説明

ディスク再生装置

【課題】マルチセッション記録形式により記録されたディスクのセッション情報取得時におけるミラー面(無記録領域)検出時の消費電流の低減をはかる。
【解決手段】ディスク再生装置(制御装置16)は、セッション情報取得処理時、リードアウト領域からのトラックジャンプを行いセッションがクローズされていない場合、CLVモードによるディスク回転制御を中止し、回転フリーランの状態でディスク回転を維持し、もしくはFG制御によりディスクの一定回転を維持し、あるいはCAVモードによるディスク回転制御に切替えることで、ミラー面突入時の異常電流に備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、トラックジャンプによりリードイン領域を検索して順次セッションを行なう、線速度一定のCLVによるディスク回転制御を用いた、ディスク再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ディスク記録媒体への記録形式には、リードイン領域、プログラム領域、リードアウト領域からなるセッションを1個だけ記録可能とするシングルセッションと呼ばれる記録形式と複数記録可能なマルチセッションと呼ばれる記録形式がある。
上記したマルチセッションにおいて、制御装置は、光ディスクの全情報を把握するために、各セッションの情報を取得する必要がある。制御装置は、取得できたセッション情報に基づき、次セッションの有無を確認するように動作させる。このとき、次のリードイン領域を探すためにトラックジャンプを行いながら次セッションを探すように設計される。仮に、セッションがクローズされていない場合は最終セッションが存在せず、そこにはミラー面と呼ばれる無記録領域が存在する。
【0003】
無記録領域ではRF(Radio Frequency)信号、トラッキングエラー信号が無いため、線速度一定で光ディスクをなぞるCLV(Constant linear Velocity)モードであれば回転数が異常となり、強制的にモータを加速させるように制御がかかる。同時に、トラッキングサーボ、フォーカスサーボも外れる等、瞬間的に多くの電流を消費してしまう。その結果、電源の電源供給能力を大きく設計しなければ電圧降下をおこして減電圧による動作異常を発生させるなどの問題がある。
【0004】
また、従来、上記したマルチセッションで記録可能な光ディスク再生装置において、追記セッション(次のセッション)の存在を判別するために、あるセッションのリードイン領域から読み出された管理情報により追記が許可されていれば、次のセッションを検索するため当該管理情報に含まれる現セッションのリードアウト領域開始情報を用いてトラッキングサーボとスレッドサーボとを制御してリードアウト領域開始情報を目標にサーチを行い、当該目標位置に到達したときにのみレンズキックによる半径方向に向けた数本分のトラックジャンプとサブコードとの読み取りとを交互に行なわせ、途中サブコードの読み取りができない状態になったら検索対象である次のセッションが存在しないと判別する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2001−266463号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した特許文献1に開示された技術によれば、光ピックアップの損傷を防ぎながら追記セッションが存在しないことを確認するために、レンズキックだけを用いてピックアップを動作させている。すなわち、検索対象の追記セッションが存在しなかったとしても最終的な読み取り位置の移動は、実在するセッションのリードアウト領域内からセッションの存在しない領域へのレンズキックによるトラックジャンプでなされるだけであるため、光ピックアップはほとんど移動せず、したがって、光ピックアップが不用意に移動してシャーシ等に衝突し、損傷することは解消される。しかしながら、上記したミラー面検出時の電流増加に対する対策とはなりえない。
【0007】
この発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、マルチセッション記録形式により記録されたディスクのセッション情報取得時におけるミラー面(無記録領域)検出時の消費電流の低減をはかったディスク再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題を解決するためにこの発明のディスク再生装置は、ディスクが装填されるスピンドルモータを駆動するスピンドルモータ駆動手段と、前記セッションがクローズされていない場合、線速度一定によるディスク回転制御を中止するとともにディスク回転を維持し、目的トラックが見つかった時点で前記線速度一定による回転制御に復帰させる制御手段と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明のディスク再生装置によれば、マルチセッション記録形式により記録されたディスクのセッション情報取得時におけるミラー面(無記録領域)検出時の消費電流の低減がはかれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るディスク再生装置の内部構成を示すブロック図である。
【0011】
図1に示されるように、この発明の実施の形態1に係るディスク再生装置は、ディスク10と、スピンドルモータ11と、ピックアップ12と、ドライバ回路13と、RFアンプ14と、DSP(Digital Signal Processor)15と、制御装置16とにより構成される。
【0012】
図2にディスク10のデータの一般的な記録構造が示されている。ディスク10は、通常、リードイン領域(LEAD-IN)、プログラム領域(PROGRAM-AREA)、リードアウト領域(LEAD-OUT)を一対とする構造(セッション)を有している。
リードイン領域にはプログラム領域に記録されている内容がインデックスとして記録され、プログラム領域には、例えば、音楽などのコンテンツが記録され、リードアウト領域には、ピックアップ12により発光されるレーザがミラー面に照射されないように時間情報が格納されている。
【0013】
一方、CD−RやCD−RW等の記録可能なディスク10の場合、一旦情報を記録した後からでも、ディスク10の残りの部分に追記できる領域があれば、別のセッションを追記することが規格上可能になっている。このような構成をマルチセッション構造といい、ディスク10の未記録領域が残っているのであれば、追記が可能になっている。
マルチセッション構造のディスク10の場合、次セッションの有無に関する情報は前のセッションのリードイン領域にその情報が存在する。マルチセッション構造のディスク10は、リードイン領域に書かれた次セッション有無の情報をもとに、現セッションのリードアウト領域の更に外に位置するセッションについても検索する。仮に、次のセッションがなければ無記録領域であるミラー面になる。
【0014】
ピックアップ12がミラー面に移動した場合は、RF信号やトラッキングエラー信号は検出されず、したがって、RF信号に基づいて制御されるスピンドルモータ11は、再生が停止したものと見做して瞬時に加速動作に移行する。また、トラッキングも制御できなくなり、ピックアップ12のレンズは暴走し、このため、トラッキング制御は外れて最終的にフォーカスが外れることになる。
【0015】
上記した状態になって制御装置ははじめてミラー面であることが判別できるため、一旦、不図示のスレッドモータを内周に送り、再度フォーカス引き込み動作に移行する。したがってミラー面を検出した瞬間、各制御は同時に動作して電流は過度的に大量に流れることになる。そのため、過渡的に電源電圧がドロップし、あるいは電流ノイズとなることがある。また電源電圧の低下により、DSP15等の制御IC自体の供給電圧が不足して動作異常となる場合もある。
この発明のディスク再生装置によれば、上記したミラー面突入時の消費電流を低減するため、セッションの際に、CLVによるディスク回転制御を解除し、フリーラン、あるいはスピンドルモータ11が有するFG(Frequency Generator)によってディスク10の回転を維持するか、CAVモードによる回転制御に切り替え、トラッキングが引き込めた時点でCLVモードに遷移させる制御を行なうものである。以下にその詳細説明を行なう。
【0016】
説明を図1に戻す。DSP15は、ピックアップ12からRFアンプ14経由で得られる信号に基づき、RF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号を生成し、その信号を基にフィルタ処理を加えて、スピンドルサーボ、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、スレッドサーボの制御を行う。
スピンドルサーボは、ドライバ回路13を制御することによりスピンドルモータ11によるディスク10の回転を線速度一定(CLV)に制御する。また、フォーカスサーボは、ピックアップ12のレンズの焦点を一定に保つ制御(フォーカシング)を行う。また、トラッキングサーボは、レーザビームをディスク10の記録面(ピット列)にしたがってトレースさせる制御を行う。なお、トラックジャンプは、ディスク10のトラックを何本横切るかによって制御される。
【0017】
したがって、図1に示すドライバ回路13は、ディスク10が装填されるスピンドルモータ11を駆動するスピンドルモータ駆動手段、およびトラッキングおよびフォーカシングを行なうピックアップ12を駆動するピックアップ駆動手段として動作する。
また、制御装置16は、トラックジャンプによりリードイン領域を検索して順次セッション(セッション情報取得処理)を行なう際、当該セッションがクローズされていない場合、ドライバ回路13を制御してCLVによるディスク回転制御を中止するとともにディスク10の回転を維持し、目的トラックが見つかった時点でCLVによるディスク回転制御に復帰させる制御手段として機能する。
【0018】
図3は制御装置16の内部構成を機能展開して示したブロック図である。図3に示されるように、制御装置16は、主制御部160と、リードアウト領域検出部161と、リードイン領域検出部162と、CLVモードオフ設定部163と、CLVモード復帰制御部164と、ミラー面検出部165と、再試行制御部166とにより構成される。
【0019】
主制御部160は、セッションを行なう際、当該セッションがクローズされていない場合、ドライバ回路13を制御してCLVによるディスク回転制御を中止するとともにディスク10の回転を維持し、目的トラックが見つかった時点でCLVによるディスク回転制御に復帰させる制御装置16としての機能を実現するための制御中枢となり、リードアウト領域検出部161と、リードイン領域検出部162と、CLV制御オフ設定部163と、CLV復帰制御部164と、ミラー面検出部165と、再試行制御部166のシーケンス制御を行なう。
【0020】
リードアウト領域検出部161は、主制御部160による制御の下、セッション時にディスク10の各セッションにおけるリードアウト領域を検出し、また、リードイン検出部162は、ディスク10の各セッションにおけるリードイン領域を検出して主制御部160に通知する。
CLVモードオフ設定部163は、主制御部160による制御の下、ドライバ回路13を介してスピンドルモータ11の回転制御をCLVモードからフリーランモード、(慣性による回転)、検出された回転数による一定回転制御モード、CAVモードのいずれかに切替えるための設定制御を行なう機能を有する。また、CLVモード復帰処理部164は、主制御部160による制御の下、トラッキングおよびフォーカシングが有効になった時点でスピンドルモータ11をCLVによるディスク回転制御に復帰させる機能を有する。
【0021】
ミラー面検出部165は、主制御部160よる制御の下、ドライバ回路13を制御してピックアップ12を強制的にリードイン検索前に読み取っていたセッションのリードアウト領域に復帰させる機能を有し、また、再試行制御部166は、主制御部160による制御の下、リードアウト領域の検出からCLVによるディスク回転制御に至る一連の処理を任意回数再試行する機能を有する。
【0022】
なお、主制御部160は、リードイン検出部162がリードイン領域を検出することにより次のセッションの有無を判定し、次セッションがある場合、リードアウト検出部161により現セッションのリードアウト領域が検出されると、CLVによるディスク回転制御を中止するとともにディスク回転を維持させるように制御する。
主制御部160はまた、トラックジャンプにより次セッションのリードイン領域を検索し、次セッションが見つかった場合、当該セッションのリードイン領域を読取って次セッションの有無を判定し、トラッキングおよびフォーカシングが無効になって次セッションが無いと判定された場合、ドライバ回路13を制御してピックアップ12を強制的にディスク最内周のリードアウト領域に復帰させる制御も行なう。
【0023】
主制御部160は更に、トラッキングおよびフォーカシングが有効になった時点でCLV復帰制御部164を起動してスピンドルモータ11をCLVによるディスク回転制御に復帰させ、再試行制御部166を起動して上記したリードアウト領域の検出からCLVによるディスク回転制御に至る処理を任意回数再試行しても次セッションが無いと判定された場合に無記録領域が存在すると判定して再生処理に移行する制御を行なう。
【0024】
なお、上記したブロック160〜166が持つ機能は、制御装置16が内蔵する不図示のメモリに記憶されるそれぞれのプログラムを制御装置16で実行することにより達成されるものであって、制御装置16内において実体的に他のブロックと区分され内蔵されるもののみを指すのではなく、あくまで説明の簡略化のために各処理部を分けて表現したものである。
【0025】
図4は、この発明の実施の形態1に係るディスク再生装置の動作を示すフローチャートであり、ここでは、特に、セッション情報取得処理について示されている。
以下、図4に示すフローチャートを参照しながら、図1〜図3に示すこの発明の実施の形態1に係るディスク再生装置の動作について詳細に説明する。
【0026】
まず、制御装置16(主制御部160)は、DSP15によるフォーカスサーボ、トラッキングサーボ、CLVモードによるディスク回転制御がロックした状態で、ディスク10に記録された情報が読取れる状態に設定する(ステップST401)。
次に、主制御部160は内蔵のレジスタ(不図示)に割当てられる変数Iに“0”をセットし(ステップST402)、リードイン領域検出部162を起動してピックアップ12をリードイン領域に移動させ(ステップST403)、TOC(Table Of Contents)領域の内容を読取るとともに、次のセッションの有無を判定する(ステップST404)。
【0027】
ここで、主制御部160は、次セッションが存在しないと判定された場合は(ステップST404“NO”)、セッション情報取得処理を終了し、次セッション有りと判定された場合は(ステップST404“YES”)、リードアウト領域検出部161を起動して現セッションのリードアウト領域にピックアップ12を移動させ(ステップST405)、このとき、CLVモードオフ設定部163が動作してCLVによるディスク回転制御を中止してディスク回転を維持させる制御を行なう(ステップST406)。
ディスク回転を維持させるための制御として、主制御部160は、ドライバ回路13を制御してスピンドルモータ11の回転を慣性に任せるか、スピンドルモータ11が内蔵するFGにより検出された回転数に基づき一定の回転を継続させるか、もしくはCAVモードによるディスク回転制御に切替える。ここではスピンドルフリーランとする。
【0028】
ここで、主制御部160は、リードアウト領域からは次セッションがあるか否かは不定であるため、ドライバ回路13を介してピックアップ12を制御して数本のトラックジャンプを行いながらリードイン領域検出部162を起動して次セッションのリードイン領域をサーチする(ステップST407)。
【0029】
次セッションが見つかった場合、主制御部160は、次セッションのリードイン領域に書き込まれたセッション情報と次セッションの有無情報とを取得し、次セッションが存在しない場合はミラー面(無記録領域)にピックアップ12が移動して、トラッキングがONせず、フォーカスも外れる。このため、ミラー面検出部165にてミラー面が検出されると(ステップST408“Yes”)、主制御部160は、強制的にピックアップ12をリードイン検索前に読み取っていたセッションに移動させ、リードアウト領域に復帰させるリードアウト復帰処理を実行する(ステップST411)。そして、フォーカスおよびトラッキングがONした段階で(ステップST408“NO”)、主制御部160はCLVモード復帰制御部164を起動してCLVモードに切替え(ステップST409)、リードイン領域検出部162を起動してピックアップ12を次セッションのリードイン領域に移動させ(ステップST410)、ステップS403以降の処理に戻る。
【0030】
すなわち、上記したリードアウト復帰処理(ステップST411)において、主制御部160は、CLVモード復帰制御部164を起動し、CLVモード復帰処理部164は、先にCLVモードオフ設定部163がCLVによるディスク回転制御を中止してディスク回転を維持させる制御を行なったものを初期のCLVモードによるディスク回転制御に切替え(ステップST412「CLV ON」)、更に、再試行制御部166を起動して変数Iを+1更新して(ステップST413)、変数Iを再試行回数として設定される値(ここでは“2”)と比較する(ステップST414)。ここで2以下の場合は(ステップST414“NO”)、ステップST405以降の処理に戻り、2以上の場合(ステップST414“YES”)、つまり、3度の再試行を繰り返してもフォーカス外れが検出された場合、主制御部160は、次セッションは無いと判定して上記した一連のセッション情報取得処理を終了し、ディスク10の再生処理を開始する。
【0031】
以上説明のようにこの発明の実施の形態1に係るディスク再生装置は、セッション情報取得処理時、リードアウト領域からのトラックジャンプを行う場合に、CLVモードによるディスク回転制御を中止し、回転フリーランの状態でディスク回転を維持し、もしくはFG制御によりディスクの一定回転を維持し、あるいはCAVモードによるディスク回転制御に切替えることで、ミラー面突入時の異常電流に備えるものである。そして、フォーカスが外れることなくトラックジャンプが終了し、トラッキングがONすれば、再びCLV制御によるディスク回転制御に復帰させてディスク情報を読みとることにより、スピンドルモータ11に流れる電流を低減して品質の安定化を図ることができる。
【0032】
なお、上記したこの発明の実施の形態に係るディスク再生装置によれば、DSP15はサーボ制御、制御装置16は、セッション情報取得処理を行うものとして明確に区別して説明したが、DSP15が、制御装置16の実行する処理の一部を負担し、あるいは制御装置16が、DSP15の実行する制御の一部を負担してもよい。この場合、DSP15と制御装置16が協働して、サーチ情報取得時にCLVモードによるディスク回転制御を解除してスピンドルモータ11のフリーラン回転、FGによるディスク回転維持、あるいはCAVモードによるディテスク回転制御に切り替え、トラッキングが引き込めたタイミングで元のCLVモードによるディスク回転制御へ遷移させる制御を行なう。
【0033】
また、図3に示す制御装置16が有する各構成ブロック(主制御部160、リードアウト領域検出部161、リードイン領域検出部162、CLV制御オフ設定部163、CLV復帰制御部164、ミラー面検出部165、再試行制御部166)の機能は、全てをソフトウェアによって実現しても、あるいはその少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。例えば、主制御部160におけるデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の実施の形態1に係るディスク再生装置の内部構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すディスクのデータ記録形式を示す図である。
【図3】図1に示す制御装置の内部構成を機能展開して示したブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0035】
10 ディスク、11 スピンドルモータ、12 ピックアップ、13 ドライバ回路、14 RFアンプ、15 DSP、16 制御装置、160 主制御部、161 リードアウト領域検出部、162 リードイン領域検出部、163 CLVモードオフ設定部、164 CLVモード復帰制御部、165 ミラー面検出部、166 再試行制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラックジャンプにより順次セッションを行なう、線速度一定のディスク回転制御を用いたディスク再生装置であって、
ディスクが装填されるスピンドルモータを駆動するスピンドルモータ駆動手段と、
前記セッションにおいて、当該セッションがクローズされていない場合、前記スピンドルモータ駆動手段を制御して前記線速度一定のディスク回転制御を中止するとともにディスク回転を維持し、目的トラックが見つかった時点で前記線速度一定のディスク回転制御に復帰させる制御手段と、
を備えたことを特徴とするディスク再生装置。
【請求項2】
トラッキングおよびフォーカシングを行なうピックアップを駆動するピックアップ駆動手段を備え、
前記制御手段は、
リードイン領域を検出して次のセッションの有無を判定し、次セッションがある場合に現セッションのリードアウト領域を検出して前記線速度一定によるディスク回転制御を中止するとともにディスク回転を維持し、
前記トラックジャンプにより次セッションのリードイン領域を検索し、次セッションが見つかった場合、当該セッションのリードイン領域を読取って次セッションの有無を判定し、前記トラッキングおよびフォーカシングが無効になって次セッションが無いと判定された場合、前記ピックアップ駆動手段を制御して前記ピックアップを強制的にリードイン検索前に読み取っていたセッションのリードアウト領域に復帰させ、
前記トラッキングおよびフォーカシングが有効になった時点で前記線速度一定によるディスク回転制御に復帰させ、前記リードアウト領域の検出から線速度一定によるディスク回転制御に至る処理を任意回数再試行しても次セッションが無いと判定された場合に無記録領域が存在すると判定する、
ことを特徴とする請求項1記載のディスク再生装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記スピンドルモータの慣性により前記ディスク回転を維持することを特徴とする請求項1または請求項2記載のディスク再生装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記サーチ時のスピンドルモータの回転数を検出し、当該検出された回転数にて前記ディスク回転を一定に維持することを特徴とする請求項1または請求項2記載のディスク再生装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記線速度一定のディスク回転制御から角速度一定のディスク回転制御に切り替え、前記ディスク回転を一定に維持することを特徴とする請求項1または請求項2記載のディスク再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−43376(P2009−43376A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−209926(P2007−209926)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】