説明

ディスプレイのピクセルの駆動

ディスプレイ102のピクセル104を駆動するためのドライバ106であって、ピクセルが第1のグループ及び第2のグループに分けられ、ドライバは第1の駆動信号を第1のピクセルに供給し、第2の駆動信号を第2のピクセルに供給するように構成され、第1及び第2のピクセルは隣接したピクセルである。ドライバ106は、第1の上位の値及び第1の下位の値を生成するための手段と、第2の上位の値及び第2の下位の値を生成するための手段とを有する。ドライバ106は、第1の動作モードで、第1の下位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の上位の値で第2のピクセルを駆動する手段を有する。当該手段は、第2の動作モードでは、第1の上位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の下位の値で第2のピクセルを駆動する。動作モードを制御するための手段108は、第1の動作モードと第2の動作モードとの間を交番する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイのピクセルを駆動することに関する。
【背景技術】
【0002】
フラットパネルディスプレイは、液晶ディスプレイ技術を使用する。システム、使用される部品、これらが使用される環境の仕様に依存して、斯様な液晶ディスプレイは、低減した画質を受ける。例えば、ディスプレイの面に垂直である視野角からディスプレイを見るときに比べて、斜めの視野角からディスプレイを見るとき、画質は、より低い。傾斜視野角から見るとき、中央範囲の輝度値は、γ歪みを受ける。従って、画質は、比較的低い及び/又は比較的高い輝度値を使用することにより改善される。中央範囲の輝度値は、修正されたインパルス駆動方法の低い輝度値と高い輝度値とを交番してレンダリングすることによりレンダリングされる。
【0003】
N.キムラらによる「大型高品質のLCDTVのための新技術」SID2005ダイジェスト1734頁―1737頁(これ以降「キムラら」と呼ばれる)は、動画の画質を改善するためのインパルス駆動方法、特にバックライトインパルス駆動方法及び液晶(LC)インパルス駆動方法について言及する。LCインパルス駆動方法は、バックライトの効率を犠牲にする。キムラらは、ハーフフレームレート駆動とインパルス駆動方法との組合せに基づいた、他のインパルス駆動方法を提案する。60Hzでの従来の駆動と比較して、キムラらの駆動方法は、フレームを2つのサブフレームに分けることを含む。実際のグレイ・レベルは、これらのサブフレームに与えられる2つのレベルの組合せにより実現できる。黒から半分のグレイ・レベルの場合、一方のサブフレームの輝度は、ゼロと最大値との間の値を持ち、半分のグレイ・レベルから最大のレベルの場合、他方のサブフレームの輝度もゼロと最大値との間の値を持つ。従って、1ピクセルの総輝度は、斯様な2つのサブフレームの輝度の和になり、この方法の最大輝度はホールドモードで従来のLCDと同じである。キムラらによると、この駆動方法は、最大輝度を犠牲にすることなくインパルス駆動方法(黒いフレーム挿入を持つ)とほとんど同じ効果を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、フリッカのような偽信号が、特定の周波数に対して発生する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ディスプレイに画像を表示するための改良されたシステムを持つことは、有益であろう。よりよくこの懸念に対処するために、本発明の第1の態様において、少なくともディスプレイのエリアで、ピクセルが第1のグループ及び第2のグループに分けられ、ドライバは第1の駆動信号を第1のグループのピクセルのうちの1つである第1のピクセルに供給し、第2の駆動信号を第2のグループのピクセルのうちの一つである第2のピクセルに供給するように構成され、第1及び第2のピクセルは隣接したピクセルであり、前記ドライバは第1の上位の値及び第1の下位の値を生成するための値生成器を有し、第1の上位の値及び第1の下位の値は共に、第1のピクセル・パラメータ値に対応し、前記値生成器は第2の上位の値及び第2の下位の値を更に生成し、第2の上位の値及び第2の下位の値は共に第2のピクセル・パラメータ値に対応し、前記ドライバは、動作モードで、第1の下位の値で第1のピクセルと第2の上位の値で第2のピクセルとを駆動する駆動手段を有する、システムが提示される。
【0006】
インパルス駆動方法及びキムラらの方法は、すべて上位の値を持つサブフレームにより後続されるすべて下位の値を持つサブフレームをレンダリングする。これは、偽信号、例えばフリッカを生じる。斯様な偽信号は、サブフレームの間、下位の値の1つを持つ一方のピクセルと上位の値の1つを持つ他方のピクセルとを駆動することにより、克服されるか又は少なくとも低減される。これは、偽信号の減少を引き起こす。ピクセル・パラメータは、ディスプレイ・ピクセルの特定のサブピクセルの輝度を例えば制御する。他の例では、ピクセル・パラメータは、全体のピクセル輝度を制御する。
【0007】
隣接したピクセルは、2つの隣接したピクセルが特定の方向(水平、垂直、又は斜めに)にこれら隣接したピクセルの間に位置される同じ色又はタイプの15未満のピクセルを持つように、好ましくは位置される。この距離は、前述の偽信号の減少が達成されることを確実にする。ディスプレイが比較的短い視野距離から見られる場合、例えばディスプレイの高さの4倍未満の距離の場合、好ましくは、2つの隣接したピクセルは、特定の方向においてこれらの間に位置される同じ色又はタイプの3未満のピクセルを持つように位置される。
【0008】
これ以降、駆動手段の上述の動作モードは、第1の動作モードと呼ばれる。
【0009】
実施例において、駆動手段は、第2の動作モードで、第1の上位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の下位の値で第2のピクセルを駆動するように更に配され、システムは更に、動作モードを制御し、第1の動作モードと第2の動作モードとの間を交番するための制御手段を有する。これは、2つのグループの役割を交番可能にする。2つのグループの役割を交番させることにより、上位の値及び下位の値が次々と示される。一方のピクセルが下位の値で駆動され、他方のピクセルが上位の値で駆動されるので、2つのピクセルの合わされた画像強度は第1の動作モードと第2の動作モードとの間であまり変化しない。これは、偽信号(例えばフリッカ)の導入を防止する。
【0010】
実施例において、動作モードを制御するための手段は、ディスプレイのフレームレートに実質的に等しいレートで動作モード間を交番するように配される。ディスプレイ・ピクセルの下位の値と上位の値との間を交番する時の周波数が高くなるほど、偽信号は見えにくくなる。例えば各スクリーン・リフレッシュにおいて、すなわちディスプレイのフィールドレートで、低い値と高い値とを交番させることにより、周波数は比較的高くなり、望ましくないフリッカ効果を見えにくくする。
【0011】
実施例において、動作モードを制御するための手段は、ディスプレイの実質的に半分のフレームレートのレートで動作モードの間を交番するように配される。このように、ディスプレイが「時間とともにプラス・マイナス・プラス・マイナス」の電極反転スキームを使用するとき、DC蓄積が回避される。
【0012】
実施例において、ドライバはビデオ・シーケンスの一連の画像をレンダリングするため、複数のディスプレイ・ピクセルを駆動するために配され、一連の画像の各画像は対応する第1のピクセル・パラメータ値及び対応する第2のピクセル・パラメータ値と関係し、動作モードを制御するための制御手段は、ドライバを第1の動作モード及び第2の動作モードを各画像に適用させるために配される。このように、上位及び下位の値は、ビデオ・シーケンスの画像ごとに遂行される。このように、正しい輝度値が各画像に対してレンダリングされる。例えば、画像ごとに、最初、第1の動作モードが起動され、その後、第2の動作モードが起動される。
【0013】
実施例において、ディスプレイのフレームレートは、ビデオ・シーケンスのフレームレートの略2倍である。これは、上位の値及び下位の値両方を連続して表示するが、ビデオ・シーケンスのフレームレートを依然保つことを可能にする。
【0014】
実施例において、動作モードを制御するための制御手段は、連続して、第1の動作モードをビデオ・シーケンスの第1の画像に適用し、第2の動作モードをビデオ・シーケンスの第1の画像に適用し、第2の動作モードをビデオ・シーケンスの第2の画像に適用し、第1の動作モードをビデオ・シーケンスの第2の画像に適用するために配され、第1の画像及び第2の画像はビデオ・シーケンスの連続した画像である。このパターンはビデオ・シーケンスの以下の画像に対して繰り返されるので、動作モードは他の動作モードへ切り替える前に2回適用される。このように、ディスプレイが「時間とともにプラス・マイナス・プラス・マイナス」電極反転スキームを使用するとき、DC蓄積が回避される。
【0015】
実施例において実質的に、ディスプレイ・ピクセルの少なくとも2つのグループの第1のグループの各ディスプレイ・ピクセルは、ディスプレイ・ピクセルの前記少なくとも2つのグループの他方のグループのディスプレイ・ピクセルと隣接していて、実質的に、ディスプレイ・ピクセルの前記少なくとも2つのグループの第2のグループの各ディスプレイ・ピクセルは、ディスプレイ・ピクセルの前記少なくとも2つのグループの他方のグループのディスプレイ・ピクセルと隣接している。これはグループがディスプレイにわたって微細に分散されることを確実にし、偽信号を低減する。
【0016】
実施例において、水平及び垂直方向の所与のディスプレイ・ピクセルの隣接するディスプレイ・ピクセルは、所与のディスプレイ・ピクセルと同じグループにない。これはチェッカーボードパターンに対応し、偽信号を回避するために非常に効率的である。
【0017】
実施例において、水平及び垂直方向の何れか一方の所与のディスプレイ・ピクセルの隣接するディスプレイ・ピクセルは、所与のディスプレイ・ピクセルと同じグループにないが、水平及び垂直方向の他方の所与のディスプレイ・ピクセルの隣接するディスプレイ・ピクセルは所与のディスプレイ・ピクセルと同じグループにある。これは『ライン』パターンに対応し、偽信号を回避するために非常に効率的で、実行するのが比較的容易である。
【0018】
実施例において、値生成器は、第3の上位の値及び第3の下位の値を更に生成するために配され、第3の上位の値及び第3の下位の値は共に第3のピクセルのパラメータ値に対応し、第1のピクセル・パラメータ及び第3のピクセル・パラメータは相互に異なるサブピクセルを表し、前記値生成器は、第4の上位の値及び第4の下位の値を更に生成するために配され、第4の上位の値及び第4の下位の値は共に第4のピクセルのパラメータ値に対応し、第2のピクセル・パラメータ及び第4のピクセル・パラメータは相互に異なるサブピクセルを表す。このように、サブ・ピクセル・レベルで、下位及び上位の値は、非常に微細に分散される。これは、更に偽信号を低減する。これは、駆動手段が、第1の動作モードで、第1の下位の値及び第3の上位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の上位の値及び第4の下位の値で第2のピクセルを駆動するために配される場合、特にそうであり、駆動手段は、第2の動作モードで、第1の上位の値及び第3の下位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の下位の値及び第4の上位の値で第2のピクセルを駆動するために配される。
【0019】
実施例において、ディスプレイは、カラーシーケンシャルなディスプレイである。例えば、値生成器はピクセルの少なくとも3つのピクセルカラーパラメータに対する上位及び下位の値を生成するために配され、駆動手段は連続的な下位のピクセル・カラー・パラメータ値でピクセルを駆動し、連続的な上位のピクセル・カラー・パラメータ値でピクセルを駆動するために配される。このように、少なくとも3つの低い駆動値が連続的に適用され、3つの上位の駆動値が連続的に適用される。よって、連続的な駆動値の間の平均差は、比較的小さくなり、液晶がより短い時間内で正しい透明度を達成可能になる。これは、デューティサイクルを大きくし(より長いバックライト・フラッシュ)及び/又はフレームレート(又は、フィールドレート)を大きくできる。これは、クロストークを低減する。
【0020】
実施例は、表示されるべき画像の第1のエリアと表示されるべき画像の第2のエリアを識別するための手段を有し、第1のエリアは第2のエリアより多くの画像の詳細を持ち、ディスプレイのエリアは画像の第1のエリアに対応し、システムは同相で上位の値及び下位の値を持つ画像の第2のエリアに対応するディスプレイのエリアのディスプレイ・ピクセルを駆動する 駆動手段を更に有する。これは、ディスプレイの特性を画像のピクチャ詳細のレベルに適応可能にし、更に偽信号を低減する。
【0021】
実施例は、請求項1によるドライバとディスプレイとを有する表示デバイスを有する。ディスプレイは、請求項17の方法に従って駆動されることから利益を得ている液晶ディスプレイ又は他のタイプのディスプレイである。ディスプレイは、直視TV若しくはモニタ用、リアプロジェクタ若しくはフロント・プロジェクタ用、PDA、携帯電話のような携帯機器用、又は他のディスプレイ・アプリケーションである。上記のアプリケーションにおいて、ディスプレイは、透過、反射、又は半透過タイプである。
【0022】
本発明の他の態様は、独立クレームにおいて開示される。従属クレームは、有利な実施例を定める。
【0023】
本発明のこれら及び他の態様は、図を参照して更に解明され説明される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は本発明の実施例の概略図である。
【図2】図2は、複数のγ曲線を示す。
【図3】図3は、サブフレーム輝度値を選択するために用いられるアルゴリズムフレームワークの例を示す。
【図4】図4は、ピクセルのグループのチェッカーボード配置を例示する。
【図5】図5は、ピクセルのグループのライン配置を例示する。
【図6】図6は、チェッカーボード配置を例示する。
【図7】図7は、「時間とともにプラス・マイナス・プラス・マイナス」反転スキームを使用する実施例を例示する。
【図8】図8は、ディスプレイのピクセルのグリッドの詳細な2つの線図を示す。
【図9】図9は、フィールドシーケンシャルな表示を含む実施例を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0025】
液晶ディスプレイの軸外の視野は、ディスプレイ面に対して法線の視野から通常いくらか劣化する。これは、γ曲線歪み及びカラー・シフトの発生を含む。液晶ディスプレイ(LCD)は、動きぼけもある。
【0026】
軸外の視野を改善するために、ディスプレイの1つのフレームを置き換え、時間的に連続して互いにフォローする2つのサブフレームが定められる。例えば、輝度は、可能ならば、1つの単一のサブフレームだけに表示され、単一のサブフレームの輝度を表示できない場合は、第2のサブフレームが輝度の残りを表示するために使用される。これは、暗いフレームによりフォローされる明るいフレームを導入し、黒フレーム挿入と同様に動きぼけを改善する。
【0027】
あるいは、各ピクセルは2つのサブピクセルに分けられ、これらのサブピクセルは異なる輝度レベルで駆動される。さらに他の代替例において、例えば60Hzから120Hzまでフレームレートを2倍にすることは、軸外のカラー・シフトを低減するために使用される。
【0028】
図1は、本発明の実施例を例示する。当該図は、複数のピクセル104を持つディスプレイ102を有する表示デバイス100を例示する。ディスプレイ102は、液晶ディスプレイ(LCD)である。しかしながら、本発明は、液晶ディスプレイに限られていない。ディスプレイ102は、直視TV若しくはモニタ用、リアプロジェクタ若しくはフロント・プロジェクタ用、PDA、携帯電話のような携帯機器用、又は他のディスプレイ・アプリケーションである。また、ディスプレイは、透過、反射、又は半透過タイプである。図において参照符号104で、ピクセルは、ドットにより図式的に示される。エリア120において、ピクセルは、本発明の特定の態様を例示するため、より大きなドット及び円を使用して描かれている。ドットのサイズ及び位置は、ディスプレイ102の実際のピクセル104の物理的な寸法とは関係しない。ディスプレイ102の幾つかのピクセル104だけが、図1に図式的に描かれている。通常、ディスプレイ102は、図に描かれているよりもっと多くのピクセル104を有する。表示デバイス100は更に、ディスプレイ102上の一つ以上の画像をレンダリングするための表示デバイス100に使用されるべきピクセル・パラメータ値データを供給するためのソース110を有する。表示デバイス100は更に、ディスプレイ102のピクセル104を駆動するためのドライバ106を有する。ドライバ106は、駆動手段118、値生成器116及び駆動手段118の動作モードを制御するための制御手段108を有する。
【0029】
ソース110は、外部ソース114から画像及び/又はビデオデータを得る。そのために、ソース110は、ビデオ入力、例えばSCART、HDMIインタフェース、又はアナログ(例えば同軸の)ビデオ入力を有する。ソース110は、記憶媒体112から画像及び/又はビデオデータを得てもよい。斯様な記憶媒体112は、例えば、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVDディスクのような光ディスク又はビデオテープを有する。ソース110は、得られた画像及び/又はビデオデータからピクセル・パラメータ値を取り出して、これらのピクセル・パラメータ値をドライバ106に転送する。この取り出しは、画像及び/又はビデオデータをディスプレイ102の解像度及び/又はフレームレートに適応させるためのスケーリングを含む。スケーリングもドライバ106により実行される。この場合、ピクセル・パラメータ値は、ドライバ106のスケーリング後の値である。
【0030】
ディスプレイの少なくともエリア120において、ピクセル104は、第1のグループ122(図の暗い円により示される)及び第2のグループ124(図の白色の円により示される)に分けられる。当該図は、ピクセルがチェッカーボードパターンに従って第1のグループ122及び第2のグループ124にどのように割り当てられるかの例を示す。しかしながら、グループの他の配置も可能である。ドライバ106は、第1のグループ122からのピクセルの1つである第1のピクセル126に第1の駆動信号を供給し、第2のグループ124からのピクセルの1つである第2のピクセル128に第2の駆動信号を供給するように構成される。第1のピクセル126及び第2のピクセル128は、隣接したピクセルである。
【0031】
値生成器116は、第1の上位の値及び第1の下位の値を生成するために配され、第1の上位の値及び第1の下位の値は共に、ソース110から得られる第1のピクセル・パラメータ値に対応する。前記値生成器は、第2の上位の値及び第2の下位の値を更に生成するために配され、第2の上位の値及び第2の下位の値は共に、ソース110から得られる第2のピクセル・パラメータ値に対応する。これらの上位及び下位の値は、暗いサブフレーム及び明るいサブフレームに関して、前述したように生成される。ピクセル・パラメータ値は、ピクセルパラメータの値を定め、ピクセルパラメータはピクセルの輝度及び/又は色をドライブするために用いられる。例えば、ピクセル・パラメータはサブピクセルの輝度を制御し、ここで、サブピクセルは特定の色、例えば赤、緑又は青に対応する。
【0032】
駆動手段118は、第1の下位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の上位の値で第2のピクセルを駆動するために配される。駆動手段118は、ハードウェアのドライバ回路として、及び/又は例えばコントローラとして若しくはプロセッサに実行されるソフトウェア・モジュールとして、ソフトウェアの形で実行されてもよい。駆動手段118は、ドライバ106の一部である。駆動手段118は、値生成器116から上位及び下位の値を受け取る。その動作モードは、制御手段108により制御される。駆動手段118は、受信した上位及び下位の値と動作モードとに基づいてピクセル104に供給される駆動信号の情報コンテンツを制御する。
【0033】
駆動手段118、値生成器116及び/又は制御手段108は、1つのハードウェア及び/又は一つ以上のソフトウェア・モジュールに組み合わされてもよい。
【0034】
実施例において、駆動手段の動作モードを制御するための制御手段108が供給される。動作モードを制御するためのこの制御手段108は、例えば、コントローラとして、又は、ソフトウェア・モジュールとして実行されてもよい。第1の動作モードにおいて、駆動手段118は、第1の下位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の上位の値で第2のピクセルを駆動する。第2の動作モードにおいて、駆動手段118は、第1の上位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の下位の値で第2のピクセルを駆動する。動作モードを制御するための制御手段108は、第1の動作モードと第2の動作モードとの間を交番するために配される。
【0035】
実施例において、動作モードを制御するための制御手段108は、ディスプレイのフレームレートに実質的に等しいレートで動作モードを交番するために配される。
【0036】
実施例において、動作モードを制御するための制御手段108は、ディスプレイのフレームレートの略半分のレートで動作モードの間を交番するために配される。結果的に、各2回目のスクリーン・リフレッシュの実質的に後に、動作モードが変えられる。
【0037】
実施例において、ドライバは、ビデオ・シーケンスの一連の画像をレンダリングするため複数のピクセル104を駆動するために配され、画像のシーケンスの各画像は、値生成器116により生成される、対応する第1のピクセル・パラメータ値及び対応する第2のピクセル・パラメータ値と関連している。動作モードを制御するための制御手段108は、ドライバに第1の動作モード及び第2の動作モードを各画像に適用させるために配される。このように、各画像は、第1の動作モード及び第2の動作モードで2回レンダリングされる。ディスプレイのフレームレートが実質的にビデオ・シーケンスのフレームレートの2倍である場合、これは容易に実行される。
【0038】
実施例において、動作モードを制御するための制御手段108は連続して第1の動作モードをビデオ・シーケンスの第1の画像に適用して、第2の動作モードをビデオ・シーケンスの第1の画像に適用して、第2の動作モードをビデオ・シーケンスの第2の画像に適用して、第1の動作モードをビデオ・シーケンスの第2の画像に適用するために配され、第1の画像及び第2の画像はビデオ・シーケンスのシーケンシャルな画像である。このパターンは、ビデオ・シーケンスの後続の画像に対しても繰り返されるので、一の動作モードが他の動作モードへ切り替える前に2回適用される。いくつかの画像は第1の動作モードで最初にレンダリングされ、次に第2の動作モードでレンダリングされるのに対し、他の画像は第2の動作モードで最初にレンダリングされ、次に第1の動作モードでレンダリングされる。これは、ピクセルの電極内で起こるDC蓄積を防止するのを助ける。
【0039】
実施例において、実質的に、ピクセルの少なくとも2つのグループのうちの第1のグループの各ピクセルは、ピクセルの少なくとも2つのグループの他方のグループの少なくとも一つのピクセルと隣接している。また、実質的に、ピクセルの少なくとも2つのグループのうちの第2のグループの各ピクセルは、ピクセルの少なくとも2つのグループの他方のグループの少なくとも一つのピクセルと隣接している。これは、例えば、図示のエリア120の場合である。より詳しくは、図示された実施例において、水平及び垂直方向の所与のピクセルに隣接するピクセルは、所与のピクセルとは異なるグループにある。これは、チェッカーボードパターンに結果としてなる。
【0040】
他の実施形態では、水平及び垂直方向のどちらか一方の所与のピクセルに隣接するピクセルは、所与のピクセルと同じグループにないが、水平及び垂直方向の他方の所与のピクセルに隣接するピクセルは所与のピクセルと同じグループにある。これは、ライン・パターンに結果としてなる。ライン・パターン及びチェッカーボードパターンは、この明細書の他の部分で更に詳細に述べられる。
【0041】
実施例において、値生成器116は、第3の上位の値及び第3の下位の値を更に生成するために配される。第3の上位の値及び第3の下位の値共に、第3のピクセルのパラメータ値に対応する。第1のピクセル・パラメータ及び第3のピクセル・パラメータは、相互に異なるサブピクセルを表す。値生成器116は、第4の上位の値及び第4の下位の値を更に生成するために配される。第4の上位の値及び第4の下位値共に、第4のピクセルのパラメータ値に対応する。第2のピクセル・パラメータ及び第4のピクセル・パラメータは、相互に異なるサブピクセルを表す。例えば、第1のピクセル・パラメータは、第1のピクセル126の第1のサブピクセルを表し、第2のピクセルパラメータは、第2のピクセル128の第1のサブピクセルを表し、第3のピクセルパラメータは、第1のピクセル126の第2のサブピクセルを表し、第4のピクセルパラメータは、第2のピクセル128の第2のサブピクセルを表す。例えば、第1のピクセル126の第1のサブピクセル及び第2のピクセル128の第1のサブピクセルは、同じ色、例えば赤を持つ。同様に、第1のピクセル126の第2のサブピクセル及び第2のピクセル128の第2のサブピクセルは、同じ色、例えば青を持つ。対応するピクセル・パラメータを持つ他のサブピクセルは、他の色、例えば緑に対応させて定められてもよい。上位及び下位の値は、値生成器によりこれらのサブピクセルのために生成され、駆動手段に供給され、当該駆動手段は、動作モードに基づいて上位の値及び/又は下位の値でピクセルを駆動する。
【0042】
第1の動作モードにおいて、駆動手段は、第1の下位の値及び第3の上位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の上位の値及び第4の下位の値で第2のピクセルを駆動するために配される。これによって、適当な対応するサブピクセルが制御される。第2の動作モードにおいて、駆動手段は、第1の上位の値及び第3の下位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の下位の値及び第4の上位の値で第2のピクセルを駆動するために配される。
【0043】
実施例において、ディスプレイは、カラーシーケンシャルディスプレイである。斯様なカラーシーケンシャルなディスプレイは、順次に画像の異なる色(例えば赤、緑、又は青)をレンダリングするために配される。斯様なカラー・シーケンシャル・ディスプレイは、従来技術において知られている。カラー・シーケンシャル・ディスプレイは、LCDパネルにより変調されるバックライトを有する。バックライトは、色画像のレンダリングを可能にするため、一定の反復パターンに従ってその色を速く変える。バックライトは、種々異なる色の異なる光源(例えばLED光源)を有するか、又は、白色の光源を有する。バックライトが白色の光源を有する場合、順次に適当なカラーフィルタを適用するために配される回転カラーフィルタが具備される。回転カラーフィルタ及び白色の光源は、例えば、投影ディスプレイに適用される。前記値生成器は、ピクセルの少なくとも3ピクセルのカラー・パラメータのための上位及び下位の値を生成するために配される。駆動手段は、下位のピクセル・カラー・パラメータ値でピクセルを連続的に駆動し、上位のピクセル・カラー・パラメータ値でピクセルを連続的に駆動するために配される。従って、LCDは、ピクセルの電極に印加される電圧の平均してより小さなジャンプを感じ、これは減少した平均的待ち時間に結果としてなる。
【0044】
駆動手段は、下位のピクセル・パラメータ値でピクセルを連続的に駆動し、上位のピクセル・パラメータ値でピクセルを連続的に駆動するために配される。この態様では、ピクセルは、下位の値から上位の値及びその逆へより少ない頻度で切り替える必要がある。
【0045】
実施例において、表示されるべき画像の第1のエリアと、表示されるべき画像の第2のエリアを識別するための手段が備えられ、第1のエリアは第2のエリアより多くの画像の細部を持つ。これは、画像処理技術によって実施されてもよい。例えば、輝度のパラメータの相違、又は赤、緑及び/若しくは青のパラメータの相違がエリアに対して決定され、より大きい相違が、より小さな相違よりも多くの画像細部と関連する。画像のエリアの画像細部の量を確立する他の及びより高度な方法は、当業者により知られている。例えば、マルチ・スケール画像分析技術が用いられてもよい。ディスプレイ102のエリア120は、より多くの画像細部を持つエリアに対応する。より少ない画像細部を持つ画像のエリアに対応するディスプレイのエリアは、同相で上位の値及び下位の値で駆動される。
【0046】
ドライバ106は、ディスプレイ102を有する表示デバイス100に組み込まれる。ソース110は、表示デバイス100に含まれる。あるいは、ソース110及び/又は記憶手段112は、別々のデバイスに備えられてもよい。別のデバイスとしてドライバ106を実装することも可能である。
【0047】
ディスプレイ102上の画像をレンダリングするための実施例において、ディスプレイ102は、複数のディスプレイ・ピクセル104を有する。個々のディスプレイ・ピクセル126は、少なくともディスプレイ・ピクセル126のサブピクセルの輝度を制御するための少なくとも一つのピクセル・パラメータと関連する。画像は複数の画像ピクセルを有し、個々の画像ピクセルがピクセル・パラメータの上位の値及び下位の値と関連し、下位の値が上位の値より小さいか同じであり、画像ピクセルと関連した上位の値及び下位の値共にピクセル・パラメータ、例えば画像ピクセルのカラー属性及び/又は輝度に対応する。下位の値及び上位の値は、軸外の画像品質を改善するために選択される。複数のディスプレイ・ピクセルは、ディスプレイ・ピクセルの少なくとも2つのグループ122及び124に分割され、ディスプレイ・ピクセルの異なるグループ122及び124のディスプレイ・ピクセルは、好ましくは、ディスプレイのエリア120にわたって均一に分散される。ドライバ106は、駆動手段118によって画像をレンダリングするために複数のディスプレイ・ピクセルを駆動するために配される。駆動手段118は、第1の動作モードで、それぞれの画像ピクセルのそれぞれの下位の値でディスプレイ・ピクセル104の少なくとも2つのグループの第1のグループ122のそれぞれのディスプレイ・ピクセル126を駆動し、それぞれの画像ピクセルのそれぞれの上位の値でディスプレイ・ピクセル104の少なくとも2つのグループの第2のグループ124のそれぞれのディスプレイ・ピクセル128を駆動するために配される。もちろん、表示されるべき画像は、ディスプレイ102のピクセル解像度に対応するためソース110から得られた画像をリサンプリングした後に得られてもよい。この目的で、解像度コンバータ又はスケーラ(図示せず)は、ドライバ106及び/又はソース110に備えられる。
【0048】
第2の動作モードにおいて、駆動手段118は、それぞれの画像ピクセルのそれぞれの上位の値でディスプレイ・ピクセル104の少なくとも2つのグループの第1のグループ122のそれぞれのディスプレイ・ピクセル104を駆動し、それぞれの画像ピクセルのそれぞれの下位の値でディスプレイ・ピクセルの少なくとも2つのグループの第2のグループ124のそれぞれのディスプレイ・ピクセル104を駆動するために配される。動作モードを制御するための制御手段108は、第1の動作モードと第2の動作モードとの間を交番するために配される。
【0049】
ディスプレイのピクセル104を駆動する方法によると、少なくともディスプレイのエリアで、ピクセルは、第1のグループ及び第2のグループに分けられる。当該方法は、第1のグループからのピクセルのうちの1つである第1のピクセルに第1のドライブ信号を供給し、第2のグループからのピクセルのうちの1つである第2のピクセルに第2のドライブ信号を供給し、第1及び第2のピクセルは隣接したピクセルである。更に当該方法は、第1の上位の値及び第1の下位の値を生成するステップを有し、第1の上位の値及び第1の下位の値が共に第1のピクセル・パラメータ値に対応し、第2の上位の値及び第2の下位の値を生成するステップを有し、第2の上位の値及び第2の下位の値は共に第2のピクセル・パラメータ値に対応する。第1の下位の値で第1のピクセルが駆動され、第2の上位の値で第2のピクセルが駆動される。
【0050】
実施例において、少なくとも2つの動作モードが供給される。第1の動作モードにおいて、当該方法は、第1の下位の値で第1のピクセルを駆動するステップと、第2の上位の値で第2のピクセルを駆動するステップとを有する。第2の動作モードにおいて、当該方法は、第1の上位の値で第1のピクセルを駆動するステップと、第2の下位の値で第2のピクセルを駆動するステップとを有する。当該方法は、第1の動作モードと第2の動作モードとの間を交番するステップを有する。
【0051】
図2に示されるグラフは、法線に対して0度、30度及び45度の視野角(0°、30°及び45°でマークされた異なる曲線)に対するグレイレベル信号(GLS、水平軸)と正規化された輝度(垂直軸)との間の適切な例を概略的に示す。曲線は、γ曲線の概念を例示するために提供される。曲線の正確な形状は、実際に製造されたディスプレイを表わしているわけではない。軸外れ輝度エラー(すなわち異なる曲線間の差)が低いドライブ値と高いドライブ値とで比較的小さなことが分かる。それで、ここでは、歪みがドライブ信号の値の両端部でより少なく、中間グレイレベルのエリアで多い状況が表されている。斯様な状況は、通常垂直位置合わせされた(VA)パネルで起こる。
【0052】
斯様な又は同様のパネルにおいて、中間グレイドライブ値(例えばGLS)を時間的に連続した上下のドライブ値(例えばGLS及びGLS)により置き換えることが有利であり、これによって、結果として知覚される輝度値は元の中間グレイ輝度値GLSに対応するか又はそれに非常に近くなる。狙いは、特に軸外れ視野角に対して、新しい結果のγ曲線の歪曲が低減されるということである。両方の輝度レベル(例えばGLS及びGLS)は、高いレート(好ましくは、元のフレームレートの2倍)で時間的に連続して繰り返し表示されるので、人間の目は2つの輝度レベルの輝度を統合可能である。このプロセスは、フレームの画素値を順次示される2画素値に変換し、実質的に、フレームは、順次レンダリングされる2つのサブフレームに変換される。
【0053】
GLS及びGLSを選択する細部は、例えば重み付け機能を介してなされ得る。あるいは、例えば、一組の規則が、輝度値の異なる範囲の間を区別するために適用されてもよい。他の例では、輝度の値GLSが高いドライブ値GLS及び低いドライブ値GLSの対にマップされたルックアップ・テーブルが使用される。
【0054】
図3は、サブフレーム輝度値を選択するために用いられるアルゴリズムフレームワークを示す。観察者が関する限り、好ましくは、2つのサブフレームの使用は、全体の輝度値Lが保存されるように実施される。理想的には、下記の一次式が有効でなければならない:
=(Lf1+Lf2)/2 (1)
ここで、Lf1及びLf2はサブフレーム輝度値に対応し、サブフレームの各々の期間はフレーム周期の50%である。しかしながら、後述するように、この場合でなくてもよい。
【0055】
図3Aは、どのようにグレイ・レベル信号(GLS)がディスプレイ302を駆動して輝度Lになるために用いられるかについて示す。ディスプレイ302は、通常は、知覚される輝度レベルの限られたセットに対応する特定のビット精度(例えば8ビット精度)を持つグレイ・レベル駆動信号(GLS)により駆動される。
【0056】
図3Bは、デューティサイクルDCを持つグレイ・レベル信号GLSによりフォローされるデューティサイクルDCを持つグレイ・レベル信号GLSのシーケンシャル・ディスプレイを示す。これらのグレイ・レベル信号GLS及びGLSが順次ディスプレイ302に付与される輝度寄与は、それぞれ、Lf1*DC及びLf2*DCであり、Lf1はグレイ・レベル信号GLSに応答するディスプレイ・ピクセル302の輝度であり、Lf2はグレイレベル信号GLSに応答するディスプレイ・ピクセル302の輝度である。人間の目は、加算によりこれらの輝度寄与を統合し、推定された輝度Lest=Lf1*DC+Lf2*DCになる。それで、式(1)は、デューティサイクルを考慮して一般化される:
=Lf1*DC+Lf2*DC (1a)
【0057】
推定された輝度Lestは、例えばGLS1及びGLS2を選択する際の量子化誤差のため、グレイ・レベル信号GLSfに対応する所望の輝度Lの単なる見積もりである。
【0058】
ディスプレイ駆動信号の限られたビット精度のため、すべての可能性がある最初の駆動信号GLSに対して、式(1)又は(1a)の条件を満たすことは可能ではない。発生する輝度エラーは、元の輝度Lからの最小の逸脱を与える一対のドライブ値を検索することにより最小化できる。もちろん、一対の等しいドライブ値は式(1)の正しい解であるが、軸外れγ歪みのため、この明らかな解は望ましくない。従って、可能性がある輝度エラー制限Eが、式(2)に示されるように導入される:
sf1+Lsf2−E≦L≦Lsf1+Lsf2+E (2)
ここで、Lsf1=Lf1*DC及びLsf2=Lf2*DC
【0059】
値Eは、何らかの受け入れ可能なエラー・レベルにセットされるべきである。例えば、Eは、ディスプレイ・ドライバ・ビット精度に関係する量子化誤差(又は、マルチの主要なディスプレイで知覚される量子化誤差)より低く選択される。
【0060】
所与のビット精度及び所与のサブフレーム・デューティサイクル(DC)に対して、可能な全てのドライブ信号対が生成され、その後これらの平均輝度に従って評価される。サブフレーム・デューティサイクル両方が同じであると仮定することは、DC1=DC2=0.5に対応する。式(2)を満足するすべての対は、可能な候補と考えられ、その中から1つの解決の対が選択される。通常、多くの候補対が式(2)を満たし、更なる最適化のための余地を残す。
【0061】
すべてのグレイ・レベルGLSを一対の2つの他のグレイ・レベルGLS及びGLSに変換するルックアップ・テーブルが使われる。GLSをGLS及びGLSに変換するルックアップ・テーブル(LUT)は、オフラインで計算でき、よって、LUTの生成はディスプレイで実行される必要はなく、ディスプレイの計算パワーを節約する。LUTの生成は、この広い用途技術のアプリケーションに依存する。1つの例はγ曲線歪みの最小化であり、これは上で概説されている。他の関係する例は、色シフトの最小化である。
【0062】
上で示される例において、γ歪みの最小化はたった1つの単一γ機能だけを使用し、当該方法を標準LCDパネルに適用できるようにする。他のディスプレイ技術(特にTN、OCB、IPS及びFFSを含む)も、上記例の基礎をなしている原理から利益を得る。
【0063】
実施例において、画像は、2フレームを用いて表示され、第1のフレームが明るく、第2のフレームが暗い。これらのフレームが例えば60Hzで時間的に連続して表示される場合、フリッカを生じる。フリッカは、輝度の変調の知覚である。従って、画像フレームレートは、フリッカ効果を低減するために、例えば120Hzまで増大される。これは、パネル駆動電子回路及び液晶(LC)反応に相当な要件を与える。しかしながら、後述する適当な予防措置をとることにより、説明された技術は、フリッカを導くことなく、低いフレームレート(60Hzのような)でも適用される。これは、低いフレームレートで視野角の改善を可能にする。例えば暗いフレームが明るいフレームに続く場合、動きぼけも改善されるが、好ましくは120Hzの駆動を使用する。
【0064】
実施例において、解決案が標準パネルを用いて、低減したフリッカ及び改善された軸外の画質のために提供される。斯様な手法は、最小限の実施コストを維持する。フリッカは、小さなピクセル・エリアを反対方向に切替えることにより回避できる。これは、1つのピクセル(又はピクセルのグループ)が暗いフレームから明るいフレームへ切り替わるのに対し、同時に隣接するピクセル(又はピクセルのグループ)が明るいフレームから暗いフレームへ切り替わることを意味する。ピクセルのグループ両方は、積分画像(2つのサブフレームからなる知覚された画像フレーム)がフリッカとならないような態様で、スクリーン間に等しく分散されなければならない。
【0065】
実施例において、スクリーンは、図4に図示されるように、チェッカーボード様式で変わる。タイルは、1ピクセルのサイズを持つ。タイルは、2つの隣接するピクセル又は4つの隣接するピクセル、例えば2x2方形ピクセルのサイズを持ってもよい。タイルの何れのサイズ又は形状も可能であるが、好ましくは、タイルは偽信号の知覚を回避するためにあまり大きくない。図4は、オリジナル画像702(ここでは、説明目的のために均一なグレイ画像)、明るいサブフレーム704、暗いサブフレーム706を例示し、明るいサブフレーム704及び暗いサブフレーム706は、説明されるようにオリジナル画像702、2つの変更されたサブフレーム708及び710から得られる。変更されたサブフレームは、チェッカーボードパターンの暗いサブフレーム706の部分及び明るいサブフレーム704の部分を示し、第2の変更されたサブフレーム710のチェッカーボードパターンは、第1の変更されたサブフレーム708に対して反転されている。
【0066】
実施例において、スクリーンは、図5にて図示されるように、ライン・パターンで変わる。図5の参照符号702―706は、図4に関してすでに説明されたのと同様のアイテムを示している。変更されたサブフレーム808及び810は、暗いサブフレーム706及び明るいサブフレーム704から交番してとられるピクセルの垂直ストリップを示す。第2の変更されたサブフレーム810のライン・パターンは、第1の変更されたサブフレーム808に対して反転されている。ピクセルのラインの幅は、一つ以上のピクセルである。好ましくは、明るいサブフレーム704からとられるラインは、暗いサブフレーム706からとられるラインと同程度広い。図5に垂直ラインが示されているにもかかわらず、水平又は斜めのラインを含む他のライン配置も可能である。
【0067】
図4及び図5に示される実施例において、1つの画像フレームは2つのサブフレームに変換され、これらのサブフレームは時間的に連続して示される。結果的に、ディスプレイの効率的なフレームレートは、レンダリングされるビデオ・シーケンスのフレームレートの倍である。しかしながら、互いにそばの2つの隣接するピクセルに、情報(暗い画素値及び明るい画素値)を表示することも可能である。このように、これら2つのディスプレイ・ピクセル共に、1つの画像ピクセルをレンダリングする。これは画像解像度を低下させるが、視野角のゲインを得るために非常に有効な技術である。標準ディスプレイは通常のリフレッシュ・レートで使用されるので、これは実現するのに特に経済的な実施例を構成する。原理は、図6に図示される。この図において、明るいピクセル及び暗いピクセルはチェッカーボードパターンに分散されるが、他の配置も可能である。ディスプレイ上の2つの隣接するピクセル902は、同じ画像ピクセルの暗い値及び明るい値をレンダリングするために用いられる。
【0068】
代替実施例では、サブフレーム708及び710のうちの一方は、放棄され全くレンダリングされない。ビデオ・シーケンスをレンダリングするとき、ビデオ・シーケンスのシーケンシャル画像フレームに対して、サブフレーム708がレンダリングされるか、又はサブフレーム710がレンダリングされるかが、交番する。これはディスプレイのリフレッシュ・レートが2倍になる必要がないという効果を持ち、画像フレームのピクセルの全てが、最終結果に正に寄与し、解像度及び/又はレンダリングの画質を増大させる。
【0069】
他の実施例では、明るいサブフレーム画素値及び暗いサブフレーム画素値のシーケンスは、LCDのDC蓄積を回避するのに適している。LCDは、LCD内の電極の間のDC蓄積を回避するために、時間とともにプラス、マイナス、プラス、マイナスとなる反転スキームを使用するように設計される。これは、ピクセルに特定の色を実現するために印加される電圧が1のフレームで正、次のフレームで負等であり、フレームからフレームで正の電圧と負の電圧との間を交番することを意味する。レンダリングされるフレームが実際、交番する高い値及び低い値を持つサブフレームであるとき、平均して、正の電圧が負の電圧より大きい絶対値である状況が起こる。また、平均して、負の電圧が正の電圧より大きい絶対値である状況が起こる。これは、DC蓄積を生じ、LCDに対して害を及ぼす。これを克服するために、図7A及び図7Bに図示されるように、サブフレームの順番が、わずかに変えられる。
【0070】
図7Aは、シーケンシャルな画像フレーム1010、1012のサブフレーム1002、1004、1006、1008をレンダリングする順番を示す。各サブフレームの右に、LCDのピクセルを制御する電極に印加される電圧の符号は、+符号又は−符号によって示されている。電圧は、プラス、マイナス、プラス、マイナスのスキームをフォローする。しかしながら、サブフレームは、暗、明、明、暗で順序づけられている。このように、一連の4つの画像の後、1つの暗いサブフレーム及び1つの明るいサブフレームは、「プラス」モードでレンダリングされた。また、1つの暗いサブフレーム及び1つの明るいサブフレームは、「マイナス」モードでレンダリングされた。このように、平均して、DC成分はゼロ又は非常にゼロに近くなる。フレーム1012のサブフレームは、先行フレーム1010のサブフレームと比較して、逆の順番でレンダリングされる。先行フレームのサブフレーム1002、1004が最初に、明るいサブフレーム1004によりフォローされる暗いサブフレーム1002の順番でレンダリングされる場合、フレーム1012のサブフレーム1006、1008は最初に、暗いサブフレーム1008によりフォローされる明るいサブフレーム1006の順番でレンダリングされる。次のフレームは、フレーム1010等の順番でレンダリングされる。
【0071】
図7Bは、サブフレーム・レンダリングの他の順番を示す。この場合、完全に暗いサブフレーム又は完全に明るいサブフレームはなく、代わりに、チェッカーボードパターンがピクセルをグループに分けるために用いれ、一方のグループは暗いサブフレームの部分をレンダリングするためであり、他方のグループは明るいサブフレームの部分をレンダリングするためである。ピクセルの各グループは、図7Aに関係して説明されたレンダリング・スキーム(暗、明、明、暗)をフォローするが、しかしながら、一方のグループが暗い値をレンダリングしているときはいつでも、他方のグループが明るい値をレンダリングする。これは、十分な明るいサブフレーム及び十分な暗いサブフレームをレンダリングするとき発生するフリッカ効果を低減する助けとなる。また、チェッカーボードパターンの代わりに、ライン・パターン又は他のパターンが使われてもよい。好ましくは、各グループのピクセルは、前述のように、画像上に一様に分散される。
【0072】
上記実施例に関係して説明されたチェッカーボードパターンは、全ピクセルに対して使用される。しかしながら、各ピクセルは、複数の異なるカラーサブピクセルを有する。例えば、サブ・ピクセル(例えば赤、緑、青、可能な他の又はより多くの色)ごとに、上述の態様で、上位及び下位の輝度値及び/又は信号ドライブ値は、別に決定されてもよい。それから、ピクセルは説明されたようにグループ(例えば、各チェッカーボードフィールドに1ピクセルを持つチェッカーボードパターン)に再分割され、各グループは上位のドライブ値及び下位のドライブ値で交番して駆動される。
【0073】
しかしながら、他の実施例では、グループは、サブピクセルレベルで定められる。例えば、サブピクセルはグループのうちの1つのグループに個別に割り当てられ、サブピクセルはピクセルの特定の色を表す。このように、グループの構造(例えば、チェッカーボードパターン、ライン・パターン)が、この構造をさらにより見えにくくし、更に、選ばれるパターン又は使用される反転スキームから生じる何らかのあり得る偽信号を低減して、洗練できる。
【0074】
図8A及び図8Bは、チェッカーボードパターンがサブピクセルレベルで実行される実施例を例示する。2つの図は、2つのシーケンシャル・サブフレームがディスプレイの小さな部分に適用されることを示す。図8Aは、ディスプレイのピクセルのグリッドの細部の線図を示す。1つのピクセル1102は、複数のサブピクセルを有し、この場合3つのサブピクセルが具備され、これら3つのサブピクセルの各サブピクセルが予め定められた色、例えば緑(G)、赤(R)又は青(B)をレンダリングする。ピクセル1102内で、緑のサブ・ピクセル(G)は(暗いサブフレームの)下位の値で駆動され、赤いサブ・ピクセル(R)は(明るいサブフレームの)上位の値で駆動され、青いサブ・ピクセル(B)は明るいサブフレームの上位の値で駆動される。隣接するピクセル1104及び1106内で、緑のサブ・ピクセル(G)は(明るいサブフレームの)上位の値で駆動され、赤いサブ・ピクセル(R)は(暗いサブフレームの)下位の値で駆動され、青いサブ・ピクセル(B)は暗いサブフレームの下位の値で駆動される。このパターンは、例えばチェッカーボードパターンを形成するために、繰り返される。
【0075】
図8Bは、図8Aに示されたディスプレイの同じ部分を示すが、次のサブフレームが示されている。各サブピクセルの役割が交換されていて、図8Aの上位の値を示すサブピクセルは、図8Bの下位の値を示す。このように、各サブピクセルの役割が、レンダリングされる各シーケンシャル・サブフレームに対して交番される。
【0076】
多くの修正変更は、例えばサブピクセルのグループへの分割のパターンを選択して可能である。図8A及び図8Bの例において、ディスプレイのサブピクセルのレイアウトが観察され、あたかも各サブピクセルがチェッカー盤のエリアであるかのように、チェッカーボードパターンは適用される。これは、ディスプレイ表面上にグループの極めて均一な分布になる。しかしながら、他の構成が可能であり、例えば緑及び赤のサブピクセルが『同相』であり(すなわち、同時に、上位の値を両方がレンダリングする)、青のサブピクセルが緑及び赤のサブピクセルに関して『位相を異にする』(すなわち、青いサブピクセルが下位の値をレンダリングする一方、緑及び赤のサブピクセルが上位の値をレンダリングする)。『同相』及び『位相を異にする』サブピクセルの種々異なる組み合わせは、最少の画像偽信号を得るために試みられる。
【0077】
ここで説明された方法、システム及び概念が、半透過型、反射型及び透過型ディスプレイ、テレビディスプレイ、携帯電話ディスプレイ又はPDAを含むがこれに限らず様々な種類のLCDディスプレイに使用できる。
【0078】
ここで説明された方法、システム及び概念が、カラー・シーケンシャル・ディスプレイでも使用できる。RGBカラー・シーケンシャル・ディスプレイのようなカラー・シーケンシャル・ディスプレイにおいて、レンダリングされるべき各画像は、各カラー成分に対して単一の色画像フレームを形成するために、そのカラー成分において分けられる。それから、これらの単一の色画像フレームは、順次表示される。カラー・シーケンシャル・ディスプレイは、同じディスプレイサイズの従来のパネルと比較してより高い解像度を実現するための可能性を含むいくつかの効果がある。また、より高めの可能な透過が実現される(省略されたカラーフィルタのため)。画像フリッカを回避するために、斯様なディスプレイは、少なくとも180Hzでしばしば動く。明るいフレーム及び暗いフレームに各カラー画像を分けることは、軸外の画質を改善できる。この分離は、以下に更に説明されるように、空間的だけでなく時間的にも表示できる。
【0079】
図9Aは、6つのシーケンシャルなサブフレームのピクセルをレンダリングするために駆動されるカラー・シーケンシャルディスプレイのピクセルを示し、単一のオリジナル画像フレームに関係する全てのピクセルは黒い箱(下位の画素値)及び白い箱(上位の画素値)により個別に示され、G、R及びBは、緑、赤及び青のレンダリングをそれぞれ示す。上位の画素値及び下位の画素値の連続したレンダリングは、斯様なシステムの視野角を改善する助けとなる。他の実施例と同様に、ピクセルはグループへ一様に分けられ、当該グループは異なる時間に上位の画素値及び下位の画素値をレンダリングする、すなわち一方のグループが上位の画素値をレンダリングするとき、他方のグループは下位の画素値をレンダリングし、またこの逆も成立する。また、特にプラス、マイナス、プラス、マイナスの電極極性反転スキームをフォローするディスプレイを使用するとき、説明したように高い、高い、低い、低いシーケンスが使用される。好ましくは、カラー・シーケンシャル・ディスプレイのフレームレート(すなわち、フィールドレート)は、ビデオ・シーケンスの各フレームは説明したように6つのサブフレームに変換されるので、レンダリングされるべきビデオ・シーケンスのフレームレートの6倍である。
【0080】
他の実施例では、カラー・シーケンシャル・ディスプレイを使用して、ピクセルは、独立して駆動できる2つ以上のサブピクセルからでき得る。この状況は、図9Bに示される。斯様な場合、上位のドライブ値及び下位のドライブ値両方は、空間的に離隔されているが、同時にレンダリングされる。あるいは、ディスプレイの2つのピクセルが、画像の単一のピクセルをレンダリングするために使用される。これがディスプレイの解像度を半分にするにもかかわらず、特別なハードウェアが必要とされないので実現には経済的である。
【0081】
カラー・シーケンシャル・ディスプレイを使用する他の実施例において、図9Cに図示されるように、色をレンダリングするために、ピクセルは最初にピクセルそれぞれの3つの上位のRGB値で駆動され、次にこれらのそれぞれ3つの下位のRGB値で駆動される。これは、他の順番でもでき、最初に下位の3つの値、次に上位の3つの値によりフォローされる。このように、連続したドライブ値の差が、平均して、より小さくなるだろう。これによって液晶がより速く所望の透過の値に到着でき、デューティサイクルを増大でき、より長いバックライト・フラッシュを可能にする。フィールドレート及びフレームレートを増大することも可能である。
【0082】
実施例では、各グループのピクセルの分布は、表示されるべき画像のコンテンツに基づいても実施される。特にかなりの程度の画像細部を持つ画像エリアは、本明細書で前に説明したようにチェッカーボードパターン又はライン・パターンを使用してレンダリングされる。しかしながら、比較的小さい画像細部を持つ画像エリア、例えばほぼ同じ色、例えば青空のより大きいエリアは、より従来のインパルス駆動方法でレンダリングされ、すべてのピクセルが同時に上位の値で駆動され、すべてのピクセルが同時に下位の値で駆動される。これは、場合によっては、例えば比較的低いリフレッシュ・レートで、更に偽信号を低減するのを助ける。画像細部のレベルへグループの均一な分布のパターンを適応させることも可能である。
【0083】
本発明はまた、本発明を実行するように適合するコンピュータプログラム、特に担体上又は内のコンピュータプログラムまで拡張できることは理解されるだろう。プログラムは、ソース・コード、オブジェクト・コード、部分的にコンパイルされた形式のようなコード中間のソース及びオブジェクト・コード、又は本発明による方法の実施の使用に適する他の形式である。斯様なプログラムが多くの異なる構造的な設計を持ってもよいことも理解されるだろう。例えば、本発明による方法又はシステムの機能を実行するプログラムコードは、一つ以上のサブルーチンに再分割されてもよい。これらのサブルーチンに機能を分散する多くの異なる態様は、当業者には明らかであろう。サブルーチンは、自己充足的なプログラムを形成するために、1つの実行可能ファイルに共に保存されてもよい。斯様な実行可能ファイルは、コンピュータ実行可能な命令、例えばプロセッサ命令及び/又はインタプリタ命令(例えばJava(登録商標)インタプリタ命令)を有する。あるいは、一つ以上の又は全てのサブルーチンは、少なくとも一つの外部ライブラリ・ファイルに保存されてもよく、例えば実行時、静的又は動的にメインプログラムとリンクされる。メインプログラムは、サブルーチンの少なくとも1つへの少なくとも一つのコールを含む。また、サブルーチンは、互いへのファンクション・コールを有する。コンピュータ・プログラム製品に関係する実施例は、前に説明した方法の少なくとも1つの処理ステップの各々に対応するコンピュータ実行可能な命令を有する。これらの命令は、サブルーチンに再分割され、及び/又は静的若しくは動的にリンクされる一つ以上のファイルに保存されてもよい。コンピュータ・プログラム製品に関係する他の実施例は、前に説明したシステム及び/又は製品の少なくとも1つの手段の各々に対応するコンピュータ実行可能な命令を有する。これらの命令は、サブルーチンに再分割され、及び/又は静的若しくは動的にリンクされる一つ以上のファイルに保存されてもよい。
【0084】
コンピュータプログラムの担体は、プログラムを坦持できる何らかの実在物又はデバイスである。例えば、当該担体は、ROMのような記憶媒体、例えばCD―ROM又は半導体ROM、又は磁気記録媒体、例えばフレキシブルディスク若しくはハードディスクを含む。更に、当該担体は、電気的若しくは光ケーブルを介して、又は無線若しくは他の手段により伝達される電気若しくは光信号のような伝達可能な担体でもよい。プログラムが斯様な信号で例示されるとき、当該担体は斯様なケーブル又は他のデバイス若しくは手段により構成されてもよい。あるいは、当該担体、プログラムが埋め込まれた集積回路でもよく、当該集積回路は関連する方法を実施する、又は実施の際の使用のために適している。
【0085】
上述の実施例は、本発明を制限するよりはむしろ、例示する点に留意するものであり、当業者は添付の請求の範囲の要旨を逸脱しない範囲で多くの別の実施例を設計することが可能であることに留意されたい。請求項において、括弧内の参照符号は、請求項を制限するものと解釈されるべきでない。動詞「を有する」及びその活用形の使用は、請求項に記載されたもの以外の要素又はステップの存在を除外しない。要素に先行する冠詞「a」又は「an」は、複数の斯様な要素の存在を除外しない。本発明は、幾つかの明白な要素を有するハードウェアによっても、最適にプログラムされたコンピュータによっても実行されてもよい。幾つかの手段を列挙しているデバイスの請求項において、これらの手段の幾つかは、ハードウェアの全く同一の品目により実施されてもよい。特定の手段が相互に異なる従属項において再引用されているという単なる事実は、これらの手段の組合せが有効に使用できないことを示すわけではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイのピクセルを駆動するためのドライバであって、前記ディスプレイの少なくともエリアで、前記ピクセルが第1のグループ及び第2のグループに分けられ、前記ドライバは第1の駆動信号を第1のグループのピクセルのうちの1つである第1のピクセルに供給し、第2の駆動信号を第2のグループのピクセルのうちの一つである第2のピクセルに供給し、第1及び第2のピクセルは隣接したピクセルであり、前記ドライバは第1の上位の値及び第1の下位の値を生成するための値生成器を有し、第1の上位の値及び第1の下位の値は共に、第1のピクセル・パラメータ値に対応し、前記値生成器は第2の上位の値及び第2の下位の値を更に生成し、第2の上位の値及び第2の下位の値は共に第2のピクセル・パラメータ値に対応し、前記ドライバは、動作モードで、第1の下位の値で第1のピクセルと第2の上位の値で第2のピクセルとを駆動する駆動手段を有する、ドライバ。
【請求項2】
前記駆動手段の前記動作モードは第1の動作モードと呼ばれ、前記駆動手段は更に、第2の動作モードで、第1の上位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の下位の値で第2のピクセルを駆動し、前記ドライバは、第1の動作モードと第2の動作モードとの間を交番して第1及び第2動作モードを制御するための制御手段を更に有する、請求項1に記載のドライバ。
【請求項3】
動作モードを制御するための前記制御手段は、前記ディスプレイのフレームレートに実質的に等しいレートで第1及び第2動作モード間を交番する、請求項2に記載のドライバ。
【請求項4】
動作モードを制御するための前記制御手段は、前記ディスプレイの実質的に半分のフレームレートのレートで第1及び第2動作モード間を交番する、請求項2に記載のドライバ。
【請求項5】
前記ドライバはビデオ・シーケンスの一連の画像をレンダリングするため、複数のピクセルを駆動し、前記一連の画像の各画像は対応する第1のピクセル・パラメータ値及び対応する第2のピクセル・パラメータ値と関連し、動作モードを制御するための前記制御手段は、前記ドライバが第1の動作モード及び第2の動作モード両方を各画像に適用させるようにする、請求項2に記載のドライバ。
【請求項6】
前記ディスプレイのフレームレートは、ビデオ・シーケンスのフレームレートの略2倍である、請求項5に記載のドライバ。
【請求項7】
動作モードを制御するための前記制御手段は、連続して、第1の動作モードを前記ビデオ・シーケンスの第1の画像に適用し、第2の動作モードを前記ビデオ・シーケンスの第1の画像に適用し、第2の動作モードを前記ビデオ・シーケンスの第2の画像に適用し、第1の動作モードを前記ビデオ・シーケンスの第2の画像に適用し、第1の画像及び第2の画像は前記ビデオ・シーケンスの連続した画像である、請求項5に記載のドライバ。
【請求項8】
ピクセルの少なくとも2つのグループの第1のグループの各ピクセルは実質的に、ピクセルの前記少なくとも2つのグループの他方のグループの少なくとも一つのピクセルと隣接し、実質的に、ピクセルの前記少なくとも2つのグループの第2のグループの各ピクセルは、ピクセルの前記少なくとも2つのグループの他方のグループの少なくとも一つのピクセルと隣接している、請求項1に記載のドライバ。
【請求項9】
水平及び垂直方向に所与のピクセルと隣接するピクセルは、前記所与のピクセルと同じグループにない、請求項8に記載のドライバ。
【請求項10】
水平及び垂直方向の何れか一方向に所与のピクセルと隣接するピクセルは、前記所与のピクセルと同じグループにないが、水平及び垂直方向の他方向に前記所与のピクセルと隣接するピクセルは前記所与のピクセルと同じグループにある、請求項8に記載のドライバ。
【請求項11】
前記値生成器は、第3の上位の値及び第3の下位の値を更に生成し、第3の上位の値及び第3の下位の値は共に第3のピクセルのパラメータ値に対応し、第1のピクセル・パラメータ及び第3のピクセル・パラメータは相互に異なるサブピクセルを表し、前記値生成器は、第4の上位の値及び第4の下位の値を更に生成し、第4の上位の値及び第4の下位の値は共に第4のピクセルのパラメータ値に対応し、第2のピクセル・パラメータ及び第4のピクセル・パラメータは相互に異なるサブピクセルを表す、請求項1又は2に記載のドライバ。
【請求項12】
前記駆動手段が、第1の動作モードで、第1の下位の値及び第3の上位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の上位の値及び第4の下位の値で第2のピクセルを駆動し、前記駆動手段は、第2の動作モードで、第1の上位の値及び第3の下位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の下位の値及び第4の上位の値で第2のピクセルを駆動する、請求項11に記載のドライバ。
【請求項13】
前記ディスプレイが、カラーシーケンシャルなディスプレイである、請求項1に記載のドライバ。
【請求項14】
前記値生成器はピクセルの少なくとも3つのピクセルカラーパラメータに対する上位及び下位の値を生成し、前記駆動手段は連続的に下位のピクセル・カラー・パラメータ値でピクセルを駆動し、連続的に上位のピクセル・カラー・パラメータ値でピクセルを駆動する、請求項13に記載のドライバ。
【請求項15】
表示されるべき画像の第1のエリアと表示されるべき前記画像の第2のエリアとを識別するための手段を更に有し、第1のエリアは第2のエリアより多くの画像の詳細を持ち、前記ディスプレイのエリアは前記画像の第1のエリアに対応し、前記ドライバは同相で上位の値及び下位の値で、前記画像の第2のエリアに対応する前記ディスプレイのエリアのピクセルを駆動するための駆動手段を更に有する、請求項1又は2に記載のドライバ。
【請求項16】
請求項1に記載のドライバとディスプレイとを有する表示デバイス。
【請求項17】
ディスプレイのピクセルを駆動するための方法であって、前記ディスプレイの少なくともエリアで、前記ピクセルが第1のグループ及び第2のグループに分けられ、第1の駆動信号を第1のグループのピクセルのうちの1つである第1のピクセルに供給し、第2の駆動信号を第2のグループのピクセルのうちの一つである第2のピクセルに供給する供給ステップであって、第1及び第2のピクセルは隣接したピクセルである当該供給ステップと、第1の上位の値及び第1の下位の値を生成する生成ステップであって、第1の上位の値及び第1の下位の値は共に、第1のピクセル・パラメータ値に対応する当該生成ステップと、第2の上位の値及び第2の下位の値を生成する生成ステップであって、第2の上位の値及び第2の下位の値は共に第2のピクセル・パラメータ値に対応する当該生成ステップと、動作モードで、第1の下位の値で第1のピクセルを駆動し、第2の上位の値で第2のピクセルを駆動する駆動ステップとを有する、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法を実行するためのソフトウェアを有する、ディスプレイ上に画像を表示するためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【公表番号】特表2011−504245(P2011−504245A)
【公表日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−532690(P2010−532690)
【出願日】平成20年11月3日(2008.11.3)
【国際出願番号】PCT/IB2008/054562
【国際公開番号】WO2009/060372
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】