説明

デビットカードシステム及びデビットセンタ処理装置及びデビット端末及びデビット記録媒体販売機

【課題】 借入可能カードを用い、借入してまでも遊技にのめり込ませることを効果的に防止し、デビットカード取引の信頼性を高める。
【解決手段】 情報処理センタ5は、カード発行機60、自動販売機75である販売機の端末IDに対応して該販売機に対応する第1の利用制限情報を設定する第1の設定テーブルと、金融機関コードおよび該金融機関に対応する第2の利用制限情報を設定する第2の設定テーブルを有し、利用制限判定部562は、デビット端末80からの決済要求情報から特定した金融機関コードに対応して第2の利用制限情報でデビット決済を制限し、決済要求情報から特定された販売機の端末IDに対応して第1の利用制限情報でデビット決済を制限する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デビットカードシステム及びデビットセンタ処理装置及びデビット端末及びデビット記録媒体販売機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店等の遊技場においては、プリペイドカード等の遊技用記録媒体を受け入れて、該記録媒体に付与された有価価値または有価価値を特定する情報に基づいて遊技媒体を貸し出し可能とするカードシステムが普及している。
【0003】
この種のカードシステムを備える、例えば、パチンコ店においては、遊技客がカード発行機にて予めプリペイドカードを購入し、遊技台(パチンコ台、パチスロマシン等)の横に設置されたカード処理ユニットにそのカードを挿入した状態で指定した金額に応じて該遊技台の遊技に必要な遊技媒体(パチンコ玉、メダル等)の貸し出しを受けてこの遊技台による遊技を行うようになっている。
【0004】
この場合、遊技客が、遊技用プリペイドカードを購入する方法として、現金による他、デビットカード(キャッシュカード)を用いて決済を行うことができる遊技システムが実現されている。
【0005】
デビットカードを用いてプリペイドカードを購入可能な従来の遊技システムについて、下記特許文献1には、予め設定された利用制限範囲内でキャッシュカード決済によるプリペイドカード発行の利用を制限する技術が提案されている。
【0006】
ところで、今日、指定口座の預金残高の範囲内で引き落とし可能な通常のキャッシュカードの他、ある設定額の範囲内で金額を借入れできる借入機能を一体化した借入機能付キャッシュカードも普及しつつある。
【0007】
上記通常のキャッシュカードでは、その取引可能額が、基本的に利用者のキャッシュカードの口座残高以内となるのに対して、借入機能付キャッシュカードでは、取扱金融機関によっては、このカードを使用したデビット取引において、利用者が金融機関から借入れを行うことによって、利用者のキャッシュカードの口座残高を越えた利用が可能になる場合がある。
【0008】
これにより、特許文献1記載の遊技システムにおいて、借入機能付キャッシュカード用いると、指定口座の預金残高が不足する状況下でも、金融機関から借入する形でプリペイドカードの購入等の取引ができることになるので、デビット決済に歯止めをかけ、遊技にのめり込ませることを効果的に防止することができなかった。
【特許文献1】特開2002−889号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように、従来の遊技システムでは、借入機能付キャッシュカードを用いた場合、口座残高を超えた借入でのデビット取引についてまでの利用制限は行えないために、更に遊技にのめり込ませる要因となり、これを効果的に防止できないという問題点があった。
【0010】
本発明は上記問題点を解消し、遊技店における借入機能付キャッシュカード等を用いたデビット決済により遊技客が遊技にのめり込むことを効果的に防止するとともに、デビット取引の信頼性を高めることが可能なデビットカードシステム及びデビットセンタ処理装置及びデビット端末及びデビット記録媒体販売機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1の発明のデビットカードシステムは、遊技店に設けられ、販売機でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット端末と、前記デビット端末と公衆回線網を介して接続され、前記デビット端末から送信された決済要求に基づき前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記販売機での前記デビット処理に係わる販売額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置とを具備し、前記デビットセンタ処理装置は、前記販売機によるデビット決済を制限する第1の利用制限情報を前記デビットカードに対応して設定する第1の設定手段と、前記販売機によるデビット決済を制限する第2の利用制限情報を前記金融機関に対応して設定する第2の設定手段と、前記決済要求に基づき前記デビット決済に係わる販売機および金融機関を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された販売機によるデビット決済を、前記第1の利用制限情報により制限するとともに、前記特定手段により特定された金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限するデビット決済制限手段とを具備する。
【0012】
ここで、デビットカードとは、デビット取引を可能とするキャッシュカードで、指定口座の預金残高の範囲内で引き落とし可能な通常のキャッシュカードおよびある設定額の範囲内で金額を借入れできる借入機能を一体化した借入機能付キャッシュカードを含む。
【0013】
この構成によると、遊技店でのデビットカードを用いた販売機でのデビット決済が、デビットセンタ処理装置(デビットカードを発行した金融機関とは異なる第三者の装置)において、前記第1の利用制限情報により制限されるとともに、金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限されるので、遊技店における借入機能付キャッシュカードを用いたデビット決済により遊技客が遊技にのめり込むことを効果的に防止することができるとともに、デビット取引の信頼性を高めることが可能になる。
【0014】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記販売機は、前記遊技店で利用する遊技媒体の貸し出しに用いる記録媒体を前記デビット決済により発行するデビット記録媒体発行機であり、前記デビット端末は、前記デビット記録媒体発行機内に設けられる。
【0015】
パチンコ店等の遊技店において、デビット取引の対象となる販売機は、通常の商品を販売する販売機と、遊技店で利用する遊技媒体(パチンコ玉、メダル等)の貸し出しに用いる記録媒体(プリペイドカード等)を発行する記録媒体発行機(プリペイドカード発行機等)がある。請求項2の発明においては、請求項1のデビット端末が、記録媒体をデビット決済により発行するデビット記録媒体発行機に設けられる(デビット端末と記録媒体発行機とが一体に構成される)。
【0016】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記第1の利用制限情報は、前記デビット端末が前記デビット記録媒体発行機内に設けられた場合とその他の場合とで異なる。
【0017】
前記デビット記録媒体販売機は、遊技媒体の貸し出し専用に用いられる。そこで、請求項3の発明は、前記第1の利用制限情報を、例えば、前記デビット記録媒体販売機におけるデビット決済の方を他の販売機におけるデビット決済よりも厳しくなるように異ならせることで、借入機能付キャッシュカードを用いたデビット決済により記録媒体を購入することによる遊技客の遊技へののめり込みを効果的に防止している。
【0018】
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記第1の利用制限情報は、所定期間あたりの上限金額または上限回数、1回の販売当たりの上限金額または下限金額のうちの少なくとも1つを設定する設定項目を含む。
【0019】
前記第1の利用制限情報によるデビットカードに対応するデビット決済の制限は、前記販売機での所定期間あたりの上限金額または上限回数、1回の販売当たりの上限金額または下限金額のうちの少なくとも1つにより行われる。
【0020】
また、請求項5の発明は、請求項1または2の発明において、前記第2の利用制限情報は、前記デビット決済が利用不可な金融機関を設定し、前記デビット決済制限手段は、前記特定手段により特定された金融機関が前記第2の設定手段に設定された金融機関と一致する場合、前記デビット決済を拒否し、一致しない場合、前記特定手段により特定された販売機に対応して前記第1の利用制限情報により前記デビット決済を制限する。
【0021】
また、請求項6の発明は、請求項1または2の発明において、前記第2の利用制限情報は、前記デビット決済が利用可能な金融機関を設定し、前記デビット決済制限手段は、前記特定手段により特定された金融機関が前記第2の設定手段に設定された金融機関と一致しない場合、前記デビット決済を拒否し、一致する場合、前記特定手段により特定された販売機に対応して前記第1の利用制限情報により前記デビット決済を制限する。
【0022】
前記第2の利用制限情報は、金融機関に対応してデビット決済を制限する。ここで、前記第2の利用制限情報としては、デビット決済が利用不可な金融機関若しくは利用可能な金融機関のいずれを設定してもよい。
【0023】
そこで、請求項5の発明においては、前記第2の利用制限情報によりデビット決済が利用不可な金融機関を設定し、また、請求項6の発明においては、前記第2の利用制限情報によりデビット決済が利用可能な金融機関を設定し、特定手段により特定された金融機関がデビット決済が利用不可の場合は、この金融機機関を利用したデビット決済を拒否するが、利用可の場合は、特定手段により特定された販売機に対応して前記第1の利用制限情報により前記デビット決済を制限する。
【0024】
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかの発明において、前記デビット決済制限手段は、前記第2の利用制限情報により前記デビット決済を制限した後、前記第1の制限情報により前記デビット決済を制限する。
【0025】
また、請求項8の発明は、請求項1乃至6のいずれかの発明において、前記デビット決済制限手段は、前記第1の利用制限情報により前記デビット決済を制限した後、前記第2の利用制限情報により前記デビット決済を制限する。
【0026】
前記第1の利用制限情報および前記第2の利用制限情報によるデビット決済の制限は、どちらを先に行ってもよい。そこで、請求項7の発明においては、第2の利用制限情報によるデビット決済の制限を先に行い、その後、第1の利用制限情報によるデビット決済の制限を行う。また、請求項8の発明においては、第1の利用制限情報によるデビット決済の制限を先に行い、その後、第2の利用制限情報によるデビット決済の制限を行う。
【0027】
また、請求項9の発明は、請求項1乃至9のいずれかの発明において、前記デビットセンタ処理装置は、前記デビット決済が前記第2の利用制限情報により制限された場合は、その旨を前記デビット端末に通知する通知手段を具備し、前記デビット端末は、前記通知手段による通知に基づき前記デビット決済が前記デビットセンタ処理装置で制限された理由を報知する報知手段を具備する。
【0028】
前記第2の利用制限情報によるデビット決済の制限は、金融機関に対応してデビットセンタ処理装置で行われる。この場合、遊技店のデビット端末を用いてデビット決済を行う遊技客にとっては、何が理由でデビット決済が制限されたかが分かりにくいため、遊技客は混乱し、金融機関への問合せ等も発生する。そこで、請求項9の発明においては、デビットセンタ処理装置で前記第2の利用制限情報によりデビット決済が制限された場合には、その旨をデビット端末に通知し、デビット端末では、デビット決済がデビットセンタ処理装置で制限された理由を報知する。
【0029】
また、請求項10の発明は、請求項9の発明において、前記デビット端末は、前記報知手段により前記デビット決済が不可であると報知された場合に、他のデビットカードによる再デビット決済を前記デビットセンタ処理装置に対して要求する再デビット決済要求手段を具備する。
【0030】
請求項9の発明において、デビットセンタ処理装置で前記第2の利用制限情報によりデビット決済が制限された場合は、デビット端末でその理由が報知されるので、遊技客は、例えば、デビット決済に用いたデビットカードがこのデビットカードによるデビット決済を許可していないという理由で、デビット決済が制限されたことを知ることができる。
【0031】
この場合は、他のデビットカード(例えば、借入機能付でない通常のキャッシュカード)若しくは他の金融機関のデビットカードを用いたデビット決済を行うことができる。
【0032】
そこで、請求項10の発明においては、デビット端末でデビット決済が不可であると報知された場合に、他のデビットカードによる再デビット決済をデビットセンタ処理装置に対して要求することができる。この場合、他のデビットカードの再投入でデビット処理を最初からやり直さなくてよい。
【0033】
また、請求項11の発明は、請求項1乃至10のいずれかの発明において、前記デビット端末は、前記デビット決済を利用不可な金融機関を記憶する記憶手段を具備し、前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致する場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求の送信を禁止する。
【0034】
また、請求項12の発明は、請求項1乃至10のいずれかの発明において、前記デビット端末は、前記デビット決済を利用可能な金融機関を記憶する記憶手段を具備し、前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致しない場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求の送信を禁止する。
【0035】
上記請求項11または請求項12の発明によれば、デビット決済に係わる金融機関がデビット決済を利用可能かがデビット端末において判別され、利用不可の場合は、デビットセンタ処理装置に対する決済要求の送信が禁止されるので、不要な決済要求の送信がなくなり、決済要求の送信に係わるトラフィックを減少させることができる。
【0036】
また、請求項13の発明は、請求項1乃至12のいずれかの発明において、前記デビットセンタ処理装置は、
前記デビット決済が不可となった回数および金額のいずれかを含む履歴を集計する集計手段を具備する。
【0037】
また、請求項14の発明は、請求項13の発明において、前記集計手段は、前記デビットセンタ処理装置で不可となったデビット決済が行われた場合の予測手数料を前記金融機関毎、前記デビット端末毎、若しくは遊技店毎、若しくは地域毎に集計する。
【0038】
請求項13によれば、前記集計手段の集計により、前記デビット決済が不可となった回数および金額のいずれかを含む履歴を知ることができ、また、請求項14の発明においては、前記デビットセンタ処理装置で不可となったデビット決済が行われた場合の予測手数料を前記金融機関毎、前記デビット端末毎、若しくは遊技店毎、若しくは地域毎に知ることができので、この集計結果を金融機関に通知することにより金融機関では、遊技店におけるデビット取引の拡大等を再検討させることができ、また、この集計結果を遊技店に通知することにより、遊技店では、デビット導入等を再検討させることができる。
【0039】
また、請求項15の発明のデビットカードシステムは、遊技店に設けられ、販売機でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット端末と、前記デビット端末と公衆回線網を介して接続され、前記デビット端末から送信された決済要求に基づき前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記販売機での前記デビット処理に係わる販売額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置と、前記販売機によるデビット決済を制限する第1の利用制限情報を前記デビットカードに対応して設定する第1の設定手段と、前記販売機によるデビット決済を制限する第2の利用制限情報を前記金融機関に対応して設定する第2の設定手段と、前記決済要求に基づき前記デビット決済に係わる販売機および金融機関を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された販売機によるデビット決済を、前記第1の利用制限情報により制限するとともに、前記特定手段により特定された金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限するデビット決済制限手段とを具備する。
【0040】
また、請求項16の発明のデビットカードシステムは、遊技媒体の貸し出しに用いる記録媒体を発行する記録媒体発行手段と前記記録媒体発行手段でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット処理手段とを有するデビット記録媒体発行機と、前記デビット記録媒体発行機と公衆回線網を介して接続され、前記デビット処理手段から送信された決済要求に基づき前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記デビット記録媒体発行機での前記デビット処理に係わる前記遊技媒体の発行額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置と、前記デビット記録媒体発行機によるデビット決済を制限する第1の利用制限情報を前記デビットカードに対応して設定する第1の設定手段と、前記デビット記録媒体発行機によるデビット決済を制限する第2の利用制限情報を前記金融機関に対応して設定する第2の設定手段と、前記決済要求に基づき前記デビット決済に係わるデビット記録媒体発行機および金融機関を特定する特定手段と、前記特定手段により特定されたデビット記録媒体発行機によるデビット決済を、前記第1の利用制限情報により制限するとともに、前記特定手段により特定された金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限するデビット決済制限手段とを具備する。
【0041】
請求項15および請求項16の発明によれば、デビットカードを用いた遊技店でのデビット決済が、販売機またはデビット記録媒体発行機に対応して前記第1の利用制限情報により制限されるとともに、デビットカードを発行した銀行等の金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限されるので、遊技店における借入機能付キャッシュカードを用いたデビット決済により遊技客が遊技にのめり込むことを効果的に防止することができるとともに、デビット取引の信頼性を高めることが可能になる。
【0042】
ここで、請求項15および請求項16の発明においては、「第1の設定手段」、「第2の設定手段」、「特定手段」、「デビット決済制限手段」は、システム内のどこに設けてもよい。例えば、デビット端末、またはデビット記録媒体発行機、またはデビットセンタ処理装置等に設けてもよく、また、遊技店の管理装置(ターミナルコントローラ)に設けてもよい。
【0043】
また、請求項17の発明は、遊技店に設置された販売機でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット端末と公衆回線網を介して接続され、前記デビット端末から送信された決済要求に基づき前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記販売機での前記デビット処理に係わる販売額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置であって、前記販売機によるデビット決済を制限する第1の利用制限情報を前記デビットカードに対応して設定する第1の設定手段と、前記販売機によるデビット決済を制限する第2の利用制限情報を前記金融機関に対応して設定する第2の設定手段と、前記決済要求に基づき前記デビット決済に係わる販売機および金融機関を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された販売機によるデビット決済を、前記第1の利用制限情報により制限するとともに、前記特定手段により特定された金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限するデビット決済制限手段とを具備する。
【0044】
また、請求項18の発明は、遊技媒体の貸し出しに用いる記録媒体を発行する記録媒体発行手段と前記記録媒体発行手段でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット処理手段とを有するデビット記録媒体発行機と公衆回線網を介して接続され、前記デビット処理手段から送信された決済要求に基づき前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記デビット記録媒体発行機での前記デビット処理に係わる前記遊技媒体の発行額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置であって、前記デビット記録媒体発行機によるデビット決済を制限する第1の利用制限情報を前記デビットカードに対応して設定する第1の設定手段と、前記デビット記録媒体発行機によるデビット決済を制限する第2の利用制限情報を前記金融機関に対応して設定する第2の設定手段と、前記決済要求に基づき前記デビット決済に係わるデビット記録媒体発行機および金融機関を特定する特定手段と、前記特定手段により特定されたデビット記録媒体発行機によるデビット決済を、前記第1の利用制限情報により制限するとともに、前記特定手段により特定された金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限するデビット決済制限手段とを具備する。
【0045】
請求項17および請求項18の発明によれば、デビットカードを用いた遊技店でのデビット決済が、デビットセンタ処理装置において、販売機またはデビット記録媒体発行機に対応して前記第1の利用制限情報により制限されるとともに、デビットカードを発行した銀行等の金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限されるので、遊技店における借入機能付キャッシュカードを用いたデビット決済により遊技客が遊技にのめり込むことを効果的に防止することができるとともに、デビット取引の信頼性を高めることが可能になる。
【0046】
また、請求項19の発明は、遊技店に設けられ、該遊技店に設置された販売機でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット端末であって、前記販売機での前記デビットカードを用いた販売に際して、前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記販売機での前記デビット処理に係わる販売額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置にデビット決済要求を送信する決済要求送信手段と、前記デビット決済を利用不可な金融機関を記憶する記憶手段と、前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致する場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求送信手段による前記決済要求の送信を禁止する禁止手段とを具備する。
【0047】
また、請求項20の発明は、遊技店に設けられ、該遊技店に設置された販売機でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット端末であって、前記販売機での前記デビットカードを用いた販売に際して、前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記販売機での前記デビット処理に係わる販売額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置にデビット決済要求を送信する決済要求送信手段と、前記デビット決済を利用可能な金融機関を記憶する記憶手段と、前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致しない場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求送信手段による前記決済要求の送信を禁止する禁止手段とを具備する。
【0048】
また、請求項21の発明は、遊技媒体の貸し出しに用いる記録媒体を発行する記録媒体発行手段と前記記録媒体発行手段でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット処理手段とを有するデビット記録媒体発行機であって、前記デビットカードを用いた前記記録媒体の発行に際して、前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記デビット処理に係わる発行額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置にデビット決済要求を送信する決済要求送信手段と、前記デビット決済を利用不可な金融機関を記憶する記憶手段と、前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致する場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求送信手段による前記決済要求の送信を禁止する禁止手段とを具備する。
【0049】
また、請求項22の発明によれば、遊技媒体の貸し出しに用いる記録媒体を発行する記録媒体発行手段と前記記録媒体発行手段でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット処理手段とを有するデビット記録媒体発行機であって、前記デビットカードを用いた前記記録媒体の発行に際して、前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記デビット処理に係わる発行額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置にデビット決済要求を送信する決済要求送信手段と、前記デビット決済を利用可能な金融機関を記憶する記憶手段と、前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致しない場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求送信手段による前記決済要求の送信を禁止する禁止手段とを具備する。
【0050】
請求項19乃至請求項22の発明によれば、デビット決済に係わる金融機関がデビット決済を利用可能か否かがデビット端末若しくはデビット記録媒体発行機において判別され、利用不可の場合は、デビットセンタ処理装置に対する決済要求の送信が禁止されるので、不要な決済要求の送信がなくなり、決済要求の送信に係わるトラフィックを減少させることができる。
【発明の効果】
【0051】
本発明によれば、遊技店における借入機能付キャッシュカード等を用いたデビット決済により遊技客が遊技にのめり込むことを効果的に防止することができるとともに、デビット取引の信頼性を高めることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
以下、本発明に係る一実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0053】
図1は、本発明のデビットカードシステムをパチンコ店などの遊技場に設置される遊技システムに適用した場合の全体構成を示すブロック図である。
【0054】
図1において、このシステムの核であるパチンコ店3〔3−1,3−2,〜,3−n(n:任意の整数)〕内には、まず、会員の遊技情報を管理する会員管理用ターミナルコントローラ(T/C)10と、プリペイドカード等のカード情報を管理するカード管理用ターミナルコントローラ(T/C)20が設置されている。
【0055】
会員管理用T/C10は、後述する会員管理端末(不図示)等とローカルエリアネットワーク(LAN)を介して接続され、カード管理用T/C20は、島30の一構成要素である複数の島コントローラ(S/C)40と上記LANとは別のLAN25介してにより接続されている。
【0056】
図2は、図1に示した会員管理用T/C10の詳細構成を示すブロック図である。
【0057】
図2において、ワークステーション110は、このワークステーション110の全体動作を統括制御する制御部110−1、会員カードの会員コードと関連付けて遊技情報と会員情報をレコード形式で記憶するデータベース111及び後述する利用制限制御のためのデータベース112を格納するメモリ110−2、このワークステーション110内の各種管理情報を表示する表示部110−3、各種情報等の入力およびこのワークステーション110内の管理情報の印刷に使用される入出力部110−4を具備して構成される。
【0058】
パーソナルコンピュータ120は、LAN15を介して、ワークステーション110に接続され、店員は、このパーソナルコンピュータ120を用いて、ワークステーション110への新規口座の登録やデータの統計処理等を行う。
【0059】
プリンタ130は、パーソナルコンピュータ120に接続され、例えば、店員がワークステーション110に記憶された台帳データに基づいて、ダイレクトメールを発行する場合等に使用される。
【0060】
会員カード発行機140は、パーソナルコンピュータ120に接続され、このパーソナルコンピュータ120によって新規口座の登録が行われると、該登録された口座の会員カード(不図示)が発行される。
【0061】
図3は、図2に示した会員管理用T/C10のワークステーション110内のメモリ110−2に格納されるデータベース111の構成例を示す表図である。
【0062】
このデータベース111は、会員カード販売機140にて販売された会員カードの会員コードと関連付けて遊技情報と会員情報をレコード形式で記憶するものであり、この例では、「会員コード」に対応して、「購入度数」、「暗証番号」、「出玉数」、「入玉数」、「貯玉数」、「有効フラグ」が記憶されている。
【0063】
なお、有効フラグは、会員カードが盗用された場合には“0”をセットして使用不可状態にすることができる。復旧は、店員が会員からカードが利用できない旨の申告を受けて、本人を確認した上で、パーソナルコンピュータ120を操作して行なう。
【0064】
次に、カード管理用T/C20に接続される各島30内構成要素について説明する。
【0065】
図1におけるパチンコ店3内の各島30は、島コントローラ(S/C)40、この島コントローラ(S/C)40により制御される複数の遊技ユニット50、プリペイドカード等のカードの販売を行うカード発行機60、これらカードの精算(カードに記憶された有価価値の残価に応じた現金等の払い出し)を行うカード精算機70、自動販売機75等により構成されている。
【0066】
カード発行機60は、通常、各島30毎に1台程度設けられ、カード発行時に当該カードに対してID番号(磁気ストライプには媒体ID、表面には目視可能な表示ID)を付与する。
【0067】
すなわち、カード発行機60では、例えば、紙幣の投入後、遊技客により金額が選択指定されると、この選択指定された金額分の金額データ(初期度数)と共に発行店、日付、媒体ID等の情報をカードの磁気ストライプ部に磁気記録し、かつカード表面に金額と表示lDを印字したプリペイドカード61を発行する。
【0068】
なお、磁気ストライプ部に記録された媒体IDは暗号化されており、カード表面に印字された表示IDとは異なっているのがセキュリティの保護の為には有益である。
【0069】
媒体IDについては、発行時にIDが付与されるものであっても良いし、カード発行機60や図示しないカード更新機等に装填される前から予めIDが付与されているものであっても良い。
【0070】
このプリペイドカード61の発行に先立ち、カード発行機60は、カード管理用T/C20ヘカード発行データの登録を要求すると共に、発行の可否を問い合わせ、発行可の時のみプリペイドカード61を発行する。
【0071】
また、パチンコ店3内の各島30において、遊技ユニット50は、遊技機510と、隣接する遊技機510との間の台間に設けられるカード処理ユニット520とにより構成される。
【0072】
カード処理ユニット520は、カード挿入/排出口及び貸し出し要求手段を少なくとも有し、遊技客によりカード挿入/排出口に例えばプリペイドカード61が挿入されると、カード管理用T/C20に問い合わせてその有価価値データを取得し、遊技客による遊技機510への遊技媒体の貸し出し要求に基づき、当該有価価値データ(残度数)の範囲内で、遊技媒体を貸し出す処理を行う。遊技客は、この遊技媒体を用いてパチンコ等の遊技を行うことができる。
【0073】
なお、本システムにおいて、遊技機510の種別としては、CRパチンコ台の他、パチスロ機やパチンコ台等があり、カード処理ユニット520としては、上記種別に対応して、CRカードユニット、カードメダル貸機、カード玉貸機等が設けられる。
【0074】
また、各島30において、自動販売機75は、飲料やタバコ等の物品を販売する販売機である。
【0075】
上述した各島30の構成要素は、通信路で接続され(但し、カード管理用T/C20と各S/C40間はLAN25で接続される)、相互にあるいはカード管理用T/C20との間でデータ交換を行うことができるようになっている。
【0076】
カード管理用T/C20は、各島30の各構成要素から収集したデータを基にカード管理用のデータベースを構築すると共に、これらデータを逐次イベントがある毎に更新することで、カード発行機60にて発行されたカードに関する種々の情報(例えば、発行日、当初の購入金額、残存する有価データ、カード発行機60での売上や遊技ユニット50で貸し玉と交換した後の残額等に関するデータ)をそのカードIDを基に管理している。
【0077】
更に、カード管理用T/C20は、パチンコ店外のカード会社センタ1の経営コンピュータと公衆回線網2により接続されており、この経営コンピュータを用いてカード管理用T/C20内のデータを管理できるようになっている。
【0078】
以上に述べた構成のうち、会員管理用T/C10を除く部分全体は、パチンコ店3などの遊技場向けに普及しているプリペイドカードシステムと呼べるものである。
【0079】
本発明のシステムでは、各島30の構成要素として、更に、デビット端末80が設けられる。
【0080】
デビット端末80としては、図1に示す如く、カード発行機60に隣接して設置され、かつ、通信接続されるものと、自動販売機75に隣接して設置され、かつ、通信接続されるものとがある。
【0081】
また、これらデビット端末80は、パチンコ店3の店外において、公衆回線網4を介して情報処理センタ(デビットセンタ処理装置)5に接続されている。
【0082】
更に、情報処理センタ5は、カード発行銀行7−1、決済銀行7−2、加盟店銀行7−3のそれぞれのコンピュータとCAFISネットワーク6(クリアリングセンタ6aを含む)を介して接続されている。
【0083】
このCAFIS(Credit and Finance Information System)ネットワーク6を核とし、更に、情報処理センタ5からパチンコ店3内に設置されたデビット端末80へとつながる部分全体は、デビットカードシステムと呼べるものである。
【0084】
このことから、図1に示す本発明の構成は、各パチンコ店3の店内に、上記プリペイドカードシステムの末端のカード発行機60または自動販売機75を、デビット端末80に接続して収容したデビットカードシステムを構築したものである。
【0085】
本発明のデビットカードシステムにおいて、カード発行機60に接続されるデビット端末80は、該カード発行機60と協同し、該カード発行機60からのプリペイドカード61の発行に関するデビットカードによる決済処理(デビット処理)機能を有する。
【0086】
また、自動販売機75に接続されるデビット端末80は、該自動販売機75と協同し、該自動販売機75での物品の販売に関するデビットカードによる決済処理(デビット処理)機能を有する。
【0087】
これらカード発行機60、または、自動販売機75に接続されるデビット端末80では、デビットカード81として、指定口座に対する預金、または、該指定口座から預金残高の範囲内で引き落とし可能な通常のキャッシュカードの他、該キャッシュカード機能に、指定口座の預金残高がなくなっても金融機関から借入する形で所定の設定額範囲内の金額を引き落としできる借入機能を一体化させた借入機能付キャッシュカードの受け入れも可能である。
【0088】
そのうえで、本発明のシステムでは、上記デビットカードを用いた、プリペイドカード61、または物品の販売に係わるデビット決済について利用制限を実施する。
【0089】
本発明のシステムにおけるデビット決済の制限の一例としては、販売機(カード発行機60、または自動販売機75)に対応して該販売機の識別情報(端末ID)に対応する第1の利用制限情報を登録して設定する第1の設定手段(後述の利用制限設定テーブル5711に相当)と、金融機関情報に対応する第2の利用制限情報を登録して設定する第2の設定手段(後述の金融機関利用制限設定テーブル5712に相当)とを設け、販売機からの決済要求情報からデビット決済に用いる該販売機の端末IDおよび金融機関情報を特定し、この特定された金融機関情報が第2の設定手段に登録されている場合は、該登録された金融機関情報に対応して第2の設定手段に設定されている第2の利用制限情報でデビット決済を制限し、上記特定された金融機関情報が第2の設定手段に登録されていない場合は、上記特定された販売機の端末IDに対応して第1の設定手段に設定されている第1の利用制限情報でデビット決済を制限するように制御する。
【0090】
このデビット決済の制限制御を行う部分としては、以下に述べるように、デビットカードシステム内の情報処理センタ5(デビットカードを発行した金融機関とは異なる第三者装置)とすることができるし(実施例1参照)、デビット端末80(実施例2参照)、若しくは会員管理システム(会員管理用T/C20)とすることもできる。
【0091】
以下、本発明における具体的実施例について説明する。
【実施例1】
【0092】
図4は、実施例1に係わるデビット端末80、カード発行機60、及び情報処理センタ5の構成及び接続態様を示す概念図である。
【0093】
図4において、カード発行機60に接続されるデビット端末80には、外観上、取引金額や入力操作ガイダンス等の各種情報を表示する表示部805、テンキー等のキーを備え、デビットカード81の暗証番号や取引金額等を入力するキー操作部806、デビットカード81を挿入するカード挿入/排出口807が備わる。
【0094】
カード発行機60には、外観上、プリペイドカード61の発行金額を選択する選択ボタン605(この例では、1000円、2000円、3000円、5000円のプリペイドカードの発行選択ができる構成となっている)、選択ボタン605にて選択された発行金額に応じたプリペイドカード61を発行(排出する)カード発行口606が備わる。
【0095】
なお、このカード発行機60の外観構成は、本実施例の機能動作に最小限必要な要素を想定した場合の構成例であり、もし、カード発行機60を現金によるプリペイドカード61の発行あるいは両替も可能なものにしようとするならば、他に、現金(紙幣)を投入する紙幣投入口、投入された現金の金額等を表示する金額表示部、両替を指示する選択ボタン、両替金(紙幣)を排出する紙幣排出口等を併設する必要がある。
【0096】
図4は、図1におけるカード発行機60とこれに接続されるデビット端末80に主眼をおいた接続態様を示すものであり、図1に示す実際のシステム構成において、図4に示すデビット端末80は、他のカード発行機60に接続されるデビット端末80、及び1または複数の自動販売機75にそれぞれ接続されるデビット端末80(図5参照)と共に、公衆回線網4を介して情報処理センタ5に接続される。
【0097】
図5は、図1に示すシステム構成における自動販売機75と、これに接続されるデビット端末80、及び情報処理センタ5間の接続態様を示す概念図である。
【0098】
図5において、デビット端末80は、1または複数のカード発行機60にそれぞれ接続されるデビット端末(図4参照)80と共に、公衆回線網4を介して情報処理センタ5に接続される。
【0099】
図5に示すように、自動販売機75に接続されるデビット端末80の外観上の構成は、カード発行機60に接続されるデビット端末80(図4参照)と同様である。
【0100】
自動販売機75には、外観上、販売対象の物品(物品見本751)にそれぞれ対応して設けられ、対応する物品見本751に相当する物品を選択する選択ボタン752(この例では、缶飲料A,B,C,Dの中から所望の缶飲料を選択できる構成となっている)、選択ボタン752の押下時、接続されるデビット端末80での該選択ボタン752に対応する物品の価格に相当する金額の決済処理完了後、該選択された物品を排出する物品排出口753が備わる。
【0101】
なお、図4においては、デビット端末80がカード発行機60に接続される場合を示したが、図4に示すデビット端末80とカード発行機60とを一体化して(デビット端末80をカード発行機60内に内蔵して)、図6に示すデビットカード発行機90として構成してもよい。
【0102】
図6において、デビットカード発行機90は、図4に示すデビット端末80とカード発行機60とを一体化したものであり、このデビットカード発行機90には、外観上、取引金額や入力操作ガイダンス等の各種情報を表示する表示部805、テンキー等のキーを備え、デビットカード81の暗証番号や取引金額等を入力するキー操作部806、デビットカード81を挿入するカード挿入/排出口807、プリペイドカード61の発行金額を選択する選択ボタン605、選択ボタン605にて選択された発行金額に応じたプリペイドカード61を発行(排出する)カード発行口606が備わる。その他の構成は、図4に示した構成と同一である。
【0103】
図7は、本実施例に係わるデビット端末80の機能構成を示すブロック図である。
【0104】
図7に示すように、デビット端末80は、図4及び図5で説明した表示部805、キー操作部806の他、情報処理センタ5との通信制御を行う通信制御部801、隣接設置されるカード発行機60または自動販売機75との通信制御を行う通信制御部802、端末全体の制御を行う制御部803、制御に必要な各種情報等を記憶するメモリ部804、カード挿入/排出口807から挿入されたデビットカード81からカード情報を読取るカードリーダ部808、プリペイドカード61や物品の販売レシート等の各種情報を印刷出力するプリンタ部809を備えて構成される。
【0105】
一方、情報処理センタ5は、図4に示すように、通信制御部55a,55b、主制御部56及びメモリ部57を備えて構成される。
【0106】
主制御部56には、決済処理制御部561、利用制限判定部562、データベース管理部563が備わり、メモリ部57内には、デビットカード81の利用制限範囲の条件データや、これらデビットカード81の利用実績に関する各種データを管理する利用制限データベース571が設けられる。
【0107】
図8は、図6に示したデビットカード発行機90の機能構成を示すブロック図である。
【0108】
図8に示すように、デビットカード発行機90は、デビット処理を行うデビット処理部800、プリペイドカードの発行処理を行うプリペイドカード処理部600、カード管理用(T/C)20との通信制御を行う通信制御部601を具備し、デビット処理部800は、図6に示した表示部805、キー操作部806の他、情報処理センタ5との通信制御を行う通信制御部801、デビット処理部全体の制御を行う制御部803、制御に必要な各種情報等を記憶するメモリ部804、カード挿入/排出口807から挿入されたデビットカード81からカード情報を読取るカードリーダ部808、プリペイドカード61の販売レシート等の各種情報を印刷出力するプリンタ部809を備えて構成される。
【0109】
図9、図10及び図11は、それぞれ、利用制限データベース571に設けられる、利用制限設定テーブル5711、金融機関利用制限設定テーブル5712及び利用実績テーブル5713のデータ登録設定内容を示す表図である。
【0110】
図9において、利用制限設定テーブル5711には、例えば、各パチンコ店3を識別するID(店舗ID)別に、端末IDに対応して、金融機関利用制限チェックフラグ、一定期間単位(この例では1日単位)の利用上限金額、同じく利用上限回数、1回の利用あたりの上限金額及び下限金額等の利用制限条件データが予め設定されている。
【0111】
ここで、端末IDは、デビットカード81を受け入れてプリペイドカード61や物品の販売に係わる決済処理を行う各デビット端末80に接続されるカード発行機60や、自動販売機75、デビットカード発行機90を識別する情報である。
【0112】
金融機関利用制限チェックフラグは、デビット端末80またはデビットカード発行機90が受け入れたデビットカードから読取った金融機関コードについて、借入機能付キャッシュカード利用時の利用制限の有無をチェックするのかしないのか(金融機関利用制限設定テーブル5712に設定される利用制限情報での利用制限を適用するか否か)を指示する情報であり、該チェックを行う場合は“1”が、該チェックを行わない場合は、“0(零)”がそれぞれ登録、設定される。
【0113】
ここで、店舗内のグループ毎に利用制限を行う場合には、当該利用制限設定テーブル5711において、例えば、各端末の端末IDに変えて、これら各端末が属するグループのグループIDを設定すれば良い。
【0114】
図10において、金融機関利用制限設定テーブル5712には、設定項目として、業態コード、金融機関コード、利用制限チェックフラグ、一定期間単位(この例では1日単位)の利用上限金額、同じく利用上限回数、1回の利用あたりの上限金額及び下限金額が設けられる。
【0115】
これら設定項目のうち、金融機関コードは該金融機関を識別する情報であり、業態コードは当該金融機関の業態を識別する情報である。
【0116】
利用制限チェックフラグは、対応する金融機関コードを有するデビットカード(借入機能付キャッシュカード)についてその使用を不可とする条件を含む利用制限条件のチェックを行うのか行わないのかを指示する(該金融機関コードに対応して金融機関利用制限設定テーブル5712に設定される各項目の利用制限情報による利用制限を行うか否かを指示する)情報であり、該チェックを行う場合は“1”が、該チェックを行わない場合は、“0(零)”がそれぞれ設定される。
【0117】
また、残りの各項目(一定期間単位の利用上限金額、同じく利用上限回数、1回の利用あたりの上限金額及び下限金額)は、対応する金融機関コードを有するデビットカード(借入機能付キャッシュカード)についての具体的な利用制限条件を示す情報である。
【0118】
この金融機関利用制限設定テーブル5712によれば、図10に示すように、業態コード=9,8に相当する業態(借入機能付キャッシュカードを提供する事業形態)の金融機関を予め選出し、該金融機関に対応する金融機関コード別に、当該金融機関から発行された借入機能付キャッシュカードに対してどのような利用制限範囲で利用制限を行うのか、または、行わないのかを設定することができる。
【0119】
特に、図8の例では、例えば、金融機関コード“10005”を有する金融機関から発行される借入機能付キャッシュカードについては、利用制限チェックフラグが、利用制限の実施に当たる値(=“1”)を示すも、利用制限条件として利用不可(上限金額=“0”円)を示す旨の設定がなされている。
【0120】
また、金融機関コード“10012”を有する金融機関から発行される借入機能付キャッシュカードについては、1日単位の利用上限金額(=25,000円)、同、利用上限回数(=5回)、1回の利用あたりの上限金額(=10,000円)及び下限金額(=2,500円)の条件でデビット決済を制限する旨の設定がなされている。
【0121】
また、金融機関コード“10025”を有する金融機関から発行される借入機能付キャッシュカードについては、1日単位の利用上限金額(=25,000円)、同、利用上限回数(=5回)、1回の利用あたりの上限金額(=10,000円)及び下限金額(=2,500円)の条件が設定されるも、当該条件での利用制限を行わない旨(利用制限チェックフラグ=“0”)の設定がなされている。
【0122】
図11において、利用実績テーブル5713には、各パチンコ店3の店舗ID毎に、現時点までの間に上記利用制限設定テーブル5711、あるいは金融機関利用制限設定テーブル5712に設定された利用制限条件をクリアし、かつ、決済処理が正常終了した取引(プリペイドカード61の発行、あるいは、物品の販売)に利用されたデビットカード81のカードIDに対応して、該カードIDを持つデビットカードによる今回の利用額、現時点までの累計利用回数、累計利用金額等の利用実績データが記憶されている。
【0123】
次に、上述したシステム構成において、デビット端末80が、デビットカード81を受け入れ、隣接設置されるカード発行機60からプリペイドカード61を発行する場合、及び、隣接設置される自動販売機75から物品を販売する場合、デビットカード発行機90がデビットカード81を受け入れてプリペイドカード61を発行する場合のデビット決済の利用制限動作について説明する。
【0124】
図12は、遊技客がデビットカード81を用いてプリペイドカード61を購入する際のカード発行機60、デビット端末80及び情報処理センタ5間の処理動作を示すフローチャートである。なお、同フローチャート中の丸数字は、図4においてプリペイドカード61の発行処理の流れを示す丸数字に対応したものである。
【0125】
図12において、遊技客がカード発行機60に接続されるデビット端末80のカード挿入/排出口807にデビットカード81を挿入すると(ステップS610)、該デビット端末80は、カードリーダ部808によって、該挿入されたデビットカード81からカード情報(金融機関コード、カードID等)を読み取るとともに、該遊技客に対して暗証番号の入力を要求する(ステップS620)。
【0126】
この要求を例えば表示部805での表示により確認した遊技客がデビット端末80に設けられたキー操作部806から自己の暗証番号を入力すると(ステップS611)、デビット端末80は、この暗証番号を保持すると共に、カード発行機60に対して、カード発行操作可の旨を通知する(ステップS621)。
【0127】
これに対し、カード発行機60は、デビット端末80からの上記通知を受信すると、選択ボタン605を点灯状態に制御する(ステップS630)。
【0128】
選択ボタン605の点灯中、遊技客が、その点灯した選択ボタン605のいずれかを押下すると(ステップS640)、カード発行機60は、この押下された選択ボタン605に対応する発行金額に相当する金額データをデビット端末80に通知する(ステップS631)。
【0129】
一方、デビット端末80は、カード発行機60から上記金額データを受信すると、当該金額(決済要求金額)データの他、該カード発行機60を設置する店舗の店舗IDと、該カード発行機60の端末IDと、ステップS620で読取ったカード情報(金融機関コード、カードID)、及び同ステップS621で入力された暗証番号とを含む決済要求を情報処理センタ5に送出する(ステップS622)。
【0130】
情報処理センタ5では、デビット端末80から送出された上記決済要求を通信制御部55aを介して受信すると、該決済要求に含まれる暗証番号が正常であることを条件に、該決済要求に含まれる店舗ID、端末ID、金融機関コード、カードID、決済要求金額に基づいて決済処理を行う(ステップS650)。
【0131】
この決済処理(詳細については図15参照)において、情報処理センタ5は、決済要求に含まれる金融機関コードに対して使用不可設定がなされていること、決済要求に含まれるカードIDの利用実績が該当する利用制限設定テーブル5711または金融機関利用制限設定テーブル5712に設定されている利用制限条件の範囲外にあること、上記利用実績が上記利用制限範囲内にはあるが、残高の不足等により上記要求金額での決済処理が完了できなかったこと、上記要求金額での決済が完了したこと等について判別し、該判別した状態に対応する処理結果を決済要求元のデビット端末80に通知する。
【0132】
一方、デビット端末80は、上記ステップS622で決済要求を送出した後、該決済要求に対して情報処理センタ5から通知される上記処理結果を受信すると、該処理結果をカード発行機60に通知し(ステップS623)、次いでデビットカード81を遊技客に返却し(ステップS624)、処理を終える。
【0133】
これに対し、カード発行機60では、デビット端末80から上記処理結果を受信し、該受信した処理結果(決済結果)を基に決済が完了したか否かを判断する(ステップS632)。
【0134】
ここで、通知された処理結果が決済完了であれば(ステップS632YES)、カード発行機60は、それ以前のステップS640で押下された選択ボタン605に対応する金額のプリペイドカード61(当該金額相当度数の有価データが記憶されたカード)をカード発行口606から排出し(ステップS633)、その後、全ての選択ボタン605を消灯状態に制御し(ステップS634)、処理を終える。
【0135】
また、通知された処理結果が決済が完了していないことを示している場合(ステップS632NO)は、直ちに全ての選択ボタン605を消灯状態に制御し(ステップS634)、処理を終える。
【0136】
図13は、遊技客がデビットカード81を用いて物品を購入する際の自動販売機75、デビット端末80及び情報処理センタ5間の処理動作を示すフローチャートである。なお、同フローチャート中の丸数字は、図5において物品の販売処理の流れを示す丸数字に対応したものである。
【0137】
図13において、図12に示すプリペイドカード61の購入時の各処理ステップと同様の処理ステップには同一の符号を付している。
【0138】
図13において、デビット端末80は、図12の処理と同様、遊技客によるデビットカード81の挿入(ステップS610)を受付け、次いで、該挿入されたデビットカード81からカード情報(金融機関コード、カードID等)を読取って暗証番号の入力を要求し(ステップS620)、更に、遊技客による暗証番号を入力(ステップS611)を受付けて該暗証番号を保持した後、自動販売機に75に対して所望の物品の選択(購入)操作が可能である旨を通知する(ステップS621b)。
【0139】
これに対し、自動販売機75は、デビット端末80からの上記物品選択操作可の通知を受信すると、選択ボタン752を点灯状態に制御する(ステップS630b)。
【0140】
選択ボタン752の点灯中、遊技客が、その点灯した選択ボタン752のいずれか〔購入希望の物品(物品見本751)に対応する選択ボタン752〕を押下すると(ステップS640b)、自動販売機75は、この押下された選択ボタン752に対応する物品の金額に相当する金額データをデビット端末80に通知する(ステップS631b)。
【0141】
一方、デビット端末80は、自動販売機75から上記金額データを受信すると、図12に示す処理の流れと同様、当該金額(決済要求金額)データの他、該自動販売機75を設置する店舗の店舗IDと、該自動販売機75の端末IDと、ステップS620で読取ったカード情報(金融機関コード、カードID)、及び同ステップS621で入力された暗証番号とを含む決済要求を情報処理センタ5に送出する(ステップS622)。
【0142】
そして、その後、情報処理センタ5から、上記決済要求に基づく決済処理(ステップS650)の処理結果通知を受信すると、該処理結果を自動販売機75に通知し(ステップS623b)、次いでデビットカード81を遊技客に返却し(ステップS624)、処理を終える。
【0143】
これに対し、自動販売機75では、デビット端末80から上記決済結果通知を受信し、該受信した処理結果を基に決済が完了したか否かを判断する(ステップS632b)。
【0144】
ここで、通知された処理結果が決済完了であれば(ステップS632bYES)、自動販売機75は、それ以前のステップS640bで押下された選択ボタン752に対応する物品(この例では、缶飲料)を物品排出口753から排出し(ステップS633b)、その後、全ての選択ボタン752を消灯状態に制御し(ステップS634b)、処理を終える。
【0145】
また、通知された処理結果が決済が完了していないことを示している場合(ステップS632bNO)は、直ちに全ての選択ボタン752を消灯状態に制御し(ステップS634b)、処理を終える。
【0146】
図14は、遊技客がデビットカード81を用いてプリペイドカード61を購入する際のデビットカード発行機90及び情報処理センタ5間の処理動作を示すフローチャートである。なお、同フローチャート中の丸数字は、図6においてプリペイドカード61の販売処理の流れを示す丸数字に対応したものである。
【0147】
図14において、図12に示すプリペイドカード61の購入時の各処理ステップと同様の処理ステップには同一の符号を付している。
【0148】
図14において、デビットカード発行機90は、図12の処理と同様、遊技客によるデビットカード81の挿入(ステップS610)を受付け、次いで、該挿入されたデビットカード81からカード情報(金融機関コード、カードID等)を読取って暗証番号の入力を要求し(ステップS620)、更に、遊技客による暗証番号を入力(ステップS611)を受付けて該暗証番号を保持した後、プリペイドカード処理部600に対してカード発行操作可通知を通知し(ステップS621c)、選択ボタン605を点灯状態に制御する(ステップS630)。
【0149】
選択ボタン605の点灯中、遊技客が、その点灯した選択ボタン605のいずれかを押下すると(ステップS640)、この押下された選択ボタン605に対応する物品の金額に相当する金額データをデビット処理部800に通知する(ステップS631)。
【0150】
デビット処理部800は、上記金額データを受信すると、図12に示す処理の流れと同様、当該金額(決済要求金額)データの他、該デビットカード発行機90を設置する店舗の店舗IDと、該デビットカード発行機90の端末IDと、ステップS620で読取ったカード情報(金融機関コード、カードID)、及び同ステップS621で入力された暗証番号とを含む決済要求を情報処理センタ5に送出する(ステップS622)。
【0151】
そして、その後、情報処理センタ5から、上記決済要求に基づく決済処理(ステップS650)の処理結果通知を受信すると、該処理結果をプリペイドカード処理部600に通知し(ステップS623c)、次いでデビットカード81を遊技客に返却する(ステップS624)、処理を終える。
【0152】
また、プリペイドカード処理部600は、上記決済結果通知を受信し、該受信した処理結果を基に決済が完了したか否かを判断し(ステップS632)、ここで、通知された処理結果が決済完了であれば(ステップS632YES)、それ以前のステップS640で押下された選択ボタン605に対応する金額のプリペイドカード61をカード発行口606から排出し(ステップS633)、その後、全ての選択ボタン605を消灯状態に制御し(ステップS634)、処理を終える。
【0153】
また、通知された処理結果が決済が完了していないことを示している場合(ステップS632NO)は、直ちに全ての選択ボタン605を消灯状態に制御し(ステップS634)、処理を終える。
【0154】
次に、本実施例に係わる情報処理センタ5の決済処理(図12及び図13及び図14のステップS650参照)について詳細に説明する。
【0155】
図15は、カード発行機60、または自動販売機75に接続されるデビット端末80またはデビットカード発行機からの決済要求に基づく、情報処理センタ5での決済処理(利用制限処理)動作を示すフローチャートである。
【0156】
図15において、情報処理センタ5は、図12のステップS622、または、図13のステップS622でデビット端末80から送出された決済要求若しくは図14のステップS622でデビットカード発行機90から送出された決済要求を通信制御部55aを介して受信すると(ステップS651)、該決済要求に含まれる暗証番号が正常であることを条件に、主制御部56の利用制限判定部562が、ステップS652以降の利用制限チェックを含む決済処理を実行する。
【0157】
まず、ステップS652において、利用制限判定部562は、デビット端末80若しくはデビットカード発行機90から受信した決済要求に含まれる店舗ID、端末ID、金融機関コード、カードID及び決済要求金額を抽出する(ステップS652)。
【0158】
次いで、利用制限判定部562は、第1の設定テーブルである利用制限設定テーブル5711(図9参照)を参照し(ステップS653)、上記店舗IDを持つ店舗に設置される、上記端末IDを持つ端末(カード発行機60、または自動販売機75、またはデビットカード発行機90)でのデビット決済に対して金融機関利用制限チェックを適用するか否かを判断する(ステップS654)。
【0159】
この処理は、上記ステップS652で決済要求から抽出した店舗ID、端末IDをキーに利用制限設定テーブル5711を検索し、該店舗ID、端末IDに対応する金融機関利用制限チェックフラグが“1”であるか“0”であるかをチェックすることにより行う。
【0160】
この処理において、店舗ID、端末IDに対応する金融機関利用制限チェックフラグが“0”であることにより、金融機関利用制限チェックを適用しないと判定された場合(ステップS654NO)、決済処理制御部561は、後述するステップS659の処理と同様、通信制御部55bを通じてクリアリングセンタ6aにアクセスし、今回の決済要求にて通知されたカードIDに対応する口座から当該決済要求で通知された決済要求金額を引き落とす決済処理を行う(ステップS681)。
【0161】
そして、この決済処理において決済OKであったか決済NGであったかの決済結果を、今回、デビット決済を利用するカード発行機60、自動販売機75、またはデビットカード発行機に通知した後、受け入れているデビットカード81を返却して処理を終了する。
【0162】
他方、今回、デビット決済を利用するカード発行機60、自動販売機75、デビットカード発行機90では、決済OKか、決済NGかによって、選択された金額のプリペイドカード61、または物品の販売または販売禁止の制御を行う。
【0163】
これに対し、上記ステップS654において、店舗ID、端末IDに対応する金融機関利用制限チェックフラグが“1”であることにより、金融機関利用制限チェックを適用すると判定された場合(ステップS654YES)、次いで、第2の設定テーブルである金融機関利用制限設定テーブル5712(図10参照)を参照し(ステップS655)、上記店舗IDを持つ店舗に設置される、上記端末IDを持つ端末(カード発行機60、自動販売機75、またはデビットカード発行機)でのデビット決済に対して借入れ制限チェックを適用するか否かを判断する(ステップS656)。
【0164】
この処理は、上記ステップS652で決済要求から抽出した金融機関コードが金融機関利用制限設定テーブル5712に登録されているか否かをチェックすることにより行う。
【0165】
この処理において、上記ステップS652で決済要求から抽出した金融機関コードが金融機関利用制限設定テーブル5712に登録されていない場合(ステップS656NO)、次いで、利用制限判定部562は、利用制限設定テーブル5711を参照し、該利用制限設定テーブル5711に上記店舗ID、端末IDに対応して設定されている利用制限情報に基づき、今回の決済要求が利用制限範囲内かどうかを判断する(ステップS657)。
【0166】
その際、利用制限判定部562は、今回受信されたカード情報中のカードIDを抽出し、このカードIDをキーに利用実績テーブル5713を検索し、該カードIDに対応する諸条件が利用制限設定テーブル5711の設定値範囲内であるか否か(利用OKか利用NGか)をチェックし、上記判断を下す。
【0167】
ここで、利用OKであれば(ステップS658でOK)、主制御部56の決済処理制御部561は、通信制御部55bを通じてクリアリングセンタ6aにアクセスし、今回の決済要求にて通知されたカードIDに対応する口座から当該決済要求で通知された金額データ分を引き落とす処理を含む決済処理を開始する(ステップS659)。
【0168】
また、利用NGであれば(ステップS658でNG)、主制御部56は、ステップ662での決済結果通知処理に進み、デビット端末80またはデビットカード発行機90に利用NGであることを通知する。
【0169】
なお、利用OKと判定された(ステップS658でOK)後の、情報処理センタ5での上記決済処理は、例えば、以下の手順で実現できる。
【0170】
すなわち、上記ステップS658で利用OKと判定した情報処理センタ5(決済処理制御部561)では、上記ステップS622での処理によりデビット端末80またはデビットカード発行機90から受信した各種データ(金額データ、金融機関コード、カードID、暗証番号等)を基に、通信制御部55bを介して、CAFISネットワーク6のクリアリングセンタ6aに決済処理を依頼する(図1参照)。
【0171】
この依頼を受けたクリアリングセンタ6aは、カード発行銀行7−1、決済銀行7−2、加盟店銀行7−3間で決済処理を行ない、このうちの即時実行する必要のある処理〔例えば、カード発行銀行7−1での、今回の決済要求にて通知されたカード情報中から抽出したカードIDに対応する口座から当該決済要求で通知された引き落とし金額分を引き落とす処理等〕が終了すると、情報処理センタ5に処理終了の通知を行う。
【0172】
また、クリアリングセンタ6aでは、上記口座の残金不足等により決済処理が行えないような場合には、その旨を情報処理センタ5に通知する。
【0173】
デビットカード81が借入機能付キャッシュカードの場合は、残金が不足していても、予め設定した借入れ上限額の範囲内であれば、借入れの形て決済処理を行い、上限額を超える場合には、その旨を情報処理センタ5に通知する。
【0174】
なお、即時実行分以外の決済処理は、予め決められた期間後(例えば、3営業日後)に実施され、最終的に、上記利用料金から上記決済処理により手数料等を差し引かれた代金が加盟店銀行7−3の情報処理センタ5の口座に振り込まれる。
【0175】
その後、この加盟店銀行7−3の情報処理センタ5の口座に振り込まれた代金から情報処理センタ5の手数料を差し引いた代金が、××銀行7−4のカード会社(カード会社センタ1を運営する)の口座に振り込まれる。
【0176】
更に、その後、この××銀行7−4のカード会社の口座に振り込まれた代金から各パチンコ店3の口座に、カード会社とパチンコ店3の取り決めに従い、プリペイドカード61の使用度数に応じた代金が振り込まれる。
【0177】
さて、上記ステップS659での決済処理の開始後、情報処理センタ5内の主制御部56では、クリアリングセンタ6aからの上記通知を基に、上記決済処理が無事完了したか(OKか)否かを監視する(ステップS660)。
【0178】
ここで、決済処理がOKの場合(ステップS660YES)、主制御部56はデータベース管理部563を起動し、次の決済要求のアクセスに備え、ステップS658,S659での処理結果に応じて、利用実績テーブル5713の当該カードIDに対応するデータ内容をその利用実績に応じて更新させ(ステップS661)、次いでその決済結果をデビット端末80またはデビットカード発行機90に通知し(ステップS662)、処理を終了する。
【0179】
これに対し、例えば、今回の決済要求にて通知されたカードIDに対応する口座の残額が当該決済要求で通知された金額に満たない(残額不足)等により決済処理が行えなかった場合(ステップS660NO)、その決済結果を直ちにデビット端末80またはデビットカード発行機90に通知し(ステップS662)、処理を終了する。
【0180】
一方、デビット端末80またはデビットカード発行機90は、情報処理センタ5からの上記決済結果通知を受信すると、デビットカード81を遊技客に返却する。
【0181】
その後、カード発行機60またはデビットカード発行機90は、対応するデビット端末80から受信した決済結果に基づき、プリペイドカード60の発行または発行禁止制御を行い、他方、自動販売機75は、対応するデビット端末80から受信した決済結果に基づき、物品の販売または販売禁止制御を実施する。
【0182】
一方、上記ステップS656において、上記ステップS652で決済要求から抽出した金融機関コードが金融機関利用制限設定テーブル5712に登録されている場合(ステップS656YES)、次いで、利用制限判定部562は、該金融機関コードに対応して金融機関利用制限設定テーブル5712に記憶されているチェックフラグが“1”であるか“0”であるかをチェックする(ステップS671)。
【0183】
これは、上記ステップS652で決済要求から抽出された店舗ID、端末IDを基に、該店舗IDを持つ店舗に設置される、該端末IDを持つ端末(カード発行機60、または自動販売機75、デビットカード発行機90)でのデビット決済に対して、借入機能に配慮したうえで、利用制限情報に基づく制限を適用するか適用しないかを判定する処理である。
【0184】
ここで、上記チェックフラグが“0”の場合(ステップS671NO)、上述したステップS657以降の処理に進む。
【0185】
これに対し、上記チェックフラグが“1”の場合(ステップS671YES)、利用制限判定部562は、更に、該金融機関コードに対応して利用を不可とする設定(利用不可設定)がなされているか否かを判定する(ステップS672)。
【0186】
この処理は、例えば、該金融機関コードに対応して金融機関利用制限設定テーブル5712に設定されている1回当たりの上限金額が“0”円であるか否かをチェックすることにより行う。
【0187】
ここで、上記上限金額が“0”円であることにより、利用不可設定がなされていると判定された場合(ステップS672YES)、利用制限設定がなされていると判断し、その旨を示す決済結果を対応するデビット端末80またはデビットカード発行機90に通知する(ステップS662)。
【0188】
この場合、デビット端末80またはデビットカード発行機90は、情報処理センタ5からの上記決済結果通知を受信すると、デビットカード81を遊技客に返却する。
【0189】
その後、カード発行機60またはデビットカード発行機90は、ステップS640で選択済みの金額のプリペイドカード61を発行することなく全ての選択ボタン605を消灯状態とし、処理を終了する。
【0190】
また、自動販売機75は、対応するデビット端末80から受信した決済結果に基づき、図11のステップS632bで決済できなかったと判断し、同、ステップS640bで選択済みの物品を排出(販売)することなく全ての選択ボタン752を消灯状態とし、処理を終了する。
【0191】
これに対し、上記ステップS672において、上記上限金額が“0”円でないことにより、利用不可設定がなされていないと判定された場合(ステップS672NO)、金融機関利用制限設定テーブル5712を参照し、該金融機関利用制限設定テーブル5712に、該金融機関コードに対応して設定されている利用制限情報に基づき、今回の決済要求が利用制限範囲内かどうかを判断する(ステップS673)。
【0192】
そして、これ以後、ステップS658からは、上記ステップS656で金融機関利用制限設定テーブル5712に金融機関コードが登録されていなかった場合と同様の処理を実行する。
【0193】
すなわち、上記ステップS673において、利用制限判定部562は、今回受信されたカード情報中のカードIDを抽出し、このカードIDをキーに利用実績テーブル5713を検索し、該カードIDに対応する諸条件が金融機関利用制限設定テーブル5712の設定値範囲内であるか否かに応じて利用OKか利用NGかを判断する(ステップS658)。
【0194】
ここで、利用OKであれば(ステップS658でOK)、主制御部56の決済処理制御部561は、通信制御部55bを通じてクリアリングセンタ6aにアクセスし、今回の決済要求にて通知されたカードIDに対応する口座から当該決済要求で通知された金額データ分を引き落とす処理を含む決済処理を開始する(ステップS659)。
【0195】
この決済処理では、口座の残高が不足する場合でも、借入可能額の範囲内での借入で済む場合にはデビット決済が実施でき(決済OK)、借入可能額の範囲内で借入しても不足する場合はデビット決済が実施不可となる(決済NG:ステップS660NO)。
【0196】
ここで、決済OKの場合(ステップS660YES)は、ステップS658,S659での処理結果に応じて、利用実績テーブル5713の当該カードIDに対応するデータ内容をその利用実績に応じて更新させ(ステップS661)、次いでその決済結果をデビット端末80またはデビットカード発行機90に通知し(ステップS662)、処理を終了する。
【0197】
これに対し、上記ステップS658で利用NGの場合(ステップS658NG)、及び上記ステップS660で決済NGの場合(ステップS660NO)は、その決済結果をデビット端末80またはデビットカード発行機に通知し(ステップS662)、処理を終了する。
【0198】
以後、デビット端末80またはデビットカード発行機90は、情報処理センタ5からの上記決済結果通知を受信すると、プリペイドカード61の発行または発行禁止制御を行い、自動販売機75は、デビット端末80から受信した決済結果に基づき、物品の販売または販売禁止制御を実施する。
【0199】
図15に示す一連の処理によれば、販売機の種別と、利用カード種別に対する利用制限内容の対応関係は図16の表図に示す如くなる。
【0200】
すなわち、利用制限設定テーブル5711(図9参照)に、遊技に関連する販売(カード発行機60またはデビットカード発行機90の端末ID)に対応して、金融機関利用制限チェックフラグを“1”に設定し、遊技以外の販売(自動販売機75の端末ID)に対応して、同、フラグを“0”に設定しておくことで、自動販売機75での物品の販売(遊技以外の販売)に際しては、通常デビットカード(通常キャッシュカード)、または借入可能デビットカード(借入機能付キャッシュカード)のいずれを利用した場合も、ステップS654NO→S681の処理を経て、決済要求額(選択した物品の価格)に対する決済センタ(クリアリングセンタ6a)からの決済OKまたはNGの応答結果で物品の販売または販売禁止が制御される〔図16の表図中の(C),(D)参照〕。
【0201】
これに対し、カード発行機60またはデビットカード発行機90からのプリペイドカード61の発行(遊技に関連する販売)に際し、通常デビットカードを利用した場合には、ステップS656NO→S657〜S660の処理を経て、利用制限設定テーブル5711に設定されている利用制限情報と、決済センタでの決済結果とによって、デビット決済の制限が行われる〔図16の表図中の(A)参照〕。
【0202】
また、借入可能デビットカードを利用した場合には、ステップS656YES→S671YES→S672NO→S673→S658〜S660の処理を経て、金融機関利用制限設定テーブル5712に設定されている利用制限情報と、決済センタ(クリアリングセンタ6a)での決済結果〔使用不可(利用上限金額=“0”円)の場合を含む〕とによって、デビット決済の制限が行われる〔図16の表図中の(B)参照〕。
【0203】
特に、本発明では、金融機関利用制限設定テーブル5712の利用制限情報として、使用不可(利用上限金額=“0”円)の設定も行えるようにしている。
【0204】
これにより、本実施例においては、通常デビットカードを利用した遊技に関連する販売については、利用制限設定テーブル5711に設定された利用制限情報によるデビット決済の制限を行う一方で、借入可能デビットカードを利用した遊技に関連する販売については、金融機関利用制限設定テーブル5712に設定された利用制限情報に基づき、利用不可も含むデビット決済制限を行うことで、借入可能デビットカードを利用し、借入してまでも遊技にのめり込むことを効果的に防止できる。
【0205】
なお、利用制限設定テーブル5711と、金融機関利用制限設定テーブル5712に共通する利用制限情報の項目として、例えば、一日あたりの上限金額または上限回数、1回の販売当たりの上限金額または下限金額等があるが、これらの項目の設定値については、借入れによる決済もできるという借入可能デビットカードの特質による遊技へののめり込み防止の観点から、通常デビットカードに対して設定される同項目の値に対してより制限の厳しい値を設定するようにしても良い。
【0206】
かかる設定によっても、借入可能デビットカードを用いた遊技に関する販売に際し、通常デビットカードを用いた場合に比べてより厳しい利用制限を行うことで、借入可能デビットカードを用いた借り入れによる遊技へののめり込み抑制効果が期待でき、遊技場におけるデビットカード使用の健全性をアピールできる。
【0207】
また、本実施例では、借入可能デビットカードを提供する金融機関の業態をチェックし、借入してまでの利用を許可するのに相応しくない業態の属する金融機関コードを金融機関利用制限設定テーブル2712に設定することで、通常の業態での利用者の利便性は損なわず、遊技施設等、のめり込み防止の危険性のある業態に対し抑止力を持たせることができる。
【実施例2】
【0208】
実施例1では、デビットカード81(キャッシュカードまたは借入機能付キャッシュカード)の種別に応じた利用制限情報に基づく利用制限制御を、パチンコ店3の店外の情報処理センタ5で行う構成について述べたが、実施例2では、当該カード種別に応じた利用制限制御機能を、例えば、パチンコ店3の店内のデビット端末80またはデビットカード発行機90に設けたものである。
【0209】
実施例2に係わるデビット端末80またはデビットカード発行機90は、例えば、図7または図8に示す構成中、制御部803内に、実施例1に係わる情報処理センタ5が持つ、決済処理制御部561、利用制限判定部562、データベース管理部563を設けると共に、図7または図8に示す構成中のメモリ部804内に、実施例1に係わる情報処理センタ5が持つ、利用制限データベース571(利用制限設定テーブル5711、金融機関利用制限設定テーブル5712、利用実績テーブル5711から成る)を設けた構成で実現できる。
【0210】
この場合、利用制限設定テーブル5711には、該デビット端末80に接続されている販売機(カード発行機60、または自動販売機75)またはデビットカード発行機90の端末IDに対応して利用制限情報(情報項目は、例えば、実施例1に同じ)を登録して設定する。
【0211】
かかる構成において、実施例2のデビット端末80またはデビットカード発行機90では、制御部803に設けた利用制限判定部562が、挿入されたデビットカード81から読み取ったカード情報に基づきデビット決済に用いる金融機関を特定する処理(カード情報から金融機関コードを抽出する処理)と、特定された金融機関(抽出した金融機関コード)が金融機関利用制限設定テーブル5712に登録されている場合は、該登録された金融機関に対応して当該金融機関利用制限設定テーブル5712に設定されている利用制限情報(第1の利用制限情報)でデビット決済を制限し、上記特定された金融機関が金融機関利用制限設定テーブル5712に登録されていない場合は、デビット決済を行う販売機(接続されているカード発行機60、または自動販売機、またはデビットカード発行機90)の端末IDに対応して利用制限設定テーブル5711に設定されている利用制限情報(第2の利用制限情報)に基づいてデビット決済を制限する制御を行う。
【0212】
この制御の実現にあたっては、例えば、接続されるカード発行機60との間では、図12に示すフローチャートに従った制御動作中、ステップS622に代えて、また、接続される自動販売機75との間では、図13に示すフローチャートに従った制御動作中、ステップS622に代えて、また、デビットカード発行機90では、図14に示すフローチャートに従った制御動作中、ステップS622に代えて、それぞれ、図15に示す、実施例1に係わる情報処理センタ5と同様の決済処理(但し、決済要求の送信元、決済結果の通知先はカード発行機60、または自動販売機75、デビットカード発行機機90)を実施する制御を行えば良い。
【0213】
実施例2の構成によれば、デビット端末80またはデビットカード発行機90自身が、該デビット端末80またはデビットカード発行機90で、デビット決済に用いるデビットカードが借入可能デビットカードであることを判別し、該借入可能デビットカードの借入機能を利用したデビット決済の利用制限を実施できる。
【0214】
なお、実施例2において、金融機関利用制限設定テーブル5712に設定する金融機関コードの情報は、例えば、情報処理センタ5からデビット端末80またはデビットカード発行機90に送信して、該デビット端末80またはデビットカード発行機90が金融機関利用制限設定テーブル5712に設定するようにしても良い。
【0215】
また、実施例2においては、デビットカード81の種別に応じた利用制限情報に基づく利用制限制御をパチンコ店3に設けたデビット端末80またはデビットカード発行機90で行うように構成したが、この利用制限制御は、パチンコ店3に設けた他の装置、例えば会員管理用T/C10、カード管理用T/C20、で行うように構成してもよい。
【実施例3】
【0216】
実施例1及び実施例2では、デビットカード81を用いたデビット決済をデビットカード81の種別に応じた利用制限情報に基づき行うように構成したが、実施例3においては、デビットカードを用いたデビット決済を、販売機に対応する第1の利用制限情報により制限し、その後、金融機関に対応する第2の利用制限情報により制限する。ここで、第1の利用制限情報は、図9に示した利用制限設定テーブル5711に設定される利用制限情報に対応し、第2の利用制限情報は、図10に示した金融機関利用制限テーブル5712に設定される利用制限情報に対応する。
【0217】
なお、第1の利用制限情報は、デビット決済がデビットカード発行機90である場合とその他の場合とで異ならせるように設定してもよい。これは、デビットカード発行機90は、プリペイドカードの購入専用に用いられるので、上記設定によりデビット決済による遊技へののめり込みを有効に抑制できるからである。
【0218】
図17は、実施例3におけるデビットカードを用いたデビット決済の制限処理の流れの概要を示すフローチャートである。
【0219】
図17において、デビット端末80またはデビットカード発行機90でデビットカードの挿入を受け付けると(ステップS701)、暗証番号の入力を受け付け(ステップS702)、購入金額の入力を受け付ける(ステップS703)。
【0220】
ここまでの処理は、図12乃至図14に示したステップS601からS631の処理と同様である。
【0221】
次に、デビットカードを用いたデビット決済を第1の利用制限情報によりチェックする(ステップS704)。この第1の利用制限情報によるデビット決済のチェックは、情報処理センタ5に、店舗ID、端末ID、金融機関コード、カードID及び決済要求金額を含む決済要求を送出することにより、情報処理センタ5において行われる。
【0222】
情報処理センタ5では、上記決済要求から店舗ID、端末ID、金融機関コード、カードID及び決済要求金額を抽出し、利用制限設定テーブル5711を参照し、今回の決済要求が利用制限設定テーブル5711の上記店舗ID、端末IDに対応して設定されている利用制限情報の利用制限範囲内かどうかを判断することにより上記第1の利用制限情報によるチェックを行う。
【0223】
第1の利用制限情報によるチェックにより、デビット決済が利用可と判断されると(ステップS705YES)、次に、このデビット決済を第2の利用制限情報によりチェックする(ステップS706)。
【0224】
この第2の利用制限情報によりチェックは、金融機関利用制限テーブル5712にデビット決済に係わる金融機関が登録されており、かつ、今回の決済要求が金融機関利用制限テーブル5712に設定されている利用制限範囲内かどうかを判断することにより行われる。
【0225】
第2の利用制限情報によりチェックにより、デビット決済が利用可と判断されると(ステップS707YES)、情報処理センタ5によるデビット決済処理が実行される(ステップS708)。この情報処理センタ5によるデビット決済処理は、図4または図6に示す情報処理センタ5の主制御部56の決済処理制御部561が、通信制御部55bを通じてクリアリングセンタ6aにアクセスし、今回の決済要求にて通知されたカードIDに対応する口座から当該決済要求で通知された金額データ分を引き落とす処理を含む決済処理を実行することにより行われる。
【0226】
上記デビット決済が正常に終了すると、情報処理センタ5からでビット端末80またはデビットカード発行機90に決済結果が通知され、ビット端末80に接続されたカード発行機60または自動販売機75またはデビットカード発行機90では、この決済結果に通知に基づきデビット販売処理を制御する(ステップS709)。
【0227】
また、ビット端末80またはデビットカード発行機90では、デビットカードを返却し(ステップS710)、この処理を終了する。
【0228】
なお、ステップS705でデビット決済が利用不可であると判断された場合(ステップS705NO)若しくはステップS707でデビット決済が利用不可であると判断された場合(ステップS707NO)は、情報処理センタ5からでビット端末80またはデビットカード発行機90にその判断結果が通知され、ビット端末80またはデビットカード発行機90では、デビットカードを返却し(ステップS710)、この処理を終了する。
【0229】
なお、上記構成においては、第1の利用制限情報にチェック及び第2の利用制限情報によるチェックを情報処理センタ5で行うように構成したが、この第1の利用制限情報にチェック及び第2の利用制限情報によるチェックのいずれか一方若しくは両方をパチンコ店3に設けたデビット端末80またはデビットカード発行機90若しくは他の装置、例えばカード管理用T/C20で行うように構成してもよい。
【0230】
また、第2の利用制限情報として、デビット決済が利用不可な金融機関を設定し、デビット決済に係わる金融機関が第2の利用制限情報に設定された金融機関と一致する場合、デビット決済を拒否し、一致しない場合、デビット決済に係わる販売機に対応して第1の利用制限情報によりデビット決済を制限するように構成してもよい。
【0231】
また、第2の利用制限情報として、デビット決済が利用可な金融機関を設定し、デビット決済に係わる金融機関が第2の利用制限情報に設定された金融機関と一致しない場合、デビット決済を拒否し、一致する場合、デビット決済に係わる販売機に対応して第1の利用制限情報によりデビット決済を制限するように構成してもよい。
【0232】
また、情報処理センタ5でデビット決済が第2の利用制限情報により制限された場合は、その旨をデビット端末80またはデビットカード発行機90に通知し、デビット端末80またはデビットカード発行機90では上記通知に基づきデビット決済が情報処理センタ5で制限された理由を表示するように構成してもよい。
【0233】
また、デビット端末80またはデビットカード発行機90は、デビット決済を利用不可な金融機関を記憶し、デビット決済に係わる金融機関が記憶されている金融機関と一致する場合は、情報処理センタ5に対する決済要求の送信を禁止するように構成してもよい。 この場合、デビット端末80またはデビットカード発行機90は、情報処理センタ5でデビット決済が1回でも利用不可となるとこの金融機関を記憶し、2回目以降は、情報処理センタ5と通信をせずにデビット端末80またはデビットカード発行機90側でデビット決済が不可であることを通知する。
【0234】
また、デビット端末80またはデビットカード発行機90では、デビット決済を利用可な金融機関を記憶し、デビット決済に係わる金融機関が記憶されている金融機関と一致しない場合は、情報処理センタ5に対する決済要求の送信を禁止するように構成してもよい。
【実施例4】
【0235】
図17に示す実施例3においては、デビットカードを用いたデビット決済を、販売機に対応する第1の利用制限情報により制限し、その後、金融機関に対応する第2の利用制限情報により制限するように構成したが、このデビットカードを用いたデビット決済を、金融機関に対応する第2の利用制限情報により制限し、その後、販売機に対応する第1の利用制限情報により制限するように構成してもよい。
【0236】
図18は、実施例4におけるデビットカードを用いたデビット決済の制限処理の流れの概要を示すフローチャートである。
【0237】
図18において、デビット端末80またはデビットカード発行機90でデビットカードの挿入を受け付けると(ステップS711)、暗証番号の入力を受け付け(ステップS712)、購入金額の入力を受け付ける(ステップS713)。ここまでの処理は、図17に示したステップS701からS703の処理と同様である。
【0238】
次に、デビットカードを用いたデビット決済を第2の利用制限情報によりチェックする(ステップS714)。この第2の利用制限情報によるデビット決済のチェックは、情報処理センタ5に、店舗ID、端末ID、金融機関コード、カードID及び決済要求金額を含む決済要求を送出することにより、情報処理センタ5において行われる。
【0239】
情報処理センタ5では、上記決済要求から店舗ID、端末ID、金融機関コード、カードID及び決済要求金額を抽出し、この第2の利用制限情報によるデビット決済のチェックを、図17に示したステップS706の処理と同様に、金融機関利用制限テーブル5712にデビット決済に係わる金融機関が登録されており、かつ、今回の決済要求が金融機関利用制限テーブル5712に設定されている利用制限範囲内かどうかを判断することにより行われる。
【0240】
第2の利用制限情報によるチェックにより、デビット決済が利用可と判断されると(ステップS715YES)、次に、このデビット決済を第1の利用制限情報によりチェックする(ステップS716)。この第1の利用制限情報によりチェックは、図17に示したステップS704の処理と同様である。
【0241】
第1の利用制限情報によりチェックにより、デビット決済が利用可と判断されると(ステップS717YES)、情報処理センタ5によるデビット決済処理が実行される(ステップS718)。そして、上記デビット決済が正常に終了すると、デビット端末80に接続されたカード発行機60または自動販売機75またはデビットカード発行機90では、この決済結果に通知に基づきデビット販売処理を制御し(ステップS719)、また、ビット端末80またはデビットカード発行機90では、デビットカードを返却し(ステップS720)、この処理を終了する。このステップS717からS720までの処理は図17に示したステップS707からS710までの処理と同様である。
【0242】
なお、ステップS715でデビット決済が利用不可であると判断された場合(ステップS715NO)若しくはステップS707でデビット決済が利用不可であると判断された場合(ステップS717NO)は、デビットカードを返却し(ステップS720)、この処理を終了する。
【0243】
なお、上記構成においても、第1の利用制限情報にチェック及び第2の利用制限情報によるチェックを情報処理センタ5で行うように構成したが、この第1の利用制限情報によるチェック及び第2の利用制限情報によるチェックのいずれか一方若しくは両方をパチンコ店3に設けたデビット端末80またはデビットカード発行機90若しくは他の装置、例えばカード管理用T/C20で行うように構成してもよい。
【0244】
また、デビット端末80またはデビットカード発行機90は、デビット決済を利用不可な金融機関若しくはデビット決済を利用可な金融機関を情報処理センタ5での判別結果に基づき記憶し、2回目以降は、情報処理センタ5と通信をせずにデビット端末80またはデビットカード発行機90側でデビット決済が不可であるかを判別して遊技客に通知するように構成してもよい。
【実施例5】
【0245】
図18に示す実施例4においては、デビットカードの挿入後、暗証番号の入力及び購入金額の入力を行って、その後に第2の利用制限情報によるチェックを行うように構成したが、実施例5においては、デビットカードの挿入後に第2の利用制限情報によるチェックを行い、デビット決済が利用可の判断された後に暗証番号の入力及び購入金額の入力を行うように構成される。その他の構成は図18に示した実施例4のと同様である。
【0246】
図19は、実施例5におけるデビットカードを用いたデビット決済の制限処理の流れの概要を示すフローチャートである。
【0247】
図19において、デビット端末80またはデビットカード発行機90でデビットカードの挿入を受け付けると(ステップS721)、このデビットカードを用いたデビット決済を第2の利用制限情報によりチェックする(ステップS722)。この第2の利用制限情報によるデビット決済のチェックは、図18に示したステップS714の処理と同様である。
【0248】
ただし、この実施例5においては、この第2の利用制限情報によるデビット決済のチェックをデビット端末80またはデビットカード発行機90で行うように構成することで、デビット決済の利用不可と判断された場合は不要な決済要求を情報処理センタ5に送出しなくて済む。
【0249】
第2の利用制限情報によるチェックにより、デビット決済が利用可と判断されると(ステップS723YES)、次に、暗証番号の入力を受け付け(ステップS724)、購入金額の入力を受け付ける(ステップS725)。
【0250】
次に、デビットカードを用いたデビット決済を第1の利用制限情報によりチェックする(ステップS726)。この第1の利用制限情報によるデビット決済のチェックは、図17に示したステップS704の処理と同様である。
【0251】
第1の利用制限情報によりチェックにより、デビット決済が利用可と判断されると(ステップS727YES)、情報処理センタ5によるデビット決済処理が実行される(ステップS728)。そして、上記デビット決済が正常に終了すると、デビット端末80に接続されたカード発行機60または自動販売機75またはデビットカード発行機90では、この決済結果に通知に基づきデビット販売処理を制御し(ステップS729)、また、ビット端末80またはデビットカード発行機90では、デビットカードを返却し(ステップS730)、この処理を終了する。このステップS727からS730までの処理は図18に示したステップS717からS720までの処理と同様である。
【0252】
なお、ステップS723でデビット決済が利用不可であると判断された場合(ステップS723NO)若しくはステップS727でデビット決済が利用不可であると判断された場合(ステップS727NO)は、デビットカードを返却し(ステップS730)、この処理を終了する。
【実施例6】
【0253】
実施例6においては、図19に示した実施例5において、第2の利用制限情報によるチェックによりデビット決済が利用不可と判断された場合に、他の金融機関のデビットカードを挿入することにより、デビット決済の再決済要求を行うことができるようにした点が実施例5と異なる。他の構成は、実施例5と同様である。
【0254】
図20において、デビット端末80またはデビットカード発行機90でデビットカードの挿入を受け付けると(ステップS731)、このデビットカードを用いたデビット決済を第2の利用制限情報によりチェックする(ステップS732)。このステップS731からS732の処理は、図19に示したステップS721からS722の処理と同様である。
【0255】
第2の利用制限情報によるチェックにより、デビット決済が利用不可と判断されると(ステップS733NO)、図21に示す利用不可画面7340が表示され(ステップS734)、続いて、図21に示す他の金融機関の選択画面7350が表示される(ステップS735)。
【0256】
他の金融機関の選択画面7350において、「はい」を選択すると(ステップS735)、挿入されていたデビットカードを返却する(ステップS737)。この状態で他の金融機関のデビットカードの挿入を受け付け(ステップS738)、このデビットカードを用いたデビット決済を第2の利用制限情報によりチェックする(ステップS739)。この第2の利用制限情報によるチェックは、ステップS732のチェックと同様である。
【0257】
ステップS739での第2の利用制限情報によるチェックにより、デビット決済が利用不可と判断されると(ステップS740NO)、ステップS734に戻り、ステップS734からS740の処理が繰り返される。
【0258】
ステップS733でデビット決済が利用可と判断された場合(ステップS733YES)またはステップS740でデビット決済が利用可と判断された場合(ステップS740YES)は、次に、暗証番号の入力を受け付け(ステップS741)、購入金額の入力を受け付ける(ステップS742)。
【0259】
次に、デビットカードを用いたデビット決済を第1の利用制限情報によりチェックする(ステップS743)。そして、第1の利用制限情報によりチェックにより、デビット決済が利用可と判断されると(ステップS744YES)、情報処理センタ5によるデビット決済処理が実行され(ステップS745)、上記デビット決済が正常に終了すると、デビット端末80に接続されたカード発行機60または自動販売機75またはデビットカード発行機90では、この決済結果に通知に基づきデビット販売処理を制御し(ステップS746)、また、ビット端末80またはデビットカード発行機90では、デビットカードを返却し(ステップS747)、この処理を終了する。このステップS741からS747までの処理は図19に示したステップS724からS730までの処理と同様である。なお、ステップS736で「いいえ」を選択した場合(ステップS736NO)若しくはステップS744でデビット決済が利用不可であると判断された場合(ステップS744NO)は、デビットカードを返却し(ステップS747)、この処理を終了する。
【0260】
なお、上述した実施例1乃至6において、情報処理センタ5でデビット決済が利用不可となったデビット決済を金融機関別、パチンコ店別、デビット端末別、デビットカード発行機別、地域別に集計し、これを図4または図6に示した情報処理センタ5のメモリ部57に格納して管理し、金融機関及びパチンコ店に通知することによりデビット取引の拡大及びデビット取引の信頼性を高めることができる。
【0261】
図22は、情報処理センタ5のメモリ部57に格納される金融機関別に集計された利用不可金融機関集計テーブルの一例を示す図である。
【0262】
図22に示す利用不可金融機関集計テーブル5714には、金融機関の店番号、口座番号に対応して、デビット決済が利用不可となった決済金額、このデビット決済が利用可となった場合の予測手数料が集計されて記録される。
【0263】
金融機関では、この利用不可金融機関集計テーブル5714の内容の通知を受けることにより、デビット決済を利用可とした場合の予測手数料を知ることができ、上記予測手数料と借入機能が付加されたデビットカードの借入により得られる利益との比較により、上記予測手数料が上記借入により得られる利益より大きい場合は、デビットカードから借り入れ機能をなくすことを金融機関に検討させることができる。
【0264】
また、パチンコ店においては、例えば、パチンコ店別のデビット決済が利用不可となった集計結果の通知を受けることにより、利用不可の回数が多い金融機関をデビット端末80またはデビットカード発行機90の待機画面に表示することにより、不要なデビット決済を抑制でき、更に、一度決済不可となった金融機関については、デビット端末80またはデビットカード発行機90で記憶することにより、次回は、情報処理センタ5に接続することなくデビット端末80またはデビットカード発行機90側でデビット決済の不可を判断することが可能になる。
【0265】
本発明は、上記し、且つ図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0266】
例えば、上記各実施例において、利用制限情報は設定で任意に変更できても、また固定でもいずれでも構わない。
【0267】
また、利用制限情報は、一定期間内の利用上限(期間と上限金額、制限回数)を制限する方法と、取引一回当たりの上限金額、下限金額を制限する方法のどちらか一方を用いても良いし、両方を用いても良い。
【0268】
また、上記各実施例において、金融機関利用制限設定テーブル5712に設定する金融機関コードについては、借入機能が付加されたカード(借入可能デビットカード)であることを判別できるカード情報であれば良く、該金融機関コードに代えてカードIDを設定しても良い。
【0269】
また、利用制限設定テーブル5711と、金融機関利用制限設定テーブル5712とを設け、販売機に対応して設けられるデビット端末80からの決済要求情報から、デビット決済に用いる販売機(端末ID)および金融機関(金融機関コード)を特定し、該特定された金融機関が金融機関利用制限設定テーブル5712に登録されている場合は、該登録された金融機関に対応して該金融機関利用制限設定テーブル5712に設定されている利用制限情報でデビット決済を制限し、上記特定された金融機関が金融機関利用制限設定テーブル5712に登録されていない場合は、上記特定された販売機に対応して利用制限設定テーブル5711に設定されている利用制限情報でデビット決済を制限するようにしているが、これに限らず、例えば、デビット決済に用いるデビットカードが金融機関からの借り入れを可能にするカードである場合の利用制限情報を該金融機関に対応して設定する1つの利用制限設定テーブルを設け、販売機からの決済要求情報に基づきデビットカードが借入可能カードであるか否かを判別し、借入可能カードであると判別された場合に、上記利用制限設定テーブルに設定された利用制限情報に基づきデビット決済を制限する構成としても良い。
【0270】
この場合のデビット決済制限制御においても、デビット決済を用いる販売機がカード発行機60である場合に、上記設定された利用制限情報に基づきデビット決済を制限するようにすれば良い。
【0271】
同様に、実施例2における、デビット端末80に、デビットカードの種別に応じた利用制限制御機能を設けた構成についても、その変形例として、デビット決済に用いるデビットカードが金融機関からの借り入れを可能にするカードである場合の利用制限情報を該金融機関に対応して設定する1つの利用制限設定テーブルを設け、販売機からの決済要求情報に基づきデビットカードが借入可能カードであるか否かを判別し、デビットカードが借り入れを可能にするカードであると判別された場合に、上記利用制限設定テーブルに設定された利用制限情報に基づきデビット決済を制限する構成としても良い。
【0272】
更に、本発明の別の実施例としては、カード発行機60と対応するデビット端末80間、及び自動販売機75と対応するデビット端末80間に、それぞれ、パチンコ店の会員情報を管理する会員管理用T/C10とも接続される会員管理端末を接続し、上記会員管理用T/C10において、上述したカード種別に応じた利用制限制御を行う構成としても良い。
【0273】
この場合は、T/C10のワークステーション110内のメモリ110−2の利用制限データベース112(図2参照)に、例えば、実施例1に係わる利用制限設定テーブル5711、金融機関利用制限設定テーブル5712、利用実績テーブル5713と同等のテーブルが設け、利用実績テーブル5713における利用実績はデビットカード81のカードIDではなく、会員IDに対応して管理するようにする。
【0274】
そのうえで、利用制限データベース112に基づく利用制限判定やデータベース管理等の処理機能を、同ワークステーション110内の制御部110−1に実装し、該制御部110−1は、会員管理端末が受け入れた会員カードから読取った会員IDを該会員管理端末から受信し、該会員IDに基づき利用実績テーブルを検索し、該会員IDに対応する諸条件が利用制限設定テーブルに設定される利用制限範囲内であるか否か(利用OKかNGか)を判断し、利用OKである場合はその旨を利用可能額と共に会員管理端末に通知する。
【0275】
会員管理端末は、利用OK及び利用可能額を通知されると、デビット端末80にデビットカード受入可の通知を行い、その後、デビット端末80でデビットカードが受け入れられた旨の通知を受けると、カード発行機60または自動販売機75に上記利用可能額範囲の金額の選択ボタンを点灯させて発行額または物品を選択させ、該選択された発行額または物品に対応する金額の決済処理をデビット端末80に行わせ、決済完了した場合は、上記選択された発行額に相当するプリペイドカード61または選択された物品を販売するように制御し、かつ、その決済結果に応じて、利用実績テーブルを更新させるように制御する。
【産業上の利用可能性】
【0276】
本発明は、デビットカードを受け入れ、該デビットカードの種別に応じて、遊技用記録媒体や物品の販売に係わるデビット決済利用額を制限する機能を有するデビットカードシステム及びデビット端末に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0277】
【図1】本発明の遊技システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】会員管理用T/Cの詳細構成を示すブロック図。
【図3】会員管理用T/Cに格納されるデータベースの構成例を示す表図。
【図4】実施例1におけるデビット端末、カード発行機、及び情報処理センタの構成及び接続態様を示す概念図。
【図5】実施例1における自動販売機、デビット端末、情報処理センタ間の接続態様を示す概念図。
【図6】実施例1におけるデビットカード発行機、情報処理センタ間の接続態様を示す概念図。
【図7】実施例1に係わるデビット端末の機能構成を示すブロック図。
【図8】実施例1に係わるデビットカード発行機の機能構成を示すブロック図。
【図9】利用制限設定テーブルのデータ登録内容を示す表図。
【図10】金融機関利用制限設定テーブルのデータ登録内容を示す表図。
【図11】利用実績テーブルのデータ登録内容を示す表図。
【図12】実施例1におけるプリペイドカード購入時のカード発行機、デビット端末及び情報処理センタ間の処理動作を示すフローチャート。
【図13】実施例1における物品購入時の自動販売機、デビット端末及び情報処理センタ間の処理動作を示すフローチャート。
【図14】実施例1におけるプリペイドカード購入時のデビットカード発行機及び情報処理センタ間の処理動作を示すフローチャート。
【図15】実施例1に係わる情報処理センタでの決済処理動作を示すフローチャート。
【図16】販売機の種別と、利用カード種別に対する利用制限内容の対応関係を示す表図。
【図17】実施例3におけるデビットカードを用いたデビット決済の制限処理の流れの概要を示すフローチャート
【図18】実施例4におけるデビットカードを用いたデビット決済の制限処理の流れの概要を示すフローチャート。
【図19】実施例5におけるデビットカードを用いたデビット決済の制限処理の流れの概要を示すフローチャート。
【図20】実施例6におけるデビットカードを用いたデビット決済の制限処理の流れの概要を示すフローチャート。
【図21】実施例6における利用不可画面及び他の金融機関の選択画面の一例を示す図。
【図22】利用不可金融機関集計テーブルの一例を示す図。
【符号の説明】
【0278】
1 カード会社センタ
2,4 公衆回線網
3−1,3−2,〜,3−n パチンコ店
5 情報処理センタ
55a,55b 通信制御部
56 主制御部
561 決済処理制御部
562 利用制限判定部
563 データベース管理部
57 メモリ部
571 利用制限データベース
5711 利用制限設定テーブル
5712 金融機関利用制限設定テーブル
5713 利用実績テーブル
6 CAFISネットワーク
6a クリアリングセンタ
7−1 カード発行銀行
7−2 決済銀行
7−3 加盟店銀行
7−4 カード会社取引銀行
7−5 パチンコ店口座
10 会員管理用ターミナルコントローラ(T/C)
110 ワークステーション
110−1 制御部
110−2 メモリ部
111 会員管理用データベース
112 利用制限データベース
110−3 表示部
110−4 入出力部
120 パーソナルコンピュータ
130 プリンタ
140 会員カード販売機
15,25 ローカルエリアネットワーク(LAN)
20 カード管理用ターミナルコントローラ(T/C)
30 島
40 島コントローラ(S/C)
50 遊技ユニット
510 遊技機
520 カード処理ユニット
60 カード発行機
61 プリペイドカード
605 選択ボタン
606 カード発行口
70 カード精算機
75 自動販売機
751 物品見本
752 選択ボタン
753 物品排出口
80 デビット端末
81 デビットカード
801 通信制御部
802 通信制御部
803 制御部
804 メモリ部
804a 利用制限データベース
805 表示部
806 キー操作部
807 カード挿入/排出口
808 カードリーダ部
809 プリンタ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技店に設けられ、販売機でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット端末と、
前記デビット端末と公衆回線網を介して接続され、前記デビット端末から送信された決済要求に基づき前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記販売機での前記デビット処理に係わる販売額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置と
を具備し、
前記デビットセンタ処理装置は、
前記販売機によるデビット決済を制限する第1の利用制限情報を前記デビットカードに対応して設定する第1の設定手段と、
前記販売機によるデビット決済を制限する第2の利用制限情報を前記金融機関に対応して設定する第2の設定手段と、
前記決済要求に基づき前記デビット決済に係わる販売機および金融機関を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された販売機によるデビット決済を、前記第1の利用制限情報により制限するとともに、前記特定手段により特定された金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限するデビット決済制限手段と
を具備するデビットカードシステム。
【請求項2】
前記販売機は、
前記遊技店で利用する遊技媒体の貸し出しに用いる記録媒体を前記デビット決済により発行するデビット記録媒体発行機であり、
前記デビット端末は、
前記デビット記録媒体発行機内に設けられる請求項1記載のデビットカードシステム。
【請求項3】
前記第1の利用制限情報は、
前記デビット端末が前記デビット記録媒体発行機内に設けられた場合とその他の場合とで異なる請求項2記載のデビットカードシステム。
【請求項4】
前記第1の利用制限情報は、
前記販売機における所定期間あたりの上限金額または上限回数、1回の販売当たりの上限金額または下限金額のうちの少なくとも1つを設定する設定項目を含む請求項1乃至3のいずれか記載のデビットカードシステム。
【請求項5】
前記第2の利用制限情報は、
前記デビット決済が利用不可な金融機関を設定し、
前記デビット決済制限手段は、
前記特定手段により特定された金融機関が前記第2の設定手段に設定された金融機関と一致する場合、前記デビット決済を拒否し、一致しない場合、前記特定手段により特定された販売機に対応して前記第1の利用制限情報により前記デビット決済を制限する請求項1または2記載のデビットカードシステム。
【請求項6】
前記第2の利用制限情報は、
前記デビット決済が利用可能な金融機関を設定し、
前記デビット決済制限手段は、
前記特定手段により特定された金融機関が前記第2の設定手段に設定された金融機関と一致しない場合、前記デビット決済を拒否し、一致する場合、前記特定手段により特定された販売機に対応して前記第1の利用制限情報により前記デビット決済を制限する請求項1または2記載のデビットカードシステム。
【請求項7】
前記デビット決済制限手段は、
前記第2の利用制限情報により前記デビット決済を制限した後、前記第1の制限情報により前記デビット決済を制限する請求項1乃至6のいずれかに記載のデビットカードシステム。
【請求項8】
前記デビット決済制限手段は、
前記第1の利用制限情報により前記デビット決済を制限した後、前記第2の利用制限情報により前記デビット決済を制限する請求項1乃至6のいずれかに記載のデビットカードシステム。
【請求項9】
前記デビットセンタ処理装置は、
前記デビット決済が前記第2の利用制限情報により制限された場合は、その旨を前記デビット端末に通知する通知手段
を具備し、
前記デビット端末は、
前記通知手段による通知に基づき前記デビット決済が前記デビットセンタ処理装置で制限された理由を報知する報知手段
を具備する請求項1乃至8のいずれかに記載のデビットカードシステム。
【請求項10】
前記デビット端末は、
前記報知手段により前記デビット決済が不可であると報知された場合に、他のデビットカードによる再デビット決済を前記デビットセンタ処理装置に対して要求する再デビット決済要求手段
を具備する請求項9記載のデビットカードシステム。
【請求項11】
前記デビット端末は、
前記デビット決済を利用不可な金融機関を記憶する記憶手段
を具備し、
前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致する場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求の送信を禁止する請求項1乃至10のいずれかに記載のデビットカードシステム。
【請求項12】
前記デビット端末は、
前記デビット決済を利用可能な金融機関を記憶する記憶手段
を具備し、
前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致しない場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求の送信を禁止する請求項1乃至10のいずれかに記載のデビットカードシステム。
【請求項13】
前記デビットセンタ処理装置は、
前記デビット決済が不可となった回数および金額のいずれかを含む履歴を集計する集計手段
を具備する請求項1乃至12のいずれかに記載のデビットカードシステム。
【請求項14】
前記集計手段は、
前記デビットセンタ処理装置で不可となったデビット決済が行われた場合の予測手数料を前記金融機関毎、前記デビット端末毎、若しくは遊技店毎、若しくは地域毎に集計する請求項13記載のデビットカードシステム。
【請求項15】
遊技店に設けられ、販売機でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット端末と、
前記デビット端末と公衆回線網を介して接続され、前記デビット端末から送信された決済要求に基づき前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記販売機での前記デビット処理に係わる販売額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置と、
前記販売機によるデビット決済を制限する第1の利用制限情報を前記デビットカードに対応して設定する第1の設定手段と、
前記販売機によるデビット決済を制限する第2の利用制限情報を前記金融機関に対応して設定する第2の設定手段と、
前記決済要求に基づき前記デビット決済に係わる販売機および金融機関を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された販売機によるデビット決済を、前記第1の利用制限情報により制限するとともに、前記特定手段により特定された金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限するデビット決済制限手段と
を具備するデビットカードシステム。
【請求項16】
遊技媒体の貸し出しに用いる記録媒体を発行する記録媒体発行手段と前記記録媒体発行手段でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット処理手段とを有するデビット記録媒体発行機と、
前記デビット記録媒体発行機と公衆回線網を介して接続され、前記デビット処理手段から送信された決済要求に基づき前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記デビット記録媒体発行機での前記デビット処理に係わる前記遊技媒体の発行額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置と、
前記デビット記録媒体発行機によるデビット決済を制限する第1の利用制限情報を前記デビットカードに対応して設定する第1の設定手段と、
前記デビット記録媒体発行機によるデビット決済を制限する第2の利用制限情報を前記金融機関に対応して設定する第2の設定手段と、
前記決済要求に基づき前記デビット決済に係わるデビット記録媒体発行機および金融機関を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定されたデビット記録媒体発行機によるデビット決済を、前記第1の利用制限情報により制限するとともに、前記特定手段により特定された金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限するデビット決済制限手段と
を具備するデビットカードシステム。
【請求項17】
遊技店に設置された販売機でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット端末と公衆回線網を介して接続され、前記デビット端末から送信された決済要求に基づき前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記販売機での前記デビット処理に係わる販売額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置であって、
前記販売機によるデビット決済を制限する第1の利用制限情報を前記デビットカードに対応して設定する第1の設定手段と、
前記販売機によるデビット決済を制限する第2の利用制限情報を前記金融機関に対応して設定する第2の設定手段と、
前記決済要求に基づき前記デビット決済に係わる販売機および金融機関を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された販売機によるデビット決済を、前記第1の利用制限情報により制限するとともに、前記特定手段により特定された金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限するデビット決済制限手段と
を具備するデビットセンタ処理装置。
【請求項18】
遊技媒体の貸し出しに用いる記録媒体を発行する記録媒体発行手段と前記記録媒体発行手段でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット処理手段とを有するデビット記録媒体発行機と公衆回線網を介して接続され、前記デビット処理手段から送信された決済要求に基づき前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記デビット記録媒体発行機での前記デビット処理に係わる前記遊技媒体の発行額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置であって、
前記デビット記録媒体発行機によるデビット決済を制限する第1の利用制限情報を前記デビットカードに対応して設定する第1の設定手段と、
前記デビット記録媒体発行機によるデビット決済を制限する第2の利用制限情報を前記金融機関に対応して設定する第2の設定手段と、
前記決済要求に基づき前記デビット決済に係わるデビット記録媒体発行機および金融機関を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定されたデビット記録媒体発行機によるデビット決済を、前記第1の利用制限情報により制限するとともに、前記特定手段により特定された金融機関に対応して前記第2の利用制限情報により制限するデビット決済制限手段と
を具備するデビットセンタ処理装置。
【請求項19】
遊技店に設けられ、該遊技店に設置された販売機でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット端末であって、
前記販売機での前記デビットカードを用いた販売に際して、前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記販売機での前記デビット処理に係わる販売額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置にデビット決済要求を送信する決済要求送信手段と、
前記デビット決済を利用不可な金融機関を記憶する記憶手段と、
前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致する場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求送信手段による前記決済要求の送信を禁止する禁止手段と
を具備するデビット端末。
【請求項20】
遊技店に設けられ、該遊技店に設置された販売機でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット端末であって、
前記販売機での前記デビットカードを用いた販売に際して、前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記販売機での前記デビット処理に係わる販売額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置にデビット決済要求を送信する決済要求送信手段と、
前記デビット決済を利用可能な金融機関を記憶する記憶手段と、
前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致しない場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求送信手段による前記決済要求の送信を禁止する禁止手段と
を具備するデビット端末。
【請求項21】
遊技媒体の貸し出しに用いる記録媒体を発行する記録媒体発行手段と前記記録媒体発行手段でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット処理手段とを有するデビット記録媒体発行機であって、
前記デビットカードを用いた前記記録媒体の発行に際して、前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記デビット処理に係わる発行額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置にデビット決済要求を送信する決済要求送信手段と、
前記デビット決済を利用不可な金融機関を記憶する記憶手段と、
前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致する場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求送信手段による前記決済要求の送信を禁止する禁止手段と
を具備するデビット記録媒体発行機。
【請求項22】
遊技媒体の貸し出しに用いる記録媒体を発行する記録媒体発行手段と前記記録媒体発行手段でのデビットカードを用いたデビット処理を制御するデビット処理手段とを有するデビット記録媒体発行機であって、
前記デビットカードを用いた前記記録媒体の発行に際して、前記デビットカードを発行した金融機関の該当する口座から前記デビット処理に係わる発行額を引き落とすデビット決済を制御するデビットセンタ処理装置にデビット決済要求を送信する決済要求送信手段と、
前記デビット決済を利用可能な金融機関を記憶する記憶手段と、
前記デビット決済に係わる金融機関が前記記憶手段に記憶されている金融機関と一致しない場合は、前記デビットセンタ処理装置に対する前記決済要求送信手段による前記決済要求の送信を禁止する禁止手段と
を具備するデビット記録媒体発行機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate


【公開番号】特開2008−264529(P2008−264529A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−86677(P2008−86677)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】