説明

トナー用ポリエステル樹脂、トナー組成物及び樹脂粒子

【課題】 熱定着方式用の静電荷像現像トナーにおいて、低温定着性と粉砕性のバランスに優れ、定着後の光沢性に優れるトナーおよびトナー用樹脂を提供する。
【解決手段】 ポリオール成分とポリカルボン酸成分が重縮合されてなるトナー用ポリエステル樹脂において、ポリオール成分のモル平均凝集エネルギーが7.0×104〜1.4×105Jであって、150℃における貯蔵弾性率が2.5×103Pa〜5×106Paの1種以上のポリエステル樹脂(A1)を20〜100重量%含有することを特徴とするトナー用ポリエステル樹脂。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオール成分とポリカルボン酸成分が重縮合されてなるトナー用ポリエステル樹脂において、ポリオール成分のモル平均凝集エネルギーが7.0×104〜1.4×105Jであって、150℃における貯蔵弾性率が2.5×103Pa〜5×106Paの1種以上のポリエステル樹脂(A1)を20〜100重量%含有することを特徴とするトナー用ポリエステル樹脂。
【請求項2】
ポリオール成分とポリカルボン酸成分が重縮合されてなるトナー用ポリエステル樹脂において、軟化点が120℃〜180℃であり、130℃〜200℃における損失正接が0.9以上である1種以上のポリエステル樹脂(A2)を20〜100重量%含有することを特徴とするトナー用ポリエステル樹脂。
【請求項3】
ポリオール成分とポリカルボン酸成分が重縮合されてなるトナー用ポリエステル樹脂において、ポリカルボン酸成分が、80〜100モル%の、テレフタル酸、イソフタル酸、および/またはそれらの低級アルキル(アルキル基の炭素数:1〜4)エステル(a)からなり、ポリオール成分が、20〜100モル%の脂肪族ジオール(該脂肪族ジオールの80〜100モル%が1,2−プロピレングリコールである)(b)からなり、ポリオール成分とポリカルボン酸成分の合計中0.1〜20モル%が3価以上の多価アルコールおよび/または3価以上のポリカルボン酸(c)であり、且つ軟化点が95〜160℃、ガラス転移温度(Tg)が45〜75℃であることを特徴とするトナー用ポリエステル樹脂(A3)。
【請求項4】
(A1)または(A2)が、ポリオール成分が30〜100モル%の、炭素数2〜6の脂肪族ジオール(該脂肪族ジオールの少なくとも一部が1,2−プロピレングリコールである)からなり、テトラヒドロフラン可溶分の数平均分子量が1000〜9500のポリエステル樹脂である請求項1または2記載のトナー用ポリエステル樹脂。
【請求項5】
(A1)、(A2)、または(A3)が、線形ポリエステル樹脂と非線形ポリエステル樹脂からなる請求項1〜3のいずれか記載のトナー用ポリエステル樹脂
【請求項6】
(A1)、(A2)、または(A3)が、チタン、アンチモン、ジルコニウム、ニッケル、アルミニウムから選ばれる1種以上の金属を含有する重合触媒の存在下、重縮合されてなる樹脂である請求項1〜3のいずれか記載のトナー用ポリエステル樹脂。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれか記載のトナー用ポリエステル樹脂と、ワックス(w)の少なくとも一部がビニルモノマー(m)で変性されてなる変性体(w1)からなるトナー用添加剤(B)からなるトナー用ポリエステル樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1〜3のいずれか記載のトナー用ポリエステル樹脂と、着色剤、並びに、必要により離型剤、荷電制御剤、および流動化剤から選ばれる1種以上の添加剤からなるトナー組成物。
【請求項9】
トナー組成物を用い未定着画像を定着機で定着させる際のホットオフセット発生温度と最低定着温度の差が95℃以上である請求項8記載のトナー組成物。
【請求項10】
トナーを潜像担持体に供給して潜像を現像する画像形成方法において使用する非磁性一成分トナーにおいて、該トナーが、請求項1〜3のいずれか記載のトナー用ポリエステル樹脂(A1)、(A2)、もしくは(A3)、および着色剤からなり、(A1)、(A2)、または(A3)のガラス転移温度(Tg)をx軸の変数とし、軟化点(sp)をy軸の変数としてxy座標にプロットした時、下記式(1)〜(4)で表される直線で囲まれる範囲内の物性を有し、且つ該トナーの粒子の表面に1種以上の微粒子添加剤を含有することを特徴とする非磁性一成分トナー。
式(1) sp=4Tg−110
式(2) sp=4Tg−170
式(3) sp=90
式(4) sp=130
【請求項11】
少なくとも樹脂(K)と有機溶剤とを含有する油性混合液(I)と、水系媒体(II)との水性分散液から溶剤が除去されて得られ、樹脂(K)と必要により添加剤からなる樹脂粒子であって、(K)が、ポリオール成分とポリカルボン酸成分が重縮合されてなる1種以上のポリエステル樹脂(K1)からなり、(K1)のテトラヒドロフラン可溶分の数平均分子量が1000〜9500であり、ポリオール成分が85〜100モル%の炭素数2〜6の脂肪族ジオールもしくは70〜100モル%の1,2−プロピレングリコールからなることを特徴とする樹脂粒子。
【請求項12】
(K1)が、ポリオール成分のモル平均凝集エネルギーが7.0×104〜1.4×105Jであって、150℃における貯蔵弾性率が2.5×103Pa〜5×106Paのポリエステル樹脂である請求項11記載の樹脂粒子。
【請求項13】
(K1)が、軟化点が120℃〜180℃であり、130℃〜200℃における損失正接が0.9以上のポリエステル樹脂である請求項11載の樹脂粒子。
【請求項14】
樹脂(p)と必要により添加剤からなる樹脂粒子(P)の表面に、樹脂(q)と必要により添加剤からなる樹脂微粒子(Q)が付着されてなる複合樹脂粒子であり、(p)がポリオール成分とポリカルボン酸成分が重縮合されてなり、該ポリオール成分が85〜100モル%の炭素数2〜6の脂肪族ジオールもしくは70〜100モル%の1,2−プロピレングリコールからなり、テトラヒドロフラン可溶分の数平均分子量が1000〜9500である1種以上のポリエステル樹脂(p1)からなること、または(p)が(p1)が構成単位として含まれる樹脂(p2)からなることを特徴とする樹脂粒子。
【請求項15】
(p1)または(p2)が、ポリオール成分のモル平均凝集エネルギーが7.0×104〜1.4×105Jであって、150℃における貯蔵弾性率が2.5×103Pa〜5×106Paの1種以上のポリエステル樹脂である請求項14記載の樹脂粒子。
【請求項16】
(p1)または(p2)が、軟化点が120℃〜180℃であり、130℃〜200℃における損失正接が0.9以上のポリエステル樹脂である請求項14記載の樹脂粒子。
【請求項17】
樹脂(q)と必要により添加剤からなる樹脂微粒子(Q)の水性分散液中に、樹脂(p)と必要により添加剤、もしくはそれらの溶剤溶液、または、樹脂(p)の前駆体(p0)と必要により添加剤、もしくはそれらの溶剤溶液が分散され、(p0)またはその溶剤溶液が用いられる場合には、さらに、(p0)が反応されて、(Q)の水性分散液中で樹脂粒子(P)が形成されることにより得られた樹脂粒子である請求項14記載の樹脂粒子。
【請求項18】
(p0)が(p1)の構成単位を有し、反応性基含有プレポリマー(α)と硬化剤(β)からなる請求項17記載の樹脂粒子。
【請求項19】
添加剤が着色剤、並びに、必要により離型剤、荷電制御剤、および流動化剤から選ばれる1種以上からなる請求項11または14記載の樹脂粒子。
【請求項20】
スラッシュ成型用樹脂、粉体塗料、電子写真トナー、静電記録トナー、静電印刷トナーまたはホットメルト接着剤用である請求項11または14記載の樹脂粒子。

【図1】
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【公開番号】特開2006−154686(P2006−154686A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−359143(P2004−359143)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】