説明

データ処理装置、データ処理方法及びプログラム

【課題】印刷システムにおいて、改ページ省略モード時の印刷データには通常印刷時のページ数情報やレイアウト情報は含まれておらず、出力された印刷物から通常印刷時に出力される印刷物のレイアウトを予測することは不可能であり、該通常印刷時に出力される印刷物のページ数や改ページ位置を知ることすら不可能である。
【解決手段】本発明で提案するデータ処理装置およびデータ処理装置の印刷データ処理方法は、予め設定されている改ページ位置情報やページ数情報を識別可能である印字データに変更した中間印刷データを生成することにより、改ページ省略モードで出力される印刷物から通常印刷時に出力される印刷物の改ページ位置やページ数を容易に知ることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷データを生成するデータ処理装置及びデータ処理装置の印刷データ処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置と、該印刷装置と接続されたコンピュータ等のデータ処理装置からなる印刷システムの印刷制御においては、印刷データをそのまま処理する通常印刷モードがある。また、印刷データを所定の印字デューティになるように均一に間引き、この間引いた印刷データに基づいて処理するドラフト印刷モードなどを具えている場合が多い。この場合、ユーザが用途に応じてモードを切り換えて使用する形態が一般的である。
【0003】
このドラフト印刷モードでは、トナーあるいはインクを節約するために、画像データの間引きやレーザビームプリンタのレーザ光量の軽減。またはインクジェットプリンタのインクの使用量の軽減等などが行なわれ、結果的にデータ処理時間は短縮される。
一般に、ドラフト印刷モードは、草稿の確認や更正、またはレイアウト確認のために仮印刷をする目的で使われる場合が多い。
【0004】
また、ページ単位で印刷する機能を有する印刷装置と、該印刷装置と接続されたコンピュータ等のデータ処理装置とを有する印刷システムでは、以下のような印刷がある。即ち、ページ制御を行う印刷方法として、複数ページを1ページ内に縮小して出力する、縮小ページレイアウト(縮小レイアウト)印刷が知られている。
【0005】
この縮小レイアウト印刷は、出力用紙を節約したいときやドラフト印刷に適した印刷方法であり、例えば、2ページ分の印刷データを1ページの用紙内に縮小してレイアウト印刷(2in1印刷)することで、出力用紙を半分に節約することが可能である。
【0006】
また同様に、出力用紙を節約する目的で、印刷データ内に含まれる改行を省略する改行省略モードや改ページを省略する改ページ省略モードを有し、ユーザが選択可能である印刷システムも知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、改ページ省略モード時の印刷データには通常印刷時のページ数情報やレイアウト情報は含まれておらず、出力された印刷物から通常印刷時に出力される印刷物のレイアウトを予測することは不可能であった。また、該通常印刷時に出力される印刷物のページ数や改ページ位置を知ることすら不可能であった。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑み、改ページ省略モード時に出力される印刷物から通常印刷時に出力される印刷物のページ数や改ページ位置を容易に知ることを可能とするデータ処理装置及び印刷データ処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のデータ処理装置は、通信媒体を介して印刷装置に対して送信すべき印刷データを生成する前に、前記印刷データと異なるデータ形式の中間データを生成し、前記中間データからページ単位に印刷データを生成するデータ処理装置であって、前記送信すべき印刷データから、予め設定されている改ページ位置情報を取得し、前記改ページ位置情報を印字データに変更し、前記改ページ位置情報とは異なる新たな改ページ位置情報を生成する中間データ生成手段と、前記中間データ生成手段によりページ編集された前記中間データに基づいて前記印刷装置が解析可能な印刷データを生成して前記印刷装置に対して送信する送信手段とを含む。
【0010】
本発明のデータ処理方法は、通信媒体を介して印刷装置に対して送信すべき印刷データを生成する前に、前記印刷データと異なるデータ形式の中間データを生成し、前記中間データからページ単位に印刷データを生成するデータ処理装置のデータ処理方法であって、前記送信すべき印刷データから、予め設定されている改ページ位置情報を取得し、前記改ページ位置情報を印字データに変更し、前記改ページ位置情報とは異なる新たな改ページ位置情報を生成する中間データ生成工程と、前記中間データ生成工程によりページ編集された前記中間データに基づいて前記印刷装置が解析可能な印刷データを生成して前記印刷装置に対して送信する送信工程とを含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、予め設定されている改ページ位置情報やページ数情報を識別可能である印字データに変更した中間印刷データを生成する。これにより、改ページ省略モードで出力される印刷物から通常印刷時に出力される印刷物の改ページ位置やページ数を容易に知ることが可能となる。そして、通常印刷時に出力される印刷物のおおよそのレイアウトを把握することができるだけでなく、改ページを省略することにより、紙資源を節約することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明に係る一実施形態を図を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態を示すデータ処理装置を適用可能な印刷システムの構成を説明するブロック図であり、データ源となるパーソナルコンピュータ等の情報処理装置とプリンタとが所定の通信媒体を介して通信可能な場合に対応する。
【0013】
図1において、1はパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。ビデオメモリ(VRAM)3、表示部(CRT)4、キーボード(KBD)5、ポインティングデバイス(PD)6、ディスクコントローラ部7、ハードディスク装置(HD)9、接続部10、CPUll、RAM12及びROM13を主要な構成要素とする。これらの構成要素がシステムバス2を介して互いに接続されている。
【0014】
CPUllは、後述する図3等のフローチャートで表わされるプログラムに従って情報処理装置1全体を制御するものである。
また、RAM12は、CPUllの主メモリとしてプログラムを格納すると共に、CPUllによる制御実行時、ワークデータエリアとして使用される各種データの一時記憶領域を備えている。
【0015】
ディスクコントローラ部7は、外部メモリであるハードディスク装置(HD)9或いはフレキシブルディスク(FD)8等の外部記憶装置とのアクセス制御を行うものである。
ハードディスク装置(HD)9及びフレキシブルディスク(FD)8は、ディスク上の磁気記憶媒体にデータを記録して読み書きする装置である。各種図形データや文書データ、更にはRAM12にダウンロードされて実行される情報処理装置1のブートプログラム、CPUllの制御プログラムであるオペレーティングシステム(OS)を記憶する。更に、各種アプリケーションプログラム、プリンタ制御コマンド(印刷データ)生成プログラム(プリンタドライバ)及び印刷データの合成機能等を有する本印刷システムプログラムなどを記憶する。
【0016】
また、この記憶媒体はハードディスク装置9やフレキシブルディスク(FD)8だけでなく、磁気テープ、CD一ROM、ICメモリカード、DVD等であってもよい。
ROM13は内部メモリであり、前述のハードディスク装置(HD)9やフレキシブルディスク(FD)8等と同様に各種データやプログラムを記憶している。
【0017】
表示部4は、情報処理装置1において、ビットマップデータ等各種図形やコマンドメニューのコマンドイメージ等のユーザインタフェース(UI)、オペレータのメッセージ等を画面に表示するものである。CRT(陰極線管)、液晶、或いはFLC等から構成されている。
【0018】
ビデオメモリ3は、表示部4に表示すべきデータを記憶している。キーボード5及びポインティングデバイス6は、何れもオペレータにより操作され、各種のデータやコマンド、或は印刷モード等を入力するものである。
【0019】
また、キーボード5及びポインティングデバイス6により、表示部4の画面に表示されたコマンドメニューのコマンドイメージ等を選択することにより、そのコマンドの実行や印刷モードを指示することができる。
【0020】
10は接続部であり、セントロニクスインターフェイスや、ネットワークインターフェイス等の所定の双方向インターフェース14を介してプリンタ装置(プリンタ)15の接続部16に接続される。接続部10は、プリンタ制御コマンド(印刷データ)を送信するなど、後述するプリンタ装置15との通信制御処理を実行する。
【0021】
15はプリンタ装置であり、詳細は後述する接続部17、印刷部(プリンタエンジン)18、操作部19、外部メモリ20、CPU21、RAM22、及びROM23を主要な構成要素とし、これらの構成要素がシステムバス16を介して互いに接続されている。
CPU21はプリンタCPUで、プリンタ装置15全体を制御するものである。
【0022】
CPU21は、後述するROM13或いは外部メモリ20に記憶された制御プログラムに基づいて、接続部17で受信したプリンタ制御コマンド(印刷データ)より、画像信号を印刷部18に送信する。
【0023】
RAM22は、CPU21の主メモリとして、CPU21による制御実行時、ワークデータエリアとして使用される各種データの一時記憶領域を備えている。
外部メモリ20は、オブションとしても接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。
ROM23はプリンタ内部メモリであり、外部メモリと同様に、各種データや本プリンタ装置を制御するプリンタ制御プログラム等を記憶している。
【0024】
また、印刷部18はプリンタエンジンであり、CPU21により制御され、ROM23、或いは外部メモリ20に記憶された制御プログラムよリシステムパスを介して出力された画像信号を受け、実際の印刷を行う。
操作部19は操作パネルや操作スイッチ等の入力部、及びLED、液品パネル等の表示部等から構成され、オペレータの操作を受けたり結果を表示するものである。
【0025】
オペレータは操作部19を介して本プリンタ装置15の設定を指示したり確認することが可能である。
17は接続部であり、前述の双方向インターフェース14を介して情報処理装置1の接続部16に接続し、プリンタ制御コマンド(印刷データ)を受信したり、プリンタ内部の状態等を通知する事も可能である。
【0026】
次に、本実施形態の情報処理装置1における印刷データの合成機能等を有する本印刷処理装置が動作するまでの前処理について説明する。
本印刷処理装置は、基本I/Oプログラム、オペレーティングシステム(OS)、及び本印刷処理プログラムをCPUが実行することにより動作する。基本I/OプログラムはROM13に書き込まれており、オペレーティングシステム(OS)は、ハードディスク(HD)9或いはフレキシブルディスク(FD)8等の外部記憶メモリに書き込まれている。
【0027】
まず、情報処理装置1の電源がONされると、基本I/Oプログラム中のイニシャルプログラムローディング(IPL)機能は働く。この機能により、ハードディスク(HD)9或いはフレキシブルディスク(FD)8等の外部記憶メモリに記憶されたオペレーティングシステム(OS)がRAM12に読み込まれ、OSが動作される。
【0028】
次に、オペレータが、キーボード5及びポインティングデバイス6により、表示部3の画面に表示されたコマンドメニューのコマンドイメージ等を選択し、アプリケーションの実行を指示する。この場合、ハードディスク(HD)9或いはフレキシブルディスク(FD)8等の外部記憶メモリに記憶されたアプリケーションがRAM12に読み込まれ、前記アプリケーションが動作する。
【0029】
次に、前記アプリケーション起動時と同様な手順で、オペレータにより印刷が指示される。すると、ハードディスク(HD)9或いはフレキシブルディスク(FD)8等の外部記憶メモリに記憶された印刷データの合成機能等を有する本印刷処理プログラムおよびプリンタ制御コマンド生成プログラム(プリンタドライバ)がRAM12に読み込まれる。そして、前記本印刷処理システムが動作する。
【0030】
本実施形態の場合は。本印刷処理プログラム及び関連データは、フレキシブルディスク(FD)8に記憶されている。このフレキシブルディスク8をディスクコントローラ部7にセットすると、OS及び基本I/Oプログラムの制御の下に本印刷処理プログラム及び関連データがフレキシブルディスク(FD)8から読み出され、RAM12にロードされて動作可能となる。
【0031】
図2は、図1に示したRAM12のメモリマップの一例を示す図であり。本印刷処理プログラムがRAM12にロードされ実行可能となった状態に対応する。
次に、図3及び図4のフローチャート、及び出力例を参照して、本実施の形態の情報処理装置1における印刷データの改ページ省略印刷機能を有する本印刷処理システムの動作方法について説明する。
【0032】
なお、この処理は前記動作ステップにより、印刷可能なアプリケーション等のプログラムが動作している状態で開始される。
本実施形態は、アプリケーションにより文書データの印刷処理を指定し。印刷の体裁として改ページ省略印刷を指定すると、中間データ生成プログラムが、アプリケーションから受け取った文書データを中間データに変換する。
【0033】
その後、中間データ出力プログラムが、該中間データを、プリンタ制御コマンド生成プログラム(プリンタドライバ)に出力する。そして、最終的に前記プリンタ制御コマンド生成プログラム(プリンタドライバ)がプリンタ制御コマンド(印刷データ)を生成し、印刷を行うものである。
【0034】
図3は、本発明に係るデータ処理装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり。図1に示した情報処理装置1側のデータ処理に対応する。
まず、ステップ31で、本印刷処理システムを機能させるための印刷モードとして、通常印刷か改ページ省略印刷かの印刷モードを指定する。
【0035】
次に、ステップ32で、印刷を指定する。印刷モードおよび印刷の指定は、前述の図1に示したキーボード5及びポインティングデバイス6により操作し、表示部3に表示される印刷モード画面に表示されたコマンドメニューのコマンドイメージ等を選択することにより、指示することも可能である。
【0036】
次に、ステップ33で、ステップ31で指定した改ページ省略印刷がONであるか否かを判断する。ここで、改ページ省略印刷がOFFである(通常印刷である)と判定した場合には、通常の印刷処理として、本印刷処理システムにおけるページ処理の各ステップをスキップし、ステップ36へ進む。そして、プリンタ制御コマンド(印刷データ)を生成し、プリンタ15に出力して、処理を終了する。
【0037】
この処理は、プリンタ制御コマンド生成プログラム(プリンタドライバ)が請け負う通常の印刷ステップである。
一方、ステップ33で、改ページ省略印刷がONであるとあると判定した場合には、ステップ34へ進み、中間データを編集する。
【0038】
次に、ステップ35へ進み。該中間データを前記プリンタドライバに出力して、ステップ36に進み、プリンタ制御コマンド(印刷データ)を生成し。プリンタに出力して、本実施形態の印刷処理を終了する。
【0039】
次に、図3に示したステップ34の中間データを編集する方法について図4、図5を参照して説明する。
本実施形態における描画命令は、「ジョブ開始命令」から始まり「ジョブ終了命令」で終わる。
また、プリンタ初期化命令は、「ジョブ開始命令」の次に現れ、「用紙サイズ指定命令」「印刷方向指定命令」等からなっている。描画命令には「文字印字命令」、「図形描画命令」、「イメージ描画命令」、「改ページ命令」等がある。
【0040】
「イメージ描画命令」には一般的なイメージデータ形式として、データ部にRGB形式のカラーデータテーブルが含まれており。イメージ描画の際の各ピクセルの色は。各ピクセル値がこのカラーテーブルのインデックスを示すことで指定される。
【0041】
この他にも、「イメージ描画命令」には。ビットマップデータおよび幅。高さ。描画位置座標情報等が含まれている。更に、「文字印字命令」には文字種、文字コード、文字印字位置座標、文字幅、文字高さ、文字送り幅、行送り高さ等の情報が、「図形描画命令」には、描画図形の種類、各描画図形の属種、描画位置座標情報等も含まれている。
【0042】
図4は、本発明に係るデータ処理装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態の図3に示したステップ34における中間データ生成ステップ。即ち描画命令から中間データを編集するステップの詳細手順に対応する。なお、41〜412は各ステップを示す。
【0043】
まず、ステップ41において、ページカウントPage_numを「0」に初期化する。次に。ステップ42に進み、描画命令を最初から順に1命令受け取りMとする。
次に、ステップ43に進み、ステップ42で受け取った描画命令Mが「文字印字命令」または「図形描画命令」または「イメージ描画命令」であると判定した場合は。ステップ44に進む。
【0044】
次に、ステップ44で、実ページの終了であるか否かを判断する。実ページの終了であると判定した場合には、ステップ45へ進み中間データに「改ページ命令」を挿入し、ステップ46へ進み、実ページの終了でないと判定した場合には、そのままステップ46へ進む。
【0045】
ステップ46では、描画命令Mを変換し記録して、ステップ42に戻り、次の描画命令を受け取りあらためて描画命令Mとする。
一方、ステップ43で、描画命令Mが「文字印字命令」かつ「図形描画命令」かつ「イメージ描画命令」でないと判定した場合は、ステップ47に進む。
【0046】
次に、ステップ47で、描画命令Mが「改ページ命令」であるか否かを判断し。描画命令Mが「改ページ命令」であると判定した場合には。ステップ48で、ページカウントPage_numをPage_num+1とし、ステップ49に進む。
【0047】
次に、ステップ49で、「改ページ命令」を『改ページ(Page_num)』と印字する「文字印字命令」群に変換し、中間データに記録する。例えば、Page_num=1の場合は『改ページ(1)』と印字する「文字印字命令」群となる(図5参照)。
【0048】
一方、ステップ47で、描画命令Mが「改ページ命令」でないと判定した場合には、ステップ410に進み、描画命令Mが「ジョブ終了命令」であるか否かを判断する。描画命令Mが「ジョブ終了命令」でないと判定したときは、ステップ411に進み。その描画命令を中間データに変換し記録して。ステップ42に戻り、次の描画命令を受け取りあらためて描画命令Mとする。
【0049】
一方、ステップ410で、描画命令Mが「ジョブ終了命令」であると判定した場合には、ステップ412に進み、中間データにPage_numを印字する「文字印字命令」群を挿入し記録し、処理を終了する。
【0050】
このように、図4のフローによって編集された中間データは、描画命令における「改ページ命令」で区切られたページ毎に、中間データ一時保存ファイルとして記録され、ページ単位の印刷データを生成する。
【0051】
図5は、通常印刷時には3ページにレイアウトされる印刷対象が、改ページ省略印刷選択時には2ページにレイアウトされる例を示している。
なお、本実施形態における図3、図4に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。
そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0052】
なお、図3の31〜36、図4の41〜412の各ステップ等についてのプログラムコードは、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は本発明の実施形態に含まれる。
【0053】
具体的に、前記プログラムは、例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、或いは各種伝送媒体を介し、コンピュータに提供される。前記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用いることができる。他方、上記プログラムの伝送媒体としては、以下のものを用いることができる。即ち、プログラム情報を搬送波として伝搬させて供給するためのコンピュータネットワーク(LAN、インターネットの等のWAN、無線通信ネットワーク等)システムにおける通信媒体(光ファイバ等の有線回線や無線回線等)である。
【0054】
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、以下の場合にも、かかるプログラムは本発明の実施形態に含まれる。当該プログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合である。また、供給されたプログラムの処理の全てあるいは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合等である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施形態を示すデータ処理装置を適用可能な印刷システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したRAMのメモリマップの一例の図である。
【図3】本発明に係るデータ処理装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る中間データ生成手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の改ページ省略印刷を適用したページレイアウト例の図である。
【符号の説明】
【0056】
1・・・情報処理装置
2、16・・・システムバス
3・・・ビデオメモリ
4・・・表示部
5・・・キーボード
6・・・ポインティングデバイス
7・・・ディスクコントローラ部
8・・・フレキシブルディスク
9・・・ハードディスク装置
10、17・・・接続部
11、21・・・CPU
12、22・・・RAM
13、23・・・ROM
14・・・通信媒体
15・・・印刷装置
18・・・印刷部
19・・・操作部
20・・・外部メモリ
31・・・印刷モード指定ステップ
32・・・印刷指定ステップ
33・・・改ページ省略印刷モード判定ステップ
34・・・中間データ生成ステップ
35・・・中間データ出力ステップ
36・・・印刷データ生成、出力ステップ
41・・・ページカウント初期化ステップ
42・・・描画命令受け取りステップ
43・・・描画命令が文字印字命令またはイメージ描画命令または図形描画命令かの判定ステップ
44・・・実ページ終了判定ステップ
45・・・中間データに改ページ命令を挿入して記録するステップ
46、411・・・描画命令を中間データに変換、記録するステップ
47・・・描画命令が改ページ命令かの判定ステップ
48・・・ページカウントアップステップ
49・・・改ページ命令を「改ページ」とページ数とを印字する命令群に変換し、中間データに記録するステップ
410・・・描画命令がジョブ終了命令かの判定ステップ
412・・・中間データに最後のページ数を印字する命令群を挿入し、記録するステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信媒体を介して印刷装置に対して送信すべき印刷データを生成する前に、前記印刷データと異なるデータ形式の中間データを生成し、前記中間データからページ単位に印刷データを生成するデータ処理装置であって、
前記送信すべき印刷データから、予め設定されている改ページ位置情報を取得し、前記改ページ位置情報を印字データに変更し、前記改ページ位置情報とは異なる新たな改ページ位置情報を生成する中間データ生成手段と、
前記中間データ生成手段によりページ編集された前記中間データに基づいて前記印刷装置が解析可能な印刷データを生成して前記印刷装置に対して送信する送信手段と
を含むことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項2】
前記中間データ生成手段は、予め設定されている改ページ位置情報と共に予め設定されているページ数情報を取得し、前記改ページ位置情報と共に前記ページ数情報を印字データに変更し、中間データとして生成することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記印刷装置に対して送信すべき印刷データを生成する前に、改ページ省略印刷データか否かを指定する印刷モード指定手段を有することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記中間データ生成手段は、前記印刷モード指定手段により指定された印刷モードに基づく印刷処理の実行を指示時に、ページ編集を開始することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
通信媒体を介して印刷装置に対して送信すべき印刷データを生成する前に、前記印刷データと異なるデータ形式の中間データを生成し、前記中間データからページ単位に印刷データを生成するデータ処理装置のデータ処理方法であって、
前記送信すべき印刷データから、予め設定されている改ページ位置情報を取得し、前記改ページ位置情報を印字データに変更し、前記改ページ位置情報とは異なる新たな改ページ位置情報を生成する中間データ生成工程と、
前記中間データ生成工程によりページ編集された前記中間データに基づいて前記印刷装置が解析可能な印刷データを生成して前記印刷装置に対して送信する送信工程と
を含むことを特徴とするデータ処理装置のデータ処理方法。
【請求項6】
前記中間データ生成工程は、予め設定されている改ページ位置情報と共に予め設定されているページ数情報を取得し、前記改ページ位置情報と共に前記ページ数情報を印字データに変更し、中間データとして生成することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置のデータ処理方法。
【請求項7】
前記中間データが改ページ省略印刷データか否かを指定する印刷モード指定工程を有することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置のデータ処理方法。
【請求項8】
前記中間データ生成工程は、前記印刷モード指定工程により指定された印刷モードに基づく印刷処理の実行を指示時に、ページ編集を開始することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置のデータ処理方法。
【請求項9】
請求項5に記載のデータ処理方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−46818(P2008−46818A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221151(P2006−221151)
【出願日】平成18年8月14日(2006.8.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】