説明

デスクトップパネルシステム

【課題】ベースパネル上にスタックオンパネルを積み重ねることが可能なデスクトップパネルシステムを、外観上の不統一や構成部材の種類のいたずらな増加を招くことなく実現する。
【解決手段】取付用支柱2を用いてデスク上に取り付けられるベースパネル1と、このベースパネル1上にスタック用支柱4を用いて積み重ねられる1又は複数のスタックオンパネル3とを具備してなるデスクトップパネルシステムPにおいて、ベースパネル1及びスタックオンパネル3が、上下に連通する第1の空洞11a、31a及び第2の空洞11b、31bを備えた同一平断面形状を有する縦枠材11、31をそれぞれその両側部に備えたものであり、ベースパネル1の第1の空洞11aに取付用支柱2を挿入するとともに、ベースパネル1の第2の空洞11bとスタックオンパネル3の第2の空洞31bとにスタック用支柱4を挿入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、机に取り付けて使用するデスクトップパネルシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、机に取り付けて使用するデスクトップパネルシステムとして、種々のものが知られている。このようなデスクトップパネルシステムの一例として、デスク上に取り付けられるベースパネルと、このベースパネル上に積み重ねられる1又は複数のスタックオンパネルとを具備するものが挙げられる(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
この種のデスクトップパネルシステムにおいて、特許文献1記載のものは、そのスタックオンパネルの下部にパネル挟持装置を設け、このパネル挟持装置によりベースパネルを挟持することによりベースパネル上方にスタックオンパネルを配置するようにしている。
【0004】
しかし、このような構成ではベースパネルとスタックオンパネルとを積み重ねた際に、パネル挟持装置が外部に露出し、また、スタックオンパネルとベースパネルとが面一でないことから、外観が統一感に欠けると感じられる不具合が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−195224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の点に着目し、ベースパネル上にスタックオンパネルを積み重ねることが可能なデスクトップパネルシステムを、外観上の不統一や構成部材の種類のいたずらな増加を招くことなく実現することを所期の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明のデスクトップパネルシステムは、第1の支柱を用いてデスク上に取り付けられるベースパネルと、このベースパネル上に第2の支柱を用いて積み重ねられる1又は複数のスタックオンパネルとを具備してなるものであって、前記ベースパネル及び前記スタックオンパネルが、上下に連通する第1の空洞及び第2の空洞を備えた同一平断面形状を有する縦枠材をそれぞれその両側部に備えたものであり、前記ベースパネルの第1の空洞に前記第1の支柱を挿入するとともに、前記ベースパネルの第2の空洞と前記スタックオンパネルの第2の空洞とに前記第2の支柱を挿入することを特徴とする。
【0008】
このようなものであれば、ベースパネルとスタックオンパネルとを積み重ねた際に、同一平断面形状を有する縦枠材が鉛直方向に重なり合うので、外観の統一感の実現、及び構成部材や部品の共通化を容易に図ることができる。
【0009】
統一感のある外観を具体的に実現するためには、前記ベースパネルと、前記スタックオンパネルとが、高さ寸法以外略同一の構造をなすものが望ましい。また、このようなものであれば、さらなる部品や構成部材の共通化を図ることもできる。
【0010】
前記縦枠材が、周壁と、この周壁の内部を前記第1の空洞と前記第2の空洞とに区画する隔壁とを有し、前記隔壁にねじ穴形成用筒状部を形成してなるものであれば、ねじ穴形成用筒状部に形成したねじ穴を利用して、第2の支柱や、隣接するパネル同士を連結する連結部材等を取り付けることができる。
【0011】
前記ベースパネル及び前記スタックオンパネルの具体的な構成の一例として、前記ベースパネル及び前記スタックオンパネルが、左右の縦枠材と、これら縦枠材間に配された上枠材及び下枠材と、これら縦枠材、上枠材、下枠材に囲まれた空間に配された芯材と、前記縦枠材、上枠材、下枠材の両面に添接された面板とをそれぞれ具備するものが挙げられる。
【0012】
前記ベースパネル及びスタックオンパネルが、オプション部材を取り付けるためのオプション取付溝を有する笠木をそれぞれ備えているものであれば、笠木の溝が上下に平行に配置されるので、この点からも統一感のある外観を提供できる。
【0013】
特に、前記オプション部材が、ベースパネルのオプション取付溝とスタックオンパネルのオプション取付溝とにそれぞれ取り付けられるものであれば、スタックオンパネルをスタックすることにより形成された上下の取付溝を利用して、スタックオンパネルの前方又は後方にオプション部材を安定して取り付けることができる。
【0014】
前記ベースパネル及びスタックオンパネルが、縦枠材の上端面を覆う開閉可能なキャップを備えたものであり、前記キャップには、前記縦枠材の第2の空洞に連通する孔が設けられているものであれば、前記キャップを閉じた状態でも該キャップの孔に第2の支柱を挿し通して、ベースパネル又はスタックオンパネルの上方にスタックオンパネルをさらに積み重ねることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ベースパネル上にスタックオンパネルを積み重ねることが可能なデスクトップパネルシステムを、外観上の不統一や構成部材の種類のいたずらな増加を招くことなく実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係るデスクトップパネルシステムを設けた机を示す図。
【図2】同実施形態に係るデスクトップパネルを示す分解斜視図。
【図3】同実施形態に係るデスクトップパネルの要部を示す斜視図。
【図4】同実施形態に係るデスクトップパネルの要部を示す正断面図。
【図5】図4における要部を拡大して示す図。
【図6】図4におけるa−a断面図。
【図7】図4におけるb−b断面図。
【図8】図4におけるc−c断面図。
【図9】同実施形態に係るデスクトップパネルの縦枠材を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図9を参照して説明する。
【0018】
本実施形態は、図1及び図2に示すように、デスクDに、本発明のデスクトップパネルシステムPを取り付けてなるものである。
【0019】
本実施形態のデスクDは、図1及び図2に示すように、天板D1と、天板D1を支持する脚体D2とを具備する。天板D1の反使用端縁の左右両端部には、デスクトップパネルシステムPを取り付けるためのオプション取付孔D3aを備えたコーナー部材D3が着脱可能に設けられている。
【0020】
デスクトップパネルシステムPは、図2及び図4に示すように、ベースパネル1と、このベースパネル1をデスクDに取り付けるための第1の支柱たる取付用支柱2と、このベースパネル1上に配してなる1又は複数のスタックオンパネル3と、このスタックオンパネル3とベースパネル1との接続、又はスタックオンパネル3同士の接続を行うための第2の支柱たるスタック用支柱4とを具備する。
【0021】
ベースパネル1は、図4及び図6に示すように、両側部に配してなる左右の縦枠材11と、これら縦枠材11の下端部間に配された下枠材12と、前記縦枠材11の上端部間に配された上枠材13と、この上枠材13の上方に取り付けてなる笠木14と、前記縦枠材11、下枠材12、及び上枠材13に囲まれた空間に配された芯材たるハニカムコア15と、前記縦枠材11、下枠材12、上枠材13の両面に添接された面板16と、前記縦枠材11の上端面を覆う開閉可能なキャップ17とを具備する。
【0022】
前記縦枠材11は、図4、図6、及び図9に示すように、周壁111と、この周壁111の内部を第1の空洞11aと第2の空洞11bとに区画する隔壁112とを具備し、高さ寸法の全域にわたって同一平断面形状を有する。この縦枠材11は、例えばアルミ押出し成形により形成される。前記第1の空洞11aは、前記第2の空洞11bよりもベースパネル1の側端寄りに配されている。前記第1の空洞11a内には、取付用支柱2の上端面に衝き当たることにより取付用支柱2との上下方向の相対的な位置決めを行うためのストッパ113が設けられている。また、前記周壁111の第2の空洞11bに向かう面からは、スタック用支柱4の巾方向への移動を規制するための位置決め突起114が内方に突出した状態で設けられている。さらに、前記隔壁112にはねじ穴形成用筒状部115が形成されている。このねじ穴形成用筒状部115の上下両端部の内面には雌ねじ115aが形成されている。
【0023】
前記下枠材12は、例えばアルミ押出し成形により形成している。この下枠材12は、図4及び図8に示すように、長手寸法の全域にわたって同一側断面形状を有する。
【0024】
前記上枠材13は、図4及び図8に示すように、前記左右の縦枠材11の上端間の略全域にわたって延びる部材で、本実施形態では木材を使用して形成される。この上枠材13も、長手寸法の全域にわたって同一側断面形状を有する。また、この上枠材13の上面には、笠木14を取り付けるための巾方向に延伸する笠木取付溝13aが設けられている。
【0025】
前記笠木14は、図4及び図7に示すように、巾方向に延伸し長手寸法の全域にわたって同一側断面形状を有する。この笠木14は、奥行き方向中央に位置し前後方向をそれぞれ向く面を有する板状の笠木本体141と、この笠木本体141の上端から前後両側にそれぞれ突出する上突条142と、前記笠木本体141の下部からの前後両側にそれぞれ突出する下突条143と、前記笠木本体141の下端から下方に突出し上枠材13の笠木取付溝13aに挿入可能な取付突起144とを有する。前記取付突起144は、前後方向に突出する抜け止め部を有する。この抜け止め部は、笠木14が前記上枠材13に圧入された際に上枠材13の笠木取付溝13aに食い込み、笠木14の上枠材13からの抜け止めを阻止する。また、本実施形態では、前後両面の前記笠木本体141、前記上突条142及び前記下突条143により区画される領域は、オプション部材を取り付けるためのオプション取付溝14aである。
【0026】
前記面板16は、本実施形態では前後一対に設けている。この面板16は、図4及び図6に示すように、前記縦枠材11、上枠材13及び下枠材12の前面又は後面に添接する板材161と、この板材161を被覆する面板本体162とを具備する。この面板本体162は、板材161の前面又は後面を被覆する面板部162aと、前記縦枠材11の外側面に添接する側切り起こし部162bと、上枠材13の上面に添接する上切り起こし部162cと、下枠材12の下面に添接する下切り起こし部162dとを有する。本実施形態では、板材161に、前記縦枠材11、上枠材13、下枠材12及びハニカムコア15を接着剤等を用いて接着し、面板本体162を板材161に接着剤等を用いて接着することによりベースパネル1が形成される。前記上切り起こし部162c及び下切り起こし部162dの左右両端部には、縦枠材11の上方及び下方の空間を開放するべく切り欠き162c1、162d1が設けられている。側切り起こし部162b同士及び下切り起こし部162d同士はわずかな隙間を介して対向している。一方、上切り起こし部162c間には、上枠材13の笠木取付溝13aを上方空間に露出させるべくこの笠木取付溝13aの幅と同一又はそれ以上の幅の開口が設けられている。
【0027】
前記キャップ17は、前記面板16の上切り起こし部162cの切り欠き部162c1及び縦枠材11の上端面を覆うものである。具体的には、図3、図4及び図5に示すように、このキャップ17は、前記縦枠材11の上端に取り付けてなる下キャップ要素171と、この下キャップ要素171の内側端部に設けた回転軸171xを中心に開放位置と閉止位置との間で移動可能な上キャップ要素172とを具備する。下キャップ要素171は、前記縦枠材11の第1の空洞11aに連通する第1連通孔171aと、前記縦枠材11の第2の空洞11bに連通する第2連通孔171bと、この下キャップ要素171を前記縦枠材11の上端に取り付けるための雄ねじ部材を通過させることが可能なねじ挿通孔171cとを有する。一方、上キャップ要素172は、前記縦枠材11の第2の空洞11bに連通する縦枠材挿通孔172aと、この縦枠材挿通孔172aを開閉すべく設けられ回転軸172xを中心に回転移動可能な蓋172bとを有する。そして、これら下キャップ要素171の外側端と上キャップ要素172の外側端との間には、後述するコネクタ部材5を通過させることが可能なコネクタ挿通孔17aが設けられている。
【0028】
取付用支柱2は、図2、図4、図5及び図6に示すように、上部をベースパネル1の縦枠材11の第1の空洞11aに挿入してなるとともに、下部をデスクDの天板D1の反使用端縁に設けたパネル取付孔に挿入することにより、ベースパネル1と天板D1とを接続するものである。この取付用支柱2の高さ方向中間部には、前記縦枠材11の前後の周壁111との間の隙間をなくすべく、スペーサ部材21が設けられている。そして、この取付用支柱2の上端が第1の空洞11a内のストッパ113の下面に衝き当たることにより、この取付用支柱2とベースパネル1との間の位置決めが行われる。ここで、本実施形態では、デスクDの反使用端側にデスクDと同一の構成を有する他のデスクDの反使用端を突き合わせて利用する際に、ベースパネル1の奥行き方向中央の位置をこれら2つのデスクDの反使用端に一致させるようにし、これら2つのデスクDの双方からのベースパネル1及びスタックオンパネル3の利用の便を図るべく、取付用支柱2の前記第1の空洞11a内に挿入される部位が、デスクDに取り付けられる部位よりも後方に位置付けられている。
【0029】
スタックオンパネル3は、上述したベースパネル1と略同一の構造を有する。すなわち、図4及び図7に示すように、両側部に配してなる左右の縦枠材31と、これら縦枠材31の下端部間に配された下枠材32と、前記縦枠材31の上端部間に配された上枠材33と、この上枠材33の上方に取り付けてなる笠木34と、前記縦枠材31、下枠材32、及び上枠材33に囲まれた空間に配された芯材たるハニカムコア35と、前記縦枠材31、下枠材32、及び上枠材33の両面に添接された面板36と、前記縦枠材31の上端面を覆う開閉可能なキャップ37とをそれぞれ具備する。左右の縦枠材31、ハニカムコア35及び面板36は、高さ寸法が異なる以外上述したベースパネル1におけるものと同一の構造を有する。下枠材32、上枠材33及び笠木34は、上述したベースパネル1におけるものと全く同一の構造を有する。以下、このスタックオンパネル3の各部位には、上述したベースパネル1におけるものと同一の名称、及び上1桁目の1を3に変えた符号を付して説明する。
【0030】
縦枠材31の第1の空洞31a内には、図4に示すように、巾方向に隣接するスタックオンパネル3と接続する際に用いるコネクタ部材5が収納可能である。
【0031】
スタック用支柱4は、図2、図4、図5及び図7に示すように、上部をスタックオンパネル3の縦枠材31の第2の空洞31bに下方から挿入可能であるとともに下部をベースパネル1又は他のスタックオンパネル3の縦枠材11(31)の第2の空洞11b(31b)に上方から挿入可能な支柱本体41と、この支柱本体41の高さ方向中間部に設けてなりスタックオンパネル3の縦枠材31の下面に添接可能な取付板材42とを備えている。前記支柱本体41は平断面視コ字状をなし、上部に前記取付板材42と係り合わせるための切り欠き41a及び位置決め孔41bが設けられている。前記取付板材42には、雄ねじ部材を通過させることが可能なねじ挿通孔42aが一端側に設けられている。また、この取付板材42は、他端側を奥行き寸法を縮小して形成した挿入部42bとし、この挿入部42bを支柱本体41内に挿入するようにしている。さらに、この挿入部42bの先端側には支柱本体41の位置決め孔41bに挿入可能な位置決め突起42cが設けられている。そして、この位置決め突起42cを位置決め孔41bに挿入し、取付板材42を支柱本体41の切り欠き41aに挿入した状態で、取付板材42が支柱本体41に溶接等の方法により固定される。このスタック用支柱4は、ねじ挿通孔42aを通過させた雄ねじ部材を縦枠材11のねじ穴形成用筒状部115に形成した雌ねじ115aに螺着することにより、スタックオンパネル3に着脱可能に取り付けられる。
【0032】
ここで、本実施形態のデスクトップパネルシステムPのデスクDへの取り付けは、以下のようにして行う。
【0033】
まず、取付用支柱2の上部をベースパネル1の縦枠材11の第1の空洞11aに挿入し、該取付用支柱2をベースパネル1に固定する。それから、取付用支柱2の下部にカバー部材6を取り付け、取付用支柱2をデスクDの天板D1に予め形成したオプション取付孔D3aに挿入することにより、ベースパネル1を天板D1に取り付ける。
【0034】
それから、スタック用支柱4の上部をスタックオンパネル3の第2の空洞11bに挿入し、このスタック用支柱4をスタックオンパネル3に固定する。そして、スタック用支柱4の下部をベースパネル1の縦枠材11の第2の空洞11bに挿入することにより、スタックオンパネル3とベースパネル1とを連結する。
【0035】
さらに、第2のスタックオンパネル3を上方に連結する際には、第2のスタック用支柱4の上部を第2のスタックオンパネル3の第2の空洞11bに挿入し、第2のスタック用支柱4を第2のスタックオンパネル3に固定する。そして、第2のスタック用支柱4の下部を、先にベールパネル1の上方に連結したスタックオンパネル3の縦枠材11の第2の空洞11bに挿入する。
【0036】
加えて、本実施形態では、コネクタ部材5を介して巾方向に隣接するスタックオンパネル3同士を連結可能である。このコネクタ部材5は、前記キャップ37を開放した状態でその左右両端部を縦枠材31の上端部に挿入させた後、前記キャップ37を閉じると幅方向中央部が前記キャップのコネクタ挿通孔37aを通過した状態となる。
【0037】
以上に述べたように、本実施形態のデスクトップパネルシステムPの構成によれば、以下の効果が得られる。すなわち、ベースパネル1とスタックオンパネル3とを積み重ねた際に、同一平断面形状を有する縦枠材11、31が鉛直方向に重なり合うので、外観の統一感の実現、及び構成部材や部品の共通化を容易に図ることができる。また、本実施形態では、ベースパネル1とスタックオンパネル3との接続構造と、スタックオンパネル3同士の接続構造とが共通であるので、構造の複雑化を招くことなく複数のスタックオンパネル3を積むことができる。
【0038】
前記ベースパネル1と、前記スタックオンパネル3とが、高さ寸法以外略同一の構造をなすので、統一感のある外観を具体的に実現することができ、また、さらなる部品や構成部材の共通化を図ることができる。
【0039】
前記縦枠材11、31が、周壁111、311と、この周壁111、311の内部を前記第1の空洞11a,31aと前記第2の空洞11b、31bとに区画する隔壁112、312とを有し、前記隔壁112、312にねじ穴形成用筒状部115、315を形成してなるものであれば、ねじ穴形成用筒状部115、315に形成した雌ねじ穴115a、315aを利用して、スタック用支柱4や、隣接するスタックオンパネル3同士を連結するコネクタ部材5等を取り付けることができる。
【0040】
前記ベースパネル1が、左右の縦枠材11と、これら縦枠材11間に配された上枠材13及び下枠材12と、これら縦枠材11、上枠材13、及び下枠材12に囲まれた空間に配されたハニカムコア15と、前記縦枠材11、上枠材13、及び下枠材12の両面に添接された面板16とをそれぞれ具備するとともに、前記スタックオンパネル3が、左右の縦枠材31と、これら縦枠材31間に配された上枠材33及び下枠材32と、これら縦枠材31、上枠材33、及び下枠材32に囲まれた空間に配されたハニカムコア35と、前記縦枠材31、上枠材33、及び下枠材32の両面に添接された面板36とをそれぞれ具備するので、前記ベースパネル1及び前記スタックオンパネル3を好適に実現することができる。
【0041】
さらに、前記ベースパネル1が、オプション部材を取り付けるためのオプション取付溝14aを有する笠木14をそれぞれ備え、前記スタックオンパネル3が、オプション部材を取り付けるためのオプション取付溝34aを有する笠木34をそれぞれ備えているので、笠木34の溝が上下に平行に配置され、この点からも統一感のある外観を提供できる。
【0042】
前記ベースパネル1が、縦枠材11の上端面を覆う開閉可能なキャップ17を備えたものであり、前記キャップ17には、前記縦枠材11の第2の空洞11bに連通する孔が設けられているので、前記キャップ17を閉じた状態でも該キャップ17の孔にスタック用支柱4を挿し通して、ベースパネル1の上方にスタックオンパネル3を積み重ねることができる。その上、前記スタックオンパネル3が、縦枠材31の上端面を覆う開閉可能なキャップ37を備え、前記キャップ37には、前記縦枠材31の第2の空洞31bに連通する孔が設けられているので、前記キャップ37を閉じた状態でも該キャップ37の孔にスタック用支柱4を挿し通して、このスタックオンパネル3の上方に他のスタックオンパネル3をさらに積み重ねることができる。
【0043】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
【0044】
例えば、オプション部材としては、スタックオンパネルの面板の前方又は後方に取り付けてなる金属板を取り付けることが考えられる。この金属板は、下端部にベースパネルのオプション取付溝と係り合うことが可能な下取付突条を有し、上端部にスタックオンパネルのオプション取付溝と係り合うことが可能な上取付突条を有する。この金属板をスタックオンパネルの面板の前方に取り付ける際には、下取付突条及び上取付突条をそれぞれオプション取付溝に係り合わせるようにしている。このようなスタックオンパネルへの金属板の取付態様を採用することにより、スタックオンパネルをスタックすることにより形成された上下の取付溝を利用して、スタックオンパネルの前方又は後方に金属板を安定して取り付けることができる。さらに、このような構成であれば、面板に強磁性体を使用しない場合であっても、金属板が鉄等の強磁性体により構成されたものであれば、金属板の表面にマグネットを接着する使用態様に対応することができる。
【0045】
縦枠材の上端面を覆うキャップは、必ずしも開閉可能なものでなくてもよい。
【0046】
笠木は必ずしも設けなくてもよく、上枠材にオプション部材を取り付けるためのオプション取付溝を設けてもよい。
【0047】
芯材を省略し、左右の縦枠材の中間部間を接続する中間横架材を設けるようにしてもよく、また、上枠材及び下枠材の中間部間を接続する中間縦枠材を設けるようにしてもよい。
【0048】
加えて、第1の空洞又は第2の空洞のいずれかの一部を閉塞可能な蓋体を縦枠材の上下両端部に設けるとともに、この蓋体に雌ネジ穴を形成するようにしてもよい。
【0049】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変形してもよい。
【符号の説明】
【0050】
P…デスクトップパネルシステム
1…ベースパネル
11…縦枠材
11a…第1の空洞
11b…第2の空洞
2…取付用支柱(第1の支柱)
3…スタックオンパネル
31…縦枠材
31a…第1の空洞
31b…第2の空洞
4…スタック用支柱(第2の支柱)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の支柱を用いてデスク上に取り付けられるベースパネルと、このベースパネル上に第2の支柱を用いて積み重ねられる1又は複数のスタックオンパネルとを具備してなるものであって、
前記ベースパネル及び前記スタックオンパネルが、上下に連通する第1の空洞及び第2の空洞を備えた同一平断面形状を有する縦枠材をそれぞれその両側部に備えたものであり、前記ベースパネルの第1の空洞に前記第1の支柱を挿入するとともに、前記ベースパネルの第2の空洞と前記スタックオンパネルの第2の空洞とに前記第2の支柱を挿入することを特徴とするデスクトップパネルシステム。
【請求項2】
前記ベースパネルと、前記スタックオンパネルとが、高さ寸法以外略同一の構造をなすものである請求項1記載のデスクトップパネルシステム。
【請求項3】
前記縦枠材が、周壁と、この周壁の内部を前記第1の空洞と前記第2の空洞とに区画する隔壁とを有し、前記隔壁にねじ穴形成用筒状部を形成してなるものである請求項1又は2記載のデスクトップパネルシステム。
【請求項4】
前記ベースパネル及び前記スタックオンパネルが、左右の縦枠材と、これら縦枠材間に配された上枠材及び下枠材と、これら縦枠材、上枠材、下枠材に囲まれた空間に配された芯材と、前記縦枠材、上枠材、下枠材の両面に添接された面板とをそれぞれ具備する請求項1、2又は3記載のデスクトップパネルシステム。
【請求項5】
前記ベースパネル及びスタックオンパネルが、オプション部材を取り付けるためのオプション取付溝を有する笠木をそれぞれ備えている請求項1、2、3又は4記載のデスクトップパネルシステム。
【請求項6】
前記オプション部材が、ベースパネルのオプション取付溝とスタックオンパネルのオプション取付溝とにそれぞれ取り付けられるものである請求項5記載のデスクトップパネルシステム。
【請求項7】
前記ベースパネル及びスタックオンパネルが、縦枠材の上端面を覆う開閉可能なキャップを備えたものであり、前記キャップには、前記縦枠材の第2の空洞に連通する孔が設けられている請求項1、2、3、4、5又は6記載のデスクトップパネルシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−234938(P2011−234938A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109568(P2010−109568)
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)
【Fターム(参考)】