テープ印字装置
【課題】操作者が購入したいテープカートリッジの当該型式が消滅していた場合であっても、テープカートリッジ購入時の操作者の手間を低減し、利便性を向上する。
【解決手段】ラベル作成装置100のCPU44は、カートリッジホルダ27に装着されているカートリッジ10等の属性情報を検出し、この属性情報に対応した、装着されているカートリッジ10等の型式を識別し、対応する現状型式情報を取得する。また、属性情報に対応したカートリッジ10等の最新型式情報を各WebサイトWA〜WCより取得する。さらに、取得された現状型式情報と、取得された最新型式情報とに基づき、操作者がカートリッジ10等を新たに購入する際の購入支援情報を生成する。そして、購入支援情報の印字が指示されたことを契機に、上記生成された購入支援情報を被印字テープに印字形成するように印字ヘッド19を制御する。
【解決手段】ラベル作成装置100のCPU44は、カートリッジホルダ27に装着されているカートリッジ10等の属性情報を検出し、この属性情報に対応した、装着されているカートリッジ10等の型式を識別し、対応する現状型式情報を取得する。また、属性情報に対応したカートリッジ10等の最新型式情報を各WebサイトWA〜WCより取得する。さらに、取得された現状型式情報と、取得された最新型式情報とに基づき、操作者がカートリッジ10等を新たに購入する際の購入支援情報を生成する。そして、購入支援情報の印字が指示されたことを契機に、上記生成された購入支援情報を被印字テープに印字形成するように印字ヘッド19を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被印字テープに所望の印字を行うテープ印字装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被印字テープ等の被印字媒体に所望の印字を行う印字装置として、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この印字装置においては、インクが充填されたカートリッジ(インクカートリッジ)が装着され、その装着されたカートリッジから供給されるインクを用いて被印字媒体(記録媒体)に対し印字が行われる。
【0003】
ここで、カートリッジ内のインクは使用の都度消費されていくことから、カートリッジは消耗品である。したがって、少なくとも、カートリッジ内のインクがすべて消費されたときには、操作者は、新たに印字を行うために新しいカートリッジを購入して補充しなければならない。あるいは、上記のようにカートリッジ内のインクが消費される前であっても、備蓄用に、新しいカートリッジを購入する場合もある。
【0004】
上記のような新規カートリッジの購入時においては、操作者は、その時点で使用しているカートリッジ(すなわち印字装置に装着されているカートリッジ)と同一型式のカートリッジの購入を意図するのが一般的である。そこで、上記従来技術では、上記に対応して、カートリッジを交換すべき時期が近づいたら、当該カートリッジの型式を記録媒体に印刷することで警告書が作成され、操作者への報知が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−227971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、消費者ニーズの変化や印字装置側のマイナーチェンジやバージョンアップ等により、上記新規カートリッジの購入時において、操作者が購入したいと意図するカートリッジの当該型式が、メーカ側による型式変更等によって消滅している可能性がある。そのような場合、例えば操作者が、消滅したカートリッジの型式に対応した新たな型式が何であるかを自分で調べたり、その調べた結果をメモして別途販売店等に持参する必要があり、その手間が非常に面倒である。
【0007】
一方、上記従来技術と同様に被印字媒体に印字を行う印字装置として、被印字テープに印字を行うテープ印字装置が知られている。テープ印字装置においては、カートリッジホルダにテープカートリッジが装着されると、その装着されたテープカートリッジから供給される被印字テープが搬送され、その搬送される被印字テープに対し、印字手段によって所望の印字が行われる。印字によって被印字テープは使用の都度消費されていくことから、このテープカートリッジも、上記同様に消耗品である。したがって、操作者が購入したいと意図するテープカートリッジの当該型式が消滅していた場合には、操作者にとって上述と同様の面倒な手間が生じることとなる。
【0008】
本発明の目的は、操作者が購入したいテープカートリッジの当該型式が消滅していた場合であっても、テープカートリッジ購入時の操作者の手間を低減し、利便性を向上することができる、テープ印字装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本願発明は、被印字テープを供給可能なテープカートリッジを装着可能なカートリッジホルダと、前記カートリッジホルダに装着された前記テープカートリッジから供給される被印字テープを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記被印字テープに対し所望の印字を行う印字手段と、を有するテープ印字装置であって、前記カートリッジホルダに装着されている前記テープカートリッジの属性情報を検出する属性検出手段と、前記属性検出手段により検出された前記属性情報に対応した、前記装着されている前記テープカートリッジの型式を識別し、対応する現状型式情報を取得する現状型式情報取得手段と、前記属性検出手段により検出された前記属性情報に対応した前記テープカートリッジの最新型式情報を、当該テープカートリッジに係わる情報提供手段より取得する最新型式情報取得手段と、前記現状型式情報取得手段により取得された前記現状型式情報と、前記最新型式情報取得手段により取得された前記最新型式情報と、に基づき、操作者が当該現状型式情報又は前記最新型式情報で表される型式のテープカートリッジを新たに購入する際の購入支援情報を生成する支援情報生成手段と、前記操作者が前記購入支援情報の印字を指示するための印字指示手段と、前記印字指示手段を介し前記操作者により前記購入支援情報の印字が指示されたことを契機に、前記支援情報生成手段により生成された前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する印字制御手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
本願発明のテープ印字装置においては、カートリッジホルダにテープカートリッジが装着されると、その装着されたテープカートリッジから供給される被印字テープが搬送手段によって搬送される。搬送される被印字テープに対し、印字手段によって所望の印字が行われる。
【0011】
このような印字形成によって被印字テープは使用の都度消費されていくことから、テープカートリッジは消耗品である。したがって、少なくとも、カートリッジホルダに装着されたテープカートリッジ内の被印字テープが消費され新たな被印字テープの繰り出しができなくなったときには、操作者は、新たにテープ印字を行うために新しいテープカートリッジを購入して補充しなければならない。あるいは、上記のようにテープカートリッジ内の被印字テープが消費される前であっても、備蓄用に、新しいテープカートリッジを購入する場合もある。
【0012】
このような新規テープカートリッジの購入時においては、操作者は、通常、その時点で使用しているテープカートリッジ(すなわちカートリッジホルダに装着されているテープカートリッジ)と同一型式のテープカートリッジの購入を意図する。しかしながら、消費者ニーズの変化やテープ印字装置側のマイナーチェンジやバージョンアップ等により、上記新規テープカートリッジの購入時において、操作者が購入したいと意図するテープカートリッジの当該型式が、メーカ側による型式変更等によって消滅している可能性がある。
【0013】
そこで、本願発明においては、属性検出手段と、現状型式情報取得手段と、最新型式情報取得手段と、が設けられる。属性検出手段により、テープカートリッジホルダに装着されているテープカートリッジの属性情報(例えば被印字テープのテープ幅、テープ色、テープ材質等)が検出され、現状型式情報取得手段により、その属性情報に対応した、当該装着されているテープカートリッジの現状型式情報が取得される。その一方で、最新型式情報取得手段が、テープカートリッジに係わる情報提供手段(例えばテープ印字装置のメーカの製品情報サイト、販売店のサイト、通信販売のサイト、等)にアクセスし、上記検出された属性情報に対応したテープカートリッジの最新型式情報を取得する。
【0014】
そして、上記現状型式情報と最新型式情報との両方に基づき、支援情報生成手段により、購入支援情報が生成される。これにより、上記のように操作者が購入したいと意図するテープカートリッジの当該型式が消滅していた場合には、現状型式情報が表す当該存在しない型式ではなく、例えば情報提供手段で当該存在しない型式の代わりに新たに用意されていた、上記最新型式情報が表す新型式情報を購入支援情報として生成することができる。操作者が購入したいと意図するテープカートリッジの当該型式が存在していた場合には、現状のテープカートリッジに対応した現状型式情報をそのまま購入支援情報として生成すればよい。
【0015】
上記のようにして生成された購入支援情報は、印字制御手段の制御に基づき、操作者の印字指示を契機に印字手段によって被印字テープに印字形成される。これにより、操作者は、購入支援情報が被印字テープに印字形成された後にカートリッジホルダから取り外されたテープカートリッジ(又はテープカートリッジから切り離された当該被印字テープの印字形成部部分のみ)を販売店等に持参することにより、上記のような型式消滅時においても、操作者が購入したいと意図していたテープカートリッジと同等の機能のテープカートリッジを確実に購入することができる。したがって、例えば操作者が、消滅したテープカートリッジの型式に対応した新たな型式が何であるかを自分で調べたり、その調べた結果をメモして別途販売店等に持参する必要はなくなる。この結果、補充用又は備蓄用の新しいテープカートリッジを購入する場合における、操作者の手間を低減し、利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、操作者が購入したいテープカートリッジの当該型式が消滅していた場合であっても、テープカートリッジ購入時の操作者の手間を低減し、利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態のラベル作成装置を備えたラベル作成システムを表すシステム構成図である。
【図2】ラベル作成装置の開閉蓋を開いた状態で装置本体の内部のカートリッジホルダ、及び、カートリッジホルダに装着されたカートリッジの外観構成を表す斜視図である。
【図3】ラミネートタイプのカートリッジを装着した状態のカートリッジホルダの周辺部分を、カートリッジとともに示す図である。
【図4】感熱タイプのカートリッジを装着した状態のカートリッジホルダの周辺部分を、カートリッジとともに示す図である。
【図5】ラベル作成装置の機能構成を表す機能ブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態においてラベル作成装置により作成された通常の印字ラベルの外観の一例を表す上面図、本発明の一実施形態及び各変形例において購入支援情報が印字形成された印字ラベルの外観を表す上面図である。
【図7】ラベル作成装置の制御回路のCPUにより実行される制御内容を表すフローチャートである。
【図8】ステップS100の詳細手順を表すフローチャートである。
【図9】ラベル作成装置で使用可能な全型式情報や装置スペック情報を印字形成する変形例における、CPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。
【図10】購入支援情報を記録した2次元バーコードを印字形成する変形例における、CPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0019】
<システム構成>
図1を用いて、本実施形態のラベル作成システムのシステム構成を説明する。図1において、ラベル作成システムLSは、所望の印字がされた印字ラベルLを作成可能な、ラベル作成装置100(テープ印字装置)と、上記ラベル作成装置100を操作するための操作端末400と、を有している。ラベル作成装置100と操作端末400とは、有線あるいは無線による通信回線NWを介して情報送受信可能に接続されている。また、ラベル作成装置100及び操作端末400は、上記通信回線NWを介し、この例では、ラベル作成装置100のメーカの製品情報WebサイトWA、ラベル作成装置100の販売店のWebサイトWB、ラベル作成装置100の通信販売のWebサイトWCにアクセス可能に接続されている。なお、各WebサイトWA〜WCは、各請求項記載の情報提供手段として機能している。
【0020】
ラベル作成装置100は、当該ラベル作成装置100の外郭を構成する、全体的に直方体状の装置筐体101sを備えた装置本体101を有している。装置本体101の上面部には、開閉可能(又は着脱可能としてもよい)に設けられた開閉蓋102が設けられている。装置本体101の前面部には、テープ排出口104が設けられている。このテープ排出口104は、作成された印字済みラベル用テープ23等(後述の図3及び図4参照)を排出するための排出口である。
【0021】
操作端末400は、一般に市販されている汎用パーソナルコンピュータであり、液晶ディスプレイ等の表示部401と、キーボードやマウス等の操作部402と、を有している。操作者は、この操作部402により、通常の印字ラベルLや後述する支援情報ラベルLAの作成を指示することができる。
【0022】
<ラベル作成装置の内部構成>
図2を用いて、ラベル作成装置100の内部のカートリッジホルダ及びカートリッジの外観構成を説明する。なお、この図2では、図示の煩雑を避けるため上方に開いた状態の開閉蓋102の図示は省略している。
【0023】
図2において、ラベル作成装置100の装置本体101内部には、カートリッジホルダ27と、印字ヘッド19(印字手段)と、テープ送りローラ駆動軸30(搬送手段)と、リボン巻取りローラ駆動軸31と、カートリッジセンサ37が設けられている。
【0024】
カートリッジホルダ27は、収納するテープの種類が互いに異なる複数種類のカートリッジ10,10′(テープカートリッジ)を選択的に着脱可能となっている。カートリッジ10は、印字ラベルLを作成するための基材テープ16を巻回した基材テープロール17を有するカートリッジである(後述の図3参照)。またカートリッジ10′は、印字ラベルLを作成するための感熱テープ16′を巻回した感熱テープロール17′を有するカートリッジである(後述の図4参照)。さらに、カートリッジホルダ27は、上記テープの種類が異なる各カートリッジ10,10′において、収納するテープ幅が異なる複数種類のカートリッジを選択的に着脱可能である。なお、以下では、上記カートリッジ10,10′を総称する場合には「カートリッジ10等」と記載する。
【0025】
印字ヘッド19は、上記テープ送りローラ駆動軸30等により搬送される、後述のカバーフィルム11(又は上記感熱テープ16′)に対し所望の印字を行う。テープ送りローラ駆動軸30及びリボン巻取りローラ駆動軸31は、使用済みインクリボン13及び印字済みラベル用テープ23(ともに後述の図3参照)の搬送駆動力をそれぞれ与える駆動軸であり、互いに連動して回転駆動される。
【0026】
カートリッジセンサ37は、カートリッジ10等の装着時に、装着されたカートリッジ10等に形成された被検出部24(後述の図3乃至図4参照)を機械式(あるいは非接触式でもよい)に検出することで、間接的に当該カートリッジ10等の種別情報(言い換えれば後述する属性情報)を検出する。本実施形態では、前述したように、カートリッジの種別として、後述の図3に示すカートリッジ10のような基材テープ16とこれに貼り合わされるカバーフィルム11を有するラミネートタイプ、後述の図4に示すカートリッジ10′のような感熱テープ16′を有する感熱タイプ、がある。
【0027】
カートリッジ10等は、全体が略直方体形状に形成されたカートリッジ筐体70を有しており、このカートリッジ筐体70には上記印字ヘッド19を挿通するための表裏両面を貫通するヘッド挿通開口39が形成されている。
【0028】
<ラミネートタイプのカートリッジ>
図3を用いて、上記ラミネートタイプのカートリッジ10を装着した場合について説明する。
【0029】
図3において、カートリッジ10は、装置本体101内の凹所である上記カートリッジホルダ27に着脱可能に収納されている。また、カートリッジ10は、基材テープ16を巻回した基材テープロール17と、カバーフィルム11を巻回したカバーフィルムロール12と、印字用のインクリボン13を繰り出すリボン供給側ロール14と、印字後のインクリボン13を巻取るリボン巻取りローラ15と、テープ送りローラ18とを有している。
【0030】
基材テープロール17は、カートリッジ10の底面に立設されるボス95に回転可能に嵌挿されて収納された基材テープ用スプール17aの周りに、上記基材テープ16を巻回している。
【0031】
基材テープ16は、複数層(この例では4層)の積層構造を備えている(図3中部分拡大図参照)。すなわち、内側に巻かれる側(拡大図中右側)よりその反対側(拡大図中左側)へ向かって、適宜の粘着剤からなり上記カバーフィルム11を貼り合わせるための粘着剤層16a、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)等からなるテープ基材層16b、適宜の粘着剤からなる粘着剤層16c、剥離紙16dの順序で積層され構成されている。
【0032】
剥離紙16dは、最終的に完成した上記印字ラベルLが所定の物品等の貼り付け対象物に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着剤層16cにより当該貼り付け対象物に接着できるようにしたものである。
【0033】
カバーフィルムロール12は、カートリッジ10の底面に立設されるボス96に回転可能に嵌挿されて収納されたカバーフィルム用スプール12aの周りに、この例では上記基材テープ16と略同じ幅であるカバーフィルム11を巻回している。
【0034】
リボン供給側ロール14は、リボン供給側スプール14aの周りに、インクリボン13を巻回している。リボン巻取りローラ15は、リボン巻取りスプール15aを備えており、カートリッジホルダ27側の上記リボン巻取りローラ駆動軸31により駆動されることで、使用済みのインクリボン13を巻取り、リボン巻取りスプール15aに巻回する。
【0035】
テープ送りローラ18は、カートリッジホルダ27側の上記テープ送りローラ駆動軸30により駆動されることで、上記基材テープ16と上記カバーフィルム11とを押圧し接着させ印字済みラベル用テープ23としつつ、図3中矢印Tで示す方向にテープ送りを行う。すなわち、テープ送りローラ18はテープ圧着ローラとしても機能する。なお、このラミネートタイプでは、カバーフィルム11と印字済みラベル用テープ23とが、各請求項記載の被印字テープに相当している。
【0036】
なお、上記リボン巻取りローラ15及びテープ送りローラ18は、それぞれカートリッジ10外に設けた例えばパルスモータであるテープ送りモータ33(後述の図5参照)の駆動力が、図示しないギヤ機構を介し上記リボン巻取りローラ駆動軸31及びテープ送りローラ駆動軸30に伝達されることによって、連動して回転駆動される。
【0037】
また、カートリッジ10には、上記テープ送りローラ18と反対側の隅部(図3中右上隅部)に被検出部24が形成されている。この被検出部24には、所定のパターンで複数個のスイッチ孔が孔設されており、各パターンは、前述したように、カートリッジ10の種別情報、すなわち、基材テープ16及びカバーフィルム11のテープ幅、テープ色、テープ材質等を含む、カートリッジの属性情報を含んでいる。前述したカートリッジセンサ37(図2参照)は、上記のようにして各カートリッジ10の種別によって互いに異なるスイッチ孔のパターンを検出し、これによってカートリッジ10の種別を検出することができる。
【0038】
一方、カートリッジホルダ27は、上記印字ヘッド19と、上記リボン巻取りローラ駆動軸31と、上記テープ送りローラ駆動軸30と、ローラホルダ22とを有している。印字ヘッド19は、多数の発熱素子を備えており、上記カバーフィルムロール12から繰り出されたカバーフィルム11の所定の印字領域に印字を行う。
【0039】
テープ送りローラ駆動軸30は、カートリッジホルダ27に装着されたカートリッジ10のカバーフィルムロール12から繰り出されるカバーフィルム11と、基材テープロール17から繰り出される基材テープ16とを、上記テープ送りローラ18を駆動させることにより搬送する。
【0040】
ローラホルダ22は、支持軸29により回動可能に枢支され、図示しない切換機構により印字位置とリリース位置に切換可能となっている。このローラホルダ22には、プラテンローラ20及びテープ圧接ローラ21が回転可能に配設されており、ローラホルダ22が上記印字位置(図3に示す位置)に切り換えられたときに、それらプラテンローラ20及びテープ圧接ローラ21が上記印字ヘッド19及びテープ送りローラ18に対し圧着されるようになっている。
【0041】
さらに、カートリッジホルダ27には、カートリッジ10の排出口(図示せず)に隣接してカッタ28が配設されている。このカッタ28は、カッタ駆動ボタン38(後述の図5参照)が押されることにより作動し、印字済みラベル用テープ23を所定の長さに切断して、印字ラベルLを生成する。
【0042】
上記構成において、カートリッジ10が上記カートリッジホルダ27に装着された後、テープ送りモータ33(後述の図5参照)の駆動力によってリボン巻取りローラ駆動軸31及びテープ送りローラ駆動軸30がそれぞれ同期して回転駆動される。テープ送りローラ駆動軸30の駆動に伴いテープ送りローラ18、プラテンローラ20、及びテープ圧接ローラ21が回転し、基材テープロール17から基材テープ16が繰り出され、上述のようにテープ送りローラ18へ供給される。一方、カバーフィルムロール12からはカバーフィルム11が繰り出されると共に、印字ヘッド駆動回路32(後述の図5参照)により印字ヘッド19の複数の発熱素子が通電される。このとき、インクリボン13が、上記印字ヘッド19に押圧されることで当該カバーフィルム11の裏面に接触させられる。この結果、カバーフィルム11の裏面の所定の印字領域に、所望の印字が行われる。そして、上記基材テープ16と上記印字が終了したカバーフィルム11とがテープ送りローラ18及びテープ圧接ローラ21により接着されて一体化されて印字済みラベル用テープ23として形成され、上記排出口よりカートリッジ10外へと搬出される。そして、カッタ28によって印字済みラベル用テープ23が切断され、所望の印字がされた印字ラベルLが生成される。
【0043】
<感熱タイプのカートリッジ>
図4を用いて、上記感熱タイプのカートリッジ10′を装着した状態のカートリッジホルダ27の周辺部分の構造について説明する。なお、この図4において、上記図3と同様の部分には同じ符号を付すと共に説明を省略し、図3と異なる部分のみ説明する。
【0044】
図4において、カートリッジ10′は、感熱テープ16′が巻回された感熱テープロール17′を有している。このカートリッジ10′は、上記ラミネートタイプのカートリッジ10と異なり、カバーフィルム11を巻回したカバーフィルムロール12や、リボン供給側ロール14及びリボン巻取りローラ15を有していない。感熱テープロール17′は、カートリッジ10′の底面に立設されるボス95に回転可能に嵌挿されて収納された感熱テープ用スプール17a′の周りに上記感熱テープ16′を巻回している。なお、この感熱タイプでは、感熱テープ16′が、各請求項記載の被印字テープに相当している。
【0045】
感熱テープ16′は、この例では3層構造となっており(図4中部分拡大図参照)、内側に巻かれる側(拡大図中左側)よりその反対側(拡大図中右側)へ向かって、表面に感熱記録層を持つPET(ポリエチレンテレフタラート)等から成るカバーフィルム16a′、適宜の粘着材からなる粘着層16b′、剥離紙16c′の順序で積層され構成されている。
【0046】
カートリッジ10′がカートリッジホルダ27に装着されローラホルダ25が離反位置から当接位置に移動されると、前述と同様、感熱テープ16′が印字ヘッド19とプラテンローラ20との間に狭持されるとともに、テープ送りローラ18とテープ圧接ローラ21との間に狭持される。そして、テープ送りローラ18、テープ圧接ローラ21、及びプラテンローラ20が同期して回転し、感熱テープロール17′から感熱テープ16′が繰り出される。
【0047】
この繰り出された感熱テープ16′は、カートリッジ底面に立設されたリールボス91に回転可能に嵌挿された略円筒状のリール92にガイドされつつ、上記ヘッド挿通開口39より搬送方向下流側の印字ヘッド19へと供給される。前述と同様に通電された印字ヘッド19により、感熱テープ16′の上記カバーフィルム16a′の表面に印字Rが印刷され、印字済みラベル用テープ23′として形成された後、カートリッジ10′外へと搬出される。その後、カッタ28により切断され、所望の印字がされた印字ラベルLが生成される。
【0048】
なお、上記構成のカートリッジ10′において、感熱テープ16′を用いることで特にインクリボン等を用いることなく印字ヘッド19の発熱のみによって印字を行ったが、これに限られない。すなわち、上記感熱テープ16′に代えて、インクリボンからの熱転写により印字形成可能な被転写材料により構成された被転写層を備えたテープ(被印字テープに相当)を用い、前述のカートリッジ10と同様、のインクリボンを用いて印字を行うようにしてもよい。
【0049】
<ラベル作成装置の制御系>
図5を用いて、ラベル作成装置100の制御系の機能的構成を説明する。
【0050】
図8において、ラベル作成装置100の制御基板(図示せず)上には、制御回路40が配置されている。制御回路40にはCPU44が設けられており、このCPU44に、データバス42を介し、入出力インターフェース41、ROM46、フラッシュメモリ(EEPROM)47、RAM48、テーブル記憶部49、及び通信用インターフェース(通信用I/F)43が接続されている。
【0051】
ROM46には、後述の印字バッファ48Bのデータを読み出して上記印字ヘッド19やテープ送りモータ33を駆動し、後述の図7、図8、図9、図10のフローに示す手順を実行する印字駆動制御プログラム、印字が終了した場合に印字済みラベル用テープ23を切断位置までテープ送りモータ33を駆動して搬送し、後述のソレノイド35を駆動して印字済みラベル用テープ23を切断する切断駆動制御プログラム等、制御上必要な各種のプログラムが格納されている。CPU44は、このようなROM46に記憶されている各種プログラムに基づいて各種の演算を行う。
【0052】
RAM48は、CPU44により演算された各種の演算結果等を一時的に記憶する。このRAM48には、テキストメモリ48A、印字バッファ48B、各種演算データ等を格納するワークメモリ48C等が設けられている。テキストメモリ48Aには、文書データ等の印字用データが格納される。
【0053】
テーブル記憶部49は、例えばROM46あるいはEEPROM47の記憶領域の一部で構成されている。このテーブル記憶部49には、例えば、ラベル作成装置100の製造時において当該ラベル作成装置100のメーカによって設定された、カートリッジ10,10′の被検出部24の態様と当該カートリッジ10,10′の型式とを対応づけた型式テーブル(図示省略)が予め記憶されている。
【0054】
フラッシュメモリ(EEPROM)47には、ラベル作成が行われる都度、カートリッジ10等の現状型式情報が記憶される(詳細は後述)。通信用I/F43は、操作端末400との間で上記通信回線NWを介してネットワーク通信を行う。
【0055】
また入出力インターフェース41には、上記印字ヘッド19を駆動するための印字ヘッド駆動回路32と、テープ送りモータ駆動回路34と、ソレノイド駆動回路36と、上記カートリッジセンサ37と、カッタ駆動ボタン38とが接続されている。
【0056】
テープ送りモータ駆動回路34は、テープ送りモータ33を駆動することにより、前述のテープ送りローラ駆動軸30及びリボン巻取りローラ駆動軸31を駆動し、基材テープ16、カバーフィルム11、及び印字済みラベル用テープ23の搬送を行う。ソレノイド駆動回路36は、上記カッタ28を駆動して切断動作を行わせるソレノイド35を駆動する。カッタ駆動ボタン38は、上記カッタ28を操作者が手動で操作して印字ラベルLを所望の長さとするためのものである。
【0057】
カートリッジセンサ37からは、上述したカートリッジ10等に形成された被検出部24の検出結果が入力され、CPU44は、当該検出結果に基づきカートリッジ10等の種別情報を検出する。
【0058】
上記構成の制御系において、操作端末400の適宜の操作により作成された印字用データが通信回線NWを介しラベル作成装置100に入力される。入力された印字用データは、テキストメモリ48Aに順次記憶される。そして、その記憶された印字用データは再び読み出され、制御回路40の変換機能により所定の変換がされることで、ドットパターンデータが生成され、印字バッファ48Bに記憶される。また、印字ヘッド19が印字ヘッド駆動回路32を介して駆動され、上記各発熱素子が1ライン分の印字ドットに対応して選択的に発熱駆動されて印字バッファ48Bに記憶されたドットパターンデータの印字を行い、これと同期してテープ送りモータ33がテープ送りモータ駆動回路34を介して上記カバーフィルム11等の搬送制御を行い、最終的に印字ラベルLが作成される。
【0059】
<印字ラベルの外観>
図6(a)を用いて、上記のようにしてラベル作成装置100により作成された印字ラベルLの外観及び構造について説明する。
【0060】
図6(a)において、印字ラベルLは、前述の図3に示した基材テープ16にカバーフィルム11が加わった5層構造となっている。すなわち、表面よりその反対側へ向かって、カバーフィルム11、粘着剤層16a、テープ基材層16b、粘着剤層16c、剥離紙16dの順序で積層され構成されている(断面構造の図示は省略)。このとき、カバーフィルム11の裏面には、操作者により操作端末400の操作部402を介し入力された印字用データに対応した内容の印字R(この例では「北海道太郎」の文字)が鏡像印字により印刷されている。
【0061】
<本実施形態の特徴>
以上説明した基本構成において、本実施形態の最大の特徴は、操作者がカートリッジ10等を新たに購入する際に役立つ購入支援情報(詳細は後述)を印字形成した支援情報ラベルを、適宜のタイミングで作成することにある。
【0062】
すなわち、上述のように、ラベル作成装置100においては、印字形成によって、カートリッジ10等におけるカバーフィルム11、基材テープ16、感熱テープ16′等(以降、単に「被印字テープ11,16′等」と称す)が使用の都度消費されていくことから、カートリッジ10等は消耗品である。したがって、少なくとも、カートリッジホルダ27に装着されたカートリッジ10等の被印字テープ11,16′等が消費され新たな被印字テープ11,16′等の繰り出しができなくなったときには、操作者は、新たにラベル作成を行うために新しいカートリッジ10等を購入して補充しなければならない。あるいは、上記のようにカートリッジ10内の被印字テープが消費される前であっても、備蓄用に、新しいカートリッジ10等を購入する場合もある。
【0063】
このような新規テープのカートリッジ10等の購入時においては、操作者は、その時点で使用しているカートリッジ10等(すなわちカートリッジホルダ27に装着されているカートリッジ10等)と同一型式のカートリッジ10等の購入を意図するが一般的である。しかしながら、消費者ニーズの変化やラベル作成装置100側のマイナーチェンジやバージョンアップ等により、上記新規なカートリッジ10等の購入時において、操作者が購入したいと意図するカートリッジ10等の当該型式が、メーカ側による型式変更等によって消滅している可能性がある。
【0064】
そこで、本実施形態においては、前述したように、操作者の指示により適宜のタイミングで、図6(b)に示す支援情報ラベルLAが作成される。図6(b)において、支援情報ラベルLAは、購入支援情報としてカートリッジ10等の現状型式情報と最新型式情報とを印字形成した現状型式・最新型式情報印字領域T1と、購入支援情報としてラベル作成装置100において過去に使用されたカートリッジ10等の使用履歴情報を印字形成した使用履歴情報印字領域T2と、を備えている。なお、図示のように、使用履歴情報印字領域T2は現状型式情報・最新型式情報印字領域T1よりもテープ搬送方向上流側に配置される。
【0065】
このとき、現状型式・最新型式情報印字領域T1の上記現状型式情報は、以下のようにして取得される。すなわち、カートリッジ10等がカートリッジホルダ27に装着されると、カートリッジセンサ37の検出結果によって、当該装着されているカートリッジ10等の属性情報(例えば被印字テープのテープ幅、テープ色、テープ材質等)がCPU44により取得される。そして、CPU44が、この取得された属性情報に対し、前述したテーブル記憶部49の上記型式テーブルを参照することで、当該装着されているカートリッジ10等の型式を現状型式情報として取得する。図6(b)の例では、現状型式(図中では「使用中型式」と表記)が「TZ−378」であり、カバーフィルム11及び基材テープ16の幅が12mmで基材テープ16の色が黒色であること、また、ラミネートタイプの上記カートリッジ10であること、が印字形成により表されている。
【0066】
一方、上記最新型式情報は、以下のようにして取得される。すなわち、CPU44が、通信用I/F43を介し、ラベル作成装置100のメーカの製品情報WebサイトWA、販売店のWebサイトWB、通信販売のWebサイトWC等とのいずれかにアクセスする。そして、CPU44は、上述のようにしてカートリッジセンサ37の検出結果から取得された属性情報に対応した、カートリッジ10等の最新型式情報を取得する。図6(b)の例では、上記現状型式「TZ−378」に対応する最新型式(図中では「新型式」と表記)が「Tze−733」であることが、印字形成により表されている。
【0067】
また、使用履歴情報印字領域T2の上記使用履歴情報は、以下のようにして取得される。すなわち、ラベル作成装置100は、既に述べたように、複数種類のカートリッジ10等を適宜に交換して使用可能である。そして、そのように複数の型式のカートリッジ10等が交換されつつ順次カートリッジホルダ27に装着され使用されたときは、CPU44の制御により、カートリッジセンサ37による各カートリッジ10等の上記属性情報に上記のように型式テーブルを適用して取得された各カートリッジ10等の型式(すなわち現状型式情報)が、使用履歴情報としてその都度EEPROM47に記憶され蓄積される。そして上記支援情報ラベルLAの作成時に、当該使用履歴情報がEEPROM47から読み出され、使用される。図6(b)の例では、ラベル作成装置100において、過去に使用されたことがある型式として、「Tz−356」(感熱テープ16′の幅が24mmである感熱タイプのカートリッジ10′)、「Tz−123」(カバーフィルム11の幅が6mmであるラミネートタイプのカートリッジ10)、「Tz−057」(カバーフィルム11の幅が9mmであるラミネートタイプのカートリッジ10)があることが、印字形成により表されている。
【0068】
なお、図6(c)及び図6(d)の支援情報ラベルLAについては、後述する((1)(2)の変形例参照)。
【0069】
<制御内容>
上記の内容を実現するために、ラベル作成装置100の制御回路40のCPU44によって実行される制御内容を、図7を用いて説明する。
【0070】
図7において、例えば操作者によりラベル作成装置100の電源がオンにされることによって、このフローが開始される(「START」位置)。
【0071】
まずステップS10で、CPU44は、カートリッジセンサ37からの検出信号を入力し、その入力した信号により、上記カートリッジホルダ27に装着されたカートリッジ10等に備えられる基材テープ16及びカバーフィルム11のテープ幅、テープ色、テープ材質等の上記属性情報(言い換えれば上記種別情報)を検出し、当該検出結果を例えばRAM48に記憶する。なお、CPU44がカートリッジセンサ37の検出結果を常時入力していて、このタイミングでRAM48に記憶するようにしてもよい。なお、このステップS10が各請求項記載の属性検出手段として機能する。
【0072】
その後、ステップS20で、CPU44は、操作端末400から出力されたラベル作成指示信号が通信回線NWを介して入力されたか否かを判定する。ここで、前述したように、ラベル作成装置100で作成されるラベルには、図6(a)に示す「北海道太郎」の通常のテキストが印字形成された通常の印字ラベルLと、図6(b)を用いて前述した、各種支援情報が印字形成された支援情報ラベルLAとが存在する。操作者が印字ラベルLの作成を意図する場合には、操作者による操作部402での適宜の操作によって上記テキストを印字形成するための印字データが生成され、この印字データを含む通常の印字ラベルLのラベル作成指示信号が操作端末400から送信される。一方、操作者が支援情報ラベルLAの作成を意図する場合には、例えば操作者が操作部402に備えられるファンクションキーとプリントキー(いずれも図示省略。なお、これら2つが印字指示手段を構成する)とを併せて操作することで、支援情報ラベルLAのラベル作成指示信号が操作端末400から送信される。上記2つのうちいずれかのラベル作成指示信号が操作端末400から入力されるまでは判定が満たされず(S20:NO)、ループ待機する。ラベル作成指示信号が操作端末400から入力されたら、判定が満たされ(S20:YES)、ステップS21に移る。
【0073】
ステップS21で、CPU44は、ステップS20において操作端末400から入力されたラベル作成指示信号が、支援情報ラベルLAのラベル作成指示信号であったか否かを判定する。支援情報ラベルLAのラベル作成指示信号であった場合には、判定が満たされ(S21:YES)、ステップS22に移行する。支援情報ラベルLAのラベル作成指示信号でなく、通常のラベルLのラベル作成指示信号が入力された場合には、判定が満たされず(S21:NO)、CPU44は、当該ラベル作成指示信号に含まれる印字用データをテキストメモリ48Aに格納し、後述するステップS30に移行する。
【0074】
ステップS22では、CPU44は、テーブル記憶部49の上記型式テーブルを用いて、上記ステップS10で取得されたカートリッジ10等の属性情報に対応した、現在装着されているカートリッジ10等の現状型式情報を取得する。なお、このステップS22が各請求項記載の現状型式情報取得手段として機能する。
【0075】
そして、ステップS23に移り、CPU44は、通信用I/F43を介し、上記の製品情報WebサイトWA、販売店のWebサイトWB、通信販売のWebサイトWC等にアクセスし、上記ステップS10で検出されたカートリッジ10等の属性情報に対応した、カートリッジ10等の最新型式情報を取得し、EEPROMに保存しておく。なお、このステップS23が各請求項記載の最新型式情報取得手段として機能する。
【0076】
その後、ステップS24に移り、CPU44は、ステップS23で取得された最新型式情報と、ステップS22で取得された現状型式情報とが内容的に一致するか否かを判定する。このステップS24が各請求項記載の型式判定手段として機能する。最新型式情報と現状型式情報とが一致する場合には、ステップS24の判定が満たされ(S24:YES)、ステップS26に移行する。最新型式情報と現状型式情報とが一致しない場合には、ステップS24の判定が満たされず(S24:NO)、ステップS25に移行する。
【0077】
ステップS25では、CPU44は、ステップS23で取得された最新型式情報(図6(b)の例では「Tze−733」)とステップS22で取得された現状型式情報(図6(b)の例では「Tz−378)との両方を含む購入支援情報を生成する。その後、ステップS27に移行する。
【0078】
一方、ステップS26では、CPU44は、ステップS22で取得された現状型式情報(図6(b)の例では「Tz−378)を含む購入支援情報を生成する。その後、ステップS27に移行する。
【0079】
ステップS27では、CPU44は、EEPROM47から、ラベル作成装置100において、その時点までにラベル作成装置100において使用されたカートリッジ10等の使用履歴情報を取得する。なお、使用履歴情報のうち、例えば所定の経過時期を境にそれよりも古い情報はカットして取得しないようにしてもよい。
【0080】
その後、ステップS28で、CPU44は、ステップS27で取得された、上記使用履歴情報(図6(b)の例では、感熱テープ16′の幅が24mmの感熱タイプのカートリッジ10′である「Tz−356」、カバーフィルム11の幅が6mmのラミネートタイプのカートリッジ10である「Tz−123」、カバーフィルム11の幅が9mmのラミネートタイプのカートリッジ10である「Tz−057」)を、ステップS25又はステップS26で生成された上記購入支援情報に追加する。なお、ステップS25,S26,S28が各請求項記載の支援情報生成手段として機能する。その後、ステップS30に移る。
【0081】
ステップS30では、CPU44は、印字ラベルLの作成のためにテキストメモリ48Aに格納した上記印字用データ、又は、支援情報ラベルLAの作成のために上記ステップS25,S26,S28で生成された購入支援情報、に対して例えば所定の変換を行い、被印字テープ11,16′等への印字内容に対応したドットパターンデータ(印字駆動データ)を生成する。そして、印字バッファ48Bに記憶させる。
【0082】
その後、ステップS100で、CPU44は、上記ドットパターンデータに対応する印字が形成された印字ラベルL又は支援情報ラベルLを作成するラベル作成処理を実行する。すなわち、印字ヘッド19の複数の発熱素子が上記印字ヘッド駆動回路32(図5参照)により通電され、これにより被印字テープ11,16′等に印字が印刷され、印字済みラベル用テープ23,23′として形成される。このステップS100が各請求項記載の印字制御手段として機能する。
【0083】
その後、ステップS40で、CPU44は、上記ステップS100でのラベル作成処理によって使用された現状型式(ステップS22で取得された型式)を使用履歴としてEEPROM47に記憶する。なお、ステップS21での判定が満たされずステップS30を経てステップS100でのラベル作成処理が行われた場合には、このステップS40で、上記ステップS22と同様にしてCPU44が現状型式情報を取得し、EEPROM47に使用履歴として記憶すればよい。なお、このステップS40が各請求項記載の履歴記憶手段として機能する。そして、このフローを終了する。
【0084】
図8を用いて、上記図7のステップS100の詳細手順を説明する。なお、この図8では、ラミネートタイプのカートリッジ10を用いてラベル作成を行う場合を例にとって説明する。
【0085】
まずステップS110で、CPU44は、テープ送りモータ駆動回路34に制御信号を出力し、テープ送りモータ33によりテープ送りローラ駆動軸30及びリボン巻き取りローラ駆動軸31を駆動する。これによって、基材テープロール17からの基材テープ16の繰り出しと、カバーフィルムロール12からのカバーフィルム11の繰り出しとを開始し、これら基材テープ16、カバーフィルム11、及び印字済みラベル用テープ23(以下、単に「基材テープ16等」と総称する)の搬送が開始される。
【0086】
その後、ステップS120で、CPU44は、基材テープ16等が所定量だけ搬送されたか否かを判定する。この所定量とは、例えば、カバーフィルム11に備えられた印字領域の先端が、印字ヘッド19がほぼ対向する位置に到達するだけの搬送距離である。この搬送距離判定は、例えば基材テープ16に設けたマーキングを公知のテープセンサ(図示せず)で検出する、あるいは、パルスモータであるテープ送りモータ33へテープ送りモータ駆動回路34から出力される制御信号としての制御パルスのパルス数をカウントする、等の公知の手法で行えば足りる。所定量が搬送されるまでステップS120の判定が満たされず(S120:NO)、ループ待機し、所定量搬送されたら、ステップS120の判定が満たされ(S120:YES)、ステップS130に移る。
【0087】
ステップS130では、CPU44は、印字ヘッド駆動回路32に制御信号を出力し、印字ヘッド19に、カバーフィルム11の印字領域に対し、上記印字駆動データに対応した印字を開始させる。
【0088】
その後、ステップS140で、CPU44は、カバーフィルム11の上記印字領域に対する印字が全て完了したか否か(言い換えれば、印字ヘッド19による上記印字駆動データのカバーフィルム11への印字形成がすべて終了したか否か)を判定する。印字が全て完了するまで判定が満たされず(S140:NO)、ループ待機し、印字が全て完了したら判定が満たされて(S140:YES)、ステップS150に移る。
【0089】
ステップS150では、CPU44は、基材テープ16等がさらに所定量だけ搬送されたか否かを判定する。この所定量とは、例えば、印字領域の全てがカッタ28を所定の長さ分越えるだけの搬送距離である。このときの搬送距離判定も例えば上記ステップS120と同様にすれば足りる。所定量が搬送されるまで判定が満たされず(S150:NO)、ループ待機し、所定量搬送されたら判定が満たされ(S150:YES)、ステップS160に移る。
【0090】
ステップS160では、CPU44は、テープ送りモータ駆動回路34に制御信号を出力し、テープ送りモータ33によるテープ送りローラ駆動軸30及びリボン巻取りローラ駆動軸31の駆動を停止し、基材テープロール17及びカバーフィルムロール12からの基材テープ16及びカバーフィルム11の繰り出し、及び、基材テープ16等の搬送を停止する。
【0091】
その後、ステップS170で、CPU44は、操作者により上記カッタ駆動ボタン38が手動操作されたか否かを判定する。カッタ駆動ボタン38が手動操作されるまで判定が満たされず(S:NO)、ループして待機する。カッタ駆動ボタン38が手動操作されたら、判定が満たされ(S:YES)、ステップS180に移る。
【0092】
ステップS180では、CPU44は、ソレノイド駆動回路36に制御信号を出力し、ソレノイド35を駆動し、カッタ28によって印字済みラベル用テープ23の切断を行う。前述したように、この時点で上記印字領域を含む印字済みラベル用テープ23の全てがカッタ28を十分に越えており、このカッタ28の切断によって、印字駆動データに対応した印字が行われた印字ラベルL又は支援情報ラベルLAが生成される。
【0093】
その後、ステップS190で、CPU44は、別途設けた排出用ローラ(図示せず)を駆動する排出用モータ(図示せず)に制御信号を出力し、上記ステップS180で生成された印字ラベルL又は支援情報ラベルLAを装置外へと排出する。なお、排出用モータがなくても手動操作で印字ラベルL又は支援情報ラベルLAを装置外へ排出できる場合には、このステップS190を省略してもよい。その後、このルーチンを終了する。
【0094】
以上説明したように、本実施形態によれば、カートリッジセンサ37で取得された属性情報に基づく上記現状型式情報と最新型式情報との両方に基づき購入支援情報が生成され、当該購入支援情報が印字形成された支援情報ラベルLAが作成される。これにより、操作者が購入したいと意図するカートリッジ10等の当該型式が消滅していた場合には、現状型式情報が表す当該存在しない型式ではなく、当該存在しない型式の代わりにメーカ側で新たに用意されていた、上記最新型式情報が表す新型式情報を購入支援情報として印字形成した支援情報ラベルLAを作成することができる。なお、操作者が購入したいと意図するカートリッジ10等の当該型式が存在していた場合には、現状のカートリッジ10等に対応した現状型式情報をそのまま購入支援情報として印字形成した支援情報ラベルLAが作成される。これにより、操作者は、テープカートリッジ10等から切り離された当該支援情報ラベルL(言い換えれば印字済みラベル用テープ23の購入支援情報の印字形成部分)のみを販売店等に持参するか、切断が行われない場合には購入支援情報が印字済みラベル用テープ23に印字形成された状態でカートリッジホルダ27から取り外されたカートリッジ10等を販売店等に持参することで、上記のような型式消滅時においても、操作者が購入したいと意図していたカートリッジ10等と同等の機能のカートリッジ10等を確実に購入することができる。この結果、例えば操作者が、消滅したカートリッジ10等の型式に対応した新たな型式が何であるかを自分で調べたり、その調べた結果をメモして別途販売店等に持参する必要はなくなる。この結果、補充用又は備蓄用の新しいカートリッジ10等を購入する場合における、操作者の手間を低減し、利便性を向上することができる。
【0095】
また、本実施形態では特に、支援情報ラベルLAの現状型式・最新型式情報印字領域T1に、現状型式情報と最新型式情報との両方が印字形成されている。これにより、操作者は、上記のような型式消滅時において、操作者が購入したいと意図していた消滅したカートリッジ10等の型式と、その形式に対応する新たなカートリッジ10等の型式との両方を、被印字テープに形成された印字によって視覚的に明確に確認することができる。したがって、新しいカートリッジ10等を購入する際の操作者の安心感を高め、確実に利便性を向上することができる。
【0096】
また、本実施形態では特に、支援情報ラベルLAの使用履歴情報印字領域T2に、使用履歴情報が印字形成されている。これにより、操作者は、過去に当該ラベル作成装置100において使用されていたカートリッジ10等の型式についても、印字内容によって視覚的に明確に確認することができる。この結果、操作者は、当該ラベル作成装置100において使用実績のあるカートリッジ10等の型式を正確に認識することができる。したがって、操作者がカートリッジ10等を使用して当該ラベル作成装置100でテープ印字を行う際のリピート再現性を高めることができる。
【0097】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。なお、上記実施形態と同等の部分には、同一の符号を付し、適宜説明を簡略化又は省略する。
【0098】
(1)ラベル作成装置で使用可能な全型式情報や装置スペック情報を印字形成する場合
本変形例の支援情報ラベルLAの一例を図6(c)に示す。この支援情報ラベルLAでは、上記現状型式・最新型式情報印字領域T1及び使用履歴情報印字領域T2、に加え、ラベル作成装置100に適用可能なカートリッジ10等の全型式情報、及び、その他のラベル作成装置100の装置スペック情報(性能情報・仕様情報など)を、購入支援情報として印字形成した全型式情報等印字領域T3を備えている。なお、図示のように、全型式情報等印字領域T3は、使用履歴情報印字領域T2よりもさらにテープ搬送方向上流側に配置される。
【0099】
上記全型式情報等印字領域T3及び装置スペック情報は、前述と同様、EEPROM47等の記憶内容から取得するか、あるいは各WebサイトWA〜WCから取得すれば足りる。図6(c)の例では、ラベル作成装置100において使用可能な全型式として、「TZ−○○○」「Tze−○○○」「SZ−○○○」の各シリーズであって、被印字テープ11,16′等の幅が6[mm]から24[mm]までの型式が存在することが、印字形成により表されている。なお、この例では、全型式情報(型式をフルに表記したもの)そのものではなく、図示の「TZ/Tze/SZ」のように全型式情報に対応した情報(この例では略した情報)が表記されている。また、ラベル作成装置100の前述の装置スペックとして、所定の高速印刷モードに対応可能であることと、バッテリ駆動で使用する際には、単三アルカリ電池が6本必要であること、が、印字形成により表されている。
【0100】
本変形例においてCPU44によって実行される制御内容を図9に示す。なお、図9に示すフローでは、図7に示したステップS28とステップS30との間に、新たにステップS29、ステップS291、ステップS292が設けられた点だけが図7と異なる。
【0101】
すなわち、上記図7のステップS10〜ステップS28が行われた後、新たに設けたステップS29及びステップS291において、CPU44は、上述したように、EEPROM47等の記憶内容や、各WebサイトWA〜WCから、ラベル作成装置100に適用可能なカートリッジ10等の全型式情報、及び、上記装置スペック情報を取得する。図示の例ではステップS29でEEPROM47から装置スペック情報が取得され、ステップS291で各WebサイトWA〜WCから全形式情報が取得されている。したがって、ステップS291が各請求項記載の全型式取得手段として機能している。
【0102】
その後、ステップS292で、CPU44は、上記ステップS291で取得された全型式情報及び上記ステップS29で取得された装置スペック情報を、ステップS26及びステップS28で生成済みの購入支援情報に追加する。その後、ステップS30に移行する。ステップS30以降は上記実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0103】
以上のように、本変形例においては、操作者は、操作者が購入したいと意図していた消滅したカートリッジ10等の型式や、その形式に対応する新たなカートリッジ10等の型式のみならず、当該ラベル作成装置100の性能上使用可能な他のカートリッジ10等の型式すべてについても、支援情報ラベルLAに形成された印字によって視覚的に明確に確認することができる。この結果、操作者は、自らが想定していた型式以外のカートリッジ10等も使用可能である旨を認識することができる。したがって、操作者がカートリッジ10等を使用して当該ラベル作成装置100でラベル作成を行う際の、応用性・拡張性を高めることができる。
【0104】
また、本変形例においては、操作者は、操作者が購入したいと意図していたカートリッジ10等の型式や、その形式に対応する新たなカートリッジ10等の型式や、過去に当該ラベル作成装置100において使用されていたカートリッジ10等の型式等の表すカートリッジ型式情報に加え、当該ラベル作成装置100の性能情報や仕様情報などの装置スペック情報についても、支援情報ラベルLAに形成された印字によって視覚的に明確に確認することができる。この結果、さらに利便性を向上することができる。
【0105】
(2)購入支援情報を2次元バーコード化した場合
本変形例の支援情報ラベルLAの一例を図6(d)に示す。この支援情報ラベルLAでは、上記現状型式・最新型式情報印字領域T1、使用履歴情報印字領域T2、全型式情報等印字領域T3等に代え、2次元バーコードBCが印字形成された2次元バーコード領域T4を備えている。この2次元バーコードBCは、上述した、現状型式・最新型式情報印字領域T1、使用履歴情報印字領域T2、全型式情報等印字領域T3に印字形成される各支援情報と同等の内容をバーコード情報化したものである。すなわち、この図6(d)に示す支援情報ラベルLAでは、2次元バーコード領域T4の2次元バーコードBCに対し適宜の光学読み取り装置(いわゆるバーコードリーダ等。図示省略)で読み取りが行われることにより、上記現状型式・最新型式情報印字領域T1、使用履歴情報印字領域T2、全型式情報等印字領域T3に印字形成された内容と同様の、カートリッジ10等の現在型式情報・最新型式情報・全型式情報、ラベル作成装置100の使用履歴情報やスペック情報等を、適宜の表示手段(図示省略)に表示することができる。
【0106】
図示の例では、図6(b)に示した支援情報ラベルLAと同様の内容、すなわち、カートリッジ10の現状型式が「TZ−378」でカバーフィルム11及び基材テープ16の幅が12mmで基材テープ16が黒色であり、ラミネートタイプの上記カートリッジ10であること、対応する最新型式が「Tze−733」であること、ラベル作成装置100の使用履歴として、「Tz−356」(感熱テープ16′の幅が24mmである感熱タイプのカートリッジ10′)、「Tz−123」(カバーフィルム11の幅が6mmであるラミネートタイプのカートリッジ10)、「Tz−057」(カバーフィルム11の幅が9mmであるラミネートタイプのカートリッジ10)があること、が、上記光学読み取り装置での読み取りによって上記表示手段に表示される。
【0107】
本変形例においてCPU44によって実行される制御内容を図10に示す。なお、図10に示すフローでは、図7に示したステップS30に代え、新たにステップS30′を設けた点だけが図7と異なる。
【0108】
すなわち、ステップS28が行われた後、又は、ステップS21の判定が満たされなかった場合(S21:NO)、ステップS30′に移る。ステップS30′では、CPU44は、印字ラベルLの作成のためにテキストメモリ48Aに格納した上記印字用データ、又は、支援情報ラベルLAの作成のために上記ステップS25,S26,S28で生成された購入支援情報、に対して公知のバーコード作成技術を適用して変換を行い、上記光学読み取り装置での読み取り時に、当該印字用データ又は購入支援情報を表すような2次元バーコードBCを生成する。そして、印字バッファ48Bに記憶させる。なお、支援情報ラベルLAを作成しない場合、すなわち通常のラベルLを作成する場合には、このステップS30′でなく前述のステップS30を実行し、前述の通常のテキストに対応したドットパターンデータ(印字駆動データ)を生成するようにしてもよい。ステップS30′の後のステップS100及びステップS40については上記実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0109】
本変形例では、支援情報ラベルLAに形成した2次元バーコードBCに対して光学読み取り装置で読み取りを行うことにより、上記実施形態や(1)の変形例での印字形成内容と同様の、テープカートリッジの型式情報やラベル作成装置100の性能情報・仕様情報等を取得することができる。この結果、さらに利便性を向上することができる。特に、購入支援情報の量が多すぎてそのすべてを支援情報ラベルLAとして印字形成できない場合に有効である。
【0110】
(3)その他
以上においては、印刷の終了した印字済みラベル用テープ23をカッタ28で切断して印字ラベルLや支援情報ラベルLAを作成した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ラベルに対応した所定の大きさに予め分離されたラベル台紙(いわゆるダイカットラベル)がロールから繰り出されるテープ上に連続配置されているような場合には、カッタ28で切断しなくても、テープがテープ排出口104から排出されてきた後にラベル台紙(対応する印刷がなされたもの)のみをテープから剥がして印字ラベルLや支援情報ラベルLAを作成しても良く、本発明はこのようなものに対しても適用できる。
【0111】
なお、以上は、ラベル作成装置100が各WebサイトWA〜WCに直接アクセスして最新型式情報等の各種情報を取得する場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ラベル作成装置100に接続された適宜の通信端末やその他の通信装置(各請求項記載の情報提供手段として機能する)が、各WebサイトWA〜WCに適宜にアクセスして最新情報を常時更新取得しておき、ラベル作成装置100が当該通信端末又は通信装置にアクセスして上記最新型式情報等の各種情報を取得するようにしてもよい。この場合も同様の効果を得る。
【0112】
なお、以上において、図5に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。また、図7、図8、図9、図10等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0113】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0114】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0115】
10 カートリッジ(テープカートリッジ)
10′ カートリッジ(テープカートリッジ)
11 カバーフィルム(被印字テープ)
16 基材テープ
16′ 感熱テープ(被印字テープ)
19 印字ヘッド(印字手段)
23 印字済みラベル用テープ(被印字テープ)
27 カートリッジホルダ
30 テープ送りローラ駆動軸(搬送手段)
100 ラベル作成装置(テープ印字装置)
【技術分野】
【0001】
本発明は、被印字テープに所望の印字を行うテープ印字装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被印字テープ等の被印字媒体に所望の印字を行う印字装置として、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この印字装置においては、インクが充填されたカートリッジ(インクカートリッジ)が装着され、その装着されたカートリッジから供給されるインクを用いて被印字媒体(記録媒体)に対し印字が行われる。
【0003】
ここで、カートリッジ内のインクは使用の都度消費されていくことから、カートリッジは消耗品である。したがって、少なくとも、カートリッジ内のインクがすべて消費されたときには、操作者は、新たに印字を行うために新しいカートリッジを購入して補充しなければならない。あるいは、上記のようにカートリッジ内のインクが消費される前であっても、備蓄用に、新しいカートリッジを購入する場合もある。
【0004】
上記のような新規カートリッジの購入時においては、操作者は、その時点で使用しているカートリッジ(すなわち印字装置に装着されているカートリッジ)と同一型式のカートリッジの購入を意図するのが一般的である。そこで、上記従来技術では、上記に対応して、カートリッジを交換すべき時期が近づいたら、当該カートリッジの型式を記録媒体に印刷することで警告書が作成され、操作者への報知が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−227971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、消費者ニーズの変化や印字装置側のマイナーチェンジやバージョンアップ等により、上記新規カートリッジの購入時において、操作者が購入したいと意図するカートリッジの当該型式が、メーカ側による型式変更等によって消滅している可能性がある。そのような場合、例えば操作者が、消滅したカートリッジの型式に対応した新たな型式が何であるかを自分で調べたり、その調べた結果をメモして別途販売店等に持参する必要があり、その手間が非常に面倒である。
【0007】
一方、上記従来技術と同様に被印字媒体に印字を行う印字装置として、被印字テープに印字を行うテープ印字装置が知られている。テープ印字装置においては、カートリッジホルダにテープカートリッジが装着されると、その装着されたテープカートリッジから供給される被印字テープが搬送され、その搬送される被印字テープに対し、印字手段によって所望の印字が行われる。印字によって被印字テープは使用の都度消費されていくことから、このテープカートリッジも、上記同様に消耗品である。したがって、操作者が購入したいと意図するテープカートリッジの当該型式が消滅していた場合には、操作者にとって上述と同様の面倒な手間が生じることとなる。
【0008】
本発明の目的は、操作者が購入したいテープカートリッジの当該型式が消滅していた場合であっても、テープカートリッジ購入時の操作者の手間を低減し、利便性を向上することができる、テープ印字装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本願発明は、被印字テープを供給可能なテープカートリッジを装着可能なカートリッジホルダと、前記カートリッジホルダに装着された前記テープカートリッジから供給される被印字テープを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記被印字テープに対し所望の印字を行う印字手段と、を有するテープ印字装置であって、前記カートリッジホルダに装着されている前記テープカートリッジの属性情報を検出する属性検出手段と、前記属性検出手段により検出された前記属性情報に対応した、前記装着されている前記テープカートリッジの型式を識別し、対応する現状型式情報を取得する現状型式情報取得手段と、前記属性検出手段により検出された前記属性情報に対応した前記テープカートリッジの最新型式情報を、当該テープカートリッジに係わる情報提供手段より取得する最新型式情報取得手段と、前記現状型式情報取得手段により取得された前記現状型式情報と、前記最新型式情報取得手段により取得された前記最新型式情報と、に基づき、操作者が当該現状型式情報又は前記最新型式情報で表される型式のテープカートリッジを新たに購入する際の購入支援情報を生成する支援情報生成手段と、前記操作者が前記購入支援情報の印字を指示するための印字指示手段と、前記印字指示手段を介し前記操作者により前記購入支援情報の印字が指示されたことを契機に、前記支援情報生成手段により生成された前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する印字制御手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
本願発明のテープ印字装置においては、カートリッジホルダにテープカートリッジが装着されると、その装着されたテープカートリッジから供給される被印字テープが搬送手段によって搬送される。搬送される被印字テープに対し、印字手段によって所望の印字が行われる。
【0011】
このような印字形成によって被印字テープは使用の都度消費されていくことから、テープカートリッジは消耗品である。したがって、少なくとも、カートリッジホルダに装着されたテープカートリッジ内の被印字テープが消費され新たな被印字テープの繰り出しができなくなったときには、操作者は、新たにテープ印字を行うために新しいテープカートリッジを購入して補充しなければならない。あるいは、上記のようにテープカートリッジ内の被印字テープが消費される前であっても、備蓄用に、新しいテープカートリッジを購入する場合もある。
【0012】
このような新規テープカートリッジの購入時においては、操作者は、通常、その時点で使用しているテープカートリッジ(すなわちカートリッジホルダに装着されているテープカートリッジ)と同一型式のテープカートリッジの購入を意図する。しかしながら、消費者ニーズの変化やテープ印字装置側のマイナーチェンジやバージョンアップ等により、上記新規テープカートリッジの購入時において、操作者が購入したいと意図するテープカートリッジの当該型式が、メーカ側による型式変更等によって消滅している可能性がある。
【0013】
そこで、本願発明においては、属性検出手段と、現状型式情報取得手段と、最新型式情報取得手段と、が設けられる。属性検出手段により、テープカートリッジホルダに装着されているテープカートリッジの属性情報(例えば被印字テープのテープ幅、テープ色、テープ材質等)が検出され、現状型式情報取得手段により、その属性情報に対応した、当該装着されているテープカートリッジの現状型式情報が取得される。その一方で、最新型式情報取得手段が、テープカートリッジに係わる情報提供手段(例えばテープ印字装置のメーカの製品情報サイト、販売店のサイト、通信販売のサイト、等)にアクセスし、上記検出された属性情報に対応したテープカートリッジの最新型式情報を取得する。
【0014】
そして、上記現状型式情報と最新型式情報との両方に基づき、支援情報生成手段により、購入支援情報が生成される。これにより、上記のように操作者が購入したいと意図するテープカートリッジの当該型式が消滅していた場合には、現状型式情報が表す当該存在しない型式ではなく、例えば情報提供手段で当該存在しない型式の代わりに新たに用意されていた、上記最新型式情報が表す新型式情報を購入支援情報として生成することができる。操作者が購入したいと意図するテープカートリッジの当該型式が存在していた場合には、現状のテープカートリッジに対応した現状型式情報をそのまま購入支援情報として生成すればよい。
【0015】
上記のようにして生成された購入支援情報は、印字制御手段の制御に基づき、操作者の印字指示を契機に印字手段によって被印字テープに印字形成される。これにより、操作者は、購入支援情報が被印字テープに印字形成された後にカートリッジホルダから取り外されたテープカートリッジ(又はテープカートリッジから切り離された当該被印字テープの印字形成部部分のみ)を販売店等に持参することにより、上記のような型式消滅時においても、操作者が購入したいと意図していたテープカートリッジと同等の機能のテープカートリッジを確実に購入することができる。したがって、例えば操作者が、消滅したテープカートリッジの型式に対応した新たな型式が何であるかを自分で調べたり、その調べた結果をメモして別途販売店等に持参する必要はなくなる。この結果、補充用又は備蓄用の新しいテープカートリッジを購入する場合における、操作者の手間を低減し、利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、操作者が購入したいテープカートリッジの当該型式が消滅していた場合であっても、テープカートリッジ購入時の操作者の手間を低減し、利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態のラベル作成装置を備えたラベル作成システムを表すシステム構成図である。
【図2】ラベル作成装置の開閉蓋を開いた状態で装置本体の内部のカートリッジホルダ、及び、カートリッジホルダに装着されたカートリッジの外観構成を表す斜視図である。
【図3】ラミネートタイプのカートリッジを装着した状態のカートリッジホルダの周辺部分を、カートリッジとともに示す図である。
【図4】感熱タイプのカートリッジを装着した状態のカートリッジホルダの周辺部分を、カートリッジとともに示す図である。
【図5】ラベル作成装置の機能構成を表す機能ブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態においてラベル作成装置により作成された通常の印字ラベルの外観の一例を表す上面図、本発明の一実施形態及び各変形例において購入支援情報が印字形成された印字ラベルの外観を表す上面図である。
【図7】ラベル作成装置の制御回路のCPUにより実行される制御内容を表すフローチャートである。
【図8】ステップS100の詳細手順を表すフローチャートである。
【図9】ラベル作成装置で使用可能な全型式情報や装置スペック情報を印字形成する変形例における、CPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。
【図10】購入支援情報を記録した2次元バーコードを印字形成する変形例における、CPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0019】
<システム構成>
図1を用いて、本実施形態のラベル作成システムのシステム構成を説明する。図1において、ラベル作成システムLSは、所望の印字がされた印字ラベルLを作成可能な、ラベル作成装置100(テープ印字装置)と、上記ラベル作成装置100を操作するための操作端末400と、を有している。ラベル作成装置100と操作端末400とは、有線あるいは無線による通信回線NWを介して情報送受信可能に接続されている。また、ラベル作成装置100及び操作端末400は、上記通信回線NWを介し、この例では、ラベル作成装置100のメーカの製品情報WebサイトWA、ラベル作成装置100の販売店のWebサイトWB、ラベル作成装置100の通信販売のWebサイトWCにアクセス可能に接続されている。なお、各WebサイトWA〜WCは、各請求項記載の情報提供手段として機能している。
【0020】
ラベル作成装置100は、当該ラベル作成装置100の外郭を構成する、全体的に直方体状の装置筐体101sを備えた装置本体101を有している。装置本体101の上面部には、開閉可能(又は着脱可能としてもよい)に設けられた開閉蓋102が設けられている。装置本体101の前面部には、テープ排出口104が設けられている。このテープ排出口104は、作成された印字済みラベル用テープ23等(後述の図3及び図4参照)を排出するための排出口である。
【0021】
操作端末400は、一般に市販されている汎用パーソナルコンピュータであり、液晶ディスプレイ等の表示部401と、キーボードやマウス等の操作部402と、を有している。操作者は、この操作部402により、通常の印字ラベルLや後述する支援情報ラベルLAの作成を指示することができる。
【0022】
<ラベル作成装置の内部構成>
図2を用いて、ラベル作成装置100の内部のカートリッジホルダ及びカートリッジの外観構成を説明する。なお、この図2では、図示の煩雑を避けるため上方に開いた状態の開閉蓋102の図示は省略している。
【0023】
図2において、ラベル作成装置100の装置本体101内部には、カートリッジホルダ27と、印字ヘッド19(印字手段)と、テープ送りローラ駆動軸30(搬送手段)と、リボン巻取りローラ駆動軸31と、カートリッジセンサ37が設けられている。
【0024】
カートリッジホルダ27は、収納するテープの種類が互いに異なる複数種類のカートリッジ10,10′(テープカートリッジ)を選択的に着脱可能となっている。カートリッジ10は、印字ラベルLを作成するための基材テープ16を巻回した基材テープロール17を有するカートリッジである(後述の図3参照)。またカートリッジ10′は、印字ラベルLを作成するための感熱テープ16′を巻回した感熱テープロール17′を有するカートリッジである(後述の図4参照)。さらに、カートリッジホルダ27は、上記テープの種類が異なる各カートリッジ10,10′において、収納するテープ幅が異なる複数種類のカートリッジを選択的に着脱可能である。なお、以下では、上記カートリッジ10,10′を総称する場合には「カートリッジ10等」と記載する。
【0025】
印字ヘッド19は、上記テープ送りローラ駆動軸30等により搬送される、後述のカバーフィルム11(又は上記感熱テープ16′)に対し所望の印字を行う。テープ送りローラ駆動軸30及びリボン巻取りローラ駆動軸31は、使用済みインクリボン13及び印字済みラベル用テープ23(ともに後述の図3参照)の搬送駆動力をそれぞれ与える駆動軸であり、互いに連動して回転駆動される。
【0026】
カートリッジセンサ37は、カートリッジ10等の装着時に、装着されたカートリッジ10等に形成された被検出部24(後述の図3乃至図4参照)を機械式(あるいは非接触式でもよい)に検出することで、間接的に当該カートリッジ10等の種別情報(言い換えれば後述する属性情報)を検出する。本実施形態では、前述したように、カートリッジの種別として、後述の図3に示すカートリッジ10のような基材テープ16とこれに貼り合わされるカバーフィルム11を有するラミネートタイプ、後述の図4に示すカートリッジ10′のような感熱テープ16′を有する感熱タイプ、がある。
【0027】
カートリッジ10等は、全体が略直方体形状に形成されたカートリッジ筐体70を有しており、このカートリッジ筐体70には上記印字ヘッド19を挿通するための表裏両面を貫通するヘッド挿通開口39が形成されている。
【0028】
<ラミネートタイプのカートリッジ>
図3を用いて、上記ラミネートタイプのカートリッジ10を装着した場合について説明する。
【0029】
図3において、カートリッジ10は、装置本体101内の凹所である上記カートリッジホルダ27に着脱可能に収納されている。また、カートリッジ10は、基材テープ16を巻回した基材テープロール17と、カバーフィルム11を巻回したカバーフィルムロール12と、印字用のインクリボン13を繰り出すリボン供給側ロール14と、印字後のインクリボン13を巻取るリボン巻取りローラ15と、テープ送りローラ18とを有している。
【0030】
基材テープロール17は、カートリッジ10の底面に立設されるボス95に回転可能に嵌挿されて収納された基材テープ用スプール17aの周りに、上記基材テープ16を巻回している。
【0031】
基材テープ16は、複数層(この例では4層)の積層構造を備えている(図3中部分拡大図参照)。すなわち、内側に巻かれる側(拡大図中右側)よりその反対側(拡大図中左側)へ向かって、適宜の粘着剤からなり上記カバーフィルム11を貼り合わせるための粘着剤層16a、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)等からなるテープ基材層16b、適宜の粘着剤からなる粘着剤層16c、剥離紙16dの順序で積層され構成されている。
【0032】
剥離紙16dは、最終的に完成した上記印字ラベルLが所定の物品等の貼り付け対象物に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着剤層16cにより当該貼り付け対象物に接着できるようにしたものである。
【0033】
カバーフィルムロール12は、カートリッジ10の底面に立設されるボス96に回転可能に嵌挿されて収納されたカバーフィルム用スプール12aの周りに、この例では上記基材テープ16と略同じ幅であるカバーフィルム11を巻回している。
【0034】
リボン供給側ロール14は、リボン供給側スプール14aの周りに、インクリボン13を巻回している。リボン巻取りローラ15は、リボン巻取りスプール15aを備えており、カートリッジホルダ27側の上記リボン巻取りローラ駆動軸31により駆動されることで、使用済みのインクリボン13を巻取り、リボン巻取りスプール15aに巻回する。
【0035】
テープ送りローラ18は、カートリッジホルダ27側の上記テープ送りローラ駆動軸30により駆動されることで、上記基材テープ16と上記カバーフィルム11とを押圧し接着させ印字済みラベル用テープ23としつつ、図3中矢印Tで示す方向にテープ送りを行う。すなわち、テープ送りローラ18はテープ圧着ローラとしても機能する。なお、このラミネートタイプでは、カバーフィルム11と印字済みラベル用テープ23とが、各請求項記載の被印字テープに相当している。
【0036】
なお、上記リボン巻取りローラ15及びテープ送りローラ18は、それぞれカートリッジ10外に設けた例えばパルスモータであるテープ送りモータ33(後述の図5参照)の駆動力が、図示しないギヤ機構を介し上記リボン巻取りローラ駆動軸31及びテープ送りローラ駆動軸30に伝達されることによって、連動して回転駆動される。
【0037】
また、カートリッジ10には、上記テープ送りローラ18と反対側の隅部(図3中右上隅部)に被検出部24が形成されている。この被検出部24には、所定のパターンで複数個のスイッチ孔が孔設されており、各パターンは、前述したように、カートリッジ10の種別情報、すなわち、基材テープ16及びカバーフィルム11のテープ幅、テープ色、テープ材質等を含む、カートリッジの属性情報を含んでいる。前述したカートリッジセンサ37(図2参照)は、上記のようにして各カートリッジ10の種別によって互いに異なるスイッチ孔のパターンを検出し、これによってカートリッジ10の種別を検出することができる。
【0038】
一方、カートリッジホルダ27は、上記印字ヘッド19と、上記リボン巻取りローラ駆動軸31と、上記テープ送りローラ駆動軸30と、ローラホルダ22とを有している。印字ヘッド19は、多数の発熱素子を備えており、上記カバーフィルムロール12から繰り出されたカバーフィルム11の所定の印字領域に印字を行う。
【0039】
テープ送りローラ駆動軸30は、カートリッジホルダ27に装着されたカートリッジ10のカバーフィルムロール12から繰り出されるカバーフィルム11と、基材テープロール17から繰り出される基材テープ16とを、上記テープ送りローラ18を駆動させることにより搬送する。
【0040】
ローラホルダ22は、支持軸29により回動可能に枢支され、図示しない切換機構により印字位置とリリース位置に切換可能となっている。このローラホルダ22には、プラテンローラ20及びテープ圧接ローラ21が回転可能に配設されており、ローラホルダ22が上記印字位置(図3に示す位置)に切り換えられたときに、それらプラテンローラ20及びテープ圧接ローラ21が上記印字ヘッド19及びテープ送りローラ18に対し圧着されるようになっている。
【0041】
さらに、カートリッジホルダ27には、カートリッジ10の排出口(図示せず)に隣接してカッタ28が配設されている。このカッタ28は、カッタ駆動ボタン38(後述の図5参照)が押されることにより作動し、印字済みラベル用テープ23を所定の長さに切断して、印字ラベルLを生成する。
【0042】
上記構成において、カートリッジ10が上記カートリッジホルダ27に装着された後、テープ送りモータ33(後述の図5参照)の駆動力によってリボン巻取りローラ駆動軸31及びテープ送りローラ駆動軸30がそれぞれ同期して回転駆動される。テープ送りローラ駆動軸30の駆動に伴いテープ送りローラ18、プラテンローラ20、及びテープ圧接ローラ21が回転し、基材テープロール17から基材テープ16が繰り出され、上述のようにテープ送りローラ18へ供給される。一方、カバーフィルムロール12からはカバーフィルム11が繰り出されると共に、印字ヘッド駆動回路32(後述の図5参照)により印字ヘッド19の複数の発熱素子が通電される。このとき、インクリボン13が、上記印字ヘッド19に押圧されることで当該カバーフィルム11の裏面に接触させられる。この結果、カバーフィルム11の裏面の所定の印字領域に、所望の印字が行われる。そして、上記基材テープ16と上記印字が終了したカバーフィルム11とがテープ送りローラ18及びテープ圧接ローラ21により接着されて一体化されて印字済みラベル用テープ23として形成され、上記排出口よりカートリッジ10外へと搬出される。そして、カッタ28によって印字済みラベル用テープ23が切断され、所望の印字がされた印字ラベルLが生成される。
【0043】
<感熱タイプのカートリッジ>
図4を用いて、上記感熱タイプのカートリッジ10′を装着した状態のカートリッジホルダ27の周辺部分の構造について説明する。なお、この図4において、上記図3と同様の部分には同じ符号を付すと共に説明を省略し、図3と異なる部分のみ説明する。
【0044】
図4において、カートリッジ10′は、感熱テープ16′が巻回された感熱テープロール17′を有している。このカートリッジ10′は、上記ラミネートタイプのカートリッジ10と異なり、カバーフィルム11を巻回したカバーフィルムロール12や、リボン供給側ロール14及びリボン巻取りローラ15を有していない。感熱テープロール17′は、カートリッジ10′の底面に立設されるボス95に回転可能に嵌挿されて収納された感熱テープ用スプール17a′の周りに上記感熱テープ16′を巻回している。なお、この感熱タイプでは、感熱テープ16′が、各請求項記載の被印字テープに相当している。
【0045】
感熱テープ16′は、この例では3層構造となっており(図4中部分拡大図参照)、内側に巻かれる側(拡大図中左側)よりその反対側(拡大図中右側)へ向かって、表面に感熱記録層を持つPET(ポリエチレンテレフタラート)等から成るカバーフィルム16a′、適宜の粘着材からなる粘着層16b′、剥離紙16c′の順序で積層され構成されている。
【0046】
カートリッジ10′がカートリッジホルダ27に装着されローラホルダ25が離反位置から当接位置に移動されると、前述と同様、感熱テープ16′が印字ヘッド19とプラテンローラ20との間に狭持されるとともに、テープ送りローラ18とテープ圧接ローラ21との間に狭持される。そして、テープ送りローラ18、テープ圧接ローラ21、及びプラテンローラ20が同期して回転し、感熱テープロール17′から感熱テープ16′が繰り出される。
【0047】
この繰り出された感熱テープ16′は、カートリッジ底面に立設されたリールボス91に回転可能に嵌挿された略円筒状のリール92にガイドされつつ、上記ヘッド挿通開口39より搬送方向下流側の印字ヘッド19へと供給される。前述と同様に通電された印字ヘッド19により、感熱テープ16′の上記カバーフィルム16a′の表面に印字Rが印刷され、印字済みラベル用テープ23′として形成された後、カートリッジ10′外へと搬出される。その後、カッタ28により切断され、所望の印字がされた印字ラベルLが生成される。
【0048】
なお、上記構成のカートリッジ10′において、感熱テープ16′を用いることで特にインクリボン等を用いることなく印字ヘッド19の発熱のみによって印字を行ったが、これに限られない。すなわち、上記感熱テープ16′に代えて、インクリボンからの熱転写により印字形成可能な被転写材料により構成された被転写層を備えたテープ(被印字テープに相当)を用い、前述のカートリッジ10と同様、のインクリボンを用いて印字を行うようにしてもよい。
【0049】
<ラベル作成装置の制御系>
図5を用いて、ラベル作成装置100の制御系の機能的構成を説明する。
【0050】
図8において、ラベル作成装置100の制御基板(図示せず)上には、制御回路40が配置されている。制御回路40にはCPU44が設けられており、このCPU44に、データバス42を介し、入出力インターフェース41、ROM46、フラッシュメモリ(EEPROM)47、RAM48、テーブル記憶部49、及び通信用インターフェース(通信用I/F)43が接続されている。
【0051】
ROM46には、後述の印字バッファ48Bのデータを読み出して上記印字ヘッド19やテープ送りモータ33を駆動し、後述の図7、図8、図9、図10のフローに示す手順を実行する印字駆動制御プログラム、印字が終了した場合に印字済みラベル用テープ23を切断位置までテープ送りモータ33を駆動して搬送し、後述のソレノイド35を駆動して印字済みラベル用テープ23を切断する切断駆動制御プログラム等、制御上必要な各種のプログラムが格納されている。CPU44は、このようなROM46に記憶されている各種プログラムに基づいて各種の演算を行う。
【0052】
RAM48は、CPU44により演算された各種の演算結果等を一時的に記憶する。このRAM48には、テキストメモリ48A、印字バッファ48B、各種演算データ等を格納するワークメモリ48C等が設けられている。テキストメモリ48Aには、文書データ等の印字用データが格納される。
【0053】
テーブル記憶部49は、例えばROM46あるいはEEPROM47の記憶領域の一部で構成されている。このテーブル記憶部49には、例えば、ラベル作成装置100の製造時において当該ラベル作成装置100のメーカによって設定された、カートリッジ10,10′の被検出部24の態様と当該カートリッジ10,10′の型式とを対応づけた型式テーブル(図示省略)が予め記憶されている。
【0054】
フラッシュメモリ(EEPROM)47には、ラベル作成が行われる都度、カートリッジ10等の現状型式情報が記憶される(詳細は後述)。通信用I/F43は、操作端末400との間で上記通信回線NWを介してネットワーク通信を行う。
【0055】
また入出力インターフェース41には、上記印字ヘッド19を駆動するための印字ヘッド駆動回路32と、テープ送りモータ駆動回路34と、ソレノイド駆動回路36と、上記カートリッジセンサ37と、カッタ駆動ボタン38とが接続されている。
【0056】
テープ送りモータ駆動回路34は、テープ送りモータ33を駆動することにより、前述のテープ送りローラ駆動軸30及びリボン巻取りローラ駆動軸31を駆動し、基材テープ16、カバーフィルム11、及び印字済みラベル用テープ23の搬送を行う。ソレノイド駆動回路36は、上記カッタ28を駆動して切断動作を行わせるソレノイド35を駆動する。カッタ駆動ボタン38は、上記カッタ28を操作者が手動で操作して印字ラベルLを所望の長さとするためのものである。
【0057】
カートリッジセンサ37からは、上述したカートリッジ10等に形成された被検出部24の検出結果が入力され、CPU44は、当該検出結果に基づきカートリッジ10等の種別情報を検出する。
【0058】
上記構成の制御系において、操作端末400の適宜の操作により作成された印字用データが通信回線NWを介しラベル作成装置100に入力される。入力された印字用データは、テキストメモリ48Aに順次記憶される。そして、その記憶された印字用データは再び読み出され、制御回路40の変換機能により所定の変換がされることで、ドットパターンデータが生成され、印字バッファ48Bに記憶される。また、印字ヘッド19が印字ヘッド駆動回路32を介して駆動され、上記各発熱素子が1ライン分の印字ドットに対応して選択的に発熱駆動されて印字バッファ48Bに記憶されたドットパターンデータの印字を行い、これと同期してテープ送りモータ33がテープ送りモータ駆動回路34を介して上記カバーフィルム11等の搬送制御を行い、最終的に印字ラベルLが作成される。
【0059】
<印字ラベルの外観>
図6(a)を用いて、上記のようにしてラベル作成装置100により作成された印字ラベルLの外観及び構造について説明する。
【0060】
図6(a)において、印字ラベルLは、前述の図3に示した基材テープ16にカバーフィルム11が加わった5層構造となっている。すなわち、表面よりその反対側へ向かって、カバーフィルム11、粘着剤層16a、テープ基材層16b、粘着剤層16c、剥離紙16dの順序で積層され構成されている(断面構造の図示は省略)。このとき、カバーフィルム11の裏面には、操作者により操作端末400の操作部402を介し入力された印字用データに対応した内容の印字R(この例では「北海道太郎」の文字)が鏡像印字により印刷されている。
【0061】
<本実施形態の特徴>
以上説明した基本構成において、本実施形態の最大の特徴は、操作者がカートリッジ10等を新たに購入する際に役立つ購入支援情報(詳細は後述)を印字形成した支援情報ラベルを、適宜のタイミングで作成することにある。
【0062】
すなわち、上述のように、ラベル作成装置100においては、印字形成によって、カートリッジ10等におけるカバーフィルム11、基材テープ16、感熱テープ16′等(以降、単に「被印字テープ11,16′等」と称す)が使用の都度消費されていくことから、カートリッジ10等は消耗品である。したがって、少なくとも、カートリッジホルダ27に装着されたカートリッジ10等の被印字テープ11,16′等が消費され新たな被印字テープ11,16′等の繰り出しができなくなったときには、操作者は、新たにラベル作成を行うために新しいカートリッジ10等を購入して補充しなければならない。あるいは、上記のようにカートリッジ10内の被印字テープが消費される前であっても、備蓄用に、新しいカートリッジ10等を購入する場合もある。
【0063】
このような新規テープのカートリッジ10等の購入時においては、操作者は、その時点で使用しているカートリッジ10等(すなわちカートリッジホルダ27に装着されているカートリッジ10等)と同一型式のカートリッジ10等の購入を意図するが一般的である。しかしながら、消費者ニーズの変化やラベル作成装置100側のマイナーチェンジやバージョンアップ等により、上記新規なカートリッジ10等の購入時において、操作者が購入したいと意図するカートリッジ10等の当該型式が、メーカ側による型式変更等によって消滅している可能性がある。
【0064】
そこで、本実施形態においては、前述したように、操作者の指示により適宜のタイミングで、図6(b)に示す支援情報ラベルLAが作成される。図6(b)において、支援情報ラベルLAは、購入支援情報としてカートリッジ10等の現状型式情報と最新型式情報とを印字形成した現状型式・最新型式情報印字領域T1と、購入支援情報としてラベル作成装置100において過去に使用されたカートリッジ10等の使用履歴情報を印字形成した使用履歴情報印字領域T2と、を備えている。なお、図示のように、使用履歴情報印字領域T2は現状型式情報・最新型式情報印字領域T1よりもテープ搬送方向上流側に配置される。
【0065】
このとき、現状型式・最新型式情報印字領域T1の上記現状型式情報は、以下のようにして取得される。すなわち、カートリッジ10等がカートリッジホルダ27に装着されると、カートリッジセンサ37の検出結果によって、当該装着されているカートリッジ10等の属性情報(例えば被印字テープのテープ幅、テープ色、テープ材質等)がCPU44により取得される。そして、CPU44が、この取得された属性情報に対し、前述したテーブル記憶部49の上記型式テーブルを参照することで、当該装着されているカートリッジ10等の型式を現状型式情報として取得する。図6(b)の例では、現状型式(図中では「使用中型式」と表記)が「TZ−378」であり、カバーフィルム11及び基材テープ16の幅が12mmで基材テープ16の色が黒色であること、また、ラミネートタイプの上記カートリッジ10であること、が印字形成により表されている。
【0066】
一方、上記最新型式情報は、以下のようにして取得される。すなわち、CPU44が、通信用I/F43を介し、ラベル作成装置100のメーカの製品情報WebサイトWA、販売店のWebサイトWB、通信販売のWebサイトWC等とのいずれかにアクセスする。そして、CPU44は、上述のようにしてカートリッジセンサ37の検出結果から取得された属性情報に対応した、カートリッジ10等の最新型式情報を取得する。図6(b)の例では、上記現状型式「TZ−378」に対応する最新型式(図中では「新型式」と表記)が「Tze−733」であることが、印字形成により表されている。
【0067】
また、使用履歴情報印字領域T2の上記使用履歴情報は、以下のようにして取得される。すなわち、ラベル作成装置100は、既に述べたように、複数種類のカートリッジ10等を適宜に交換して使用可能である。そして、そのように複数の型式のカートリッジ10等が交換されつつ順次カートリッジホルダ27に装着され使用されたときは、CPU44の制御により、カートリッジセンサ37による各カートリッジ10等の上記属性情報に上記のように型式テーブルを適用して取得された各カートリッジ10等の型式(すなわち現状型式情報)が、使用履歴情報としてその都度EEPROM47に記憶され蓄積される。そして上記支援情報ラベルLAの作成時に、当該使用履歴情報がEEPROM47から読み出され、使用される。図6(b)の例では、ラベル作成装置100において、過去に使用されたことがある型式として、「Tz−356」(感熱テープ16′の幅が24mmである感熱タイプのカートリッジ10′)、「Tz−123」(カバーフィルム11の幅が6mmであるラミネートタイプのカートリッジ10)、「Tz−057」(カバーフィルム11の幅が9mmであるラミネートタイプのカートリッジ10)があることが、印字形成により表されている。
【0068】
なお、図6(c)及び図6(d)の支援情報ラベルLAについては、後述する((1)(2)の変形例参照)。
【0069】
<制御内容>
上記の内容を実現するために、ラベル作成装置100の制御回路40のCPU44によって実行される制御内容を、図7を用いて説明する。
【0070】
図7において、例えば操作者によりラベル作成装置100の電源がオンにされることによって、このフローが開始される(「START」位置)。
【0071】
まずステップS10で、CPU44は、カートリッジセンサ37からの検出信号を入力し、その入力した信号により、上記カートリッジホルダ27に装着されたカートリッジ10等に備えられる基材テープ16及びカバーフィルム11のテープ幅、テープ色、テープ材質等の上記属性情報(言い換えれば上記種別情報)を検出し、当該検出結果を例えばRAM48に記憶する。なお、CPU44がカートリッジセンサ37の検出結果を常時入力していて、このタイミングでRAM48に記憶するようにしてもよい。なお、このステップS10が各請求項記載の属性検出手段として機能する。
【0072】
その後、ステップS20で、CPU44は、操作端末400から出力されたラベル作成指示信号が通信回線NWを介して入力されたか否かを判定する。ここで、前述したように、ラベル作成装置100で作成されるラベルには、図6(a)に示す「北海道太郎」の通常のテキストが印字形成された通常の印字ラベルLと、図6(b)を用いて前述した、各種支援情報が印字形成された支援情報ラベルLAとが存在する。操作者が印字ラベルLの作成を意図する場合には、操作者による操作部402での適宜の操作によって上記テキストを印字形成するための印字データが生成され、この印字データを含む通常の印字ラベルLのラベル作成指示信号が操作端末400から送信される。一方、操作者が支援情報ラベルLAの作成を意図する場合には、例えば操作者が操作部402に備えられるファンクションキーとプリントキー(いずれも図示省略。なお、これら2つが印字指示手段を構成する)とを併せて操作することで、支援情報ラベルLAのラベル作成指示信号が操作端末400から送信される。上記2つのうちいずれかのラベル作成指示信号が操作端末400から入力されるまでは判定が満たされず(S20:NO)、ループ待機する。ラベル作成指示信号が操作端末400から入力されたら、判定が満たされ(S20:YES)、ステップS21に移る。
【0073】
ステップS21で、CPU44は、ステップS20において操作端末400から入力されたラベル作成指示信号が、支援情報ラベルLAのラベル作成指示信号であったか否かを判定する。支援情報ラベルLAのラベル作成指示信号であった場合には、判定が満たされ(S21:YES)、ステップS22に移行する。支援情報ラベルLAのラベル作成指示信号でなく、通常のラベルLのラベル作成指示信号が入力された場合には、判定が満たされず(S21:NO)、CPU44は、当該ラベル作成指示信号に含まれる印字用データをテキストメモリ48Aに格納し、後述するステップS30に移行する。
【0074】
ステップS22では、CPU44は、テーブル記憶部49の上記型式テーブルを用いて、上記ステップS10で取得されたカートリッジ10等の属性情報に対応した、現在装着されているカートリッジ10等の現状型式情報を取得する。なお、このステップS22が各請求項記載の現状型式情報取得手段として機能する。
【0075】
そして、ステップS23に移り、CPU44は、通信用I/F43を介し、上記の製品情報WebサイトWA、販売店のWebサイトWB、通信販売のWebサイトWC等にアクセスし、上記ステップS10で検出されたカートリッジ10等の属性情報に対応した、カートリッジ10等の最新型式情報を取得し、EEPROMに保存しておく。なお、このステップS23が各請求項記載の最新型式情報取得手段として機能する。
【0076】
その後、ステップS24に移り、CPU44は、ステップS23で取得された最新型式情報と、ステップS22で取得された現状型式情報とが内容的に一致するか否かを判定する。このステップS24が各請求項記載の型式判定手段として機能する。最新型式情報と現状型式情報とが一致する場合には、ステップS24の判定が満たされ(S24:YES)、ステップS26に移行する。最新型式情報と現状型式情報とが一致しない場合には、ステップS24の判定が満たされず(S24:NO)、ステップS25に移行する。
【0077】
ステップS25では、CPU44は、ステップS23で取得された最新型式情報(図6(b)の例では「Tze−733」)とステップS22で取得された現状型式情報(図6(b)の例では「Tz−378)との両方を含む購入支援情報を生成する。その後、ステップS27に移行する。
【0078】
一方、ステップS26では、CPU44は、ステップS22で取得された現状型式情報(図6(b)の例では「Tz−378)を含む購入支援情報を生成する。その後、ステップS27に移行する。
【0079】
ステップS27では、CPU44は、EEPROM47から、ラベル作成装置100において、その時点までにラベル作成装置100において使用されたカートリッジ10等の使用履歴情報を取得する。なお、使用履歴情報のうち、例えば所定の経過時期を境にそれよりも古い情報はカットして取得しないようにしてもよい。
【0080】
その後、ステップS28で、CPU44は、ステップS27で取得された、上記使用履歴情報(図6(b)の例では、感熱テープ16′の幅が24mmの感熱タイプのカートリッジ10′である「Tz−356」、カバーフィルム11の幅が6mmのラミネートタイプのカートリッジ10である「Tz−123」、カバーフィルム11の幅が9mmのラミネートタイプのカートリッジ10である「Tz−057」)を、ステップS25又はステップS26で生成された上記購入支援情報に追加する。なお、ステップS25,S26,S28が各請求項記載の支援情報生成手段として機能する。その後、ステップS30に移る。
【0081】
ステップS30では、CPU44は、印字ラベルLの作成のためにテキストメモリ48Aに格納した上記印字用データ、又は、支援情報ラベルLAの作成のために上記ステップS25,S26,S28で生成された購入支援情報、に対して例えば所定の変換を行い、被印字テープ11,16′等への印字内容に対応したドットパターンデータ(印字駆動データ)を生成する。そして、印字バッファ48Bに記憶させる。
【0082】
その後、ステップS100で、CPU44は、上記ドットパターンデータに対応する印字が形成された印字ラベルL又は支援情報ラベルLを作成するラベル作成処理を実行する。すなわち、印字ヘッド19の複数の発熱素子が上記印字ヘッド駆動回路32(図5参照)により通電され、これにより被印字テープ11,16′等に印字が印刷され、印字済みラベル用テープ23,23′として形成される。このステップS100が各請求項記載の印字制御手段として機能する。
【0083】
その後、ステップS40で、CPU44は、上記ステップS100でのラベル作成処理によって使用された現状型式(ステップS22で取得された型式)を使用履歴としてEEPROM47に記憶する。なお、ステップS21での判定が満たされずステップS30を経てステップS100でのラベル作成処理が行われた場合には、このステップS40で、上記ステップS22と同様にしてCPU44が現状型式情報を取得し、EEPROM47に使用履歴として記憶すればよい。なお、このステップS40が各請求項記載の履歴記憶手段として機能する。そして、このフローを終了する。
【0084】
図8を用いて、上記図7のステップS100の詳細手順を説明する。なお、この図8では、ラミネートタイプのカートリッジ10を用いてラベル作成を行う場合を例にとって説明する。
【0085】
まずステップS110で、CPU44は、テープ送りモータ駆動回路34に制御信号を出力し、テープ送りモータ33によりテープ送りローラ駆動軸30及びリボン巻き取りローラ駆動軸31を駆動する。これによって、基材テープロール17からの基材テープ16の繰り出しと、カバーフィルムロール12からのカバーフィルム11の繰り出しとを開始し、これら基材テープ16、カバーフィルム11、及び印字済みラベル用テープ23(以下、単に「基材テープ16等」と総称する)の搬送が開始される。
【0086】
その後、ステップS120で、CPU44は、基材テープ16等が所定量だけ搬送されたか否かを判定する。この所定量とは、例えば、カバーフィルム11に備えられた印字領域の先端が、印字ヘッド19がほぼ対向する位置に到達するだけの搬送距離である。この搬送距離判定は、例えば基材テープ16に設けたマーキングを公知のテープセンサ(図示せず)で検出する、あるいは、パルスモータであるテープ送りモータ33へテープ送りモータ駆動回路34から出力される制御信号としての制御パルスのパルス数をカウントする、等の公知の手法で行えば足りる。所定量が搬送されるまでステップS120の判定が満たされず(S120:NO)、ループ待機し、所定量搬送されたら、ステップS120の判定が満たされ(S120:YES)、ステップS130に移る。
【0087】
ステップS130では、CPU44は、印字ヘッド駆動回路32に制御信号を出力し、印字ヘッド19に、カバーフィルム11の印字領域に対し、上記印字駆動データに対応した印字を開始させる。
【0088】
その後、ステップS140で、CPU44は、カバーフィルム11の上記印字領域に対する印字が全て完了したか否か(言い換えれば、印字ヘッド19による上記印字駆動データのカバーフィルム11への印字形成がすべて終了したか否か)を判定する。印字が全て完了するまで判定が満たされず(S140:NO)、ループ待機し、印字が全て完了したら判定が満たされて(S140:YES)、ステップS150に移る。
【0089】
ステップS150では、CPU44は、基材テープ16等がさらに所定量だけ搬送されたか否かを判定する。この所定量とは、例えば、印字領域の全てがカッタ28を所定の長さ分越えるだけの搬送距離である。このときの搬送距離判定も例えば上記ステップS120と同様にすれば足りる。所定量が搬送されるまで判定が満たされず(S150:NO)、ループ待機し、所定量搬送されたら判定が満たされ(S150:YES)、ステップS160に移る。
【0090】
ステップS160では、CPU44は、テープ送りモータ駆動回路34に制御信号を出力し、テープ送りモータ33によるテープ送りローラ駆動軸30及びリボン巻取りローラ駆動軸31の駆動を停止し、基材テープロール17及びカバーフィルムロール12からの基材テープ16及びカバーフィルム11の繰り出し、及び、基材テープ16等の搬送を停止する。
【0091】
その後、ステップS170で、CPU44は、操作者により上記カッタ駆動ボタン38が手動操作されたか否かを判定する。カッタ駆動ボタン38が手動操作されるまで判定が満たされず(S:NO)、ループして待機する。カッタ駆動ボタン38が手動操作されたら、判定が満たされ(S:YES)、ステップS180に移る。
【0092】
ステップS180では、CPU44は、ソレノイド駆動回路36に制御信号を出力し、ソレノイド35を駆動し、カッタ28によって印字済みラベル用テープ23の切断を行う。前述したように、この時点で上記印字領域を含む印字済みラベル用テープ23の全てがカッタ28を十分に越えており、このカッタ28の切断によって、印字駆動データに対応した印字が行われた印字ラベルL又は支援情報ラベルLAが生成される。
【0093】
その後、ステップS190で、CPU44は、別途設けた排出用ローラ(図示せず)を駆動する排出用モータ(図示せず)に制御信号を出力し、上記ステップS180で生成された印字ラベルL又は支援情報ラベルLAを装置外へと排出する。なお、排出用モータがなくても手動操作で印字ラベルL又は支援情報ラベルLAを装置外へ排出できる場合には、このステップS190を省略してもよい。その後、このルーチンを終了する。
【0094】
以上説明したように、本実施形態によれば、カートリッジセンサ37で取得された属性情報に基づく上記現状型式情報と最新型式情報との両方に基づき購入支援情報が生成され、当該購入支援情報が印字形成された支援情報ラベルLAが作成される。これにより、操作者が購入したいと意図するカートリッジ10等の当該型式が消滅していた場合には、現状型式情報が表す当該存在しない型式ではなく、当該存在しない型式の代わりにメーカ側で新たに用意されていた、上記最新型式情報が表す新型式情報を購入支援情報として印字形成した支援情報ラベルLAを作成することができる。なお、操作者が購入したいと意図するカートリッジ10等の当該型式が存在していた場合には、現状のカートリッジ10等に対応した現状型式情報をそのまま購入支援情報として印字形成した支援情報ラベルLAが作成される。これにより、操作者は、テープカートリッジ10等から切り離された当該支援情報ラベルL(言い換えれば印字済みラベル用テープ23の購入支援情報の印字形成部分)のみを販売店等に持参するか、切断が行われない場合には購入支援情報が印字済みラベル用テープ23に印字形成された状態でカートリッジホルダ27から取り外されたカートリッジ10等を販売店等に持参することで、上記のような型式消滅時においても、操作者が購入したいと意図していたカートリッジ10等と同等の機能のカートリッジ10等を確実に購入することができる。この結果、例えば操作者が、消滅したカートリッジ10等の型式に対応した新たな型式が何であるかを自分で調べたり、その調べた結果をメモして別途販売店等に持参する必要はなくなる。この結果、補充用又は備蓄用の新しいカートリッジ10等を購入する場合における、操作者の手間を低減し、利便性を向上することができる。
【0095】
また、本実施形態では特に、支援情報ラベルLAの現状型式・最新型式情報印字領域T1に、現状型式情報と最新型式情報との両方が印字形成されている。これにより、操作者は、上記のような型式消滅時において、操作者が購入したいと意図していた消滅したカートリッジ10等の型式と、その形式に対応する新たなカートリッジ10等の型式との両方を、被印字テープに形成された印字によって視覚的に明確に確認することができる。したがって、新しいカートリッジ10等を購入する際の操作者の安心感を高め、確実に利便性を向上することができる。
【0096】
また、本実施形態では特に、支援情報ラベルLAの使用履歴情報印字領域T2に、使用履歴情報が印字形成されている。これにより、操作者は、過去に当該ラベル作成装置100において使用されていたカートリッジ10等の型式についても、印字内容によって視覚的に明確に確認することができる。この結果、操作者は、当該ラベル作成装置100において使用実績のあるカートリッジ10等の型式を正確に認識することができる。したがって、操作者がカートリッジ10等を使用して当該ラベル作成装置100でテープ印字を行う際のリピート再現性を高めることができる。
【0097】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。なお、上記実施形態と同等の部分には、同一の符号を付し、適宜説明を簡略化又は省略する。
【0098】
(1)ラベル作成装置で使用可能な全型式情報や装置スペック情報を印字形成する場合
本変形例の支援情報ラベルLAの一例を図6(c)に示す。この支援情報ラベルLAでは、上記現状型式・最新型式情報印字領域T1及び使用履歴情報印字領域T2、に加え、ラベル作成装置100に適用可能なカートリッジ10等の全型式情報、及び、その他のラベル作成装置100の装置スペック情報(性能情報・仕様情報など)を、購入支援情報として印字形成した全型式情報等印字領域T3を備えている。なお、図示のように、全型式情報等印字領域T3は、使用履歴情報印字領域T2よりもさらにテープ搬送方向上流側に配置される。
【0099】
上記全型式情報等印字領域T3及び装置スペック情報は、前述と同様、EEPROM47等の記憶内容から取得するか、あるいは各WebサイトWA〜WCから取得すれば足りる。図6(c)の例では、ラベル作成装置100において使用可能な全型式として、「TZ−○○○」「Tze−○○○」「SZ−○○○」の各シリーズであって、被印字テープ11,16′等の幅が6[mm]から24[mm]までの型式が存在することが、印字形成により表されている。なお、この例では、全型式情報(型式をフルに表記したもの)そのものではなく、図示の「TZ/Tze/SZ」のように全型式情報に対応した情報(この例では略した情報)が表記されている。また、ラベル作成装置100の前述の装置スペックとして、所定の高速印刷モードに対応可能であることと、バッテリ駆動で使用する際には、単三アルカリ電池が6本必要であること、が、印字形成により表されている。
【0100】
本変形例においてCPU44によって実行される制御内容を図9に示す。なお、図9に示すフローでは、図7に示したステップS28とステップS30との間に、新たにステップS29、ステップS291、ステップS292が設けられた点だけが図7と異なる。
【0101】
すなわち、上記図7のステップS10〜ステップS28が行われた後、新たに設けたステップS29及びステップS291において、CPU44は、上述したように、EEPROM47等の記憶内容や、各WebサイトWA〜WCから、ラベル作成装置100に適用可能なカートリッジ10等の全型式情報、及び、上記装置スペック情報を取得する。図示の例ではステップS29でEEPROM47から装置スペック情報が取得され、ステップS291で各WebサイトWA〜WCから全形式情報が取得されている。したがって、ステップS291が各請求項記載の全型式取得手段として機能している。
【0102】
その後、ステップS292で、CPU44は、上記ステップS291で取得された全型式情報及び上記ステップS29で取得された装置スペック情報を、ステップS26及びステップS28で生成済みの購入支援情報に追加する。その後、ステップS30に移行する。ステップS30以降は上記実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0103】
以上のように、本変形例においては、操作者は、操作者が購入したいと意図していた消滅したカートリッジ10等の型式や、その形式に対応する新たなカートリッジ10等の型式のみならず、当該ラベル作成装置100の性能上使用可能な他のカートリッジ10等の型式すべてについても、支援情報ラベルLAに形成された印字によって視覚的に明確に確認することができる。この結果、操作者は、自らが想定していた型式以外のカートリッジ10等も使用可能である旨を認識することができる。したがって、操作者がカートリッジ10等を使用して当該ラベル作成装置100でラベル作成を行う際の、応用性・拡張性を高めることができる。
【0104】
また、本変形例においては、操作者は、操作者が購入したいと意図していたカートリッジ10等の型式や、その形式に対応する新たなカートリッジ10等の型式や、過去に当該ラベル作成装置100において使用されていたカートリッジ10等の型式等の表すカートリッジ型式情報に加え、当該ラベル作成装置100の性能情報や仕様情報などの装置スペック情報についても、支援情報ラベルLAに形成された印字によって視覚的に明確に確認することができる。この結果、さらに利便性を向上することができる。
【0105】
(2)購入支援情報を2次元バーコード化した場合
本変形例の支援情報ラベルLAの一例を図6(d)に示す。この支援情報ラベルLAでは、上記現状型式・最新型式情報印字領域T1、使用履歴情報印字領域T2、全型式情報等印字領域T3等に代え、2次元バーコードBCが印字形成された2次元バーコード領域T4を備えている。この2次元バーコードBCは、上述した、現状型式・最新型式情報印字領域T1、使用履歴情報印字領域T2、全型式情報等印字領域T3に印字形成される各支援情報と同等の内容をバーコード情報化したものである。すなわち、この図6(d)に示す支援情報ラベルLAでは、2次元バーコード領域T4の2次元バーコードBCに対し適宜の光学読み取り装置(いわゆるバーコードリーダ等。図示省略)で読み取りが行われることにより、上記現状型式・最新型式情報印字領域T1、使用履歴情報印字領域T2、全型式情報等印字領域T3に印字形成された内容と同様の、カートリッジ10等の現在型式情報・最新型式情報・全型式情報、ラベル作成装置100の使用履歴情報やスペック情報等を、適宜の表示手段(図示省略)に表示することができる。
【0106】
図示の例では、図6(b)に示した支援情報ラベルLAと同様の内容、すなわち、カートリッジ10の現状型式が「TZ−378」でカバーフィルム11及び基材テープ16の幅が12mmで基材テープ16が黒色であり、ラミネートタイプの上記カートリッジ10であること、対応する最新型式が「Tze−733」であること、ラベル作成装置100の使用履歴として、「Tz−356」(感熱テープ16′の幅が24mmである感熱タイプのカートリッジ10′)、「Tz−123」(カバーフィルム11の幅が6mmであるラミネートタイプのカートリッジ10)、「Tz−057」(カバーフィルム11の幅が9mmであるラミネートタイプのカートリッジ10)があること、が、上記光学読み取り装置での読み取りによって上記表示手段に表示される。
【0107】
本変形例においてCPU44によって実行される制御内容を図10に示す。なお、図10に示すフローでは、図7に示したステップS30に代え、新たにステップS30′を設けた点だけが図7と異なる。
【0108】
すなわち、ステップS28が行われた後、又は、ステップS21の判定が満たされなかった場合(S21:NO)、ステップS30′に移る。ステップS30′では、CPU44は、印字ラベルLの作成のためにテキストメモリ48Aに格納した上記印字用データ、又は、支援情報ラベルLAの作成のために上記ステップS25,S26,S28で生成された購入支援情報、に対して公知のバーコード作成技術を適用して変換を行い、上記光学読み取り装置での読み取り時に、当該印字用データ又は購入支援情報を表すような2次元バーコードBCを生成する。そして、印字バッファ48Bに記憶させる。なお、支援情報ラベルLAを作成しない場合、すなわち通常のラベルLを作成する場合には、このステップS30′でなく前述のステップS30を実行し、前述の通常のテキストに対応したドットパターンデータ(印字駆動データ)を生成するようにしてもよい。ステップS30′の後のステップS100及びステップS40については上記実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0109】
本変形例では、支援情報ラベルLAに形成した2次元バーコードBCに対して光学読み取り装置で読み取りを行うことにより、上記実施形態や(1)の変形例での印字形成内容と同様の、テープカートリッジの型式情報やラベル作成装置100の性能情報・仕様情報等を取得することができる。この結果、さらに利便性を向上することができる。特に、購入支援情報の量が多すぎてそのすべてを支援情報ラベルLAとして印字形成できない場合に有効である。
【0110】
(3)その他
以上においては、印刷の終了した印字済みラベル用テープ23をカッタ28で切断して印字ラベルLや支援情報ラベルLAを作成した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ラベルに対応した所定の大きさに予め分離されたラベル台紙(いわゆるダイカットラベル)がロールから繰り出されるテープ上に連続配置されているような場合には、カッタ28で切断しなくても、テープがテープ排出口104から排出されてきた後にラベル台紙(対応する印刷がなされたもの)のみをテープから剥がして印字ラベルLや支援情報ラベルLAを作成しても良く、本発明はこのようなものに対しても適用できる。
【0111】
なお、以上は、ラベル作成装置100が各WebサイトWA〜WCに直接アクセスして最新型式情報等の各種情報を取得する場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ラベル作成装置100に接続された適宜の通信端末やその他の通信装置(各請求項記載の情報提供手段として機能する)が、各WebサイトWA〜WCに適宜にアクセスして最新情報を常時更新取得しておき、ラベル作成装置100が当該通信端末又は通信装置にアクセスして上記最新型式情報等の各種情報を取得するようにしてもよい。この場合も同様の効果を得る。
【0112】
なお、以上において、図5に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。また、図7、図8、図9、図10等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0113】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0114】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0115】
10 カートリッジ(テープカートリッジ)
10′ カートリッジ(テープカートリッジ)
11 カバーフィルム(被印字テープ)
16 基材テープ
16′ 感熱テープ(被印字テープ)
19 印字ヘッド(印字手段)
23 印字済みラベル用テープ(被印字テープ)
27 カートリッジホルダ
30 テープ送りローラ駆動軸(搬送手段)
100 ラベル作成装置(テープ印字装置)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被印字テープを供給可能なテープカートリッジを装着可能なカートリッジホルダと、
前記カートリッジホルダに装着された前記テープカートリッジから供給される被印字テープを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される前記被印字テープに対し所望の印字を行う印字手段と、
を有するテープ印字装置であって、
前記カートリッジホルダに装着されている前記テープカートリッジの属性情報を検出する属性検出手段と、
前記属性検出手段により検出された前記属性情報に対応した、前記装着されている前記テープカートリッジの型式を識別し、対応する現状型式情報を取得する現状型式情報取得手段と、
前記属性検出手段により検出された前記属性情報に対応した前記テープカートリッジの最新型式情報を、当該テープカートリッジに係わる情報提供手段より取得する最新型式情報取得手段と、
前記現状型式情報取得手段により取得された前記現状型式情報と、前記最新型式情報取得手段により取得された前記最新型式情報と、に基づき、操作者が当該現状型式情報又は前記最新型式情報で表される型式のテープカートリッジを新たに購入する際の購入支援情報を生成する支援情報生成手段と、
前記操作者が前記購入支援情報の印字を指示するための印字指示手段と、
前記印字指示手段を介し前記操作者により前記購入支援情報の印字が指示されたことを契機に、前記支援情報生成手段により生成された前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する印字制御手段と、
を有することを特徴とするテープ印字装置。
【請求項2】
請求項1記載のテープ印字装置において、
前記最新型式情報取得手段により取得された前記最新型式情報と、前記現状型式情報取得手段により取得された前記現状型式情報とが、一致するか否かを判定する型式判定手段をさらに有し、
前記型式判定手段により前記最新型式情報と前記現状型式情報とが一致すると判定された場合には、前記支援情報生成手段が当該現状型式情報を含む前記購入支援情報を生成するとともに、前記印字制御手段が前記現状型式情報を含む前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように前記印字手段を制御し、
前記型式判定手段により前記最新型式情報と前記現状型式情報とが一致しないと判定された場合には、前記支援情報生成手段が当該最新型式情報と当該現状型式情報との両方を含む前記購入支援情報を生成するとともに、前記印字制御手段が前記最新型式情報と前記現状型式情報との両方を含む前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように前記印字手段を制御する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のテープ印字装置において、
複数の型式の前記テープカートリッジが交換されつつ順次前記カートリッジホルダに装着され使用されたとき、前記属性検出手段によりそれぞれ検出された前記属性情報に基づき前記複数の型式のテープカートリッジについて前記現状型式情報取得手段によりそれぞれ取得された複数の前記現状型式情報を、使用履歴情報として記憶する履歴記憶手段をさらに有し、
前記支援情報生成手段は、
前記履歴記憶手段により記憶された前記使用履歴情報の少なくとも一部を含む前記購入支援情報を生成し、
前記印字制御手段は、
前記使用履歴情報の少なくとも一部を含む前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3記載のテープ印字装置において、
当該テープ印字装置に適用可能な前記テープカートリッジの全型式情報又はこれに対応した情報を取得する全型式取得手段をさらに有し、
前記支援情報生成手段は、
前記全型式取得手段により取得された前記全型式情報又はこれに対応した情報の少なくとも一部を含む前記購入支援情報を生成し、
前記印字制御手段は、
前記全型式情報又はこれに対応した情報の少なくとも一部を含む前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のテープ印字装置において、
前記属性検出手段は、
前記テープカートリッジ内に収納された前記被印字テープのテープ幅、テープ色、テープ材質のうち少なくとも1つを含む前記属性情報を検出する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のテープ印字装置において、
前記支援情報生成手段は、
当該テープ印字装置の性能情報又は仕様情報を含む前記購入支援情報を生成し、
前記印字制御手段は、
前記性能情報又は前記仕様情報を含む前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載のテープ印字装置において、
前記印字制御手段は、
光学読み取り装置での読み取りによって前記購入支援情報が表示可能となる2次元バーコード情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【請求項1】
被印字テープを供給可能なテープカートリッジを装着可能なカートリッジホルダと、
前記カートリッジホルダに装着された前記テープカートリッジから供給される被印字テープを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される前記被印字テープに対し所望の印字を行う印字手段と、
を有するテープ印字装置であって、
前記カートリッジホルダに装着されている前記テープカートリッジの属性情報を検出する属性検出手段と、
前記属性検出手段により検出された前記属性情報に対応した、前記装着されている前記テープカートリッジの型式を識別し、対応する現状型式情報を取得する現状型式情報取得手段と、
前記属性検出手段により検出された前記属性情報に対応した前記テープカートリッジの最新型式情報を、当該テープカートリッジに係わる情報提供手段より取得する最新型式情報取得手段と、
前記現状型式情報取得手段により取得された前記現状型式情報と、前記最新型式情報取得手段により取得された前記最新型式情報と、に基づき、操作者が当該現状型式情報又は前記最新型式情報で表される型式のテープカートリッジを新たに購入する際の購入支援情報を生成する支援情報生成手段と、
前記操作者が前記購入支援情報の印字を指示するための印字指示手段と、
前記印字指示手段を介し前記操作者により前記購入支援情報の印字が指示されたことを契機に、前記支援情報生成手段により生成された前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する印字制御手段と、
を有することを特徴とするテープ印字装置。
【請求項2】
請求項1記載のテープ印字装置において、
前記最新型式情報取得手段により取得された前記最新型式情報と、前記現状型式情報取得手段により取得された前記現状型式情報とが、一致するか否かを判定する型式判定手段をさらに有し、
前記型式判定手段により前記最新型式情報と前記現状型式情報とが一致すると判定された場合には、前記支援情報生成手段が当該現状型式情報を含む前記購入支援情報を生成するとともに、前記印字制御手段が前記現状型式情報を含む前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように前記印字手段を制御し、
前記型式判定手段により前記最新型式情報と前記現状型式情報とが一致しないと判定された場合には、前記支援情報生成手段が当該最新型式情報と当該現状型式情報との両方を含む前記購入支援情報を生成するとともに、前記印字制御手段が前記最新型式情報と前記現状型式情報との両方を含む前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように前記印字手段を制御する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のテープ印字装置において、
複数の型式の前記テープカートリッジが交換されつつ順次前記カートリッジホルダに装着され使用されたとき、前記属性検出手段によりそれぞれ検出された前記属性情報に基づき前記複数の型式のテープカートリッジについて前記現状型式情報取得手段によりそれぞれ取得された複数の前記現状型式情報を、使用履歴情報として記憶する履歴記憶手段をさらに有し、
前記支援情報生成手段は、
前記履歴記憶手段により記憶された前記使用履歴情報の少なくとも一部を含む前記購入支援情報を生成し、
前記印字制御手段は、
前記使用履歴情報の少なくとも一部を含む前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3記載のテープ印字装置において、
当該テープ印字装置に適用可能な前記テープカートリッジの全型式情報又はこれに対応した情報を取得する全型式取得手段をさらに有し、
前記支援情報生成手段は、
前記全型式取得手段により取得された前記全型式情報又はこれに対応した情報の少なくとも一部を含む前記購入支援情報を生成し、
前記印字制御手段は、
前記全型式情報又はこれに対応した情報の少なくとも一部を含む前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のテープ印字装置において、
前記属性検出手段は、
前記テープカートリッジ内に収納された前記被印字テープのテープ幅、テープ色、テープ材質のうち少なくとも1つを含む前記属性情報を検出する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のテープ印字装置において、
前記支援情報生成手段は、
当該テープ印字装置の性能情報又は仕様情報を含む前記購入支援情報を生成し、
前記印字制御手段は、
前記性能情報又は前記仕様情報を含む前記購入支援情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載のテープ印字装置において、
前記印字制御手段は、
光学読み取り装置での読み取りによって前記購入支援情報が表示可能となる2次元バーコード情報を前記被印字テープに印字形成するように、前記印字手段を制御する
ことを特徴とするテープ印字装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−95047(P2013−95047A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−239481(P2011−239481)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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