説明

デザイン編集装置及びデザイン編集方法およびデザイン編集プログラム

【課題】 多くのデザイン候補をユーザに提示しても、画面上の一覧性を損なわず、ユーザによるデザインの選択を容易にするとともに、ユーザの選択肢の幅を狭めることがないようにすること。
【解決手段】 デザインを編集するデザイン編集装置において、基本デザインと基本デザインに関する派生デザインを生成するためのファイル構造を記述したテンプレートを記憶装置に保持しておく。そして、この保持されたテンプレートと入力された文字または画像を用いて基本デザインを生成して表示装置に表示させる。表示させた基本デザインから、ユーザにより選択された基本デザインに関する派生デザインを、テンプレートと入力された文字または画像を用いて生成して表示装置に表示させる。そしてユーザにより選択された派生デザインを編集画面に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された文字や画像を編集するデザイン編集装置に関する。特に、デザインを自動生成する機能を有するデザイン編集装置、デザイン編集方法、デザイン編集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、ポスターやカタログ、プレゼンテーションデータ、はがき、チラシ・広告等のページデザインを作成するために、パーソナルコンピュータ上で動作する様々なアプリケーションソフトウェアがリリースされている。
【0003】
これらページデザインを作成するソフトウェアには、広く知られているDTP(デスクトップパブリッシング)の機能が盛り込まれている。ページデザインを作成するソフトウェアをページデザインアプリケーションとも呼ぶ。そして、ページデザインアプリケーションは、画像や文字、クリップアート等のページデザイン構成要素の配置編集を行うことが出来る。さらに、上述のページデザインアプリケーションは、画像や文字に対する「影付き(画像や文字に影をつける機能)」や各種装飾効果を付加する機能の他に、大判プリンタへ出力する印刷機能を備えている。
【0004】
従来のページデザインアプリケーションは、プロのデザイナーが利用する高価かつ高機能なアプリケーションと、簡単操作・処理を謳う比較的安価な一般向けのアプリケーションとに二分することができる。
【0005】
デザイナーが利用するアプリケーションは、デザイナー(ユーザ)の意図がより多くかつより正確に反映されるように、操作性よりも機能の幅が重要視されているので、ユーザが学習する時間が必要であり、使いこなすには敷居の高い製品である。
【0006】
一方、一般向けのアプリケーションは、パーソナルコンピュータ上のOS(オペレーティングシステム)、ワードプロセッサ、スプレッドシート等、オフィスアプリケーションを、ある程度操作できるユーザが使用するものである。このために、ページデザインを作成し印刷するまでの操作が簡略化され、また、編集操作のみならず、印刷設定に至るまでのデザイン作成フローチャートをユーザにガイドする製品が存在している。
【0007】
上記一般向けアプリケーションは、簡単操作で高品質なページデザインをユーザが作成できる機能を実現させることを目的としている。デザイナーにより予めデザインされているデザインテンプレート(雛型)やクリップアート、写真等、ページデザインを効率よく制作するための素材を備えていることが多い。そして、ユーザは、目的とするページデザインの完成形のイメージに近いデザインテンプレートを選択し、適時写真の入れ替えやテキスト編集、他の素材追加や装飾効果適用等の編集によって、ページデザインを完成させる手順を踏む。
【0008】
通常、レイアウトデザイン・カラーデザイン知識を十分に習得していない一般のユーザが、白紙の状態から、所望のページデザインを作成するには、多大な時間を要し、また、常にデザイン的に好ましい結果を得ることができるとは限らない。ここで言う「デザイン的に好ましいページデザイン」は、ページデザインの読者・観察者等の対象者に、内容を正確に伝達できるページデザインである。また、読み易いページデザインである。また、場合によっては、読者・観察者等ページデザインを見る人に強く印象付けるページデザインである。このようなページデザインを作成するには、レイアウトや配色等、基本的なデザイン知識、ノウハウが必要である。
【0009】
さらに、ページデザイン読者、観察者に与える印象であるデザインイメージを指定することによって、ページデザインのレイアウトや配色のバリエーションを生成するものが提供されている。そして、生成されたバリエーションの中で、所望のイメージに近いものを選択する技術が開示されている。
【0010】
また、配色イメージを格納するデータベースを持ち、これによって、作成するページデザインの印象を、ユーザが望む印象に容易に近づけることができる発明が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0011】
また、ユーザから受け取ったページデザイン構成要素の配置希望に基づいて、ページレイアウトを決定する発明が知られている(たとえば、特許文献2参照)。この従来技術は、上記ページデザイン構成要素の配置に関する制約事項を保持し、ユーザが指定する配置領域に、上記制約事項に基づいて、ページデザイン構成要素を配置するレイアウト手段を持っている。これによって、新規に作成、挿入するページデザイン構成要素に、適切な配置がされる。
【0012】
一方、ユーザから受け取ったページデザイン条件に合致するデザインテンプレートとユーザが指定したページデザイン素材とを組み合せてページデザインを作成する技術が知られている(たとえば、特許文献3公報参照)。
【0013】
また、近年、ユーザが指定したページ構成要素や目的、条件に基づいて、ページデザインを動的に生成するアプリケーションソフトウェアがリリースされている。このアプリケーションにおいて、上記ページデザイン上で利用する画像やクリップアート、文章、ページの向きを入力することによって、数百のページデザインを動的に生成し、ユーザに選択させる手段を提供している。
【0014】
このアプリケーションは、動的に生成されたページデザインを、横軸に、背景デザインの有無を表示し、縦軸に、主題の大小を表示している二次元座標上にサムネール画像を表示する。この表示方法は、ユーザが望むデザインを選択する基準として役立っている。加えて、二次元座標上に表示されたサムネール画像をユーザが選択し、選択されたページデザインに対して、ページデザインの印象を示す配色イメージを選択することができる。
【0015】
この配色イメージの選択は、配色イメージ毎に、カラーパレットとこのカラーパレット上の色を用いた複数の組合せ(カラーバリエーション)が定義されている。ユーザは、選択した配色イメージと上記選択配色イメージに属するカラーバリエーションとを選択する。これらの技術によって、ユーザによるページデザイン制作作業を総合的に支援している。
【0016】
このように、従来技術である、ページデザイン候補を、ユーザに自動的に提示する編集アプリケーションは、デザインの知識が乏しい一般ユーザに、様々なデザインノウハウが盛り込まれているページデザインを提示するので、有用である。
【0017】
しかし、従来のものは、より多くのデザイン候補を一覧表示してユーザに提示しようとすると、デザイン候補数が多すぎて画面を何度もスクロールしなければならず、画面上での一覧性が損なわれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開平07−306935号公報
【特許文献2】特開平09−146948号公報
【特許文献3】特開平11−232474号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
従来、デザインを自動生成するものにおいて、多くのデザイン候補を一覧表示してユーザに提示すると、ユーザがどのデザインを選べば良いのかの判断が困難となり、一方、候補を少なく提示すると、ユーザの選択肢の幅を狭めるという問題がある。
【0020】
本発明は、多くのデザイン候補をユーザに提示しても、画面上の一覧性を損なわず、ユーザによるデザインの選択を容易にするとともに、ユーザの選択肢の幅を狭めることがないデザイン編集装置、方法、プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明は、デザインを編集するデザイン編集装置において、デザインを編集する編集画面を表示する表示部と;ユーザによる操作を受け付ける操作部と、前記操作部を介したユーザ操作に基づき、文字または画像を入力する入力部と、基本デザインと基本デザインに関する派生デザインを生成するためのファイル構造を記述したテンプレートを保持する保持手段と、前記保持手段に保持されたテンプレートと前記入力部から入力された文字または画像を用いて基本デザインを生成して前記表示部に表示させ、表示させた基本デザインから、前記操作部を介してユーザにより選択された基本デザインに関する派生デザインを、前記保持手段に保持されたテンプレートと前記入力部から入力された文字または画像を用いて生成して前記表示部に表示させ、前記操作部を介してユーザにより選択された前記派生デザインを前記編集画面に表示させる生成手段とを有する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ユーザが選択した基本デザインを元に派生デザインが生成されて表示されるため、派生デザインは、ユーザは自らが望むデザインに近い複数のデザインとなる。従って、表示されるデザイン候補がユーザが所望する基本デザインに基づくものに絞られるので、ユーザによるデザイン選択が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】ページデザインアプリケーションのメイン画面10を示す図である。
【図2】基本レイアウトデザイン群生成画面20を示す図である。
【図3】基本レイアウトデザイン群表示画面30を示す図である。
【図4】微調整レイアウトデザイン表示画面40を示す図である。
【図5】ユーザの入力に従って、基本レイアウトデザイン群表示画面30を表示する処理を示すフローチャートである。
【図6】S8で選択された基本レイアウトデザインのファイル構造50を示す図である。
【図7】ユーザが選択した基本レイアウトデザインに関して、図3に示す微調整ボタン33を押下したとき場合における処理を示すフローチャートである。
【図8】デザイン編集装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
発明を実施するための最良の形態は、次の実施例である。
【実施例】
【0025】
ページデザインバリエーション自動生成機能について、説明する。
ページデザインバリエーション自動生成機能は、パーソナルコンピュータ上のページデザインを作成または編集するアプリケーションソフトウェアの一部として動作する。以下の説明において、このソフトウェアを、ページデザインアプリケーションと呼ぶ。またはこのソフトウェアを、単にアプリケーションと呼ぶこともある。ページデザインとは、アプリケーションの編集対象のことであり、一般的なオフィスドキュメントまたはポスターやはがき、プレゼンテーションデータ等の用途が特定されているドキュメントである。ページデザインは、写真や画像のJPEGファイル等のラスターデータ、図形描画機能により描画されたベクターデータ、文字情報であるテキストデータをオブジェクトとしてレイアウト配置して作成される。
【0026】
また、ページデザインアプリケーションは、ページデザインの編集を行うための様々な機能を有する。ページデザインの編集を行うための機能には、たとえば、ページ構成要素に対するリサイズ、移動、回転や、画像に対する補正処理、テキスト編集、写真やテキストに対する装飾処理、背景設定がある。装飾処理には、枠線をつけたり影をつけたりする処理の総称である。
【0027】
図8は、本発明の一実施例となる、当該ページデザインアプリケーションのプログラムを実行するデザイン編集装置(パーソナルコンピュータ)の構成図である。本実施例では、ポスターや文書(ドキュメントとも呼ぶ)中のページのデザインは、ページデザインアプリケーションが動作するパーソナルコンピュータをユーザが操作することにより、ページデザインアプリケーションにユーザ操作が入力され、ページデザインが作成されたり編集されたりする。以下では、パーソナルコンピュータ、キーボードなどの入力装置、ディスプレイなどで構成されたデザイン編集装置を単にシステムとも呼ぶ。
【0028】
図中、1901はキーボードやマウスやペン入力装置やタッチパネルなど、ユーザによる操作を受け付ける入力装置である。1902はデザイン生成装置全体の動作の制御を行う中央処理装置(CPU)である。1903はユーザに提示するための種々の情報を表示する表示装置(ディスプレイ)である。1904は種々の情報を格納するハードディスクなどの記憶装置である。1905は編集データなど、各種情報を記録紙上に可視出力する印刷装置である。1906はフィルムスキャナやフラットベッドスキャナ、デジタルカメラなどの画像入力装置である。1907はフロッピー(登録商標)ドライブやデジタルカメラ等で用いる媒体に対応した外部記憶装置である。印刷装置1905は、USB等のローカルインターフェースやLAN等のネットワークにより接続されたプリンタである。プリンタは、インクジェット記録方式のプリンタ、電子写真方式のプリンタ、オフセット印刷機のいずれでもよい。また、プリンタは使用可能な用紙が、A4普通紙やはがきのようなカット紙に印刷するプリンタでもよいし、A0幅のロール紙のような大判のロール紙を使用して記録する大判プリンタであっても良い。
【0029】
ページデザインアプリケーションのプログラムは、記憶装置1904に格納されており、これを中央制御装置1902が読み出して実行することによって以下に説明する種々の処理を実行する。中央制御装置1902は、ページデザインアプリケーションのプログラムを実行することで、図1のメイン画面10を表示装置1903に表示するとともに、ユーザが入力装置1901を操作することに基づきページデザインを作成したり編集したりする。編集等の結果は表示装置1903に表示させる。以下、アプリケーションにより実行される表示とは、図8の表示装置1903に画面やデザインを表示することをさす。さらに、メイン画面10等に表示したページデザインを不図示の操作により印刷装置1905で印刷することができる。
【0030】
さて、図1に示すメイン画面10は、デザインを表示するプレビュー領域12を有する。プレビュー領域にデザインを表示するには次の方法がある。(1)デザイナーにより作成され文字や画像が入力済であり、アプリケーションに添付されている複数のデザインテンプレートのいずれか1つをユーザが選択操作したことに応じて、選択されたデザインテンプレートをプレビュー領域12に表示する。(2)ユーザ操作に応じてページデザインの新規作成操作が行われたことに応じて、新規ページデザインをプレビュー領域12に表示する。(3)アプリケーションに添付されたテンプレートではなく、既に作成されて保存されているページデザインのファイルを開く操作をユーザが行ったことに応じて読み出す。ページデザインファイルは外部記憶装置1907に保存されており、これを上記操作により記憶装置1904に読み出して、読み出したデータをアプリケーションが展開し、プレビュー領域12に表示する。(4)基本レイアウトデザインと微調整レイアウトデザインとをプレビュー領域12に表示する。基本レイアウトデザインは、図3で後述する基本レイアウトデザイン表示画面に表示され、ユーザ入力した文字や画像を用いてアプリケーションにより自動生成される。微調整レイアウトデザインは、図4で後述する微調整レイアウトデザイン表示画面に表示され、アプリケーションにより自動生成される。なお、本実施例においてデザイナーとは、一般の人が作成するデザインと比べ高い品質のデザインを提供できる人のことを総称してデザイナーと呼ぶ。よって、本実施例において、デザイナーの範囲には、デザインを作成することを職業としている人に加え、アプリケーションのデザインテンプレートに採用可能な品質の高いデザインを提供する全ての人をさす。
【0031】
そして、図1中の枠線13は、表示中のページデザイン中でユーザ操作により選択されたオブジェクトであることを示し、テキストオブジェクト「SALE」がユーザにより選択された状態であることを示す。また、メイン画面10には後述する基本レイアウトバリエーション生成ボタン14が表示される。
【0032】
さらに、メイン画面10は、不図示ではあるが、各種処理に対応するメニューやツールバー、ボタン、写真やクリップアート、写真フレーム、文字飾り、背景等のデザイン要素を一覧表示する画面を持つ。以下では、これらのデザイン要素を「アートワーク」と総称する。
【0033】
また、プレビュー領域12は、編集対象ドキュメント内で選択したページデザインを表示する領域である。プレビュー領域12では、ページデザイン上の構成要素であるオブジェクトについて、上述した移動、リサイズ等の操作が可能である。図1では、プレビュー領域12に、現在編集中のページデザイン全体が表示されている。様子を示すが、表示倍率の変更によりページデザインの一部を表示することもある。
【0034】
ページデザインアプリケーションのユーザによる操作は、パーソナルコンピュータに接続されているマウスやキーボード等の入力機器を介して、コマンドを入力することにより行われる。
【0035】
実施例1において、1ページで構成されるドキュメントを編集対象とするが、複数ページを持つドキュメントを編集対象としてもよい。この場合、上記アプリケーションは、任意のページへ移動するためのページ移動コマンドを持ち、ユーザが望むページへ移動可能になっている。また、ガイドやグリッド、ルーラ等の編集支援機能を備え、オブジェクトを、意図した位置へスムーズに配置できるようにしてもよい。
【0036】
図1では、ページデザイン上のテキストオブジェクト「SALE」13が選択されている様子が示されているが、ユーザは、マウスによるクリック操作またはTABキーによるキーボード操作を経て、所望のオブジェクトを選択状態にすることができる。
【0037】
基本レイアウトバリエーション生成ボタン14は、ツールバー上にある。このツールバーには、不図示ではあるが、他の処理ボタンやプレビュー領域の表示倍率指定ドロップダウンリストも配置されている。
【0038】
図2は、基本レイアウトデザイン群生成画面20を示す図である。
ユーザがパーソナルコンピュータに接続されたマウスやキーボードを操作することにより、図1の基本レイアウトバリエーション生成ボタン14をクリックしたこと(ボタンを選択して押したこと)を検知したことに応じて、ページデザインアプリケーションは、基本レイアウトデザイン群生成画面20を表示する。
【0039】
基本レイアウトデザイン群生成画面20は、基本レイアウトデザイン群を生成する画面である。基本レイアウトデザイン群生成画面20には、タイトル入力領域21と、サブタイトル入力領域22と、本文入力領域23と、組織名入力領域24とが表示される。さらに、基本レイアウトデザイン群生成画面20には、ユーザ画像入力領域25が表示される。このユーザ画像入力領域25には、デザイン作成に使用する画像をユーザが選択的に入力する領域である。図2では、ユーザ画像入力領域25に、第1ユーザ入力画像26、第2ユーザ入力画像27、第3ユーザ入力画像28、第4ユーザ入力画像29が入力されている様子を示す。さらに、基本レイアウトデザイン群生成画面20には、入力画像参照ボタンB1と、入力画像削除ボタンB2と、次へボタンB3と、キャンセルボタンB4とが表示される。
【0040】
図2の基本レイアウトデザイン群生成画面20は、作成するドキュメントとしてポスターを想定した画面であり、必要な情報を入力することによって、基本レイアウトデザイン群を生成し、次画面に表示する。
【0041】
基本レイアウトデザイン群生成画面20において、ユーザは、ポスターに使用するタイトル、サブタイトル、本文、組織名を必要に応じて、タイトル入力領域21、サブタイトル入力領域22、本文入力領域23、組織名入力領域24に入力する。また、ポスターに使用する画像を、ユーザ画像入力領域25に入力する。ユーザ画像入力領域25への画像の入力は、パーソナルコンピュータのファイルシステム上のファイルをマウスでドラッグアンドドロップし、画像を入力する。または、ユーザ画像入力領域25への画像の入力は、入力画像参照ボタンB1を押下し、図示しない一般的なファイル入力ダイアログを利用し、画像を入力することでも行うことができる。なお、入力画像はネットワークを介してアクセス可能な他のコンピュータ上に保存されている画像を対象として、ユーザが同様の操作を行うことでも入力できる。
【0042】
なお、ユーザ画像入力領域25には、入力された第1ユーザ入力画像26、第2ユーザ入力画像27、第3ユーザ入力画像28、第4ユーザ入力画像29のサムネール画像が表示される。
【0043】
ユーザ画像入力領域25における画像の並び順には、優先順位があり、左上から右下方向に向かって順位が下がっている。ユーザは、ユーザ画像入力領域25に入力済みの画像のサムネールをマウスでドラッグすることによって、その順序を任意に変更可能である。また、入力画像削除ボタンB2を押下することによって、不要な画像を削除可能である。
【0044】
ユーザは、文字情報入力領域21〜24およびユーザ画像入力領域25に、必要な情報の入力が完了した時点で、次へボタンB3を押下し、これによって、ページデザインアプリケーションへ基本レイアウトデザイン群の生成を指示する。
【0045】
また、ユーザは、任意のタイミングで、キャンセルボタンB4を押下することによって、ユーザ画像入力領域25上の入力を破棄し、アプリケーションのメイン画面10に戻ることができる。
【0046】
図3は、基本レイアウトデザイン群表示画面30を示す図である。レイアウトデザイン群とは、ページデザインアプリケーションにより自動生成された複数のページデザインのことである。以下、自動生成されたページデザインのことをレイアウトデザインまたは基本レイアウトデザインと呼ぶ。
【0047】
基本レイアウトデザイン群表示画面30は、図2に示す状態で、ユーザが次へボタンB3を押下することによってアプリケーションにより生成され表示される画面である。また、基本レイアウトデザイン群表示画面30は、基本レイアウトデザイン表示領域31と、基本レイアウトデザインサムネール32と、微調整ボタン33と、OKボタン34と、キャンセルボタン35とを表示している。
【0048】
基本レイアウトデザイン群表示画面30は、図2に示す画面においてユーザが入力した文字情報と画像情報とに基づいてアプリケーションが生成した基本レイアウトデザイン群を表示する画面である。生成されたレイアウトデザイン群は、基本レイアウトデザイン表示領域31内に表示する。この場合、基本レイアウトデザインのサムネールを作成して図30の基本レイアウトデザインサムネール32のように表示する。
【0049】
ユーザは、マウス等の入力装置を介して、表示されている基本レイアウトデザインサムネール群から、好みのレイアウトデザインを選択することができる。表示画面30に表示された基本レイアウトデザインの任意の1つをユーザが選択しOKボタン34を押下したことを検出すると、アプリケーションは、選択された基本レイアウトデザインをメイン画面10のプレビュー領域12に表示する。このとき、基本レイアウトデザイン生成前にプレビュー領域12に表示されていたページデザインは、選択された基本レイアウトデザインに置き換えられる。
【0050】
そして、表示されている基本レイアウトデザインサムネールの任意の1つをユーザが選択し微調整ボタン33を押下したことを検知すると、アプリケーションは、微調整レイアウトデザインを図4の微調整レイアウトデザイン表示画面40に表示する。ここで表示する微調整レイアウトデザインは、上記で選択した基本レイアウトデザインに基づきデザインの微調整を行ったバリエーションとして生成したものである。
【0051】
図4は、微調整レイアウトデザイン表示画面40を示す図である。微調整レイアウトデザインとは、基本レイアウトデザインを元に生成される派生デザインであり、デザインを見る人にとって大きく印象が変わらない範囲でオブジェクトの配置やサイズを少し変化させた派生デザインである。微調整レイアウトデザインも、主にデザイナーにより変更可能なオブジェクトが指定され、調整範囲が予め設定される。
【0052】
図4における微調整レイアウトデザイン表示画面40は、基本レイアウトデザイン群表示画面30のうちで、左下のデザインを選択し、微調整ボタン33を押下した場合の表示画面の例である。
【0053】
微調整レイアウトデザイン表示画面40は、微調整レイアウトデザイン表示領域41を有し、微調整レイアウトデザイン候補サムネール42と、OKボタン43と、キャンセルボタン44とを表示する。微調整レイアウトデザイン候補サムネール42は、基本レイアウトデザインに関して予め定められた調整範囲でオブジェクトの配置やサイズを変更して生成される微調整レイアウトデザインのサムネールである。
【0054】
図4では、微調整レイアウトデザイン表示領域41内に、選択した基本レイアウトデザインに関する微調整レイアウトデザインとして、4組のデザインが表示されている例を示す。これら4組のデザインは、ページ中央に配置されている4つの画像オブジェクト同士の間隔が段階的に広がっているデザインである。
【0055】
図4に示す微調整レイアウトデザイン表示画面40において、キャンセルボタン44を押下すると、図3に示す基本レイアウトデザイン群表示画面30に戻る。また、表示画面40に表示されている微調整レイアウトデザインサムネールの任意の1つがユーザ操作に応じて選択されOKボタン43が押下されたことを検出すると、アプリケーションは、その選択されたデザインをメイン画面10上に表示する。このとき、微調整レイアウトデザインが生成される前にメイン画面10に表示されていたページデザインは、新たに選択された微調整レイアウトデザインに置き換えられる。
【0056】
次に、ユーザの操作入力に従って基本レイアウトデザイン群表示画面30が表示される処理について説明する。
【0057】
図5は、ユーザの操作入力に従って、アプリケーションが基本レイアウトデザイン群表示画面30を表示する処理を示すフローチャートである。
【0058】
S1で、基本レイアウトデザイン候補の生成処理を開始する。この状態は、ユーザが次へボタンB3を押下したときに相当する。S2で、図2に示すタイトル入力領域21、サブタイトル入力領域22、本文入力領域23、組織名入力領域24に、ユーザが文字列を入力しているかどうかを判定する。ここでは、タイトル及びサブタイトルが入力されるとする。
【0059】
S3で、ユーザ画像入力領域25にユーザが入力した画像数を取得する。S4で、S3で取得した、タイトル入力、サブタイトル入力、画像数が4であるという情報に基づいて、基本レイアウトデザインデータベースから、該当する基本レイアウトデザインテンプレートを抽出する。基本レイアウトデザインテンプレートは、レイアウトデザインの自動生成に使用するテンプレートであり、基本レイアウトデザインデータベースは、基本レイアウトデザインテンプレートを多数格納しているデータベースである。これらについて詳細は後述する。実施例1では、条件を満たすデザインテンプレートが8つ抽出されたとする。また、基本レイアウトデザインデータベースは、アプリケーションのインストール時に同時にインストールされる。そして、4種類のテキスト入力領域の有無と異なる画像数の組合せに対して、予めデザインされた一連の基本レイアウトデザインテンプレート群を保持するデータベースである。
【0060】
S5では、S4において抽出された複数の基本レイアウトデザインテンプレートのそれぞれに、ユーザが入力した文字列と画像とを適用する。これによって、生成されたデザインは、一時ファイルとして、システム内の一時ディレクトリに保存される。図3では抽出された8つの基本レイアウトデザインテンプレートに「タイトル」「サブタイトル」4つの画像を適用したデザインレイアウトが表示されている例を示す。
【0061】
S6では、S5で生成された基本レイアウトデザインについて、サムネール画像を生成し、同じく一時ファイルとして、システム内に保存する。S7では、S4で抽出された基本デザインテンプレートの全てについて処理したかどうかを判定し、未処理の基本デザインテンプレートがあれば、S5に戻り、次の基本デザインテンプレートについて処理する。
【0062】
S7で全ての基本デザインテンプレートを処理したと判定されると、S8に進み、図3に示すように、生成された複数の基本レイアウトデザインのサムネール画像を基本レイアウトデザイン群表示画面30に表示する。
【0063】
この画面において、上記のように、ユーザは、たとえば左下のデザインサムネールを選択し、この基本レイアウトデザインを基本とする派生デザインである微調整レイアウトデザインの作成を指示する。
【0064】
図6は、S8で選択された基本レイアウトデザインのファイル構造50の例を模式的に示す図である。先述のデザインテンプレート(文字や画像が入力済である完成したデザインからなるテンプレート)と同様に基本レイアウトデザインはデザイナーが作成したレイアウトデザインである。そして、デザイナーが作成したレイアウトデザインをアプリケーションが利用できる形にするためにファイル構造50によりレイアウトデザインを記述する。このファイル構造50の形式で記述されたレイアウトデザインを基本レイアウトデザインテンプレートと呼ぶ。そして、それぞれの基本レイアウトデザインテンプレートをファイル化して格納したデータベースを基本レイアウトデザインデータベースと呼ぶ。
【0065】
基本レイアウトデザインのファイル構造50の02行は、この基本レイアウトデザインテンプレートが、幅が210mm、高さが297mmの基本サイズでデザインされていることを示している。
【0066】
基本レイアウトデザインのファイル構造50の05行と06行とは、タイトルとサブタイトルとの入力領域を定義する。それぞれ、“type”属性が“Main”であるか、“Sub”であるかを識別する。
【0067】
図6に示すファイル構造50には、本文と組織名の入力領域の定義がないが、これは、本文と組織名が入力されていないため、これらの定義がない基本レイアウトデザインテンプレートが検索され抽出されたためである。ユーザが本文や組織名も入力した場合、これに相当するテキスト入力領域を持つテンプレートが、基本レイアウトデザインデータベースから抽出される。
【0068】
基本レイアウトデザインのファイル構造50の07行〜12行は、“g”タグによって括られ、1つのグループであることを示している。基本レイアウトデザインのファイル構造50の08行〜11行は、各画像領域に対応し、幅が80mmであり、高さが90mmである画像領域が、4つ、ページ中央に集まったレイアウトである。これらは、“id”属性によって、ユーザが入力した順に画像が割り当てられる。
【0069】
基本レイアウトデザインテンプレートには、微調整レイアウトデザインを自動生成するためのパラメータが埋め込まれている。本実施例では、基本レイアウトデザインテンプレート上に配置される画像同士の間隔をスペーシングと呼ぶ。そして、上記基本レイアウトデザインテンプレートには、微調整レイアウトデザインとしてスペーシングを変化させた派生デザインが予め埋め込まれている。この画像のスペーシングを変化させた微調整レイアウトデザインを生成するためのパラメータが、ファイル構造50の07行に示すspacing=“0,5,10,15”である。これは、グループとして括られる画像群、ここでは入力画像1〜4のそれぞれが、どういうスペーシングで配置されるかを示し、デフォルト値は、0であり、すなわち4つの画像群が互いに密着した状態であることを示す。
【0070】
さらに、微調整レイアウトデザインとして、スペースが5mm、10mm、15mmであるデザインが生成可能であることを示している。微調整レイアウトデザインは、上記スペーシングの変化以外にも、画像枠中心位置と縦横比とを変えずに画像枠の対角線の長さを変更するレイアウトデザインや、デザイン全体に対する画像枠の位置を上下に変化させたレイアウトデザインが考えられる。この場合、パラメータとして、対角線の長さや基本レイアウトデザインの画像枠の位置から、上下に何mmずらして画像枠を配置するかという長さが考えられる。それらパラメータがとりうる値または値の範囲は、基本レイアウトデザインに予め埋め込まれている。図6ではスペーシングを変化させる実施例を示したが、スペーシング以外にもタイトルなどの文字や画像に影をつけるかつけないかというデザインの違いによる派生デザインの生成も考えられる。このように派生デザインを生成するデザイン要素は配置(レイアウト)だけではないので、本実施例で使用している微調整レイアウトデザインという言葉の意味は、レイアウト以外の要素を変化させた派生デザインを含む意味である。また、本実施例の微調整レイアウトデザインは、レイアウト以外の要素を変化させた派生デザインを含む意味であり、派生デザインパターン(派生パターン)と表現することもできる。また、多くの場合、派生デザインは基本レイアウトデザインの一部を変更したデザインとなる。
【0071】
次に、ユーザが選択した基本レイアウトデザインに関して、図3に示す微調整ボタン33を押下した場合における処理について説明する。
【0072】
図7は、ユーザが選択した基本レイアウトデザインに関して、図3に示す微調整ボタン33を押下した場合における処理を示すフローチャートである。
【0073】
S11は、微調整レイアウトデザインの生成処理の開始を表し、図3の微調整ボタン33の押下時に相当する。
【0074】
S12で、ユーザが選択した基本レイアウトデザインテンプレートファイルに記述されているパラメータを解析して、生成可能な微調整レイアウトデザインの数を取得する。予め定められたルールに従い微調整レイアウトデザインを生成するためのパラメータを記述することによって、たとえば、キーワード“spacing”を検索し、このキーワード“spacing”の要素数を得ることによって、派生デザイン数を取得する。
【0075】
S13で、基本レイアウトデザインテンプレートファイルを、一時ファイルとしてコピーする。以降は、このファイルについて処理を行う。
【0076】
S14で、ファイル構造50の07行にある、スペーシングのパラメータを適用して微調整レイアウトデザインを生成する。最初にスペーシング=0を得るが、スペーシング=0ならば、基本レイアウトデザインテンプレートからの変更はない。
【0077】
S15で、処理中の一時ファイルへ、ユーザが入力した文字列及び画像を適用する。S16で、画面表示用のサムネールファイルを、一時ファイルとして生成する。
【0078】
S17で、微調整レイアウトデザインを全て生成したか判定する。これは、S12で取得した数の微調整レイアウトデザインが生成されたか否かにより判定する。
【0079】
S17において、生成された微調整レイアウトデザインの数がS12で取得した数に満たないと判定された場合、S13に戻り、次の微調整レイアウトデザインの自動生成を行う。一方、S17において、生成された微調整レイアウトデザインの数がS12で取得した数に達した場合、S18に進む。スペーシング=0の微調整レイアウトデザインのみが生成されている場合、生成された微調整レイアウトデザインは1つであり、S12で取得した数は4であるため、S13に戻る。
【0080】
S17からS13に処理が戻った場合、S13では、基本レイアウトデザインテンプレートを新たにコピーして作業用の一時ファイルを作成する。再びS14に進み、次の微調整レイアウトデザインを生成するパラメータの値を適用する。ここでは、画像グループのスペーシングを5mmに変更する。このとき、基本レイアウトデザインテンプレートの07行では、画像グループの中心点の座標が、座標(105.0,150.0)であると記述されているので、この点を基準に、各画像位置を、外側に2.5mmずつ移動したものに変更する。
【0081】
そして、S15、S16で、処理中の一時ファイルへ、ユーザ入力の文字列と画像とを適用し、サムネールファイルを生成する。その後S17へ進む。
【0082】
S17において、上記S13課らS17の処理を、S12で取得した微調整レイアウトデザイン数と同じ数になるまで、繰り返す。図6の例では、微調整レイアウトデザイン数が4と判定されるため、スペーシング(画像間隔)のバリエーションを適用した4パターンの微調整レイアウトデザインが生成される。そして、S18では、生成した複数の微調整レイアウトデザインをユーザが選択可能な選択候補として微調整レイアウトデザイン表示画面40に表示する。ただし、他の画面と同様この画面にも微調整レイアウトデザインのサムネールを作成して表示する。微調整レイアウトデザイン表示画面40に表示された微調整レイアウトデザイン候補サムネールのいずれか一つをユーザが最終的に選択することができる。
【0083】
自動生成可能なデザインが多数あってもその全てを一度に一覧表示させるものと比べ、本実施例によれば、容易に所望のものを選択することができる。即ち、基本レイアウトデザインテンプレートを用いて自動生成された複数の基本レイアウトデザインを表示することで、ユーザは印象が異なる複数のデザインから好みに近いデザインが選択できる。さらに、選択した基本レイアウトデザインを基本としてデザインの一部を変更した複数の微調整レイアウトデザインが自動的に生成され表示され、その中から基本レイアウトデザインと比較して選択できるため、好みのデザインを容易に選択できる。
【0084】
なお、派生デザインの生成方法には、以下のようなものもある。ページデザインに文字(文字データ)や図形(ベクターデータ)のオブジェクトが含まれている場合、文字の色や図形の色を変化させて派生デザインを生成できる。また、写真や画像(ラスターデータ)について、トリミング位置を変更することで派生デザインを生成することも出来る。通常、画像の中心をトリミングするが、写真の被写体や画像中の特徴的な部分が中心から上下左右のどちらかにずれていることがあるため、トリミング位置を中心からずらすパラメータを設定してトリミングすることでより最適なデザインとなることがある。また、写真や画像についてシャープネスなどの画像補正を施した場合と施さない場合、または画像補正の度合いで印象が変わるため、写真や画像(ラスターデータ)について補正処理の有無を変化させて派生デザインとして生成することも出来る。また、オブジェクト(ラスターデータ、ベクターデータ又は文字データ)の配置を変化させて派生デザインを生成する場合、基本レイアウトデザインテンプレートの各オブジェクトの配置位置情報を所定範囲で変更なパラメータとして記述してもよい。何mm単位で変更するか記述するようにすれば、画像に限らずオブジェクトの配置が変更された派生デザインを生成することが出来る。さらに、オブジェクト(ラスターデータ、ベクターデータ又は文字データ)のサイズ情報を変更することでも派生デザインが生成できる。このとき、写真や画像なら縦と横の長さ、文字ならフォントのポイント数、ベクターデータなら図形の線を記述するための点の座標をサイズ変更倍率に応じて書き替える。また、ラスターデータ、ベクターデータ又は文字データについて、回転角度又は反転処理の有無により多少印象を変えることが出来る。よって、派生デザインを生成するパラメータとして、これらラスターデータ、ベクターデータ、文字データのオブジェクトの回転情報(回転角度)又は反転情報(反転の有無)を使用し、これらを変更可能に記述することでも、派生デザインを生成出来る。以上のように基本レイアウトデザインのパラメータを適宜変更した派生デザインを生成する。
【0085】
本実施例は、1台のコンピュータ上で動作するデザイン編集アプリケーションソフトウェアとして実施できるものとした。これに代えて、アプリケーションソフトウェアが動作するコンピュータとは異なるコンピュータを、ネットワークを介して接続し文字と画像を遠隔地から入力するようにしてもよい。これは、例えば、プリントショップなどが提供するサービスとして利用可能である。即ち、ユーザが自身のPCで文字と写真を入力して、プリントショップ側でデザインを自動生成させ、表示されるデザイン候補からユーザが所望のデザインを選択し、選択したデザインのプリントを依頼してプリント物を送ってもらうサービスに利用できる。
【0086】
また、新たな基本レイアウトデザインテンプレートが追加された場合など、ネットワーク上のサーバから基本レイアウトデザインデータベースにダウンロードして追加インストールすることが出来る。
【0087】
また、プログラムを実行させるのに代え、ハードウェアによって同様の処理を行わせる装置によっても実現可能であるし、ソフトウェアとハードウェアの組合せによって同様の処理を行わせるようにしてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デザインを編集するデザイン編集装置において、
デザインを編集する編集画面を表示する表示部と、
ユーザによる操作を受け付ける操作部と、
前記操作部を介したユーザ操作に基づき、文字または画像を入力する入力部と、
基本デザインと基本デザインに関する派生デザインを生成するためのファイル構造を記述したテンプレートを保持する保持手段と、
前記保持手段に保持されたテンプレートと前記入力部から入力された文字または画像を用いて基本デザインを生成して前記表示部に表示させ、表示させた基本デザインから、前記操作部を介してユーザにより選択された基本デザインに関する派生デザインを、前記保持手段に保持されたテンプレートと前記入力部から入力された文字または画像を用いて生成して前記表示部に表示させ、前記操作部を介してユーザにより選択された前記派生デザインを前記編集画面に表示させる生成手段と
を有することを特徴とするデザイン編集装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記デザイン生成手段は、前記選択された基本デザインのテンプレートに記述されたパラメータを変更することによって前記派生デザインを生成する手段であることを特徴とするデザイン編集装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記デザイン生成手段は、デザインに使用されるオブジェクトに装飾処理を行った派生デザインを生成する手段であることを特徴とするデザイン編集装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記デザイン生成手段は、ベクターデータ又は文字データの色を変更した派生デザインを生成する手段であることを特徴とするデザイン編集装置。
【請求項5】
請求項1において、
上記第2のデザイン生成手段は、ラスターデータについて、トリミング位置を変更した派生デザインを生成する手段であることを特徴とするデザイン編集装置。
【請求項6】
請求項1において、
前記デザイン生成手段は、ラスターデータについて画像補正処理の有無または補正の度合いを変更した派生デザインを生成する手段であることを特徴とするデザイン編集装置。
【請求項7】
請求項1において、
前記デザイン生成手段は、ラスターデータ、ベクターデータ又は文字データについて、位置情報を変更した派生デザインを生成する手段であることを特徴とするデザイン編集装置。
【請求項8】
請求項1において、
上記デザイン生成手段は、ラスターデータ、ベクターデータ又は文字データについて、サイズ情報を変更した派生デザインを生成する手段であることを特徴とするデザイン編集装置。
【請求項9】
請求項1において、
上記デザイン生成手段は、ラスターデータ、ベクターデータ又は文字データについて、回転情報又は反転情報を変更する手段であることを特徴とするデザイン編集装置。
【請求項10】
デザインを編集するデザイン編集方法において、
デザインを編集する編集画面を表示部に表示する表示工程と、
ユーザによる操作を受け付ける操作工程と、
ユーザ操作に基づき、文字または画像を入力する入力工程と、
予め作成され保持している基本デザインと基本デザインに関する派生デザインを生成するためのファイル構造を記述したテンプレートデータベースから抽出したテンプレートと前記入力工程で入力された文字または画像を用いて基本デザインを生成して前記表示部に表示させ、表示させた基本デザインから、前記操作工程でユーザにより選択された基本デザインに関する派生デザインを、前記テンプレートと前記入力工程で入力された文字または画像を用いて生成して表示させ、前記操作工程でユーザにより選択された前記派生デザインを前記編集画面に表示させる生成工程と
を有することを特徴とするデザイン編集方法。
【請求項11】
請求項10において、
前記デザイン生成工程は、前記選択された基本デザインのテンプレートに記述されたパラメータを変更することによって前記派生デザインを生成する工程であることを特徴とするデザイン編集方法。
【請求項12】
請求項10または11に記載のデザイン編集方法をコンピュータにより実行させることを特徴とするデザイン編集プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−33551(P2010−33551A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−144616(P2009−144616)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】