説明

ディスクアレイ装置接続用バックプレーンおよびディスクアレイ装置接続方法

【課題】複数種類のディスク装置例えばHDD装置を混在させて構成するディスクアレイ装置として、空きスロットに実装可能なディスク装置例えばHDD装置を容易に判別することを可能とするディスクアレイ装置接続用バックプレーンを提供する。
【解決手段】各種のHDD装置を実装することが可能なHDDスロッ31〜35を備えたバックプレーン3に、各HDDスロット31〜35に対応付けて配置し、実装可能なHDD装置の種類に応じて点灯するLED部61〜65を備え、管理制御部51は、マザーボード1に搭載したSAS RAIDコントロールカード11、SATA RAIDコントロールカード12から、各HDDスロット31〜35が動作可能なHDD装置の種類を示すスロット情報を取得することにより、各HDDスロット31〜35に実装可能なHDD装置の種類を判別し、各HDDスロット31〜35に対応するLED部61〜65の点灯制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクアレイ装置接続用バックプレーンおよびディスクアレイ装置接続方法に関し、特に、複数種類のディスク装置例えばHDD(Hard Disk Drive)装置を混在させて構成するディスクアレイ装置例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成のHDD装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今までは、コンピュータシステムにおいてRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構造を構成するディスクアレイ装置は、単一の種類のHDD(Hard Disk Drive)装置によって構成するようにされていたが、最近では、特許文献1の特開2005−222429号公報「ディスクアレイ装置における異種ディスク装置の管理方法」にも記載されているように、種々のインターフェースや特性を有するHDD装置を混在させて構成するようになってきている。このようなコンピュータシステム内においては、1枚のバックプレーン(Backplane)上に配置されている複数のHDDスロット(slot)に異なる種類のHDD装置を装着することによってRAID構造のディスクアレイ装置を構成するような実装構造が採用されている。
【0003】
現状のバックプレーン(Backplane)の構成を、図6を参照して説明する。図6は、コンピュータシステム内に設置される現状のバックプレーンの構成を示す構成図であり、マザーボードとRAID構造のディスクアレイ装置との間を接続するバックプレーンの構成を示している。
【0004】
図6に示すように、バックプレーン3Aは、コンピュータシステム100内に内蔵されており、マザーボード1側と接続するコネクタ41〜47、ディスクアレイ装置2側の各HDD装置を装着するHDDスロット(HDD Slot)31〜35、RAID構成の各HDD装置の縮退状態を管理および制御する管理制御部(Management Controller)51A、および、管理制御部51Aが使用する各種の情報やファームウェア(Firmware)が格納されるROM(Read Only Memory)52Aを含んで構成している。
【0005】
バックプレーン3Aのコネクタ41〜45は、それぞれ、HDDスロット31〜35と内部接続されているとともに、管理制御部51Aとも内部接続され、さらに、コネクタ46,47は、いずれも、管理制御部51Aと内部接続され、管理制御部51Aは、ROM52Aと内部接続されている。
【0006】
また、図6の実装例では、マザーボード1には、3個のSAS(Serial Attached SCSI:シリアル接続SCSI(Small Computer System Interface)) HDD装置を接続して制御することができるSAS RAIDコントロールカード11と、2個のSATA(Serial ATA:シリアルATA(Advanced Technology Attachment)) HDD装置を接続して制御することができるSATA RAIDコントロールカード12と、が実装されており、一方、ディスクアレイ装置2には、2個のSAS HDD装置21,22、2個のSATA HDD装置24,25が実装され、かつ、SAS HDD用の空きスロット23が存在している。
【0007】
ここで、マザーボード1に実装されたSAS RAIDコントロールカード11の3個の入出力用端子は、バックプレーン3Aのコネクタ41〜43を介して、HDDスロット31〜33に装着されたSAS HDD装置21,22および空きスロット23にそれぞれ接続され、また、SAS RAIDコントロールカード11のクロック信号出力用端子は、バックプレーン3Aのコネクタ46を介して、バックプレーン3A内の管理制御部51Aに接続されている。また、マザーボード1に実装されたSATA RAIDコントロールカード12の2個の入出力用端子は、バックプレーン3Aのコネクタ44,45を介して、HDDスロット34,35に装着されたSATA HDD装置24,25にそれぞれ接続され、また、SATA RAIDコントロールカード12のクロック信号出力用端子は、バックプレーン3Aのコネクタ47を介して、バックプレーン3A内の管理制御部51Aに接続されている。
【0008】
かくのごとく、ディスクアレイ装置2として、インターフェースが異なる複数種類のHDD装置を混在させてバックプレーン3Aに収容している場合であっても、マザーボード1に、それぞれのインターフェースをサポートするRAIDコントロールカードを実装して、バックプレーン3A内の管理制御部51AにそれぞれのHDD装置を制御するための制御情報を送信することにより、あるいは、バックプレーン3A内の管理制御部51AからRAIDコントロールカードやコネクタ41〜45に制御情報を送信することにより、RAID構造のディスクアレイ装置としての動作を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−222429号公報(第8−10頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、図6に示したような現状のバックプレーン3Aにおいては、ディスクアレイ装置2としてHDD装置が未実装のHDDスロット33に、例えばHDD装置を増設しようとする場合に、当該HDDスロット33に、マザーボード1に実装された複数種類のRAIDコントロールカード(例えば、SAS RAIDコントロールカード11、SATA RAIDコントロールカード12等)のうち、どの種類のRAIDコントロールカードからの信号が接続されているかを確認する際に、空きスロット23の状態のHDDスロット33に内部接続されたコネクタ43がマザーボード1のどの種類のRAIDコントロールカードに接続されているのかを配線状態を実際に追って確認する方法、あるいは、未実装のHDDスロット33に実際にいずれかの種類のHDD装置を実装して、「RAIDユーティリティ」などを用いて確認する方法、などの確認方法となり、空きスロット23の状態にあるHDDスロット33に実装可能なHDD装置の種類を容易には判断することができないという問題がある。
【0011】
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、複数種類のディスク装置例えばHDD装置を混在させて構成するディスクアレイ装置において、ユーザがディスク装置例えばHDD装置を空きスロットに増設する場合、どの種類のディスク装置例えばHDD装置を増設することができるかを、容易に判別することができるディスクアレイ装置接続用バックプレーンおよびディスクアレイ装置接続方法を提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述の課題を解決するため、本発明によるディスクアレイ装置接続用バックプレーンは、次のような特徴的な構成を採用している。
【0013】
(1)1ないし複数種類のディスク装置を混在させて構成するディスクアレイ装置を備えたコンピュータシステム内に設けられ、各前記ディスク装置を実装するためのスロットを備えたディスクアレイ装置接続用バックプレーンであって、各前記スロットに対応付けて配置され、前記スロットそれぞれに実装することが可能な前記ディスク装置の種類に応じて点灯するLED(Light Emitting Diode)部と、前記スロットそれぞれに実装する前記ディスク装置の種類に応じて前記ディスク装置それぞれの動作を制御するディスクコントロール用カードから制御情報を読み取り、読み取った前記制御情報に応じて当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンの動作を制御する管理制御部と、を備え、前記管理制御部は、前記ディスクコントロール用カードから読み取った前記制御情報のうち、前記スロットそれぞれにおいて動作することが可能なディスク装置の種類を示すスロット情報を取得して、取得した前記スロット情報に基づいて、前記スロットそれぞれに実装することが可能なディスク装置の種類を判別し、前記スロットそれぞれに対応する前記LED部の点灯制御を行うディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
【発明の効果】
【0014】
本発明のディスクアレイ装置接続用バックプレーンおよびディスクアレイ装置接続方法によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0015】
第1の効果は、複数種類のディスク装置例えばHDD装置を混在させて構成するディスクアレイ装置において、ディスクアレイ装置接続用バックプレーンの各スロットに実装可能なディスク装置例えばHDD装置の種類に応じて、各スロットに対応して配置したLEDを点灯させることにより、ユーザに対して通知しているので、ディスク装置例えばHDD装置を、ディスクアレイ装置接続用バックプレーンのいずれかの空きスロットに増設しようとする際に、ユーザは、ディスク装置例えばHDD装置の種類を間違うことなく空きスロットに正しく増設することができることである。
【0016】
第2の効果は、ディスクアレイ装置接続用バックプレーンは、コンピュータシステムのスタンバイ電源が投入されている状態で、通電状態になって、当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンのLEDの点灯制御を行う管理制御部が動作可能な状態になるので、コンピュータシステム全体に電力を供給するDC電源が投入されていない状態であっても、ディスクアレイ装置接続用バックプレーンの各スロットに実装可能なディスク装置例えばHDD装置の種類を示すLEDを点灯させて、ユーザに通知することができることである。
【0017】
第3の効果は、コンピュータシステムの電源コンセントが接続されてスタンバイ電源によりディスクアレイ装置接続用バックプレーンが通電状態にあり、かつ、ユーザが点灯制御ボタンを操作している状態にある場合に、LEDの点灯制御を行うことにより、各LEDを点灯させるための電力を削減することができることである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係るディスクアレイ装置接続用バックプレーンの構成の一例を示す構成図である。
【図2】図1に示すディスクアレイ装置接続用のバックプレーンに搭載されている制御部の接続構成の一例を示す構成図である。
【図3】図1に示すディスクアレイ装置接続用のバックプレーンに搭載されているLED部の内部構成の一例を示す構成図である。
【図4】図1に示すディスクアレイ装置接続用バックプレーンの動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1に示すディスクアレイ装置接続用のバックプレーンに搭載されている制御部の図2とは異なる接続構成の一例を示す構成図である。
【図6】コンピュータシステム内に設置される現状のバックプレーンの構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明によるディスクアレイ装置接続用バックプレーンおよびディスクアレイ装置接続方法の好適な実施例について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、ディスクアレイ装置として、1ないし複数の種類からなるHDD(Hard Disk Drive)装置それぞれを制御するRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)コントロールカードに接続してRAID構造を実現する場合について説明するが、本発明は、HDD装置に限るものではなく、例えば、1ないし複数の種類からなるCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc等の光ディスク装置を、光ディスク装置の制御を行うディスクコントロール用カードに接続して、複数種類の光ディスク装置を制御するようなディスクアレイ装置の場合であっても、全く同様に適用することができる。
【0020】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、コンピュータシステム内のディスクアレイ装置を構成する各ディスク装置例えばHDD装置を実装するバックプレーン(Backplane)のディスク装置装着用スロット例えばHDDスロットに実装することが可能なディスク装置例えばHDD装置の種類を、たとえ、コンピュータシステム全体に電力を供給するDC電源が投入されていない状態であっても、ユーザが容易に判別することを可能とすることを特徴としている。つまり、コンピュータシステムのスタンバイ電源により通電状態になるバックプレーン(Backplane)に備えられた各ディスク装置装着用スロット例えばHDDスロットに対応付けて、それぞれ、どの種類のディスク装置例えばHDD装置を制御するディスクコントロール用カード例えばRAIDコントロールカードが接続されているのかをユーザが容易に視認することができる仕組みを備えていることを特徴とし、さらには、たとえ、バックプレーン(Backplane)のディスク装置装着用スロット例えばHDDスロットにディスク装置例えばHDD装置が未実装の状態であっても、当該ディスク装置装着用スロット例えばHDDスロットにどの種類のディスク装置例えばHDD装置を制御するディスクコントロール用カード例えばRAIDコントロールカードが接続されているのかをユーザが容易に視認することができる仕組みを備えていることを特徴としている。
【0021】
具体的には、例えば、ディスクアレイ装置としてRAID構造のHDD装置を構成する場合であって、かつ、HDD装置として、シリアル接続が可能なSCSI(Small Computer System Interface)インターフェースを有するSAS(Serial Attached SCSI:シリアル接続SCSI) HDD装置とシリアルATA(Advanced Technology Attachment)インターフェースを有するSATA HDD装置とを混在させて実装することが可能なコンピュータシステムの場合、各HDD装置を実装する複数のHDDスロットを備えたバックプレーン(Backplane)を、次のような構成要素を少なくとも含む形で構成する。
【0022】
つまり、コンピュータシステムのマザーボードに搭載されたHDD装置制御用のRAIDコントロールカード(SAS RAIDコントロールカード、SATA RAIDコントロールカード)からの各制御情報(接続対象の各HDDスロットを特定するインターフェース情報を含む)を受け取る管理制御部(Management Controller)と、受け取った各制御情報を格納するフラッシュメモリ等のROMと、ROMに格納した制御情報に基づいて管理制御部が作成した信号により、点灯または滅灯するLED部とを備え、該LED部を各HDDスロットに対応付けて配置する構成とする。而して、LED部の点滅状態に基づいて、各HDDスロットに接続されているRAIDコントロールカードの種類、すなわち、各HDDスロットに実装することが可能なHDD装置の種類を、ユーザは外部から容易に視認することができる。
【0023】
したがって、本発明は、例えば、SASやSATAなどの複数種類のシリアルインターフェースを用いて複数のRAIDコントロールカードから同一のバックプレーンに接続され、かつ、SASやSATAなどの異なるインターフェースや特性を有するHDD装置を該バックプレーンに実装して、RAID構造のHDD装置からなるディスクアレイ装置を構成するようなコンピュータシステムに好適に適用することができる。つまり、本発明は、特に、RAIDコントロールカードからバックプレーンヘの接続を自由に行うことが可能なコンピュータシステムにおいて、RAIDコントロールカードがどのような接続になっているのかを、ユーザは外部から容易に判別することができる仕組みを提供している。
【0024】
(実施形態の構成例)
次に、本発明に係るディスクアレイ装置接続用バックプレーンの構成について、その一例を、図1を用いて説明する。図1は、本発明に係るディスクアレイ装置接続用バックプレーンの構成の一例を示す構成図であり、コンピュータシステムのマザーボードとRAID構造のディスクアレイ装置との間を接続するバックプレーンの構成例を示している。ここで、前述したように、ディスクアレイ装置を構成するディスク装置としては、HDD装置を用い、さらに、マザーボードに搭載するディスクコントロール用カードが、RAID構成のHDD装置を制御するRAIDコントロールカードであり、RAID構成のHDD装置の種類として、SAS HDD装置とSATA HDD装置との2種類のHDD装置を実装することが可能な場合を示している。
【0025】
図1において、コンピュータシステム100内に内蔵されているバックプレーン3は、前述した図6のバックプレーン3Aとは異なり、各HDDスロットに接続されているRAIDコントロールカードの種類、すなわち、各HDDスロットに実装することが可能なHDD装置の種類を外部表示する仕組みを備えており、当該バックプレーン3の動作を制御する制御部5、マザーボード1側と接続するコネクタ41〜47、ディスクアレイ装置2側の各HDD装置を装着するHDDスロット(HDD Slot)31〜35、各HDDスロット31〜35に実装可能なHDD装置の種類を示すLED(Light Emitting Diode)を点灯するLED部61〜65を、少なくとも含んで構成している。
【0026】
制御部5は、管理制御部(Management Controller)51とROM(Read Only Memory)52とを少なくとも含んで構成される。管理制御部51は、コネクタ41〜47を介してマザーボード1から出力されてくる制御情報(接続対象の各HDDスロット31〜35の属性を特定するインターフェース情報を含む)を読み取り、ROM52に格納したり、ROM52に格納した制御情報に基づいて、LED部61〜65の点灯状態を制御するLED駆動信号を生成して、LED部61〜65に送出したり、あるいは、RAID構成の各HDD装置の縮退状態を管理および制御したりする。また、ROM52は、フラッシュメモリ等からなっており、管理制御部51がマザーボード1からコネクタ41〜47を介して読み取った制御情報を格納したり、管理制御部51が使用する各種の情報やファームウェア(Firmware)を格納したりする。
【0027】
また、バックプレーン3のコネクタ41〜45は、前述した図6のバックプレーン3Aのコネクタ41〜45と同様、それぞれ、HDDスロット31〜35と内部接続されているとともに、管理制御部51とも内部接続され、さらに、コネクタ46,47は、いずれも、管理制御部51と内部接続され、管理制御部51は、ROM52と内部接続されている。
【0028】
また、図1の実装例においては、前述した図6のバックプレーン3Aの場合と同様、マザーボード1には、3個のSAS HDD装置を接続して制御することができるSAS RAIDコントロールカード11と、2個のSATA HDD装置を接続して制御することができるSATA RAIDコントロールカード12と、が実装されており、一方、ディスクアレイ装置2には、2個のSAS HDD装置21,22、2個のSATA HDD装置24,25が実装され、かつ、SAS HDD用の空きスロット23が存在している。
【0029】
図1において、マザーボード1に実装されたSAS RAIDコントロールカード11の3個の入出力用端子は、前述した図6のバックプレーン3Aの場合と同様、バックプレーン3のコネクタ41〜43を介して、管理制御部51に接続されるとともに、HDDスロット31〜33に装着されたSAS HDD装置21,22および空きスロット23にそれぞれ接続され、また、SAS RAIDコントロールカード11のクロック信号出力用端子は、バックプレーン3のコネクタ46を介して、バックプレーン3内の制御部5の管理制御部51に接続されている。また、マザーボード1に実装されたSATA RAIDコントロールカード12の2個の入出力用端子は、バックプレーン3のコネクタ44,45を介して、管理制御部51に接続されるとともに、HDDスロット34,35に装着されたSATA HDD装置24,25にそれぞれ接続され、また、SATA RAIDコントロールカード12のクロック信号出力用端子は、バックプレーン3のコネクタ47を介して、バックプレーン3内の制御部5の管理制御部51に接続されている。
【0030】
次に、バックプレーン3に搭載されている制御部5の接続構成について、図2を用いてさらに説明する。図2は、図1に示すディスクアレイ装置接続用のバックプレーン3に搭載されている制御部5の接続構成の一例を示す構成図である。
【0031】
図2に示すように、制御部5の管理制御部51は、マザーボード1のSAS RAIDコントロールカード11、SATA RAIDコントロールカード12と、それぞれ、コネクタ41〜47を介して、信号線411〜417によって接続されている。信号線411〜417は、シリアルクロック信号と双方向のシリアルデータとを伝送する2本の信号線からなる同期式シリアル伝送用のI2Cバスによって構成されており、信号線411〜415は、それぞれ、双方向のシリアルデータ用の信号線であり、信号線416,417は、それぞれ、SAS RAIDコントロールカード11、SATA RAIDコントロールカード12からのシリアルクロック信号を伝送するための信号線である。
【0032】
マザーボード1のSAS RAIDコントロールカード11、SATA RAIDコントロールカード12は、シリアルデータ用の信号線411〜415を用いて、各種の制御情報(接続対象の各HDDスロットの属性を特定するインターフェース情報を含む)を管理制御部51に対して通知することができる。管理制御部51は、信号線411〜415を介して通知されてくるマザーボード1のSAS RAIDコントロールカード11、SATA RAIDコントロールカード12からの各制御情報のうち、接続対象の各HDDスロットの属性を特定することができるインターフェース情報を、ROM52内に、それぞれ、スロット1情報521〜スロット5情報525として格納する。
【0033】
ROM52に格納されるスロット1情報521〜スロット5情報525は、いずれも、同一種類の情報であり、図2には、HDDスロット31に関するスロット1情報521を用いて、ROM52内に格納されるインターフェース情報の内容を例示している。つまり、図2のスロット1情報521に例示するように、各スロット情報は、格納されている情報が有効か否かを示す有効識別子521a(有効情報有無表示)、当該HDDスロット31に実装可能なHDD装置の種類がSASインターフェースのHDD装置かSATAインターフェースのHDD装置かを示すSAS/SATA識別子521b(インターフェース種別表示すなわち装置種別表示)、および、データ転送速度が1.5Gbpsか3Gbpsかを示す速度識別子521c(転送速度表示)、を少なくとも有して構成されている。
【0034】
また、図2に示すように、制御部5の管理制御部51は、バックプレーン3に搭載しているLED部61〜65と、それぞれ、駆動線311〜315によって接続されている。駆動線311〜315は、それぞれ、対応するLED部61〜65それぞれに実装されているLEDを駆動して、それぞれのLEDの点灯を制御するための信号線であり、例えば、各スロット情報として、4種類の異なる情報を表示可能にしたい場合には、LED部61〜65それぞれが4個ずつのLEDを備え、駆動線311〜315は、それぞれ、4本ずつの駆動線により構成される。
【0035】
次に、バックプレーン3に搭載されているLED部61〜65の内部構成について、図3を用いてさらに説明する。図3は、図1に示すディスクアレイ装置接続用のバックプレーン3に搭載されているLED部61〜65のうちLED部61の内部構成の一例を示す構成図である。ここで、図3には、HDDスロット31のインターフェース種別を示すLED部61、すなわち、当該HDDスロット31に実装可能なHDD装置の種類を外部からユーザが視認することが可能なLED部61についてその内部構成の一例を示しているが、他のLED部62〜65についても、全く同様の内部構成として構わない。
【0036】
図3に示すように、LED部61は、バックプレーン3の前面を形成し、ユーザから視認することができるフロントフェース611に2つの表示窓612,613を備えている。表示窓612は、当該LED部61に該当するHDDスロット31のインターフェース情報のうち、インターフェース種別、すなわち、当該HDDスロット31に実装可能なHDD装置の種類がSAS HDD装置かSATA装置かのHDD装置種別を表示する窓であり、一方、表示窓613は、当該LED部61に該当するHDDスロット31のインターフェース情報のうち、インターフェース速度、すなわち、当該HDDスロット31に実装可能なHDD装置の転送速度が1.5Gbpsか3Gbpsかのデータ転送速度種別を表示する窓である。
【0037】
また、図3に示す例においては、管理制御部51からのLED部61への駆動線311は、駆動線311a,311b,311c,311dの4本の信号線から構成されており、それぞれ、LED61a,61b,61c,61dに接続されている。
【0038】
ここで、駆動線311a,311bが接続されるLED61a,61bは、インターフェース種別すなわちHDD装置種別を表示するフロントフェース611の表示窓612の近傍に配置されており、LED61aまたはLED61bが駆動されると、それぞれで異なる色で例えばオレンジ色または緑色でそれぞれ発光する。また、駆動線311c,311dが接続されるLED61c,61dは、インターフェース速度種別すなわちデータ転送速度種別を表示するフロントフェース611の表示窓613の近傍に配置されており、LED61cまたはLED61dが駆動されると、それぞれで異なる色で例えばオレンジ色または緑色でそれぞれ発光する。
【0039】
管理制御部51が、ROM52に格納されているスロット1情報521に基づいて、HDDスロット31に実装可能なHDD装置の種別がSASインターフェースのHDD装置であると判定した場合には、駆動線311aからLED駆動信号を出力することにより、LED61aがオレンジ色で発光して、表示窓612がオレンジ色に発色して見えることから、ユーザは、該当するHDDスロット31は、インターフェース種別すなわちHDD装置種別がSASインターフェースのHDD装置の実装位置であることを視認することができる。また、管理制御部51が、HDDスロット31に実装可能なHDD装置の種別がSATAインターフェースのHDD装置であると判定した場合には、駆動線311bからLED駆動信号を出力することにより、LED61bが緑色で発光して、表示窓612が緑色に発色して見えることから、ユーザは、該当するHDDスロット31は、インターフェース種別すなわちHDD装置種別がSATAインターフェースのHDD装置の実装位置であることを視認することができる。
【0040】
また、管理制御部51が、ROM52に格納されているスロット1情報521に基づいて、HDDスロット31に実装可能なHDD装置が1.5Gbpsのインターフェース速度を有するHDD装置であると判定した場合には、駆動線311cからLED駆動信号を出力することにより、LED61cがオレンジ色で発光して、表示窓613がオレンジ色に発色して見えることから、ユーザは、該当するHDDスロット31は、インターフェース速度すなわちデータ転送速度が1.5GbpsのHDD装置の実装位置であることを視認することができる。また、管理制御部51が、HDDスロット31に実装可能なHDD装置が3Gbpsのインターフェース速度を有するHDD装置であると判定した場合には、駆動線311dからLED駆動信号を出力することにより、LED61dが緑色で発光して、表示窓613が緑色に発色して見えることから、ユーザは、該当するHDDスロット31は、インターフェース速度すなわちデータ転送速度が3GbpsのHDD装置の実装位置であることを視認することができる。
【0041】
なお、管理制御部51が、ROM52に格納されているスロット1情報521に基づく判別結果として、スロット1情報521の格納情報には有効な情報が格納されていないものと判定した場合は、LED部61への4本の駆動線311a,311b,311c,311dのいずれにもLED駆動信号を出力しないので、LED61a,61b,61c,61dのいずれも消灯した状態のままであり、フロントフェース611の表示窓612,613は、暗転している状態になる。これにより、ユーザは、該当するHDDスロット31には、如何なる種類のHDD装置も実装することができないものと判断することができる。
【0042】
(実施形態の動作の説明)
次に、図1のディスクアレイ装置接続用バックプレーンの動作の一例について、図4のフローチャートを用いて説明する。図4は、図1に示すディスクアレイ装置接続用バックプレーンの動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【0043】
図4のフローチャートにおいて、まず、図1のディスクアレイ装置接続用バックプレーンが実装されているコンピュータシステム100の電源コンセントを接続すると(ステップS1)、コンピュータシステム100のスタンバイ電源が投入された状態になる(ステップS2)。スタンバイ電源の投入によって、図1のバックプレーン3の制御部5を構成する管理制御部(Management Controller)51は通電されて、動作を開始する(ステップS3)。ただし、コンピュータシステム100のDC電源が未投入のこの段階では、コンピュータシステム100全体には通電されておらず、マザーボード1は動作しない。
【0044】
管理制御部51は、ROM52にあらかじめ格納されている各HDDスロット31〜35に関するインターフェース情報であるスロット1情報521〜スロット5情報525を順次読み出して、有効な情報が格納されているか否かを、スロット1情報521〜スロット5情報525の有効識別子521a〜525aにより確認する(ステップS4)。
【0045】
スロット1情報521〜スロット5情報525に有効な情報が格納されていた場合には(ステップS4の「有効」の場合)、管理制御部51は、当該スロット1情報521〜スロット5情報525それぞれのSAS/SATA識別子521b〜525b、速度識別子521c〜525cに基づいて、該当するHDDスロット31〜35に対応するLED部61〜65を駆動するためのLED駆動信号を作成して、該当する駆動線311〜315を介してLED部61〜65に送信することにより、該当するLED部61〜65の各LEDを点灯させる(ステップS5)。しかる後、ステップS6に移行する。
【0046】
一方、スロット1情報521〜スロット5情報525に有効な情報が格納されていないと判定した場合には(ステップS4の「無効」の場合)、管理制御部51は、該当するHDDスロット31〜35に対応するLED部61〜65を駆動することなく、該当するLED部61〜65の各LEDを消灯したままにして、ステップS6に移行する。
【0047】
次に、ステップS6においては、ROM52に格納されているすべてのスロット1情報521〜スロット5情報525について確認したか否かを確認し、未確認のスロット情報が残っている場合には(ステップS6のNO)、ステップS4に復帰して、次のスロット情報に関する確認動作を繰り返し、一方、すべてのスロット情報の確認が終了した場合は(ステップS6のYES)、ステップS7に移行して、コンピュータシステム100の電源スイッチなどにより、コンピュータシステム100のDC電源が投入されたか否かを確認する(ステップS7)。
【0048】
コンピュータシステム100のDC電源が投入されていない場合は(ステップS7のNO)、ステップS7において、DC電源が投入されるまで待機する。コンピュータシステム100のDC電源が投入されると(ステップS7のYES)、コンピュータシステム100全体に通電され、マザーボード1に搭載されているRAIDコントロールカードすなわちSAS RAIDコントロールカード11、SATA RAIDコントロールカード12も動作を開始して、ステップS8に移行する。
【0049】
ステップS8においては、動作を開始したマザーボード1のRAIDコントロールカードすなわちSAS RAIDコントロールカード11、SATA RAIDコントロールカード12は、コネクタ41〜47を介して、I2Cバスからなる信号線411〜417により、対応する各HDDスロット31〜35に関する制御信号を、管理制御部51に対して通知してくる(ステップS8)。
【0050】
管理制御部51は、RAIDコントロールカードすなわちSAS RAIDコントロールカード11、SATA RAIDコントロールカード12から通知されてきた制御信号を解釈して、ROM52内の対応する領域に格納するが、接続対象の各HDDスロット31〜35の属性を特定するインターフェース情報(つまり、HDDスロットに実装可能なHDD装置の種別を示すインターフェース種別、HDDスロットに実装可能なHDD装置のデータ転送速度を示すインターフェース速度に関する情報)に関しては、ROM52内にスロット1情報521〜スロット5情報525として上書きする形で格納する(ステップS9)。これにより、コンピュータシステム100のDC電源が投入されるまでにROM52のスロット1情報521〜スロット5情報525として格納されていた情報を、マザーボード1のRAIDコントロールカードすなわちSAS RAIDコントロールカード11、SATA RAIDコントロールカード12のインターフェース情報(動作可能なHDD装置の種類を示す情報)と一致させることができる。
【0051】
しかる後、管理制御部51は、ROM52に格納したスロット1情報521〜スロット5情報525のうち、有効な情報に関して、当該スロット1情報521〜スロット5情報525それぞれのSAS/SATA識別子521b〜525b、速度識別子521c〜525cに基づいて、該当するHDDスロット31〜35に対応するLED部61〜65を駆動するためのLED駆動信号を作成して、該当する駆動線311〜315を介してLED部61〜65に送信することにより、該当するLED部61〜65の各LEDを点灯させる(ステップS10)。
【0052】
以上のような動作により、各HDDスロット31〜35に実装可能なHDD装置の種類に応じて、対応するLED部61〜65の各LEDを点灯させて、異なる色で発色させることにより、現在実装されているまたは今後実装することが可能なHDD装置の種類(つまり、SASインターフェースのHDD装置やSATAインターフェースのHDD装置等の装置種別、1.5Gbpsや3Gbps等のデータ転送速度などのHDD装置の属性情報)を示す情報が、LED部61〜65の各LEDそれぞれの近傍の表示窓(バックプレーン3のフロントフェース上に設けられた表示窓)に表示される。而して、ユーザは、バックプレーン3のフロントフェース611に設けられた各表示窓(例えば、HDDスロット31に対応するLED部61の場合、図3に示す表示窓612,613)の発色状態を視認することにより、各HDDスロット31〜35について実装可能(動作可能)なHDD装置の種別、速度を容易に確認することができる。
【0053】
なお、以上の実施形態の説明においては、LED部61〜65の各LEDの点灯制御を、コンピュータシステム100の電源コンセントの接続時点、コンピュータシステム100のDC電源の投入時点において実施するようにしているが、本発明は、かかる場合に限るものではない。例えば、図5に示すように、ユーザが操作することが可能な点灯制御ボタン7を、図1のバックプレーン3のフロントフェース上に追加して配置するようにしても良い。
【0054】
図5は、図1に示すディスクアレイ装置接続用のバックプレーンに搭載されている制御部5の図2とは異なる接続構成例を示す構成図であり、制御部5を構成する管理制御部51に、LED部61〜65の点灯制御時点をユーザが指示することが可能な点灯制御ボタン7を接続している例を示している。ここで、点灯制御ボタン7は、前述のように、バックプレーン3のフロントフェース上に設置し、ユーザが容易に操作することを可能としている。
【0055】
図5に示す制御部5の接続構成においては、管理制御部51は、ユーザにより点灯制御ボタン7が操作された旨の通知を受け取らない限り、図4のフローチャートのステップS5およびステップS10においては、LED駆動信号を各LED部61〜65へ送信することなく、各LED部61〜65を消灯したままの状態にしておき、ユーザにより点灯制御ボタン7が操作された旨の通知を受け取った時点で、初めて、該当するLED部61〜65を駆動するためのLED駆動信号を各LED部61〜65に送信することにより、該当するLED部61〜65の各LEDを点灯させる動作を行う。
【0056】
図5のごとき点灯制御ボタン7によるLED部61〜65の点灯制御を行うことにより、コンピュータシステム100の電源コンセントの接続時点およびコンピュータシステム100のDC電源の投入時点において、LED部61〜65の各LEDを点灯させるのではなく、コンピュータシステム100の電源コンセントを接続して、スタンバイ電源が投入された状態になった以降であって、動作可能なHDD装置の種類を識別しようとして、ユーザが点灯制御ボタン7を操作した場合に、初めて、LED部61〜65の各LEDを点灯させるので、各LEDを点灯させるための電力を削減することができるという効果が得られる。
【0057】
(実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本実施形態においては、以下に記載するような効果を得ることができる。
【0058】
第1の効果は、複数種類のHDD装置を混在させて構成するディスクアレイ装置において、バックプレーン3の各HDDスロット31〜35に実装可能なHDD装置の種類に応じて、各HDDスロット31〜35に対応して配置したLED部61〜65の各LEDを点灯させることにより、バックプレーン3のフロントフェース611の表示窓の発色状態を変化させて、ユーザに対して通知しているので、HDD装置をバックプレーン3のHDDスロット31〜35のうちいずれか空きのHDDスロットに増設しようとする際に、ユーザは、HDD装置の種類を間違うことなく空きHDDスロットに正しく増設することができることである。
【0059】
第2の効果は、バックプレーン3は、コンピュータシステム100のスタンバイ電源が投入されている状態で、通電状態になって、当該バックプレーン3のLED部61〜65の各LEDの点灯制御を行う管理制御部51が動作可能な状態になるので、コンピュータシステム100全体に電力を供給するDC電源が投入されていない状態であっても、バックプレーン3の各HDDスロット31〜35に実装可能なHDD装置の種類を示すLED部61〜65の各LEDを点灯させることにより、バックプレーン3の表示窓に発色表示して、実装可能なHDD装置の種類をユーザに通知することができることである。
【0060】
第3の効果は、コンピュータシステム100の電源コンセントが接続されてスタンバイ電源によりバックプレーン3が通電状態にあり、かつ、ユーザが点灯制御ボタン7を操作している状態にある場合に、LED部61〜65の点灯制御を行うことにより、LED部61〜65の各LEDを点灯させるための電力を削減することができることである。
【0061】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。例えば、本発明の実施態様は、課題を解決するための手段における構成(1)に加えて、次のような構成として表現できる。
(2)当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンは、前記ディスクコントロール用カードから取得した各前記スロットごとの前記スロット情報を少なくとも格納するROM(Read Only Memory)を備え、前記コンピュータシステムの電源コンセントが接続されてスタンバイ電源により当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンが通電状態になった際に、前記管理制御部は、動作を開始し、前記ROMに格納されている前記スロット情報に基づいて、前記LED部の点灯制御を行う上記(1)のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
(3)当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンは、ユーザが操作可能な点灯制御ボタンを備え、前記コンピュータシステムの電源コンセントが接続されてスタンバイ電源により当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンが通電状態にあり、かつ、前記点灯制御ボタンがユーザにより操作された状態にある場合に、前記管理制御部は、前記LED部の点灯制御を行う上記(1)または(2)のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
(4)前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部は、当該スロットに実装可能なディスク装置の種類を示すLEDとして、当該ディスク装置の装置種別を示すLED、当該ディスク装置のデータ転送速度の種類を示すLED、のいずれか一方または双方を少なくとも含んでいる上記(1)ないし(3)のいずれかのディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
(5)前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部を構成する前記LEDは、それぞれ、当該スロットそれぞれに実装可能なディスク装置の種類を示すためにあらかじめ割り当てられた異なる色で発色する上記(4)のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
(6)当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンのフロントフェース上に、前記スロットそれぞれに対応する表示窓を備え、前記表示窓は、前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部それぞれを構成する前記LEDの近傍に設けられて、前記スロットそれぞれに対応付けた前記LED部を構成する前記LEDの発色状態を表示する上記(5)のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
(7)前記ディスクアレイ装置を構成する前記ディスク装置が、HDD(Hard Disk Drive)装置であり、前記ディスクコントロール用カードが、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成のHDD装置を制御するRAIDコントロールカードであり、前記スロットが、HDD装置を実装するHDDスロットである上記(1)ないし(6)のいずれかのディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
(8)前記ディスクアレイ装置を構成する1ないし複数種類の前記HDD装置の装置種別として、SAS(Serial Attached SCSI:シリアル接続SCSI(Small Computer System Interface)) HDD装置、SATA(Serial ATA:シリアルATA(Advanced Technology Attachment)) HDD装置のいずれか一方または双方を少なくとも含んでいる上記(7)のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
(9)コンピュータシステムとして1ないし複数種類のディスク装置を混在させて構成するディスクアレイ装置を備えるために、各前記ディスク装置をディスクアレイ装置接続用バックプレーンに設けられたスロットに実装して接続するディスクアレイ装置接続方法であって、前記スロットそれぞれに実装する前記ディスク装置の種類に応じて前記ディスク装置それぞれの動作を制御するディスクコントロール用カードから供給される制御情報のうち、前記スロットそれぞれにおいて動作することが可能なディスク装置の種類を示すスロット情報を取得して、取得した前記スロット情報に基づいて、各前記スロットに対応付けて配置され、前記スロットそれぞれに実装することが可能な前記ディスク装置の種類に応じて点灯するLED(Light Emitting Diode)部の点灯制御を行うディスクアレイ装置接続方法。
(10)前記ディスクアレイ装置接続用バックプレーンは、前記ディスクコントロール用カードから取得した各前記スロットごとの前記スロット情報を少なくとも格納するROM(Read Only Memory)を備え、前記コンピュータシステムの電源コンセントが接続されてスタンバイ電源により前記ディスクアレイ装置接続用バックプレーンが通電状態になった際に、前記ROMに格納されている前記スロット情報に基づいて、前記LED部の点灯制御を行う上記(9)のディスクアレイ装置接続方法。
(11)前記ディスクアレイ装置接続用バックプレーンは、ユーザが操作可能な点灯制御ボタンを備え、前記コンピュータシステムの電源コンセントが接続されてスタンバイ電源により前記ディスクアレイ装置接続用バックプレーンが通電状態にあり、かつ、前記点灯制御ボタンがユーザにより操作された状態にある場合に、前記LED部の点灯制御を行う上記(9)または(10)のディスクアレイ装置接続方法。
(12)前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部は、当該スロットに実装可能なディスク装置の種類を示すLEDとして、当該ディスク装置の装置種別を示すLED、当該ディスク装置のデータ転送速度の種類を示すLED、のいずれか一方または双方を少なくとも含んでいる上記(9)ないし(11)のいずれかのディスクアレイ装置接続方法。
(13)前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部を構成する前記LEDは、それぞれ、当該スロットそれぞれに実装可能なディスク装置の種類を示すためにあらかじめ割り当てられた異なる色で発色する上記(12)のディスクアレイ装置接続方法。
(14)前記ディスクアレイ装置接続用バックプレーンのフロントフェース上に、前記スロットそれぞれに対応する表示窓を備え、前記表示窓は、前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部それぞれを構成する前記LEDの近傍に設けられて、前記スロットそれぞれに対応付けた前記LED部を構成する前記LEDの発色状態を表示する上記(13)のディスクアレイ装置接続方法。
(15)前記ディスクアレイ装置を構成する前記ディスク装置が、HDD(Hard Disk Drive)装置であり、前記ディスクコントロール用カードが、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成のHDD装置を制御するRAIDコントロールカードであり、前記スロットが、HDD装置を実装するHDDスロットである上記(9)ないし(14)のいずれかのディスクアレイ装置接続方法。
(16)前記ディスクアレイ装置を構成する1ないし複数種類の前記HDD装置の装置種別として、SAS(Serial Attached SCSI:シリアル接続SCSI(Small Computer System Interface)) HDD装置、SATA(Serial ATA:シリアルATA(Advanced Technology Attachment)) HDD装置のいずれか一方または双方を少なくとも含んでいる上記(15)のディスクアレイ装置接続方法。
【符号の説明】
【0062】
1 マザーボード
2 ディスクアレイ装置
3 バックプレーン
3A バックプレーン
5 制御部
7 点灯制御ボタン
11 SAS RAIDコントロールカード
12 SATA RAIDコントロールカード
21,22 SAS HDD装置
23 空きスロット
24,25 SATA HDD装置
31〜35 HDDスロット(HDD Slot)
41〜47 コネクタ
51 管理制御部(Management Controller)
51A 管理制御部(Management Controller)
52 ROM(Read Only Memory)
52A ROM(Read Only Memory)
100 コンピュータシステム
311〜315 駆動線
411〜417 信号線
521 スロット1情報
521a 有効識別子(有効情報有無表示)
521b SAS/SATA識別子(装置種別表示)
521c 速度識別子(転送速度表示)
522 スロット2情報
523 スロット3情報
524 スロット4情報
525 スロット5情報
611 フロントフェース
612 表示窓
613 表示窓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1ないし複数種類のディスク装置を混在させて構成するディスクアレイ装置を備えたコンピュータシステム内に設けられ、各前記ディスク装置を実装するためのスロットを備えたディスクアレイ装置接続用バックプレーンであって、各前記スロットに対応付けて配置され、前記スロットそれぞれに実装することが可能な前記ディスク装置の種類に応じて点灯するLED(Light Emitting Diode)部と、前記スロットそれぞれに実装する前記ディスク装置の種類に応じて前記ディスク装置それぞれの動作を制御するディスクコントロール用カードから制御情報を読み取り、読み取った前記制御情報に応じて当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンの動作を制御する管理制御部と、を備え、前記管理制御部は、前記ディスクコントロール用カードから読み取った前記制御情報のうち、前記スロットそれぞれにおいて動作することが可能なディスク装置の種類を示すスロット情報を取得して、取得した前記スロット情報に基づいて、前記スロットそれぞれに実装することが可能なディスク装置の種類を判別し、前記スロットそれぞれに対応する前記LED部の点灯制御を行うことを特徴とするディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
【請求項2】
当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンは、前記ディスクコントロール用カードから取得した各前記スロットごとの前記スロット情報を少なくとも格納するROM(Read Only Memory)を備え、前記コンピュータシステムの電源コンセントが接続されてスタンバイ電源により当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンが通電状態になった際に、前記管理制御部は、動作を開始し、前記ROMに格納されている前記スロット情報に基づいて、前記LED部の点灯制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
【請求項3】
当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンは、ユーザが操作可能な点灯制御ボタンを備え、前記コンピュータシステムの電源コンセントが接続されてスタンバイ電源により当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンが通電状態にあり、かつ、前記点灯制御ボタンがユーザにより操作された状態にある場合に、前記管理制御部は、前記LED部の点灯制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
【請求項4】
前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部は、当該スロットに実装可能なディスク装置の種類を示すLEDとして、当該ディスク装置の装置種別を示すLED、当該ディスク装置のデータ転送速度の種類を示すLED、のいずれか一方または双方を少なくとも含んでいることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
【請求項5】
前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部を構成する前記LEDは、それぞれ、当該スロットそれぞれに実装可能なディスク装置の種類を示すためにあらかじめ割り当てられた異なる色で発色することを特徴とする請求項4に記載のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
【請求項6】
当該ディスクアレイ装置接続用バックプレーンのフロントフェース上に、前記スロットそれぞれに対応する表示窓を備え、前記表示窓は、前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部それぞれを構成する前記LEDの近傍に設けられて、前記スロットそれぞれに対応付けた前記LED部を構成する前記LEDの発色状態を表示することを特徴とする請求項5に記載のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
【請求項7】
前記ディスクアレイ装置を構成する前記ディスク装置が、HDD(Hard Disk Drive)装置であり、前記ディスクコントロール用カードが、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成のHDD装置を制御するRAIDコントロールカードであり、前記スロットが、HDD装置を実装するHDDスロットであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
【請求項8】
前記ディスクアレイ装置を構成する1ないし複数種類の前記HDD装置の装置種別として、SAS(Serial Attached SCSI:シリアル接続SCSI(Small Computer System Interface)) HDD装置、SATA(Serial ATA:シリアルATA(Advanced Technology Attachment)) HDD装置のいずれか一方または双方を少なくとも含んでいることを特徴とする請求項7に記載のディスクアレイ装置接続用バックプレーン。
【請求項9】
コンピュータシステムとして1ないし複数種類のディスク装置を混在させて構成するディスクアレイ装置を備えるために、各前記ディスク装置をディスクアレイ装置接続用バックプレーンに設けられたスロットに実装して接続するディスクアレイ装置接続方法であって、前記スロットそれぞれに実装する前記ディスク装置の種類に応じて前記ディスク装置それぞれの動作を制御するディスクコントロール用カードから供給される制御情報のうち、前記スロットそれぞれにおいて動作することが可能なディスク装置の種類を示すスロット情報を取得して、取得した前記スロット情報に基づいて、各前記スロットに対応付けて配置され、前記スロットそれぞれに実装することが可能な前記ディスク装置の種類に応じて点灯するLED(Light Emitting Diode)部の点灯制御を行うことを特徴とするディスクアレイ装置接続方法。
【請求項10】
前記ディスクアレイ装置接続用バックプレーンは、前記ディスクコントロール用カードから取得した各前記スロットごとの前記スロット情報を少なくとも格納するROM(Read Only Memory)を備え、前記コンピュータシステムの電源コンセントが接続されてスタンバイ電源により前記ディスクアレイ装置接続用バックプレーンが通電状態になった際に、前記ROMに格納されている前記スロット情報に基づいて、前記LED部の点灯制御を行うことを特徴とする請求項9に記載のディスクアレイ装置接続方法。
【請求項11】
前記ディスクアレイ装置接続用バックプレーンは、ユーザが操作可能な点灯制御ボタンを備え、前記コンピュータシステムの電源コンセントが接続されてスタンバイ電源により前記ディスクアレイ装置接続用バックプレーンが通電状態にあり、かつ、前記点灯制御ボタンがユーザにより操作された状態にある場合に、前記LED部の点灯制御を行うことを特徴とする請求項9または10に記載のディスクアレイ装置接続方法。
【請求項12】
前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部は、当該スロットに実装可能なディスク装置の種類を示すLEDとして、当該ディスク装置の装置種別を示すLED、当該ディスク装置のデータ転送速度の種類を示すLED、のいずれか一方または双方を少なくとも含んでいることを特徴とする請求項9ないし11のいずれかに記載のディスクアレイ装置接続方法。
【請求項13】
前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部を構成する前記LEDは、それぞれ、当該スロットそれぞれに実装可能なディスク装置の種類を示すためにあらかじめ割り当てられた異なる色で発色することを特徴とする請求項12に記載のディスクアレイ装置接続方法。
【請求項14】
前記ディスクアレイ装置接続用バックプレーンのフロントフェース上に、前記スロットそれぞれに対応する表示窓を備え、前記表示窓は、前記スロットそれぞれに対応付けて配置される前記LED部それぞれを構成する前記LEDの近傍に設けられて、前記スロットそれぞれに対応付けた前記LED部を構成する前記LEDの発色状態を表示することを特徴とする請求項13に記載のディスクアレイ装置接続方法。
【請求項15】
前記ディスクアレイ装置を構成する前記ディスク装置が、HDD(Hard Disk Drive)装置であり、前記ディスクコントロール用カードが、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成のHDD装置を制御するRAIDコントロールカードであり、前記スロットが、HDD装置を実装するHDDスロットであることを特徴とする請求項9ないし14のいずれかに記載のディスクアレイ装置接続方法。
【請求項16】
前記ディスクアレイ装置を構成する1ないし複数種類の前記HDD装置の装置種別として、SAS(Serial Attached SCSI:シリアル接続SCSI(Small Computer System Interface)) HDD装置、SATA(Serial ATA:シリアルATA(Advanced Technology Attachment)) HDD装置のいずれか一方または双方を少なくとも含んでいることを特徴とする請求項15に記載のディスクアレイ装置接続方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−70273(P2011−70273A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−218854(P2009−218854)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000168285)エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 (572)
【Fターム(参考)】