一部が重ね合わされたことにより前記テープ側段差部が形成されていること、を特徴とする。
【0014】
また、請求項9に係る発明は、請求項8に記載するテープカセットであって、前記印字用テープは、前記被印字テープと前記エンドテープとを接合させるための片面接着テープを備え、前記被印字テープの裏面に対して前記エンドテープの一部が重ね合わされた箇所に前記片面接着テープが貼り合わされたこと、を特徴とする。
【0015】
また、請求項10に係る発明は、請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載するテープカセットであって、前記印字用テープ小巻の回転方向を規制するアールクラッチバネを備えたこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
すなわち、本発明のテープカセットでは、印字用テープ小巻の印字用テープのテープ側段差部の一部と接触するテープ側段差部の一部がガイド部材の案内面付近に形成されている。よって、印字用テープ小巻の印字用テープの搬送がガイド部材の案内面で案内されている最中に、印字用テープ小巻の印字用テープのテープ側段差部がガイド部材の案内面に接触しても、その接触面積はガイド部材の案内面付近に形成されたガイド部材側段差部によって小さく抑えられる。そのため、印字用テープ小巻の印字用テープのテープ側段差部がガイド部材に引っ掛かることがない。従って、本発明のテープカセットは、印字用テープ小巻の印字用テープにテープ側段差部が在る場合でも、テープ側段差部がガイド部材に引っ掛かることを防止するものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態のテープカセットの外観を表した斜視図である。
【図2】同テープカセットの下ケースの構造を表した平面図である。
【図3】同テープカセットの下ケースに設けられたガイド部材である4本のガイドピン付近を拡大して表した部分斜視図である。
【図4】同テープカセットのラミネートタイプにおける下ケースに設けられたガイド部材である4本のガイドピン付近を拡大して表した部分平面図である。
【図5】同テープカセットに収納される積層ラミネートテープである印字用テープのテープ側段差部を説明するための説明図である。
【図6】同テープカセットのラミネートタイプにおける下ケースの構造を表した平面図である。
【図7】同テープカセットのラミネートタイプにおける下ケースに設けられたガイド部材である4本のガイドピン付近を拡大して表した部分斜視図である。
【図8】同テープカセットのラミネートタイプにおける下ケースに設けられたガイド部材である4本のガイドピン付近を拡大して表した部分斜視図である。
【図9】同テープカセットのラミネートタイプにおける下ケースに設けられたガイド部材である第2ガイドピン及び第4ガイドピンの断面を表した説明図である。
【図10】同テープカセットのラミネートタイプにおける下ケースに設けられたガイド部材である第1ガイドピン及び第3ガイドピンの断面を表した説明図である。
【図11】同テープカセットのラミネートタイプにおける下ケースに設けられたガイド部材である4本のガイドピン付近を拡大して表した部分平面図である。
【図12】本発明の第2実施形態のテープカセットの下ケースの構造を表した平面図である。
【図13】同テープカセットの下ケースに設けられたガイド部材である4本のガイドピン付近を拡大して表した部分斜視図である。
【図14】同テープカセットのラミネートタイプにおける下ケースの構造を表した平面図である。
【図15】本発明の変形例として、テープカセットの下ケースに設けられたガイド部材である4本のガイドピン付近を拡大して表した部分斜視図である。
【図16】本発明の変形例として、テープカセットの下ケースに設けられたガイド部材である4本のガイドピン付近を拡大して表した部分斜視図である。
【図17】第2実施形態のテープカセットの変形例として、テープカセットの下ケースの構造を表した平面図である。
【図18】第1実施形態のテープカセットの円筒状の突起の変形例をガイド部材であるガイドピンの断面で表した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[1.第1実施形態]
以下、第1実施形態を説明する。
【0019】
[1−1. テープカセットの外観]
図1に表したように、第1実施形態のテープカセット1は、下ケース2と上ケース3とを有する。下ケース2と上ケース3は、互いの嵌合により固定されることで、矩形状のカセットケース9を構成する。上ケース3には、透視窓4が設けられる。その透視窓4を介して、小巻された両面粘着テープ5と小巻された印字用テープ6とを見ることができる。符号7は、本実施形態のテープカセット1から排出された印字用テープを示す。印字用テープ6,7は、積層ラミネートテープである。つまり、第1実施形態のテープカセット1は、ラミネートタイプのテープカセットである。
【0020】
[1−2.下ケースの構造]
図2に表したように、下ケース2には、第1テープ収納部11、第2テープ収納部12、第3テープ収納部13、ガイド部材14、孔部15、開口部16、湾曲延出板19、及びガイド部材21,22,23,24が設けられる。ガイド部材14は、立設壁である。ガイド部材21,22,23,24は、4本のガイドピンである。
【0021】
[1−3.ガイド部材の構造]
図3に表したように、下ケース2には、ガイド部材21,22,23,24として、4本のガイドピンが設けられる。ガイド部材21である第1ガイドピンでは、曲面である案内面21Aの下端に円筒状の突起がガイド部材側段差部21Bとして設けられる。従って、ガイド部材21である第1ガイドピンでは、円筒状の突起であるガイド部材側段差部21Bによって、曲面である案内面21Aの下端に段差が設けられる。ガイド部材22である第2ガイドピンでは、曲面である案内面22Aの下端には何も設けられていない。従って、ガイド部材22である第2ガイドピンでは、曲面である案内面22Aに段差が設けられていない。ガイド部材23である第3ガイドピンでは、曲面である案内面23Aの下端に円筒状の突起がガイド部材側段差部23Bとして設けられる。従って、ガイド部材23である第3ガイドピンでは、円筒状の突起であるガイド部材側段差部23Bによって、曲面である案内面23Aの下端に段差が設けられる。ガイド部材24である第4ガイドピンでは、曲面である案内面24Aの下端には何も設けられていない。従って、ガイド部材24である第4ガイドピンでは、曲面である案内面24Aに段差が設けられていない。尚、符号25は、ガイド部材24である第4ガイドピンの補強リブを示す。その補強リブ25は、テープ搬送の案内には寄与しない。
【0022】
また、下ケース2には、ガイド部材14として、立設壁が設けられる。ガイド部材14である立設壁は、センサ挿入口の壁面の一部を構成する。センサ挿入口は、後述するエンドテープ33を検出するために、印字装置のカセット収納部に設けられた不図示の光学式センサがカセット内に侵入するための穴である。光学式センサは発光素子と受光素子とを備えた透過型センサであり、正確に検出するために発光素子と受光素子との間隔は所定の間隔を開けて設けられており、その間を後述する印字用テープ6は通るようにセンサ挿入口の壁面によってガイドされている。ガイド部材14である立設壁の一隅には、半曲面である案内面14Aを有する。ガイド部材14である立設壁の一隅では、半曲面である案内面14Aの下端に半円筒状の突起がガイド部材側段差部14Bとして設けられる。従って、ガイド部材14としての立設壁の一隅では、半円筒状の突起であるガイド部材側段差部14Bによって、半曲面である案内面14Aの下端に段差が設けられる。
【0023】
また、下ケース2には、第2テープ収納部12の周辺壁から湾曲延出板19が設けられる。湾曲延出板19は、搬送時の印字用テープ6が接触するガイド部材である。
【0024】
[1−4.印字用テープの構造]
図5に表したように、積層ラミネートテープである印字用テープ6は、PETテープである被印字テープ31、片面接着テープ32、エンドテープ33を有する。図5(a)は分解斜視図である。図5(b)は平面図である。図5(c)は端面図である。PETテープである被印字テープ31は、取扱補助フィルムと薄膜ラミネートフィルムとが積層されたテープである。PETテープである被印字テープ31には、印字面31Aと、その印字面31Aに対して裏側に相当する裏面31Bとを有する。片面接着テープ32は、片面側のみに接着剤が塗布されたテープである。エンドテープ33は、ゼブラ模様を有したテープである。ゼブラ模様は、積層ラミネートテープである印字用テープ6が使い切られたことを示す模様である。
【0025】
積層ラミネートテープである印字用テープ6では、PETテープである被印字テープ31の裏面31Bに対してエンドテープ33の一部が重ね合わされる。PETテープである被印字テープ31の裏面31Bに対してエンドテープ33の一部が重ね合わされた箇所34には、その箇所34を覆うようにして片面接着テープ32が貼り合わされる。これにより、積層ラミネートテープである印字用テープ6には、テープ側段差部35が形成されている。
【0026】
[1−5.ラミネートタイプにおける下ケースの構造]
図6に表したように、ラミネートタイプにおける下ケース2では、小巻された両面粘着テープ5が第1テープ収納部11にセットされる。また、第2テープ収納部12には、積層ラミネートテープである印字用テープ6が巻回された印字用テープ小巻17がアールクラッチバネRを介してセットされる(図6参照)。アールクラッチバネRは、印字用テープ小巻17の回転方向を規制し、且つ、小巻された積層ラミネートテープである印字用テープ6のバックテンションを確保する。また、小巻されたインクリボン8が第3テープ収納部13にセットされる。さらに、孔部15の周囲には、使用済みのインクリボン8が小巻にされる。開口部16からは、積層ラミネートテープである印字用テープ6とインクリボン8とが重ね合わされた状態で排出される。
【0027】
第2テープ収納部12にセットされた印字用テープ小巻17が引き回されることによって、積層ラミネートテープである印字用テープ6が印字用テープ小巻17から引き出される。引き出された印字用テープ6は、開口部16の外側付近にある印字位置を経由させながら搬送される。つまり、第2テープ収納部12から開口部16の外側付近にある印字位置の間には、印字用テープ6が引き回されて搬送される印字用テープ搬送経路が存在する。その印字用テープ搬送経路においては、積層ラミネートテープである印字用テープ6が開口部16から排出される迄は、ガイド部材である湾曲延出板19、ガイド部材14である立設壁、及びガイド部材21,22,23,24である4本のガイドピン等により、積層ラミネートテープである印字用テープ6の搬送が案内される。尚、ガイド部材21,22,23,24である4本のガイドピンは、カセットケース9を構成する下ケース2内の一角部近傍18に位置する。
【0028】
[1−6.ガイド部材による印字用テープの搬送案内]
図4、図7、及び図8に表したように、ラミネートタイプにおける下ケース2では、ガイド部材21,22,23,24である4本のガイドピンの各曲面である案内面21A,22A,23A,24Aに対して積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)が蛇行しながら接触する。この接触により、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)のバックテンションが確保され、且つ、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の搬送案内がなされる。
【0029】
特に、カセットケース9を構成する下ケース2内の一角部近傍18では、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)が大きく屈曲して搬送案内される。よって、カセットケース9を構成する下ケース2内の一角部近傍18には、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)のバックテンションを確保するガイド部材であるガイドピンが設けられる。
【0030】
ガイド部材22,24である第2ガイドピン及び第4ガイドピンでは、図9に表したように、各曲面である案内面22A,24Aに対して積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の印字面31Aが接触する。つまり、ガイド部材22,24である第2ガイドピン及び第4ガイドピンの各曲面である案内面22A,24Aに対しては、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が接触することがない。
【0031】
この点は、ガイド部材である湾曲延出板19でも同様である。ガイド部材である湾曲延出板19の先端に対しては、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の印字面31Aが接触する(図3及び図6参照)。つまり、ガイド部材である湾曲延出板19の先端に対しては、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が接触することがない。
【0032】
これに対して、ガイド部材21,23である第1ガイドピン及び第3ガイドピンでは、図10に表したように、各曲面である案内面21A,23Aに対して積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bが接触する。つまり、ガイド部材21,23である第1ガイドピン及び第3ガイドピンの各曲面である案内面21A,23Aに対しては、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が接触することになる。
【0033】
但し、ガイド部材21,23である第1ガイドピン及び第3ガイドピンにおいては、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bの一部が、各曲面である案内面21A,23Aの下端に形成された円筒状の突起であるガイド部材側段差部21B,23Bにも接触する。この接触により、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bと各曲面である案内面21A,23Aとの間に隙間41が形成される。この隙間41により、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が各曲面である案内面21A,23Aに接触した際に、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が各曲面である案内面21A,23Aをスムーズに摺動することができる。
【0034】
尚、この隙間41は、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35からはみ出した接着剤を各曲面である案内面21A,23Aに付着することを防止する。
【0035】
この点は、第2テープ収納部12にセットされた印字用テープ小巻17から積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が現れたときも同様である。このとき、テープ側段差部35を構成する被印字テープ31の弾性とエンドテープ33の弾性とが異なることから、積層ラミネートテープである印字用テープ6が第2テープ収納部12内で大きく湾曲する。そのため、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の印字面31Aは、ガイド部材である湾曲延出板19の先端から離れる。さらに、ガイド部材14である立設壁の一隅では、半曲面である案内面14Aに対して積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bが接触することになる(図3及び図6参照)。
【0036】
但し、ガイド部材14である立設壁の一隅においては、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bの一部が、半曲面である案内面14Aの下端に形成された半円筒状の突起であるガイド部材側段差部14Bにも接触する(図3参照)。この接触により、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bと半曲面である案内面14Aとの間に隙間が形成される。この隙間により、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が半曲面である案内面14Aに接触した際に、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が半曲面である案内面14Aをスムーズに摺動することができる。
【0037】
尚、この隙間は、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35からはみ出した接着剤を半曲面である案内面14Aに付着することを防止する。
【0038】
[1−7.ガイド部材であるガイドピンにおける巻き角]
図11に表したように、ガイド部材21である第1ガイドピンの巻き角21Cとは、ガイド部材21である第1ガイドピンの曲面である案内面21Aに積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)が接触する領域の両端21D,21Eからガイド部材21である第1ガイドピンの中心21Fに向かう角度をいう。ガイド部材22である第2ガイドピンの巻き角22Cとは、ガイド部材22である第2ガイドピンの曲面である案内面22Aに積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)が接触する領域の両端22D,22Eからガイド部材22である第2ガイドピンの中心22Fに向かう角度をいう。ガイド部材23である第3ガイドピンの巻き角23Cとは、ガイド部材23である第3ガイドピンの曲面である案内面23Aに積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)が接触する領域の両端23D,23Eからガイド部材23である第3ガイドピンの中心23Fに向かう角度をいう。ガイド部材24である第4ガイドピンの巻き角24Cとは、ガイド部材24である第4ガイドピンの曲面である案内面24Aに積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)が接触する領域の両端24D,24Eからガイド部材24である第4ガイドピンの中心24Fに向かう角度をいう。
【0039】
この点、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が曲面の案内面21Aに接触するガイド部材21の第1ガイドピンの巻き角21Cよりも、ガイド部材22である第2ガイドピンの巻き角22Cやガイド部材24である第4ガイドピンの巻き角24Cが大きい。同様にして、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が曲面の案内面23Aに接触するガイド部材23の第3ガイドピンの巻き角23Cよりも、ガイド部材22である第2ガイドピンの巻き角22Cやガイド部材24である第4ガイドピンの巻き角24Cが大きい。上述したように、ガイド部材22,24である第2ガイドピン及び第4ガイドピンの各曲面である案内面22A,24Aに対しては、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が接触することがない。つまり、これらの巻き角21C,22C,23C,24Cの大小関係により、本実施形態のカセットテープ1では、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が曲面である案内面21A,23Aに接触する領域を相対的に小さく抑えている。
【0040】
[1−8.まとめ]
すなわち、第1実施形態のテープカセット1では、下ケース2に設けられたガイド部材21,22,23,24である4本のガイドピンの各曲面である案内面21A,22A,23A,24Aのうち、ガイド部材21,23である2本のガイドピンの各曲面である案内面21A,23Aに対して、積層ラミネートテープである印字テープ6のテープ側段差部35の一部が接触する。そして、積層ラミネートテープである印字テープ6のテープ側段差部35の一部と接触するガイド部材21,23である第1ガイドピン及び第3ガイドピンの各曲面である案内面21A,23Aの下端には、円筒状の突起であるガイド部材側段差部21B,23Bが形成されている。よって、印字用テープ小巻17の積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の搬送がガイド部材21,23である第1ガイドピン及び第3ガイドピンの各曲面である案内面21A,23Aで案内されている最中に、印字用テープ小巻17の印字用テープ6のテープ側段差部35がガイド部材21,23である第1ガイドピン及び第3ガイドピンの各曲面である案内面21A,23Aに接触しても、その接触面積はガイド部材21,23である第1ガイドピン及び第3ガイドピンの各曲面の案内面21A,23Aに形成された円筒状の突起であるガイド部材側段差部21B,23B付近に生じる隙間41によって小さく抑えられる。
【0041】
そのため、印字用テープ小巻17の印字用テープ6のテープ側段差部35が在る場合でも、テープ側段差部35がガイド部材21,23である第1ガイドピン及び第3ガイドピンの各曲面である案内面21A,23Aに引っ掛かることを防止するものである。
【0042】
また、第1実施形態のテープカセット1では、第2テープ収納部12にセットされた印字用テープ小巻17から積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が現れたときは、ガイド部材14である立設壁の一隅では、半曲面である案内面14Aに対して積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bの一部が接触する。そして、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bの一部が接触するガイド部材14である立設壁の一隅の下端には、半円筒状の突起であるガイド部材側段差部14Bが形成されている。よって、印字用テープ小巻17の積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の搬送がガイド部材14である立設壁の一隅の半曲面である案内面14Aで案内されている最中に、印字用テープ小巻17の印字用テープ6のテープ側段差部35がガイド部材14である立設壁の一隅の半曲面である案内面14Aに接触しても、その接触面積はガイド部材14である立設壁の一隅の半曲面である案内面14Aに形成された半円筒状の突起であるガイド部材側段差部14B付近に生じる隙間によって小さく抑えられる。
【0043】
そのため、印字用テープ小巻17の印字用テープ6のテープ側段差部35が在る場合でも、テープ側段差部35がガイド部材14である立設壁の一隅の半曲面である案内面14Aに引っ掛かることを防止するものである。
【0044】
[2.第2実施形態]
以下、第2実施形態を説明する。第2実施形態においては、第1実施形態における構成と同様の構成については第1実施形態における符号と同一の符号を付す。同一の符号を付された構成の説明は原則として省略する。
【0045】
[2−1.ガイド部材である立設壁のガイド部材段差部]
図12や図13に表したように、下ケース2には、ガイド部材14として、立設壁が設けられる。ガイド部材14である立設壁は、センサ挿入口の壁面の一部を構成する。さらに、ガイド部材14である立設壁の一隅には、半曲面である案内面14Aを有する。ガイド部材14である立設壁の近傍では、ガイド部材である湾曲延出板19の先端と対向する位置に、ガイド部材14である立設壁よりも低い円筒状のピンがガイド部材側段差部101として設けられる。従って、ガイド部材14としての立設壁の一隅では、円筒状のピンであるガイド部材側段差部101によって、半曲面である案内面14Aの近傍に段差が設けられる。
【0046】
[2−2.ガイド部材である立設壁による印字用テープの搬送案内]
図13や図14に表したように、第2テープ収納部12にセットされた印字用テープ小巻17から積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が現れたときは、テープ側段差部35を構成する被印字テープ31の弾性とエンドテープ33の弾性とが異なることから、積層ラミネートテープである印字用テープ6が第2テープ収納部12内で大きく湾曲する。そのため、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の印字面31Aは、ガイド部材である湾曲延出板19の先端から離れる。さらに、ガイド部材14である立設壁の一隅では、半曲面である案内面14Aに対して積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bが接触することになる。
【0047】
但し、図14に表したように、ガイド部材14である立設壁の一隅においては、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bの一部が、半曲面である案内面14Aの下端近傍に形成された円筒状のピンであるガイド部材側段差部101にも接触する。この接触により、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bと半曲面である案内面14Aとの間に隙間が形成される。この隙間により、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が半曲面である案内面14Aに接触した際に、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が半曲面である案内面14Aをスムーズに摺動することができる。
【0048】
尚、この隙間は、積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35からはみ出した接着剤を半曲面である案内面14Aに付着することを防止する。
【0049】
[2−3.まとめ]
すなわち、第2実施形態のテープカセット1では、第2テープ収納部12にセットされた印字用テープ小巻17から積層ラミネートテープである印字用テープ6のテープ側段差部35が現れたときは、ガイド部材14である立設壁の一隅では、半曲面である案内面14Aに対して積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bの一部が接触する。そして、積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bの一部が接触するガイド部材14である立設壁の一隅の下端近傍には、円筒状のピンであるガイド部材側段差部101が形成されている。よって、印字用テープ小巻17の積層ラミネートテープである印字用テープ6(の被印字テープ31)の搬送がガイド部材14である立設壁の一隅の半曲面である案内面14Aで案内されている最中に、印字用テープ小巻17の印字用テープ6のテープ側段差部35がガイド部材14である立設壁の一隅の半曲面である案内面14Aに接触しても、その接触面積はガイド部材14である立設壁の一隅の半曲面である案内面14A近傍に形成された円筒状のピンであるガイド部材側段差部101付近に生じる隙間によって小さく抑えられる。
【0050】
そのため、印字用テープ小巻17の印字用テープ6のテープ側段差部35が在る場合でも、テープ側段差部35がガイド部材14である立設壁の一隅の半曲面である案内面14Aに引っ掛かることを防止するものである。
【0051】
[3.その他]
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0052】
[3−1. ガイド部材側段差部の組合せ]
例えば、第1実施形態において、図3に表されたガイド部材側段差部21B,23Bに代えて、図15に表されたガイド部材側段差部102,103を設けてもよい。あるいは、第2実施形態において、図13に表されたガイド部材側段差部21B,23Bに代えて、図16に表されたガイド部材側段差部102,103を設けてもよい。つまり、ガイド部材21である第1ガイドピンでは、曲面である案内面21Aの下端近傍において、ガイド部材21である第1ガイドピンより低い円筒状のピンがガイド部材側段差部102として設けられる。従って、ガイド部材21である第1ガイドピンでは、円筒状のピンであるガイド部材側段差部102によって、曲面である案内面21Aの下端近傍に段差が設けられる。また、ガイド部材23である第3ガイドピンでは、曲面である案内面23Aの下端近傍において、ガイド部材23である第3ガイドピンより低い円筒状のピンがガイド部材側段差部103として設けられる。従って、ガイド部材23である第3ガイドピンでは、円筒状のピンであるガイド部材側段差部103によって、曲面である案内面23Aの下端近傍に段差が設けられる。
【0053】
[3−2. ガイド部材側段差部の形状]
また、第2実施形態においては、図12に表されたガイド部材14である立設壁の近傍では、ガイド部材である湾曲延出板19の先端と対向する位置に、ガイド部材14である立設壁よりも低い円筒状のピンがガイド部材側段差部101として設けられる。この点、図12に表されたガイド部材側段差部101に代えて、第2テープ収納部12の周辺壁110に円筒状のピンが一体形成されたガイド部材側段差部104を設けてもよい。もちろん、ガイド部材側段差部104は、ガイド部材14である立設壁よりも低く形成される。
【0054】
[3−3. テープカセットの種類]
また、各実施形態のテープカセット1は、ラミネートタイプのカセットであった。この点、本発明は、レセプタタイプのカセット、感熱タイプのカセット、感熱ラミネートタイプのカセット等、各種のテープカセットにも適用できる。
【0055】
[3−4. 円筒状の突起であるガイド部材側段差部の種類]
また、ガイド部材21,23である第1ガイドピン及び第3ガイドピンでは、各円筒状の突起であるガイド部材側段差部21B,23Bによって、各曲面である案内面21A,23Aの下端に段差が設けられる。
この点、図18の左側に表されたガイド部材51であるガイドピンのように、曲面である案内面51Aの上端に円筒状の突起であるガイド部材側段差部51Bを設けてもよい。これにより、ガイド部材51であるガイドピンでは、円筒状の突起であるガイド部材側段差部51Bによって、曲面である案内面51Aの上端に段差が設けられる。よって、ガイド部材51であるガイドピンにおいては、積層ラミネートテープである印字テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bの一部が、曲面である案内面51Aに形成された円筒状の突起であるガイド部材側段差部51Bにも接触する。この接触により、積層ラミネートテープである印字テープ6の裏面31Bと曲面である案内面51Aとの間に隙間S1が形成される。
【0056】
また、図18の中央に表されたガイド部材61であるガイドピンのように、曲面である案内面61Aの上端及び下端に円筒状の突起であるガイド部材側段差部61B,61Cをそれぞれ設けてもよい。これにより、ガイド部材61であるガイドピンでは、両円筒状の突起であるガイド部材側段差部61B,61Cによって、曲面である案内面61Aの上端及び下端に段差がそれぞれ設けられる。よって、ガイド部材61であるガイドピンにおいては、積層ラミネートテープである印字テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bの一部が、曲面である案内面61Aに形成された両円筒状の突起であるガイド部材側段差部61B,61Cにもそれぞれ接触する。これらの接触により、積層ラミネートテープである印字テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bと曲面である案内面61Aとの間に隙間S2が形成される。
【0057】
また、図18の右側に表されたガイド部材71であるガイドピンのように、曲面である案内面71Aの中央に円筒状の突起であるガイド部材側段差部71Bを設けてもよい。これにより、ガイドピン71では、円筒状突起部71Bによって、曲面71Aの中央に段差が設けられる。よって、ガイド部材71であるガイドピンにおいては、積層ラミネートテープである印字テープ6(の被印字テープ31)の裏面31Bの一部が、曲面71Aに形成された円筒状突起部71Bにも接触する。この接触により、積層ラミネートテープ6(PETテープ31)の裏面31Bと曲面である案内面71Aとの間に2つの隙間S3が形成される。
【0058】
さらに、ガイド部材71であるガイドピンにおいては、複数の円筒状の突起であるガイド部材側段差部71Bを曲面である案内面71Aに形成させてもよい。
【0059】
尚、これらの隙間S1,S2,S3は、積層ラミネートテープである印字テープ6のテープ側段差部35からはみ出した接着剤を各曲面である案内面51A,61A,71Aに付着することを防止する。
【0060】
[3−5. 印字用テープのバックテンション]
また、各実施形態のテープカセット1では、アールクラッチバネR及びガイド部材21,22,23,24である4本のガイドピンにより、積層ラミネートテープである印字用テープ6のバックテンションを確保していた。この点、アールクラッチバネR又はガイド部材21,22,23,24である4本のガイドピンのいずれかにより、積層ラミネートテープである印字用テープ6のバックテンションを確保してもよい。
【0061】
[3−6. ガイド部材であるガイドピンの本数]
また、第1実施形態のテープカセット1は、ガイド部材21,22,23,24である4本のガイドピンを有していた。この点、本発明は、1本以上のガイドピンをガイド部材として有するテープカセットにも適用できる。
【符号の説明】
【0062】
1 テープカセット
6 印字用テープ(積層ラミネートテープ)
9 カセットケース
14 ガイド部材(立設壁)
14A ガイド部材(立設壁)の案内面(曲面)
14B ガイド部材(立設壁)のガイド部材側段差部(突起)
17 印字用テープ小巻
18 カセットケースを構成する下ケースの一角部近傍
21 ガイド部材(第1ガイドピン)
21A ガイド部材(第1ガイドピン)の案内面(曲面)
21B ガイド部材(第1ガイドピン)のガイド部材側段差部(突起)
21C ガイド部材(第1ガイドピン)の巻き角
21D,21E ガイド部材(第1ガイドピン)の案内面(曲面)に印字用テープ(積層ラミネートテープ)が接触する領域の両端
21F ガイド部材(第1ガイドピン)の中心
22 ガイド部材(第2ガイドピン)
22A ガイド部材(第2ガイドピン)の案内面(曲面)
22C ガイド部材(第2ガイドピン)の巻き角
22D,22E ガイド部材(第2ガイドピン)の案内面(曲面)に印字用テープ(積層ラミネートテープ)が接触する領域の両端
22F ガイド部材(第2ガイドピン)の中心
23 ガイド部材(第3ガイドピン)
23A ガイド部材(第3ガイドピン)の案内面(曲面)
23B ガイド部材(第3ガイドピン)のガイド部材側段差部(突起)
23C ガイド部材(第3ガイドピン)の巻き角
23D,23E ガイド部材(第3ガイドピン)の案内面(曲面)に印字用テープ(積層ラミネートテープ)が接触する領域の両端
23F ガイド部材(第3ガイドピン)の中心
24 ガイド部材(第4ガイドピン)
24A ガイド部材(第4ガイドピン)の案内面(曲面)
24C ガイド部材(第4ガイドピン)の巻き角
24D,24E ガイド部材(第4ガイドピン)の案内面(曲面)に印字用テープ(積層ラミネートテープ)が接触する領域の両端
24F ガイド部材(第4ガイドピン)の中心
31 被印字テープ(PETテープ)
31A 被印字テープの印字面(PETテープの印字面)
31B 被印字テープの裏面(PETテープの裏面)
32 片面接着テープ
33 エンドテープ
34 被印字テープ(PETテープ)の裏面に対してエンドテープの一部が重ね合わされた箇所
35 テープ側段差部
51 ガイド部材(その他のガイドピン)
51A ガイド部材(同ガイドピン)の案内面(曲面)
51B ガイド部材(同ガイドピン)のガイド部材側段差部(突起)
61 ガイド部材(その他のガイドピン)
61A ガイド部材(同ガイドピン)の案内面(曲面)
61B ガイド部材(同ガイドピン)のガイド部材側段差部(突起)
61C ガイド部材(同ガイドピン)のガイド部材側段差部(突起)
71 ガイド部材(その他のガイドピン)
71A ガイド部材(同ガイドピン)の案内面(曲面)
71B ガイド部材(同ガイドピン)のガイド部材側段差部(突起)
101 ガイド部材(立設壁)のガイド部材側段差部(ピン)
102 ガイド部材(第1ガイドピン)のガイド部材側段差部(ピン)
103 ガイド部材(第3ガイドピン)のガイド部材側段差部(ピン)
104 ガイド部材(立設壁)のガイド部材側段差部(一体形成ピン)
R アールクラッチバネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形状のカセットケースと、
印字用テープと、
前記印字用テープに在るテープ側段差部と、
前記印字用テープが巻回された印字用テープ小巻と、
前記印字用テープ小巻から引き出された前記印字用テープが前記カセットケース内の一の角部近傍を経て印字位置に引き回して搬送される印字用テープ搬送経路と、
前記印字用テープ搬送経路で前記印字用テープが常時又は一瞬に接触する案内面により前記印字用テープの搬送を案内するガイド部材と、
前記ガイド部材の案内面付近に前記テープ側段差部の一部と接触するガイド部材側段差部と、を備えたこと、を特徴とするテープカセット。
【請求項2】
請求項1に記載するテープカセットであって、
前記ガイド部材は、前記印字用テープが常時に接触する案内面を有するガイドピンであること、を特徴とするテープカセット。
【請求項3】
請求項1に記載するテープカセットであって、
前記ガイド部材は、前記印字用テープが一瞬に接触する案内面を有する立設壁であること、を特徴とするテープカセット。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載するテープカセットであって、
前記ガイド部材側段差部は、前記ガイド部材の案内面の一部に形成された突起であること、を特徴とするテープカセット。
【請求項5】
請求項2又は請求項3に記載するテープカセットであって、
前記ガイド部材側段差部は、前記ガイド部材の案内面の近傍に前記ガイド部材より低く設けられたピンであること、を特徴とするテープカセット。
【請求項6】
請求項2に記載するテープカセットであって、
前記ガイドピンは複数あり、当該複数のガイドピンによって前記印字用テープのバックテンションが確保されること、を特徴とするテープカセット。
【請求項7】
請求項6に記載するテープカセットであって、
前記ガイドピンの案内面に前記印字用テープが接触する領域の両端から前記ガイドピンの中心に向かう巻き角については、
前記ピン側段差部を有する前記ガイドピンの案内面に前記印字用テープが接触する領域の両端で作られる前記ガイドピンの巻き角よりも、前記ガイドピンの案内面のみに前記印字用テープが接触する領域の両端で作られる前記ガイドピンの巻き角が大きいこと、を特徴とするテープカセット。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載するテープカセットであって、
前記印字用テープは、
印字面と前記印字面の裏面とを有する被印字テープと、
前記被印字テープが使い切られたことを示すエンドテープと、を備え、
前記被印字テープの裏面に対して前記エンドテープの一部が重ね合わされたことにより前記テープ側段差部が形成されていること、を特徴とするテープカセット。
【請求項9】
請求項8に記載するテープカセットであって、
前記印字用テープは、
前記被印字テープと前記エンドテープとを接合させるための片面接着テープを備え、
前記被印字テープの裏面に対して前記エンドテープの一部が重ね合わされた箇所に前記片面接着テープが貼り合わされたこと、を特徴とするテープカセット。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載するテープカセットであって、
前記印字用テープ小巻の回転方向を規制するアールクラッチバネを備えたこと、を特徴とするテープカセット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2013−75478(P2013−75478A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217844(P2011−217844)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】