説明

トナー供給装置、画像形成装置

【課題】トナーの量を検知する検知面にトナーの拭き残しが生じるのを抑制することができるトナー供給装置及び画像形成装置を得る。
【解決手段】検知センサ130の取付面を基準に検知センサ130がリザーブタンク86に取り付けられている場合には、検知面が、内周面に対して凹状又は凸状になることが考えられる。しかし、検知センサ130の周囲面142が規制部材154の規制面156と当っているため、検知面128がリザーブタンク86の内側面150に沿うよう(同一面状に配置されるよう)に配置される。このため、検知面128に付着したトナーTが清掃ワイヤ146により掻き取られ、検知面128にトナーTの拭き残しが生じるのを抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー供給装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の画像形成装置には、トナーの量を検知するトナーセンサが設けられている。また、トナーセンサをセンサ取付面に形成された穴に取り付けるために使用されるセンサ用ホルダは、一端面がトナーセンサを入れるために開放され且つ先端部分が穴に挿入されるホルダ本体と、トナーセンサが面上に取り付け可能であり且つ開放端面を覆う蓋体と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−208859
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、トナーの量を検知する検知面にトナーの拭き残しが生じるのを抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係るトナー供給装置は、トナー充填部材に充填されたトナーを受け入れ、前記トナー充填部材から受け入れたトナーが収容されると共に、収容されたトナーを現像装置に供給するための供給孔が設けられる筐体と、前記筐体の外部から前記筐体に取り付けられ、前記筐体を構成する側壁に形成された貫通孔から前記筐体の内部に露出して前記筐体に収容されたトナーの量を検知する検知面を備えた検知部材と、前記筐体の内部に配置され、前記筐体の内部に露出する前記検知面を前記検知面の一端から他端に横切るように前記検知面と接して清掃する清掃部材と、前記検知部材を構成すると共に前記検知面の周囲に設けられ、前記検知面に沿って形成される周囲面と、前記検知面が前記筐体の前記側壁の内側面と沿うように前記周囲面と当たって前記検知面を規制する規制部材と、を備えることを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2に係るトナー供給装置は、トナー充填部材に充填されたトナーを受け入れ、前記トナー充填部材から受け入れたトナーが収容されると共に、収容されたトナーを現像装置に供給するための供給孔が設けられる筐体と、前記筐体の外部から前記筐体に取り付けられ、前記筐体を構成する側壁に形成された貫通孔から前記筐体の内部に露出して前記筐体に収容されたトナーの量を検知する検知面を備えた検知部材と、前記筐体の内部に配置され、前記筐体の内部に露出する前記検知面を前記検知面の一端から他端に横切るように前記検知面と接して清掃する清掃部材と、前記検知面が前記筐体の前記側壁の内側面と沿うように前記検知面と当たって前記検知面を規制する規制部材と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係るトナー供給装置は、請求項1に記載において、前記規制部材は、前記筐体と一体的に設けられ、前記内側面から前記貫通孔に張り出すと共に、前記周囲面と当る前記規制部材の規制面は、前記内側面と同一平面上に設けられる。
【0008】
本発明の請求項4に係るトナー供給装置は、請求項2に記載において、前記規制部材は、前記筐体と一体的に設けられ、前記内側面から前記貫通孔に張り出すと共に、前記検知面と当る前記規制部材の規制面は、前記内側面と同一平面上に設けられる。
【0009】
本発明の請求項5に係るトナー供給装置は、請求項1〜4の何れか1項に記載において、前記清掃部材が前記検知面と接しながら前記検知面の一端から他端に横切るように前記清掃部材を案内する案内部が、前記規制部材に設けられる。
【0010】
本発明の請求項6に係る画像形成装置は、表面に静電潜像が形成される像保持体と、 前記像保持体の表面に形成された静電潜像にトナーを転移してトナー画像として可視化する現像装置と、前記現像装置にトナーを供給する請求項1〜5の何れか1項に記載されたトナー供給装置と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1のトナー供給装置によれば、検知面の周囲に設けられた周囲面と当たって検知面の位置を規制する規制部材が設けられていない場合と比して、トナーの量を検知する検知面にトナーの拭き残しが生じるのを抑制することができる。
【0012】
本発明の請求項2のトナー供給装置によれば、検知面と当たって検知面の位置を規制する規制部材が設けられていない場合と比して、トナーの量を検知する検知面にトナーの拭き残しが生じるのを抑制することができる。
【0013】
本発明の請求項3のトナー供給装置によれば、規制部材の規制面が、内側面から貫通孔に張り出して、内側面と同一平面上に設けられていない場合と比して、検知面を確実に内側面に沿って配置することができる。
【0014】
本発明の請求項4のトナー供給装置によれば、規制部材の規制面が、内側面から貫通孔に張り出して、内側面と同一平面上に設けられていない場合と比して、検知面を確実に内側面に沿って配置することができる。
【0015】
本発明の請求項5のトナー供給装置によれば、検知面の一端から他端に横切るように清掃部材を案内する案内部が規制部材に設けられていない場合と比して、トナーの量を検知する検知面にトナーの拭き残しが生じるのを効果的に抑制することができる。
【0016】
本発明の請求項6の画像形成装置によれば、請求項1〜5の何れか1項に記載されたトナー供給装置が設けられていない場合と比して、トナー画像の品質が低下するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態に係るトナー供給装置に用いられたリザーブタンクの内部を示した拡大斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るトナー供給装置に用いられたリザーブタンクの内部を示した拡大斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るトナー供給装置に用いられたリザーブタンクの内部を示した拡大斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るトナー供給装置に用いられたリザーブタンクの内部を示した拡大斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るトナー供給装置に用いられたリザーブタンクの内部を示した拡大斜視図である。
【図6】(A)(B)本発明の第1実施形態に係るトナー供給装置に用いられた検知センサを示した正面図及び断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るトナー供給装置に用いられたリザーブタンクの内部を示した平面図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るトナー供給装置を示した分解斜視図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係るトナー供給装置とトナーカートリッジを示した斜視図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係るトナー供給装置とトナーカートリッジを示した斜視図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に用いられた現像装置及びトナー供給装置を示した断面図である。
【図12】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。
【図13】(A)(B)本発明の第2実施形態に係るトナー供給装置に用いられた検知センサを示した正面図及び断面図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係るトナー供給装置に用いられたリザーブタンクの内部を示した拡大斜視図である
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の第1実施形態に係るトナー供給装置及び画像形成装置の一例について図1〜図12に従って説明する。なお、図中に示す矢印UPは、鉛直方向上方を示す。
【0019】
(全体構成)
図12に示されるように、画像形成装置10は、回転可能とされる円柱状の像保持体12と、回転する像保持体12の表面を帯電させる帯電部材14と、画像データに基づいて帯電した像保持体12の表面にレーザー光を照射して静電潜像を形成する露光装置16と、この静電潜像にトナーを選択的に転移してトナー画像として可視化する現像装置18と、現像装置18にトナーを供給するトナー供給装置70と、搬送経路20に沿って供給される記録媒体としてのシート部材Pに像保持体12の表面のトナー画像を転写する転写ロール22と、シート部材P上のトナー画像を加熱・加圧してシート部材Pに定着させる定着装置24と、トナー画像が転写された後の像保持体12に残留するトナーTを清掃するクリーニング装置26と、画像形成装置10の各部の動作を制御する制御部28と、を主な構成部材として備えている。なお、現像装置18及びトナー供給装置70等ついては、詳細を後述する。
【0020】
この画像形成装置10は、装置本体(筐体)を構成する本体側面カバー10B及び天板10Aを備えている。この本体側面カバー10Bの上端角部分には、天板10Aを回転可能に本体側面カバー10Bに連結する軸10Cが設けられている。これにより、天板10Aを、軸10Cを中心として矢印A方向に回転させることで、画像形成装置10の内部が開放されるようになっている。
【0021】
また、本体側面カバー10Bには、像保持体12と転写ロール22とで形成される画像形成部31に、シート部材Pを手差しで供給することができる手差給紙台32が設けられている。この手差給紙台32には、半月形状の送出ロール34が設けられ、さらに、送出ロール34に対してシート部材Pを挟んで反対側には、送出されるシート部材Pを一枚ずつ分離する分離ロール36が設けられている。
【0022】
この分離ロール36は、両端部に設けられた図示せぬ支持部材に軸支され、支持部材の内部に設けられたコイルスプリングの付勢力で、送出ロール34に向って付勢されている。この構成により、送出ロール34が回転すると手差給紙台32に載せられたシート部材Pが送出ロール34と分離ロール36とによって一枚ずつ、画像形成部31に送られるようになっている。
【0023】
また、この画像形成装置10内の下側には、シート部材Pを一枚ずつ画像形成部31に向けて給紙する給紙装置40が設けられている。給紙装置40は、シート部材Pが複数枚載せられた給紙部材41を備えており、給紙部材41に積載されたシート部材Pは、取出ロール42によって順次取り出される。さらに、取出ロール42のシート部材Pの搬送方向下流側(以下単に搬送方向下流側と記載する)には、回転駆動する給紙ロール44が、給紙部材41に設けられた分離ロール46と対向して設けられている。これにより、取出ロール42によって給紙部材41から取り出されたシート部材Pは、給紙ロール44と分離ロール46とによって一枚ずつ搬送されるようになっている。
【0024】
さらに、シート部材Pの搬送経路20に沿ってシート部材Pを搬送する複数個の搬送ロール48が設けられており、搬送経路20に沿ってシート部材Pが搬送方向下流側に搬送されるようになっている。
【0025】
また、画像形成部31の搬送方向下流側には、前述した定着装置24が設けられており、この定着装置24は、加熱ロール24Hと加圧ロール24Nとを備えている。加熱ロール24Hと加圧ロール24Nとの間をシート部材Pが通過することで、シート部材P上のトナー画像がシート部材Pに定着されるようになっている。
【0026】
さらに、定着装置24の搬送方向下流側には、トナー画像が定着されたシート部材Pを、上方を向いた天板10Aの上面に排出する排出ロール60が設けられている。
【0027】
上記構成による画像形成装置10では、次のようにして画像が形成される。
【0028】
まず、電圧が印加された帯電部材14は、像保持体12の表面を予定の電位で一様にマイナス帯電する。続いて、図示しないスキャナによって読み取られた画像データ又は外部から入力された画像データに基づいて露光装置16が帯電された像保持体12の表面を露光し、像保持体12の表面に静電潜像を形成する。
【0029】
つまり、図示しない制御装置から供給される画像データに基づき、露光装置16のレーザーをオン・オフすることによって画像データに対応した静電潜像が像保持体12上に形成される。さらに、この静電潜像は、現像装置18に備えられた現像ロール18Aから転移されるトナーTによってトナー画像として可視化される。
【0030】
そこで、給紙部材41から取出ロール42によって取り出されたシート部材P又は手差給紙台32から手差しで供給されたシート部材Pが、一枚ずつ搬送ロール48に渡されて搬送経路20に送り出される。搬送経路20に送り出されたシート部材Pは、像保持体12と転写ロール22との間に形成された画像形成部31を通り、トナー画像がシート部材Pに転写される。この転写されたトナー画像は、定着装置24に備えられた加熱ロール24Hと加圧ロール24Nとの間を通過することでシート部材Pに定着され,シート部材Pは、排出ロール60によって天板10Aの上面に排出される。
【0031】
(要部構成)
次に、現像装置18及びトナー供給装置70等ついて説明する。
【0032】
〔現像装置〕
図11に示されるように、現像装置18は、本体となるケース部材72を有しており、ケース部材72の内部には、トナー供給装置70から供給されるトナーT及びキャリアCから成る現像剤Gが充填されている。
【0033】
また、ケース部材72には、像保持体12の表面と対向する開口部72Aが形成されており、開口部72Aには、表面が像保持体12の表面と対向する現像ロール74が配置されている。現像ロール74は、像保持体12の回転軸方向(以下単に回転軸方向と言う)に沿った回転軸周りに回転可能に設けられた円筒状の現像スリーブ74Aと、現像スリーブ74Aの内側に回転しないように固定された複数の磁極から成る磁性部材74Bとを含んで構成されている。
【0034】
ケース部材72の内部において、現像ロール74に対して紙面右斜め下方には、螺旋状に形成された一対の搬送オーガ78が、回転軸方向に沿った回転軸周りに回転可能に並列配置されている。この一対の搬送オーガ78が回転することで、ケース部材72の内部に充填された現像剤Gが、攪拌されながら回転軸方向に沿って搬送されるようになっている。
【0035】
これにより、搬送オーガ78によって搬送される現像剤Gが、現像ロール74に受け渡され、現像ロール74の現像スリーブ74Aが回転することで現像剤(キャリア)の磁気ブラシから構成される現像剤層が、現像スリーブ74Aの表面に形成されるようになっている。現像スリーブ74Aの表面の現像剤層は、像保持体12に対向する位置に搬送され、像保持体12の表面に形成された静電潜像に応じたトナーTが静電潜像に転移され、静電潜像がトナー画像として可視化されるようになっている。
【0036】
一方、ケース部材72を構成すると共に、搬送オーガ78の上方に設けられた天板72Bには、搬送オーガ78が配置される空間に後述するトナー供給装置70から供給される現像剤Gが通過する通過孔80が形成されている。
【0037】
また、現像装置18及び像保持体12から構成されると共に画像形成装置10に対して着脱可能とされた画像形成ユニット84を画像形成装置10から離脱させると、この通過孔80は、図示せぬ蓋部材によって閉止されるようになっている。
【0038】
〔トナー供給装置〕
次に、現像装置18にトナーTを供給するトナー供給装置70について説明する。
【0039】
図8に示されるように、トナー供給装置70は、現像装置18に供給されるトナーTが一時的に収容される上方が開放される箱状とされた筐体の一例としてのリザーブタンク86と、リザーブタンク86の上側に取り付けられ、底板88Aでリザーブタンク86の開口を閉止する矩形筒状のカートリッジ取付部材88とを備えている。
【0040】
〔トナー供給装置:リザーブタンク〕
図7、図8に示されるように、箱状とされたリザーブタンク86の底板86Cには、リザーブタンク86の内部に収容されたトナーTを現像装置18に設けられた通過孔80を通して現像装置18の内部に供給するための供給孔112が形成されている。また、画像形成装置10から画像形成ユニット84(図12参照)を離脱させると、開放された供給孔112を閉止する図示せぬ蓋部材が設けられている。つまり、画像形成装置10に画像形成ユニット84(図12参照)が装着された状態では、通過孔80及び供給孔112は開放され、画像形成装置10から画像形成ユニット84が離脱された状態では、通過孔80及び供給孔112は閉止されるようになっている。
【0041】
また、リザーブタンク86の内部には、螺旋状に形成された搬送オーガ90、91が、回転軸方向に沿った回転軸周りに回転可能に水平方向に並んで設けられている。さらに、平面視で搬送オーガ90、91の間であって、搬送オーガ90、91よりも鉛直方向下方で前述した供給孔112の上方には、搬送オーガ90、91よりも小径化され、螺旋状に形成された補助搬送オーガ92が、回転軸方向に沿った回転軸周りに回転可能に設けられている。
【0042】
搬送オーガ90、91の軸部材90A、91Aは、リザーブタンク86の側壁86Aから外部に突出し、外部に突出した部分には、平歯車であるギア98、99が固定されている。同様に、補助搬送オーガ92の軸部材92Aは、側壁86Aから外部に突出し、外部に突出した部分には、ギア98と噛み合う平歯車であるギア94が固定されている。さらに、ギア94の上側には、ギア94及びギア99と噛み合い、ギア94の回転力をギア99に伝達する平歯車であるギア96が、側壁86Aに回転可能に支持されている。また、軸部材92Aには、ギア94の外側に重なるように、ウオームホイールであるギア100が固定されている。
【0043】
一方、駆動源としてのモータ104Aが内部に備えられた駆動部材104が、側壁86Aと直交すると共に、搬送オーガ90の長手方向に沿って配置される側壁86Bの外側面152に固定されている。また、この駆動部材104のモータ104Aに基端部が接続される出力軸102は、側壁86Aに沿って水平方向に延び、この先端部には、ギア100の下側部分と噛み合うウオーム歯車であるギア106が固定されている。
【0044】
この構成により、駆動部材104の駆動力により出力軸102が回転すると、回転力がギア106からギア100に伝達され、軸部材92A(補助搬送オーガ92)が図中矢印J方向(時計方向)に回転する。軸部材92Aが回転することでギア94からギア98に回転力が伝達され、搬送オーガ90は、図中矢印K方向(反時計方向)に回転する。一方、軸部材92Aが回転することでギア94からギア96を介してギア99に回転力が伝達され、搬送オーガ91は、図中矢印L方向(時計方向)に回転する。
【0045】
そして、図7の実線矢印で示されるように、搬送オーガ90、91の搬送力により、リザーブタンク86の内部に収容されたトナーTは、リザーブタンク86の内壁面に沿って攪拌されながら循環する。さらに、図中点線矢印で示されるように、補助搬送オーガ92の搬送力により、攪拌されながら循環するトナーTの一部は、補助搬送オーガ92の長手に沿って搬送される。補助搬送オーガ92に沿って搬送されるトナーTの一部は、供給孔112の上側を通過する際に、重力により供給孔112及び通過孔80を通って現像装置18の内部に落下して供給される。
【0046】
〔トナー供給装置:カートリッジ取付部材〕
図8、図9に示されるように、リザーブタンク86の上側には、底板88Aでリザーブタンク86の開口を閉止すると共に矩形筒状のカートリッジ取付部材88が設けられている。
【0047】
内部にトナーTが充填されたトナー充填部材の一例としてのトナーカートリッジ116の挿入部116Aを、矩形筒状とされるカートリッジ取付部材88に挿入することで、トナーカートリッジ116がカートリッジ取付部材88に取り付けられるようになっている。
【0048】
また、矩形状とされた底板88Aの角部側には、トナーカートリッジ116に充填されたトナーTをリザーブタンク86が受け入れるための受入孔118が形成されている。さらに、この受入孔118には、トナーカートリッジ116がカートリッジ取付部材88に取り付けられると、閉止されていた受入孔118をスライドして開放する蓋部材120が設けられている。
【0049】
一方、トナーカートリッジ116がカートリッジ取付部材88に取り付けられた状態で、この受入孔118と対向する挿入部116Aの底板117には、リザーブタンク86に補給されるトナーTが通過する通過孔124が形成されている。また、この通過孔124には、トナーカートリッジ116がカートリッジ取付部材88に取り付けられると、閉止されていた通過孔124をスライドして開放する蓋部材126が設けられている。
【0050】
つまり、トナーカートリッジ116がカートリッジ取付部材88に取り付けられた状態(図10参照)では、受入孔118及び通過孔124は開放され、トナーカートリッジ116がカートリッジ取付部材88から取り外された状態(図9参照)では、受入孔118及び通過孔124は閉止されるようになっている。
【0051】
また、トナーカートリッジ116の内部には、トナーカートリッジ116の内部に充填されたトナーTを攪拌しながら搬送する図示せぬアジテータが設けられている。このアジテータを回転させることで、トナーカートリッジ116の内部に充填されたトナーTが、通過孔124側に寄せられ、受入孔118及び通過孔124を通ってリザーブタンク86の内部に補給されるようになっている。
【0052】
〔トナー供給装置:トナー量検知センサ〕
図5に示されるように、リザーブタンク86の内部に収容されたトナーTの量をトナーTからの圧力により検知する円状の検知面128を備えた検知部材の一例としての検知センサ130が設けられている。検知センサ130は、所謂、感圧式センサとされている。
【0053】
また、検知センサ130は、側壁86Bに形成された円状の貫通孔122から検知面128がリザーブタンク86の内部に露出するように、リザーブタンク86の外部から取り付けられるようになっている。なお、本実施例では、一例として、貫通孔122は、受入孔118(図9参照)の下方に配置されている。
【0054】
具体的には、検知センサ130は、直方体状の本体部132と基端部が本体部132に固定された円柱状の突出部134と、本体部132を挟むように本体部132に固定された一対の取付部136とを備えている。円柱状の突出部134の先端には、前述した検知面128と、検知面128を囲むように検知面128に沿って(同一平面上に配置されるように)形成された環状の周囲面142とが設けられている。
【0055】
また、一対の取付部136には、夫々取付孔136Aが形成されている。突出部134を側壁86Bに形成された円状の貫通孔122に挿入し、取付孔136Aにネジ138を通してリザーブタンク86の側壁86Aに形成された図示せぬ取付孔にネジ138をねじ込むことで検知センサ130がリザーブタンク82に取り付けられるようになっている(図1参照)。また、この取付状態で、検知面128及び周囲面142がリザーブタンク86の内部に露出している。
【0056】
ここで、各部材の公差(側壁86Bの板厚の公差、取付部136の取付面から突出部134の先端部までの公差等)については、側壁86Bの内側面150に対して、検知面128及び周囲面142が凹状とならないように決められている。つまり、公差を考慮しても、側壁86Bの板厚より、取付部136の取付面から突出部134の先端部までの距離が大きくなるようになっている。
【0057】
〔トナー供給装置:清掃ワイヤ〕
図1に示されるように、リザーブタンク86の内部には、弾性変形可能な弾性ワイヤを折り曲げることで成形され、リザーブタンク86の内部に露出した検知面128を清掃する清掃部材の一例としての清掃ワイヤ146が設けられている。
【0058】
具体的には、清掃ワイヤ146は、軸部材90Aから軸部材90Aの径方向に延びる一対の取付部148の先端側に基端部が取り付けられると共に、回転軸方向から見て先端部が取付部148に対して直交する方向に延びる一対の支持部146Aと、一対の支持部146Aの先端部に掛け渡されると共に、検知面128を清掃する清掃部146Bとを備えている。
【0059】
図2、図3、図4に示されるように、搬送オーガ90を回転させると、清掃ワイヤ146が軸部材90A周りに回転する。軸部材90A周りに回転する清掃ワイヤ146の清掃部146Bは、側壁86Bの内側面150に沿うように、貫通孔122の上側部分の内周面150に接する(図2参照)。清掃部146Bが内側面150に接することで支持部146Aが弓なりに弾性変形し、清掃部146Bは、内側面150、周囲面142、及び検知面128に接しながら検知面128の一端から他端に横切る(図3、図4参照)。これにより、トナーTが付着した検知面128が清掃されるようになっている。
【0060】
〔トナー供給装置:規制部材〕
図1、図6(A)(B)に示されるように、検知センサ130の周囲面142と当って検知面128がリザーブタンク86の内側面150と沿うよう(同一面状に配置されるよう)に検知面128を規制する一対の規制部材154が、リザーブタンク86に一体的に設けられている。
【0061】
具体的には、一対の規制部材154は、内側面150からリザーブタンク86の内部に突出するように設けられている。さらに、この規制部材154は、水平方向両側から貫通孔122に張り出し、周囲面142と当ると共に内側面150と同一平面上に形成された規制面156を備えている。
【0062】
この構成により、リザーブタンク86に取り付けられた検知センサ130の周囲面142が規制部材154の規制面156と当たることで、検知面128がリザーブタンク86の内側面150と沿うよう(同一面状に配置されるよう)になっている。
【0063】
また、清掃ワイヤ146の清掃部146Bが、回転軸方向にずれることなく、検知面128の一端から他端に横切るように清掃ワイヤ146を案内する案内部158が、夫々の規制部材154に設けられている。図6(A)に示されるように、案内部158は、規制部材154の上面を構成するガイド面158Aと、規制部材154の側面を構成する支持面158Bと、を備えている。
【0064】
具体的には、一対のガイド面158Aは、回転する清掃ワイヤ146の支持部146Aと当って清掃部146B(図1参照)を検知面128に向って案内するように鉛直方向に対して傾斜している。一方、ガイド面158Aと連続して設けられる一対の支持面158Bは、互いに対向して設けられ、ガイド面158Aによって案内された清掃部146B(図1参照)が回転軸方向に移動するのを支持部146Aと当って抑制するように鉛直方向に沿って形成されている。
【0065】
(要部構成の作用)
次に、要部構成の作用について説明する。
【0066】
図11、図12に示されるように、露光装置16が、帯電した像保持体12の表面に画像データに基づいてレーザー光を照射して像保持体12の表面に静電潜像を形成する。また、現像装置18に設けられた現像ロール74からトナーTが像保持体12の表面に形成された静電潜像に転移され、静電潜像がトナー画像として可視化される。さらに、制御部28は、露光装置16に送られた画像データ(例えば画像のピクセル数)に基づいて現像装置18におけるトナーTの消費量を計算する。
【0067】
図7、図10、図11に示されるように、現像装置18の内部のトナーTが消費されると、制御部28は、トナーTの消費量に基づいて、トナーカートリッジ116の内部に設けられたアジテータ(図示省略)を回転させ、トナーカートリッジ116の内部に充填されたトナーTを、開放された受入孔118及び通過孔124を通してリザーブタンク86の内部に補給する。これにより、トナー画像を形成するために消費された分のトナーTが、リザーブタンク86の内部に補給される。
【0068】
同様に、制御部28は、トナーTの消費量に基づいて、駆動部材104を制御してモータ104Aを回転させることでトナーTをリザーブタンク86の内部で循環させながら開放された通過孔80及び供給孔112を通して現像装置18(図11参照)の内部に供給する。これにより、トナー画像を成形するために消費された分のトナーTが、現像装置18の内部に供給される。
【0069】
さらに、検知センサ130は、リザーブタンク86の内部に収容されたトナーTの量を検知する。検知センサ130の検知結果により、リザーブタンク86の内部に補給されたトナーTの量が、リザーブタンク86から現像装置18に供給したトナーTの量に対して不足していると制御部28が判断した場合(例えば、検知センサ130がトナーTの量が少なくて検知できない場合)には、制御部28は、トナーカートリッジ116の内部に設けられたアジテータ(図示省略)を回転させる。これにより、不足した分のトナーTが、トナーカートリッジ116からリザーブタンク86の内部に補給される。
【0070】
一方、図2、図3、図4に示されるように、検知センサ130の検知面128を清掃する清掃ワイヤ146は、搬送オーガ90の回転により軸部材90A周りに回転する。これにより、清掃ワイヤ146が案内部158に案内され、清掃ワイヤ146の清掃部146Bは、回転軸方向にずれることなく、内側面150、周囲面142、及び検知面128に接しながら検知面128の一端から他端に横切る。これにより、トナーTが付着した検知面128が清掃される。
【0071】
ここで、検知センサ130の取付部136の取付面を基準に検知センサ130がリザーブタンク86に取り付けられている場合には、検知センサ130の部品公差及び側壁86Bの板厚公差等が影響して、検知面が、内周面に対して凹状又は凸状になることが考えられる。しかし、本実施形態では、検知センサ130の周囲面142が規制部材154の規制面156と当っているため、検知面128がリザーブタンク86の内側面150に沿うよう(同一面状に配置されるよう)に配置される。
【0072】
このように、検知面128が内側面150に沿うよう(同一面状に配置されるよう)に配置されるため、内側面150に対して凹状に検知面128が配置されている場合と比して、検知面128に付着したトナーTが清掃ワイヤ146により掻き取られ、検知面128にトナーTの拭き残しが生じるのが抑制される。
【0073】
また、検知面128が内側面150に沿うよう(同一面状に配置されるよう)に配置されるため、内側面150に対して凸状に検知面が配置されている場合と比して、内周面に対して突出した突出部の角と清掃ワイヤ146とが当って清掃ワイヤ146が変形するのが抑制される。清掃ワイヤ146の変形が抑制されることで、検知面128に付着したトナーTが清掃ワイヤ146により掻き取られ、検知面128にトナーTの拭き残しが生じるのが抑制される。
【0074】
また、案内部158が清掃ワイヤ146を案内することで、清掃部146Bは、回転軸方向にずれることなく、内側面150、周囲面142、及び検知面128に接しながら検知面128の一端から他端に横切る。このため、検知面128が効果的に清掃される。
【0075】
また、検知面128にトナーTの拭き残しが生じるのが抑制されることで、検知面128にトナーTが付着している場合と比して、リザーブタンク86の内部に収容されたトナーTの収納量に対する検知精度が向上する。
【0076】
また、検知センサ130の検知精度が向上することで、リザーブタンク86に収容されるトナーT残量が精度よく検知されることで、トナーカートリッジ116の内部に充填されたトナーTを使いきれる。
【0077】
また、検知センサ130の検知精度が向上することで、適切なトナーカートリッジ116の交換タイミングがユーザに図示せぬ画面を通して告げられる。
【0078】
また、規制部材154を、内側面150から貫通孔122に張り出させ、規制面156と内側面150とを同一平面上とすることで、成形する金型の合わせ面が内側面150と同一平面上となるため、規制面156の内側面150に対する位置精度が向上する。
【0079】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るトナー供給装置及び画像形成装置の一例について図13、図14に従って説明する。なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0080】
図13(A)(B)、図14に示されるように、本第2実施形態では、検知センサ130の検知面128が規制部材200の規制面202と当ることで、検知面128がリザーブタンク86の内側面150と沿うよう(同一面状に配置されるよう)になっている。
【0081】
このように、検知面128が、直接、規制面202と当ることで、周囲面と規制面202で段差がある場合でも、検知面128が内側面150と沿う(同一面状に配置される)。他の作用については、第1実施形態と同一である。
【0082】
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、検知面128を清掃する清掃部材として清掃ワイヤ146を例にとって説明したが、特にこれに限定されることなく、内側面150に沿って移動することで検知面128を横切ればよく、ブレード等を移動させることで検知面を清掃してもよい。
【符号の説明】
【0083】
10 画像形成装置
12 像保持体
18 現像装置
70 トナー供給装置
86 リザーブタンク(筐体の一例)
86B 側壁
112 供給孔
116 トナーカートリッジ(トナー充填部材の一例)
122 貫通孔
128 検知面
130 検知センサ(検知部材の一例)
142 周囲面
146 清掃ワイヤ(清掃部材の一例)
150 内側面
154 規制部材
156 規制面
158 案内部
200 規制部材
202 規制面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー充填部材に充填されたトナーを受け入れ、前記トナー充填部材から受け入れたトナーが収容されると共に、収容されたトナーを現像装置に供給するための供給孔が設けられる筐体と、
前記筐体の外部から前記筐体に取り付けられ、前記筐体を構成する側壁に形成された貫通孔から前記筐体の内部に露出して前記筐体に収容されたトナーの量を検知する検知面を備えた検知部材と、
前記筐体の内部に配置され、前記筐体の内部に露出する前記検知面を前記検知面の一端から他端に横切るように前記検知面と接して清掃する清掃部材と、
前記検知部材を構成すると共に前記検知面の周囲に設けられ、前記検知面に沿って形成される周囲面と、
前記検知面が前記筐体の前記側壁の内側面と沿うように前記周囲面と当たって前記検知面を規制する規制部材と、
を備えるトナー供給装置。
【請求項2】
トナー充填部材に充填されたトナーを受け入れ、前記トナー充填部材から受け入れたトナーが収容されると共に、収容されたトナーを現像装置に供給するための供給孔が設けられる筐体と、
前記筐体の外部から前記筐体に取り付けられ、前記筐体を構成する側壁に形成された貫通孔から前記筐体の内部に露出して前記筐体に収容されたトナーの量を検知する検知面を備えた検知部材と、
前記筐体の内部に配置され、前記筐体の内部に露出する前記検知面を前記検知面の一端から他端に横切るように前記検知面と接して清掃する清掃部材と、
前記検知面が前記筐体の前記側壁の内側面と沿うように前記検知面と当たって前記検知面を規制する規制部材と、
を備えるトナー供給装置。
【請求項3】
前記規制部材は、前記筐体と一体的に設けられ、前記内側面から前記貫通孔に張り出すと共に、前記周囲面と当る前記規制部材の規制面は、前記内側面と同一平面上に設けられる請求項1に記載のトナー供給装置。
【請求項4】
前記規制部材は、前記筐体と一体的に設けられ、前記内側面から前記貫通孔に張り出すと共に、前記検知面と当る前記規制部材の規制面は、前記内側面と同一平面上に設けられる請求項2に記載のトナー供給装置。
【請求項5】
前記清掃部材が前記検知面と接しながら前記検知面の一端から他端に横切るように前記清掃部材を案内する案内部が、前記規制部材に設けられる請求項1〜4の何れか1項に記載されたトナー供給装置。
【請求項6】
表面に静電潜像が形成される像保持体と、
前記像保持体の表面に形成された静電潜像にトナーを転移してトナー画像として可視化する現像装置と、
前記現像装置にトナーを供給する請求項1〜5の何れか1項に記載されたトナー供給装置と、
を備える画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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