説明

データ配信システム、画像処理装置、画像形成装置、データ配信方法、配信管理プログラム、及び記録媒体

【課題】画像データに関連する属性情報に基づいて、より動的にワークフローの制御を行う。
【解決手段】画像データを取得して、前記画像データを配信するデータ配信システムであって、画像を読み込み、画像データを取得する画像取得手段101と、画像データに対する配信設定を定義するワークフローを設定する設定手段103と、画像データに関する属性情報を取得する属性情報取得手段303と、属性情報に基づいて、設定手段により設定されたワークフローを制御する制御手段304と、制御されたワークフローに従って、画像データに対し、1以上の処理を行う処理手段と、を備え、ワークフローが複数の処理フローに分岐する場合、制御手段は、属性情報に基づいて、ワークフローの複数の処理フローから1つの処理フローを選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ配信システム、画像処理装置、画像形成装置、データ配信方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多くの企業において、多機能複合機などの画像入出力機器のネットワーク上への配置・接続が進んでいる。画像入出力機器は、業務の効率化を図る手段として大きな役割を担っている。特に、紙文書の電子化と配布を効率的に行うデータ配信システムが重要になっている。このシステムを構成する大きな要素は、画像入出力機器(例えばスキャナなど)と画像処理サーバ(配信サーバ)である。画像処理サーバには、あらかじめさまざまな業務・用途にあわせた複数のワークフローメニューが登録されている。利用者は、画像入出力機器のオペレーションパネル(操作部)から、業務に適したワークフローを選択してスキャンを行う。
【0003】
例えば、特開2008−97586号公報(特許文献1)は、まず、配信サーバにおいてフロー定義データに基づいて、スキャン画像データに対して処理する際に、画面定義データを複合機に送信する、次に、配信サーバは、画面定義データに基づいて複合機に表示された書誌情報入力画面から入力された書誌情報を受信し、受信した書誌情報とフロー定義データを関連づけ、書誌情報が関連づけられたフロー定義データに基づいて、スキャン画像データに対して処理の実行を制御することが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した従来技術では、指定されたワークフローに従って処理することしかできなかった。
【0005】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、画像データに関連する属性情報に基づいて、より動的にワークフローの制御を行うことができるデータ配信システム、画像処理装置、画像形成装置、データ配信方法、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明における一局面のデータ配信システムは、画像データを取得して、前記画像データを配信するデータ配信システムであって、画像を読み込み、画像データを取得する画像取得手段と、前記画像データに対する配信設定を定義するワークフローを設定する設定手段と、前記画像データに関する属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記属性情報に基づいて、前記設定手段により設定されたワークフローを制御する制御手段と、前記制御手段により制御されたワークフローに従って、前記画像データに対し、1以上の処理を行う処理手段と、を備え、前記制御手段はさらに、前記ワークフローにおけるフロー情報と前記属性情報との組み合わせに基づいて、該ワークフローを制御し、前記ワークフローが複数の処理フローに分岐する場合、前記制御手段は、前記属性情報に基づいて、前記ワークフローの複数の処理フローから1つの処理フローを選択し、前記処理手段が行う前記1以上の処理は、前記選択された処理フローに従って、振り分け処理、画像処理、および配信処理、またはこれら処理のうち少なくとも配信処理を含む。
【0007】
また、本発明における他の局面の画像処理装置は、画像データを配信する画像処理装置であって、画像データを取得する画像取得手段と、前記画像データに対する配信設定を定義するワークフローを設定する設定手段と、前記画像データに関する属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記属性情報に基づいて、前記設定手段により設定されたワークフローを制御する制御手段と、前記制御手段により制御されたワークフローに従って、前記画像データに対し、1以上の処理を行う処理手段と、を備え、前記制御手段はさらに、前記ワークフローにおけるフロー情報と前記属性情報との組み合わせに基づいて、該ワークフローを制御し、前記ワークフローが複数の処理フローに分岐する場合、前記制御手段は、前記属性情報に基づいて、前記ワークフローの複数の処理フローから1つの処理フローを選択し、前記処理手段が行う前記1以上の処理は、前記選択された処理フローに従って、振り分け処理、画像処理、および配信処理、またはこれら処理のうち少なくとも配信処理を含む。
【0008】
また、本発明における他の局面の画像形成装置は、画像データを配信することが可能な画像形成装置であって、画像を読み込み、画像データを取得する画像取得手段と、前記画像データに対する配信設定を定義するワークフローを設定する設定手段と、前記画像データに関する属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記属性情報に基づいて、前記設定手段により設定されたワークフローを制御する制御手段と、前記制御手段により制御されたワークフローに従って、前記画像データに対し、1以上の処理を行う処理手段と、を備え、前記制御手段はさらに、前記ワークフローにおけるフロー情報と前記属性情報との組み合わせに基づいて、該ワークフローを制御し、前記ワークフローが複数の処理フローに分岐する場合、前記制御手段は、前記属性情報に基づいて、前記ワークフローの複数の処理フローから1つの処理フローを選択し、前記処理手段が行う前記1以上の処理は、前記選択された処理フローに従って、振り分け処理、画像処理、および配信処理、またはこれら処理のうち少なくとも配信処理を含む。
【0009】
また、本発明における他の局面のデータ配信方法は、画像データを取得して、前記画像データを配信するデータ配信システムにおけるデータ配信方法であって、画像を読み込み、画像データを取得する画像取得段階と、前記画像データに対する配信設定を定義するワークフローを設定する設定段階と、前記画像データに関する属性情報を取得する属性情報取得段階と、前記属性情報に基づいて、前記設定手段により設定されたワークフローを制御する制御段階と、前記制御手段により制御されたワークフローに従って、前記画像データに対し、1以上の処理を行う処理段階と、を備え、前記制御段階はさらに、前記ワークフローにおけるフロー情報と前記属性情報との組み合わせに基づいて、該ワークフローを制御し、前記ワークフローが複数の処理フローに分岐する場合、前記制御段階は、前記属性情報に基づいて、前記ワークフローの複数の処理フローから1つの処理フローを選択し、前記処理段階が行う前記1以上の処理は、前記選択された処理フローに従って、振り分け処理、画像処理、および配信処理、またはこれら処理のうち少なくても配信処理を含む。
【0010】
また、本発明のデータ配信システム、画像形成装置、画像処理装置、及びデータ配信方法は、コンピュータにより実行可能なプログラムにより実現することができ、また、プログラムを記録した記録媒体をコンピュータに読み取らせて実現することも可能である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、画像データに関連する属性情報に基づいて、より動的にワークフローの制御を行うことができるデータ配信システム、画像形成装置、画像処理装置、データ配信方法、プログラム、及び記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1に係るデータ配信システムの一例を示す図。
【図2】実施例1に係るMFPのハードウェア構成の一例を示す図。
【図3】実施例1に係る画像処理サーバのハードウェア構成の一例を示す図。
【図4】実施例1におけるMFPと画像処理サーバとの主要機能構成の一例を示すブロック図。
【図5】実施例1におけるワークフロー制御手段の機能構成の一例を示すブロック図。
【図6】ワークフロー制御情報の一例を示す図。
【図7】実施例1におけるワークフロー制御を説明するための図。
【図8】ワークフローの一例を示す図。
【図9】属性情報とフロー情報との組み合わせにおけるワークフロー制御情報の一例を示す図。
【図10】実施例1における画像データの配信処理の一例を示すフローチャート。
【図11】実施例2におけるワークフロー制御手段の機能構成の一例を示す図。
【図12】分岐があるワークフローの一例を示す図。
【図13】処理フローの選択条件情報の一例を示す図。
【図14】スキップするワークフローの一例を示す図。
【図15】スキップ判定情報の一例を示す図。
【図16】処理フローの選択処理の一例を示すフローチャート。
【図17】ワークフローにおける処理のスキップ処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明にかかるデータ配信システム、画像形成装置、画像処理装置(又は画像処理サーバ)、データ配信方法、プログラム及び記録媒体の実施例を詳細に説明する。
【0014】
また、以下に示す実施例では、画像データを入力する画像形成装置として、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を一つの筐体に搭載した複合機を例にあげて説明しているが、これに限定されるものではなく、画像データを入力可能であれば、スキャナ装置、ファクシミリ装置、コピー装置などいずれにも適用することができる。
【0015】
[実施例1]
<システム構成とハードウェア構成>
図1は、実施例1に係るデータ配信システムの一例を示す図である。図1に示すように、データ配信システムは、ネットワークを介してMFP(Multifunction Peripheral)10、MFP20、画像処理サーバ30、画像管理サーバ40、情報処理端末(例えば、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Data Assistance)など)50が接続されている。以下、画像形成装置はMFPを例にして説明する。
【0016】
MFP10、20は、スキャン機能、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などを一つの筐体に搭載したものである。MFP10、20は、スキャナ機能により紙媒体等をスキャン処理して画像データを生成し、生成された画像データを画像処理サーバ30に送信する。MFPの詳細については後述する。また、画像データは、文書の画像データを含む。
【0017】
画像処理サーバ30は、各MFPでスキャンされた画像データを受信して、指定されたワークフローに従って種々の処理や配信処理を実行するワークステーション等のコンピュータである。ワークフローには、メール送信、FAX送信、フォルダ配信などがある。
【0018】
また、画像処理サーバ30は、入力された画像データに基づいてワークフローを実行するサーバであり、ユーザによって構築されたワークフローに従って文書の蓄積又は配信処理を実行する。即ち、画像を処理するという観点において、画像処理サーバ30も画像処理装置として機能する。画像処理サーバ30の詳細については後述する。なお、画像処理サーバ30は、MFP10、20に組み込まれてもよい。
【0019】
画像管理サーバ40は、画像処理サーバ30から配信された画像データを蓄積、管理するサーバである。また、画像管理サーバ40は、蓄積した画像データに対して画像タイプを登録したり、検索を行ったりすることもできる。
【0020】
情報処理端末50は、管理者によりデータ配信に関する管理ツールが起動され、入力、画像変換、出力の各プラグインが順に選択されることでワークフローを作成する。なお、ネットワークを介して接続されるMFPやサーバや情報処理端末の数は、それぞれ任意の数でもよい。
【0021】
実施例1に係るMFP10と画像処理サーバ30とのハードウェア構成について説明する。図2は、実施例1に係るMFP10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0022】
図2に示すように、MFP10は、制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、外部記憶装置I/F部14、ネットワークI/F部16、操作部17、表示部18を含む。
【0023】
制御部11は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部11は、主記憶部12に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0024】
主記憶部12は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部11が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0025】
補助記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0026】
外部記憶装置I/F部14は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体15(例えば、フラッシュメモリなど)と当該画像処理サーバとのインタフェースである。
【0027】
また、記憶媒体15に、所定のプログラムを格納し、この記憶媒媒体15に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F部14を介してMFP10にインストールされ、インストールされた所定のプログラムはMFP10により実行可能となる。
【0028】
ネットワークI/F部16は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と当該MFP10とのインタフェースである。
【0029】
操作部17や表示部18は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、MFP10が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する表示及び/又は入力装置である。
【0030】
図3は、実施例1に係る画像処理サーバ30のハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示すように、画像処理サーバ30は、制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、外部記憶装置I/F部34、ネットワークI/F部36を含む。
【0031】
制御部31は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部31は、主記憶部32に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0032】
主記憶部32は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部31が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0033】
補助記憶部33は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0034】
外部記憶装置I/F部34は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体15(例えば、フラッシュメモリなど)と当該画像処理サーバとのインタフェースである。
【0035】
また、記憶媒体15に、所定のプログラムを格納し、この記憶媒媒体15に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F部34を介して画像処理サーバ30にインストールされ、インストールされた所定のプログラムは画像処理サーバ30により実行可能となる。
【0036】
ネットワークI/F部36は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と当該画像処理サーバとのインタフェースである。
【0037】
<機能構成>
図4は、実施例1におけるMFP10と画像処理サーバ30との主要機能構成の一例を示すブロック図である。まず、MFP10の主要機能構成について説明する。なお、図4に示す例では、MFP10と画像処理サーバ30とを別構成にしたが、画像処理サーバ30はMFP10に組み込まれてもよい。
【0038】
図4に示すように、MFP10は、画像読込手段101、通信手段102、設定手段103、記憶手段104を含む。その他一般的なMFPが有するプリンタ機能やコピー機能やFAX機能等については図示していない。
【0039】
画像読込手段101は、スキャン機能により原稿を読み込んで画像データを取得する。画像データの取得については、FAXで受信したり、情報処理端末40から取得したりしてもよい。
【0040】
通信手段102は、機器情報や画像データなどの送受信を行う。特に、通信手段102は、画像データのワークフロー処理要求などがユーザから指示された場合、画像データと当該要求とを画像処理サーバ30に送信する。
【0041】
設定手段103は、ユーザからワークフローを設定される。ワークフローの設定は、操作部17、表示部18を用いて行われる。このとき、ワークフローに含まれる処理の書誌情報がユーザから入力される。書誌情報とは、例えば、画像変換処理の場合は、画像形式や画像サイズなどであり、メール配信の場合は、配信先のメールアドレスなどである。書誌情報としてのユーザIDは、システムにログインしたユーザのユーザ情報から取得する。
【0042】
記憶手段104は、入力、画像変換、出力の各プラグインを格納し、また、各プラグインが組み合わされたワークフローを1又は複数格納する。なお、記憶手段103は必ずしも設ける必要はなく、画像処理サーバ30の記憶手段305からワークフローに関する情報を取得するようにしてもよい。
【0043】
次に、画像処理サーバ30の主要機能構成について説明する。画像処理サーバ30は、通信手段301、ジョブ実行手段302、属性情報取得手段303、ワークフロー制御手段304、ワークフロー処理手段305、記憶手段306、記憶手段307を含む。
【0044】
通信手段301は、機器情報や画像データなどの送受信を行う。特に、MFP10から画像データを受信したり、ワークフローの配信先に対し、画像処理した画像データを送信したりする。
【0045】
また、通信手段301は、ワークフローの識別情報や、ワークフローの各処理の書誌情報などをMFP10から受信する。通信手段301は、MFP10からワークフローの処理要求(ジョブ要求)を受信した場合は、ワークフローの識別情報や、ワークフローの各処理の書誌情報などをジョブ実行手段302に出力する。
【0046】
ジョブ実行手段302は、MFP10から要求されたジョブを実行する。ジョブ実行手段302は、ワークフロー処理手段305に対し、ワークフローの処理要求を行うと共に、ワークフローの識別情報やワークフローの各処理の書誌情報を出力する。
【0047】
属性情報取得手段303は、画像データに関する属性情報を取得する。取得の仕方は、画像データに対してOCR処理を行って属性情報を取得したり、属性情報を含むバーコードが画像データに付与されている場合はバーコードを読み取って属性情報を取得したりする。また、属性情報取得手段303は、取得した属性情報をワークフロー制御手段304に出力する。なお、属性情報取得手段303は、MFP10が行うようにしてもよく、その場合は、MFP10により取得された属性情報が画像処理サーバ30に送信される。
【0048】
属性情報とは、例えば、画像のタイプ、画像名、配信受付時刻、ログインユーザ名(又はユーザID)などである。画像名は、画像データにOCR処理を行って認識したタイトルを画像名とする。また、画像タイプは、OCR処理で認識したタイトルから判断した画像タイプでもよい。
【0049】
なお、図4には図示していないが、ユーザがMFP10からログインを行った後に、画像処理サーバ30への配信処理が実行できるようにする。属性情報に含まれるユーザIDは、ログインしたユーザのユーザ情報から取得するようにすればよい。また、ユーザが取得したい属性情報は、予め管理ツールなどを用いてユーザにより設定されているとする。
【0050】
ワークフロー制御手段304は、属性情報取得手段303から取得した属性情報に基づいて、ワークフローにおける配信処理の制御を自動で行う。ワークフロー制御手段304については図5を用いて具体的に説明する。
【0051】
図5は、実施例1におけるワークフロー制御手段304の機能構成の一例を示すブロック図である。ワークフロー制御手段304は、判定手段341、制御情報付与手段342、メール配信制御手段343、ユーザ特定手段344、組み合わせ判定手段345を含む。
【0052】
判定手段341は、取得した属性情報に基づいてワークフロー制御を行うか否かを判定する。ワークフロー制御判定は、記憶手段307に記憶されるワークフロー制御情報を参照して行われる。図6は、ワークフロー制御情報の一例を示す図である。ワークフロー制御情報は、属性情報、条件、制御内容が関連付けられている。例えば、属性情報に含まれる画像タイプが「契約書」である場合、制御内容として「バックアップ」となる。これは、「契約書」の画像データは重要なデータであるため、配信先のフォルダとは別でバックアップをとっておいた方が良いからである。
【0053】
なお、図6に示す例において、画像タイプは、「契約書」などのタイトルであるが、「契約書」や「顧客情報」などを「重要」にグループ化して、グループ単位の「重要」を画像タイプとするようにしてもよい。グループ単位の他の例としては、「緊急」、「普通」などがある。
【0054】
他にも、属性情報に含まれる配信処理を受け付けた受付時刻が「PM10時以降」である場合、制御内容として「モバイル配信」となる。夜10時以降は、モバイルに送信した方がより確実に閲覧されるからである。
【0055】
図5に戻り、判定手段341は、取得した属性情報に含まれる情報が、ワークフロー制御情報の「条件」に一致する場合は、「制御内容」に従って配信処理を制御し、「条件」に一致しなければワークフロー制御を行わず、通常通りのワークフローに従って配信処理を行う。
【0056】
制御情報付与手段342は、判定手段341により判定された「制御内容」が「バックアップ」である場合、配信先のサーバでバックアップフォルダに画像データを格納するための情報を含む制御信号を画像データに付与する。この制御信号により、コピーされた画像データは、配信先でバックアップフォルダに格納される。
【0057】
メール配信制御手段343は、判定手段341により判定された「制御内容」が「モバイル配信」、又は「メール配信」である場合、設定されているユーザにメール配信するよう制御する。「制御内容」が「モバイル配信」の場合は、画像データを圧縮してユーザに送信してもよいし、画像データの書誌データのみをユーザに送信してもよい。モバイルのアドレスは、画像データ毎に予め設定されていてもよいし、画像データの配信先のユーザに対応するアドレスをアドレス情報から取得するようにしてもよい。このとき、ユーザとユーザアドレス(モバイル、PC)とを関連付けたアドレス情報が、記憶手段に格納されているとする。
【0058】
図6に示す「制御内容」が「メール配信」である場合、このメールは画像データが決裁書であるため、早く処理を行わせるためのメールである。よって、メールの内容としては、処理を促進する内容が記載される。なお、この場合のユーザ宛先は、画像データの配信先であるユーザのメールアドレスである。
【0059】
配信先のユーザのメールアドレスは、記憶手段に記憶されているアドレス情報から取得するようにすればよい。このアドレス情報には、ユーザIDにモバイルのメールアドレスやPCのメールアドレスが対応付けられている。
【0060】
ユーザ特定手段344は、判定手段341により判定された「制御内容」が「複数配信」である場合、ログインしているユーザと同じアクセス権を持つユーザを特定し、特定したユーザ全員に画像データが配信されるよう制御する。
【0061】
組み合わせ判定手段345は、ユーザに指定されたワークフローにおけるフロー情報と属性情報との組み合わせに基づいて、ワークフロー制御内容を判定する。組み合わせ判定手段345については、図8,9を用いて詳細に説明する。
【0062】
図4に戻り、ワークフロー処理手段305は、ジョブ実行手段302からワークフローの処理要求を受けた場合、ワークフローに含まれる各処理を実行する。また、ワークフロー処理手段305は、ワークフロー制御手段304からワークフロー制御の指示を受けると、この指示に従ってワークフローを実行し、配信処理を行う。なお、ワークフロー処理手段305は、ワークフローに含まれる各処理をフロー順に実行し、配信先へ画像データを配信する。
【0063】
なお、ワークフロー処理手段305が行う各処理は、振り分け処理、画像処理、配信処理に分けられる。振り分け処理とは、画像データをどこに配信するかを振り分ける処理のことを言う。例えば、フォルダに配信するのか、メールサーバに送信するのかなどをワークフローに含まれる最終的な処理に基づいて判定する。
【0064】
画像処理とは、PDF変換やTIFF変換など、画像変換を行う処理のことを言う。配信処理とは、振り分け処理において振り分けされた配信先に画像データを配信する処理のことを言う。また、ワークフロー処理手段305において、少なくとも配信処理は行われることとする。
【0065】
記憶手段306は、入力、画像変換、出力の各プラグインを格納し、また、各プラグインが組み合わされたワークフローを1又は複数格納する。
【0066】
記憶手段307は、ワークフロー制御情報を記憶する。ワークフロー制御情報については、図6で前述した通りである。なお、記憶手段306、307は必ずしも別である必要はなく、区別して記憶できれば一つの記憶手段に記憶されてもよい。
【0067】
これにより、画像データに関する属性情報を取得し、取得した属性情報に基づいてワークフローの配信処理をより動的に制御することができる。
【0068】
<具体例>
次に、実施例1におけるデータ配信システムのワークフロー制御の具体例について説明する。図7は、実施例1におけるワークフロー制御を説明するための図である。図7に示すように、北海道支店、東北支店など四つの支店を持つ会社の画像管理サーバは、各支店の画像管理を行う。以下、北海道支店でスキャンされた画像データの画像登録について説明する。
【0069】
北海道支店に置いてあるMFPでバーコードがついている紙(原稿)をスキャンすると、MFP側でその属性情報(支店名、画像タイプ、登録者など)を取得する。スキャンされた画像データや取得された属性情報は画像処理サーバ(配信サーバ)に配信される。
【0070】
画像処理サーバは、MFPから取得した属性情報によって、画像管理サーバの「北海道」のフォルダに自動的に画像データを登録する。このとき、画像処理サーバは、北海道フォルダに登録するための情報を含む制御信号を画像データに付加して画像管理サーバに配信する。画像管理サーバは、制御信号に含まれる「北海道」を識別する情報を認識して、データ格納先のフォルダを特定することができる(A処理)。
【0071】
また、属性情報に含まれる画像タイプが「契約書」である場合、自動的に指定されたフォルダにバックアップとして画像データを登録するため、画像処理サーバは、バックアップを識別するための情報を含む制御信号を画像データに付与する。画像管理サーバは、この制御信号に含まれる「バックアップ」を識別する情報を認識して、画像データをコピーして、コピーした画像データをバックアップフォルダに格納する(A処理)。画像タイプの重要度が低い文書(例えば普通のドキュメント画像)に関してはバックアップを実施しない。
【0072】
また、属性情報に含まれる画像タイプが「決裁書」などの緊急に処理したい画像である場合、画像処理サーバは、該当担当者もしくは管理者に処理を促進する内容を通知するメールを自動で送信する(B処理)。
【0073】
次に、属性情報とワークフローにおけるフロー情報との組み合わせに基づいて、ワークフロー制御を行う例にについて説明する。フロー情報とは、ワークフローにおける各処理を順序付けした情報のことである。図8は、ワークフローの一例を示す図である。図8に示すフロー情報は、「PDF変換」→「E−mail送信」となる。
【0074】
図9は、属性情報とフロー情報との組み合わせにおけるワークフロー制御情報の一例を示す図である。図9に示すように、属性情報に含まれる画像タイプが「重要」であり、かつ、フロー情報が「PDF→メール」(図8に示すワークフロー)である場合、制御内容として「バックアップ」が関連付けられている。このとき、画像処理サーバは、重要な画像データをPDF化してメール配信するのみでなく、PDF化した画像データを画像管理サーバにバックアップしておくことができる。
【0075】
また、属性情報に含まれる受付時刻が「PM10時以降」であり、かつ、フロー情報が「フォルダ配信」である場合、制御内容として「モバイル配信」が関連付けられている。このとき、画像処理サーバは、MFPがワークフローを受け付けた時刻が10時以降である場合に、単にフォルダ配信するのみではなく、モバイル送信用に圧縮した画像データ、又は書誌データのみを予め設定されたユーザにモバイル配信する。
【0076】
これより、単に属性情報のみでワークフロー制御を行うのではなく、ワークフローにおけるフロー情報との組み合わせに基づいてワークフロー制御を行うことができ、よりユーザの要望に応じた配信処理を行うことができる。なお、図9に示すワークフロー制御情報は、記憶手段307に記憶される。また、図6に示すワークフロー制御情報と図9に示すワークフロー制御情報とは、両方を適宜場合分けして用いたり、いずれか一方のみを用いたりしてもよい。
【0077】
<動作>
次に、実施例1におけるデータ配信システムの動作について説明する。図10は、実施例1における画像データの配信処理の一例を示すフローチャートである。図10に示すように、ステップS11において、設定手段103は、ユーザによるワークフローの設定を受け付ける。これは、オペレーションパネル上にワークフロー一覧を表示し、ワークフロー一覧からユーザに一つワークフローを選択させることで実現できる。また、ワークフローを設定される際に、ワークフローにおける各処理の書誌情報も設定される。
【0078】
ステップS12において、画像読込手段101は、画像をスキャンして、画像データを取得する。次に、スキャンされた画像は、通信手段102を介して画像処理サーバ30に送信される。
【0079】
ステップS13において、属性情報取得手段303は、画像データに関する属性情報を取得する。属性情報とは、例えば、画像タイプやユーザID、ワークフローの受付時刻である。属性情報取得手段303は、取得した属性情報をワークフロー制御手段304に出力する。
【0080】
ステップS14において、ワークフロー制御手段304は、属性情報取得手段303から取得した属性情報に基づいて、ワークフローにおける配信処理の制御を行うか否かを判定する。配信処理の制御を行うとは、図6等に示すワークフロー制御情報において、属性情報に対応する「制御内容」があるか否かで判断する。ステップS14の判定結果がNO(制御なし)であればステップS15に進み、判定結果がYES(制御あり)であればステップS16に進む。
【0081】
ステップS15において、ワークフロー処理手段305は、ユーザにより選択されたワークフローに従って、画像データの配信処理を行う。
【0082】
ステップS16において、ワークフロー処理手段305は、ワークフロー制御手段304により制御されたワークフローに従って、画像データの配信処理を行う。制御されたワークフローとは、例えば、バックアップを取るための制御信号が画像データに付加されたり、別途モバイル配信が追加されたりしたワークフローのことを言う。
【0083】
以上、実施例1によれば、画像データに関連する属性情報に基づいて、より動的にワークフローの制御を行うことができる。また、属性情報とワークフローにおけるフロー情報との組み合わせに基づいてもワークフローのワークフロー制御を行うことができる。
【0084】
[実施例2]
次に、実施例2におけるデータ配信システムについて説明する。実施例2では、ワークフローにおける処理フロー(部分フロー)が複数に分岐する場合に、属性情報に基づいて一つの処理フローを選択する。また、実施例2では、属性情報に基づいて、ワークフローにおける処理をスキップするか否かを判定する。
【0085】
<機能構成>
実施例2におけるデータ配信システムの機能構成について説明する。実施例2におけるMFP10と画像処理サーバ30との機能構成について、図4と同様であるためその説明を省略し、異なる機能であるワークフロー制御手段401について説明する。
【0086】
図11は、実施例2におけるワークフロー制御手段401の機能構成の一例を示す図である。図11に示すように、ワークフロー制御手段401は、分岐選択手段411、スキップ判定手段412、通知手段413を含む。
【0087】
分岐選択手段411は、ワークフローにおける各処理が複数の処理フロー(部分フロー)に分岐する場合に、属性情報に基づいて一つの処理フローを選択する。処理フローとは、ワークフローにおける分岐後のフローのことを言う。処理フローの選択については、図12、図13を用いて説明する。
【0088】
図12は、分岐があるワークフローの一例を示す図である。図12に示す例では、ワークフローは、「PDF変換」→「フォルダ配信」の処理フローA、「OCR」→「画像管理サーバ配信」の処理フローB、「画像情報置換」→「メール配信」の処理フローCに分岐する。なお、図12に示すワークフローは最初から分岐しているが、フローの途中で分岐してもよい。
【0089】
図13は、処理フローの選択条件情報の一例を示す図である。図13に示す例では、属性情報に含まれる「時刻」が「AM9時〜PM10時」の場合は、処理フローBを選択し、「PM10時〜AM9時」の場合は、処理フローCを選択することを表している。
【0090】
他の例では、属性情報に含まれる「ユーザID」が「X、Y」である場合、処理フローA、「Z」である場合、処理フローCを選択し、「その他」である場合、処理フローBを選択することを表している。これより、同種類のワークフローにおいて、ユーザ毎に処理フローを選択することができるため、ユーザ毎に一つ一つワークフローを生成する必要がない。
【0091】
なお、図13に示すような選択条件情報は、ワークフロー毎に作成され、記憶手段に記憶される。ワークフロー制御手段401は、適宜この選択条件情報を参照して、処理フローを選択する。また、選択の条件として、属性情報に含まれる情報を組み合わせて選択させることも可能であるし、属性情報の情報に優先順位を付けて、優先順位の高い情報から処理フローの選択を行うようにすればよい。このとき、最優先の情報で処理フローの選択ができなかった場合は次の情報で選択を行い、処理フローの選択ができた時点で選択処理を終了すればよい。また、分岐選択手段411により選択された処理フローは、通知手段413に出力される。
【0092】
図11に戻り、スキップ判定手段412について説明する。スキップ判定手段412は、ワークフローにおける各処理において、属性情報に基づいて処理をスキップするか否かを判定する。つまり、属性情報の内容によっては、ワークフローにおける無駄な処理を省くことができる。スキップ判定については図14、図15を用いて説明する。
【0093】
図14は、スキップするワークフローの一例を示す図である。図14に示すワークフローは、「PDF変換」→「フォルダ配信」を示す。このとき、属性情報の内容によっては、「PDF変換」をスキップ(省略)することができる。
【0094】
図15は、スキップ判定情報の一例を示す図である。図15に示す例では、属性情報に含まれる画像タイプが「契約書」、「顧客情報」である場合は、制御内容「なし」であり、画像タイプが「その他」である場合は、制御内容は「PDF変換スキップ」である。つまり、画像タイプが重要な「契約書」や「顧客情報」の場合には、PDF変換を行い(セキュリティ付のPDF変換でもよい)、「その他」の画像データの場合は、「PDF変換」を行わずに「フォルダ配信」を行う。
【0095】
なお、図15に示すようなスキップ判定情報は、ワークフロー毎に作成され、記憶手段に記憶される。スキップ判定手段412は、適宜スキップ判定情報を参照して、属性情報の内容が条件に一致する場合は「制御内容」に従って処理をスキップするか否かを判定する。また、スキップ判定手段412によりスキップする処理があると判定された場合は、スキップされる処理を示す情報が、通知手段413に出力される。
【0096】
図11に戻り、通知手段413は、選択された処理フローを識別する情報、又はスキップされる処理を識別する情報をワークフロー処理手段305に出力する。これより、ワークフロー処理手段305は、ワークフロー制御手段401から取得した情報に基づいて、処理フローを選択してワークフローを実行したり、ワークフローにおける処理をスキップして実行したりすることができる。
【0097】
<動作>
次に、実施例2におけるデータ配信システムの動作について説明する。図16は、処理フローの選択処理の一例を示すフローチャートである。図16に処理において、図10と同様の処理を行うものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0098】
ステップS21において、分岐選択手段411は、ユーザにより選択されたワークフローが複数の処理フローに分岐しているか否かを判定する。ステップS21の判定結果がNO(分岐なし)であればステップS15に進み、判定結果がYES(分岐あり)であれば、ステップS22に進む。
【0099】
ステップS22において、分岐選択手段411は、図13に示すような選択条件情報を参照して、属性情報に基づいて処理フローを選択する。選択された処理フローを識別する情報は、通知手段413を介してワークフロー処理手段305に出力される。なお、このとき、属性情報が選択条件情報に含まれる属性情報に一致せず、処理フローを選択できない場合は、分岐された処理フロー全て実行するようにすればよい。
【0100】
ステップS23において、ワークフロー処理手段305は、通知された処理フローを含むワークフローに従って、画像データの配信処理を実行する。
【0101】
次に、ワークフローにおける処理のスキップについて説明する。図17は、ワークフローにおける処理のスキップ処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す処理において、図10と同様の処理を行うものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0102】
ステップS31において、スキップ判定手段412は、図15に示すようなスキップ判定情報を参照して、属性情報に基づいて処理をスキップするか否かを判定する。ステップS31の判定結果がNO(スキップなし)であれば、ステップS15に進み、判定結果がYES(スキップあり)であれば、ステップS32に進む。このとき、スキップされた処理を識別する情報は、通知手段413によりワークフロー処理手段305に出力される。
【0103】
ステップS32において、ワークフロー処理手段305は、通知された処理をスキップしてワークフローを実行し、画像データの配信処理を行う。
【0104】
以上、実施例2によれば、ワークフローにおける処理フロー(部分フロー)が複数に分岐する場合に、属性情報に基づいて一つの処理フローを選択したり、属性情報に基づいてワークフローにおける処理をスキップしたりすることができる。
【0105】
[変形例]
変形例では、前述した各画像処理サーバが組み込まれたMFPについて説明する。変形例において、画像処理サーバが組み込まれた画像形成装置の各機能は、基本的には図4に示す画像形成装置の機能及び画像処理サーバの機能と同様である。これにより、変形例に係る画像形成装置によれば、MFP単体で、各実施例に示した処理を行なうことができる。
【0106】
なお、各実施例の画像処理サーバは、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置などの装置を備えており、ワークステーションや通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0107】
各実施例の画像処理サーバや変形例のMFPで実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0108】
また、各実施例の画像処理サーバや変形例のMFPで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、各実施例の画像処理サーバや変形例のMFPで実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0109】
また、各実施例の画像処理サーバや変形例のMFPで実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0110】
各実施例の画像処理サーバや変形例のMFPで実行されるプログラムは、前述した各手段を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段が主記憶装置上にロードされ、上記各手段が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0111】
なお、本発明は、上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施例にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0112】
10、20 MFP
30、40 画像処理サーバ
50 情報処理端末
101 画像読込手段
102 通信手段
103 設定手段
104 記憶手段
301 通信手段
302 ジョブ実行手段
303 属性情報取得手段
304 ワークフロー制御手段
305 ワークフロー処理手段
306、307 記憶手段
305、306、504、701 記憶手段
341 判定手段
342 制御情報付与手段
343 メール配信手段
344 ユーザ特定手段
345 組み合わせ判定手段
411 分岐選択手段
412 スキップ判定手段
413 通知手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0113】
【特許文献1】特開2008−97586号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを取得して、前記画像データを配信するデータ配信システムであって、
画像を読み込み、画像データを取得する画像取得手段と、
前記画像データに対する配信設定を定義するワークフローを設定する設定手段と、
前記画像データに関する属性情報を取得する属性情報取得手段と、
前記属性情報に基づいて、前記設定手段により設定されたワークフローを制御する制御手段と、
前記制御手段により制御されたワークフローに従って、前記画像データに対し、1以上の処理を行う処理手段と、
を備え、
前記制御手段はさらに、
前記ワークフローにおけるフロー情報と前記属性情報との組み合わせに基づいて、該ワークフローを制御し、
前記ワークフローが複数の処理フローに分岐する場合、
前記制御手段は、
前記属性情報に基づいて、前記ワークフローの複数の処理フローから1つの処理フローを選択し、
前記処理手段が行う前記1以上の処理は、前記選択された処理フローに従って、振り分け処理、画像処理、および配信処理、またはこれら処理のうち少なくとも配信処理を含むことを特徴とするデータ配信システム。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記属性情報に基づいて、前記ワークフローに含まれる処理をスキップするか否かを判定し、
前記制御手段により前記ワークフローをスキップすると判定された場合、
前記処理手段は、
前記制御手段により判定された処理をスキップして、前記ワークフローの処理を行う請求項1記載のデータ配信システム。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記属性情報に含まれる画像タイプに基づいて、前記ワークフローに配信先で前記画像データのバックアップをとるか否かを判定し、
前記制御手段によりバックアップをとると判定された場合、
前記処理手段は、
前記画像データと共に、バックアップを取ることを示す情報を配信する請求項1又は2記載のデータ配信システム。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記属性情報に含まれる前記ワークフローの受付時刻に基づいて、前記画像データをメール配信するか否かを判定し、
前記制御手段によりメール配信すると判定された場合、
前記処理手段は、
予め指定された配信先に、前記画像データをメール配信する請求項1乃至3いずれか一項に記載のデータ配信システム。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記属性情報に含まれるユーザ情報に基づいて、該ユーザ情報が示すユーザと同じアクセス権を有するユーザを特定し、
前記処理手段は、
前記制御手段により特定されたユーザ全員に前記画像データを配信する請求項1乃至4いずれか一項に記載のデータ配信システム。
【請求項6】
画像データを配信する画像処理装置であって、
画像データを取得する画像取得手段と、
前記画像データに対する配信設定を定義するワークフローを設定する設定手段と、
前記画像データに関する属性情報を取得する属性情報取得手段と、
前記属性情報に基づいて、前記設定手段により設定されたワークフローを制御する制御手段と、
前記制御手段により制御されたワークフローに従って、前記画像データに対し、1以上の処理を行う処理手段と、
を備え、
前記制御手段はさらに、
前記ワークフローにおけるフロー情報と前記属性情報との組み合わせに基づいて、該ワークフローを制御し、
前記ワークフローが複数の処理フローに分岐する場合、
前記制御手段は、
前記属性情報に基づいて、前記ワークフローの複数の処理フローから1つの処理フローを選択し、
前記処理手段が行う前記1以上の処理は、前記選択された処理フローに従って、振り分け処理、画像処理、および配信処理、またはこれら処理のうち少なくとも配信処理を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
画像データを配信することが可能な画像形成装置であって、
画像を読み込み、画像データを取得する画像取得手段と、
前記画像データに対する配信設定を定義するワークフローを設定する設定手段と、
前記画像データに関する属性情報を取得する属性情報取得手段と、
前記属性情報に基づいて、前記設定手段により設定されたワークフローを制御する制御手段と、
前記制御手段により制御されたワークフローに従って、前記画像データに対し、1以上の処理を行う処理手段と、
を備え、
前記制御手段はさらに、
前記ワークフローにおけるフロー情報と前記属性情報との組み合わせに基づいて、該ワークフローを制御し、
前記ワークフローが複数の処理フローに分岐する場合、
前記制御手段は、
前記属性情報に基づいて、前記ワークフローの複数の処理フローから1つの処理フローを選択し、
前記処理手段が行う前記1以上の処理は、前記選択された処理フローに従って、振り分け処理、画像処理、および配信処理、またはこれら処理のうち少なくとも配信処理を含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
画像データを取得して、前記画像データを配信するデータ配信システムにおけるデータ配信方法であって、
画像を読み込み、画像データを取得する画像取得段階と、
前記画像データに対する配信設定を定義するワークフローを設定する設定段階と、
前記画像データに関する属性情報を取得する属性情報取得段階と、
前記属性情報に基づいて、前記設定手段により設定されたワークフローを制御する制御段階と、
前記制御手段により制御されたワークフローに従って、前記画像データに対し、1以上の処理を行う処理段階と、
を備え、
前記制御段階はさらに、
前記ワークフローにおけるフロー情報と前記属性情報との組み合わせに基づいて、該ワークフローを制御し、
前記ワークフローが複数の処理フローに分岐する場合、
前記制御段階は、
前記属性情報に基づいて、前記ワークフローの複数の処理フローから1つの処理フローを選択し、
前記処理段階が行う前記1以上の処理は、前記選択された処理フローに従って、振り分け処理、画像処理、および配信処理、またはこれら処理のうち少なくとも配信処理を含む
ことを特徴とするデータ配信方法。
【請求項9】
ネットワークに接続されるコンピュータに実現させるプログラムであって、
画像データを取得する画像取得ステップと、
前記画像データに対する配信設定を定義するワークフローを設定する設定ステップと、
前記画像データに関する属性情報を取得する属性情報取得ステップと、
前記属性情報に基づいて、前記設定手段により設定されたワークフローを制御する制御ステップと、
前記制御手段により制御されたワークフローに従って、前記画像データに対し、1以上の処理を行う処理ステップと、
を前記コンピュータに実現させ、
前記制御ステップはさらに、
前記ワークフローにおけるフロー情報と前記属性情報との組み合わせに基づいて、該ワークフローを制御し、
前記ワークフローが複数の処理フローに分岐する場合、
前記制御ステップは、
前記属性情報に基づいて、前記ワークフローの複数の処理フローから1つの処理フローを選択し、
前記処理ステップが行う前記1以上の処理は、前記選択された処理フローに従って、振り分け処理、画像処理、および配信処理、またはこれら処理のうち少なくとも配信処理を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項9記載のプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−219625(P2010−219625A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−60950(P2009−60950)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】