説明

デヒドロゲナーゼの過剰発現のための方法

本発明は、デヒドロゲナーゼ、特にΔ1−デヒドロゲナーゼ、特に3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼの過剰発現のための方法に関する。本発明はまた過剰発現のために使用される細菌、プラスミド及びDNA配列にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デヒドロゲナーゼ、特にΔ1−デヒドロゲナーゼ、特に3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼの過剰発現のための方法、及びその過剰発現のために使用される細菌、プラスミド及びDNA配列に関する。
3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼは、ステロイド代謝において重要な機能を実現する酵素である。この酵素の助けにより、ステロイド骨格における1−位での二重結合の選択的導入が可能にされる。この反応は、広範囲の種類の活性成分(例えば、バタメタゾン、デフラゾコート、フルオコルトロン、ヒドロキシ酸、プレドニソロン、等)の合成のために非常に重要なものである。微生物反応のために多量のこの酵素を入手できるようにすることが所望される。
【0002】
微生物材料転換、例えばステロイド形質転換方法のためには、野生型の酵母、菌類及び細菌が一般的に使用される(Kieslich, K. (1980), Steroid Conversions, In: Economic Microbiology-Microbial Enzymes and Transformation, Rose AH (ed), Academic Press, London, Vol. V, pp 370-453; Kieslich, K. and Sebek. O.K. (1980) Microbal transformations of steroids, In: Annual Reports on Fermentation Processes, Perlman D (ed), Academic Press, New York, Vol. 3, pp 275-304; Kieslich, K. (ed) (1984) Biotransformation, Biotechnology, Vol. 6a, Rehm HJ and Reed G (eds); Verlag Chemie, Weinheimを参照のこと)。
【0003】
単離された場合、野生株に起因し、そして標準の突然変異誘発及び選択方法により得られる変異体が使用される(アメリカ特許第3,102,080号;Seidel, L. and Horhold, C. (1992) J. Basic Microbiol. 32: 49-44; EP0322081B1号;アメリカ特許第5,298,398号を参照のこと)。従って、例えば、選択的脱水素反応のための生物技法においては、異なった微生物、すなわちアルトロバクター・シンプレックス及びバチルス・スファエリカスの内因性触媒活性が使用される(Sodlaczek (1988) Crit. Rev. Biotechnol. 7: 187-236; アメリカ特許第2,837,454号;アメリカ特許第3,010,876号;アメリカ特許第3,102,080号)。
【0004】
アルトロバクター・シンプレックス(Arthrobacter simplex)(Choi KP など. (1995) J Biochem 117: 1043-1049; Molnar I など. (1995) Mol Microbiol 15: 895-905)、コマモナス・テストステロニ(Comamonas testosterone)(Plesiat, P.など. (1991) J. Bacteriol. 173: 7219-7227)及びノカルジア・オパカ(Nocardia opaca)(Drobnic K など. (1993) Biochem Biophys Res Com 190: 509-515; SUISS-PROT AC: Q04616)のΔ1―デヒドロゲナーゼ遺伝子が、クローン化され、配列決定され、そして機能的に特徴づけられた。また、DNA配列は、マイコバクテリウム・ツベルキロシス(Mycobacterium tuberculosis)及びロードコカス・ロードクロウス(Rhodococus rhodochrous)から公開されており、そして上記に言及されたΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子へのそれらの類似性のために、前記配列は、推定できるデヒドロゲナーゼ遺伝子として見なされ得る(http:/ / www.sanger.ac.uk/Projects/M_tuberculosis; GenBank AC: 007847)。
【0005】
既知の生物形成転換方法の限界は、前記方法が一般的に、反応条件及びパラメーター、例えば栄養物のタイプ及び組成、方法の実施、基質投与、等の改良において有力的に集中される方法の最適化である事実にある。特に、選択的脱水素反応の方法は、多くの欠点、例えばi)非常に低い基質濃度でのみの遊離体の完全な反応(アメリカ特許第3,102,080号、ii)長い操作時間、及びiii)費用の高い精製方法により分離されるプレドニソロンを形成するために、ヒドロコルチゾンの反応における二次領域、例えば11α−ヒドロキシアントロスタ−1,4−ジエン−3、17−ジオンの形成を有する。それらの欠点は、生成方法が非常に費用が高い事実をもたらす。
【0006】
分子生物学的方法による材料転換を触媒する微生物の直接的な変更により、ステロイド分子のより効果的且つ意図的な生物形質転換が達成され得ることが現在、見出された。生物形質転換反応は、3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子の過剰発現のためのプラスミドを含む細菌により行われる。
使用される細菌は、特に代表的には、グラム陽性バチルス属、例えばバチルス・サブチリス、バチルス・スファエリカス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・レンタス、及びバチルス・メガテリウム、グラム陽性代表物、例えばエスシェリチア・コリ及びシュードモナス種を包含する。
【0007】
分子生物学的方法による指図された株開発によれば、iii) 開発される破壊的二次領域を伴わないで、ii) 可能である変更のない操作時間を伴って、i) 非常に高い基質濃度の使用により、活性成分の合成を促進し、そして単純化する微生物が企画される。
特に、ステロイド骨格の1−位での選択的脱水素反応が本明細書において記載され、それにより、微生物から単離される3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子が使用される。
【0008】
本発明によれば、デヒドロゲナーゼの過剰発現によるステロイド骨格中への二重結合の選択的導入のための方法が現在記載され、ここで
a)デヒドロゲナーゼ遺伝子が、細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
b)前記デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター要素、又は他のプロモーター及びターミネーター要素が同じか又はもう1つの細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
c)上記b)からのデヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター配列、又は他のプロモーター及びターミネーター要素を端に有する、上記a)からのデヒドロゲナーゼ遺伝子が含まれる発現プラスミドが企画され、
d)細菌が、上記c)の下で生成される発現プラスミドにより形質転換され、そして
e)このようにして生成された細菌が培養され、そしてステロイド骨格での選択的脱水素がそれらの培養物により行われ、それにより、
i)変更のない操作時間での高い基質濃度が使用され、そして
ii)破壊的な二次領域が生成されないことを特徴とする。
【0009】
本発明は特に、Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子の過剰発現によるステロイド骨格中への二重結合の選択的導入のための方法に関し、ここで
a)Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子が、細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
b)前記Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター要素、又は他のプロモーター及びターミネーター要素が同じか又はもう1つの細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
c)上記b)からのΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター配列、又は他のプロモーター及びターミネーター要素を端に有する、上記a)からのΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子が含まれる発現プラスミドが企画され、
d)細菌が、上記c)の下で生成される発現プラスミドにより形質転換され、そして
e)このようにして生成された細菌が培養され、そしてステロイド骨格での選択的脱水素がそれらの培養物により行われ、それにより、
i)変更のない操作時間での高い基質濃度が使用され、そして
ii)破壊的な二次領域が生成されないことを特徴とする。
【0010】
本発明は特に、3−ケトステロイドΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子の過剰発現によるステロイド骨格中への二重結合の選択的導入のための方法に関し、ここで
a)3−ケトステロイドΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子が、細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
b)前記3−ケトステロイドΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター要素、又は他のプロモーター及びターミネーター要素が同じか又はもう1つの細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
c)上記b)からの3−ケトステロイドΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター配列、又は他のプロモーター及びターミネーター要素を端に有する、上記a)からの3−ケトステロイドΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子が含まれる発現プラスミドが企画され、
d)細菌が、上記c)の下で生成される発現プラスミドにより形質転換され、そして
e)このようにして生成された細菌が培養され、そしてステロイド骨格における1−位での選択的脱水素がそれらの培養物により行われ、それにより、
i)変更のない操作時間での高い基質濃度が使用され、そして
ii)破壊的な二次領域が生成されないことを特徴とする。
【0011】
段階a)、b)及びd)において言及される細菌は、グラム陽性バチルス属、例えばバチルス spec.、バチルス・サブチリス、バチルス・スファエリカス、バチルス・メガテリウム、バチルス・リケニホルミス、バチルス・レンタス、及びグラム陽性代表物、例えばアルトロバクター・シンプレックス及びブレビバクテリウム・マリス又はグラム陰性代表物、例えばエスシェリチア・コリ及びシュードモナス種であり得る。
【0012】
本発明は特に、配列番号1に従ってのアルトロバクター・シンプレックスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子、配列番号9又は10に従ってのバチルス・スファエリカスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子、及び配列番号12に従ってのブレビバクテリウム・マリスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子、並びに相応じて発現されるタンパク質、例えば配列番号11に従ってのバチルス・スファエリカスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子、配列番号13に従ってのブレビバクテリウム・マリスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子、及び配列番号14に従ってのアルトロバクター・シンプレックスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子に関する。
【0013】
上記に言及されるDNA配列は、適切なプラスミドにより宿主細胞中に導入され得る。適切な宿主細胞又は受容体は、生物形質転換反応において選択的にステロイド分子を脱水素化するために、Δ1−デヒドロゲナーゼの過剰発現のために使用され得るバチルス属のグラム陽性細菌である。特に、種、例えばバチルス・スファエリカス及びバチルス・サブチリスがこのために適切である。
前記細菌はまた、本発明の対象でもある。
【0014】
宿主細胞中に発明のDNA配列を導入するためには、少なくとも1つの上記に言及されたDNA配列を含むプラスミドが使用される。そのプラスミドにおいては、Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子が、細菌における過剰発現のために必要である適切なプロモーター及びターミネーターを供給される。
【0015】
適切なプロモーター及びターミネーターは、例えば配列番号9のバチルス・スファエリカスの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター、構成プロモーター、例えばp(veg), 又はバクテリオファージΦ29及びSPO1のプロモーター、誘発性プロモーター、例えばバチルス・サブチリスからのp(aprE)又はp(sacB), ハイブリッドプロモーター、例えばlacI-制御されたSPO1-プロモーター、E・コリからのターミネーター、例えばt(rrnB)又はバチルス・サブチリスからのターミネーター、例えばt(senS)又はt(senN)である(Doi, R.H. (1984) In: Biotechnology and Genetic Engineering Reviews, Vol 2, Russell, G.E. (ed), Intercept, Newcastle Upon Tyne, UK, pp 121-153; Le Grice, S.F.J. など. (1986) In: Bacillus Molecular Genetics and Biotechnology Applications, Ganesan, A.T. and Hoch, J.A. (eds), Academic Press, New York, 433-445; Mountain, A. (1989) In: Bacillus, Harwood CR (ed), Plenum Press, New York, pp 73-114; Le Grice, S.F.J. (1990) Meth Enzymol 185: 210-214; Wang and Doi (1992) In: Biology of Bacilli: Applications to Industry, Doi など. (eds), Massachusetts, Butterworth-Heinemann, pp 143-188を参照のこと)。
【0016】
プラスミドはまた、本発明の対象でもある。
プラスミドは、Δ1−デヒドロゲナーゼを過剰発現することができる細菌の形質転換のために使用され得る。
本発明はまた、3−ケトステロイド−Δ1―デヒドロゲナーゼ活性及び、80%以上の相同性、特に90%以上の相同性及び好ましくは95%以上の相同性を有するDNA配列にも関する。
本発明はまた、少なくとも90%の相同性、特に少なくとも95%の相同性及び3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質配列にも関する。
【0017】
本発明はまた、プロモーター、特にDNA配列配列番号9を有する、バチルス・フファエリカスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼプロモーター、及び配列番号9と80%以上、好ましくは90%以上、及び特に好ましくは95%以上の相同性を有する相同プロモーターにも関する。
本発明はまた、配列番号15, 16, 17及び18の配列に従ってのバチルス・スフェエリカス3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼオリゴヌクレオチド、及び配列番号19及び20の配列に従ってのparSオリゴヌクレオチド、並びにステロイド骨格中への二重結合の選択的導入のための方法へのそれらの使用にも関する。
【0018】
本発明のDNA配列及びタンパク質は、ステロイドの選択的脱水素反応のために使用され得る。DNA配列及びタンパク質配列はまた、本発明の対象である。
脱水素化されたステロイドは、例えばベタメタゾン、クロベタゾン、クロコルトロン、Δ1−11β、17α−ジヒドロキシ−6α、9α−ジフルオロ−16α−メチルプロゲステロン、11β、21−ジヒドロキシ−2’−メチル−5’βH−プレグン−4−エノ[17, 16-d]オキサゾール−3, 20-ジオン、デフラゾコート、デフラゾコートアルコール、デキサメタゾン、ジフルコルトロン、フルオシノロンアセトニド、フルオコルトロン、ヒドロキシ酸及びプレドニソロン、並びに上記化合物誘導体類である。
【0019】
資料:
本出願に言及される菌株は、それぞれの出願場所から指図され得る:DSM => Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH, Mascheroder Weg 1b, D-38124 Braunschweig; ATCC => American Type Culture Collection, Rockville, Maryland, USA; NRRL => Northern Utilization Tesearch and Development Division, Peoria, Illinois, USA;等。
【0020】
本発明に基づいて発明をより理解するために、まず、使用される方法が記載される。
1.制限酵素処理:
プラスミドDNA及びゲノムDNAの制限酵素処理が、使用されるDNAの量(1〜20μg)に基づいて15〜100μlの体積で実施された。酵素濃度は、DNA 1μg当たり1〜5単位の制限酵素であった。制限酵素処理は緩衝液において行われ、1〜3時間インキュベートされ、そして続いてアガロースゲル上で分析された(Sambrookなど. (1989) Molecular Cloning: a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York)。
【0021】
2.アガロース−ゲル電気泳動:
ゲル電気泳動を、Minigel-(BioRad), Midi-Widegel-(Biometra) 及び Maxigel装置(Biometra)において行った。分離問題に依存して、0.5×TBE緩衝液中、0.8〜4%(w/v)アガロースを含むアガロースゲルが使用された。電気泳動は、運転緩衝液として0.5×TBEを用いて行われた。DNAフラグメントを、臭化エチジウムにより染色し、そしてトランスイルミネーターにおいて可視化した(Sambrook など. (1989) Molecular Cloning: a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York)。
【0022】
3.アガロースゲルからのDNAの溶出:
分離用制限調製物を、サイズに従ってアガロースゲルにおいて分離した。所望する体積を、メスにより切除した。単離されるべきDNAフラグメントを、“Jetsorb kit”(Genomed)の助けにより、その製造業者の説明書に従って回収し、そしてTE緩衝液に採取した。
【0023】
4.オリゴヌクレオチドのリン酸化:
50pモルのオリゴヌクレオチドを、0.1mモルのATP及び20単位のT4ポリヌクレオチドキナーゼの存在下で、製造業者により推薦される緩衝液において、37℃で45分間インキュベートした。酵素不活性化を、68℃で行った(Sambrook など. (1989) Molecular Cloning: a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York)。
【0024】
5.連結:
連結のために、適切な量の脱リン酸化され、線状化されたベクター−DNA及びフラグメント−DNAを、1:5のモル比で使用した。反応を、製造業者により推薦される緩衝液中、1単位のT4−DNA−リガーゼ10μlの体積で、水浴において16℃で一晩、行った(Sambrook など. (1989) Molecular Cloning: a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York)。
【0025】
6.E. コリの形質転換:
コンピテントE. コリ細胞を、CaCl2処理により得、そして−80℃で貯蔵した。一般的に、10μlの連結原液を、200μlのコンピテント細胞と共にインキュベートした。形質転換原液を、個々の場合、必要な抗生物質の添加を伴って、LB寒天上にプレートし、そして37℃で16時間インキュベートした。コンピテント細胞及び形質転換の生成を、Sambrook など. (1989) Molecular Cloning: a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harboc, New Yorkに従って行った。
【0026】
7.バチルス・サブチリスの形質転換:
バチルス・サブチリスの形質転換を、Cutting SM and Vander Horn PB (In: Molecular Biological Methods for Bacillus (1990), Harwood CR and Cutting SM (eds), John Wiley & Sons, Chichester)により記載される2段階方法に従って行った。
【0027】
8.バチルス・スファエリカスを、Taylorand Burke (1990)(FEMS Microbiol. Lett. 66: 125-128) により公開される方法に類似する手段でエレクトロポレーションにより形質転換した。細胞を、MM2G培地(0.3%(w/v) の抽出物、0.8%(w/v)の酵母抽出物、1%(w/v)のペプトン、0.2%(w/v)のグルコース、0.7%(w/v)のNaCl、7.36g/lのK2HPO4、2.65g/lのKH2PO4、5ml/lの100%グリセロール、pH7)において一晩、培養し、1:20で、新鮮なMM2G培地中に移し、そしてそれを、37℃で90分間、250rpmで培養した。
【0028】
細胞をペレット化し、3×10%グリセロールにより洗浄し、そして次に、750μlのグリセロールに採取した。50μlの細胞懸濁液を、エレクトロポレーション細胞において、プラスミド−DNAを共に混合し、氷上でインキュベートし、そしてエレクトロポレーション装置(Biorad Gene PulserTM)(2.5kV, 25μF、600Ω)に配置した。細胞を、MM2G培地において30℃で90分間、再生のためにインキュベートし、そして続いて、TBAB寒天/5μgのネオマイシン(トリプトース血液寒天基材(Difco))上にプレートし、そして30℃で24時間インキュベートした。
【0029】
9.E. コリからのプラスミドミニ−調製物。
ミニ−調製物を、アルカリ細胞溶解に従って製造した(Sambrook など. (1989) Molecular Cloning: a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Gold Spring Harbor, New York)。個々のコロニーを、4mlのLB培地と共に試薬ガラスにおいて一晩、培養し、そして選択した。その2mlを、調製のために使用した。
【0030】
10.バチルス・サブチリス及びバチルス・スファエリカスからのプラスミドミニ−調製物:
バチルス・サブチリス及びバチルス・スファエリカスからのプラスミドの調製を、Genomed Companyのカラム(“Jetstar kit Mini”)上で、製造業者により規格されたプロトコールに従って行った。細胞の完全な細胞溶解を確保するために、緩衝液E1に取られた細胞ペレットを、5mg/mlのリゾチームと共に混合し、そして37℃で1時間インキュベートした。
【0031】
11.E. コリ、バチルス・サブチリス及びバチルス・スファエリカスからのプラスミド最大−調製物:
プラスミド最大−調製物を、Genomed Companyの“Jetstar Kit Maxi”により製造した。菌株を、抗生物質の存在下で200mlのLB培地において一晩、培養した。プラスミドの調製を、製造業者により基底されたプロトコールに従って行った。パチルス・サブチリス及びバチルス・スファエリカスの完全な細胞溶液を確保するために、緩衝液E1に取られる細胞ペレットを、5mg/mlのリゾチームと共に混合し、そして細胞を37℃で1時間インキュベートした。
【0032】
12.アルトロバクター・シンプレックス、バチルス種及びロードコカス・マリスからのゲノムDNAの調製:
200mlの集密的に増殖した細菌培養物を、ペレット化し、そして11mlの溶液I(50mモルのトリス−HCl、pH8;50mモルのEDTA;1%(v/v)のTritonX-100、200μg/mlのRnase)に懸濁した。その懸濁液を、リゾチーム(5mg/ml→A. シンプレックス、B. sp. /15ml/ml→R. マリス)及び500μlのプロテイナーゼK(20mg/ml)と共に混合し、そして37℃で30分以上インキュベートした。続いて、4mlの溶液II(3Mのグラニジニウム−塩酸塩、20%(w/v)のTween)を、添加し、そして原液を50℃で30分間インキュベートした。溶解されていない粒子をペレット化し、そして廃棄した。溶解物に溶解された染色体DNAを、アニオン交換クロマトグラフィー(Genomed Companyの“Jetstar kit Maxi”;製造業者により規定されるプロトコールを参照のこと)により精製した。
【0033】
13.ポリメラーゼ鎖反応:
PCRについての反応条件は、それぞれ個々の場合のために最適化された。一般的に、0.1〜0.5μgの鋳型−DNA、10mモルのdNTP, 50pモルの個々の5’−及び3’−プライマー、及び2.5単位のPwo-ポリメラーゼ(Boehringer Mannheim)を、100μlの合計体積において、製造業者により推薦される懸濁液において組合した。鋳型−DNAに依存して、原液を10%DMSOに採取した。PCRを、“Biometra Trio Thermoblock”において行った。温度プロフィールを、新たに、個々の必要条件のために修正した。アニーリング温度は50℃(低い緊縮条件)〜65℃の間で変化した(PCR 1: A Practical Approach, McPherson など. (eds), Oxford University Press (1991)を参照のこと)。
【0034】
14.サザン分析:
アガロースゲルにおいて、サイズに従って分離されたDNAを、毛管−ブロット工程(Sambrook など. (1989) Molecular Cloning: a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York)により、正に荷電されたナイロン膜に移し、そしてUV照射により膜に供有結合した。
ハイブリダイゼーションを、ジゴキシゲニン−ラベルされたプローブにより行った。プローブのラベリングを、製造業者により推薦されるプロトコールに従って、Boehringer Mannheimの“DIG−High−Prime”又は“PCE DIG Probe Synthesis Kit”により行った。
【0035】
ハイブリダイゼーションのために、SDS−リン酸緩衝液(7%SDS(w/v);0.5Mのリン酸ナトリウム、pH7.0)を使用した。必要条件に依存して、緊縮又は低い緊縮ハイブリダイゼーション条件を選択した(Sambrook など. (1989) Molecular Cloning: a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York)。
結合されたDNAの検出を、製造業者により推薦される説明書に従って、Boehringer Mannheimの化学ルミネセンス試薬(CSPD(商標))により行った。
【0036】
14.コロニーハイブリダイゼーション:
Pall BIODYNE(商標)A膜(1.2μm及び0.2μmの孔サイズ)へのコロニーの移行を、製造業者により推薦される方法に従って行った。
ハイブリダイゼーションを、上記に示されるSDS−リン酸緩衝液においてジゴキシゲニンラベルされたプローブにより行い、そして検出を、Boehringer Mannheimの化学ルミネセンス試薬CSPD(商標)(“Pall Bio Support” 適用情報SD1359G)により行った。
【0037】
15.DNA−配列分析:
DNA配列分析を、GATC(商標)1500システムにより行った。配列反応を、製造業者により推薦されるプロトコールに従って、GATC(商標)−BioCycle Sequencing Kitにより行い、そして4%ポリアクリルアミド−ウレアゲル(GATC(商標)1500−システムプロトコール)上で分析した。検出を、CSPD(商標)(GATC(商標)−BioCycle Sequencing Kit Protocol)により行った。
【0038】
16.ヒドロコルチゾン/ヒドロコルチゾン−17−アセテート→プレドニゾロン:作業及び分析:
培養ブイヨンを、3倍体積のメタノール/1%酢酸により希釈し、超音波処理し、そして遠心分離した。上清液を、1ml/分の流速でアセトニトリル−水グラジエンによりCDS−HyRersilカラム(250×4.6mm)上でクロマトグラフィー処理した。
溶離剤の順序:ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、11β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン、ヒドロコルチゾン−17−アセテート、ヒドロコルチゾン−21−アセテート、プレドニゾロン−21−アセテート。
【0039】
17.4−アンドロステン−3,17−ジオン→アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン:作業及び分析:
培養ブイヨンのイソブチルメチルケトン抽出物を、次のガスクロマトグラフィーにより分析した:
カラム1:50m×0.25mm、Chrompack WCOT CB, フィルム厚0.4μm、
カラム2:30m×0.25mm、hp1701, フィルム厚0.4μm、
検出器:FID、
キャリヤーガス:水素、
予備カラム圧:175kPa、
溶離剤の順序:4−アンドロステン−3,17−ジオン、アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン。
【0040】
18.フルオコルトロンAアセテート→フルオコルトロン:作業及び分析:
培養ブイヨンを、酢酸によりpH4〜6で設定し、そして次に、4倍体積のイソブチルメチルケトンにより抽出した。抽出物を、蒸発により濃縮し、クロロホルムに取り、そして1.2ml/分の流速で、クロロホルム:イソオクタン:1,4−ジオキサン:エタノール:水(1000:100:50:10:2)の定組成グラジエントにより、Kromasil 100カラム(250×4mm)上でクロマトグラフィー処理した。
溶離剤の順序:フルオコルトロンAアセテート、フルオコルトロンA、フルオコルトロン。
【0041】
19.11β、17α−ジヒドロキシ−6α、9α―ジフルオロ−16α−メチルプロゲステロン→Δ1―11β、17α−ジヒドロ−6α、9α−ジフルオロ−16α−メチルプロゲステロン:作業及び分析:
培養ブイヨンを、3倍体積のメタノール/1%酢酸により希釈し、超音波処理し、そして遠心分離した。上清液を、1ml/分の流速で、アセトニトリル−水グラジエンにより、ODS−Hypersilカラム(250×4.6mm)上でクロマトグラフィー処理した。
溶離剤の順序:11β、17α−ジヒドロキシ−6α、9α―ジフルオロ−16α−メチルプロゲステロン→Δ1―11β、17α−ジヒドロ−6α、9α−ジフルオロ−16α−メチルプロゲステロン。
【0042】
20.11β、21−ジヒドロキシ−2’−メチル−5’βH−プレグン−4−エノ[17, 15−d]オキサゾール−3,20−ジオン→11β、21−ジヒドロキシ−2’−メチル−5’βH−プレグナ−1,4−ジエノ [17, 15−d]オキサゾール−3,20−ジオン(デフラゾコルトアルコール):作業及び分析:
培養ブイヨンを、4倍体積のメチルイソブチルケトンにより抽出した。抽出物を乾燥状態に蒸発し、そして同じ体積のクロロホルムに採取した。サンプルを、Kromasil-100カラム(250×4.6mm)上に通用し、そして2ml/分の流速で、ジイソプロピルエーテル:ジクロロエタン:1,4−ジオキサン:水(250:150:75:4)によりクロマトグラフィー処理した。溶離剤の順序:11β、21−ジヒドロキシ−2’−メチル−5’βH−プレグン−4−エノ[17, 15−d]オキサゾール−3,20−ジオン→11β、21−ジヒドロキシ−2’−メチル−5’βH−プレグナ−1,4−ジエノ [17, 15−d]オキサゾール−3,20−ジオン(デフラゾコルトアルコール)。
【実施例】
【0043】
下記のクローニング、単離及び構成例は、本発明の生物学的実行可能性を記載するが、それらは本発明を制限するものではない。
例1.種々の種からの3−ケトステロイド−Δ1―デヒドロゲナーゼ遺伝子のクローニング
1.1.アルトロバクター・シンプレックスATCC6946からの:
アルトロバクター・シンプレックスATCC6946から3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子を単離するために、読み取り枠を、アルトロバクター・シンプレックスのゲノムDNAからのプライマー対2026(5' CGG GAT CCA TGG ACT GGG CAG AGG AGT ACG ACG TAC TGG TGG1435-1468)及び2027(5' CGG AAT TCT CAT CGC GCG TCC TCG GTG CCC ATG TGC CGC ACG2982-2949)を用いてのPCR反応により増幅した。増幅された遺伝子を、ベクターpTrc99A (Pharmacia) のその対応する界面におけるNcoI-EcorIフラグメントとして、又はプラスミドpSP72 (Promega)のその対応する界面におけるBamHI-EcoRIフラグメントとしてクローン化した。その遺伝子配列を、GATC(商標)1500配列決定機(GATC)により確かめた。
【0044】
1.2.バチルス・スファエリカスATCC13805からの:
バチルス・スファエリカスATCC13805からの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子を単離するために、バチルス・スファエリカスのゲノムDNAからの相同プローブを、PCR反応における変性されたプライマーの使用により単離した;低い緊縮条件下で、1468bpのフラグメントを、プライマー対2048(5' GAA TRY GAT NTW NTW GTW GYW GGW WSW GG)及び2054(5' NAR NCC NCC YTT NGT NCC)により増幅し、そしてpCRScriptTM Amp Sk(+) (Stratagene)においてクローン化した。
【0045】
DNAプローブとしての挿入体を用いて、Zero Background TM /Kan Cloning Kits (Invitrogen)の使用により生成されたDNAライブラリーからのオーバーラッピングゲノムクローンを単離した。バチルス・スファエリカス3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子の配列を、GATC(商標)1500配列決定機(GATC)により決定した。前記遺伝子配列に起因するタンパク質配列は、コマモナス・テストステロニ(Comamonas testosterone)からの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼの配列に対して34%同一である。その類似性は54%である。34%の同一及び54%の類似性が、アルトロバクター・シンプレックスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼに存在する。
【0046】
1.3.ブレビガクテリウム・マリスATCC21111からの:
ブレビバクテリウム・マリスATCC21111から3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子を単離するために、まず、異種DNAプローブを、アルトトロバクター・シンプレックスの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子から単離し、そしてDIG−ラベルし;109bpのフラグメント(2066−2175)を、プライマー対2017(GAC GCC GTA CTT CTG GCG GAG CTC GTC ATT GGC C2175-2142)及び2032(CGA TCG TCG AGA CCG ACG G2066-2084)により増幅し、190bpのフラグメント(1428−1618)を、プライマー対2016(GAT CAC GAT GGA CTG GGC AGA GGA GTA CGA CG1428-1459)及び2055(GCA GCA CCG GGT TCG CGG GGA ACC AGG1618- 1592)により増幅し、そして747bpのフラグメント(1428−2175)を、プライマー対2016及び2017により増幅した。
【0047】
サザン分析においては、プレビバクテリウム・マリスDNAへの上記プローブの続く特異的結合が検出された。前記条件が、Zero BackgroundTM/Kan Cloning Kits (Invitrogen) の使用により生成された、ブレビバクテリウム・マリスのDNAライブラリーにおける3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子配列により同定するために使用された。これに関しては、2種のオーバーラップするクローンを同一した。ブレビバクテリウム・マリス3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子の配列を決定した。前記遺伝子配列に由来するタンパク質配列は、コマモナス・テストステロニからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼの配列に対して28%同一である。その類似性は44%である。72%の同一性及び83%の類似性が、アルトロバクター・シンプレックスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼに存在する。
本明細書に記載される新規配列を包含するすべての既知3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼの比較は、コンセンサスの長さに関して、わずか10%の同一性及びわずか18%の類似性を生成する(図1)。
【0048】
1.4.マイコバクテリウム種NRRLB−3683からの:
マイコバクテリウム種NRRLB−3683からの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のクローニングに関しては、第1に、上記に類似して、マイコバクテリウムsp. DNAへの結合が、前記DNAプローブにより検出され、そして次に、遺伝子ゲノムDNAライブラリーから単離された。
【0049】
1.5.マイコバクテリウム種NRRLB−3805からの:
マイコバクテリウム種NRRLB−3805からの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のクローニングに関しては、第1に、上記に類似して、マイコバクテリウムsp. DNAへの結合が、前記DNAプローブにより検出され、そして次に、遺伝子ゲノムDNAライブラリーから単離された。
【0050】
例2.プロモーター及びターミネーター配列の単離及び特徴づけ
3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子の過剰発現のための調節配列として、バチルス・スファエリカスからの3−ケトステロイド−Δ1―デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター要素が使用された。両要素を単離し、そして遺伝子のクローニングと調和して特徴づけた。
【0051】
開始コドン以上の位置84bp又は61bpでのプロモーターは、個々の場合、偏差を伴って、細菌プロモーターのコンセンサス(-10/-35 Box)に対応する、2種のヘキサヌクレオチド(TTGACT-84--79/TATACT-61--56)を含む。2種の要素の17個のヌクレオチドからのお互いに対する距離は、細菌コンセンサスに正確に対応する(Record MT など. (1996) In: Escherichia coli and Salmonella, Neidhardt FC (ed), 2 Edition, ASM Press, Washington DC, Vol 1, pp 792-821を参照のこと)。
【0052】
開始コドン以上の16bpは、バチルスに典型的であるリボソーム−結合部位に存在する(AGGGAGG-16--10; Band L and Henner DJ (1984) DNA 3: 17-21)。
プロモーター活性が、lacZアッセイにおいて、位置−126(SalI)から位置−28(ClaI)及び位置−258(PstI)から位置−28(ClaI)のフラグメントに関して検出された。
開始コドンの後部の9bpは、p−独立ターミネーターとして作用するパリンドローム(AAGCCCTTCCT1698-1706/AGGAAGGGCT1731-1741)である(Richardson JP and Greenblatt J (1996) In: Escherichia coli and Salmonella, Neidhardt FC (ed), 2 Edition, ASM Press, Washington DC, Vol 1, pp 822-848を参照のこと)。
【0053】
原則的に、他のプロモーター及びターミネーターもまた使用され得る(Doi RH (1984) In: Biotechnology and Genetic Engineering Reviews, Vol 2, Russell GE (ed), Intercept, Newcastle Upon Tyne, UK, pp 121-153; Le Grice SFJ など. (1986) In: Bacillus Molecular Genetics and Biotechnology Applications, Ganesan AT and Hoch JA (eds), Academic Press, New York, 433-445; Mountain A (1989) In: Bacillus, Harwood CR (ed), Plenum Press, New York, pp 73-114; Le Grice SFJ (1990) Meth Enzymol 185: 210-214; Wang and Doi (1992) In: Biology of Bacilli: Applications to Industry, Doi et al. (eds), Massachusetts, Butterworth-Heinemann, pp 143-188を参照のこと)。
【0054】
例3.発現プラスミドの構成
発現プラスミドの生成のために、第1に、pSP72 (Promega)、及びpUB110 (McKenzieなど(1986) Plasmid 15: 93-103)の一部から成る“シャトル”プラスミドを企画した。このためには、pUB110を、EcoRI及びRvuIIにより分解し、そして得られる3.6kbのフラグメントを、pSP72のEcoRI及びEcoRV界面に挿入した。プロモーター及びターミネーター配列(位置−126(SalI)〜位置1861(ScaI))を端に有する、バチルス・スファエリカスの3−ケトステロイド−Δ1―デヒドロゲナーゼ遺伝子を、上記“シャトル”ベクター(→tS#196、図2を参照のこと)のXbaI及びPvuII界面におけるXbaI−ScaIフラグメントとして連結した。
【0055】
第2の発現プラスミドは、修飾されたΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子プロモーターp(Δ1)mutを担持する;PCR−突然変異誘発により、個々の場合、塩基が−35(TTGACT→TTGACA)及び−10Box(TATACT→TATAAT)において交換され、細菌プロモーターのコンセンサスに対する正確な応答が達成された。このためには、プロモーターをまず、突然変異誘発プライマー2089mut (CCA TCG ATG AAT CTG GTC TTC CTA TTA AAA ATT ATA GAA TTA AAC TAA TAT TCT GTC AAT TTT TCC-29--91)及びプライマー2090(CAT GAC AAA ATT ATT TGA TTT AAT CAC-258--284)により増幅し、そしてpBluescrip IIKS(+)のその対応する界面中に、PstI−ClaIフラグメントとして挿入した。突然変異を、配列分析により確めた。p(Δ1)mutを、XbaI−ClaIフラグメントとして切除し、そしてTS#196のその対応する界面に連結した。これに関しては、wtプロモーターを、p(Δ1)mutにより交換した(→TS#251)。
【0056】
さらに、2種の他のプラスミドは、プラスミド−安定化シグナル、すなわちparSを担持する(Lin DC and Grossman AD (1998) Cell 92: 675-685)。後者は、TS#196 (→AD#82)及びTS#251(→#255)のBamHI界面において、お互い相補的である次の2種のオリゴヌクレオチド、2091parS (GAT CCT GTT CCA CGT GAA ACA G)及び2092parS (GAT CCT GTT TCA CGT GGA ACA G)を通してクローン化された。
【0057】
E. コリDH5α(=DSM6897)における発現のために、プロモーター及びターミネーター配列を端に有する、バチルス・スファエリカスの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子を、BamHI及びXhoIにより切断されたプラスミドpZErOTM-2において2865bpのSalI−部分Sau3Aフラグメント(位置126−2739)としてクローン化し、そしてE. コリDH5αを形質転換する(→プラスミドMS#46又は株MS#46MS#46)。
【0058】
例4.ステロイド対するΔ1−脱水素反応の導入のためのバチル属の組換え株の生成
発現プラスミドTS#196、TS#251、AD#82及びTS#255を用いて、バチルス・サブチリスDSM402(German Strain Collection for Microorganisms, Brunswick)及びバチルス・スファエリカスATCC13805を形質転換した。バチルス・サブチリス及びバチルス・スファエリカスは、グラム陽性の非病原性生物である。それらは培養するのに単純である。バチルス・スファエリカスに比較して、バチルス・サブチリスは、分子−遺伝子に関して十分に特徴づけられている。組換え遺伝子生成物の生成のためのタンパク質の異種発現及び分泌についての多くの例が存在する(Wand and Doi (1992) In: Biology of Bacilli: Applications to Industry, Doi など. (eds), Massachusetts, Butterworth-Heinemann, pp 143-188)。適切なプロモーター及びターミネーターもまた記載されている。
【0059】
組換え株に関しては、プレドニゾロン(Pln)を形成するために、ヒドロコルチゾン(F)、ヒドロコルチゾン−17−アセテート(MAF)及びヒドロコルチゾン−21−アセテート(EAF)の混合物の反応を、振盪フラスコにおいて例の手段により行った。出版物F, MAF及びEAF並びに所望する生成物Plnの他に、プレドニゾロン−21−アセテート(Pln−21−アセテート)及び所望しない二次領域11β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン(11β−OH−ADD)を追跡した。組換え株の反応能力を示すために、前記方法を、バチルス・スファエリカスATCC13085が20%以下のPlnを形成する基質濃度で実施した。
【0060】
株AD#67TS#196、AD#94TS#251、AD#95TS#255、AD#96TS#255、AD#116TS#251及びAO#205TS#196を、バチルス・スファエリカスATCC13085から生成し、そして個々の場合、示される発現プラスミドを含む。株AD#89TS#196及びAD#90TS#196を、バチルス・サブチリスDSM402から生成し、そして個々の場合、示される発現プラスミドを含む。
【0061】
例5.Plnを形成するためのEAF/MAF/Fの反応
バチルス・スファエリカスATCC13805、AD#67TS#196, AD#94TS#251, AD#95TS#255, AD#96TS#255, AD#116TS#251, バチルス・サブチリス DSM 402, AD#89TS#186, AD#90TS#196, E.コリ DH5 α DSM 6897 及び MS#46MS#46を、LB培地(Sambrook et al. (1989) Molecular Cloning: a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York)において、5μg/mlのネオマイシン(バチルス・スファエリカス誘導体)、50μg/ml又は100μg/mlのカナマイシン(E. コリ又はバチルス・サブチリス誘導体)の存在下で、又は抗生物質(wt-株)を添加しないで、37℃及び220rpmで培養した。
【0062】
Plnを形成するためのEAF/MAF/Fの反応においては、新鮮なLB培地において1:10の比での接種材料を抗生物質の添加を伴わないで転換し、そして培養物を上記のようにして振盪した。原則的に、生物が増殖できるいずれの他の培地でも使用され得る。基質は、3時間後に添加された。24時間後、フラスコを除去し、そして遊離物及び生成物を抽出し、そしてHPLC−分析した(表1;反応ダイアグラム、下記を参照のこと)。予測されるように、バチルス・サブチリスDSM402及びE. コリDH5αはいずれの反応も示さず、バチルス・フファエリカスATCC13085は、24時間後、20%以下の生成物を形成し、ところがバチルス株のすべての組換え株(AD#67TS#196, AD#94TS#251, AD#95TS#255, AD#96TS#255, AD#89TS#196 及び AD#90TS#196)は、同じ期間で、80%以上のPlnを生成する。48時間にわたっての基質又は生成物の変性は観察され得なかった。
【0063】
下記に記載されるすべての試験は、AD#67TS#196又はAD#116TS#251による例により行われた。標準として、バチルス・スファエリカスATCC13085を使用した。試験は、ステロイド分子に対して、Δ1−脱水素反応に関して、上記に言及された組換え株の複数倍高められた反応活性を示す。
【0064】
例6.Pln(1g/l)を形成するためのEAF/MAF/Fの反応の動力学
最初に、Plnを形成するためにEAF/MAF/Fの反応例におけるΔ1−脱水素反応を、振盪フラスコ(LB培地、37℃、220rpm)において、1g/lの基質濃度で上記に類似して行った。基質の添加を、3時間後に行った。反応の経過を追跡することができるよう、サンプルを、4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12及び24時間後に採取し、そして遊離物及び生成物を、抽出し、そしてHPLC−分析した。菌株ATCC13805は基質をPlnに完全に転換するために24時間を要するが、菌株AD#67は、10時間以下で、その対応する量のPlnをすでに形成している(図3;反応ダイアグラム、下記参照のこと)。
【0065】
例7.Pln(10g/l)を形成するためのEAF/MAF/Fの反応の動力学
同じ試験を、10g/lの基質添加で行った。基質を、3時間後に添加し、サンプルを、6, 9, 12, 24, 30及び36時間後に採取し、そしてステロイドを抽出し、そして分析した。6時間後、ATCC13085培養物はわずか1%のPlnを有したが、ところが菌株AD#67は、15%以上の生成物をすでに形成していた。12時間後、菌株AD#67は、50%以上の基質をPlnにすでに転換したが、しかしながら、TCC13805はわずか5%を転換した(図4;反応ダイアグラム、下記参照のこと)。
菌株AD#67の高い反応活性は、EAF/MAF/Fからのプレドニソロンの生成方法に制限されず、むしろ一般的にステロイド分子中へのΔ1の導入に適用される。
【0066】
例8.アンドロスタ−1,2−ジエン−3,17−ジオン(ADD)への4−アンドロステン−3,17−ジオン(AD)の転換
菌株AD#67又はATCC1380によるADのADDへの転換を、振盪フラスコ(LB培地、37℃、220rpm)において、上記に類似して研究した。基質を3時間後に添加し、そしてサンプルを、4,5,6,7, 9及び10時間後に採取した。PlnへのMAF/Fの転換におけるように、生成物形成は、菌株ATCC13805の使用によるよりも菌株AD#67による発酵の場合、相当に早く行われる。10時間後、バチルス・スファエリカスATCC13805は、30%以下の基質をADDに転換するが、しかしこの時点での菌類AD#67においては、70%以上の生成物が単離され得た(図5)。
【0067】
例9.フルオカルトロン(FC)を形成するためのフルオカルトロンAアセテート(FCAA)の反応
弗素化されたステロイドはまた、利用できる生物−触媒により今まで可能であったよりも、1−位において相当により効果的に、組換え株により脱水素化される。これは、バチルス・スファエリカスATCC13805に比較して、AD#116による振盪フラスコにおける上記に類似して、FCへのFCAAの転換を示す(図6;反応ダイアグラム、下記を参照のこと)。
【0068】
例10.Δ1−11β、17α−ジヒドロキシ−6α、9α−ジフルオロ−16α−メチルプロゲステロン(Δ1DDFMP)を形成するための11β、17α−ジヒドロキシ−6α、9α−ジフルオロ−16α−メチルプロゲステロン(DDFMP)の反応
上記例に類似してのΔ1DDFMPへのDDFMPの転換はまた、バチルス・スファエリカスATCC13805によりもAD#116により相当により効果的に実施される(図7、反応ダイアグラム、下記を参照のこと)。
【0069】
例11.10Lの発酵物に(20/l)においてPlnを形成するためのEAF/MAF/Fの転換:菌株AD#67/バチルス・スファエリカスATCC13805の比較
菌株AD#67のΔ1−脱水素化能力を、10Lの発酵物におけるEAF/MAF/F→Flnの例におけるバチルス・スファエリカスATCC13805に比較して試験した。反応を、20倍の高い基質添加で実施した。接種機材の培養を、第1段階においては、5μg/mlのネオマイシン(AD#67)の存在下で、又は抗生物質(ATCC13805)の添加を伴わないで、LB培地において37℃及び220rpmで一晩、行った。続いて、その一晩の培養物(1:100)を、1000mlの中間培養物に添加し、そして37℃及び220rpmで9時間、2.4の光学密度まで振盪した。発酵を、抗生物質の添加を伴わないで、LB培地において行った。しかしながら、原則的には、生物が増殖できるいずれか他の培地が使用され得る。
【0070】
3時間後、基質を30時間、連続して添加した。pHを8で維持した。発酵の間、サンプルを摂取し、そして生成物及び遊離物の内容物について試験した。発酵プロフィールは、バチルス・スファエリカスATCC13805が、この程度の基質濃度を超えることはできないことを示し:反応は、80%以上の基質が残存する場合、停止する。しかしながら、菌株AD#67の転換能力が考慮でき:基質適用のすぐ後、相は終結し、反応は、十分に(95%以上)完結される(図8)。菌株AD#67の転換活性は、1時間当たり約0.6g/lである。しかしながら、菌株ATCC13805は、1時間当たり0.1g/lの活性を示す。いずれの場合においても、破壊的二次領域、例えば11−β−OH−ADDは、追跡において観察された。Plnの結晶収率は、理論値の約80%以上であり、そして従来の方法により達成される値に対応する(反応ダイアグラム、下記参照のこと)。
【0071】
例12.11β、21−ジヒドロキシ−2’−メチル−5’βH−プレグナ−1,4−ジエノ[17、16−d]オキサゾール−3,20−ジオン(デフラザコートアルコール)を形成するための11β、21−ジヒドロキシ−2’−メチル−5’βH−プレグン−4−エノ[17, 16-d] オキサゾール3,20−ジオンの反応
上記例に類似して、振盪フラスコにおいて、1g/lの11β、21−ジヒドロキシ−2’−メチル−5’βH−プレグン−4−エノ[17, 16-d] オキサゾール3,20−ジオンのデフラザコートアルコールへの転換は、バチルス・スルファエリカスによるよりもAO#205によって有意により効果的に実施される(図9;反応ダイアグラム、下記参照のこと)。上記とは異なって、12g/lの67%酵母抽出物、27g/lのトウモロコシ浸せき液及び9.2g/lのNaClから成る培地を使用した。
【0072】
【化1】

【0073】
【化2】

【0074】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】図1は、すべての既知の3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼを示す(CLUSTAL, W. Algorithmus, Thompson, J.D. など. (1994) Nucleic Acids Res 22: 4673-4680)。図においては、Bm3os-デルタ1−DHは、ブレビバクテリウム・マリス3−オキソステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼを意味し;Rr3os−デルタ1−DHは、ロードコーカス・ロードクロウス3−オキソステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼを意味し;As3os−デルタ1−DHは、アルトロバクター・シンプレックス3−オキソステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼを意味し;Bs3os−デルタ1−DHは、バチルス・スファエリカス3−オキソステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼを意味し;Mt3os-デルタ1−DHは、マイコバクテリウム・ツベルキュロシス3−オキソステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼを意味し;No3os−デルタ1−DHは、ノカルジア・オパカ3−オキソステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼを意味し;Ct3os−デルタ1−DHは、コマモナス・テストステロニ3−オキソステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼを意味し;完全な適合の数:61 => 10.34%;高い類似性の数:48 => 8.14%;低い類似性の数:54 => 9.15%;Bm3os-delta1-DH [この研究]; Rr3os-デルタ-DH [GenBank AC: AB007847]; As3os-デルタ-DH [Molnar I など. (1995) Mol Microbiol 15: 895-905; GenBank AC: D37969]; Bs3os-デルタ-DH [この研究];Mt3os-デルタ-DH [Cosmid Z82098, complement 16520. . .18211; http:/ / www.sanger.ac.uk/M_tuberculosis]; No3os-デルタ-DH [Drobnic K など. (1993) Biochem Biophys Res Comm 190: 509-515; SUISS-PROT AC: Q04616]; Ct3os-デルタ-DH [Plesiat P et. (1991) J Bacteriol 173: 7219-7227; SUISS-PROT AC: Q06401]。
【図2】図2は、発現プラスミドTS#196を示す。
【図3】図3は、Pln (1g/l)を形成するためのEAF/MAF/Fの反応を示す:菌株AD#67とバチルス・スファエリカスATCC13805とを比較する。図においては、EAF=ヒドロコルチゾン−21−アセテート;MAF=ヒドロコルチゾン−17−アセテート;F=ヒドロコルチゾン;pln=プレドニゾロン。
【図4】図4は、Pln (10g/l)を形成するためのEAF/MAF/Fの反応を示す:菌株AD#67とバチルス・スファエリカスATCC13805とを比較する。図においては、EAF=ヒドロコルチゾン−21−アセテート;MAF=ヒドロコルチゾン−17−アセテート;F=ヒドロコルチゾン;pln=プレドニゾロン。
【図5】図5は、ADD (1g/l)を形成するためのADの反応を示す:菌株AD#67とバチルス・スファエリカスATCC13805とを比較する。図においては、AD=4−アンドロステン−3,17−ジオン;ADD=アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン。
【図6】図6は、FC (1g/l)を形成するためのFCAAの反応を示す:菌株AD#116とバチルス・スファエリカスATCC13805とを比較する。図においては、FCAA=フルオコルトロンAアセテート;FCA=フルオコルトロンA;FC=フルオコルトロン。
【図7】図7は、Δ1−DDFMP (1g/l)を形成するためのDDFMPの反応を示す:菌株AD#116とバチルス・スファエリカスATCC13805とを比較する。図においては、DDFMP=11β、17α−ジヒドロキシ−6α、9α−ジフルオロ−16α−メチルプロゲステロン;Δ1−DDFMP=Δ1−11β、17α−ジヒドロキシ−6α、9α−ジフルオロ−16α−メチルプロゲステロン。
【図8】図8は、10Lの発酵物(20g/l)におけるPlnへのEAF/MAF/Fの転換を示す。菌株AD#67/バチルス・スファエリカスATCC13805を比較のこと。略語の意味については、上記を参照のこと。
【図9】図9は、11β、21−ジヒドロキシ−2’−メチル−5’βH−プレグナ−1,4−ジエノ[17、16−d]オキサゾール−3,20−ジオン(デフラザコートアルコール)(1g/l)を形成するための11β、21−ジヒドロキシ−2’−メチル−5’βH−プレグン−4−エノ[17, 16-d] オキサゾール3,20−ジオンの反応:菌株AO#205/バチルス・スファエリカスATCC13805の比較を示す。
【図1a】

【図1b】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
デヒドロゲナーゼの過剰発現によるステロイド骨格中への二重結合の選択的導入のための方法であって、
a)デヒドロゲナーゼ遺伝子が、細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
b)前記デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター要素、又は他のプロモーター及びターミネーター要素が同じか又はもう1つの細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
c)上記b)からのデヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター配列、又は他のプロモーター及びターミネーター要素を端に有する、上記a)からのデヒドロゲナーゼ遺伝子が含まれる発現プラスミドが企画され、
d)細菌が、上記c)の下で生成される発現プラスミドにより形質転換され、そして
e)このようにして生成された細菌が培養され、そしてステロイド骨格での選択的脱水素がそれらの培養物により行われ、それにより、
i)変更のない操作時間での高い基質濃度が使用され、そして
ii)破壊的な二次領域が生成されないことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載のΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子の過剰発現によるステロイド骨格中への二重結合の選択的導入のための方法であって、
a)Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子が、細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
b)前記Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター要素、又は他のプロモーター及びターミネーター要素が同じか又はもう1つの細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
c)上記b)からのΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター配列、又は他のプロモーター及びターミネーター要素を端に有する、上記a)からのΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子が含まれる発現プラスミドが企画され、
d)細菌が、上記c)の下で生成される発現プラスミドにより形質転換され、そして
e)このようにして生成された細菌が培養され、そしてステロイド骨格での選択的脱水素がそれらの培養物により行われ、それにより、
i)変更のない操作時間での高い基質濃度が使用され、そして
ii)破壊的な二次領域が生成されないことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2記載の3−ケトステロイドΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子の過剰発現によるステロイド骨格中への二重結合の選択的導入のための方法であって、
a)3−ケトステロイドΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子が、細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
b)前記3−ケトステロイドΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター要素、又は他のプロモーター及びターミネーター要素が同じか又はもう1つの細菌から単離され、クローン化され、そして増幅され、
c)上記b)からの3−ケトステロイドΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター配列、又は他のプロモーター及びターミネーター要素を端に有する、上記a)からの3−ケトステロイドΔ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子が含まれる発現プラスミドが企画され、
d)細菌が、上記c)の下で生成される発現プラスミドにより形質転換され、そして
e)このようにして生成された細菌が培養され、そしてステロイド骨格における1−位での選択的脱水素がそれらの培養物により行われ、それにより、
i)変更のない操作時間での高い基質濃度が使用され、そして
ii)破壊的な二次領域が生成されないことを特徴とする方法。
【請求項4】
a)、b)及びd)の下で言及される細菌が、グラム陽性バチルス属(Bacillus)及びアルトロバクター属(Arthrobacer)、及びグラム陰性エスシェリチア・コリ(Escherichia coli)及びシュードモナス属(Pseudomonas)を包含する請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記細菌が、種バチルスspec. (Bacillus spec.)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・スファエリカス(Bacillus Sphaericus)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、アルトロバクター・シンプレックス(Archrobacter simplex)、ブレビバクテリウム・マリス(Barevibacterium maris)及びシュードモナス種を包含する請求項4記載の方法。
【請求項6】
配列番号1に記載のアルトロバクター・シンプレックスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子。
【請求項7】
配列番号10に記載のバチルス・スファエリカスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子。
【請求項8】
配列番号12に記載のブレビバクテリウム・マリスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子。
【請求項9】
配列番号11に記載のバチルス・スファエリカスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子。
【請求項10】
配列番号13に記載のブレビバクテリウム・マリスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子。
【請求項11】
配列番号14に記載のアルトロバクター・シンプレックスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子。
【請求項12】
配列番号9に記載のバチルス・スファエリカスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子。
【請求項13】
選択的脱水素反応が完結されているステロイド反応に関するΔ1−デヒドロゲナーゼの過剰発現のための受容体としてのバチルス属のグラム陽性細菌。
【請求項14】
それらがバチルス・スファエリカス及びバチルス・サブチリスである請求項13記載の細菌。
【請求項15】
少なくとも1つの請求項6〜8及び12のいずれか1項記載のDNA配列を含むプラスミド。
【請求項16】
細菌におけるΔ1−デヒドロゲナーゼの過剰発現のための適切なプロモーター及びターミネーターを含む請求項15記載のプラスミド。
【請求項17】
配列番号10に記載のバチルス・スファエリカスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のターミネーター、又はE. コリ又はバチルス・サブチリスのターミネーターがターミネーターとして使用され、そして配列番号9に記載のバチルス・スファエリカスからの3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター、又は構成プロモーター、又はバクテリオファージΦ29及びSPO1のプロモーター、又はバチルスサブチリスからの誘発性プロモーター、又はハイブリッドプロモーターとして使用される請求項16記載のプラスミド。
【請求項18】
E. コリターミネーターt (rrnB), バチルス・サブチリスターミネーターt(senS) 又はt (senN)がターミネーターとして使用され、そして構成プロモーターp(veg)がプロもーあーとして使用され、バチルス・サブチリスからのp (aprE) 又はp (sacB) が誘発性プロモーターとして使用され、又はlacI-制御されたSPO1−プロモーターがハイブリッドプロモーターとして使用される請求項17記載のプラスミド。
【請求項19】
Δ1―デヒドロゲナーゼの過剰発現を可能にする細菌の形質転換のためへの請求項15〜18のいずれか1項記載のプラスミドの使用。
【請求項20】
請求項6〜8のいずれか1項記載の3−ケトステロイド−Δ1―デヒドロゲナーゼ活性及び、80%以上の相同性を有するDNA配列。
【請求項21】
請求項6〜8のいずれか1項記載の3−ケトステロイド−Δ1―デヒドロゲナーゼ活性及び、90%以上の相同性を有するDNA配列。
【請求項22】
請求項6〜8のいずれか1項記載の3−ケトステロイド−Δ1―デヒドロゲナーゼ活性及び、95%以上の相同性を有するDNA配列。
【請求項23】
少なくとも90%の相同性及び3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ活性を有する請求項9〜11のいずれか1項記載のタンパク質配列。
【請求項24】
少なくとも95%の相同性及び3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼ活性を有する請求項9〜11のいずれか1項記載のタンパク質配列。
【請求項25】
DNA配列が80%以上の相同性を有する請求項12記載のプロモーターDNA配列。
【請求項26】
DNA配列が90%以上の相同性を有する請求項12記載のプロモーターDNA配列。
【請求項27】
DNA配列が95%以上の相同性を有する請求項12記載のプロモーターDNA配列。
【請求項28】
配列番号15, 16, 17及び18に記載の配列を有するバチルス・スフェエリカス3−ケトステロイド−Δ1−デヒドロゲナーゼオリゴヌクレオチド。
【請求項29】
配列番号19及び20に記載の配列を有するparSオリゴヌクレオチド。
【請求項30】
ステロイドの選択的脱水素反応のための、請求項6〜8、12及び20〜22のいずれか1項記載のDNA配列の使用。
【請求項31】
ステロイドの選択的脱水素反応のための、請求項9〜11、23及び24のいずれか1項記載のタンパク質の使用。
【請求項32】
前記脱水素化されたステロイドが、ベタメタゾン、クロベタゾン、クロコルトロン、Δ1−11β、17α−ジヒドロキシ−6α、9α−ジフルオロ−16α−メチルプロゲステロン、11β、21−ジヒドロキシ−2’−メチル−5’βH−プレグン−4−エノ[17, 16-d]オキサゾール−3, 20-ジオン、デフラゾコート、デフラゾコートアルコール、デキサメタゾン、ジフルコルトロン、フルオシノロンアセトニド、フルオコルトロン、ヒドロキシ酸及びプレドニソロンである請求項30及び31記載の使用。
【請求項33】
ステロイド骨格中への二重結合の選択的導入方法への請求項28及び29記載のオリゴヌクレオチドの使用。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デヒドロゲナーゼの過剰発現によりステロイド骨格中に二重結合を選択的に導入する方法であって;
a)デヒドロゲナーゼ遺伝子を、バチルス・スファエリカス(Bacillus sphaericus)細菌から単離し、クローン化しそして増幅し;
b)前記デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター要素又は他のプロモーター及びターミネーター要素を、同一か又は別の細菌から単離し、クローン化しそして増幅し;
c)上記b)由来の該デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーターとターミネーター配列、又は他のプロモーターとターミネーター要素とに挟まれた、上記a)由来の前記デヒドロゲナーゼ遺伝子を含む発現プラスミドを設計し;
d)上記c)のもとで生成された前記発現プラスミドにより、細菌を形質転換し;そして
e)このようにして生成された細菌を培養し、そして前記ステロイド骨格における選択的脱水素をこれらの培養物により行い;これにより、
i)変更のない操作時間で高い基質濃度が使用され、そして
ii)分裂的な二次領域が生成されない;
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
Δ1-デヒドロゲナーゼの過剰発現によりステロイド骨格中に二重結合を選択的に導入する請求項1に記載の方法であって;
a)Δ1-デヒドロゲナーゼ遺伝子を、バチルス・スファエリカス(Bacillus sphaericus)細菌から単離し、クローン化しそして増幅し;
b)前記Δ1-デヒドロゲナーゼのプロモーター及びターミネーター要素又は他のプロモーター及びターミネーター要素を、同一か又は別の細菌から単離し、クローン化しそして増幅し;
c)上記b)由来の前記Δ1-デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーターとターミネーター配列、又は他のプロモーターとターミネーター要素とに挟まれた、前記a)由来の前記Δ1-デヒドロゲナーゼ遺伝子を含む発現プラスミドを設計し;
d)上記c)のもとで生成された前記発現プラスミドにより細菌を形質転換し;そして
e)このようにして生成された細菌を培養し、そして前記ステロイド骨格における選択的脱水素をこれらの培養物により行い;これにより、
i)変更のない操作時間で高い基質濃度が使用され、そして
ii)分裂的な二次領域が生成されない;
ことを特徴とする方法。
【請求項3】
3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼの過剰発現によりステロイド骨格中に二重結合を選択的に導入する請求項2に記載の方法であって;
a)3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ遺伝子を、バチルス・スファエリカス(Bacillus sphaericus)細菌から単離し、クローン化しそして増幅し;
b)前記3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーター要素又は他のプロモーター及びターミネーター要素を、同一か又は別の細菌から単離し、クローン化しそして及び増幅し;
c)前記b)由来の前記3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモーターとターミネーター配列、又は他のプロモーターとターミネーター要素とに挟まれた、上記a)由来の前記3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ遺伝子を含む発現プラスミドを設計し;
d)上記c)のもとで生成された前記発現プラスミドにより再菌を形質転換し、そして
e)このようにして生成された細菌を培養し、そして前記ステロイド骨格の1位における選択的脱水素をこれらの培養物により行い、これにより
i)変更のない操作時間で高い基質濃度が使用され、そして
ii)分裂的な二次領域が生成されない;
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
前記b)及びd)に記載の前記細菌が、グラム陽性バチルス(Bacillus)属及びアルトロバクター(Arthrobacter)属、ならびにグラム陰性大腸菌(Escherichia coli)及びシュードモナス(Pseudomonas)属を包含する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記細菌が、タチルス・スペーシス(Bacillus spec)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・スフェアリカス(Bacillus sphaericus)、バツルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、アルトロバクター・シンプレックス(Arthrobacter simplex)、ブレビバクテリウム・マリス(Brevibacterium maris)及びシュードモナス(Pseudomonas)の種を包含する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
配列番号10に記載のバチルス・スファエリカス(Bacillus sphaericus)由来の3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ遺伝子。
【請求項7】
配列番号11に記載のバチルス・スファエリカス(Bacillus sphaericus)由来の3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ。
【請求項8】
配列番号9に記載のバチルス・スファエリカス(Bacillus sphaericus)由来の3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ遺伝子プロモーター。
【請求項9】
請求項6及び8のいずれか1つに記載の少なくとも1つのDNA配列を含むプラスミド。
【請求項10】
細菌中でのΔ1-デヒドロゲナーゼの過剰発現のために適切なプロモーター及びターミネーターを含む、請求項9記載のプラスミド。
【請求項11】
配列番号10に記載のバチルス・スファエリカス(Bacillus sphaericus)の3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ遺伝子の前記ターミネーター或いは大腸菌(Escherichia coli)又はバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)のターミネーターがターミネーターとして使用され、そして配列番号9に記載のバチルス・スファエリカス(Bacillus sphaericus)の3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ遺伝子の前記プロモーター又は構成的プロモーター、或いはバクテリオファージΦ29及びSPO1のプロモーター、又はバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来の誘導性プロモーター又はハイブリッドプロモーターがプロモーターとして使用される、請求項10記載のプラスミド。
【請求項12】
大腸菌(Escherichia coli)ターミネーターt(rrnB)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)ターミネーターt(senS)又はt(senN)がターミネーターとして使用され、そして構成プロモーターp(veg)がプロモーターとして使用され、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来のp(aprE)又はp(sacB)が誘導性プロモーターとして使用され、又は、lacI制御SPO1プロモーターがハイブリッドプロモーターとして使用される、請求項11に記載のプラスミド。
【請求項13】
Δ1-デヒドロゲナーゼの過剰発現可能な細菌の形質転換のための、請求項9〜12のいずれか1項に記載のプラスミドの使用。
【請求項14】
3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードし、配列番号10と比較して80%よりも大きい相同性を有するDNA。
【請求項15】
3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードし、配列番号10と比較して90%よりも大きい相同性を有するDNA。
【請求項16】
3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードし、配列番号10と比較して95%よりも大きい相同性を有するDNA。
【請求項17】
配列番号11と比較して少なくとも90%の相同性を有し、3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質。
【請求項18】
配列番号11と比較して少なくとも95%の相同性を有し、3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質。
【請求項19】
前記DNA配列が配列番号9と比較して80%よりも大きい相同性を有する、DNA配列プロモーター。
【請求項20】
前記DNA配列が配列番号9と比較して90%よりも大きい相同性を有する、DNA配列プロモーター。
【請求項21】
前記DNA配列が配列番号9と比較して95%よりも大きい相同性を有する、DNA配列プロモーター。
【請求項22】
配列番号15、配列番号16、配列番号17及び配列番号18に記載の配列を有する、バチルス・スファエリカス(Bacillus sphaericus)3-ケトステロイド-Δ1-デヒドロゲナーゼオリゴヌクレオチド。
【請求項23】
配列番号19及び配列番号20に記載の配列を有するparSオリゴヌクレオチド。
【請求項24】
ステロイドの選択的脱水素のためのプラスミドにおける、請求項6記載のDNA配列によってコードされるタンパク質の使用、及び請求項14〜16のいずれか1項に記載のDNA配列によってコードされるタンパク質の使用。
【請求項25】
ステロイドの選択的脱水素のための、請求項7、17及び18に記載のタンパク質の使用。
【請求項26】
前記脱水素されたステロイドが、ベタメサゾン、クロベタゾン、クロコルトロン、Δ1-11β,17α-ジヒドロキシ-6α,9α-ジフルオロ-16α-メチルプロゲステロン、11β,21-ジヒドロキシ-2’-メチル-5’βH−プレグン-4-エノ[17,16-d]オキサゾール-3,20-ジオン、デフラゾコート、デフラゾコートアルコール、デキサメタゾン、ジフルコルトロン、フルオシノロンアセトニド、フルオコルトロン、ヒドロキシ酸、及びプレドニソロンである、請求項24及び25に記載の使用。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−502692(P2006−502692A)
【公表日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−564245(P2003−564245)
【出願日】平成15年1月28日(2003.1.28)
【国際出願番号】PCT/EP2003/000855
【国際公開番号】WO2003/064653
【国際公開日】平成15年8月7日(2003.8.7)
【出願人】(300049958)シエーリング アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】