説明

データ処理システム、そのデータ処理装置および店頭収容ラック、そのコンピュータプログラムおよびデータ処理方法

【課題】商品ランキングデータによる店頭販売商品への一般ユーザの興味を喚起できる店頭収容ラックで一般ユーザの反応を良好にデータ収集できるデータ処理システムを提供する。
【解決手段】複数種類の店頭販売商品STPの商品ランキングデータTRDの出力形態を変更する複数の出力変更モードの少なくとも一つをモード設定部230が有効に設定し、これに対応して商品ランキングデータTRDの出力形態を出力変更部131が変更して一般ユーザに報知出力する。この状態でユーザアクションCUAを記録し、対応する商品ランキングデータTRDおよび出力変更モードOCMとともにデータ処理装置200のデータ収集部240が収集する。このため、商品ランキングデータTRDによる店頭販売商品STPへの一般ユーザの興味を良好に喚起でき、そのときの一般ユーザのユーザアクションCUAを分析するようなことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の店頭収容ラックと少なくとも一個のデータ処理装置がデータ通信するデータ処理システム、そのデータ処理装置および店頭収容ラック、そのコンピュータプログラムおよびデータ処理方法、に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、いわゆるコンビニエンスストアなどのサプライチェーン店舗では、いわゆるPOS(Point Of Sales)システムにより、店頭販売商品を商品販売処理するときに、その販売履歴データを生成して蓄積している。
【0003】
このように複数のサプライチェーン店舗で蓄積された販売履歴データは、例えば、チェーン店舗本部のデータベースサーバなどに収集され、サプライチェーン企業や商品製造メーカでの販売戦略の立案などに利用される。
【0004】
上述のようなデータ収集などにより生成される店頭販売商品の売上ランキングなどは、例えば、宣伝の一環としてインターネットなどで一般ユーザに公表されていることもある。
【0005】
商品購買に関する「ランキング」という概念は古くから存在したものであるが、デジタルマーケティングの台頭を受けて、その重要性を増している。今日では、例えば、書籍の売上のように、さらに、ランキングへの依存を高めている商品が増えつつあるのが現状である。
【0006】
また、マーケティングの基本理論であるAIDMA理論(Attention→Interest→Desire→Memory→Action)において、最も、着目されている「Attention」と「Interest」の双方を充たすものとして、「ランキング表示」に関する技術的な工夫へのニーズは、ますます高くなっているのが現状である。
【0007】
例えば、商品陳列棚に陳列されている商品の売上実績データを商品が陳列されている棚の前で簡単に確認できることにより、店員が商品の売れ筋等を考慮して商品の陳列を効率よく行うことができる売上実績表示システムの提案がある。
【0008】
このシステムでは、店舗サーバは、PLUファイル、売上実績ファイルを管理し、これらの情報はLANを介して接続されているWEBサーバ、電子棚札システム等で必要に応じて適宜参照できるような構成となっている。
【0009】
WEBサーバは、無線携帯端末から棚ブロック番号、又は棚ブロック番号及び段番号を受信すると、これらの情報によって特定される陳列位置に陳列されている商品の売上実績をPLUファイル、売上実績ファイルを参照して取得し、この情報を無線携帯端末へ送信する。これにより、無線携帯端末の表示部には指定した売上実績ファイルが表示される(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
さらに、商品販売支援システムにより、販売者が、旬のある売れ筋商品の販売管理を容易にでき、消費者が、売れ筋商品に関する情報を一覧でき且つ直接店頭に出向かなくても実際に陳列されている売れ筋商品を知ることができるようにした提案もある。
【0011】
そのシステムでは、各商品種別における売れ行きランキング上位の各商品をそのランキングに対応付けて示すランキング情報を入力すると、販売商品決定手段は、このランキング情報により示される各商品の商品特性及び店舗における店舗容量のうち少なくとも一方とランキングとに基づいて、店舗において販売すべき商品種別と該販売すべき商品種別に属する各商品のうちランキング上位の中で特定順位のものまで販売するかを決定する。この決定された商品種別及び商品を示す情報を、所定フォーマットで出力し、更に店舗に関連付けて需要者に開示する(例えば、特許文献2参照)。
【0012】
また、ディスプレイに利用者の購買意欲を促進し、あるいは同じ店内で必要な材料が揃うような商品情報を提供することで、利用者の利便性を向上させ、店舗の在庫商品の販売を促進させる提案もある。
【0013】
そのシステムでは、スーパーマーケットや各種量販店において、商品に関する情報を管理するデータベースと、レジのPOS機能と連携することで店内に陳列してある商品の在庫の有無を管理するデータベースと、店頭に陳列してある商品を利用したメニューや部品を集めて完成させることができる商品に関するデータベースを備え、実際に店頭にて販売している商品を管理し、それらの商品を用いたデータベースと比較して在庫商品を用いた情報を作成し、買い物客にそのメニューや部品等に関する情報を表示する(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2002−352322号公報
【特許文献2】特開2002−334229号公報
【特許文献3】特開2005−250616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述した特許文献1の技術では、商品陳列棚に陳列されている商品の売上実績データを、その商品が陳列されている商品陳列棚の前で簡単に確認できる。しかし、このシステムは店員が商品陳列棚に商品を効率的に陳列するためのもので、売上実績データは店員の無線携帯端末に表示される。
【0016】
つまり、商品陳列棚に陳列されている商品の売上実績データを一般ユーザに提示することは想定すらされておらず、一般ユーザに売上実績データを提示して商品の売上向上に寄与するようなことはできない。
【0017】
また、特許文献2の技術では、一般ユーザが直接店頭に出向かなくても実際に陳列されている売れ筋商品を知ることができる。しかし、このシステムは、商品のランキング情報を店舗情報などとともに所定フォーマットで、一般ユーザのパーソナルコンピュータなどに送信するものである。
【0018】
このため、一般ユーザがサプライチェーン店舗で店頭収容ラックから店頭販売商品を取得するときにランキング情報を提示することなどは想定すらされておらず、実際のサプライチェーン店舗の店内で商品の売上向上に寄与するようなことはできない。
【0019】
そして、特許文献3の技術では、ディスプレイに利用者の購買意欲を促進する商品情報を提供する。しかし、このシステムは、店舗全体を対象として商品情報を提供することを想定している。
【0020】
このため、店頭収容ラックから店頭販売商品を取得する一般ユーザに、その店頭収容ラックに収容されている店頭販売商品のランキング情報を提示することなどは想定すらされていない。このため、コンビニエンスストアなどの小規模なサプライチェーン店舗での商品売上向上に寄与することは困難である。
【0021】
しかも、従来の店頭収容ラックは一般ユーザが店頭販売商品を自由に取得するだけである。このため、もしも店頭収容ラックから店頭販売商品を取得する一般ユーザに商品ランキングデータなどを表示しても、一般ユーザの反応などを確認することができない。
【0022】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、店頭収容ラックで商品ランキングデータを表示した場合の一般ユーザの反応をデータ収集することができるデータ処理システム、そのデータ処理装置および店頭収容ラック、そのコンピュータプログラムおよびデータ処理方法、を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明のデータ処理システムは、複数種類の店頭販売商品を収容する店頭収容ラックと少なくとも店頭販売商品の商品ランキングデータをデータ管理するデータ処理装置とがデータ通信するデータ処理システムであって、店頭収容ラックに収容されている複数種類の店頭販売商品の商品ランキングデータを記憶するランキング記憶部と、記憶されている商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶部と、複数の出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定部と、有効に設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更部と、店頭収容ラックに形成されていて変更された出力形態で商品ランキングデータを一般ユーザに報知出力するランキング報知部と、店頭収容ラックに形成されていて商品ランキングデータが報知出力されているときに一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションを検知するアクション検知部と、店頭収容ラックに形成されていて検知されたユーザアクションを報知出力されている商品ランキングデータおよび対応する出力変更モードとともに記録するアクション記録部と、データ処理装置に形成されていて記録されたユーザアクションを対応する商品ランキングデータおよび出力変更モードとともに収集するデータ収集部と、を有する。
【0024】
従って、本発明のデータ処理システムでは、複数種類の店頭販売商品を収容する店頭収容ラックと少なくとも店頭販売商品の商品ランキングデータをデータ管理するデータ処理装置とがデータ通信する。ただし、店頭収容ラックに収容されている複数種類の店頭販売商品の商品ランキングデータをランキング記憶部が記憶する。この記憶されている商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードをモード記憶部が記憶する。その複数の出力変更モードの少なくとも一つをモード設定部が有効に設定する。この有効に設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータの出力形態を出力変更部が変更する。この変更された出力形態で店頭収容ラックに形成されているランキング報知部が商品ランキングデータを一般ユーザに報知出力する。このように商品ランキングデータが報知出力されているときに一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションを店頭収容ラックに形成されているアクション検知部が検知する。この検知されたユーザアクションを店頭収容ラックに形成されているアクション記録部が報知出力されている商品ランキングデータおよび対応する出力変更モードとともに記録する。このように記録されたユーザアクションと商品ランキングデータと出力変更モードとをデータ処理装置に形成されているデータ収集部が収集する。このため、複数の出力変更モードの少なくとも一つが有効に設定されることで、店頭収容ラックでの商品ランキングデータの出力形態が変更されて報知出力され、この報知出力に反応した一般ユーザのユーザアクションが対応する商品ランキングデータおよび出力変更モードとともにデータ処理装置に収集される。
【0025】
また、上述のようなデータ処理システムにおいて、出力変更部は、検知されたユーザアクションと出力変更モードとに対応して商品ランキングデータの出力形態を変更してもよい。
【0026】
また、上述のようなデータ処理システムにおいて、アクション検知部は、ユーザアクションとして収容されている店頭販売商品の移動を各々検知し、出力変更部は、アクション検知部により店頭販売商品の移動が検知されると出力変更モードに対応して商品ランキングデータの出力形態を変更してもよい。
【0027】
また、上述のようなデータ処理システムにおいて、アクション検知部は、収容されている店頭販売商品の移動として取得の実行と完了と中止とを各々検知し、出力変更部は、取得の実行と完了と中止との各々に個々に対応して商品ランキングデータの出力形態を変更してもよい。
【0028】
また、上述のようなデータ処理システムにおいて、モード記憶部は、複数の出力変更モードの一種として商品ランキングデータの出力タイミングを変更する複数のタイミング変更モードを記憶し、モード設定部は、ユーザアクションに対応して複数のタイミング変更モードの一つを有効に設定し、出力変更部は、受信された商品ランキングデータの出力タイミングを受信されたタイミング変更モードに対応して変更し、ランキング報知部は、タイミング変更モードに対応して変更された出力タイミングで商品ランキングデータを報知出力し、アクション記録部は、商品ランキングデータの報知出力に対応して実行されたユーザアクションを記録してもよい。
【0029】
また、上述のようなデータ処理システムにおいて、モード記憶部は、複数の出力変更モードの一種として店頭販売商品が販売される複数の商品販売期間ごとに商品ランキングデータを集計する複数の期間集計モードを記憶し、モード設定部は、出力変更モードとして複数の期間集計モードの一つを有効に設定し、出力変更部は、設定された期間集計モードに対応した商品販売期間の商品ランキングデータを集計し、ランキング報知部は、期間集計モードに対応した商品販売期間で集計された商品ランキングデータを報知出力し、アクション記録部は、商品ランキングデータの報知出力に対応して実行されたユーザアクションを記録してもよい。
【0030】
また、上述のようなデータ処理システムにおいて、モード記憶部は、複数の出力変更モードの一種として店頭販売商品が販売される複数種類の商品販売領域ごとに商品ランキングデータを集計する複数の領域集計モードを記憶し、モード設定部は、出力変更モードとして複数の領域集計モードの一つを有効に設定し、出力変更部は、設定された領域集計モードに対応した商品販売領域の商品ランキングデータを集計し、ランキング報知部は、領域集計モードに対応した商品販売領域で集計された商品ランキングデータを報知出力し、アクション記録部は、商品ランキングデータの報知出力に対応して実行されたユーザアクションを記録してもよい。
【0031】
また、上述のようなデータ処理システムにおいて、モード記憶部は、複数の出力変更モードの一種として店頭販売商品の複数種類の販売商品区分ごとに商品ランキングデータを集計する複数の区分集計モードを記憶し、モード設定部は、出力変更モードとして複数の区分集計モードの一つを有効に設定し、出力変更部は、設定された区分集計モードに対応した販売商品区分の商品ランキングデータを集計し、ランキング報知部は、区分集計モードに対応した販売商品区分で集計された商品ランキングデータを報知出力し、アクション記録部は、商品ランキングデータの報知出力に対応して実行されたユーザアクションを記録してもよい。
【0032】
また、上述のようなデータ処理システムにおいて、出力変更部は、検知されたユーザアクションと出力変更モードとに対応して商品ランキングデータの出力形態を変更してもよい。
【0033】
また、上述のようなデータ処理システムにおいて、店頭収容ラックは、少なくともテキストデータを表示出力するディスプレイユニットを有し、ランキング報知部は、ディスプレイユニットにテキストデータで商品ランキングデータを表示出力させてもよい。
【0034】
また、上述のようなデータ処理システムにおいて、店頭収容ラックが、店頭販売商品としてタバコパックとタバコカートンとの少なくとも一方を収容してもよい。
【0035】
本発明のデータ処理装置は、本発明のデータ処理システムのデータ処理装置であって、店頭収容ラックに収容されている複数種類の店頭販売商品の商品ランキングデータを記憶するランキング記憶部と、記憶されている商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶部と、複数の出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定部と、有効に設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更部と、記録されたユーザアクションを対応する商品ランキングデータおよび出力変更モードとともに収集するデータ収集部と、の少なくとも一部を有する。
【0036】
本発明の店頭収容ラックは、本発明のデータ処理システムの店頭収容ラックであって、店頭収容ラックに収容されている複数種類の店頭販売商品の商品ランキングデータを記憶するランキング記憶部と、記憶されている商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶部と、複数の出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定部と、有効に設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更部と、変更された出力形態で商品ランキングデータを一般ユーザに報知出力するランキング報知部と、店頭収容ラックに形成されていて商品ランキングデータが報知出力されているときに一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションを検知するアクション検知部と、商品ランキングデータが報知出力されているときに一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションを検知するアクション検知部と、実行された一般ユーザのユーザアクションを報知出力されている商品ランキングデータおよび対応する出力変更モードとともに記録するアクション記録部と、の少なくとも一部を有する。
【0037】
本発明の第一のコンピュータプログラムは、本発明のデータ処理装置のコンピュータプログラムであって、店頭収容ラックに収容されている複数種類の店頭販売商品の商品ランキングデータを記憶するランキング記憶処理と、記憶されている商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶処理と、複数の出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定処理と、有効に設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更処理と、記録されたユーザアクションを対応する商品ランキングデータおよび出力変更モードとともに収集するデータ収集処理と、の少なくとも一部をデータ処理装置に実行させる。
【0038】
本発明の第二のコンピュータプログラムは、本発明の店頭収容ラックのコンピュータプログラムであって、店頭収容ラックに収容されている複数種類の店頭販売商品の商品ランキングデータを記憶するランキング記憶処理と、記憶されている商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶処理と、複数の出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定処理と、有効に設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更処理と、変更された出力形態で商品ランキングデータを一般ユーザに報知出力するランキング報知処理と、商品ランキングデータが報知出力されているときに一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションを検知するアクション検知処理と、検知されたユーザアクションを報知出力されている商品ランキングデータおよび対応する出力変更モードとともに記録するアクション記録処理と、の少なくとも一部を店頭収容ラックに実行させる。
【0039】
本発明の第一のデータ処理方法は、本発明のデータ処理装置のデータ処理方法であって、店頭収容ラックに収容されている複数種類の店頭販売商品の商品ランキングデータを記憶するランキング記憶動作と、記憶されている商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶動作と、複数の出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定動作と、有効に設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更動作と、記録されたユーザアクションを対応する商品ランキングデータおよび出力変更モードとともに収集するデータ収集動作と、の少なくとも一部を有する。
【0040】
本発明の第二のデータ処理方法は、本発明の店頭収容ラックのデータ処理方法であって、店頭収容ラックに収容されている複数種類の店頭販売商品の商品ランキングデータを記憶するランキング記憶動作と、記憶されている商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶動作と、複数の出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定動作と、有効に設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更動作と、変更された出力形態で商品ランキングデータを一般ユーザに報知出力するランキング報知動作と、商品ランキングデータが報知出力されているときに一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションを検知するアクション検知動作と、検知されたユーザアクションを報知出力されている商品ランキングデータおよび対応する出力変更モードとともに記録するアクション記録動作と、の少なくとも一部を有する。
【0041】
なお、本発明の各種の構成要素は、その機能を実現するように形成されていればよく、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたコンピュータ装置、コンピュータプログラムによりコンピュータ装置に実現された所定の機能、これらの任意の組み合わせ、等として実現することができる。
【0042】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0043】
また、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法は、複数の処理および動作を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の処理および複数の動作を実行する順番を限定するものではない。
【0044】
このため、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法を実施するときには、その複数の処理および複数の動作の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0045】
さらに、本発明のコンピュータプログラムおよびデータ処理方法は、複数の処理および複数の動作が個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある処理および動作の実行中に他の処理および動作が発生すること、ある処理および動作の実行タイミングと他の処理および動作の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【0046】
さらに、本発明で云う「データを記憶する」とは、本発明の装置が、少なくともデータを記憶する機能を有することを意味している。一方、本発明で云う「データを記憶している」とは、本発明の装置が、少なくともコンシューマにより使用されるときに「データを記憶している」状態となる機能を有することを意味している。
【0047】
このため、本発明の装置がサプライヤから出荷されるときにデータが登録されていることの他、出荷されるときには登録されていないデータがコンシューマにより使用されるまでに登録されることも許容する。
【0048】
また、本発明で云う店頭販売商品とは、少なくとも店頭収容ラックで販売されることがある商品を意味しており、店頭収容ラックでしか販売されない商品であることは意味していない。
【0049】
さらに、商品販売領域とは、上述のような店頭販売商品が販売される三次元的に特定される領域を意味しており、例えば、その店頭収容ラック、その店頭収容ラックが設置されているサプライチェーン店舗、その店頭収容ラックが設置されている販売区域、その店頭収容ラックが設置されている市町村や都道府県、等として設定される。
【0050】
また、商品販売期間とは、上述のような店頭販売商品が販売された時点の期間を意味しており、例えば、販売日一日、販売日から過去数日、過去数週間、過去数ヶ月、過去数年、等として設定される。
【0051】
さらに、販売商品区分とは、上述のような店頭販売商品の各種特性を反映した区分であり、例えば、店頭販売商品がタバコパックであるならば、ロングかショートか、国内産か外国産か、メンソールか、ライトか、スリムか、等として設定される。
【発明の効果】
【0052】
本発明のデータ処理システムでは、複数種類の店頭販売商品を収容する店頭収容ラックと少なくとも店頭販売商品の商品ランキングデータをデータ管理するデータ処理装置とがデータ通信する。ただし、店頭収容ラックに収容されている複数種類の店頭販売商品の商品ランキングデータをランキング記憶部が記憶する。この記憶されている商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードをモード記憶部が記憶する。その複数の出力変更モードの少なくとも一つをモード設定部が有効に設定する。この有効に設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータの出力形態を出力変更部が変更する。この変更された出力形態で店頭収容ラックに形成されているランキング報知部が商品ランキングデータを一般ユーザに報知出力する。このように商品ランキングデータが報知出力されているときに一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションを店頭収容ラックに形成されているアクション検知部が検知する。この検知されたユーザアクションを店頭収容ラックに形成されているアクション記録部が報知出力されている商品ランキングデータおよび対応する出力変更モードとともに記録する。このように記録されたユーザアクションと商品ランキングデータと出力変更モードとをデータ処理装置に形成されているデータ収集部が収集する。このため、複数の出力変更モードの少なくとも一つが有効に設定されることで、店頭収容ラックでの商品ランキングデータの出力形態が変更されて報知出力され、この報知出力に反応した一般ユーザのユーザアクションが対応する商品ランキングデータおよび出力変更モードとともにデータ処理装置に収集される。従って、販売する店頭販売商品の商品ランキングデータが一般ユーザに様々な出力形態で報知出力されるので、商品ランキングデータによる店頭販売商品への一般ユーザの興味を良好に喚起することができ、そのときの一般ユーザのユーザアクションを対応する商品ランキングデータおよび出力変更モードと対応させて分析するようなことができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態のデータ処理システムの論理構造を示す模式的なブロック図である。
【図2】データ処理システムの物理構造を示すブロック図である。
【図3】店頭収容ラックが設置されたサプライチェーン店舗であるコンビニエンスストアのレジ店員スペースの外観を示す斜視図である。
【図4】店頭収容ラックの外観を示す斜視図である。
【図5】店頭収容ラックの回路構造を示すブロック図である。
【図6】店頭収容ラックの要部の機構を示す縦断側面図である。
【図7】店頭販売商品であるタバコパックの外観を示す斜視図である。
【図8】データ処理装置によるデータ処理方法を示すフローチャートである。
【図9】店頭収容ラックによるデータ処理方法を示すフローチャートである。
【図10】店頭収容ラックがユーザアクションを検知するデータ処理方法を示すサブルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0054】
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本実施の形態のデータ処理システム1000は、図1および図2に示すように、複数種類の店頭販売商品であるタバコパックSTP等を収容する店頭収容ラック100と、少なくともタバコパックSTP等の商品ランキングデータTRDをデータ管理するデータ処理装置200と、がデータ通信する。
【0055】
本実施の形態のデータ処理システム1000は、図1および図2に示すように、店頭収容ラック100に収容されている複数種類のタバコパックSTP等の商品ランキングデータTRDを記憶するランキング記憶部210と、記憶されている商品ランキングデータTRDの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードOCMを記憶するモード記憶部220と、複数の出力変更モードOCMの少なくとも一つを有効に設定するモード設定部230と、有効に設定された出力変更モードOCMに対応して商品ランキングデータTRDの出力形態を変更する出力変更部131と、店頭収容ラック100に形成されていて変更された出力形態で商品ランキングデータTRDを一般ユーザに報知出力するランキング報知部141と、店頭収容ラック100に形成されていて商品ランキングデータTRDが報知出力されているときに一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションCUAを検知するアクション検知部111と、店頭収容ラック100に形成されていて検知されたユーザアクションCUAを報知出力されている商品ランキングデータTRDおよび対応する出力変更モードOCMとともに記録するアクション記録部121と、データ処理装置200に形成されていて記録されたユーザアクションCUAを対応する商品ランキングデータTRDおよび出力変更モードOCMとともに収集するデータ収集部240と、を有する。
【0056】
本実施の形態のデータ処理システム1000では、データ処理装置200が、上述のランキング記憶部210とモード記憶部220とモード設定部230とデータ収集部240とを有する。店頭収容ラック100が、上述のランキング報知部141とアクション検知部111とアクション記録部121の他、出力変更部131も有する。
【0057】
より具体的には、図2および図3に示すように、本実施の形態のデータ処理システム1000では、例えば、コンビニエンスストアCVSのレジ店員スペースSRSの販売処理装置300の近傍に店頭収容ラック100が並設されている。
【0058】
一方、本実施の形態のデータ処理システム1000では、図2に示すように、コンビニエンスストアCVSのレジ店員スペースSRSから離間した店舗バックヤードSBYにデータ処理装置200が設置されている。
【0059】
このデータ処理装置200は、例えば、POSシステムのデータベースサーバからなり、POS端末からなる販売処理装置300と、店頭収容ラック100と、に並列に接続されている。
【0060】
なお、本実施の形態のデータ処理システム1000が対象とする店頭販売商品であるタバコパックSTPは、例えば、図7に示すように、バーコード画像が表記されており、このバーコード画像に商品IDデータTIDが登録されている。
【0061】
詳細には後述するが、タバコパックSTPは、図4に示すように、いわゆるタバコカートンSTKやブリックパックSBPなどとしても製品化されている。このタバコカートンSTKなどにもバーコード画像が表記されており、そのバーコード画像にはタバコカートンSTKなどの商品IDデータTIDが登録されている。
【0062】
そこで、販売処理装置300は、上述のような商品IDデータTIDをバーコードスキャナで読取操作して商品販売処理を実行する(図示せず)。データ処理装置200は、商品販売処理で生成される販売履歴データを収集して管理する(図示せず)。
【0063】
データ処理装置200は、例えば、上述のように収集して管理している販売履歴データに基づいて、タバコパックSTPの商品ランキングデータTRDを生成して管理している。
【0064】
また、本実施の形態の店頭収容ラック100は、前後方向に細長い上面開口のボックス状に形成されていて前後方向に配列された複数のタバコパックSTPを保持する形状の複数のマガジンユニット101、上面開口のボックス状に形成されていて左右方向に配列された複数のマガジンユニット101を保持する形状の複数のトレーユニット102、前面開口のボックス状に形成されていて上下方向に離間した配置で複数のトレーユニット102を保持する形状の複数のフレームユニット103、等で構築されている。
【0065】
店頭収容ラック100は、陳列販売商品であるタバコパックSTP、複数のタバコパックSTPがパックされた商品であるタバコカートンSTK、特別なタバコパックSTPであるブリックパックSBP、等を陳列する。
【0066】
なお、ブリックパックSBPは、例えば、携帯灰皿などのノベルティグッズをタバコパックSTPと一体にパッキングした構造などからなり、上述のように特別な構造のタバコパックSTPと認識することができる。
【0067】
現在、タバコパックSTPは、上下寸法に多少の長短はあるものの、一般的に前後左右の寸法が共通した定型の直方体状に形成されている。そして、本実施の形態では、タバコパックSTPの最大面を前面および後面、最小面を上面および下面、と規定する。
【0068】
なお、通常のタバコパックSTPは前面(および後面)に銘柄などが表記されている。このため、その前面が前方に位置する適正な方向の状態で陳列されることが好ましい。そして、マガジンユニット101は、上述のように方向が適正な状態の複数のタバコパックSTPを前後方向に配列した状態で収容する。
【0069】
トレーユニット102も、上面が開口したボックス状に無色透明な樹脂で形成されている。トレーユニット102には、複数のマガジンユニット101が左右方向に配列された状態で設置される。
【0070】
ただし、本実施の形態の店頭収容ラック100では、五個のマガジンユニット101が設置されている幅広のトレーユニット102と、三個のマガジンユニット101が設置されている幅狭のトレーユニット102と、がある。
【0071】
そこで、本実施の形態の店頭収容ラック100は、左右寸法が大きいトレーユニット102を三個支持するフレームユニット103、左右寸法が大きいトレーユニット102を二個支持するフレームユニット103、左右寸法が小さいトレーユニット102を三個支持するフレームユニット103、左右寸法が小さいトレーユニット102を二個支持するフレームユニット103、で形成されている。
【0072】
なお、本実施の形態の店頭収容ラック100は、前述のようにトレーユニット102に設置されているマガジンユニット101にタバコパックSTPを収容する他、マガジンユニット101が設置されていないトレーユニット102にタバコカートンSTKを長手方向が前後方向の状態や左右方向の状態で収容することもできる。
【0073】
ただし、本実施の形態の店頭収容ラック100は、上述のように収容されているタバコパックSTPやタバコカートンSTKの取得を阻害しない位置で、前面に横長のディスプレイユニット140が装着されている。
【0074】
そこで、詳細には後述するが、前述のランキング報知部141は、ディスプレイユニット140にテキストデータ(図示せず)で商品ランキングデータTRDを表示出力させる。
【0075】
なお、本実施の形態のデータ処理システム1000では、図1に示すように、データ処理装置200のモード記憶部220が、複数の出力変更モードの一種として商品ランキングデータTRDの出力タイミングを変更する複数のタイミング変更モードTCMを記憶する。
【0076】
このため、データ処理装置200のモード設定部230は、例えば、所定操作に対応して複数のタイミング変更モードTCMの一つを有効に設定し、この設定された一つのタイミング変更モードTCMを店頭収容ラック100に商品ランキングデータTRDとともに送信する。
【0077】
そこで、この店頭収容ラック100では、送信されたタイミング変更モードTCMを商品ランキングデータTRDとともに受信する。すると、出力変更部131が受信された商品ランキングデータTRDの出力タイミングを受信されたタイミング変更モードTCMに対応して変更する。そこで、ランキング報知部141は、設定されたタイミング変更モードTCMに対応した出力タイミングで商品ランキングデータTRDを報知出力する。
【0078】
また、データ処理装置200のモード記憶部220は、複数の出力変更モードの一種としてタバコパックSTPが販売される複数種類の商品販売領域ごとに商品ランキングデータTRDを集計する複数の領域集計モードSTMも記憶する。
【0079】
このため、データ処理装置200のモード設定部230で、出力変更モードとして複数の領域集計モードSTMの一つが有効に設定されると、店頭収容ラック100の出力変更部131では、設定された領域集計モードSTMに対応した商品販売領域での商品ランキングデータTRDを集計することになる。
【0080】
また、データ処理装置200のモード記憶部220は、複数の出力変更モードの一種としてタバコパックSTPが販売される複数の商品販売期間ごとに商品ランキングデータTRDを集計する複数の期間集計モードTTMも記憶する。
【0081】
このため、データ処理装置200のモード設定部230が、出力変更モードとして複数の期間集計モードTTMの一つを有効に設定すると、店頭収容ラック100の出力変更部131は、設定された期間集計モードTTMに対応した商品販売期間の商品ランキングデータTRDを集計することになる。
【0082】
ただし、本実施の形態のデータ処理システム1000では、上述のように商品ランキングデータTRDが領域集計モードSTMに対応した商品販売領域と期間集計モードTTMに対応した商品販売期間とで集計されてタイミング変更モードTCMに対応した出力タイミングで報知出力されたとき、詳細には後述するが、アクション検知部111は、上述の商品ランキングデータTRDの報知出力に対応して実行されたユーザアクションCUAを検知する。
【0083】
すると、アクション記録部121は、詳細には後述するが、上述のように検知されたユーザアクションCUAを、対応する商品ランキングデータTRDと領域集計モードSTMと期間集計モードTTMとともに記録する。
【0084】
なお、本実施の形態の店頭収容ラック100は、図5に示すように、ハードウェアとして光学センサ110やメモリデバイス120やコンピュータユニット130やデータ通信ユニット150なども有する。
【0085】
そのコンピュータユニット130が、実装されているコンピュータプログラムに対応して各種のハードウェア110〜を統合制御することなどにより、上述した各部111,121,131,141、が論理的に実現されている。
【0086】
例えば、出力変更部131は、店頭収容ラック100のコンピュータユニット130が実装されているコンピュータプログラムに対応して所定のデータ処理を実行する機能などに相当する。
【0087】
ランキング報知部141は、コンピュータユニット130が実装されているコンピュータプログラムに対応してディスプレイユニット140を動作制御する機能などに相当する。
【0088】
なお、上述のようなアクション検知部111は、例えば、コンピュータユニット130が実装されているコンピュータプログラムに対応して光学センサ110の検出結果を認識する機能などに相当する。
【0089】
より具体的には、アクション検知部111は、ユーザアクションCUAとして収容されているタバコパックSTPの移動として、取得の実行と完了と中止とを各々検知する。
【0090】
より具体的には、本実施の形態の店頭収容ラック100では、タバコパックSTPやタバコカートンSTKを前後方向に配列して収容するマガジンユニット101等に、図6に示すように、収容されているタバコパックSTP等を最後尾から最前部までスライド移動させるスライド押圧機構104が形成されている。
【0091】
さらに、マガジンユニット101等の底部前方には、最前部のタバコパックSTP等を上方に押圧して取得しやすくする三角形の凸部105が形成されており、例えば、この凸部105に光学センサ110が内蔵されている(図示せず)。
【0092】
このため、図6(b)に示すように、凸部105に乗り上げている最前部のタバコパックSTP等が一般ユーザに取得されると、図10に示すように、その光学センサ110による検知が(ステップE1−Y)、取得の実行としてコンピュータユニット130で判断される(ステップE2)。
【0093】
本実施の形態の店頭収容ラック100は、上述のように最前部のタバコパックSTP等が取得されると、スライド押圧機構104により、後段のタバコパックSTPが最前部まで自動的にスライド移動される。
【0094】
そこで、このスライド移動の完了が光学センサ110で検知されると(ステップE5−Y)、これが取得の完了としてコンピュータユニット130で判断される(ステップE6)。
【0095】
一方、最前部のタバコパックSTPが取得されても、後段のタバコパックSTPが最前部までスライド移動される以前に、一般ユーザにより取得されたタバコパックSTPが最前部に戻されることもある。この場合、その光学センサ110による検知が(ステップE3−Y)、コンピュータユニット130で取得の中止として判断される(ステップE4)。
【0096】
上述のような一般ユーザによる取得や戻し、スライド押圧機構104によるスライド移動、等は、定型で軽量なタバコパックSTPやタバコカートンSTKであるために容易に実行される。
【0097】
アクション記録部121は、コンピュータユニット130が実装されているコンピュータプログラムに対応して認識するように構築されたメモリデバイス120の記憶エリアなどに相当する。
【0098】
同様に、データ処理装置200も、コンピュータ装置からなり、実装されているコンピュータプログラムに対応して各種の処理動作を実行することにより、上述のような各部210〜が実現されている。
【0099】
例えば、ランキング記憶部210とモード記憶部220とは、そのコンピュータユニット(図示せず)が実装されているコンピュータプログラムに対応して認識するメモリデバイス(図示せず)の記憶エリアなどに相当する。
【0100】
モード設定部230は、そのコンピュータユニットが実装されているコンピュータプログラムに対応して所定のデータ処理を実行する機能などに相当する。データ収集部240は、コンピュータユニットが実装されているコンピュータプログラムに対応してデータ通信ユニット(図示せず)のデータ通信とメモリデバイスのデータ記憶とを動作制御する機能などに相当する。
【0101】
上述のようなデータ処理装置200のコンピュータプログラムは、例えば、店頭収容ラック100に収容されている複数種類のタバコパックSTPの商品ランキングデータTRDを記憶するランキング記憶処理と、記憶されている商品ランキングデータTRDの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶処理と、複数の出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定処理と、店頭収容ラック100で記録されたユーザアクションCUAを対応する商品ランキングデータTRDおよび出力変更モードOCMとともに収集するデータ収集処理と、をデータ処理装置200に実行させるように記述されている。
【0102】
また、店頭収容ラック100のコンピュータプログラムは、データ処理装置200で有効に設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータTRDの出力形態を変更する出力変更処理と、変更された出力形態で商品ランキングデータTRDを一般ユーザに報知出力するランキング報知処理と、商品ランキングデータTRDが報知出力されているときに一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションCUAを検知するアクション検知処理と、商品ランキングデータTRDが報知出力されている状態で店頭収容ラック100に形成されていて検知されたユーザアクションCUAを報知出力されている商品ランキングデータTRDおよび対応する出力変更モードOCMとともに記録するアクション記録処理と、を店頭収容ラック100に実行させるように記述されている。
【0103】
なお、本実施の形態のデータ処理システム1000では、例えば、商品製造メーカのデータ処理装置200が、複数の店頭収容ラック100に商品ランキングデータTRDや出力変更モードを送信する。
【0104】
上述のような構成において、本実施の形態のデータ処理システム1000の動作を以下に説明する。まず、前述のように商品製造メーカは複数種類のタバコパックSTPを製造し、店頭収容ラック100を利用するなどして販売している。
【0105】
そして、例えば、タバコパックSTPの銘柄ごとの売上状況を、商品ランキングデータTRDとして個体ごとにデータ処理装置200で収集している。ただし、このデータ処理装置200は、例えば、コンビニエンス本部のデータベースサーバと相互通信する。
【0106】
このため、データ処理装置200が管理する商品ランキングデータTRDは、例えば、コンビニエンスストアなどの何処の店舗で販売されたか、何処の地域で販売されたか、などのタバコパックSTPが販売される複数種類の商品販売領域が、販売されたタバコパックSTPごとに領域属性データとして付与されている。
【0107】
さらに、販売されたのは何年何月何日何時何分何秒か、何曜日か、平日か休日か祝日か、などのタバコパックSTPが販売される商品販売期間も、販売されたタバコパックSTPごとに期間属性データとして付与されている。
【0108】
そこで、データ処理装置200は、図8に示すように、上述のような商品ランキングデータTRDを、一日一回などの所定タイミングごとに収集して更新している(ステップS1〜S3)。
【0109】
そして、例えば、商品製造メーカで決定された商品販売戦略などに対応して、一日一回などの所定の送信タイミングとなると(ステップS4−Y)、複数種類のタイミング変更モードTCMの一つと、複数の領域集計モードSTMの一つと、複数の期間集計モードTTMの一つと、を有効に設定する(ステップS5)。
【0110】
そして、このように有効に設定された複数種類のタイミング変更モードTCMの一つと複数の領域集計モードSTMの一つと複数の期間集計モードTTMの一つとを、商品ランキングデータTRDとともに店頭収容ラック100に送信する(ステップS6)。
【0111】
すると、図9に示すように、この一つのタイミング変更モードTCMと一つの領域集計モードSTMと一つの期間集計モードTTMとを商品ランキングデータTRDとともに受信した店頭収容ラック100では(ステップT1−Y)、その商品ランキングデータTRDが、受信された領域集計モードSTMに対応した商品販売領域と期間集計モードTTMに対応した商品販売期間とで集計される(ステップT2)。
【0112】
そして、このように集計された商品ランキングデータTRDが、受信されたタイミング変更モードTCMに対応した表示切換タイミングで(ステップT4−N)、ディスプレイユニット140にテキストデータで表示出力される(ステップT3)。
【0113】
さらに、上述のように商品ランキングデータTRDが表示出力されているとき、その所定の表示切換タイミングとなると(ステップT4−Y)、再度取得された領域集計モードSTMと期間集計モードTTMとで商品ランキングデータTRDが再度集計され(ステップT2)、タイミング変更モードTCMに対応して表示出力される(ステップT3)。
【0114】
一方、上述のように表示出力されている商品ランキングデータTRDの表示切換タイミングより以前に(ステップT4−N)、図10に示すように、店頭収容ラック100に収容されているタバコパックSTP等の一般ユーザによる、取得の実行(ステップE1−Y,E2)、取得の完了(ステップE5−Y,E6)、取得の中止(ステップE3−Y,E4)、等のユーザアクションCUAが実行されることもある。すると、このようなユーザアクションCUAを検知した店頭収容ラック100では、そのユーザアクションCUAが記録される(ステップT5)。
【0115】
例えば、タイミング変更モードTCMとして、商品ランキングデータTRDの毎時変化表示、領域集計モードSTMとして、その店頭収容ラック100での商品ランキングデータTRD、期間集計モードTTMとして、一ヶ月の商品ランキングデータTRD、が店頭収容ラック100に設定されたとする。
【0116】
すると、その店頭収容ラック100は、一ヶ月に販売したタバコパックSTPの商品ランキングデータTRDを一時間毎の周期で変化させて表示出力する。このような商品ランキングデータTRDは、例えば、ディスプレイユニット140にテキストデータで以下のように表示出力される。
【0117】
「この商品ラックで一ヶ月 第一位 第二位 第三位 第四位 …
に販売されたランキング Eライト Aメンソール Cショート Bスリム …」
【0118】
なお、このようなテキストデータからなる商品ランキングデータTRDの表示出力は、例えば、右側から左方へのスクロール表示などで、顧客の注意を良好に喚起するように出力される。
【0119】
また、タイミング変更モードTCMとして、複数領域の十分などの所定間隔での経時切換表示、領域集計モードSTMとして、その店頭収容ラック100、その市街、その都道府県、期間集計モードTTMとして、一週間の商品ランキングデータTRD、が店頭収容ラック100に設定されたとする。
【0120】
すると、その店頭収容ラック100は、その店頭収容ラック100、その市街、その都道府県、で一週間に販売されたタバコパックSTPの商品ランキングデータTRDを、十分ごとに集計して切換表示する。
【0121】
さらに、本実施の形態のデータ処理システム1000では、上述のように店頭収容ラック100が商品ランキングデータTRDを報知出力するとき、一般ユーザによるユーザアクションCUAが検知されると記録される(ステップT5−Y,T6)。
【0122】
このようなユーザアクションCUAの記録は、例えば、前述のように一般ユーザによるタバコパックSTP等の、取得の実行、取得の完了、取得の中止、等のユーザアクションCUAを継起として開始される。
【0123】
そして、この開始に連動した商品ランキングデータTRDの報知出力により、上述のようなユーザアクションCUAが、どのように実行されたかが記録される。なお、このようにユーザアクションCUAが記録されるとき、その開始から終了までの所用時間だけでなく、上述のような各事象ごとの所用時間、事象の移行の所用時間、も記録される。
【0124】
本実施の形態のデータ処理システム1000では、一般ユーザによる各種のユーザアクションCUAが検知されると(ステップT5−Y)、そのときに報知出力された商品ランキングデータTRDと、その商品ランキングデータTRDを出力変更した領域集計モードSTMと期間集計モードTTMとタイミング変更モードTCMとともに、店頭収容ラック100に記録される(ステップT6)。
【0125】
一方、商品製造メーカのデータ処理装置200は、図8に示すように、前述のように新規の商品ランキングデータTRDを店頭収容ラック100に送信すると(ステップS4〜S7)、その店頭収容ラック100からユーザアクションCUAを収集する(ステップS7,T7−Y,T8)。
【0126】
このように複数の店頭収容ラック100から収集されたユーザアクションCUAがデータ処理装置200に蓄積されるので(ステップS8)、このデータ処理装置200では、例えば、データ出力要求と各種出力条件の入力に対応して(ステップS9,S10)、そのユーザアクションCUAを出力することができる。このように出力されるユーザアクションCUAにより、例えば、以下のようなことが分析される。
【0127】
どの領域集計モードSTMで商品ランキングデータTRDが集計されたときに、どの銘柄のタバコパックSTPが売れるか売れないか。
どの期間集計モードTTMで商品ランキングデータTRDが集計されたときに、どの銘柄のタバコパックSTPが売れるか売れないか。
どのタイミング変更モードTCMで商品ランキングデータTRDの出力タイミングが変更されたときに、どの銘柄のタバコパックSTPが売れるか売れないか。
ある領域集計モードSTMで商品ランキングデータTRDが集計されたときの、売れるタバコパックSTPの共通特性、売れないタバコパックSTPの共通特性。
ある期間集計モードTTMで商品ランキングデータTRDが集計されたときの、売れるタバコパックSTPの共通特性、売れないタバコパックSTPの共通特性。
あるタイミング変更モードTCMで商品ランキングデータTRDの出力タイミングが変更されたときの、売れるタバコパックSTPの共通特性、売れないタバコパックSTPの共通特性。
どの領域集計モードSTMと、どの期間集計モードTTMとで、商品ランキングデータTRDが集計されたときに、どの銘柄のタバコパックSTPが売れるか売れないか。
どの領域集計モードSTMで商品ランキングデータTRDが集計されて、どのタイミング変更モードTCMで出力タイミングが変更されたときに、どの銘柄のタバコパックSTPが売れるか売れないか。
どの期間集計モードTTMで商品ランキングデータTRDが集計されて、どのタイミング変更モードTCMで出力タイミングが変更されたときに、どの銘柄のタバコパックSTPが売れるか売れないか。
どの領域集計モードSTMと、どの期間集計モードTTMとで、商品ランキングデータTRDが集計されて、どのタイミング変更モードTCMで出力タイミングが変更されたときに、どの銘柄のタバコパックSTPが売れるか売れないか。
ある領域集計モードSTMと、ある期間集計モードTTMとで、商品ランキングデータTRDが集計されたときの、売れるタバコパックSTPの共通特性、売れないタバコパックSTPの共通特性。
ある領域集計モードSTMで商品ランキングデータTRDが集計されて、あるタイミング変更モードTCMで出力タイミングが変更されたときの、売れるタバコパックSTPの共通特性、売れないタバコパックSTPの共通特性。
ある期間集計モードTTMで商品ランキングデータTRDが集計されて、あるタイミング変更モードTCMで出力タイミングが変更されたときの、売れるタバコパックSTPの共通特性、売れないタバコパックSTPの共通特性。
ある領域集計モードSTMと、ある期間集計モードTTMとで、商品ランキングデータTRDが集計されて、あるタイミング変更モードTCMで出力タイミングが変更されたときの、売れるタバコパックSTPの共通特性、売れないタバコパックSTPの共通特性。
【0128】
なお、さらに詳細には、上述のような各種事象の組み合わせに、前述のような各種事象の移行の組み合わせ、各種事象の所用時間や事象移行の所用時間なども組み合されて分析される。
【0129】
本実施の形態のデータ処理システム1000では、上述のように複数種類のタバコパックSTPを収容する店頭収容ラック100と少なくとも一個のデータ処理装置200とがデータ通信する。
【0130】
ただし、店頭収容ラック100に収容されている複数種類のタバコパックSTPの商品ランキングデータTRDをランキング記憶部210が記憶する。この記憶されている商品ランキングデータTRDの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードをモード記憶部220が記憶する。
【0131】
その複数の出力変更モードの少なくとも一つをモード設定部230が有効に設定する。この有効に設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータTRDの出力形態を出力変更部131が変更する。
【0132】
この変更された出力形態で店頭収容ラック100に形成されているランキング報知部141が商品ランキングデータTRDを一般ユーザに報知出力する。このように商品ランキングデータTRDが報知出力されているときに一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションCUAを店頭収容ラック100に形成されているアクション検知部111が検知する。
【0133】
この検知されたユーザアクションCUAを店頭収容ラック100に形成されているアクション記録部121が報知出力されている商品ランキングデータTRDおよび対応する出力変更モードOCMとともに記録する。
【0134】
このように記録されたユーザアクションCUAと商品ランキングデータTRDと出力変更モードOCMとをデータ処理装置200に形成されているデータ収集部240が収集する。
【0135】
このため、複数の出力変更モードの少なくとも一つが有効に設定されることで、店頭収容ラック100での商品ランキングデータTRDの出力形態が変更されて報知出力され、この報知出力に反応した一般ユーザのユーザアクションCUAが対応する商品ランキングデータTRDおよび出力変更モードOCMとともにデータ処理装置200に収集される。
【0136】
従って、販売するタバコパックSTPの商品ランキングデータTRDが一般ユーザに様々な出力形態で報知出力されるので、商品ランキングデータTRDによるタバコパックSTPへの一般ユーザの興味を良好に喚起することができ、そのときの一般ユーザのユーザアクションCUAを対応する商品ランキングデータTRDおよび出力変更モードOCMと対応させて分析するようなことができる。
【0137】
特に、本実施の形態のデータ処理システム1000では、前述のように実際にタバコパックSTPが販売されなかったときのユーザアクションCUAも記録されて収集される。
【0138】
このため、従来のPOSデータでは分析できなかった、タバコパックSTPの購入を中止したユーザアクションCUAも、商品ランキングデータTRDなどと関連させて分析することができる。
【0139】
また、本実施の形態のデータ処理システム1000では、商品製造メーカのデータ処理装置200がモード記憶部220とモード設定部230とを有し、店頭収容ラック100が出力変更部131とランキング報知部141とを有する。
【0140】
このため、店頭収容ラック100による商品ランキングデータTRDの集計と出力とを、データ処理装置200により遠隔操作することができる。このため、商品製造メーカはデータ処理装置200により商品ランキングデータTRDを、所望のタイミングで店頭収容ラック100に送信して所望の形態で出力させることができる。
【0141】
しかも、本実施の形態のデータ処理システム1000では、モード記憶部220は、複数の出力変更モードの一種としてタバコパックSTPが販売される複数種類の商品販売領域ごとに商品ランキングデータTRDを集計する複数の領域集計モードSTMを記憶し、モード設定部230は、出力変更モードとして複数の領域集計モードSTMの一つを有効に設定し、出力変更部131は、設定された領域集計モードSTMに対応した商品販売領域での商品ランキングデータTRDを集計する。
【0142】
このため、広域から収集された商品ランキングデータTRDを特定の商品販売領域ごとに集計して報知することができるので、例えば、特定の地域などに対応した一般ユーザの商品ランキングデータTRDへの興味を良好に喚起することができる。
【0143】
そして、この商品ランキングデータTRDに対応したユーザアクションCUAが店頭収容ラック100で記録されてデータ処理装置200に収集される。このため、データ処理装置200では、特定の地域などに対応した商品ランキングデータTRDによるユーザアクションCUAの変化などを分析することができる。
【0144】
さらに、本実施の形態のデータ処理システム1000では、モード記憶部220は、複数の出力変更モードの一種としてタバコパックSTPが販売される複数の商品販売期間ごとに商品ランキングデータTRDを集計する複数の期間集計モードTTMを記憶し、モード設定部230は、出力変更モードとして複数の期間集計モードTTMの一つを有効に設定し、出力変更部131は、設定された期間集計モードTTMに対応した商品販売期間の商品ランキングデータTRDを集計する。
【0145】
このため、長期間に収集された商品ランキングデータTRDを特定の商品販売期間ごとに集計して報知することができるので、例えば、特定の日時などに対応した一般ユーザの商品ランキングデータTRDへの興味を良好に喚起することができる。
【0146】
そして、この商品ランキングデータTRDに対応したユーザアクションCUAも店頭収容ラック100で記録されてデータ処理装置200に収集される。このため、データ処理装置200では、特定の日時などに対応した商品ランキングデータTRDによるユーザアクションCUAの変化などを分析することができる。
【0147】
さらに、本実施の形態の店頭収容ラック100では、ランキング報知部141は、ディスプレイユニット140にテキストデータで商品ランキングデータTRDを表示出力させる。このため、一般的なディスプレイユニット140で商品ランキングデータTRDを明瞭に報知することができる。
【0148】
また、本実施の形態のデータ処理システム1000では、データ処理装置200が複数の出力変更モードを選択的に設定し、店頭収容ラック100は設定された出力変更モードに対応して商品ランキングデータTRDを出力する。
【0149】
このため、商品製造メーカでは、販売戦略などにより各種の出力変更モードを立案し、その出力変更モードを所望のタイミングで店頭収容ラック100に送信するようなことができる。
【0150】
そして、このように送信した出力変更モードによるユーザアクションCUAの変化も、その出力変更モードとともに収集されるので、その販売戦略の良否などを有効に確認することができる。
【0151】
なお、本実施の形態の店頭収容ラック100は、前述のように店頭販売商品としてタバコパックSTPやタバコカートンSTKを、その銘柄画像を前面として前後方向に配列させて収容する。
【0152】
このため、一般ユーザは銘柄画像を視認してタバコパックSTP等を取得することができ、図10に示すように、これを店頭収容ラック100はユーザアクションCUAとして検知することができる。
【0153】
特に、タバコパックSTPやタバコカートンSTKは定型で軽量なので、一般ユーザによる取得の実行だけでなく、取得の中止も容易であり、図6に示すように、取得が完了されたときにスライド押圧機構104により後段のタバコパックSTP等を最前部までスライド移動させることも容易である。
【0154】
これは不定形な袋商品や重量のある瓶詰商品などでは困難であり(図示せず)、上述のように定型で軽量なタバコパックSTPやタバコカートンSTKであることに起因している。
【0155】
また、前述のように銘柄画像を容易に視認できるように店頭収容ラック100に収容できることも、やはり定型のタバコパックSTPやタバコカートンSTKであることに起因している。
【0156】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では上記形態では一般ユーザによるユーザアクションCUAとして店頭収容ラック100に収容されているタバコパックSTP等の移動を光学センサ110で検出することを例示した。
【0157】
しかし、このような店頭収容ラック(図示せず)に人感センサなどを搭載しておき、これで一般ユーザの対面をユーザアクションCUAとして検知してもよい。この場合、一般ユーザが店頭収容ラックに対面すると表示出力されている商品ランキングデータTRDが表示切換されるので、その一般ユーザによる興味を良好に喚起することができる。
【0158】
当然ながら、このようにユーザアクションCUAに対応して商品ランキングデータTRDを切換表示したときにも、これに対応したユーザアクションCUAを記録して収集することができる。
【0159】
さらに、上記形態ではモード記憶部220が、複数の出力変更モードとして、タイミング変更モードTCMと領域集計モードSTMと期間集計モードTTMとを記憶し、これらに対応して商品ランキングデータTRDの出力形態が変更されることを例示した。
【0160】
しかし、上述のようなモード記憶部(図示せず)が、複数の出力変更モードの一種としてタバコパックSTPの複数種類の販売商品区分ごとに商品ランキングデータTRDを集計する複数の区分集計モードを記憶し、モード設定部230が、出力変更モードとして複数の区分集計モードの一つを有効に設定し、出力変更部131が、設定された区分集計モードに対応した販売商品区分で商品ランキングデータTRDを集計してもよい。
【0161】
その場合、タバコパックSTPごとの商品ランキングデータTRDには、例えば、メンソールの有無、ロングやショートなどのサイズ、国内産か外国産かの区分、などの販売商品区分が、タバコパックSTPごとに区分属性データとして付与される。
【0162】
そして、上述のような区分属性データに対応した複数種類の区分集計モードの一つがデータ処理装置200で有効に設定されて店頭収容ラック100に送信されることにより、例えば、その店頭収容ラック100でメンソールタバコの商品ランキングデータTRDなどが報知されることになる。
【0163】
当然ながら、このように区分集計モードで商品ランキングデータTRDを集計して報知した場合にも、これに対応したユーザアクションCUAを記録して収集することができる。
【0164】
また、上記形態では商品ランキングデータTRDがテキストデータにより簡明に表示出力されることを例示した。しかし、このような商品ランキングデータTRDが、いわゆる棒グラフや円グラフなどにより、グラフィカルに表示されてもよい。
【0165】
さらに、上記形態では商品ランキングデータTRDがディスプレイユニット140により表示出力されることを例示した。しかし、スピーカユニット(図示せず)により音声出力されてもよい。
【0166】
また、本実施の形態では店頭収容ラックの各部がコンピュータプログラムにより各種機能として論理的に実現されることを例示した。しかし、このような各部の各々を固有のハードウェアとして形成することもでき、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせとして実現することもできる。
【0167】
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【符号の説明】
【0168】
100 店頭収容ラック
101 マガジンユニット
102 トレーユニット
103 フレームユニット
110 光学センサ
111 アクション検知部
120 メモリデバイス
121 アクション記録部
130 コンピュータユニット
131 出力変更部
140 ディスプレイユニット
141 ランキング報知部
150 データ通信ユニット
200 データ処理装置
210 ランキング記憶部
220 モード記憶部
230 モード設定部
240 データ収集部
300 販売処理装置
1000 データ処理システム
CUA ユーザアクション
CVS コンビニエンスストア
OCM 出力変更モード
SBP ブリックパック
SBY 店舗バックヤード
SRS レジ店員スペース
STK タバコカートン
STM 領域集計モード
STP タバコパック
TCM タイミング変更モード
TID 商品IDデータ
TRD 商品ランキングデータ
TTM 期間集計モード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の店頭販売商品を収容する店頭収容ラックと少なくとも前記店頭販売商品の商品ランキングデータをデータ管理するデータ処理装置とがデータ通信するデータ処理システムであって、
前記店頭収容ラックに収容されている複数種類の前記店頭販売商品の前記商品ランキングデータを記憶するランキング記憶部と、
記憶されている前記商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶部と、
複数の前記出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定部と、
有効に設定された前記出力変更モードに対応して前記商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更部と、
前記店頭収容ラックに形成されていて変更された出力形態で前記商品ランキングデータを一般ユーザに報知出力するランキング報知部と、
前記店頭収容ラックに形成されていて前記商品ランキングデータが報知出力されているときに前記一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションを検知するアクション検知部と、
前記店頭収容ラックに形成されていて検知された前記ユーザアクションを報知出力されている前記商品ランキングデータおよび対応する前記出力変更モードとともに記録するアクション記録部と、
前記データ処理装置に形成されていて記録された前記ユーザアクションを対応する前記商品ランキングデータおよび前記出力変更モードとともに収集するデータ収集部と、
を有するデータ処理システム。
【請求項2】
前記出力変更部は、検知された前記ユーザアクションと前記出力変更モードとに対応して前記商品ランキングデータの出力形態を変更する請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項3】
前記アクション検知部は、前記ユーザアクションとして前記収容されている前記店頭販売商品の移動を各々検知し、
前記出力変更部は、前記アクション検知部により前記店頭販売商品の移動が検知されると前記出力変更モードに対応して前記商品ランキングデータの出力形態を変更する請求項1または2に記載のデータ処理システム。
【請求項4】
前記アクション検知部は、前記収容されている前記店頭販売商品の移動として前記取得の実行と完了と中止とを各々検知し、
前記出力変更部は、前記取得の前記実行と前記完了と前記中止との各々に個々に対応して前記商品ランキングデータの出力形態を変更する請求項3に記載のデータ処理システム。
【請求項5】
前記モード記憶部は、複数の前記出力変更モードの一種として前記商品ランキングデータの出力タイミングを変更する複数のタイミング変更モードを記憶し、
前記モード設定部は、前記ユーザアクションに対応して複数の前記タイミング変更モードの一つを有効に設定し、
前記出力変更部は、受信された前記商品ランキングデータの出力タイミングを受信された前記タイミング変更モードに対応して変更し、
前記ランキング報知部は、前記タイミング変更モードに対応して変更された前記出力タイミングで前記商品ランキングデータを報知出力し、
前記アクション記録部は、前記商品ランキングデータの報知出力に対応して実行された前記ユーザアクションを記録する請求項1ないし4の何れか一項に記載のデータ処理システム。
【請求項6】
前記モード記憶部は、複数の前記出力変更モードの一種として前記店頭販売商品が販売される複数の商品販売期間ごとに前記商品ランキングデータを集計する複数の期間集計モードを記憶し、
前記モード設定部は、前記出力変更モードとして複数の前記期間集計モードの一つを有効に設定し、
前記出力変更部は、設定された前記期間集計モードに対応した前記商品販売期間の前記商品ランキングデータを集計し、
前記ランキング報知部は、前記期間集計モードに対応した前記商品販売期間で集計された前記商品ランキングデータを報知出力し、
前記アクション記録部は、前記商品ランキングデータの報知出力に対応して実行された前記ユーザアクションを記録する請求項1ないし5の何れか一項に記載のデータ処理システム。
【請求項7】
前記モード記憶部は、複数の前記出力変更モードの一種として前記店頭販売商品が販売される複数種類の商品販売領域ごとに前記商品ランキングデータを集計する複数の領域集計モードを記憶し、
前記モード設定部は、前記出力変更モードとして複数の前記領域集計モードの一つを有効に設定し、
前記出力変更部は、設定された前記領域集計モードに対応した前記商品販売領域の前記商品ランキングデータを集計し、
前記ランキング報知部は、前記領域集計モードに対応した前記商品販売領域で集計された前記商品ランキングデータを報知出力し、
前記アクション記録部は、前記商品ランキングデータの報知出力に対応して実行された前記ユーザアクションを記録する請求項1ないし6の何れか一項に記載のデータ処理システム。
【請求項8】
前記モード記憶部は、複数の前記出力変更モードの一種として前記店頭販売商品の複数種類の販売商品区分ごとに前記商品ランキングデータを集計する複数の区分集計モードを記憶し、
前記モード設定部は、前記出力変更モードとして複数の前記区分集計モードの一つを有効に設定し、
前記出力変更部は、設定された前記区分集計モードに対応した前記販売商品区分の前記商品ランキングデータを集計し、
前記ランキング報知部は、前記区分集計モードに対応した前記販売商品区分で集計された前記商品ランキングデータを報知出力し、
前記アクション記録部は、前記商品ランキングデータの報知出力に対応して実行された前記ユーザアクションを記録する請求項1ないし7の何れか一項に記載のデータ処理システム。
【請求項9】
前記出力変更部は、検知された前記ユーザアクションと前記出力変更モードとに対応して前記商品ランキングデータの出力形態を変更する請求項1ないし8の何れか一項に記載のデータ処理システム。
【請求項10】
前記店頭収容ラックは、少なくともテキストデータを表示出力するディスプレイユニットを有し、
前記ランキング報知部は、前記ディスプレイユニットに前記テキストデータで前記商品ランキングデータを表示出力させる請求項1ないし9の何れか一項に記載のデータ処理システム。
【請求項11】
前記店頭収容ラックが、前記店頭販売商品としてタバコパックとタバコカートンとの少なくとも一方を収容する請求項1ないし10の何れか一項に記載のデータ処理システム。
【請求項12】
請求項1ないし11の何れか一項に記載のデータ処理システムのデータ処理装置であって、
前記店頭収容ラックに収容されている複数種類の前記店頭販売商品の前記商品ランキングデータを記憶するランキング記憶部と、
記憶されている前記商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶部と、
複数の前記出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定部と、
有効に設定された前記出力変更モードに対応して前記商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更部と、
前記店頭収容ラックに形成されていて検知された前記ユーザアクションを報知出力されている前記商品ランキングデータおよび対応する前記出力変更モードとともに記録するアクション記録部と、
記録された前記ユーザアクションを対応する前記商品ランキングデータおよび前記出力変更モードとともに収集するデータ収集部と、
の少なくとも一部を有するデータ処理装置。
【請求項13】
請求項1ないし11の何れか一項に記載のデータ処理システムの店頭収容ラックであって、
前記店頭収容ラックに収容されている複数種類の前記店頭販売商品の前記商品ランキングデータを記憶するランキング記憶部と、
記憶されている前記商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶部と、
複数の前記出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定部と、
有効に設定された前記出力変更モードに対応して前記商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更部と、
変更された出力形態で前記商品ランキングデータを一般ユーザに報知出力するランキング報知部と、
前記店頭収容ラックに形成されていて前記商品ランキングデータが報知出力されているときに前記一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションを検知するアクション検知部と、
前記店頭収容ラックに形成されていて検知された前記ユーザアクションを報知出力されている前記商品ランキングデータおよび対応する前記出力変更モードとともに記録するアクション記録部と、
の少なくとも一部を有する店頭収容ラック。
【請求項14】
請求項12に記載のデータ処理装置のコンピュータプログラムであって、
前記店頭収容ラックに収容されている複数種類の前記店頭販売商品の前記商品ランキングデータを記憶するランキング記憶処理と、
記憶されている前記商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶処理と、
複数の前記出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定処理と、
有効に設定された前記出力変更モードに対応して前記商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更処理と、
前記店頭収容ラックに形成されていて検知された前記ユーザアクションを報知出力されている前記商品ランキングデータおよび対応する前記出力変更モードとともに記録するアクション記録処理と、
記録された前記ユーザアクションを対応する前記商品ランキングデータおよび前記出力変更モードとともに収集するデータ収集処理と、
の少なくとも一部をデータ処理装置に実行させるコンピュータプログラム。
【請求項15】
請求項13に記載の店頭収容ラックのコンピュータプログラムであって、
前記店頭収容ラックに収容されている複数種類の前記店頭販売商品の前記商品ランキングデータを記憶するランキング記憶処理と、
記憶されている前記商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶処理と、
複数の前記出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定処理と、
有効に設定された前記出力変更モードに対応して前記商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更処理と、
変更された出力形態で前記商品ランキングデータを一般ユーザに報知出力するランキング報知処理と、
前記店頭収容ラックに形成されていて前記商品ランキングデータが報知出力されているときに前記一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションを検知するアクション検知処理と、
前記店頭収容ラックに形成されていて検知された前記ユーザアクションを報知出力されている前記商品ランキングデータおよび対応する前記出力変更モードとともに記録するアクション記録処理と、
の少なくとも一部を店頭収容ラックに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項12に記載のデータ処理装置のデータ処理方法であって、
前記店頭収容ラックに収容されている複数種類の前記店頭販売商品の前記商品ランキングデータを記憶するランキング記憶動作と、
記憶されている前記商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶動作と、
複数の前記出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定動作と、
有効に設定された前記出力変更モードに対応して前記商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更動作と、
前記店頭収容ラックに形成されていて検知された前記ユーザアクションを報知出力されている前記商品ランキングデータおよび対応する前記出力変更モードとともに記録するアクション記録動作と、
記録された前記ユーザアクションを対応する前記商品ランキングデータおよび前記出力変更モードとともに収集するデータ収集動作と、
の少なくとも一部を有するデータ処理方法。
【請求項17】
請求項13に記載の店頭収容ラックのデータ処理方法であって、
前記店頭収容ラックに収容されている複数種類の前記店頭販売商品の前記商品ランキングデータを記憶するランキング記憶動作と、
記憶されている前記商品ランキングデータの少なくとも出力形態を変更する複数の出力変更モードを記憶するモード記憶動作と、
複数の前記出力変更モードの少なくとも一つを有効に設定するモード設定動作と、
有効に設定された前記出力変更モードに対応して前記商品ランキングデータの出力形態を変更する出力変更動作と、
変更された出力形態で前記商品ランキングデータを一般ユーザに報知出力するランキング報知動作と、
前記店頭収容ラックに形成されていて前記商品ランキングデータが報知出力されているときに前記一般ユーザにより実行された少なくとも一つのユーザアクションを検知するアクション検知動作と、
前記店頭収容ラックに形成されていて検知された前記ユーザアクションを報知出力されている前記商品ランキングデータおよび対応する前記出力変更モードとともに記録するアクション記録動作と、
の少なくとも一部を有するデータ処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−191844(P2010−191844A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−37456(P2009−37456)
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【出願人】(000004569)日本たばこ産業株式会社 (406)
【Fターム(参考)】