説明

データ入出力システムおよびデータ入出力システムにおけるデータ更新方法

【課題】データ入出力システム全体としてデータ更新の迅速化を図ること。また、データ管理センタ側にて管理するデータをより正確なものとして取り扱うことのできるデータ入出力システムおよびデータ入出力システムにおけるデータ更新方法を提供すること。
【解決手段】データ入出力システム20は、データ入出力装置21と、データ管理センタ22とを備える。データ入出力装置21は、データ管理センタ22側から送信されるデータ要求信号bに対応した表示フォーマットデータdを取り出し、データ管理センタ22側へ送信する。データ管理センタ22は、受信した表示フォーマットデータdが入力された表示フォーマットDに出荷番号を付与して管理データ保存部31に保存されると共にデータ出力端末32にて出力可能に設けられる。データ入出力装置21のデータ入力端末24は、管理データ保存部31に保存される表示フォーマットデータdを任意に抽出してデータ更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、データ入力端末側とデータ管理センタが設けられ、データの送受信および更新を行うことのできるデータ入出力システムおよびデータ入出力システムにおけるデータ更新方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のデータ入出力システムは、例えば遠隔地において設けられるデータ入力端末側と、データ管理手段として設けられるデータ管理センタとを備えたものが一般的である。
【0003】
この種のデータ入出力システムによれば、データ入力端末からデータ管理センタ側へデータ(更新データを含む)が送信され、データ管理センタにてデータ管理を行うデータ入出力システムが、例えば特許文献1に開示されている。
【0004】
特許文献1に示されるデータ入出力システム1は、図5に示すように、データ入力端末2とデータ管理センタ3との間に回線l1,l2が接続され、データ入力端末2側のデータ入力手段4にて入力された新規表示フォーマットデータq1がデータ処理装置5側へ出力されるようになっている。このデータq1を入力したデータ処理装置5は、データq1の重要度の判断をした後、重要と判断したデータq11については、回線l1を介してデータ管理センタ3側へ送信するようになっている。また、同時に重要でないと判断したデータq12については、データ保存手段6側へ送信され保存されるようになっている。
【0005】
なお、データ保存手段6側に保存されたデータq12について、データ入力端末2側にても出力可能なようにデータ出力手段7が設けられている。
【0006】
一方、データ管理センタ3は、データ入力端末2側から送信されたデータq11およびデータ管理センタ3側に設けられたデータ入力手段8にて入力されたデータq2を保存するデータ保存手段9と、このデータ保存手段9に保存されたデータq12およびq2を出力させることができるデータ出力手段10を備えている。
【0007】
このように構成されたデータ入出力システム1によれば、データ管理センタ3側において、データ入力端末1側から送信されるデータq12およびデータ入力手段8側から入力されるデータq2が保存されたデータ管理センタ2のデータ保存手段9から出力させて利用することができる。
【特許文献1】特開平10−240598号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のデータ入出力システム1によれば、データ入力端末2側からデータ管理センタ3側へデータq11が送信された後は、データq11の管理は、データ入力端末2側にて行われるようになっている。
【0009】
従って、データ入出力システム1からデータ管理センタ2側へ送信されたデータq11を更新する場合には、データ管理センタ3側にて行わねばならず、この結果、データ管理センタ3側のデータ更新に遅れが生じたり、また、データ管理センタ3にての更新の際には、データ管理センタ3側に通常のデータ管理の他に余分な負荷がかかることになり、データ管理が複雑になっていた。
【0010】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、データ管理手段として設けられるデータ管理センタ側へ送信されたデータに対して、データ入力端末側から必要に応じて修正可能にすることにより、データの更新を迅速化してデータ管理センタ側にて管理するデータをより正確なものとして取り扱うことのできるデータ入出力システムおよびデータ入出力システムにおけるデータ更新方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明によれば、入力データに対応した表示フォーマットデータを出力するデータ入出力手段と、前記表示フォーマットデータを受信して出荷番号データを前記データ入出力手段側へ出力するデータ管理手段とを具備し、前記データ入出力手段は、前記データ管理手段側からデータ要求信号を受信することにより、端末データ保存部から要求データ信号に対応した表示フォーマットデータを前記データ管理手段側へ出力する処理データ抽出部と、前記データ管理手段側から出力された出荷処理信号を入力して、出荷番号データを前記端末データ保存部側へ出力する出荷処理結果反映部を備え、前記データ管理手段は、前記処理データ抽出部側へデータ要求信号を送信することにより、前記データ入出力手段の端末データ保存部に保存された表示フォーマットデータを前記処理データ抽出部側から入力する一方、この入力した表示フォーマットデータに対応した出荷処理信号を生成し、出力するデータ処理部と、前記表示フォーマットデータを入力して上書き保存する管理データ保存部と、当該管理データ保存部側から表示フォーマットデータを出力させるデータ出力端末とを備えたことを特徴とするデータ入出力システムを提供する。
【0012】
更に、上記目的を達成するために、本発明によれば、データ入出力手段側のデータ入力端末にて入力された受注データを端末データ保存部にて保存するステップと、データ管理手段側から出力されるデータ要求信号を前記データ入出力手段側の処理データ抽出部が受信することにより、この処理データ抽出部が、前記データ要求信号に対応した表示フォーマットデータを前記端末データ保存部から取得して前記データ管理手段側へ送信するステップと、前記データ管理手段側が前記データ要求信号に対応した表示フォーマットデータを受信し、前記データ管理手段のデータ処理部にて更新出荷番号データを生成し、出力するステップと、前記出荷番号データが出荷処理結果反映部から入力されて対応する出荷番号の表示フォーマットデータを更新するステップと、前記表示フォーマットデータを管理データ保存部および前記データ入出力手段側の前記端末データ保存部に保存するステップと、前記データ入力端末にて、前記端末データ保存部に保存される表示フォーマットデータについて入力された更新データにより、更新表示フォーマットデータを前記端末データ保存部に保存するステップとを具備することを特徴とするデータ入出力システムにおけるデータ更新方法を提供する。
【発明の効果】
【0013】
このように、本発明に係るデータ入出力システムによれば、一旦データ管理センタ2側へ送信された検索対象データや既に更新済の更新処理データに対して、データ入力端末側から必要に応じて修正可能にすることができるようにしたので、システム全体としてデータ更新の迅速化が図れる。
【0014】
また、データ管理センタ側にて管理するデータをより正確なものとして取り扱うことのできるデータ入出力システムおよびデータ入出力システムにおけるデータ更新方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明のデータ入出力システムの実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明のデータ入出力システム20の概要を示すブロック図である。図2は、本発明のデータ入出力システム20のデータ保存部に保存される受注データの表示フォーマットを示す図である。
【0017】
図1に示すデータ入出力システム20は、コンピュータ処理できるデータ、例えば取扱者側にて取り扱われる特定商品の受注データaを入出力するデータ入出力手段としてのデータ入出力装置21と、このデータ入出力装置21にデータ通信接続され、Webサーバやホストのようなデータ管理手段として設けられるデータ管理センタ22とを備えている。
【0018】
データ入出力装置21は、データ管理センタ22側から、例えば遠距離位置に設けられる工場や研究所等のデータ取得現場に設置される。このデータ入出力装置21は、データ管理センタ22側からデータ要求信号bを受信することにより、端末データ保存部25からデータ要求信号bに対応したデータを抽出する処理データ抽出部26と、データ管理センタ22側から出力された更新出荷番号データgを端末データ保存部25側へ出力する出荷処理結果反映部29とを備えている。
【0019】
データ管理センタ22は、データ処理部30と、管理データ保存部31と、データ出力端末32とを備えている。
【0020】
データ処理部30は、データ入出力装置21の処理データ抽出部26側へデータ要求信号bを送信することにより、データ入出力装置21の端末データ保存部25に保存された受注データaを処理データ抽出部26およびデータ送信部28を介して入力し、この入力した受注データaに対応した更新出荷番号データgを生成するものである。また、データ処理部30から処理データ抽出部26側へ送信されるデータ要求信号bは、出荷処理データ要求信号b1と未送信データ要求信号b2に区分される。
【0021】
管理データ保存部31は、受注データaを所定の表示フォーマットに表示可能に保存するもので、更新された際には順次上書き保存するものである。
【0022】
データ出力端末32は、管理データ保存部31側から任意に呼び出して表示フォーマットデータdを出力させて表示し得るものである。
【0023】
データ入出力装置21とデータ管理センタ22のそれぞれおよび相互関係について更に詳述する。
【0024】
データ入出力装置21のデータ入力端末24は、端末データ保存部25から任意の表示フォーマットに表示フォーマットデータd(d1〜d2)を出力させて画面表示することができる。
【0025】
例えば新規表示フォーマットデータd1を入力した表示フォーマットを作成する場合には、所定の原形入力フォーマットに、受注した商品に関わる新規受注データa1を入力する。
【0026】
この新規受注データa1を入力する場合には、例えば図2に示すように、新規表示フォーマットデータd1を表示する特定の表示フォーマットの後述する出荷番号欄40eに「0」が付与され、新規入力(登録)されたものであることが示される。また、更新受注データa2を入力する場合には、その修正(更新)内容が上書き更新される。
【0027】
例えば、図2の表示フォーマットDに示すように、受注ID305にて、出荷番号欄40eが「0」から「9999‥」(仮番)に更新される。また、これが最初の更新であれば、更新表示フォーマットデータd2が入力された更新表示フォーマットD2が作成される。
【0028】
また、この更新表示フォーマットデータd2は、最初に更新を行った更新表示フォーマットデータd21から始まってからn回、例えば4回の更新を行った4次更新表示フォーマットデータd24に更新される。
【0029】
すなわち、データ入力端末24による新規表示フォーマットデータd1および更新表示フォーマットデータd2の作成上の具体的データ処理にあたっては、所定のルールが決められており、例えば以下に示す処理ルール1〜7に従って行われる。
(ルール1)注文データの集計を行う場合、データ入出力装置に集計のためのデータ送信を要求する。
(ルール2)注文データに対する出荷処理を行う場合、データ入出力装置に出荷処理のためのデータ送信を要求する。
(ルール3)データ入出力装置へのデータ送信の要求の結果として受信したデータをデータ格納部に労録する。その際、受信したデータの「出荷番号」は破棄し、データ格納部の出荷番号を0に設定する。
(ルール4)データ格納部に登録されているデータをデータ入出力装置から再度受信した場合、受信したデータでデータ格納部のデータを上書き更新する。その際、受信したデータの「出荷番号」は破棄し、データ格納部の出荷番号を0に設定する。
(ルール5)集計のためのデータ送信の要求に対するデータの登録が完了したら、データの集計を行う。
(ルール6)出荷処理のためのデータ送信の要求に対するデータの登録が完了したら、「出荷番号」が0のデータに対して出荷処理を行い、「出荷番号」を出荷処理で採番した値で更新する。
(ルール7)出荷処理が完了した段階で、実施した処理が出荷処理であることと、出荷処理の対象となったデータの「出荷番号」を処理結果としてデータ入出力装置に送信する。
【0030】
なお、データ入力端末24にて入力する受注データaは手入力でもよいが、入力ミスを防止するためにも自動入力可能なシステムを採用するのが望ましい。
【0031】
端末データ保存部25には、データ入力端末24からのデータ入力により、常時最新の表示フォーマットデータd(d1,d2)をデータ保存することができる。
【0032】
処理データ抽出部26は、データ管理センタ22のデータ処理部30側から送信される出荷処理データ要求信号b1または未送信データ要求信号b2を受信することにより、端末データ保存部25側へ、上記データ要求信号b1およびb
2の何れかを出力するようになっている。そして、このデータ要求信号b1およびb2の何れかを受信した処理データ抽出部26は、それぞれの信号b1,b2に対応した表示フォーマットデータd(d1,d2)を抽出し、データ送信部28側へ出力するものである。
【0033】
すなわち、この処理データ抽出部26による具体的データ処理にあたっては、所定のルールが決められており、例えば以下に示す処理ルール8〜10に従って行われる。
(ルール8)新規にデータを入力する場合、「出荷番号」に0、「送信状況」に“送信未”を登録する。
(ルール9)入力データ格納部において「出荷番号」が0のデータは修正できる。「出荷番号」が0でないデータは修正できない。
(ルール10)入力データ格納部に登録されているデータを修正した場合、そのデータの「送信状況」を”送信未”に更新する。
【0034】
データ送信部28は、処理データ抽出部26側から出力される更新出荷番号データgの内、未送信データ要求信号b2を受け取った場合には、送信状況が「送信未」のデータのみを抽出し、出荷処理データ要求信号b1を受け取った場合には、出荷番号が「0」のデータを抽出してデータ管理センタ22のデータ処理部30へ送信するものである。
【0035】
すなわち、このデータ送信部28による具体的データ処理にあたっては、所定のルールが決められており、例えば以下に示す処理ルール11〜14に従って行われる。
(ルール11)データ処理装置から集計のためのデータ送信要求を受け取った場合、「送信状況」が“送信未”のデータを抽出する。
(ルール12)データ処理装置から出荷処理のためのデータ送信要求を受け取った場合、「出荷番号」が0のデータを抽出する。
(ルール13)ルール11、ルール12で抽出したデータをデータ処理装置からの要求と合わせて、データ状態更新部に渡す。
【0036】
(ルール14)ルール11、ルール12で抽出したデータをデータ送信部に渡す。
【0037】
データ状態更新部27は、処理データ抽出部26から出力される、例えば新規(最初)の更新受注データa2の「出荷番号」(図2の「出荷番号」欄40e参照)欄に、仮番、例えば9999‥を付与する仮番信号iを端末データ保存部25側へ送信するものである。
【0038】
従って、端末データ保存部25においては、保存された新規受注データa1に仮の番号である例えば9999‥に書換えられ、更新表示フォーマットデータd21として表示される。
【0039】
すなわち、このデータ状態更新部27による具体的データ処理にあたっては、所定のルールが決められており、以下に示す処理ルール15,16に従って行われる。
(ルール15)「送信状況」が“送信未”のデータをデータ処理装置に送信する。
(ルール16)「送信状況」が“送信済”のデータはデータ処理装置に送信しない。
【0040】
出荷処理結果反映部29は、データ管理センタ22のデータ処理部30から出力される出荷処理信号eを受信し、この受信した出荷処理信号eを端末データ保存部25側へ出力して、この端末データ保存部25に保存される仮番(9999‥)を正規の出荷番号に書換える。
【0041】
また、データ状態更新部27は、データ処理部30側から出荷処理信号eを受信した際、既存の出荷番号を更新し、端末データ保存部25側へ出力するものである。
【0042】
すなわち、この出荷処理結果反映部29による具体的データ処理にあたっては、所定のルールが決められており、例えば以下に示す処理ルール17,18に従って行われる。
(ルール17)データ処理装置からの送信要求が出荷処理のためのデータ送信の場合、処理対象データ抽出部から受け取ったデータについて、入力データ格納部の「出荷番号」を9999に更新する。
(ルール18)処理対象データ抽出部から受け取ったデータについて、入力データ格納部の「送信状況」を“送信済”に更新する。
【0043】
一方、データ管理センタ22のデータ処理部30は、処理データ抽出部26側へデータ要求信号b(b1,b2)を出力することによりデータ送信部28を介して、更新表示フォーマットデータd2(d21〜d24)を順次受信した際には、それぞれの更新表示フォーマットd21〜d24に対応した更新出荷番号データgをデータ処理結果反映部29側へ出力するものである。
【0044】
すなわち、このデータ処理部30による具体的データ処理にあたっては、所定のルールが決められており、例えば以下に示す処理ルール19に従って行われる。
(ルール19)データ処理装置から受信した処理結果が出荷処理に対するものである場合、入力データ格納部の対応するデータの「出荷番号」を受信した出荷番号で更新する。それ以外の項目は更新しない。
【0045】
次に、表示フォーマットデータd(d1,d2)について、図3(A)〜(E)を参照して更に具体的に説明する。
【0046】
図3は、データ入出力システム20のデータ保存部25(31)に保存される受注データaの表示フォーマットを示す図で、(A)は、新規表示フォーマットを示し、(B),(C),(D)および(E)は、それぞれ更新表示フォーマットを示す図である。
【0047】
図3(A)に示す新規表示フォーマットD1は、新規表示フォーマットデータd1が入力されたフォーマットである。この新規表示フォーマットデータd1に更新表示フォーマットデータd2(d21〜d24)にて順次更新することによって図3(B)〜(E)に示す更新表示フォーマットD2(D21〜D24)が作成される。
【0048】
先ず、表示フォーマットの原形となる所定の表示フォーマットDに受注データaを入力することにより、図3(A)に例示したように新規表示フォーマットデータd1が入力された新規表示フォーマットD1が作成される。
【0049】
すなわち、この新規表示フォーマットデータd1上の受注データaが、例えば4回更新された場合には、新規表示フォーマットデータd1が順次修正(更新)入力され、更新表示フォーマットデータd21〜d24が順次入力された更新表示フォーマットが作成される。
【0050】
図3(A)に例示した新規表示フォーマットD1のデータ入力欄について説明する。
【0051】
新規表示フォーマットD1は、横軸に、入力日欄50a,顧客ID欄50b,商品ID欄50c,受注数量欄50d,出荷番号欄50eおよび送信状況欄50fの入力項目がそれぞれ設けられる。一方、縦軸には、受注ID欄t1〜tnに、複数の受注品の受注IDが書き込める受注ID欄t1〜tnが設けられる。
【0052】
このように、新規の表示フォーマットには、例えば2004年4月1日に受注した2件の新規受注データa1が表示される。
【0053】
この2件の受注分の受注IDとして、受注ID表示欄t1,t2には、受注の早い順に、入力日欄50aに通し番号301,302が自動または手入力により表示される。また、受注ID毎に、顧客ID欄50b、商品ID欄50c、受注数量欄50d、出荷番号欄50eおよび送信状況欄50fのそれぞれに必要事項が入力される。
【0054】
顧客ID欄50bには、顧客別に、例えばアルファベット1文字(A〜Z)で表示される。商品ID11cには、例えば年度の最初の受注を「1001」とし、通し番号が付与される。受注数量欄50dには、受注数量実数が表示される。出荷番号欄50eには、未出荷の状況として「0」が表示される。
【0055】
次に、データ入出力システム20の作用について、図3(A)〜(E)および図4を参照して説明する。
【0056】
図3(A)〜(E)は、データ入出力システム20のデータ保存部25(31)に保存される商品データaの新規表示フォーマットデータd21が入力された新規表示フォーマットD1と、更新表示フォーマットデータd22〜d24が入力された更新表示フォーマットD2(D21〜D24)を示す図である。
【0057】
すなわち、図3(A)は、新規表示フォーマットデータd1が入力された新規表示フォーマットD1を示す。図3(B)は、1次更新表示フォーマットデータd21が入力された新規表示フォーマットD21を示す。図3(C)は、2次更新表示フォーマットデータd22が入力された新規表示フォーマットD22示す。図3(D)は、3次更新表示フォーマットデータd23が入力された新規表示フォーマットD23を示す。図3(E)は、4次更新表示フォーマットデータd24が入力された更新表示フォーマットD24を示す。
【0058】
図4は、データ入出力システム20における受注データaの入力から、このデータの更新、保存するまでのステップを示すフロー図である。この図4に示すフロー図に従い説明する。
【0059】
例えば、先ず新規に2件の商品を受注すると、受注単位で新規受注データa1を入力し、図3(A)に示すように、新規表示フォーマットデータd21に基づく新規表示フォーマットD1を作成する。
【0060】
すなわち、受注商品2件分の受注ID欄t1,t2が割り当てられ、それぞれの欄に301,302を起番する。そして、それぞれの入力日欄50a,顧客ID欄50b,商品ID欄50c,受注数量欄50dおよび出荷番号欄50eのそれぞれに該当データを入力する。また、送信状況欄50fについては、データ管理センタ22側に送信されていないために「送信未」を入力する。
【0061】
次に、図3(A)に示す新規表示フォーマットデータd1をデータ管理センタ22側へ送信する。この送信により、新規表示フォーマットデータd1の受注ID301および302の「送信状況」欄50fの「送信未」を「送信済」に更新され、図3(B)に示す1次更新表示フォーマットデータd21が入力された1次更新表示フォーマットD21が作成される。
【0062】
次に、新規に商品を1つ受注単位で受注した場合と、受注ID302について受注数量が修正された場合について説明する。
【0063】
先ず、図3(B)に示す1次更新表示フォーマットデータd21の受注数量欄50dの数字を300(修正前は200)に修正する。また、受注ID302の送信状況欄を送信未に修正する。そして、受注ID欄tの3番目の欄t3に新規受注データa1を入力する。すなわち、受注ID欄t2,入力日欄50a,顧客ID欄50b,商品ID欄50c,受注数量欄50d,出荷番号欄50eおよび送信状況欄50fのそれぞれにデータ入力する。
【0064】
この更新により、図3(C)に示す2次更新表示フォーマットデータd22が入力された2次更新表示フォーマットD22が作成される。また、2次更新表示フォーマットデータd22の更新受注データa2をデータ状態更新部27にて起番した仮番信号iと、送信済信号fを端末データ保存部25へ送信する。
【0065】
すると、2次更新表示フォーマットデータd22の出荷番号欄50eに9999‥が入力されると共に、送信状況欄50fが送信済となる。
【0066】
すなわち、端末データ保存部25には、出荷番号欄50eの全ての受注IDに対応して仮番データ「9999‥」が、送信状況欄50fには、受注ID「302」,「303」に対応して「送信済」が入力された3次更新表示フォーマットデータd23が入力された3次更新表示フォーマットD23が作成される。
【0067】
更に、図3(D)に示す3次更新表示フォーマットデータd23の受注データaをデータ入出力装置21からデータ管理センタ22側へ送信(登録)する。
【0068】
この登録が完了すると、データ管理センタ22のデータ処理部30側からデータ入出力装置21の出荷処理結果反映部29側へ出荷処理信号eが送信される。この出荷処理信号eを受信した出荷処理結果反映部29は、端末データ保存部25へ更新出荷番号データgを出力し、端末データ保存部25に保存された既存の仮番信号iに含まれる仮番「9999‥」を「4001」,「4002」,「4003」のそれぞれに書き換えられる。この更新により、図3(E)に示す4次更新表示フォーマットデータd24が入力された4次更新表示フォーマットD24が作成される。
【0069】
なお、データ入出力システム20のデータ送信部28は、処理データ抽出部26側から出力される受注データaの内、送信状況が「送信未」のデータのみを選択してデータ管理センタ22のデータ処理部30へ送信するようにしているが、必ずしも必要なものではなく、処理データ抽出部26にその機能を備えるようにしてもよい。
【0070】
更に、データ送信部28は、データ管理センタ22側からデータ入出力装置21側に出力される未送信データ要求信号b2に対して未送信件数データjを出力するデータ処理機能を備えることができる。
【0071】
本発明のデータ入出力システム20によれば、データaを入力することにより、このデータaに対応した表示フォーマットデータdを出力するデータ入出力装置21と、表示フォーマットデータdを受信して更新出荷番号データgをデータ入出力装置21側へ出力するデータ管理センタ22とを具備し、データ入出力装置21は、データ管理センタ22側からデータ要求信号b(b1,b2)を受信することにより、端末データ保存部25から要求データ信号bに対応した表示フォーマットデータdをデータ管理センタ22側へ出力する処理データ抽出部26と、データ管理センタ22側から出力された出荷処理信号eを入力して、更新出荷番号データgを端末データ保存部25側へ出力する出荷処理結果反映部29を備え、データ管理手段として設けられるデータ管理センタ22は、処理データ抽出部26側へデータ要求信号bを送信することにより、データ入出力装置21の端末データ保存部25に保存された表示フォーマットデータdを処理データ抽出部26側から入力する一方、この入力した表示フォーマットデータdに対応した出荷処理信号eを生成し、出力するデータ処理部30と、表示フォーマットデータdを入力して上書き保存する管理データ保存部31と、当該管理データ保存部31側から表示フォーマットデータdを出力させるデータ出力端末32とを備えた構成であるので、データ管理センタ22側へ送信され、保存されたフォーマットデータdに対して、データ入力端末24側から必要に応じて修正可能にすることにより、フォーマットデータdの更新を迅速化してデータ管理センタ22側にて管理するフォーマットデータdをより正確なものとして取り扱うことのできるデータ入出力システム20を提供することができる。
【0072】
また、本発明のデータ入出力システム20によれば、処理データ抽出部26から出力されるデータ要求信号bを入力することにより、仮番信号iおよび送信済信号fを生成して端末データ保存部25側へ送信するデータ状態更新部27を備えた構成であるから、データ入出力装置21側にて、データ管理センタ22側の管理データ保存部31に保存された更新フォーマットデータd2が最新のデータであるか否かを常時監視でき、また、この監視の結果すタイミングよくデータ更新することができるので、データ管理センタ22側において、最新且つ正確な受注データaをチェックすることができる。
【0073】
更にまた、本発明のデータ入出力システム20のデータ送信部28は、データ管理センタ22側からデータ入出力装置21側に出力される未送信データ要求信号b2に対して未送信件数データjを出力するデータ処理機能を備えることができるようにしたから、データ管理センタ22側において、タイムリに受注品の受注状況を把握することが可能となり、データ管理センタ22側におけるデータ管理上好都合となる。また、データ入出力システム20のデータ状態更新部27は、必ずしも必要ではなく、処理データ抽出部26または端末データ保存部25に代替機能を備えた構成にすることもできる。
【0074】
なお、本発明のデータ入出力システム20のデータ送信部28は、処理データ抽出部26側から出力される表示フォーマットデータdの内、送信状況が「送信未」のデータのみを選択してデータ管理センタ22のデータ処理部30へ送信するようにしたが、図2に示すように、データ管理センタ22側から出力される未送信データ要求信号b2に対して、とりあえず未送信分が何件あるかの情報を未送信件数データjによりデータ管理センタ22側へ出力するデータ処理機能を備えた構成にすることもできる。
【0075】
この未送信件数データjを出力するデータ処理機能を備えたデータ送信部28を採用した場合には、データ管理センタ22側にて未送信のデータ件数の確認ができることから、管理上の必要により新規受注状況をタイムリに把握することができる。
【0076】
次に、データ入出力システム20におけるデータ更新方法について図1〜図4を参照して説明する。
【0077】
先ず、データ入出力装置21側のデータ入力端末24にて受注データaを入力する。この入力により、受注データa(a1,a2)が端末データ保存部25に保存される<ステップ1>。
【0078】
データ管理センタ22側から出力されるデータ要求信号b(b1,b2)をデータ入出力装置21側の処理データ抽出部26が受信する。この処理データ抽出部26によるデータ要求信号bの受信により、処理データ抽出部26がデータ要求信号bに対応した表示フォーマットデータdを端末データ保存部25から取得してデータ管理センタ22側へ送信する<ステップ2>。
【0079】
データ管理センタ22がデータ入出力装置21側からデータ要求信号bに対応した表示フォーマットデータdを受信し、データ管理センタ22のデータ処理部30にて更新出荷番号データgを生成し、管理データ保存部31およびデータ入出力装置21側の出荷処理結果反映部29側へ送信する<ステップ3>。
【0080】
更新出荷番号データgを出荷処理結果反映部29が受信することにより、この更新出荷番号データgに対応する出荷番号の表示フォーマットデータdを更新する<ステップ4>。
【0081】
そして、更新出荷番号データgをデータ管理センタ22側の管理データ保存部31およびデータ入出力装置21側の端末データ保存部25に保存される<ステップ5>。
【0082】
更に、端末データ保存部25に保存される表示フォーマットデータdが入力された表示フォーマットにデータ入力端末24にて更新データを入力することにより、更新表示フォーマットデータd2が入力された更新表示フォーマットD2を端末データ保存部25に保存する<ステップ6>。
【0083】
本発明のデータ入出力システム20におけるデータ更新方法によれば、以上の<ステップ1>〜<ステップ6>を踏むことにより、データ入出力装置21側にて、データ管理センタ22側の管理データ保存部31に保存された更新フォーマットデータd2が最新のデータであるか否かを常時監視でき、また、この監視の結果に基づきタイミングよくデータ更新することができるので、データ管理センタ22側において、最新且つ正確な受注データaをチェックすることができるデータ入出力システム20におけるデータ更新方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明のデータ入出力システムの概要を示すブロック図。
【図2】本発明のデータ入出力システムのデータ保存部に保存される受注データの表示フォーマットを示す図。
【図3】本発明のデータ入出力システムのデータ保存部に保存される受注データの表示フォーマットを示す図で、(A)は新規表示フォーマットを示し、(B),(C),(D)および(E)はそれぞれ更新表示フォーマットを示す図。
【図4】本発明のデータ入出力システムにおけるデータ入力からデータ更新して保存するまでのステップを示すフロー図。
【図5】従来のデータ入出力システムの概要を示すブロック図。
【符号の説明】
【0085】
20 データ入出力システム
21 データ入出力装置(データ入出力手段)
22 データ管理センタ(データ管理手段)
24 データ入力端末
25 端末データ保存部
26 処理データ抽出部
27 データ状態更新部
28 データ送信部
29 出荷処理結果反映部
30 データ処理部
31 管理データ保存部
32 データ出力端末
a(a1,a2) 受注データ(データ)
a1 新規受注データ
a2 更新受注データ
b(b1,b2) データ要求信号
b1 出荷処理データ要求信号
b2 未送信データ要求信号
D 表示フォーマット
D1 新規表示フォーマット
D2(D21〜D24) 更新表示フォーマット
d(d1,d2) 表示フォーマットデータ
d1 新規表示フォーマットデータ
d2(d21〜d24) 更新表示フォーマットデータ
d21 1次更新表示フォーマットデータ
d22 2次更新表示フォーマットデータ
d23 3次更新表示フォーマットデータ
d24 4次更新表示フォーマットデータ
e 出荷処理信号
f 送信済信号
g 更新出荷番号データ
i 仮番信号
j 未送信件数データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力データに対応した表示フォーマットデータを出力するデータ入出力手段と、前記表示フォーマットデータを受信して出荷番号データを前記データ入出力手段側へ出力するデータ管理手段とを具備し、
前記データ入出力手段は、前記データ管理手段側からデータ要求信号を受信することにより、端末データ保存部から要求データ信号に対応した表示フォーマットデータを前記データ管理手段側へ出力する処理データ抽出部と、前記データ管理手段側から出力された出荷処理信号を入力して、出荷番号データを前記端末データ保存部側へ出力する出荷処理結果反映部を備え、
前記データ管理手段は、前記処理データ抽出部側へデータ要求信号を送信することにより、前記データ入出力手段の端末データ保存部に保存された表示フォーマットデータを前記処理データ抽出部側から入力する一方、この入力した表示フォーマットデータに対応した出荷処理信号を生成し、出力するデータ処理部と、前記表示フォーマットデータを入力して上書き保存する管理データ保存部と、当該管理データ保存部側から表示フォーマットデータを出力させるデータ出力端末とを備えたことを特徴とするデータ入出力システム。
【請求項2】
上記処理データ抽出部から出力されるデータ要求信号を入力することにより、仮番信号および送信済信号を生成して端末データ保存部側へ送信するデータ状態更新部を備えたことを特長とする請求項1記載のデータ入出力システム。
【請求項3】
上記データ入出力手段のデータ送信部は、データ管理手段側から出力される未送信データ要求信号に対して未送信件数データを出力するデータ処理機能を備えたことを特徴とする請求項1記載のデータ入出力システム。
【請求項4】
データ入出力手段側のデータ入力端末にて入力された受注データを、端末データ保存部にて保存するステップと、
データ管理手段側から出力されるデータ要求信号を前記データ入出力手段側の処理データ抽出部が受信することにより、この処理データ抽出部が、前記データ要求信号に対応した表示フォーマットデータを前記端末データ保存部から取得して前記データ管理手段側へ送信するステップと、
前記データ管理手段側が前記データ要求信号に対応した表示フォーマットデータを受信し、前記データ管理手段のデータ処理部にて更新出荷番号データを生成し、出力するステップと、
前記出荷番号データが出荷処理結果反映部から入力されて対応する出荷番号の表示フォーマットデータを更新するステップと、
前記表示フォーマットデータを管理データ保存部および前記データ入出力手段側の前記端末データ保存部に保存するステップと、
前記データ入力端末にて、前記端末データ保存部に保存される表示フォーマットデータについて入力された更新データにより、更新表示フォーマットデータを前記端末データ保存部に保存するステップとを具備することを特徴とするデータ入出力システムにおけるデータ更新方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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