説明

デキストロースを有する発泡性固形医薬組成物及びその製造方法

本発明は医薬分野に関する。特に、糖尿病患者またはグルコース代謝関連疾患患者における代謝グルコース値を測定することを目的とし、デキストロースを有する発泡性固形医薬組成物に関し、この種の従来品に比較して簡単かつ効果的である。したがって、本発明は、時間との関連におけるグルコース値及び不要な糖類を排除する膵機能について患者の臨床状態を、定量的、経済的、効果的、迅速かつ簡単な方法で、臨床検査室の技師や医師が測定することができる新規生成物を提供する。さらに、本発明はデキストロースを有する新規発泡性固形医薬剤形を製造する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬分野に関し、特に、医療専門家が時間との関連におけるグルコース値及び不要な糖類を排除する膵機能を測定できる新規生成物と、その医薬組成物を製造する新規方法に関する。
【背景技術】
【0002】
血中グルコース量(血糖値ともいう)が、糖尿病がどのように適切にコントロールされているか、治療スケジュール(食事、運動及び治療薬)がどのような効果を示しているかの指針であることは、よく知られている公知技術である。血糖値が一定(ほぼ正常レベル)に制御されているならば、糖尿病の合併症は抑制されるか、あるいはその進行を抑えられるかもしれない。糖尿病患者は、一日4回血糖値を測定するが、血糖値は以下のような種々の因子に影響されることがある。
すなわち、食事、糖尿病治療薬、運動、ストレス、疾患。
【0003】
一般に、糖尿病を適切に処理するには、血糖値検査及び不要な糖類を排除する膵機能が非常に重要である。しかし、実際の血糖測定法は血液検体を必要とし、種々の侵襲的器具を使用して血液検体を採取し、血糖を家庭で測定することもある(なお、侵襲的とは医療器具を体組織に侵入させることを意味する)。
【0004】
通常、試験紙をモニターで測定する場合には、指を穿刺して得られる一滴の血液で充分である。指をピンで刺すためには、小さなランセット針(特殊針)または指先を素早く刺すことができるバネ式のランセット針を有する器具を用いる。血液滴を試験紙上に置き、その試験紙を血中グルコース値を表示する血中グルコース特殊モニター(グルコース測定器ともいう)に置く。
しかし、このような方法は一点における綿密なグルコース測定を提供するだけで、膵臓の能率やインスリン対時間を定量的に測定するための特性曲線を得ることはできない。さらに、この方法は患者に苦痛を強いるものであり、まして、一日に数回の測定が必要であればなおさらである。
【0005】
ところで、今日まで、さまざまな種類のモニターが市販されているが、その価格、使用の容易さ、大きさ、携帯性及び試験耐久性が異なっている。各モニターはそれぞれの試験紙を必要とするが、血中グルコースモニターは的確に使用されれば正確で信頼性の高い結果が得られることはよく知られていて、その多くが数分で結果が得られる。また、これらのグルコースモニターの中には、視覚または身体障害を有する患者のために音声で指示や結果を提供するものもある。さらに、スペイン語や他の言語による音声で指示するグルコースモニターもある。
【0006】
血中グルコース測定モニターには、血糖測定のたびに結果が自動的にメモリーに登録されるデータ処理システムを備え付けたものもある。医療施設によってはこのようなデータ処理システムと互換性を有するコンピューターシステムを設けていて、血糖値の記録及びその他のデータを電子的に転送することが可能である。このようなデータ処理システムの利点の一つとして、標準血糖値から特性曲線を描けることが挙げられる。しかし、これらのシステムは非常に高価であり、一部の使用者や地域社会では使用できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、医療専門家が患者の時間との関連における血中グルコース値または不要な糖類を排除する膵機能を、定量的に、安価で、効果的かつ迅速に、1回の測定で決定することができることにより、上記のような従来システムの欠点を克服する新しい代替物が緊急に必要であることは明らかである。この点において、医療専門家が時間との関連における血中グルコース値または不要な糖類を排除する膵機能を測定することができ、実際に可能な解決策を示唆するものは、従来献では見出せない。
このような状況において、上記問題の早期解決のための研究及び広範な調査により、本出願人は、産業的欠点を克服するだけでなく、その簡便さ、経済性、迅速性及び効率性により患者及び医療専門家の両者にとって非常に望ましく、血糖値及び不要な糖類を排除する膵機能を定量的に測定できる新規生成物を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した問題点を克服するために、本発明は特定の成分を特定の割合で有する新規発泡性生成物を提供するものであり、その発泡性生成物は、冷水で容易に希釈して使用することができ、グルコース値や膵機能に異常のある患者のグルコース値及び不要な糖類を排除する膵機能を、臨床検査室の技師や医師が極めて容易に定量測定することができるものである。したがって、対象となる患者は、苦痛を伴う穿刺、活性成分の低溶解性による飲みづらい溶液の摂取、あるいは溶液の希釈範囲を広げることによる特性曲線作成に費やす時間を避けることができる。
【0009】
特に、本発明は必須成分として、(a)水和剤、(b)酸性化剤、(c)アルカリ化剤、(d)香味剤、(e)着色剤を有することを特徴とする発泡性固形医薬組成物を提供する。
【0010】
水和剤に関しては、例えば、デキストロース、スクロース、フルクトース、ラクトース、マルトース、マンニトール、キシリトール及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
【0011】
本発明の好ましい実施形態において、発泡性固形医薬組成物の水和剤はデキストロースである。
【0012】
好ましい実施形態において、発泡性固形医薬組成物は、組成物全量に対して25%から99%の範囲の量の水和剤を有する。
【0013】
さらに好ましくは、本発明の医薬組成物は、組成物全量に対して50%から99%の範囲の量の水和剤を有する。
【0014】
本発明の医薬組成物中に存在する酸性化剤に関しては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸及びそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
【0015】
本発明の好ましい実施形態において、発泡性固形医薬組成物は酸化剤としてクエン酸を有する。
【0016】
適切なpHを調整するために、本発明の発泡性固形医薬組成物は、組成物全量に対して0.1%から40%の範囲の量の酸性化剤を有してもよい。
【0017】
さらに好ましくは、本発明の医薬組成物は、その全量に対して2%から10%の範囲の量の酸性化剤を有する。
【0018】
本発明の医薬組成物中に存在するアルカリ化剤に関しては、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、炭酸カルシウム、リン酸ナトリウム及びそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
【0019】
本発明の好ましい実施形態において、本発明の医薬組成物はアルカリ化剤として重炭酸ナトリウムを有する。
【0020】
本発明の医薬組成物は、その全量に対して1%から70%の範囲の量のアルカリ化剤を有する。
【0021】
さらに好ましくは、本発明の組成物は、その全量に対して2%から30%の範囲の量のアルカリ化剤を有する。
【0022】
一方、本発明の医薬組成物の香味料は、例えば、オレンジ、マンダリン、レモン、チェリー、イチゴ、トゥッティフルッティ、グレープ、ピーチ、ラズベリー及びそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
【0023】
好ましい実施形態において、本発明の発泡性固形医薬組成物は香味剤としてオレンジ風味を有する。
【0024】
また、本発明の発泡性固形医薬組成物は、組成物全量に対して0.2%から30%の範囲の量の香味料を有する。好ましくは、本発明の医薬組成物は、組成物全量に対して1%から10%の範囲の量の香味料を有する。
【0025】
本発明の発泡性固形医薬組成物に存在してよい着色剤に関しては、青、黄色、赤、オレンジ、緑及びそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
【0026】
他の実施例によれば、本発明の発泡性固形医薬組成物は着色剤として黄色を有する。
【0027】
このように、好適な色を提供するためは、本発明の医薬組成物は、その全量に対して0.001%から1%の量の着色剤を有する。さらに好ましくは、組成物の全量に対して0.05%から0.5%の量の着色剤を有する。
【0028】
本発明による発泡性固形医薬組成物は、目的によって種々の剤形で存在してもよい。例えば、本発明の組成物は発泡性粉末、顆粒、懸濁粉末、シロップ、細粒、錠剤、糖衣錠、チュアブル錠またはゼラチンカプセル剤の形で存在してもよい。
【0029】
好ましい実施形態において、本発明の発泡性固形医薬組成物は発泡性粉末として存在する。
【0030】
発泡性粉末は、一般に、組成物が酸性物質としての役割を果たし、炭酸塩または重炭酸塩が水の存在下に二酸化炭素を放出しながら素早く反応することができる剤形である。発泡性粉末は投与前に水に溶解または分散される。このように、発泡性粉末を投与時に水に溶解して、酸‐塩基反応(クエン酸‐重炭酸ナトリウム)を誘起して炭酸ガスを形成し、医薬品の嫌な臭いによる生成物臭を隠したり強めたりする助けとする。これらの生成物は、環境湿度により誘起される酸‐塩基反応を抑制するために、完全に密閉される容器に包装される必要がある。重炭酸ナトリウム及びクエン酸は水との発泡性反応により抗酸を形成し、中和量以上になると胃液の酸性を低下させる。これは胃熱症状及び消化不良の解明の手助けになる。
【0031】
このように、本発明のようにその組成が酸性物質と炭酸塩や重炭酸塩などの塩基性物質を有する発泡性医薬剤形は、炭酸ガスを放出する性質を有する。これにより、医薬剤形(例えば、錠剤、粉末)の崩壊が進み、活性物質を迅速に放出し、その薬理作用を発揮する。
【0032】
好ましい実施形態では、本発明は特に水和剤としてデキストロースを、酸性化剤としてクエン酸を、アルカリ化剤として重炭酸ナトリウムを、香味剤としてオレンジ風味を、着色剤として黄色を有する発泡性固形医薬組成物を提供する。
【0033】
好ましい実施形態では、本発明の発泡性固形医薬組成物はその水和剤がデキストロースであり、酸性化剤がクエン酸であり、アルカリ化剤が重炭酸ナトリウムであり、香味剤がオレンジ風味であり、着色剤が黄色であって、顆粒状である。
【0034】
このように、本発明の生成物の発明態様は、発泡性生成物が特定の組成物を特定の割合で有することにより、冷水で容易に希釈して使用可能であり、グルコース値や膵機能の状態に異常のある患者のグルコース値及び不要な糖類を排除する膵機能を、医療従事者が極めて容易に定量測定することができる、という事実に基づいている。したがって、本発明の新規生成物により、グルコース値対時間の定量的特性曲線を、迅速、簡単かつ経済的に描くことが可能である。このようなことは、ある時点での糖量を測定するだけである従来の技術では不可能であった。しかも従来技術でその評価を始めるには溶解度の低い生成物を患者に投与しなければならず、患者及び医療従事者の両者にとって極めて不都合である。患者のグルコース値及び不要な糖類を排除する膵機能を簡単に評価、測定することができるデキストロースの発泡性生成物は知られていない。
【0035】
他の目的として、本発明は以下の工程:
(i)酸性化剤の粉末化
(ii)水和剤、酸性化剤、アルカリ化剤及び香味剤の混合
(iii)上記(ii)の混合物の乾燥
(iv)相対湿度量(%RH)の制御、瓶詰め及び包装
を有する発泡性固形医薬組成物を製造する方法を提供する。
【0036】
本発明の方法の好ましい実施形態では、水和剤、酸性化剤、アルカリ化剤、香味剤及び着色剤の混合工程において、混合物を250μmから6000μmの範囲に平均粒径を有する顆粒に形成する。
【0037】
さらに好ましくは、混合工程において形成される顆粒は400μmから4000μmの範囲の粒径を有する。
【0038】
本発明のこの方法は、最初の工程として、水和剤、酸性化剤、アルカリ化剤、香味剤及び着色剤を含む原料を秤量する工程を有する。秤量を検証し、秤量された原料を混合する。混合は、例えば、V型混合器により行うが、当業者であれば本発明の目的の原料を適切に混合できる混合器であれば他の型の混合器を使用できることは理解できる。次に、製剤の具体例として、酸性化剤であるクエン酸を粉末化する。この粉末化は、例えば、フィッツミルミラー(Fitzmil Miller)で行うが、同様の特性を有する製粉器を使用してもよい。次いで、本例では、デキストロース、重炭酸ナトリウム、クエン酸、オレンジ風味及び黄色着色剤を含む残りの原料全てを乾式混合する。混合は、V型混合器で30分間行う。その後、混合物を乾燥オーブンに入れ、乾燥する。乾燥は、約40℃でおよそ8時間行ってよい。乾燥工程が終了したら、生成物について相対湿度(%RH)の測定を含む品質コントロール検査を行い、対応する物理化学的検査を行う。これらの検査結果が満足されるものであったならば、分配に合わせて瓶詰め及び包装を行う。
【0039】
このようにして、本発明の生成物は、糖代謝関連疾患患者のグルコース代謝能を定量的、迅速、経済的かつ簡単な方法で測定するために、患者固有の経口投与量のグルコース溶液として患者に投与してもよい。したがって、患者が本発明のデキストロースの発泡性生成物を摂取したならば、医療専門家は糖尿病、妊娠糖尿病、インスリン過剰の決定、及びその他糖尿病患者に関する調査研究のための試験を行うことができる。
【0040】
したがって、本発明の新規生成物を患者に投与し、グルコース代謝能の分析測定を行う。糖尿病罹患患者は、血中のグルコール値が高いので、グルコース耐性分析は糖尿病の診断手段の一つである。この分析は(インスリン値が上昇する)過剰インスリンの診断に加え、糖尿病に関する調査研究における糖尿病の診断や、糖尿病が疑われるが空腹時血中グルコーステストでは正常であった場合の診断にも使用される。
【0041】
耐糖能を評価するために現在使用されている方法には、
(i)グルコースの単回経口投与による耐性試験
(ii)グルコースの静脈内投与による耐性試験
がある。
【0042】
通常の耐糖能試験は経口投与である。一晩絶食後、患者は既知量のグルコースを含有する溶液を摂取する。基準となる血液検体としてグルコース溶液の摂取前の患者の血液を採取し、医療処方に従って摂取後2〜3時間にわたって30分ごとに血液を採取して血糖症について調べる。なお、試験中に患者は食べることはできず、また結果に影響を及ぼすような医薬品の使用について医療専門家に知らせておく必要がある。
【0043】
耐糖能試験は、(血液から各体細胞にグルコースを導入する膵臓によって産生されるホルモンである)インスリンの量を測定するために頻繁に使用される。
【0044】
グルコースが経口投与される場合、グルコースの投与量によって消化管から血中への吸収が続く時間は様々に変動する。最大吸収量は1時間当たり0.8g/kg体重であると推定されている。
【0045】
経口投与されたグルコースに対する耐性では、細胞外液を介するグルコースの移動及び細胞吸収による損失と、存在する場合、尿中排泄とのバランスが測定される。
【0046】
したがって、試験はグルコースの使用に関与する因子だけでなく、吸収に作用する因子にも影響される。
【0047】
静脈内投与による耐糖試験は一般的ではない。この試験を行うためには、患者に既知量のグルコースを3分間静脈投与した後、1分及び3分後の血中インスリン量を測定する。
【0048】
経口投与による耐性試験:
理論上、検査を行う前の3日間、患者に約300gの炭水化物と約3000カロリーの食事を与える。検査前8〜9時間の絶食を行い、75gのグルコースを与える。一般に、標準的に調製、風味付けされた溶液を用い、溶液は冷やして与える。グルコース摂取前に静脈血を採取し、血糖症を測定するための医療処方に従ってグルコース摂取後30分置きまたは1時間置きに3時間にわたって静脈血を採取し、同時にグルコース量を測定する。
【0049】
解説:
正常の場合、血中グルコース量は100ml/dl未満である。正常血中値は以下の通りである。
空腹時:60〜100mg/dl
1時間後:200mg/dl未満
2時間後:140mg/dl未満
140〜199では、グルコース不寛容が存在すると考えられ、糖尿病を発現する高リスク群である。
200mg/dl以上の値は、糖尿病と診断される。
【0050】
耐性曲線の異常状態を定義するために使用される基準は、血中濃度の最大値及びグルコース摂取2時間後における正常値回復の欠如であり、後者はより重要である。
【0051】
耐性曲線は糖尿病を示し、グルコース摂取後3〜5時間後にハイポグルセミック値(すなわち、低血糖症)が見られた患者は、糖尿病に特有のインスリン過剰症であると考えられる。
【発明の効果】
【0052】
特に、本発明の生成物と方法における利点及びそのような利点を有する範囲は以下の事項に基づいている。
低価格生成物である。
グルコース値を迅速かつ効果的に測定できる。
発泡性医薬剤形としての生成物は高い有効利用効率を示すとともに、胃における活性及び量が抑えられているので、患者の許容量において優れている。
その使用方法が簡単(独特の経口摂取)であるため、患者にとって容易かつ快適である。
患者の投与量を調製する際のデキストロースの溶解が容易であるので、本生成物は臨床検査室の医療専門家または実施者の時間を短縮することができる。市販されている製品の中には、お湯に溶解したものを冷やしてから摂取するものもあるが、本発明の生成物は発泡性であり、瞬間的に溶解される。
各小袋に入れられた本発明の生成物の容量と潜在的な発泡性の効果を保つためには、不浸透性の高い物質の小袋を使用する必要がある。そうすることにより、汚染からの生成物の保護が向上するとともに、市販品に比べて生成物の耐久性が向上する。
本発明の生成物を摂取する対象患者は、苦痛を伴う穿刺、活性成分の低溶解性による飲みづらい溶液の摂取、あるいは溶液の希釈範囲を広げることによる特性曲線作成に費やす時間を避けることができる。
【実施例】
【0053】
以下に本発明の特定の剤形を1つだけ例示として説明する。
生成物:発泡性デキストロース
医薬剤形:非殺菌粉末
服用量:小袋、各25グラム
生成物の測定単位:キログラム
材料の説明 単位当たりの量 測定単位
デキストロース一水和物粉末 900.2500000 G
黄色No.6 FDC 0.1000000 G
オレンジ風味粉末 9.6500000 G
重炭酸ナトリウム USP 40.0000000 G
無水クエン酸 USP 50.0000000 G
【0054】
以下は、本発明の医薬製剤に含まれる活性成分の代表的な検体の物理化学的結果に対応する。
【0055】
デキストロース一水和物ロスフェロース
説明 白色粉末、無臭、甘い風味、水溶性
生成物洗浄性状 合致
同定試験 合致
溶液性状 2
回転力 度 +52.9
酸性(ml NaOH 0.020N/5G) ml <0.300
乾燥損失 % 8.9
硫酸塩灰分 % <0.10
塩化物 ppm <5.0
硫酸塩 ppm <10.0
ヒ素 ppm <1.00
重金属 ppm <5.0
他の糖、デキストリン 2
【0056】
ところで、本発明の生成物または方法は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲でいかなる改変も可能であることは、当業者、特に本発明により教示される事項を利用できる者であれば大きな困難なく理解できる。例えば、本発明の目的に適合する種々の成分を様々な比率で使用できることが理解される。したがって、本発明の範囲は特許請求の範囲の記載により特定され、上述の実施形態及び改変に制限されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グルコース値及び不要な糖類を排除する膵機能を定量する発泡性固形医薬組成物であって、
(a)水和剤
(b)酸性化剤
(c)アルカリ化剤
(d)香味剤
(e)着色剤
を有することを特徴とする発泡性固形医薬組成物。
【請求項2】
水和剤が、デキストロース、スクロース、フルクトース、ラクトース、マルトース、マンニトール、キシリトール及びそれらの混合物からなる群から選択される
請求項1に記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項3】
水和剤が、デキストロースである
請求項2に記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項4】
医薬組成物に含まれる水和剤の量が、組成物全量の25〜99%の範囲にある
請求項1ないし3のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項5】
医薬組成物に含まれる水和剤の量が、組成物全量の50〜99%の範囲にある
請求項1ないし4のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項6】
酸性化剤が、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸及びそれらの混合物からなる群から選択される
請求項1ないし5のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項7】
酸性化剤が、クエン酸である
請求項6に記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項8】
医薬組成物に含まれる酸性化剤の量が、組成物全量の0.1〜30%の範囲にある
請求項1ないし7のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項9】
医薬組成物に含まれる酸性化剤の量が、組成物全量の2〜10%の範囲にある
請求項8に記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項10】
アルカリ化剤が、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、炭酸カルシウム、リン酸ナトリウム及びそれらの混合物からなる群から選択される
請求項1ないし9のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項11】
アルカリ化剤が、重炭酸ナトリウムである
請求項10に記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項12】
医薬組成物に含まれるアルカリ化剤の量が、組成物全量の2〜70%の範囲にある
請求項1ないし11のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項13】
医薬組成物に含まれるアルカリ化剤の量が、組成物全量の2〜30%の範囲にある
請求項12に記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項14】
香味剤が、オレンジ、マンダリン、レモン、チェリー、イチゴ、トゥッティフルッティ、グレープ、ピーチ、ラズベリー及びそれらの混合物からなる群から選択される
請求項1ないし13のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項15】
香味剤が、オレンジ風味である
請求項14に記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項16】
医薬組成物に含まれる香味料の量が、組成物全量の0.5〜30%の範囲にある
請求項1ないし15のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項17】
医薬組成物に含まれる香味料の量が、組成物全量の1〜10%の範囲にある
請求項16に記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項18】
着色剤が、青、黄色、赤、オレンジ、緑及びそれらの混合物からなる群から選択される
請求項1ないし17のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項19】
着色剤が、黄色である
請求項18に記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項20】
医薬組成物に含まれる着色剤の量が、組成物全量の0.001〜1%の範囲にある
請求項1ないし19のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項21】
医薬組成物に含まれる着色剤の量が、組成物全量の0.05〜0.5%の範囲にある
請求項20に記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項22】
水和剤がデキストロースであり、酸性化剤がクエン酸であり、アルカリ化剤が重炭酸ナトリウムであり、香味剤がオレンジ風味であり、着色剤が黄色である
請求項1ないし21のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項23】
医薬組成物が、発泡性粉末、顆粒、懸濁粉末、シロップ、細粒、錠剤、糖衣錠、チュアブル錠またはゼラチンカプセル剤である
請求項1ないし22のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項24】
医薬組成物が、発泡性粉末である
請求項23に記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項25】
水和剤が、デキストロースであり、酸性化剤がクエン酸であり、アルカリ化剤が重炭酸ナトリウムであり、香味剤がオレンジ風味であり、着色剤が黄色であり、医薬組成物が顆粒状である
請求項1ないし24のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物。
【請求項26】
請求項1ないし25のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物を製造する方法であって、
(i)酸性化剤の粉末化、
(ii)水和剤、酸性化剤、アルカリ化剤及び香味剤の混合、
(iii)上記(ii)の混合物の乾燥、
(iv)相対湿度量(%RH)の制御、瓶詰め及び包装
の工程を有する
ことを特徴とする発泡性固形医薬組成物の製造方法。
【請求項27】
水和剤、酸性化剤、アルカリ化剤、香味剤及び着色剤の混合工程において、平均粒径が250〜6000μmの範囲にある顆粒を形成する
請求項26に記載の発泡性固形医薬組成物の製造方法。
【請求項28】
顆粒の粒径を400〜4000μmの範囲とする
請求項27に記載の発泡性固形医薬組成物の製造方法。
【請求項29】
原料の混合工程をV型混合器で30分間行う
請求項26ないし28のいずれかに記載の発泡性固形医薬組成物の製造方法。
【請求項30】
混合生成物の乾燥工程を8時間40℃で行う
請求項26に記載の発泡性固形医薬組成物の製造方法。

【公表番号】特表2011−520767(P2011−520767A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508000(P2010−508000)
【出願日】平成20年5月19日(2008.5.19)
【国際出願番号】PCT/IB2008/001346
【国際公開番号】WO2009/016440
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(509314910)インベスティガシオネス イ ディアゴノスティコス エス.エー. インベストノステック エルティーディーエー. (1)
【氏名又は名称原語表記】INVESTIGACIONES Y DIAGNOSTICOS S.A. INVESTNOSTIC LTDA.
【住所又は居所原語表記】Barranquilla COLOMBIA
【Fターム(参考)】