説明

トリガ信号発生システム及びフレーム信号波形観測システム

所定ビットレートのフレーム信号を受けて、フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力するフレーム同期回路と、フレーム同期回路によって出力される同期信号を受けて、フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力する位置情報出力回路と、フレーム信号における任意のビット位置を指定する位置指定部と、位置情報出力回路によって出力される位置情報が位置指定部によって指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力するトリガ信号発生回路と、を備え、フレーム信号の任意のビット位置で正確にトリガが掛けられるようにしたトリガ信号発生装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明はトリガ信号発生システム並びに及びそれを用いるフレーム信号波形観測システムに係り、特に、フレーム信号波形を観測するシステムにおいて、任意のビット位置の波形を正確に取得して観測できるようにするために、フレーム信号の任意のビット位置で正確にトリガが掛けられる技術を採用したトリガ信号発生装置及び方法を含むトリガ信号発生システム並びにそれを用いるフレーム信号波形観測装置及び方法を含むフレーム信号波形観測システムに関する。
【背景技術】
例えば、SDH(Synchronous Digital Hierarchy),SONET(Synchronous Optical Network),OTN(Optical Transport Network)等のデジタル同期伝送システムのように、フレーム信号として多重化されているデータ信号を伝送するデジタル同期網では、データ信号に大きな位相の揺らぎ(ジッタやワンダ)があると、正しくデータ信号を伝送することができなくなる。
このため、デジタル同期データ伝送システムを構築する場合、そのシステムに用いる各種の伝送機器の位相の揺らぎに対する耐力や伝送特性等を予め正確に測定することが必要となる。
そして、このような測定に際しては、測定対象としての伝送機器に与えるデータ信号の位相変動や測定対象としての伝送機器から出力されるデータ信号の位相変動を正確に把握することが必要となる。
このデータ信号の位相変動を把握する手法として、従来から、データ信号をオシロスコープに入力して、例えば、図7に示すように表示されるアイパターンのレベル遷移部分の幅Wを観測する方法が知られている(特許文献1:特開平5−145582号公報)。
しかしながら、位相変動には、ランダムノイズ性のものとデータ信号のパターンに依存して発生するパターンに依存ものとがあり、上記のようなアイパターンの観測では、ユーザはその両者が合成された位相変動の最大値しか把握できず、実際のデータ信号のように所定ビットからなるフレーム信号のビット位置毎の位相の進みや遅れ等を把握することができないという問題を有している。
本発明の目的は、例えば、フレーム信号波形観測システムにおいて、フレーム信号の任意のビット位置の波形を正確に取得して観測できるようにするために、フレーム信号の任意のビット位置で正確にトリガが掛けられるようにしたトリガ信号発生装置及び方法を含むトリガ信号発生システム並びにそれを用いるフレーム信号波形観測装置及び方法を含むフレーム信号波形観測システムを提供することにある。
本発明の第1の態様によると、
所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力するフレーム同期回路(21)と、
前記フレーム同期回路によって出力される同期信号を受けて、前記フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力する位置情報出力回路(22)と、
前記フレーム信号における任意のビット位置を指定する位置指定部(23)と、
前記位置情報出力回路によって出力される位置情報が前記位置指定部によって指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力するトリガ信号発生回路(24)と、
を具備するトリガ信号発生装置(20)が提供される。
また、本発明の第2の態様によると、前記所定ビットレートのフレーム信号は、デジタル同期網で伝送されるフレーム信号である第1の態様に従うトリガ信号発生装置が提供される。
また、本発明の第3の態様によると、前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy),SONET(Synchronous Optical Network),OTN(Optical Transport Network)のうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号である第2の態様に従うトリガ信号発生装置が提供される。
また、本発明の第4の態様によると、前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号が、前記SDH,SONET,OTNのデジタル同期伝送システムのうちのいずれか1つのフレーム信号であるとき、前記位置指定部によって指定されるビット位置は、当該デジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分である第3の態様に従うトリガ信号発生装置が提供される。
また、本発明の第5の態様によると、前記デジタル同期伝送システムのフレーム信号における前記オーバヘッド部の特定部分は、前記オーバヘッド部においてスクランブルがかかっていない部分である第4の態様に従うトリガ信号発生装置が提供される。
また、本発明の第6の態様によると、前記所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号からクロックを再生して出力するクロック再生回路(30)をさらに備える第1の態様に従うトリガ信号発生装置が提供される。
また、本発明の第7の態様によると、
所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力するフレーム同期回路(21)と、
前記フレーム同期回路によって出力される同期信号を受けて、前記フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力する位置情報出力回路(22)と、
前記フレーム信号における任意のビット位置を指定する位置指定部(23)と、
前記位置情報出力回路によって出力される位置情報が前記位置指定部によって指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力するトリガ信号発生回路(24)と、
を具備するトリガ信号発生装置(20)と、
前記トリガ信号発生装置の前記トリガ信号発生回路によって出力されるトリガ信号を受けて、該トリガ信号の入力タイミングを基準タイミングとして前記フレーム信号に対するサンプリングを行い、前記位置指定部によって指定されたビット位置近傍の波形情報を取得して表示するサンプリングオシロスコープ(25)と、
を具備するフレーム信号波形観測装置(40)が提供される。
また、本発明の第8の態様によると、前記サンプリングオシロスコープは、前記指定されたビット位置近傍の波形情報を複数回に渡って取得して平均化処理する機能を有することにより、前記フレーム信号のランダムノイズ性の位相変動を抑圧して前記フレーム信号のビットパターンに依存したパターン依存性の位相変動を測定可能にするように前記指定されたビット位置近傍の平均化処理された波形情報を表示する第7の態様に従うフレーム信号波形観測装置が提供される。
また、本発明の第9の態様によると、前記所定ビットレートのフレーム信号は、デジタル同期網で伝送されるフレーム信号である第7の態様に従うフレーム信号波形観測装置が提供される。
また、本発明の第10の態様によると、前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy),SONET(Synchronous Optical Network),OTN(Optical Transport Network)のうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号である第9の態様に従うフレーム信号波形観測装置が提供される。
また、本発明の第11の態様によると、前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号が、前記SDH,SONET,OTNのうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号であるとき、前記位置指定部によって指定されるビット位置は、当該デジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分である第10の態様に従うフレーム信号波形観測装置が提供される。
また、本発明の第12の態様によると、前記デジタル同期伝送システムのフレーム信号における前記オーバヘッド部の特定部分は、前記オーバヘッド部においてスクランブルがかかっていない部分である第11の態様に従うフレーム信号波形観測装置が提供される。
また、本発明の第13の態様によると、前記トリガ信号発生装置は、前記所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号からクロックを再生して出力するクロック再生回路(30)をさらに備え、
前記フレーム信号波形観測装置の前記サンプリングオシロスコープ(25)は、前記フレーム信号における前記位置指定部によって指定されたビット位置近傍の波形情報の表示に加えて、前記クロック再生回路によって再生されたクロックの波形情報を取得して表示する第7の態様に従うフレーム信号波形観測装置が提供される。
また、本発明の第14の態様によると、前記トリガ信号発生装置は、前記所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号からクロックを再生して出力するクロック再生回路(30)をさらに備え、
前記フレーム信号波形観測装置の前記サンプリングオシロスコープ(25)は、前記指定されたビット位置近傍の波形情報を複数回に渡って取得して平均化処理を行う機能および前記クロック再生回路(30)によって再生されたクロックの波形情報を複数回に渡って取得して平均化処理を行う機能を有することにより、前記フレーム信号のランダムノイズ性の位相変動を抑圧して、ランダムノイズ性の位相変動が抑圧された前記フレーム信号における前記指定されたビット位置近傍の波形情報と前記平均化処理が行われた前記クロックの波形情報とを表示する第8の態様に従うフレーム信号波形観測装置が提供される。
本発明の第15の態様によると、
所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力し、
前記同期信号を受けて、前記フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力し、
前記フレーム信号における任意のビット位置を指定し、
前記位置情報が前記指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力し、
を具備するトリガ信号発生方法が提供される。
また、本発明の第16の態様によると、前記所定ビットレートのフレーム信号は、デジタル同期網で伝送されるフレーム信号である第15の態様に従うトリガ信号発生方法が提供される。
また、本発明の第17の態様によると、前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy),SONET(Synchronous Optical Network),OTN(Optical Transport Network)のうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号である第16の態様に従うトリガ信号発生方法が提供される。
また、本発明の第18の態様によると、前記デジタル同期網によるフレーム信号が、前記SDH,SONET,OTNのうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号であるとき、トリガ信号発生位置として指定される前記フレーム信号におけるビット位置は、当該デジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分である第17の態様に従うトリガ信号発生方法が提供される。
また、本発明の第19の態様によると、前記デジタル同期伝送システムのフレーム信号における前記オーバヘッド部の特定部分は、前記オーバヘッド部においてスクランブルがかかっていない部分である第18の態様に従うトリガ信号発生方法が提供される。
また、本発明の第20の態様によると、前記所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号からクロックを再生して出力し、
をさらに具備する第15の態様に従うトリガ信号発生方法が提供される。
また、本発明の第21の態様によると、
所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力し、
前記同期信号を受けて、前記フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力し、
前記フレーム信号における任意のビット位置を指定し、
前記位置情報が前記指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力し、
前記トリガ信号を受けて、該トリガ信号の入力タイミングを基準タイミングとして前記フレーム信号に対するサンプリングを行い、前記フレーム信号の前記指定されたビット位置の波形情報を取得し、
を具備するフレーム信号波形観測方法が提供される。
また、本発明の第22の態様によると、
前記所定ビットレートのフレーム信号における前記指定されたビット位置近傍の波形情報の取得を複数回に渡って繰り返し、
前記複数回に渡って取得された前記フレーム信号における前記指定されたビット位置近傍の波形情報の平均化処理を行い、
前記平均化処理が行われた前記フレーム信号における前記指定されたビット位置近傍の波形情報に基づいて、前記フレーム信号のランダムノイズ性の位相変動を抑圧して前記フレーム信号のビットパターンに依存したパターン依存性の位相変動を測定可能に表示し、
をさらに具備する第21の態様に従うフレーム信号波形観測方法が提供される。
また、本発明の第23の態様によると、前記所定ビットレートのフレーム信号は、デジタル同期網で伝送されるフレーム信号である第21の態様に従うフレーム信号波形観測方法が提供される。
また、本発明の第24の態様によると、前記デジタル同期網によるフレーム信号は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy),SONET(Synchronous Optical Network),OTN(Optical Transport Network)のうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号である第23の態様に従うフレーム信号波形観測方法が提供される。
また、本発明の第25の態様によると、前記デジタル同期網によるフレーム信号が、前記SDH,SONET,OTNのデジタル同期伝送システムのうちのいずれか1つのフレーム信号であるとき、トリガ信号発生位置として指定される前記フレーム信号におけるビット位置は、当該デジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分である第24の態様に従うフレーム信号波形観測方法が提供される。
また、本発明の第26の態様によると、前記デジタル同期伝送システムのフレーム信号における前記オーバヘッド部の特定部分は、前記オーバヘッド部においてスクランブルがかかっていない部分である第25の態様に従うフレーム信号波形観測方法が提供される。
また、本発明の第27の態様によると、
前記所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号からクロックを再生して出力し、
前記フレーム信号から再生された前記クロックの波形情報をサンプリングによって取得し、
前記サンプリングによって取得された前記クロックの波形情報を表示し、
をさらに具備する第21の態様に従うフレーム信号波形観測方法が提供される。
また、本発明の第28の態様によると、
前記所定ビットレートのフレーム信号を受け、該フレーム信号からクロックを再生して出力し、
前記フレーム信号から再生された前記クロックの波形情報をサンプリングによって複数回に渡って取得し、
前記サンプリングによって複数回に渡って取得された前記クロックの波形情報に対する平均化処理を行い、
前記フレーム信号のランダムノイズ性の位相変動を抑圧して、前記フレーム信号のビットパターンに依存したパターン依存性の位相変動を前記平均化処理が行われたクロックの波形情報との比較において測定可能にするために、前記平均化処理が行われた前記クロックの波形情報および前記平均化処理が行われた前記フレーム信号における前記指定されたビット位置近傍の波形情報を関連付けて表示し、
をさらに具備する第22の態様に従うフレーム信号波形観測方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明によるトリガ信号発生装置及び方法を含むトリガ信号発生システム並びにそれを用いるフレーム信号波形観測装置40及び方法を含むフレーム信号波形観測システムに適用される一実施形態の構成を説明するために示すブロック図であり;
図2A,B,C,Dは、図1の要部の動作を説明するために示すタイミングチャートであり;
図3A,B,Cは、図1の要部の動作を説明するために示すタイミングチャートであり;
図4は、図1の要部の動作を説明するために示す波形図であり;
図5は、本発明によるトリガ信号発生装置及び方法を含むトリガ信号発生システム並びにそれを用いるフレーム信号波形観測装置40及び方法を含むフレーム信号波形観測システムに適用される別の実施形態の構成を説明するために示すブロック図であり;
図6は、図5の要部の動作を説明するために示す波形図であり;
図7は、従来のデータ信号の位相変動を測定方法を説明するために示すアイパターンである。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明によるトリガ信号発生装置20及び方法を含むトリガ信号発生システム並びにそれを用いるフレーム信号波形観測装置40及び方法を含むフレーム信号波形観測システムに適用される一実施形態の構成を説明するために示すブロック図である。
すなわち、このトリガ信号発生装置20は、所定ビットレートのフレーム信号を受け、該フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力するフレーム同期回路21と、前記フレーム同期回路21によって出力される同期信号を受け、前記フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力する位置情報出力回路22と、前記フレーム信号における任意のビット位置を指定する位置指定部23と、前記位置情報出力回路22によって出力される位置情報が前記位置指定部23によって指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力するトリガ信号発生回路24とを備えている。
また、フレーム信号波形観測装置40は、上述のように構成されるトリガ信号発生装置20と、前記トリガ信号発生装置20の前記トリガ信号発生回路24によって出力されるトリガ信号を受け、該トリガ信号の入力タイミングを基準タイミングとして前記フレーム信号に対するサンプリングを行い、前記位置指定部23によって指定されたビット位置近傍の波形情報を取得して表示するサンプリングオシロスコープ25とを備えている。
図1において、フレーム同期回路21は、デジタル同期網、例えば、SDH(Synchronous Digital Hierarchy),SONET(Synchronous Optical Network),OTN(Optical Transport Network)等のデジタル同期伝送システムで用いられる所定ビットレートR(例えば、9.95Gbps)のシリアルのフレーム信号Fを観測対象として受け、そのフレーム信号Fの先頭データの入力タイミングに同期した同期信号Sを位置情報出力回路22に出力する。
このフレーム同期回路21は、フレーム信号Fのオーバヘッド部の先頭位置に挿入されている所定コードを検出し、その検出タイミングに同期した同期信号Sを出力する。
ここで、フレーム信号Fのオーバヘッド部の先頭位置に挿入されている所定コードとは、例えば、前記SDH,SONET,OTN等のデジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分である。
また、前記SDH,SONET,OTNのデジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分とは、前記オーバヘッド部において先頭部等のスクランブルがかかっていない部分である。
そして、位置情報出力回路22は、フレーム同期回路21からの同期信号Sを受けて、フレーム信号Fの入力ビット位置を示す位置情報Pを出力する。
この位置情報出力回路22は、例えば、前記ビットレートに対応した周波数の信号またはその分周信号を同期信号Sの入力タイミングから計数するカウンタで構成され、当該カウンタの計数出力をフレーム信号Fの現在の入力位置情報Pとして出力する。
また、位置指定部23は、フレーム信号Fに対して任意のビット位置Paを指定する。
ここで、フレーム信号Fに対して任意のビット位置Paとは、フレーム信号Fのオーバヘッド部の先頭位置に挿入されている所定コード、例えば、前記SDH,SONET,OTN等のデジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分であってもよい。
また、前記SDH,SONET,OTN等のデジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分とは、前記オーバヘッド部において先頭部等のスクランブルがかかっていない部分であってもよい。
また、トリガ信号発生回路24は、位置情報出力回路22から出力される位置情報Pが位置指定部23によって指定されたビット位置Paに一致するタイミングにおいてトリガ信号Gを出力する。
このトリガ信号Gは、フレーム信号Fとともにサンプリングオシロスコープ25に入力される。
ここで、サンプリングオシロスコープ25は、トリガ信号Gの入力タイミングを基準タイミングとしてフレーム信号Fに対するサンプリングを行うことにより、位置指定部23によって指定されたビット位置Pa近傍の波形情報を取得して表示する。
すなわち、サンプリングオシロスコープ25は、トリガ信号Gの入力周期(フレーム信号Fのフレーム周期)Tの整数(K)倍より僅かな時間ΔTだけ長い(あるいは短い)周期Tsで、フレーム信号Fに対するサンプリングを所定回(N)行って、指定されたビット位置近傍の波形情報をΔTの時間分解能で取得し、これを画面に表示する。
この場合、サンプリングオシロスコープ25は、内部に平均化処理部25aを備え、この平均化処理部25aが前記指定されたビット位置近傍の波形情報を複数回に渡って取得して平均化処理を行うことにより、フレーム信号Fのランダムノイズ性の位相変動を抑圧してフレーム信号Fのビットパターンに依存したパターン依存性の位相変動を測定可能に表示する機能を有しているものとする。
次に、このトリガ信号発生装置20及びそれを用いるフレーム信号波形観測装置40の動作について説明する。
例えば、図2Aに示すように、周期Tのフレーム信号F1、F2、…が入力されたとき、フレーム同期回路21からは、図2Bに示すように、各フレーム信号F1、F2、…の先頭位置に同期する同期信号Sが出力される。
この同期信号Sを受けた位置情報出力回路22からは、図2Cに示すように、フレーム信号Fの入力ビット位置を表す位置情報Pが順次出力される。
そして、この位置情報Pが、予め、位置指定部23によって指定されたビット位置Paに一致するタイミングにおいて、トリガ信号発生回路24から図2Dに示すようにトリガ信号Gが出力される。
サンプリングオシロスコープ25は、図3Aに示すように周期Tで入力されるトリガ信号Gに対して、図3Bに示すように、K・T+ΔT(ここでは、K=1の例を示す)の周期TsのサンプリングパルスPsを内部で生成し、そのサンプリングパルスPsによって図3Cに示すように、各フレームのPaビット目(それ以降のビットを含む場合もある)のデータ信号に対するサンプリングをN回行ってその波形情報Hdを取得する。
ここで、取得される波形情報Hdの時間幅はN・ΔTであり、ビット幅にするとN・ΔT・Rとなる。
この波形情報Hdは、図4に示すように、最初のサンプリングタイミングを基準タイミングt0として、ΔTの時間分解能で画面表示される。
ここで、図4の波形Hdのように0→1→0と遷移する波形の場合、ユーザは基準タイミングt0と波形の立ち上がりタイミングとの差、あるいは基準タイミングt0から1/Rだけ経過したタイミングと波形の立ち下がりタイミングとの差等を調べることにより、基準タイミングに対する位相変化量を把握することができる。
また、位置指定部23によって異なるビット位置Paを指定した場合には、ユーザはその指定した位置の波形を観測することができる。
したがって、例えば、位置指定部23によって全てのビット位置を指定することにより、ユーザはその指定した位置の波形をサンプリングオシロスコープ25の画面上で全てのビット位置でそれぞれ観測すれば、各ビット位置毎の位相変化量を把握することができる。
この場合、サンプリングオシロスコープ25は、内部に平均化処理部25aを備え、この平均化処理部25aが前記指定されたビット位置近傍の波形情報を複数回に渡って取得して平均化処理を行う機能を有することにより、画面上に、フレーム信号のランダムノイズ性の位相変動を抑圧してフレーム信号のビットパターンに依存したパターン依存性の位相変動を測定可能に表示する。
これにより、ユーザは、フレーム信号のどのビット位置で位相変化が大きくなっているか、すなわち、フレーム信号のパターン依存性の位相変動について、ランダムノイズ性の位相変動の影響を受けることなく、正確に把握することができる。
図5は、本発明によるトリガ信号発生装置20′及び方法を含むトリガ信号発生システム並びにそれを用いるフレーム信号波形観測装置40′及び方法を含むフレーム信号波形観測システムに適用される別の実施形態の構成を説明するために示すブロック図である。
なお、図5において、前述した図1の実施形態によるトリガ信号発生装置20及びフレーム信号波形観測装置40と同様に構成される部分については同一の参照符号を付してその説明を省略するものとする。
図1の実施形態によるフレーム信号波形観測装置40では、フレーム信号の波形のみを観測していたが、この実施形態では、図5に示すトリガ信号発生装置20′及びフレーム信号波形観測装置40′のように、図1の構成に加えてクロック再生回路30を備えることにより、クロックの波形情報も併せて観測することができるようになされている。
すなわち、クロック再生回路30によってフレーム信号FからクロックCを再生し、その再生されたクロックCをフレーム信号Fとともにサンプリングオシロスコープ25に入力させるようにする。
この場合、サンプリングオシロスコープ25は、内部に平均化処理部25aを備え、この平均化処理部25aが前記指定されたビット位置近傍の波形情報およびクロック再生回路30によってフレーム信号Fから再生されたクロックCを複数回に渡って取得して平均化処理を行うことにより、フレーム信号Fのランダムノイズ性の位相変動を抑圧してフレーム信号Fのビットパターンに依存したパターン依存性の位相変動をクロックCとの関連において測定可能に表示する機能を有しているものとする。
これにより、サンプリングオシロスコープ25は、フレーム信号FとクロックCに対して前記と同様にトリガ信号Gの入力タイミングを基準とするサンプリングを同期して行うとともに、複数回に渡って両信号の波形情報を取得して平均化処理部25aで平均化処理を行うことにより、両信号の波形情報Hd、Hcを取得し、例えば、図6に示すように、画面上で同一時間軸上に両信号の波形情報Hd、Hcを上下に並べて表示することができる。
ここで、クロック再生回路30は、例えば、フレーム信号Fのビットレートに対応した周波数を通過中心周波数とする狭帯域のバンドパスフィルタ(BPF)と波形整形回路とで構成することにより、フレーム信号Fの位相変動の影響を受けない(すなわち、位相揺らぎのない)クロックCを再生することができる。
そして、ユーザは、このような位相揺らぎのないクロックCの波形とフレーム信号Fの波形との位相差をサンプリングオシロスコープ25の画面上で比較することにより、フレーム信号Fの各ビット位置の位相変動の量を正確に且つより直観的に把握することができるようになる。
すなわち、ユーザは、サンプリングオシロスコープ25の画面上で同一時間軸上に上下に並べて表示されるクロックCの波形情報Hcとフレーム信号Fの波形情報Hdとに基づいて、平均化処理されているフレーム信号Fの波形の立ち上がりおよび立ち下がりと、平均化処理されているクロックCの波形の立ち上がりもしくは立ち下がりとの時間ずれ量を測定することにより、データ信号のパターンに依存して発生する位相変動の量を正確に且つより直観的に測定することができる。
また、この場合には、位置情報出力回路22は、再生したクロックCを計数し、その計数結果を位置情報Pとして出力するように構成すればよい。
以上説明したように、本発明によるトリガ信号発生装置は、フレーム信号を受けて、そのフレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力するフレーム同期回路と、その同期信号を受けて、フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力する位置情報出力回路と、フレーム信号に対して任意のビット位置を指定する位置指定部と、位置情報出力回路から出力される位置情報が位置指定部によって指定された位置に一致するタイミングにトリガ信号を出力するトリガ信号発生回路とを有している。
また、本発明によるトリガ信号発生方法は、所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力し、前記同期信号を受けて、前記フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力し、前記フレーム信号における任意のビット位置を指定し、前記位置情報が前記指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力するようにしている。
このため、本発明によるトリガ信号発生システムは、フレーム信号の任意のビット位置において、正確にトリガ信号を出力することができるので、トリガ信号を必要とする各種の用途に適用することが可能となる。
そして、本発明によるフレーム信号波形観測装置は、上述のように構成されるトリガ信号発生装置と、このトリガ信号発生装置からのトリガ信号の入力タイミングを基準タイミングとしてフレーム信号に対するサンプリングを行い、位置指定部によって指定されたビット位置近傍の波形情報を取得して表示するサンプリングオシロスコープとを有している。
また、本発明によるフレーム信号波形観測方法は、所定ビットレートのフレーム信号を受け、該フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力し、前記同期信号を受け、前記フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力し、前記フレーム信号における任意のビット位置を指定し、前記位置情報が前記指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力し、前記トリガ信号を受け、該トリガ信号の入力タイミングを基準タイミングとして前記フレーム信号に対するサンプリングを行い、前記指定されたビット位置近傍の波形情報を取得して表示するようにしている。
このため、本発明によるフレーム信号波形観測システムでは、フレーム信号の任意のビット位置のデータ波形を正確に取得して表示することができるので、ユーザはその波形からデータの位相変動等を正確に把握することができるようになる。
また、本発明によるフレーム信号波形観測システムにおいて、フレーム信号からクロックを再生するクロック再生回路を有し、フレーム信号とそのクロックとの両波形情報をサンプリングオシロスコープに表示するようにしたフレーム信号波形観測システムでは、クロックとフレーム信号の指定ビット位置の波形同士を対比することにより、ユーザは各ビット位置の位相変動をより直感的に把握することができるようになる。
【図1】

【図4】

【図5】



【図6】

【図7】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力するフレーム同期回路と、
前記フレーム同期回路によって出力される同期信号を受けて、前記フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力する位置情報出力回路と、
前記フレーム信号における任意のビット位置を指定する位置指定部と、
前記位置情報出力回路によって出力される位置情報が前記位置指定部によって指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力するトリガ信号発生回路と、
を具備するトリガ信号発生装置。
【請求項2】
前記所定ビットレートのフレーム信号は、デジタル同期網で伝送されるフレーム信号である請求の範囲1に従うトリガ信号発生装置。
【請求項3】
前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy),SONET(Synchronous Optical Network),OTN(Optical Transport Network)のうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号である請求の範囲2に従うトリガ信号発生装置。
【請求項4】
前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号が、前記SDH,SONET,OTNのうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号であるとき、前記位置指定部によって指定されるビット位置は、当該デジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分である請求の範囲3に従うトリガ信号発生装置。
【請求項5】
前記デジタル同期伝送システムのフレーム信号における前記オーバヘッド部の特定部分は、前記オーバヘッド部においてスクランブルがかかっていない部分である請求の範囲4に従うトリガ信号発生装置。
【請求項6】
前記所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号からクロックを再生して出力するクロック再生回路を
さらに備える請求の範囲1に従うトリガ信号発生装置。
【請求項7】
所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力するフレーム同期回路と、
前記フレーム同期回路によって出力される同期信号を受けて、前記フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力する位置情報出力回路と、
前記フレーム信号における任意のビット位置を指定する位置指定部と、
前記位置情報出力回路によって出力される位置情報が前記位置指定部によって指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力するトリガ信号発生回路と、
を具備するトリガ信号発生装置と、
前記トリガ信号発生装置の前記トリガ信号発生回路によって出力されるトリガ信号を受けて、該トリガ信号の入力タイミングを基準タイミングとして前記フレーム信号に対するサンプリングを行い、前記位置指定部によって指定されたビット位置近傍の波形情報を取得して表示するサンプリングオシロスコープと、
を具備するフレーム信号波形観測装置。
【請求項8】
前記サンプリングオシロスコープは、前記指定されたビット位置近傍の波形情報を複数回に渡って取得して平均化処理する機能を有することにより、前記フレーム信号のランダムノイズ性の位相変動を抑圧して前記フレーム信号のビットパターンに依存したパターン依存性の位相変動を測定可能にするように前記指定されたビット位置近傍の平均化処理された波形情報を表示する請求の範囲7に従うフレーム信号波形観測装置。
【請求項9】
前記所定ビットレートのフレーム信号は、デジタル同期網で伝送されるフレーム信号である請求の範囲7に従うフレーム信号波形観測装置。
【請求項10】
前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy),SONET(Synchronous Optical Network),OTN(Optical Transport Network)のうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号である請求の範囲9に従うフレーム信号波形観測装置。
【請求項11】
前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号が、前記SDH,SONET,OTNのうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号であるとき、前記位置指定部によって指定されるビット位置は、当該デジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分である請求の範囲10に従うフレーム信号波形観測装置。
【請求項12】
前記デジタル同期伝送システムのフレーム信号における前記オーバヘッド部の特定部分は、前記オーバヘッド部においてスクランブルがかかっていない部分である請求の範囲11に従うフレーム信号波形観測装置。
【請求項13】
前記トリガ信号発生装置は、前記所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号からクロックを再生して出力するクロック再生回路をさらに備え、
前記フレーム信号波形観測装置の前記サンプリングオシロスコープは、前記フレーム信号における前記位置指定部によって指定されたビット位置近傍の波形情報の表示に加えて、前記クロック再生回路によって再生されたクロックの波形情報を取得して表示する請求の範囲7に従うフレーム信号波形観測装置。
【請求項14】
前記トリガ信号発生装置は、前記所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号からクロックを再生して出力するクロック再生回路をさらに備え、
前記フレーム信号波形観測装置の前記サンプリングオシロスコープは、前記指定されたビット位置近傍の波形情報を複数回に渡って取得して平均化処理を行う機能および前記クロック再生回路によって再生されたクロックの波形情報を複数回に渡って取得して平均化処理を行う機能を有することにより、前記フレーム信号のランダムノイズ性の位相変動を抑圧して、ランダムノイズ性の位相変動が抑圧された前記フレーム信号における前記指定されたビット位置近傍の波形情報と前記平均化処理が行われた前記クロックの波形情報とを表示する請求の範囲8に従うフレーム信号波形観測装置。
【請求項15】
所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力し、
前記同期信号を受けて、前記フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力し、
前記フレーム信号における任意のビット位置を指定し、
前記位置情報が前記指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力し、
を具備するトリガ信号発生方法。
【請求項16】
前記所定ビットレートのフレーム信号は、デジタル同期網で伝送されるフレーム信号である請求の範囲15に従うトリガ信号発生方法。
【請求項17】
前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy),SONET(Synchronous Optical Network),OTN(Optical Transport Network)のうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号である請求の範囲16に従うトリガ信号発生方法。
【請求項18】
前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号が、前記SDH,SONET,OTNのデジタル同期伝送システムのうちのいずれか1つのフレーム信号であるとき、トリガ信号発生位置として指定される前記フレーム信号におけるビット位置は、当該デジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分である請求の範囲17に従うトリガ信号発生方法。
【請求項19】
前記デジタル同期伝送システムのフレーム信号における前記オーバヘッド部の特定部分は、前記オーバヘッド部においてスクランブルがかかっていない部分である請求の範囲18に従うトリガ信号発生方法。
【請求項20】
前記所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号からクロックを再生して出力し、
をさらに具備する請求の範囲15に従うトリガ信号発生方法。
【請求項21】
所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号の先頭データの入力タイミングに同期した同期信号を出力し、
前記同期信号を受けて、前記フレーム信号の入力ビット位置を示す位置情報を出力し、
前記フレーム信号における任意のビット位置を指定し、
前記位置情報が指定されたビット位置に一致するタイミングにおいてトリガ信号を出力し、
前記トリガ信号を受け、該トリガ信号の入力タイミングを基準タイミングとして前記フレーム信号に対するサンプリングを行い、前記フレーム信号の前記指定されたビット位置の波形情報を取得し、
を具備するフレーム信号波形観測方法。
【請求項22】
前記所定ビットレートのフレーム信号における前記指定されたビット位置近傍の波形情報の取得を複数回に渡って繰り返し、
前記複数回に渡って取得された前記フレーム信号における前記指定されたビット位置近傍の波形情報の平均化処理を行い、
前記平均化処理が行われた前記フレーム信号における前記指定されたビット位置近傍の波形情報に基づいて、前記フレーム信号のランダムノイズ性の位相変動を抑圧して前記フレーム信号のビットパターンに依存したパターン依存性の位相変動を測定可能に表示し、
をさらに具備する請求の範囲21に従うフレーム信号波形観測方法。
【請求項23】
前記所定ビットレートのフレーム信号は、デジタル同期網で伝送されるフレーム信号である請求の範囲21に従うフレーム信号波形観測方法。
【請求項24】
前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy),SONET(Synchronous Optical Network),OTN(Optical Transport Network)のうちのいずれか1つのデジタル同期伝送システムのフレーム信号である請求の範囲23に従うフレーム信号波形観測方法。
【請求項25】
前記デジタル同期網で伝送されるフレーム信号が、前記SDH,SONET,OTNのデジタル同期伝送システムのうちのいずれか1つのフレーム信号であるとき、前記位置指定部によって指定されるビット位置は、当該デジタル同期伝送システムのフレーム信号におけるオーバヘッド部の特定部分である請求の範囲24に従うフレーム信号波形観測方法。
【請求項26】
前記デジタル同期伝送システムのフレーム信号における前記オーバヘッド部の特定部分は、前記オーバヘッド部においてスクランブルがかかっていない部分である請求の範囲25に従うフレーム信号波形観測方法。
【請求項27】
前記所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号からクロックを再生して出力し、
前記フレーム信号から再生された前記クロックの波形情報をサンプリングによって取得し、
前記サンプリングによって取得された前記クロックの波形情報を表示し、
をさらに具備する請求の範囲21に従うフレーム信号波形観測方法。
【請求項28】
前記所定ビットレートのフレーム信号を受けて、該フレーム信号からクロックを再生して出力し、
前記フレーム信号から再生された前記クロックの波形情報をサンプリングによって複数回に渡って取得し、
前記サンプリングによって複数回に渡って取得された前記クロックの波形情報に対する平均化処理を行い、
前記フレーム信号のランダムノイズ性の位相変動を抑圧して、前記フレーム信号のビットパターンに依存したパターン依存性の位相変動を前記平均化処理が行われたクロックの波形情報との比較において測定可能にするために、前記平均化処理が行われた前記クロックの波形情報および前記平均化処理が行われた前記フレーム信号における前記指定されたビット位置近傍の波形情報を関連付けて表示し、
をさらに具備する請求の範囲22に従うフレーム信号波形観測方法。

【国際公開番号】WO2005/005997
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【発行日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−511570(P2005−511570)
【国際出願番号】PCT/JP2004/009988
【国際出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】